JP2008157850A - 超音波振動子とその製造方法と超音波流速流量計 - Google Patents

超音波振動子とその製造方法と超音波流速流量計 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は超音波振動子に関するものであり、高感度で温度特性に優れた超音波振動子を提供することにある。
【解決手段】超音波振動子1を、圧電体3と中空体と乾燥ゲルとからなる音響整合層4とか構成し、温度特性に優れた、高感度な超音波振動子を実現した。また、高精度な超音波流速・流量計をも実現した。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の流速を計測する超音波流速計や流量を計測する超音波流量計などに用いる超音波振動子に関するものである。特に、音響整合層に関するものである。
従来、この種の超音波振動子は、図7に示すような構成であった。図7は、超音波振動子101の外観を示し、102は矩形状の圧電体103を収納するキャップ状の缶ケ−スを示す。104は、缶ケ−ス102上の設けられた音響整合層を示す。音響整合層104は、中空体と樹脂との混合体で構成されている。105は缶ケ−ス103と溶接接合された台座を、106は電極端子107と圧電体102とを電気的に接続する導電性ゴムを、108は電極端子107と台座105とを電気的に絶縁する封入ガラス部を、109は缶ケ−ス102、台座105とを電気的に接続する接地端子をそれぞれ示す(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−45441号公報
このような構成の従来の超音波振動子101では、音響整合層104が、バル−ン状の中空体とエポキシ樹脂などの樹脂との混合体で構成されていたため、比較的低い樹脂のガラス転移点のため、超音波振動子としての温度特性が悪い。あるいは、樹脂の密度が比較的大きいため、音響特性が不十分となり超音波振動子の感度を大きくとれないなどの課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、温度特性に優れ、かつ、感度の大きい超音波振動子を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の超音波振動子は、圧電体と、中空体と乾燥ゲルからなる音響整合層とを備えた構成とした。
この構成により、通常の使用温度範囲にガラス転移点を持たない乾燥ゲルを用いているため、超音波振動子は優れた温度特性を示す。また、エポキシ樹脂に比べ低密度の乾燥ゲルで音響整合層を構成しているので、感度の大きい超音波振動子を実現できる。
本発明の超音波振動子は、温度特性に優れ、感度を大きくとることができる。
第1の発明は、超音波振動子を圧電体と、中空体と乾燥ゲルからなる音響整合層とを備えた構成とした。音響整合層を、低密度、低温度膨張係数を有する乾燥ゲルで構成したので、温度特性に優れた、高感度の超音波振動子を実現することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の中空体を樹脂バル−ンなどの有機材料で構成することにより、より低密度の音響整合層を実現することができ、さらに高感度な超音波振動子を実現することができる。
第3の発明は、特に第1の発明の中空体をガラスバル−ン、セラミックバル−ンなどの
無機材料で構成し、構成材料の軟化点などを大きく改善することができ、温度特性に優れた超音波振動子を実現することができる。
第4の発明は、特に第1の発明の中空体直径を、超音波波長の1/10以下とし、超音波の伝播損失を改善し、より高感度な超音波振動子を実現することができる。
第5の発明は、特に第1の発明の中空体を、種々の直径を有する中空体で構成するようにしたため、中空体の充填率を大きくすることができ、より高感度な超音波振動子を実現することができる。
第6の発明は、特に第1の発明の乾燥ゲルは、オルガノ金属を3次元ネットワ−ク合成により構成とした。これにより低密度で、温度膨張係数の小さい音響整合層を構成することができ、温度特性に優れた、高感度な超音波振動子を実現することが出来る。
第7の発明は、特に第6の発明の乾燥ゲルを、疎水化処理する構成とした。この構成により、耐湿特性に優れた超音波振動子を実現することができる。
第8の発明は、特に、第1の発明の音響整合層を圧電体などに接着固定する際に、予め音響整合層にエポキシなどの接着剤を薄く含浸させた後、接着する構成とした。この構成により、接着剤の音響整合層への浸透が制御され、特性の安定した超音波振動子を実現することができる。
第9の発明は、特に、第1〜第8の発明のいずれか1つの発明の超音波振動子を次の製造方法とした。即ち、空体を充填するする工程と、中空体の間隙に乾燥ゲルを形成し、音響整合層とする工程と、音響整合層を圧電体に接着固定する工程とを有する超音波振動子の製造方法である。
この構成により、安定した特性を有する音響整合層を歩留まりよく実現することができ、特性の安定した超音波振動子を実現することができる。
第10の発明は、特に第1〜9の発明のいずれか1つの発明の超音波振動子、一対を用い、流体の流れる流路の上流側と下流側とに配置し、超音波流速・流量計を構成した。この構成により、高精度な超音波流速・流量計を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における超音波振動子の断面図を示す。図1において、超音波振動子1は、キャップ状の缶ケ−ス2の内部にエポキシ樹脂などで接着された圧電体3と、前記缶ケ−ス2の外部に接着された音響整合層4とから構成されている。なお、圧電体3は、約7.4[mm]角の角柱状とし、その上面、下面には焼き付け銀などで構成される電極が形成されている(図示せず)。
また、台座部5は缶ケ−ス2と周辺部で溶接され、圧電体3を密封する構成とした。導電性のゴム6は圧電体3の下面電極と端子7とを電気的に接続している。端子7は、ハ−メチックシ−ルなどの絶縁性材料8により台座5に固定されている。他方の端子9は、台座7に直接固定され、缶ケ−ス2を介して、圧電体3の上面電極に接続される構成とした。図2に、φ10.8[mm]、厚さ0.75[mm]の音響整合層4の要部拡大図を示す。音響整合層4は、中空体10と、多孔質な乾燥ゲル11とから構成した。
なお、この構成において、缶ケ−ス2と音響整合層4とはエポキシ系接着剤を用いて接着固定した。
この構成により、低密度で超音波の伝搬速度の遅い音響整合層とすることができ、具体的には、密度が0.2〜0.4[g/cm]、超音波の音速が1000〜2000[m/sec]を実現することができた。これにより、従来の超音波振動子に比べ、出力が1.5〜5.0倍もの高感度な超音波振動子を実現することができた。なお、従来のガラスバル−ンとエポキシ樹脂とからなる音響整合層では、密度が約0.5[g/cm]、超音波の伝搬速度が約2400[m/sec]であった。
(実施の形態2)
音響整合層4に用いる中空体10を、樹脂バル−ンなどの有機材料で構成することにより、より低密度で、超音波の伝搬速度をより遅くすることができるので、より高感度な超音波振動子を実現することができる。即ち、樹脂の場合、無機材料に比べ密度が小さく、また、薄く成形しやすいため、より低密度な音響整合層を形成することができる。
また、樹脂バル−ンの場合、さらに、一般に無機材料に比べ、弾性係数が小さい(軟らかい)ため、残響が残りにくいという残響特性に優れた超音波振動子をも実現することができる。
(実施の形態3)
音響整合層4に用いる中空体10を、ガラスバル−ン、セラミックバル−ンなどの無機材料で構成することにより、より温度特性に優れた、高感度な超音波振動子を実現することができる。即ち、無機材料は、一般的に有機材料に比べ、融点あるいは軟化点が大きいため、超音波振動子の使用温度範囲、例えば、−30[℃]〜+80[℃]、において特性が変化することがないので、温度特性に優れた、高感度な超音波振動子を実現することができる。また、樹脂バルーンなどの有機材料に比べ、弾性係数が大きい(硬い)ので、共振が深くなり、立上がりの良好な超音波振動子をも実現することができる。
図3および図4に、実施の形態2および3に示した超音波振動子の感度の温度特性および受信波形をそれぞれ示す。
図3は、横軸に温度、縦軸に超音波振動子の感度を示す。○印12は無機材料からなるバルーンで構成された音響整合層を有する超音波振動子の結果、△印13は有機材料からなるバルーンで構成された音響整合層を有する超音波振動子の結果を示す。図3の結果から、△印13の超音波振動子は、○印12の超音波振動子に比べ、感度は若干大きいが、高温側、30[℃]、で若干の感度が認められた。なお、この感度低下は実用上問題となる程度ではなかった。高温側で感度が低下しているのは超音波振動子を構成する圧電体の特性と考えられる。なお、破線14で示す従来の超音波振動子の特性に比べ、温度特性は大きく改善されていることが解る。また、感度も大きく改善されていることが解る。
図4に、横時を時間、縦軸に超音波振動子の受信電圧からなる受信波形を示す。図4(a)は無機材料からなるバルーンで構成された音響整合層を有する超音波振動子の受信波形を示す。図4(b)は有機材料からなるバルーンで構成された音響整合層を有する超音波振動子の受信波形を示す。
また図4(a)は、立上がりが急峻であり、若干残響の大きい受信波形を示す。図4(b)は立上がりが若干なだらかで、残響の少ない受信波形を示している。このように中空体を構成する材料を有機材料系、あるいは無機材料と選択することにより、ある程度の感
度、受信波形を制御することができる。即ち、各種の用途に合った超音波振動子を実現することができる。
(実施の形態4)
図2に示した音響整合層に用いる中空体について説明する。本発明の超音波振動子の音響整合層では、中空体の直径は音響整合層を伝搬する超音波の波長の1/20(二十分の一)以下となるようにした。例えば、音響整合層の厚さが0.75[mm]、超音波の伝搬速度が15000[m/sec]とし、超音波の周波数を500[kHz]とすると、伝搬する超音波の波長は、3[mm]となる。この場合には、超音波の波長の1/20は0.150[mm]となる。この値より大きい中空体で音響整合層を構成すると、中空体界面で超音波が効率よく散乱されるようになり、伝搬損失が増加することになる。
(実施の形態5)
図2に示した音響整合層に用いる中空体について説明する。本発明の超音波振動子の音響整合層では、中空体は直径の異なるものを混合して用いると、中空体の充填率が向上し、さらに低密度な音響整合層を構成することができる。即ち、単一の直径からなる中空体で構成すると、中空体は最密充填構造となるが、中空体と中空体との間に間隙ができ、その部分に乾燥ゲルが形成されることになる。
従って、主たる直径の中空体に対し、その直径の1/10〜1/5程度の中空体を、体積比率で約1/100〜1/50程度混合することにより、中空体の充填率が向上し、混合する乾燥ゲルが少なくなり、より低密度の音響整合層を構成することができる。
(実施の形態6)
図2に示した音響整合層に用いる乾燥ゲルについて説明する。
音響整合層として用いる乾燥ゲルは、音速が小さく、密度の低いことが要求される。エトキシシランあるいはメトキシシランなどの有機溶液からなるガラス原料を、塩酸系触媒を用い十分活性な状態で、メチルあるいはエチルなどのアルコ−ル系溶媒に分散させる。このとき、エトキシシランあるいはメトキシシランなどの有機原料は、一元鎖に合成されるといわれている。この分散された溶液をアンモニア水などの塩基性触媒を添加するとともに、予めテフロン(登録商標)などの反応しない材料で作成された型枠に充填さえた中空体に流し込み、含浸させる。この状態で、40〜50[℃]、3〜6[h]を保持すると、中空体を多く含んだ有機原料が3次元的に合成された湿潤ゲルが得られる。
この湿潤ゲルを再度、エトキシシランあるいはメトキシシランなどの原料溶液とアンモニアなどの塩基性触媒とを用い、再度有機ガラスを形成すると、湿潤ゲルを乾燥させても、収縮しない、即ち、体積変化の殆どしない乾燥ゲルが得られる。このようにして得られ乾燥ゲルは多孔質で密度は0.1〜0.5[g/cm]のが非常に軽いものとなる。また、含まれる空孔の径は、0.01〜1.0[μm]程度の非常に小さい細孔が形成される。また、超音波の伝搬速度も100〜400[m/sec]もの非常に低速度のものが得られる。このように得られる乾燥ゲルは低密度で、かつ、超音波の伝搬速度も遅いため、音響整合層の構成材料には非常に適している。
なお、この乾燥ゲルを使用目的に応じて、疎水化処理などを施すことがある。疎水化処理は、ジメチルジエトキシシラン溶液とアンモニアなどの塩基性触媒などを用い実施した。
即ち、疎水化処理を施すことにより、耐湿性が向上し、乾燥ゲルが水、水分などの影響により特性が劣化することが無くなる。高温高湿放置、あるいは高温高湿動作などの信頼
性にたいしても充分な強度を確保することができ、信頼性の高い、特性劣化のしない超音波振動子を実現できる。
(実施の形態7)
図1に示した音響整合層4と缶ケ−ス2との接着について説明する。音響整合層を、中空体と多孔質な乾燥ゲルとで構成しているため、エポキシなどの接着剤で接着しようとすると、例えば、缶ケ−ス2の表面にエポキシ接着剤を適量塗布し、その上に音響整合層4を貼り合せたとすると、加熱硬化時に、流動性のあるエポキシ接着剤は多孔質な乾燥ゲルの表面張力により乾燥ゲル内部に吸い上げられる結果となる。即ち、缶ケ−ス上のエポキシなどの接着剤は全て吸い上げられ、接着界面から除去されることになる。このため接着が安定しないことが生じる。
このため、まず音響整合層4の表面にエポキシなどの接着剤を約5〜10[μm]程度、薄く塗布し、エポキシ接着剤が効かないテフロン(登録商標)板上で加熱硬化する。このようにして音響整合層4の表面に、表面張力により局在化した薄いエポキシ硬化層を形成する。次に、缶ケ−ス2上にエポキシなどの接着剤を適量、5〜30[μm]程度塗布し、上記のエポキシ硬化層を有する音響整合層を貼り合せ、加熱硬化する。
この場合、予めエポキシ硬化層が形成されているので、新たに塗布したエポキシ接着剤が表面張力により、乾燥ゲル内部に吸い上げられることは無くなり、接着界面に充分な接着剤を確保することができるので、安定した接着を実現できる。接着層の厚さ、あるいは接着強度も安定し、歩留まりよく高感度な超音波振動子を実現することができる。
(実施の形態8)
本発明に基づく音響整合層の製造について説明する。
図5は、音響整合層形成治具15を示す。16は円筒状のテフロン(登録商標)容器、17は振動充填あるいは圧縮充填された種々の直径からなる中空体を示す。18はろ紙などの中空体を保持するフィルタ、19はろ紙などのフィルタ18を保持するSUS製のメッシュを示す。まず最初に適当な円筒型テフロン(登録商標)などの容器に、中空体を充填し、ろ紙、メッシュなどで分散しないように固定する。
次に、中空体の間隙に存在する空気を真空脱気する。この場合、真空容器内に音響整合層形成治具15を収納し、数百Pa以下まで充分に脱気することが必要である。充分に脱気していない場合、内部に空気が残留することになり、超音波の伝搬損失を発生させる要因となる。
次に、真空容器内に、上述した一元鎖の乾燥ゲル原料を注入する。この場合、真空容器には外部から空気を入れないようにすることが肝要である。このようにして、中空体を多く含む湿潤ゲルが形成される。
上述したように、この湿潤ゲルを再度、エトキシシランあるいはメトキシシランなどの原料溶液とアンモニアなどの塩基性触媒とを用い、再度有機ガラスを形成すると、湿潤ゲルを乾燥させても、収縮しない、即ち、体積変化の殆どしない中空体を含む乾燥ゲルからなる音響整合層が得られる。
次に、上述したように、音響整合層の接着面にエポキシなどの接着剤の薄い含浸層を形成した後、缶ケ−ス上に接着固定し、高感度超音波振動子として製造した。
(実施の形態9)
図6は、本発明の実施の形態9における超音波流速・流量計の断面図を示す。
20は超音波流速・流量計の断面図を示し、21は流体の流れる流路、22上流側に設けられた本発明に基づく超音波振動子、22は下流側に設けられた本発明に基づく超音波振動子。なお、実線の矢印24は流体の流れる方向を、破線の矢印25は上流側の振動子22と、下流側の振動子23との間での超音波の伝搬する方向をそれぞれ示す。図中のθは、流体の流れる方向と、超音波の伝搬する方向との交差角を示す。
この構成において、上流側の超音波振動子22から超音波を送信し、下流側の超音波振動子23で受信し、また下流側の超音波振動子23から超音波を送信し、上流側の超音波変換器22で受信するよう交互に送受信を繰り返している。このとき、上流側の超音波振動子22から下流側の超音波振動子23への超音波の伝搬時間をTud、下流側の超音波振動子23から上流側の超音波振動子22への超音波の伝搬時間をTduとし、超音波が流体中を伝搬する伝搬速度をVs、流体の流速をVfとすると、
Tud=Ld/[Vs+Vf・cos(θ)]
Tdu=Ld/[Vs−Vf・cos(θ)]
となる。なお、Ldは超音波振動子間の距離を示す。
これらより、
Vs+Vf・cos(θ)=Ld/Tud
Vs−Vf・cos(θ)=Ld/Tdu
となり、これらの両辺を引き算すると、
2*Vf・cos(θ)=(Ld/Tud)−(Ld/Tdu)
=Ld*[(1/Tud)−(1/Tdu)]
となる。
よって、
Vf={Ld/[2・cos(θ)]}*[(1/Tud)−(1/Tdu)]
となり、流体の流速Vfが得られる。
さらに、流路20の断面積Srを乗じると、流量Qmとなる。
即ち、
Qm=Sr*Vf
が、計測した流量値となる。このように超音波振動子間の距離Lp、および流路20の断面積Srは、予めわかっているので、上述のように流路20を流れる流体の流速Vfおよび流量Qmが計測されることになる。
本発明の超音波振動子を用いることにより、即ち、中空体と乾燥ゲルとからなる音響整合層を有する超音波振動子では、従来の超音波振動子に比べ出力特性が大きいので、S/Nよく流体の流速・流量を計測することができる。このため、高精度な超音波流速・流量計が実現できる。また、音響整合層と缶ケ−スとが強固に接合されているので、機械的強度も大きくので、信頼性の高い超音波流速・流量計を実現することができる。また、乾燥ゲルを疎水化することにより良好な耐湿特性を達成できるので、信頼性にも優れた超音波流速・流量計を提供することができる。
以上のように、本発明にかかる超音波振動子は、出力特性が大きく、また、音響整合層と缶ケ−スとが強固に接合されているので、信頼性にも優れた高性能な超音波流速・流量計をも実現できる。従って、長期信頼性を要求される家庭用ガスメ−タなどの用途の適用
できる。
また、各種の気体の流速あるいは流量を計測する計測器へも適用できる。
本発明の実施の形態1における超音波振動子の断面図 本発明の実施の形態1における音響整合層の一部拡大図 本発明の実施の形態2および3における超音波振動子の特性図 (a)本発明の実施の形態3における超音波振動子の受信波形図(b)本発明の実施の形態2における超音波振動子の受信波形図 本発明の実施の形態8における音響整合層形成治具を示す図 本発明の実施の形態9における超音波流速・流量計の断面図 従来の超音波振動子の断面図
符号の説明
1 超音波振動子
2 缶ケース
3 圧電体
4 音響整合層
10 中空体
11 乾燥ゲル

Claims (10)

  1. 圧電体と、中空体と乾燥ゲルからなる音響整合層とを備えた超音波振動子。
  2. 中空体は樹脂バル−ンなどの有機材料で構成された請求項1記載の超音波振動子。
  3. 中空体はガラスバル−ン、セラミックバル−ンなどの無機材料で構成された請求項1記載の超音波振動子。
  4. 中空体直径は、超音波波長の1/10以下である請求項1載の超音波振動子。
  5. 中空体は、複数の直径群からなる請求項1記載の超音波振動子。
  6. 乾燥ゲルは、オルガノ金属を3次元ネットワ−ク合成した請求項1記載の超音波振動子。
  7. 乾燥ゲルは、疎水化処理されてなる請求項6記載の超音波振動子。
  8. 音響整合層に予め含浸層を形成したのち接着されてなる請求項1記載の超音波振動子。
  9. 請求項1〜8記載のいずれかに記載の超音波振動子の製造法であって、中空体を充填するする工程と、前記中空体の間隙に乾燥ゲルを形成し音響整合層とする工程と、前記音響整合層を圧電体に接着固定する工程とを含む超音波振動子の製造方法。
  10. 流体の流れる流路の上流側と下流側とに、請求項1〜8記載の一対の超音波振動子を配置してなる超音波流速流量計。
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