JP4981379B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
図1に示すように、内視鏡装置1の概略構成としては、被検体を観察するための内視鏡2と、内視鏡2から得た画像を処理して表示する装置本体3とから構成されている。
内視鏡挿入部4は、先端側から順に、図示せぬ撮像素子や照明素子が内蔵された先端部6と、湾曲可能な湾曲部7と、可撓性を有する細長の可撓管部8とが連設された構成からなる。先端部6に内蔵された撮像素子としては例えばC−MOS(相補性金属酸化膜半導体)等が用いられ、また、照明素子としては例えばLED(発光ダイオード)等が用いられる。湾曲部7は、図示しない節輪が連設して構成され、所定方向に湾曲することが可能な構成となっており、本実施形態では、上下左右(4方向)に湾曲することが可能な構成になっている。
図2に示すように、操作部5には、図1に示す湾曲部7を湾曲させる湾曲機構9と、湾曲部9の動きを固定するためのロック機構10とが備えられている。
図3に示すように、湾曲機構9は、駆動モータ33と、駆動モータ33によって回転可能なプーリー34と、プーリー34に外装された複数(本実施の形態では4本)の環状部材36…(Cリング)と、環状部材に巻回された複数(本実施の形態では4本)の操作ワイヤ32…(牽引部材)と、操作ワイヤ32…を牽引操作する牽引操作部材23とが備えられた構成からなる。
図3、図4に示すように、環状部材36の内径は、プーリー34の外径よりも僅かに大に設定されていて、環状部材36の中にプーリー34が回転自在に緩挿された状態になっている。つまり、常時においては、プーリー34の回転力が環状部材36に伝達しない構成となっている。また、環状部材36は、先端側位置Bにおける外径R1が基端側位置Aにおける外径R2よりも大きい形状になっている。具体的には、環状部材36は、基端側位置Aから先端側位置Bへ外径が漸増する螺旋状の貝のような形状になっている。なお、上記した基端側位置Aは、環状部材36に巻き掛けられる操作ワイヤ中間部32aの基端側の部分が巻き掛けられている位置であり、基端側から延在する操作ワイヤ32が巻き掛けられる位置である。また、先端側位置Bは、環状部材36に巻き掛けられる操作ワイヤ中間部32aの先端側の部分が巻き掛けられている位置であり、先端側から延在する操作ワイヤ32が巻き掛けられる位置である。
図4、図5(a)、図5(b)に示すように、環状部材36の外周面36b上には、操作ワイヤ32が嵌め込まれる周方向Wに延在する第1の溝38及び第2の溝39が設けられている。第1の溝38は、基端側位置Aに設けられており、環状部材36の幅方向(X方向)の略中心に位置している。一方、第2の溝39は、先端側位置Bに設けられており、第1の溝38と幅方向(X方向)の相対的位置をずらすように環状部材36の幅方向Xの中心から幅方向Xに位置をずらして2箇所に設けられている。また、環状部材36の外周面36b上には、基端側位置Aと先端側位置Bとの間の位置に、巻回された操作ワイヤ32が嵌め込まれる第3の溝40、40が周方向Wに間隔をあけて2箇所設けられている。そして、これら第3の溝40、40の間には、係合凹部41が形成されており、この係合凹部41には操作ワイヤ32の中間部32aに形成された瘤状の係合凸部32dが嵌合されている。
図2、図6に示すように、ロック機構10は、牽引操作部材23側に設けられた被固定部15の球面15aにストッパ16を密着させて回転自在の牽引操作部材23の動きを規制する機構である。このロック機構10の概略構成は、牽引操作部材23側に設けられた被固定部15と、この被固定部15の球面15aに密着させるストッパ16と、このストッパ16を付勢する付勢部材17、17と、ストッパ16を移動させる移動機構18とを備える構成からなる。
図2、図6、図7に示すように、ストッパ16は、被固定部15に密着させるための部材であり、被固定部15に接触する接触面16a側が広がった吸盤形状になっており、ゴム等の弾性変形可能な材質の部材からなっている。つまり、ストッパ16は、円錐状に広がった杯(椀)形状の部材であり、その広げられた側の端面(接触面16a)が球面状に窪んだ形状になっている。また、ストッパ16の接触面16aは、被固定部15の球面15aよりも若干きつい球面になっている。つまり、ストッパ16の球面状の接触面16aの球面半径R4は被固定部15の球面15aの球面半径R3よりも小さく、ストッパ16の接触面16aの曲率(1/R4)は被固定部15の球面15aの曲率(1/R3)よりも大きくなっている。また、このストッパ16は、板状のストッパ支持板19の上面に載置された状態で固定されている。このストッパ支持板19は、鉛直方向に回転可能にフレーム14に取り付けられている。具体的には、図7に示す符号20、20が回転軸となり、フレーム14に鉛直回転自在に固定されている。なお、ストッパ16は、ストッパ支持板19のほぼ中央位置に配設され、ストッパ支持板19の回転軸20、20は、ストッパ支持板19の一方側寄りの位置(本実施の形態では前方寄りの位置)に設けられている。
図2、図3、図4に示すように、プーリー34は、駆動モータ33によって図4における時計周りに常時回転している。この際、牽引操作部材23の操作レバー11をいずれの方向にも傾倒しない状態では、各環状部材36…は、プーリー34の外周面との間に隙間を有して緩く外嵌され、プーリー34の回転が環状部材36…に伝達されないため、静止した状態にある。このため、各操作ワイヤ32…にも牽引する力が作用せず、内視鏡挿入部4の湾曲部7も湾曲せずに直線状のままである。
4 内視鏡挿入部
5 操作部
7 湾曲部
9 湾曲機構
10 ロック機構
15 被固定部
15a 球面
16 ストッパ
16a 接触面
23 牽引操作部材
32 操作ワイヤ(牽引部材)
32a 中間部(牽引部材の中間部)
32b 基端部(牽引部材の基端部)
32c 先端部(牽引部材の先端部)
34 プーリー
36 環状部材
36a 切欠き
A 基端側位置
B 先端側位置
R1 外径(先端側位置における外径)
R2 外径(基端側位置における外径)
Claims (2)
- 先端側に湾曲可能な湾曲部を有する内視鏡挿入部と、該内視鏡挿入部の基端に設けられ、前記湾曲部を湾曲させるための湾曲機構及び前記湾曲部の動きを固定するためのロック機構を有する操作部とが備えられた内視鏡であって、
前記湾曲機構は、回転駆動するプーリーと、切欠きを有する略C形に形成されて前記プーリーに回転自在に外装された弾性変形可能な環状部材と、中間部が前記環状部材に巻回されて先端部が前記内視鏡挿入部の湾曲部に接続された牽引部材と、該牽引部材の基端部に接続されて該牽引部材を牽引する牽引操作部材とを備えた構成からなり、
前記ロック機構は、前記牽引操作部材側に設けられた被固定部の球面にストッパを密着させて前記牽引操作部材の動きを規制する構成からなり、
前記環状部材は、前記牽引部材中間部の先端側の部分が巻き掛けられる先端側位置における外径が、前記牽引部材中間部の基端側の部分が巻き掛けられる基端側位置における外径よりも大きい形状になっており、
前記ストッパは、弾性変形可能な材質で形成されると共に、前記被固定部に対する接触面側が広がった形状になっており、円錐状に広がった形状の部材から構成され、前記接触面が球面状に窪んだ形状であり、
前記ストッパに形成された前記球面状に窪んだ接触面は、当該接触面の球面半径が前記被固定部の球面の球面半径よりも小さく形成されている
ことを特徴とする内視鏡。 - 請求項1に記載の内視鏡であって、
前記ストッパは、前記被固定部の球面に密着する吸盤状であることを特徴とする内視鏡。
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