JP5330625B1 - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

内視鏡は、挿入部の基端側に設けられた操作部と、湾曲部の湾曲駒から延出されて操作部内に導かれ相対的な移動により湾曲部を湾曲させる牽引部材と、操作部内に設けられたモーターによって牽引部材の牽引方向に回転されるプーリーと、弾性変形可能で外周面に牽引部材が巻回配置される、プーリーに遊嵌配置される回転体と、操作部から突設し、傾倒操作可能な操作子と、操作子の軸部に設けられ、操作部内に導かれた牽引部材が固設される取付部を、操作子を挟んで互いに対向する位置に有する吊り枠と、操作子を傾倒操作して牽引部材を牽引して、回転体を縮径させて内周面をプーリーの外周面に接触させて発生する摩擦抵抗を変化させてプーリーより挿入部側の牽引部材を牽引する力量を調整する力量調整部と、を具備する。

Description

本発明は、操作部に設けた操作子の傾倒方向及び傾倒角度を変化させて牽引部材を移動させることにより、挿入部に設けられている湾曲部を湾曲操作する内視鏡に関する。
近年、医療分野或いは工業分野において、細長の挿入部を備える内視鏡が利用されている。医療分野の内視鏡においては、挿入部を口腔或いは肛門等から体内に挿入することにより観察等を行える。一方、工業分野の内視鏡においては、挿入部をボイラの配管、或いはエンジンの内部などに挿入することにより観察を行える。
このような内視鏡においては、挿入部の先端側に例えば上下左右方向に湾曲する湾曲部が設けられている。湾曲部を設けた内視鏡では、湾曲部を湾曲操作することによって、先端部に設けられている観察光学系を所望の方向に向けることが可能である。
湾曲部を有する挿入部の基端側に設けられた操作部には、湾曲部を例えば上下方向或いは左右方向に湾曲操作するための湾曲ノブが回動自在に設けられている。この湾曲ノブには、湾曲部の所定の位置に一端部が連結された湾曲方向に対応する湾曲ワイヤーの他端部が連結されている。
この構成の内視鏡では、操作者が操作部を把持する手の指で適宜湾曲ノブを時計方向、或いは反時計方向に回転させることによって、連結された湾曲ワイヤーを牽引、或いは、弛緩させて湾曲部が湾曲する構成になっている。このように構成された内視鏡では、湾曲ノブを回転させ、湾曲ワイヤーを直接牽引するため、手指の力の弱い操作者にとっては湾曲操作が負担になっていた。
この不具合を解消する目的で、近年、内視鏡の操作部内部に駆動手段を設け、湾曲機構である操作子を指で操作することによって湾曲ワイヤーを牽引或いは弛緩させて湾曲部を所望する方向に湾曲することを可能にした内視鏡が提案されている。
日本国特開2003−325437号公報の内視鏡では、駆動手段であるモーターによって回転されるプーリーに予め各湾曲ワイヤーを所定の弛緩状態で巻回配置しておく。操作者は、湾曲部を湾曲操作する際、操作子である操作指示レバー(本願明細書の操作子に対応)を傾倒操作する。すると、操作指示レバーの傾倒方向に対応する湾曲ワイヤーが牽引されてプーリーに接触する。すると、湾曲ワイヤーとプーリーとの間の抗力が増大して該ワイヤーがプーリーの回転方向に移動されて、湾曲部が所望の方向に湾曲する。
つまり、上述した内視鏡では、湾曲ワイヤーを移動させる湾曲ワイヤー牽引力量を、回転するプーリーから得て湾曲部を湾曲操作することができる。つまり、
湾曲ワイヤー牽引力量=操作指示レバー傾倒操作力量+アシスト力量
となる。
この構成の内視鏡では、操作指示レバーを傾倒操作する際の操作力量を減少させて操作者の負担の軽減を図れる。
なお、アシスト力量とは、回転するプーリーから得られる湾曲ワイヤーを移動させる補助動力である。
また、日本国特開2009−5836号公報には、前記特開2003−325437号公報の牽引部材操作装置を備えた内視鏡において、操作部を大型化させてしまうこと無く、操作部による牽引部材の牽引量に対して効率良く湾曲部を湾曲させることが可能な湾曲機構を備える内視鏡が示されている。
しかしながら、前記特開2003−325437号公報の内視鏡および前記特開2009−5836号公報の内視鏡では、操作指示レバーを傾倒操作して湾曲部を湾曲操作する際に得られるアシスト力量が内視鏡毎に一定値である。このため、内視鏡操作者が男性、女性、力の強い人、力の弱い人、手が大きな人、手が小さな人等、様々であるため、操作者毎に操作感が異なる。
つまり、操作力量について最適であると感じる操作者がいる一方で、もう少し大きな力で操作したい、或いは、もう少し小さな力で操作したい等、操作者毎に異なる要望がある。
また、傾倒操作開始時において、アシスト力量の恩恵を受けて操作指示レバーの傾倒操作が最適であると感じている操作者であっても湾曲部の湾曲角度が大きくなるにしたがって、言い換えれば、レバーの傾倒操作角度が大きくなるにしたがって、操作指示レバー傾倒操作力量が増大してレバー操作の負担が大きくなっている。このため、操作者からは、湾曲部の湾曲角度が大きくなった場合でも、容易に傾倒操作を行える操作指示レバーを備えた内視鏡が望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡を取り扱う複数の操作者の各人が、操作指示レバーを自身にとって最適な操作指示レバー傾倒操作力量で操作することが可能な内視鏡を提供することを目的にしている。
本発明の一態様における内視鏡は、被写体像を撮像する撮像素子を設けた先端部、複数の湾曲駒を連設して湾曲自在な湾曲部、及び細長で可撓性を有する可撓管部を連設する挿入部の基端側に設けられた操作部と、前記湾曲部を構成する湾曲駒から延出されて前記操作部内に導かれ、相対的な移動により前記湾曲部を湾曲させる少なくとも一対の牽引部材と、前記操作部内に設けられ、該操作部に設けられたモーターによって前記牽引部材の牽引方向に回転されるプーリーと、弾性変形可能で外周面に前記牽引部材が巻回配置される、前記プーリーの外周面側に遊嵌状態に配置される回転体と、前記操作部内に導かれた少なくとも一対の牽引部材がそれぞれ固設される取付部を有する吊り枠と、前記操作部の一面から突設し、傾倒操作可能な軸部を有する操作子であって、前記吊り枠は前記操作子の軸部に設けられ、当該吊り枠の取付部は当該操作子を挟んで互いに対向する位置に設けられ該操作子を傾倒操作されるとともに前記プーリーより該操作子側の牽引部材を牽引して、前記回転体を縮径させて内周面を前記モーターによって回転されているプーリーの外周面に接触させることによって発生する摩擦抵抗により該プーリーより挿入部側の当該牽引部材を牽引する力量を牽引方向へ付加することが可能な操作子と、前記操作子の傾倒に伴って前記摩擦抵抗を発生する摩擦発生状態を前記モーターの回転速度を変更して前記プーリーの外周面と前記回転体との内周面との接触抵抗を変化させることで調節し、該プーリーより挿入部側の前記牽引部材を牽引する力量を変更可能な力量調整部と、を具備している。
図1−図10は本発明の第1実施形態に係る図であり、図1は操作部に牽引部材操作装置を構成する操作子が立設する内視鏡を説明する図 図2は操作部に牽引部材操作装置を内蔵した内視鏡の構成を説明するブロック図 図3はプーリーに配置される回転体の構成例を説明する図 図4はテーブルデーターの一例であり、操作子の軸部傾倒角度とモーター回転速度との設定状態を説明する図 図5は湾曲部の湾曲角度とアシスト力量との関係を説明する図 図6は湾曲部の湾曲角度と操作子傾倒操作力量との関係を説明する図 図7は湾曲制御装置にモーターの初期回転速度を設定するスイッチ、あるいは、記憶部に登録された複数のテーブルデーターの中から1つを選択して設定するスイッチを備えた内視鏡システムの構成例を説明する図 図8は記憶部に登録されている各テーブルデーター毎の湾曲部の湾曲角度と操作子傾倒操作力量との関係を説明する図 図9Aは内周面の摩擦係数を周方向に変化させた回転体を説明する図 図9Bは内周面の摩擦係数が周方向に異なる回転体の作用を説明する図 図10は内周面の摩擦係数が均一の回転体の垂直抗力等を説明する図 図11−図16は本発明の第2実施形態に係る図であり、図11は操作部に配置された牽引部材操作装置のプーリーに特徴を有する内視鏡を説明する図 図12はプーリーの外観図 図13はプーリーの構成を説明する断面模式図 図14は図13のY14−Y14方向から見た断面図 図15は図13のY15−Y15方向から見た断面図 図16はプーリーの作用を説明する図 図17は移動プーリー片の他の構成を説明する図 図18は牽引部材操作装置が備えるプーリーの他の構成を説明する図であって、アシスト力量を二段階で切り換えるプーリーの構成を説明する図 図19A−図19Cは牽引部材操作装置が備えるプーリーの別の構成に係り、図19Aは移動棒を第1位置に配置してアシスト力量が三段階のうちで最も小さな状態のプーリー配置位置を説明する図 図19Bは移動棒を第2位置に配置してアシスト力量が三段階のうちで中間な状態のプーリー配置位置を説明する図 図19Cは移動棒を第3位置に配置してアシスト力量が三段階のうちで最も大きな状態のプーリー配置位置を説明する図 図20−図22は段階的にアシスト力量を変化させるプーリーのまた他の構成に係り、図20は操作部に対して交換自在な第2プーリー部を備えるプーリーを説明する図 図21は取付具を説明する図 図22は図20のプーリーの第2プーリー部の交換状態を説明する図 図23−図25はプーリーと回転体との接触抵抗を連続的に変更する別の構成に係り、図23は、プーリー部と操作レバーとを備えるプーリーを説明する図 図24は操作レバーを説明する図 図25は図23のプーリーの作用を説明する図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1−図10を参照して本発明の第1実施形態を説明する。
図1、図2に示すように本実施形態の内視鏡1は、細長な挿入部2と、操作部3と、ユニバーサルコード4とを備えて構成されている。操作部3は、挿入部2の基端に連設する。ユニバーサルコード4は、操作部3の側部から延出する。ユニバーサルコード4の基端は、内視鏡1の外部装置である湾曲制御装置9に接続される。
挿入部2は、先端側から順に、先端部2aと、湾曲部2bと、可撓管部2cとを連設して構成されている。撓管部2cは、可撓性を有し、長尺に形成されている。先端部2aには撮像素子を有する撮像装置1aが内蔵されている。
操作部3は、把持部3aと、操作部本体3bとを備えて構成されている。把持部3aは、挿入部2に連設し、操作部本体3bは把持部3aに連設している。図2に示すように操作部3内には牽引部材操作装置10が設けられている。本実施形態において、把持部3aの長手軸と、挿入部2の挿入軸とは同軸、若しくは平行な位置関係である。また、操作部本体3bの長手軸と把持部3aの長手軸とは、同軸、若しくは平行な位置関係である。
操作部本体3bの空き空間には、操作子5が設けられている。操作子5は、湾曲部2bを湾曲動作させる際に操作される。操作子5は、操作子突出口(不図示)から突出している。操作子突出口は、開口で有り、操作部本体3bに設けられた長手軸に対して直交する一面に形成される。操作子5の軸部5aは、湾曲部2bが直線状態のとき、長手軸に対して直交して配置される。符号5bは指当て部であり、軸部5aの端部に設けられている。
湾曲部2bは、複数の湾曲駒2dを連接して例えば、上方向、右方向、下方向、左方向の四方向に湾曲可能に構成されている。符号2eは基端湾曲駒である。基端湾曲駒2eは、湾曲部2bの基端を構成し、可撓管部2cの先端側に連結される。符号2fは先端湾曲駒である。先端湾曲駒2fは、湾曲部2bの先端を構成して先端部2aの基端側に連結される。
湾曲部2bは、操作子5の傾倒方向及び傾倒角度を含めた傾倒操作に応じて、上方向、右方向、下方向、左方向、及び、上方向と右方向との間等に湾曲する。具体的に、湾曲部2bは、操作子5を図1の矢印Yu方向に傾倒させることによって上方向に湾曲し、矢印Yd方向に傾倒させることによって下方向に湾曲し、矢印Yl方向に傾倒させることによって左方向に湾曲し、矢印Yr方向に傾倒させることによって右方向に湾曲する。
なお、本実施形態において、湾曲部2bは、上下左右の四方向に湾曲する構成としている。しかし、湾曲部2bは、上下の二方向に湾曲する構成であってもよい。
操作部本体3bの外装には、操作子5の他に、スイッチ6a、送気送水ボタン6b、吸引ボタン6cが予め定めた位置に設けられている。スイッチ6aは、例えば先端部2a内に設けられた撮像装置1aの各種撮像動作を指示するためのスイッチである。
図2に示すようにユニバーサルコード4内には、撮像ケーブル1b、モーターケーブル1c、角度センサー用ケーブル1d、速度センサー用ケーブル1e、ライトガイドファイバー束1f、送気用チューブ(不図示)、送水用チューブ(不図示)、吸引用チューブ(不図示)等が挿通している。撮像ケーブル1bは、撮像装置1aに接続されている。モーターケーブル1cは、後述するモーター13に接続されている。角度センサー用ケーブル1dは、傾倒角度検出センサー8aに接続されている。速度センサー用ケーブル1eは、モーター回転速度検出センサー8bに接続されている。ライトガイドファイバー束1fは、光源部9aの照明光を伝送する。
図2において、符号1gは対物光学系であり、符号1hは照明窓である。ライトガイドファイバー束1fから出射された照明光は、照明窓1hを通過して観察部位に向けて出射される。照明光に照らされた観察部位の観察像は、対物光学系1gを通過して撮像素子の撮像面に結像する。
図1の符号6dは、蓋体であり、後述する。図1、図2の符号7は、カバー部材である。カバー部材7は、操作子突出口を水密に塞ぎ、且つ、軸部5aに密着して操作子5を傾倒操作可能に保持する。把持部3aの外装には処置具チャンネル(不図示)に連通するチャンネル挿入口6eが設けられている。
図2に示すように牽引部材操作装置10は、湾曲ワイヤー11と、細長なプーリー20と、モーター13と、吊り枠14と、操作子5と、ガイドローラー15と、を主に備えて構成されている。湾曲ワイヤー11は、牽引部材である。細長なプーリー20には複数の回転体12が配設される。モーター13は、プーリー20を回転させる。吊り枠14は、略十字形状である。操作子5は、吊り枠14に一体に固設されている。
本実施形態において、例えば、モーター13のモーター軸13aと、プーリー20のプーリー軸20aと、ガイドローラー15のローラー軸15aとは互いに平行な位置関係に設定されている。
湾曲ワイヤー11は、湾曲部2bの湾曲方向に対応して設けられている。本実施形態において湾曲ワイヤー11は、上用湾曲ワイヤー、下用湾曲ワイヤー、左用湾曲ワイヤー及び右用湾曲ワイヤーの四本である。
回転体12は、各湾曲ワイヤー11に対応して設けられている。本実施形態において、回転端12は、上用回転体、下用回転体、左用回転体及び右用回転体の4つを備える。上用回転体12の外周面には、上用湾曲ワイヤーの中途部分が巻回される。下用回転体12の外周面には、下用湾曲ワイヤーの中途部分が巻回される。左用回転体12の外周面には、左用湾曲ワイヤーの中途部分が巻回される。右用回転体12の外周面には、右用湾曲ワイヤーの中途部分が巻回される。
回転体12は、弾性変形可能である。図3に示すように回転体12は、環状部12aと、回転量調整部12bとを備え、環状部12aには隙間12cが形成されている。環状部12a及び回転量調整部12bには、ワイヤー案内部が形成されている。ワイヤー案内部は、湾曲ワイヤー11を巻取開始位置12sから巻取終了位置12eにスムーズに導くように予め定めた形状で構成されている。
4つの回転体12は、プーリー20の外周面に対して予め定めた遊嵌状態で配置される。通常、それぞれの回転体12は、プーリー20に対して独立して回転状態になるように構成されている。プーリー20のプーリー軸20aにはプーリー側ギア20gが固設されている。
なお、回転体12は、環状部12a及び回転量調整部12bを有する形状に限定されるものではなく、例えば、隙間12cを備える環状部12aである、いわゆるCリング形状であってもよい。
モーター13は、湾曲操作時、プーリー20に配設された湾曲方向に対応する回転体12を所定トルクで回転させる駆動手段である。モーター13のモーター軸13aにはモーター側ギア13gが固設されている。モーター側ギア13gは、プーリー側ギア20gに噛合している。
したがって、モーター13の駆動力は、モーター軸13aに固設されたモーター側ギア13g、および、プーリー軸20aに固設されたプーリー側ギア20gを介してプーリー20に伝達される。
本実施形態のモーター13は、モーターアンプ9fから出力される制御信号にしたがって回転数が設定されるようになっている。モーター13は、予め、初期状態(電源投入時)において、回転速度V(回転数N)で動作するように設定されている。
略十字形状の吊り枠14は、ワイヤー取付部17を有している。ワイヤー取付部17には、各ワイヤー11の基端部がそれぞれ連結される。
ガイドローラー15は、操作部3内においてワイヤー11の走行経路を変更するワイヤー走行経路変更部材である。ガイドローラー15は、吊り枠14に対して予め定めた位置に配設されている。ガイドローラー15は、ローラー軸15aと、ローラー軸15aに回動自在に配置される4つのガイドローラー15rとで構成されている。
傾倒角度検出センサー(以下、角度センサーと略記する)8aは、エンコーダー等の傾倒操作角度検出装置であって力量調整部を構成する。角度センサー8aは、操作子5の軸部5aの傾倒角度を検出する。角度センサー8aの検出結果は、傾倒角度情報であり、角度センサー用ケーブル1dを介して湾曲制御装置9に出力される。
速度センサー8bは、モーター回転状態検出装置であって力量調整部を構成する。速度センサー8bは、モーター13の回転速度を検出する。速度センサー8bの検出結果は、回転速度情報であり、速度センサー用ケーブル1eによって湾曲制御装置9に出力される。
なお、モーター回転状態検出装置は、モーター回転速度検出センサー8bの代わりにモーターの回転数を検出するモーター回転数検出センサーであってもよい。符号16はユニバーサルジョイントであり、図示しないフレームに回動自在に配設されている。
操作子5の軸部5aと吊り枠14の中心軸である枠凸部とは、ユニバーサルジョイント16を介して同軸に取付け固定されている。湾曲ワイヤー11は、挿入部2内において金属製のコイルパイプであるガイドパイプ(図11の符号18参照)内に挿通されて先端部側に延出される。各湾曲ワイヤー11の端部は、それぞれ、先端湾曲駒2fの上下左右に対応する位置に固定されている。
湾曲制御装置9は、例えば光源部9a、プロセッサ部9b、記憶部9c、比較部9d、及び制御部9eを主に備えて構成されている。
光源部9aは、ライトガイドファイバー束1fに照明光を供給するLED(不図示)或いはランプ(不図示)等を備える。プロセッサ部9bは、撮像ケーブル1bを介して撮像素子を駆動する信号を出力する一方、撮像素子で光電変換された信号を受けて映像信号を生成して図示しない表示装置に出力する。
なお、実施形態において、湾曲制御装置9は、光源部9aとプロセッサ部9bとを含む構成としている。しかし、光源部9aを内視鏡1の外部装置である光源装置とし、プロセッサ部9bを外部装置であるビデオプロセッサとして別々に設ける構成であってもよい。
また、ライトガイドファイバー束1fを設ける代わりに、先端部にLED等の発光素子を配置する構成であってもよい。
記憶部9c、比較部9d及び制御部9eは、力量調整部を構成する。
記憶部9cには、操作子5の軸部5aの傾斜角度と、該傾斜角度における例えば上方向湾曲角度と、当該傾斜角度に対応するモーター回転速度との関係を設定したテーブルデーターが登録されている。テーブルデーターは、図4に示すように軸部5aの傾倒角度が0度(一面に対して垂直な状態)から図2の角度θが例えば10度までのときの回転速度を基準にして例えば予め定めた割合で回転数が上昇するように設定されている。
比較部9dには、角度センサー8aで検出した軸部5aの傾倒角度、及び速度センサー8bで検出したモーター13の回転速度が入力される。そして、比較部9dは、入力された軸部5aの傾倒角度及びモーター13の回転速度と、記憶部9cに登録されているテーブルデーターとの比較を行う。比較部9dは、比較結果をモーター制御情報として制御部9eに出力する。
制御部9eは、上述した光源部9a、プロセッサ部9bの制御に加えて、比較部9dから入力されたモーター制御情報に基づいてモーター13の回転数の制御を行う。制御部9eは、例えば、軸部5aの傾倒角度が15度である場合、モーター13の回転速度を初期回転速度より1.1倍速い速度で回転させる。この結果、モーター13の回転数が予め定めた値に上昇する。
なお、操作子5の軸部5aの傾斜角度と、該傾斜角度に対応するモーター速度との関係は、図4に示した関係に限定されるものではない。すなわち、操作子5の軸部5aの傾斜角度の変化に伴い、モーター13の回転数を一次関数的に変化させる、或いは、指数関数的に変化させる、或いは、予め定めた傾斜角度まで一次関数的に変化させ、該定めた角度以降は指数関数的に変化する等の設定も適宜可能である。
ここで、モーター速度と、湾曲部湾曲角度及びアシスト力量との関係を説明する。
なお、上述したようにアシスト力量と、湾曲ワイヤー牽引力量と、操作指示レバー傾倒操作力量との間には、
湾曲ワイヤー牽引力量=操作指示レバー傾倒操作力量+アシスト力量
の関係がある。
モーター13の回転速度とアシスト力量の関係を検証するために、モーター13の回転速度を初期状態の回転速度に対し1倍、1.4倍、1.8倍、2.2倍、2.6倍に変化させて、上方向湾曲部湾曲角度とアシスト力量と関係を確認した。この結果、図5に示すようにモーター13の回転速度が高速であるほど、湾曲部の湾曲角度が大きくなるにしたがってアシスト力量が増大することを確認した。
これは、モーター13の回転速度上昇に伴ってプーリー20及び回転体12の回転速度が上昇する。すると、プーリー20及び回転体12が発熱して、プーリー20の温度及び回転体12の温度が上昇する。プーリー20及び回転体12は、温度上昇に伴って硬度が下がり、プーリー20と回転体12との間の接触面積が増大する。すると、プーリー20と回転体12との間の摩擦力が増大し、回転体12のプーリー20に対する滑りが減少される。この結果、回転体12より挿入部2側に配置されている湾曲ワイヤー11がプーリー20の回転に伴ってより効率良く牽引される。
言い換えれば、モーター13を初期状態の回転速度(1倍)で一定に回転させる内視鏡1において、操作子5を傾倒操作して湾曲部2bの湾曲角度を大きくしていく操作を行った場合、図6の破線に示すように湾曲角度が大きくなるにしたがって操作指示レバー傾倒操作力量が傾倒開始時に比べて大幅に増大する。
これに対して、図4のテーブルデーターで示したように湾曲部2bの湾曲角度とモーター13の回転速度を設定した内視鏡1において、操作子5を傾倒操作して湾曲部2bの湾曲角度を大きくしていく操作を行った場合、図6の実線に示すように操作指示レバー傾倒操作力量の減少を図れる。
そして、新たなテーブルデーターを作成することによって、操作子5を傾倒操作して湾曲部2bの湾曲角度を大きくしていく操作を行った場合に、図6の二点鎖線に示すように湾曲部の湾曲角度が予め定めた角度を超えてから操作指示レバー傾倒操作力量を略一定にすること等が可能になる。
ここで、内視鏡1と湾曲制御装置9とを備える内視鏡システムの作用を説明する。
上述したように構成した内視鏡1によれば、モーター13を駆動させてプーリー20を回転させた状態において、操作子5の軸部5aが直立状態であるとき、プーリー20に配置されている上下左右方向に対応する4つの回転体12にそれぞれ巻回されている湾曲ワイヤー11は全て所定の弛緩状態である。この結果、全ての回転体12がプーリー20に対して滑り状態になって、湾曲部2bは直線状態に保持される。
一方、操作者が、湾曲部2bを例えば上方向に湾曲動作させる。この際、操作者は、把持部3aを把持した状態で操作子5の指当て部5bに親指の腹部を配置して軸部5aを図1の矢印Yu方向に傾倒操作する。すると、この操作子5の傾倒操作に伴って吊り枠14が傾いていく。この結果、上用のワイヤー取付部17に固定されている上用湾曲ワイヤー11が弛んでいた状態から徐々に引っ張られた状態に変化する一方、その他の湾曲ワイヤー11は、さらに弛んだ状態に変化する。
そして、プーリー20の4つの回転体12にそれぞれ弛緩状態で巻回されていた湾曲ワイヤー11のうち、上用湾曲ワイヤー11だけが牽引される。すると、上用の回転体12の隙間12cが弾性力に抗して狭められて、上用回転体12とプーリー20とが密着した縮径状態に変化する。この結果、上用の回転体12とプーリー20との間に摩擦抵抗が発生して上用の回転体12がプーリー20の回転方向と同方向に回転される。この上用の回転体12の回転に伴って、上用の回転体12より挿入部2側に配置されている上用の湾曲ワイヤー11が、牽引移動されて湾曲部2bが上方向に湾曲する動作を開始する。
操作者が、動作開始から引き続き、上用の回転体12をプーリー20に密着させるように軸部5aを同方向にさらに傾倒させる操作を行うことによって、密着状態の上用の回転体12とプーリー20との摩擦力がさらに増加する。この結果、上用の回転体12より挿入部2側に位置する上方向用の湾曲ワイヤー11がさらに牽引移動されて湾曲部2bがさらに上方向に湾曲する。
そして、モーター13が駆動されている間、比較部9dには、速度センサー8bが検出するモーター13の回転速度情報が出力される。また、操作子5が傾倒操作されている間、比較部9dには、角度センサー8aが検出する軸部5aの傾倒角度情報が出力される。
すなわち、比較部9dでは、常時、上述したように入力される軸部5aの傾倒角度及びモーター13の回転速度と、記憶部9cに登録されているテーブルデーターとの比較を行う。ここで、比較部9dは、回転速度が傾斜角度に対応する速度であった場合、制御部9eに回転速度を維持するモーター制御情報を出力する。一方、比較部9dは、傾斜角度と異なる回転速度であった場合には、制御部9eに変更指示信号を出力する。変更指示信号は、回転速度を傾斜角度に対応する回転速度に変化させるモーター制御情報である。
制御部9eは、比較部9dから回転速度を維持する信号を受けている場合、モーター13の駆動状態を現状のままに維持する。一方、制御部9eは、比較部9dから変更指示信号を受けた場合、モーターアンプ9fを制御してモーター13の回転速度を変更指示信号に対応する回転数で回転させる。
そして、制御部9eは、軸部5aの傾倒角度が大きくなるにしたがって、モーター13の回転速度を上昇させる。この結果、操作者が操作子5の操作を行って、操作子5の傾倒操作角度を増大させる操作、即ち、湾曲部の湾曲角度を大きくする操作を行った際、この湾曲角度の増加に伴ってアシスト力量が増大する。
このように、内視鏡1の牽引部材操作装置10に傾倒角度を検出する角度センサー8a及びモーター13の回転速度を検出する速度センサー8bを設ける。一方、湾曲制御装置9にテーブルデーターを登録した記憶部9c、傾倒角度情報及び回転速度情報と記憶部9cのテーブルデーターの値とを比較してモーター制御情報を制御部9eに出力する比較部9d、及び、モーター制御情報にしたがってモーター13の回転数を制御する制御部9eを設ける。
そして、記憶部9cに、軸部傾倒角度が大きくなると予め設定した状態でモーター13の回転速度が早くなる等の関係を設定した、テーブルデーターを登録しておく。
この結果、操作者は、湾曲部2bの湾曲角度を、例えば120度を超えて大きく湾曲させる場合であっても、操作子5の傾倒操作をスムーズに行うことができる。言い換えれば、操作者は、操作子5の傾倒角度が大きくなって、操作する指に力を入れ難くなる状況下においても、操作子5を容易に傾倒操作することが可能である。
なお、上述した湾曲部操作の途中で、操作者が、例えば処置具を内視鏡1の処置具チャンネルに挿通する場合、該操作者は、湾曲部2bの湾曲状態を維持して処置具を挿通させる。この際、操作者は、操作子5の傾倒状態を指で維持しつつ湾曲部2bの湾曲状態を維持している。しかし、操作子5の傾倒状態を指で維持する操作は、指に負担がかかり、疲労の要因になる。このため、指にかかる負担の軽減、すなわち、疲労低減の為に、モーター回転数を増加させてアシスト力量を増加させるようにしてもよい。
その場合、例えば、モーター13に流れる電流値が一定時間以上、記憶部9cに記憶された閾値の範囲内の振れ幅である場合に、モーター回転数を増加させて操作子5の傾倒状態を維持するのに必要な操作力量を補助する。この際、湾曲部2bの湾曲角度が記憶部9cに記憶された閾値角度よりも大きい場合、前述のように操作子5の傾倒状態が維持されているか判断するように構成してもよい。
或いは、角度センサー8aで検出した軸部5aの傾倒角度の振れ幅が一定時間以上、記憶部9cに記憶された閾値の範囲内である場合に、モーター回転数を増加させて操作子5の傾倒状態を維持するのに必要な操作力量を補助する。この際、角度センサー8aで検出された軸部5aの傾倒角度が記憶部9cに記憶された閾値角度よりも大きい場合、前述のように操作子5の傾倒状態が維持されているかどうかを判断するように構成してもよい。
また、湾曲制御装置9に、例えば図7の符号9gに示す第1設定スイッチおよび切換部9hを設けるようにしてもよい。第1設定スイッチ9gは、制御部9eの切換部9hを介してモーター13の初期回転速度を設定するスイッチである。第1設定スイッチ9gは、押し込み操作する毎に初期回転速度を初期状態に対して例えば1.1倍、1.2倍、0.9倍、0.8倍等に切り換えて、設定変更を行う。なお、第1設定スイッチ9gは、操作部3に配置するようにしてもよい。
この結果、操作者は、容易に初期回転速度を初期状態と異なる値に設定変更してプーリー20を回転させて、操作子5の操作を行える。この構成によれば、操作者がもう少し小さな力で操作したいと要望する場合には、初期回転速度を例えば1.2倍に設定する。このことによって、操作子5の傾倒操作開始時から湾曲部2bを大きく湾曲操作するまでの間、最適な操作感を得て傾倒操作を行うことができる。
これとは逆に、操作者がもう少し大きな力で操作したいと要望する場合には、初期回転速度を例えば0.8倍に設定する。このことによって、操作子5の傾倒操作開始時から湾曲部2bを大きく湾曲操作するまでの間、最適な操作感を得て傾倒操作を行うことができる。
なお、湾曲制御装置9に設けた第1設定スイッチ9gによって、モーター13の初期回転速度の設定変更を行う代わりに、記憶部9cに記憶されている複数のテーブルデーターの中から任意のテーブルデーターを選択する選択スイッチを設けるようにしてもよい。この場合、湾曲制御装置9に、例えば図7の破線に示す第1設定スイッチ9gおよび選択部9kを設ける。また、記憶部9cには、図8に示すように湾曲部湾曲角度に対して操作子傾倒操作力量が変化するように設定した例えば5つのテーブルデーターd1、d2、d3、d4、d5を予め登録しておく。
操作者は、複数のテーブルデーターの中から所望するテーブルデーターを選択する。この結果、操作者は、操作子5の傾倒操作開始時から湾曲部2bを大きく湾曲操作するまでの間、最適な操作感を得て傾倒操作を行うことができる。
図8中の破線に示す直線は、モーター13を初期状態の回転速度のままでプーリーを回転させ続けたときの湾曲部湾曲角度と操作子傾倒操作力量との関係を示している。この場合、上述したように操作子5を傾倒操作して湾曲部2bの湾曲角度が大きくなると、操作指示レバーの傾倒操作力量が傾倒開始時に比べて大幅に増大する。
また、上述した実施形態においては、操作子5の軸部5aの傾倒角度を測定してモーター13の回転速度を切り換えるとしている。しかし、湾曲部2bの湾曲角度が大きくなることによって、モーター13に係る負荷が増大し、モーター回転数が低下し、電流値が増加することが判っている。このため、角度センサー8aの代わりにモーター13の電流値を検出する電流値検出装置を設け、その電流検出情報を元にモーター13の回転速度を切り換える構成にしてもよい。
なお、軸部5aの傾倒角度を測定する代わりに、Cリング回転量を測定して、ワイヤー移動量を測定して、或いはワイヤー張力を測定してモーター13の回転速度を切り換えるようにしてもよい。
この構成によれば、電流値検出装置を湾曲制御装置9内に設けることによって、内視鏡1の操作部3からセンサーを削減することができる。その他の作用及び効果は上述した実施形態と同様である。
図9Aに示す回転体12Aでは、内周面12iの摩擦係数を予め定めた範囲内において周方向に沿って段階的に変化させている。具体的に、本実施形態において、回転体12Aの内周面12iの摩擦係数は、第1内周面12ia、第2内周面12ib、第3内周面12icとで異なっている。第1内周面12iaは、隙間12cを挟んで湾曲ワイヤー11が操作子5の方向に延出される外周面に対して対向する面であり、摩擦係数μ1に設定されている。第2内周面12ibは、第1内周面12iaに隣設し、その摩擦係数μ2は、摩擦係数μ1より低く設定されている。第3内周面12icは、第2内周面12ibに隣設し、その摩擦係数μ3は、摩擦係数μ2より低く設定されている。
なお、内周面12i全体の摩擦抵抗は、第1の内周面12icから周方向に連続的に摩擦抵抗が高くなる設定であっても良い。
なお、プーリー20の外周面に回転体12の内周面全面を密着させたとき、回転体12が受ける垂直抗力の大きさは、湾曲ワイヤー11が回転体12に密着する長さに比例し、図10中の矢印10aで示す最大垂直抗力から矢印10nで示す最小垂直抗力まで対数曲線で変化することが知られている。符号19は、案内ローラーであり、ガイドローラー15rとプーリー20との間に配置される。
図9Aに示すように操作子5を例えばYd方向に傾倒操作して操作子5側の湾曲ワイヤー11を牽引して、回転体12の隙間12cを狭めていく。すると、回転体12Aの内周面12iがプーリー20の外周面に押し付けられて垂直抗力が発生する。このとき、最大垂直効力発生位置において、摩擦力が最大となるように回転体12Aが移動される。言い換えれば、垂直抗力が大きな部分に内周面12iにおいて摩擦係数μが大きい領域が接触するように回転体12が移動される。そして、回転体12の移動に伴って、挿入部2側の湾曲ワイヤー11が牽引されて湾曲部2bが湾曲する。
本実施形態の回転体12Aにおいては、上述したように内周面12iの摩擦係数を予め定めた範囲内において、周方向に沿って段階的に摩擦係数μ1、μ2、μ3に変化する設定である。このため、操作者がさらに操作子5を傾倒操作した際、回転体12Aは、最大垂直効力発生位置における摩擦力が最大摩擦力となるように内周面12iの位置が、第3内周面12ic、第2内周面12ib、第1内周面12iaの順に変化するように回転される。そして、湾曲部2bは、徐々に大きく湾曲されていく。
このように、本実施形態においては、湾曲部2bが湾曲されていくにしたがって、内周面12iにおける摩擦係数の高い内面が最大推力抗力発生位置に移動されていく。この結果、湾曲角度の増大に伴って湾曲操作に必要な操作力量に対する補助を増加させて、挿入部側に配置されている湾曲ワイヤー11がスムーズに牽引移動させて操作者の負担の低減を図ることができる。
なお、上述した実施形態においては、モーターの初期回転速度を初期状態の回転速度に対して例えば1.1倍、1.2倍、0.9倍、0.8倍等に設定変更して、操作者の要望、すなわち、もう少し大きな力で操作したい、或いは、もう少し小さな力で操作したい等の要望に応えている。
しかし、以下に示す構成を採ることによって、操作者のこれらの要望に応えることができる。
図11乃至図16を参照して本発明の第2実施形態の牽引部材操作装置を備える内視鏡を説明する。
本実施形態の内視鏡1は、図11に示すように操作部3内に、力量調整部を兼ねるプーリー20Aを有する牽引部材操作装置10Aを備えている。その他の牽引部材操作装置10Aの構成は前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
図12−図15を参照してプーリー20Aの構成を説明する。
図12、図13に示すようにプーリー20Aは、プーリー本体21と、移動プーリー片22と、プーリー片位置調整棒(以下、調整棒と略記する)23と、調整軸24と、を主に備えて構成されている。
プーリー本体21は、第1プーリー部であって胴部25、調整棒配設空間26、移動プーリー片配置孔(以下、移動孔と略記する)27、一対のフランジ部28、プーリー軸20a及び支持軸20b、を備えて主に構成されている。プーリー軸20aにはプーリー側ギア20gが固設されている。
本実施形態において、プーリー本体21は、図12に示すように第1プーリー本体21Aと第2プーリー本体21Bとに二分割して構成されている。第1プーリー本体21Aと第2プーリー本体21Bとは、断面形状が半円形の一対の半円柱体であり、符号21cは分割線である。
第1プーリー本体21Aと第2プーリー本体21Bとは、例えば、ネジ、或いは接着等によって一体に固定される。第1プーリー本体21Aと第2プーリー本体21Bとが一体に固定されると、断面形状が円形の胴部25、プーリー軸20a、支持軸20b、及びフランジ部28を備えるプーリー本体21が構成される。
本実施形態においては、第1プーリー本体21Aと第2プーリー本体21Bとをネジによって一体固定する。このため、例えば第1プーリー本体21Aには雌ネジ(不図示)が形成され、第2プーリー本体21Bには雌ネジと螺合する雄ネジが配置される孔、いわゆる座ぐり穴(不図示)が形成されている。
調整棒配設空間26は、図13に示すように胴部25に形成された軸方向に細長に形成された軸方向空間である。調整棒配設空間26は、調整棒23が摺動自在に配置される内部空間である。調整棒配設空間26は、第1プーリー本体21A及び第2プーリー本体21Bの対向する平面側にそれぞれ形成した断面形状が半円形の半円凹部を合わせて構成される。調整棒配設空間26の支持軸20b側の端面近傍には摺動機構部を構成する雌ネジ部26fが設けられている。符号26hは、側孔であり、調整棒配設空間26と支持軸20bの端面側外部とを連通する丸孔である。
移動孔27は、半円凹部の内面と胴部25の外面とを連通する連通孔で略長方形形状である。移動孔27は、第1プーリー本体21A及び第2プーリー本体21Bに、予め定めた間隔で例えば1列に4つずつ、2列分配列されている。
フランジ部28は、それぞれの端面側の外周面から予め定めた量、突出している。一対のフランジ部28の間の胴部25には、移動孔27が周方向に等間隔で4つ、長手方向に等間隔で4つ配列されている。
符号29は係入突起である。係入突起29は、調整棒配設空間26のプーリー軸20a側の内部端面26aから予め定めた量、突出している。係入突起29は、調整棒23に形成された後述する係入溝23g内に配置される。図14に示すように係入突起29の断面形状は例えば長方形形状である。係入突起29は、プーリー本体21と調整棒23とを一体に回転させるための連結部と、調整棒23を調整棒配設空間26内に予め定めた向きで配設するための規定部とを兼ねている。
移動プーリー片22は、第2プーリー部であって、移動孔27内に摺動自在に配置される。移動プーリー片22は、移動孔27内を調整棒配設空間26の中心軸側から外側に向かって移動可能であると共に、その逆方向に向かって移動可能である。移動孔27に配置された移動プーリー片22の調整棒配設空間中心軸側端面は、予め定めた向きに予め定めた傾斜角で形成された斜面22sである。斜面22sには、後述するカム部31のカム面31cが当接配置される。
本実施形態において、移動プーリー片22の稜線には曲面形状の面取りが施されている。面取りを施した移動プーリー片22は、移動孔27に対してスムーズに摺動する。図12の符号22aは逃がし部であって、移動プーリー片22と移動孔27との接触抵抗を軽減する。
調整棒23は、力量調整部であって、外周方向に突出する複数の凸部を有する。調整棒23は、丸棒であって、一端面側に係入溝23gを備え、他面側からは係入軸23aが突設している。係入溝23gの深さ寸法は、係入突起29の突出量を考慮して設定されており、係入突起29の端面と係入溝23gの底面との間に予め定めた隙間が形成される。隙間は、調整棒23の後述する移動量より大きく設定されている。係入軸23aは、側孔26h内に予め定めた嵌め合いで配置される。係入軸23aの端面には位置決め溝23agが形成されている。位置決め溝23agには調整軸24の突起24aが配置され、接着等によって一体固定される。
調整棒23の複数の凸部は、複数のカム部31と移動ネジ部32とである。移動ネジ部32は、摺動機構部であって、係入突起29側に設けられている。移動ネジ部32は、雌ネジ部26fに螺合配置される。
カム部31は、調整棒23の外周面の周方向に対して等間隔で4つ、胴部25の長手方向に対して等間隔で4つ設けられている。カム部31は、移動プーリー片22の斜面22sに当接する傾斜面であるカム面31cを有している。図13に示す初期状態において、カム面31cは、斜面22sに対して僅かに離間して対向配置されている。
カム面31cには脱落防止部(図15の符号33参照)が形成されている。脱落防止部33は、移動プーリー片22が移動孔27の胴部25外側に外れ落ちることを防止する溝である。脱落防止部33には突起22bに設けられた係入部22cが配置される。突起22bは、移動プーリー片22から調整棒配設空間中心軸側に突出して構成されている。
この構成によれば、図13の矢印Y13に示すように調整棒23を長手軸に沿ってモーター13側に移動させることによって、カム面31cが斜面22sに接触する。その後、カム面31cがさらに同方向に移動されることによって、移動プーリー片22が移動孔27内を調整棒配設空間26の中心軸側から外側に向かって移動される。つまり、移動プーリー片22が移動孔27の胴部25側の開口から飛び出して回転体12の内周面に近接していく。
なお、図13において、符号3cは調整穴であり、操作部本体3bの側面に形成されている。調整穴3cは、蓋体6dによって塞がれる。蓋体6dは、調整穴3cに対して取り外し自在な弾性体であり、調整穴3c内を水密に保護する。調整穴3c内には調整軸24の端部が配置される。調整軸24端部の外周面からは棒状突起24bの両端部がそれぞれ突出している。
棒状突起24bは、回転治具(図16の符号37参照)の端部に形成されたスリット37s内に係入されるようになっている。調整穴3cの底面から棒状突起24b端面までの距離は、調整棒23の移動量より大きく設定されている。
また、符号34はスプリングである。スプリング34は、調整棒23を予め定めた付勢力で矢印Y13とは逆方向の調整穴3c方向に付勢する。
さらに、符号3d、3eは、枠体であり、操作部本体3b内に設けられている。第1枠体3dには第1支持体配置孔が形成されている。第1支持体配置孔には、プーリー本体21のプーリー軸20aを回動自在に支持する第1支持体35が配置される、第2枠体3eには第2支持体配置孔が形成されている。第2支持体配置孔には、プーリー本体21の支持軸20bを回動自在に支持する第2支持体36が配置される、
ここで、操作部3内に、力量調整部を兼ねるプーリー20Aを有して構成された、牽引部材操作装置10Aを備える内視鏡1の作用を説明する。
操作者は、内視鏡1を操作するにあたって、まず、移動プーリー片22の移動孔27の胴部25側開口からの突出量を調整して、所望する操作子傾倒操作力量で操作子5の傾倒操作を行えるようにする。
その際、操作者は、回転治具37を用意する。操作者は、図16に示すように蓋体6dを取り外し、調整穴3c内の棒状突起24bを露出させる。そして、操作者は、回転治具37の先端部37aを調整穴3c内に配置して、その先端部37aに形成されているスリット37s内に棒状突起24bを導く。
次に、操作者は、回転治具37の図示しないハンドルを時計方向に回転させる。すると、調整軸24が回転してその回転が係入軸23aに伝達されて、雌ネジ部26fに螺合配置されている移動ネジ部32が回転移動を開始する。すると、調整棒23が、スプリング34の付勢力に抗して矢印Y16方向であるモーター13に向かって徐々に移動していく。また、調整棒23の移動に伴って、カム面31cも同方向に移動して斜面22sに接触する。
ここで、操作者は、引き続き、回転治具37を時計方向に回転させる。すると、調整棒23がさらに矢印Y16方向に移動されることによりカム面31cも同方向に移動していく。このカム面31cの移動に伴って、全ての移動プーリー片22が矢印Y16a方向、即ち、移動孔27内の胴部25側開口から徐々に突出する。
ここで、操作者は、適宜、モーター13を駆動状態にしてプーリー20Aを回転させて、操作子5の傾倒操作を行いつつ操作感を確認する。そして、回転治具37による調整棒23の移動と操作子5の傾倒操作とを繰り返し行って最適な操作感を得られるように調整する。
なお、回転治具37のハンドルを反時計方向に回転させると、調整棒23は、スプリング34の付勢力によって、矢印Y16とは逆方向に徐々に移動される。
本実施形態においては、図13に示す状態、即ち、係入溝23aを有する調整棒23の係入溝側端面がモーター13から最も離間している状態のとき、移動プーリー片22の外周面がプーリー本体21の軸中心に対して最も近い状態である。
そして、図16に示すように調整棒23を矢印Y16方向に最も移動させたとき、移動プーリー片22の外周面がプーリー本体21の軸中心に対して最も遠い状態になる。このとき、プーリー本体21の軸中心から摩擦力発生箇所までの距離が最も長くなるので最も大きなトルクを得られる、言い換えれば、最も大きなアシスト力量を得られる状態になる。ここで、摩擦力発生箇所とは、移動プーリー片22の外周面と、回転体12の内周面との接触面である、
調整棒23の位置調整完了後、操作者は、内視鏡1による検査を開始する。このとき、上述した第1実施形態でも説明したようにモーター13を駆動させてプーリー20Aを回転させた状態において、操作子5の軸部5aが直立状態であるとき、湾曲部2bは直線状態に保持される。このとき、上述したようにプーリー20Aに配置されている上下左右方向にそれぞれ対応する4つの回転体12にそれぞれ巻回されている湾曲ワイヤー11は全て所定の弛緩状態である。この結果、全ての回転体12は、プーリー20に対して滑り状態である。
一方、操作者が、湾曲部2bを例えば上方向に湾曲動作させるため、把持部3aを把持した状態で操作子5の軸部5aを傾倒操作すると、この傾倒操作に伴って吊り枠14が傾いていく。この結果、上用湾曲ワイヤー11が弛んでいた状態から徐々に引っ張られた状態に変化する。一方、その他の湾曲ワイヤー11は、さらに弛んだ状態に変化する。
この結果、第1実施形態と同様に、プーリー20Aの4つの回転体12に弛緩状態で巻回されていた湾曲ワイヤー11のうち、上用湾曲ワイヤー11だけが牽引される。すると、上用の回転体12の隙間12cが弾性力に抗して狭められて、上用回転体12の内周面が移動プーリー片22の外周面に密着した縮径状態に変化する。
この結果、上用の回転体12と移動プーリー片22との間に摩擦抵抗が発生して上用の回転体12がプーリー20Aの回転方向と同方向に回転される。この上用の回転体12の回転に伴って、上用の回転体12より挿入部2側に配置されている上用の湾曲ワイヤー11が牽引移動されて湾曲部2bが上方向に湾曲する動作を開始する。
操作者が、動作開始から引き続き軸部5aを同方向に傾倒操作し続けて、上用の回転体12の内周面を移動プーリー片22の外周面に密着させる。この結果、上用の回転体12より挿入部2側に位置する上方向用の湾曲ワイヤー11がさらに牽引移動されて、湾曲部2bがさらに上方向に湾曲していく。このとき、操作者は、予め設定した最適な操作感で操作子5の傾倒操作を行える。
このように、操作部3に設けた調整穴3cに回転治具37を配置して、調整軸24を回転させて、牽引部材操作装置10Aのプーリー20Aを構成する調整棒23をプーリー本体21の軸方向に進退移動させる。この結果、プーリー本体21の軸中心から移動プーリー片22の外周面までの距離を無段階で適宜設定してアシスト力量の調整を行える。
したがって、操作者の力が強い又は弱い、或いは、操作者の手が大きい又は小さい、等の違いがある場合でも、操作者自身が調整作業を行うことによって、操作者にとって最適な操作感を得て傾倒操作を行うことが可能になる。
なお、上述したプーリー20Aにおいては、移動プーリー片22の外周面を回転体12の内周面に接触させて、移動プーリー片22の外周面のプーリー本体21の軸中心からの距離を調整している。
図17に示すプーリー20Bでは、移動プーリー片22の外周面40にプーリー側ストレート面41とプーリー側傾斜面42とを含める構成にしている。そして、回転体12の内周面45側に回転体ストレート面46と回転体傾斜面47とを設けている。回転体ストレート面46は、プーリー側ストレート面41に面接触し、回転体傾斜面47はプーリー側傾斜面42に面接触する。
この結果、移動プーリー片22のプーリー側傾斜面42を有する外周面40の面積が第2実施形態の移動プーリー片22の外周面の面積より増大する。このため、移動プーリー片22の外周面を回転体12の内周面45に接触させたとき、その接触面積が増大して、より大きなアシスト力量を得ることができる。
その他の作用及び効果は上述した第2実施形態と同様である。
また、上述したプーリー20Aにおいては、調整棒23をプーリー本体21の軸方向に進退移動させて、プーリー本体21の軸中心から移動プーリー片22の外周面までの距離を無段階で設定してアシスト力量の調整を行える。
しかし、調整棒23をプーリー本体21の軸方向に進退移動させて図18に示すプーリー20Cのようにアシスト力量を二段階で変更するようにしても良い。
プーリー20Cでは、初期状態においては、図18の中心線より上側の図に示すように回転体12の内周面をプーリー本体21の胴部25の外周面25oに接触させる。これに対して、調整棒23をプーリー本体21のモーター側に移動させたときには、図18の中心線より下側の図に示すように移動プーリー片22の外周面22oを回転体12の内周面に接触させる。
そして、本実施形態においては、胴部25の外周面25oの第1摩擦係数をμ1とし、移動プーリー片22の外周面22oの第2摩擦係数をμ2とし、第1摩擦係数μ1と第2摩擦係数μ2との間に、
μ2>μ1
の関係を設定している。
この結果、摩擦係数μ1、μ2を適宜設定することによって、調整棒23のプーリー本体21に対する移動量を短縮して予め定めた2つの異なるアシスト力量を得ることができる。
その他の作用及び効果は上述した第2実施形態と同様である。
なお、図18のプーリー20Cにおいては、胴部25の外周面25o及び移動プーリー片22の外周面22oの摩擦係数を適宜設定して2つの異なるアシスト力量を得るようにしている。
これに対して、本実施形態のプーリー20Dは、図19Aに示すように調整棒23Dの位置を軸方向に移動させてアシスト力量を三段階で切り換え可能な構成にしている。このため、雌ネジ部26f及び移動ネジ部32の代わりに、後述する位置決め孔53a、53b、53c、固定ピン56、及び貫通孔57aを備えている。
図19A−図19Bを参照してプーリー20Dの構成及び作用を説明する。
本実施形態のプーリー20Dは、プーリー本体21Dと、移動プーリー片22Dと、調整棒23Dとを備えて主に構成されている。本図においては、4つの移動プーリー片22Dのうち2つの移動プーリー片22Dに対応するプーリー本体21Dの部分及び調整棒23Dの部分を記載してその他を省略している。
移動プーリー片22Dは、回転体12を兼ね、斜面48及び当接面49を有して構成されている。その他の構成は前記第2実施形態と同様であり、同部材に同符号を付して説明を省略している。
プーリー本体21Dは、斜面48が当接配置される傾斜面51を有する凸部52を4つ備えている、凸部52は、胴部25の外周面25oから突出している。また、プーリー本体21Dは、操作部本体3bから突出する第1支持軸を兼ねる突出配置部53を備えている。突出配置部53の予め定めた位置には、3つの位置決め孔53a、53b、53cが形成されている。それぞれの位置決め孔53a、53b、53cには、丸棒状の固定ピン56が挿通される。第1位置決め孔53aの軸と、第2位置決め孔53bの軸とは平行な位置関係である。第1位置決め孔53aの軸と第3位置決め孔53cの軸、及び第2位置決め孔53bの軸と第3位置決め孔53cの軸とは、互い直交する位置関係で設けられている。その他の構成は前記第2実施形態と略同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略している。
調整棒23Dは、押圧部55を予め定めた間隔で4つ備えている。押圧部55は、当接面49を押圧する押圧面54を有する凸部である。調整棒23Dの端部57には、固定ピン56が挿入される貫通孔57aが予め定めた位置に設けられている。端部57は、操作部外部側に配置される。その他の構成は前記第2実施形態と略同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略している。
本実施形態では図19Aに示すように固定ピン56を第1位置決め孔53a及び貫通孔57aに配置することによって、調整棒23Dが第1の位置に配置される。この配置状態において、移動プーリー片22Dは、胴部25の外周面25o上に配置され、斜面48は凸部52の傾斜面51に当接して配置される。
これに対して、図19Bに示すように固定ピン56を差し替えて、該ピン56を第2位置決め孔53b及び貫通孔57aに配置する。この結果、調整棒23Dが第1の位置から第2の位置に移動される。調整棒23Dが第2の位置に移動することによって、調整棒23Dが有する各押圧部55の押圧面54が各移動プーリー片22Dの当接面49を押圧する。このことによって、移動プーリー片22Dの斜面48が凸部52の傾斜面51上を移動して、外周面25oから離間する。即ち、移動プーリー片22Dの位置がプーリー本体21Dの軸中心から外側方向に移動される。
さらに、固定ピンを差し替えて、図19Cに示すように固定ピン56を第3位置決め孔53c及び貫通孔57aに係入配置する。この結果、調整棒23Dが第2の位置から第3の位置に移動される。調整棒23Dが第3の位置に移動することによって、調整棒23Dが有する各押圧部55の押圧面54が各移動プーリー片22Dの当接面49を押圧して、移動プーリー片22Dをさらに外周面25oから離間するように移動させる。すると、移動プーリー片22Dの外周面の位置が、最も、プーリー本体21Dの軸中心に対して遠い位置に変更される。
このとき、プーリー本体21Dの軸中心から摩擦力発生箇所までの距離が最も長くなって最も大きなアシスト力量を得られる状態になる。ここで、摩擦力発生箇所とは、凸部52の傾斜面51と移動プーリー片22Dの斜面48との接触面である。
このように、調整棒23Dを、軸方向に異なる第1の位置、第2の位置、第3の位置に固定配置することによってアシスト力量を三段階で切り換えることができる。
図20−図22を参照してプーリー20Eの構成及び作用を説明する。
図20に示すように本実施形態のプーリー20Eは、第1プーリー部61と、複数の第2プーリー部62と、取付具63とを備えて主に構成されている。第1プーリー部61は、操作部3内に配設され。複数の第2プーリー部62は、交換自在であり、取付具63によって操作部3の操作部本体3bに対して取り付け、取り外しされる。
第1プーリー部61は、プーリー軸20a、胴部64、及び一対のフランジ部28と、を備えて構成されている。胴部64には、複数の回転体12が予め定めた距離離間して配置される。一対のフランジ部28は、回転体12が胴部64から脱落することを防止する。
本実施形態において、一方のフランジ部28Eは、複数のフランジ形状部65によって構成されている。つまり、フランジ部28Eは、後述する接触抵抗部66が配置される図示されない切り欠きを周方向に等間隔で有している。
第2プーリー部62は、第1プーリー部61に着脱自在であり、例えば3種類の第2プーリー部62A、62B、62Cが用意されている。第2プーリー部62A、62B、62Cは、複数の接触抵抗部66、円板部67、及び取付部68を備えて構成されている。接触抵抗部66は、円板部67の一面側から立設する複数の凸状部である。接触抵抗部66は、等間隔で離間して設けられ、フランジ部28Eの周方向に配置された切り欠きの間を通過して胴部64の外周面上に配置される。符号66aは接触抵抗部66の内周面である。内周面66aは、胴部64の外周面上に配置される。
複数の接触抵抗部66の外周面66b側には、回転体12の内周面が予め定めた遊嵌状態で配置される。接触抵抗部66の外周面66bは、予め定めた摩擦係数に設定されている。
一方、第2プーリー部62A、62B、62Cは、各プーリー部毎に異なる摩擦係数に設定されている。具体的に、Aタイプの第2プーリー部62Aの外周面66bの摩擦係数はμ1であり、Bタイプの第2プーリー部62Bの外周面66bの摩擦係数はμ2であり、Cタイプの第2プーリー部62Cの外周面66bの摩擦係数はμ3である。
そして、μ1、μ2、μ3との間には、
μ3>μ2>μ1
の関係を設定している。
なお、上述においては、AタイプからCタイプまでの3種類の第2プーリー部62A、62B、62Cを用意するとしている。しかし、3種類以上の第2プーリー部を用意する、或いは2つの第2プーリー部を用意するようにしてもよい。
円板部67は、円板形状の支持体であり、予め定めた厚み寸法で、予め定めた剛性を備えて構成されている。
取付部68は、円板部67の他面側の中央部から突設する凸部であり、例えばEリング70が配置される周溝69を有する。
取付具63は、連結部71、取付具本体72、及び摘み73を主に備えて構成されている。
連結部71は、前記第2プーリー部62の取付部68に対して回動自在に連結される。取付具本体72は、細径部74と、太径部75とを備えている。細径部74は、操作部3に備えられた雌ネジ部3fを有する段付き孔3gに配置される。細径部74には雌ネジ部3fに螺合する雄ネジ部76が形成されている。摘み73は、太径部75の端面から突出した凸部である。摘み73は、操作者の取り扱い性を考慮して予め定めた形状で形成されている。
本実施形態において、第2プーリー部62と取付具63とは図21に示すように予め一体に構成されている。本実施形態において、例えば取付具63を構成する細径部74と太径部75とは別体であり、接着或いはネジ止め等によって一体に取りつけられる。図20に示すように細径部74には連結部71を構成する貫通孔79及び凹部77が形成されている。貫通孔79には、取付部68が挿通される。凹部77にはEリング70及びスプリング78が配置される。
第2プーリー部62の取付部68は、貫通孔79を介して凹部77内に突出され、Eリング70を周溝69に係入配置して細径部74に回動自在に配置される。取付部68には予め定めた付勢力で予め定めた長さ寸法のスプリング78が配置される。そして、凹部77は、太径部75によって塞がれる。このとき、太径部75と細径部74とは、例えばネジによって一体に固定される。このことによって、図21に示すように一体な、第2プーリー部62と取付具63とが構成される。
本実施形態においては、予め、外周面66bが摩擦係数μ1のAタイプの第2プーリー部62A、外周面66bが摩擦係数μ2のBタイプの第2プーリー部62B、外周面66bが摩擦係数μ3のCタイプの第2プーリー部62Cが用意されている。操作者は、これら第2プーリー部62A、62B、62Cの中から自身の手の大きさ、或いは、握力等を考慮して最適なものを選択して装着する。
このように、本実施形態においては、操作者が第1プーリー部61に対して摩擦係数の異なる複数の第2プーリー部62の中から1つを選択してプーリー20Eを構成する。この結果、プーリー20Eを構成する、前記第2プーリー部62A、62B、62Cの外周面66bと回転体12の内周面との接触抵抗を段階的に変更することができる。
そして、摩擦係数の大きな外周面66bを備える第2プーリー部62を第1プーリー部61に取りつけたプーリー20Eでは、回転体12の内周面と第2プーリー部62Cの外周面66bとの摩擦力が大きくなって、より大きなアシスト力量を得られる。
なお、操作者は、操作部3に装着されている第2プーリー部62Aを取り外す場合、取付具63の摘み73を把持して、例えば反時計回りに回転させる。すると、取付具本体72が操作部本体3b及び取付部68に対して回転されて操作部本体3bから浮き上がってくる。そして、操作者が引き続き、摘み73を操作して取付具本体72を回転させることによって、取付具本体72の操作部本体3bからの取り外し、及び第2プーリー部62Aの第1プーリー部61からの取り外しを行える。
また、操作者は、操作部3に第2プーリー部62Aの代わりに例えば第2プーリー部62Cを装着する。この場合、上述の手順とは反対に、まず、第2プーリー部62Bの接触抵抗部66を第1プーリー部61に配置すると共に、取付具本体72の細径部74、太径部75を操作部本体3bの段付き孔3gに配置する。
操作者は、取付具63の摘み73を把持して、例えば時計回りに回転させる。すると、取付具本体72が操作部本体3b及び取付部68に対して回転されて取付具本体72が段付き孔3g内に押し込まれるとともに、接触抵抗部66が第1プーリー部61の胴部64の外周面上を軸方向に移動していく。そして、操作者が引き続き、摘み73を操作して取付具本体72の端面と操作部本体3bの外表面とが面一致状態になると、第2プーリー部62Cの第1プーリー部61への取り付けを完了する。
さらに、上述した実施形態においては、摩擦係数の異なる複数の第2プーリー部を用意する構成としているが、外径寸法が異なる第2プーリー部を複数用意する構成であってもよい。
この構成においては、外径が最も大きな第2プーリー部を第1プーリー部に装着することによって、プーリー軸中心から摩擦力発生箇所までの距離を最も長くして最も大きなトルクを得て、より大きなアシスト力量を得られる。ここで、摩擦力発生箇所は、第2プーリー部の外周面と回転体12の内周面との接触面である。
図23−図25を参照してプーリー20Fの構成及び作用を説明する。
図23に示すように本実施形態のプーリー20Fは、操作部3内に配設されるプーリー部80と、操作レバー90とを主に備えて構成されている。
本実施形態のプーリー部80は、プーリー軸81を備える。プーリー軸81は、一対のフランジ部82、一対の回転体83、一対の接触抵抗変更部材84、及び一対の押圧部材85を備えて構成されている。
プーリー軸81には、プーリー軸20aと同様に、プーリー側ギア20gが固設されている。プーリー側ギア20gには、モーター13のモーター軸13aに固設されたモーター側ギア13gが噛合している。
一対のフランジ部82は、予め定めた位置に突出して設けられている。一対の回転体83は、弾性変形可能な略円板形状であって、プーリー軸81に予め定めた遊嵌状態で配設されている。
一対の回転体83は、フランジ部82側とは反対面に凹傾斜側面83aを備えている。凹傾斜側面83aは、外周から中心に向かって傾斜している。回転体83は、プーリー軸81に摺動自在に配置されている。
一対の接触抵抗変更部材84は、凸傾斜側面84aを備えている。凸傾斜側面84aは、回転体83の凹傾斜側面83aに当接する当接面である。接触抵抗変更部材84は、平面で構成された平側面84bを備えている。平側面84bは、凸傾斜側面84aの反対面に形成されている。接触抵抗変更部材84は、プーリー軸81に摺動自在に配置されている。
一対の押圧部材85は、押圧部85a、および軸受部85bを備えている。押圧部85aは、接触抵抗変更部材84の平側面84bを押圧する。軸受部85bは、プーリー軸81の外周面に配置される。
一方、図23、図24に示すように操作レバー90は、プーリー部80のプーリー軸81に対して直交して配置される。操作レバー90は、一端側から順に、棒状部91、扁平部92、カム部93を備えて構成されている。本実施形態において、棒状部91は、操作部本体3bの例えば上面から外部に突出するように設けられている。
扁平部92には、プーリー軸81が挿通する貫通孔92aが形成されている。貫通孔92aの径寸法は、操作レバー90の移動量を考慮して構成される。つまり、貫通孔92aは、プーリー軸81に対して予め定めた寸法の大きさの隙間を有している。
カム部93には、傾斜カム面93cが形成されている。傾斜カム面93cは、長手中心軸から他端外側方向に向かって傾斜している。傾斜カム面93cは、操作レバー90を操作して、該カム面93cをプーリー軸中心に近づけていくことによって、一対の押圧部材85にそれぞれ当接する。当接後、傾斜カム面93cをプーリー軸中心に近づけるように操作レバー90を操作することにより、その操作に伴って、押圧部材85がプーリー軸81上を各フランジ部82方向に向かって移動する。
ここで、プーリー20Fを有する牽引部材操作装置の作用を説明する。
操作者は、図示しないモーターを駆動状態にしてプーリー20Fを回転させて、操作子5の傾倒操作を行う。操作中、操作者は、操作感が重いと感じたなら、上述したように操作レバー90を操作して傾斜カム面93cをプーリー軸中心に予め定めた量だけ近づける。
すると、図25に示すように傾斜カム面93cがプーリー軸中心に近づくことによって、傾斜カム面93cが押圧部材85を矢印Y25方向に移動させる。そして、押圧部材85の押圧部85aが接触抵抗変更部材84の平側面84bを押圧する。すると、接触抵抗変更部材84が矢印Y25方向へ移動される。接触抵抗変更部材84が移動すると、凸傾斜側面84aが回転体83の凹傾斜側面83aに近接される。
ここで、操作者が再び、操作子5の傾倒操作を行う。すると、この傾倒操作に伴って回転体83が弾性変形されて回転体83の凹傾斜側面83aが接触抵抗変更部材84の凸傾斜側面84aに接触して摩擦力が発生する。このため、操作レバー90を移動させる前の状態に比べて軽い操作感を得られる。
なお、さらに、軽い操作感を求める場合には、操作レバー90をさらに操作して傾斜カム面93cをプーリー軸中心にさらに近づけた状態にする。このことによって、上述したように、傾斜カム面93cが押圧部材85を矢印Y25方向に移動させる。そして、押圧部材85の押圧部85aが、接触抵抗変更部材84の平側面84bを押圧し、接触抵抗変更部材84が矢印Y25方向へ移動され、接触抵抗変更部材84の凸傾斜側面84aが回転体83の凹傾斜側面83aに対してさらに近接配置される。
この結果、操作者が再々度、操作子5の傾倒操作を行うと、この傾倒操作に伴って回転体83が弾性変形されて回転体83の凹傾斜側面83aと接触抵抗変更部材84の凸傾斜側面84aとの接触面積が増大してさらに大きな摩擦力が発生する。
このように、操作レバー90を操作して、傾斜カム面93cをプーリー軸中心に近づけていくことによって、傾斜カム面93cを押圧部材85に当接させる。すると、傾斜カム面93cの移動に伴って、押圧部材85、接触抵抗変更部材84がプーリー軸81に沿って移動されていく。そして、接触抵抗変更部材84の凸傾斜側面84aが回転体83の凹傾斜側面83aに配置されて、回転体83と接触抵抗変更部材84との間に発生する摩擦力を変更して、アシスト力量の調整を行うことができる。
また、押圧部材85に軸受部85bを設けて、押圧部材85をプーリー軸81に対して摺動する構成にした。この結果、プーリー軸81が回転中に操作レバー90を操作して、接触抵抗変更部材84の位置を調整して摩擦力の変更を行えるので、作業性の向上を図ることができる。加えて、押圧部材85が軸受部85bを備えている。この結果、回転体83と接触抵抗変更部材84との間に摩擦力が発生している状態において、プーリー軸81の回転力が操作レバー90に伝達されて、操作レバー90の操作感に不具合が発生することを防止することができる。
なお、本実施形態のプーリー20Fにおいては、1つのプーリー軸81に一対の回転体83を配置するように構成されている。即ち、プーリー20Fの一対の回転体83には、上下方向用ワイヤー、或いは左右方向用ワイヤーの一方のみが巻回される。言い換えれば、内視鏡の湾曲部が上下左右方向である場合、操作部に一対のプーリー20Fを並列に配設する。
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
本出願は、2011年9月26日に日本国に出願された特願2011−209367号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の開示内容は、本願明細書、請求の範囲、図面に引用されたものとする。

Claims (7)

  1. 被写体像を撮像する撮像素子を設けた先端部、複数の湾曲駒を連設して湾曲自在な湾曲部、及び細長で可撓性を有する可撓管部を連設する挿入部の基端側に設けられた操作部と、
    前記湾曲部を構成する湾曲駒から延出されて前記操作部内に導かれ、相対的な移動により前記湾曲部を湾曲させる少なくとも一対の牽引部材と、
    前記操作部内に設けられ、該操作部に設けられたモーターによって前記牽引部材の牽引方向に回転されるプーリーと、
    弾性変形可能で外周面に前記牽引部材が巻回配置される、前記プーリーの外周面側に遊嵌状態に配置される回転体と、
    前記操作部内に導かれた少なくとも一対の牽引部材がそれぞれ固設される取付部を有する吊り枠と、
    前記操作部の一面から突設し、傾倒操作可能な軸部を有する操作子であって、前記吊り枠は前記操作子の軸部に設けられ、当該吊り枠の取付部は当該操作子を挟んで互いに対向する位置に設けられ該操作子を傾倒操作されるとともに前記プーリーより該操作子側の牽引部材を牽引して、前記回転体を縮径させて内周面を前記モーターによって回転されているプーリーの外周面に接触させることによって発生する摩擦抵抗により該プーリーより挿入部側の当該牽引部材を牽引する力量を牽引方向へ付加することが可能な操作子と、
    前記操作子の傾倒に伴って前記摩擦抵抗を発生する摩擦発生状態を前記モーターの回転速度を変更して前記プーリーの外周面と前記回転体との内周面との接触抵抗を変化させることで調節し、該プーリーより挿入部側の前記牽引部材を牽引する力量を変更可能な力量調整部と、
    を具備することを特徴とする内視鏡。
  2. 前記力量調整部は、前記軸部の傾斜角度に応じて、前記モーターの回転速度を変更させることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  3. 前記力量調整部は、
    前記操作部に備えられた、前記操作子の軸部の傾倒操作角度を検出する傾倒操作角度検出装置及び前記モーターの回転数或いは回転速度を検出するモーター回転状態検出装置と、
    前記内視鏡の外部装置である湾曲制御装置に備えられた、前記操作子の軸部の傾斜角度と、その傾斜角度に対応するモーター回転速度との関係を設定したテーブルデーターが登録された記憶部、前記傾倒操作角度検出装置で検出した前記軸部の傾倒角度及び前記モーター回転状態検出装置で検出した回転数或いは回転速度が入力され、前記記憶部に登録されているテーブルデーターとの比較を行い、その比較結果をモーター制御情報として出力する比較部、及び前記比較部から入力されたモーター制御情報に基づいて前記モーターの回転数の制御を行う制御部と、
    を備えて構成されることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  4. 前記湾曲制御装置は、前記モーターの初期状態の回転速度を変更する変更設定スイッチを備えることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  5. 前記記憶部に複数のテーブルデーターを登録する構成において、
    前記湾曲制御装置は、前記記憶部に登録された複数のテーブルデーターの中から1つのテーブルデーターを選択する選択スイッチを備えることを特徴とする請求項に記載の内視鏡。
  6. 前記モーターに流れる電流値が一定時間以上、前記記憶部に記憶された閾値の範囲内の振れ幅である場合に、前記モーターの回転数を増加させることを特徴する請求項に記載の内視鏡。
  7. 前記操作子の傾倒角度の振れ幅が一定時間以上、前記記憶部に記憶された閾値の範囲内である場合に、前記モーターの回転数を増加させることを特徴する請求項に記載の内視鏡。
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