JP2010017245A - 牽引部材操作装置 - Google Patents

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清富 小川
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Abstract

【課題】動力滑車の回転を牽引部材に効率良く伝達させることによって、ユーザーが操作する湾曲操作レバーの傾倒操作力量を低減させる牽引部材操作装置を提供すること。
【解決手段】湾曲装置30は、複数の湾曲ワイヤ32と、これら湾曲ワイヤ32の中途部が巻回される周方向溝33bを形成した動力滑車33と、周方向溝33b内において動力滑車33と湾曲ワイヤ32との間に配置されて、摩擦力を増大させる緩衝部材46と、動力滑車33を牽引方向に回転させるモータ34と、アーム部35aを有するアーム部材35と、傾倒方向または傾倒量を変化させたときには複数の湾曲ワイヤ32の中から傾倒方向に対応する湾曲ワイヤ32を弛緩状態から引っ張られた状態に変化させる湾曲レバー31とを具備する。湾曲ワイヤ32が接触する周方向溝32bの底面33cは、動力滑車33の長手軸A33に対して傾いた面で構成されている。
【選択図】図8

Description

本発明は、操作指示部を傾倒操作して、湾曲部から延出されて動力滑車に巻回されている牽引部材を進退移動させて、湾曲部を湾曲動作させる牽引部材操作装置に関する。
従来、体内、構造物の管内、あるいは構造物の隙間等を観察、検査する装置として、内視鏡が広く利用されている。内視鏡としては、体内、或いは構造物内等に挿入される挿入部と、この挿入部の基端部に設けられた操作部とで構成されているものがある。
内視鏡には、挿入部に、例えば上下方向、或いは左右方向の少なくとも一方に湾曲自在な、湾曲部を備えたものがある。湾曲部は、この湾曲部から延出されて挿入部内を挿通された牽引部材である操作ワイヤを進退させることによって、湾曲動作する構成になっている。そのため、操作ワイヤの先端部は、湾曲部に固定され、この操作ワイヤの基端部は操作部に設けた操作指示部を構成するアーム部材に固定されている。この構成によれば、操作指示部を操作することによって操作ワイヤが進退され、その操作ワイヤの進退に伴って湾曲部が湾曲動作する。
近年、特許文献1の管状操作装置、或いは特許文献2の牽引部材操作装置には、湾曲操作レバーを傾倒操作することによって、湾曲部をユーザーの所望する方向に湾曲させる湾曲機構が示されている。この湾曲機構では、駆動手段によって回転される動力滑車に牽引部材が巻回されており、その牽引部材の一端部が湾曲操作レバーに接続されている。そして、湾曲操作レバーを傾倒操作することによって、その傾倒操作に対応する牽引部材だけが回転する動力滑車に接触して牽引されて、湾曲部が湾曲する構成になっている。つまり、この湾曲機構では、回転状態の動力滑車に巻回されている牽引部材の巻回状態を、湾曲操作レバーの傾倒操作によって弛緩状態から引っ張られた状態に変化させて、その牽引部材に動力滑車の回転力を伝達して、牽引部材を移動させて湾曲部の湾曲動作を行っている。
また、特許文献3には、動力滑車に牽引部材移動量増大機構部を設けることによって、湾曲操作レバーの傾倒角度を小さくして、湾曲部を大きく湾曲動作させることを可能にする内視鏡が示されている。
特開2003−070727号公報 特開2003−325437号公報 特開2004−321697号公報
しかしながら、特許文献3に示されている牽引部材移動量増大機構部を設けた内視鏡では、湾曲操作レバーの傾倒操作量を減らすことは可能になるが、湾曲操作レバーを傾倒させて動力滑車の回転を牽引部材に伝達させるための傾倒操作力量が増大して、ユーザーの負担が大きくなるおそれがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、動力滑車の回転を牽引部材に効率良く伝達させることによって、ユーザーが操作する湾曲操作レバーの傾倒操作力量を低減させる牽引部材操作装置を提供することを目的にしている。
本発明の牽引部材操作装置は、細長な挿入部の先端部に一端部を固設して延出する牽引部材と、この牽引部材の中途部がそれぞれ同方向に巻回配置される複数の周方向溝を形成した動力滑車と、前記牽引部材に固定され、前記動力滑車の前記周方向溝内において当該動力滑車と前記牽引部材との間に配置されて、摩擦力を増大させる緩衝部材と、前記牽引部材が巻回配置された前記動力滑車を牽引方向に回転させる駆動手段と、前記動力滑車の周方向溝に巻回配置されて延出された牽引部材の基端部がそれぞれ固設される複数のアーム部を有するアーム部材と、このアーム部材が一体に固定され、直立状態においては前記周方向溝から延出されてアーム部に固設された全ての牽引部材を弛緩状態にして、傾倒方向または傾倒量を変化させたときには前記複数の牽引部材の中から前記傾倒方向に対応する牽引部材を弛緩状態から引っ張られた状態に変化させる操作指示部とを具備する牽引部材操作装置であって、
前記動力滑車の前記周方向溝の前記緩衝部材が接触する面を、前記動力滑車の中心軸に対して傾いた面で構成している。
この構成によれば、操作指示部を傾倒させて傾倒方向または傾倒量を変化させると、傾倒方向に対応する牽引部材を弛緩状態から引っ張られた状態に変化して、牽引部材に固定された緩衝部材が回転する動力滑車に形成されている周方向溝の傾いた面に接触する。すると、緩衝部材と動力滑車との間に発生する垂直抗力は、周方向溝の面が動力滑車の中心軸に対して平行な場合に比べて大きくなる。すると、緩衝部材と動力滑車との間の摩擦力が増大して、牽引のための操作力量が低減される。
本発明によれば、動力滑車の回転を牽引部材に効率良く伝達させることによって、ユーザーが操作する湾曲操作レバーの傾倒操作力量の低減を図る牽引部材操作装置を実現できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。図1から図9は牽引部材操作装置の一実施形態に係り、図1は本発明の牽引部材操作装置を備えた内視鏡装置を説明する図、図2は牽引部材操作装置の要部を説明する図、図3は内視鏡装置に設けられた牽引部材操作装置を下方向から見て湾曲ワイヤと動力滑車との関係を説明する断面図、図4は周方向溝の底面の形状を説明する断面図、図5は周方向溝と、周方向溝に配置された緩衝部材で覆われた湾曲ワイヤとの関係を説明する断面図、図6は図5の溝中心線を断面線にした周方向溝を含む動力滑車のA−A線断面図、図7は周方向溝の底面が動力滑車の長手軸に対して平行な面である場合の湾曲ワイヤが緩衝部材を押す力と、周方向溝の面から緩衝部材に付与される垂直抗力と、摩擦力との関係を説明するための図、図8は周方向溝の底面が開き角度が90度のV字形状である場合の湾曲ワイヤが緩衝部材を押す力と、周方向溝の面から緩衝部材に付与される垂直抗力と、摩擦力との関係を説明するための図、図9は周方向溝の底面が開き角度が60度のV字形状である場合の湾曲ワイヤが緩衝部材を押す力と、周方向溝の面から緩衝部材に付与される垂直抗力と、摩擦力との関係を説明するための図である。
図1に示すように本実施形態の内視鏡装置1は、内視鏡2と、制御装置3とを備えて構成されている。内視鏡2は、細長な挿入部4と、この挿入部4の基端部に設けられた操作部5と、この操作部5から延出する可撓性のユニバーサルコード6とを備えて構成されている。ユニバーサルコード6の基端部にはコネクタ部7が設けられており、制御装置3に着脱自在に接続される。制御装置3にはモニタ8が設けられている。制御装置3には例えばバッテリが内蔵される。
挿入部4は、その先端側に撮像のための図示しない撮像素子及び照明のための図示しない発光素子を内蔵している。制御装置3には図示しない画像処理部が設けられている。画像処理部は、撮像素子の駆動及び撮像素子から出力された画像信号から映像信号を生成する制御回路を備える。モニタ8は、画像処理部から出力された映像信号を受けて内視鏡画像を表示する。
挿入部4は、先端側から順に、先端部21と、湾曲部22と、可撓性を有する可撓管部23とを連設して構成されている。先端部21内には前記撮像素子、発光素子及び対物光学系(不図示)が内蔵されている。湾曲部22は、後述する湾曲駒を連設して例えば上下方向及び左右方向に湾曲する構成になっている。先端部21の先端面には図示は省略するが、観察窓、照明窓等が設けられている。
操作部5は、把持部24を設けて例えば略h字形状に形作られている。把持部24の図中上面には操作指示部用開口25が形成されている。操作指示部用開口25からは湾曲部22を湾曲動作させる際に操作される、後述する湾曲装置30を構成する湾曲操作レバー(以下、湾曲レバーと略記する)31が突出して設けられている。
湾曲レバー31は、傾倒方向及び傾倒角度を変化させる操作指示部であって、傾倒操作を行うことにより湾曲部22を所望の方向に所望の湾曲角度だけ湾曲させる構成になっている。そして、図1に示すように湾曲レバー31が直立状態のとき、湾曲部22は直線状になる。
ユニバーサルコード6は、操作部5の例えば基端部からが延出している。ユニバーサルコード6内には撮像素子の駆動制御信号、あるいは撮像素子で光電変換された観察部位の画像信号を伝送する信号ケーブル(不図示)、或いは操作部5に内蔵される後述するモータ、先端部21に設けられた発光素子に電力を供給する電力ケーブル(不図示)等が挿通している。
図2に示すように湾曲部22は、複数の湾曲駒2a、2b、2c、…を連設して構成されている。湾曲部22を構成する複数の湾曲駒のうち、最先端に配設される湾曲駒2aは、先端部21を構成する先端硬質部材2hに連結されている。
湾曲駒2aの所定位置には、湾曲装置30を構成する、牽引部材である例えば4本の湾曲部湾曲用ワイヤ(以下、湾曲ワイヤと略記する)32の先端部がそれぞれ固定されている。本実施形態において、4本の湾曲ワイヤ32は、湾曲部22を上方向に湾曲させる上方向湾曲用、湾曲部22を下方向に湾曲させる下方向湾曲用、湾曲部22を左方向に湾曲させる左方向湾曲用、湾曲部22を右方向に湾曲させる右方向湾曲用にそれぞれ対応している。
図2、図3を参照して湾曲装置30について説明する。
図2、図3に示す湾曲装置30は牽引部材操作装置であって、湾曲レバー31と、前述した例えば4本の湾曲ワイヤ32と、動力滑車33と、モータ34と、湾曲レバー31に固設されたアーム部材35とで主に構成されている。
4本の湾曲ワイヤ32は、挿入部4内に配置された、例えば密着コイルで構成された、ワイヤ挿通管路41内を挿通して操作部5を構成するフレーム26内に延出される。
動力滑車33は、操作部5を構成するフレーム26の所定位置に一体的に固定される。動力滑車33が有する軸部33aは、ベアリング42に回動自在に支持されている。動力滑車33には、4つの周方向溝33bが設けられており、それぞれの周方向溝33bには対応する湾曲ワイヤ32が巻き付けられている。周方向溝33b内に配置される湾曲ワイヤ32の周囲は、摩擦力を増大させる目的で、後述する緩衝部材によって被覆されている。
モータ34は、駆動手段であって、動力滑車33を所定の方向に回転させる。モータ34の駆動力は、例えば、第1歯車43、第2歯車44を介して動力滑車33の軸部33aに伝達される構成になっている。
アーム部材35は、略十字形状に形成され、その端部に所定の湾曲形状のアーム部35aを備えている。それぞれのアーム部35aには、対応する湾曲ワイヤ32の基端部が固定されている。
アーム部材35が一体な湾曲レバー31は、フレーム26に対して二軸回転軸受45を介して回動自在に配置されている。すなわち、湾曲レバー31は、動力滑車33の中心軸である長手軸A33の方向と略平行である図2中に示すX1−X2線方向に傾倒操作可能であるとともに、このX1−X2線に直交するY1−Y2線方向にも傾倒操作可能である。
湾曲レバー31の傾倒方向又は傾倒量を変化させると、傾倒方向に対応する湾曲ワイヤ32が牽引され、その湾曲ワイヤ32を動力滑車33に設けられている後述する周方向溝33bの底面33cに接触させる。
なお、X1−X2線とY1−Y2線との交点は、湾曲レバー31の直立時の位置に対応している。そして、上述したように湾曲レバー31が直立状態のとき、湾曲部22は直線状である。
図4に示すように周方向溝33bは、その底面33cの断面形状が例えば略V字形状である。具体的に、周方向溝33bの底面33cは、動力滑車33の長手軸A33に対して傾いた傾斜面33d、33eで構成されている。傾斜面33dと傾斜面33eとは、周方向溝33bの溝中心線33bAを挟んで対称形状である。そして、第1傾斜面33dと第2傾斜面33eとが形成する開き角θは、例えば90度に設定されている。
本実施形態において、4本の湾曲ワイヤ32の中途には、図5、図6に示すように例えば円柱形状でCリング状に形作られた緩衝部材46が設けられている。そして、湾曲ワイヤ32の中途に設けられた緩衝部材46は、それぞれの周方向溝33bに配置される。言い換えれば、周方向溝33bの底面33cと湾曲ワイヤ32との間に、緩衝部材46が配置される構成になっている。
緩衝部材46は、例えば樹脂部材、或いは金属部材であって、所定のヤング率を有する。具体的に、緩衝部材46を構成する材質のヤング率は、動力滑車33の周方向溝33bを形成する材質のヤング率より小さく設定されている。このことによって、緩衝部材46と周方向溝33bとの接触面である傾斜面33d、33eが、接触する緩衝部材46によって傷付けられること等が防止される。また、周方向溝33bに比べて緩衝部材46を先に摩耗させて、動力滑車33の寿命が長くなる。
ここで、図6乃至図9を参照して周方向溝に配置された緩衝部材で覆われた湾曲ワイヤと底面との関係を説明する。
なお、湾曲レバー31の傾倒操作によって湾曲ワイヤ32に発生する張力T(図6参照)とし、この湾曲ワイヤ32に張力Tが発生したときに湾曲ワイヤ32が緩衝部材46を押す力S(図6参照)とする。
図7に示すように周方向溝33bの底面33cが動力滑車33の長手軸A33に対して平行な面33hであるとする。この場合、湾曲ワイヤ32が前記張力Tで引っ張られると、湾曲ワイヤ32は緩衝部材46を力Sで押す。このときの周方向溝33bの面33hから緩衝部材46に付与される垂直抗力をN0とする。また、緩衝部材46と面33hとの間の摩擦力をF0とする。このとき、N0を、
0=S
と、表せる。
そして、μを動摩擦係数とすると、摩擦力F0は以下のようになる。
0=μN0=μS
一方、前記図4で示したように第1傾斜面33dと第2傾斜面33eで構成される開き角度が90度のV字形状であった場合、湾曲ワイヤ32が張力Tで引っ張られると、図8に示すように周方向溝33bに配置された湾曲ワイヤ32は緩衝部材46を力Sで押す。このときの周方向溝33bの傾斜面33d、33eから緩衝部材46に付与される垂直抗力をN90とする。また、緩衝部材46と傾斜面33d、33eとの間の摩擦力をF90とする。このとき、力Sは、
Figure 2010017245
であることから、垂直抗力をN90 は、
Figure 2010017245
と、表せる。
そして、μを動摩擦係数とすると、摩擦力F90は以下のようになる。
Figure 2010017245
一方、図9に示すように第1傾斜面33dと第2傾斜面33eとで構成される開き角度が60度のV字形状であった場合、湾曲ワイヤ32が張力T’で引っ張られると、湾曲ワイヤ32は緩衝部材46を力S’で押す。このときの周方向溝33bの傾斜面33d、33eから緩衝部材46に付与される垂直抗力をN60とする。また、緩衝部材46と傾斜面33d、33eとの間の摩擦力をF60とすると、すると、このとき、力S’は、
Figure 2010017245
であることから、
60=S’
となる
そして、μを動摩擦係数とすると、
60=2μN60=2μS’ となる。
もし、S’=S ならば、F60=2F0 となる。
つまり、湾曲ワイヤ32が緩衝部材46を押す力Sは、周方向溝の形状にかかわらず、張力Tに比例する。そして、周方向溝33bの底面33cの断面形状を、動力滑車33の長手軸A33に対して平行な面33hからこの長手軸A33に対して傾いた傾斜面33d、33eに変更することで、緩衝部材46と周方向溝33bの底面33cとの間の摩擦力を大きくすることができる。
また、第1傾斜面33dと第2傾斜面33eとで形成される開き角(θ)を適宜、設定することによって、緩衝部材46と周方向溝33bの底面33cとの間の摩擦力を所望する割合で増大させることができる。
このように、周方向溝の底面を動力滑車の長手軸に対し平行な面ではなく、長手軸に対して傾いた傾斜面で構成することによって、緩衝部材と周方向溝の底面との間の摩擦力を増大させて、動力滑車の駆動力を効率良く湾曲ワイヤに伝達することができる。このことによって、湾曲レバーを傾倒操作する際の傾倒操作力量が低減される。
また、緩衝部材のヤング率を、動力滑車の周方向溝を構成する材質のヤング率より小さく設定したことにより、緩衝部材が変形して周方向溝の傾斜面からの垂直抗力を受けることができる。
上述した実施形態において緩衝部材46は、湾曲ワイヤ32を被覆している。しかし、緩衝部材46は湾曲ワイヤ32を被覆するタイプに限定されるものではなく、以下に示すように緩衝部材を構成するようにしてもよい。以下の説明において上述した実施形態と同部材には同符号を付して説明を省略する。
図10から図16は緩衝部材の変形例に係り、図10は周方向溝に配置された緩衝部材とその緩衝部材に配置された湾曲ワイヤとを説明する断面図、図11は湾曲ワイヤが固定されるワイヤ配置面と、傾斜面接触面を有するV字形状部とを備える構成の緩衝部材と、その緩衝部材が配置される周方向溝との構成を説明する図、図12は緩衝部材の他の構成例を説明する図であり、周方向溝のV字状の開き角より大きなV字状の頂角を有する緩衝部材とその緩衝部材が配置される周方向溝との構成を説明する図、図13は逃がし溝を備える周方向溝を説明する図、図14は複数のV字形状を備える緩衝部材と、その緩衝部材が配置される周方向溝とを説明する図、図15は湾曲ワイヤが固定されるワイヤ配置面と、接触曲面部を有するU字形状部とを備える構成の緩衝部材と、その緩衝部材が配置される周方向溝との構成を説明する図、図16は逃がし溝を備えるU字形状溝を説明する図である。以下に示す緩衝部材はワイヤ配置面と接触面とを備えている。
図10、図11に示す緩衝部材46Aは、湾曲ワイヤ32が固定されるワイヤ配置面47と、一対の傾斜面接触面48aを有するV字形状部48とを備えている。緩衝部材46Aの両端部には湾曲ワイヤ32をワイヤ配置面47に固定するためのワイヤ固定部材49が設けられている。それぞれの傾斜面接触面48aは、周方向溝33bの底面33cを構成する傾斜面33d、33eに接触する。ワイヤ配置面47は、湾曲ワイヤ32がワイヤ配置面47上に安定して配置されるように例えば凹曲面で構成されている。
緩衝部材46Aには、V字状の頂点46pが形成されることによって、この頂点46pが底面33cの最深部33fに接触して、傾斜面33d、33e以外で抗力を受けることによって摩擦力が減少することを防止する目的で、頂点46pを、点線で示す曲面又は破線で示す平面で構成した面取り部46rとしている。
この構成によれば、緩衝部材46Aの一対の傾斜面接触面48aと、傾斜面33d、33eとの間の摩擦力を上述した実施形態と同様に増大させて、動力滑車の駆動力を効率良く湾曲ワイヤに伝達することができる。このことによって、上述した実施形態と同様の作用、及び効果を得られる。
なお、図12に示すように緩衝部材46BのV字状の頂角θ1を、周方向溝33bの第1傾斜面33dと第2傾斜面33eとで形成される開き角θより大きく形成するようにしてもよい。
この構成においては、湾曲レバー31が直立状態のとき、一対の傾斜面接触面48bの一部が傾斜面33d、33eの上に載置された状態になる。そして、湾曲レバー31が傾倒操作されて、湾曲ワイヤ32が緩衝部材46を押す力が発生すると、動力滑車33の周方向溝33bを構成する材質よりヤング率が小さな緩衝部材46Bが変形して、それぞれの傾斜面接触面48bと傾斜面33d、33eとが面接触する状態に変化して、前記図11で示したように一対の傾斜面接触面48bと、傾斜面33d、33eとの間の摩擦力が上述した実施形態と同様に増大する。
このように、湾曲レバー31が傾倒操作されたとき、緩衝部材46Bのそれぞれの傾斜面接触面48bを、傾斜面33d、33eに押し付けて、上述と同様に傾斜面接触面と傾斜面との間の摩擦力を増大させて、動力滑車の駆動力を効率良く湾曲ワイヤに伝達することができる。このことによって、上述した実施形態と同様の作用、及び効果を得られる。
また、図11で示したように緩衝部材46A、46Bの頂点46pに面取り部46rを設ける代わりに、図13に示すように逃がし溝33gを形成して頂点46pが最深部33f近傍に接触することを防止するようにしてもよい。
さらに、周方向溝33bの底面33cの断面形状は、1つのV字形状に限定されるものではなく、例えば図14に示すように複数、例えば3つのV字形状を備える緩衝部材46C、或いは図15に示す緩衝部材46Dのように曲面部を有する構成であってもよい。
図14の緩衝部材46Cは、湾曲ワイヤ32が固定されるワイヤ配置面47と、例えば3つのV字形状部48I、48II、48IIIとを備えて構成されている。V字形状部48I、48II、48IIIは、それぞれ一対の傾斜面接触面48cを備えて構成されている。
第1V字形状部48Iの傾斜面接触面48cは、周方向溝33bを構成する傾斜面33h、33iに接触し、第2V字形状部48IIの傾斜面接触面48cは、周方向溝33bを構成する傾斜面33k、33mに接触し、第3V字形状部48IIIの傾斜面接触面48cは、周方向溝33bを構成する傾斜面33n、33oに接触する。
本実施形態においては、逃がし溝33gを形成して頂点46pが最深部33f近傍に接触することを防止するとともに、溝頂点33pに面取り部33rを設けて溝頂点33pが緩衝部材凹部46s近傍に接触することを防止している。
図15の緩衝部材46Dは、湾曲ワイヤ32が固定されるワイヤ配置面47と、曲面部であるU字形状部48Uとを備えて構成されている。U字形状部48Uは、逃がし溝48dによって、接触曲面部48e、48fとに分割されている。U字形状部48Uの接触曲面部48e、48fは、周方向溝33bを構成するU字形状溝33uに接触する。本実施形態において、逃がし溝48dは、U字形状溝33uの最深部にU字形状部48Uの破線に示す先端部48pが接触することを防止している。
なお、図16に示すように逃がし溝48dを形成することなく、逃がし面48gを形成して、U字形状溝33uの最深部にU字形状部48Uの先端部48pが接触することを防止するようにしてもよい。
尚、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱
しない範囲で種々変形実施可能である。
図1から図9は牽引部材操作装置の一実施形態に係り、図1は本発明の牽引部材操作装置を備えた内視鏡装置を説明する図 牽引部材操作装置の要部を説明する図 内視鏡装置に設けられた牽引部材操作装置を下方向から見て湾曲ワイヤと動力滑車との関係を説明する断面図 周方向溝の底面の形状を説明する断面図 周方向溝と、周方向溝に配置された緩衝部材で覆われた湾曲ワイヤとの関係を説明する断面図 図5の溝中心線を断面線にした周方向溝を含む動力滑車のA−A線断面図 周方向溝の底面が動力滑車の長手軸に対して平行な面である場合の湾曲ワイヤが緩衝部材を押す力と、周方向溝の面から緩衝部材に付与される垂直抗力と、摩擦力との関係を説明するための図 周方向溝の底面が開き角度が90度のV字形状である場合の湾曲ワイヤが緩衝部材を押す力と、周方向溝の面から緩衝部材に付与される垂直抗力と、摩擦力との関係を説明するための図 周方向溝の底面が開き角度が60度のV字形状である場合の湾曲ワイヤが緩衝部材を押す力と、周方向溝の面から緩衝部材に付与される垂直抗力と、摩擦力との関係を説明するための図 図10から図16は緩衝部材の変形例に係り、図10は周方向溝に配置された緩衝部材とその緩衝部材に配置された湾曲ワイヤとを説明する断面図 湾曲ワイヤが固定されるワイヤ配置面と、傾斜面接触面を有するV字形状部とを備える構成の緩衝部材と、その緩衝部材が配置される周方向溝との構成を説明する図 緩衝部材の他の構成例を説明する図であり、周方向溝のV字状の開き角より大きなV字状の頂角を有する緩衝部材とその緩衝部材が配置される周方向溝との構成を説明する図 逃がし溝を備える周方向溝を説明する図 複数のV字形状を備える緩衝部材と、その緩衝部材が配置される周方向溝とを説明する図 湾曲ワイヤが固定されるワイヤ配置面と、接触曲面部を有するU字形状部とを備える構成の緩衝部材と、その緩衝部材が配置される周方向溝との構成を説明する図 逃がし溝を備えるU字形状溝を説明する図
符号の説明
1…内視鏡装置 2…内視鏡 3…制御装置 4…挿入部 5…操作部
6…ユニバーサルコード 7…コネクタ部 8…モニタ 21…先端部
22…湾曲部 23…可撓管部 24…把持部 25…操作指示部用開口
26…フレーム 30…湾曲装置 31…湾曲レバー 32…湾曲ワイヤ
33…動力滑車 33a…軸部 33b…周方向溝 33bA…溝中心線
33c…底面 33d…第1傾斜面 33e…第2傾斜面 33f…最深部
33g…逃がし溝 34…モータ 35…アーム部材 35a…アーム部
41…ワイヤ挿通管路 42…ベアリング 46…緩衝部材 46p…頂点
47…ワイヤ配置面 48…V字形状部

Claims (9)

  1. 細長な挿入部の先端部に一端部を固設して延出する牽引部材と、
    この牽引部材の中途部がそれぞれ同方向に巻回配置される複数の周方向溝を形成した動力滑車と、
    前記牽引部材に固定され、前記動力滑車の前記周方向溝内において当該動力滑車と前記牽引部材との間に配置されて、摩擦力を増大させる緩衝部材と、
    前記牽引部材が巻回配置された前記動力滑車を牽引方向に回転させる駆動手段と、
    前記動力滑車の周方向溝に巻回配置されて延出された牽引部材の基端部がそれぞれ固設される複数のアーム部を有するアーム部材と、
    このアーム部材が一体に固定され、直立状態においては前記周方向溝から延出されてアーム部に固設された全ての牽引部材を弛緩状態にして、傾倒方向または傾倒量を変化させたときには前記複数の牽引部材の中から前記傾倒方向に対応する牽引部材を弛緩状態から引っ張られた状態に変化させる操作指示部と、
    を具備する牽引部材操作装置において、
    前記動力滑車の前記周方向溝の前記緩衝部材が接触する面を、前記動力滑車の中心軸に対して傾いた面で構成したことを特徴とする牽引部材操作装置。
  2. 前記緩衝部材が接触する前記動力滑車に形成された周方向溝の底面は、当該周方向溝の溝中心線を挟んで対称な傾斜面であることを特徴とする請求項1に記載の牽引部材操作装置。
  3. 前記緩衝部材が接触する前記動力滑車に形成された周方向溝の底面は、当該周方向溝の溝中心線を挟んで対称な曲面であることを特徴とする請求項1に記載の牽引部材操作装置。
  4. 前記周方向溝の底面に、垂直抗力が発生することを防止する逃がし部を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の牽引部材操作装置。
  5. 前記緩衝部材は、中心貫通孔を備える円柱形状であることを特徴とする請求項1に記載の牽引部材操作装置。
  6. 前記緩衝部材は、前記周方向溝の底面に接触する面部を有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の牽引部材操作装置。
  7. 前記緩衝部材の面部に、当該面部からの垂直抗力が発生することを防止する逃がし部を設けたことを特徴とする請求項6に記載の牽引部材操作装置。
  8. 前記緩衝部材を構成する材質のヤング率と前記動力滑車の前記周方向溝を構成する周方向溝構成部材のヤング率、及び前記緩衝部材を構成する材質のヤング率と前記牽引部材のヤング率とが異なることを特徴とする請求項1、5、6の何れか1項に記載の牽引部材操作装置。
  9. 前記緩衝部材を構成する材質のヤング率は、前記周方向溝構成部材のヤング率及び前記牽引部材のヤング率より小さいことを特徴とする請求項8に記載の牽引部材操作装置。
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