JP4977399B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子顕微鏡、集束イオンビーム装置等の荷電粒子線装置に関する。
従来の走査型電子顕微鏡(SEM)は、電界放出型、もしくは熱電界放出型の電子源により構成される電子銃から放出される電子線を加速し、電子レンズで細い電子ビームとし、これを一次電子ビームとして走査偏向器を用いて試料上に走査し、得られる二次電子あるいは反射電子を検出して像を得るものである。電子源の材料としては、汎用SEMの場合は、タングステンを用いている。また、半導体観察用の電子源には、タングステンにジルコニアを含有させる場合がある。
上記電子源から良好な電子ビームを長期間にわたって放出させるには、電子源周りを高真空(10-7〜10−8Pa)に保つ必要がある。このために、従来においては、図8に示すように、カラムを複数のイオンポンプ(図中では、IP−1、IP−2、IP−3で示される3台)で強制差動排気する方法が取られていた。この方法は、特開2002−358920号公報に記載されている。イオンポンプは、可動部がなく通電のみにより10−8Pa以下の圧力に維持できる長所があるものの、数十cm角以上の大きさを有する上に、磁場を発生するために、カラム側に磁気シールドが必要になるなど、相当の容積と重量を必要とするポンプである。
また、これを排除して、小型化する方法として、米国特許4、833、362号、特開平6−111745号公報に記載されているように、非蒸発ゲッターポンプを内蔵すること、あるいは、特開2000−149850号公報に記載されているように、ゲッターイオンポンプを内蔵することによって、イオンポンプを不要とする電子銃がある。
また、特開2004−202309号公報に記載されているように、異物発生を防止すために非蒸発ゲッター合金をメッシュで囲った内側に納める構造とし、メッシュの網目を発生するマイクロパーティクルより細かくする非蒸発ゲッターポンプがある。
特開2002−358920号公報 米国特許4,833,362号 特開平6−111745号公報 特開2000−149850号公報 特開2004−202309号公報
上述のように電界放出型の電子銃を用いる場合、10−7〜10−8Paという高い真空度が要求されるので、差動排気構造を取り、各室を専用のポンプで排気する。非蒸発ゲッターポンプは、イオンポンプのように実装容積を必要とせず、カラム内に内蔵できるため、カラムの小型化に有利である。
ここで、非蒸発ゲッターポンプとは、ゲッターを蒸発させずに加熱するだけでガス吸着する合金(例えば、ジルコニウム−バナジウム系)を用いて構成された真空ポンプのことである。吸着にはガスが微小に電位を有しているか、ゲッター合金の分子と化学結合しやすい必要がある。つまり、希ガスやフロロカーボン等の電気化学的に安定なガスの場合、完全に平衡であるので排気しにくいという課題を有する。
さらに、非蒸発ゲッターポンプを用いる方法では、排気速度を増加するため、100μm以下の粒子を焼結して、多孔質なペレットにしたり、ニクロムのような金属シートに蒸着したりして用いることが多い。このため、表面に露出するゲッター合金の粒子が脱落して、異物となり、電子光学系の開口を閉塞したり、チャージアップして放電したりする原因になるといった課題を有する。
本発明の目的は、非蒸発ゲッターポンプを用いた荷電粒子線装置において、電子線を放射中であっても高真空を維持すると共に、異物発生をしない小型化電粒子線装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、荷電粒子線装置の電子光学系を差動排気構造とし、その上流側の真空室に、以下に説明する条件で、非蒸発ゲッター合金からなる非蒸発ゲッターポンプを配し、下流側の真空室に必要最小限の真空ポンプを配する構成とする。
この真空ポンプとしては、希ガス排気効率の高いスパッタイオンポンプ、あるいは、ノーブルイオンポンプがより望ましい。顕著な効果として、高真空維持時間が大幅に延長可能となる効果がある。イオンポンプの代わりにターボ分子ポンプを用いてもよい。
非蒸発ゲッターポンプを実装するには、第一に、シート状のゲッターポンプを支持する手段として非蒸発ゲッター合金と他の部材との接触を避ける(もしくは、非接触に保持する)構造とすること。第二に、非蒸発ゲッター合金の微粒子を焼結したペレットを用いる場合には、カラム側壁に小チャンバを設けて、補助ポンプとして用いる構成とする。または、非蒸発ゲッター合金の微粒子ではなく、バルクで3mm×3mm程度の大きさを持つ、比較的大きな粒を用いてもよい。この場合には、粒の接触による異物発生の確率が大幅に減少する長所がある。その反面、非蒸発ゲッター合金の表面積が減少するため排気速度が低下する。これらの長所、短所を考慮し、メッシュで仕切られた容器に粒状ゲッター合金を保持し、通常の荷電粒子線に内蔵されるヒータの近傍に設置する構成とする。
さらに、従来、電子銃室の最下流室と試料室との間は、電子ビームが通過する開口以外は、封止するが、これを適当なコンダクタンスで繋げることにより、イオンポンプ、ターボ分子ポンプを完全に不要とすることができる。
以下、本発明の荷電粒子線装置の代表的な構成例を列挙する。
(1)荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される荷電粒子線を試料上に集束し走査する荷電粒子光学系と、前記荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段とを備えた荷電粒子線装置において、前記真空排気手段は、二つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、真空度の高い上流側の真空室に非蒸発ゲッター合金からなるポンプを配して、前記非蒸発ゲッター合金のガス吸着表面が他の部材と非接触に固定されていることを特徴とする。
(2)前記構成の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプは、金属シートのどちらか一方の面に非蒸発ゲッター合金が成膜された構造を有することを特徴とする。
(3)前記構成の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプを、前記上流側の真空室に配し、前記非蒸発ゲッター合金が成膜された面を真空側にし、前記非蒸発ゲッター合金が成膜されていない面を前記真空度の高い真空室の内壁面に接触せしめて固定することを特徴とする。
(4)前記構成の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプは、前記非蒸発ゲッター合金を成膜した面の一部の面が非蒸発ゲッター合金を欠いた領域を有し、前記欠いた領域に固定治具を設けて、前記上流側の真空室内に固定することを特徴とする。
(5)前記構成の記載の荷電粒子線装置において、前記上流側の真空室に補助室を設け、前記補助室に非蒸発ゲッター合金粒子を結合して構成したペレット設けたことを特徴とする。
(6)前記構成の荷電粒子線装置において、前記上流側の真空室と前記補助室との間に多孔質状のメッシュを備えたことを特徴とする。
(7)前記構成の荷電粒子線装置において、前記補助室の下面にヒータを備えたことを特徴とする。
(8)前記構成の荷電粒子線装置において、前記補助室に真空ゲージを備えたことを特徴とする。
(9)前記構成の荷電粒子線装置において、前記補助室と前記上流側の真空室との開口位置は、前記ペレットの設置位置よりも高い位置にしたことを特徴とする。
(10)前記構成の荷電粒子線装置において、前記真空排気手段は、三つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、真空度の高い上流側の真空室に非蒸発ゲッター合金からなるポンプを配し、前記上流側の真空室より下流側にあって前記上流側の真空室より真空度の低い真空室と、前記下流側の真空室よりさらに下流側にあって前記下流側の真空室より真空度のさらに低い真空室とを、流量の調整可能なバルブを介して接続し、前記真空度のさらに低い真空室の排気にターボ分子ポンプを配したことを特徴とする。
(11)荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される荷電粒子線を試料上に集束し走査する荷電粒子光学系と、前記荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段とを備えた荷電粒子線装置において、前記真空排気手段は、二つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、真空度の高い上流側の真空室にあって、10ミリ未満オーダの粒状の非蒸発ゲッター合金からなる第2のポンプを配してなることを特徴とする。
(12)前記構成の荷電粒子装置において、真空度の高い最上流側の第1の真空室に、前記粒状の非蒸発ゲッター合金よりも微粒子の非蒸発ゲッター合金からなる第1のポンプを配し、前記第1の真空室より下流側にあって前記第1の真空室より真空度の低い第2の真空室に、前記粒状の非蒸発ゲッター合金からなる第2のポンプを配してなることを特徴とする。
(13)前記構成の荷電粒子装置において、前記第1のポンプの非蒸発ゲッター合金のガス吸着表面が、他の部材と非接触に固定されており、前記第2のポンプの非蒸発ゲッター合金の粒子が、網状の金属により加熱ヒータ周りに保持されていることを特徴とする。
(14)前記構成の荷電粒子線装置において、前記第2のポンプの非蒸発ゲッター合金は、略3mm×3mm四方の粒子からなることを特徴とする。
(15)前記構成の荷電粒子線装置において、前記真空排気手段は、三つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、それぞれの真空室は粗排気ポートより結合され、各室との真空は個別に設けたバルブにより行えることを特徴とする。
(16)イオン源と、前記イオン源から放出されるイオンビームを試料上に集束し走査するイオンビーム照射光学系と、前記イオンビーム照射光学系を排気するための真空排気手段とを備え、前記イオンビームの照射により前記試料面を加工する荷電粒子線装置において、前記真空排気手段は、二つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、真空度の高い上流側の真空室に非蒸発ゲッター合金からなるポンプを配して、前記非蒸発ゲッター合金のガス吸着表面が他の部材と非接触に固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、非蒸発ゲッターポンプを用いた荷電粒子線装置において、電子線を放射中であっても高真空を維持すると共に、異物発生をしない小型化電粒子線装置を実現できる。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して詳述する。
(実施例1)
図1に、本発明の一実施例になる荷電粒子線装置に構成を示す。本実施例では、電子源としては、熱電界放出型の電子銃(TFE)を用いている。この電子源1は、直径152mmのフランジに取り付けられており、図示しない電極(サプレッサ、引出し、チップ)への導入端子と結合されている。この電子源1は、電子銃用カラム2に挿入、固定される。電子銃カラム2には第一の真空室85と開口を隔てた第二の真空室86からなっている。こうすることにより、非蒸発ゲッターポンプによる差動排気効果があり、第一の真空室85の到達真空度を高く(圧力を低く)することができる。
また、設計次第では、第一の真空室85と第二の真空室86を同一の真空室として粗排気ポート14のバルブ16を含む配管の一部を省略することにより、さらに小型化してもよい。また、本実施例の荷電粒子線装置の粗排気ポート14は、図1中の二点鎖線部分、即ちバルブ15、16の外側で切り離しが可能である。このため、図1の二点鎖線部分には、フランジ等の真空シール用部材が備えられている。
電子銃用カラム2には、内径に沿ってシート状の非蒸発ゲッターポンプ3を備えている。この非蒸発ゲッターポンプ3は、過熱することにより活性化して吸気する。このための加熱用ヒータ(図示せず)が電子銃用カラム2の外部に設けられる。本実施例では、シーズヒータを巻きつけて使用した。また、電子線照射に伴うガス発生を抑制するためエミッション前に電極ベーキングをするのに用いる電極用ヒータ4の周囲にも非蒸発ゲッターポンプ5を巻きつけてある。さらに、非蒸発ゲッターポンプ3として、シート状のものを選ぶことにより、数cm角程度のブロック状のものに比べて、狭い真空容器2の内部に表面積を広く取ることができるため、排気速度の増加と寿命の長期化が図れるという効果がある。
さらに、図2に示すように、非蒸発ゲッターポンプ3は、シート3−1と非蒸発ゲッター合金3−2からなっており、シート3−1表面に成膜する非蒸発ゲッター合金3−2は、シートの片面のみとし、成膜された面を真空側にして用いる。このような構成をとることにより、脆弱な非蒸発ゲッター合金3−2がカラム301内壁と接触することによるゲッター合金の脱落を防止することができて望ましい。
シート両面に非蒸発ゲッター合金を成膜してしまうと、カラムとの接触が避けられなくなると同様な観点から、図3に示すように、シート3−1表面に成膜する非蒸発ゲッター合金3−2の一部を剥離してシート面を露出させることにより、非蒸発ゲッター合金を欠いた領域を形成し、シート同士の接触やカラム壁面への固定治具302との接触による異物発生を防止することができて望ましい。また、固定治具302を設けることにより、非蒸発ゲッター3自体の固定がより確実になるという効果がある。
さらに、このようにシート3−1をカラム301に接触させることにより、カラム301の外側にヒータを巻いて加熱する場合に、非蒸発ゲッター合金の脱落による異物発生を防止した上で、熱伝導効率を高められるという効果がある。
図4に示すように、ヒータ4のような円筒の外側に巻いて用いる場合は、円筒に接触する側にシート5−1を当てて、非蒸発ゲッター合金5−2は、非接触に保てばよい。シートを固定するための固定治具については、上述したようにシート5−1の一部を露出させて非蒸発ゲッター合金5−2との接触を避ければよい。露出させるには、非蒸発ゲッター合金を成膜後に剥離してもよいし、また、成膜時にマスクすることにより、非蒸発ゲッター合金を成膜した面の一部の面に非蒸発ゲッター合金を欠いた領域を形成し、予め確保してもよい。
ここでは、シート状の非蒸発ゲッターポンプを用いたが、非蒸発ゲッター材を上記ヒータ表面に蒸着して用いてもよい。このようにすることにより、実装密度を高くすると共に、脱落する危険性を低くすることができる。このヒータ表面に蒸着された非蒸発ゲッター合金に他の部品が接触しないように配慮することが重要である。
万一、脱落異物が発生した場合には、非蒸発ゲッター材が合金であり導電性を有するため、ショートして放電する危険性が高い。したがって、高電圧部品が混在する電子銃のようなものに適用する場合に特に有効といえる。
図12は、異物脱落の頻度を評価した結果である。用意したサンプルは、(1)シート両面に非蒸発ゲッター合金(NEG)を成膜したものと、(2)シート両面に非蒸発ゲッター合金を成膜し、一部の合金を剥がしてその部分を固定治具で固定したもの、(3)片面のみのものを真空容器内に設置したものの三種類である。試験方法は、内径37mmの真空容器の内壁に上述のシートを挿入し、異物のないシリコンウェハ上方に固定して真空容器外壁を20回金槌で打撃した際にシリコンウェハ上に脱落した異物数をカウントするものであり、脱落異物の加速試験といえる。異物のカウントには、光学顕微鏡を用い、5μm以上の大きさの異物を目視で捕らえて記録した。
結果を見ると明らかに両面に非蒸発ゲッター合金を成膜したものは、脱落異物が3000個以上と多いことがわかる。両面に成膜したものであっても固定治具で固定したものは、脱落異物数6個と桁違いに減少している。これは、真空容器内壁と非蒸発ゲッター合金の打撃時の接触頻度及び、接触時の力が固定治具により減少したためであると考えられる。最後の片面に非蒸発ゲッター合金を成膜したものは、脱落異物数が1個で最小値となることが確認された。この片面成膜のシートを固定治具で固定すれば、さらに外乱に対して異物発生しにくくする効果が得られるものと考えられる。
非蒸発ゲッターポンプには、上述の他にも100メッシュ程度の微粒子に粉砕した非蒸発ゲッター合金を数mm角程度のペレット状に成型した多孔質体タイプがある。このタイプは、実効的な表面積が広いため、シート状のタイプや蒸着タイプに比べて、さらに排気速度を高くできるというメリットがあるが、その反面、接触による脱落粒子が発生しやすいという問題がある。
本実施例では、図1に示すように、電子銃カラム2の側面に補助室17を設けて適当な分量のペレット20を挿入して用いる。補助室17の下部にはヒータ19があり、ペレットタイプの非蒸発ゲッター20を活性化することができる。この補助室17に真空ゲージ18を備えると、到達真空度が確認できて望ましい。また、図5に示すように、補助室17と電子銃カラム2の境界を、メッシュ304、305で仕切ることにより、無用な異物が電子銃カラムに流入することを防止できる。
また、図14に示すように、補助室17内のペレット位置を電子銃用カラム2と繋がる開口から矢印401に示すように距離を置き、ペレット20をより重力の働く方向に下げた位置に設置することにより、脱落した非蒸発ゲッター合金の粒をカラム内に侵入しにくくしてもよい。
電子銃用カラムの側面に熱電対があり、非蒸発ゲッターポンプ3の加熱温度をモニタする。なお、本実施例においては、電子銃用カラム2の内径に沿って配置したシート状の非蒸発ゲッターポンプ3は、400℃、10分で活性化するものを用いた。また、電極用ヒータ4の周囲に配置した非蒸発ゲッターポンプ5には、550〜600℃で活性化するものを用いている。この理由は、後述するように電極用ヒータを用いて8時間程度ベーキングする際にヒータ周りの非蒸発ゲッターポンプ5が活性化して、多くのガスを吸着することにより、寿命を損なうことがないようにするためである。
電子銃用カラム2の下流側には電子光学系用カラム6があり、コイル38や電気配線が含まれるために、通常は100℃以上にはできない。したがって、真空側の壁面からは、ベーキング不足に伴う非蒸発ゲッターポンプに排気しにくいガスの発生が相当量見込める。さらに加えて、最も真空度の低い試料室7からのアルゴンガス等の希ガス流入があり、電子銃用カラム2内の真空度を低下させる要因となってしまう。アルゴンガスは大気中に1%程度含まれるため、特に注意が必要である。なお、試料室の真空はターボ分子ポンプ9で排気され、通常は、10−3Pa程度である。
かかる問題を解決するために、図8に示した従来の装置では、小径の開口を介して隔てられる各室を専用のイオンポンプ(IP−1、2、3)で排気する構成をとっていた。図6に示すように、本実施例(実線で表示する部分)と従来の装置(破線で表示する部分を含む)との大きさの差が顕著であることが確認できる。また、各イオンポンプ13(図8中のIP−1、2、3に相当)はポンプから発生する磁場の影響を避けるために、カラムからある程度離れた位置に固定されるので、これも装置サイズ拡大の要因となっている。
次に、図1を用いて本実施例の詳細について述べる。上述のとおり、非蒸発ゲッターポンプ3のみの排気では高真空を維持できないので、本実施例ではイオンポンプと併用を行う。本装置は、最上流の電子源1のある電子銃室(第一の真空室85)、開口を介して中間室(第二の真空室86)、さらに開口を介して電子光学系用カラム6(第三の真空室87)からなっている。さらに、第三の真空室87は、開口を隔てて試料室7とつながっており、差動排気構造となっている。
上流側の電子銃室と中間室には、非蒸発ゲッターポンプ3、5を備え、さらに、中間室の側面に補助室17を設けて内部にペレットタイプの非蒸発ゲッターポンプ20を備え、下流側の電子光学系用カラム6には、イオンポンプ13を配して真空排気を行う。非蒸発ゲッターポンプが排気しにくいガスの分圧は極わずかであるため、イオンポンプは排気速度20リットル/秒以下の小型の1台のみでも十分に排気可能となることを実験により見出した。特に、希ガス排気効率の高いスパッタイオンポンプ、あるいはノーブルイオンポンプを用いればさらに小さい排気速度でも使えるため、より有利となる。図6に示すように、従来の3台(破線で表示)に比べ大幅な削減を可能とするため、装置を小型化する上で効果的である。さらに、装置上部の軽量化が図れ、しかも、重量のあるイオンポンプをなるべく下側に設けると重心が下がり振動特性が大幅に改善される。最も大きな効果は、シート状の非蒸発ゲッターポンプからの異物脱落が防止するとともに、排気速度の高いペレットタイプの非蒸発ゲッターポンプ20を異物脱落なく、使用可能とした点にある。
次に、本実施例の構成をとる場合の真空立ち上げ方法について説明する。電子銃用カラム2の真空に面するすべての部品を洗浄、乾燥させた後に組み上げる。その後、組み上げられた電子銃用カラム2の真空を引きながら、100℃以下といった温度制限のないベーキングが可能な、本実施例の装置とは別の装置に取り付けて、電子銃用カラム2に巻きつけてあるシーズヒータ(図示していない)を用いて300℃、8時間程度ベーキングして内部の脱ガスを十分に行う。その後、大気開放して、電子銃用カラム2を取り外して、走査型電子顕微鏡本体の電子光学系用カラム6に組み付け、ターボ分子ポンプ9を用いた真空引きを開始する。このとき、粗引きポート14に取り付けられたバルブ15、16、21を開放して、電子銃カラム2内のガスも効率よく排気できるようにする。
この状態で、電子銃カラム2の外側に巻きつけられたヒータ(図示していない)に通電してベーキングを行うが、このときに電子銃用カラム2と電子光学系用カラム6との接面の温度をモニタし、80℃程度まで達したら、ヒータへの通電を切る温度制御を行いながら10時間程度ベーキングする。その後、電極用ヒータ4に電圧を印加してベーキングすると同時に周囲にある非蒸発ゲッターポンプ5を活性化する。このときのヒータ部4の目標温度は550℃程度で、1時間程度維持する。補助室17にあるペレットタイプの非蒸発ゲッターポンプ20の活性化にはヒータ19に通電し、350℃を1時間維持する。その後、室温まで自然冷却してから、粗引きポート14に取り付けられたバルブ15、16、21を閉止してから、イオンポンプ13に通電して排気を行う。
以上の手順により、非蒸発ゲッターポンプから異物が発生することなく、真空排気を行うことができ、電子銃用カラム2内の到達真空度は、10−8Pa台に達した。この状態でエアシリンダにより駆動されるガンバルブ8を駆動してバルブを開いて試料室と開口を隔てて開放しても、電子銃用カラム2内の真空度は、10−8Pa台を維持できることを確認した。また、イオンポンプ13の示す真空度は、5×10−6Pa程度であった。差動排気が有効に働き、上流に行くほど高い真空度が得られているといえる。
次に、本実施例の装置の制御手段501について説明する。本装置の各要素であるターボ分子ポンプ9、イオンポンプ13、電子源1、ガンバルブ8、電子光学系38、真空ゲージ18、ヒータ19等は、制御手段501に接続されており、動作や検出信号を送受信でき、制御手段501に含まれるプロセッサによりシーケンスを制御できる構成をとっている。ユーザとのインターフェイスやSEM像の表示にはディスプレイ500を用いることができる。
上記制御手段を用いて電子源に2kVを印加して電子を放出させ、電子銃から電子ビームをエミッションさせても、異状放電を起すこともなく、かつ、真空度は大きく変動することなく、電子銃用カラム2内の真空度は、10−8Pa台を維持していた。
また、非蒸発ゲッターポンプには、吸着量が増えるに従い排気速度が低下する特性があるが、(1)差動排気構造の採用、(2)スパッタイオンポンプとの併用、(3)シート状非蒸発ゲッターポンプとペレットタイプの非蒸発ゲッターポンプによる排気速度の増加により、3〜4年程度の長期間にわたり真空度は低下することなく維持できる。
本実施例では、非蒸発ゲッターポンプと併用するポンプとしてイオンポンプを用いたが、イオンポンプの代わりにターボ分子ポンプを用いてもよい。ただし、ターボ分子ポンプの場合は、機構上、真空排気運転時に回転するブレードが運動に伴い振動するため、電子銃近くに配置すると、SEM画像が揺れるなどの問題がある。従って、併用するポンプとしてはイオンポンプないし機構的に振動の発生が少ない真空排気装置の方がより好ましい。
以上、本実施例では、電子ビームを用いた荷電粒子線装置の中で、特に、走査型電子顕微鏡を例にとって説明したが、本発明は、透過型電子顕微鏡、電子線描画装置や、イオン粒子を用いるFIB装置など、各種荷電粒子線装置にも適用可能であることはいうまでもない。
(実施例2)
実施例1においては、完全に補助ポンプレスとはしない場合について説明した。本実施例においては、カラムにおいてイオンポンプおよびターボ分子ポンプといった補助ポンプを用いない完全補助ポンプレスの実施例について述べる。
図7を用いて説明する。装置の基本構成は、実施例1とほぼ同一であるが、第一に、電子光学系用カラム6に具えていたイオンポンプ13を取り外し、バルブ300を介して試料室7と連結してある点が異なっている。
なお、耐熱性が低く、200℃程度のベーキングに耐えられない部材に付着しているカーボン系の汚染物を洗浄して対策してある。特に、金属製部品の機械加工面に残渣しているオイル類の除去を残すところなく行なうこと重要である。こうすることにより、非蒸発ゲッターポンプが排気しにくいハイドロカーボン系のガス発生量が減ることになる。
発生するハイドロカーボン系のガスが減少しても、全く排除されるわけではない。そこで、実施例1と異なる第二点目は、バルブ300を介して試料室7と連結し、この試料室を排気しているターボ分子ポンプ9の排気を利用するという点である。ターボ分子ポンプは、機械的にガス分子を吸い込むため、ハイドロカーボンやアルゴンといった希ガスも排気できるためである。バルブ300の開度を調整することにより、コンダクタンスを調整できるので、真空ゲージ18で真空を確認しながら調整し、最も真空度のよい位置で固定して使用するとよい。
その他の構成、制御方式と手段は、実施例1とほぼ同様でもよいが、省略したイオンポンプから得ていた真空度の情報がなくなるので、注意を要する。このためには、補助室17に設けた真空ゲージ18の信号で兼ねてもよいし、図7には図示していないが、電子光学系用カラム6に真空ゲージを新たに設けて代替してもよい。
以上詳述したように、本発明によれば、電子源のあるカラム内の真空度を10−8Pa台の高真空で維持でき、かつ、異物発生の少ない小型荷電粒子線装置、例えば、小型の走査型電子顕微鏡、集束イオンビーム装置、複数のカラムを有する荷電粒子ビーム装置を得ることができる。
(実施例3)
本実施例においては、シートやペレット以外の形態をした非蒸発ゲッター合金の実施例について述べる。具体的には、mmオーダ(10ミリ未満)のサイズを有するものがよいが、代表的には略3mm×3mm四方の粒状の非蒸発ゲッター合金が扱いやすい。この合金は、上記サイズのバルク合金であるので、接触した程度では異物発生はない。ただし、実質的な表面積が狭くなるために、排気速度は低下する傾向がある。
一方、ペレットは、数μmから数100μmの微粒子を焼結しているため、多孔質な構造であることから表面積が広い反面、接触に対して微粒子が脱落しやすい構造をしている。
粒状の非蒸発ゲッター合金の表面積をできるだけ広くするには、表面形状を凹凸にすることが有効である。本実施例において用いた粒状の非蒸発ゲッター合金の表面は、数μmから数十μm程度の周期で凸凹しているものである。
この粒状非蒸発ゲッターポンプとペレット型の排気速度を比較した結果、同一条件下の排気速度は、ペレットの方が3〜4倍程度排気速度が大きい程度であり、両者の排気速度に特に大きな差はないことを見出した。つまり、粒状のゲッター合金は、接触による脱落異物が少ないので、電子源近傍に設置するのに適しているといえる。以下、この粒状の非蒸発ゲッター合金を荷電粒子線装置に適用した実施例について詳しく説明する。
図9は、本実施例の走査型電子線顕微鏡の基本構成を説明する図である。本実施例でも実施例1と同様に電子源として、熱電界放出型の電子銃(TFE)を用いている。この電子源1は、直径152mmのフランジに取り付けられており、図示しない電極(サプレッサ、引出し、チップ)への導入端子と結合されている。この電子源1は、電子銃用カラム2に挿入、固定される。電子銃カラム2には第一の真空室85と開口を隔てた第二の真空室86からなっている。こうすることにより、非蒸発ゲッターポンプによる差動排気効果があり、第一の真空室85の到達真空度を高く(圧力を低く)することができる。
第二の真空室86に備えられた粒状非蒸発ゲッター合金を金属製のメッシュにより保持したポンプ25を備えることが本実施例の特徴である。このような保持方式をとるため、合金とメッシュの接触は避けられない。そこで、メッシュと粒状の非蒸発ゲッター合金が接触したときの脱落異物を実験的に確認した。用いたメッシュはステンレス製で、開口率は、70〜80%である。
実験方法は、メッシュの上に5粒の合金を置き、異物のないシリコンウェハ上でメッシュを左右に5往復させた後に、ウェハ上の異物をカウントすることとした。比較のためにペレット状の合金も同様に実験することとした。実際には保持されるだけであるので、ほとんど相対的な運動を行なわないことから、厳しい条件下の加速試験といえる。
実験結果を図11に示した。ペレットは、29個の脱落異物が発生したが、粒状合金は1個であり、ほとんど発生しなかった。この結果から、粒状合金からの脱落異物は桁違いに少ないことがわかる。
従って、粒状合金を用いることにより、脱落異物を生じることなく電子源のごく近傍に非蒸発ゲッターポンプを備えることが可能となる。こうすることにより、最も高い真空度を必要とする電子源周りを高い真空度の維持できることになる。
次に、粒状非蒸発ゲッター合金を用いる場合の具体的な構成について詳しく説明する。図10は、粒状非蒸発ゲッター合金26を保持する真空ポンプ25の構成を示している。用いた粒状の非蒸発ゲッター合金26は、総重量75グラムであり、アノード電極加熱用のヒータ(本例では、セラミックヒータ)4周りの側壁とステンレス製メッシュ(開口率70%)27で囲われた領域に入れられている。このような構成をとると、非蒸発ゲッター合金を真空中で簡単に過熱して活性化できると共に、アノード電極のベーキングも同時に行なえて効率がよい。
本実施例においては、ゲッター合金をヒータの外側においたが、これとは逆に、円筒形状のヒータの内側に設置してもよいし、内外の両側においてもよい。なお、図中、4−1は、ヒータ4に通電するための電極を示す。
上記した粒状の非蒸発ゲッター合金により構成されるポンプ25を、図9に示す走査型電子顕微鏡では第二の真空室86において用いたが、本発明はこれに限らず、最上流側の真空室を含め他の真空室においても適用可能であることはいうまでもない。例えば、最も高い真空度を要求される電子源のごく近傍に設置した場合、脱落異物のない真空排気が可能となった。実際に真空引きを行い、非蒸発ゲッターポンプを活性化して用いた結果、電子源部分の圧力として5.0×10−8Pa以下の超高真空度を得ることができた。
(実施例4)
本実施例においては、実施例1で説明した構成のうち、補助室17に設けた補助ポンプの真空ゲージ18を省略したものである。簡略化により装置コストを低減する効果がある。以下、図13を用いて詳細に説明する。
基本構造は、実施例1と同様であり、電子源としては、熱電界放出型の電子銃(TFE)を用いている。この電子源1は、直径152mmのフランジに取り付けられており、図示していない電極(サプレッサ、引出し、チップ)への導入端子と結合されている。この電子源1は、電子銃用カラム2に挿入、固定される。電子銃カラム2には第一の真空室85と開口を隔てた第二の真空室86からなっている。こうすることにより、非蒸発ゲッターポンプによる差動排気効果があり、第一の真空室85の到達真空度を高く(圧力を低く)することができる。
電子銃用カラム2には、内径に沿ってシート状の非蒸発ゲッターポンプ3を備えている。この非蒸発ゲッターポンプ3は、過熱することにより活性化して吸気する。このための加熱用ヒータ(図示せず)が電子銃用カラム2の外部に設けられる。本実施例では、シーズヒータを巻きつけて使用した。また、電極用ヒータ4の内周側に面する第一の真空室85にも非蒸発ゲッターポンプを巻きつけてある。さらに、非蒸発ゲッターポンプ3として、シート状のものを選ぶことにより、数cm角程度のブロック状のものに比べて、狭い真空容器2の内部に表面積を広く取ることができるため、排気速度の増加と寿命の長期化が図れるという効果がある。
さて、本実施例においては、第二の真空室86に接続している補助室17には、ペレット状の非蒸発ゲッター合金20が配置され、補助室の外側である大気側にはヒータ19が備えられている。実施例1と異なるのは、真空ゲージがない点である。この真空ゲージは、補助室17にある非蒸発ゲッターポンプの引き具合を確認するためのものである。本実施例では、その機能を実現するのに真空ゲージを加えることなく提供するものである。
第一の真空室85と第二の真空室86の下流にある電子光学系用カラム6は、粗排気ポート24で結合されており、各室はそれぞれに対応するバルブ16、22により結合と分離が可能である。また、下流側の真空室と試料室7は、粗排気ポート23を介してつながっている。また、電子光学系用カラム6は、イオンポンプ13により真空引きされる構造となっている。
イオンポンプ13は、出力電流値が真空度に依存するという特徴から、特にゲージを付加することなく真空度の測定が可能である。この機能を利用して上流側のポンプ作用を確認することができる。その方法を以下に説明する。
まず、装置全体の粗引きを行い、試料室7の真空度1×10−3Pa程度を得る。なお、試料室7の真空度は、図示していない真空計により測定する。このとき、バルブ16、21、22は、開放しておく。こうすることにより、カラム全体の効率のよい排気ができる。粗排気が終了したら、イオンポンプ13、粗排気ポート23、24、補助室17、電子銃室3のベーキングを目標200℃で10時間ほど行い、内壁面からの脱ガスを低減する。その後、イオンポンプ13に通電し、排気を開始し、真空度をチャート紙に記録する。次に、非蒸発ゲッター合金3を加熱して活性化する。この活性化には、図示していないシーズヒータを用いる。同時にセラミックヒータ4にも通電し、粒状の非蒸発ゲッター合金26(図10中)も活性化する。本実施例では400℃を1時間維持して活性化した。
次に、この状態のイオンポンプ13の真空度を測定し、Aとする。次に、バルブ21を閉止する。このとき、イオンポンプの真空度が向上することを確認する。この真空度をBとする。さらに、バルブ16を閉止した際に真空度の減少を確認する。これは、電子銃室3内の非蒸発ゲッター合金が活性化して排気していることを確認していることとなる。この真空度をCとする。そして、バルブ22を閉止した際に真空度が下がることを確認する。この真空度をDとする。最後に、真空度ABCの関係が、B>C>D>Aであることを確認すれば、差動排気システムを構成する真空室の密封性、イオンポンプの動作、非蒸発ゲッター合金の活性化が正常に行なえたこととなり、補助室17に真空ゲージを備えることなく、本システムを動作させることができる。もちろん、補助室17に真空ゲージを取りつけても全く問題ないことは言うまでもないことである。
(実施例5)
図15を用いて、本発明を集束イオンビーム(FIB)装置のカラムに応用した実施例を説明する。FIB装置は、電子より重いイオン粒子を試料49に当てて試料表面を加工したり、SEMと同様にイオンビームが照射された部位から発生する電子を検出して画像観察したりする装置である。
FIB装置においても、従来の装置では、イオンポンプ2台以上用いている。したがって、本発明を適用すれば、図15に示すように、実施例1と同様に、容易にFIBカラム周りを小型化できる。
イオンビーム50を集束させる光学系には、複数の電極40、41、42、43、44からなる静電光学系を用いるので、SEMのようなコイルを用いた電磁レンズは用いない。このため、耐熱性はSEMに比べて高く取れるので、非蒸発ゲッターポンプ45、46を導入しやすい特徴がある。
FIB装置のイオン源39は、最上流に配置され、10−7Pa程度の真空度を維持する必要がある。このため、実施例1で述べたSEMと同様に、差動排気構造をとっている。図15の場合は、二段階の差動排気を行っている。試料室54とその上流側の真空室53は、ターボ分子ポンプ47により排気されている。
イオン源室52に備えられた非蒸発ゲッターポンプ45は、シート状のものであり、異物脱落をなくすために実施例1で述べたように非蒸発ゲッター合金への接触を避ける手段が、本実施例においても有効であることは、明白である。
また、上述のようにイオンビームは、静電光学系により集束されるため、真空室53にも非蒸発ゲッターポンプ46を配置することができる。このため、排気速度を増加することが可能となる効果がある。
さらに、図15に示すようにイオン源室52の真空排気手段として、ペレット型の非蒸発ゲッター合金20を用いた補助室17を備えることにより、異物発生することなく、高い排気速度をもって真空維持が可能となる点も実施例1で述べたとおりである。この補助室に備えられた真空排気ポンプとしての構造と作用は、実施例1で述べたものと同様である。このイオン源室52の真空排気にイオンポンプ51を備えると、非蒸発ゲッターポンプが排気困難な希ガスやメタンを排気できるので、望ましい。また、このイオンポンプ51の真空度の測定値を利用すれば、補助室17に設けた真空ゲージ18を省略することもでき、装置価格低減という点で望ましい。
上述の各要素は、制御手段504に信号線を介してつながっており、制御信号や画像データの送受信ができ、装置全体のシーケンスを管理することができる。ユーザとのインターフェイスや画像の表示にはディスプレイ505を用いることができる。
その他の構造は、従来のFIBと同様であるので、詳しい説明はここでは敢えて述べないが、電子ビーム以外の装置への導入も可能である。
(実施例6)
本実施例においては、マイクロサンプリング装置に本発明を適用した例について、図16を用いて説明する。
マイクロサンプリング装置とは、半導体デバイス等の検査分析用途にデバイスの一部分を切り取って、断面を観察、分析する装置で、サンプル切り出しを可能とするためのFIBカラム77と切り出し位置や切り出す断面を同時に観察するためのSEMカラム78の二種類のカラムが互いに角度を持って備えられた装置である。さらに、水平面と一致する試料60の表面に対する鉛直軸81に対しても所定の角度を持っている。このため、斜めに二つのカラムが近接して取り付けられることになる。このような構成をとるため、各カラムに従来取り付けられる複数台のイオンポンプが互いに干渉したり、イオンポンプの重量に起因して重心位置が高くなり、カラム全体が振動しやすくなったりするといった課題があった。
本実施例のマイクロサンプリング装置は、FIB、SEMの両カラムともイオンポンプは一台ずつ用いているのみである。このため、従来の構成であるカラムあたり二〜三台に比べると飛躍的に軽量化できる。さらにイオンポンプをスパッタイオンポンプあるいは、ノーブルイオンポンプとすれば、非蒸発ゲッターポンプが排気しにくい希ガスの排気効率が上がるため、さらに小型化できて望ましい。本実施例においては、FIBカラムとSEMカラムに別々のイオンポンプを設けたが、1台のイオンポンプを併用してもよい。
FIBカラム77の最上流真空室には、イオン源61があり、非蒸発ゲッターポンプ79が設置されている。さらに、静電光学系63の開口を隔てて下流側の真空室にも非蒸発ゲッターポンプ80があり、さらに静電光学系64の開口を隔てた真空室をイオンポンプ69で排気している。イオン源61から放射されたイオンビームは、静電光学系63、64、65を経て試料表面上の所望の位置に絞られて、所定の除去加工を実施できる。
FIBカラムと同様にSEMカラム78にも、本発明が適用されている。最上流の真空室には、電子源62があり、非蒸発ゲッターポンプ81が設置されている。開口66を隔てた下流側の真空室にも非蒸発ゲッターポンプ82があり、さらに下流の真空室をイオンポンプ70で排気している。この真空室には、コイルを用いた電磁光学系67があり、耐熱性が低いため、非蒸発ゲッターポンプは設置できない。本構成は実施例1で述べたSEMカラムと同じである。なお、電子源62から放射された電子ビームは試料60表面上に絞られ、二次電子を発生させ、その二次電子を二次電子検出器76で検出することにより、SEM像をイオンビーム加工中あるいは加工前後にかかわらずに得ることができる。
FIBカラム78のイオン源室、SEMカラム77の電子源室には、上述のように高い真空度が要求されるので、図16に示したように、本発明の補助室17内にペレット状の非蒸発ゲッター合金20を備えた補助ポンプが有効である。イオンポンプと比較してサイズ、重量を飛躍的に軽減できる上に、ヒータ19に所定の温度で所定の時間加熱すれば、室温において、イオンポンプと 同等以上の排気速度を得ることができる。
FIBカラム77の中心軸84は、鉛直軸81に対してなす角度θを30°とし、傾いて固定されている。また、SEMカラム78の中心軸80は、鉛直軸81に対して45°傾いている。さらに、FIBカラムとSEMカラムの相対的な角度は、90°になるように固定されている。
上述した二つのカラムの下には試料室があり、ターボ分子ポンプ83により真空排気される。また、試料60を載置して移動と位置決めができるステージ71と、マイクロサンプリングするアーム72、73とそれらを駆動する駆動手段74、75がある。これらのマイクロサンプリング手段は、イオンビームにより加工された微細なチップをハンドリングするための手段である。
上述の各要素は、制御手段506と信号線を介してつながっており、制御信号や画像データ等を送受信できる。ユーザとのインターフェイスや画像表示には、ディスプレイ507を用いることができる。
以上詳述したように、本発明によれば、電子源のあるカラム内の真空度を10−8Pa台の高真空で維持でき、かつ、異物発生の少ない小型荷電粒子線装置、例えば、小型の走査型電子顕微鏡、集束イオンビーム装置、複数のカラムを有する荷電粒子ビーム装置を得ることができる。
本発明の第1の実施例になる荷電粒子線装置の基本構成を説明する図。 本発明における非蒸発ゲッターポンプを装着した外観を説明する図。 本発明における非蒸発ゲッターポンプに固定治具を用いた場合の装着方式を説明する図。 本発明における非蒸発ゲッターポンプに固定治具を用いた場合の他の装着方式を説明する図。 本発明における補助室を用いた場合の構成を説明する図。 本発明と従来装置との比較を説明する図。 本発明の第2の実施例になる荷電粒子線装置を説明する図。 従来の電子顕微鏡の構造を説明する図。 本発明の第3の実施例になる荷電粒子線装置を説明する図。 本発明における粒状の非蒸発ゲッター合金を装着する手段を説明する図。 粒状の非蒸発ゲッター合金とペレット型の非蒸発ゲッター合金の異物発生の頻度を評価した結果を説明する図。 シート状非蒸発ゲッター合金の異なる二つの装着方式と、片面のみに成膜した場合の異物発生の頻度を評価した結果を説明する図。 本発明の第4の実施例になる荷電粒子線装置を説明する図。 本発明における補助室を用いた場合の別の構成を説明する図。 本発明の第5の実施例になる荷電粒子線装置を説明する図。 本発明の第6の実施例になる荷電粒子線装置を説明する図。
符号の説明
1…電子源、2…電子銃用カラム、3…非蒸発ゲッターポンプ、4…ヒータ、5…非蒸発ゲッターポンプ、6…電子光学系用カラム、7…試料室、8…ガンバルブ、9…ターボ分子ポンプ、13…イオンポンプ、14…粗排気ポート、15…メタルバルブ、16…メタルバルブ、17…補助室、18…真空ゲージ、19…ヒータ、20…ペレット、21…メタルバルブ、22…メタルバルブ、23…粗排気ポート、24…粗排気ポート、25…粒状の非蒸発ゲッター合金を装着する手段、26…粒状の非蒸発ゲッター合金、27…メッシュ、38…電磁コイル、39:イオン源、40:静電電極、41:静電電極、42:静電電極、43:静電電極、44:静電電極、45:非蒸発ゲッターポンプ、46:非蒸発ゲッターポンプ、47:ターボ分子ポンプ、48:イオンポンプ、49:試料、50:イオンビーム、51:イオンポンプ、60:試料、61:イオン源、62:電子源、63:静電光学系、64:静電光学系、65:静電光学系、66:電極、67:電磁光学系、69:イオンポンプ、70:イオンポンプ、71:ステージ、73:マイクロサンプリング用アーム、74:マイクロサンプリングアーム駆動手段、76:二次電子検出器、77:FIBカラム、78:SEMカラム、79:非蒸発ゲッターポンプ、80:非蒸発ゲッターポンプ、81:非蒸発ゲッターポンプ、82:非蒸発ゲッターポンプ、85…第一の真空室、86;第二の真空室、87…第三の真空室、90…電子銃室、91…中間室、300…バルブ、301…カラム、302…固定治具、303…固定治具、304…メッシュ、305…メッシュ、500…ディスプレイ、501…制御手段、504…制御手段、505ディスプレイ。

Claims (18)

  1. 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される荷電粒子線を試料上に集束し走査する荷電粒子光学系と、前記荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段とを備えた荷電粒子線装置において、
    前記真空排気手段は、二つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、
    真空度の高い上流側の真空室に非蒸発ゲッター合金からなるポンプを配して、前記非蒸発ゲッター合金のガス吸着表面が他の部材と非接触に固定されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプは、金属シートのどちらか一方の面に非蒸発ゲッター合金が成膜された構造を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1又は2に記載の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプを、前記上流側の真空室に配し、前記非蒸発ゲッター合金が成膜された面を真空側にし、前記非蒸発ゲッター合金が成膜されていない面を前記真空度の高い真空室の内壁面に接触せしめて固定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプは、前記非蒸発ゲッター合金を成膜した面の一部の面が非蒸発ゲッター合金を欠いた領域を有し、前記欠いた領域に固定治具を設けて、前記上流側の真空室内に固定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、前記上流側の真空室に補助室を設け、前記補助室に非蒸発ゲッター合金粒子を結合して構成したペレット設けたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 請求項5に記載の荷電粒子線装置において、前記上流側の真空室と前記補助室との間に多孔質状のメッシュを備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  7. 請求項5又は6に記載の荷電粒子装置において、前記補助室の下面にヒータを備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の荷電粒子装置において、前記補助室に真空ゲージを備えたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  9. 請求項5乃至8のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、前記補助室と前記上流側の真空室との開口位置は、前記ペレットの設置位置よりも高い位置にしたことを特徴とする荷電粒子線装置。
  10. 請求項1に記載の荷電粒子装置において、前記真空排気手段は、三つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、真空度の高い上流側の真空室に非蒸発ゲッター合金からなるポンプを配し、前記上流側の真空室より下流側にあって前記上流側の真空室より真空度の低い真空室と、前記下流側の真空室よりさらに下流側にあって前記下流側の真空室より真空度のさらに低い真空室とを、流量の調整可能なバルブを介して接続し、前記真空度のさらに低い真空室の排気にターボ分子ポンプを配したことを特徴とする荷電粒子線装置。
  11. 荷電粒子源と、前記荷電粒子源から放出される荷電粒子線を試料上に集束し走査する荷電粒子光学系と、前記荷電粒子光学系を排気するための真空排気手段とを備えた荷電粒子線装置において、
    前記真空排気手段は、二つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、
    真空度の高い最上流側の第1の真空室に、粒子状の非蒸発ゲッター合金からなる第1のポンプを配し、
    前記第1の真空室より下流側にあって前記第1の真空室より真空度の低い第2の真空室に、略10mm立方の粒子よりも小さくかつ前記粒子状の非蒸発ゲッター合金の粒子よりも大きい粒子状の非蒸発ゲッター合金からなる第2のポンプを配してなり、
    前記第1のポンプの非蒸発ゲッター合金のガス吸着表面が、他の部材と非接触に固定されており、前記第2のポンプの非蒸発ゲッター合金の粒子が、網状の金属により加熱ヒータ周りに保持されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  12. 請求項11に記載の荷電粒子線装置において、前記第2のポンプの非蒸発ゲッター合金は、略3mm方の粒子からなることを特徴とする荷電粒子線装置。
  13. 請求項12に記載の荷電粒子線装置において、前記第2の非蒸発ゲッター合金の表面は、数μmから数+μmの周期で凹凸形状をなし、実効表面積を拡大したことを特徴とする荷電粒子線装置。
  14. 請求項11乃至13のいずれか一項に記載の荷電粒子線装置において、前記真空排気手段は、三つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、それぞれの真空室は粗排気ポートより結合され、各室との真空は個別に設けたバルブにより行なえることを特徴とする荷電粒子線装置。
  15. 請求項1又は11に記載の荷電粒子線装置において、前記荷電粒子源は、熱電界放出型の電子銃であることを特徴とする荷電粒子線装置。
  16. イオン源と、前記イオン源から放出されるイオンビームを試料上に集束し走査するイオンビーム照射光学系と、前記イオンビーム照射光学系を排気するための真空排気手段とを備え、前記イオンビームの照射により前記試料面を加工する荷電粒子線装置において、
    前記真空排気手段は、二つ以上の真空室を開口を介して結合した差動排気構造とし、
    真空度の高い上流側の真空室に非蒸発ゲッター合金からなるポンプを配して、前記非蒸発ゲッター合金のガス吸着表面が他の部材と非接触に固定されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  17. 請求項16に記載の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプは、金属シートのどちらか一方の面に非蒸発ゲッター合金が成膜された構造を有することを特徴とする荷電粒子線装置。
  18. 請求項16又は17に記載の荷電粒子線装置において、前記非蒸発ゲッターポンプを、前記上流側の真空室に配し、前記非蒸発ゲッター合金が成膜された面を真空側にし、前記非蒸発ゲッター合金が成膜されていない面を前記真空度の高い真空室の内壁面に接触せしめて固定することを特徴とする荷電粒子線装置。
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