JP4988905B2 - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Description

本発明は荷電粒子線装置に係り、特に荷電粒子線装置の荷電粒子源と、荷電粒子線の照射対象である試料が配置される試料室との間に、弁体を備えた荷電粒子線装置に関する。
走査電子顕微鏡に代表される荷電粒子線装置は、光学系、及び試料室内を真空に保つ必要があり、電子ビーム照射時には、電子光学系及び試料室は真空排気される。更に電子ビームを放出する電子源(荷電粒子源)を包囲する雰囲気は、極めて高い真空を維持する必要があるため、試料交換時に、その内部の真空度が低下、或いは低下する可能性のある試料室側の雰囲気と、電子源側の雰囲気を遮断する技術が特許文献1乃至3に開示されている。
特開平3−22333号公報 特開平5−203123号公報 特開平6−294481号公報
特許文献1乃至3に開示されている弁体は、2つの異なる圧力を持つ真空室間に配置され、両者間の圧力差を維持するために用いられているため、両真空室間の開口に強く押し当てる必要があった。しかしながら、シール機能を持ち、電子顕微鏡の内部構造と比べると柔らかい素材で形成される弁体を強く押し当てることになるため、接触面が劣化し、相応の頻度で当該部材を交換する必要があった。
そもそも弁体を設ける理由の1つは、電子源のチップ先端を清浄に保つことにあるが、発明者らの検討によれば、真空室内に残留するガス成分や水分が、ビーム光軸近傍を直線的に通過し、チップに付着することによって、清浄度が低下することがわかった。
以下に、弁体の交換頻度を抑制しつつ、効果的にチップ部分の清浄状態を保つことを目的とする荷電粒子線装置について説明する。
上記目的を達成するための一態様として、荷電粒子源と、当該荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームが照射される試料を保持するための試料台と、前記試料が存在する雰囲気を真空状態とする試料室と、当該試料室に導入される試料雰囲気を真空排気する試料交換室を備えた荷電粒子線装置において、前記荷電粒子源側の真空空間と、前記試料台側の真空空間との間に配置され、前記荷電粒子ビームの通過開口を有する隔壁と、前記荷電粒子ビーム光軸中の第1の位置と、当該荷電粒子ビーム光軸外の第2の位置との間で遮蔽部材を移動させる駆動機構と、当該駆動機構を制御する制御装置とを備え、当該第1の位置は前記遮蔽部材が前記隔壁と離間した位置であって、当該制御装置は、前記遮蔽部材を前記第1の位置に位置付けた状態にて、前記試料室と試料交換室との間のバルブを開放する制御を行うことを特徴とする荷電粒子線装置を提案する。
上記構成によれば、遮蔽部材を他部材に押し付けることなく、荷電粒子源側の空間と試料室側の空間との間に連通するガス成分等の通過経路を遮断することが可能となるため、遮蔽部材の長寿命化と、荷電粒子源のチップ表面の清浄度の維持の両立を実現することが可能となる。
走査電子顕微鏡の概略構成図。 ショットキーエミッション電子源の概略構成図。 ゲートバルブの詳細説明図。 走査電子顕微鏡の搬送系の上視図。 走査電子顕微鏡の搬送系と、ゲートバルブの制御工程を説明するフローチャート。 走査電子顕微鏡の搬送系と、ゲートバルブを制御する制御装置の概要を説明する図。
近年、半導体デバイスの微細化が進み、その微細化に伴って、半導体デバイスを測定或いは検査する走査電子顕微鏡に対し、更なる高分解能化と、高スループット化が要求されるようになってきた。また、装置の稼動率を高めることも重要である。装置の稼働率向上のためには、電子源等の交換やメンテナンスによって生じる装置の停止時間を極力少なくする必要がある。
電子源は消耗品であるため長時間安定的に出力が取り出せることが望まれる。電子源の中でもショットキーエミッション電子源は、W〈100〉の単結晶チップとWの多結晶線からなるヘアピン型のフィラメント、フィラメントがスポット熔接されているステンレス等の端子、及びセラミック碍子で構成されている。Wの単結晶チップよりも仕事関数が低いZr等の酸化物補給源が、W単結晶チップの中央部、付け根またはフィラメントに付着した構造となっている。これを1500〜1900K程度に加熱することでこの酸化物がW単結晶チップに沿って熱拡散する。W単結晶チップの先端に拡散した金属酸化物は、W単結晶チップの先端に、酸素と金属それぞれほぼ単原子層ずつ吸着する。この時、表面拡散及び脱離の活性化エネルギーの高い特定の結晶面(100)に選択的に吸着する。(100)結晶面がW単結晶チップの先端となるようなW単結晶線を用いることで、W単結晶チップの先端のみを仕事関数の低い状態に保つことができる。したがって、その部分から高い放出電子電流密度が得られる。
このようなショットキー電子源としてはZr/O/WがJournal of Vacuum Science Technology, B3(1),1985, p220に開示されている。
一方、半導体デバイスのパターン幅を測定する測長型走査電子顕微鏡(Critical Dimension Scanning Electron Microscope:CD−SEM)や、欠陥の位置情報に基づいて欠陥をレビューする走査電子顕微鏡(Defect Review SEM:DR−SEM)などでは、単位時間当たりに多くの試料の測定や検査を行うことが求められるが、ウェハの交換頻度が高くなると交換室とのゲートバルブの開閉回数が多くなる。この開閉ごとに、真空室内の圧力が変動する可能性がある。真空室の真空排気を行うための排気ポンプとして、ターボポンプを使用した場合、ベーキングをしないと真空室内部等にガスが残留する。また、残留水分を排出するためには高い頻度でのベーキングが必要となる(新版真空ハンドブック、株式会社アルバック、1.6真空計・分圧計、P38−P39真空系Cの残留ガス成分)。
このような水分等が長時間真空室内に留まると、水素と酸素に分解される。一方、電子銃に使われている電子源の触媒としてのジルコニウム(Zr)は、酸素濃度計として使われるくらい酸素との親和性が高いことが知られている。電子顕微鏡のビーム光軸の最上部にある電子源は、上述のような分解された分子が、ビーム光軸に沿って、平均自由工程の中の最短のルートを通過した場合、単結晶チップの表面に付着し、表面拡散及び脱離現象に影響を与える。
ショットキーエミッション電子源は、高輝度の電子ビームを取り出すことができる反面、高い真空雰囲気内に保持する必要があるため、試料室と隔離され、差動排気される。しかしながら、電子ビームを通過させるための開口を設ける必要があるため、当該開口を抜けて電子源に分子が付着する可能性がある。特に昨今の高スループット化の要求に伴い、試料(例えば半導体ウェハ)の交換頻度も多くなりつつある。その結果、試料室の圧力も頻繁に変動することになる。このような圧力変動に伴って、電子源も上述のような影響を受けることになる。
電子源側の雰囲気と、試料室側の雰囲気を遮断する遮断機構を設けることで、試料室の圧力変動に基づく電子源への影響もある程度緩和することができるが、両空間の圧力差を確保するための遮断機構を頻繁に開閉すると、遮蔽機構の劣化が懸念される。よって、以下の説明では遮蔽機構の劣化の抑制と、試料室の圧力変動に伴う電子源への影響の抑制の両立を可能とする荷電粒子線装置について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施例では、主に電子源側の真空雰囲気と、試料室側の真空雰囲気を隔離する隔壁に設けられた開口に、遮蔽部材を押し付けないように、且つ当該遮蔽部材が電子ビーム光軸上に位置するように、当該遮蔽部材を位置づけることが可能な走査電子顕微鏡について説明する。
本実施例の一態様によれば、電子銃のチップ保護とバルブOリング面の寿命による交換頻度を少なくし、交換による装置停止時間を低減でき、可動時間向上した荷電粒子線装置の提供が可能となる。
発明者らは、電子源に到達する可能性のある分子の多くが、電子ビーム光軸に沿って直線的に移動することを研究の結果、見出した。即ち、遮蔽部材を隔壁に押し付けるのではなく、電子源方向から見て、隔壁の開口と遮蔽部材とが重なる位置に、遮蔽部材を位置づければ、遮蔽部材を開口に押し当てなくとも、電子源への分子の到達を抑制できることを新たに見出した。
以下に、電子ビーム光軸中であって、電子源側真空雰囲気と、試料室側真空雰囲気との間に設けられる隔壁に接触しない位置に、遮蔽部材を位置づけることが可能な走査電子顕微鏡について、図面を用いて説明する。なお、本実施例では、ショットキーエミッション電子源を有する走査電子顕微鏡を荷電粒子線装置の一例として説明するが、試料室からの分子によってビーム源が影響を受ける可能性がある装置であれば、適用が可能である。荷電粒子線装置の他の例として、電界放射型電子源を備えた走査電子顕微鏡や、集束イオンビーム(Focused Ion Beam)装置などがある。
図1は、走査電子顕微鏡の概略構成図である。電子源を含む電子銃1から放出された電子ビームは、コンデンサレンズ3、及び対物レンズ4によって、ウェハ6上に細く収束される。偏向器(図示せず)は電子ビームをウェハ6上にて走査する。ウェハ6上の電子ビームの走査領域からは、二次電子(Secondary Electron:SE)や後方散乱電子(Backscattered Electron:BSE)が放出され、走査電子顕微鏡内には、これらの電子を検出する検出器が備えられている(図示せず)。検出器によって検出された電子は、光信号に変換され、図示しない増幅器によって増幅される。この増幅信号は図示していない偏向器の走査信号と同期を取ることで、表示装置に二次元像として表示、或いはフレームメモリに記憶される。また、検出された信号は、プロファイル波形を形成し、当該波形に基づいて試料上に形成されたパターンの寸法を測定するために用いることもできる。
走査電子顕微鏡を用いて、ウェハ6上に形成された微細パターンの寸法測定や欠陥検査を行うためには、ウェハ6上の測定、或いは検査対象位置と、ビーム照射位置を一致させる必要がある。試料台7は、ウェハ6を少なくともX方向及びY方向(電子ビーム光軸をZ軸とした場合)に移動する駆動機構によって支持され、上記移動を可能としている。
ウェハ6には微細なパターンが刻まれており異物を嫌うため、周辺環境と比較して高い清浄度が保たれたウェハケース13に入れられた状態で、製造装置等から走査電子顕微鏡に移送される。ウェハ6は局所排気された局所排気室11に設置したロボット12により、ウェハケース13から取り出され、ウェハ6aの方向を決める装置(図示はしていない)に搬送される。当該装置で向きを調整されたウェハ6aは、予備排気を行うための交換室10に導入されるまで、ロボット12上で待機する。
大気空間と真空空間との間の試料搬送を可能とする交換室10には、試料室バルブ8と交換室バルブ14の2つのバルブが設けられており、試料搬送時に選択的に開放される。ウェハ6aを交換室10に導入する際には、先ず、交換室10を大気状態にした後、交換室バルブ14を開放し、ロボット12によりウェハ6aを交換室10に導入する。交換室10にウェハ6bを導入した後、交換室バルブ14を閉じて、交換室10を真空排気する。真空排気は、先ず図示しない粗引きポンプを用いて、ある程度の圧力まで真空を引いた後、交換室ポンプ10aに切り替えて、試料室9内の真空度に近づけるように真空排気を継続する。
このときスループットを考慮して、試料室9と交換室10との差圧が、ある程度の値となったら(例えば102Pa以下の圧力差となったときに(最大3桁の圧力差))試料室バルブ8を開け、交換室10にあったウェハ6bと試料室9にあったウェハ6cを入れ替える。入替後、試料室バルブ8を閉じる。試料室バルブ8を閉じた後、試料室ポンプ9aを用いて、試料室9を真空圧力を維持させる。
上述のように、スループットを考慮して試料室9と交換室10の圧力が一致する前に、試料室バルブ8を開放するため、試料室9の圧力が一時的に高くなる(真空度が悪くなる)。
電子源1aと試料室9との間には、電子源1a周囲の雰囲気を高真空に維持するための隔壁が設けられ、当該隔壁には電子ビームを通過させるための開口(絞り17)が設けられる。この絞り17の存在故に、試料室9は、電子銃1に至るまでの空間が連通された状態となる。電子源1aの雰囲気は、差動排気構造によって、試料室9とは圧力差が設けられているが、電子源1aのチップ位置と絞り17の位置はいずれも電子ビーム光軸(電子ビームが偏向を受けないときの理想光軸)上にあり、且つ電子ビーム光軸上には試料室9が存在する。即ち、試料室9の真空変動の影響が、電子源1aに及ぶ可能性がある。
図2に電子源1aの構成の一例を示す。電子源1aは、タングステン〈100〉の単結晶チップ20、タングステンの単結晶線からなるヘアピン型のフィラメント21、フィラメントがスポット熔接されているステンレス等の端子22、及びそれらを固定しているセラミック碍子23によって構成されている。電子源1aは活性化エネルギーの高い特定のタングステン単結晶チップの表面を、ジルコニウム24と酸素25の吸着層で被覆することによって、タングステンの仕事関数を低下させたショットキーエミッターとして使用する。
図2に例示するようなショットキーエミッション電子源は、高い輝度を有しエネルギー幅も小さいため、低加速電圧でもプローブ径を絞ることが可能なため、半導体材料・デバイスの表面観察のための電子源として用いられることが多い。
一方、上述のように、スループット向上のために、試料室バルブ8を早めに開放すると、試料室9内にて圧力変動が生じる。この圧力変動の主原因はウェハ6を試料室9(図1参照)に導入した時に生ずる圧力差、ウェハ6に吸着した水分、またはウェハ6に塗られた物質である。特に水分は真空中に長時間おかれた場合、水素と酸素に分解される。この酸素がタングステン単結晶チップの表面に付着すると、ジルコニウムと酸素の吸着層にて発生する被覆現象を妨げることになるため、ショットキーエミッション電子源の性能を低下させてしまう可能性がある。
本実施例では、電子ビーム光軸に配置可能であると共に、絞り等に接触することのない遮蔽部材と、当該遮蔽部材の適用法について説明する。
図3は、遮蔽部材の一例を説明する図である。本実施例では、遮蔽部材として、真空封止を行うためのゲートバルブを適用した例を説明する。ゲートバルブは、遮蔽部材を駆動する駆動機構である弁体駆動系18と、当該弁体駆動系18によって、電子ビーム光軸に対し、垂直な方向に直進運動する軸33と、その先端に傾斜面を持つ押し金30と、押し金30に設けられた傾斜面に当接する傾斜面を持つと共に、軸33の押圧作用によって、下方(試料室側)に移動する弁体16と、弁体16が絞りに押圧されたときに、絞りの上下空間の雰囲気を遮断するシール材32と、軸33の押圧力を下方への押圧力に変換する弁体受け15と、弁体16を持ち上げるのに十分なばね力を持つばね34とを備えている。
また、図3に例示したゲートバルブは開放状態37,真空封止状態35、及び中間状態36の少なくとも3つのモードの切り替えが可能であり、図6に例示するような制御装置によって制御される。図6に例示する制御装置は、主に交換室10に設けられた真空計42(図4参照)によって得られる圧力データをモニタする圧力モニタ部、所定の真空度に到達するまでの時間をカウントする時間カウント部、所定の条件に基づいて真空ポンプを制御する真空ポンプ制御部、所定のタイミングにてバルブ(試料室バルブ8,交換室バルブ14)の開閉制御を行う試料バルブ開閉制御部、局所排気室11と交換室10との間にて試料を搬送するロボット12と、交換室10と試料室9との間にて試料を搬送するロボット41を制御する試料搬送用ロボット制御部、図3に例示する弁体駆動系18を制御する弁体制御部、及びこれら制御部の制御条件を記憶する条件記憶部を備えている。
弁体制御部は、上述のように弁体16の位置を少なくとも3つの状態に維持するように、弁体駆動系を制御するものであり、弁体位置に対応した駆動信号等が条件記憶部に記憶されている。その3つのモードは以下の通りである。
まず、電子源1aより放出された電子ビームをウェハ6cに照射する場合に、弁体16を絞り17から離脱させ、電子ビームの通路を完全に開放する第1のモードがある(開放状態37:第2の位置)。なお、弁体駆動系18をモータで構成することも可能である。
次に、電子ビームを照射しない場合や、試料室9の修理を行うために試料室9を大気開放し、電子源との間で大きな差圧が発生するような場合に、押し金30を押し弁体16と弁体受け15で挟むことによって、シール面を絞り17側に押し付ける第2のモードがある(真空封止状態35)。
そして、試料室9と交換室10との間で、試料を搬送する場合に、電子ビーム光軸中に弁体16を位置づけるものの、第2のモードのように弁体16を絞り17(絞り17が設けられた隔壁)に押し付けない第3のモードがある(中間状態36:第1の位置)。第3のモードでは、シール材32と隔壁との間に隙間を設けることによって、弁体16が隔壁から浮いた状態としている。この第3のモードは、上述のように弁体を隔壁に押し付けることなく、試料室側から直線的に電子源に向かう分子等を遮断するためのものであり、このような試料室バルブ8の開放時に発生する影響を排除するためのものであるため、このような影響が排除されるまで、第3のモードを維持する必要がある。この第3のモードを維持する時間は、取り扱う試料によっても変化するため、任意の時間設定を可能とすることが望ましい。このように第3のモードを維持する時間も、図6に例示する制御装置の条件記憶部に記憶される。
次に、図6に例示する制御装置の具体的な制御法について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、図4は、図1の試料搬送系部分の上視図であり、以下の説明では、図4も引用する。
まず、試料バルブ開閉制御部によって、交換室バルブ14を開放するように制御した後、試料搬送用ロボット制御部によって制御されるロボット12によって、交換室10にウェハ6aを搬送する(ステップ501)。次に真空ポンプ制御部によって、交換室ポンプ10aを制御して、交換室10内を真空排気する(ステップ502)。次に、図4に例示するような真空計42を介して、圧力モニタ部にて交換室10内の圧力をモニタし、交換室10内の圧力が所定値に達した場合に、次のステップに移行する(ステップ503)。ステップ504では、交換室10における真空排気時間が所定の値を超えたか否かを、時間カウント部によって計測された真空到達時間に基づいて判定(ステップ504)し、超えていると判断される場合には、弁体制御部による制御によって、所定のルールに基づいてモードの切り替えを行い、弁体16を移動させる(ステップ505)。無論、切り替えるべきモードに既に切り替わっている場合は、その状態を維持するように、弁体位置を元のままとする。
ステップ504にて排気時間のしきい値判定を行った理由は、排気が長時間に及ぶ場合、試料等から放出される分子等が数多く存在し、電子源への影響が大きいと考えられる反面、排気が短時間で終了する場合、放出分子が少なく、電子源への影響が少ないと考えられることから、これらの状態に応じて、モードの使い分けを行うことにある。例えば、排気時間がしきい値より大きい場合は、放出分子が多く存在することが予想されるため、弁体を完全閉鎖(第2のモード)し、しきい値以下である場合には、直線的に電子源側に向かう分子だけを抑制すれば良いという観点から、中間状態(第3のモード)にすると良い。このような切り替えによって、放出分子の電子源への影響を抑制しつつ、弁体の高寿命化を実現することが可能となる。また、2つのモード切り替えだけではなく、2つのしきい値を設け、排気時間の程度に応じて、3つのモードを切り替えるようにしても良い。
更に第1と第3のモード切り替えを行うために、上記しきい値判定を行うようにしても良い。この場合、弁体が隔壁に接触することがなくなるため、弁体の更なる高寿命化をはかることが可能となる。
次に、試料バルブ開閉制御部による制御によって、試料室バルブ8を開放し(ステップ506)、試料搬送用ロボット制御部による制御によって、ウェハ6bを試料室9内に搬送する(ステップ507)。第2のモード,第3のモードが選択される場合には、試料室バルブ8が開放される時点で、弁体が真空封止状態35、或いは中間状態36となっていることが重要である。
その上で、試料室バルブ8を閉鎖(ステップ508)した後、弁体16を、第1のモードとなるように切り替えて(ステップ509)、電子ビーム通路を開放する。なお、弁体除去ステップ(ステップ509)は、真空度が十分に高まった状態で実行すれば良いため、ステップ507やステップ508実行時に併せて行うようにしても良い。この場合、真空計42、或いは試料室9側に設けられた真空計(図示せず)によって得られる真空度が所定のしきい値を超えた場合(所定の高真空以上となった場合)に、ステップ509を実行するようにすると良い。
また、試料室バルブ8の閉鎖後、所定時間待って、或いは真空度が所定値以上となったときに、ステップ509を実行するようにしても良い。このように弁体除去までに待ち時間を設けたとしても、一旦低下した真空度を、試料室ポンプ9aと交換室ポンプ10aの2つのポンプを用いて高めることができるため、交換室10にて十分に真空を高めた上で試料室バルブ8を開放する場合と比較して、排気時間の短縮化をはかることが可能となる。
なお、弁体16と、電子線通路31が設けられた隔壁との間に設けるべき隙間は、弁体16の重さを引き上げるばね34とのバランスで保ち、シール材32と絞り17の面と接触させずシール材32の寿命を延ばすことが可能となる。電子源1aは前出したようにジルコニウム24と酸素25との親和性が良い。この電子源1aに試料室9の圧力変動に含まれる水分、またはウェハ6cに付着した水分から昇華した酸素25が途中一度も他の分子などに衝突しないで絞り17から電子源1aに到達する確立を求めると以下のように考えられる。
0個の気体分子が同方向に向かって進む場合、出発点からxだけ進んだ点で、まだ衝突しないでいる分子数をN(x)とし、そこからdx進む間に衝突する分子数をdN(x)とするとそれらの関係式は
Figure 0004988905
0個の分子全部に関してそれぞれが衝突散乱されるまでにxだけ直進した点の距離の和であることから以下の式で示される。
Figure 0004988905
平均自由工程は分子が直進した距離の平均であるから平均自由工程の直進距離の総和をN0で割れば平均自由行路(l)を示す式が得られる。
Figure 0004988905
これを平均自由工程の分布を求める式に代入すると
Figure 0004988905
平均自由工程lだけ進んだ場所で、はじめの何パーセントの分子がまだ衝突しないでいるかを求めると、平均自由行路と進んだ距離が同じとするとx=lより
Figure 0004988905
よって36.7パーセントであることがわかる。
図3で示した弁体16を中間状態36とすることで電子通路31から通過した酸素25を、直接電子源1aに到達する確立を減少させることが可能である。
これによりスループットが向上しても弁体16のシール材32を接触させることが無く寿命を延ばすことで交換頻度を少なくすることができ装置停止時間も短縮させることができる。スループットを上げてもシール材32が当たらないため異物発生も防げ、電子源1aも安定し信頼性が向上させることができる。
1 電子銃
2 鏡体
3 コンデンサーレンズ
4 対物レンズ
5 ゲートバルブ
6 ウェハ
7 試料台
8 試料室バルブ
9 試料室
10 交換室
11 局所排気室
12 ロボット
13 ウェハケース
14 交換室バルブ
15 弁体受け
16 弁体
17 絞り
18 弁体駆動系

Claims (5)

  1. 荷電粒子源と、当該荷電粒子源から放出される荷電粒子ビームが照射される試料を保持するための試料台と、前記試料が存在する雰囲気を真空状態とする試料室と、当該試料室に導入される試料雰囲気を真空排気する試料交換室を備えた荷電粒子線装置において、
    前記荷電粒子源側の真空空間と、前記試料台側の真空空間との間に配置され、前記荷電粒子ビームの通過開口を有する隔壁と、前記荷電粒子ビーム光軸中の第1の位置と、当該荷電粒子ビーム光軸外の第2の位置との間で遮蔽部材を移動させる駆動機構と、当該駆動機構を制御する制御装置とを備え、当該第1の位置は前記遮蔽部材が前記隔壁と離間した位置であって、当該制御装置は、前記遮蔽部材を前記第1の位置に位置付けた状態にて、前記試料室と試料交換室との間のバルブを開放する制御を行うことを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記遮蔽部材を、前記第1の位置と、前記荷電粒子ビームの光軸中であって、前記隔壁に接する位置との間で移動させることを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 請求項1において、
    前記制御装置は、前記バルブ開放時の前記遮蔽部材の位置を、前記試料交換室の所定真空度への到達時間に基づいて決定することを特徴とする荷電粒子線装置。
  4. 請求項3において、
    前記制御装置は、前記到達時間が所定のしきい値を超えている場合に、前記荷電粒子ビームの光軸中であって、前記隔壁に接する位置に前記遮蔽部材を位置づけ、到達時間がしきい値以下である場合に、前記第1の位置に位置付けるよう前記遮蔽部材を移動する制御を行うことを特徴とする荷電粒子線装置。
  5. 請求項3において、
    前記制御装置は、前記到達時間が所定のしきい値を超えている場合に、前記第1の位置に、前記遮蔽部材を位置付け、到達時間がしきい値以下である場合に、前記第2の位置に位置付けるよう前記遮蔽部材を移動する制御を行うことを特徴とする荷電粒子線装置。
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