JP4971758B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は電力変換装置に関し、特に単相交流を直流に変換する中性点クランプ式電力変換装置の制御装置に関する。
一般的によく知られている中性点クランプ式の単相交流コンバータ(以下3レベルコンバータ)と制御装置の構成を図8に示す。
この装置は、単相交流電源1と、単相交流電源に接続されたリアクトル2と、フルブリッジ結線の3レベルコンバータ3・4と、3レベルコンバータの直流側に直列接続された2つの平滑コンデンサ5・6と、この平滑コンデンサを直流電源とする負荷7と、単相交流電源の電圧を検出する交流電圧検出器8と、平滑コンデンサの電圧を検出する直流電圧検出器9・10と、リアクトルに流れる交流電流を検出する電流検出器11を備えている。
また、直流全電圧指令値Vd*を1/2に分割するゲイン20と、1/2に分割された直流電圧指令値と直流電圧検出器9・10の出力Vdp、Vdnとの差を求める減算器21・22と、減算器21・22の出力がゼロになるように制御する直流電圧制御器(AVR)23・24と、AVR23・24の出力Isp*、Isn*の和を求める加算器25と差を求める減算器26と、減算器26の出力を加算器25の出力で割る除算器27を備えている。
また、交流電圧検出器8の出力esより交流電圧の位相θを求める位相同期器(PLL)30と、PLL30の出力θより正弦波を発生させる正弦波発生器31と、加算器25の出力Is*と正弦波発生器31の出力sinθとの積を求める乗算器32と、乗算器32の出力is*と電流検出器11の出力isとの差を求める減算器33と、減算器33の出力がゼロになるように制御する電流制御器(ACR)34と、交流電圧検出器8の出力esとACR34の出力との差を求める減算器35を備えている。
また、直流電圧Vdp、Vdnの和を求める加算器36と、減算器35の出力ecを加算器36の出力(直流全電圧)で除算して変調率ymを求める除算器37と、電流検出器の出力isの極性に応じて±1を出力する極性判別器38と、除算器27の出力ΔYmと極性判別器36の出力との積を求める乗算器39と、減算器35の出力ecと乗算器37の出力との積を求める乗算器40と、減算器35の出力ecの符号を反転出力する符号反転器41と、減算器35の出力ecと乗算器38の出力との和を求める加算器42と、符号反転器39の出力と乗算器38の出力との和を求める加算器43と加算器42・43の出力よりU・V相のPWMパルスを生成するPWMパルス発生器44・45によって構成されている。
また、3レベルコンバータは、U相ブリッジ3、V相ブリッジ4から構成されるフルブリッジ構成とし、それぞれ半導体スイッチSu1〜3およびSv1〜3より構成されている。
以上の構成により、負荷に供給する電圧、すなわち直流電圧VdpとVdnの和(直流全電圧)を指令値Vd*に一致させるとともに、交流電圧esに対する交流電流isの力率を力行時1、回生時−1に制御するものである。
しかしながら、平滑コンデンサ5・6の容量のばらつきや、負荷の大きさの相違、あるいは、半導体スイッチのスイッチングタイミングのばらつき等により、直流電圧VdpとVdnのアンバランス(中性点電位変動)を生じてしまう。
直流電圧にアンバランスが生じると、コンバータを構成する半導体スイッチに過大な電圧が印加されるようになり、素子の耐圧を脅かすようになる。つまり、3レベルコンバータにとって、直流全電圧を一定に保つとともに、中性点電位を一定に保つ制御が必要である。
図8は、中性点電位制御の一つの従来例を示す。これは、直流電圧VdpとVdnに対してそれぞれ直流電圧制御(AVR)を行うもので、それぞれVd*/2に一致させるように制御すれば、直流全電圧一定(Vdp+Vdn=Vd*)と中性点電位一定(Vdp=Vdn=Vd*/2)を同時に実現することができる。
3レベルコンバータのスイッチング状態をFpu、Fnu、Fpv、Fnvの4つの状態変数で表すことにする。U相ブリッジのスイッチング状態を次のように定める。V相も同様とする。
[式1]
Su1=1、Su2=0、Su3=0 → Fpu=1、Fnu=0
Su1=0、Su2=1、Su3=0 → Fpu=0、Fnu=0
Su1=0、Su2=0、Su3=1 → Fpu=0、Fnu=1
このとき平滑コンデンサ5・6に流入する電流Idp、Idnは、次のように求められる。
[式2]
Idp= is×Fpu−is×Fpv
Idn=−is×Fnu+is×Fnv
ここで状態変数Fpu、Fnu、Fpv、Fnvは、本来、0または1の値をとる離散値変数であるが、PWMのスイッチング周期程度の時間スケールで平均的にみれば、0〜1の範囲の連続値変数とみなすことができる。ここで3レベルコンバータの瞬時変調率をymu、ymvとおくと、状態変数Fpu、Fnu、Fpv、Fnvを次のように表すことができる。
[式3]
Fpu= max(ymu、0)
Fnu=−min(ymu、0)
Fpv= max(ymv、0)
Fnv=−min(ymv、0)
すなわち平滑コンデンサ5・6に流れる電流Idp、Idnは、次のように表すことができる。
[式4]
Idp=is×max(ymu、0)−is×max(ymv、0)
Idn=is×min(ymu、0)−is×min(ymv、0)
ここで制御量(Idp、Idn)の2つに対して、コンバータの操作量(ymu、ymv)も2つなので基本的に制御可能である。図8の構成では、U相、V相の瞬時変調率を次のように定めている。
[式5]
ymu= ym×(1+sgn(is)×ΔYm)
ymv=−ym×(1−sgn(is)×ΔYm)
これを用いて平滑コンデンサ5・6に流れる電流Idp、Idnを求めると
[式6]
ym≧0のとき
Idp=is×ym×(1+sgn(is)×ΔYm)
Idn=is×ym×(1−sgn(is)×ΔYm)
ym<0のとき
Idp=is×ym×(1−sgn(is)×ΔYm)
Idn=is×ym×(1+sgn(is)×ΔYm)
以上より、
[式7]
Idp+Idn=2×is×ym
Idp−Idn=2×|is|×|ym|×ΔYm
となる。図8の構成では、変調率補正量ΔYmを次のように求めている。
[式8]
ΔYm=(Isp*−Isn*)/(Isp*+Isn*)
これを用いて平滑コンデンサ5・6に流れる電流Idp、Idnを求めると
[式9]
Idp+Idn=2×is×ym
Idp−Idn=2×|is|×|ym|×(Isp*−Isn*)/(Isp*+Isn*)となる。ACR34の構成を比例制御とし、比例ゲインをKとおく。
[式10]
ec=es−K×(is*−is)
となる。リアクトル2のインダクタンスをLt、インピーダンスをRtとし、ラプラス記号を“s”とすると、交流電流isは、交流電圧esとコンバータ電圧ecとの差電圧に比例し、リアクトル2の特性に応じて流れるので
[式11]
is=(es−ec)/(Rt+s・Lt)
となる。式10と式11より、交流電流isは、その指令値is*に対して
[式12]
is=K×is*/(K+Rt+s・Lt)
となる。比例ゲインKをリアクトル2の定数Lt、Rtに対して十分大きくとれば、is≒is*となる。PLL30によって交流電圧esの位相θを検出し、位相θに基づいて交流電流瞬時値指令is*を生成しているので、ACRによって交流電流isは指令値is*に一致し、交流電流isは交流電圧esと同期する。すなわちコンバータは力率1で動作する。この結果、交流電流isおよび瞬時変調率ymの実効値をぞれぞれIs、Ymとおき、直流成分のみに着目すると、式9は次のように書き換えられる。
[式13]
Idp+Idn=2×Is×Ym
Idp−Idn=2×Is×Ym×(Isp*−Isn*)/(Isp*+Isn*) ACRによって、Is=Is*=Isp*+Isn*となるので
[式14]
Idp+Idn=2×(Isp*+Isn*)×Ym
Idp−Idn=2×(Isp*−Isn*)×Ym
となる。
以上より
[式15]
Idp=2×Isp*×Ym
Idn=2×Idn*×Ym
となる。この結果、図8の構成によって、平滑コンデンサ5・6に流れる電流Idp、IdnはAVR23・24の出力Isp*、Isn*に対応し、それぞれ独立してコントロール可能なことが分かる。AVR23・24の指令値はともにVd*/2なので、AVRの結果
[式16]
Vdp=Vdn=Vd*/2
となり、直流全電圧一定(Vdp+Vdn=Vd*)と中性点電位一定(Vdp−Vdn=0)を同時に実現できることを示した。
特開平11−113263号公報
平滑コンデンサ5・6に流れる電流Idp、Idnは、次のように表すことができる。
[式4](再掲)
Idp=is×max(ymu、0)−is×max(ymv、0)
Idn=is×min(ymu、0)−is×min(ymv、0)
ここで交流電流is=0のとき、Idp=Idn=0となり、まったくコントロール不可能な状態になることが分かる。たとえば、無負荷状態かつ直流全電圧が目標値に一致している場合(Vdp+Vdn=Vd*)、力率1の交流電流isを流してしまうと直流全電圧が変動してしまうので、交流電流is=0でなくてはならない。このとき、中性点電位にアンバランスが生じても、中性点電位をコントロールすることができないという課題が生じる。
本発明の電力変換装置は、単相交流電源と、前記単相交流電源の交流電圧検出手段と、前記単相交流電源にリアクトルを介して接続されるフルブリッジ結線の中性点クランプ式コンバータと、前記中性点クランプ式コンバータの直流側に接続される第1および第2の平滑コンデンサと、前記第1および第2の平滑コンデンサを直流電源とする負荷と、前記第1および第2の平滑コンデンサの電圧を各々検出する第1および第2の直流電圧検出手段と、前記第1および第2の直流電圧検出手段により検出された第1および第2の直流電圧に基づいて各指令値に一致するように制御する第1および第2の直流電圧制御手段と、前記交流電圧検出手段により検出された第1の交流電圧と、前記第1および第2の直流電圧制御手段の出力に基づいて前記中性点クランプ式コンバータをPWM制御する電力変換装置において、外乱電圧である第2の交流電圧を、前記第1の交流電圧に印加して、前記リアクトルを流れる交流電流がゼロにならないように制御する手段を備えたことを特徴とする。
本発明の電力変換装置は、単相交流電源の交流電圧に対して直交する交流電圧、あるいは単相交流電源の交流電圧に対して高調波電圧を印加することにより、たとえ無負荷状態の場合でも力率0の交流電流is、あるいは高調波電流が流れる。このとき、コンバータの瞬時変調率ymに対し、
[式17]
∫is×ym・dt=0 (積分区間は電源周期)
という関係が成立する。すなわち電源周期程度の時間スケールで平均的にみれば、is×ym=0とみなすことができる。これを式7に代入すると
[式18]
Idp+Idn=0
Idp−Idn=2×|is|×|ym|×ΔYm
となる。以上より
[式19]
Idp= |is|×|ym|×ΔYm
Idn=−|is|×|ym|×ΔYm
となる。平滑コンデンサ5に電流が流入し、電圧VdpはΔVだけ上昇したとすると、反対に平滑コンデンサ6からは同じ大きさの電流が流出し、電圧VdnはΔVだけ低下する。この結果、無負荷状態の場合でも直流全電圧(Vdp+Vdn)を一定に保ったまま、中性点電位のみをコントロールすることが可能になる。
全状態で中性点電位のコントロールを可能とする目的に対し、図8に示す従来技術に対して最小限の追加で実現した。
図1は、本発明の実施例1のブロック図である。図1において、図8と同一の動作となる構成要素は同一の番号をつけている。
図1に示す実施例1は、図8に示す電力変換装置に対して、PLL30の出力θより余弦波を発生させる余弦波発生器50と、外乱電圧振幅ΔEsと余弦波発生器50の出力cosθとの積を求める乗算器51と、交流電圧esと乗算器51の出力Δesとの和を求める加算器52を追加し、加算器52の出力es’とACR34の出力との差を求める減算器35の出力をコンバータ電圧指令ecとする。
上記の構成をとることにより、コンバータ電圧指令ecは、
[式20]
ec=es+Δes−K×(is*−is)
となる。式11と式20より、交流電流isは
[式21]
is=(K×is*−Δes)/(K+Rt+s・Lt)
となる。ここで、無負荷状態かつ直流全電圧が目標値に一致している場合(Vdp+Vdn=Vd*)、AVR24・24の出力の和Is*=Isp*+Isn*=0となり、必然的にis*=0となるが、外乱電圧Δesによって、
[式22]
is=−Δes/(K+Rt+s・Lt)
となり、交流電流isはゼロにはならない。ACRの比例ゲインKをリアクトル2の定数Lt、Rtに対して十分大きくとれば、
[式23]
is≒−Δes/K
となる。また実効値で考えると
[式24]
Is≒ΔEs/K
となる。PLL30によって交流電圧esの位相θを検出し、位相θに基づいて交流電圧esと直交する外乱電圧Δesを生成しているので、交流電流isは交流電圧esと直交し、力率は0となる。外乱電圧Δesが交流電圧esに比べて十分小さければ、コンバータ電圧ecは交流電圧esとほぼ同相と考えてよい。すなわち、コンバータ電圧ecを直流全電圧で正規化した瞬時変調率ymも交流電流isと直交する。この結果、式17の関係が成立し、無負荷状態の場合でも直流全電圧(Vdp+Vdn)を一定に保ったまま、中性点電位のみをコントロールすることが可能になる。
図3は、外乱電圧振幅ΔEsを決定する手段の一例である。
交流電流最小値Isminを入力し、その二乗を演算する手段70と、交流電流実効値指令Is*を入力し、その二乗を演算する手段71と、二乗演算手段70の出力より二乗演算手段71の出力を差し引いた値を求める減算器72と、
減算器72の出力を入力し、その平方根を演算する手段73と、平方根演算手段73の出力と定数Kとの積を求めるゲイン74から構成されている。
ゲイン74の出力を外乱電圧振幅ΔEsとする。
上記の構成をとることにより、たとえば交流電流実効値指令Is*=0の場合、外乱電圧振幅ΔEsは、
[式25]
ΔEs=K×Ismin
となり、実際に流れる交流電流実効値Isは式24より、
[式26]
Is≒Ismin
となる。すなわち図3の構成は、Is*の大きさに関係なく、Is≧Isminとなることを保証することで、常時、中性点電位の制御を可能としている。またIs*≧Isminの場合、外乱電圧振幅ΔEs=0とし、必要な場合以外は力率を低下させないようにしている。
図6は、本発明の実施例1の動作を示す波形である。
初期状態として、直流全電圧は指令値に一致(Vdp+Vdn=Vd*)しているが、中性点電位にアンバランス(Vdp>Vdn)が生じているものとする。図1のAVR23・24の入力の和がゼロになるので、出力の和もゼロ(Is*=0)になる。時刻t0以前は、外乱電圧振幅ΔEs=0とし、交流電流is=0のため直流電圧Vdp、Vdnの変動は起こらないが、時刻t0以降、外乱電圧振幅ΔEs>0とし、交流電圧esと直交する外乱電圧Δesを印加することで、交流電圧esに対して位相90度遅れで直交する交流電流isを流している。この結果、直流電圧Vdp、Vdnは、電源周波数の2倍で振動しながら、それぞれの目標値(Vd*/2)に収束していき、中性点電位のアンバランスが解消されていく。
図2は、本発明の実施例2のブロック図である。
図2は、図1に示す実施例1に対して最小限の変更だけで実現できるようにしたもので、図1において、交流電圧es、交流電流is、交流電流実効値指令Is*よりコンバータ電圧指令ecを生成する箇所に相当する。
交流電圧esを入力し、電源周波数の位相を変更できるバンドパスフィルタ(BPF)60と、交流電圧esより交流電圧の位相θを求める位相同期器(PLL)30と、PLL30の出力θより正弦波を発生させる正弦波発生器31と、加算器25の出力Is*と正弦波発生器31の出力sinθとの積を求める乗算器32と、乗算器32の出力is*と電流検出器11の出力isとの差を求める減算器33と、減算器33の出力がゼロになるように制御する電流制御器(ACR)34と、BPF60の出力es’とACR34の出力との差を求める減算器35から構成されている。減算器35の出力をコンバータ電圧ecとする。
上記の構成をとることにより、たとえばBPF60において、電源周波数成分を微小角δだけ進み位相に変更したとする。虚数単位“j”とし複素ベクトル空間で表すと、BPF60の出力es’は入力esに対して、
[式27]
es’=es×exp(j・δ)≒es×(1+j・δ)
と表される。BPF60によって、交流電圧esに対して直交する外乱電圧j・δ・esを自動的に生成することができる。外乱電圧の振幅は、位相角δで調整可能である。
図4は、本発明の実施例3のブロック図である。
図4は、図1に示す実施例1に対して最小限の変更だけで実現できるようにしたもので、図1において、交流電圧es、交流電流is、交流電流実効値指令Is*、外乱電圧振幅ΔEsよりコンバータ電圧指令ecを生成する箇所に相当する。
交流電圧esより交流電圧の位相θを求める位相同期器(PLL)30と、PLL30の出力θより正弦波を発生させる正弦波発生器31と、加算器25の出力Is*と正弦波発生器31の出力sinθとの積を求める乗算器32と、乗算器32の出力is*と電流検出器11の出力isとの差を求める減算器33と、減算器33の出力がゼロになるように制御する電流制御器(ACR)34と、PLL30の出力θと定数3との積を求めるゲイン80と、ゲイン80の出力3θより正弦波を発生させる正弦波発生器81と、外乱電圧振幅ΔEsと正弦波発生器81の出力sin3θとの積を求める乗算器51と、交流電圧esと乗算器51の出力Δesとの和を求める加算器52と、加算器52の出力es’とACR34の出力との差を求める減算器35から構成されている。減算器35の出力をコンバータ電圧ecとする。
上記の構成をとることにより、コンバータ電圧指令ecは、
[式28]
ec=es+Δes−K×(is*−is)
となる。式11と式28より、交流電流isは、
[式29]
is=(K×is*−Δes)/(K+Rt+s・Lt)
となる。ここで、無負荷状態かつ直流全電圧が目標値に一致している場合(Vdp+Vdn=Vd*)、AVR24・24の出力の和Is*=Isp*+Isn*=0となり、必然的にis*=0となるが、外乱電圧Δesによって
[式30]
is=−Δes/(K+Rt+s・Lt)
となり、交流電流isはゼロにはならない。ACRの比例ゲインKをリアクトル2の定数Lt、Rtに対して十分大きくとれば、
[式31]
is≒−Δes/K
となる。PLL30によって交流電圧esの位相θを検出し、その位相θに基づいて正弦波sin3θを求めている。すなわち電源周波数の3倍の高調波となる外乱電圧Δesを生成している。このため交流電流isも電源周波数の3倍となる。外乱電圧Δesが交流電圧esに比べて十分小さければ、コンバータ電圧ecは、基本波(電源周波数)成分のみとみなすことができる。すなわち、コンバータ電圧ecを直流全電圧で正規化した瞬時変調率ymも基本波(電源周波数)のみとみなすことができる。一般に三角関数には、次のような関係が成立する。
[式32]
∫sinθ×sin3θ・dθ=0 (積分区間:0≦θ<2π)
この結果、式17の関係が成立し、無負荷状態の場合でも直流全電圧(Vdp+Vdn)を一定に保ったまま、中性点電位のみをコントロールすることが可能になる。
図7は、本発明の実施例3の動作を示す波形である。初期状態として、直流全電圧は指令値に一致(Vdp+Vdn=Vd*)しているが、中性点電位にアンバランス(Vdp>Vdn)が生じているものとする。図1のAVR23・24の入力の和がゼロになるので、出力の和もゼロ(Is*=0)になる。時刻t0以前は、外乱電圧振幅ΔEs=0とし、交流電流is=0のため直流電圧Vdp、Vdnの変動は起こらないが、時刻t0以降、外乱電圧振幅ΔEs>0とし、交流電圧esの3倍高調波となる外乱電圧Δesを印加することで、同様に3倍高調波となる交流電流isを流している。この結果、直流電圧Vdp、Vdnは、電源周期内で細かく振動しながら、それぞれの目標値(Vd*/2)に収束していき、中性点電位のアンバランスが解消されていく。
図5は、本発明の実施例4のブロック図である。図5は、図1に示す実施例1に対して最小限の変更だけで実現できるようにしたもので、図1において、交流電圧es、交流電流is、交流電流実効値指令Is*よりコンバータ電圧指令ecを生成する箇所に相当する。
交流電圧esより交流電圧の位相θを求める位相同期器(PLL)30と、PLL30の出力θより正弦波を発生させる正弦波発生器31と、加算器25の出力Is*と正弦波発生器31の出力sinθとの積を求める乗算器32と、乗算器32の出力is*と電流検出器11の出力isとの差を求める減算器33と、減算器33の出力がゼロになるように制御する電流制御器(ACR)34と、交流電圧esと定数3との積を求めるゲイン90と、交流電圧esを入力し、その三乗を演算する手段91と、三乗演算手段91の出力と定数4との積を求めるゲイン92と、ゲイン90の出力とゲイン92の出力との和を求める加算器93と、
外乱電圧振幅比ΔVsと加算器93の出力との積を求める乗算器51と、交流電圧esと乗算器51の出力Δesとの和を求める加算器52と、加算器52の出力es’とACR34の出力との差を求める減算器35から構成されている。減算器35の出力をコンバータ電圧ecとする。
上記の構成をとることにより、コンバータ電圧指令ecは、
[式33]
ec=es+Δes−K×(is*−is)
となる。式11と式28より、交流電流isは
[式34]
is=(K×is*−Δes)/(K+Rt+s・Lt)
となる。ここで、無負荷状態かつ直流全電圧が目標値に一致している場合(Vdp+Vdn=Vd*)、AVR24・24の出力の和Is*=Isp*+Isn*=0となり、必然的にis*=0となるが、外乱電圧Δesによって
[式35]
is=−Δes/(K+Rt+s・Lt)
となり、交流電流isはゼロにはならない。ACRの比例ゲインKをリアクトル2の定数Lt、Rtに対して十分大きくとれば、
[式36]
is≒−Δes/K
となる。ここで
[式37]
sin3θ=3sinθ−4sinθ×sinθ×sinθ
となるから、外乱電圧Δesは交流電圧esの3倍高調波となる。外乱電圧Δesが交流電圧esに比べて十分小さければ、コンバータ電圧ecは、基本波(電源周波数)成分のみとみなすことができる。すなわち、コンバータ電圧ecを直流全電圧で正規化した瞬時変調率ymも基本波(電源周波数)のみとみなすことができる。したがって、実施例3と同様に式17の関係が成立し、無負荷状態の場合でも直流全電圧(Vdp+Vdn)を一定に保ったまま、中性点電位のみをコントロールすることが可能になる。
本発明の実施例1のブロック図である。 本発明の実施例2のブロック図である。 本発明の実施例1における外乱電圧振幅を決定する手段の一例である。 本発明の実施例3のブロック図である。 本発明の実施例4のブロック図である。 本発明の実施例1の動作を示す波形である。 本発明の実施例3の動作を示す波形である。 従来技術である中性点電位制御の一つの例を示すブロック図である。
符号の説明
1 単相交流電源
2 リアクトル
3 コンバータU相
4 コンバータV相
5 平滑コンデンサ(上側)
6 平滑コンデンサ(下側)
7 直流負荷
8 交流電圧検出器
9 直流電圧検出手段(上側)
10 直流電圧検出手段(下側)
11 電流検出器
20 ゲイン
21 減算器
22 減算器
23 電圧制御器(Automatic Voltage Regulatorの略)
24 電圧制御器(同上)
25 減算器
26 加算器
27 除算器
30 位相同期器(Phase Locked Loopの略)
31 正弦波発生器(SINeの略)
32 乗算器
33 減算器
34 電流制御器(Automatic Current Regulatorの略)
35 減算器
36 加算器
37 除算器
38 極性判別器(入力が正のとき+1、負のとき−1を出力する、SiGNの略)
39 乗算器
40 乗算器
41 符号反転器(入力の正負を反転する)
42 加算器
43 加算器
44 PWMパルス発生器(Pulse Width Modulationの略)
45 PWMパルス発生器(同上)
50 余弦波発生器(COSineの略)
51 乗算器
52 加算器
60 バンドパスフィルタ(Band Pass Filterの略)
70 二乗演算器
71 二乗演算器
72 減算器
73 平方根演算器(SQuare Rootの略)
74 ゲイン
80 ゲイン
81 正弦波発生器(SINeの略)
90 ゲイン
91 三乗演算器
92 ゲイン
93 減算器
Cf 平滑コンデンサ容量
ec コンバータ電圧(指令)
es 交流電圧(検出値)
es’ 交流電圧(外乱電圧印加後)
Idn コンバータから平滑コンデンサ(下側)に流入する電流
Idp コンバータから平滑コンデンサ(上側)に流入する電流
Is 交流電流振幅(実効値)
is 交流電流(検出値)
Is* 交流電流指令(実効値)
is* 交流電流指令(瞬時値)
Ismin 交流電流最小値(実効値)
Isn* 平滑コンデンサ(下側)に流す交流電流指令(実効値)
Isp* 平滑コンデンサ(上側)に流す交流電流指令(実効値)
Lt リアクトル2のインダクタンス
Rt リアクトル2のインピーダンス
Su1 コンバータU相3のスイッチ1
Su2 コンバータU相3のスイッチ2
Su3 コンバータU相3のスイッチ3
Sv1 コンバータV相4のスイッチ1
Sv2 コンバータV相4のスイッチ2
Sv3 コンバータV相4のスイッチ3
Vd* 直流全電圧指令値
Vdn 直流電圧(検出値、下側)
Vdp 直流電圧(検出値、上側)
Ym 変調率(実効値)
ym 変調率(瞬時値)
ymu U相変調率(瞬時値)
ymv V相変調率(瞬時値)
ΔEs 外乱電圧振幅(実効値)
Δes 外乱電圧(瞬時値)
ΔVs 外乱電圧比(実効値)
ΔYm 変調率補正量(実効値)
Δym 変調率補正量(瞬時値)
θ 交流電圧位相

Claims (4)

  1. 単相交流電源と、
    前記単相交流電源の交流電圧検出手段と、
    前記単相交流電源にリアクトルを介して接続されるフルブリッジ結線の中性点クランプ式コンバータと、
    前記中性点クランプ式コンバータの直流側に接続される第1および第2の平滑コンデンサと、
    前記第1および第2の平滑コンデンサを直流電源とする負荷と、
    前記第1および第2の平滑コンデンサの電圧を各々検出する第1および第2の直流電圧検出手段と、
    前記第1および第2の直流電圧検出手段により検出された第1および第2の直流電圧に基づいて各指令値に一致するように制御する第1および第2の直流電圧制御手段と、
    前記交流電圧検出手段により検出された第1の交流電圧と、前記第1および第2の直流電圧制御手段の出力に基づいて前記中性点クランプ式コンバータをPWM制御する電力変換装置において、
    外乱電圧である第2の交流電圧を、前記第1の交流電圧に印加して、前記リアクトルを流れる交流電流がゼロにならないように制御する手段を備えたことを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第2の交流電圧は、前記第1の交流電圧に直交する外乱電圧であり、
    前記第1および第2の直流電圧制御手段の出力に基づいて前記外乱電圧の振幅が決定されることを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記第2の交流電圧は、
    前記第1の交流電圧の高調波である外乱電圧であることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1に記載の電力変換装置において
    前記外乱電圧を生成する第2の交流電圧生成手段は、
    前記第1の交流電圧に基づいて前記第1の交流電圧の高調波を生成し、かつ前記第1および第2の直流電圧制御手段の出力に基づいて振幅を決定する手段であることを特徴とする電力変換装置。
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