JP4967389B2 - 液体展開用シート - Google Patents

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Description

本発明は、液体、例えば血液や尿等の生体液の特定成分を検査・定量するバイオセンサーに用いられる生体液展開用シート、特に血液検査、さらには血糖値検査用に用いられる検査シート用の液体展開用シートに関するものである。
従来、血糖値などを検査・測定するバイオセンサー用検査シートは、通常、測定極・対極が配置された絶縁性基板/切欠部を有するスペーサー/カバーから構成されている(特許文献1等)。
該カバーの内側(液体試料を吸引する面)には液体試料を吸引しやすくするために界面活性剤を含有する液体吸引層をもうけることが提案されている。(特許文献2等)
特開2002−214187号公報 特開2001−349860号公報
しかしながら、この界面活性剤を含有する液体吸引層は基材との密着性が弱いため、例えば前記検査シートを複数枚ディスク状に並べたセンサーの使用時に、液体吸引層が基材から剥離する問題を有していた。
本発明は、かかる問題点を解決し、基材と液体吸引層との接着性が良好で、この結果測定時のトラブルもなく測定精度の高いバイオセンサ用の生体液展開用シートを提供することを目的としたものである。
これらの目的に沿う本発明の液体展開用シートは、測定極・対極が配置された絶縁性基板、切欠部を有するスペーサーおよびカバーから構成されるバイオセンサー用検査シートに用いられる液体展開用シートであって、基材の少なくとも片面に界面活性剤を含む液体吸引層を設けてなる液体展開用シートにおいて、基材と液体吸引層間にアルキル化アミノ樹脂と芳香族スルフォン酸、またはアルキル化アミノ樹脂と燐酸系触媒を含有するプライマ層を有する液体展開用シートである。
また、本発明の液体展開用シートの液体吸引層は、バインダーと界面活性剤を含む混合物であることが好ましく、特に、バインダーとしてポリエステル樹脂を、帯電防止効果を持つ界面活性剤を用いた混合物が好適である。
また、本発明の液体展開用シートの液体吸引層は、バインダーを含まない場合には、界面活性剤を50重量%以上含むものであることが好ましい。
本発明の液体展開用シートは、基材と液体吸引層との接着性が良好で、液体の濡れ性・展開性が非常に優れた物であり、特に血液や尿等生体液検査用として好ましく用いられる。さらには、食品の原料や製品中の特定成分の検査用などの用途においても好ましく用いることができる。
本発明の液体展開用シートは、測定極・対極が配置された絶縁性基板、切欠部を有するスペーサーおよびカバーから構成されるバイオセンサー用検査シートに用いられる液体展開用シートであって、基材の少なくとも片面に界面活性剤を含む液体吸引層を設けてなる液体展開用シートにおいて、基材と液体吸引層間にアルキル化アミノ樹脂と芳香族スルフォン酸、またはアルキル化アミノ樹脂と燐酸系触媒を含有するプライマ層を有する構成である。液体吸引層はバインダーと界面活性剤および/または導電性樹脂を含む混合物を主体とした膜で構成されていることが好ましい。また、液体吸引層は、バインダーを含まない場合には、界面活性剤を50重量%以上含んでいることが好ましい。
本発明の液体展開用シートにおいて、プライマコート層は少なくともアルキル化アミノ樹脂と芳香族スルフォン酸、またはアルキル化アミノ樹脂と燐酸系触媒を含有する。

アルキル化アミノ樹脂はアミノ基、イミノ基、メチロール基、アルキルエーテル基等の官能基を有しており、なかでもメタノールによってアルキルエーテル化されたメチル化メラミン樹脂が好ましい。さらにパラトルエンスルフォン酸等の芳香族スルフォン酸や燐酸系触媒を併用することにより、基材との密着性良化させることができる
また、プライマ層には有機系バインダーを混合することにより、基材及び液体吸引層との接着性が良化するため好ましい。
プライマ層に用いられるバインダーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、アイオノマ−樹脂、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアルキレンオキシド樹脂、ゼラチン等の有機系バインダーが挙げられるが、中でもポリエステル樹脂が基材との接着力から好ましく用いられる。
液体吸引層として用いられるバインダーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、アイオノマ−樹脂、ウレタン樹脂、ナイロン樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合樹脂、エチレン−アクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−ビニルアルコ−ル共重合樹脂、ポリビニルブチラ−ル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアルキレンオキシド樹脂、ゼラチン等の有機系バインダーが挙げられるが、中でもポリエステル樹脂が基材との接着力や、生体液の塗れ・展開性から好ましく用いられる。ここで「展開性」とは例えば血液の濡れ性やセンサーへの吸引性のしやすさをいう。
さらに、本発明においては液体吸引層のバインダーに、表面抵抗値、臨界表面張力調整剤として、各種の界面活性剤や導電性樹脂を添加することができる。界面活性剤としては、例えば「実用プラスチック事典 材料編」((株)産業調査会 1996年)や「13398の化学商品」(化学工業日報社 1998年)に記載の非イオン系、アニオン系、カチオン系、および両性系の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤の中でも帯電防止効果、すなわち表面抵抗値の低下効果からアミン塩型カチオン界面活性剤や第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤等のカチオン系界面活性剤が好ましく用いられる。カチオン系界面活性剤の中でも、第4級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アシロイルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメトサルフェート、アルキルベンジルメチルアンモニウム塩、アシル塩化コリン等が、電気伝導性、生体液の塗れ・展開性から好ましく用いられる。
導電性樹脂としては、非イオン系、アニオン系、カチオン系導電性樹脂が挙げられるが、帯電防止効果、すなわち表面抵抗値の低下効果からカチオン系導電性樹脂が好ましく用いられる。カチオン系導電性樹脂の中でも第4級アンモニウム塩型カチオン導電性樹脂、例えば、ポリビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩重合物が電気伝導性、生体液の塗れ・展開性から好ましく用いられる。
また、本発明における液体吸引層は、バインダーを含まないものであってもよい。この場合は、液体吸引層が上記した界面活性剤を50重量%以上含んでいることが好ましい。
本発明における基材としては、プラスチックフィルム、合成紙、紙または表面処理が施された複合シートが好ましく用いられるが、中でも寸法安定性や耐久性等の点からプラスチックフィルムが好ましい。
プラスチックフィルムの材質としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステルアミド、ポリエーテル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ−ρ−フェニレンスルフィド、ポリエーテルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。また、これらの共重合体やブレンド物やさらに架橋したを用いることもできる。 さらに、上記プラスチックフィルムの中でも、ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン2,6−ナフタレート、ポリエチレンα,β−ビス(2−クロルフェノキシ)エタン4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレンテレフタレートなどが好ましく、これらの中で機械的特性、作業性などの品質、経済性などを総合的に勘案すると、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましく用いられる。
基材の厚みは特に限定されないが、通常10μm〜500μm、好ましくは20μm〜300μm、より好ましくは30μm〜200μmであることが望ましい。
本発明の液体展開用シートは、血液や尿等の生体試料や食品工業における原料や製品、果汁等の試料中に含まれる特定成分の検査・定量する際に用いられ、中でも好適には、血液や尿等の生体液の特定成分を検査・定量する際に用いられる生体液展開用シートとして用いられる。
本発明の液体展開用シートを生体液展開用シートとして用いる場合において、生体液との親和性をより高めるために、液体吸引層に、無機粒子/およびまたは有機粒子を分散させても良い。無機粒子としては、例えば、シリカ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミ、合成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、雲母などが挙げられる。また、有機粒子としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、それらの共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリカーボネートなどのプラスチックピグメントを好ましく用いることができるが、本発明ではこれらに限定されるものではない。
本発明の液体展開用シートにおいて、液体吸引層の表面抵抗値は好ましくは1×1011Ω以下であり、より好ましくは5×1010Ω以下である。表面抵抗値が上記範囲を満たすと、液体の濡れ性や展開性が良くなり、また電気伝導性も高くなり測定精度が向上し、測定時間が短縮できるので好ましい。
また、液体吸引層の臨界表面張力は35mN/m以上であることが好ましく、より好ましくは40mN/m以上である。臨界表面張力が上記範囲を満たすと、液体の濡れ性や展開性が良くなり、液体が測定極まで十分に浸透するので測定が安定して好ましい。
本発明における液体吸引層がバインダーを含んでいる場合に、液体吸引層の表面抵抗値1×1011Ω以下および臨界表面張力35mN/m以上を得るには、バインダーと界面活性剤および導電性樹脂を混合した樹脂をプライマ層上に塗布して液体吸引層とする。この場合、液体吸引層の付着量を0.1〜5g/m、バインダー100部に対する界面活性剤および導電性樹脂の含有量を0.1〜20部とすることにより、所望の液体展開性シートが得られる。
本発明における液体吸引層がバインダーを含んでいる場合には、液体吸引層の付着量は0.1〜5g/mであることが好ましく、より好ましくは0.5〜5g/mである。付着量が0.1g/m以上であると加工時の擦り傷等による付着層の脱落や、ピンホール発生を防止でき、測定精度が向上するので好ましい。また、付着量が5g/m以下であると作業性が良くなったり、ブロッキングを防止できるので好ましい。
また、本発明における液体吸引層がバインダーを含んでいる場合には、液体吸引層中の界面活性剤の含有量はバインダー100部に対して、好ましくは0.1〜20部であり、より好ましくは0.5〜10部である。界面活性剤導電性樹脂の含有量が20以下であると、基材との接着性が高くなったり、ブロッキングしにくくなるので好ましい。また、界面活性剤の含有量が0.1部以上であると、所望の表面抵抗値が得られ、また液体の濡れ性や展開性が良くなり、電気伝導性も高くなり測定精度が向上し、測定時間が短縮できるので好ましい。
本発明における液体吸引層がバインダーを含んでいない場合に、液体吸引層の表面抵抗値1×1011Ω以下および臨界表面張力35mN/m以上を得るには、界面活性剤を50重量%以上含む溶液をプライマ層上に塗布して液体吸引層とする。この場合、液体吸引層の付着量を0.01〜1g/mとすることにより、所望の液体展開性シートが得られる。
本発明における液体吸引層がバインダーを含んでいない場合には、液体吸引層の付着量は0.01〜1g/mであることが好ましく、より好ましくは0.02〜0.5g/mである。付着量が0.01g/m以上であると液体吸引性が良好で、測定精度が向上するので好ましい。また、付着量が1g/m以下であると作業性が良くなったり、液体吸引層のベトツキを防止できるので好ましい。
本発明における液体吸引層がバインダーを含んでいない場合には、液体吸引層が界面活性剤を50重量%以上含んでいることが好ましい。より好ましくは70重量%以上である。界面活性剤の含有量が50重量%以上であると液体吸引性が良好で、測定精度が向上するので好ましい。
本発明の液体展開用シートのプライマ層や液体吸引層は、主として溶液を塗布した塗膜で構成される。
本発明におけるプライマ層や液体吸引層は、例えば、プライマ層を構成する成分を含む塗布液や液体吸引層を構成する成分を含む塗布液を基材に塗布し塗膜とすることで形成することができる。
塗布液は、例えば、プライマ層の場合はバインダーとアルキル化メラミン樹脂を混合して、トルエンやメチルエチルケトン(MEK)等の有機溶剤や水等の溶媒で所望の濃度に希釈して得ることができる。液体吸引層の場合はバインダーと界面活性剤を混合して、トルエンやメチルエチルケトン(MEK)やアルコール等の有機溶剤や水等の溶媒で所望の濃度に希釈して得ることができる。
塗布液の塗布方法は特に限定されないが、グラビアコート法、リバースコート法、コンマコート法、キスコート法、ダイコート法、およびバーコート法などの方法を用いることができる。なお、塗布液濃度、塗膜乾燥条件は特に限定されるものではないが、塗膜乾燥条件は基材の諸特性に悪影響を及ぼさない範囲で行なうことが望ましい。
本発明における特性の評価方法について次に説明する。
(1)液体展開性シートとの接着性評価用ホットメルト積層体
液体展開性シートとの接着性評価用ホットメルト積層体として、下記積層体を準備した。
東レ(株)製白色ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100E20)にポリエステル系樹脂(東亞合成(株)製アロンメルトPES−320)のトルエン/MEK=4/1(質量比)の30%溶液をコンマコータにて塗布し、120℃で2分間乾燥し、乾燥後の塗布厚さ20μmのホットメルト積層体を得た。
(2)接着性
各実施例・比較例で作製した液体展開シートの液体吸引層面に、(1)項で作製したホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータ(フジプラ(株)製ラミパッカーLPA330)にて貼り合わせ、液体展開性シートとホットメルト積層体を25mm幅にカットした後、引っ張り試験機を用いて、300mm/分の速度にて180°角度で引っ張り接着性を評価した。液体吸引層と基材間で剥離が生じなければ、液体吸引層と基材との接着性は良好である。
(3)表面抵抗値
各実施例・比較例で作製した液体展開シートの液体吸引層表面の表面抵抗値を、東京電気(株)製のHI−レジスタンス テスター モデル TR−2(HI−RESISTANCE TESTER MODEL TR−2)を用いて測定した。
(4)臨界表面張力
各実施例・比較例で作製した液体展開シートの液体吸引層表面の臨界表面張力を、JIS−K6768に基づいて、濡れ指数標準液(和光純薬工業(株)製)を用いて測定した。
(5)付着量
各実施例・比較例の液体展開シートを作製するにあたり、プライマ層用塗布液を塗布前の基材100cmの質量(A)を測定し、次にプライマ層用塗布液を塗布して乾燥させたプライマ層付基材100cmの質量(B)を測定し、(B−A)×100でプライマ層の付着量(g/m)を算出した。同様にして、液体吸引層用塗布液を塗布前のプライマ層付基材層付基材100cmの質量(C)を測定し、次に液体吸引層用塗布液を塗布して乾燥させたプライマ層及び液体吸引層付基材100cmの質量(D)を測定し、(D−C)×100で液体吸引層の付着量(g/m)を算出した。
(6)液体展開性
大塚製薬社製のブドウ糖注射液「大塚糖液50%」5μlを液体吸引層表面に滴下し、滴下30秒後のブドウ糖注射液の拡がり状態で展開性を判定した。ここで、ブドウ糖注射液の拡がり状態とは、液の直径のことであり、液が楕円状の場合は短径のことである。ブドウ糖注射液の拡がりが5mm以上であれば、展開性は良好である。
(実施例1)
東レ(株)製ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100T60)を基材とし、プライマ層としてポリエステル系樹脂(高松油脂(株)製ペスレジンS140:30%溶液)とアルキル化アミノ樹脂(三井サイテック(株)製サイメル303:100%溶液)と芳香族スルフォン酸系触媒(三井サイテック(株)製キャタリスト4040:40%溶液)を、溶液質量比で100/1/1の割合で調合し、トルエン/MEK=1/1(質量比)で10%に希釈し、プライマ層用塗布液を用意した。
上記プライマ層用塗布液をグラビアコータにて基材に塗布し、120℃で30秒乾燥し、付着量1.5g/mのプライマ塗布フィルムを得た。
次に液体吸引層としてポリエステル樹脂(バインダー)(高松油脂(株)製ペスレジンS140:30%溶液)とカチオン系界面活性剤(東邦化学工業(株)製 アンステックスC−200X:50%溶液)を、固形分質量比で100/5の割合で調合し、トルエンで15%に希釈し、液体吸引層用塗布液を用意した。
上記液体吸引層用塗布液をグラビアコータにてプライマ層上に塗布し、120℃で30秒乾燥して本発明の液体展開用シ−ト(表面抵抗値:3×10Ω、臨界表面張力:42mN/m)を得た。液体吸引層の乾燥後の付着量は1.5g/mであった。得られた液体展開用シートとホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータにて貼り合わせ、180゜角度に剥離した結果ホットメルト積層体の基材である白色ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100E20)が材料破壊するほど液体吸引層と基材が強固に接着していた。また、液体展開性も6.8mmと良好であった。
(実施例2)
実施例1において、ポリエステル樹脂とカチオン系界面活性剤の固形分質量比を100/0.5とした以外は、同様にして、本発明の液体展開用シ−ト(表面抵抗値:1×1010Ω、臨界表面張力:43mN/m)を得た。乾燥後の付着量は1.5g/mであった。得られた液体展開用シートとホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータにて貼り合わせ、180゜角度に剥離した結果ホットメルト積層体の基材である白色ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100E20)が材料破壊するほど液体吸引層と基材が強固に接着していた。また、液体展開性も5.5mmと良好であった。
(実施例3)
東レ(株)製ポリエチレンテレフタレートフィルム“ルミラー”(タイプ100T60)を基材とし、プライマ層としてポリエステル系樹脂(高松油脂(株)製ペスレジンS140:30%溶液)とアルキル化アミノ樹脂(三井サイテック(株)製サイメル303:100%溶液))と燐酸系触媒(三井サイテック(株)製キャタリスト296−9:50%溶液)を、溶液質量比で100/1/1の割合で調合し、トルエン/MEK=1/1(質量比)で10%に希釈し、プライマ層用塗布液を用意した。
上記プライマ層用塗布液をグラビアコータにて基材に塗布し、120℃で30秒乾燥し、プライマ層の付着量1.5g/mのプライマ塗布フィルムを得た。
次に液体吸引層としてポリエステル樹脂(バインダー)(日立化成工業(株)製 エスペル9940Z::50%溶液)とカチオン系界面活性剤(東邦化学工業(株)製 アンステックスC−200X:50%溶液)を、固形分質量比で100/5の割合で調合し、トルエンで15%に希釈し、液体吸引層用塗布液を用意した。
上記液体吸引層用塗布液をグラビアコータにてプライマ層上に塗布し、120℃で30秒乾燥して本発明の液体展開用シ−ト(表面抵抗値:2×10Ω、臨界表面張力:41mN/m)液体吸引層の乾燥後の付着量は1.5g/mであった。得られた液体展開用シートとホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータにて貼り合わせ、180゜角度に剥離した結果ホットメルト積層体の基材である白色ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100E20)が材料破壊するほど液体吸引層と基材が強固に接着していた。また、液体展開性も6.5mmと良好であった。
(実施例4)
東レ(株)製ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100T60)を基材とし、プライマ層としてポリエステル系樹脂(高松油脂(株)製ペスレジンS140:30%溶液)とアルキル化アミノ樹脂(三井サイテック(株)製サイメル303:100%溶液)と芳香族スルフォン酸系触媒(三井サイテック(株)製キャタリスト4040:40%溶液)を、溶液質量比で100/1/1の割合で調合し、トルエン/MEK=1/1(質量比)で10%に希釈し、プライマ層用塗布液を用意した。
上記プライマ層用塗布液をグラビアコータにて基材に塗布し、120℃で30秒乾燥し、付着量1.5g/mのプライマ塗布フィルムを得た。
次に液体吸引層としてカチオン系界面活性剤(東邦化学工業(株)製 アンステックスC−200X:50%溶液)を、エタノールで1%に希釈し、液体吸引層用塗布液を用意した。
上記液体吸引層用塗布液をグラビアコータにてプライマ層上に塗布し、100℃で30秒乾燥して本発明の液体展開用シ−ト(表面抵抗値:1×10Ω、臨界表面張力:42mN/m)を得た。液体吸引層の乾燥後の付着量は0.05g/mであった。得られた液体展開用シートとホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータにて貼り合わせ、180゜角度に剥離した結果ホットメルト積層体の基材である白色ポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100E20)が材料破壊するほど液体吸引層と基材が強固に接着していた。また、液体展開性も6.2mmと良好であった。
(比較例1)
実施例1において、プライマ層の無い液体展開用シ−ト(表面抵抗値:2×10Ω、臨界表面張力:42mN/m、液体展開性:6.7mm)を得た。得られた液体展開用シートとホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータにて貼り合わせ、180゜角度に剥離した結果液体吸引層と基材間で剥離し、液体吸引層と基材の接着力が不十分であった。
(比較例2)
実施例1において、プライマ層の代わりに基材であるポリエチレンテレフタレートフィルム ルミラー(登録商標)(タイプ100T60)表面をコロナ放電処理した後、液体吸引層を積層し比較用液体展開用シ−ト(表面抵抗値:2×10Ω、臨界表面張力:43mN/m、液体展開性:6.7mm)を得た。得られた液体展開用シートとホットメルト積層体をロール表面温度120℃のラミネータにて貼り合わせ、180゜角度に剥離した結果、液体吸引層と基材間で簡単に剥離し、液体吸引層と基材の接着力が不十分であった。
各実施例、比較例の評価結果を表1に示す。
Figure 0004967389

Claims (9)

  1. 測定極・対極が配置された絶縁性基板、切欠部を有するスペーサーおよびカバーから構成されるバイオセンサー用検査シートに用いられる液体展開用シートであって、基材の少なくとも片面に界面活性剤を含む液体吸引層を設けてなる液体展開用シートにおいて、基材と液体吸引層間にアルキル化アミノ樹脂と芳香族スルフォン酸、またはアルキル化アミノ樹脂と燐酸系触媒を含有するプライマ層を有する液体展開用シート。
  2. 前記アルキル化アミノ樹脂がメチル化メラミン樹脂である請求項1記載の液体展開用シート。
  3. 前記液体吸引層が、バインダーと界面活性剤および/または導電性樹脂を含む請求項1又は2に記載の液体展開用シート。
  4. 前記液体吸引層のバインダーがポリエステル樹脂である請求項3に記載の液体展開用シート。
  5. 前記液体吸引層が、バインダーを含まず、界面活性剤を50重量%以上含むものである請求項1又は2に記載の液体展開用シート。
  6. 前記基材がポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1〜5のいずれかに記載の液体展開用シート。
  7. 前記液体吸引層の臨界表面張力が35mN/m以上で、表面抵抗値が1×1011Ω以下である請求項1〜6のいずれかに記載の液体展開用シート。
  8. 用途が生体液展開用シートである請求項1〜7のいずれかに記載の液体展開用シート。
  9. 前記生体液展開用シートが血液あるいは尿検査用シートである請求項8に記載の液体展開用シート。
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