JP4961879B2 - 燃料電池システム - Google Patents

燃料電池システム Download PDF

Info

Publication number
JP4961879B2
JP4961879B2 JP2006206088A JP2006206088A JP4961879B2 JP 4961879 B2 JP4961879 B2 JP 4961879B2 JP 2006206088 A JP2006206088 A JP 2006206088A JP 2006206088 A JP2006206088 A JP 2006206088A JP 4961879 B2 JP4961879 B2 JP 4961879B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst layer
electrolyte membrane
fuel cell
hydrogen
membrane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006206088A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008034225A (ja
Inventor
和則 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006206088A priority Critical patent/JP4961879B2/ja
Publication of JP2008034225A publication Critical patent/JP2008034225A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4961879B2 publication Critical patent/JP4961879B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Inert Electrodes (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、燃料電池システムに関し、特に、燃料電池から排出される燃料オフガスの流路を閉じて運転を行う燃料電池システムに関する。
燃料電池は、電解質膜を挟んで、アノードとカソードがそれぞれ配置された構造を有している。そして、各電極に反応ガスが供給されると、電極間で電気化学反応が起こり起電力を生じる。
上記の反応は、アノードに水素(燃料ガス)が接触し、カソードに酸素(酸化ガス)が接触することによって起こる。具体的には、アノードにおいて、
→2H+2e
の反応によりHが生じ、これがHとなって電解質膜中を移動した後、カソードで
(1/2)O+2H+2e→H
の反応を起こす。すなわち、両電極間において、
+(1/2)O→H
の電気化学反応が起こることにより起電力が発生する。
一般に、カソードには、コンプレッサによって外気から取り込まれた空気が供給される。一方、アノードには、高圧水素タンクに貯蔵された水素が供給される。そして、アノードへの水素の供給方法の1つに、いわゆるデッドエンド方式がある(例えば、特許文献1参照。)。この方式では、水素の流路が閉塞された状態で運転が行われ、電気化学反応で消費された量に相当する量の水素がアノードに供給される。
特開平9−312167号公報 特開2005−243476号公報 特開2005−116205号公報
ところで、燃料電池は、1つのセルから構成されたセルモジュールが複数積層された構造(スタック構造)を有する。したがって、燃料電池の運転効率を高くするには、各セルにおいて、上記の電気化学反応が効率よく行われるようにする必要がある。しかしながら、反応が進行するにしたがって、各セルにおける反応の効率が低下し、これにより、燃料電池全体での運転効率が低下してしまうという問題があった。これは、次の理由による。
燃料電池では、電極間の反応により、カソード側で水が生成する。また、カソードに供給される空気には、酸素の他に窒素なども含まれる。反応が進行すると、電解質膜を透過して、アノード側へ水や窒素が滲み出す。ここで、デッドエンド方式の燃料電池システムでは、アノード側の流路が閉塞されているので、アノード側における水や窒素の分圧は次第に上昇する。このため、水素の分圧が低下して、各セルにおける反応の効率が低下することとなる。
本発明は、こうした問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、デッドエンド方式を用いた燃料電池システムにおいて、各セルにおける反応の効率を向上させて、高い効率で燃料電池を運転することのできる燃料電池システムを提供することにある。
本発明の他の目的および利点は以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明は、電解質膜の両面に、該電解質膜に接する触媒層を備えたアノードとカソードがそれぞれ配置されている膜−電極アッセンブリを備えた燃料電池を有し、
前記アノードに燃料ガスを供給し、前記カソードに酸化ガスを供給するとともに、前記燃料電池から排出される燃料オフガスの流路を閉じて運転を行う燃料電池システムにおいて、
前記燃料ガスは、前記電解質膜の面方向に沿って流れるように供給され、
前記電解質膜は、前記燃料ガスの入口側から出口側に亘って設けられたメイン触媒層と接するメイン触媒層接触部位と、前記燃料ガスの出口側のうち前記メイン触媒層の設置箇所よりも更に出口側に設けられたサブ触媒層と接するサブ触媒層接触部位と、前記メイン触媒層接触部位と前記サブ触媒層接触部位との間であって触媒層が設けられていない触媒層非接触部位と、を備えることを特徴とするものである。
本発明において、前記サブ触媒層は、前記メイン触媒層を構成する材料よりも酸化反応を受け難い材料からなる触媒層とすることが好ましい。
本発明において、前記電解質膜は、前記触媒層非接触部位と他の部位とで異なる材料からなっていて、
前記触媒層非接触部位の電解質膜は、前記他の部位における電解質膜より窒素および水の少なくとも一方を透過しやすい材料からなっていることが好ましい。
本発明において、前記電解質膜は、前記触媒層非接触部位の方が他の部位より膜厚が薄いことが好ましい。
本発明によれば、膜−電極アッセンブリのアノードに対し、燃料ガスは、該膜-電極アッセンブリの電解質膜の面方向に沿って流れるように供給され、該電解質膜は、該燃料ガスの入口側から出口側に亘って設けられたメイン触媒層と接するメイン触媒層接触部位と、該燃料ガスの出口側のうち該メイン触媒層の設置箇所よりも更に出口側に設けられたサブ触媒層と接するサブ触媒層接触部位と、該メイン触媒層接触部位と該サブ触媒層接触部位との間であって触媒層が設けられていない触媒層非接触部位と、を備えるので、カソード側から透過してきた窒素や水をカソード側へ戻すことが容易となる。したがって、各セルにおける反応の効率を向上させて、高い効率で燃料電池を運転することが可能となる。
一般に、セルは、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane−Electrode Assembly)とセパレータとが積層されてなる。膜−電極アッセンブリは、イオン交換樹脂からなる電解質膜と、この電解質膜の一方の面に設けられたアノードと、電解質膜の他方の面に設けられたカソードとを有する。また、アノードおよびカソードは、それぞれ電解質膜に接して配置された触媒層を有する。
膜−電極アッセンブリのアノード側およびカソード側のそれぞれには、拡散層と、多孔質体からなるガス流路(以下、多孔質体流路と称す。)とが、セパレータとの間に設けられる。水素は、アノード側にある多孔質体流路を通ってアノードに供給される。一方、空気は、カソード側にある多孔質体流路を通ってカソードに供給される。尚、多孔質体流路に代えて、セパレータに設けられたガス流路から、水素や空気が供給される構造であってもよい。
各セル面において、水素や空気の流路の近くはガスの流れが速い。一方、流路から離れた箇所では、ガスの流れが遅くなるので、ガスの拡散性は低下する。このため、カソード側から電解質膜を透過してきた窒素や水は、アノード側の各セル面において、水素流路から離れた箇所、すなわち、水素流路に近い側を上流とすれば下流に滞留するようになる。すると、この部分における水素の供給量が低下して、電気化学反応が起こり難い状態となる。
窒素や水が滞留する領域は、電気化学反応の進行とともに徐々に拡大して行く。これにより、各セル面において、電気化学反応が起こり難くなる領域が拡大し、燃料電池の電圧が低下する結果となる。そこで、アノードのセル面に窒素や水が滞留するのを抑制できれば、各セルにおける反応の効率を向上させて、燃料電池の電圧が低下するのを防ぐことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
参考の形態.
先ず、本発明の実施の形態の説明を行う前に、本発明の実施の形態の前提となる参考の形態について説明をする。本参考の形態の特徴は、膜−電極アッセンブリ構造において、セル面に供給された水素が流れる方向の下流に位置する触媒層を除去することにより、この部分から電解質膜を露出させた点にある。
図1は、本参考の形態における膜−電極アッセンブリについて、そのアノード側から見た時の平面図である。膜−電極アッセンブリ1は矩形状を呈しており、対角線の一端近傍に水素供給口2が設けられる。水素は、水素流路(図示せず)から水素供給口2を介してセルに供給され、セル面上を矢印の方向に向かって流れる。本参考の形態においては、水素の流れの下流に位置する部位、すなわち、対角線の他端およびその付近の部位に、触媒層3を設けない構造とする。これにより、図1に示すように、この部分から電解質膜4が露出することとなる。
図2は、図1の膜−電極アッセンブリ1を含むセルの断面図である。尚、この断面図は、図1のA−A′線に沿う断面図に対応する。
図2に示すように、セル5は、膜−電極アッセンブリ1と、拡散層6と、多孔質体流路7と、セパレータ8とが積層されてなる。膜−電極アッセンブリ1は、イオン交換樹脂からなる電解質膜4と、電解質膜4のアノード側およびカソード側の両面に設けられた触媒層3とからなる。但し、図1の電解質膜露出部位9に対応する部分には、触媒層3が設けられていない。
参考の形態において、水素や空気は、多孔質体流路7から触媒層3に供給される。これにより、両電極間において、
+(1/2)O→H
の電気化学反応が起こり、起電力が発生する。但し、電解質膜露出部位9には、触媒層3が設けられていないので、上記の反応はこの部分では起こらない。
反応が進行すると、カソード側にあった窒素や水は、電解質膜4を透過して、アノード側へ滲み出る。一方、アノード側では、水素供給口2から供給された水素がセル面の上を流れている。このため、滲み出た窒素や水は、水素の流れに乗って下流に移動する。ここで、下流には、電解質膜露出部位9が設けられており、アノード側からカソード側にガスが透過しやすい構造となっている。すなわち、電解質膜露出部位9には、触媒層3が設けられていないので、その分だけ膜厚が薄くなっている。また、アノード側のこの部分では、窒素や水が滞留しているために、これらの分圧は、カソード側よりも高くなっている。したがって、電解質膜露出部位9では、主として、窒素や水がアノード側からカソード側に移動する。それ故、この構造によれば、アノード側にこれらのガスが滞留するのを防ぐことができる。
尚、起動時においては、アノード側に窒素や水が滞留していないので、電解質膜露出部位9から水素がカソード側に透過してしまうおそれがある。そのため、電解質膜露出部位9の面積は、この水素透過量を見込んで設定することが好ましい。必要以上に面積を大きくすれば、水素の損失量が多くなるので好ましくない。
図1および図2の例では、1種類の電解質膜4のみが用いられている。この場合、電解質膜4としては、例えば、炭化水素系の膜を用いることができる。但し、本参考の形態に適用可能な電解質膜は、これに限られるものではない。例えば、触媒層が設けられる部分には、炭化水素系の電解質膜を用い、触媒層が設けられない部分には、炭化水素系の膜より窒素を透過しやすいフッ素系の電解質膜を用いることができる。また、触媒層が設けられる部分の膜には、通常の電解質膜としての機能が要求されるが、触媒層が設けられない部分の膜は、必ずしも電解質膜としての機能を有していなくてもよい。それ故、窒素や水を透過しやすく、電子を通さない膜であれば、電解質膜以外の膜を用いることもできる。
また、図1および図2の例では、電解質膜4の膜厚を一定としている。しかし、本参考の形態において、該電解質膜4の膜厚は、これに限られるものではない。例えば、電解質膜露出部位における電解質膜を、他の部位における電解質膜より薄くすることができる。これにより、窒素や水の透過性を高めることができる。この場合、窒素や水の透過性の大きい材料と組み合わせれば、さらに電解質膜露出部位における窒素や水の透過性を高めることができる。また、電解質膜露出部位の面積を小さくすることもできる。電解質膜露出部位における電解質膜の膜厚は、具体的には、他の部位の5分の1程度、または、5μm程度まで薄くすることができる。
さらに、図1および図2の例では、電解質膜露出部位における触媒層を、アノード側およびカソード側の両方で除去した。しかしながら、本参考の形態においては、アノード側の触媒層のみを除去してもよい。この構成であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
以上述べたように、本参考の形態によれば、膜−電極アッセンブリに電解質膜が露出した部位を設けることによって、カソード側から透過してきた窒素や水をカソード側へ戻すことが容易となる。したがって、各セルにおける反応の効率を向上させて、高い効率で燃料電池を運転することが可能となる。
実施の形態.
本実施の形態は、膜−電極アッセンブリ構造において、セル面に供給された水素が流れる方向の下流に位置する触媒層を除去する点で、上記参考の形態と共通する。さらに、本実施の形態では、触媒層を除去した部位からさらに下流に触媒層を設けることを特徴としている。
図3は、本実施の形態における膜−電極アッセンブリについて、そのアノード側から見た時の平面図である。膜−電極アッセンブリ11は矩形状を呈しており、対角線の一端近傍に水素供給口12が設けられる。水素は、水素流路(図示せず)から水素供給口12を介してセルに供給され、セル面上を矢印の方向に向かって流れる。この下流に位置する部位には、電解質膜露出部位19が設けられている。但し、電解質膜露出部位19は、対角線の他端およびその近傍には設けられていない。すなわち、電解質膜露出部位19のさらに下流には、触媒層13が設けられている。
図4は、図3の膜−電極アッセンブリ11を含むセルの断面図である。尚、この断面図は、図1のB−B′線に沿う断面図に対応する。
図4に示すように、セル15は、膜−電極アッセンブリ11と、拡散層16と、多孔質体流路17と、セパレータ18とが積層されてなる。膜−電極アッセンブリ11は、イオン交換樹脂からなる電解質膜14と、電解質膜14のアノード側およびカソード側の両面に設けられた触媒層13とからなる。但し、図3の電解質膜露出部位19に対応する部分には、触媒層13が設けられていない。
本実施の形態において、セパレータ18は多孔質体であり、水素や空気は、セパレータ18を介して触媒層13に供給される。これにより、両電極間において、
+(1/2)O→H
の電気化学反応が起こり、起電力が発生する。但し、電解質膜露出部位19には、触媒層13が設けられていないので、上記の反応はこの部分では起こらない。
反応が進行すると、カソード側にあった窒素や水は、電解質膜14を透過して、アノード側へ滲み出る。上記参考の形態と同様に、電解質膜露出部位19を設けることによって、窒素や水をカソード側へ透過させて、これらのガスがアノード側に滞留するのを防ぐことができる。
尚、電解質膜露出部位19の面積は、上記参考の形態と同様に、起動時における水素の透過量を見込んで設定することが好ましい。
ところで、上記参考の形態において、窒素や水は、水素の流れに乗って移動するものの、主となるのは拡散による移動であった。これに対して、本実施の形態では、電解質膜露出部位19の下流側に触媒層13を設けることにより、窒素や水を電解質膜露出部位19からカソード側へ積極的に透過させることができる。このことについて、さらに詳しく述べる。
触媒層が設けられた部分では、両電極間で水素と酸素の反応が起こる。それ故、セル面で水素の流れの最下流に触媒層13を設ければ、水素供給口12から供給された水素をこの部分まで確実に導くことができる。これにより、窒素や水を水素の流れに乗せて、触媒層13の手前に設けられた電解質膜露出部位19に引き寄せることができるので、より積極的にカソード側に窒素や水を透過させることが可能となる。
図3および図4の例では、1種類の電解質膜14のみが用いられている。この場合、電解質膜14としては、例えば、炭化水素系の膜を用いることができる。但し、本実施の形態に適用可能な電解質膜14は、これに限られるものではない。例えば、触媒層が設けられる部分には、炭化水素系の電解質膜を用い、触媒層が設けられない部分には、炭化水素系の膜より窒素を透過しやすいフッ素系の電解質膜を用いることができる。また、触媒層が設けられる部分の膜には、通常の電解質膜としての機能が要求されるが、触媒層が設けられない部分の膜は、必ずしも電解質膜としての機能を有していなくてもよい。それ故、窒素や水を透過しやすく、電子を通さない膜であれば、電解質膜以外の膜を用いることもできる。
また、図3および図4においては、1種類の触媒層13のみを用いたが、電解質膜露出部位19の上流側と下流側で異なる触媒層を用いることもできる。
電解質膜露出部位19の下流側は、水素濃度が低く、また、窒素濃度が高いので、触媒の劣化を引き起こしやすい。そこで、電解質膜露出部位19の下流側では、上流側で用いる触媒よりも多少性能が劣るものであっても、水素欠や異常電位によって劣化し難い材料を用いることが好ましい。
例えば、触媒層にカーボンを用いた場合、常温でアノードが水素欠状態になると、カーボンと水の反応(C+2H2O→CO2+4H++4e-)が進行することによって、アノードでカーボンの酸化が起こる。そこで、電解質膜露出部位19の下流側における触媒層には、酸化ルテニウムや酸化イリジウムを添加したものを用いることが好ましい。また、触媒担体として、高結晶化した担持カーボン、熱処理をしたカーボン、または、白金黒などを用いることも効果的である。
また、窒素濃度が高くなると、カソード側およびアノード側で電位が上昇するため、上記と同様にカーボンの酸化が起こりやすい。高結晶化した担持カーボン、熱処理をしたカーボン、または、白金黒などを触媒担体として用いることにより、こうした異常電位による劣化も抑制することができる。
図3および図4の例では、電解質膜14の膜厚を一定としている。しかし、本実施の形態において、電解質膜14の膜厚は、これに限られるものではない。例えば、電解質膜露出部位における電解質膜を、他の部位における電解質膜より薄くすることができる。これにより、窒素や水の透過性を高めることができる。この場合、窒素や水の透過性の大きい材料と組み合わせれば、さらに電解質膜露出部位における窒素や水の透過性を高めることができる。また、電解質膜露出部位の面積を小さくすることもできる。電解質膜露出部位における電解質膜の膜厚は、具体的には、他の部位の5分の1程度、または、5μm程度まで薄くすることができる。
さらに、図3および図4の例では、電解質膜露出部位における触媒層を、アノード側およびカソード側の両方で除去した。しかしながら、本実施の形態においては、アノード側の触媒層のみを除去してもよい。また、上記参考の形態と同様の構成であって、水素の流れの下流に位置するアノード側の部位にのみ触媒層を設けてもよい。これらの構成であっても、上記と同様の効果を得ることができる。
以上述べたように、本実施の形態によれば、膜−電極アッセンブリに電解質膜が露出した部位を設けることによって、カソード側から透過してきた窒素や水をカソード側へ戻すことが容易となる。これにより、各セルにおける反応の効率を向上させて、高い効率で燃料電池を運転することが可能となる。また、水素の流れの下流に位置するアノード側の部位に触媒層を設けることによって、カソード側への窒素や水の移動を促進することができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することができる。
例えば、上記実施の形態においては、セパレータと拡散層の間に多孔質体流路を設け、この多孔質体流路から水素や空気が触媒層に供給された。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、セパレータに溝を設け、この溝を通って水素や空気が供給されるようにしてもよい。
図5は、セパレータに設けた溝を通ってガスが供給される構造の燃料電池において、そのアノード側から見た膜−電極アッセンブリの平面図である。尚、説明のために、セパレータに設けた溝を符号30で示している。
図5の膜−電極アッセンブリ21では、水素は、水素流路(図示せず)から水素供給口22を介してセルに供給され、セル面上を溝30に沿って矢印の方向に流れる。水素の流れの下流に位置する部位には、電解質膜露出部位29が設けられており、触媒層23の下層に設けられた電解質膜24が露出している。また、電解質膜露出部位29のさらに下流には、上記実施の形態と同様に触媒層23が設けられている。この構造であっても、上記実施の形態と同様の効果が得られる。また、上記参考の形態と同様に、電解質膜露出部位のさらに下流に触媒層23を設けない構造としてもよい。
尚、図5において、電解質膜露出部位29や、この下流に位置する触媒層23の形状は矩形状であるが、これは、溝30があることによって、水素供給口22から供給される水素の流れが一方向となることに対応させたものである。これに対して、上記参考の形態や本実施の形態では、水素の流れる方向が一方向とはならないために、電解質膜露出部位の外縁を曲線状にして、ガスが効率よく電解質膜露出部位に集められるようにしている。
本発明は、燃料電池から排出される燃料オフガスの出口の断面積を小さくすることによって、燃料オフガスの排出量を少なくして、燃料ガスの利用効率を向上させる、少量排気型の燃料電池システムにおいても同様の効果を奏する。
参考の形態における膜−電極アッセンブリの平面図である。 図1の膜−電極アッセンブリを含むセルの断面図である。 実施の形態における膜−電極アッセンブリの平面図である。 図3の膜−電極アッセンブリを含むセルの断面図である。 実施の形態の膜−電極アッセンブリの変形例である。
符号の説明
1,11,21 膜−電極アッセンブリ
2,12,22 水素供給口
3,13,23 触媒層
4,14,24 電解質膜
5,15 セル
6,16 拡散層
7,17 多孔質体流路
8,18 セパレータ
9,19,29 電解質膜露出部位
30 溝

Claims (4)

  1. 電解質膜の両面に、該電解質膜に接する触媒層を備えたアノードとカソードがそれぞれ配置されている膜−電極アッセンブリを備えた燃料電池を有し、
    前記アノードに燃料ガスを供給し、前記カソードに酸化ガスを供給するとともに、前記燃料電池から排出される燃料オフガスの流路を閉じて運転を行う燃料電池システムにおいて、
    前記燃料ガスは、前記電解質膜の面方向に沿って流れるように供給され、
    前記電解質膜は、前記燃料ガスの入口側から出口側に亘って設けられたメイン触媒層と接するメイン触媒層接触部位と、前記燃料ガスの出口側のうち前記メイン触媒層の設置箇所よりも更に出口側に設けられたサブ触媒層と接するサブ触媒層接触部位と、前記メイン触媒層接触部位と前記サブ触媒層接触部位との間であって触媒層が設けられていない触媒層非接触部位と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記サブ触媒層は、前記メイン触媒層を構成する材料よりも酸化反応を受け難い材料からなる触媒層であることを特徴とする請求項に記載の燃料電池システム。
  3. 前記電解質膜は、前記触媒層非接触部位と他の部位とで異なる材料からなっていて、
    前記触媒層非接触部位の電解質膜は、前記他の部位における電解質膜より窒素および水の少なくとも一方を透過しやすい材料からなることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記電解質膜は、前記触媒層非接触部位の方が他の部位より膜厚が薄いことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
JP2006206088A 2006-07-28 2006-07-28 燃料電池システム Expired - Fee Related JP4961879B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006206088A JP4961879B2 (ja) 2006-07-28 2006-07-28 燃料電池システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006206088A JP4961879B2 (ja) 2006-07-28 2006-07-28 燃料電池システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008034225A JP2008034225A (ja) 2008-02-14
JP4961879B2 true JP4961879B2 (ja) 2012-06-27

Family

ID=39123427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006206088A Expired - Fee Related JP4961879B2 (ja) 2006-07-28 2006-07-28 燃料電池システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4961879B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5178673B2 (ja) * 2009-09-24 2013-04-10 本田技研工業株式会社 固体高分子型燃料電池
KR101534724B1 (ko) * 2013-12-18 2015-07-08 현대자동차 주식회사 차량용 에어컨 시스템 제어방법

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0922710A (ja) * 1995-07-07 1997-01-21 Fuji Electric Co Ltd 燃料電池
JP2000277128A (ja) * 1999-03-24 2000-10-06 Sanyo Electric Co Ltd 固体高分子型燃料電池
JP2004536419A (ja) * 2000-11-30 2004-12-02 エムティーアイ・マイクロフューエル・セルズ・インコーポレイテッド 燃料電池膜および一体化されたガス分離を有するシステム
JP4165154B2 (ja) * 2002-08-26 2008-10-15 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用電極の製造方法および製造装置
JP2004253358A (ja) * 2002-12-26 2004-09-09 Sony Corp 水素ガス湿度制御装置、燃料電池および水素ガス湿度制御方法
JP4543645B2 (ja) * 2003-09-17 2010-09-15 トヨタ自動車株式会社 燃料電池および燃料電池用ガスセパレータ
JP4956884B2 (ja) * 2004-01-14 2012-06-20 株式会社デンソー 燃料電池システム
JP2005228580A (ja) * 2004-02-12 2005-08-25 Nippon Soken Inc 燃料電池用電解質材及び燃料電池
JP2005302709A (ja) * 2004-03-15 2005-10-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高分子電解質型燃料電池
JP2005353303A (ja) * 2004-06-08 2005-12-22 Toyota Motor Corp 燃料電池および燃料電池システム
JP2006040767A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Nissan Motor Co Ltd 固体高分子型燃料電極
JP2007250438A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toyota Motor Corp 燃料電池および燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008034225A (ja) 2008-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20080072058A (ko) 연료 전지 시스템
CN102170005A (zh) 恢复pem燃料电池堆的电压损失的方法和过程
JP5321086B2 (ja) 燃料電池
JP5109259B2 (ja) 燃料電池システム
JP2008071642A (ja) 固体高分子電解質型燃料電池システムとその運転方法
JP5071254B2 (ja) 燃料電池発電システムおよびその運転方法
JP4661055B2 (ja) 燃料電池システムおよび運転方法
JP4961879B2 (ja) 燃料電池システム
JP2009037854A (ja) 燃料電池
JP2007048517A (ja) 燃料電池システム
US10439241B2 (en) Methods and processes to recover the voltage loss due to anode contamination
JP2005149802A (ja) 燃料電池用電解質膜および燃料電池
JP2008146902A (ja) 燃料電池セルおよび燃料電池スタック
JP2006302578A (ja) 燃料電池の運転方法及び燃料電池システム
JP2008198386A (ja) 燃料電池
JP2002042849A (ja) 高分子電解質型燃料電池の特性回復方法
JP2008059921A (ja) 燃料電池
JP4772293B2 (ja) 燃料電池システム
JP2006092793A (ja) 燃料電池システム
JP2004281268A (ja) 燃料電池の運転方法および燃料電池システム
JP2008171587A (ja) 燃料電池システム
JP2004071348A (ja) 燃料循環式燃料電池システム
JP5194580B2 (ja) 燃料電池システム
JP6852637B2 (ja) 燃料電池システム
JP2009080943A (ja) 燃料電池用セパレータ及び燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090424

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120312

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4961879

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees