JP4543645B2 - 燃料電池および燃料電池用ガスセパレータ - Google Patents

燃料電池および燃料電池用ガスセパレータ Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池および燃料電池用ガスセパレータに関する。
燃料電池においては、電気化学反応の進行に伴ってカソードで水が生じ、生じた生成水はカソードに給排される酸化ガス中に気化する。そのため、酸化ガスの流路においては、生成水が凝縮して酸化ガスの流れを妨げるなどの不都合が生じるのを防止するために、生じた生成水を酸化ガスの流路から積極的に除去する構成を設けることが望ましい。なお、凝縮水の問題は、酸化ガスの流路だけで生じるわけではなく、アノードに供給される燃料ガスの流路においても、電解質層を介して酸化ガス流路側から混入する水蒸気や、予め燃料ガスが含有する水蒸気などに起因して、生じ得る問題である。
また、燃料電池においては、電気化学反応で利用するために供給されるガスが乾燥している場合には、電池性能が部分的に不十分となる可能性がある。例えば固体高分子型燃料電池では、供給されるガス中の湿度が不十分である場合には、電解質膜が部分的に乾燥して電池性能の低下を引き起こす可能性がある。このように、燃料電池においては、酸化ガスあるいは燃料ガスの流路においてガス中の水蒸気量が適切な量に維持されることは極めて重要である。
特許文献1では、カソードとアノードとの間を水分通路で連結する構成、すなわち水分を発生する電極と他方の電極とを接続する構成が開示されている。しかしながら、カソードとアノードとを多孔質体等の水分通路で接続するには、特許文献1に開示されているように、燃料電池を構成する積層体の外部で水分通路を引き回すなどの複雑な構造が必要になり、燃料電池全体の強度が不十分となる可能性がある。
特開平5−283094号公報 特開平7−288136号公報 特開2003−31246号公報
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、強度低下を伴わない簡素な構造によって、燃料電池内を通過するガス中の水分量を調節することを課題とする。
本発明は、電解質層と電極およびガスセパレータを含む部材を積層して成るスタックによって構成され、ガスの供給を受けて電気化学反応により起電力を得る燃料電池であって、
前記スタック内を該スタックの積層方向に貫通して形成され、前記ガスが通過する複数のガスマニホールドと、
前記複数のガスマニホールドのうち、隣り合って形成されたガスマニホールド間に配設される多孔質体であって、毛管吸引力によって液水を取り込むことが可能な細孔が形成されて、液水を取り込むことにより前記ガスマニホールド間をガスシール可能な多孔質体を備え、該多孔質体を介して、含有する水蒸気量の多いガスから含有する水蒸気量の少ないガスへと水分の移動を許容する水分授受部と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の燃料電池によれば、内部を通過するガスが含有する水蒸気量がより多いガスマニホールドから、内部を通過するガスが含有する水蒸気量がより少ないガスマニホールド側へ、水分授受部を介して水分が移動することによって、ガス中の水分量が調節される。ここで、水分授受部は、スタック内においてスタックの積層方向に設けられたガスマニホールド間に配設するという簡素な構成であり、水分授受を行なう部材をスタック外部で引き回して配設する必要がないため、水分授受部を設けることで燃料電池の強度を低下させることがない。
本発明の燃料電池において、
前記ガスセパレータは、前記電解質層および前記電極と共に単セルを形成すると共に、前記電極との間に前記ガスが通過する単セル内ガス流路を形成し、
前記複数のガスマニホールドは、前記単セル内ガス流路に対して前記ガスを給排することとしても良い。
このような構成とすれば、水分授受部を介して、単セル内ガス流路に上記ガスを供給するガスマニホールドに水分を移動させることが可能となり、単セル内で進行する電気化学反応に供するのに先立ってガスの加湿を行なうことができる。また、このような構成とすれば、水分授受部を介して、単セル内ガス流路から排出されたガスが流入するガスマニホールドから水分を除去することが可能となり、単セル内でガス中に蓄積された水蒸気に起因して生じる不都合を防止することができる。
本発明の燃料電池において、
前記ガスセパレータは、前記複数のガスマニホールドを形成するための複数の孔と、前記複数の孔のうち隣り合って形成される孔間に配設され、前記多孔質体によって構成される多孔質部と、を備え、
前記水分授受部は、前記多孔質部によって形成されることとしても良い。
このような場合には、ガスセパレータにおいて、ガスマニホールドを形成するための隣り合う所定の孔間に多孔質部を設けるという簡素な構成により、水分授受部を形成することができる。
本発明の燃料電池において、
前記複数のガスマニホールドは、
水素を含有する燃料ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドと、
前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記燃料ガスが集合する燃料ガス排出マニホールドと、
酸素を含有する酸化ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドと、
前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記酸化ガスが集合する酸化ガス排出マニホールドと、
を備え、
前記水分授受部は、前記酸化ガス排出マニホールドと、前記燃料ガス供給マニホールドまたは前記酸化ガス供給マニホールドとの間に配設されていることとしても良い。
燃料電池では、発電に伴ってカソードに水が生じるため、発電を行なうことによって、各単セルから排出された酸化ガスが集合する酸化ガス排出マニホールドでは、ガス供給マニホールドに比べて水蒸気量が多い状態となる。上記構成とすることで、酸化ガス排出マニホールドから効果的に水分を除去することができ、酸化ガス排出マニホールド内で水が滞留することにより生じる不都合を防止することができる。
あるいは、本発明の燃料電池において、
前記複数のガスマニホールドは、
水素を含有する燃料ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドと、
前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記燃料ガスが集合する燃料ガス排出マニホールドと、
酸素を含有する酸化ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドと
前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記酸化ガスが集合する酸化ガス排出マニホールドと、
を備え
記水分授受部は、前記燃料ガス排出マニホールドと、前記燃料ガス供給マニホールドまたは前記酸化ガス供給マニホールドとの間に配設されていることとしても良い。
燃料電池の運転状態が、外部との間の燃料ガスのやり取りとして、燃料ガス供給マニホールドへの燃料ガスの供給のみが行なわれる運転状態であるときには、燃料ガス中の水蒸気が、燃料ガスの流れと共に外部に排出されることがない。このような場合には、燃料ガス排出マニホールドでは、ガス供給マニホールドに比べて水蒸気量が多い状態となる。したがって、水分授受部を設けて燃料ガス排出マニホールドから水分を除去することによって、燃料ガス排出マニホールド中に水が滞留して不都合を生じるのを防止することができる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池用ガスセパレータなどの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.装置の全体構成:
B.ガスの流れと水分授受:
C.効果:
D.第2実施例:
E.第3実施例:
F.第4実施例:
G.変形例:
A.装置の全体構成:
図1は、本発明の第1実施例の燃料電池を構成する基本単位である単セル20の構成を表わす分解斜視図、図2は、単セル20を構成するセパレータ30の構成を表わす平面図である。本実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であって、図1に示す単セル20を積層することによって形成されている。単セル20は、電解質膜21を、アノード22およびカソード23で挟持し,このサンドイッチ構造をさらに両側からセパレータ30で挟持することによって構成されている(図1参照。ただしカソード23は図示せず)。
電解質膜21は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。電解質膜21の表面には、触媒としての白金または白金と他の金属からなる合金を有する層が設けられている。
アノード22およびカソード23は、共に、ガス透過性を有するガス拡散電極である。アノード22およびカソード23は、例えば、炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロス、あるいはカーボンペーパまたはカーボンフエルトなどによって形成することができる。
セパレータ30は、ガス不透過の導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、プレス成形した金属板によって形成することができる。図2(A),(B)は、セパレータ30を両面のそれぞれから見た様子を表わす平面図である。図2中、A方向は水平方向を表わし、B方向は鉛直方向を表わす。図2に示すように、セパレータ30は、その外周近くに4個の孔を備えている。すなわち、セパレータ30の鉛直方向の1辺の近傍には、この辺に沿って隣接する2つの孔である孔部40,41が設けられており、この辺に対向する辺の近傍には、同じく隣接する孔部42,43が設けられている。
さらにセパレータ30には、上記孔部に隣接して、セパレータ30を厚み方向に貫通するように、燃料電池内部に形成されるガス流路内での水分調節に関わる多孔質部が設けられている。すなわち、孔部40と孔部41の間には、これらと境界を接して多孔質部32が設けられており、孔部42と孔部43の間には、これらと境界を接して多孔質部34が設けられている。図3は、図2(A)に示す3−3断面における断面図である。
多孔質部32,34は、多孔質体によって形成されている。多孔質部32,34を構成する多孔質体は、導電性材料から成ることとしても良いし、導電性を有しない材料から成ることとしても良い。導電性材料としては、例えば、不織布状のカーボンや不織布状の金属、あるいは多孔質化した焼結金属を用いることができる。導電性を有しない材料としては、例えば、セラミックス製の多孔質体を用いることができる。特に、これらの材料の中でも、セパレータ30のその他の部位を構成する材料と同じ材料によって多孔質部32,34を形成することが好ましい。さらに、多孔質部32,34を構成する多孔質体は、親水性を有することが望ましい。例えば、多孔質部32、34をカーボン材料から成る多孔質体によって形成する場合には、このカーボン多孔質体を過酸化水素水中で煮沸処理して、カーボン表面に水酸基(−OH基)を導入することにより、多孔質部32,34に容易に親水性を付与することができる。この多孔質部32,34は、本発明の要部に対応するものであり、燃料電池内での働きについては後に詳しく説明する。
セパレータ30の片方の面では、孔部40と孔部41とを連絡する横向きのU字型に形成された流路形成部50が設けられている(図2(A)参照)。また、セパレータ30の他方の面では、孔部42と孔部43とを連絡する横向きのU字型に形成された流路形成部55が設けられている(図2(B)参照)。図1に示すように、セパレータ30が電解質膜21,アノード22およびカソード23と共に積層されて単セル20を形成するときには、各流路形成部は、隣接するガス拡散電極との間で単セル内ガス流路を形成する。すなわち、孔部40と孔部41とを連絡する流路形成部50は、隣接するカソード23の表面との間に単セル内酸化ガス流路を形成し、孔部42と孔部43とを連絡する流路形成部55は、隣接するアノード22の表面との間に単セル内燃料ガス流路を形成する。
図1、図2では、流路形成部50,55は、平坦な底面を有するU字型の凹部として表わしている。しかしながら、実際には、流路形成部50,55は、底面が平坦な凹部である必要はない。例えば、U字型を成す凹部の底面から突出する複数の凸部を有することとしても良い。図4に、流路形成部の具体的な構成の一例として、流路形成部50が、U字型の凹部の底面から突出した設けられた複数の凸部51を有する様子を示す。複数の凸部51は、図4では断面が略四角形としたが、異なる形状としても良い。このような複数の凸部51は、単セル内ガス流路を通過するガスを攪拌すると共に、端部でガス拡散電極と接触することによって集電性を高める働きを示す。また、流路形成部に設ける凸構造の他の例として、図5に、流路形成部50が成す略U字型に沿って略平行な複数の線状凸部(リブ52)を設けた様子を示す。このように、孔部40と孔部41との間、あるいは孔部42と孔部43の間で、流路形成部が形成する単セル内ガス流路を経由して、セパレータ30上でガスが流通すれば良く、流路形成部50,55は種々の形状を採ることができる。なお、流路形成部50,55を、平坦な底面を有する凹部として、この凹部内にガス拡散電極をはめ込むことによって、単セル内ガス流路を形成することとしても良い。
燃料電池を製造する際には、単セル20を積層してスタック15を形成する。図6は、単セル20を積層したスタック15において酸化ガスが流れる様子を立体的に表わした模式図である。スタック15においては、各セパレータ30が備える孔部40は、スタック内部を積層方向に貫通する酸化ガス排出マニホールド60を形成する。同じく孔部41は、スタック内部を積層方向に貫通する酸化ガス供給マニホールド61を形成する。さらに、孔部42は、スタックを積層方向に貫通する燃料ガス排出マニホールドを形成し、孔部43は、燃料ガス供給マニホールドを形成する。このように、孔部40〜43を有するセパレータ30を積層することで、互いに平行な4つのガスマニホールドがスタック15内に形成される。また、本実施例のスタック15では、セパレータ30が備える多孔質部32は、水分授受部17を形成する。多孔質部32は、すべてのセパレータ30において、孔部40と孔部41との間に設けられている。そのため、水分授受部17は、酸化ガス供給マニホールド61と酸化ガス排出マニホールド60との間において、これらのマニホールドの全長にわたって、これらの2つのマニホールドと接して形成される(図6参照)。同様に、多孔質部34は、燃料ガスマニホールドと燃料ガス排出マニホールドとの間において、これら2つのマニホールドと接して、水分授受部を形成する(図示せず)。図2では、孔部および多孔質部の参照番号と共に、対応するマニホールドあるいは水分授受部の参照番号を括弧内に示している。
なお、上記説明では、燃料電池を冷却するための冷却水の流路を形成するための構造については記載を省略している。実際には、セパレータ30は、スタック内部を積層方向に貫通する冷却水マニホールドを形成するための孔部をさらに備えている。また、スタックを組み立てる際には、単セル20を所定数積層する毎に、冷却水の流路を形成するための板状部材を、単セル20と共に積層する。
B.ガスの流れと水分授受:
スタック15では、各セパレータ30が備える孔部41が形成する酸化ガス供給マニホールド61に対して、外部から、酸化ガスである空気が供給される。図6では、外部から供給された酸化ガスが、酸化ガス供給マニホールド61内を、図中手前側から奥側に向かって流れる様子を示している。スタック15に供給された酸化ガスは、酸化ガス供給マニホールド61内を通過しつつ、各単セル20内で流路形成部50によって形成される単セル内酸化ガス流路に分配される。なお、図6では、単セル内酸化ガス流路における酸化ガスの流れ(積層面上におけるU字型の流れ)は、スタック15の中で3カ所のみ示されているが、実際にはすべての単セル20においてこのように酸化ガスが流れる。各単セル内に形成される単セル内酸化ガス流路を流れたガスは、各セパレータ30が備える孔部40が形成する酸化ガス排出マニホールド60に集合し、酸化ガス排出マニホールド60から外部に排出される。
水分授受部17は、酸化ガス供給マニホールド61と酸化ガス排出マニホールド60との間で水分のやり取りを行なうための構造である。燃料電池では、電気化学反応によってカソードで水が生じる。電気化学反応で生じた水は、酸化ガス中に気化して、酸化ガスと共に下流に流れる。そのため、酸化ガスの流路においては、下流側ほどガス中の水分量(水蒸気量)が多くなる。本実施例の燃料電池では、酸化ガス供給マニホールド61と酸化ガス排出マニホールド60との間に水分授受部17を設けているため、含有水分量の多いガスが流れる酸化ガス排出マニホールド60から、含有水分量の少ないガスが流れる酸化ガス供給マニホールド61に対して、水分授受部17を介して水分が供給される。
ここで、酸化ガス排出マニホールド60内を通過する酸化ガス中の水分量が全体として飽和蒸気圧を下回っているときには、酸化ガス供給マニホールド61から酸化ガス排出マニホールド60へと水分授受部17を介して移動する水分は、水蒸気の状態で移動する。これに対して、酸化ガス排出マニホールド60内を通過する酸化ガス中の水分量が多く、水が凝縮する場合には、凝縮水が水分授受部17に一旦吸収された後に、水分授受部17から酸化ガス供給マニホールド61内に水が気化することによって、水分授受が行なわれる。多孔質体によって形成される水分授受部17では、凝縮水は、毛管吸引力によって容易に水分授受部17内部に取り込まれる。また、このように凝縮水が水分授受部17に吸収される場合には、吸収された凝縮水によってガスシールされ、酸化ガス排出マニホールド60と酸化ガス供給マニホールド61との間で酸化ガスが混じり合うのが抑えられる。
図6では、スタック15内における酸化ガスの流路と水分授受部17について示したが、燃料ガスの流路も同様に形成され、水分の授受が行なわれる。すなわち、セパレータ30が備える孔部43によって燃料ガス供給マニホールドが形成され、孔部40によって燃料ガス排出マニホールドが形成される。また、多孔質部34によって、燃料ガス排出マニホールドから燃料ガス供給マニホールドへと水分を供給するための水分授受部が形成される。燃料電池で発電が行なわれる際には、電解質膜21を介して、含有水分量が多い酸化ガス流路側から燃料ガス流路側へと水蒸気が移動するため、燃料ガスの流路においても、下流側ほどガスが含有する水蒸気量が多くなる。そのため、多孔質部34から成る水分授受部を設けることで、燃料ガス排出マニホールド内のガスによって、燃料ガス供給マニホールド内のガスの加湿が行なわれる。なお、スタック15に供給する燃料ガスとしては、純度の高い水素ガスを用いることとしても良いし、炭化水素やアルコールなどの燃料を改質して得られる水素リッチな改質ガスを用いることとしても良い。
C.効果:
以上のように構成された第1実施例の燃料電池によれば、水分授受部17を設けて酸化ガス排出マニホールド60から酸化ガス供給マニホールド61に水分を与えることによって、単セル内酸化ガス流路に供給される酸化ガスが加湿され、電解質膜21が乾燥して電池性能が低下するのを防止することができる。また、酸化ガス排出マニホールド60から水分を除去することによって、酸化ガス排出マニホールド60内で水が凝縮してガスの流れを妨げるのを防止することができる。さらに、燃料ガス供給マニホールと燃料ガス排出マニホールドとの間にも同様の水分授受部を設けることで、単セル内燃料ガス流路に供給される燃料ガスを加湿して、電解質膜21の乾燥を防ぐと共に、燃料ガス排出マニホールドから水を除去して、燃料ガス排出マニホールド内で凝縮水がガスの流れを妨げるのを防止することができる。ここで、水分授受部は、セパレータ30において、隣り合って設けられてガスマニホールドを形成する2つの孔部の両方において孔部の壁面の一部を構成するように多孔質部を設け、このセパレータ30を積層するという簡単な構成により形成される。このように、水分授受部は、スタック外部で引き回して配設することのない簡素な構成であるため、ガスマニホールド中の水分量を調節するために水分授受部を設けても、燃料電池の強度低下を引き起こすことがない。なお、第1実施例で示した2つの水分授受部のうち、いずれか一方のみを設けることとしても良いが、酸化ガス側と燃料ガス側との両方にそれぞれ水分授受部を設けることで、燃料電池全体で、ガス流路内の水分を調節する効果を高めることができる。
また、本実施例の燃料電池では、ガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとの間に水分授受部を配設する際に、ガス供給マニホールドを鉛直方向下側、ガス排出マニホールドを上側に配置している。このような構成とすれば、ガス排出マニホールド内で水が凝縮したときには、凝縮水は重力に従って下方に移動し、水分授受部を構成する多孔質体に吸収される。したがって、ガス排出マニホールドから水を排出する動作を効率よく行なうことができて特に望ましい。
さらに、本実施例では、水分授受部を構成する多孔質体に対して親水化処理を施しているため、水分授受部内への水の取り込みが促進され、ガス排出マニホールドから水分授受部内への水分の移動がより容易に行なわれる。また、本実施例では、同種のガスが通過するガス排出マニホールドとガス供給マニホールドとの間に水分授受部を設けているため、多孔質体である水分授受部を介してガスマニホールド間でガスが混じり合うことがあっても、不都合が生じることがない。
上記第1実施例は、種々の変形が可能である。例えば、ガス供給マニホールドを上側に配設し、ガス排出マニホールドを下側に配設することとしても良い。この場合には、単セル内ガス流路では、U字型を成す流路形成部に沿って、ガスは実施例とは逆向きに(上から下へと)流れる。このような構成としても、ガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとの間に多孔質体から成る水分授受部を設けて、下流側のガスから上流側のガスへと水分を移動させることによって、同様の効果を得ることができる。
また、第1実施例では、ガスマニホールドを構成する孔部は、セパレータ30の左右の辺に沿って設け、ガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとは、鉛直方向に並ぶように配設したが、異なる構成としても良い。例えば、孔部をセパレータの上下の辺に沿って設け、水平方向に並ぶようにガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとを配設することとしても良い。この場合には、単セル内ガス流路は、縦向きのU字型に形成される。このような場合にも、2つのマニホールド間に多孔質体から成る水分授受部を設けることで、含有水分量の多い下流のガス側から上流のガス側へと水分を移動させ、同様の効果を得ることができる。
D.第2実施例:
第1実施例では、同種のガスが流れるガス供給マニホールドとガス排出マニホールドとの間に水分授受部を設けたが、異なる構成としても良い。内部を通過するガスが含有する水分量がより多いマニホールドと、ガスが含有する水分量がより少ないマニホールドとの間に、多孔質体から成る水分授受部を設けることで、前者から後者へと水分を供給することが可能となる。以下に、第2実施例として、異種のガスが流れるマニホールド間に水分授受部を設ける構成を示す。図7(A),(B)は、第2実施例の燃料電池を構成するセパレータ130を両面のそれぞれから見た様子を表わす平面図である。セパレータ130は、その外周近くに、孔部140〜143を備えている。すなわち、セパレータ130の鉛直方向の一方の辺の近傍上部に孔部140、同じく一方の辺の近傍下部に孔部143、鉛直方向の他方の辺の近傍上部に孔部142、同じく他方の辺の近傍下部に孔部141が設けられている。ここで、上記一方の辺の近傍に沿って隣接して設けられた2つの孔部140,143の間には、これらの孔部と境界を接して、セパレータ130を厚み方向に貫通する多孔質部134が設けられている。また、上記他方の辺に沿って隣接して設けられた2つの孔部142,141の間には、これらの孔部と境界を接して、セパレータ130を厚み方向に貫通する多孔質部132が設けられている。なお、多孔質部142,134、およびセパレータ130のその他の部位は、第1実施例のセパレータ30と同様の材料によって構成することができる。
セパレータ130の一方の面には、単セル内酸化ガス流路を形成するための流路形成部150が設けられている(図7(A)参照)。流路形成部150は、酸化ガスを水平方向に導く3つの略平行な直線部と、これらの直線部間に形成され、ガスの流れを反転させる2カ所の折れ曲がり部とを有している。この流路形成部150は、孔部140と孔部141とを連絡している。
また、セパレータ130の他方の面には、単セル内燃料ガス流路を形成するための流路形成部155が設けられている(図7(B)参照)。流路形成部155は、燃料ガスを水平方向に導く3つの略平行な直線部と、これらの直線部間に形成され、ガスの流れを反転させる2カ所の折れ曲がり部とを有している。この流路形成部155は、孔部142と孔部143とを連絡している。なお、流路形成部150、155には、第1実施例の流路形成部50,55と同様に、種々の形状の凸構造を設けることができる。
このようなセパレータ130を、第1実施例のセパレータ30に代えて用いて、他の部材と共に積層することで、第2実施例の燃料電池が形成される。第2実施例の燃料電池では、孔部140は酸化ガス排出マニホールドを形成し、孔部141は酸化ガス供給マニホールドを形成する。また、孔部142は燃料ガス排出マニホールドを形成し、孔部143は燃料ガス供給マニホールドを形成する。図7では、流路形成部150、155が燃料電池内で単セル内ガス流路を形成するときのガスの流れ方向を、矢印で示している。
上記のように、本実施例では、孔部140が形成する酸化ガス排出マニホールドと、孔部143が形成する燃料ガス供給マニホールドとの間に、多孔質部134が形成する水分授受部が設けられる。また、孔部142が形成する燃料ガス排出マニホールドと、孔部141が形成する酸化ガス供給マニホールドとの間に、多孔質部132が形成する水分授受部が設けられる。燃料電池が発電を行なうときには、ガスの種類が異なっていても、下流側すなわちガス排出マニホールドの方が、上流側すなわちガス供給マニホールドに比べて、内部を通過するガスが含有する水分量が多くなる。したがって、多孔質部134が形成する水分授受部を介して、燃料ガス供給マニホールドから酸化ガス排出マニホールドへと水分が移動する。また、多孔質部132が形成する水分授受部を介して、酸化ガス供給マニホールドから燃料ガス排出マニホールドへと水分が移動する。
このように、第2実施例の燃料電池によれば、水分授受部を介して、内部を通過するガスが含有する水分量がより多いガスマニホールドから、内部を通過するガスが含有する水分量がより少ないガスマニホールドへ水分が移動するため、第1実施例と同様に、ガスマニホールド中の水分量を調節する効果を得ることができる。また、その際に、このような水分授受部を設けることによって燃料電池の強度が低下することもない。なお、第2実施例では、水分授受部を介して水分の授受が行なわれる2つのガスマニホールドでは、異なる種類のガスが流れているが、水分授受部を構成する多孔質体が凝縮水を吸収することでガスシールが形成されて、燃料ガスを酸化ガスとが混じり合うのを防ぐことができる。あるいは、水分授受部を構成する多孔質体において、細孔径や気孔率や細孔形状を適宜設定することで、ガスの混合量を許容範囲とすることができる。
E.第3実施例:
第1および第2実施例では、外部から供給されたガスを各単セルに分配するためのガス供給マニホールドと、各単セルから排出されたガスを集合させて外部に導くためのガス排出マニホールドとの間に水分授受部を設けたが、異なる構成としても良い。以下に、第3実施例として、スタック内を流れるガスが、ガス供給マニホールドからガス排出マニホールドへと流れる間に、各単セル内を流れるガスを途中で再分配するための配流マニホールドを経由する構成を示す。
図8は、第3実施例の燃料電池が備えるセパレータ230の構成を表わす平面図である。セパレータ230は、その外周近くに、孔部240,241,244,245を備えている。すなわち、セパレータ230の鉛直方向の一方の辺の近傍上部に孔部240、同じく一方の辺の近傍下部に孔部245、鉛直方向の他方の辺の近傍上部に孔部244、同じく他方の辺の近傍下部に孔部241が設けられている。ここで、上記一方の辺の近傍に沿って隣接して設けられた2つの孔部240,245の間には、これらの孔部と境界を接して、セパレータ230を厚み方向に貫通する多孔質部236が設けられている。また、上記他方の辺に沿って隣接して設けられた2つの孔部241,244の間には、これらの孔部と境界を接して、セパレータ230を厚み方向に貫通する多孔質部235が設けられている。なお、多孔質部235,236、およびセパレータ230のその他の部位は、第1実施例のセパレータ30と同様の材料によって構成することができる。
上記した各孔部および各多孔質部は、酸化ガスの流路に関わる構造である。セパレータ230の一方の面には、単セル内酸化ガス流路を形成するための流路形成部251,252,253が設けられている(図8参照)。これら3つの流路形成部は、互いに略平行に形成されており、セパレータ230の表面で酸化ガスを水平方向に導く。流路形成部251は孔部241と孔部245とを連絡しており、流路形成部252は孔部245と孔部244とを連絡しており、流路形成部253は孔部244と孔部240とを連絡している。なお、流路形成部251,252,253には、第1実施例の流路形成部50,55と同様に、種々の形状の凸構造を設けることができる。
第3実施例のセパレータ230は、燃料ガスの流路に関わる構造として、水平方向の対向する2辺の近傍のそれぞれに、さらに他の孔部および多孔質部を備えている。また、セパレータ230は、流路形成部251〜253が形成されているのとは異なる面に、これらとは直交する方向に燃料ガスを導く流路形成部を備えている。これら燃料ガスの流路に関わる構造は、上記した酸化ガスの流路に関わる構造と同様の働きを有するため、ここでは酸化ガスの流路に関わる構造についてのみ説明する。
セパレータ230を、第1実施例のセパレータ30に代えて用いて、他の部材と共に積層することで、第3実施例の燃料電池が形成される。図9は、第3実施例の燃料電池を構成するスタック215において酸化ガスが流れる様子を立体的に表わした模式図である。第3実施例の燃料電池では、セパレータ230が備える孔部241は酸化ガス供給マニホールド261を形成し、孔部240は酸化ガス排出マニホールド260を形成する。また、孔部245は第1配流マニホールド262を形成し、孔部244は第2配流マニホールド263を形成する。第1配流マニホールド262および第2配流マニホールド263は、酸化ガス供給マニホールド261および酸化ガス排出マニホールド260と同様に、スタック215内部を積層方向に貫通して形成される酸化ガスの流路である。さらに、第3実施例の燃料電池では、上記のように各部材を積層することで、孔部241が形成する酸化ガス供給マニホールド261と、孔部244が形成する第2配流マニホールド263との間に、多孔質部235が形成する水分授受部217が設けられる。また、孔部245が形成する第1配流マニホールド262と、孔部240が形成する酸化ガス排出マニホールド260との間に、多孔質部236が形成する水分授受部218が設けられる。図8では、孔部および多孔質部の参照番号と共に、対応するマニホールドあるいは水分授受部の参照番号を括弧内に示している。
また、図8では、流路形成部251〜253が燃料電池内で単セル内酸化ガス流路を形成するときの酸化ガスの流れ方向を、矢印で示している。このような単セル内酸化ガス流路における酸化ガスの流れは、図9では、スタック215の両端の2カ所においてのみ示しているが、実際にはすべての単セル内で同様に酸化ガスが流れる。
第3実施例の燃料電池では、孔部241が形成する酸化ガス供給マニホールド261から各単セルに分配された酸化ガスは、流路形成部251が形成する単セル内酸化ガス流路を通過して、孔部245が形成する第1配流マニホールド262に至る。この第1配流マニホールド262は、スタック215を積層方向に貫通しているため、酸化ガス供給マニホールから各単セルに分配された酸化ガスは、ここで一旦集合して混じり合う。その後酸化ガスは、再び各単セルへと分配されて、流路形成部252が形成する単セル内酸化ガス流路を通過して、孔部244が形成する第2配流マニホールド263に至る。この第2配流マニホールド263においても、各単セルに分配された酸化ガスが一旦集合して混じり合う。その後酸化ガスは、再び各単セルに分配されて、流路形成部253が形成する単セル内酸化ガス流路を通過し、孔部240が形成する酸化ガス排出マニホールド260に集合して、酸化ガス排出マニホールド260から外部へと排出される。このように、酸化ガス供給マニホールド261と酸化ガス排出マニホールド260の他に、配流マニホールドを設け、各単セルに分配した酸化ガスを一旦集合させて再分配することで、各単セルに分配される酸化ガス量のばらつきを抑え、電池性能の向上を図ることができる。
本実施例では、上記のように、酸化ガス供給マニホールド261と第2配流マニホールド263との間に水分授受部217が設けられるため、ガスが含有する水分量がより多い下流側の第2配流マニホールド263から、酸化ガス供給マニホールド261へと、水分授受部217を介して水分が移動する。同様に、第1配流マニホールド262と酸化ガス排出マニホールド260との間に水分授受部218が設けられるため、ガスが含有する水分量がより多い下流側の酸化ガス排出マニホールド260から、第1配流マニホールド262へと、水分授受部218を介して水分が移動する。
このように、第3実施例の燃料電池によれば、水分授受部を介して、内部を通過するガスが含有する水分量がより多いガスマニホールドから、内部を通過するガスが含有する水分量がより少ないガスマニホールドへ水分が移動するため、第1実施例と同様に、ガスマニホールド中の水分量を調節する効果を得ることができる。その際に、このような水分授受部を設けることによって、燃料電池の強度が低下することもない。
F.第4実施例:
第3実施例では、各単セルに分配したガスを一旦集合させて再分配する配流マニホールドを設けたが、異なる種類のマニホールドを設け、このマニホールドと他のマニホールドとの間で水分の授受を行なう構成を、第4実施例として以下に説明する。図10は、第4実施例の燃料電池が備えるセパレータ330の構成を表わす平面図である。セパレータ330は、その外周近くに、孔部340,341,346,347を備えている。すなわち、セパレータ330の鉛直方向の一方の辺の近傍上部に孔部346、同じく一方の辺の近傍下部に孔部347、鉛直方向の他方の辺の近傍上部に孔部340、同じく他方の辺の近傍下部に孔部341が設けられている。ここで、上記一方の辺の近傍に沿って隣接して設けられた2つの孔部346,347の間には、これらの孔部と境界を接して、セパレータ330を厚み方向に貫通する多孔質部336が設けられている。また、上記他方の辺に沿って隣接して設けられた2つの孔部340,341の間には、これらの孔部と境界を接して、セパレータ330を厚み方向に貫通する多孔質部335が設けられている。なお、多孔質部335,336、およびセパレータ330のその他の部位は、第1実施例のセパレータ30と同様の材料によって構成することができる。
上記した各孔部および各多孔質部は、酸化ガスの流路に関わる構造である。セパレータ330の一方の面には、単セル内酸化ガス流路を形成するための流路形成部351,352が設けられている(図10参照)。これら2つの流路形成部は、互いに略平行に形成されており、セパレータ330の表面で酸化ガスを水平方向に導く。流路形成部351は孔部341と孔部347とを連絡しており、流路形成部352は孔部346と孔部340とを連絡している。なお、流路形成部351,352には、第1実施例の流路形成部50,55と同様に、種々の形状の凸構造を設けることができる。
第4実施例のセパレータ330は、燃料ガスの流路に関わる構造として、水平方向の対向する2辺の近傍のそれぞれに、さらに他の孔部および多孔質部を備えている。また、セパレータ330は、流路形成部351,352が形成されているのとは異なる面に、これらとは直交する方向に燃料ガスを導く流路形成部を備えている。これら燃料ガスの流路に関わる構造は、上記した酸化ガスの流路に関わる構造と同様の働きを有するため、ここでは酸化ガスの流路に関わる構造についてのみ説明する。
セパレータ330を、第1実施例のセパレータ30に代えて用いて、他の部材と共に積層することで、第4実施例の燃料電池が形成される。図11は、第4実施例の燃料電池を構成するスタック315において酸化ガスが流れる様子を立体的に表わした模式図である。第4実施例の燃料電池では、セパレータ330が備える孔部341は酸化ガス供給マニホールド361を形成し、孔部340は酸化ガス排出マニホールド360を形成する。また、孔部347は第1中間マニホールド364を形成し、孔部346は第2中間マニホールド365を形成する。第1中間マニホールド364および第2中間マニホールド365は、酸化ガス供給マニホールド361および酸化ガス排出マニホールド360と同様に、スタック315内部を積層方向に貫通して形成される酸化ガスの流路である。さらに、第4実施例の燃料電池では、上記のように各部材を積層することで、酸化ガス供給マニホールド361と、酸化ガス排出マニホールド360との間に、多孔質部335が形成する水分授受部317が設けられる。また、孔部347が形成する第1中間マニホールド364と、孔部346が形成する第2中間マニホールド365との間に、多孔質部336が形成する水分授受部318が設けられる。図10では、孔部および多孔質部の参照番号と共に、対応するマニホールドあるいは水分授受部の参照番号を括弧内に示している。
また、図10では、流路形成部351,352が燃料電池内で単セル内酸化ガス流路を形成するときの酸化ガスの流れ方向を、矢印で示している。このような単セル内酸化ガス流路における酸化ガスの流れは、図11では、スタック315内で4カ所のみ示しているが、実際にはすべての単セル内で同様に酸化ガスが流れる。
第4実施例の燃料電池では、外部から酸化ガス供給マニホールド361に供給された酸化ガスは、図11中手前側から奥側に向かって酸化ガス供給マニホールド361内を通過しつつ各単セルに分配され、流路形成部351が形成する単セル内酸化ガス流路を通過する。各単セルにおいて、流路形成部351が形成する単セル内酸化ガス流路を通過した酸化ガスは、孔部347が形成する第1中間マニホールド364に一旦集合し、第1中間マニホールド364内を、図11中奥側から手前側に向かって流れる。ここで、本実施例のスタック315では、図11に示す手前側端部において、第1中間マニホールド364と第2中間マニホールド365とを接続する接続流路367が設けられている(図11参照)。そのため、第1中間マニホールド364内を流れた酸化ガスは、スタック315の端部に設けた接続流路367に導かれて流れの向きを反転させ、第2中間マニホールド365内に流入する。第2中間マニホールド365に流入した酸化ガスは、第2中間マニホールド365内を、図11中手前側から奥側に向かって流れながら各単セルに再分配され、流路形成部352が形成する単セル内酸化ガス流路を通過する。各単セルにおいて流路形成部352が形成する単セル内酸化ガス流路を通過した酸化ガスは、孔部340が形成する酸化ガス排出マニホールド360に集合しつつ、酸化ガス排出マニホールド360中を図11奥側から手前側に向かって流れ、外部に排出される。
本実施例では、上記のように、酸化ガス供給マニホールド361と酸化ガス排出マニホールド360との間に水分授受部317が設けられるため、ガスが含有する水分量がより多い下流側の酸化ガス排出マニホールド360から、酸化ガス供給マニホールド361へと、水分授受部317を介して水分が移動する。同様に、第1中間マニホールド364と第2中間マニホールド365との間に水分授受部318が設けられるため、ガスが含有する水分量がより多い下流側の第2中間マニホールド365から、第1中間マニホールド364へと、水分授受部318を介して水分が移動する。
このように、第4実施例の燃料電池によれば、水分授受部を介して、内部を通過するガスが含有する水分量がより多いガスマニホールドから、内部を通過するガスが含有する水分量がより少ないガスマニホールドへ水分が移動するため、第1実施例と同様に、ガスマニホールド中の水分量を調節する効果を得ることができる。その際に、このような水分授受部を設けることによって、燃料電池の強度が低下することもない。
G.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
G1.変形例1:
第1ないし第4実施例では、水分授受部は、スタックの積層方向において、ガスマニホールドの全長にわたって連続して設けることとしたが、ガスマニホールドの一部に沿って設ける、あるいは不連続に設けることとしても良い。内部を通過するガスが含有する水蒸気量の異なるガスマニホールド間に、多孔質体から成る水分授受部を設けることで、ガスマニホールド内の水分量を調節する同様の効果を得ることができる。
G2.変形例2:
第1ないし第4実施例では、各単セルから排出されてガス排出マニホールドに集合したガスは、ガス排出マニホールドから外部へと放出することとしたが、異なる構成としても良い。例えば、燃料ガスとして純度の高い水素ガスを用いる場合には、燃料ガス排出マニホールドの出口側端部を塞いだ構造(いわゆるデッドエンド)とすることができる。すなわち、外部との間の燃料ガスのやり取りとして、燃料ガス供給マニホールドへの燃料ガスの供給のみが行なわれる運転状態を選択可能とすることができる。このように燃料ガス排出マニホールドから燃料ガスを排出しない運転状態では、上流側から供給する水素量は、発電のために消費された水素を補うことができる量であれば良く、水素の利用率を向上させることができる。このような燃料電池では、実施例に示したように燃料ガス排出マニホールドから外部に燃料ガスが放出され続ける燃料電池とは異なり、燃料ガス中の水分が燃料ガスの流れと共に常に外部に排出されるということがない。そのため、燃料ガスの流路の下流側では水分が滞留しやすくなる。したがって、本発明を適用して、燃料ガス排出マニホールド内の水分を、より水分含有量が少ないガスが通過するガスマニホールドに供給することとにより、マニホールド内の水分を調節する効果を顕著に得ることができる。
G3.変形例3:
また、第1ないし第4実施例では、スタックにおいて、ガスマニホールドを形成するための孔部を有するセパレータを積層しているが、異なる構成とすることも可能である。例えば、上記孔部を有しないセパレータを電解質層および電極と共に積層して積層体を形成し、この積層体に対して、積層方向にガスを導く複数のガスマニホールドを、各単セルにガスを給排可能となるように積層体外部から取り付けることによってスタックを形成することとしても良い。この場合にも、本発明を適用して隣り合うガスマニホールド間に水分授受部を設けることによって、水分授受部を設けることで燃料電池の強度を低下させることなく、ガス中の水分量を調節できるという同様の効果を得ることができる。
G4.変形例4:
第1ないし第4実施例では、燃料電池は、固体高分子型燃料電池としたが、異なる種類の燃料電池であっても良い。セパレータを含む部材を積層して構成する燃料電池であれば、セパレータにおいて水分授受部を形成するための多孔質部を設け、ガスマニホールド間の水分調節を行なうことによって、水詰まりを抑制し、ガス中の水分量を、燃料電池の発電を良好に継続するために望ましい量に近づけることができる。
第1実施例の燃料電池を構成する基本単位である単セル20の構成を表わす分解斜視図である。 セパレータ30の構成を表わす平面図である。 図2(A)に示す3−3断面における断面図である。 流路形成部50が複数の凸部51を有する様子を表わす説明図である。 流路形成部50が複数の線状凸部(リブ52)を有する様子を表わす説明図である。 単セル20を積層したスタック15において酸化ガスが流れる様子を立体的に表わした模式図である。 セパレータ130の構成を表わす平面図である。 セパレータ230の構成を表わす平面図である。 スタック215において酸化ガスが流れる様子を立体的に表わした模式図である。 セパレータ330の構成を表わす平面図である。 スタック315において酸化ガスが流れる様子を立体的に表わした模式図である。
符号の説明
15,215,315…スタック
17…水分授受部
20…単セル
21…電解質膜
22…アノード
23…カソード
30,130,230,330…セパレータ
32,34…多孔質部
40,41,42,43…孔部
50,55…流路形成部
51…凸部
52…リブ
60…酸化ガス排出マニホールド
61…酸化ガス供給マニホールド
132,134…多孔質部
140〜143…孔部
142,134…多孔質部
150,155…流路形成部
217,218…水分授受部
235,236…多孔質部
240,241,244,245…孔部
251〜253…流路形成部
260…酸化ガス排出マニホールド
261…酸化ガス供給マニホールド
262…第1配流マニホールド
263…第2配流マニホールド
317,318…水分授受部
335,336…多孔質部
340,341,346,347…孔部
351,352…流路形成部
360…酸化ガス排出マニホールド
361…酸化ガス供給マニホールド
364…第1中間マニホールド
365…第2中間マニホールド
367…接続流路

Claims (6)

  1. 電解質層と電極およびガスセパレータを含む部材を積層して成るスタックによって構成され、ガスの供給を受けて電気化学反応により起電力を得る燃料電池であって、
    前記スタック内を該スタックの積層方向に貫通して形成され、前記ガスが通過する複数のガスマニホールドと、
    前記複数のガスマニホールドのうち、隣り合って形成されたガスマニホールド間に配設される多孔質体であって、毛管吸引力によって液水を取り込むことが可能な細孔が形成されて、液水を取り込むことにより前記ガスマニホールド間をガスシール可能な多孔質体を備え、該多孔質体を介して、含有する水蒸気量の多いガスから含有する水蒸気量の少ないガスへと水分の移動を許容する水分授受部と
    を備える燃料電池。
  2. 請求項1記載の燃料電池であって、
    前記ガスセパレータは、前記電解質層および前記電極と共に単セルを形成すると共に、前記電極との間に前記ガスが通過する単セル内ガス流路を形成し、
    前記複数のガスマニホールドは、前記単セル内ガス流路に対して前記ガスを給排する
    燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池であって、
    前記ガスセパレータは、前記複数のガスマニホールドを形成するための複数の孔と、前記複数の孔のうち隣り合って形成される孔間に配設され、前記多孔質体によって構成される多孔質部と、を備え、
    前記水分授受部は、前記多孔質部によって形成される
    燃料電池。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の燃料電池であって、
    前記複数のガスマニホールドは、
    水素を含有する燃料ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドと、
    前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記燃料ガスが集合する燃料ガス排出マニホールドと、
    酸素を含有する酸化ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドと、
    前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記酸化ガスが集合する酸化ガス排出マニホールドと、
    を備え、
    前記水分授受部は、前記酸化ガス排出マニホールドと、前記燃料ガス供給マニホールドまたは前記酸化ガス供給マニホールドとの間に配設されている
    燃料電池。
  5. 請求項1ないし3いずれか記載の燃料電池であって、
    前記複数のガスマニホールドは、
    水素を含有する燃料ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する燃料ガス供給マニホールドと、
    前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記燃料ガスが集合する燃料ガス排出マニホールドと、
    酸素を含有する酸化ガスを、前記スタックを構成する前記単セルに分配する酸化ガス供給マニホールドと
    前記スタックを構成する前記単セルから排出された前記酸化ガスが集合する酸化ガス排出マニホールドと、
    を備え
    記水分授受部は、前記燃料ガス排出マニホールドと、前記燃料ガス供給マニホールドまたは前記酸化ガス供給マニホールドとの間に配設されている
    燃料電池。
  6. 電解質層および電極を形成する部材と共に積層されて燃料電池を形成する燃料電池用ガスセパレータであって、
    該燃料電池用ガスセパレータを厚み方向に貫通して設けられ、前記燃料電池を形成するための積層時には、該燃料電池内を積層方向に貫通して電気化学反応で用いるガスを給排するガスマニホールドを形成する複数の孔と、
    前記複数の孔のうちの隣り合う所定の孔間に配設され、該所定の孔のいずれにおいても該孔の壁面の一部を構成し、前記所定の孔間での水分の移動を許容する多孔質体であって、毛管吸引力によって液水を取り込むことが可能な細孔が形成されて、液水を取り込むことにより前記所定の孔間をガスシール可能な多孔質体によって形成される多孔質部と
    を備える燃料電池用ガスセパレータ。
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