JP5194580B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、複数の単位電池が積層されてなる燃料電池を有する燃料電池システムに関し、特に、各単位電池への燃料ガスの供給量に比較して微少量のオフガスを各単位電池のアノードガス流路から系外へ排気しながら運転する燃料電池システムに関する。
従来、例えば下記の各特許文献に開示されるように、燃料電池の発電面内においてアノードに接するガス流路(以下、アノードガス流路)内に燃料ガスを止めて運転する燃料電池システムが知られている。このような運転方式のシステムでは、運転時間の経過と共に燃料電池のアノードガス流路内に窒素を主とした不純物が蓄積されていく。不純物がMEAの表面を覆ってしまうと電極触媒における起電反応が阻害されて電圧の低下を招いてしまう。また、発生した異常電位がMEAを劣化させてしまうおそれもある。このため、下記の各特許文献に記載のシステムでは、適宜のタイミングで排気弁を開くことで、アノードガス流路内に蓄積された不純物質を系外に排気していた。
特開平9−312167号公報 特開2005−353569号公報 特開2005−353303号公報
上記の各特許文献に記載のシステムでは、排気弁を開いたときには不純物だけでなくアノードガス流路内の燃料ガスも一緒に排気されてしまう。このため、排気弁を頻繁に開くことは燃費の悪化を招くことになり好ましくない。その一方で燃料電池性能の維持という観点からは、アノードガス流路内に不純物が蓄積されることは好ましくはない。前述のように出力電圧の低下やMEAの劣化を生じさせてしまうからである。
このような背反する二つの課題は、アノードガス流路内のオフガスを少しずつ連続排気する構成を採ることによって同時解決することが可能と考えられる。アノードガス流路に溜まる不純物のほとんどは、電解質膜をカソード側からアノード側へ透過してきたガス(主として窒素)である。アノードガス流路内には燃料ガスの流れが存在するため、電解質膜を透過してきた不純物は燃料ガスの流れに乗ってアノードガス流路の出口側へ移動していく。したがって、微少量のオフガスをアノードガス流路から連続排気することにすれば、出口側に集まってくる不純物を系外に少しずつ排気することができる。連続排気するオフガスの排気量は、短時間当たりの窒素の透過量(予め実験的に求めることが可能)と略同じかそれよりもやや多めに設定すればよい。これによれば、燃料ガスを無駄に排気することも、アノードガス流路内に不純物が蓄積されることも共に防止することができる。
上記のようにオフガスを少しずつ連続排気する場合、排気にともなう燃料ガスの無駄をできるだけ少なくするためには、アノードガス流路の下流に不純物が濃縮されていることが望ましい。ただし、物質には濃度の高いところから低いところへと拡散するという特性がある。このため、不純物の効率的な排気を実現するためには、アノードガス流路の下流における不純物の濃度拡散を抑えるための工夫が必要となる。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、アノードガス流路の下流における不純物の濃度拡散を抑えることで、アノードガス流路内の不純物を濃縮させて排気できるようにした燃料電池システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、複数の単位電池が積層されてなる燃料電池を有し、各単位電池への燃料ガスの供給量に比較して微少量のオフガスを各単位電池のアノードガス流路から系外へ排気しながら運転する燃料電池システムにおいて、
前記アノードガス流路の出口には1mm以下の内径を有する細径流路が接続され、前記細径流路を介してオフガスが排気されることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記細径流路は前記単位電池を構成するアノード側のセパレータ内に形成されていることを特徴としている。
第3の発明は、第1の発明において、
前記細径流路は前記単位電池を構成するMEAとアノード側のセパレータとの接合面に形成され、前記MEAの前記細径流路を形成する領域は発電に必要な一部の構成を欠いている発電不能領域であることを特徴としている。
第4の発明は、第1乃至第3の何れか1つの発明において、
前記燃料電池内には各単位電池を積層方向に貫通するマニホールドが形成され、
前記細径流路は前記アノードガス流路の出口を前記マニホールドに接続し、
前記細径流路と前記マニホールドとを介してオフガスが排気されることを特徴としている。
第5の発明は、第1の発明において、
前記燃料電池の外部に延びる排気管が前記単位電池毎に設けられ、
前記細径流路は前記排気管に形成されていることを特徴としている。
第6の発明は、第5の発明において、
前記細径流路は流路長が長いものほど径も大きくなるように、前記排気管の管長に応じて径の大きさを設定されていることを特徴としている。
第1の発明によれば、アノードガス流路内の不純物は燃料ガスの流れによってアノードガス流路の出口に集まり、アノードガス流路の出口に接続された細径流路を介してオフガスとともに排気される。細径流路ではガス流速が高まるため、不純物が細径流路からアノードガス流路へ向けて拡散することは抑制され、不純物は細径流路で濃縮されて排気される。したがって、第1の発明によれば、燃料ガスの無駄な排気を抑えつつ不純物を効率的に排気することができる。
第2の発明によれば、アノード側セパレータ内に細径流路を形成することで、燃料電池の内部に細径流路を設けることができる。
第3の発明によれば、MEAとアノード側セパレータとの接合面に細径流路を形成することで、燃料電池の内部に細径流路を設けることができる。また、細径流路内ではMEAの表面が不純物で覆われることになるが、細径流路内のMEAの表面には触媒が塗布されていないので、この部分では発電反応は起こらない。つまり、水素欠に伴う異常電位の発生は防止されている。
第4の発明によれば、アノードガス流路内の不純物は細径流路を介してマニホールドに集められ、マニホールドから系外へオフガスとともに排気される。このとき、流通抵抗が大きい細径流路では、アノードガス流路内で発生するよりも大きな圧力損失が発生し、その結果、マニホールドの入口における単位電池間の圧力差は縮小される。したがって、単位電池間でアノードガス流路内の圧力損失にばらつきがあったとしても、それに起因してマニホールドからアノードガス流路内へ不純物が逆流することは防止される。
なお、第4の発明において、前記マニホールドと系外との連通を制御する弁装置を備えてもよい。これによれば、マニホールドから系外へ排気されるオフガスの排気量を調整することができる。
また、第1乃至第3の何れか1つの発明において、各単位電池の側面に排気口を形成し、細径流路はアノードガス流路の出口と排気口とを接続している構成を採ってもよい。これによれば、アノードガス流路内の不純物をオフガスとともに単位電池毎に排気することができるので、単位電池間でアノードガス流路内の圧力損失にばらつきがあったとしても、それに起因する不純物の逆流問題が生じることはない。
さらに、上記の構成において、細径流路と系外との連通を制御する弁装置を排気口毎に備えてもよい。これによれば、アノードガス流路から系外へ排気されるオフガスの排気量を単位電池毎に調整することができる。
第5の発明によれば、アノードガス流路内の不純物を排気管に形成された細径流路を介してオフガスとともに単位電池毎に排気することができる。これによれば、単位電池間でアノードガス流路内の圧力損失にばらつきがあったとしても、それに起因する不純物の逆流問題が生じることはない。
第6の発明によれば、流路長が長いほど径も大きくなるように排気管の管長に応じて細径流路の径を設定することで、単位電池間における細径流路内の圧力損失のばらつきを縮小することができる。
なお、第5又は第6の発明において、細径流路と系外との連通を制御する弁装置を各排気管の下流端に備えてもよい。これによれば、アノードガス流路から系外へ排気されるオフガスの排気量を単位電池毎に調整することができる。
また、第5又は第6の発明において、各排気管をその下流端において1つ或いは複数のグループに集合させ、その集合部に細径流路と系外との連通を制御する弁装置を備えた構成を採ってもよい。これによれば、アノードガス流路から系外へ排気されるオフガスの排気量を一括して或いはグループ毎に調整することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1としての燃料電池システムの構成を模式的に示す図である。燃料電池システムは、燃料電池2によって発電してその電力をモータ等の負荷に供給するシステムである。燃料電池2は複数の単位電池4を積層し、その積層方向の両端を一対のエンドプレート6,8で挟んで構成されている。単位電池4は、図示は省略するが、MEA(膜電極接合体)を一対の集電板で挟んだ構成になっている。MEAは、固体高分子電解質膜の両面に触媒が一体化されたものであり、さらにその各面にはカーボンシート等で作られたガス拡散層が一体化されている。集電板は、隣接する2枚のMEAの間を仕切るセパレータとしても機能している。各単位電池4は、アノードに燃料ガス(例えば水素ガス)の供給を受け、カソードに空気の供給を受けて発電する。
本実施の形態の燃料電池システムは、燃料ガスの供給/排気系の構成、特に、排気系の構成に特徴がある。以下、燃料ガスの供給/排気系の構成とその動作について詳細に説明する。なお、本実施の形態において空気の供給/排気系の構成には限定はないので、それについての説明は省略する。
燃料電池2には、燃料電池2に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給管12と、燃料電池2から燃料ガスのオフガスを抜き出すための排気管16とが接続されている。本実施の形態の燃料電池システムは、燃料ガスとして高濃度水素若しくは純水素を使用し、燃料ガスの供給源として高圧水素タンク10を備える。高濃度水素若しくは純水素の使用により、供給する燃料ガスのほとんどを燃料電池2に消費させることができる。したがって、燃料電池2からは内部で生じた不純物だけをオフガスとして抜き出させばよく、オフガスの排気量は少なくて済む。燃料ガスの供給源としては、高圧水素タンク10と同様に高濃度水素若しくは純水素を供給することが可能な水素吸蔵材を用いてもよい。
燃料ガス供給管12の途中には、高圧水素タンク10から供給される燃料ガスの圧力を所望の圧力に調整する調圧弁14が配置されている。燃料電池2には調圧弁14で調圧された燃料ガスが供給される。燃料電池2に供給された燃料ガスは、燃料電池2内に形成されたアノード入口マニホールド22によって各単位電池4のアノードに分配され、発電部であるMEAにおいて使用される。
燃料電池2内には、各単位電池4のアノードガス流路(発電面内に形成されたアノードに接するガス流路)の出口に連通するアノード出口マニホールド24が形成されている。アノードガス流路を通過した燃料ガスのオフガスは、アノード出口マニホールド24に集められて排気管16に排出される。排気管16には系外との連通を遮断/許容する排気弁18が設けられている。排気弁18としてはデューティ制御が可能なインジェクタが好ましい。また、排気弁18からオフガスをそのまま大気中に放出するのではなく、希釈器や燃焼器等の水素濃度を低減する装置を介して放出するようにしてもよい。
次に、単位電池4の内部の構成、特に、アノードガス流路からアノード出口マニホールド24に至る流路の構成について詳細に説明する。前述のように、単位電池4はMEAをそのアノード側とカソード側とからセパレータで挟んだ構成になっている。図2は、アノード側のセパレータ20の平面形状を示している。アノード側のセパレータ20とMEA(図示略)との間にはアノードガス流路26が形成されている。アノードガス流路26の形状や構成には限定はない。例えば、セパレータ20の表面に溝を形成し、その溝をアノードガス流路26としてもよい。また、導電性材料からなる多孔体層を設け、多孔体層内の連続する気孔によってアノードガス流路26を形成してもよい。
アノードガス流路26はセパレータ20の中央部に位置し、セパレータ20の外枠部にはアノードガス流路26を囲むようにして複数の開口22,24が形成されている。そのうちの1つは前述のアノード入口マニホールド22であり、別の1つがアノード出口マニホールド24である。その他、図示しないカソード入口マニホールド、カソード出口マニホールド、冷媒入口マニホールド及び冷媒出口マニホールドが形成されているが、それらの形状や位置についての限定はないので、それらについての説明は省略する。
アノード入口マニホールド22はアノードガス流路26の入口に接続され、アノード出口マニホールド24はアノードガス流路26の出口に接続されている。本実施の形態の燃料電池システムでは、アノード出口マニホールド24とアノードガス流路26の出口とをセパレータ20内に形成された細径流路28によって接続している。細径流路28の径は、一般的なキャピラリー管の内径程度(例えば1mm以下)が好ましい。つまり、アノードガス流路26よりも格段に小さい断面積になっているのが好ましい。なお、図2ではセパレータ20に形成している細径流路28は一本であるが、複数本の細径流路28を並行して形成してもよい。
本実施の形態の燃料電池システムは、発電時のシステムの運転方法として連続少量排気運転を採用している。連続少量排気運転では、系外へ排気されるオフガスの流量が燃料電池2内での水素の消費量に比較して極微少な値になるように排気弁18の開度が調整される。より詳しくは、電解質膜をカソード側からアノード側に透過してくる不純物(主として窒素)の短時間当たりの透過量と略同じ量か、それに応じた量のオフガスを連続排気するように排気弁18の開度が調整される。窒素の透過量は圧力、温度、電解質膜の劣化度合い等の条件によって変化するが、それらの条件を勘案した上で予め実験的に求めることは可能である。
燃料電池2の発電時には、発電に伴う水素の消費によってアノードガス流路26内に水素の流れが生じる(図2中に矢印で示す)。電解質膜を透過してきた不純物である窒素は水素の流れに乗ってアノードガス流路26を下流に移動し、図2中に模式的に示すようにアノードガス流路26の出口付近に溜まっていく。連続少量排気運転により微少量のオフガスを系外に連続排気することにすれば、アノードガス流路26の出口に溜まった窒素は細径流路28を介してアノード出口マニホールド24に集められ、アノード出口マニホールド24から系外へオフガスとともに排気される。その際、細径流路28ではガス流速が高まるため、窒素が細径流路28からアノードガス流路26へ向けて拡散することは抑制され、窒素は細径流路26で濃縮されて排気される。
また、細径流路28の流通抵抗は大きいため、オフガスが細径流路28を流れる際にはアノードガス流路26内で発生するよりも大きな圧力損失が発生する。その結果、アノード出口マニホールド24の入口における単位電池4間の圧力差は縮小される。したがって、単位電池4間でアノードガス流路26内の圧力損失にばらつきがあったとしても、それに起因してアノード出口マニホールド24からアノードガス流路26内へ窒素が逆流することは防止される。
以上のように、本実施の形態の燃料電池システムによれば、アノードガス流路26の出口に細径流路28を接続し、細径流路28を介してオフガスを排気する構成を採ったことにより、電解質膜を透過してきた窒素をアノードガス流路26内から濃縮して排気することができる。つまり、燃料ガスである水素の無駄な排気は抑えて、不純物である窒素を選択的に排気することができる。
なお、オフガスの連続少量排気は発電時に実行すればよく、始動時には排気弁18の開度を大きくして一時的に大量排気を行ってもよい。システムの停止時にはアノードガス流路26内の窒素濃度が上昇した状態になっているが、大量排気を行うことでアノードガス流路26内に溜まっている窒素を一気に排気することができ、システムを速やかに始動させることができる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2としての燃料電池システムは、実施の形態1とは各単位電池のアノードガス流路から系外に至る流路の構成に相違がある。図3は、本実施の形態にかかるアノード側セパレータ30の平面形状を示している。アノード側のセパレータ30とMEA(図示略)との間にはアノードガス流路36が形成されている。アノードガス流路36の形状や構成には限定はない。
アノードガス流路36はセパレータ30の中央部に位置し、セパレータ30の外枠部にはアノード入口マニホールド32が形成されている。アノード入口マニホールド32はアノードガス流路36の入口に接続されている。その他、図示しないカソード入口マニホールド、カソード出口マニホールド、冷媒入口マニホールド及び冷媒出口マニホールドが形成されているが、それらの形状や位置についての限定はないので、それらについての説明は省略する。ただし、本実施の形態にかかるセパレータ30には、アノード出口マニホールドは形成されていない。
本実施の形態の燃料電池システムでは、アノードガス流路36の出口はセパレータ30の側面に形成された排気口34に接続されている。アノードガス流路36の出口と排気口34とはセパレータ30内に形成された細径流路38によって接続されている。細径流路38の径は、一般的なキャピラリー管の内径程度(例えば1mm以下)が好ましい。図3では排気口34を1つのみ設けているが、複数の排気口34を設けて排気口34毎に細径流路38を形成してもよい。
本実施の形態の構成によれば、アノードガス流路36内の不純物をオフガスとともに単位電池毎に排気することができる。これによれば、単位電池間でアノードガス流路36内の圧力損失にばらつきがあったとしても、それに起因する不純物の逆流問題が生じることはない。
なお、図3ではオフガスを排気口34から直接排気する構成を採っているが、排気口34に排気弁(好ましくはインジェクタ)に接続し、排気弁によってオフガスの排気流量を調節するようにしてもよい。排気流量は、電解質膜をカソード側からアノード側に透過してくる不純物(主として窒素)の短時間当たりの透過量と略同じ量か、それに応じた量に調整するのが好ましい。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3としての燃料電池システムは、実施の形態1とは各単位電池のアノードガス流路から系外に至る流路の構成に相違がある。図4は、本実施の形態の燃料電池システムの構成を模式的に示す図である。図4において、図1に示す実施の形態1の構成と共通する要素については同一の符号を付している。
本実施の形態の燃料電池システムは、実施の形態2と同様、燃料電池2の内部にアノード出口マニホールドを有していない。単位電池4の側面には単位電池4毎に設けられた排気管40が接続されている。単位電池4のアノードガス流路の出口はこの排気管40に接続されている。排気管40はキャピラリー管であり、アノードガス流路の出口と系外とを連通させる細径流路となっている。排気管40の径は単位電池4毎に異なり、管長が長い排気管の径は大きく、管長が短い排気管40の径は小さくされている。
本実施の形態においてはアノードガス流路の出口を排気管40に接続する流路の形状には限定はない。ただし、実施の形態2のような細径流路によってアノードガス流路の出口を排気管40に接続してもよい。これによれば、アノードガス流路の出口から系外まで連続する一本の細径流路によって連通されることになる。
本実施の形態の構成によれば、アノードガス流路内の不純物を排気管(細径流路)40を介してオフガスとともに単位電池4毎に排気することができる。これによれば、単位電池4間でアノードガス流路内の圧力損失にばらつきがあったとしても、それに起因する不純物の逆流問題が生じることはない。また、排気管40の径をその管長に応じて設定することで、単位電池4間における排気管40内の圧力損失のばらつきも縮小される。
なお、図4ではオフガスを排気管40から直接排気する構成を採っているが、図5に示すように、各排気管40の下流端を1つに集合させ、その集合部42に排気弁(好ましくはインジェクタ)44を設けてオフガスの排気流量を調節するようにしてもよい。若しくは、各排気管40のそれぞれに排気弁を設けてもよく、或いは、排気管40を複数のグループに集約してグループ毎に排気弁を設けるようにしてもよい。排気流量は、電解質膜をカソード側からアノード側に透過してくる不純物(主として窒素)の短時間当たりの透過量と略同じ量か、それに応じた量に調整するのが好ましい。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
実施の形態1では排気弁18を僅かに開いた連続少量排気運転を行っているが、通常は排気弁18を完全に閉じておき、所定のパージ条件の成立時に極短時間だけ排気弁18を開く運転(間欠排気運転)を行ってもよい。この場合、アノードガス流路26内の不純物は細径流路28を介してアノード出口マニホールド24に集められ、排気弁18が開いているときにアノード出口マニホールド24から系外へオフガスとともに排気される。その際、ガス流速が細径流路28で高まることによって不純物である窒素の濃度拡散は抑制され、窒素は細径流路で濃縮されて排気される。排気弁18を開くときには、同時に調圧弁14も操作して燃料ガスの供給圧を高めることが好ましい。一方、排気弁18が閉じているときには、流通抵抗が大きい細径流路28の存在によって、アノード出口マニホールド24からアノードガス流路26内への窒素の逆流が防止される。
また、実施の形態1において、細径流路をアノード側セパレータ20内ではなく、MEAとアノード側セパレータ20との接合面に形成してもよい。具体的には、アノード側セパレータ20の表面に細い溝を形成し、その溝とMEAとの表面によって囲まれる空間を細径流路とする。ただし、この場合、細径流路内のMEAの表面には電極触媒は塗布せずに電解質膜を露出させておく。つまり、発電に必要な一部の構成を欠いた発電不能領域としておく。細径流路内に電極触媒が存在すると、水素欠に伴う異常電位によって電解質膜を劣化させてしまうからである。或いは、細径流路内のMEAの表面に処理を施して、細径流路内のガスが電極触媒に接触しないようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態からは、次のような発明も見出すことができる。
複数の単位電池が積層されてなる燃料電池を有する燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池内に形成されて各単位電池を積層方向に貫通するマニホールドと、
前記マニホールドと系外との連通を制御する弁装置と、
前記単位電池毎に設けられて前記単位電池のアノードガス流路の出口と前記マニホールドとを接続する細径流路と、
を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
この発明によれば、アノードガス流路内の不純物は細径流路を介してマニホールドに集められ、弁装置が開いているときにマニホールドから系外へオフガスとともに排気される。その際、ガス流速が細径流路で高まることによって不純物の濃度拡散は抑制され、不純物は細径流路で濃縮されて排気される。一方、弁装置が閉じているときには、流通抵抗が大きい細径流路の存在によって、マニホールドからアノードガス流路内への不純物の逆流が防止される。
本発明の実施の形態1としての燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態1にかかるアノード側セパレータの平面形状を示す図である。 本発明の実施の形態2にかかるアノード側セパレータの平面形状を示す図である。 本発明の実施の形態3としての燃料電池システムの構成を示す図である。 本発明の実施の形態3としての燃料電池システムの構成の変形例を示す図である。
符号の説明
2 燃料電池
4 単位電池
10 高圧水素タンク
12 燃料ガス供給管
14 調圧弁
16 排気管
18,44 排気弁
20,30 セパレータ
22,32 アノード入口マニホールド
24 アノード出口マニホールド
26,36 アノードガス流路
28,38 細径流路
40 排気管(細径流路)

Claims (6)

  1. 複数の単位電池が積層されてなる燃料電池を有し、各単位電池への燃料ガスの供給量に比較して微少量のオフガスを各単位電池のアノードガス流路から系外へ排気しながら運転する燃料電池システムにおいて、
    前記アノードガス流路の出口には1mm以下の内径を有する細径流路が接続され、前記細径流路を介してオフガスが排気されることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記細径流路は前記単位電池を構成するアノード側のセパレータ内に形成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記細径流路は前記単位電池を構成するMEAとアノード側のセパレータとの接合面に形成され、前記MEAの前記細径流路を形成する領域は発電に必要な一部の構成を欠いている発電不能領域であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池内には各単位電池を積層方向に貫通するマニホールドが形成され、
    前記細径流路は前記アノードガス流路の出口を前記マニホールドに接続し、
    前記細径流路と前記マニホールドとを介してオフガスが排気されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料電池の外部に延びる排気管が前記単位電池毎に設けられ、
    前記細径流路は前記排気管に形成されていることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  6. 前記細径流路は流路長が長いものほど径も大きくなるように、前記排気管の管長に応じて径の大きさを設定されていることを特徴とする請求項5記載の燃料電池システム。
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