JP4961613B2 - うで部位又はもも部位の脱骨方法及び装置、並びに該装置における切断動作を実行させるためのプログラム - Google Patents

うで部位又はもも部位の脱骨方法及び装置、並びに該装置における切断動作を実行させるためのプログラム Download PDF

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Description

本発明は、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位の除骨を自動化する除骨方法及び該除骨方法を実施する装置、並びにプログラムに係り、従来の方式よりさらに自動化率及び生産性を高めるとともに、作業工程を簡素化可能にした自動除骨方法及び装置、並びに該装置における切断動作を実行させるためのプログラムに関する。
本発明者等は、先に半自動化した豚もも部位の除骨機と該除骨機を用いた豚もも部位の除骨方法を提案している(特許文献1)。
この除骨装置は、ワークの足首部を搬送チェーンに取り付けられて移動するクランパで把持し懸垂して搬送しながら前処理工程、下腿骨除骨工程及び大腿骨除骨工程を行なうようにしたものである。即ちすべての処理工程でワークをクランパで宙吊りに懸垂した状態で行ない、ワークの自重の影響を最小限に抑えるようにし、かつまな板上での作業を排除してまな板からの細菌類の付着を防止した衛生的な除骨作業を行なえるようにするとともに、人手による作業を最初の前処理工程のみとし、作業の能率化と労働力の軽減を図ったものである。
前記前処理工程では、ワークをクランパで搬送しながら作業員がワークの腰骨に当る寛骨と仙尾骨を除去し、下腿骨及び大腿骨の筋入れ等を行なう。前処理後の自動化された工程では、各ステーションにおいてワークをクランパで宙吊り状態としながらミートセパレータで骨に付着した肉を引き剥しながらカッタ機構により下腿骨又は大腿骨に付着した肉、筋、腱等の生体組織を切断し、徐々に肉の分離を行なっていく。該カッタ機構に対してワークを所定の角度で回転可能とし、骨部周りの所定位置にある生体組織を切断できるようにしている。
特開2000−106818号公報
しかしながら特許文献1に開示された除骨機では、下腿骨及び大腿骨の筋入れ工程を人手に頼っており、自動化率はそれほど高くない。下腿骨又は大腿骨に沿って長手方向に切断する筋入れは、骨に沿ってかつ骨に刃を食い込ませないように切断刃を操作する必要があり、かつ骨の形状が曲がりやねじれがある複雑な3次元曲線をしているため、筋入れの奥行きを適正にしながら骨の形状に沿って筋入れする作業を自動化することは従来困難であった。
また特許文献1に開示された除骨装置による除骨工程は、ミートセパレータの挟持部に肉が詰まるのを避けるために、ミートセパレータによる引き剥し工程を細分化し、1回の引き剥しストロークを短くして何度も挟み直す必要があり、そのため、ミートセパレータとカッタとワークの引き上げ装置という組み合わせを何組も必要とし、装置が大掛かりとなり、また引き剥し工程を多段に行なうため、時間もかかっていた。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位の除骨作業において、従来人手で行なっていた筋入れ工程を機械により自動化することにより除骨作業全体の自動化率を高めて作業能率を向上させ、かつ歩留まりの向上を図り生産性を高めるとともに、除骨工程を簡素化して作業時間を短縮することにより、さらに作業効率を高めることを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明のうで部位又はもも部位脱骨方法は、
食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位を脱骨する方法において、
前記うで部位又はもも部位の足首部をクランプ装置によって懸垂しながら移動させ、該うで部位又はもも部位の関節部を含め骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする筋入れ工程と、
筋入れされた該うで部位又はもも部位をクランプ装置に懸垂しながら移動し、該移動方向下流側に向かって下方に傾斜して配置され該うで部位又はもも部位の骨部が通過可能な大きさの凹部を有する板状セパレータの該凹部に該クランプ位置下方の骨部を挿入する位置決め工程と、
該板状セパレータで肉部を上方から押えながら該うで部位又はもも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該うで部位又はもも部位に斜め上方に向かう引張り力を与えるようにして、該骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥す引き剥し工程とからなり、
前記筋入れ工程は、予め設定されたプログラムにより駆動制御されるロボットアームの先端部に、切断刃を具えたカットツールを取り付け、複数の切断動作プログラムより選出された選出プログラムに従って前記ロボットアーム及びカットツールを介して切断刃を動作させて、うで部位又はもも部位の骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする工程であることを特徴とする。
本発明方法において、クランプ装置で把持し懸垂した食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位(以下「ワーク」という。)を筋入れした後、移動方向下流側に設けた前記板状セパレータの凹部に該クランプ装置でクランプされた位置の下方の足首部を挿入する。これによって、ワークの肉部の上方に該板状セパレータが位置し、クランプ装置をクランプ装置の移動方向に沿って該板状セパレータから離れる方向に移動すると、固定された板状セパレータがワークの肉部を上方から押えた状態となり、ワークの足首部が板状セパレータの押え部に対し斜め上方に引張られる形となる。
このように、固定された板状セパレータの押え部に対して、足首部を斜め上方に引張る形となるため、ワークの重量が重力により該凹部の縁部に加わり、ワークをより強く該縁部に押付けることになるため、該縁部による肉の掻き取り作用により肉の引き剥し効果が向上する。
特許文献1に開示された除骨装置では、ワークの足首部をミートセパレータで挟持したまま垂直方向に引き上げるようにしているので、引き剥された肉が骨側に巻き込まれるようになり、ミートセパレータの溝部に詰まりやすい。
本発明方法では、板状セパレータが斜めに配置され、かつワークの足首部に対して斜め上方に引張り力を付加しているので、該板状セパレータの下でワークが重力により一方に偏り、剥がされた肉が筋入れ面を起点として偏り側から反対側へ回り込む動きが発生し、該凹部に詰まる方向に移動しない。従って、1回の剥がし工程で骨全長の肉引き剥しを完了できるため、従来のように、引き剥し工程を細分化しミートセパレータで挟み直す必要がない。そのため従来に比べて肉の引き剥し工程を大幅に簡素化できるので、処理能力が向上し、処理時間が短縮される。
またクランプ装置によるワーク搬送路の移動方向と前記引き剥し工程におけるワークの引張り方向を同一方向としているので、ワークの搬送路での移動動作がそのまま引き剥し動作となり、ワークの移動動作中に肉の引き剥しを同時に実施できる。このように、肉の引き剥しのために、ワークに移動方向とは別の余分が動きをさせる必要がないので、肉の引き剥し工程を効率化できる。
また該肉引き剥し過程中に必要に応じ骨の周回りに1回以上の筋入れを行い、該骨の表面に付着した肉、筋又は腱等の生体組織を分離するようにすれば、肉の引き剥しを歩留まり良くスムーズに行なうことができる。
本発明方法を寛骨除骨済みの豚もも部位の除骨に適用する場合は、次の工程を実施するとよい。即ち、
寛骨除骨済みの豚もも部位を脱骨する方法において
豚もも部位を前記クランプ装置によって懸垂し移動させながら下腿骨及び大腿骨の表面に沿って該下腿骨及び大腿骨の長手方向に筋入れする筋入れ工程と、
該筋入れ工程後、該豚もも部位を該移動方向下流側に配置された板状スクレーパに当て、該板状スクレーパの一部を構成する骨間挿入部を該下腿骨の上部で該下腿骨を構成する腓骨と脛骨間に挿入するとともに、該豚もも部位のすね肉を該板状スクレーパの下方に位置させ、かつ該豚もも部位のちまき部を該板状スクレーパに並設された揺動スクレーパの下方に位置させる第1位置決め工程と、
該豚もも部位の肉部を該板状スクレーパ及び該揺動スクレーパで上方から押さえながら該クランプ装置により該豚もも部位を該移動方向に移動させることにより、肉部が板状スクレーパと揺動スクレーパより移動方向の上流側に移動するにつれて下方向への引張り力を受けるようにして、該揺動スクレーパを該脛骨の形状に追従して上方に傾けながら該下腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥す第1の引き剥し工程と、
該下腿骨の肉を引き剥した該豚もも部位を該クランプ装置によって懸垂しながら移動させ、該移動方向下流側に向かって下方に傾斜して配置され該移動方向上流側に開口を有し大腿骨上部に位置する関節部が通過可能な大きさを有する凹部を有する板状セパレータの該凹部に該関節部上部を挿入する第2位置決め工程と、
該板状セパレータで大腿骨の肉を上方から押えながら豚もも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該豚もも部位に対して斜め上方に引張り力を与えるようにして、該大腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すとともに、引き剥がしの途中過程でさら骨下側及び大腿骨頭中間部で該大腿骨の周回りに筋入れを行なう第2の引き剥し工程と、
該大腿骨部の引き剥がし最終位置で大腿骨頭から肉を切断する最終切断工程とからなり、
前記筋入れ工程は、予め設定されたプログラムにより駆動制御されるロボットアームの先端部に、切断刃を具えたカットツールを取り付け、複数の切断動作プログラムより選出された選出プログラムに従って前記ロボットアーム及びカットツールを介して切断刃を動作させて、もも部位の骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする工程であることを特徴とする
かかる除骨方法において、下腿骨の肉剥がし工程では、下腿骨を構成する腓骨と脛骨間に挿入される肉間挿入部で腓骨と脛骨間の肉引き剥しが可能となり、また大腿骨側に向かって太くなる下腿骨の形状に追従可能な揺動スクレーパにより肉引き剥しを行なうので、下腿骨部に付着する肉を効率的に歩留まり良く引き剥すことができる。
なお、好ましくは、前記骨間挿入部を板状スクレーパ本体と別体とし、該板状スクレーパ本体に対して相対移動可能とし、該骨間挿入部を脛骨に当てた状態で前記下腿骨引き剥し工程を行った後、該板状スクレーパ本体を腓骨に当てた状態で前記下腿骨引き剥がし工程を行なうようにすれば、脛骨及び腓骨からの肉引き剥しをさらに歩留まり良く行なうことができる。
また前記筋入れ工程は、豚もも部位のひざ関節上部から入り刃先端が大腿骨表面に沿い、刃の中間部が内もも部としんたま部の間の膜に沿うように大腿骨下端まで筋入れする第1の筋入れ工程と、下腿骨上部から下腿骨表面に沿ってひざ関節下側まで筋入れする第2の筋入れ工程と、下腿骨上部からちまき部に入り刃先端がさら骨側面を通りひざ関節下側まで筋入れする第3の筋入れ工程とからなるようにすることができ、この場合大腿骨の肉引き剥し工程において、クランプ装置で豚もも部位を板状セパレータから離れる方向に移動させる際にさら骨側を該移動方向上流側に位置させるとよい。
前記の筋入れ工程を行えば、下腿骨部及び大腿骨部の肉引き剥しを容易にすることができ、また前記第1の筋入れ工程で大腿骨部の内もも部としんたま部の間の膜を切断し、大腿骨の肉引き剥し工程時にさら骨側を移動方向上流側となる方向にワークを移動させれば、ワークの足首部がクランプ装置により斜め上方に引張られることにより、ワークが重力により内もも部側に傾き、ワークの重量が内もも部に加わるので、内もも部が前記板状セパレータの下面に押付けられ、引き剥された内もも部が該切断面を起点として外もも部に回り込むように動くので、該板状セパレータの凹部に肉の詰まりを生じることがない。従って1回の引き剥しで大腿骨部の肉を引き剥すことができる。
また前記筋入れ工程前に、豚もも部位の脂肪面が常に同一方向(例えば背面側)となるようにクランプ装置に懸垂し、懸垂された豚もも部位の下方から該豚もも部位の中心と同一線上に揺動中心点を持つプレートを上昇させ、該プレートが大腿骨頭に接触して傾斜した方向を検出して左脚か右脚かを判別するとともに、該プレートの上昇量を検知して該上昇量から該豚もも部位の長さを演算するようにすれば、クランプ装置に右脚又は左脚の区別なくランダムに把持懸垂させても、右脚又は左脚の判別及び豚もも部位の大きさの判別が可能となるため、右脚又は左脚の別、あるいはワークの大きさに応じて、下腿骨部の引き剥し工程での板状セパレータの選別、引き剥がしストロークの長さや、大腿骨部の引き剥し工程での引き剥しストロークの長さや骨の周回り方向のカット位置の調整を可能にする。
さらに前記筋入れ工程は、筋入れされる豚もも部位の左脚又は右脚の別及び大きさに応じて予め切断刃の動きを複数のプログラムに設定しておき、左脚又は右脚の判別結果及び豚もも部位の長さの検出結果に基づき前記複数の設定プログラムの中から左脚又は右脚の判別結果及び豚もも部位の長さの検出値に対応するプログラムを選出し、該選出されたプログラムに従って前記ロボットアーム及びカットツールを介して切断刃を動かすようにすれば、右脚又は左脚の別、あるいはワークの大きさに応じて、筋入れ工程での切断刃の動作軌跡をワークに合ったものに変更可能となる。
また前記本発明方法を実施するための本発明のうで部位又はもも部位の除骨装置は、
食肉用家蓄屠体のうで部位又はもも部位を脱骨する装置において、
前記うで部位又はもも部位を懸垂するクランプ装置と、
該クランプ装置を水平方向に移動させる移動機構と、
該うで部位又はもも部位の骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする装置と、
該筋入れ装置の該移動方向下流側で該移動方向下流側に向かって傾斜して配置され、該うで部位又はもも部位の骨部が挿入可能な大きさの凹部を有する板状セパレータとを備え、
該クランプ位置の下方で該板状セパレータの凹部に骨部が挿入された該うで部位又はもも部位を該板状セパレータで上方から押えた状態で該うで部位又はもも部位を該移動方向に移動させることにより、該うで部位又はもも部位に斜め上方に向かう引張り力を与えるようにして、該うで部位又はもも部位の骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すように構成したことを特徴とする。
本発明装置において、筋入れ装置により骨の周面に沿って長手方向に筋入れを行った後、前記板状セパレータの凹部にワークの足首部を挿入し、その後足首部をクランプ装置で懸垂しながらワークを該板状セパレータで上方から押えた状態で該ワーク移動方向に移動させる。このとき、該板状セパレータの押え部に対して斜め上方に引張り力が付加されるので、ワークの自重が重力によりワークを板状セパレータの該凹部の縁部に強く押付ける方向に力が加わり、それによって該縁部による肉の剥がし効果を増すことができる。
またワークが板状セパレータの下で重力により片側に傾くので、傾き側に位置する肉が剥がされると、前記筋入れ装置により切断された切断面を起点として反対側に回り込むように動き、板状セパレータの凹部に詰まる方向に肉が移動しない。従って該凹部に詰まりが生じないので、該板状セパレータで何度も挟み直す必要がなく、1回の引き剥し工程で済み、処理能力が向上し、処理時間を短縮できる。
従来の自動除骨装置では、ミートセパレータと、骨周回りの筋入れ用カッタ及びワークを引き上げる引き上げ軸の組み合わせが多数組み必要であったが、本発明装置によれば、1回の引き剥し工程で済むので、板状セパレータと骨周回りの筋入れ用カッタの1組の組み合わせと、ワーク搬送機構のみで除骨処理を行うことができ、大幅なコストダウンと省スペース化が可能になる。
またワークの搬送方向と肉引き剥し工程時のワークの引張り方向とを同一方向としているので、ワークを搬送しながら肉引き剥しを同時に行なうことができる。従って、引き剥し工程のためにワークに余分な動きをさせる必要がなく、引き剥し工程を効率的に行なうことができる。
本発明装置において、好ましくは、前記移動機構に対して揺動支点を介して前記クランプ装置を取り付け、該クランプ装置を該移動機構による移動方向に揺動可能に構成すれば、該クランプ装置の該移動方向の動きの自由度を増すことができ、肉引き剥し工程時の該クランプ装置によるワークの斜め上方への引張り方向と該クランプ装置の移動方向とが同一方向であるので、斜め上方への引張り力の付与を容易にすることができる。
本発明装置において、板状スクレーパの凹部の入口を開閉可能なチャッキング装置を設ければ、該凹部に挿入されたワークの骨部が該凹部から外れることがなく、肉剥がし工程で安定した操作が可能になり、またワークの該凹部の任意方向の縁部に押し当てても骨部が外れることがないので、肉の剥がし効果が増大する。
また本発明装置を寛骨除骨済みの豚もも部位の除骨工程に適用した場合は、次の構成とするとよい。即ち、
豚もも部位の下腿骨及び大腿骨の表面に沿って該下腿骨及び大腿骨の長手方向に筋入れを行う筋入れ手段と、
該筋入れ手段の前記移動機構による豚もも部位の移動方向下流側に配置され、前記クランプ装置に懸垂された豚もも部位の下腿骨の上部で該下腿骨を構成する腓骨と脛骨との間に挿入される骨間挿入部、豚もも部位のすね肉を上方から押さえるスクレーパ、及び豚もも部位のちまき部を上方から押さえ該脛骨の形状に追従して揺動する揺動スクレーパからなるスクレーパ手段で構成された下腿骨引き剥し手段と、
該スクレーパ手段の該移動方向下流側に配置され、該移動方向下流側に向かって下方に傾斜して配置され該移動方向上流側に開口を有し該豚もも部位の大腿骨上部に位置するひざ関節の上部が挿入可能な凹部を有する板状セパレータ、及び該大腿骨の肉を引き剥す途中過程で該大腿骨の周りに筋入れを行なうとともに、該大腿骨部の引き剥がし最終位置で大腿骨頭から肉を切断するカッタ機構で構成された大腿骨引き剥し手段とを備え、
該下腿骨の肉引き剥しに際しては、該下腿骨の肉を該スクレーパ手段で上方から押えながら豚もも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該豚もも部位の足首部を該スクレーパ手段の押え部に対して斜め上方に引張り力を与えるようにして該下腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すようにし、
該大腿骨の肉引き剥しに際しては、ひざ関節上部が該凹部に挿入された豚もも部位を該ひざ関節上部の高さ位置で該大腿骨の肉を上方より押さえながら豚もも部位をクランプ装置により該移動方向に移動させ、これによってワークの足首部を該板状セパレータの押え部に対して斜め上方に引張り力を与えるとともに、該カッタ機構による大腿骨の周回りの筋入れを併用して該大腿骨の肉を引き剥すように構成するとよい。
前記構成により、下腿骨部及び大腿骨部の肉引き剥しを歩留まり良くかつ効率的に行なうことができる。
また本発明装置において、前記筋入れ手段が、豚もも部位のひざ関節上部から入り刃先端が大腿骨に沿い、刃の中間部が内もも部としんたま部の間の膜に沿うように大腿骨下端まで筋入れする第1の筋入れ手段と、下腿骨上部から下腿骨表面に沿ってひざ関節下側まで筋入れする第2の筋入れ手段と、下腿骨上部からちまき部に入り刃先端がさら骨側面を通りひざ関節下側まで筋入れする第3の筋入れ手段とからなるようにすれば、後工程の肉引き剥しを歩留まり良くスムーズに行なうことができる。
本発明装置において、前記筋入れ手段のクランプ装置の移動方向上流側に、脂肪面が常に同一方向(例えば背面方向)を向くように足首部を把持して前記クランプ装置に懸垂した豚もも部位の下方から、前記豚もも部位の中心と同一線上に揺動中心点を持つプレートを上昇させ、該プレートが大腿骨頭に接触して傾斜した方向を検出して左脚又は右脚の別を判別する左右判別手段と、該プレートの上昇量を検出して該上昇量から該豚もも部位の長さを演算するワーク長検出手段とを設ければ、簡単な装置構成で搬送されるワークの左脚又は右脚の判別が可能になり、またワーク長さを検出できる。
これによって右脚又は左脚の別、あるいはワークの大きさに応じて、下腿骨部の引き剥し工程での板状セパレータの選別や、大腿骨部の引き剥し工程での引き剥しストロークの長さや骨の周回り方向のカット位置の調整を可能にする。
また、別な左右判別手段として、前記筋入れ手段の前記移動方向上流側に配置され、脂肪面が常に同一方向を向くように足首部を前記クランプ装置に懸垂された豚もも部位を左右両側から挟み込む位置に配置された二対の計測アームと、各計測アーム間の間隔を可変とし該豚もも部位を挟んだ位置で該計測アームを停止させる駆動装置と、停止した該左右二対の計測アーム間の間隔を検知しそれらの大小を比較して左脚又は右脚の別を判別する左右判別手段と、を備えるようにしてもよい。寛骨を除去した後の豚もも部位は、左右で厚さが異なる。この構成の左右判別手段は、これを利用して左脚又は右脚の判別を行なう。かかる構成によれば、懸垂された豚もも部位を二対の計測アームで左右から挟むようにしているので、クランプ装置に懸垂された豚もも部位に多少の揺れがあっても、その揺れを抑えながら、確実に精度良く左脚又は右脚の判別を行なうことができる。しかも2対の計測アームを用意するだけでよいので、大掛かりな構成とならず、かつ複雑な制御装置を必要としない。
また、別な構成をもつワーク長検出手段を設けてもよい。このワーク長検出手段は、筋入れ手段のクランプ装置移動方向上流側に配置され、脂肪面が常に同一方向を向くように足首部を前記クランプ装置に懸垂された豚もも部位の下方から、該クランプ装置と同一方向かつ同速度で移動しながら該豚もも部位に向かって前進かつ上昇可能に構成された台座と、該台座に回動可能に設けられ大腿骨頭に当って下方に回動する検知アームと、該台座に設けられ該検知アームの接近又は接触を検知するスイッチと、該検知アームの前方に位置して該台座に回動可能に設けられ、該台座が該豚もも部位に接近したときに最初に該豚もも部位下部に接触し、該検知アームと豚もも部位下部との間隔を保つとともに、豚もも部位からの反力により下方に回動する押し退けアームと、を備え、該スイッチが該検知アームの接近又は接触を検知したときの該台座の上昇量を検出して該上昇量から該豚もも部位の長さを算出するものである。
かかる構成では、前記押し退けアームを設けたことにより、検知アームを確実に大腿骨頭に接触させることができる。押し退けアームがない状態では、台座が豚もも部位側に接近かつ上昇した時、検知アームが大腿骨頭以外の部位に当り、該に引っかかって、大腿骨頭に確実に接触できない場合が起こり得る。前記構成では、台座が豚もも部位に接近かつ上昇した時、押し退けアームが検知アームの前方に位置しているので、先ず押し退けアームが豚もも部位下部のどこかの部分に当る。そして、押し退けアームが豚もも部位を押し退けるので、検知アームと豚もも部位下部との間で一定の間隔を保つことができるため、検知アームが豚もも部位の下部に係止することがない。その後押し退けアームは豚もも部位からを押し退けながら台座の上昇に伴って豚もも部位からの反力を受けて下方に回動するため、検知アームが大腿骨頭に接近することができる。これによって、検知アームを確実に大腿骨頭に接触させることができる。
また前記筋入れ手段を、筋入れを行う切断刃と、筋入れされる豚もも部位の左脚又は右脚の別及び大きさに応じて切断刃の動きを予め設定した複数の設定プログラムと、前記左右判別手段の判別結果及びワーク長検出手段の検出結果に基づき前記複数の設定プログラムの中から左脚又は右脚の判別結果及び豚もも部位の長さの検出値に対応するプログラムを選出する手段と、該選出されたプログラムに従って切断刃を動かす手段と、から構成すれば、右脚又は左脚の別、あるいはワークの大きさに応じて、筋入れ工程での切断刃の動作軌跡をワークに合ったものに変更可能となる。
さらに豚もも部位を把持し懸垂したクランプ装置を、前記筋入れ手段、下腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥す第1の引き剥がし手段、及び大腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すとともに、引き剥がしの途中過程でさら骨下側及び大腿骨頭中間部で該大腿骨の周回りに筋入れを行なう第2の引き剥がし手段間を順次搬送する搬送手段と、該搬送手段の搬送速度と同期して該筋入れ手段を順次移動し該豚もも部位の背面中央部を押える背面サポート部材と、該筋入れ手段による筋入れ工程を行なう領域に該豚もも部位の搬送路に沿って配置され該豚もも部位の寛骨除骨部を正面側から押えるガイドバーとを備えるようにすれば、ワークを上部、中央部及び下部の3点で支持できるので、搬送中ワークの揺動を防止して筋入れを正確に行なうことができる。
また前記筋入れ手段のクランプ装置の移動方向下流側でクランプ装置の搬送路を挟んで右脚用スクレーパ手段と左脚用スクレーパ手段とを設け、前記左右判別手段の判別結果に基づいて該右脚用スクレーパ手段又は左脚用スクレーパ手段のいずれを用いるか判断する手段を備えるようにすれば、下腿骨部の肉引き剥し工程において右脚ワーク又は左脚ワークの輪郭に対してそれらに合った形状のスクレーパ手段を用いることができる。
また本発明装置において、豚もも部位を懸垂したクランプ装置を、ワーク長検出手段、筋入れ手段、下腿骨引き剥がし手段及び大腿骨引き剥がし手段間を一定速度で連続搬送する連続搬送機構と、左右判別手段に豚もも部位をタクト送りするタクト送り搬送機構と、該タクト送り搬送機構から該連続搬送機構に豚もも部位を引き渡す中継部に該クランプ装置の搬送経路に隣接され、該連続搬送機構のクランプ装置に同期しながら該クランプ装置と同一方向にかつ同一速度に一定区間移動する豚もも部位のクランプ台と、該クランプ台から該クランプ装置に豚もも部位を押して移し替えるプッシャと、を備えるようにしてもよい。豚もも部位の左右判別は間違えることなく、確実に行なう必要がある。かかる構成では、左右判別手段では、豚もも部位をタクト送りとし、豚もも部位を静止させた状態で左脚又は右脚の判別を行なうことにより、左右判別を確実に行なうことができる。一方、他の工程では豚もも部位を連続搬送することで、処理能力を向上させることができる。
さらにまた、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位の足首部をクランプ装置によって懸垂して移動させながら脱骨を行う装置にて、前記うで部位又はもも部位の関節部を含め骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする切断動作をコントローラに実行させるためのプログラムであって、
前記コントローラには、前記筋入れされる豚もも部位の左脚又は右脚の別及び大きさに応じて前記切断刃の動きが予め複数設定されるとともに、前記筋入れの部位が2以上に区分され、該区分された筋入れの部位に応じて前記切断刃の動きが対応付けられており、
前記装置に対して直列に複数配置され前記切断刃が取り付けられた6軸多関節ロボットに対して夫々異なる前記筋入れの部位が特定され、
前記コントローラにて、前記6軸多関節ロボットに特定された前記筋入れの部位に基づき該当する前記切断刃の動きを選択し、該選択した切断刃の動きを制御するための制御信号を前記特定された6軸多関節ロボットに送信することにより、前記複数の6軸多関節ロボットにて前記筋入れの一連の工程を行わせるようにしたことを特徴とする。
本発明は脱骨処理のうち筋入れ工程を行うための制御をコントローラに実行させるためのプログラムであって、この発明によれば、筋入れを行う切断刃が取り付けられた6軸多関節ロボットを複数設置し、該6軸多関節ロボットに筋入れの部位によって夫々機能分担させる上記プログラムをコントローラにて実行することにより、筋入れ動作を迅速に且つ正確に行わせることが可能となり、歩留まりを向上させ生産性を高めることが可能となる。
また、前記装置に前記6軸多関節ロボットが少なくとも3台設けられており、
前記コントローラには、第1の6軸多関節ロボットに対して前記筋入れされる豚もも部位のうちひざ関節上部から大腿骨下端までの部位が、第2の6軸多関節ロボットには下腿骨上部からちまきを通らずひざ関節下側までの部位が、第3の6軸多関節ロボットには下腿骨上部からちまきを通ってひざ関節下側までの部位が夫々特定されていることが好適である。
本構成のように筋入れ部位を区分することにより、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位の切断動作を効率よく行うことが可能となり、且つ筋入れ後の肉の引き剥し工程にて引き剥し動作をスムーズに行うことができ、生産性をより向上させることが可能である。
以上のように、本発明方法及び装置によれば、肉引き剥し工程において、板状セパレータで肉部を上方から押えながらワークをクランプ装置の移動方向に移動させることにより、ワークの足首部を該板状セパレータの該凹部に対して斜めに引張り力を与えるようにして、該骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すようにしているため、ワークの重量が重力により板状セパレータの凹部の縁部に加わり、ワークを強く該縁部に押付けることになるため、該縁部による肉の掻き取り効果が向上する。
また、ワークが該板状セパレータの下で重力により該板状セパレータの一方に偏るため、引き剥された肉が筋入れ面を起点として骨周囲の肉部が偏り側から反対側へ回り込む動きが発生し、外方に向かって動き、該凹部に向かう方向に移動しないので、該凹部での詰まりが発生しない。従って1回の引き剥し工程で済むので、処理時間を短縮でき、処理能力を向上できるとともに、1組の板状セパレータしか必要ないため、装置費の大幅なコスト低減を達成できる。
さらに、本発明プログラムによれば、筋入れを行う切断刃が取り付けられた6軸多関節ロボットを複数設置し、該6軸多関節ロボットに筋入れの部位によって夫々機能分担させる上記プログラムをコントローラにて実行することにより、筋入れ動作を迅速に且つ正確に行わせることが可能となり、歩留まりを向上させ生産性を高めることが可能となる。
本発明を豚もも部位の脱骨処理に適用した第1実施形態を示す全体構成図である。 前記第1実施形態のワーク搬送装置の全体構成図である。 前記第1実施形態の左右判別・長さセンシング工程(工程1)の説明図である。 前記第1実施形態の筋入れ装置の立面図である。 前記第1実施形態の筋入れ装置の平面図である。 前記第1実施形態の筋入れ装置の側面図である。 前記第1実施形態の筋入れ工程時のカッタ動作を示す説明図である。 前記第1実施形態での筋入れ位置を示す説明図で、(a)は豚もも部位の縦断面図、(b)は下腿骨部の筋入れ位置を示す(a)中のD−D断面図、(c)は大腿骨の筋入れ位置を示す(a)中のE−E断面図である。 前記第1実施形態の制御系を示すブロック線図である。 前記第1実施形態の筋入れ工程のワーク固定手段を示す平面図である。 前記第1実施形態の筋入れ工程のワーク固定手段を示す立面図である。 前記第1実施形態の下腿骨部の肉引き剥し用スクレーパの平面図(図13a中のF−F矢視図)である。 前記第1実施形態の下腿骨部の肉引き剥し操作を示す立面視説明図である。 大腿骨部の肉引き剥し操作を示す立面視説明図である。 図14a中のG−G矢視図である。 図14a中のH−H矢視図である。 本発明を豚もも部位の脱骨処理に適用した第2実施形態を示す全体構成図である。 前記第2実施形態の左右判別装置110の立面視説明図である。 図18中のI−I線に沿う横断面図である。 前記第2実施形態の左右判別装置110の駆動装置の説明図である。 前記第2実施形態の移し替え装置120の平面視説明図である。 前記第2実施形態のワーク長検出手段130の立面図である。 前記第2実施形態のワーク長検出手段130の立面図である。 前記第2実施形態のワーク長検出手段130の立面図である。 前記第2実施形態のワーク長検出手段130の平面図である。 前記第2実施形態の背面サポート機構150の平面図である。 前記第2実施形態の背面サポート機構150の立面図である。 前記第2実施形態の下腿骨引き剥し装置の平面図である。 前記第2実施形態の下腿骨引き剥し装置(前半)の拡大部分平面図である。 前記第2実施形態の下腿骨引き剥がし装置(後半)の拡大部分平面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
(実施形態1)
第1実施形態の全体構成を示す図1及び2において、豚もも部位1は、足首側から下腿骨2、大腿骨3、寛骨4、及び大腿骨3のひざ関節部5付近の前側に位置するさら骨(膝蓋骨)6、及びこれらの骨を取り巻く肉部7とからなる。まず前処理工程として作業員による手作業で寛骨4が除去される。その後作業員が寛骨4が除去された豚もも部位1の足首部8を図2に示すクランパ搬送用移動チェーン12により水平方向に定速で移動するクランパ11に右脚又は左脚の区別なくランダムに把持させ懸垂して、図1に示す工程1から9までの自動化された各処理工程を実施する。なお工程1から6まではワーク1は脂肪層側1aを背面側(チェーンホイール13の設置側)に向けて懸垂される。
図2において、クランパ11が等間隔で取り付けられたクランパ搬送用移動チェーン12が水平方向に配設され、クランパ11は該移動チェーン12によって形成される搬送路を水平方向に一定速度でワーク1を懸垂しながら移動する。移動チェーン12は、一対のチェーンホイール13に装架されてクランパ11の巡回路を形成する。
前処理工程でクランパ11には作業員が右脚、左脚の区別なくランダムにワークを把持懸垂させるが、クランパ11には、後述するように工程1で右脚又は左脚の判別を行い該判別結果に応じてクランパ11を回転させる機構と、クランパ11を移動方向aに傾動させる揺動支点11a(図13及び図14参照)が設けられ、下腿骨部又は大腿骨部の引き剥し工程時等にクランパ11の該傾動機構を利用することができる。
筋入れ工程3〜5には、先端にカットツールを取り付けて筋入れを行なう3台のロボットアーム30,40及び50が設けられている。また筋入れ工程3〜5の始端側と終端側に配置された一対のチェーンホイール13間には移動チェーン14が架設され、該移動チェーン14には該クランパ11と同一間隔で背面サポート15が取り付けられ、該背面サポート15はクランパ11と等速で同期して移動し、クランパ11に懸垂されたワーク1を背面側からサポートする役目をもつ。また筋入れ工程3〜5には、ワーク1の搬送路に沿ってワーク1の寛骨除骨部を正面側から押える位置固定のガイドバー16が設けられている。また工程3〜8の各機器を囲む安全柵17が設けられている。
従って筋入れ工程3〜5では、ワーク1がクランパ11と背面側から押さえる背面サポート15とガイドバー16とによって3点支持され、揺動しない筋入れ可能な姿勢に保持される。
かかる構成において、ワーク1(寛骨4が除去された豚もも部位)は、前処理後クランパ11に懸垂されて矢印a方向に搬送される。以後、図において、ワーク1を右脚か左脚かで区別する場合は、右脚を1(R)と表示し、左脚を1(L)と表示する。図3に示すように、工程1ではクランパ11に懸垂されたワーク1の大腿骨頭3aが、右脚の場合は脂肪層側1aを背面にして右側に、左脚の場合は脂肪層側1aを背面にして左側に位置することを利用して、右脚か左脚かの判別を行う。
工程1では移動するワーク1の下方に、昇降台24と、昇降台24に揺動可能に取り付けられたセンシングプレート21とが配置され、センシングプレート21の揺動中心点Pはワーク1の中心線C上に来るようにワーク1が停止されている。また昇降台24はエアシリンダ25のシリンダロッド26に昇降可能に取り付けられ、昇降台24の左側端部には左脚用近接センサ23が取り付けられ、昇降台24の右側端部には右脚用近接センサ22が取り付けられている。
かかる構成において、エアシリンダ25によってセンシングプレート21を大腿骨頭3aの下方から矢印b方向に上昇させる。センシングプレート21が大腿骨頭3aに接触すると、接触した側が下方に傾斜する。近接センサ22又は23で下方に傾斜した側のセンシングプレート21を検出できる。その結果、大腿骨頭3aの位置がわかり、大腿骨頭3aの位置から右脚か左脚かの判別を行なう。
左右判別時に、センシングプレート21が大腿骨頭3aに接触した際の上昇量Aを測定し、クランパ11の下面から上昇前のセンシングプレート21の位置までの距離Bから上昇量Aを減算することにより、ワーク長さWを算出する。
左右判別結果は、クランパ11の上方から視たクランパ11の回転角度をワークごとに変える自動筋入れ工程3〜5のカットラインプログラムの切り替え、工程6でさら骨側面カットを行なう際のカッタの選択、及び工程7の下腿骨引き剥し工程の左脚用又は右脚用スクレーパの選択に用いる。
またワーク長さ測定結果は、自動筋入れ工程3〜5の切断動作プログラムの切り替え、工程6で行なうさら骨側面カットの始点・終点の推定、及び工程7の大腿骨引き剥し工程の始点・終点の推定に用いる。
次にワーク1を工程2に移動し、水平方向に配置された丸刃カッタ28で足首部(クランパ11で懸垂された箇所直下の下腿骨部。図1中ラインcの部分。)を全周カットし、後工程の肉引き剥しを可能とする。
次にワーク1を工程3に移動し、うちもも・大腿骨筋入れ工程を行なう。この筋入れを行なうカッタ機構は、図4〜6に示すように、6軸垂直多関節ロボット30のアーム31の先端部31aにカットツール33を取り付け、カットツール33を動作させて、図1に示すようにワーク1のひざ関節5の上部から大腿骨3の下端までラインeで示す筋入れカットを行なう。
この筋入れ工程では、図8(c)のラインeで示すように、カッタの先端部は大腿骨3の表面に達して該表面に沿うようにし、カッタの中間部はうちもも52としんたま51との間の膜に沿うように動作させる。カッタが大腿表面より深く入りすぎると、肉部を傷付けてしまう。該筋入れラインe及び工程4,5の筋入れにおけるカッタの動作及びその他の本除骨ラインの制御は、図9に示すコントローラ80によって行なわれる。図9において、右脚又は左脚の別及びワーク長さの大、中、小から6種類の切断動作プログラム82が設定されている。
工程1で左右判別手段81で右脚用センサ22又は左脚用センサ23の検知信号を入力して右脚又は左脚の判別がなされ、またプレート上昇量検出手段27により検出されたセンシングプレート21の上昇量Aを演算手段84に入力し、演算手段84で、クランパ11の下面から上昇前のセンシングプレート21の位置までの距離Bから上昇量Aを減算することにより、ワーク長さWを演算する。これら判別結果及び演算結果に基づき、使用プログラム選別手段83で設定された切断動作プログラム82の中から切断対象となるワーク1に対応する切断動作プログラムを選出する。この選出された切断動作プログラムに従ってロボット本体30に設けられたカットツール駆動装置32がカットツール33を動作させる。このようにして筋入れ工程3〜5で3段階の筋入れを行なう。
図4〜図6に示すように、カットツール33の構造は、基台36と、基台36に揺動可能に支持された揺動軸34と、揺動軸34に対してカッタ進行方向fに対して後退する方向にオフセットした位置に取り付けられたナイフ状のカッタ35とからなる。なおカッタ35は鋭角のV字形断面をなし、両面で切断機能をもつ。
カッタ35の切り込み角度gを決定する揺動軸34をカッタ35よりもロボットアーム31側に位置させることにより、カットツール33を動作させる力を与えるポイントが実際に骨、肉等と接触するカッタ35よりもカッタ進行方向f側に先行することにより、カッタ35が骨の表面に沿って移動するようになる。
またカッタ35の基台36は、スライド機構37によりロボットアーム軸方向とカッタ進行方向fに対して直角方向にスライド可能に構成されている。即ちスライド機構37は、ロボットアーム31の先端部31aに対してカッタ進行方向fと直交する方向に固定された基台38と、基台38上に基台38に沿って取り付けられたリニアガイドレール39と、リニアガイドレール39の上方で基台38に取り付けられたリニアガイドバー41とからなる。基台36は、リニアガイドレール39及びリニアガイドバー41に摺動自在に嵌合し、かつ基台36の両側のリニアガイドバー41の周囲にはコイルバネ42が装着されて、基台36がリニアガイドレール39及びリニアガイドバー41の中央に位置するように該コイルバネ42の弾性力が付勢されている。
このように、カッタ35は、カッタ進行方向fと直交する矢印d方向に移動可能であるとともに、カッタ35の切り込み角度gを揺動軸34を中心に可変となるように構成されている。これによって、骨の太さ、長さのバラツキに対応して骨に当てるカッタ35の位置に柔軟性をもたせることができる。
前述のように筋入れカットする際のカットツール33の切断動作は、右脚又は左脚の別、及びワーク1の長さの大、中、小の別により6種類のプログラムが用意されており、コントローラ80で工程1での左右判別及びワーク長さのセンシング結果から推定して筋入れ前に一番適合した切断動作プログラムに自動変更される。しかしワーク1の骨の長さ、太さ、関節位置などの個体差に基づく誤差が生じることは免れない。この誤差を吸収するための微調整は、前述のスライド機構37によるカッタ35の位置調整と揺動軸34によるカッタ35の切り込み角度gの調整とからなる二自由度をもつカットツール33が行なう。
図7でカッタ35の切断動作を説明する。該切断動作プログラムにおいては、カッタ35の初期位置がワーク1の骨rの表面に当る位置に設定されているので、図7に示すように、選定された切断動作プログラムによりカッタ35はまず骨rに当る位置まで挿入される。
このとき該切断動作プログラムによる初期位置と実際の骨rの位置との個体差による誤差は、カッタ35が骨の反力を受けて基台36がリニアガイドレール39上で左右どちらかに摺動することにより、その誤差を吸収する。
この初期位置から該切断動作プログラムに従ってロボットアーム先端部31aがカッタ進行方向fに移動すると、カッタ35は骨rの表面に沿って移動しながら骨r表面の反力を受けて揺動軸34が回転し、カッタ35の切り込み角度が骨rの表面に沿う方向となる角度g1に調整される。
即ちカッタ35は、スライド機構37によってワーク1の個体差に起因した切断動作プログラムとワーク1の骨rとの誤差を吸収して骨rの表面に沿って進みながら、骨rから受ける反力によりカッタ35よりロボットアーム先端部31a側に近い位置にある揺動軸34を中心に骨rの表面に沿う方向に従動回転することができる。
従ってカッタ35は骨rに食い込むことなく、また骨rの表面から離れることなく、骨rの表面に沿って移動することができる。このため骨rの表面に沿って骨rの長手方向に向かう切断動作を円滑に行なうことができ、また骨rと肉sとの境界を正確に移動できるため、骨rに付着した肉を歩留まり良く切断することができる。
なお筋入れ工程3〜5では、多関節ロボットのカットツール33のカッタ35をワーク1に到達しやすくするために、左右脚判別手段81の判別結果に基づきクランパ駆動装置44を作動させることにより、右脚ワークの場合はワークを時計方向に約45°回転させ、左脚ワークの場合はワークを反時計方向に約45°回転させて筋入れを行なっている。
次に図10及び11に筋入れ工程3〜5におけるワーク1の固定手段を説明する。図において、筋入れ工程3〜5において、ワーク1の固定は、背面から背面サポート15でさら骨6付近の脂面1aを押え、寛骨4を除去した部分を前面側からガイドバー16で押えることで行なう。背面サポート15は、ワーク1の移動速度と等速で移動するとともに、両端部の面15aが前面側に傾斜した八の字形状をしており、脂面側のサポート機能と、奥行き方向の基準面を決定する機能と、ワーク進行方向aに対する押え機能を合わせもっている。
このように工程3〜5では、ワーク1をクランパ11と、背面サポート15と、ガイドバー16とにより、ワーク1の上部、中央部及び下部で3点支持することにより、ワーク1を揺動させることなく移動でき、正確な位置に筋入れを行なうことができる。
次に筋入れ工程4で下腿骨2の上部からひざ関節5の下側までの筋入れを行なう。ここで用いる多関節ロボット40及び該ロボット40に装着されたカットツールは、工程3と同様の構成であり、またワーク1の固定手段も工程3と同様の構成である。この筋入れラインは図1及び図8(b)のhで表される。
次に筋入れ工程5で下腿骨2の上部からちまき54に入り、カッタ先端がさら骨6の側面を通り、ひざ関節5の下側まで達する筋入れ(ちまき筋入れ)を行なう。この筋入れラインは、図1及び図8(b)、(c)に示すラインiで表される。なお筋入れラインiは、図8の(b)と(c)とで約90度ずれているが、豚もも部位の骨が長手方向でねじれており、筋入れラインiも骨の表面に沿ってねじれ面となっている。
なおここで用いる多関節ロボット50及び該ロボット50に装着されたカットツールは、工程3と同様の構成であり、またワーク1の固定手段も工程3と同様の構成である。
なお筋入れ工程3〜5ではそれぞれ個別に筋入れ用多関節ロボットを設置しているが、ワーク1の移動速度が遅い場合は、1台の多関節ロボットで工程3〜5の筋入れを兼用することもできる。
また、上記した工程3〜5を行なうに際して、コントローラ80には、複数の多関節ロボットに、夫々機能分担させた筋入れの切断動作を行わせるための以下のプログラムが記憶されている。
図9に示すコントローラ80には、筋入れされる豚もも部位1の左脚又は右脚の別及び大きさに応じてカットツール(切断刃)の動きが切断動作プログラム82として予め複数設定されるとともに、筋入れの部位が2以上に区分され、該区分された筋入れの部位に応じてカットツールの動きが対応付けられており、複数の多関節ロボットに対して夫々異なる前記筋入れの部位が特定されている。そして、コントローラ80にて、多関節ロボットに特定された筋入れの部位に基づき、使用プログラム選別手段83にて該当するカットツールの動きを選択し、該選択したカットツールの動きを制御するための制御信号を前記多関節ロボットに送信することにより、複数の多関節ロボットにて筋入れの一連の工程を行わせるようにしている。
具体例として、本実施形態ではワーク1の筋入れ部位を少なくとも3つに区分している。直列に配置された6軸垂直多関節ロボット30、40、50において、第1の6軸垂直多関節ロボット30に対しては、ワーク1の筋入れ部位のうちひざ関節5の上部から大腿骨3の下端までの部位を該ロボットの筋入れ部位と特定し、該第1の6軸垂直多関節ロボット30では図8(c)のラインeで示す筋入れカットを行なう。第2の6軸垂直多関節ロボット40に対しては、下腿骨2の上部からひざ関節5の下側までの部位を該ロボットの筋入れ部位と特定し、該第2の6軸垂直多関節ロボット40では図8(b)、(c)のラインhで示す筋入れカットを行なう。第3の6軸垂直多関節ロボット50に対しては、下腿骨2の上部からちまき54に入り、カッタ先端がさら骨6の側面を通り、ひざ関節5の下側まで達する筋入れ(ちまき筋入れ)の部位を該ロボットの筋入れ部位と特定し、該第3の6軸垂直多関節ロボット50では図8(b)、(c)に示すラインiで示す筋入れカットを行なう。
コントローラ80の切断動作プログラム82には、筋入れされる豚もも部位1の左脚又は右脚の別及び大きさに応じてカットツール(切断刃)の動きが切断動作プログラム82として予め複数設定されるとともに、上記した3つの区分に切断動作プログラム82が対応付けられている。
第1の6軸垂直多関節ロボット30の切断動作を制御する時、豚もも部位1の左脚又は右脚の別及び大きさ、及びロボット30に特定された筋入れ部位に基づいて、使用プログラム選別手段83により切断動作プログラム82から該当するプログラムが選択され、ロボット30のカットツール駆動装置32にカットツール33及びロボット30の動作を制御するための制御信号が送信される。
第2の6軸垂直多関節ロボット40、第3の6軸垂直多関節ロボット50でも上記と同様に、豚もも部位1の左脚又は右脚の別及び大きさ、及びロボット40又は50に特定された部位に基づいて、使用プログラム選別手段83により切断動作プログラム82から該当するプログラムが選択され、ロボット40又は50のカットツール駆動装置にカットツール及びロボット40又は50の動作を制御するための制御信号が送信される。
このように、6軸多関節ロボット30、40、50に、筋入れの部位によって夫々機能分担させる上記プログラムをコントローラ80に実行させることにより、筋入れ動作を迅速に且つ正確に行わせることが可能となり、歩留まりを向上させ生産性を高めることが可能となる。
また、上記したように筋入れ部位を3つに区分することにより、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位の切断動作を効率よく行うことが可能となり、且つ筋入れ後の肉の引き剥し工程にて引き剥し動作をスムーズに行うことができ、生産性をより向上させることが可能である。
尚、後述する工程6の筋入れにおいても、本構成を適用してもよい。
次に工程6でさら骨6の側面を丸刃カッタ46で縦方向にカットする。この筋入れラインは図1及び図8(c)のjで表される。この場合図9に示すように、左右脚判別手段81の判別結果からカッタ切替駆動装置47を作動させて、クランパ用移動チェーン12を挟んで対向配置された右脚用丸刃カッタ46a又は左脚用丸刃カッタ46bのどちらかを選択し駆動させる。
また左右脚判別手段81の判別結果がスクレーパ切替駆動装置67にも送られ、スクレーパ切替駆動装置67の作動により、図2に示すように、右脚の場合はワーク1(R)の正面が右脚用丸刃カッタ46aの方に向き、該丸刃カッタ46aによりカットを行い、左脚の場合はワーク1(L)の正面が左脚用丸刃カッタ46bのほうに向き、該丸刃カッタ46bによりカットを行なうようにしている。このようにすることにより、工程6〜8では右脚又は左脚のどちらでも常に移動方向aの上流側にさら骨6が位置した状態でワーク1が搬送されるようになる。このように工程3〜6で下腿骨2の周囲をひざ関節5の下側まで筋入れするとともに、大腿骨部においてはしんたま51とうちもも52との間の膜に筋入れを行なうことにより、工程7及び8で行なう下腿骨部の肉引き剥し工程及び大腿骨部の肉引き剥し工程を容易にかつ歩留まり良く行なうことができる。
次に工程7の下腿骨部の肉引き剥し工程を行なう。この工程を図12及び13に示す下腿骨引き剥し装置60で行なう。下腿骨2は、図12に示すように脛骨2aと腓骨2bとで構成されており、脛骨2aと腓骨2bの形状に合わせたスクレーパを用いる。図12及び13において、エアシリンダ63のシリンダロッド64及びシリンダロッド64の矢印k方向の動きをガイドするガイドロッド65の先端に取り付けられた基板66に水平方向に板状スクレーパ61が取り付けられた下腿骨部引き剥し装置60が設けられている。板状スクレーパ61には板状の揺動スクレーパ62の支軸62aが取り付けられており、揺動スクレーパ62は支軸62aを中心として上下方向に回動可能になっており、また図示しないバネにより下方に向かう弾性力が付加されている。
板状スクレーパ61には、下腿骨2を構成する脛骨2aと腓骨2bとの間に挿入される骨間挿入部61aが一体に形成されている。なお下腿骨2の周囲にはすね肉55とちまき54が付着している。なお右脚ワークと左脚ワークとでは、脛骨2aと腓骨2bとの相対配置が異なるため、形状の異なるスクレーパを使用する必要がある。
そのため図2に示すように、ワーク1の搬送路を挟んで右脚用のスクレーパを備えた下腿骨部引き剥し装置61aと左脚用のスクレーパを備えた下腿骨部引き剥し装置60bが対向配置されている。
すでに工程6で工程1での左右判別結果に基づき、スクレーパ切替駆動装置67の作動により、図2に示すように、右脚の場合はワーク1の背面が右脚用下腿骨部引き剥し装置60aの方に向いているので、該装置60aにより下腿骨部の肉引き剥しを行い、左脚の場合はワーク1の背面が左脚用下腿骨部引き剥し装置60bのほうに向いているので、該装置60bにより下腿骨部の肉引き剥しを行なうようにしている。なお図12の下腿骨部引き剥し装置60は右脚用下腿骨部引き剥し装置60aを示すものである。
かかる工程7の構成において、工程6までの処理を終えたワーク1(R)(この説明例では右脚とする。)が矢印a方向から搬送されてくると、右脚用下腿骨部引き剥し装置60aのスクレーパ61の先端がワーク1(R)の下腿骨2に差し掛かる直前のタイミングでエアシリンダ63を作動させ板状スクレーパ61を押し出すことにより、下腿骨2の上方で骨間挿入部61aが脛骨2aと腓骨2bとの間に挿入される。このとき揺動スクレーパ62は脛骨2aに接触して上方にスイングし、脛骨2aの表面に倣う。こうしてスクレーパ61がすね肉55の上方に位置し、揺動スクレーパ62がちまき部54の上方に位置する。
この状態でワーク1(R)がさらに矢印a方向に水平移動すると、スクレーパ61及び揺動スクレーパ62がワーク1の下腿骨部を上方から押えた状態でワーク1(R)の足首部が移動方向下流側の斜め上方に引張り力を付加され、図13の(b)及び(c)に示すように、足首部(下腿骨部)が斜めに傾く。このときクランパ11は揺動支点11aを介して移動チェーン12に取り付けられているので、移動方向aへの傾動が容易である。
これによってワーク1(R)の重量が重力により移動方向aの下流側に位置するスクレーパ61に加わり、スクレーパ61に腓骨2bをより強く押付けることが可能になる。脛骨2aと腓骨2b間の肉は強く脛骨2a及び腓骨2bに結合している。手作業の場合、腓骨2bと脛骨2aとの間に筋入れカットを行った後引き剥すが、本実施形態においては、腓骨2bと脛骨2aとの間に骨間挿入部61aを挿入し、ワーク1(R)のすね肉54とちまき部55とをスクレーパ61及び揺動スクレーパ62で押えた状態でワーク1(R)を移動方向a下流側に斜め上方に引張ることにより、腓骨2bがスクレーパ61に強く押し当てられることにより、腓骨・脛骨間の肉を剥すことができる。なお骨間挿入部61aのエッジ部を刃先状に形成しておけば、腓骨・脛骨間の肉の剥がし効果を一層高めることができる。
このようにして脛骨・腓骨間の肉のみならず下腿骨周囲の肉を1回の引き剥し動作で引き剥すことができるので、処理時間を短縮でき、処理能力が向上する。なお揺動スクレーパ62が脛骨2aが下方ほど太くなるので、図13(c)に示すように、ワーク1(R)の引き上げに応じて脛骨2aの形状に追随して上方にスイングする。これによって脛骨2aを破損することなく、かつ脛骨2aの表面形状に追随して脛骨周囲の肉を歩留まり良く剥がすことができる。
次に下腿骨部の肉が引き剥されたワーク1(R)は、そのまま移動して工程8に向かう。工程8には、ワーク1(R)の搬送路のひざ関節5上部の高さ位置に設置され搬送方向a下流側に向かって下降した板状のミートセパレータ71が設けられている。ミートセパレータ71には、図16に示すように、搬送方向aの上流側に向かって開口しワーク1のひざ関節5の上部が挿入可能な大きさを有する開口72aを有する凹部72が設けられ、凹部72の最深部には、肉引き剥し時に大腿骨頭3aが凹部72の縁に引っかからないように大腿骨3の位置を中央に寄せるためのV字形溝73が形成されている。
またミートセパレータ71の直上方には、図15に示すように、肉引き剥し時の途中でさら骨下側及び大腿骨頭3aの中間部に周回りのカットを入れるとともに、大腿骨頭3aの下側で最終分離のためのカットを行なう一対の丸刃カッタ74が設けられている。このカット位置は、ひざ関節5の位置をセンシングして位置決めする。カットの際には矢印a方向から移動してくるワーク1(R)に対して矢印m方向に移動しながら全周カットを行なう。
ミートセパレータ71の下面にはミートセパレータ71の凹部72に挿入されたワークの足首部がミートセパレータ71から外れないようにする一対のスイングプレート75が装着されている。該スイングプレート75は、エアシリンダ75のピストンロッド76aの矢印q方向の動きにより支点75aを基点として矢印n方向に回動して、凹部72の開口部を開閉可能にする。
かかる工程8の構成において、矢印aに移動してきたワーク1(R)は、ワーク1(R)の搬送路上でワーク1(R)のひざ関節5の上部に相当する高さに設置されたミートセパレータ71の凹部72に挿入される。ワーク1(R)が挿入された時点でスイングプレート75が凹部72の開口72aを閉じる方向に回動してワーク1(R)のチャッキングを行なう。
その後ワーク1(R)が引き続き矢印a方向に水平に移動する。これによって図14に示すように、ワーク1(R)の足首部がミートセパレータ71の押え部に対して斜め上方に引張られる形となり、このようにワーク1(R)を斜め上方に引張ることにより、重力によりワーク1(R)の重量がミートセパレータ71の移動方向a下流側に付加され、凹部72の最深部73側に強く押付けられる。
これによってミートセパレータ71による肉の剥がし効果が向上するとともに、ワーク1(R)の足首部が矢印a方向に斜め上方に引張られることにより、ワーク1(R)の重量により引張り方向の肉部の上面がミートセパレータ71の下面に強く押付けられる。また、ワーク1(R)がさら骨6が移動方向aに対して上流側に位置した状態で引張られることにより、ワーク1(R)がうちもも52側に重力の作用で傾き、うちもも52がミートセパレータ71の下面に押付けられるので、うちもも52が引き剥されながら筋入れラインeを起点として矢印t方向(図8(c)参照)に動く。そのため大腿骨3と凹部72との隙間に肉が入り込む動きが発生せず、該隙間に詰まりが生じない。
特許文献1に開示した従来の自動除骨装置では、ワークの足首部を垂直方向に引き上げるので、剥がした肉が骨側に巻き込むようになり、詰まりが生じる。このためミートセパレータによる剥がし動作を1回で完了することができず、詰まりをなくした上で何度もやり直す必要があったが、本実施形態では、1回の剥がし動作で剥がし工程を完了することができる。
また手作業の場合、大腿骨に沿って少なくとも2回の筋入れを行なった後肉を引き剥す必要があったが、本実施形態では1回の筋入れ(工程3)のみで大腿骨部の肉を剥がすことができる。
また本実施形態では、丸刃カッタ74により引き剥し途中の過程でさら骨6の下側及び大腿骨頭3aの中間部で2回の骨の周面回りの筋入れを行い、骨の周面に付着する肉、筋、腱等の生体組織を切断することにより、歩留まりの良い肉分離を行なうことができる。
このように本実施形態では、肉引き剥し工程を格段に簡素化でき、処理時間を短縮できるので、処理能力が向上する。また従来の自動除骨装置では、ミートセパレータとカッタ及びワークの引き上げ手段の組み合わせが多数組み必要であったが、本実施形態ではミートセパレータとカッタの組み合わせ1組とワークの搬送機構のみで同じ処理を可能としたので、大幅なコストダウンと省スペース化を達成できる。
なお、工程8で肉部7と分離されクランパ11に残った骨は、工程9で図示しない骨排出装置でクランパ11から外されて落下し、排出される。
(実施形態2)
次に本発明の第2実施形態を図17〜図29に基づいて説明する。図17は本実施形態の全体構成図である。図17において、ベルトコンベア101上に載置されて寛骨4がまだ除去されていない豚もも部位1が搬送されてくる。搬送されてきた豚もも部位1を作業員wがまな板102の上に移し替える。次に前処理として、作業員wがまな板102上で寛骨4を除去する。次に作業員wは、寛骨4を除去した豚もも部位1の足首部を水平方向に2列に並んだクランプ台103間の隙間に挿入する。クランプ台103の間に懸垂されたワーク1は、図示しないエアシリンダによって駆動されるプッシャによって左右判別装置110の前面にタクト送りされ、左右判別装置110の前面で静止する。なお、前記第1実施形態と同一の部位又は機器に対しては、前記第1実施形態と同一の符号を付し、これらの説明を省略する。
次に、左右判別装置110の構成を図18〜図20に基づいて説明する。図18は豚もも部位1の縦断面図、図19は図18中のI−I線に沿う横断面、図20は、計測アーム111(112)の駆動装置である。図18及び図19において、左右判別装置110の前面には、寛骨4が除去された豚もも部位(ワーク)1を懸垂可能なクランプ台103が設置されている。クランプ台103は、間にワーク1の足首部を挿入し懸垂する隙間を有する一対の板で構成され、水平方向にかつ移動チェーン12に対して直角方向に配置されている。ワーク1は、作業員wによってクランプ台103に必ず移動チェーン12側に脂肪層1aが向くように懸垂される。
この状態で左右判別装置110の前面に送られたワーク1に対して、左右からそれぞれ一対ずつの計測アーム111及び112がワーク1を挟む位置に接近してくる。そして、一対の計測アーム111又は112は互いに接近し、ワーク1を挟んだ位置で停止する。図20で計測アーム111又は112の駆動機構を説明する。図20において、計測アーム111(又は112)にはそれぞれ直角方向にラック113及び114が接続されている。そして、ラック113及び114はピニオン115に螺合している。
計測アーム111(又は112)の一方にはエアシリンダ116のピストン116aに接続されたピストンロッド117が取り付けられ、エアシリンダ116の駆動によって計測アーム111(又は112)間の間隔α(又はβ)が調整されるようになっている。ピニオン115にはエンコーダ118が取り付けられ、エンコーダ118の回転角又は回転数を左右判別手段119で検知することにより、間隔α(又はβ)を検知する。エアシリンダ116は圧縮性流体である空気で駆動されるので、計測アーム111(又は112)がワーク1を挟み、ワーク1から一定の反力を受けた時点で、計測アーム111(又は112)は自動的に停止する。
そして、間隔α及びβを比較し、例えば、α>βであるときは、ワーク1が右脚であり、α<βであるときは左脚であると判定する。かかる構成の左右判別装置110によれば、ワーク1が左右判別装置110の前面にタクト送りされ、左右判別装置110の前面で静止した状態で計測アーム111及び112で両側から挟まれ、完全に固定された状態で計測されるので、確実かつ正確な左脚又は右脚の判別が可能になる。また、装置構成も計測アームなど簡単な構成で済む。
次にワーク1は、左右判別装置110の前面から移動チェーン12に取り付けられたクランパ11に移し替えられる。この移し替え装置120を図21に基づいて説明する。図21において、一対のクランプ台103に懸垂された豚もも部位1は、エアシリンダ121によって移し替えクランプ台122に送られる。移し替えクランプ台122は、クランプ台103と移動チェーン12との間に水平に配置された一対の板からなり、図示しない駆動装置によりクランパ11と同期して、クランパ11と同一方向に同一速度で移動可能に構成されている。そして、ワーク1は、クランパ11と同期して移動している間にエアシリンダ123によってクランパ11に向かって押され、クランパ11に移し替えられる。ワーク1をクランパ11に移し替えた後、移し替えクランプ台122は、図示しない駆動装置によりクランプ台103に隣接する元の位置まで戻る。
クランパ11は、駆動装置113によって一定の速度で等速移動をしている。クランパ11に移し替えられたワーク1は、次にワーク長検出手段130の前面に到達する。なお、本実施形態において、ワーク長検出手段130以降の工程は安全フレーム114で囲まれた中で行なわれる。ワーク長検出手段130の構成を図22〜図25に基づいて説明する。図22〜25において、台座131に設けられたブラケット133に回動可能に検知アーム132が設けられている。検知アーム132の先端部下方の台座131には近接スイッチ又はリミットスイッチ134(以下「スイッチ134」という。)が設けられ、検知アーム132がスイッチ134に接近又は接触したとき、それをスイッチ134が検知した時の台座131の上昇量を計測可能に構成されている。
また、台座131に立設された支柱135に支軸136が架設され、支軸136に押し退けアーム137が取り付けられ、押し退けアーム137の先端に水平方向に丸棒138が架設されている。押し退けアーム137の他端にはカウンタウエイト139が取り付けられている。なお、検知アーム132の下面には離隔バネ140が設けられ、離隔バネ140のバネ力により検知アーム132に他の力が加わらないときは、検知アーム132の先端はスイッチ134から離れた上向き位置に保持される。図25に示すように、押し退けアーム137の丸棒138は長いので、押し退けアーム137は台座131の下方に回動することができる。
ワーク1は、寛骨4が除去されているため、下部が深くえぐれて大腿骨頭3aが露出している。また大腿骨頭3aとワーク1の下端部1bとはそれほど離れておらず、押し退けアーム137がない場合、検知アーム132がワーク1に接近すると、下端部1bに引っかかりやすい。ワーク長検出手段130では、台座131が先ず矢印u方向に所定位置まで前進した後、矢印v方向に上昇する。図23に示すように、台座131がワーク1に向かって前進かつ上昇すると、押し退けアーム137の先端に取り付けられた丸棒138がワーク1の下部に当り、ワーク1を押し退けるため、検知アーム132がワーク1の下部に当ることはない。そして、丸棒自身もワーク1からの反力を受けて下方に回動する。そして図24に示す状態となり、台座131の上昇により、検知アーム132が大腿骨頭3aに当る。検知アーム132が大腿骨頭3aに当ることによって、検知アーム132が下方に回動し、スイッチ134に近接又は接触する。これをスイッチ134が検知して、このときの台座131の上昇量を計測することにより、図3に示す前記第1実施形態と同様の演算をして、ワーク長Wを算出する。
かかるワーク長検出手段130によれば、押し退けアーム137がまず豚もも部位1に当って豚もも部位1を押し退けた後、検知アーム132がワーク1に接触するので、検知アーム132がワーク1の下部等に引っかかることなく、確実に大腿骨頭3aに接触することができる。従って、ワーク長Wを確実且つ精度良く検出することができる。
次にワーク1を工程2に移動し、前記第1実施形態と同じ構成をもち、水平方向に配置された丸刃カッタ28で足首部(クランパ11で懸垂された箇所直下の下腿骨部。図1中ラインcの部分。)を全周カットし、後工程の肉引き剥しを可能とする。
次に工程3から工程6までの筋入れ工程は、前記第1実施形態と同一の構成で実施する。ただし、本実施形態では、ロボットアーム30〜50で筋入れ工程(工程3〜工程5)を行なうときのワーク1のサポート機構が図10及び図11に示す第1実施形態と異なるので、本実施形態のサポート機構を図17、図26及び図27により説明する。図17において、ワーク1を背面(脂肪層1a側)から支持する背面サポート機構150が設けられている。背面サポート機構150は、ワーク1に向かって斜めに配置された基部151と基部151から両側に斜め前方に八の字状に延びる腕152と、基部151を支持する支軸153とで構成されている。かかる構成の背面サポート機構150によってワーク1を斜めに傾斜させて支持することにより、ワーク1の重量が腕152に付加されるので、ワーク1にロボットアーム30〜50による筋入れ時の負荷が加わってもワーク1を静止させることができる。また、ワーク1を斜めに傾斜させることにより、ロボットアームの筋入れ作業をやりやすくしている。
なお、本実施形態では、前記第1実施形態(図10及び図11参照)で、正面側に配置されているガイドバー16を用いていない。即ち、背面サポート機構150によってワーク1を斜めに支持しているので、該ガイドバー16を用いなくても筋入れ時のワーク1の固定を可能とする。逆に、該ガイドバー16を設けないため、ワーク長の異なるワーク1にも対応が可能である。
次に図17により、背面サポート機構150の駆動機構を説明する。図17において、背面サポート150は、その基部151が支軸153を介してブロック154に取り付けられている。ブロック154はタイミングベルト157に結合している。そして、サーボモータ158でタイミングベルト157を駆動(回転)させることで、ブロック154はクランパと同期して搬送方向aに動く。
また、ブロック154は搬送方向aと平行に設置した直動(LM)ガイド155にも摺動可能に嵌合されており、ロボットアームからの負荷に対してガタつくことなくスムーズに動作させることができる。
筋入れ工程時には背面サポート機構150はクランパ11と同期してクランパ11と同一速度で搬送方向に移動し、クランパ11に懸垂されたワーク1を背面から支持している。各筋入れ工程(工程3〜5)で背面サポート機構150が別々に設けられており、各背面サポート機構150は、各筋入れ工程の終点位置でワーク1から離れると、ブロック154に取り付けられたエアシリンダ156が作動してクランパ11の搬送路から後退する。そして、該サーボモータの作動によりワーク1の搬送方向と反対方向に戻り、始点位置に戻る。そして、始点位置でエアシリンダ156の作動により、再びクランパ11の搬送路まで前進し、クランパ11と同期して次のワーク1を背面から支持する。
かかる構成の背面サポート機構150によれば、サーボモータにより駆動されるため、速度制御走行が可能になり、クランパ11の任意の搬送速度に対応できる。また、前記第1実施形態の背面サポート15のチェーン駆動式のように広い設置スペースを必要としない利点がある。また、背面サポート機構150が始点位置に戻るときは、無負荷状態であるので、搬送速度の2〜3倍の速度で戻すことができる。このため、ワーク1の搬送速度の高速化に対応できる。
次に工程6で前記第1時と同様の方法で、さら骨6の側面を丸刃カッタ46で縦方向にカットした後、ワーク1を下腿骨引き剥し工程(工程7)に搬送する。図17で、下腿骨引き剥がし装置160は、ワーク1の搬送路を挟んで右足用の下腿骨引き剥し装置160aと左足用の下腿骨引き剥し装置160bとが対面して配置されている。本実施形態の下腿骨引き剥し工程(工程7)を図28〜30により説明する。図28〜30では、右脚のワーク1(R)の場合を例として説明する。第1実施形態の下腿骨引き剥し工程では、図12に示すように、骨間挿入部61aとスクレーパ本体61とは一体に構成されていたが、本実施形態の下腿骨引き剥し装置160aは、骨間挿入部とスクレーパ本体とを別体に構成している。図28及び図29において、まず骨間挿入部161aがワーク1(R)の搬送路に前進して、脛骨2aと腓骨2bとの間に挿入される。その後、第1実施形態と同様に、ワーク1(R)の移動に伴って骨間挿入部161aにより下腿骨部の肉引き剥しが行なわれる。次にスクレーパ本体161と揺動スクレーパ162とが反対側から豚もも部位1の搬送路に前進して図示のようにワーク1(R)に当接される。その後、図30に示すように第1実施形態と同様に、ワーク1(R)の移動に伴ってスクレーパ本体161及び揺動スクレーパ162により下腿骨部の肉引き剥しが行なわれる。なお、板状の揺動スクレーパ162は支軸162aを中心として上下方向に回動するとともに、図示しないバネにより下方に向う弾性力が付加される。
かかる構成によれば、骨間挿入部161aとスクレーパ本体161とが別体に構成されているので、脛骨2aの裏側面(図29中、xの部分)に骨間挿入部161aを確実に当てることができるので、この部分の肉引き剥しを確実に行なうことができる。一方、スクレーパ本体161側では腓骨2bの外側面(図30中、yの部分)にスクレーパ本体161を確実に当てることができるので、この部分の肉引き剥しを確実に行なうことができるので、歩留まりを向上することができる。
本実施形態において、その他の構成は前記第1実施形態と同一である。本実施形態は、左右判別装置110ではワーク1をタクト送りとして、ワーク1の左右判別を正確に行ない、その後の工程では、ワーク1を定速度で連続搬送しながら脱骨処理し、また、ワーク1搬送の高速化に対応可能な背面サポート機構150を用いているので、例えばワーク500本/hrの処理能力を得ることができる。また、ワーク長を確実に計測できるワーク長検出手段130や、前記下腿骨引き剥し装置160を採用しているので、脱骨の歩留まりをさらに向上することができる。
本発明によれば、食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位の除骨処理に際し、従来できなかった筋入れ工程を自動化して自動化率を高め、かつ肉引き剥し工程を大幅に簡素化可能にしたものであり、これによって処理時間を短縮し、処理効率を大幅に向上することができる。

Claims (21)

  1. 食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位を脱骨する方法において、
    前記うで部位又はもも部位の足首部をクランプ装置によって懸垂しながら移動させ、該うで部位又はもも部位の関節部を含め骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする筋入れ工程と、
    筋入れされた該うで部位又はもも部位をクランプ装置に懸垂しながら移動し、該移動方向下流側に向かって下方に傾斜して配置され該うで部位又はもも部位の骨部が通過可能な大きさの凹部を有する板状セパレータの該凹部に該クランプ位置下方の骨部を挿入する位置決め工程と、
    該板状セパレータで肉部を上方から押えながら該うで部位又はもも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該うで部位又はもも部位に斜め上方に向かう引張り力を与えるようにして、該骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥す引き剥し工程とからなり、
    前記筋入れ工程は、予め設定されたプログラムにより駆動制御されるロボットアームの先端部に、切断刃を具えたカットツールを取り付け、複数の切断動作プログラムより選出された選出プログラムに従って前記ロボットアーム及びカットツールを介して切断刃を動作させて、うで部位又はもも部位の骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする工程であることを特徴とするうで部位又はもも部位の脱骨方法。
  2. 前記引き剥し工程の途中過程で前記骨に対し該骨の周回りに1回以上の筋入れを行ない、該骨の表面に付着した生体組織を分離することを特徴とする請求項に1記載のうで部位又はもも部位の脱骨方法。
  3. 骨除骨済みの豚もも部位を脱骨する方法において
    該豚もも部位を前記クランプ装置によって懸垂し移動させながら下腿骨及び大腿骨の表面に沿って該下腿骨及び大腿骨の長手方向に筋入れする筋入れ工程と、
    該筋入れ工程後、該豚もも部位を該移動方向下流側に配置された板状スクレーパに当て、該板状スクレーパの一部を構成する骨間挿入部を該下腿骨の上部で該下腿骨を構成する腓骨と脛骨間に挿入するとともに、該豚もも部位のすね肉を該板状スクレーパの下方に位置させ、かつ該豚もも部位のちまき部を該板状スクレーパに並設された揺動スクレーパの下方に位置させる第1位置決め工程と、
    該豚もも部位の肉部を該板状スクレーパ及び該揺動スクレーパで上方から押さえながら該クランプ装置により該豚もも部位を該移動方向に移動させることにより、肉部が板状スクレーパと揺動スクレーパより移動方向の上流側に移動するにつれて下方向への引張り力を受けるようにして、該揺動スクレーパを該脛骨の形状に追従して上方に傾けながら該下腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥す第1の引き剥し工程と、
    該下腿骨の肉を引き剥した該豚もも部位を該クランプ装置によって懸垂しながら移動させ、該移動方向下流側に向かって下方に傾斜して配置され該移動方向上流側に開口を有し大腿骨上部に位置する関節部が通過可能な大きさを有する凹部を有する板状セパレータの該凹部に該関節部上部を挿入する第2位置決め工程と、
    該板状セパレータで大腿骨の肉を上方から押えながら豚もも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該豚もも部位に対して斜め上方に引張り力を与えるようにして、該大腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すとともに、引き剥がしの途中過程でさら骨下側及び大腿骨頭中間部で該大腿骨の周回りに筋入れを行なう第2の引き剥し工程と、
    該大腿骨部の引き剥がし最終位置で大腿骨頭から肉を切断する最終切断工程とからなり、
    前記筋入れ工程は、予め設定されたプログラムにより駆動制御されるロボットアームの先端部に、切断刃を具えたカットツールを取り付け、複数の切断動作プログラムより選出された選出プログラムに従って前記ロボットアーム及びカットツールを介して切断刃を動作させて、もも部位の骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする工程であることを特徴とするもも部位の脱骨方法。
  4. 前記骨間挿入部を板状スクレーパ本体と別体とし、該板状スクレーパ本体に対して相対移動可能とし、該骨間挿入部を脛骨に当てた状態で前記下腿骨引き剥し工程を行なった後、該板状スクレーパ本体を腓骨に当てた状態で前記下腿骨引き剥がし工程を行なうことを特徴とする請求項3に記載のもも部位の脱骨方法。
  5. 前記筋入れ工程は、
    豚もも部位のひざ関節上部から入り刃先端が大腿骨表面に沿い、刃の中間部は内もも部としんたま部の間の膜に沿うように大腿骨下端まで筋入れする第1の筋入れ工程と、
    下腿骨上部から下腿骨表面に沿ってひざ関節下側まで筋入れする第2の筋入れ工程と、
    下腿骨上部からちまき部に入り刃先端がさら骨側面を通りひざ関節下側まで筋入れする第3の筋入れ工程とからなり、
    前記第2の引き剥し工程において、前記クランプ装置で該豚もも部位を前記板状セパレータから離れる方向に移動させる際にさら骨側を該移動方向上流側に位置させることを特徴とする請求項3に記載のもも部位の脱骨方法。
  6. 前記筋入れ工程前に、前記豚もも部位の脂肪面が常に同一方向となるように前記クランプ装置に懸垂し、懸垂された該豚もも部位の下方から該豚もも部位の中心と同一線上に揺動中心点を持つプレートを上昇させ、該プレートが大腿骨頭に接触して傾斜した方向を検出して左脚か右脚かを判別するとともに、
    該プレートの上昇量を検知して該上昇量から該豚もも部位の長さを演算することを特徴とする請求項3に記載のもも部位の脱骨方法。
  7. 前記筋入れ工程は、筋入れされる豚もも部位の左脚又は右脚の別及び大きさに応じて予め切断刃の動きを複数のプログラムに設定しておき、左脚又は右脚の判別結果及び豚もも部位の長さの検出結果に基づき前記複数の設定プログラムの中から左脚又は右脚の判別結果及び豚もも部位の長さの検出値に対応するプログラムを選出し、該選出されたプログラムに従って前記ロボットアーム及びカットツールを介して切断刃を動かすことを特徴とする請求項6に記載のもも部位の脱骨方法。
  8. 食肉用家蓄屠体のうで部位又はもも部位を脱骨する装置において、
    前記うで部位又はもも部位を懸垂するクランプ装置と、
    該クランプ装置を水平方向に移動させる移動機構と、
    該うで部位又はもも部位の骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする装置と、
    該筋入れ装置の該移動方向下流側で該移動方向下流側に向かって傾斜して配置され、該うで部位又はもも部位の骨部が挿入可能な大きさの凹部を有する板状セパレータとを備え、
    該クランプ位置の下方で該板状セパレータの凹部に骨部が挿入された該うで部位又はもも部位を該板状セパレータで上方から押えた状態で該うで部位又はもも部位を該移動方向に移動させることにより、該うで部位又はもも部位に斜め上方に向かう引張り力を与えるようにして、該うで部位又はもも部位の骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すように構成したことを特徴とするうで部位又はもも部位の脱骨装置。
  9. 前記移動機構に対して揺動支点を介して前記クランプ装置を取り付け、該クランプ装置を該移動機構による移動方向に揺動可能に構成したことを特徴とする請求項8に記載のうで部位又はもも部位の脱骨装置。
  10. 骨除骨済みの豚もも部位を脱骨する装置において
    足首を挟んで豚もも部位を懸垂するクランプ装置を搬送する搬送手段と、
    該豚もも部位の下腿骨及び大腿骨の表面に沿って該下腿骨及び大腿骨の長手方向に筋入れを行う筋入れ手段と、
    該筋入れ手段の前記移動機構による豚もも部位の移動方向下流側に配置され、前記クランプ装置に懸垂された豚もも部位の下腿骨の上部で該下腿骨を構成する腓骨と脛骨との間に挿入される骨間挿入部、豚もも部位のすね肉を上方から押さえる板状スクレーパ、及び豚もも部位のちまき部を上方から押さえ該脛骨の形状に追従して揺動する揺動スクレーパからなるスクレーパ手段で構成された第1の引き剥し手段と、
    該スクレーパ手段の該移動方向下流側に配置され、該移動方向下流側に向かって下方に傾斜して配置され該移動方向上流側に開口を有し該豚もも部位の大腿骨上部に位置するひざ関節の上部が挿入可能な凹部を有する板状セパレータ、及び該大腿骨の肉を引き剥す途中過程で該大腿骨の周回りに筋入れを行なうとともに、該大腿骨部の引き剥がし最終位置で大腿骨頭から肉を切断するカッタ機構で構成された大腿骨周りの肉を引き剥がす第2の引き剥し手段とを備え、
    下腿骨からの肉引き剥しに際しては、該下腿骨の肉を該スクレーパ手段で上方から押えながら豚もも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該豚もも部位に対して斜め上方に引張り力を与えるようにして、該下腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すようにし、
    該大腿骨からの肉引き剥しに際しては、ひざ関節上部が該凹部に挿入された豚もも部位を、該ひざ関節上部の高さ位置で該大腿骨の肉を上方より押さえながら、前記豚もも部位を該クランプ装置により該移動方向に移動させることにより、該もも部位に対して斜め上方に引張り力を与えるようにするとともに、該カッタ機構による筋入れを併用して該大腿骨の肉を引き剥すように構成したことを特徴とするもも部位の脱骨装置。
  11. 前記筋入れ手段は、
    豚もも部位のひざ関節上部から入り刃先端が大腿骨に沿い、刃の中間部は内もも部としんたま部の間の膜に沿うように大腿骨下端まで筋入れする第1の筋入れ手段と、
    下腿骨上部から下腿骨表面に沿ってひざ関節下側まで筋入れする第2の筋入れ手段と、
    下腿骨上部からちまき部に入り刃先端がさら骨側面を通りひざ関節下側まで筋入れする第3の筋入れ手段とからなることを特徴とする請求項10に記載のもも部位の脱骨装置。
  12. 前記筋入れ手段の前記移動方向上流側に配置され、揺動軸に対して揺動可能であり前記クランプ装置で懸垂される豚もも部位の大腿骨頭に接触すると揺動するプレートを有して前記豚もも部位の下方から、揺動中心が懸垂された前記豚もも部位の鉛直中心線上を通るように該プレートを上昇させ、プレートが大腿骨頭に接触して傾斜した方向を検出して左脚又は右脚の別を判別し、前記プレートの上昇量を検出して該上昇量から該豚もも部位の長さを演算する左右判別手段と、を設けたことを特徴とする請求項10に記載のもも部位の脱骨装置。
  13. 前記筋入れ手段の前記移動方向上流側に配置された左脚又は右脚の別を判別する左右判別手段は、
    脂肪面が常に同一方向を向くように足首部を前記クランプ装置に懸垂された豚もも部位を左右両側から挟み込む位置に配置された二対の計測アームと、
    各計測アーム間の間隔を可変とし該豚もも部位を挟んだ位置で該計測アームを停止させる駆動装置と、
    左脚又は右脚の別を判定する手段を備え、
    停止した該左右二対の計測アーム間の間隔を検知しそれらの大小を比較して左脚又は右脚の別を判別することを特徴とする請求項10に記載のもも部位の脱骨装置。
  14. 前記筋入れ手段の前記移動方向上流側に配置され、
    脂肪面が常に同一方向を向くように足首部を前記クランプ装置に懸垂された豚もも部位の下方から、該クランプ装置と同一方向かつ同速度で移動しながら該豚もも部位に向かって前進かつ上昇可能に構成された台座と、
    該台座に回動可能に設けられ大腿骨頭に当って下方に回動する検知アームと、
    該台座に設けられ該検知アームの接近又は接触を検知するスイッチと、
    該検知アームの前方に位置して該台座に回動可能に設けられ、該台座が該豚もも部位に接近したときに最初に該豚もも部位下部に接触し、該検知アームと豚もも部位下部との間隔を保つとともに、豚もも部位からの反力により下方に回動する押し退けアームと、を備えたワーク長検出手段を設け、
    該スイッチが該検知アームの接近又は接触を検知したときの該台座の上昇量を検出して該上昇量から該豚もも部位の長さを演算することを特徴とする請求項13に記載のもも部位の脱骨装置。
  15. 前記筋入れ手段は、筋入れを行う切断刃と、筋入れされる豚もも部位の左脚又は右脚の別及び大きさに応じて切断刃の動きを予め設定した複数の設定プログラムと、前記左右判別手段の判別結果及びワーク長検出手段の検出結果に基づき前記複数の設定プログラムの中から左脚又は右脚の判別結果及び豚もも部位の長さの検出値に対応するプログラムを選出する手段と、該選出されたプログラムに従って切断刃を動かす手段と、から構成されることを特徴とする請求項12〜14のいずれかの項に記載のもも部位の脱骨装置。
  16. 前記クランプ装置搬送手段とは別に前記筋入れ手段間を移動し、前記クランプ装置と同間隔で設けられクランプ装置の搬送速度と同期して前記豚もも部位の背面中央部を押える背面サポート部材を搬送する搬送手段と、
    該第1から第3の筋入れ手段による筋入れ工程を行なう領域に該豚もも部位の搬送路に沿って配置され該豚もも部位の寛骨除骨部を正面側から押えるガイドバーとを備え、
    筋入れ工程の間の豚もも部位の位置を安定させたことを特徴とする請求項11に記載のもも部位の脱骨装置。
  17. 前記筋入れ手段の前記移動方向下流側で前記クランプ装置の搬送路を挟んで右脚用スクレーパ手段と左脚用スクレーパ手段とを設け、
    前記左右判別手段の判別結果に基づいて該右脚用スクレーパ手段又は左脚用スクレーパ手段のいずれを用いるか判断する手段を備えたことを特徴とする請求項12又は13に記載のもも部位の脱骨装置。
  18. 前記板状スクレーパの凹部の入口側を開閉可能なチャッキング装置を設けたことを特徴とする請求項8又は10のいずれか記載のうで部位又はもも部位の脱骨装置。
  19. 前記搬送手段が、豚もも部位を懸垂した前記クランプ装置を、ワーク長検出手段、前記筋入れ手段、下腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥す第1の引き剥がし手段、及び大腿骨の周囲に付着した肉を下方に引き剥すとともに、引き剥がしの途中過程でさら骨下側及び大腿骨頭中間部で該大腿骨の周回りに筋入れを行なう第2の引き剥がし手段間を一定速度で連続搬送する連続搬送機構であって、
    前記クランプ装置に豚もも部位を懸垂する前に該豚もも部位が左右のどちらであるかを判別する左右判別手段と、該左右判別手段に豚もも部位をタクト送りするタクト送り搬送機構と、該タクト送り搬送機構と前記連続搬送機構との間に配置され、前記クランプ装置に同期しながら前記クランプ装置と同一方向にかつ同一速度に一定区間移動するクランプ台と、該クランプ台から前記クランプ装置に豚もも部位を押し出すプッシャと、を備えたことを特徴とする請求項10に記載のもも部位の脱骨装置。
  20. 請求項1に記載の食肉用家畜屠体のうで部位又はもも部位を脱骨する方法における前記筋入れ工程にて、前記うで部位又はもも部位の関節部を含め骨の表面に沿って該骨の長手方向に筋入れする切断動作をコントローラに実行させるためのプログラムであって、
    前記コントローラには、前記筋入れされるうで部位又はもも部位の左側又は右側の別及び大きさに応じて前記切断刃の動きが予め複数設定されるとともに、前記筋入れの部位が2以上に区分され、該区分された筋入れの部位に応じて前記切断刃の動きが対応付けられており、
    前記うで部位又はもも部位の移動方向に対して直列に複数配置され、前記切断刃が取り付けられた6軸多関節ロボットに対して夫々異なる前記筋入れの部位が特定され、
    前記コントローラにて、前記6軸多関節ロボットに特定された前記筋入れの部位に基づき該当する前記切断刃の動きを選択し、該選択した切断刃の動きを制御するための制御信号を前記特定された6軸多関節ロボットに送信することにより、前記複数の6軸多関節ロボットにて前記筋入れの一連の工程を行わせるようにしたことを特徴とするうで部位又はもも部位の脱骨方法における切断動作を実行させるためのプログラム。
  21. 前記筋入れする部位が豚もも部位であって、
    前記6軸多関節ロボットが少なくとも3台設けられており、
    前記コントローラには、第1の6軸多関節ロボットに対して前記筋入れされる豚もも部位のうちひざ関節上部から大腿骨下端までの部位が、第2の6軸多関節ロボットには下腿骨上部からちまきを通らずひざ関節下側までの部位が、第3の6軸多関節ロボットには下腿骨上部からちまきを通ってひざ関節下側までの部位が夫々特定されていることを特徴とする請求項20に記載のうで部位又はもも部位の脱骨方法における切断動作を実行させるためのプログラム。
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