JP2013255471A5 - - Google Patents

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骨付きモモ肉の脱骨装置及び脱骨方法
本発明は、食鶏屠体等の骨付きモモ肉の脱骨処理に用いられる脱骨装置及び脱骨方法に関する。
食鶏屠体など、食肉用家畜の骨付きモモ肉の脱骨処理は、従来より、省人化、歩留まり向上及び正肉形状の安定化等を目的として開発が進められてきた。骨付きモモ肉は膝関節付近に骨部と肉部とを強固に結合している筋や腱があるので、これらを正確に切断する必要がある。特許文献1には、食鶏屠体の骨付きモモ肉の筋入れ工程を自動化した技術が開示されている。
特許文献2には、既設の脱骨手段又は手作業により足首から膝関節までの脱骨を終了した骨付きモモ肉を対象として大腿部のモモ肉引き剥がしを自動化した脱骨技術が開示されている。特許文献3には、本発明者等が先に開発した脱骨技術が開示されている。この脱骨技術は、足首、下腿骨及び大腿骨を一体としたまま、骨部と肉部とを別々に分離するものであり、食鶏屠体等の骨付きモモ肉の投入から骨肉分離までを完全自動化したものである。骨付きモモ肉を自動脱骨する場合、通常、骨付きモモ肉を足首を介してクランプ装置に吊下し、骨付きモモ肉をクランプ装置で移動させながら、複数の脱骨処理を行うことで、自動化と省力化を図っている。
特開平11−333894号公報 特開2002−10732号公報 国際公開WO2011/121899号公報
図12は、食鶏屠体の骨付きモモ肉を示す。食鶏屠体の骨付きモモ肉は、足首fを含む下腿部Xと大腿部Yとからなる。下腿骨kと大腿骨jとは膝関節hで繋がっている。日本では、足首f、下腿骨k及び大腿骨jを含む骨部と、下腿部X及び大腿部Yの肉部mとを別々に分離する脱骨方法が一般的であった。一方、海外では、図示のように、下腿部Xと大腿部Yとを別々に分離し、かつ大腿部Yを大腿骨jと大腿肉m1とに分離し、下腿部X及び大腿肉m1を正肉として別々の用途に供するのが標準的である。
図12に示す脱骨方法の場合、従来の脱骨方法は、下腿部と大腿部とを切断した後、大腿部から大腿骨を強引に抜き取る方法を採用している。そのため、大腿骨に残留した肉量が多くなり、肉の歩留まりが低下すると共に、大腿が筒状になったままであるので、正肉としての見栄えや品質が低下すると共に、調理しにくいという問題がある。また、下腿部と大腿部とを膝関節の位置で正確に切断できず、下腿部及び大腿部が不揃いな形態となり、これによって、下腿部及び大腿部の歩留まりが低下するという問題がある。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、骨付きモモ肉を下腿部と大腿部とに分離すると共に、大腿部を大腿肉と大腿骨とに分離する脱骨処理を行うに際し、切断時の肉の歩留まりを高め、かつ正肉を見栄えのある形態として、品質や商品価値を高めることができる脱骨処理を実現することを目的とする。また、かかる脱骨処理を自動化した脱骨装置を実現することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の骨付きモモ肉の脱骨装置は、下腿部と大腿部とからなる骨付きモモ肉を足首を介して吊下するクランプ装置と、クランプ装置を複数の処理部に順々に搬送する送り装置とを備え、骨付きモモ肉をクランプ装置に吊下しながら複数の処理部に移動させることで、骨付きモモ肉の投入から分離までの脱骨処理を自動化できる。
本発明の脱骨処理部は、骨付きモモ肉のクランプ装置のクランプ位置から膝関節までの膝関節長を測定する膝関節長測定部と、膝関節長測定部で測定した関節長に基づいて筋入れ始点を位置決めし、大腿部を膝関節から長手方向に大腿骨頭まで筋入れする大腿部筋入れ部と、膝関節長測定部で測定した関節長に基づいて切断位置を位置決めし、下腿肉と大腿肉とを膝関節の部分で切断する肉部切断部と、膝関節長測定部で測定した関節長に基づいてミートセパレータの位置を位置決めし、大腿肉を大腿骨から引き剥がす大腿肉分離部と、大腿骨を下腿部から切断する大腿骨分離部とを備えている。
本発明では、大腿部筋入れ部で大腿部を膝関節から長手方向に大腿骨頭まで筋入れするので、分離後の大腿肉が筒状にならず、展開した状態となるので、正肉として見栄えある形態にでき、品質及び商品価値を高めることができる。また、膝関節長測定部で測定した関節長に基づいて、各処理部で骨付きモモ肉に対する筋入れ刃や切断刃の位置を位置決めするので、筋入れ刃や切断刃を正確に位置決めできる。そのため、下腿部及び大腿部が不揃いな形態とならず、かつ下腿部及び大腿部の歩留まりを向上できる。
本発明装置において、膝関節長測定部は、骨付きモモ肉を膝関節から折り曲げる折り曲げ部材と、クランプ装置のクランプ位置から折り曲げ部材によって折り曲げられた膝関節の内側部位まで下降する測定部材と、測定バーの下降量を測定する測定手段とを有するとよい。これによって、クランプ位置を基準とすると共に、膝関節を折り曲げた状態とし、この折り曲げ部を測定することで、膝関節長を簡易に測定できる。
本発明装置において、送り装置は、クランプ装置を昇降可能にする機構を有し、膝関節長測定部は、骨付きモモ肉の表面に当接する測定部材と、クランプ装置の昇降によって変動する該測定部材の二次元座標から骨付きモモ肉の下端位置を測定し、クランプ装置のクランプ位置及び骨付きモモ肉の下端位置から骨付きモモ肉の全長を測定する全長測定手段と、全長測定手段で測定した骨付きモモ肉の全長と、下腿部の長さと大腿部の長さの割合に関する収集データから、膝関節長を演算する膝関節長演算手段とを有しているとよい。
このように、クランプ装置を昇降可能にすることで、各処理部で切断刃やミートセパレータの高さを固定したまま脱骨処理が可能になる。そのため、各処理部で切断刃やミートセパレータの動作を制御する制御装置を簡素化かつ低コスト化できる。また、クランプ装置の高さを制御することで、骨付きモモ肉の位置決めを正確に行うことができる。また、骨付きモモ肉の膝関節長及び全長を正確に測定できるので、これらの測定値を後工程における切断刃やミートセパレータの位置決めに利用することで、分離後の下腿部と大腿部の不揃いをなくし、かつ肉の歩留まりを向上できる。
本発明装置において、大腿骨分離部は、全長測定手段で測定した骨付きモモ肉の全長と、膝関節長演算手段で求めた膝関節長とから、ミートセパレータの始点及び終点を設定するものであるとよい。これによって、ミートセパレータの始点及び終点を正確に位置決めできるので、大腿部の分離を支障なく行うことができる。
本発明装置において、大腿骨分離部は、下腿部に対して大腿骨を折り曲げた状態で骨付きモモ肉を載置する台座と、台座に載置された骨付きモモ肉を両側から固定する固定部材と、固定部材と台座との間を走行して骨付きモモ肉から大腿骨を切断する切断刃とを有しているとよい。このように、骨付きモモ肉を台座及び固定部材で固定した状態で大腿骨を切断するので、大腿骨を正確に切断できる。
本発明の骨付きモモ肉の脱骨方法は、下腿部と大腿部とからなる骨付きモモ肉を足首を介して吊下しながら脱骨処理を行うものであり、骨付きモモ肉のクランプ装置のクランプ位置から膝関節までの膝関節長を測定する膝関節長測定工程と、膝関節長測定工程で測定した膝関節長に基づいて筋入れ始点を位置決めし、大腿部を膝関節から長手方向に大腿骨頭まで筋入れする大腿部筋入れ工程と、膝関節長測定工程で測定した膝関節長に基づいて切断位置を位置決めし、下腿肉と大腿肉とを膝関節の部分で切断する肉部切断工程と、膝関節長測定工程で測定した膝関節長に基づいてミートセパレータの位置を位置決めし、大腿肉を大腿骨から引き剥がす大腿肉分離工程と、大腿骨を下腿部から切断する大腿骨分離工程とからなるものである。
本発明方法では、大腿部筋入れ部で大腿部を膝関節から長手方向に大腿骨頭まで筋入れするので、分離後の大腿肉が筒状にならず、展開した状態となり、正肉として見栄えある形態にでき、品質及び商品価値を高めることができる。また、膝関節長測定部で測定した関節長に基づいて、各処理部で骨付きモモ肉に対する筋入れ刃や切断刃の位置を位置決めするので、筋入れ刃や切断刃を正確に位置決めできる。そのため、下腿部及び大腿部が不揃いな形態とならず、かつ下腿部及び大腿部の歩留まりを向上できる。
本発明方法において、膝関節長測定工程は、骨付きモモ肉を膝関節から折り曲げる折曲げステップと、クランプ装置のクランプ位置から折り曲げられた膝関節の内側部位まで測定バーを降下させ、該測定バーの降下量を測定する測定ステップとからなるとよい。これによって、クランプ位置を基準とすると共に、膝関節を折り曲げた状態とし、この折り曲げ部を測定することで、膝関節長を簡易に測定できる。
本発明方法において、膝関節長測定工程は、骨付きモモ肉の表面に測定部材を当接させる第1ステップと、クランプ装置の昇降によって変動する該測定部材の二次元座標から骨付きモモ肉の下端位置を測定する第2ステップと、クランプ装置のクランプ位置及び測定した骨付きモモ肉の下端位置から骨付きモモ肉の全長を測定する第3ステップと、測定した骨付きモモ肉の全長と、下腿部の長さと大腿部の長さの割合に関する収集データとから、前記膝関節長を演算する第4ステップとからなり、大腿部筋入れ工程及び膝関節長測定工程を骨付きモモ肉を上昇させながら同時に行うものであるとよい。
これによって、処理工程を簡素化できると共に、骨付きモモ肉の膝関節長及び全長を正確に測定できる。これらの測定値を後工程で切断刃やミートセパレータの位置決めに利用することで、分離後の下腿部と大腿部の不揃いをなくし、かつ肉の歩留まりを向上できる。
本発明方法において、肉部切断工程は、膝関節内側部位と大腿肉とを接続する腱を切断するステップを含むものであるとよい。膝関節内側部位には、膝関節内側部位と大腿肉とを結合している強固な腱が存在しているので、この腱を切断することで、下腿部と大腿部との切断が容易になる。
本発明によれば、大腿部を膝関節から大腿骨頭まで筋入れするようにしているので、分離後の大腿肉が筒状にならず、展開した状態となるので、正肉として品質及び商品価値を高めることができると共に、各処理工程で切断刃やミートセパレータを正確に位置決めできる。そのため、下腿部及び大腿部が不揃いな形態とならず、かつ下腿部及び大腿部の歩留まりを向上できる。また、図12に示す脱骨処理を完全自動化した装置を実現できる。
本発明を食鶏屠体の骨付きモモ肉の脱骨処理に適用した一実施形態に係る脱骨装置を模式的に示す全体構成図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の一部を示す斜視図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の昇降軸の正面図である。 図3中のA方向から視た側面図である。 図3中のB−B線に沿う断面図である。 前記実施形態の脱骨処理工程の一部(前部)を示す工程図である。 前記実施形態の脱骨処理工程の一部(中部)を示す工程図である。 前記実施形態の脱骨処理工程の一部(後部)を示す工程図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の処理ステーションの膝関節長測定装置を示す斜視図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の第2処理ステーションの正面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の第2処理ステーションの平面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の第6処理ステーションでの動作を示す説明図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の第10処理ステーションの大腿骨切断装置を示す斜視図である。 骨付きモモ肉の分離方法を示す説明図である。 特許文献3の脱骨工程を示す説明図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明を食鶏屠体の骨付きモモ肉の脱骨処理に適用した一実施形態を図1〜図11に基づいて説明する。図1は脱骨装置10の全体構成を模式的に示す図である。脱骨装置10は、特許文献3に開示された脱骨方法(以下「脱骨方法1」という。)と本発明の脱骨方法とを実施可能な構成を有する自動脱骨装置である。骨付きモモ肉(以下「ワーク」という。)の投入から最終工程までを行う各処理ステーションが円形にかつ互いに等間隔に配置された1個の組立体から構成されている。ワークwはクランプ装置12に足首fをクランプされ、クランプ装置12に吊下されながら各処理ステーション間を移動する。
本実施形態における脱骨装置10は左足用脱骨装置であり、各処理ステーションは、第1処理ステーション1STから矢印a方向へ順々に配置されている。一方、右足用脱骨装置の場合は、第1処理ステーション1STから矢印b方向に順々に配置される。
ワークwは、第1処理ステーション1STに設けられた投入装置14(0処理ステーション0ST)に投入される。投入装置14は垂直軸16aを中心に断続回転する回転体16と、回転体16の外周面に90°毎の等間隔に配置された4個の懸垂ブラケット18と、クランプ装置12に対面する側に設けられたプッシャ20とからなる。回転体16は90°ずつ回転する断続回転を行い、その動きはクランプ装置12の断続歩進と同期している。懸垂ブラケット18は、外側へ開口する凹部18aが形成され、凹部18aにワークwの足首fが挿入される。凹部18aにワークwを懸垂させる手段は、オペレータが手動で行ってもよく、あるいは自動載架装置により行ってもよい。
ワークwが懸垂された懸垂ブラケット18は、90°回転した位置に膝関節長測定装置80が設けられ、膝関節長測定装置80で足首fのクランプ位置直下から膝関節hまでの長さ(膝関節長L)を測定する。なお、脱骨方法1を行う場合、ここで膝関節長Lの測定を行わず、ワークwをクランプ装置12に移し替える動作のみ行う。
次に、ワークwは90°回転してクランプ装置12に移し替えられる。クランプ装置12に吊下されたワークwは、第1処理ステーション1STから第2処理ステーション2STに移動する。第2処理ステーション2STでは、測定した膝関節長Lに基づいて筋入れ刃を位置決めし、ワークwの大腿部Yの筋入れを行うと同時に、ワークwの全長測定を行う。一方、脱骨方法1を行う場合は、ここでクランプ位置直下から大腿骨頭に至るワーク全長に亘る筋入れとワークwの全長測定とを行う。
本実施形態では、第3処理ステーション3ST及び第4処理ステーション4STでは、ワークwに対して何らの処理を行わず、これらの処理ステーションを通過させる。脱骨方法1を行う場合、第3処理ステーション3STで、クランプ位置直下の足首周囲の腱を切断する。第4処理ステーション4STでは、下腿骨kの外周に付着している小骨筋を切断する。第5処理ステーション5STで、本実施形態は膝関節内側筋を切断する。脱骨方法1を行う場合、ミートセパレータで肉部を押えながら、ワークwを引き上げて膝関節hを露出させる。
本実施形態では、第6処理ステーション6STでワークwに何らの処理を行わず、ワークwを通過させる。脱骨方法1を行う場合、ここで膝関節位置を測定すると共に、膝関節hに付着したX筋を切断する。第7処理ステーション7ST及び第8処理ステーション8STで、本実施形態は、膝関節外側筋及び軟骨を切断する。脱骨方法1を行う場合、同様に膝関節外側筋及び軟骨を切断しながら、ミートセパレータで肉部mを膝関節hから引き剥がす。
第9処理ステーション9STで、本実施形態では大腿肉m1を大腿骨jから分離し排出させる。脱骨方法1を行う場合は肉部を大腿骨jから分離する。第10処理ステーション10STで、本実施形態では大腿骨jを下腿骨kから分離すると共に、分離した下腿部X及び大腿骨jを排出する。脱骨方法1を行う場合、ここで残った骨部(足首、下腿骨k及び大腿骨jが一体となったもの)をクランプ装置12から落下させ排出する。
次に、図2〜図5により、脱骨装置10の構成を説明する。図2に示すように、クランプ装置12は昇降軸50の下端部に取り付けられている。昇降軸50は、脱骨装置10の上部及び下部に設けられた円形の送り環22及び42に取り付けられている。送り環22及び42は脱骨装置10の回転中心O(図1参照)を中心に矢印a方向に断続的に回転する。そのため、クランプ装置12は、回転中心Oを中心に円軌跡を描きながら、処理ステーション間を移動し、各処理ステーションでは一時停止する。各処理ステーションにおけるクランプ装置12の昇降は、各処理ステーションに夫々設けられたサーボモータ24によって行われる。
脱骨装置10の上部及び下部には、円形の支持桁26が設けられ、該支持桁26に支持フレーム28が取り付けられている。支持フレーム28には、サーボモータ24や外板32等が取り付けられている。外板32には昇降軸50に設けられた昇降ローラ52が走行するガイド溝30が設けられている。クランプ装置12は、昇降軸50を構成する回動軸54の下端に取り付けられている。クランプ装置12は、ワークwの足首fが挿入される溝12bを有するクランプ部12aと、溝12bを開閉するチャック12cとからなる。チャック12cの開閉動作は、脱骨装置10の運転を制御するコントローラ150(図8参照)によって制御される。
図3〜図5に示すように、昇降軸50は、上端が送り環22に結合された一対のガイドバー56と、ガイドバー56に遊嵌されガイドバー56に沿って摺動可能な摺動ブラケット58と、摺動ブラケット58に形成された孔に遊嵌され、摺動ブラケット58に対して回動可能な回動軸54とで構成されている。回動軸54の下端にクランプ装置12が取り付けられている。回動軸54は摺動ブラケット58と共に上下動する。脱骨装置10の下部には、送り環22と同様の円形の送り環42が設けられ、ガイドバー56の下端は固定具60を介して、送り環42に取り付けられている。送り環22及び42は、駆動装置(図示省略)によって、所定角度ずつ断続回転する。
第1処理ステーション1STから第10処理ステーション10STまで、各処理ステーションは回転中心Oに対して等角度に配置されている。図2には1個のクランプ装置12のみ図示されているが、実際の装置では、各処理ステーションに夫々1個のクランプ装置12が配置するように、送り環22及び42に複数の昇降軸50が等間隔に取り付けられている。
回動軸54の上端にはコイルバネ62が巻装され、コイルバネ62の直下方位置で、回動軸54にアーム64を介して搖動ローラ66が取り付けられている。コイルバネ62の一端は、摺動ブラケット58と一体に形成された止め金68に結合されている。これによって、回動軸54には、現状位置を保持するようにコイルバネ62の弾性力が付勢されている。
搖動ローラ66の下方位置で、摺動ブラケット58に昇降ローラ52が取り付けられている。各処理ステーション間の外板32には、ガイド溝30が形成され、ガイド溝30は昇降ローラ52が走行する走行路となっている。クランプ装置12が処理ステーション間を移動するとき、昇降ローラ52がガイド溝30を走行することで、クランプ装置12の上下方向位置が決定される。
図3及び図5に示すように、送り環42の上面に軸受70が設けられ、軸受70には、ブレーキシュー72がピン72aを中心に回動自在に装着されている。ブレーキシュー72は、その基部72bに対してやや斜め上方に配置されている。基部72bと送り環42の上面との間にコイルバネ74が介装され、コイルバネ74の弾性力によってブレーキシュー72は回動軸54の表面に押し付けられている。昇降ローラ52がガイド溝30を走行していないとき、コイルバネ74の弾性力によってブレーキシュー72が回動軸54の表面に押し付けられ、クランプ装置12の落下を防止している。
図2において、各処理ステーションでワークwを上昇させる手段は、サーボモータ24と、上下方向に設けられ、サーボモータ24によって回動するネジ軸34と、ネジ軸34に螺合した昇降ブロック36とで構成されている。ネジ軸34の回動によって昇降ブロック36が昇降する。ガイド溝30を走行して昇降ブロック36の上面に達した昇降ローラ52は、ネジ軸34の回動によって昇降ブロック36と共に上昇する。昇降ローラ52が上昇すると、昇降ローラ52と一体の摺動ブラケット58及び回動軸54が上昇し、回動軸54に連結されたクランプ装置12及びワークwが上昇する。サーボモータ24の回転数に応じてワークwの昇降量が決まる。
回動軸54の上昇中は、コイルバネ74の弾性力がブレーキシュー72に作用し、ブレーキシュー72が回動軸54の表面に押圧しているので、回動軸54の落下を防止できる。基部72bの上部にローラ76が設けられている。ガイド溝30がクランプ装置12の移動方向(矢印a方向)に向かって下降する方向に形成された領域においては、支持桁28にガイドレール38が取り付けられている。この領域で昇降ローラ52がガイド溝30を走行するとき、昇降ローラ52がガイド溝30に入る前に、ローラ76がガイドレール38の下面に入り込み、ガイドレール38によって基部72bが下方へ押し下げられる。基部72bが押し下げられることで、ブレーキシュー72が回動軸54の表面から離れる。これによって、回動軸54の下降が自由になり、昇降ローラ52がガイド溝30を走行可能になる。
次に、各処理ステーションにおける処理工程を具体的に説明する。図6Aに示すように、第1処理ステーション手前のワーク投入部(0ST)において、ワーク懸垂位置から懸垂ブラケット18が90°回転した位置(L測定部)に、膝関節長測定装置80が設けられている。膝関節長測定装置80で足首fのクランプ位置から膝関節hまでの長さ(膝関節長L)を測定する。
図7に示すように、膝関節長測定装置80は、測定アーム82、押え板84及び折曲げバー86を備えている。測定アーム82はエアシリンダ88のピストンロッド90と連結されている。測定アーム82はエアシリンダ88によって上下方向に駆動される。シャフト92はピストンロッド90に連結され、ピストンロッド90と共に昇降する。シャフト92の昇降量(即ち、ピストンロッド90の昇降量)をエンコーダ94で測定することで、測定アーム82の昇降量を測定できる。押え板84及び折曲げバー86は、駆動装置96によって矢印方向へ進退する。
図6Aにおいて、L測定部では、押え板84でワークwの下腿部Xを押え、折曲げアーム86で大腿部Yを上方へ折り曲げる。同時に、懸垂ブラケット18の高さ付近に配置された測定アーム82を下降させ、測定アーム82をワークwの膝関節内側部位に押し付ける。この押付け位置の測定アーム82の高さと懸垂ブラケット18の高さとの差Lを測定し、測定値Lを膝関節長とする。懸垂ブラケット18とクランプ装置12とは同一高さに配置され、かつ懸垂ブラケット18とクランプ装置12とは足首fの同一部位をクランプするように構成されているので、測定値Lはクランプ装置12と測定アーム82との高さの差でもある。測定値Lはコントローラ150に入力される。
図1に示すように、ワークwを懸垂した懸垂ブラケット18は、さらに90°回転してクランプ装置12に対面する。ここでクランプ装置12の溝12bは開放された状態にある。ワークwはプッシャ20によりクランプ装置12に押し出され、クランプ装置12に移し替えられる。ワークwがクランプ装置12に移し替えられた後、コントローラ150によってチャック12cが溝12bの入口を閉じる。その後、クランプ装置12は第2処理ステーション2STに移動する。第2処理ステーション2STでは、大腿部Yの筋入れとワークwの全長測定を行う。この処理工程を図6A、図8及び図9により具体的に説明する。
図6Aに示すように、第1処理ステーション1STから第2処理ステーション2STにワークwを移動する経路で、一旦ワークwを引き下げる。ワークwが第2処理ステーション2STに到達した後、第1処理ステーション1STで測定した膝関節長Lに基づいて、ワークwの引き上げ量を決定する。この引き上げ量に基づいてワークwを引き上げ、筋入れナイフ148を筋入れ始点(膝関節h)に合わせる。同時に測定板132をワーク表面に当接する。この状態でワークwを引き上げることで、筋入れナイフ148を膝関節hから大腿骨jの表面に沿って矢印c方向(図8参照)に下降させる筋入れと全長測定とを同時に行う。この全長測定値を元に、下腿部Xの長さと大腿部Yの長さの割合に関して、すでに収集済みのデータから膝関節長Lを演算する。ここで求めた膝関節長Lに基づいて、第3処理ステーション3ST以降でのワークwの高さを位置決めする。
図8及び図9により、第2処理ステーション2STに設けられた筋入れ兼全長測定装置100の構成を説明する。平坦面を有する姿勢保持板102がワークwの移動路を遮るように垂直方向に設けられている。クランプ装置12に吊下されたワークwは、第1処理ステーション1STから移動し、姿勢保持板102に接して止まる。基台104に固定された支持板106にエアシリンダ108が固定され、エアシリンダ108のピストンロッド108aにプッシャ110が取り付けられている。
姿勢保持板102の左側には、支持フレーム112に固定された支持板114にエアシリンダ116が固定されている。エアシリンダ116のピストンロッド116aにはプッシャ118が設けられている。プッシャ110の下方にはプッシャ120が設けられ、プッシャ120は回動軸122に回動可能に支持されている。回動軸122はエアシリンダ(図示省略)によって回動し、プッシャ120をワークwに対して接近又は離隔させる。ワークwが姿勢保持板102に接して停止すると、プッシャ110、118及び120がワークwに向かって接近し、ワークwを三方から押える。
また、図9に示すように、姿勢保持板102と対面する位置に、押え板124が上下方向に配置されている。押え板124はアーム128を介して駆動装置130に接続され、軸126を中心に回動可能になっている。アーム128は駆動装置130によって軸126を回動する方向に駆動される。ワークwが姿勢保持板102に接して停止すると、押え板124が124’の位置からワークwに向かって回動し、ワークwの一方の平坦面を押圧し、ワークwの他方の平坦面を姿勢保持板102に押し付け固定する。
図8に示すように、プッシャ110の下方には、測定板132が設けられている。測定板132は、アーム134を介してアーム136に取り付けられている。アーム136は、支持板138に設けられた回動軸140を中心に回動可能に構成されている。アーム136の他端は、支持板138に固定されたエアシリンダ142のピストンロッド142aに接続されている。測定板132は、エアシリンダ142によってワークwに接近又は離隔する方向に駆動される。アーム136には回動軸140を介して分岐アーム144が一体に設けられ、分岐アーム144の下方に非接触センサ146が設けられている。また、筋入れナイフ148が姿勢保持板102に対面した位置で上下方向に配置されている。
かかる構成において、ワークwが姿勢保持板102に接して停止した時、プッシャ110、118及び120がワークwに接近し、3方からワークwを押える。同時に、押え板124がワークwに向かって回動し、ワークwの平坦面を押圧し、ワークwの他方の平坦面を姿勢保持板102に押し付け固定する。その後、筋入れナイフ148がワークwの膝関節hに刺し込まれ、ワークwはクランプ装置12と共に上昇する。これによって、図7中の矢印cで示すように、筋入れナイフ148が大腿骨jの表面に沿って下降し、大腿肉m1を切断する。
また、ワークwを姿勢保持板102に固定した後、測定板132がワークwに接近し、
ワークwに当接する。ワークwの上昇と共に、測定板132はワークwの表面をなぞりながら前方に移動する。測定板132がワークwの下端に達した時、分岐アーム144が非接触センサ146に最接近するように構成されている。測定板132が非接触センサ146に最接近した時、即ち、測定板132がワークwの下端に達した時の時間を非接触センサ146で検出し、この時間信号をコントローラ150のワーク全長測定部152に送る。
一方、サーボモータ24の回転数をエンコーダ24aで検出し、この検出信号をワーク全長測定部152に送る。この検出値から昇降ローラ52の高さ(上昇ストローク)がわかる。ワーク全長測定部152では、非接触センサ146が分岐アーム144を検出した時、即ち、測定板132がワークwの下端に達した時の測定板132の位置と、その時の昇降ローラ52の高さとの差からワークwの全長を求める。コントローラ150の記憶部156には、下腿部Xの長さと大腿部Yの長さとの割合に関し、予め収集したデータが記憶されている。膝関節長演算部154では、ワーク全長測定部152で求めたワーク全長と、前記データとから膝関節長Lを演算する。
上昇ストローク決定部158では、ワーク全長測定部152で求めたワーク全長が大、中、小の分類のいずれかに属するかを判定する。そして、判定した分類に対応した上昇ストロークを決定し、第9処理ステーション9ST(最終引き剥がし)で、その上昇ストローク分だけクランプ装置12を上昇させ、大腿骨jから大腿肉m1を引き剥がす。なお、脱骨方法1を行う場合、ここで筋入れナイフ148をクランプ位置直下に位置決めし、クランプ位置直下の足首から大腿骨頭に至るワーク全長に亘る筋入れを行うと共に、本実施形態と同一の操作でワークwの全長測定とを行う。
本実施形態は、第3処理ステーション3ST及び第4処理ステーション4STでは、ワークwに対して何もせず、ワークwはこれら処理ステーションを素通りする。一方、図13に示すように、脱骨方法1を行う場合は、第3処理ステーション3STで、水平方向に配置された一対の丸刃カッタ160で、ワークwのクランプ位置直下(矢印イの位置)の足首周囲の腱を切断する(足首カット)。また、第4処理ステーション4STでは、固定セパレータ164と可動セパレータ166とからなるミートセパレータ162で下腿部Xの肉部を上から押えながら、クランプ装置12を引き上げる。同時に丸刃カッタ168で小骨筋カットを行う(矢印ロの位置)。これによって、下腿骨kから下腿肉を引き剥がす。
図6Bに示すように、第5処理ステーション5STで、本実施形態では膝関節内側筋を切断する。即ち、第2処理ステーション2STで求めた膝関節長Lの測定値に基づいて、ワークwの引き上げ量を決定し、ワークwを引き上げる。図1に示すように、固定セパレータ172と、可動セパレータ174からなるミートセパレータ170で両側からワークwを押えながら、丸刃カッタ176で膝関節hの内側部位の肉を切断する。膝関節hの内側部位には膝関節hと大腿肉m1とを接続する強固な腱があり、それを丸刃カッタ176で切断する。第2処理ステーション2STで求めた膝関節長Lの測定値に基づいて、ワークwの引き上げ量を決定するので、ワークwの膝関節hを丸刃カッタ176の据付け位置に正確に合わせることができる。一方、脱骨方法1を行う場合は、第5処理ステーション5STで、ミートセパレータ170で肉部を押えながら、ワークwを引き上げて膝関節hを露出させる。
第6処理ステーション6STで、本実施形態では、ここでは処理を行わず、ワークwを素通りさせる。脱骨方法1を行う場合は、図1に示すように、ここでワークwを引き上げ、この動作中測定具178で膝関節hの位置を測定すると共に、カッタ180で膝関節hにあるX筋を切断する(図13中、矢印ハの位置)。
第7処理ステーション7STで、本実施形態では、第2処理ステーション2STで求めた膝関節長Lに基づいて、ワークwの引き上げ量を決定し、ワークwを引き上げる。そして、固定セパレータ184と可動セパレータ186とからなるミートセパレータ182で両側からワークwを押えながら、丸刃カッタ188で膝関節hの外側にある膝関節筋を切断する。ここで、丸刃カッタ188の数を3枚とし、膝関節正面及び側面を切断することで、軟骨を大腿肉m1に付着させることができる。逆に丸刃カッタ188の数を2枚とし、膝関節正面の切断を避け、膝関節側面のみを切断刃することで、大腿骨jに軟骨を付着させることができる。
一方、脱骨方法1を行う場合は、第6処理ステーション6STで測定した膝関節hの位置からワークwの引き上げ量を決定し、ミートセパレータ182で肉部mを押えながら、ワークwを引き上げる。これによって、膝関節hが露出し、露出した膝関節hに付着した筋を3枚の丸刃カッタ188で切断する(図13中、矢印ニの位置)。
第8処理ステーション8STで、本実施形態では、第2処理ステーション2STで求めた膝関節長Lに基づいてワークwを引き上げる。そして、固定セパレータ192と可動セパレータ194とからなるミートセパレータ190でワークwを押えながら、丸刃カッタ196で膝関節hの軟骨と肉の境目より3mm下の部位に付着した筋を切断する。これによって、大腿骨jからの大腿肉m1の分離を容易にする。脱骨方法1を行う場合は、第6処理ステーション6STで測定した膝関節hの位置からワークwの引き上げ量を決定し、ミートセパレータ190で肉部mを押えながら、ワークwを引き上げる。そして、丸刃カッタ196で本実施形態と同じ位置(図13中、矢印ホの位置)を切断する。
図6Cに示すように、第9処理ステーション9STで、本実施形態では、大腿肉m1の最終引き剥がしを行う。固定セパレータ200と可動セパレータ202とからなるミートセパレータ198で大腿肉m1を押えながら、ワークwを引き上げる。引き上げ量は第2処理ステーション2STで求めたワーク全長の測定値に基づいて決定する。第9処理ステーション9STの外板32には、カム板44が取り付けられている。図10に示すように、カム板44には、搖動ローラ66が接触して設定角度だけ回動するためのカム面44aが形成されている。搖動ローラ66、コイルバネ62及びカム板44等によって自転機構67bを構成している。
図10中、S01がクランプ装置12の移動方向上流側を示し、S04がクランプ装置12の移動方向下流側を示す。搖動ローラ66がカム面44aに接触することで、クランプ装置12を90°回転させることができる。その後、搖動ローラ66はコイルバネ62の弾性力で元の位置に戻る。この動作中に大腿骨jの骨頭に付着した腱を丸刃カッタ204で切断できる。こうして、大腿骨jから大腿肉m1を引き剥がすことができる。分離された大腿肉m1は排出路(図示省略)に落下して排出される。脱骨方法1を行う場合も、ここで同様の操作を行い、ワークwの回転中に丸刃カッタ204で大腿骨jの骨頭に付着した腱を切断する(図13中、矢印ヘの位置)。脱骨方法1では、ここで肉部mを引き剥がし落下させる。
なお、脱骨装置10には、第2処理ステーション2STの外板32に、カム板44と同一構成のカム板40を取り付け、搖動ローラ66、コイルバネ62及びカム板40等によって自転機構67を構成している。脱骨方法1を行う場合、第2処理ステーション2STで、クランプ位置直下の足首から大腿骨頭に至るワーク全長に亘る筋入れを行う。即ち、図8に示すように、下腿骨kの表面に沿ってラインdに示す筋入れを行い、筋入れナイフ148が膝関節hの位置まで下降した時、搖動ローラ66がカム板40のカム面に接触することで、クランプ装置12を所定角度回転させる。これによって、筋入れナイフ148を膝関節hの内側から裏側に回り込ませる。即ち、図8に示すラインd→e→cの筋入れを行う。これによって、膝関節hに付着した腱を確実に切断できる。
第10処理ステーション10STで、本実施形態では、ここに大腿骨jを分離する大腿骨切断装置210が設けられている。以下、大腿骨切断装置210の構成を図11により説明する。第10処理ステーション10STに移動したワークwの両側に押え板212とY字形をしたワーク保持用のY字バー216とが配置されている。押え板A212の下部に一体形成された円筒形状の基部212aには、後述する切断刃222が突出して貫通する長孔212bが設けられている。押え板212はエアシリンダ214によって前方に突出する。
Y字バー216は押え板212に対向配置され、支持フレーム218に固定されている。Y字バー216のやや後方で、Y字バー216の支持バー216aに押え板220が取り付けられている。押え板212及びY字バー216の下方に、平板状の切断刃222が水平方向に配置されている。切断刃222はエアシリンダ224によって前方に突出可能になっている。押え板212及びY字バー216の下方に台座226が設けられている。台座226は、ワークwを安定して載置できるように、両側に向かって上方に傾斜した受け面226aを有している。台座226は、フレーム228に回動可能に取り付けられた軸230に取り付けられている。軸230はアーム232を介してエアシリンダ234に連結されている。ワークwが第10処理ステーション10STに移動した時、台座226は226’の位置にあり、受け面226aは上側に向いている。
ワークwが台座226の上方に移動した時、コントローラ150によってクランプ装置12が開放される。同時に、台座226が上昇すると共に、押え板212が基部212aと共に前進し、台座226、押え板212及びY字バー216で、下腿部Xに対して大腿骨jをL字形に曲げた状態で固定する。この状態で切断刃222が前進して膝関節hを切断する。切断刃222は大腿骨jを切断した後、長孔A212bに進入する。次に、切断刃222が後退すると共に、基部212aが後退し、台座226が90°回転する。これで、分離された下腿部X及び大腿骨jが落下する。押え板212の上部には骨排出ガイド213が設けられている。下腿部Xが落下せずにクランプ装置12に残ってしまったとき、クランプ装置12が第1処理ステーション1STに移動する途中で、骨排出ガイド213によって下腿部Xをクランプ装置12から落下させる。
なお、脱骨方法1を行う場合は、第10処理ステーション10STでは、クランプ装置12を開放し、クランプ装置12に残った骨部を落下させる。
本実施形態の脱骨装置10によれば、下腿部Xと、大腿肉m1と大腿骨jとに分離する脱骨方法と、ワークwを骨部と肉部とに分離する脱骨方法1と、2種類の脱骨処理を行うことができる。また、第2処理ステーション2STで大腿部Bの筋入れを行っているので、分離後の大腿肉m1が筒状とならず、展開した形状となるので、正肉として見栄えある形態にでき、品質及び商品価値を高めることができる。また、第1処理ステーション1STのワーク投入部で、膝関節長測定装置80を用いて比較的簡易に膝関節長Lを測定し、この測定値に基づいて、第2処理ステーション2STでの筋入れナイフ148の位置決めを正確に行うことができる。
また、第2処理ステーション2STでは、同時にワークwの全長及び膝関節長Lを求め、ここで求めた正確なワーク全長及び膝関節長Lから後工程での切断刃やミートセパレータの位置決めを行っているので、下腿部Xと大腿部Yとを正確に膝関節hで分離できる。そのため、下腿部Xと大腿部Yとが不揃いな形態とならず、かつ下腿部及び大腿部の歩留まりを向上できる。
また、本実施形態では、クランプ装置12を昇降可能にすることで、各処理ステーションで切断刃やミートセパレータの高さを固定したまま脱骨処理が可能になる。そのため、各処理ステーションで切断刃やミートセパレータの制御を簡素化かつ低コスト化な機構で行うことができる。また、クランプ装置12の高さを制御することで、ワークwの位置決めを正確に行うことができる。
また、第5処理ステーション5STでは、膝関節内側部位と大腿肉m1とを接続する強固な腱を切断するようにしているので、下腿部Xと大腿肉m1との切断が容易になる。さらに、第7処理ステーション7STでは、丸刃カッタ188の数を変えることで、膝関節正面の切断又は非切断を選択することで、軟骨を大腿肉m1又は大腿骨jに付着させることができる。これによって、正肉の種類を豊富にできる。
また、第8処理ステーション8ST(最終引き剥がし)では、第2処理ステーション2STで求めたワークwの全長及び膝関節長Lから、ミートセパレータ184の始点及び終点を設定しているので、大腿部Yの分離を支障なく行うことができる。また、第9処理ステーション9STで、大腿骨切断装置210を用いて大腿骨jを切断するに際し、押え板212及びY字バー216を用い、ワークwを台座226上に固定した状態で行っているので、大腿骨jの切断が容易になる。また、クランプ装置12のクランプを解除した後、Y字バー216でワークwを押して斜めにし、足首fをクランプ装置12から外した状態で大腿骨jを切断しているので、切断後の下腿部X及び大腿骨jをスムーズに落下排出できる。加えて、ワークwを下腿部Xと、大腿肉m1との分離する自動脱骨装置を実現できる。
本発明によれば、骨付きモモ肉を脱骨処理し、骨付きの下腿部と高品質で商品価値がある大腿肉とを提供できる脱骨技術を実現できる。
10 脱骨装置
12 クランプ装置
12a クランプ部
12b 溝
12c チャック
14 投入装置
16 回転体
16a 垂直軸
18 懸垂ブラケット
18a 凹部
20,110,118,120 プッシャ
22,42 送り環
24 サーボモータ
26 支持桁
28,112、218 支持フレーム
30 ガイド溝
32 外板
34 ネジ軸
36 昇降ブロック
38 ガイドレール
40、44 カム板
a カム面
50 昇降軸
52 昇降ローラ
54,122,140 回動軸
56 ガイドバー
58 摺動ブラケット
60 固定具
62、74 コイルバネ
64,128,134、136,232 アーム
66 搖動ローラ
67a、67b 自転機構
68 止め金
70 軸受
72 ブレーキシュー
72a ピン
72b 基部
76 ローラ
80 膝関節長測定装置
82 測定アーム
84,124,202,220 押え板
86 折曲げバー
88,108,116,142,214,234 エアシリンダ
90,108a、116a、142a ピストンロッド
92 シャフト
94 エンコーダ
96,130 駆動装置
100 筋入れ兼全長測定装置
102 姿勢保持板
104 基台
106,114,138 支持板
126,230 軸
144 分岐アーム
146 非接触センサ
148 筋入れナイフ
150 コントローラ
152 ワーク全長測定部
154 膝関節長演算部
156 記憶部
158 上昇ストローク決定部
160,168,176,188,196,204 丸刃カッタ
162,170,182,190,198 ミートセパレータ
164,172,184,192,200 固定セパレータ
166,174,186,194,202 可動セパレータ
178 測定具
180 カッタ
210 大腿骨切断装置
212 押え板
A212a 基部
A212b 長孔
213 骨排出ガイド
216 Y字バー
216a 支持バー
222 切断刃
226,226’ 台座
226a 受け面
228 フレーム
膝関節長
X 下腿部
Y 大腿部
f 足首
h 膝関節
j 大腿骨
k 下腿骨
m 肉部
m1 大腿肉
w ワーク
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