JP4867050B2 - 食肉用家畜屠体の筋入れ方法及び装置、並びに筋入れ用切断動作プログラム - Google Patents

食肉用家畜屠体の筋入れ方法及び装置、並びに筋入れ用切断動作プログラム Download PDF

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Description

本発明は、食肉用家畜屠体のもも部位を脱骨する場合に、脱骨工程の前段階で行なわれる筋入れ工程を多軸多関節アームを使って自動化可能にした筋入れ方法及び装置、並びに該筋入れ装置に筋入れ動作を実行させる切断動作プログラムに関する。
食肉用家畜屠体の解体脱骨作業は、重量物であるワークを取り扱うため、人手で行なうと重労働を余儀なくされていた。そのため、従来から自動化による省力化と、自動化した場合の肉歩留まりの向上が検討されてきた。
特許文献1には、豚もも部位の脱骨作業を半自動化した除骨機及び該除骨機を用いた除骨方法が開示されている。この除骨装置は、ワークの足首部を搬送チェーンに取り付けられて移動するクランパで懸垂して搬送しながら前処理工程、下腿骨除骨工程及び大腿骨除骨工程を行なうようにしたものである。
即ち、ワークを宙吊りに懸垂した状態ですべての処理工程を行ない、ワークの自重の影響を最小限に抑えるようにし、かつまな板上での作業を排除してまな板からの細菌類の付着を防止した衛生的な除骨作業を行なえるようにするとともに、人手による作業を最初の前処理工程のみとし、その後の脱骨工程を自動化して、脱骨作業の能率化と労働の低減を図ったものである。
前処理工程では、ワークをクランパで搬送しながら作業員がワークの腰骨に当る寛骨と仙尾骨を除去し、下腿骨及び大腿骨の筋入れ等を行なう。前処理後の自動化された工程では、各ステーションにおいてワークをクランパで宙吊り状態としながらミートセパレータで骨に付着した肉を引き剥しながらカッタ機構により下腿骨又は大腿骨の周回りに筋入れを行い、骨に付着した肉、筋、腱等の生体組織を切断し、徐々に肉の分離を行なっていく。
この筋入れは、該カッタ機構に対してワークを所定の角度で回転可能とし、骨の長手方向の所定位置で骨の周回りにカッタを入れ、生体組織を切断できるようにしている。
特許文献2には、食鶏もも肉の脱骨工程で、脱骨工程の前断階で行なわれる筋入れ工程を自動化した筋入れ方法及び装置が開示されている。この筋入れ手段は、バッファコンベアの搬送軌道上に設けられた筋入れステーションに、食鶏もも肉の保持機構と筋入れ機構とを設け、該保持機構で食鶏もも肉を設定された姿勢に保持させた状態で、筋入れ機構により筋入れを行なうものである。
特開2000−106818号公報 特開2001−149001号公報
特許文献1に開示された除骨機では、下腿骨及び大腿骨の筋入れ工程を人手に頼っており、自動化率はそれほど高くない。下腿骨又は大腿骨に沿ってこれらの長手方向に切断する筋入れは、肉の歩留まりを高くするために、切断刃を骨表面に倣わせる必要があり、かつ骨に刃を食い込ませないように切断刃を操作する必要がある。しかし、骨の形状が曲がりやねじれがある複雑な3次元曲面をしているため、筋入れの奥行きを適正にしながら骨の形状に沿って筋入れする作業を機械で自動化することは従来困難であった。
特許文献2に開示された筋入れ手段は、筋入れ工程を自動化したものであるが、筋入れ機構に設けられた切断刃の向きが常に一定方向に向いているため、骨の複雑な3次元曲面に対応させるにはまだ改善の余地がある。また、食鶏もも肉を保持機構で筋入れ可能な姿勢に正確に固定する必要があるため、食鶏もも肉を筋入れに適した姿勢に保持する保持機構を必要とすると共に、姿勢保持のために時間を要する。
そのため、食鶏もも肉を保持機構に固定するために、食鶏もも肉の搬送を一旦停止せざるを得ない。
本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、食肉用家畜屠体のもも部位に存在する骨の複雑な3次元曲面に対応して歩留まりを向上できる筋入れの自動化を可能にすると共に、脱骨処理ラインの高速化を可能とし、作業効率を向上させることを目的とする。
さらに、もも部位の肉を損傷させずに分離させることにより、分離したもも肉の商品価値を低下させない脱骨処理を可能とする筋入れを実現することを目的とする。
かかる目的を達成するため、本発明の食肉用家畜屠体の筋入れ方法は、
脱骨工程の前段階で、先端に切断刃を有する多軸多関節アームを用いて食肉用家畜屠体のもも部位に長手方向に筋入れを行なう筋入れ方法において、
筋入れ工程が、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する第1筋入れ工程と、下腿骨及びひざ関節周囲の生体組織を分離する第2筋入れ工程と、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離する第3筋入れ工程とを含む筋入れ工程であって、
第3筋入れ工程を第1筋入れ工程の後に行なうようにするものである。
本発明方法では、先端に切断刃を有する多軸多関節アームを用いることにより、筋入れ工程を自動化可能にしたものである。多軸多関節アームを用いることにより、もも部位の骨表面の複雑な3次元曲面に切断刃を追従させることができ、これによって、骨に残留する肉量を減少させ、肉の歩留まりを高めることができる。
多軸多関節アームを用いることで、切断刃の動作軌跡を任意の動作軌跡に動作できるので、筋入れ時にもも部位の正確な姿勢保持を必要とせず、揺動を押える程度でよい。例えば、もも部位を搬送ラインに装着されたクランプ装置で懸垂した状態で筋入れが可能となる。そのため、姿勢保持のための時間を必要としないため、もも部位を搬送しながら脱骨処理することが可能になり、作業効率を向上できる。
また、本発明方法の筋入れ工程では、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する筋入れを行ない、その後で、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離するようにしているので、しんたまとうちももを傷付けずに骨から分離できる。そのため、うちももとしんたまの商品価値を低下させない。
本発明方法において、多軸多関節アームによって駆動される切断刃の動作軌跡をプログラム制御し、該プログラム制御に基づいて各筋入れ工程の軌跡と各筋入れ工程の順序とを設定するようにするとよい。3段階の筋入れ工程を骨表面に倣った筋入れを設定された手順で正確に行なうことができる。
また、切断刃の動作軌跡を事前にティーチングしておき、ティーチングした動作軌跡に従って切断刃を動作させるようにしてもよい。
なお、本発明方法において、第1〜第3の筋入れ工程を1台の多軸多関節アームで行なってもよいし、複数台の多軸多関節アームで行なうようにしてもよい。例えば、第1〜第3の筋入れ工程を夫々3台の多軸多関節アームで行なうようにしてもよい。もも部位を搬送ラインで連続搬送しながら脱骨工程を実施する場合、第1〜第3の筋入れ工程を1台の多軸多関節アームで実施するより、搬送ラインに沿って並設した3台の多軸多関節アームで分担したほうがもも部位の搬送速度を増加できる。これによって、もも部位の脱骨効率を高めることが可能となる。
本発明方法において、もも部位を足首を介してクランプ装置に懸垂した状態で、切断刃を上方から下方に移動させて筋入れ工程を行なうようにしてもよい。即ち、もも部位をクランプ装置で搬送することで、オペレータがもも部位も重量から開放される。また、もも部位の搬送ラインに沿って多軸多関節アームを配置し、もも部位を搬送しながら筋入れ工程を実施できる。もも部位を懸垂状態とすることで、もも部位も自重により姿勢を安定できる。これで脱骨処理が容易になると共に、クランプ装置の高さでもも部位の搬送中の高さを設定できるため、各処理ステーションでの機器類の配置をクランプ装置の高さを基準として配置し易くなる。
そして、筋入れ用の搬送ラインと後工程の脱骨用の搬送ラインと接続することにより、筋入れ工程を含めた脱骨工程を、連続した搬送ラインでもも部位を一定速度で停止させることなく搬送しながら脱骨処理することで、脱骨処理能力を高めることができる。
また、本発明方法において、もも部位の両端を揺動しないように固定し、切断刃をもも部位の長手方向両方向に動作させて前記筋入れ工程を行なうようにしてもよい。もも部位の両端を固定することにより、切断刃を上下に連続的に移動させて筋入れを行なうことができる。従って、切断刃の動作軌跡を短縮でき、筋入れ工程に要する時間を短縮できる。
また、大腿骨頭の上部に筋が骨に硬く固着しており、大腿骨側から下腿骨側に向かって切断刃を動作させたほうがこの筋を骨から分離しやすい。このように、切断刃をもも部位の長手方向両方向に動作させることにより、骨に固着した生体組織を効率良く分離できる。
また、本発明方法において、切断動作プログラムをもも部位の右脚・左脚の別又は全長に応じて複数種類用意し、前記筋入れ工程の前で、もも部位の右脚・左脚の判別又は全長計測を行ない、切断動作プログラムの中から該判別結果又は計測結果に最も合う切断動作プログラムを選定するようにするとよい。これによって、個々のもも部位に合った最適の切断動作プログラムで筋入れできる。従って、右脚・左脚の別又はワーク長の違いに左右されずに、肉歩留まりを高く維持できる。
前記本発明方法を実施するための本発明の食肉用家畜屠体の筋入れ装置は、
先端に切断刃を有する多軸多関節アームを備え、脱骨工程の前段階で食肉用家畜屠体のもも部位に長手方向に筋入れを行なう筋入れ装置において、
もも部位の脱骨作業ラインに沿って、切断動作プログラムに基づいて切断刃を動作させる1台又は複数台の多軸多関節アームを配置し、
該脱骨作業ラインの脱骨工程の上流側で、該多軸多関節アームを用いて、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する第1筋入れ工程と、下腿骨及びひざ関節の周囲の生体組織を分離する第2筋入れ工程と、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離する第3筋入れ工程と、からなる筋入れ工程を行なうように構成したものである。
本発明装置により、前記本発明方法の実施が可能になる。即ち、本発明装置では、もも部位の脱骨作業ラインに沿って1台又は複数台の多軸多関節アームを配置し、多軸多関節アームの先端に装着された切断刃を切断動作プログラムによって動作させて、前記第1〜第3筋入れ工程を行なうようにしたものである。
これによって、骨表面に沿って切断刃を動作させることができ、肉歩留まりの良い脱骨処理を可能とすると共に、しんたまとうちももを傷付けずに分離できる。
本発明装置において、切断刃と多軸多関節アーム間又は多軸多関節アームと該多軸多関節アームを駆動する駆動機構間に、切断刃の進行方向に対し交差する方向に自由度をもたせて切断刃を弾性的に支持すると共に、切断刃を揺動可能に支持する弾性支持機構を設け、切断動作プログラムに基づく切断刃の動作軌跡に対するもも部位の固体差による筋入れ誤差を該弾性支持機構で補正して、切削刃をもも部位の骨の3次元表面に沿わせるように構成するとよい。
前記弾性支持機構によって、もも部位の固体差による切断刃の動作軌跡の誤差を補正して、切断刃をもも部位の骨の3次元表面に沿わせることができる。そのため、もも部位に固体差がある場合でも、残留肉の少ない脱骨処理を可能とする。
また、本発明の筋入れ用切断動作プログラムは、前記本発明方法の筋入れ工程を1台又は複数台の多軸多関節アームの駆動機構に実行させるものである。このプログラムにより、本発明方法の筋入れ工程を多軸多関節アームに実行させることができるため、前述の本発明方法の作用効果を実現できる。
なお、本発明の筋入れ用切断動作プログラムは、1台の多軸多関節アームに第1〜第3筋入れ工程の全部を動作させるプログラムとしてもよく、あるいは、複数台の多軸多関節アームに第1〜第3筋入れ工程を分担させるようなプログラムとしてもよい。
例えば、もも部位の搬送ラインに沿って3台の多軸多関節アームを並べて配置し、第1〜第3筋入れ工程を夫々各多軸多関節アームに順々に実施させるようなプログラムとしてもよい。このように、3台の多軸多関節アームに筋入れの部位によって夫々機能分担させるプログラムとすることによって、筋入れ動作を迅速に且つ正確に行わせることが可能となり、歩留まりを向上させ、かつ筋入れ処理能力を高めることが可能となる。
本発明方法によれば、脱骨工程の前段階で、先端に切断刃を有する多軸多関節アームを用いて食肉用家畜屠体のもも部位に長手方向に筋入れを行なう筋入れ方法において、筋入れ工程が、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する第1筋入れ工程と、下腿骨及びひざ関節周囲の生体組織を分離する第2筋入れ工程と、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離する第3筋入れ工程とを含む筋入れ工程であって、第3筋入れ工程を第1筋入れ工程の後に行なうようにすることにより、もも部位筋入れ工程の自動化を可能にすると共に、切断刃を骨の複雑な3次元表面に倣わせることができ、これによって、オペレータの労働を軽減でき、筋入れ処理能力を向上できると共に、肉の歩留まりを向上できる。
さらに、もも部位の大腿骨周辺の肉のうち、第1筋入れ工程で、最初にしんたまとうちももとを分離させ、その後、第3筋入れ工程で、うちももを骨から分離させるようにしているので、各部位の肉を損傷させずに分離でき、もも部位の分離した各部位の商品価値を低下させない脱骨処理を可能とする。
また、本発明装置によれば、先端に切断刃を有する多軸多関節アームを備え、脱骨工程の前段階で食肉用家畜屠体のもも部位に長手方向に筋入れを行なう筋入れ装置において、
もも部位の脱骨作業ラインに沿って、切断動作プログラムに基づいて切断刃を動作させる1台又は複数台の多軸多関節アームを配置し、該脱骨作業ラインの脱骨工程の上流側で、該多軸多関節アームを用いて、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する第1筋入れ工程と、下腿骨及びひざ関節の周囲の生体組織を分離する第2筋入れ工程と、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離する第3筋入れ工程と、からなる筋入れ工程を行なうように構成したことにより、前記本発明方法と同様の作用効果を得ることができる。
また、本発明の筋入れ用切断動作プログラムによれば、前記本発明方法の筋入れ工程を1台又は複数台の多軸多関節アームの駆動機構に実行させるようにしているので、多軸多関節アームの切断刃を骨の3次元曲面に追従できる切断動作を可能とし、これによって、もも部位の脱骨工程を自動化できると共に、もも部位に付着した肉の歩留まりを向上させ、かつ筋入れ処理能力を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る豚もも部位の脱骨装置の全体構成図である。豚もも部位の断面図である。 前記実施形態に係る豚もも部位の脱骨工程の全体構成図である。 前記実施形態で用いる筋入れ用多軸多関節アームのチャック部の構成図であり、(a)はチャック開状態を示し、(b)はチャック閉状態を示す。 前記実施形態に係る脱骨装置の制御系のブロック線図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の移し替え装置の構成図である。 前記実施形態に係る脱骨工程の載架工程を示す説明図である。 前記載架工程の載架手順を示す説明図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の右脚・左脚判別装置に係り、(a)は正面図、(b)は(a)中のA−A線に沿う断面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の右脚・左脚判別装置の駆動部の側面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置のワーク長検出装置の正面図である。 前記ワーク長検出装置の平面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の筋入れ用多軸多関節アームの正面図である。 前記筋入れ用多軸多関節アームの平面図である。 前記筋入れ用多軸多関節アームの側面図である。 前記筋入れ用多軸多関節アームによる切断状況を示す説明図である。 右脚豚もも部位を示し、(a)は正面図、(b)は(a)中のB−B線に沿う断面図、(c)は(a)中のC−C線に沿う断面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の背面サポート機構の平面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の正面及び背面サポート機構の正面図である。 前記実施形態に係る第1筋入れ工程の筋入れ箇所を示す説明図であり、(a)は豚もも部位の正面図、(b)は(a)中のD−D線に沿う断面図である。 前記実施形態に係る第2筋入れ工程の筋入れ箇所を示す説明図であり、(a)は豚もも部位の正面図、(b)は(a)中のE−E線に沿う断面図、(c)はF−F線に沿う断面図である。 前記実施形態に係る第3筋入れ工程の筋入れ箇所を示す説明図であり、(a)は豚もも部位の正面図、(b)は(a)中のG−G線に沿う断面図である。 図21(a)中のH−H線に沿う断面図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の後筋入れ装置を示し、(a)は正面図、(b)は(a)中のI部拡大図である。 前記実施形態に係る脱骨工程の下腿骨分離工程を示す説明図である。 前記下腿骨分離工程の第1段階で用いる揺動スクレーパ装置の平面図である。 前記揺動スクレーパ装置の正面図である。 前記揺動スクレーパ装置とワーク1との配置関係を示す説明図である。 前記下腿骨分離工程の第2段階で用いるスクレーパ装置の平面図である。 前記スクレーパ装置の正面図である。 前記スクレーパ装置による肉引き剥し工程を示す説明図である。 前記実施形態に係る脱骨装置の大腿骨部脱骨装置の側面図である。 図31中のJ−J線に沿う矢視図である。 図31中のK−K線に沿う矢視図である。 前記大腿骨部脱骨装置のチャッキング装置の平面図である。 前記大腿骨部脱骨装置の一部拡大正面図である。 前記大腿骨部脱骨装置による脱骨工程を順を追って示す説明図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
本発明を豚もも部位の脱骨装置に適用した一実施形態を図1〜図36に基づいて説明する。図1は本実施形態に係る脱骨装置の全体構成図であり、図2は該脱骨装置で実施する脱骨工程の全体構成図である。
図2において、豚もも部位(以下「ワーク」という)1は、足首側から下腿骨2、大腿骨3、寛骨4、及び大腿骨3のひざ関節部5付近の前側に位置するさら骨(膝蓋骨)6、及びこれらの骨を取り巻く肉部7とからなる。図16(b)及び(c)に示すように、下腿骨2を取り巻く肉部7は、ちまき7dとすね肉7eからなり、大腿骨3を取り巻く肉部7は、しんたま7a、うちもも7b及びそともも7cから構成され、そともも7cの外側外周面に脂肪層1aを有する。
本実施形態では、まず、前処理ステーション20で、オペレータによる手作業で寛骨4を除去する。次に、載架ステーション30で、多軸多関節アーム31を用いて、寛骨4が除去されたワーク1の足首部8を脱骨装置の搬送ラインに載架する。ワーク1を搬送ラインを構成する移動チェーン12に装着されたクランパ11に右脚又は左脚の区別なくランダムに懸垂する。この状態で、図1に示す、前筋入れステーション40から骨排出ステーション110まで、自動化された各処理工程を実施する。
図1において、移動チェーン12は、水平方向に配置され、駆動装置13によって一定速度で移動し、クランパ11の巡回路を形成する。図5等に示すように、クランパ11は、ワーク1の足首部8を挿入できる凹部を有し、移動チェーン12に等間隔で装着されている。そして、移動チェーン12によって形成される搬送路をワーク1を懸垂しながら水平方向に一定速度で移動する。なお、前筋入れステーション40から後筋入れ筋入れステーション80まで、ワーク1は、脂肪層側1aを背面側(移動チェーン12によって形成される巡回搬送路の内側)に向けて懸垂される。
後述するように、載架ステーション30で、右脚又は左脚の判別を行う。この判別結果に対応して、クランパ11を回転させる機構と、クランパ11を搬送方向bに傾動させる揺動支点11a(図26及び図36等参照)とが設けられている。このクランパ回転機構は、第1筋入れステーション50〜第3筋入れステーション70で利用され、該傾動機構は、下腿骨分離ステーション90での下腿骨からの肉引き剥し工程、及び大腿骨分離ステーション100での大腿骨からの肉引き剥し工程に利用されている。
前処理ステーション20では、2列のベルトコンベア21及び22が並列に配置されている。ベルトコンベア21及び22は、矢印a方向に一定の低速度で動き、ここでオペレータPが、前処理としてワーク1から寛骨4を除去する。
ベルトコンベア21の下流側には、速度可変のベルトコンベア23が連設され、ベルトコンベア22の下流側にも、同様に速度可変のベルトコンベア24が連設されている。ベルトコンベア23及び24の入口には、ワーク1の通過を検知するセンサ25及び26が設けられている。
本実施形態の脱骨ラインでは、ベルトコンベア23又は24以降のラインは、敷居14で囲まれた区域に配置される。オペレータPは、寛骨4を除去したワーク1の足首部8を矢印a方向に向け、かつ脂肪層1aを下側にしてベルトコンベア21又は22上に載置する。この場合、足首部8の向きは、ベルトコンベアの軸方向に正確に合わせる必要はなく、厳密性を要求されない。即ち、足首部8を矢印a方向と直交するベルトコンベア幅方向に対して矢印a方向側に向ければよい。
ベルトコンベア21又は22上に置かれたワーク1は、ベルトコンベア23又は24に受け継がれて搬送される。ベルトコンベア23及び24の移動方向終端には、夫々V字形ガイド27が設けられている。V字形ガイド27は、ベルトコンベア23又は24の両側縁から中央に向けて矢印a方向に傾斜して配置された一対の長方形のガイド板27a、27aで構成されている。ガイド板27は、その面が上下方向に配置され、下辺がコンベア面との間に僅かな隙間をもってコンベア面と平行に配置されている。
両ガイド板27の間には、中央にワーク1の足首部8が通過可能な間隔s1がもうけられている。寛骨4を除去されたワーク1がV字形ガイド27に到達すると、ベルトコンベア23又は24の矢印a方向への動きにより、ワーク1がV字形ガイド27の表面に押し付けられる。この押付力により、足首部8がV字形ガイド27の表面を滑って間隔s1に到達し、さらに、該間隔s1を通過して前方に突き出される。この状態を図6に示す。
ベルトコンベア23又は24の移動方向終端には、載架ステーション30が設けられ、ここにワーク1を脱骨ラインに載架する6軸垂直多関節アーム31が設けられている。図3に示すように、載架用アーム31の先端には、エアチャック装置311が装着されている。エアチャック装置311は、互いに接近又は離隔する方向に移動自在な一対のチャック片312,312を備え、エアチャック装置311の内部に、エアシリンダを含む駆動装置314を内蔵している。駆動装置314によって、チャック片312,312を互いに接近又は離隔する方向に駆動する。
チャック片312,312には、互いに対向する側にワーク1の足首部8を把持するための凹部313,313が設けられている。そして、V字形ガイド27の隙間s1から前方に突き出した足首部8をチャック片312,312で把持して持ち上げ、後述する移し替え装置32に運ぶ。そして、ワーク1を移し替え装置32を介してクランパ11に懸垂する。
なお、図4に示すように、本脱骨装置には、脱骨装置全体の稼動を制御するコントローラ120が設けられている。コントローラ120は、移動チェーン12の速度や各処理ステーションの稼動、その他脱骨ライン全体の機器類を制御する。
コントローラ120には、載架用アーム31の動作軌跡及び動作タイミング、並びにチャック片312,312の動作を制御する載架動作プログラム126が記憶されている。載架動作プログラム126に従う制御信号を、コントローラ120から載架用アーム31の駆動装置315及びエアチャック装置311の駆動装置314に送信し、この制御信号に従って、載架用アーム31及びチャック片312,312を作動させる。
また、コントローラ120は、演算手段125を備えている。演算手段125は、センサ25又は26でワーク1の通過を検出したタイミングから、ベルトコンベア23又は24の最適な移動速度を演算し、これらベルトコンベアの速度を載架用アーム31のワーク把持タイミングに合わせるように、ベルトコンベア23又は24の駆動装置28又は29を制御する。
即ち、載架用アーム31でワーク1を把持する時に、ベルトコンベア23又は24のどちらかで、V字形ガイド27の間隔s1にワーク1の足首部8が存在するように、ベルトコンベア23又は24の移動速度を制御する。
次に、移し替え装置32の構成を図5に基づいて説明する。図5において、載架用アーム31のチャック片312,312でワーク1の足首部8を把持し、ワーク1をクランプ台321に懸垂する。クランプ台321は、水平方向に配置された一対の板で構成され、該板の間に、ワーク1の足首部8の最細部を挿入でき、足首部8を懸垂可能な寸法を有する間隔s3を有する。
クランプ台321に足首部8が懸垂されたワーク1を、エアシリンダ322によって中継用クランプ台323の方向に押し出す。中継用クランプ台323は、クランプ台321と移動チェーン12との間に水平に配置された一対の板からなり、該板間に間隔s3と同一寸法の間隔s4を有する。中継用クランプ台323は、図示しない駆動装置によりクランパ11と同期して、クランパ11と同一方向(搬送方向b)に同一速度で移動される。
中継用クランプ台323がクランパ11と同期して移動している間に、中継用クランプ台323に設けられたエアシリンダ324によって、中継用クランプ台323に懸垂されたワーク1をクランパ11に向かって押し出す。こうして、ワーク1はクランパ11に設けられた間隔s5に挿入され、クランパ11に懸垂される。
なお、図3(b)に示すように、チャック片312,312が閉じたときの凹部313,313の寸法s2と、クランプ台321の間隔s3と、中継用クランプ台323の間隔s4と、クランパ11の間隔s5とは、同一寸法に設定されている。ワーク1をクランパ11に移し替えた後、移替えクランプ台323は、図示しない駆動装置によりクランプ台321に隣接する元の位置まで戻る。
次に、図6及び図7により、ベルトコンベア23又は24上のワーク1を載架用アーム31でクランプ台321に載架する手順を説明する。図6は、ベルトコンベア23又は24上でのワーク1の位置決め状況、及びクランプ台321、クランパ11でのワーク1の懸垂状態を示し、図7(a)〜(c)は、ワーク1をベルトコンベア23又は24上からクランプ台321に載架するまでの手順を示す。
図7(a)に示すステップ1で、ワーク1をベルトコンベア23又は24上に位置決めし、V字形ガイド27間の隙間s1から突出させた足首部8に載架用アーム31のチャック片312,312を当て、図7(b)に示すステップ2で、足首部8をチャック片312,312で把持して持ち上げる。
次に、図7(c)に示すステップ3で、載架用アーム31で持ち上げたワーク1をクランプ台321間の間隔s3に押し込み、クランプ台321に懸垂する。ワーク1をクランプ台321に懸垂した後、チャック片312,312を互いに離隔させて、ワーク1の把持を解除した後、載架用アーム31を退避させる。
図6に示すように、ワーク1の下腿骨2の形状は、最細部から足首部8の先端に向かって広がっていくテーパ状になっている。これを利用して、移し替え装置32のクランプ台321又はクランパ11に足首部8の最細部付近を挿入することにより、足首部8の先端部をクランプ台321又はクランパ11に係止させて、ワーク1を懸垂できる。
チャック片312,312や、クランプ台321、中継用クランプ台323又はクランパ11にワーク1を懸垂させたときに、足首部8がこれらのクランプ装置に係止するクランプ位置iは、間隔s2〜s5の幅と足首部8のテーパ部の幅が合致した位置となる。間隔s2〜s5は同一寸法であるので、前記各種クランプ装置に足首部8が係止するクランプ位置iは同一位置となる。従って、載架用アーム31からクランプ台321にワーク1を移し替えるとき、図7(c)に示すように、チャック片312,312の動作軌跡をできるだけクランプ台321に近づけることにより、ワーク1の移し替えを円滑かつ確実に行なうことができる。
一方、ベルトコンベア23又は24上のV字形ガイド27でワーク1を位置決めしたとき、V字形ガイド27の間隔s1から突出する足首部8の位置は、ワーク1の固体差によってバラツキを生じる。即ち、図6に示すように、大きめのワーク1(B)と小さめのワーク1(S)とを位置決めした時では、V字形ガイド27間の隙間s1から突出する足首部8の長さが異なる。そのため、ワーク1(B)と小さめのワーク1(S)のクランプ位置iは、V字形ガイド27からの突出位置でバラツキjを生じる。
本実施形態では、ベルトコンベア23又は24が搬送方向aに移動する動きを利用して、足首部8をV字形ガイド27の間隔s1から突出させる突出力を生じさせ、この突出力によって、足首部8を間隔s1から突出させる。これによって、足首部8を最細部よりもワーク本体寄りの部分まで間隔s1から突出させることができるため、チャック位置をクランプ位置iのバラツキ範囲よりもワーク本体寄りに定めることができる。
図3(a)に示すように、チャック片312,312の間隔を広げた状態で、チャック片312,312を前記バラツキ範囲よりワーク本体寄りに当てる。そして、チャック片312,312の間隔を狭めて足首部8を把持する。ワーク1を持ち上げると、ワーク1の重量がチャック片312,312に付加され、ワーク1が下方へ滑る。ワーク1が下方へ滑ると、骨の形状が足首先端側へ向かって広がっているので、クランプ位置iで止まる。
チャック位置がクランプ位置iに接近すると同時に、載架動作プログラム126に基づくコントローラ120からの制御信号により、チャック片312,312の間隔を狭めるように制御する。ワーク1を把持して、ワーク1を起し始め、ワーク1の自重により、チャック位置がクランプ位置iに接近すると同時に、チャック片312,312の間隔を狭めるようにする。そして、載架用アーム31でワーク1を持ち上げ、ワーク1の全自重がチャック片312,312に加わった時に、図3(b)に示すように、足首部8がチャック片312,312の凹部313,313に嵌り込むと同時に、チャック片312,312の間隔を最も狭めるようにする。
この時に、ワーク1のチャック位置がクランプ位置iに到達する。このような動作手順を踏むことにより、載架用アーム31のチャック片312,312でワーク1の足首部8を確実に把持し、ワーク1を脱落することなく、クランプ台321に載架できる。
このように、載架ステーション30において、載架用6軸多関節アーム31及びチャック片312,312の動作をプログラム制御し、前処理後のワーク1をチャック片312,312で把持して、クランパ11に懸垂させるようにしているので、ワーク1のクランパ11への載架作業を自動化できる。なお、ベルトコンベア23又は24で移送された前処理後のワーク1をV字形ガイド27の設置位置で一時停滞させて位置決めしているので、チャック片312,312をワーク1の足首部8に容易に合わせることができる。
また、V字形ガイド27間の間隔s1から突き出した足首部8を矢印a方向へ移動するベルトコンベア23又は24の付勢力で該間隔s1から押出すようにしているので、間隔s1から足首部8を確実に突出させることができ、クランプ位置iのバラツキ範囲よりワーク本体寄りにチャック位置を定めることができる。
そして、ワーク1の引き上げに伴って、チャック片312,312に加わるワーク1の自重により、ワーク1をチャック片312,312から滑らせることにより、チャック位置をクランプ位置iに一致させることができる。この動作に同期させて、チャック片312,312間の間隔を狭めるようにプログラム制御しているので、ワーク1を凹部313に確実に把持し、足首部8の掴み損ねや足首部8の破損を防止できる。
そして、チャック片312,312の動作軌跡をできるだけクランプ台321に近づけることにより、ワーク1の移し替えを円滑かつ確実に行なうことができる。
また、前処理ステーション20では、ベルトコンベア21又は22を前処理用の台に兼用しているので、前処理ステーション20の構成を簡素化できる。
クランプ台321の両側には、ワーク1の右脚・左脚の別を判別する左右判別装置33が配置されている。ワーク1をクランパ11側に脂肪層1aを向けてクランプ台321に懸垂した後、エアシリンダ322でクランパ11側に押出す途中で、ワーク1を一旦クランプ台321途中の左右判別装置33の前面で停止させる。そこでワーク1の右脚・左脚の別を判別する。以下、左右判別装置33の構成を図8及び図9により説明する。
図8において、左右判別装置33の前面で停止したワーク1に対して、両側から夫々一対ずつの計測アーム331及び332をワーク1を挟む位置に接近させる。そして、一対の計測アーム331及び332を互いに接近させ、ワーク1を挟む。図9で計測アーム331又は332の駆動機構を説明する。図9において、計測アーム331(又は332)にはそれぞれ直角方向にラック333及び334が接続されている。そして、ラック333及び334はピニオン335に螺合している。
計測アーム331(又は332)の一方は、エアシリンダ336のシリンダロッド337が取り付けられ、エアシリンダ336の駆動によって、計測アーム331(又は332)間の間隔α(又はβ)が調整されるように構成されている。ピニオン335にはエンコーダ338が取り付けられ、エンコーダ338でピニオン335の回転角又は回転数を検知する。エアシリンダ336は圧縮性流体である空気で駆動されるので、計測アーム331(又は332)がワーク1を挟み、ワーク1から所定の反力を受けた時点で、自動的に停止する。
エンコーダ338の検知信号をコントローラ120に内蔵された左右判別手段121に送信し、左右判別手段121で、間隔α(又はβ)を演算する。ワーク1の厚さは、前処理ステーション20で寛骨4を除去した関係で、左右で差が発生している。図8は右脚のワーク1(R)の例であり、間隔αと間隔βとを比較し、例えば、α>βであるときは、ワーク1が右脚であり、α<βであるときは左脚であると判定する。本実施形態では、右脚のワーク1を1(R)、左脚のワーク1を1(L)と表示する。
かかる構成の左右判別装置33によれば、左右判別装置33の前面でワーク1が静止した状態で計測し、かつワーク1の左右両側の厚みの差で計測するので、正確な判別が可能になる。また、装置構成も計測アーム331、332などの簡単な装備で足りる。
ワーク1の右脚・左脚の判別をした後、ワーク1をクランパ11に載架する。クランパ11は、駆動装置13によって等速で矢印b方向へ移動し、次に、前筋入れステーション40に到達する。前筋入れステーション40で、まず、ワーク1はワーク長検出装置41の前面に到達する。以下、ワーク長検出装置41の構成を図10及び図11に基づいて説明する。
図10及び図11において、ワーク1の搬送ラインに対面して台座140が設けられている。台座140には、スイッチバー141aと接点141bからなる近接スイッチ又はリミットスイッチ141(以下「スイッチ141」という。)が設けられている。スイッチバー141aと台座140間には、コイルバネ142が介装され、スイッチバー141aに他から力が付加されないときは、スイッチ141はオフとなっている。台座140が上昇し、スイッチバー141aがワーク1に押されて接点141bに接近又は接触したとき、スイッチ141がオンとなって、その時の台座140の上昇量Xを計測可能に構成されている。
また、図11に示すように、台座140に2本の支柱143が立設され、四角形状に折り曲げ加工されたアーム144が支柱143に回動可能に軸支されている。アーム144の先端は、丸棒状の押し退けバー145を形成している。また、アーム144には、押し退けバー145と反対側にカウンタウエイト146が取り付けられている。このカウンタウエイト146により、アーム144に他から力が付加されないときは、略水平方向に向いている。図11に示すように、アーム144の長さは、台座140の長さより大きいので、アーム144は台座140より下方に回動することができる。
ワーク1は、寛骨4が除去されているため、下部が深くえぐれて大腿骨頭3aが露出している。大腿骨頭3aとワーク1の下端部1bとはそれほど離れておらず、アーム144がない場合、スイッチバー141aがワーク1に接近すると、下端部1bに接触しやすく、そのため誤動作が生じやすい。ワーク長の検出は、まず、台座140を矢印k方向に前進させ、アーム144の先端部(押し退けバー145)を大腿骨頭3aより前方に位置させる。その後、台座140を矢印l方向に上昇させる。
図10に示すように、台座140がワーク1に向かって前進かつ上昇すると、押し退けバー145がワーク1の下端部1bに当り、ワーク1を押し退けるため、スイッチバー141aがワーク下端部1bに当ることはない。そして、アーム144自体もワーク1から反力を受けて下方に回動する。この時スイッチバー141aが大腿骨頭3aに当り、下方に押される。この状態を図10(b)に示す。
これによって、スイッチ141がオンとなり、このときの台座140の上昇量Xを計測する。クランパ11の位置と移動前の台座140の位置の上下差Yは既知であり、この上下差Yから上昇量Xを減算することにより、クランパ11のクランプ位置から大腿骨頭3aまでの長さ、即ちワーク長Wを算出することができる。
かかる構成のワーク長検出装置41によれば、押し退けバー145がまずワーク1の下端部1bに当って、下端部1bを押し退けた後、スイッチバー141aが大腿骨頭3aに接近するようにしているので、スイッチバー141aがワーク下部1bに当って誤動作するおそれがない。従って、スイッチバー141aが確実に大腿骨頭3aに接触できるので、ワーク長Wを確実且つ精度良く検出することができる。
ワーク長さ測定結果は、第1筋入れステーション50〜第3筋入れステーション70での切断動作プログラムの切り替え、後筋入れステーション80で行なうさら骨側面カットの始点・終点の設定、及び大腿骨分離ステーション100の大腿骨引き剥し工程の始点・終点の設定に用いる。
次に、前筋入れステーション40で、搬送ライン12を挟んで水平方向に配置された一対の丸刃カッタ42間にワーク1を通し、足首部(クランパ11で懸垂された箇所直下の下腿骨部、図2中ラインdの部分)を全周カットし、後工程での肉引き剥しを可能とする。ここでは、ワーク1を丸刃カッタ42間を通す時、クランパ11を回転させることにより、足首部8の全周カットを可能にする。また、丸刃カッタ42がワーク1から所定以上の反力を受けたときに後退する逃げ機構を有している。これによって、ワーク1の足首部8の骨の切断を防止している。
次に、ワーク1に長手方向の筋入れを実施する。筋入れ工程は、第1筋入れステーション50、第2筋入れステーション60及び第3筋入れステーション70で、夫々3種の筋入れを行なう。各筋入れステーションには、夫々先端に切断刃をもつ同一構成の筋入れ用6軸垂直多関節アーム51,61及び71が、搬送ライン12に沿って並列に配置されている。これら筋入れ用アームの構成を、6軸多関節アーム50を例に取って、図12〜14に基づいて説明する。
図12〜図14において、腕512の先端部512aにカットツール513が装着されている。カットツール513の構成は、基台516と、基台516に揺動可能に支持された揺動軸514と、揺動軸514に対して切断刃進行方向mに対して後退する方向にオフセットした位置に取り付けられたナイフ状の切断刃515とからなる。なお、切断刃515は鋭角のV字形断面をなし、両面で切断機能をもつ。
切断刃515の切り込み角度nを決定する揺動軸514を切断刃515よりも腕512側に位置させることにより、切断刃515の支持点が実際にワーク1との接触位置よりも切断刃進行方向m側に先行する。かかる構成により、切断刃515を骨の表面に倣って移動させることができる。
また、切断刃515が取り付けられた基台516は、スライド機構517により、腕512の軸方向及び切断刃進行方向mに対して直角方向pにスライド可能に構成されている。即ち、スライド機構517は、腕512の先端部512aに対して切断刃進行方向mと直交する方向pに固定された基台518と、該基台518上に基台518に沿って取り付けられたリニアガイドレール519と、該リニアガイドレール519の上方で基台158に取り付けられたリニアガイドバー521とからなる。基台516は、リニアガイドレール519及びリニアガイドバー521に摺動自在に嵌合している。
基台516の両側のリニアガイドバー521の周囲には、コイルバネ522が装着されて、基台516が、リニアガイドレール519及びリニアガイドバー521の中央に位置するようにコイルバネ522の弾性力が付勢されている。
このように、切断刃515は、切断刃進行方向mと直交する矢印p方向に移動可能であるとともに、切断刃515の切り込み角度nを揺動軸514を中心に可変となるように構成された弾性支持機構523を介して腕512に取り付けられている。これによって、骨の太さ、長さのバラツキに対応して骨に当てる切断刃515の位置に柔軟性をもたせることができる。
第1筋入れステーション50で行なわれる筋入れは、カットツール513を動作させて、図2及び図16(c)のラインeで示すように、ワーク1のひざ関節部5の上部から大腿骨3の下端までの筋入れを行なう。この場合、切断刃515の先端部を大腿骨3の表面に達して該表面に沿うようにし、切断刃515の中間部を、図16(c)に示すように、しんたま7aとうちもも7bとの間の膜に沿うように動作させる。
切断刃515が大腿表面より深く入りすぎると、肉部を傷付けてしまうので、筋入れ工程での切断刃515の動作は、図4に示すコントローラ120によって制御される。図4において、右脚又は左脚の別及びワーク長さの大、中、小から6種類の切断動作プログラム122がコントローラ120に記憶されている。
載架ステーション30の左右判別装置33からエンコーダ338の検知信号をコントローラ120の左右判別手段121に入力し、左右判別手段121で右脚又は左脚の判別が行なわれる。また、前筋入れステーション40のワーク長検出装置41で検出した台座140の上昇量Xを演算手段124に入力し、演算手段124で、ワーク長Wを演算する。これら判別結果及び演算結果に基づき、使用プログラム選別手段123で、記憶された切断動作プログラム122の中から切断対象となるワーク1に最も合った切断動作プログラムを選出する。
この選出された切断動作プログラムに従った制御信号をコントローラ120からカットツール駆動装置511に送信する。図12に示すように、カットツール駆動装置511は筋入れ用アーム51の基部510に設けられ、カットツール駆動装置511によってカットツール513を動作させる。第1筋入れステーション50から第3筋入れステーション70までの筋入れは、かかる構成を有する6軸多関節アーム51,61又は71で行なわれる。
このように、右脚・左脚の別及びワーク長に応じて切断刃515の動作軌跡を制御する切断動作プログラムを選定しているが、個々のワーク1の個体差に基づく誤差が生じることは免れない。この誤差を吸収するための微調整を、前記スライド機構37による切断刃515の位置調整と揺動軸514による切断刃515の切り込み角度nの調整とからなる二自由度を可能にした弾性支持機構523が行なう。
図15で、切断刃515の切断動作を説明する。切断動作プログラムは、切断刃515の初期位置がワーク1の骨qの表面に当る位置に設定されている。そのため、図15に示すように、切断動作プログラムにより切断刃515は、まず骨qに当る位置まで挿入される。このとき切断動作プログラムによる初期位置と実際の骨qの位置との個体差による誤差は、切断刃515が骨qの反力を受けて基台516がリニアガイドレール519上で矢印p方向へ摺動することにより、その誤差を吸収する。
腕512の先端部512aが、この初期位置から、切断動作プログラムに従って切断刃進行方向mに移動すると、切断刃515は骨qの表面に倣って移動しながら骨q表面の反力を受けて揺動軸514が回転する。これによって、切断刃515の切込み角度nが骨qの表面に倣う方向となる角度n1に調整される。
このように、切断刃515は、スライド機構517によって切断動作プログラムに対するワーク1の個体差に起因した誤差を吸収して、骨qの表面に沿って進み、同時に、骨qから受ける反力により揺動軸514を中心に骨qの表面に沿う方向に従動回転することができる。揺動軸514は、切断刃515より腕先端部512a側に近い位置にあるので、切断刃515の骨表面に倣う従動回転を可能にする。
従って、切断刃515は、骨qに食い込むことなく、また骨qの表面から離れることなく、骨qの表面に倣って移動することができる。このため骨qの表面に沿って骨qの長手方向に向かう切断動作を円滑に行なうことができ、また、骨qと肉rとの境界を正確に移動できるため、脱骨時の肉の歩留まりを向上させることができる。
なお、第1筋入れステーション50〜第3筋入れステーション70では、筋入れ用アームの切断刃515をワーク1の切断箇所に到達しやすくするために、左右判別手段121の判別結果に基づき、クランパ駆動装置15を作動させ、右脚ワーク1(R)の場合はワークを時計方向に約45°回転させ、左脚ワーク1(L)の場合はワークを反時計方向に約45°回転させて搬送している。
次に、第2筋入れステーション60では、下腿骨2の上部からちまき7dに入り、切断刃先端がさら骨6の側面を通り、ひざ関節部5の下側まで達する筋入れを行なう。この筋入れラインは、図2及び図16(b)、(c)にfで表される。筋入れラインfは、図16の(b)と(c)とで約90度ずれているが、豚もも部位の骨が長手方向でねじれており、筋入れラインfも骨の表面に沿ってねじれ面としている。
次に、第3筋入れステーション70では、下腿骨2の上部からひざ関節部5の下側までの筋入れを行なう。この筋入れラインは、図2及び図16の(b)及び(c)でgで表される。
なお、第1〜第3筋入れ筋入れステーションでは、夫々個別に筋入れ用アームを設置しているが、ワーク1の移動速度を遅く設定している場合は、1台の多軸多関節アームでこれら3工程の筋入れを兼用することもできる。
次に、第1〜第3筋入れステーションにおける筋入れ時のワーク1の固定手段の構成を説明する。これら3筋入れステーションの固定手段は、同一構成をしているので、第1筋入れステーション50を例に取って、図1、図17及び18により説明する。
図1において、ワーク1の搬送ラインを挟んで筋入れ用アーム51に対面した位置にワーク1を背面(脂肪層1a側)から支持する背面サポート機構53が設けられている。図17及び図18において、基部531と、基部531から両側に斜め前方に八の字状に延びる腕532とからなるサポート台530が移動チェーン12に対面して設けられている。
そして、サポート台530と一体のブラケット541が、ワーク1の搬送方向bに移動可能な移動台535に支持されている。移動台535は、搬送方向bと平行に設置した直動(LM)ガイド536に摺動可能に嵌合されており、筋入れ用アーム51からの負荷に対してガタつくことなくスムーズにサポート台530を移動させることができる。移動台535には、エアシリンダ542が設けられ、エアシリンダ542のシリンダロッド542aは、リンクバー543に接続されている。リンクバー543は、移動台535に固定された軸544に回動可能に軸支されている。
リンクバー543の他端はブラケット541の中央部に連結され、ブラケット541の他端は、リンクバー545に連結されている。かかる構成により、サポート台530は、エアシリンダ542の作動により、クランパ11に懸垂されたワーク1に対して矢印方向に接近又は退避可能になっている。
次に図1により、移動台535の駆動機構を説明する。図1において、移動台535はタイミングベルト538に結合している。そして、サーボモータ539でタイミングベルト538を駆動(回転)させることで、移動台535をクランパ11と同期させて搬送方向bに移動させることができる。
筋入れ時に、移動台535は、クランパ11と同期してクランパ11と同一速度で搬送方向bに移動する。図18(a)に示すように、筋入れしない時、サポート台530は、ワーク1から退避している。図18(b)に示すように、筋入れ時に、エアシリンダ542が作動して、サポート台530をクランパ11に懸垂されたワーク1に接近させ、ワーク1を背面から支持する。第1〜第3筋入れステーションで、背面サポート機構53が別々に設けられており、各筋入れステーションに設けられた背面サポート機構は、各筋入れステーションの終点位置でワーク1から離れると、エアシリンダ542が作動して、サポート台530後退させる。そして、該サーボモータの作動によりワーク1の搬送方向bと反対方向に戻り、始点位置に戻る。
背面サポート機構53では、筋入れ時に、ワーク1の背面をサポート台530の基部531で支持し、ワーク1の側面を腕532で支持固定するので、ワーク1に切断刃515による負荷が加わっても、ワーク1を固定することができる。また、ワーク1を斜めに傾斜させて固定することにより、切断刃515による筋入れ作業を容易にできる。
また、移動台535をサーボモータ539で駆動しているため、速度制御走行が可能になり、クランパ11の任意の搬送速度に対応できると共に、広い設置スペースを必要としない利点がある。また、固定台530が始点位置に戻るときは、無負荷状態であるので、搬送速度の2〜3倍の速度で戻すことができる。このため、ワーク1の搬送速度の高速化に対応できる。
上記した筋入れ工程を行なうに際して、コントローラ120には、複数の筋入れ用アームに、夫々機能分担させた筋入れの切断動作を行わせるための以下のプログラムが記憶されている。
図4に示すコントローラ120には、筋入れされるワーク1の左脚又は右脚の別及びワーク長に応じてカットツール(切断刃)の動きが切断動作プログラム122として予め複数設定されるとともに、筋入れの部位が2以上に区分され、該区分された筋入れの部位に応じてカットツールの動きが対応付けられており、複数の筋入れ用アームに対して夫々異なる筋入れ部位が特定されている。
そして、コントローラ120にて、筋入れ用アームに特定された筋入れの部位に基づき、使用プログラム選別手段123にて該当するカットツール513の動きを選択し、該選択したカットツールの動きを制御するための制御信号を筋入れ用アームに送信することにより、複数の筋入れ用アームにて筋入れの一連の工程を行わせるようにしている。
具体例として、本実施形態では、ワーク1の筋入れ部位を少なくとも3つに区分している。直列に配置された筋入れ用アーム51,61,71において、第1の筋入れ用アーム51に対しては、ワーク1の筋入れ部位のうちひざ関節部5の上部から大腿骨3の下端までの部位を該アームの筋入れ部位と特定し、第1の筋入れ用アーム51では、図16(c)のラインeで示す筋入れカットを行なう。第2の筋入れ用アーム61に対しては、下腿骨2の上部からひざ関節5の下側までの部位を該アームの筋入れ部位と特定し、第2の筋入れ用アーム61では、図16(b)、(c)のラインfで示す筋入れカットを行なう。
第3の筋入れ用アーム71に対しては、下腿骨2の上部からちまき7aに入り、切断刃先端がさら骨6の側面を通り、ひざ関節部5の下側まで達する筋入れ部位を該アームの筋入れ部位と特定し、第3の筋入れ用アーム71では、図16(b)、(c)に示すラインgで示す筋入れカットを行なう。
第1の筋入れ用アーム51の切断動作を制御する時、ワーク1の左脚又は右脚の別及びワーク長、及び筋入れ用アーム51に特定された筋入れ部位に基づいて、使用プログラム選別手段123により切断動作プログラム122から該当するプログラムが選択され、筋入れ用アーム51のカットツール駆動装置511にカットツール513及び筋入れ用アーム51の動作を制御するための制御信号が送信される。
第2の筋入れ用アーム61又は第3の筋入れ用アーム71でも上記と同様に、ワーク1の左脚又は右脚の別、ワーク長及び筋入れ用アーム61又は筋入れ用アーム71に特定された部位に基づいて、使用プログラム選別手段123により切断動作プログラム122から該当するプログラムが選択され、筋入れ用アーム61又は71のカットツール駆動装置にカットツール及び筋入れ用アーム61又は71の動作を制御するための制御信号が送信される。
このように、筋入れ用アーム51,61,71に、筋入れの部位によって夫々機能分担させる上記プログラムをコントローラ120に実行させることにより、筋入れ動作を迅速に且つ正確に行わせることが可能となり、歩留まりを向上させ生産性を高めることが可能となる。
また、上記したように筋入れ部位を3つに区分することにより、ワーク1の切断動作を効率よく行うことが可能となり、且つ筋入れ後の肉の引き剥し工程にて引き剥し動作をスムーズに行うことができ、生産性をより向上させることが可能である。
尚、後述する後筋入れステーション80での後筋入れ工程においても、本構成を適用してもよい。
次に、第1〜第3筋入れ筋入れステーションでの筋入れ方法をさらに詳しく説明する。まず、図19により、第1筋入れステーション50での筋入れ方法を、右脚ワーク1(R)を例に取って説明する。図19(a)は、図16と同様に、前処理により寛骨4を除去された右脚ワーク1(R)の縦断面図であり、図19(b)は、図19(a)中のD−D線に沿う横断面図である。なお、図中、細かいハッチング部xは骨表面に沿う切断面を示し、荒いハッチング部yは、肉部7の切断面を示す。また、3aaは大腿骨頭3aのうちの大腿球であり、3abは、大腿骨頭3aのうちの大転子である。
図2又は図16に示す筋入れラインeは、図19に示す切断ラインe1及びe2で構成されている。図19において、まず、切断ラインe1の筋入れを矢印方向に行なう。切断ラインe1は、次の切断ラインe2で、しんたま7aとうちもも7bとの境界を切り開く際に、しんたま7aの膜とうちもも7bの膜の間に切断刃515を入りやすくするためのきっかけをつくる役割をもつ。そのため、切断ラインe1を先に切断する。
次に、切断ラインe2の切断を行なう。切断ラインe2は、下腿骨2の脛骨2aに切り込み、脛骨2aの角部の膜を切り離しながら、ひざ関節部5まで切り進む。切断ラインe1をきっかけとして、しんたま7aとうちもも7b間の境界の膜間に切断刃515を滑り込ませる。その際、切断刃515の先端は大腿骨3の表面を切断する。しんたま7aとうちもも7bの境界は、切断刃515の中間部で切断する。そして、切断刃515で大腿球3aaの直上まで切り進んだ後、大転子3abの側面を切断し、大転子3abの直下を切り抜いて切断ラインe2を終了する。
次に、第2筋入れステーション60での筋入れ方法を図20に基づいて説明する。ここでも、右脚ワーク1(R)を用いた場合を示す。ここでの筋入れラインfは、切断ラインf1及びf2からなる。まず、切断ラインf1に沿って筋入れを行なう。右脚ワーク1(R)の場合、切断ラインf1は、脛骨2aの足首部8の側端部右側面に切込み始点f1(s)を定め、ここから切り込み、ひざ関節部5に向かって脛骨右側面に沿って脛骨2aのひざ関節部5の側端部まで切り進む。その際の切込み深さは、図20(b)の斜線x2で示すように、脛骨2aの半分ほどの深さとして、脛骨角部のちまき肉7dの膜の骨に対する結合を切り離していく。
図20(b)に示すように、切断ラインf1を切込み始点f1(s)からひざ関節部5付近に位置する切込み終点f1(e)まで伸ばす。このように、脛骨角部のちまき肉7dの膜結合を切り離せば、ちまき肉7dを容易に剥がすことができる。
次に、切断ラインf2の筋入れを行なう。切断ラインf2は、脛骨2aの中間部を切込み始点f2(s)とし、脛骨2aと腓骨2b間に切断刃515を挿入する。そして、切断刃515を脛骨側面に沿って、ひざ関節部5側へ移動させ、図20(c)の斜線x3に示すように、脛骨2aと腓骨2bの結合部まで切り進む。さらに、腓骨2bの付け根部分を切り抜き、腓骨2bを脛骨2aから分離する。これによって、ひざ関節部5に集中している筋をひざ関節部5から切断できる。
切断ラインf2は、さらに、ひざ関節部5を大腿骨3に沿って大腿球3aa側に切り進み、さら骨6の位置でさら骨側面に沿って切り抜く。
切断ラインf1及び切断ラインf2からなる筋入れによって、下腿骨2及びひざ関節部5に付着している肉、筋、腱等の生体組織の分離を容易にし、後工程の下腿骨分離ステーション90及び大腿骨分離ステーション100で行なわれる肉引き剥し工程で肉の分離を容易にすることができる。
第2筋入れステーション60には、図18に示すワーク押え機構55が設けられている。ワーク押え機構55は、固定フレーム551に取り付けられたエアシリンダ552と、T字形の押えバー553と、エアシリンダ552と押えバー553とを連結するリンクバー554とから構成されている。押えバー553とリンクバー554とは一体に連結され、これらの連結部が固定フレーム551に固設されたブラケット555に回動可能に軸支されている。リンクバー554の他端はエアシリンダ552のシリンダロッド552aに連結されている。
切断ラインf2の網掛け部z(図20(c))を筋入れする時は、ワーク押え機構55を用いる。切断ラインf2のひざ関節部5及びさら骨6付近(網掛け部z)を切断する時は、ワーク1の筋入れ用アーム61側に向く正面に対して、ワーク1の裏側を切断することになるため、ワーク1が背面側から持ち上がる。ワーク1が持ち上がると、正確な切断ができなくなるため、押えバー553を用いる。即ち、図18(b)に示すように、エアシリンダ552を作動させて、押えバー553をワーク1の正面に当てる。
押えバー553でワーク1を正面側からサポート台530側に向かって押え付けることにより、ワーク1の浮き上がりを防止でき、正確な筋入れが可能になる。なお、ワーク押え機構55は、他の筋入れ時には用いる必要がないので、非動作時には押えバー553を図18(a)に示す位置に後退させておく。
次に、第3筋入れステーション70での筋入れ方法を図21及び図22に基づいて説明する。図21及び図22において、この筋入れ工程での切断ラインgは、脛骨2aの足首側端部に切り込みを入れ、この切り込み位置を切込み始点g(s)とする。そして、ひざ関節部5に向かって脛骨側面に沿って大腿骨3側に切り進む。その際の切込み深さは、図22(b)の斜線x4で示すように、脛骨2aの半分ほどの深さとして、脛骨2aと腓骨2b間の肉を切らないようにする。(脛骨・腓骨間の肉を切ってしまうと、脛骨・腓骨間の肉がすね肉7eと分離し、後工程の肉引き剥し工程で、脛骨・腓骨間の肉が骨に残ってしまう。)
図21(b)の斜線x4で示すように、ひざ関節部5では、切込み深さをひざ関節部5の骨幅すべてを切れる深さにし、ひざ関節部5の骨の表面形状に合わせた切断曲線を描いて切断する。図22(a)に示すように、ひざ関節部5の表面は3の字のような曲線を描くが、この部分の3つのポイント5a、5b、5cに筋肉が骨に結合する筋が多く存在するので、この部分で筋を確実に切るようにする。
次に、大腿球3aaに向かって大腿骨3の側面に沿って切り進み、大腿球3aaの上部を通って切り抜いて、切断ラインgの切込み終点g(e)とする。
切断ラインgは、必ず第1筋入れ工程の切断ラインeの後に行なう必要がある。図22(b)に比較例として示すように、切断ラインeを切断せずに切断ラインgを切断すると、大腿骨側面を切断する際に、うちもも7bを分断してしまう。
そのため、本実施形態では、図22(a)に示すように、まず、切断ラインeを切断して、しんたま7aとうちもも7bとの境界に存在する膜を切り開き、その後、切断ラインiの切断を行なうようにする。この切断方法では、うちもも7bを分断することはない。
このように、本実施形態によれば、下腿骨分離ステーション90及び大腿骨分離ステーション100の前段階で、切断動作プログラムにより駆動される6軸多関節アーム51,61及び71を用いて筋入れ工程を行なうので、筋入れ工程を自動化できる。また、ワーク1の骨の複雑な3次元曲面に対応した切断動作を行なうことができるので、骨に残留する肉を少なくし、肉の歩留まりを向上させることができる。
また、ワーク1の搬送ラインに沿って3台の6軸多関節アームを並設し、3段階の筋入れ工程を3台の6軸多関節アームに分担させているので、1台の多関節アームで全筋入れ工程を行なう場合よりも、個々の多関節アームの筋入れ時間を短縮できる。そのため、ワーク搬送ラインの速度を速めることができ、停止時間のないワーク1の連続搬送による脱骨処理を可能にし、ワーク1の脱骨効率を高めることができる。
また、脱骨工程の初期段階で、ワーク1の右脚・左脚の判別及びワーク長の計測を行ない、この判別・計測結果に対応させて6種類の切断動作プログラムの中から最も合う切断動作プログラムを選定し、この選定した切断動作プログラムにより6軸多関節アームを作動させているので、切断刃515の動作軌跡を個々のワーク1に高精度に適合したものとすることができる。
さらには、切断刃515を刃進行方向mと直角方向pに自由度をもたせて支持すると共に、切断刃515を揺動可能に支持する弾性支持機構523を備えているので、該弾性支持機構により、切断刃515の動作軌跡と個々のワーク1との固体差に基づく誤差を吸収することができる。そのため、切断刃515を正確に骨の表面に倣わせることができ、肉の歩留まりを飛躍的に向上させることができる。
また、筋入れ工程を第1〜第3筋入れ筋入れステーション50,60,70の順序で行なうことにより、即ち、切断ラインgを切断ラインeより後で行なうことにより、大腿骨周辺に存在するしんたま7a、うちもも7b及びそともも7cを損傷させずに分離でき、これら肉の商品価値を低下させないで脱骨処理を行なうことができる。
また、前述した筋入れ工程(切断ラインe→切断ラインf→切断ラインg)を行なうことにより、後工程での脱骨処理を容易に行なうことができる。
次に、ワーク1を後筋入れステーション80に搬送し、後筋入れ工程を行なう。ここでは、移動チェーン12を挟んで、右脚用丸刃装置81aと左脚用丸刃装置81bとが対向配置されている。ここでの筋入れ方法は、さら骨6の側面を丸刃カッタで長手方向に切断する。この筋入れラインは、図2及び図16(c)のhで表される。この場合、図4に示すように、左右脚判別手段121の判別結果からカッタ切替駆動装置83を作動させて、右脚用丸刃装置81a又は左脚用丸刃装置81bのどちらかを選択し駆動させる。
また、左右脚判別手段121の判別結果がクランパ駆動装置15にも送信され、クランパ駆動装置15の作動により、右脚ワーク1(R)の場合は、ワーク1(R)の正面が右脚用丸刃装置81aの方に向き、該右脚用丸刃装置81aで筋入れを行なう。左脚ワーク1(L)の場合は、ワーク1(L)の正面が左脚用丸刃装置81bのほうに向き、該左脚用丸刃装置81bで筋入れを行なうようにしている。ワーク1は、この向きのまま下腿骨分離ステーション90及び大腿骨分離ステーション100を通過するように構成されている。
これによって、後筋入れステーション80、下腿骨分離ステーション90及び大腿骨分離ステーション100では、ワーク1が右脚又は左脚のどちらでも、常に搬送方向bの上流側にさら骨6が位置した状態で搬送される。
後筋入れステーション80の筋入れ用丸刃装置81a又は81bによる筋入れ方法を図23により説明する。図23において、ワーク1の搬送ライン近傍に、支柱813とネジ棒814とが立設されている。丸刃カッタ822及び丸刃カッタ822の駆動装置を内蔵するケーシング821からなるカッタユニットは、該ケーシング821に一体に固設されたブラケット823に支持されている。
基台820にはエアシリンダ824が取り付けられ、エアシリンダ824のシリンダロッド824aはブラケット823と連結され、この連結部にリンクバー825が軸826により回動可能に連結されている。リンクバー825は軸827により基台820に回動可能に取り付けられている。かかる構成により、カッタユニットは、エアシリンダ824の作動により、軸827を中心に回動し、カッタユニットの軸線tに直交する丸刃カッタ822のワーク1に対する刃角度を変更することができる。
基台820には、支柱813に沿って摺動可能な送り部816が一体に連結されている。送り部816には、メネジ孔をもつナット部817が一体に固設され、該ネジ棒814とナット部817とによりボールネジ機構を構成している。ネジ棒814の上端にはサーボモータ818が設置されている。
サーボモータ818が作動すると、一体となったナット部817、送り部816及び基台820が上下方向に移動する。
基台820の高さはサーボモータ818によってミリ単位で変更できる。丸刃カッタ822による切断開始高さ及び切断ストロークを、前述のワーク長検出装置41で検出したワーク長に応じて変更するようにしている。このように、切断開始位置をミリ単位で調整でき、ワーク1の大きさに合った切断開始位置を選択できるので、丸刃カッタ822が骨に食い込まない。また、丸刃カッタ822の上下動をボールネジ機構で行なうので、丸刃カッタ822の下降速度が安定する。また、ワーク1の大きさに応じて切断終点を調整しているので、肉の歩留まりを向上できる。
また、図23(b)に示すように、丸刃カッタ822の下降と同期させて、エアシリンダ824を作動させ、丸刃カッタ822の軸線tをt1→t3のように変更することにより、ワーク1に対する刃角度を変更し、さら骨6の側面に丸刃カッタ822の切断軌跡を追従させるようにしている。これによって、さら骨付近の肉の歩留まりを向上することができる。
次に、下腿骨分離ステーション90で下腿骨部の肉引き剥し工程を行なう。この工程を右脚ワーク1(R)の場合を例にとって、模式図24により説明する。なお、後筋入れステーション80で、右脚ワーク1(R)は右脚用丸刃装置81a側へ正面を向け、左脚ワーク1(L)の場合は、左脚用丸刃装置81b側へ正面を向けて、後筋入れ工程を行なっており、ワーク1はそのままの向きで下腿骨分離ステーション90へ搬送される。
下腿骨分離ステーション90では、2段階のスクレーパによる肉引き剥しが行なわれる。図24において、まず、脛骨2aと腓骨2bとの間に挿入可能な鎌状の骨間挿入部912をもつ骨間スクレーパ911がワーク1(R)の搬送路に前進して、該骨間挿入部912が脛骨2aと腓骨2bとの間に挿入される。その後、ワーク1(R)の移動に伴って、ワーク1が斜め方向に引き上げられ、下腿骨部の肉引き剥しが行なわれる。
次に、スクレーパ931と揺動スクレーパ932とが、骨間スクレーパ911とは反対側からワーク1の搬送ライン12に前進して、図示のようにワーク1(R)に当接される。
その後、ワーク1(R)の移動に伴って、ワーク1(R)が斜め方向に引き上げられ、スクレーパ931及び揺動スクレーパ932により、下腿骨部の肉引き剥しが行なわれる。なお、板状の揺動スクレーパ932は支軸932aを中心として上下方向に回動するとともに、図示しないバネにより下方に向う弾性力が付加される。
第1段階では、脛骨2aの裏側面(図24中、uの部分)に骨間スクレーパ911を当てて、この部分の肉引き剥しを確実に行ない、第2段階では、腓骨2bの外側面(図24中、vの部分)にスクレーパ931及び揺動スクレーパ932を当てて、この部分の肉引き剥しを確実に行なうようにしている。このように、2段階の肉引き剥し工程で、肉の歩留まりを向上できる。
図1に示すように、下腿骨分離ステーション90では、右脚用引き剥がし装置91a及び93aと左脚用引き剥がし装置91b及び93bが搬送ライン12を挟んで対面して配置されている。右脚ワーク1(R)の場合は、第1右脚用引き剥がし装置91aと第2右脚用引き剥がし装置93aとで下腿骨部の肉引き剥し工程を行なう。左脚ワーク1(L)の場合は、第1左脚用引き剥がし装置91bと第2左脚用引き剥がし装置93bとで肉引き剥し工程を行なう。即ち、左右判別手段121の判別結果がスクレーパ切替駆動装置92に送られ、スクレーパ切替駆動装置92によって、右脚用引き剥がし装置又は左脚用引き剥がし装置への切替えを行なう。次に、第1引き剥がし装置91の構成を、右脚用を例に取って図25〜27により説明する。
図25及び図26は、第1右脚用引き剥がし装置91aを示し、図示しない第1左脚用引き剥がし装置91bは、搬送ライン12を中心として第1右脚用引き剥がし装置91aと左右対称に配置される。図25及び図26において、板状の骨間スクレーパ911は、脛骨2aと腓骨2bとの間に挿入可能な鎌状の骨間挿入部912をもち、基台910に対して、垂直軸913を中心として揺動可能に取り付けられている。骨間スクレーパ911と基台910との間には、骨間スクレーパ911を弾性的に支持して前記揺動を可能にするコイルバネ914が装着されている。
基台910は、フレーム920に設けられた案内レール921に対して摺動可能に嵌合したスライダ915を備え、これによって、搬送ライン12に対して進退する方向に往復動可能になっている。また、フレーム920に取り付けられたエアシリンダ923のシリンダロッド923aが基台910に接続されている。
また、フレーム920は、上下方向に立設された支柱922の案内レール924に摺動可能に嵌合するスライダ925を備え、これによって、エアシリンダ926の作動により上下方向に移動可能になっている。
また、骨間スクレーパ911及びコイルバネ914を含むスクレーパユニット916は、基台910に対して水平軸917によって回動可能に装着されている。そして、基台910に、スクレーパユニット916を水平に保持する力を付与するエアシリンダ918が設けられている。
かかる構成により、右脚ワーク1(R)が第1右脚用引き剥がし装置91aに接近した時に、エアシリンダ923が作動して基台910が搬送ライン12に向かって押出され、骨間スクレーパ911が搬送ライン12に位置する。骨間スクレーパ911はエアシリンダ918により水平状態を保持し、ワーク1が骨間スクレーパ911に到達すると、骨間スクレーパ911が脛骨2aと腓骨2b間に挿入される。クランパ11の搬送方向bへの移動によって、骨間スクレーパ911による肉引き剥しが始まり、同時に、エアシリンダ926によりフレーム920を下降させることにより、肉引き剥しを行なう。骨間スクレーパ911によって、脛骨2aと腓骨2b間、特に図24のu部分の肉を引き剥がす。
骨間スクレーパ911に閾値より過剰な負荷が加わった時に、骨間スクレーパ911を揺動させワーク1から離れるようにエアシリンダ918の空気圧を調整しておく。また、引き剥がし終了のタイミングは、ワーク長検出装置41の計測結果からクランパ11の搬送位置を算出することで分かるので、「引き剥がし終了位置+α」のタイミングで、エアシリンダ918のシリンダロッドを前進させるように設定しておく。エアシリンダ918をこのタイミングで前進させることにより、万が一、骨間スクレーパ911が脛骨・腓骨間に挟まっていても、エアシリンダ918の作動により、脛骨・腓骨間から骨間スクレーパ911を抜くことができる。
図27において、(a)は、クランパ11の凹部の中で余裕があり、脛骨2aとクランパ11の凹部との間に隙間s6がある場合を示す。(b)は、脛骨2aの幅が広く、骨間挿入部912の先端が脛骨2aと腓骨2b間から微妙にずれた場合を示す。(c)は、骨間挿入部912の先端が脛骨2aと腓骨2b間にある場合を示す。本実施形態では、コイルバネ914の弾性力で、骨間スクレーパ911を弾性的に支持しているので、これらいずれの場合でも、骨間挿入部912と脛骨2aとのズレを吸収して、骨間挿入部912を脛骨2aと腓骨2b間に挿入でき、肉引き剥し動作を確実に行なうことができる。
次に、第2右脚用引き剥がし装置93aの構成を図28〜図30により説明する。図28及び図29において、板状のスクレーパ931が搬送ライン12に対面する位置で基台930に対して固設されている。スクレーパ931には、板状の揺動スクレーパ932が水平軸933を介して上下方向に揺動可能に装着されている。揺動スクレーパ932とスクレーパ931との間にはコイルバネ947が介装され、揺動スクレーパ932は、該コイルバネ947の弾性力によって、下方に向う弾性力を付与されている。基台930のスライダ934が、フレーム940の案内レール941に摺動可能に嵌合している。
また、フレーム940に取り付けられたエアシリンダ942のシリンダロッド942aが基台930に接続されている。これによって、基台930は、搬送ライン12に対して進退可能に構成されている。また、支柱943が垂直に立設され、フレーム940のスライダ944が支柱943の案内レール945に摺動可能に嵌合されている。また、フレーム940を案内レール945に沿って上下動させるエアシリンダ946が設けられ、これによって、フレーム940は、上下方向に移動可能に構成されている。
かかる構成によって、第1右脚用引き剥がし装置91aでの肉引き剥し工程を終えた右脚ワーク1(R)に対して、基台930を前進させ、スクレーパ931及び揺動スクレーパ932を右脚ワーク1(R)に当てる。クランパ11は一定速度で搬送方向bへ移動しているので、右脚ワーク1(R)はクランパ11に引っ張られ、前記スクレーパによる肉引き剥しが始まる。同時に、エアシリンダ946が作動してフレーム940を下降させるので、図30に示すように、右脚ワーク1(R)の搬送距離が短いうちに肉引き剥しを終了できる。
下腿骨分離ステーション90においては、ワーク1を搬送しながら、各スクレーパに対して斜め方向に引っ張るようにして肉引き剥しを行なうので、ワーク1を停止させることなく引き剥がしを行なうことができる。従って、処理時間を短縮でき、処理効率を向上できる。このとき、クランパ11は揺動支点11aを介して移動チェーン12に取り付けられているので、搬送方向bへの傾動が容易である。
ワーク1の引っ張りと同時に、エアシリンダ946の加圧力でフレーム940を下降さながら肉を引き剥がすので、剥がし力を大きく取ることができ、剥がし効果を安定させることができる。従って、肉の歩留まりを向上させることができる。
また、フレーム940を下降させることによって、右脚ワーク1(R)の搬送距離が短いうちに肉引き剥しを終了できるので、省スペース化が可能になると共に、剥がし工程後半に右脚ワーク1(R)が大きく傾かないので、剥がし箇所の断面積a1は小さい。従って、単位断面積当りの肉引き剥がし力を増大できると共に、スクレーパに直接骨が当るので、肉剥がし効果を高めることができる。従って、肉の歩留まりが向上する。
また、揺動スクレーパ932が、コイルバネ947の弾性力により腓骨部分を上方から押えるようにしているので、肉の剥離効果を高めることができる。
また、ワーク1(R)の引き上げに応じて、揺動スクレーパ932を脛骨2aの形状に追随して上方にスイングさせるように構成しているので、脛骨2aを破損することなく、かつ脛骨2aの表面形状に追随して脛骨周囲の肉を歩留まり良く剥がすことができる。
次に、大腿骨分離ステーション100で、ワーク1の大腿骨部の脱骨を行なう。図1に示すように、大腿骨分離ステーション100には、大腿骨部脱骨装置101が設けられている。以下、大腿骨部脱骨装置101の構成を図31〜図35により説明する。
図31に示すように、ミートセパレータ1012及び丸刃カッタ1031は、下部固定フレーム1011上に、ワーク搬送方向下流側に下降するように傾斜して配置されている。図32及び図33に示すように、大腿骨部脱骨装置101は、ワーク1の搬送ライン12に跨って設置される。図33に示すように、ワーク1の搬送ライン12を挟んで下部固定フレーム1011が立設され、該下部固定フレーム1011間にミートセパレータ1012が架設されている。
図34に示すように、ミートセパレータ1012には、搬送方向bの上流側に向かって開口しワーク1のひざ関節部5の上部が挿入可能な大きさを有する入口1014を有する凹部1013が設けられ、凹部1013の最深部には、肉引き剥し時に大腿骨頭3aが凹部1013の縁に引っかからないように、大腿骨3の位置を中央に寄せるためのV字形溝1015が形成されている。
ミートセパレータ1012の下面にはミートセパレータ1012の凹部1013に挿入されたワーク1の足首部8がミートセパレータ1012から外れないようにチャックするチャッキング装置1020が装着されている。チャッキング装置1020は、ミートセパレータ1012の下面に取り付けられた一対のスイングプレート1021と、エアシリンダ1022と、エアシリンダ1022のシリンダロッド1023と該スイングプレート1021とを連結するリンクバー1024とから構成されている。
スイングプレート1021は、シリンダロッド1023の矢印d1方向の動きにより支点1025を基点として矢印e1方向に回動し、凹部1013の入口部1014を開閉可能にする。
図32及び図33に示すように、ミートセパレータ1012の直上方には、肉引き剥し時の途中でさら骨下側及び大腿骨頭3aの中間部に周回りの切断を入れるとともに、大腿骨頭3aの下側で最終分離のための肉切り離しを行なう二対の丸刃カッタ1031が設けられている。丸刃カッタ1031の切断動作は、ワーク長検出装置41での計測結果から演算して求められる。丸刃カッタ1031は、上部フレーム1041に取り付けられたL字形リンクバー1042を介して取り付けられている。
L字形リンクバー1042は、軸1043で回動可能に上部フレーム1041に取り付けられ、L字形リンクバー1042の一端は、ボールネジ1044により上下動する連結部材1045に連結されている。ボールネジ1044の上端には、ボールネジ1044を回転させるサーボモータ1046が設置されている。
図35に示すように、丸刃カッタ1031の駆動装置を内蔵したケーシング1032は、プレート1033を介してブラケット1034に連結されている。ブラケット1034は、水平軸1035を介して回動可能に連結部材1036に連結されている。連結部材1036は回動腕1037に連結され、回動腕1037は軸1038を中心に回動可能に基台1030に連結されている。L字形リンクバー1042は、リンク部材1047を介して基台1030に連結されている。かかる構成により、サーボモータ1046の作動により、基台1030がワーク1側に接近又は退避可能に構成され、基台1030に取り付けられた丸刃カッタ1031も同様にワーク1側に接近又は退避可能になっている。
また、基台1030には、各丸刃カッタ1031の夫々に対応してエアシリンダ1039が取り付けられている。エアシリンダ1039のシリンダロッド1040は、該回動腕1038に接続されており、これによって、各丸刃カッタ1031はエアシリンダ1039で弾性的に支持され、丸刃カッタ1031がワーク1から過剰な負荷を受けた時は、エアシリンダ1039の緩衝作用により矢印b1方向に退避可能になっている。
次に、大腿骨部の脱骨処理方法を図36により説明する。図36において、搬送方向bに移動してきたワーク1(R)は、搬送ライン12上でワーク1(R)のひざ関節部5の上部に相当する高さに設置されたミートセパレータ1012の凹部1013に挿入される。ワーク1(R)が挿入された時点で、エアシリンダ1022が作動して、スイングプレート1021を凹部1013の入口1014を閉じる方向に回動し、ワーク1(R)のチャッキングを行なう。
その後、ワーク1(R)が引き続き搬送方向bに水平に移動する。これによって、図36に示すように、ワーク1(R)の足首部8が斜め上方に引張られる形となり、これによって、ワーク1(R)の重量がミートセパレータ1012の搬送方向下流側に付加され、凹部1013の最深部1015側に強く押付けられる。
これによって、ミートセパレータ1012による肉の剥がし効果が向上するとともに、ワーク1(R)の足首部8が搬送方向bに斜め上方に引張られることにより、ワーク1(R)の重量により引張り方向の肉部の上面がミートセパレータ1012の下面に強く押付けられる。また、ワーク1(R)のさら骨6が搬送方向上流側に位置した状態で引張られることにより、重力の作用でワーク1(R)がうちもも7b側に傾き、これによって、うちもも7bがミートセパレータ1012の下面に押付けられるので、うちもも7bの引き剥がし効果が増大すると共に、筋入れラインeを起点として矢印h1方向(図16(c)参照)に動く。そのため大腿骨3と凹部1013との隙間に肉が入り込む動きが発生せず、該隙間に肉詰まりが生じない。
特許文献1に開示した従来の自動除骨装置では、ワーク1の足首部8を垂直方向に引き上げるので、剥がした肉が骨側に巻き込むようになり、肉詰まりが生じる。このためミートセパレータによる剥がし動作を1回で完了することができず、肉詰まりをなくした上で、何度もやり直す必要があったが、本実施形態では、1回の剥がし動作で剥がし工程を完了することができる。
また手作業の場合、大腿骨に沿って少なくとも2回の筋入れを行なった後肉を引き剥す必要があったが、本実施形態では1回の筋入れ(工程3)のみで大腿骨部の肉を剥がすことができる。
また、本実施形態では、丸刃カッタ1031により引き剥し途中の過程でさら骨6の下側及び大腿骨頭3aの中間部で少なくとも2回の骨の周面回りの筋入れを行い、骨の周面に付着する肉、筋、腱等の生体組織を切断することにより、歩留まりの良い肉分離を行なうことができる。このようにして、肉部7を大腿骨3から分離し、分離した肉部7を大腿骨部脱骨装置101の下方に配置されたコンベア102上に落下させる。コンベア102上に落下した肉部7は矢印c方向に搬送される。
本実施形態によれば、肉引き剥し工程を格段に簡素化でき、処理時間を短縮できるので、処理能力が向上する。また従来の自動除骨装置では、ミートセパレータとカッタ及びワークの引き上げ手段の組み合わせが多数組み必要であったが、本実施形態ではミートセパレータとカッタの組み合わせ1組とワークの搬送機構のみで同じ処理を可能としたので、大幅なコストダウンと省スペース化を達成できる。
また、本実施形態では、サーボモータ1046の回転動力をボールネジ機構で直線移動に変換し、リンク機構を介して丸刃カッタ1031を前後移動させる機構を採用しているので、丸刃カッタ1031の前後動作速度、動作タイミング及び動作位置を正確に制御できる。従って、丸刃カッタ1031の耐久性を向上させ、欠け防止が可能であり、正確なタイミングで正確な切断が可能になる。
丸刃カッタ1031で骨に切り込んだ時、カッタ刃先は一定時間(0.5〜1.0秒)骨に接触した状態になる。ワーク1はクランパ11で一定速度で連続搬送されるので、刃先と接触時間中にも、丸刃カッタ1031に対する骨の位置は随時変化する。そのため、丸刃カッタ1031が骨移動方向に対して、固定されて柔軟性がない場合、刃先にこじる力が働き、刃先が欠けてしまう。
本実施形態では、図35に示すように、丸刃カッタ1031を水平軸1035を中心に回動可能に装着しているため、刃先が骨に当った状態で骨が移動する力を利用して、水平軸1035を中心に丸刃カッタ1031が骨と共に、上方に動くことができる。図35において、水平線Nが丸刃カッタ1031が骨に当った瞬間の位置を示し、点Mが丸刃カッタ1031が骨に当って上方に動いた位置を示す。
丸刃カッタ1031が骨から離れると重力により元の状態に戻る。本実施形態では、プレート1033が連結部材1036の下面に係止するように構成されているため、水平位置より下方に下降しない。
また、本実施形態では、丸刃カッタ1031をエアシリンダ1039で空気力により弾性的に支持しているので、丸刃カッタ1031にワーク1から過剰な負荷が加わった時に、ワーク1から退避できるので、刃こぼれを防止できる。
大腿骨分離ステーション100で肉部7と分離されクランパ11に残った骨は、骨排出ステーション110でクランパ11から外され、下方に配置されたコンベア111上に落下する。そして、矢印c方向に排出される。
このように、本実施形態によれば、豚もも部位の脱骨工程を自動化でき、オペレータの重労働を解消できると共に、肉の歩留まりを向上でき、かつ脱骨作業ラインの高速化を可能とし、作業効率を向上できる。さらに、豚もも部位の肉を損傷させずに分離させることにより、分離した豚もも肉の商品価値を低下させない。
例えば、1つの処理ステーションを7秒で通過させるようにワーク1の搬送速度を設定でき、これによって、1時間にワーク500本の脱骨処理を可能にする。
本発明によれば、食肉用家畜屠体のもも部位の脱骨工程の自動化を可能にして、処理能力を向上できると共に、歩留まりを向上させ、さらに肉の商品価値を低下させずに市場に供給できる。

Claims (9)

  1. 脱骨工程の前段階で、先端に切断刃を有する多軸多関節アームを用いて食肉用家畜屠体のもも部位に長手方向に筋入れを行なう筋入れ方法において、
    筋入れ工程が、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する第1筋入れ工程と、下腿骨及びひざ関節周囲の生体組織を分離する第2筋入れ工程と、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離する第3筋入れ工程とを含む筋入れ工程であって、
    第3筋入れ工程を第1筋入れ工程の後に行なうようにすることを特徴とする食肉用家畜屠体の筋入れ方法。
  2. 多軸多関節アームによって駆動される切断刃の動作軌跡がプログラム制御され、該プログラム制御に基づいて各筋入れ工程の軌跡と各筋入れ工程の順序とが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の食肉用家畜屠体の筋入れ方法。
  3. もも部位を足首を介してクランプ装置に懸垂した状態で、切断刃を上方から下方に移動させて前記筋入れ工程を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の食肉用家畜屠体の筋入れ方法。
  4. もも部位の両端を揺動しないように固定し、切断刃をもも部位の長手方向両方向に動作させて前記筋入れ工程を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の食肉用家畜屠体の筋入れ方法。
  5. 切断動作プログラムをもも部位の右脚・左脚の別又は全長に応じて複数種類用意し、前記筋入れ工程の前で、もも部位の右脚・左脚の判別又は全長計測を行ない、切断動作プログラムの中から該判別結果又は計測結果に最も合う切断動作プログラムを選定するようにしたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかの項に記載の食肉用家畜屠体の筋入れ方法。
  6. 先端に切断刃を有する多軸多関節アームを備え、脱骨工程の前段階で食肉用家畜屠体のもも部位に長手方向に筋入れを行なう筋入れ装置において、
    もも部位の脱骨作業ラインに沿って、切断動作プログラムに基づいて切断刃を動作させる1台又は複数台の多軸多関節アームを配置し、
    該脱骨作業ラインの脱骨工程の上流側で、該多軸多関節アームを用いて、大腿骨の周囲に存在するしんたまとうちももとを分離する第1筋入れ工程と、下腿骨及びひざ関節の周囲の生体組織を分離する第2筋入れ工程と、うちももと大腿骨との接合部分を切断してうちももと大腿骨とを分離する第3筋入れ工程と、からなる筋入れ工程を行なうように構成したことを特徴とする食肉用家畜屠体の筋入れ装置。
  7. 切断刃と多軸多関節アーム間又は多軸多関節アームと該多軸多関節アームを駆動する駆動機構間に、切断刃の進行方向に対し交差する方向に自由度をもたせて切断刃を弾性的に支持すると共に、切断刃を揺動可能に支持する弾性支持機構を設け、
    切断動作プログラムに基づく切断刃の動作軌跡に対するもも部位の固体差による筋入れ誤差を該弾性支持機構で補正して、切削刃をもも部位の骨の3次元表面に沿わせるように構成したことを特徴とする請求項6に記載の食肉用家畜屠体の筋入れ装置。
  8. 請求項1に記載された筋入れ工程を1台又は複数台の多軸多関節アームの駆動機構に実行させることを特徴とする筋入れ用切断動作プログラム。
  9. 少なくとも3台の多軸多関節アームを設け、第1多軸多関節アームに第1筋入れ工程を実行させ、第2多軸多関節アームに第2筋入れ工程を実行させ、第1筋入れ工程の後で第3多軸多関節アームに第3筋入れ工程を実行させることを特徴とする請求項8に記載の筋入れ用切断動作プログラム。
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