JP4955857B2 - 集合住宅セキュリティシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は集合住宅セキュリティシステムに係り、特に、住棟受信機の操作に基づいて、警報報知中のセキュリティインターホンおよび戸外表示器にて鳴動されている警報音を停止させるような遠隔操作を行うことができる集合住宅セキュリティシステムに関する。
【従来の技術】
【0003】
従来から、この種の集合住宅セキュリティシステムとして、図2のブロック図に示す構成の集合住宅セキュリティシステムが提案されている。
【0004】
同図に示す集合住宅セキュリティシステムは、集合住宅の共用部、ここでは、管理室内に設置され、当該集合住宅内のセキュリティ異常を監視/警報報知するための住棟受信機51と、受信機接続ラインL51を介して住棟受信機51にバス接続され、集合住宅をなす複数の住戸内、ここでは、101号室内、102号室内、・・・にそれぞれ設置されるセキュリティインターホン52a、52b、・・・と、各センサ接続ラインL52a〜L52c、L52a〜L52c、・・・を介してセキュリティインターホン52a、52b、・・・にそれぞれ接続され、当該住戸内のセキュリティ異常、例えば、火災の発生、ガス漏れ、トイレコールを検知するための各種センサ53a〜53c、53a〜53c、・・・と、各戸外表示器接続ラインL53a、L53b、・・・を介してセキュリティインターホン52a、52b、・・・にそれぞれ接続され、住戸玄関に設置される玄関子機機能を併せ持つ戸外表示器54a、54b、・・・とで構成されている。
【0005】
このように構成された集合住宅セキュリティシステムにおいて、集合住宅をなす複数の住戸内(101号室内、102号室内、・・・)のうち、101号室内にてセキュリティ異常が発生、例えば、火災が発生したとすると、各種センサ53a〜53cのうち該当するセンサ、ここでは、センサ53aが火災の発生を検知し作動され、このセンサ53aから出力された異常検知信号が、センサ接続ラインL52aを介してセキュリティインターホン52aに伝送される。
【0006】
また、センサ53aからの異常検知信号を検出したセキュリティインターホン52aは、例えば、警報音の鳴動、警報の表示の報知手段(図示および詳述せず)に基づいて、101号室内にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨の警報報知を行うとともに、このセキュリティ異常を移報させるための警報移報信号を、受信機接続ラインL51を介して住棟受信機51と、戸外表示器接続ラインL53aを介して戸外表示器54とにそれぞれ出力する。
【0007】
また、セキュリティインターホン52aからの警報移報信号を検出した住棟受信機51は、火災の発生および火災が発生した住戸を識別し、例えば、警報音の鳴動、警報の表示(図示および詳述せず)に基づいて、101号室内にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨の警報報知を行う。この警報報知のうち警報音の鳴動は、住棟受信機51を操作(図示および詳述せず)、または101号室内にて作動されているセンサ53aが復旧することにより停止させることができる。
【0008】
また、セキュリティインターホン52aからの警報移報信号を検出した戸外表示器54aは、例えば、警報音の鳴動、警報の表示(図示および詳述せず)に基づいて、101号室内にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨の警報報知を行う。この警報報知のうち警報音の鳴動と、セキュリティインターホン52aでの警報報知のうち警報音の鳴動とは、セキュリティインターホン52aを操作(図示および詳述せず)、または101号室内にて作動されているセンサ53aが復旧することにより停止させることができる。
【0009】
さらに、セキュリティインターホン52a、52b、・・・の設定(図示および詳述せず)に基づいて、特定のセンサ53a〜53c、53a〜53c、・・・の作動により発生したセキュリティ異常(火災発生、ガス漏れ、トイレコール)の警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)を、住棟受信機51、セキュリティインターホン52a、52b、・・・、および戸外表示器54a、54b、・・・にてそれぞれ行わないように制御することもできる。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の集合住宅セキュリティシステムにおいて、セキュリティ異常が発生、例えば、火災が発生している住戸にあって、警報報知中のセキュリティインターホン52a、52b、・・・および戸外表示器54a、54b、・・・にて鳴動されている警報音を停止させるためには、当該セキュリティインターホンを操作(図示および詳述せず)、または作動されているセンサ53a〜53c、53a〜53c、・・・が復旧することに基づく停止手段が適用されていた。これにより、居住者が外出等で住戸内を不在としている間にセンサ故障等で誤報が発生した場合には、住戸内に設置されたセキュリティインターホンおよび住戸玄関に設置された戸外表示器にて鳴動されている警報音を、居住者が帰宅するまで停止させることができなく、この警報音が近隣住戸への騒音となり当該近隣住戸の住人に対して迷惑となる難点があった。
【0011】
また、従来の集合住宅セキュリティシステムをなすセキュリティインターホン52a、52b、・・・は、玄関子機機能を併せ持つ戸外表示器54a、54b、・・・からの呼び出しと比較して、当該戸外表示器への警報移報を優先させるように予め設定されていることにより、警報報知中にインターホン機能が使用できないため、住戸玄関から住戸内への連絡手段が何ら備えられておらず、セキュリティ異常が発生している住戸の居住者が在室中である場合等において、この住戸の住戸玄関に居る近隣住戸の住人は、住戸内の居住者に対して当該住戸内の状況や安全状況等を確認できず安全性が低下する難点があった。
【0012】
本発明は、上述の難点を解消するためになされたもので、住棟受信機の操作に基づいて、警報報知中のセキュリティインターホンおよび戸外表示器にて鳴動されている警報音を停止させるような遠隔操作を行うことにより、警報報知中において鳴動されている警報音が騒音となる近隣住戸の住人に対する迷惑を最小限に抑制するとともに住戸内の安全性を向上させた集合住宅セキュリティシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を達成するため、本発明による集合住宅セキュリティシステムは、各種センサのうち当該住棟受信機での警報音の鳴動、警報の表示等の警報報知を行わないセキュリティ異常に該当するセンサを設定するための設定部、作動したセンサに該当するセキュリティ異常である旨の警報情報および設定部で設定した内容をそれぞれ記憶するメモリ、センサが異常を検知したときメモリに記憶された設定内容に基づいて報知する警報報知を停止するための操作部、設定部の設定内容等を表示するための表示部を備える住棟受信機に各種センサのうち当該セキュリティインターホンおよび当該戸外表示器での警報音の鳴動、警報の表示等の警報報知を行わないセキュリティ異常に該当するセンサを設定するための設定部、作動したセンサに該当するセキュリティ異常である旨の警報情報および設定部で設定した内容をそれぞれ記憶するメモリを備えるセキュリティインターホンを接続し、セキュリティインターホンに各種センサ、玄関子機機能を併せ持つ戸外表示器をそれぞれ接続し、各種センサの作動によりセキュリティインターホンおよび戸外表示器にて鳴動する警報音を、住棟受信機の操作部の操作により遠隔操作で停止させるCPUを備え、CPUは、各種センサの作動によりセキュリティインターホンおよび戸外表示器にて鳴動する警報音のうち、住棟受信機のメモリに記憶されている作動したセキュリティ異常である旨の警報情報と、設定部で設定した警報報知を行わないセキュリティ異常に該当するセンサの警報情報とを比較して不一致とされた警報情報に該当することにより住棟受信機の表示部にて表示した警報のみ住棟受信機の操作部の操作により遠隔操作で停止させるものであることを特徴としている。
【0014】
このような集合住宅セキュリティシステムによれば、警報報知中のセキュリティインターホンおよび戸外表示器にて鳴動されている警報音を停止させるような遠隔操作を住棟受信機にて行うことにより、この警報音が騒音となる近隣住戸の住人に対する迷惑を最小限に抑制できるとともに、警報報知中において戸外表示器からセキュリティインターホンへの呼び出しが迅速となるばかりでなく、警報報知の必要性の高/低に基づいて、セキュリティ異常の報知を意図的に遠隔操作で停止させることもできる。
【発明の実施の形態】
【0015】
以下、本発明による集合住宅セキュリティシステムを適用した好ましい形態の実施例について、図面を参照して説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施例による集合住宅セキュリティシステムの構成を示すブロック図であり、集合住宅の共用部、ここでは、管理室内に設置され、当該集合住宅内のセキュリティ異常を監視/警報報知するための住棟受信機1と、受信機接続ラインL1を介して住棟受信機1にバス接続され、集合住宅をなす複数の住戸内、ここでは、101号室内、102号室内、・・・にそれぞれ設置されるセキュリティインターホン2a、2b、・・・と、各センサ接続ラインL2a〜L2c、L2a〜L2c、・・・を介してセキュリティインターホン2a、2b、・・・にそれぞれ接続され、当該住戸内のセキュリティ異常、例えば、火災の発生、ガス漏れ、トイレコールを検知するための各種センサ3a〜3c、3a〜3c、・・・と、各戸外表示器接続ラインL3a、L3b、・・・を介してセキュリティインターホン2a、2b、・・・にそれぞれ接続され、住戸玄関に設置される玄関子機機能を併せ持つ戸外表示器4a、4b、・・・とで構成されている。
【0017】
同図に示す住棟受信機1には、当該住棟受信機の構成各部を制御するためのCPU(以下、受信機CPUと称す)10と、受信機CPU10の制御に基づいて、警報音信号を出力するための警報音発生回路11と、警報音発生回路11からの警報音信号を適宜に信号処理し、セキュリティ異常を報知するための警報音を鳴動するスピーカ12と、セキュリティ異常を報知する旨の警報情報、後述する操作部14の操作内容および設定部15の設定内容等をそれぞれ表示するためのLCD等からなる表示部13と、警報報知中において当該住棟受信機のスピーカ12、セキュリティインターホン2a、2b、・・・の後述するスピーカ24および戸外表示器4a、4b、・・・の後述するスピーカ42にて鳴動されている警報音を停止させるために操作する操作部14と、当該住棟受信機にて警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)を行わないセキュリティ異常に該当したセンサ3a〜3c、3a〜3c、・・・を設定する、または操作部14の操作による上述の警報音の停止を行うか否かを設定するための設定部15と、受信機CPU10の制御に基づいて、作動されているセンサ3a〜3c、3a〜3c、・・・に該当したセキュリティ異常である旨の警報情報、設定部15の設定内容をそれぞれ記憶するためのメモリ16と、受信機CPU10および受信機接続ラインL1を介してセキュリティインターホン2a、2b、・・・の後述する送受信回路32の間の信号伝送路を形成し、この信号伝送路を介して諸信号(警報移報信号、警報報知停止信号等)を送受信するための送受信回路17とが備えられている。
【0018】
また、同図に示すセキュリティインターホン2a、2b、・・・は、それぞれ同様な構成であり、当該セキュリティインターホンの構成各部を制御するためのCPU(以下、インターホンCPUと称す)20と、各センサ接続ラインL2a〜2c、L2a〜L2c、・・・を介して各種センサ3a〜3c、3a〜3c、・・・がそれぞれ接続され、セキュリティ異常を検知することにより作動された当該センサからの異常検知信号をインターホンCPU20に出力するためのセンサ入力回路21と、インターホンCPU20の制御に基づいて、警報音信号、呼出音信号をそれぞれ出力するための警報音発生回路22、呼出音発生回路23と、警報音発生回路22からの警報音信号、呼出音発生回路23からの呼出音信号を適宜に信号処理し、セキュリティ異常を報知するための警報音、住戸玄関に居る来訪者からの呼び出しを報知するための呼出音をぞれぞれ鳴動するスピーカ24と、住戸玄関に居る来訪者からの呼び出しを確認した居住者が当該来訪者との通話を成立させるために用いるマイク、レシーバが内蔵されたハンドセット25と、インターホンCPU20、警報音発生回路22、ハンドセット25および各戸外表示器接続ラインL3a、L3b、・・・をなす呼出/通話ラインを介して戸外表示器4a、4b、・・・の呼出/通話回路43の間の信号伝送路をそれぞれ形成し、諸信号(呼出信号、送話音信号、受話音信号、警報音信号等)を送受信するための呼出/通話回路26と、インターホンCPU20の制御に基づいて、戸外表示器接続ラインL3a、L3b、・・・をなす表示灯制御ラインに接続された戸外表示器4a、4b、・・・の後述する表示灯駆動回路45を制御するための表示灯制御回路27と、インターホンCPU20の制御に基づいて、セキュリティ異常を報知する旨の警報情報を表示するためのLED等からなる表示部28と、警報報知中において当該セキュリティインターホンのスピーカ24および戸外表示器4a、4b、・・・の後述するスピーカ42にて鳴動されている警報音を停止させるために操作する操作部29と、当該セキュリティインターホンにて警報報知、即ち、警報音の鳴動、警報の表示を行わないセキュリティ異常に該当したセンサ3a〜3c、3a〜3c、・・・を設定するための設定部30と、インターホンCPU20の制御に基づいて、作動されているセンサ3a〜3c、3a〜3c、・・・に該当したセキュリティ異常を報知する旨の警報情報、設定部30の設定内容をそれぞれ記憶するためのメモリ31と、インターホンCPU20および受信機接続ラインL1を介して住棟受信機1の送受信回路17の間の信号伝送路を形成し、この信号伝送路を介して諸信号(警報移報信号、警報報知停止信号等)を送受信するための送受信回路32とが備えられている。
【0019】
さらに、同図に示す戸外表示器4a、4b、・・・は、それぞれ同様な構成であり、住戸玄関に居る来訪者が住戸内の居住者を呼び出すために押下する呼出ボタン40と、来訪者が呼び出した居住者との通話を成立させるための送話音を入力し、この送話音を適宜に信号処理するマイク41と、セキュリティインターホン2a、2b、・・・からの受話音信号および警報音信号を信号処理し、呼び出した居住者からの受話音およびセキュリティ異常であることを報知するための警報音を鳴動するスピーカ42と、呼出ボタン40、マイク41、スピーカ42および各戸外表示器接続ラインL3a、L3b、・・・をなす呼出/通話ラインを介してセキュリティインターホン2a、2b、・・・の呼出/通話回路26の間の信号伝送路をそれぞれ形成し、諸信号(呼出信号、送話音信号、受話音信号、警報音信号等)を送受信するための呼出/通話回路43と、セキュリティ異常を報知する旨の警報情報を表示するために点滅/点灯される警報表示灯44と、各戸外表示器接続ラインL3a、L3b、・・・をなす表示灯制御ラインを介してセキュリティインターホン2a、2b、・・・の表示灯制御回路27からそれぞれ伝送されてくる制御信号に基づいて、警報表示灯44を点滅/点灯させるための表示灯駆動回路45とが備えられている。
【0020】
このように構成された本発明の一実施例による集合住宅セキュリティシステムにおいて、以下、その動作について説明する。
【0021】
なお、本発明の一実施例において、集合住宅をなす管理室内に設置される住棟受信機1の受信機CPU10および集合住宅をなす複数の住戸内(101号室内、102号室内、・・・)にそれぞれ設置されるセキュリティインターホン2a、2b、・・・の各インターホンCPU20には、設定部15、30の設定に基づいて、各住戸内にて発生するセキュリティ異常(火災の発生、ガス漏れ、トイレコール)のうち、当該住棟受信機およびセキュリティインターホンにて行う警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)の必要性が低い、即ち、警報報知を必要としないトイレコールに該当するセキュリティ異常の警報情報のみが予め設定されているものとする。
【0022】
ここで、集合住宅をなす複数の住戸内(101号室内、102号室内、・・・)のうち、101号室内にてセキュリティ異常が発生、例えば、101号室内にて火災が発生したとすると、各種センサ3a〜3cのうち該当するセンサ、ここでは、センサ3aが火災の発生を検知し作動され、このセンサ3aから出力された異常検知信号が、センサ接続ラインL2a、セキュリティインターホン2aのセンサ入力回路21を介してインターホンCPU20に伝送される。
【0023】
センサ3aからの異常検知信号を検出したセキュリティインターホン2aのインターホンCPU20は、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨の警報情報をメモリ31に記憶するとともに、この警報情報を付加した警報移報信号を送受信回路32に出力し、かつ、当該インターホンCPUに予め設定されている警報報知を必要としない警報情報とメモリ31に記憶させた警報情報とを比較し、不一致/一致の相違に起因して警報音発生回路22、呼出/通話回路26、表示灯制御回路27、表示部28を当該警報情報に基づいてそれぞれ制御する。ここでは、警報情報が火災の発生であることから不一致とされ、この警報情報に基づいて警報音発生回路22、呼出/通話回路26、表示灯制御回路27、表示部28がそれぞれ制御される。また、インターホンCPU20からの警報移報信号は、送受信回路32、受信機接続ラインL1、住棟受信機1の送受信回路17を介して受信機CPU10に伝送される。
【0024】
セキュリティインターホン2aのインターホンCPU20により制御された警報音発生回路22、呼出/通話回路26、表示灯制御回路27、表示部28のうち、警報音発生回路22は、スピーカ24と呼出/通話回路26、戸外表示器接続ラインL3aをなす呼出/通話ライン、戸外表示器4aの呼出/通話回路43を介してスピーカ42とにそれぞれ警報音信号を出力し、各スピーカ24、42では、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨を警報音の鳴動に基づいて当該101号室内、101号室の住戸玄関の周囲近傍にそれぞれ報知する。また、表示灯制御回路27は、戸外表示器接続ラインL3aをなす表示灯制御ラインを介して表示灯駆動回路45に表示灯制御信号を出力し、この表示灯制御信号を検出した表示灯駆動回路45が警報表示灯44を点滅/点灯させることにより、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨が住戸外、即ち、101号室の住戸玄関にて表示される。また、表示部28は、LED等(図示せず)を点滅/点灯させることにより、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨を表示する。なお、セキュリティインターホン2aが設置される101号室内に居住者が在室中であり、当該セキュリティインターホンおよび戸外表示器4aにて行われている警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)のうち、各スピーカ24、42からの警報音の鳴動を停止させるためには、操作部29を操作し、この操作を検出したインターホンCPU20の制御、または作動されている101号室内のセンサ3aが復旧し、これを検出したインターホンCPU20の制御に基づいて警報音発生回路22を非能動とすることにより可能となる、一方、表示部28および警報表示灯44での警報の表示を停止させるためには、101号室内にて作動されているセンサ3aが復旧し、この状態で操作部29を操作する、または住棟受信機1の操作部14が操作され、これらの操作を検出したインターホンCPU20の制御に基づいて表示部28および表示灯制御回路27を非能動とすることにより可能となる(詳述せず)。
【0025】
また、セキュリティインターホン2aからの警報移報信号を検出した住棟受信機1の受信機CPU10は、火災の発生および火災が発生した住戸を識別し、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨の警報情報をメモリ16に記憶するとともに、当該受信機CPUに予め設定されている警報報知を必要としない警報情報とメモリ16に記憶させた警報情報とを比較し、不一致であれば警報音発生回路11、表示部13をそれぞれ制御する。ここでは、警報情報が火災の発生であることから不一致とされ、この警報情報に基づいて警報音発生回路11、表示部13がそれぞれ制御される。
【0026】
さらに、住棟受信機1の受信機CPU10により制御された警報音発生回路11、表示部13のうち、警報音発生回路11は、スピーカ12に警報音信号を出力し、スピーカ12では、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨を警報音の鳴動に基づいて管理室内に報知する。また、表示部13は、LCD等(図示せず)の画面上に101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態である旨を表示する。なお、住棟受信機1が設置される管理室内に管理人が在室中であり、当該住棟受信機にて行われている警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)のうち、スピーカ12からの警報音の鳴動を停止させるためには、操作部14を操作し、この操作を検出した受信機CPU10の制御、または作動されている101号室内のセンサ3aが復旧し、これを検出した受信機CPU10の制御に基づいて警報音発生回路11を非能動とすることにより可能となる、一方、表示部13での警報の表示を停止させるためには、101号室内にて作動されているセンサ3aが復旧し、この状態で操作部14を操作する、またはセキュリティインターホン2aの操作部29が操作され、これらの操作を検出した受信機CPU10の制御に基づいて表示部13を非能動とすることにより可能となる(詳述せず)。
【0027】
次に、上述のように、住棟受信機1にて行われている警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)に基づいて、101号室にて火災が発生したセキュリティ異常状態であることを確認した管理室内に在室中の管理人が、セキュリティインターホン2aおよび戸外表示器4aの各スピーカ24、42にて鳴動されている警報音を停止させるために、設定部15にて警報音の停止を行う旨の設定を行った後、上述のような操作とは異なる手段(詳述せず)を用いて操作部14を操作(以下、遠隔停止操作と称す)すると、警報音を停止させるための遠隔停止操作を検出した受信機CPU10が、メモリ16に予め記憶されていた該当するセキュリティ異常の警報情報を読み出し、この警報情報を個別に指定するための指定データおよびセキュリティインターホン2aに予め割り当てられている選局アドレスを付加した警報音鳴動停止信号を送受信回路17に出力する。この警報音鳴動停止信号は、受信機接続ラインL1、セキュリティインターホン2a、2b、・・・の送受信回路32を介して各インターホンCPU20にそれぞれ伝送される。
【0028】
また、住棟受信機1からの警報音鳴動停止信号を検出したセキュリティインターホン2a、2b、・・・の各インターホンCPU20は、検出した警報音鳴動停止信号に付加されている選局アドレスと自局アドレスとを比較し、一致していれば指定データに基づいて警報音発生回路22、呼出/通話回路26をそれぞれ非能動に制御する。ここでは、セキュリティインターホン2aのインターホンCPU20のみ当該アドレスが一致し、指定データに基づいて警報音発生回路22、呼出/通話回路26がそれぞれ非能動に制御されることにより、スピーカ24および戸外表示器4aのスピーカ42からの警報音の鳴動を停止させることができ、この警報音が騒音となる近隣住戸の住人に対する迷惑を最小限に抑制することが可能となる。
【0029】
さらに、戸外表示器4aのスピーカ42にて鳴動されている警報音および警報表示灯44での警報の表示、または警報表示灯44での警報の表示のみに基づいて、101号室内にて火災が発生しているセキュリティ異常状態であることを確認した101号室の住戸玄関の周囲近傍に居る近隣住戸の住人が、当該101号室内に在室中と思われる居住者を呼び出して連絡をとるために、戸外表示器4aの呼出ボタン41を押下(以下、呼出操作と称す)すると、呼出操作を検出した呼出/通話回路43から呼出信号が出力され、この呼出信号は、戸外表示器接続ラインL3aをなす呼出/通話ライン、セキュリティインターホン2aの呼出/通話回路26を介してインターホンCPU20に伝送される。
【0030】
戸外表示器4aからの呼出信号を検出したセキュリティインターホン2aのインターホンCPU20は、呼出音発生回路23を制御することにより、スピーカ24では、呼出音発生回路23からのに呼出音信号に基づいて、101号室の住戸玄関に居る近隣住戸の住人からの呼び出しを当該101号室内に報知する。また、101号室内に居住者が在室中であり、スピーカ24からの呼出音を確認しハンドセット25を取り上げると、ハンドセット25に内蔵されたマイク、レシーバと、呼出/通話回路26、戸外表示器接続ラインL3aをなす呼出/通話ライン、戸外表示器4aの呼出/通話回路43を介してマイク41、スピーカ42との間の通話路が形成され、この通話路を介して音声信号(送話音信号、受話音信号)を送受信させることにより通話が成立し、住戸玄関に居る近隣住戸の住人は、火災が発生している101号室内の状況や在室中の居住者の安全状況等を確認することができる。
【0031】
次に、上述と同様、集合住宅をなす管理室内に設置される住棟受信機1の受信機CPU10および集合住宅をなす複数の住戸内(101号室内、102号室内、・・・)にそれぞれ設置されるセキュリティインターホン2a、2b、・・・の各インターホンCPU20に、設定部15、30の設定に基づいて、各住戸内にて発生するセキュリティ異常(火災の発生、ガス漏れ、トイレコール)のうち、当該住棟受信機およびセキュリティインターホンにて行う警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)の必要性が低い、即ち、警報報知を必要としないトイレコールに該当したセキュリティ異常の警報情報のみが予め設定されている場合において、101号室内にてセキュリティ異常が発生、例えば、トイレ内にてセキュリティ異常が発生し居住者によるトイレコールがあると、各種センサ3a〜3cのうち該当したセンサ、ここでは、センサ3cがトイレコールを検知し作動され、このセンサ3cから出力された異常検知信号が、センサ接続ラインL2c、セキュリティインターホン2aのセンサ入力回路21を介してインターホンCPU20に伝送される。
【0032】
センサ3cからの異常検知信号を検出したセキュリティインターホン2aのインターホンCPU20は、101号室のトイレ内にてセキュリティ異常が発生し居住者によるトイレコールがある旨の警報情報をメモリ31に記憶するとともに、この警報情報を付加した警報移報信号を送受信回路32に出力し、かつ、当該インターホンCPUに予め設定されている警報報知を必要としない警報情報とメモリ31に記憶させた警報情報とを比較し、不一致/一致の相違に起因して警報音発生回路22、呼出/通話回路26、表示灯制御回路27、表示部28を当該警報情報に基づいてそれぞれ制御する。ここでは、警報情報がトイレコールであることから一致され、この警報情報に基づいて警報音発生回路22、表示部28がそれぞれ制御される、一方、呼出/通話回路26、表示灯制御回路27がそれぞれ非能動に制御される。また、インターホンCPU20からの警報移報信号は、送受信回路32、受信機接続ラインL1、住棟受信機1の送受信回路17を介して受信機CPU10に伝送される。
【0033】
セキュリティインターホン2aのインターホンCPU20により制御された警報音発生回路22、表示部28のうち、警報音発生回路22は、スピーカ24と呼出/通話回路26とにそれぞれ警報音信号を出力するが、呼出/通話回路26が非能動に制御されていることにより、スピーカ24からのみ101号室のトイレ内にてセキュリティ異常が発生し居住者によるトイレコールがある旨の警報音が鳴動され当該101号室内に報知される、一方、戸外表示器4aのスピーカ42から警報音が鳴動されることはなく、この警報音が騒音となる近隣住戸の住人に対する迷惑を防止できる。また、表示部28は、LED等(図示せず)を点滅/点灯させることにより、101号室のトイレ内にてセキュリティ異常が発生し居住者によるトイレコールがある旨を表示する。さらに、表示灯制御回路27が非能動に制御されていることにより、戸外表示器4aの警報表示灯44は消灯のまま保持される。なお、セキュリティインターホン2aが設置される101号室のトイレ内の居住者とは異なる在室中の居住者による当該セキュリティインターホンにて行われている警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)のうち、スピーカ24からの警報音の鳴動を停止させるための動作は、上述の火災が発生し場合における動作と同様であるこから、その説明については省略する。
【0034】
また、セキュリティインターホン2aからの警報移報信号を検出した住棟受信機1の受信機CPU10は、トイレコールおよびトイレコールが発生した住戸を識別し、101号室のトイレ内にてセキュリティ異常が発生し居住者によるトイレコールがある旨の警報情報をメモリ16に記憶するとともに、当該受信機CPUに予め設定されている警報報知を必要としない警報情報とメモリ16に記憶させた警報情報とを比較し、不一致であれば警報音発生回路11、表示部13をそれぞれ制御する。ここでは、警報情報がトイレコールであることから一致され、警報音発生回路11、表示部13はそれぞれ非能動に制御されることにより、スピーカ12からの警報音の鳴動および表示部13での警報の表示は行われない。なお、スピーカ12からの警報音の鳴動および表示部13での警報の表示は、設定部15の設定により、これを検出した受信機CPU10が警報音発生回路11、表示部13をそれぞれ制御することに基づいて行うこともでき、この警報報知を停止させるための動作は、上述の火災が発生し場合における動作と同様であることから、その説明については省略する。
【0035】
次に、上述のように、住棟受信機1にて行われている警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)に基づいて、101号室のトイレ内にてセキュリティ異常が発生し居住者によるトイレコールがあることを確認した管理室内に在室中の管理人が、セキュリティインターホン2aのスピーカ24にて鳴動されている警報音を停止させるために、設定部15にて警報音の停止を行う旨の設定を行った後、操作部14を遠隔停止操作すると、警報音を停止させるための遠隔停止操作を検出した受信機CPU10が、メモリ16に予め記憶されていたセキュリティ異常の警報情報を読み出し、この警報情報を個別に指定するための指定データおよびセキュリティインターホン2aに予め割り当てられている選局アドレスを付加した警報音鳴動停止信号を送受信回路17に出力する。この警報音鳴動停止信号は、受信機接続ラインL1、セキュリティインターホン2a、2b、・・・の送受信回路32を介して各インターホンCPU20にそれぞれ伝送される。
【0036】
また、住棟受信機1からの警報音鳴動停止信号を検出したセキュリティインターホン2a、2b、・・・の各インターホンCPU20は、検出した警報音鳴動停止信号に付加されている選局アドレスと自局アドレスとを比較し、一致していれば指定データに基づいて警報音発生回路22を非能動に制御する。ここでは、セキュリティインターホン2aのインターホンCPU20のみ、当該アドレスが一致し、指定データに基づいて警報音発生回路22が非能動に制御されることにより、スピーカ24からの警報音の鳴動を停止させることができる。
【0037】
なお、上述のように、本発明の一実施例では、同一住戸内において単一のセンサが作動した場合、即ち、101号室内のセンサ3a、3cがそれぞれ作動した場合における住棟受信機1、セキュリティインターホン2a、戸外表示器4aでの警報報知(警報音の鳴動、警報の表示)と、住棟受信機1からの遠隔操作に基づくセキュリティインターホン2aおよび戸外表示器4aにて鳴動されている警報音を停止させる動作について説明したが、同一住戸内において複数のセンサ、または複数の住戸内において複数のセンサが作動されている場合についても同様、住棟受信機1およびセキュリティインターホン2a、2b、・・・の各設定部15、31の設定と各メモリ16、31に記憶されている警報情報に基づく個別の指定データを受信機CPU10、インターホンCPU20から出力させることにより、指定データに該当してセキュリティインターホン2a、2b、・・・および戸外表示器4a、4b、・・・の各スピーカ24、42にて鳴動されている警報音を個別に停止させることもできる。
また、上述のように、本発明の一実施例では、住戸内(101号室内、102号室内、・・・)のセキュリティ異常を検知する各種センサを、火災の発生、ガス漏れ、トイレコールを検知するための3つからなる各種センサ3a〜3c、3a〜3c、・・・として説明したが、当該センサの数はこれに限定されず、1つ以上であればよく、水(水道)使用量センサやバスコール等も好適とされる。
【0038】
また、上述のように、本発明の一実施例では、住棟受信機1とセキュリティインターホン2a、2b、・・・とを接続するためのラインを、受信機接続ラインL1を介してバス接続させたが、各種センサ3a〜3c、3a〜3c、・・・毎、個別の送受信回路を住棟受信機1、セキュリティインターホン2a、2b、・・・にそれぞれ備え、個別配線で接続させることもできる。
【0039】
さらに、上述のように、本発明の一実施例において、住棟受信機1には、セキュリティインターホン2a、2b、・・・からの呼び出し、即ち、住戸内(101号室内、102号室内、・・・)に在室中の居住者からの呼び出しを管理室内に在室中の管理人に報知する機能や管理人が呼出応答し居住者との通話を成立させるための通話機能が何ら備えられていなかったが、セキュリティインターホン2a、2b、・・・の呼出音発生回路23、ハンドセット25、呼出/通話回路26と同様な各回路を当該住棟受信機に備えることにより、操作部14の操作に基づくセキュリティインターホン2a、2b、・・・への呼び出しや上述の呼出報知、通話が可能となるばかりでなく、集合住宅をなす玄関(集合玄関)に設置される集合玄関機(図示せず)を接続した場合にも、集合玄関に居る来訪者からの呼び出しを報知したり、この呼び出しを確認した管理室内に在室中の管理人が呼出応答して通話を成立させることもできる。
【発明の効果】
【0040】
以上の説明から明らかなように、本発明の集合住宅セキュリティシステムによれば、住棟受信機が設置される管理室内に在室中の管理人の操作に基づいて、警報報知中の住戸内に設置されたセキュリティインターホンおよび住戸玄関に設置された戸外表示器にて鳴動されている警報音を停止させるような遠隔操作を行うことにより、近隣住戸の住人がセキュリティ異常が発生している住戸内に入室せずとも、セキュリティインターホンおよび戸外表示器にて鳴動されている警報音を停止させることができ、この警報音が騒音となる近隣住戸の住人に対する迷惑が最小限に抑制されるとともに、警報報知中において戸外表示器からセキュリティインターホンへの呼び出しが迅速となるばかりでなく、警報報知の必要性の高/低に基づいて、セキュリティ異常の報知を意図的に遠隔操作で停止させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】 本発明の一実施例による集合住宅セキュリティシステムの構成を示すブロック図である。
【図2】 従来の集合住宅セキュリティシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0042】
1・・・住棟受信機
2a、2b、・・・ ・・・セキュリティインターホン
3a〜3c、3a〜3c、・・・ ・・・各種センサ
4a、4b、・・・ ・・・戸外表示器
10・・・CPU(受信機CPU)
20・・・CPU(インターホンCPU)

Claims (1)

  1. 各種センサ(3a〜3c、3a〜3c、・・・)のうち当該住棟受信機での警報音の鳴動、警報の表示等の警報報知を行わないセキュリティ異常に該当するセンサを設定するための設定部(15)、作動したセンサに該当するセキュリティ異常である旨の警報情報および前記設定部で設定した内容をそれぞれ記憶するメモリ(16)、前記センサが異常を検知したとき前記メモリに記憶された設定内容に基づいて報知する警報報知を停止するための操作部(14)、前記設定部の設定内容等を表示するための表示部(13)を備える住棟受信機(1)に前記各種センサのうち当該セキュリティインターホンおよび当該戸外表示器での警報音の鳴動、警報の表示等の警報報知を行わないセキュリティ異常に該当するセンサを設定するための設定部(30)、作動したセンサに該当するセキュリティ異常である旨の警報情報および前記設定部(30)で設定した内容をそれぞれ記憶するメモリ(31)を備えるセキュリティインターホン(2a、2b、・・・)を接続し、前記セキュリティインターホンに各種センサ(3a〜3c、3a〜3c、・・・)、玄関子機機能を併せ持つ戸外表示器(4a、4b、・・・)をそれぞれ接続し、前記各種センサの作動により前記セキュリティインターホンおよび前記戸外表示器にて鳴動する警報音を、前記住棟受信機の操作部の操作により遠隔操作で停止させるCPU(10、20)を備え、前記CPUは、前記各種センサの作動により前記セキュリティインターホンおよび前記戸外表示器にて鳴動する警報音のうち、前記住棟受信機のメモリに記憶されている作動したセキュリティ異常である旨の警報情報と、前記設定部で設定した警報報知を行わないセキュリティ異常に該当するセンサの警報情報とを比較して不一致とされた警報情報に該当することにより前記住棟受信機の表示部にて表示した警報のみ前記住棟受信機の操作部の操作により遠隔操作で停止させるものであることを特徴とする集合住宅セキュリティシステム。
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