<全体構成>
まず、図1および図2を用いて、本実施例に係るスロットマシン100の全体構成について説明する。なお、図1はスロットマシン100の外観斜視図を示したものであり、図2はスロットマシン100の前面扉102を開放した状態を示した図である。
スロットマシン100は、略箱状の本体101と、この本体101の前面開口部に取り付けられた前面扉102と、を有して構成されている。スロットマシン100の本体101の中央内部には、回転可能に構成された3個のリール(左リール110、中リール111、右リール112)を備えたリール駆動ユニット200が収納されている。
リール駆動ユニット200の詳細については後述するが、各々のリール110〜112には、外周面に複数種類の図柄が所定コマ数だけ施されている。各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。なお、本実施例では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、図柄表示窓113の外枠には、点滅や点灯などの点灯制御によって、後述する有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED(図示省略)が配置されている。
有効ライン表示ランプ120は、有効ラインを示すランプである。本実施例では、有効ラインは、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本のライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平ラインが有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平ラインと下段水平ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下りラインと右上りラインが追加された5本が有効となる。なお、ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、内部抽選において、特定の入賞役(例えば、BB(ビッグボーナス)やRB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、ビッグボーナスゲーム中(BBゲーム中)の遊技回数、所定の入賞役の入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。リールパネルランプ128は、演出用のランプである。
メダル投入ボタン130、131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施例においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると3枚投入されるようになっている。メダル投入口134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入口134から実際のメダルを投入することもできる。精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル及びベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿156に排出するためのボタンである。メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口134に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿156は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿156は、本実施例1では発光可能な受皿を採用している。
上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。演出装置190は、例えば開閉自在な扉装置(シャッター)163が前面に取り付けられた液晶表示装置を含み、この演出装置190には、例えば小役告知等の各種の情報が表示される。音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。タイトルパネル162には、スロットマシン100を装飾するための図柄が描かれる。
<主制御部300>
次に、図3および図4を用いて、このスロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信されたコマンドに応じて各種機器を制御する副制御部400と、副制御部400より送信されたコマンドに応じて液晶表示装置157や扉装置163を制御する扉・液晶画面表示制御部490によって構成されている。
<主制御部>
まず、図3を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。なお、同図は主制御部300の回路ブロック図を示したものである。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、センサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
さらに、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算スイッチセンサ324、メダル払い出しセンサ326、電源判定回路327の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル投入センサ320は、メダル投入口134に投入されたメダルを検出するためのセンサである。スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検出するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検出するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130、131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検出するためのセンサである。精算スイッチセンサ324は、精算ボタン132に設けられており、精算ボタン132が一回押されると、貯留されているメダル及びベットされているメダルが精算されて払い出されることになる。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検出するためのセンサである。電源判定回路327は、スロットマシン100に供給される電源の遮断を検出するための回路である。
CPU310には、更に、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、後述するインデックスセンサ230が接続されている。詳細は後述するが、インデックスセンサ230は、リール駆動ユニット200の所定位置に設置されており、リール110乃至112に設けた遮光片212D(図6参照)がこのインデックスセンサ230を通過するたびにハイレベルの信号を出力するように構成されている。CPU310は、このハイレベルの信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるための駆動モータ220(図6参照)を制御するリールモータ駆動部330と、ホッパー(バケットにたまっているメダルをメダル払出口155から払出すための装置。)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技情報表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部400>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。なお、同図は副制御部400の回路ブロック図を示したものである。
副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、ライン表示LEDの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
さらに、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、図柄表示窓113の外枠に配設され、点滅や点灯などの点灯制御によって有効ラインや入賞ラインを報知するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を遊技店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171、後述するバックライトモジュール240を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払い出し口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410は、扉・液晶画面制御部490への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部490は、液晶表示装置157及び扉装置163を制御する制御部である。
<リール駆動ユニット>
次に、図5および図6を用いて、リール駆動ユニット200の構造について詳細に説明する。なお、図5は、一部を分解して示したリール駆動ユニット200の外観斜視図であり、図6は、リール112(110、111)とその周辺部品を分解して示した外観斜視図である。
リール駆動ユニット200は、箱状の金属板からなるリールケース202を備えている。このリールケース202には、3つのリール110〜112と、各々のリール110〜112を回転駆動するための駆動モータ220と、各々のリール110〜112の回転位置を検出するためのインデックスセンサ230と、各々のリール110〜112のリール帯210の裏面に向けて光を投光するためのバックライトモジュール240が収容されている。
リール112(110、111)は、図6に詳細に示すように、光を透過可能な光透過部材からなる薄肉円筒状のリール帯210と、このリール帯210の左側側面に取り付けられてリール帯210の左側側面を支持する第1リール枠212と、リール帯210の右側側面に取り付けられてリール帯210の右側側面を支持する第2リール枠214によって構成されている。
図7は各リール110〜112のリール帯210に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。リール帯210には、遊技に関する遊技情報として、複数種類の図柄が所定コマ数(本実施例では、番号0〜20の21コマ)だけ施されている。なお、同図の左端に示した番号0〜20は、リール帯210上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施例では、左リール110のリール帯210の番号1のコマには「BB1図柄」、中リール111のリール帯210の番号2のコマには「ベル図柄」、右リール112のリール帯210の番号2のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ施されている。
図5および図6に戻って、第1リール枠212は、円環状の枠部212Aと、この枠部212Aを基端として枠部212Aの中心部に向けて延出形成された4本の支持部212Bと、この4本の支持部212Bの先端部を基端としてリール帯210に向けて突出形成された円筒形状の取付部212Cによって構成されている。また、4本の支持部212Bのうちの1本には、L字形状の遮光片212Dがねじ212Eによって取り付けられ、この遮光片212Dがインデックスセンサ230の投光部と受光部の間を通過するように配設される。第2リール枠214は、第1リール枠212の枠部212Aと略同一径の円環状の部材からなり、リール帯210を挟んで第1リール枠212の反対側に配設される。
駆動モータ220は、取付板232に形成された台座に固定されるとともに、駆動モータ220のモータ軸は、リール112(110、111)の取付部212Cに固定される。インデックスセンサ230は、L字形状の取付台座234を介して、取付板232に固定される。バックライトモジュール240は、詳細は後述するが、取付板232に固定されるリフレクタ242と、このリフレクタ242の後方から光を投光するための光源を備えた照明基板244によって構成されている。なお、駆動モータ220、インデックスセンサ230、およびバックライトモジュール240に接続されたハーネスは、取付板232に形成された貫通孔232Aを通じて、図5に示す中継基板203に接続される。
<バックライトモジュール>
次に、図8を用いて、バックライトモジュール240の構造について詳細に説明する。なお、同図(a)は、バックライトモジュール240を分解して示した外観斜視図であり、同図(b)は、バックライトモジュール240の正面図である。
バックライトモジュール240は、リフレクタ242と、このリフレクタ242の背面に着脱可能に取り付けられる照明基板244を有して構成されている。リフレクタ242は、2つの仕切り部(隔壁部材)256を備え、この2つの仕切り部256によって縦方向に3つのブロックBK1〜BK3に分割されている。なお、仕切り部とブロックの数は特に限定されないが、本実施例では、バックライトモジュール240によって光を投光するリール帯210の図柄の数を3個としているため、2つの仕切り部256によって3つのブロックBK1〜BK3を形成している。
各々のブロックBK1〜BK3は、同図(b)に示すように、リフレクタ242の背面から前面に向けて突出形成された上側側壁248A〜C、右側側壁250A〜C、下側側壁252A〜C、および左側側壁254A〜Cで構成されている。なお、以下、上側側壁248A〜Cを総称して「上側側壁248」、右側側壁250A〜Cを総称して「右側側壁250」、下側側壁252A〜Cを総称して「下側側壁252」、左側側壁254A〜Cを総称して「左側側壁254」と称する場合がある。
また、上側側壁248A〜C、右側側壁250A〜C、下側側壁252A〜C、および左側側壁254A〜Cは、リフレクタ242の背面から前面に向かって幅方向の寸法が次第に大きくなる台形形状に形成され、LED244Aからリール帯210に向けて投光される光の投光領域を規制する部材として機能する。また、各々のブロックBK1〜BK3の奥側は、上側側壁248A〜C、右側側壁250A〜C、下側側壁252A〜C、および左側側壁254A〜Cで囲まれた長方形状の開口部246A〜Cとされており、リフレクタ242の背面側に照明基板244を取り付けた場合に、照明基板244の縦方向に2個ずつ配設されたLED244Aが開口部246A〜Cに位置するように構成されている。
上段のブロックBK1と中段のブロックBK2は、上側の仕切り部256によって上下に仕切られ、中段のブロックBK2と下段のブロックBK3は、下側の仕切り部256によって上下に仕切られている。上側の仕切り部256は、上段のブロックBK1の下側側壁(第1側壁)252Aと、中段のブロックBK2の上側側壁(第2側壁)248B、これらの上段のブロックBK1の下側側壁252Aおよび中段のブロックBK2の上側側壁248Bに連続する前面部(リール帯210側の側壁)256Aと、を有して構成され、複数のLED244Aからリール帯210に向けて投光される光の投光領域を、上段のブロックBK1を通過する投光領域と、中段のブロックBK2を通過する投光領域に隔てる隔壁部材として機能する。また、下側の仕切り部256は、中段のブロックBK2の下側側壁(第1側壁)252Bと、下段のブロックBK3の上側側壁(第2側壁)248Cと、これらの中段のブロックBK2の下側側壁252Bおよび下段のブロックBK3の上側側壁248Cに連続する前面部(リール帯210側の側壁)256Aと、を有して構成され、複数のLED244Aからリール帯210に向けて投光される光の投光領域を、中段のブロックBK2を通過する投光領域と、下段のブロックBK3を通過する領域に隔てる隔壁部材として機能する。
上段のブロックBK1の下側側壁252Aの側端(下側側壁252Aにおけるリフレクタ242前面側端部)と、中段のブロックBK2の上側側壁248Bの側端(上側側壁248Bにおけるリフレクタ242前面側端部)の各々には、リフレクタ242の幅方向に沿って千鳥状に(互い違いに)複数のスリット260が形成されている。換言すれば、上段のブロックBK1の下側側壁252Aの側端と、中段のブロックBK2の上側側壁248Bの側端の各々は、スリット260が形成されている領域(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとされた第1属性領域)と、スリット260が形成されていない領域(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとは異なる第2の度合いとされた第2属性領域)と、を有しており、上段のブロックBK1の下側側壁252Aの側端と、中段のブロックBK2の上側側壁248Bの側端の各々には、スリット260が形成されている領域と、スリット260が形成されていない領域が千鳥状に配置されている。
同様に、中段のブロックBK2の下側側壁252Bの側端(下側側壁252Bにおけるリフレクタ242前面側端部)と、下段のブロックBK3の上側側壁248Cの側端(上側側壁248Cにおけるリフレクタ242前面側端部)の各々にも、リフレクタ242の幅方向に沿って千鳥状に(互い違いに)複数のスリット260が形成されている。換言すれば、中段のブロックBK2の下側側壁252Bの側端と、下段のブロックBK3の上側側壁248Cの側端の各々も、スリット260が形成されている領域(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとされた第1属性領域)と、スリット260が形成されていない領域(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとは異なる第2の度合いとされた第2属性領域)と、を有しており、中段のブロックBK2の下側側壁252Bの側端と、下段のブロックBK3の上側側壁248Cの側端の各々にも、スリット260が形成されている領域と、スリット260が形成されていない領域が千鳥状に配置されている。
なお、本実施例では、スリット260を仕切り部256に千鳥状に形成したが、本発明はこれに限定されず、下側側壁252の側端における第1属性領域および第2属性領域の配置態様と、上側側壁248の側端における第1属性領域および第2属性領域の配置態様が異なっていればよい。
したがって、例えば、下側側壁252の側端に形成するスリット260の幅と、上側側壁248の側端に形成するスリット260の幅を異ならせることによって、下側側壁252の側端における、スリット260が形成された第1属性領域およびスリット260が形成されていない第2属性領域の配置態様と、上側側壁248の側端における、スリット260が形成された第1属性領域およびスリット260が形成されていない第2属性領域の配置態様を異ならせてもよい。また、下側側壁252の側端に形成するスリット260の数と、上側側壁248の側端に形成するスリット260の数を異ならせることによって、下側側壁252の側端における、スリット260が形成された第1属性領域およびスリット260が形成されていない第2属性領域の配置態様と、上側側壁248の側端における、スリット260が形成された第1属性領域およびスリット260が形成されていない第2属性領域の配置態様を異ならせてもよい。さらに、下側側壁252の側端に形成するスリット260の数と、上側側壁248の側端に形成するスリット260の数を同一とし、且つ、下側側壁252と上側側壁248でスリット260の配置のピッチ幅を異ならせることによって、下側側壁252の側端における、スリット260が形成された第1属性領域およびスリット260が形成されていない第2属性領域の配置態様と、上側側壁248の側端における、スリット260が形成された第1属性領域およびスリット260が形成されていない第2属性領域の配置態様を異ならせてもよい。
リフレクタ242の上面および下面には、背面側に向けて突出する係合爪242Aが形成されており、これらの係合爪242Aを照明基板244の上下に形成された係合部244Bと係合させることで、照明基板244はリフレクタ242の背面側に固定される。
リフレクタ242の右側側面には、上部やや下側から下部にかけて取付ベース242Bが一体形成されている。バックライトモジュール240は、このリフレクタ242の取付ベース242Bを介して上述の取付板232に固定され、リール駆動ユニット200に収容される。
図9(a)は、リフレクタ242の外観斜視図であり、同図(b)は、同図(a)の符号Aで示す領域の部分拡大図である。また、同図(c)は、同図(b)におけるC−C線に沿う断面図(スリット260の長手方向の断面図)であり、同図(d)は、同図(b)におけるD−D線に沿う断面図のうち、1つのスリット260の近傍だけを抜き出して示した断面図(スリット260の幅方向の断面図)である。
スリット260は、下側側壁252および上側側面248から、これら下側側壁252および上側側面248に連続する前面部(リール帯210側の側壁)256Aにわたって連通形成された凹溝形状とされている。これにより、スリット260が形成された領域から光源までの最短距離(スリット260の光源側の端部から光源までの距離)が、スリット260が形成されていない領域から光源までの最短距離(前面部256Aから光源までの距離)が異なるように構成されている。
また、同図(d)のD−D断面に示すように、スリット260の幅方向両側の上側縁端(スリット260が形成された領域と、スリット260が形成されていない領域の上側の境目)は、ラウンド加工が施されて丸みを帯びたR形状(光を拡散させることが可能な形状)とされ、このラウンド加工は、同図(b)に示すように、スリット260における光源側の端部からリール帯210側の端部にかけてスリット260の長手方向全域に施されている。また、同図(c)のC−C断面に示すように、スリット260の長手方向両側の縁端(光源側の端部と、リール帯210側の端部)も、ラウンド加工が施されて丸みを帯びたR形状(光を拡散させることが可能な形状)とされ、光源側の端部とリール帯210側の端部との間は断面視が直線形状とされている。なお、同図(b)に示すように、スリット260が形成されていない領域におけるリール帯210側の端部も、ラウンド加工が施されて丸みを帯びたR形状(光を拡散させることが可能な形状)とされ、このラウンド加工は、スリット260が形成されていない領域におけるリール帯210側の端部すべてに施されている。
<従来のバックライトモジュール>
図10(a)は、従来のバックライトモジュール280によってリール帯210に投光される光の様子を示した図であり、同図(b)は、同図(a)におけるC−C線に沿う断面図である。
従来のバックライトモジュール280は、上記スリット260が形成されていない従来のリフレクタ282と、上記照明基板244と同一構成の照明基板284と、を有して構成されている。照明基板284に設けられた複数(この例では6個)のLED284Aから発せられた光は、従来のリフレクタ282の3つのブロックBK4〜BK6によって、その投光領域が規制されつつ、リフレクタ282の前方からリール帯210の裏面に向けて出射される。
従来のバックライトモジュール280では、同図(b)に示すように、上段のブロックBK4を通過した光の投光領域OP4の下側と、中段のブロックBK5を通過した光の投光領域OP5の上側が、リール帯210の手前で重なり合ってリール帯210の裏面に到達するように(上段のブロックBK4を通過した光の投光領域OP4と、中段のブロックBK5を通過した光の投光領域OP5の間に光の透過領域の隙間が生じないように)、リール帯210に対するバックライトモジュール280の配設位置や、リフレクタ282の形状が設計されている。同様に、中段のブロックBK5を通過した光の投光領域OP5の下側と、下段のブロックBK6を通過した光の投光領域OP6の上側も、リール帯210の手前で重なり合ってリール帯210の裏面に到達するように(中段のブロックBK5を通過した光の投光領域OP5と、下段のブロックBK6を通過した光の投光領域OP6の間に光の透過領域の隙間が生じないように)、リール帯210に対するバックライトモジュール280の配設位置や、リフレクタ282の形状が設計されている。
このため、光の投光領域OP4の下側と光の投光領域OP5の上側が重なり合う投光領域DOP3と、光の投光領域OP5の下側と光の投光領域OP6の上側が重なり合う投光領域DOP4は、これらの投光領域DOP3、DOP4に隣接する投光領域(複数の光の投光領域が重ならない投光領域のうち、光源から最も離れている投光領域)に比べて、光量レベル(以下、輝度と称する場合がある)が大きくなり、リール帯210をスロットマシン100の正面側から見た場合に、複数の光が重なり合う投光領域DOP3、DOP4が直線的に浮んで目立ってしまい、見栄えが悪くなるといった問題がある。特に、フレネルレンズのように、照射対象物に照射する光量を均一にするレンズを光源として用いた場合には、このような複数の光が重なり合う投光領域がさらに目立ってしまうといった問題がある。なお、従来は、このような複数の光が重なり合う投光領域をプリントなどで隠すことがあったが、近年は、表示器の見栄えをよくするために、このような対策は行われていないのが実情である。
図11(a)は、従来のバックライトモジュール280によってリール帯210に投光される光の様子を拡大して示した図である。
例えば、上段のブロックBK4を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)のうち、ブロックBK4近傍の投光領域の光量レベルを数値の4で表現すると、ブロックBK4から遠ざかるにつれて(光源から遠ざかるにつれて)、3→2.5→2→・・・のように次第に光量レベルは小さくなる。同様に、中段のブロックBK5を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)の光量レベルも、ブロックBK5近傍の投光領域の光量レベルを数値の4で表現すると、ブロックBK5から遠ざかるにつれて(光源から遠ざかるにつれて)、3→2.5→2→・・・のように次第に光量レベルは小さくなる。
一方、光の投光領域OP4の下側と光の投光領域OP5の上側が重なり合う投光領域DOP3の光量レベルは、光の投光領域OP4の下側の光量レベルと、光の投光領域OP5の上側の光量レベルの和となるため、例えば、光の投光領域OP4の下側の光量レベルが数値の2.5で表現され、光の投光領域OP5の上側の光量レベルが数値の2.5で表現される場合、複数の光が重なり合う投光領域DOP3の光量レベルは、数値の5で表現することができる。
このため、図11(a)で示す例では、光の投光領域OP4の下側と光の投光領域OP5の上側が重なり合う投光領域DOP3の光量レベル(この例では、数値の5)と、これに隣接する、上段のブロックBK4を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)の光量レベル(この例では、数値の3)の差は、数値の2で表現することができる。同様に、投光領域DOP3の光量レベル(この例では、数値の5)と、これに隣接する、中段のブロックBK5を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)の光量レベル(この例では、数値の3)の差も、数値の2で表現することができる。なお、図示はしないが、光の投光領域OP4の下側と光の投光領域OP5の上側が重なり合う投光領域DOP4についても同様の事が言える。
<本実施例のバックライトモジュール>
図12(a)は、本実施例のバックライトモジュール240によってリール帯210に投光される光の様子を示した図である。また、同図(b)は、同図(a)におけるA−A線に沿う断面図であり、同図(c)は、同図(a)におけるB−B線に沿う断面図である。
照明基板244に設けられた複数(この例では6個)のLED244Aから発せられた光は、リフレクタ242の3つのブロックBK1〜BK3によって、その投光領域が規制されつつ、リフレクタ242の前方からリール帯210の裏面に向けて出射される。
本実施例のバックライトモジュール240では、同図(b)に示すように、上段のブロックBK1を通過した光の投光領域OP1の下側と、中段のブロックBK2を通過した光の透過領域OP2の上側が、リール帯210の手前で重なり合ってリール帯210の裏面に到達するように(上段のブロックBK1を通過した光の投光領域OP1と、中段のブロックBK2を通過した光の投光領域OP2の間に光の投光領域の隙間が生じないように)、リール帯210に対するバックライトモジュール240の配設位置や、リフレクタ242の形状が設計されている。同様に、中段のブロックBK2を通過した光の投光領域OP2の下側と、下段のブロックBK3を通過した光の投光領域OP3の上側も、リール帯210の手前で重なり合ってリール帯210の裏面に到達するように(中段のブロックBK2を通過した光の投光領域OP2と、下段のブロックBK3を通過した光の投光領域OP3の間に光の投光領域の隙間が生じないように)、リール帯210に対するバックライトモジュール240の配設位置や、リフレクタ242の形状が設計されている。なお、バックライトモジュール240の配設位置の誤差や、リフレクタ242の形状の誤差などを考慮すると、複数の光の投光領域の隙間を完全に無くすことは技術的に困難であるため、本実施例では、敢えて複数の光の投光領域が重なるように設計を行っている。
このため、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP1(DOP11、DOP12)と、光の投光領域OP2の下側と光の投光領域OP3の上側が重なり合う投光領域DOP2(DOP21、DOP22)は、これらの投光領域DOP1(DOP11、DOP12)、DOP2(DOP21、DOP22)に隣接する投光領域(複数の光の投光領域が重ならない投光領域のうち、光源から最も離れている投光領域)に比べて、光量レベルが大きくなる。
ところが、同図(b)に示すA−A断面においては、上段のブロックBK1を通過した光はスリット260によって影響を受けて進行方向が変化するが(スリット260によって光の投光領域が僅かに広がるが)、中段のブロックBK2を通過した光はスリット260によって影響を受けることがなく(スリット260によって光の投光領域が広がることがなく)、また、下段のブロックBK3を通過した光はスリット260によって影響を受けて進行方向が変化するが(スリット260によって光の投光領域が僅かに広がるが)、中段のブロックBK2を通過した光はスリット260によって影響を受けることがない(スリット260によって光の投光領域が広がることがない)。
一方、同図(c)に示すB−B断面においては、中段のブロックBK2を通過した光はスリット260によって影響を受けて進行方向が変化するが(スリット260によって光の投光領域が僅かに広がるが)、上段のブロックBK1を通過した光はスリット260によって影響を受けることがなく(スリット260によって光の投光領域が広がることがなく)、また、中段のブロックBK2を通過した光はスリット260によって影響を受けて進行方向が変化するが(スリット260によって光の投光領域が僅かに広がるが)、下段のブロックBK3を通過した光はスリット260によって影響を受けることがない(スリット260によって光の投光領域が広がることがない)。
このため、A−A断面における、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP11および光の投光領域OP2の下側と光の投光領域OP3の上側が重なり合う投光領域DOP21の上下方向の位置と、B−B断面における、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP12および光の投光領域OP2の下側と光の投光領域OP3の上側が重なり合う投光領域DOP22の上下方向の位置は、バックライトモジュール240の幅方向に千鳥状に(互い違いに)ずれることになる。したがって、複数の光が重なり合う投光領域DOP1(DOP11、DOP12)、DOP2(DOP21、DOP22)の全体の光量レベルは、従来のバックライトモジュール280に比べて小さくなる(実際の光量レベルの測定結果については後述する)。
図11(b)は本実施例のバックライトモジュール240によってリール帯210に投光される光の様子を拡大して示した図である。
例えば、上段のブロックBK1を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)のうち、ブロックBK1近傍の投光領域の光量レベルを数値の4で表現すると、ブロックBK1から遠ざかるにつれて(光源から遠ざかるにつれて)、3→2.5→2→・・・のように次第に光量レベルは小さくなる。同様に、中段のブロックBK2を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)の光量レベルも、ブロックBK2近傍の投光領域の光量レベルを数値の4で表現すると、ブロックBK2から遠ざかるにつれて(光源から遠ざかるにつれて)、3→2.5→2→・・・のように次第に光量レベルは小さくなる。
一方、上記図12を用いて説明したように、A−A断面における、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP11の上下方向の位置と、B−B断面における、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP12の上下方向の位置は、バックライトモジュール240の幅方向に千鳥状に(互い違いに)ずれるため、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP1(DOP11、DOP12)近傍の全体の光量レベルは、概ね、数値の4で表現することができる。
このため、図11(b)で示す例では、光の投光領域OP1の下側と光の投光領域OP2の上側が重なり合う投光領域DOP1(DOP11、DOP12)近傍の全体の光量レベル(この例では、数値の4)と、これに隣接する、上段のブロックBK1を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)の光量レベル(この例では、数値の3)の差は、数値の1で表現することができる。同様に、投光領域DOP1(DOP11、DOP12)近傍の全体の光量レベル(この例では、数値の4)と、これに隣接する、中段のブロックBK2を通過する光だけで生成される投光領域(投光領域が重ならない投光領域)の光量レベル(この例では、数値の3)の差も、数値の1で表現することができる。なお、図示はしないが、光の投光領域OP2の下側と光の投光領域OP3の上側が重なり合う投光領域DOP2(DOP21、DOP22)についても同様の事が言える。
すなわち、従来のバックライトモジュール280では、隣接する光源から出射される光が重なり合う投光領域の光量レベルと、光が重なり合わない投光領域であって光源から最も離れている投光領域の光量レベルの差は、数値の2で表現できるのに対して、本実施例のバックライトモジュール240では、隣接する光源から出射される光が重なり合う投光領域の光量レベルと、光が重なり合わない投光領域であって光源から最も離れている投光領域の光量レベルの差は、数値の1で表現できることができる。そのため、本実施例のバックライトモジュール240では、隣接する光源から出射される光が重なり合う投光領域と、光が重なり合わない投光領域であって光源から最も離れている投光領域との光量差を従来よりも小さくすることができる。
<輝度測定の実験>
次に、図13を用いて、従来のバックライトモジュール280と本実施例のバックライトモジュール240を用いて行った輝度測定の実験について説明する。
本実験では、図示しない輝度測定器を用いて、リール帯210において観測される光の輝度を測定した。なお、リール帯210の横幅は80mm、一方の側から横方向5mmの位置を横方向の基準位置とし、この横方向の基準位置から横方向5mmの位置、横方向15mmの位置、横方向25mmの位置、横方向35mmの位置、横方向45mmの位置、横方向55mmの位置、横方向65mmの位置の計7箇所を、横方向の測定位置とした。また、隣接する上下2つのブロックの縦方向中間位置を縦方向測定位置3とし、この縦方向測定位置3を基準として上方向5mmの位置を縦方向測定位置2、さらに上方向5mmの位置を縦方向測定位置1とした。また、縦方向測定位置3を基準として下方向5mmの位置を縦方向測定位置4、さらに下方向5mmの位置を縦方向測定位置5とした。また、本実験では、横方向7箇所の測定位置の各々に対して、縦方向測定位置1〜5の5箇所(横方向7箇所×縦方向5箇所=計35箇所)について光の輝度の測定を行った。また、光の輝度の測定は、暗室(2cd/m2以下)において実施した。
また、輝度の測定結果に基づいて、隣接する縦方向測定位置の輝度の差を算出した。具体的には、同図における符号A(1−2差異分)は、横方向の同一測定位置における縦方向測定位置1と縦方向測定位置2の輝度の差であり、同図における符号B(2−3差異分)は、横方向の同一測定位置における縦方向測定位置2と縦方向測定位置3の輝度の差である。また、同図における符号C(3−4差異分)は、横方向の同一測定位置における縦方向測定位置3と縦方向測定位置4の輝度の差であり、同図における符号D(4−5差異分)は、横方向の同一測定位置における縦方向測定位置4と縦方向測定位置5の輝度の差である。さらに、同図におけるA−B差異分は、A(1−2差異分)とB(2−3差異分)の差であり、同図におけるB−C差異分は、B(2−3差異分)とC(3−4差異分)の差であり、同図におけるC−D差異分は、C(3−4差異分)とD(4−5差異分)の差である。
<スリット無し、重なり無し>
同図(a)は、スリットが無い従来のバックライトモジュール280(スリット無し)を用いて、隣接する上下2つのブロック(例えば、BK3とBK4)を通過する光が重なり合う投光領域が生じないように構成した場合(重なり無し)における輝度の測定結果を示したものである。
ここで、例えば、横方向5mmの測定位置に注目すると、横方向5mmの測定位置における縦方向測定位置1〜5の輝度は、それぞれ640.9cd/m2、571.1cd/m2、220.8cd/m2、562.6cd/m2、636.4cd/m2である。この測定結果は、リール帯210の横方向の位置が同一であれば、隣接する上下2つのブロックからの距離が一番遠い縦方向測定位置3の輝度が最も小さく、ブロックに近づくにつれて徐々に輝度が大きくなることを示しており、他の横方向測定位置15mm、25mm、35mm、45mm、55mm、65mmについても同様である。
また、例えば、縦方向測定位置1に注目すると、縦方向測定位置1における横方向5mm〜65mmの輝度は、それぞれ640.9cd/m2、943.4cd/m2、1237.9cd/m2、1347.1cd/m2、1215.2cd/m2、931.7cd/m2、631.8cd/m2である。この測定結果は、リール帯210の縦方向の位置が同一であれば、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)の輝度が最も大きく、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)から遠ざかるにつれて徐々に輝度が小さくなることを示しており、他の縦方向測定位置2〜5についても同様である。
また、例えば、A(1−2差異分)に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ69.8cd/m2、103.3cd/m2、141.5cd/m2、151.4cd/m2、135.0cd/m2、92.6cd/m2、67.1cd/m2である。この算出結果は、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)における縦方向の輝度の差が最も大きく、リール帯210の横方向中心から遠ざかるにつれて徐々に縦方向の輝度の差が小さくなることを示しており、他のB(2−3差異分)、C(3−4差異分)、D(4−5差異分)についても同様である。また、A(1−2差異分)、B(2−3差異分)、C(3−4差異分)、D(4−5差異分)を比較すると、A(1−2差異分)やD(4−5差異分)に比べて、B(2−3差異分)やC(3−4差異分)の数値が大きくなっていることが分かる。これは、ブロックからの距離が遠いほど輝度の差が大きいことを示している。
また、例えば、A−B差異分に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ280.5cd/m2、381.2cd/m2、516.9cd/m2、554.9cd/m2、513.2cd/m2、400.1cd/m2、279.1cd/m2である。この算出結果は、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)における縦方向の輝度の差が最も大きく、リール帯210の横方向中心から遠ざかるにつれて徐々に縦方向の輝度の差が小さくなることを示しており、C−D差異分についても同様である。一方、B−C差異分に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ8.5cd/m2、17.2cd/m2、13.7cd/m2、11.0cd/m2、18.9cd/m2、23.8cd/m2、46.6cd/m2である。この算出結果は、縦方向の輝度の差が、横方向の位置に依存していないことを示している。
<スリット無し、重なり有り>
同図(b)は、スリットが無い従来のバックライトモジュール280(スリット無し)を用いて、隣接する上下2つのブロック(例えば、BK3とBK4)を通過する光が重なり合う投光領域が生じるように構成した場合(重なり有り)における輝度の測定結果を示したものである。
ここで、例えば、横方向5mmの測定位置に注目すると、横方向5mmの測定位置における縦方向測定位置1〜5の輝度は、それぞれ626.2cd/m2、558.4cd/m2、798.2cd/m2、534.8cd/m2、634.4cd/m2である。この測定結果は、リール帯210の横方向の位置が同一であれば、隣接する上下2つのブロックからの距離が一番遠い縦方向測定位置3(隣接する上下2つのブロックを通過する光が重なり合う投光領域)の輝度が最も大きいことを示しており、他の横方向測定位置15mm、25mm、35mm、45mm、55mm、65mmについても同様である。この実験結果は、従来のバックライトモジュール280では、リール帯210をスロットマシン100の正面側から見た場合に、複数の光が重なり合う投光領域DOP3、DOP4が直線的に浮んで目立ってしまい、見栄えが悪くなるといった問題を裏付けている。
また、例えば、縦方向測定位置1に注目すると、縦方向測定位置1における横方向5mm〜65mmの輝度は、それぞれ626.2cd/m2、938.6d/m2、1226.3d/m2、1332.6cd/m2、1223.5cd/m2、913.0cd/m2、613.6cd/m2である。この測定結果は、上記<スリット無し、重なり無し>の場合と同様に、リール帯210の縦方向の位置が同一であれば、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)の輝度が最も大きく、リール帯210の横方向中心から遠ざかるにつれて徐々に輝度が小さくなることを示しており、他の縦方向測定位置2〜5についても同様である。
また、例えば、A(1−2差異分)に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ67.8cd/m2、122.4cd/m2、132.0cd/m2、137.8cd/m2、138.6cd/m2、110.8cd/m2、50.2cd/m2である。この算出結果は、リール帯210の横方向中心近傍(25mm、35mm、45mm)における縦方向の輝度の差が他に比べて大きく、リール帯210の横方向中心近傍から遠ざかるにつれて徐々に縦方向の輝度の差が小さくなることを示しており、D(4−5差異分)についても同様である。一方、例えば、B(2−3差異分)に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ239.9cd/m2、260.9cd/m2、233.0cd/m2、204.6cd/m2、237.3cd/m2、319.9cd/m2、241.8cd/m2である。この算出結果は、縦方向の輝度の差が、横方向の位置に依存していないことを示しており、B(3−4差異分)についても同様である。
また、A(1−2差異分)、B(2−3差異分)、C(3−4差異分)、D(4−5差異分)を比較すると、A(1−2差異分)やD(4−5差異分)に比べて、B(2−3差異分)やC(3−4差異分)の数値が大きくなっていることが分かる。これは、ブロックからの距離が遠いほど輝度の差が大きいことを示している。
また、例えば、A−B差異分に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ172.0cd/m2、138.6cd/m2、101.0cd/m2、66.8cd/m2、98.7cd/m2、209.1cd/m2、191.6cd/m2である。この算出結果は、縦方向の輝度の差が、横方向の位置に依存していないことを示しており、これは他のB−C差異分、C−D差異分についても同様である。
<スリット有り、重なり有り>
同図(c)は、スリット260を有する本実施例のバックライトモジュール240(スリット有り)を用いて、隣接する上下2つのブロック(例えば、BK1とBK2)を通過する光が重なり合う領域が生じるように構成した場合(重なり有り)における輝度の測定結果を示したものである。
ここで、例えば、横方向5mmの測定位置に注目すると、横方向5mmの測定位置における縦方向測定位置1〜5の輝度は、それぞれ636.8cd/m2、562.6cd/m2、474.3cd/m2、566.9cd/m2、639.7cd/m2である。この測定結果は、上記<スリット無し、重なり無し>の場合と同様に、リール帯210の横方向の位置が同一であれば、隣接する上下2つのブロックからの距離が一番遠い縦方向測定位置3の輝度が最も小さく、ブロックに近づくにつれて徐々に輝度が大きくなることを示しており、他の横方向測定位置15mm、25mm、35mm、45mm、55mm、65mmについても同様である。
また、例えば、縦方向測定位置1に注目すると、縦方向測定位置1における横方向5mm〜65mmの輝度は、それぞれ636.8cd/m2、941.0cd/m2、1235.7cd/m2、1341.4cd/m2、1227.8cd/m2、930.8cd/m2、622.4cd/m2である。この測定結果は、上記<スリット無し、重なり無し>および<スリット無し、重なり有り>の場合と同様に、リール帯210の縦方向の位置が同一であれば、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)の輝度が最も大きく、リール帯210の横方向中心から遠ざかるにつれて徐々に輝度が小さくなることを示しており、他の縦方向測定位置2〜5についても同様である。
また、例えば、A(1−2差異分)に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ74.2cd/m2、101.1cd/m2、142.4cd/m2、147.5cd/m2、157.1cd/m2、92.9cd/m2、69.4cd/m2である。この算出結果は、上記<スリット無し、重なり有り>の場合と同様に、リール帯210の横方向中心近傍(25mm、35mm、45mm)における縦方向の輝度の差が他に比べて大きく、リール帯210の横方向中心から遠ざかるにつれて徐々に縦方向の輝度の差が小さくなることを示しており、他のB(2−3差異分)、C(3−4差異分)、D(4−5差異分)についても同様である。
一方、上記<スリット無し、重なり無し>および上記<スリット無し、重なり有り>では、A(1−2差異分)やD(4−5差異分)の数値は、B(2−3差異分)やC(3−4差異分)の数値と大きく異なっており、ブロックからの距離が遠いほど輝度の差が大きくなる傾向があったが、<スリット有り、重なり有り>では、A(1−2差異分)やD(4−5差異分)の数値と、B(2−3差異分)やC(3−4差異分)の数値との差が小さくなっている。この算出結果は、<スリット有り、重なり有り>では、上記<スリット無し、重なり無し>および上記<スリット無し、重なり有り>に比べて、リール帯210の横方向5mm〜65mmのすべての測定位置において、隣接する上下2つのブロックを通過する光が重なり合う投光領域の輝度と、それ以外の投光領域(複数の光が重なり合わな投光領域)の輝度の差が小さくなっていることを示している。
また、例えば、A−B差異分に注目すると、横方向5mm〜65mmの差異分は、それぞれ14.2cd/m2、5.8cd/m2、18.4cd/m2、57.5cd/m2、9.3cd/m2、19.4cd/m2、11.4cd/m2である。この算出結果は、<スリット有り、重なり有り>では、上記<スリット無し、重なり無し>の場合と比べ、リール帯210の横方向5mm〜65mmのすべての測定位置において、隣接する上下2つのブロックを通過する光が重なり合う投光領域の輝度と、それ以外の投光領域(複数の光が重なり合わない投光領域)の輝度の差が小さくなっていることを示している。
また、上記<スリット無し、重なり無し>では、リール帯210の横方向中心(横方向35mm)における縦方向の輝度の差が最も大きく、リール帯210の中心から遠ざかるにつれて徐々に縦方向の輝度の差が小さくなっていたが、<スリット有り、重なり有り>では、横方向35mmのA−B差異分(57.5cd/m2)→横方向55mmのA−B差異分(19.4cd/m2)→横方向25mmのA−B差異分(18.4cd/m2)→横方向5mmのA−B差異分(14.2cd/m2)→横方向65mmのA−B差異分(11.4cd/m2)→横方向45mmのA−B差異分(9.3cd/m2)→横方向15mmのA−B差異分(5.8cd/m2)の順番で輝度の差が小さくなっている。これは、<スリット有り、重なり有り>では、上記<スリット無し、重なり無し>の場合と比べ、リール帯210における横方向の輝度の差が小さくなっていることを示しており、他のB−C差異分、C−D差異分についても同様である。
この<スリット有り、重なり有り>における実験結果は、本実施例のバックライトモジュール240では、複数の光が重なり合う投光領域DOP1、DOP2の全体の光量レベルが、従来のバックライトモジュール280に比べて小さくなっていることを裏付けている。
<主制御部メイン処理>
次に、図14を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU310が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、主制御部メイン処理のステップS101において各種の初期化処理が実行され、その後、ステップS102では、メダル投入に関する処理を行う。ここでは、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、メダルの追加投入をすることなく前回の遊技と同じ賭け数の遊技を行うことができる。また、ステップS102では、遊技のスタート操作に関する処理を行う。ここでは、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、副制御部400に対してスタート信号(コマンド)を送信する。
ステップS103では、有効ラインを確定し、ステップS104では、乱数発生器317で発生させた乱数を取得する。
ステップS105では、ステップS104で取得した乱数値と、ROM312に格納されている入賞役抽選テーブルを用いて、役の内部抽選を行う。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果、いずれかの役に内部当選したと判定した場合には、役に対応するコマンドを、また、ハズレ(役の非当選)と判定した場合にはハズレに対応するコマンドを、副制御部400に送信する。
ステップS106では、ステップS105の内部抽選結果等に基づき、リール停止データの候補を選択する。ステップ107では、リール回転開始処理により、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。このリール停止制御処理では、ステップS106で選択した複数のリール停止データの候補から、リール110〜112の停止順序や停止状況に応じて、実際にリール停止制御に用いるリール停止データを決定した後、決定したリール停止データに基づいて、押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の回転を停止させる。
ステップS109では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行う。ここでは、有効ライン上に、内部当選した役またはフラグ持越し中の役に対応する図柄組合せが揃った(表示された)場合にその役に入賞したと判定する。例えば、有効ライン上に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が揃っていたならばリプレイ入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果、役に入賞したと判定した場合に、当該役に対応するコマンドを副制御部400に送信する。
ステップS110では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。以上により1遊技が終了し、以降、主制御部メイン処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
以上説明したように、本実施例に係るスロットマシン100は、光を発光する光源(例えば、複数のLED244A)と、遊技に関する遊技情報(例えば、図柄)が施され、前記光源からの光を透過可能な光透過部材(例えば、リール帯210)と、前記光源側から前記光透過部材側に向けて突出し、前記光源から前記光透過部材に向けて投光される光の投光領域を第1投光領域と第2投光領域に隔てる隔壁部材(例えば、仕切り部256)と、を備え、前記隔壁部材は、前記第1投光領域の光の進路を規制する第1側壁(例えば、下側側壁252)と、前記第2投光領域の光の進路を規制する第2側壁(例えば、上側側壁248)と、を含み、前記第1側壁における前記光透過部材側の側端、および前記第2側壁における前記光透過部材側の側端の各々は、前記光源から投光される光の投光領域に影響を与える度合いが第1の度合いとされた(例えば、光の投光領域を広げる)第1属性領域(例えば、スリット260が形成された領域)と、前記光源から投光される光の投光領域に影響を与える度合いが前記第1の度合いとは異なる第2の度合いとされた(例えば、光の投光領域を広げない)第2属性領域(例えば、スリット260が形成されていない領域)と、を有し、前記第1側壁の側端における前記第1属性領域および前記第2属性領域の配置態様が、前記第2側壁の側端における前記第1属性領域および前記第2属性領域の配置態様と異なる(例えば、両者が千鳥状に配置されている)ことを特徴とする、遊技台である。
換言すれば、本実施例に係るスロットマシン100は、光を発光する光源(例えば、複数のLED244A)と、遊技に関する遊技情報(例えば、図柄)が施され、前記光源からの光を透過可能な光透過部材(例えば、リール帯210)と、前記光源側から前記光透過部材側に向けて突出し、前記光源から前記光透過部材に向けて投光される光の投光領域を複数の投光領域に隔てる隔壁部材(例えば、仕切り部256)と、前記光源の光を拡散する拡散手段(例えば、複数のスリット260)と、を備え、前記拡散手段は、前記隔壁部材における前記光透過部材側の側端に設けられていることを特徴とする、遊技台である。
本実施例に係るスロットマシン100によれば、隣接する光源から出射される光が重なり合う領域と、光が重なり合わない領域との光量差を従来よりも小さくすることができる。そのため、複数の光が重なり合う領域を他の領域に比べて目立たなくすることができ、表示器の見栄えを向上させ、遊技者に表示の違和感を感じさせることが少ない。
なお、本発明に係る「光源」は、単一でもよく複数でもよい。また、光源はLEDに限定されず、例えば、冷陰極管などを適用することもできる。また、本発明に係る「光透過部材」は、メインリールのリール帯に限定されるものではなく、例えば、演出として用いるサブリールのリール帯でもよい。さらに、リール帯に限定されるものでもなく、例えば、リールパネルやタイトルパネルに適用することもできる。
また、前記第1側壁の側端、および前記第2側壁の側端の各々には、複数の前記第1属性領域、および複数の前記第2属性領域が交互に配置されていてもよい。
このような構成とすれば、複数の光が重なり合う領域をより一層、分散させることができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。
また、前記第1属性領域から前記光源までの最短距離(例えば、スリット260の光源側の端部から光源までの距離)が、前記第2属性領域から前記光源までの最短距離(例えば、前面部256Aから光源までの距離)と異なっていてもよい。
このような構成とすれば、最短距離を異ならせることで、複数の光が重なり合う領域をより一層、分散させることができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。
また、前記第1属性領域、または前記第2属性領域は、前記第1側壁および前記第2側壁から、前記第1側壁および前記第2側壁に連続する前記光透過部材側の側壁にわたって連通形成された凹溝形状のスリット(例えば、スリット260)で構成され、前記スリットの縁端は、前記第1側壁および前記第2側壁から前記光透過部材側の側壁にわたり、前記第1投光領域および前記第2投光領域の光を拡散させることが可能な形状(例えば、R形状)に加工されていてもよい。
このような構成とすれば、スリット内に進入する光を円滑に光透過部材に導くことができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。なお、「光を拡散させることが可能な形状」はR形状に限定されず、例えば、ギザギザ形状(のこぎり歯形状)などでもよい。
なお、本発明に係る「第1属性領域」と「第2属性領域」は、スリット260が形成された領域と、スリット260が形成されていない領域に限定されるものではなく、以下に説明するような構成を採用してもよい。
例えば、図15(a)は、変形例1に係るバックライトモジュール600を分解して示した外観斜視図であり、同図(b)は、バックライトモジュール600の正面図である。なお、上記実施例と同一の構成については、図において同一の符号を付し、その説明は省略する。
バックライトモジュール600は、リフレクタ602と、このリフレクタ602の背面に着脱可能に取り付けられる照明基板244を有して構成されている。リフレクタ602は、上記実施例のスリット260に替えて、スリット604を備えており、スリット604は、光源である照明基板244を基準に、図示しないリール帯210に向かって放射状(扇状)に形成されている。
このように、前記第1属性領域、または前記第2属性領域は、前記第1側壁および前記第2側壁から、前記第1側壁および前記第2側壁に連続する前記光透過部材側の側壁にわたって連通形成された凹溝形状のスリット(例えば、スリット604)で構成され、前記スリットは、前記光源を基準に前記光透過部材に向かって放射状に形成されていてもよい。また、光源の光を拡散する拡散手段(例えば、複数のスリット604)を備え、前記拡散手段は、前記隔壁部材における前記光透過部材側の側端に設けられていてもよい。
このような構成とすれば、光を進行方向に沿ってスリット内に円滑に導くことができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。また、複数の光が重なり合う領域をより一層、分散させることができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。
また、図16(a)は変形例2に係るバックライトモジュール610の仕切り部近傍を拡大して示した図である。
変形例2に係るバックライトモジュール610は、上記実施例のスリット260に替えて、方形状の拡散部材612を複数備えている。すなわち、中段のブロックBK2の下側側壁252の側端と、下段のブロックBK3の上側側壁248の側端の各々は、拡散部材612が設けられている領域(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとされた第1属性領域)と、拡散部材612が設けられていない領域(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとは異なる第2の度合いとされた第2属性領域)と、を有している。
このように、光源の光を拡散する拡散手段(例えば、拡散部材612)を備え、前記拡散手段は、前記隔壁部材における前記光透過部材側の側端に設けられていてもよい。
このような構成とすれば、複数の光が重なり合う領域をより一層、分散させることができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。
また、図16(b)は変形例3に係るバックライトモジュール620の仕切り部近傍を拡大して示した図である。
変形例3に係るバックライトモジュール620は、上記実施例のスリット260に替えて、他の部材と光の透過性を異ならせた部材で構成された領域622を複数備えている。すなわち、中段のブロックBK2の下側側壁252の側端と、下段のブロックBK3の上側側壁248の側端の各々は、第1の透過率を有する部材で構成された領域622(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとされた第1属性領域)と、第1の透過率とは異なる第2の透過率を有する部材で構成された領域624(光源から投光される光の進路に影響を与える度合いが第1の度合いとは異なる第2の度合いとされた第2属性領域)と、を有している。また、光源の光を拡散する拡散手段(例えば、領域622と領域624)を備え、前記拡散手段は、前記隔壁部材における前記光透過部材側の側端に設けられている。
このような構成としても、複数の光が重なり合う領域をより一層、分散させることができ、表示器の見栄えを向上させることができる場合がある。
また、上記実施例においては、各々のブロックBK1〜BK3に対してLED244Aを2個ずつ配置したが、例えば、各々のブロックBK1〜BK3に対して光源(例えば、LED)を1個ずつ配置したり、3つのブロックBK1〜BK3に対して1個の光源(例えば、冷陰極管)を配置してもよい。
また、上記実施例においては、メダル(コイン)を遊技媒体としたスロットマシンの例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、遊技球(例えば、パチンコ玉)を遊技媒体としたスロットマシンやパチンコ機などにも適用可能である。
より具体的には、(1)遊技盤の遊技領域に玉を打ち込むことで遊技が行われ、遊技盤に設けられた始動入賞口に玉が入賞すると乱数抽選を行い、抽選結果に基づいて可変表示装置を変動させて、変動した図柄の表示結果が予め定められた図柄または、図柄の組み合わせとなった場合に通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、遊技領域に設けられた大入賞口(可変入賞装置とも言う)を開放して玉が入賞し易い遊技状態)に移行するパチンコ(第1種パチンコ機)、(2)遊技盤の遊技領域に玉を打ち込むことで遊技が行われ、遊技盤に設けられた始動入賞口に玉が入賞すると可変入賞装置(センター役物)の可変部材を玉が入賞できる開放状態とし、入賞した玉が可変入賞装置に備えた特定領域を通過した場合に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態(例えば、可変入賞装置の可変部材を所定回数及びまたは、所定期間、開放して玉が入賞し易い遊技状態)に移行するパチンコ(第2種パチンコ機)、(3)遊技盤の遊技領域に玉を打ち込むことで遊技が行われ、遊技盤に設けられた玉が通過可能な玉通過領域(例えば、通過ゲート、始動入賞口)に玉が通過したことを条件に可変表示装置を変動させて、変動した図柄の表示結果が予め定められた図柄または、図柄の組み合わせとなった場合に可変入賞装置(センター役物)の可変部材を玉が入賞できる開放状態とし、入賞した玉が可変入賞装置に備えた特定領域を通過したことを条件に、通常遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態が付与される権利(例えば、所定の玉通過領域に玉が通過すると可変入賞装置の可変部材を所定回数及びまたは、所定期間、開放して玉が入賞し易い遊技が付与される権利)が発生するパチンコ(第3種パチンコ機)、(4)上述したパチンコ機の組合せ(例えば、第1種パチンコ機+第1種パチンコ機、第1種パチンコ機+第2種パチンコ機など)、(5)メダルの代わりにパチンコ玉を遊技媒体(賭け玉)として用いたスロット(パチロット、パロット)、(6)パチンコ玉がパチンコ機の内部で循環され、遊技者がパチンコ玉にさわれない封入式パチンコ機、などに適用が可能である。
なお、本発明の実施の形態に記載された作用および効果は、本発明から生じる最も好適な作用および効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用および効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。また、実施例に記載した複数の構成のうち、1つの構成に記載している内容を、他の構成に適用することでより遊技の幅を広げられる場合がある。