JP5819080B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
機械式のリールにおいて、バックライトによってリールの停止面を照明する場合、表示図柄に合わせてリールの領域を分割照明している。
この種の技術に関しては、例えば特許文献1に開示されている。
即ち、従来、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性を高めることは困難であった。
本発明の課題は、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることである。
複数の図柄が外周面に付されたリール(例えば、図3のリール本体12)と、前記リールに付された図柄のうち、一部の複数の図柄を表示する表示領域(例えば、図1の領域R1,R2,R3)と、前記表示領域において1図柄を表示する図柄領域ごとに設置され、前記リールの内周面側から該1図柄に光を照射する光源(例えば、図8のLED261a〜261c)と、前記光源間に配置され、隣接する図柄領域の方向へ照射される光を規制する隔壁部(例えば、図8の隔壁263b,263c)と、を備え、前記図柄領域間の境界部分を、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源からの光と他方の前記光源からの光とによって形成し、前記図柄領域間の境界部分は、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源の照明範囲の端部と他方の前記光源の照明範囲の端部とが一致した状態とされていることを特徴とする。
したがって、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
複数の図柄が外周面に付されたリールと、前記リールに付された図柄のうち、一部の複数の図柄を表示する表示領域と、前記表示領域において1図柄を表示する図柄領域ごとに設置され、前記リールの内周面側から該1図柄に光を照射する光源と、前記光源間に配置され、隣接する図柄領域の方向へ照射される光を規制する隔壁部と、を備え、前記図柄領域間の境界部分を、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源からの光と他方の前記光源からの光とによって形成し、前記図柄領域間の境界部分は、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源の照明範囲の端部と他方の前記光源の照明範囲の端部とが離間した状態とされていることを特徴とする。
第2の発明に係る遊技機によれば、隣接する図柄領域の境界に暗線を形成することができる。
そのため、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、図柄領域間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
前記図柄領域は、前記リールに付された3図柄を表示し、前記光源は、遊技機正面に向けて配設された平面状の基板において、前記リールの回転方向に並べて3箇所に設置され、前記隔壁部は、前記3箇所に設置された3つの前記光源を挟む両端および前記光源間に設置され、中央に設置された前記光源の照明範囲より、該光源を挟む他の光源の照明範囲の方が広くなる位置に設置されていることを特徴とする。
そのため、中央の照明範囲と他の照明範囲の明るさとに差が生じることを抑制できる。また、図柄領域における上段の図柄より上側および下段の図柄より下側に位置する図柄を視認しやすくなるため、遊技者に対し、停止図柄の前後関係を認識させることができる。
前記図柄領域は、前記リールに付された3図柄を表示し、前記光源は、遊技機正面に向けて配設された平面状の基板において、前記リールの回転方向に並べて3箇所に設置され、中央に設置された前記光源は、前記図柄領域の中央に表示される図柄の背後に設置されると共に、前記中央に設置された光源以外の光源は、前記図柄領域の中央以外に表示される図柄の背後位置よりも前記中央に設置された光源に近い位置に設置されていることを特徴とする。
第4の発明に係る遊技機によれば、基板が平面状であるところ、上段および中段の光源がリール内周面に近くなり過ぎることを防止し、図柄領域の明るさに差が生じることを抑制できる。
(第1実施形態)
(構成)
図1は、本発明に係るパチンコ機1の構成を示す概略図である。
本実施形態では、本発明に係る遊技機を、図1に示すように、演出図柄表示装置104で複数の図柄を変動表示するパチンコ機1に適用している。
(遊技盤面の構成)
まず、パチンコ機1における遊技盤面102の構成を説明する。
図1は、パチンコ機における遊技盤面の正面部、特に説明に必要な部分を模式的に示した図である。
図1に示すように、遊技盤面102のほぼ中央部には、機械式のリールによって演出画像を表示することが可能な演出図柄表示装置104が設けられている。演出図柄表示装置104は、周面に複数の図柄が描画された円筒状のリールをモータで回転させることによって図柄を変動表示させる(図6参照)。
演出図柄表示装置104の下方には、遊技球を左右方向及び前後方向に転動させることが可能なステージ108が設けられている。また、演出図柄表示装置104の左側には、流入した遊技球をステージ108に放出させるワープ入口112が設けられている。ステージ108は、前面側が開放しており、放出された遊技球を転動させた後、遊技盤面102に放出する。また、ステージ108の左右方向の中央部の奥側には、遊技球導出路108aが設けられている。そして、遊技球導出路108aに流入した遊技球は、遊技盤面102における、後述する第一始動入賞口111aの真上に導出される。
特別図柄表示装置107a,107bの上側には、特別図柄始動情報記憶数表示装置109a,109b及び普通図柄始動情報記憶数表示装置103が設けられている。特別図柄始動情報記憶数表示装置109a,109b及び普通図柄始動情報記憶数表示装置103は、それぞれ、例えば、LED等によって構成されている。
始動入賞装置111の下方には、大入賞口115が設けられている。大入賞口115は、通常時は閉止状態であるが、特賞状態が生起されたときに、所定パターンで開放状態となることによって遊技球を入賞可能とする。すなわち、大入賞口115は、特別図柄表示装置107a,107bに停止表示された特別図柄が特定の図柄となり特賞状態が生起された際に、大入賞口115の前面に設置された開閉部材115aを開くことにより開放動作を行う。
なお、遊技盤面102においては、各入賞口に遊技球を導くように複数の釘(図示せず)が配置されている。
また、以下、特賞状態(当たり)の終了後に当たり抽選の当選確率が低確率(通常確率)となる遊技状態を「低確率状態」といい、特賞状態の終了後に当たり抽選の当選確率が低確率状態と比較して高確率(例えば、通常確率の10倍)となる遊技状態を「確率変動状態」という。また、特別図柄及び演出図柄Z1の変動時間が短縮する遊技状態を「時短状態」という。時短状態では、普通図柄の抽選確率が通常時の抽選確率と比較して高確率(例えば、10倍)になるとともに、第二始動入賞口111bの開放時間が通常時の開放時間と比較して延長される。
次に、演出図柄表示装置104が備える機械式リールの具体的構造について説明する。
図2は、演出図柄表示装置104が備える機械式リール104aの構造を示す斜視図である。また、図3は、機械式リール104aの構造を示す側面図である。なお、図2においては、内部構造を示すために、リールテープ14を透視した状態を示している。
図2および図3に示すように、機械式リール104aは、3セットのリールユニット10A、10B、10Cが軸線方向に配列された構造とされている。
各リールユニット10A、10B、10Cには、リール本体12とリールテープ14とで構成されたリール350A、350B、350Cが設けられており、このリール350A、350B、350Cの一部(各リールにおいて3図柄分およびその上下1図柄未満分の冗長領域)が表示窓314(図1、図2参照)から露見されるようになっている。
以下、リールユニット10A、10B、10Cは同一構造であるため、その内の1つのリールユニット10A(以下、単に「リールユニット10」という)を例として構造を説明する。
図4は、リールユニット10の構造を示す斜視図である。
図4および図5に示すように、リールユニット10は、主要部が薄型円形のベースブラケット16を備えており、その中心部には、ステッピングモータ18が取り付けられている。ステッピングモータ18は、演出制御装置150の表示制御部151によって駆動制御される。また、ステッピングモータ18は、例えばロータに備えられた遮光板の通過をフォトインタラプタで検出する方式等による原点検出機能を備えており、ロータが原点位置を通過したことを検出可能である。ステッピングモータ18によって検出される原点位置は表示制御部151に入力され、表示制御部151は、この原点位置と、入力したステップ数とによって、リール350A、350B、350Cの現在の回転位置を検出可能である。
ラジアルフレーム22の先端部には、一対のリングフレーム24の内の一方(一方のリングフレーム24)が取り付けられている。
ここで、ステッピングモータ18の駆動力で軸芯20が回転すると、リール本体12が回転する。
図6は、リールテープ14の構成例を示す図である。
図6においては、リール350A、350B、350Cに設置されるリールテープ14をそれぞれ「左」、「中」、「右」のリールテープとして示している。
図6に示すように、リールテープ14には、図柄番号0〜11に対応する複数の図柄「1」〜「7」、「チェリー」あるいはそれ以外の「はずれ図柄」(これらを総称して「演出図柄Z1」と称する。)が描画されている。
また、図6に示す例では、リール350A、350B、350Cに設置される各リールテープ14の図柄の配置は、それぞれ異なるものとされている。
図7および図8は、リールユニット10に備えられるバックライトユニット26の構造を示す図であり、図7は概略斜視図、図8(a)は正面図、図8(b)は側面図である。
図7および図8において、バックライトユニット26は、リールユニット10内側における表示窓314の背後位置に設置された電飾基板26aと、電飾基板26aの前面側(表示窓314側)に設置されたリフレクタ部材26bとを備えている。
このような配置とすることで、電飾基板26aは平面状の基板であるところ、上段および下段のLED261a,261cがリール内周面(円筒状のリールテープ14における内周側の面)に近くなり過ぎることを防止し、表示窓314における光の照射領域全体の明るさに差が生じることを抑制できる。
隔壁263aは、底面部262aの上端からリールユニット10のリール内周面に向かって立ち上がる壁面W1を有する隔壁であり、LED261aから照射された光が到達する範囲の上端を規制する。即ち、隔壁263aは、上段の図柄領域の照明範囲(以下、「上段照明範囲」と称する。)における上端位置を決定する隔壁である。
これにより、隔壁263bをリール内周面に近接させることができ、上段照明範囲の下端および中段照明範囲の上端の形状および位置をより的確に設定することができる。なお、隔壁263bの頂部は、リールの直径に対して5%以下の距離まで近接させると、部材のばらつき等によって境界に乱れが生じることを抑制でき、上段照明範囲の下端および中段照明範囲の上端の形状および位置をより的確に設定することができるものとなる。
これにより、隔壁263cをリール内周面に近接させることができ、中段照明範囲の下端および下段照明範囲の上端の形状および位置をより的確に設定することができる。
ここで、隔壁263a〜263dにおける壁面W1〜W6は、底面部262a〜262cから頂部にかけて、平坦な面によって構成されている。
曲面によって壁面W1〜W6を構成した場合、LEDの指向特性が直線的であることから、Rによって光の当たらない部分が暗くなる。
したがって、曲面によって壁面W1〜W6を構成した場合に比べ、平坦な面によって壁面W1〜W6を構成すると、各照明範囲の境界に影や光の重畳によるムラを生じにくくすることができる。
これにより、平板状の基板に設けられたLEDであっても、上段照明範囲の上端部分および下段照明範囲の下端部分に光を照射することができ、遊技者が視認するリール部分における両端部が暗くなることを防止できる。
これにより、LED261bよりもリール内周面との距離が近くなるLED261a,261cが照射する範囲を、LED261bが照射する範囲よりも広くできるため、上段照明範囲および下段照明範囲の明るさと中段照明範囲の明るさとに差が生じることを抑制できる。また、表示窓314における上段の図柄より上側および下段の図柄より下側に位置する図柄を視認しやすくなるため、遊技者に対し、停止図柄の前後関係を認識させることができる。
次に、パチンコ機1における制御系の構成を説明する。
図9は、パチンコ機の制御系の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、パチンコ機1は、第一始動入賞口スイッチ131aと、第二始動入賞口スイッチ131bと、大入賞口スイッチ132と、各種入賞口スイッチ133とを備えている。
主制御装置210は、主として、第一始動入賞口111aへの遊技球の入賞の検出、第二始動入賞口111bへの遊技球の入賞の検出及び始動ゲートスイッチ134の遊技球の通過の検出に応じて、各種の乱数を発生(抽出)させる。そして、主制御装置210は、発生させた各種乱数に基づいて、制御コマンドの送信及び遊技全体の制御を行う。また、主制御装置210は、特別図柄表示装置107a,107b、普通図柄表示装置106、特別図柄始動情報記憶数表示装置109a,109b、普通図柄始動情報記憶数表示装置103、大入賞口ソレノイド158及び電動チューリップ(図示せず)を直接制御(ポート出力制御)する。
入力ポート250は、第一始動入賞口スイッチ131a、第二始動入賞口スイッチ131b、大入賞口スイッチ132及び各種入賞口スイッチ133のそれぞれから出力された検出信号をCPU220に出力する。
ROM230には、主制御装置210で実行されるパチンコ機1を制御するためのプログラム、遊技制御用のデータ等が記憶されている。遊技制御用のデータには、演出制御装置150を制御するための各種制御コマンド等が含まれる。ここで、各種制御コマンドとしては、図柄指定コマンド、変動パターンコマンド、始動情報記憶数コマンド等がある。
第一始動情報記憶領域及び第二始動情報記憶領域は、それぞれ、始動情報を所定上限数(所定数)まで記憶する。本実施形態では、図10に示すように、第一始動情報記憶領域は、1番目から4番目までの4つの記憶部(A1からA4)を有しており、それぞれの記憶部に第一始動情報を記憶することにより、4つの第一始動情報を記憶する。また、第二始動情報記憶領域は、1番目から4番目までの4つの記憶部(B1からB4)を有しており、それぞれの記憶部に第二始動情報を記憶することにより、4つの第二始動情報を記憶する。ここで、主制御装置210は、第一始動情報記憶領域及び第二始動情報記憶領域のそれぞれに記憶されている始動情報について、1番目の記憶部に記憶されている始動情報から順に当たり判定を行って消化する。
また、RAM240は、演出制御装置150等に出力すべき制御コマンドを一時的に記憶しておくためのコマンド記憶領域を有する。そして、パチンコ機1では、RAM240にバックアップ電源を備えており、停電等による電源遮断が発生した場合、停電から復帰した際に、RAM240のコマンド記憶領域に記憶されている出力すべき制御コマンドを出力することにより、遊技状態を電源遮断前の状態に復帰させる。
演出制御装置150は、主制御装置210と同様に、CPU、ROM、RAM、入力ポート及び出力ポートを備える。
演出制御装置150のROMには、演出を制御するためのプログラム、各種データ等が記憶されている。演出制御装置150のRAMには、主制御装置210から入力された制御コマンド、演算処理を行うためのデータ等が一時的に記憶される。演出制御装置150のCPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって処理を実行することにより、表示制御部151による演出図柄表示装置104の制御、ランプ制御部152によるランプ154の制御及び効果音制御部153によるスピーカ155からの効果音の出力の制御を行う。
ランプ制御部152は、演出制御装置150から入力される内部コマンドに応じて、実行すべきランプ演出を決定し、該ランプ演出に対応する制御データをROMから読み出して、該制御データに基づいてランプ154の点灯、点滅、消灯等を行う。
表示制御部151は、CPU、ROM、RAM、ステッピングモータ18を駆動するドライバ、入力ポート及び出力ポートを備える。
表示制御部151のROMには、表示演出制御を行うためのプログラム、ステッピングモータ18を制御するための各種データ(例えば励磁パターンのデータ)等が記憶されている。表示制御部151のRAMには、CPUに対する入出力データや演算処理のためのデータが一時的に記憶され、ワークエリアやバッファメモリとして機能する。
次に、特別図柄表示装置107a,107bにおける特別図柄の停止表示の態様及び演出図柄表示装置104における演出図柄Z1の停止表示の態様を説明する。
図11は、特別図柄の停止図柄の態様を示す図である。
パチンコ機1においては、図11に示すように、当たり(特賞状態)の種別として、「通常大当たり」、「確変1大当たり」、「確変2大当たり」、「確変3大当たり」及び「小当たり」の5つが規定されている。
小当たりとなったときは、特別図柄表示装置107a,107bにおいて特別図柄を小当たり図柄で停止表示させるとともに、演出図柄表示装置104において演出図柄Z1を小当たり図柄で停止表示させるように制御する。演出図柄表示装置104において停止表示される確変3図柄及び小当たり図柄は、1又は複数の特定の図柄の組み合わせからなり、両者を区別することができないようになっている。また、小当たりとなったときは、ラウンドの最高継続回数が2回となり、小当たり後において時短機能の作動、未作動が変化しないように制御する。さらに、小当たりとなったときは、小当たり終了後の遊技状態が、小当たり前の遊技状態と同じ遊技状態に設定される。
さらに、第一始動情報に基づいて生起され得る当たりの種別及び第二始動情報に基づいて生起され得る当たりの種別が互いに異なる構成とすることによって、より変化に富んだ遊技が提供され、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。
図12は、制御コマンドのデータ構造を示す図である。
制御コマンドは、図12に示すように、制御コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のディジタルデータであるモード(MODE)と、実行される制御コマンドの内容(機能)を示す1バイト長のディジタルデータであるイベント(EVENT)とからなる。
主制御装置210では、図13に示すように、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)データが出力され、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)データが出力される。これに対応して、演出制御装置150では、CPUにより、ストローブ信号(DUSTB)の入力に応じて割込を発生させ、割込処理によって演出制御コマンドが演出制御装置150のRAMに格納される。
図14に示すように、演出制御コマンドとしては、図柄指定コマンド、変動パターンコマンド、始動情報記憶数コマンド、演出開始コマンド、状態指定コマンド等がある。
図柄指定コマンドは、演出図柄表示装置104において停止表示される演出図柄Z1の組み合わせを指定するコマンドである。具体的には、図柄指定コマンドは、演出図柄表示装置104において停止表示させる演出図柄Z1として、はずれ演出図柄、時短図柄、確変1図柄、確変2図柄、確変3図柄及び小当たり図柄のいずれかを指定する。図柄指定コマンドは、演出図柄Z1の変動開始時に出力される。ここで、演出図柄Z1の変動開始時は、特別図柄の変動開始時とほぼ一致している。
なお、変動パターンコマンドと図柄指定コマンドとは、どちらが先に出力される構成としても構わない。ただし、演出制御装置150では、図柄指定コマンドの受信を契機として演出に関わる様々な抽選を実行することが好ましい。したがって、図柄指定コマンドが、変動パターンコマンドより先に出力される構成とすることが望ましい。これにより、演出制御装置150において、変動パターンの選択決定等の制御を行う前に演出に関わる抽選を実行することができ、制御負担を大幅に軽減することができる。
状態指定コマンドは、時短の終了及び開始をそれぞれ指定するためのコマンドである。状態指定コマンドは、時短の終了時及び時短の開始時のそれぞれに出力される。
CPU220は、マイクロプロセッシングユニット等からなり、所定の動作クロック(例えば、4[ms])で1サイクルを実行可能な遊技制御プログラムに基づいて動作し、ROM230の所定領域に格納されている遊技制御プログラムを起動させ、図15のフローチャートに示す遊技制御処理を実行する。
図15は、遊技制御処理を示すフローチャートである。
遊技制御処理は、CPU220において実行されると、図15に示すように、まず、ステップS100に移行する。
ステップS104では、入力ポート250を介して、各スイッチ131a,131b,132,133からの信号を入力する入力処理を実行し、ステップS106に移行する。入力処理では、第一始動入賞口スイッチ131aからの検出信号及び第二始動入賞口スイッチ131bからの検出信号を入力する。
ステップS108では、当たりの判定を行うとともに演出図柄Z1の変動パターンを決定する変動設定処理を実行し、ステップS110に移行する。
ステップS110では、大入賞口115を所定パターンで開放させる電動役物作動処理を実行し、ステップS112に移行する。
ステップS114では、遊技制御に関する外部情報信号をホールコンピュータ500に出力する外部情報出力処理を実行し、ステップS116に移行する。
ステップS116では、パチンコ機1の検査に必要な遊技機検査信号を出力する遊技機検査信号出力処理を実行する。なお、場合によっては、ステップS116の処理は省略することもできる。
ポート出力処理では、演出制御コマンドが、演出制御装置150に対して出力される。この際、演出制御装置150に対しては、まず、ストローブ信号を出力し、モード及びイベントからなる制御コマンドを出力する。また、ポート出力処理では、特別図柄表示装置107a,107b、普通図柄表示装置106、大入賞口ソレノイド158、特別図柄始動情報記憶数表示装置109a,109b、普通図柄始動情報記憶数表示装置103等へも主制御装置210からの制御情報が出力される。
演出制御装置150のCPUは、所定の動作クロック(例えば、2[ms])で1サイクルを実行可能な制御プログラムに基づいて動作し、演出制御装置150のROMの所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、図16のフローチャートに示す演出制御処理を繰り返し実行する。
演出制御処理は、演出制御装置150のCPUにおいて実行されると、図16に示すように、まず、ステップS600に移行する。
ステップS600では、演出制御装置150は、始動情報記憶数コマンドを受信する始動情報記憶数コマンド受信処理を実行し、ステップS602に移行する。
そして、表示制御部151は、始動情報記憶数表示コマンドを受信すると、該始動情報記憶数表示コマンドが示す始動情報記憶数を、演出図柄表示装置104の記憶数表示用LED(不図示)において表示させる。ここで、表示制御部151は、演出図柄表示装置104において、第一始動情報記憶数及び第二始動情報記憶数を、それぞれ個別に表示する。表示制御部151は、演出図柄表示装置104において表示される第一始動情報記憶数及び第二始動情報記憶数のそれぞれを、新たな始動情報記憶数表示コマンドを受信するまで維持する。
変動パターンコマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から変動パターンコマンドを受信する。そして、演出制御装置150は、受信した変動パターンコマンドに対応する表示制御コマンド(以下、変動パターン表示コマンドとする)を生成し、生成した変動パターン表示コマンドを表示制御部151に送信する。
このとき、本実施形態においては、演出制御装置150が演出図柄Z1の変動パターンを決定し、その変動パターンを示す表示制御コマンドを生成する。
図柄指定コマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から図柄指定コマンドを受信する。そして、演出制御装置150は、受信した図柄指定コマンドに対応する表示制御コマンド(以下、停止図柄表示コマンドとする)を生成し、生成した停止図柄表示コマンドを表示制御部151に送信する。
ステップS606では、演出制御装置150は、演出開始コマンドを受信する演出開始コマンド受信処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
演出開始コマンド受信処理では、演出制御装置150は、主制御装置210から演出開始コマンドを受信して、受信した演出開始コマンドに応じて当たり演出を実行する。
次に、演出図柄Z1を変動表示する際のステッピングモータ18の制御について説明する。
図17は、ステッピングモータ18の動作原理を示す図である。
ステッピングモータ18は、ユニポーラ型のステッピングモータであり、1−2相励磁によってコイルに回転磁界を発生させ、その回転磁界によりロータが回転する構成を有している。
コイルL1,L2の両端端子Φ1a,Φ1b,Φ2a,Φ2bには、不図示のスイッチS1,S2,S3,S4がそれぞれ設置されており、コイルL1,L2の各端子は、これらのスイッチを介して接地されている。
本実施形態においては、表示制御部151が、スイッチS1〜S4のうち、いずれか1つあるいは2つを導通状態(オン)とし、1相あるいは2相でコイルL1,L2の励磁を行うことにより、ステッピングモータ18を駆動する。
図18においては、表示制御部151がスイッチS1〜S4を制御するための励磁パターンデータと、電源端子Mからの電流が流れる端子Φ1a,Φ1b,Φ2a,Φ2bとの対応関係を併せて示している。
図18に示すように、表示制御部151は、スイッチS1〜S4を制御するための励磁パターンデータ(“0”はオフ、“1”はオン)を出力し、各スイッチS1〜S4は、表示制御部151によって出力された励磁パターンデータに従って、コイル1,L2の端子Φ1a,Φ1b,Φ2a,Φ2bの導通状態を切り替える。
このとき、表示制御部151は、励磁パターンデータの切り替え速度(即ち、ステッピングモータ18に入力するパルスレート)を変化させることにより、ステッピングモータ18の回転速度として、複数の速度を設定することが可能である。
次に、パチンコ機1の動作を説明する。
初めに、バックライトユニット26の照明時における動作を説明する。
本実施形態におけるバックライトユニット26は、表示制御部151の制御により、リールユニット10の図柄変動表示に対応して、LED261a〜261cを点灯し、各図柄領域を照明する。このとき、各図柄領域の照明範囲(即ち、上段照明範囲、中段照明範囲および下段照明範囲)の境界は、その端部が一致する。
なお、図19においては、上段照明範囲と中段照明範囲の境界部分を例に挙げて説明するが、中段照明範囲と下段照明範囲の境界部分も同様である。
図19に示すように、LED261aからの光(破線)は壁面W2によって規制され、リール内周面上に照明範囲の端部E2を形成する。また、LED261bからの光(破線)は壁面W3によって規制され、リール内周面上に照明範囲の端部E3を形成する。
これにより、上段照明範囲と中段照明範囲の境界がほぼ目立たずに連続する状態となっている。
そのため、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
パチンコ機1は、上述のようにステッピングモータ18を制御することにより、機械式リール104aによって種々の図柄演出表示を行う。
具体的には、現在表示されている図柄から変動表示を開始し、予め設定された変動時間で図柄を変動表示しながら、予定するタイミングで停止図柄を停止表示させる。
このような動作を実現するために、表示制御部151は、ステッピングモータ18を制御し、無励磁ステップ、引き込みステップ、原点検出ステップ、同期調整ステップ、定速変動ステップ、減速ステップ、主変動表示ステップ、励磁保持ステップおよび無励磁ステップの各制御ステップを順次経ることにより、演出表示を行う。
なお、パチンコ機1は、各リールについて独立に各制御ステップを実行する。
ここで、以下の説明においては、リールの1周をステッピングモータ18が240ステップで制御し、1リールに12図柄が表示されている場合、即ち、1図柄あたり20ステップで制御する場合であって、1ステップあたり0.5msecの場合を例とする。
(無励磁ステップ)
無励磁ステップは、図柄の変動表示および停止表示が終了し、リール350A、350B、350Cを停止した状態であり、ステッピングモータ18の励磁を行っていない状態である。
したがって、無励磁ステップでは、表示制御部151は、スイッチS1〜S4を全てオフにしている。
引き込みステップは、前回の停止時と同一の励磁パターンでステッピングモータ18を励磁し、リール350A、350B、350Cを前回の停止位置に引き戻す工程である。
したがって、引き込みステップでは、前回の停止時と同一のスイッチS1〜S4をオンにしている。
引き込みステップを実行することにより、表示制御部151が認識している停止図柄と、機械式リール104aの実際の停止図柄とを一致させることができる。
加速ステップでは、リール350A、350B、350Cに脱調(リール350A、350B、350Cとステッピングモータ18との回転位置ずれが生じること)が生じない加速パターンで、設定した回転速度(パルスレート)まで加速する。なお、この加速パターンはステッピングモータの制御における、いわゆるスローアップ運転であるが、単純な直線加速制御のデータではなく、ステップ単位で被駆動物の振動を最小限に抑えることとなるパルスレートデータ列を予め検証実験やシミュレーションにより求め、そのデータに基づいて、フィードバック制御ではなく、オープンループ制御で制御する。
原点検出ステップでは、リール350A、350B、350Cを1周回転させ、ステッピングモータ18の原点を検出すると、表示制御部151が認識している内部表示位置情報を原点位置にリセットする。これにより、外部の機械的表示位置と内部の論理的表示位置が一致する。
同期調整ステップでは、主制御装置210によって指示された変動時間だけリール350A、350B、350Cを回転させると共に、少なくとも2種類以上の回転速度とそれらの回転速度で変動させる時間との組み合わせにより、同一時間で図柄送り枚数が異なる複数の同期調整パターンから適切なものを1つ選択し、回転制御することで、目的の図柄を予定するタイミングで停止表示させる。
また、同期調整ステップにおいて、複数の定速回転速度を実行する時間は、同期調整ステップが開始された際に表示している図柄と予定される停止図柄との位置関係、および変動表示時間を基に定められる。
定速変動ステップでは、設定した時間だけ、一定の速度でリール350A、350B、350Cを回転させる。
定速変動ステップにおけるリール350A、350B、350Cの回転速度は、同期調整ステップでの終速度と同一若しくは近い速度、例えば、終速度から加減速制御を経由することなく直接変速可能な範囲の速度としている。
減速ステップでは、定速変動ステップにおける回転速度から、遊技者に図柄の変動表示を視認させるための主な期間である主変動表示ステップにおける回転速度に、リール350A、350B、350Cの回転を減速させる。
このとき、リール350A、350B、350Cに脱調が生じない減速パターンにより設定した回転速度まで減速する。さらに、このとき、減速をゆっくりと徐々に行うと、リールの減速の態様が遊技者にとってたおやかなものとなり、遊技機として望ましいものとなる。
以上、リール毎に行われる「引き込みステップ」から「減速ステップ」までを「前半共通変動」と定義する。この前半共通変動以降を主変動と称する。なお、主変動には後述する励磁保持ステップが含まれるが、主変動に励磁保持ステップを含めないよう定義しても良い。
主変動表示ステップでは、遊技者が図柄の変動表示を視認するために設定された一定速度でリール350A、350B、350Cを回転させる。
このとき、主制御装置210によって指示された変動パターンコマンドに応じてリール350A、350B、350Cを回転させる。
励磁保持ステップは、図柄を停止表示した状態の励磁パターンで一定時間以上、ステッピングモータ18を励磁し、リール350A、350B、350Cの停止状態を保持する工程である。
(ステッピングモータ18の制御パターン例)
パチンコ機1においては、表示制御部151が上記制御ステップを実行することにより、機械式リール104aによって多様な図柄の変動表示パターンを実現している。
以下、同期調整ステップとして、低速回転から高速回転に変化するパターン(高速パターン)と、高速回転から低速回転に変化するパターン(低速パターン)とを例に挙げて説明する。
なお、同期調整ステップにおける定速回転の速度を3段階以上設定することも可能である。
図20は、ステッピングモータ18の制御における高速パターンの例を示す図である。
図20においては、ステッピングモータ18の各制御ステップと、パルスレート(回転速度)との関係を模式的に示している。なお、図20において、各制御ステップにおける制御時間およびパルスレート[ms/p](制御パルス周波数[Hz])の例を適宜示している。
同期調整ステップの後、定速変動ステップにおいて、高速回転で図柄の変動表示が行われる。
定速変動ステップが終了した時点で、停止表示される図柄までの図柄枚数は予め設定された数(例えば24図柄)となっている。
ここで、原点検出ステップ開始から減速ステップ終了までの時間は、高速パターンおよび低速パターンに共通して、同一の合計時間の設定となっている。
続いて、主変動表示ステップにおいて、定速回転で図柄の変動表示が行なわれた後、図柄が停止表示され、励磁保持ステップが実行される。
図21は、ステッピングモータ18の制御における低速パターンの例を示す図である。
図21においては、ステッピングモータ18の各制御ステップと、パルスレート(回転速度)との関係を模式的に示している。なお、図21において、各制御ステップにおける制御時間およびパルスレート[ms/p](制御パルス周波数[Hz])の例を適宜示している。
同期調整ステップの後、定速変動ステップにおいて、低速回転で図柄の変動表示が行われる。
定速変動ステップが終了した時点で、停止表示される図柄までの図柄枚数は予め設定された数(例えば24図柄)となっている。
ここで、原点検出ステップ開始から減速ステップ終了までの時間は、高速パターンおよび低速パターンに共通して、同一の合計時間の設定となっている。
続いて、主変動表示ステップにおいて、定速回転で図柄の変動表示が行なわれた後、図柄が停止表示され、励磁保持ステップが実行される。
次に、高速パターンおよび低速パターンの同期調整ステップにおける第1および第2の図柄枚数を決定する方法について説明する。
本実施形態において、原点検出ステップ開始から減速ステップ終了までの時間は、予め設定された固定時間となっている。また、減速ステップ終了時点から次に移行する主変動ステップにおいて変動し、停止するまでに変動する図柄数は、主制御装置210からの変動パターンコマンドに応じて定められている。
そのため、本実施形態では、少なくとも2種類以上の回転速度とそれらの速度で変動させる時間とを適宜組み合わせて、表示される図柄と変動表示時間との整合を取るものである。
ΔN1+ΔN2=1 (1)
の関係が導かれる。
また、図柄の変動時間を考えると、低速での図柄の変動時間の変化と高速での図柄の変動時間の合計が変化しないように制御する必要があることから、
ΔN1/SP1+ΔN2/SP2+KT=0 (2)
の関係が導かれる。なお、ここでKTは、SP1からSP2へ加速するたけの加速パターンのための時間であり、例えば、ステップ数は1図柄分で、時間は一定の加速パターンであるため固定時間となる。
例えば、SP1、SP2、ΔN1、ΔN2を以下のように設定すれば良い。
まず、SP1を定める。SP1は、同期調整ステップが原点検出ステップに引き続いて行われるステップであることを考慮し、原点検出ステップと同じ回転速度に設定する。
次に、SP2を定める。SP1が低速な数値に設定されているため、SP2を高速な数値に設定する。ここでは、SP2をリールが脱調しない最高速度に設定する。
次に、SP1とSP2との比率を考慮してΔN1とΔN2を設定する。
例えば、SP1=333Hz(1/SP1=3msec)、SP2=500Hz(1/SP2=2msec)である場合、(2)式は、3×ΔN1+2×ΔN2+KT=0となる。
ここで、上記ΔN1、ΔN2の組み合わせのうち、(1)式を満たすものは、ΔN1=−2、ΔN2=3となる。
ΔN1+ΔN2=−1 (3)
となり考え難いため、ここでは(1)式が成立する前者を採用する。
このように、ΔN1=−2の時、(1)式よりΔN2=3となる。これにより、オフセットが1増加すると、n1はΔN1分、即ち、2図柄減少し、n2はΔN2分、即ち、3図柄増加し、全体では1図柄増加することとなる。
以上のように、まず、使用するSP1,SP2を定めた後、ΔN1,ΔN2を決定する。
図22,23は、n1,n2の具体的なデータ構築例を示す図であり、図22は図20の高速パターンに対応するデータ群の例、図23は図21の低速パターンに対応するデータ群の例を示す図である。
まず、上記SP1,SP2,ΔN1,ΔN2を当てはめた結果である図22について説明する。
図22に示す組み合わせの数は、オフセット調整が必要となる1周の図柄数分の種類となる。
ここでは1周の図柄数を12としたため、全部で12種類の組み合わせ、即ち、オフセット0から11までに対応する組み合わせが必要となる。
ここで、データ構成上、n1の最小値は0とはしないものとする。最小値を0とすると、その回転速度での図柄変動が行われないこととなり、物理的な加減速の速度変更工程が、n1が0以外の場合と異なってしまい好ましくないためである。
n1の最大値に対しては、n2の最小値(n1と同様に1)を選択する。これで(n1,n2)=(23,1)の組み合わせができる。
ΔN1=−2、ΔN2=3であるから、次の組み合わせは(n1,n2)=(21,4)となる。
以下、同様にして、全12種類のオフセット値に対応した組み合わせが得られる。
図22は、このように取得した結果の一覧を示している。
図22において、総変動時間(固定変動を除く)を見ると、いずれのオフセットに対応する組み合わせであっても、1420(msec)で一定となっており、同一の変動時間で異なる図柄変動数が実現されている。
なお、SP1からSP2へ切り替える制御としての加速制御のために1図柄分に相当する固定ステップが挿入されており、図22において、オフセット値については、この1図柄分も考慮されたものとなっている。
次に、本実施形態において、図22(図23も同様)を参照していずれかのオフセットに対応したn1,n2の組み合わせデータを選択する方法について説明する。
本実施形態においては、同期調整ステップの開始時に、以下のように図柄オフセットを算出し、制御パラメータを格納したテーブル(図22,23参照)から、その図柄オフセットに対応する制御パラメータを取得して、ステッピングモータ18の制御を行う。
(同期調整ステップにおいてn1,n2の組み合わせデータを選択するためのオフセット値)=X+(停止図柄番号−現在の図柄番号−変動数オフセット)%12 (4)
ただし、「%」は剰余を与える記号であり、(4)式では12で割った余りを取得している。また、「X」は(4)式を正の数で演算するための底上げのための数値であり、(4)式の右辺におけるマイナス項の数×1周の図柄数(ここでは12)が設定される。即ち、本実施形態では、X=24である。「変動数オフセット」は(同期調整ステップ終了以後の図柄の総変動枚数)%12で与えられる。なお、「同期調整ステップ終了以後の図柄の総変動枚数」は、図柄の変動パターン毎に予め定められる値であり、不図示の演出制御装置150のROMにデータとして記憶されている。
このような変動パターンのとき、現在の図柄番号が10、停止図柄の図柄番号が7であるとすると、(4)式より、「同期調整ステップにおいて変動表示する図柄枚数」は(24+7−10−6)%12=3となる。
現在の図柄番号が10であるため、同期調整ステップで27図柄、その後のステップで66図柄が変動表示されると、現在の図柄番号10から27+66=93図柄目が停止表示されることとなる。即ち、リールには1周で12図柄が表示されているため、停止図柄は7となる。
したがって、各照明範囲の境界がほぼ目立たずに連続する状態となるため、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
これにより、隔壁263b,263cをリール内周面に近接させることができ、各照明範囲における端部の形状および位置をより的確に設定することができる。
即ち、照明範囲間の境界部分における意匠性をさらに高めることが可能となる。
第1実施形態において、上段照明範囲、中段照明範囲および下段照明範囲の境界は、その端部が一致するものとして説明したが、各照明範囲をオーバーラップさせて境界線を形成することとしても良い。
図24は、応用例1における隣接する照明範囲の境界部分を示す模式図であり、図24(a)は側面図、図24(b)は正面図である。
なお、図24においては、上段照明範囲と中段照明範囲の境界部分を例に挙げて説明するが、中段照明範囲と下段照明範囲の境界部分も同様である。
本応用例においては、端部E2がリール内周面上の中段照明範囲内に位置し、端部E3がリール内周面上の上段照明範囲内に位置するように形成される。
即ち、上段照明範囲と中段照明範囲とは、上段照明範囲の下端領域と中段照明範囲の上端領域とが互いにオーバーラップするように連結しており、LED261a,261bからの光が重複して輝度の高いラインを形成している。
これにより、上段照明範囲と中段照明範囲の境界に図柄領域を区切る明確な光のラインを形成することができる。
そのため、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
第1実施形態において、上段照明範囲、中段照明範囲および下段照明範囲の境界は、その端部が一致するものとして説明したが、各照明範囲を離間させて境界線を形成することとしても良い。
図25は、応用例2における隣接する照明範囲の境界部分を示す模式図であり、図25(a)は側面図、図25(b)は正面図である。
なお、図25においては、上段照明範囲と中段照明範囲の境界部分を例に挙げて説明するが、中段照明範囲と下段照明範囲の境界部分も同様である。
本応用例においては、端部E2がリール内周面上の中段照明範囲から離れた位置にあり、端部E3がリール内周面上の上段照明範囲から離れた位置にあるように形成される。
これにより、上段照明範囲と中段照明範囲の境界に図柄領域を区切る暗線を形成することができる。
そのため、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
第1実施形態において、LED261a〜261cから発した光をリフレクタ部材26bによって規制し、上段照明範囲、中段照明範囲および下段照明範囲を形成するものとして説明したが、リフレクタ部材26bに加え、導光器によって上段照明範囲、中段照明範囲および下段照明範囲を形成することが可能である。
図26に示すように、導光器265aは、リフレクタ部材26bにおける隔壁263aと263bとの間に設置され、導光器265bは、リフレクタ部材26bにおける隔壁263bと263cとの間に設置される。また、導光器265cは、リフレクタ部材26bにおける隔壁263cと263dとの間に設置される。
これにより、LED261a〜261cから発した光を、より高精度に上段照明範囲、中段照明範囲および下段照明範囲に導くことができ、境界部分の意匠性をより高めることが可能となる。
第1実施形態においては、LED261a〜261cとして同一色に発光するLEDを用いるものとして説明したが、隣接するLED261a〜261cの色を互いに異なるものとすることができる。
この場合、各照明範囲を互いに異なる色にできると共に、各照明範囲をオーバーラップさせると、オーバーラップした部分を隣接する照明範囲の色の合成色とできる。
これにより、バックライトで照明を行う機械式リールを備えた遊技機において、図柄領域の表示色を色彩に富んだものとしつつ、照明範囲間の境界部分における意匠性をより高めることが可能となる。
図16に示す演出制御処理のステップS602において、演出制御装置150が演出図柄Zの変動パターンに応じて、各リール350A、350B、350Cで独立した変動パターンとすることが可能である。
この場合、演出制御装置150が生成した制御コマンドを受けた表示制御部151が、各リール350A、350B、350Cを回転させるステッピングモータ18それぞれに高速パターンあるいは低速パターン等の異なる励磁パターンを入力することにより、それぞれのリールにおいて独立した変動パターンを実現することができる。
続いて、同期調整ステップは、図22、図23の例でそれぞれ異なる一定時間となる。このままでは引き込みステップから減速ステップまでの時間が高速パターンと低速パターンとで異なることになり、主制御装置210から指定された変動パターンに準拠した同一の変動時間とならないため、定速ステップと減速ステップとで全体の時間が同一となるように設定する。
(同期調整ステップ1420msec)+(定速ステップ+減速ステップ4000msec)=5420msec
となるとき、低速パターンは、
(同期調整ステップ3900msec)+(定速ステップ+減速ステップ1520msec)=5420msec
となるように定速ステップ、減速ステップを定めれば良い。
以上により、引き込みステップから減速ステップまで、高速パターンで変動表示させても低速パターンで変動表示させても同一の時間で所定の停止図柄を停止表示させることができるようになる。
図27は、主制御装置210から指定された変動パターンに応じ、3つのリールそれぞれに対して低速パターンで変動表示させるか高速パターンで変動表示させるかの指定を組み合わせたデータを示す図である。
即ち、図27に示す例では、3つのリールにおける同期調整パターンの組み合わせからなる同期調整パターン群が複数(ここでは2つ)設定されており、演出制御装置150は、主制御装置210から送信される変動パターンコマンドに応じて、いずれかの同期調整パターン群を選択して実行する。
低速パターンと高速パターンとでは、見た目の変動態様が異なるため、左右リールが通常とは異なる変動態様となったときに、遊技者はリーチとなることを知覚することが可能となる。
第1実施形態において、同期調整ステップでは、第1の速度(初速度)、第2の速度(終速度)および1または複数の中間速度のいずれかで定速回転させることとして説明したが、第1の速度から第2の速度に遷移する種々の変化パターンを定義し、その変化パターンに沿ってステッピングモータ18の回転速度を変化させることも可能である。
例えば、第1の速度から第2の速度にS字カーブを描くようにステッピングモータ18の回転速度の変化パターンを定義することが可能である。
この場合、第1の速度から滑らかに回転速度の変化を開始することができると共に、第2の速度に滑らかに収束させることができる。
Claims (4)
- 複数の図柄が外周面に付されたリールと、
前記リールに付された図柄のうち、一部の複数の図柄を表示する表示領域と、
前記表示領域において1図柄を表示する図柄領域ごとに設置され、前記リールの内周面側から該1図柄に光を照射する光源と、
前記光源間に配置され、隣接する図柄領域の方向へ照射される光を規制する隔壁部と、
を備え、
前記図柄領域間の境界部分を、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源からの光と他方の前記光源からの光とによって形成し、
前記図柄領域間の境界部分は、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源の照明範囲の端部と他方の前記光源の照明範囲の端部とが一致した状態とされていることを特徴とする遊技機。 - 複数の図柄が外周面に付されたリールと、
前記リールに付された図柄のうち、一部の複数の図柄を表示する表示領域と、
前記表示領域において1図柄を表示する図柄領域ごとに設置され、前記リールの内周面側から該1図柄に光を照射する光源と、
前記光源間に配置され、隣接する図柄領域の方向へ照射される光を規制する隔壁部と、
を備え、
前記図柄領域間の境界部分を、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源からの光と他方の前記光源からの光とによって形成し、
前記図柄領域間の境界部分は、隣接する前記光源のうち、前記隔壁部によって規制された一方の前記光源の照明範囲の端部と他方の前記光源の照明範囲の端部とが離間した状態とされていることを特徴とする遊技機。 - 前記図柄領域は、前記リールに付された3図柄を表示し、
前記光源は、遊技機正面に向けて配設された平面状の基板において、前記リールの回転方向に並べて3箇所に設置され、
前記隔壁部は、前記3箇所に設置された3つの前記光源を挟む両端および前記光源間に設置され、中央に設置された前記光源の照明範囲より、該光源を挟む他の光源の照明範囲の方が広くなる位置に設置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。 - 前記図柄領域は、前記リールに付された3図柄を表示し、
前記光源は、遊技機正面に向けて配設された平面状の基板において、前記リールの回転方向に並べて3箇所に設置され、中央に設置された前記光源は、前記図柄領域の中央に表示される図柄の背後に設置されると共に、前記中央に設置された光源以外の光源は、前記図柄領域の中央以外に表示される図柄の背後位置よりも前記中央に設置された光源に近い位置に設置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の遊技機。
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