JP4950934B2 - 絶縁ゲート型半導体装置 - Google Patents

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本発明は絶縁ゲート型半導体装置に係り、特に高耐圧の電力用絶縁ゲート型半導体装置に関するものである。
従来、電力用半導体装置の1つとして、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)と呼ばれるものがある。図24にトレンチゲート型IGBTの断面斜視図を示す。
図24に示す従来のトレンチゲート型IGBTは、低不純物濃度の高抵抗N型層(以下N-層と呼ぶ)からなるN-ベース層1と、P型層からなるP型ベース層2と、このP型ベース層2を貫通してN-ベース層1に達するように深さ方向に形成されたトレンチ3と、このトレンチ3の内部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込むように形成されたゲート電極4を具備する。
また、トレンチ3の開口部の長手方向に沿って開口部の両側の縁に形成されたN型拡散層からなるN型エミッタ層5と、これらのP型ベース層の表面及びN型エミッタ層5の表面に対して共に電気的に接続するように形成された第1の主電極(図示せず)を備える。さらに、N-ベース層1の下部には、高不純物濃度のN型層(以下N+層と呼ぶ)からなるN+バッファ層7と、P型層からなるP型エミッタ層8と、このP型エミッタ層8の下部に電気的に接続するように第2の主電極(図示せず)を設ける。
後に本発明の絶縁ゲート型半導体装置と従来のIGBTとの構造上の対比を明確にするために、図24のIGBTのA−A断面を図25に示す。なお、図24のA−A断面は、図の左上に示すX−Z面に沿う断面を示すものである。
図25に示す従来のIGBTの断面には、N-ベース層1と、P型ベース層2と、第1の主電極6と、N+バッファ層7と、P型エミッタ層8と、第2の主電極9が示されている。なお、図22のIGBTの断面には図20のN型エミッタ層5は現れていない。
このように、IGBTは、下部から順にP型エミッタ層(P型エミッタ層8)、N-ベース層(N-ベース層1及びN+バッファ層7)、P型ベース層(P型ベース層2)、N型エミッタ層(N型エミッタ層5)の4層PNPN構造からなるサイリスタ構造を基本としている。
しかし、図24に示すIGBTでは、N型エミッタ層5とP型ベース層2とが第1の主電極6で電気的に接続され、また、N型エミッタ層5からN-ベース層1への電子の注入が、ゲート絶縁膜を介してトレンチ3に埋め込まれたゲート電極4によりトレンチ3の両側面に誘起されるNチャネルを介して行われるため、上記サイリスタ構造のオン状態において、第1、第2主電極間の電圧が急激に低下するラッチアップと呼ばれる現象を生じないように構成されている。
このため、IGBTはGTO(Gate Turn-Off thyristor)等の各種のサイリスタに比べてオン抵抗は高いが、N型エミッタ5をソース、N-ベース層1をドレイン、トレンチ3の内部にゲート絶縁膜を介して埋め込まれた電極4をゲートとする絶縁ゲート電界効果トランジスタ特有の電流飽和特性を利用するため最大遮断電流密度が大きく、またラッチアップを生じないため、短絡事故による破壊からIGBT素子を保護することが可能である。
一方、サイリスタは、上記のようにオン状態でPNPN構造がラッチアップするためオン電圧(オン抵抗)が極めて低い反面、最大遮断電流密度が小さいという欠点がある。また、サイリスタがラッチアップすればサイリスタの制御が不可能になることから、短絡事故による破壊に対してサイリスタ自身の保護効果を期待することができない。
尚、関連技術として例えば特許文献1乃至3がある。
特開平10−163483号公報 特開平07−235672号公報 特開平11−345969号公報
上記したように従来のサイリスタは、オン抵抗は低いが最大遮断電流が小さく、ラッチアップを生じるので短絡事故で破壊し易いという問題があった。また、従来のトレンチ型IGBTは最大遮断電流密度は大きいがオン抵抗が高いという問題があった。
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、トレンチ型IGBTと同等の大きな最大遮断電流密度を有することで短絡事故時の素子の耐量を維持しつつ、オン抵抗がサイリスタ並に低い絶縁ゲート型半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の態様の絶縁ゲート型半導体装置は、高抵抗の第1導電型ベース層と、この第1導電型ベース層の表面に形成された第2導電型ベース層と、前記第2導電型ベース層の表面から前記第2導電型ベース層を貫通し、前記第1導電型ベース層内部の一定の深さに達するように形成された複数の溝と、ゲート絶縁膜を介して前記溝を埋め込むように形成されたゲート電極と、前記第2導電型ベース層の表面で、前記第2導電型ベース層とともに前記ゲート電極が形成された前記溝に接して選択的に形成された第1導電型エミッタ層と、前記ゲート電極の誘起により反転している状態で、前記第1導電型エミッタ層から前記第1導電型ベース層に第1導電型キャリアを注入するチャネル領域と、前記第2導電型ベース層の表面及び前記第1導電型エミッタ層の表面に、これらを電気的に接続するように形成され、前記第2導電型ベース層と前記第1導電型エミッタ層との間のビルトイン電圧により、前記第1導電型エミッタ層への流入が阻止された前記第2導電型キャリアの電流を排出する第1の主電極と、前記第1導電型ベース層の下面に形成され、前記第1導電型ベース層に第2導電型キャリアを注入する第2導電型エミッタ層と、この第2導電型エミッタ層に接して形成された第2の主電極とを具備し、前記1対の溝はストライプ形で第2導電型ベース層は、長手方向に形成された第1の2個の前記溝と、前記長手方向と直角な方向に並行に形成された第2の2個の前記溝の一方により周辺が画定され、前記ストライプ形の長手方向に沿って繰り返し配置することにより形成され、前記複数の第1導電型エミッタ層は、その両端が前記第1の2個の溝にそれぞれ接するように形成され、前記両端と直角な片端が前記第2の2個の溝の他方にそれぞれ接するように形成され、オン状態における前記第1導電型ベース層から前記第2導電型ベース層への前記第2導電型キャリアの流れを部分的に制御して、前記第1導電型エミッタ層から前記第1導電型ベース層への前記第1導電型キャリアの注入効率を増加させ、前記ゲート電極下部の前記第1導電型ベース層中に過剰キャリアの濃度分布のピークを生じさせるようにし、且つ、オン状態のままで、オフ状態に印加される電圧が前記第1の主電極と前記第2の主電極の間に印加された場合でも、前記第2導電型キャリアの前記第1導電型エミッタ層への流入が阻止されることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
本発明によれば、トレンチ型IGBTと同等の大きな最大遮断電流密度を有することで短絡事故時の素子の耐量を維持しつつ、オン抵抗がサイリスタ並に低い絶縁ゲート型半導体装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す断面斜視図である。図1に示す半導体装置は、N-ベース層1と、P型ベース層2と、このP型ベース層2を貫通した後さらにN-ベース層1との界面からの深さDに達するように深さ方向に形成されたトレンチ3と、このトレンチ3の内部に、ゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極4を具備する。
また、X方向に長いトレンチ3により幅Wのストライプ形に分離されたP型ベース層2には、X方向に沿って間隔d、幅d1の複数のN型エミッタ層5がウエル状に形成される。P型ベース層2の表面及びN型エミッタ層5の表面に対して共に電気的に接続するように第1の主電極(図示せず)が形成される。
ここで、N型エミッタ層5はトレンチ3の側面に沿って形成される電界効果トランジスタのソース、N-ベース層1はドレイン、ゲート電極4はトレンチ3の側面に誘起されるNチャネルを制御するゲートとして動作する。
図1に示す絶縁ゲート型半導体装置は、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存在しない少なくとも1個のP型ベース層2(請求項4において第2導電型ベース層のみからなるストライプ形の領域と呼ぶ)が形成される。図1にはその1例として、N型エミッタ層5が形成されたP型ベース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存在しない3個のP型ベース層2が形成される場合が示されている。
N型エミッタ層が存在しない3個のP型ベース層2の間は、トレンチ3a及びゲート絶縁膜を介してトレンチ3aに埋め込まれたゲート電極4aにより互いに分離される。このように、トレンチ3a及びゲート電極4aは単に素子分離のために用いられ、電界効果トランジスタとしての役割を果たすトレンチ3a及びゲート電極4と異なるので、以下トレンチ3aをダミートレンチ、ゲート電極4aをダミーゲートと呼ぶ。
第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は、ストライプ形のP型ベース層2において、複数のN型エミッタ層5を含むものと、これに隣接する少なくとも1個のN型エミッタ層を含まないものとを繰り返しの単位としてY方向に拡張される構造を備える。以下このストライプ形構造の繰り返しの単位をセルと呼び、図1に示す繰り返し単位の長さをセルサイズCと呼ぶ。
なお、このストライプ形構造の上を覆うように形成される第1の主電極は、複数のN型エミッタ層5を含むストライプに対しては、N型エミッタ層5の表面とP型ベース層2の表面に共に電気的に接続するように形成されるが、N型エミッタ層5を含まないストライプの表面は絶縁膜で覆われるので、これらのストライプとは電気的に絶縁される。その他の構造は、先に図24、図25を用いて説明した従来のIGBTと同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して説明を省略する。
図1の絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面を図2に示す。なお、図2のA−A断面は図の左上に示すX−Z面に沿う断面を示している。図2に示す第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の断面には、N-ベース層1と、P型ベース層2と、N型エミッタ層5と、第1の主電極6が示されている。
N型エミッタ層5は、P型ベース層2の表面から選択的にウエル状に形成され、その上に、N型エミッタ層5及びP型ベース層2に共に電気的に接続するように、第1の主電極6が形成される。なお、図1、図2に示す第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は、図の上部における第1の主電極6をカソード側(負の側)とし、図の下部における第2の主電極9をアノード側(正の側)として動作する。
図2に示す断面構造がトレンチ3に接する側面部分で、ゲート絶縁膜を介してトレンチ3に埋め込まれたゲート電極4によりNチャネルが誘起され、複数のN型エミッタ層5をソース、N-ベース層1を共通ドレインとする並列接続された複数の絶縁ゲート電界効果トランジスタが第1主電極6とN-ベース層1との間に形成され、Nチャネルを介してN-ベース層1への電子注入が行われる。その他の構造は、図25を用いて説明したIGBTの断面と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して説明を省略する。
このように構成された第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の動作は次の通りである。
絶縁ゲート型半導体装置を導通状態(オン状態)にするには、ゲート電極4の電位を第1の主電極6のカソード電位に対して正とし、トレンチ3に接するP型ベース層2の界面にNチャネルを誘起してN型エミッタ層5からN-ベース層1に電子を注入する。
このとき、電子の注入に見合う量の正孔がP型エミッタ層8からN-ベース層1に注入される。このような電子・正孔の注入により、N-ベース層1に伝導度変調を生じて、N-ベース層の抵抗が低くなり絶縁ゲート型半導体装置はオン状態になる。
図1に示す絶縁ゲート型半導体装置においては、従来のトレンチゲート型IGBTに比べてN-ベース層1におけるトレンチ3の深さDを大として、P型エミッタ層8からN-ベース層1に注入された正孔の流れが、両側をトレンチ3とゲート電極4で囲まれたN-ベース層1の領域で狭められ、P型ベース層に排出され難くなるように構成されている。このため、P型エミッタ層8から注入された正孔はN-ベース層1に蓄積される。
この蓄積された正孔に見合う電子がさらにN型エミッタ層5からN-ベース層1に注入されることにより、N-ベース層1の伝導度変調が強められ、絶縁ゲート型半導体装置のオン抵抗を効果的に低減することができる。このような、N-ベース層1のエミッタ側に蓄積された正孔によるN型エミッタ層5からの電子注入の増加を、以下、IE効果(Injection Enhancement Effect)と呼ぶことにする。
先に述べたように、図1に示す絶縁ゲート型半導体装置のストライプ形のP型ベース層2において、N型エミッタ層5を含まないものは第1の主電極6と電気的に接続されないので、主電極6に正孔を排出することができない。従って、ダミートレンチ3aとダミーゲート4aにより分離されたP型ベース層2は、両側をトレンチ3とゲート電極4で囲まれたN-ベース層1の領域と同様にIE効果に寄与し、素子のオン抵抗を低減することになる。
一方、本発明の絶縁ゲート型半導体装置を遮断状態(オフ状態)にするためには、第1の主電極(カソード電極)6に対してゲート電極4に0V又は負の電圧を与えて、P型ベース層2に形成されていたNチャネルを消滅させる。このようにしてN型エミッタ層5(ソース)からN-ベース層1(ドレイン)への電子の注入が停止するので、これに見合うP型エミッタ層8からN-ベース層1への正孔の注入も停止する。その結果、N-ベース層での伝導度変調が消滅し、N-ベース層1の抵抗が高くなって本発明の絶縁ゲート型半導体装置はオフ状態になる。
このように、第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置は、オン電流が電流飽和特性を示す電界効果トランジスタのゲートで制御され、IE効果に基づく伝導度変調を用いて素子の直列抵抗を成すN-ベース層1の抵抗を最小化し、N型エミッタ層5とP型ベース層とを第1の主電極6で接続してラッチアップを回避することにより、従来のGTOやサイリスタに比べて最大遮断電流密度が大きく、オン抵抗はGTOやサイリスタ並に低く、かつ、高電圧おける短絡耐量に優れた絶縁ゲート型半導体装置を提供することができる。
以上、第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の特徴を定性的に説明したが、次に、図3(a)、図3(b)を用いて、従来のIGBTと対比しつつ、本発明の絶縁ゲート半導体装置の基本原理と設計方法をさらに詳細に説明する。なお、ここで説明する動作原理と設計方法は、必ずしも第1の実施の形態のみならず、以下の全ての実施の形態の基礎をなすものである。
図3(a)の右側に本発明の絶縁ゲート半導体装置の基本構造を示す。従来のIGBTとの対比を容易にするために、N型エミッタ層として、図24のN型エミッタ層5に対応する構造が示されている。ダミーゲートは、動作上重要なダミートレンチのみが示され、また、ダミートレンチで分離されるPベースは省略されている。
図3(a)の左側にN-ベース層における、Z方向のキャリア分布が示されている。図1に示すように、本発明の絶縁ゲート型半導体装置においては、カソード電極に対するN型エミッタ層とPベース層の接続面の割合は、従来のIGBTに比べてPベース層の接続面を大きく、N型エミッタ層の接続面を微細にするように設計されている。
先に述べたように、図24に示す従来のIGBTでは、N型エミッタ層5とP型ベース層2が第1主電極6で電気的に接続されており、P型ベース層2を流れ第1主電極6に排出される正孔電流が、N型エミッタ層5とP型ベース層2との間のビルトイン電圧によりN型エミッタ層5に流入しないようにすることでラッチアップの発生を回避している。すなわち、ラッチアップの抑制効果は、第1主電極6を流れる全電流の内、Pベース層2との接続面から排出されるホールバイパス電流の大きさと、Pベース層2の不純物濃度の大きさで定められる。
本発明の絶縁ゲート型半導体装置における設計方法の第1の特徴は、図3(a)の領域(1)に矢示した第1主電極(カソード電極)直下部において、微細なN型エミッタ層を形成する、このN型エミッタ層に対するPベース層の接続面の面積比率を大きくする、Pベース層の不純物濃度を高める等の方法により、ホールバイパス電流の割合を大きくしてラッチアップ耐量を向上させ、短絡時の破壊から絶縁ゲート型半導体装置を保護する短絡耐量(短絡電流Isc=100A〜300A/チップ)を高めることにある。
なお、上記N型エミッタ層に対するPベース層の接続面の比率に直接関連するデバイスパラメータとして、図1、図6、図8、図9、図10、図12、図14、図15、図16、図17にd1及びdを示した。実用上最適なd1及びdの数値範囲は、d1=1μm〜2μm、d=1μm〜10μmであり、また好ましくはd1は2μm以下、技術的に可能であれば1μm以下にすることが望ましい。
本発明の絶縁ゲート型半導体装置における設計方法の第2の特徴は、図3(a)の領域(2)に矢示したPベース層に隣接し、トレンチゲートに囲まれたN-ベース層と、ダミーゲートに囲まれたN-ベース層と、その下部に連続するN-ベース層において、N-ベース層に蓄積された正孔によるN型エミッタ層からの電子注入の増加に基づくIE効果を最大にすることである。
IE効果がN-ベース層の電導度変調を生じ、本発明の絶縁ゲート型半導体装置のオン抵抗を低減することについてはすでに説明したので、ここでは、IE効果を最大にするに望ましい過剰キャリア濃度分布の形状を示す。図3(a)において、領域(2)として矢示したダミーゲート及びトレンチゲート下部のN-ベース層の開口部に、過剰キャリヤ濃度分布のピークを生じるように設計すれば、N-ベース層におけるオン抵抗を最小にすることができる。
図3(a)において、領域(1)として矢示した部分については、従来のIGBT構造を維持したまま、深さDの値を最適化したときの絶縁ゲート型半導体装置(図中IEGTと表示)における過剰キャリア濃度分布(図では過剰電子濃度分布)を、図3(b)の左側に実線で示す。γeは過剰電子濃度分布のピーク値における実効電子注入効率であって、これを最大にするように設計すればオン抵抗を最小にすることができる。
図3(b)において、D=0とすれば左側の破線に示す従来のIGBTに対する過剰電子濃度分布が得られる。D=0では過剰電子濃度分布のピークは発生しないので、オン抵抗の高い素子しか得られない。なお、図3(b)の右側の構造は、図3(a)のトレンチゲートに囲まれた領域を中央のa−a線で2分した構造を示している。
上記したように、本発明の絶縁ゲート型半導体装置の設計上の特徴は、図3(a)の領域(1)及び領域(2)に示すように、互いに独立な領域をそれぞれ別個に最適化することにより、短絡耐量の向上とオン抵抗の低減をそれぞれ満たすことが可能なことであり、従来に比べてより高いレベルでデバイス性能の最適化を達成することができる。
次に、このように優れた性能を実現するために必要な構造パラメータの設定条件についてさらに具体的に説明する。第1の実施の形態において、それぞれメートルを単位として素子の繰り返し単位長(セルサイズ)をC、P型ベース層の幅をW、N-ベース層1におけるトレンチ3の深さをD、N型エミッタ層5の直下におけるP型ベース層のシート抵抗をRp(Ω/square)、素子の短絡時に流れる短絡電流をIsc(A/m2)とする。ここで、素子の短絡とは、負荷抵抗をゼロにして素子を高圧電源に接続することであり、負荷の短絡事故における素子の耐量を与えるものである。
N型エミッタ層5のX方向の幅をd1、N型エミッタ層5のX方向の繰り返しの単位の長さをdとして、最大遮断電流及び短絡耐量が大きく、かつ、素子の短絡事故時に流れる短絡電流Iscを低く抑えるために必要な構造パラメータの間の条件式を、理論と試作結果との対比から次のように求めた。
先に述べたように、短絡耐量を高める上で特に重要なことは、従来GTOやサイリスタにおいて、短絡事故時にカソード、アノード間の電圧が急激に低下し、高圧電源に接続された素子が破壊するラッチアップ現象を回避するための構造パラメータの設定条件を求めることである。
本発明の絶縁ゲート型半導体装置においては、N型エミッタ層5とP型ベース層2が第1主電極6で電気的に接続されており、P型ベース層2を流れ第1主電極6に排出される正孔電流が、N型エミッタ層5とP型ベース層2との間のビルトイン電圧によりN型エミッタ層5に流入しないようにすることでラッチアップの発生を回避している。
しかし、高電圧の短絡事故時において電流が増加し、N型エミッタ層5の直下におけるP型ベース層2のシート抵抗Rpと電流Iの積が、前記ビルトイン電圧(0.5V)を超えられるようになれば、ラッチアップを生じる恐れがある(ここで、電流Iは、短絡電流Isc(A/m )×N型エミッタ層5のX方向の幅(d1) で表される)。理論解析の結果、このようなラッチアップはRp×(dl) を一定の範囲に抑えれば発生しないことが明らかになり、その範囲を定める数値が試作結果との対比から求められた。
図4は、高電圧においてラッチアップを生じない本発明の絶縁ゲート型半導体装置の試作品の短絡電流Iscとシート抵抗Rpとの対比を示す図である
本発明の絶縁ゲート型半導体装置において、ラッチアップが生じないための条件は、シート抵抗Rpと電流Iの積が、次式のように、ビルトイン電圧(0.5V)以下であればよい。
Rp×Isc×(d1) ≦0.5
ここで、通常使用する電流密度が106(A/m )であるとすると、短絡時の電流密度は、図4に示すように、通常時の2乃至5倍となる。そこで、上式の短絡電流Iscとして、図4に示す最大の短絡電流、例えば5×10 (A/m )を代入して変形すると、上式は
Rp×(d1) ≦1×10 −7
となる。さらに、ラッチアップ耐性の余裕を考慮して次式のようになる。
Rp×(d1) ≦2×10 −7 …(1)
一方、ラッチアップを抑えて素子の耐圧を高める他、IE効果を高めて高抵抗のNベース層の伝導度変調を増加させ、素子のオン抵抗を低減することも重要な課題である。また、オン抵抗を下げながら同時に短絡電流Iscを低減すれば、短絡電流Iscによる素子の熱破壊を回避することができる。論理解析の結果IE効果を高めるにはW/(C×D)を一定値の範囲内にすればよいことが明らかにされ、その範囲を定める数値が試作結果との対比から求められた。
図5は、短絡電流Iscの値を維持した上で、十分なIE効果を示す本発明の絶縁ゲート型半導体装置の試作品の短絡電流IscとセルサイズCとの対比を示す図である。図5を用いて、本発明の絶縁ゲート型半導体装置が十分なIE効果を示すための条件式は次のように与えられる。
W/(C×D)≦1×10 (m −1 …(2)
このように構成された発明の絶縁ゲート型半導体装置は、短絡事故時の数千Vの電源電圧にも耐え、通常使用する電流密度が106A/m2と比較的低い高耐圧電力素子として優れた性能を示し、従来のGTOやサイリスタ並みの低いオン抵抗と、従来のIGBT並みの最大遮断電流密度の値を維持しつつ、短絡事故時における大きな耐量を備えた電力用半導体素子を提供することができる。
次に図6、図7を用いて第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図7は、図6のA−A断面図である。図6、図7に示す第1の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の下部に隣接してN型バリア層10を具備することが第1の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同様であるため同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
図6、図7のN型バリア層10によれば、トレンチ側壁部に形成される絶縁ゲートトランジスタを介してN型エミッタ層5からN-ベース層1に注入された電子に見合うP型エミッタ層8からN-ベース層1に注入される正孔のカソード側への流れが、N型バリア層10とN-ベース層1との間に形成される小さなビルトイン電圧により妨げられ、この正孔が第1の主電極6に排出され難くする効果が得られる。
この効果は、先に第1の実施の形態で説明したトレンチ3の深さDを大として正孔を流れ難くする効果や、ダミートレンチ3aとダミーゲート4aにより分離されたN型エミッタ層5を含まない、主電極6に正孔を排出することができないストライプ形のP型ベース層2の役割と同様であるから、N型バリア層10はIE効果の増強に寄与することができる。従って、図6に示す第1の実施の形態の変形例を用いれば、さらにオン抵抗の小さい絶縁ゲート型半導体装置を提供することが可能になる。
次に、図8を用いて第2の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。図8に示す第2の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は、N型エミッタ層5が片側のトレンチ3にのみ接し、図6のように両側のトレンチ3に共に接するようには形成されないことが第1の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。なお、図8のA−A断面図は、N型エミッタ層5が、P型ベース層の中心線を越えて形成されれば図2と同様になり、P型ベース層の中心線に達しなければ図25と同様になる。
第2の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置における構造上の特徴は、第1の実施の形態に比べてP型ベース層におけるN型エミッタ層のパターンが占める面積比が小さいので、電圧に対する短絡電流Iscの飽和特性が弱められ、極めてラッチアップの生じ難い素子を提供することができる。
従来のIE効果を考慮しないIGBTの場合、このようなN型エミッタ層の設計をすれば素子のオン抵抗が著しく増加し、素子のオン状態での現実的な電流密度を得ることが難しくなる。ダミートレンチなどのIE効果をこのようなエミッタ構造と同時に用いることで短絡耐量が高く、かつオン抵抗が十分に低い素子がはじめて可能となる。
図3に本発明の基本原理を示したが、第2の実施の形態では短絡耐量に重要なN型エミッタ層のラッチアップ耐量の設計と素子のオン抵抗低減に必要なN-ベース層のキャリヤ蓄積の設計を別個のパラメータで設計することが可能であり、このことから、従来に比べてより高いレベルでの短絡耐量又は電流遮断能力と低いオン抵抗特性とのトレードオフを実現することができる。
このように、P型ベース層におけるN型エミッタ層のパターン形状を変化させることで、種々の使用目的に合わせた絶縁ゲート型半導体装置を提供することが可能になる。
次に、図9を用いて第2の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図9に示す第2の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の下部に隣接してN型のバリア層10を具備することが第2の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
先に第1の実施の形態の変形例として説明したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第2の実施の形態におけるIE効果の減少を補い、素子のオン抵抗を低減することができる。なお、第2の実施の形態及びその変形例において、電力用半導体素子として最良の結果が得るための構造パラメータの条件式は、先に式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いることができる。
次に図10、図11を用いて第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。図11は図10に示す斜視図のA−A断面を示す図である。第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置における構造上の特徴は、図10の斜視図と図11の断面図に示されるように、トレンチ3とゲート絶縁膜を介してトレンチ3に埋め込まれたゲート電極4がX方向(図1参照)に沿って梯子型に形成されることである。
梯子型トレンチ3により閉じるように囲まれたN型エミッタ層5とP型ベース層2からなる領域が、X方向に沿って連続して配列されることで、第3の実施の形態のN型エミッタ層5を含む梯子型のストライプパターンが形成される。第1、第2の実施の形態と同様に、N型エミッタ層5は、P型ベース層2の上面にウエル状に形成されるが、図11の断面図から明らかなように、第3の実施の形態ではP型ベース層2、及びその下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ3により閉じるように囲まれている。
なお、N型エミッタ層5を含まないストライプ形のP型ベース層2の構造、及びその他の部分の構造は、第1、第2の実施の形態と同様であるため同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置における構造上の特徴は、第1の実施の形態に比べてN型エミッタ層5の3つの側面が梯子型トレンチ3に接し、これらの梯子型トレンチ3にゲート絶縁膜を介して埋め込まれたゲート電極4により、N型エミッタ層5の3つの側面の下部につながるP型ベース層2とトレンチ3との界面にNチャネルが形成されることである。
また、図1に示す第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置との相違点として、P型ベース層2、及びその下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ3により閉じるように囲まれていることである。
第3の実施の形態では、P型ベース層2におけるN型エミッタ層5のパターンが占める面積比が大きく、またN型エミッタ層2から梯子型トレンチの3つの側面に形成されたNチャネルを介してN-ベース層1に電子が注入されるので、第1の主電極6に排出される正孔のバイパス電流に対し、梯子型トレンチ3の3つの側面のNチャネルを介して流れる電子のチャネル電流の比を大きくすることができる。
また、第3の実施の形態では、P型ベース層2、及びその下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ3により閉じるように囲まれているため、アノード側のP型エミッタ層8からN-ベース層1に注入された正孔をカソード側のP型ベース層2に排出する正孔の流れが、深さDの梯子型トレンチ3により妨げられる効果を第1の実施の形態に比べて大きくすることができる。
このように、第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置は、正孔のバイパス電流に対する電子のチャネル電流の比が大きいことから、短絡電流Iscの電圧に対する飽和特性が強められ、また、深さDの梯子型トレンチ3により囲まれたN-ベース層1の領域でカソード側に排出される正孔の流れが妨げられるので、IE効果が増強され、素子のオン抵抗も低減されるが、一方においてN型エミッタ層の面積比が大きいことから、ラッチアップを生じ易くなる恐れがある。しかし、ラッチアップに対して十分な対策を立てれば、第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は電力用半導体素子として理想的な性能を示すものとなる。
次に、図12、図13を用いて第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図13は図12に示す斜視図のA−A断面を示す図である。図12、図13に示す第3の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の下部に隣接してN型のバリア層10を具備することが第3の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
先に第1の実施の形態の変形例において説明したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第3の実施の形態におけるIE効果を更に増強し、素子のオン抵抗を低減することができる。なお、第3の実施の形態及びその変形例において、電力用半導体素子として最良の結果を得るための構造パラメータの条件式は、先に式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いることができる。
次に、図14を用いて第4の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。第4の実施の形態の構造上の特徴は、図14の斜視図に示されるように、先に図1、図2を用いて説明した第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置と類似している。
すなわち、ゲート絶縁膜を介してX方向に長いトレンチ3に埋め込まれたゲート電極4により幅Wのストライプ形に分離されたP型ベース層2には、X方向に沿って間隔d、幅d1の複数のN型エミッタ層5がウエル状に形成される。P型ベース層の表面及びN型エミッタ層5の表面に対して共に電気的に接続するように第1の主電極6が形成される。
しかし、先に図1を用いて説明した第1の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置においては、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存在しない少なくとも1個のP型ベース層2が形成されていたが、図14に示す第4の実施の形態では、N型エミッタ層5が存在しないP型ベース層2を介在させることなく、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベース層2が互いに隣接して形成される。
このように互いに隣接する複数のN型エミッタ層5を含むP型ベース層2からなる集合体の終端部は、図14の左側に示されるように単にP型ベース層2で囲んでも良いし、図14の右側に示されるように、ダミートレンチ3aとダミーゲート4aとを用いて囲んでも良い。なお、これらのN型エミッタ層5が存在しない終端部のP型ベース層2には、第1の主電極6は電気的に接続されない。
このように構成された第4の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は、第1の実施の形態に比べて、N型エミッタ層5をソース、N-ベース層1を共通ドレインとする絶縁ゲート電界効果トランジスタが、素子パターンの中に高密度に配置される。このため、カソード側の第1の主電極に排出される正孔のバイパス電流に対し電子のチャネル電流の比が大となり、短絡電流Iscの電圧に対する飽和特性が強めらる。
第4の実施の形態では、N型エミッタ層5が存在しないP型ベース層2を介在させることなく、素子パターンが形成されるので、第1の実施の形態で説明したこれらのP型ベース層2による正孔電流の阻止がなされず、このため、IE効果による素子のオン抵抗の低減は第1の実施の形態に比べてやや劣るが、一方電子のチャネル電流の比が大となるため、チャネル電流により素子のオン電流が補われることになる。
次に、図15を用いて第4の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図15に示す第4の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の下部に隣接してN型のバリア層10を具備することが第4の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
先に第3の実施の形態の変形例として説明したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第3の実施の形態におけるIE効果の減少を補い、素子のオン抵抗を低減することができる。なお、第4の実施の形態及びその変形例において、電力用半導体素子として最良の結果を得るための構造パラメータの条件式は、先に式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いることができる。
次に、図16を用いて第5の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置について説明する。第5の実施の形態の構造上の特徴は、図16の斜視図に示されるように、先に図10、図11を用いて説明した第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置と類似している。すなわち、トレンチ3とゲート絶縁膜を介してトレンチ3に埋め込まれたゲート電極4がX方向(図1参照)に沿って梯子型に形成されることである。
梯子型トレンチ3により閉じるように囲まれたN型エミッタ層5とP型ベース層2からなる領域が、X方向に沿って連続して配列されることで、第5の実施の形態のN型エミッタ層5を含む梯子型のストライプパターンが形成される。第3の実施の形態と同様に、P型ベース層2、及びその下部のN-ベース層1も梯子型トレンチ3により閉じるように囲まれている。
しかし、先に図10、図11を用いて説明した第3の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置においては、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベース層2に隣接して、N型エミッタ層5が存在しない少なくとも1個のP型ベース層2が形成されていたが、図16に示す第5の実施の形態では、N型エミッタ層5が存在しないP型ベース層2を介在させることなく、複数のN型エミッタ層5が形成されたストライプ形のP型ベース層2が互いに隣接して形成される。
なお図16において、これらの隣接するストライプパターンが、X方向(図1参照)に互いにd/2だけずれて配置されているが、これは十字型にクロスした深いトレンチを形成することが製造工程上困難であるため、トレンチの交点が製造容易なT字型構造となるようにしたものである。素子性能上はトレンチの交点が十字型であってもT字型であっても変化はない。
このように互いに隣接する複数のN型エミッタ層5を含むP型ベース層2からなるパターンの終端部は、図16の左側に示されるように単にP型ベース層2で囲んでも良いし、図16の右側に示されるように、トレンチ3aとダミーゲート4aとを用いて囲んでも良い。なお、これらのN型エミッタ層5が存在しない終端部のP型ベース層2には、第1の主電極6は電気的に接続されない。
このように構成された第5の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置は、第3の実施の形態に比べて、N型エミッタ層5をソース、N-ベース層1を共通ドレインとする絶縁ゲート電界効果トランジスタが、素子パターンの中に高密度に配置される。このため、カソード側の第1の主電極に排出される正孔のバイパス電流に対し、電子のチャネル電流の比が大となり、短絡電流Iscの電圧に対する飽和特性が強めらる。
しかし、第3の実施の形態では、N型エミッタ層5が存在しないP型ベース層2を介在させることなく、素子パターンが形成されるので、第1の実施の形態で説明したこれらのP型ベース層2による正孔電流の阻止がなされず、このため、IE効果による素子のオン抵抗の低減は、第1の実施の形態に比べてやや劣るが、一方電子のチャネル電流の比率が大となるため、チャネル電流により素子のオン電流が補われることになる。
次に、図17を用いて第5の実施の形態の絶縁ゲート型半導体装置の変形例について説明する。図17に示す第5の実施の形態の変形例は、P型ベース層2の下部に隣接してN型バリア層10を具備することが第5の実施の形態と異なる。その他の構造は第1の実施の形態と同様であるため、同一部分に同一の参照番号を付して詳細な説明を省略する。
先に第3の実施の形態の変形例として説明したように、N型バリア層10は正孔が第1の主電極6に排出され難くする効果がある。これを用いれば、第5の実施の形態におけるIE効果の減少を補い、素子のオン抵抗を低減することができる。なお、第5の実施の形態及びその変形例において、電力用半導体素子として最良の結果を得るための構造パラメータの条件式は、先に式(1)、式(2)に示したものをそのまま用いることができる。
次に図18、図19を用いて第6の実施の形態について説明する。第6の実施の形態では、本発明の絶縁ゲート型半導体装置の性能について説明する。
図18は接合温度Tj=125℃、負荷:4μHの条件で、本発明の絶縁ゲート型半導体装置をVge=±15Vでオン/オフしたときの動作波形を示す図である。電源電圧Vcc=2250Vにおいて、素子電流Ic(短絡電流Iscにほぼ等しい)のピーク値は200Aに達し、素子を破壊することなく安全に動作することができた。
また、図19はTj:室温、負荷:10μHの条件で、本発明の絶縁ゲート型半導体装置をVge=±15Vでオン/オフしたときの、動作波形を示す図である。電源電圧Vcc=2700Vにおいて、素子電流Ic のピーク値は200Aに達し、素子を破壊することなく安全に動作することができた。これらの数値はこの種の電力用素子として記録的なものである。
次に図20、図21を用いて本発明の第7の実施の形態について説明する。第7の実施の形態では、本発明の絶縁ゲート型半導体装置のパターン形状の詳細について説明する。
図20は第1の実施の形態で説明した絶縁ゲート型半導体装置のパターン形状の1例を示す図である。4又は4aは、ゲート絶縁膜を介してトレンチ3又はダミートレンチ3aに埋め込まれたゲート又はダミーゲートを示すパターンである。通常ダミーゲートは接地されるので、ゲート4に対してダミーゲート4aをやや短くして接地するためのスペースを設けている。
5はN型エミッタ層、2はP型ベース層である。図20に示す絶縁ゲート型半導体装置のパターン全面に絶縁膜を形成し、N型エミッタ層5とP型ベース層2を接続するための開口部11を設ける。第1の主電極6(カソード)として全面にアルミニウム等の金属膜12を堆積し、熱処理することでN型エミッタ層5とP型ベース層2のみが互いに電気的に接続される。その他の領域は絶縁膜で覆われているため接続されない。
図21は第2の実施の形態で説明した絶縁ゲート型半導体装置のパターン形状の1例を示す図である。N型エミッタ層5の片側のみがトレンチに接している他は図20と同様であるから説明を省略する。図20、図21には、パターン形状の寸法の1例が示されている。これらの例では、P型ベース層2の表面にウエル状に形成されたN型エミッタ層5のトレンチ方向の長さが2μm、隣り合うN型エミッタ層5の間のP型ベース層2のトレンチ方向の長さが1μmであるため先に述べたカソードに排出される正孔電流のバイパスは小さく設定されている。
次に、図22を用いて、本発明の絶縁ゲート型半導体装置の電極部を含むチップ構造の一例について、さらに具体的に説明する。カソード側素子表面の全面にCVD SiO2からなる絶縁膜を堆積し、X方向に沿って開口部11(図20、図21参照)を形成する。その上面にアルミニウム等の金属膜12を堆積し、熱処理することで、開口部11に露出したN型エミッタ層とP型ベース層のみがアルミニウム等の金属膜12と電気的に接続される。なお、ゲート電極はトレンチの開口部から引き出される。
図23(a)及び図23(b)を用いて、本発明の絶縁ゲート型半導体装置の圧接型パッケージの構造の一例について説明する。図23(b)は図23(a)の回路構成を示している。図22に示す複数の絶縁ゲート半導体装置のチップ
20と、フライホイールダイオード30が軟金属のシートからなるバッファ層
22、23を介してカソード側及びアノード側の圧接用金属電極24、25を用いて圧接される。
カソード側の圧接用金属電極24には、ゲート回路29からチップ20のゲート電極部22に接続するゲート配線22等の引き回し等に用いる溝が形成される。ゲート回路28の他方の端子はカソードに接続される。フライホイールダイオード30は逆方向のサージ電圧に対して素子を保護する役割を果たしている。
なお本発明は上記の実施の形態に限定されることはない。例えば第1乃至第5の実施の形態の変形例において、N型バリア層10は、必ずしも全てのストライプ形のP型ベース層2の下部に設ける必要はない、N型エミッタ層5を含むP型ベース層の下部にのみ設ければ一定のIE効果を得ることができる。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができる。
上述したように本発明の絶縁ゲート型半導体装置によれば、短絡時の電源電圧が数千Vと高く、通常使用する電流密度が106A/m2と比較的低い高耐圧電力素子として優れた性能を示し、従来のGTOやサイリスタ並の低いオン抵抗と、従来のIGBT程度の最大遮断電流密度の値を維持しつつ、短絡事故時における大きな耐量を備えた電力用半導体素子を提供することが可能になる。
第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第1の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面を示す図。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置の基本原理を従来のIGBTと比較して説明する図であって、(a)は、素子の基本構成と動作状態におけるキャリヤ分布を示す概念図。(b)は、本発明のIEGTと従来のIGBTのキャリア蓄積効果を比較するシミュレーション結果を示す図。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置のP型ベース層のシート抵抗と短絡電流との関係を示す図。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置のセルサイズと短絡電流との関係を示す図。 第1の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第1の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面を示す図。 第2の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第2の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第3の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面を示す図。 第3の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第3の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面を示す図。 第4の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第4の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第5の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第5の実施の形態の変形例に係る絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 第6の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の性能を示す図。 第6の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の他の性能を示す図。 第7の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置のパターン形状を示す図。 第7の実施の形態に係る絶縁ゲート型半導体装置の他のパターン形状を示す図。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置の電極構造を示す斜視図。 本発明の絶縁ゲート型半導体装置のパッケージの構造を示す図であって、(a)は、圧接電極型パッケージの構造の一例を示す図。(b)は、圧接電極型パッケージの電気的構成を示す回路図。 従来の絶縁ゲート型半導体装置の構造を示す斜視図。 従来の絶縁ゲート型半導体装置のA−A断面を示す図。
符号の説明
1…N-ベース層
2…P型ベース層
3…トレンチ
3a…ダミートレンチ
4…ゲート電極
4a…ダミーゲート電極
5…N型エミッタ層
6…第1主電極
7…N+バッファ層
8…P型エミッタ層
9…第2主電極
10…N型バリア層
11…開口部
12…アルミニウム膜
20…絶縁ゲート半導体装置のチップ
21、23…軟金属板
22…ゲート電極部
24…圧接用カソード電極
25…圧接用アノード電極
26…圧接型パッケージ

Claims (4)

  1. 高抵抗の第1導電型ベース層と、
    この第1導電型ベース層の表面に形成された第2導電型ベース層と、
    前記第2導電型ベース層の表面から前記第2導電型ベース層を貫通し、前記第1導電型ベース層内部の一定の深さに達するように形成された複数の溝と、
    ゲート絶縁膜を介して前記溝を埋め込むように形成されたゲート電極と、
    前記第2導電型ベース層の表面で、前記第2導電型ベース層とともに前記ゲート電極が形成された前記溝に接して選択的に形成された第1導電型エミッタ層と、
    前記ゲート電極の誘起により反転している状態で、前記第1導電型エミッタ層から前記第1導電型ベース層に第1導電型キャリアを注入するチャネル領域と、
    前記第2導電型ベース層の表面及び前記第1導電型エミッタ層の表面に、これらを電気的に接続するように形成され、前記第2導電型ベース層と前記第1導電型エミッタ層との間のビルトイン電圧により、前記第1導電型エミッタ層への流入が阻止された前記第2導電型キャリアの電流を排出する第1の主電極と、
    前記第1導電型ベース層の下面に形成され、前記第1導電型ベース層に第2導電型キャリアを注入する第2導電型エミッタ層と、
    この第2導電型エミッタ層に接して形成された第2の主電極とを具備し、
    前記1対の溝はストライプ形で第2導電型ベース層は、長手方向に形成された第1の2個の前記溝と、前記長手方向と直角な方向に並行に形成された第2の2個の前記溝の一方により周辺が画定され、前記ストライプ形の長手方向に沿って繰り返し配置することにより形成され、前記複数の第1導電型エミッタ層は、その両端が前記第1の2個の溝にそれぞれ接するように形成され、前記両端と直角な片端が前記第2の2個の溝の他方にそれぞれ接するように形成され、
    オン状態における前記第1導電型ベース層から前記第2導電型ベース層への前記第2導電型キャリアの流れを部分的に制御して、前記第1導電型エミッタ層から前記第1導電型ベース層への前記第1導電型キャリアの注入効率を増加させ、前記ゲート電極下部の前記第1導電型ベース層中に過剰キャリアの濃度分布のピークを生じさせるようにし、且つ、オン状態のままで、オフ状態に印加される電圧が前記第1の主電極と前記第2の主電極の間に印加された場合でも、前記第2導電型キャリアの前記第1導電型エミッタ層への流入が阻止されることを特徴とする絶縁ゲート型半導体装置。
  2. 前記第2導電型ベース層は向かい合った一対の前記溝により画定され、前記溝により画定された領域における前記第2導電型ベース層と前記第1導電型ベース層の境界から前記溝の前記第1導電型ベース層内の端部までの距離をD(m)、前記一対の溝で規定された前記第2導電型ベース層の幅をW(m)、前記一対の溝の間に設けられた前記第1の主電極に接する前記第2導電型ベース層と、それと隣り合った別の一対の溝の中に設けられた前記第1の主電極に接する前記第2導電型ベース層との間の距離をC(m)、W/(C×D)≦1×10(m−1)の条件を満たすことを特徴とする請求項1記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  3. 隣り合う一対の前記溝により画定される第1の領域と、
    前記第1の領域内に形成された前記第2導電型ベース層と、
    前記第1の領域内に形成された前記第1導電型エミッタ層と、
    前記第1の領域内に形成された前記第2導電型ベース層及び前記第1導電型エミッタ層の表面に電気的に接触された前記第1の主電極と、
    前記第1の領域と異なる場所に設けられ、隣り合う一対の前記溝により画定され、前記第2導電型ベースを有し、前記第1導電型エミッタ層を持たない第2の領域と、
    前記第2の領域の上に形成された絶縁膜とを有することを特徴とする
    請求項1記載の絶縁ゲート型半導体装置。
  4. 前記第2導電型ベース層は下部に隣接して第1導電型バリア層を具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の絶縁ゲート型半導体装置。
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