JP4944458B2 - 重荷重用タイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ビード部の耐久性を向上した重荷重用タイヤに関する。
トラック、バス用等の重荷重用タイヤは、高内圧かつ高荷重といった過酷な状況で使用されるため、耐久性の向上、とりわけ損傷が発生しやすいビード部の耐久性(以下ビード耐久性という)の向上が重要な課題となっている。
そのため、従来においては、図7(A)に示すように、カーカスのプライ本体部a1とプライ折返し部a2との間に配するビードエーペックスbを大型化し、ビード剛性を高めることによってビード変形自体を低減する手法が多用されている。
他方、図7(B)に示すように、前記プライ折返し部a2をビードコアcの周囲に巻き付けた所謂ワインド構造が提案されている(例えば特許文献1など参照)。この構造のものは、プライ折返し部a2がビードコアcの周囲で途切れるため、その先端a2eにビード変形時の応力がほとんど作用せず、該先端a2eを起点としたコードルース等を効果的に抑制しうるとされている。
特開2005−162057号公報
しかし前者の手法では、ビードエーペックスのゴムボリュームの増大に伴いビード温度の上昇を招くため、ビード耐久性の向上効果が大きく制限されるとともに、タイヤ重量や材料コストが上昇するという不利を招く。
又後者のワインド構造のものは、プライ折返し部a2の高さが小であるため、前記図7(A)の非ワインド構造のものに比してビード剛性が低い。そのため、ビード変形量が相対的に大きく、ビード耐久性の向上効果が有効に発揮されていないという問題がある。
このような状況に鑑み、本発明者が研究した結果、リム組みしたタイヤに正規内圧を充填するインフレート時に、ビード部に発生する歪みを減じることによりビード耐久性を向上しうることを究明し得た。そしてまた、このインフレート時に発生するビード部の歪みを減じるためには、リム組しない自由状態のタイヤプロファイルにおいて、タイヤ最大巾位置をビード部側に大きく移行させた所定の下膨れ形状とすることが有効であることも見出し得た。
即ち本発明は、リム組しない自由状態におけるタイヤプロファイルを特定し、インフレート時におけるビード部の歪みを減じることを基本として、タイヤ重量や材料コストの上昇などを招くことなく、ビード耐久性を大巾に向上しうる重荷重用タイヤを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本願請求項1の発明は、トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部に、前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されたプライ折返し部を一連に設けた1枚のスチールカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスの半径方向外側かつトレッド部の内方に配される少なくとも3枚のスチールベルトプライからなるベルト層とを具え、
リム組しない自由状態において、タイヤ巾が最大となるタイヤ最大巾位置までのビード部のヒール端からの半径方向の最大巾位置高さH1と、タイヤ赤道上における前記カーカスの外面の前記ヒール端からの半径方向のカーカス高さH2との比H1/H2を0.25〜0.35とするとともに、
リム巾WRと、前記ヒール端間のタイヤ軸方向のヒール端間距離WBとの比WB/WRを1.00〜1.20とし、
前記ビードエーペックスゴムの半径方向外端の、前記ヒール端からの半径方向のエーペックス高さH3と、前記最大巾位置高さH1との比H3/H1が1.7〜2.4であることを特徴としている。
又請求項2の発明では、前記ビードコアは、ビードワイヤを多列多段に巻回したコア本体を具え、該コア本体の内径Dcをリム径Drの0.97〜1.03倍とするとともに、
該コア本体の半径方向上面と平行かつコア本体の最大幅を通るコア幅線が、タイヤ軸方向最外側のビードワイアの外周面外側と交わるコア交点から、前記ビード部外側面までの最短距離hをリムフランジ高さの0.55〜0.87倍としたことを特徴としている。
又請求項3の発明では、前記ビードコアは、ビードワイヤを多列多段に巻回したコア本体を具えるとともに、前記プライ折返し部は、前記コア本体のタイヤ軸方向内側面、半径方向下面及びタイヤ軸方向外側面に沿って折れ曲がる主部と、該主部に連なり前記ビードコアの半径方向上面に対して90°より小の角度θで前記プライ本体部に向かってのびる巻上げ部とからなることを特徴としている。
本発明は叙上の如く、リム組しないタイヤの自由状態において、最大巾位置高さH1をカーカス高さH2の0.25〜0.35倍として、タイヤ最大巾位置をビード部側に大きく移行させた下膨れとしている。これにより、インフレート時に発生するビード部の歪みを低減でき、ビード耐久性を向上することが可能となる。又このとき、リム巾WRに比してビード部のヒール端間距離WBが過小となると、リム組み時、エアー充填によってタイヤとリムとを嵌合させる際にエアー漏れが生じるなど所謂エアーイン性能が低下する傾向がある。そのため、比WB/WRを1.00〜1.20の範囲に規制し、ビード耐久性の向上効果を確保しながらエアーイン性能の低下を抑制している。
以下、本発明の実施の一形態を、図示例とともに説明する。
図1は、リム組しない自由状態における本発明の重荷重用タイヤを示す断面図、図2はそのビード部を拡大して示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の重荷重用タイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7とを具える。
前記ベルト層7は、ベルトコードとしてスチールコードを用いた少なくとも3枚のスチールベルトプライからなる。本例では、前記ベルトコードをタイヤ周方向に対して例えば60±15°の角度で配列した半径方向最内側の第1のベルトプライ7Aと、タイヤ周方向に対して例えば10〜35°の小角度で配列した第2〜4のベルトプライ7B〜7Dとからなる4枚構造のものを例示している。このベルト層7は、ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を1箇所以上有することにより、ベルト剛性を高めトレッド部2をタガ効果を有して補強している。
又前記カーカス6は、カーカスコードとしてスチールコードを用い、かつ該カーカスコードをタイヤ周方向に対して例えば80〜90°の角度で配列した1枚のスチールカーカスプライ6Aから形成される。このカーカスプライ6Aは、前記ビードコア5、5間を跨るトロイド状のプライ本体部6aの両側に、前記ビードコア5の廻りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返されるプライ折返し部6bを一連に具える。
前記ビードコア5は、図2に示すように、例えばスチール製のビードワイヤ5wを多列多段に巻回した断面多角形状のコア本体5Aを具える。このコア本体5Aは、リムJのリムシート面J1に対向する半径方向下面SL、この下面SLと平行な半径方向上面SU、前記下面SLと上面SUとのタイヤ軸方向外縁間を継ぐタイヤ軸方向外側面SO、及び前記下面SLと上面SUとのタイヤ軸方向内縁間を継ぐタイヤ軸方向内側面SIからなるコア外周面を有する断面多角形状をなす。特に本例では、前記外側面SOおよび内側面SIが、それぞれく字状の屈曲面からなる偏平な断面六角形状をなす場合を例示しており、前記下面SLがリムシート面J1と略平行となることによって、リムJとの嵌合力を広範囲に亘って高めている。なお前記リムJは、本例では、チューブレス用の15°テーパーリムであり、従って、前記下面SLはタイヤ軸方向線に対して略15°の角度で傾斜している。前記コア本体5Aの断面形状としては、必要に応じて、正六角形、矩形状も採用できる。なおビードコア5を前記コア本体5Aのみによって形成することができるが、本例では、コア本体5Aの周囲を、キャンバス布やゴムシートなどからなる薄いラッピング層5Bによって被覆し、前記ビードワイヤ5sのバラケを防止したものを例示している。
次に、本例の重荷重用タイヤ1では、カーカス6のプライ折返し部6bが、前記ビードコア5の周面に巻き付けられたワインド構造で構成される。
詳しくは、前記プライ折返し部6bは、ビードコア5の前記タイヤ軸方向内側面SI 、半径方向下面SL、及びタイヤ軸方向外側面SOに沿って折れ曲がる主部10と、該主部10に連なりビードコア5の前記半径方向上面SUの近傍を前記プライ本体部6aに向かって傾斜してのびる巻上げ部11とから形成される。
前記巻上げ部11は、ビードコア5の前記半径方向上面SU(又はその延長線)よりも半径方向外側の部位を意味し、図4に示すように、前記半径方向上面SUに対して90°より小、好ましくは60°以下、さらには45°以下の角度θを有して前記プライ本体部6aに向かって傾斜する。この角度θが大きすぎると、プライ折返し部6bの係止力が弱まり吹き抜けが生じる恐れを招く。又前記巻上げ部11の先端11aの前記半径方向上面SUからの距離U1は8.0mm以下であるのが好ましく、それを超えると前記先端11aにタイヤ変形時の応力が強く作用するため該先端11aにコード端ルース等の損傷が生じやすくなる。なお前記角度θ、及び距離U1の下限値は0°、及び0mmであり、このとき前記先端11aは半径方向上面SUと接触している。
ここで、前記角度θは、前記プライ折返し部6bがビードコア5の前記半径方向上面SU(又はその延長線)に交わる巻上げ部11の下端11bと前記先端11aとを結ぶ直線の前記半径方向上面SUに対する角度として定義する。又ビードコア5では、ビードワイヤ5wが一直線状に整一せずに上下にバラツキながら配列するなど、その半径方向上面SUが非平面をなす場合がある。係る場合には、前記半径方向上面SUに現れるビードワイヤ列のうち最もタイヤ軸方向外側に位置するビードワイヤ5woと最もタイヤ軸方向内側に位置するビードワイヤ5wiとに接する接線Kで近似する。なお前記半径方向下面SL、内外側面SI、SOも同様、各面に現れるビードワイヤ列のうちで両端に位置するビードワイヤ、即ち多角形形状の各角部に位置するビードワイヤに接する接線Kで近似する。
又前記ワインド構造では、前記巻上げ部11を拘束し、カーカスコードのスプリングバックを防止するため、前記巻上げ部11のタイヤ半径方向外側に、巻上げ部押さえ用の補助コード層13を形成するのが好ましい。この補助コード層13は、スチールコード13wを、タイヤ周方向に螺旋巻きした巻回体からなり、これによりカーカスコードに型付けを施すことなくスプリングバックを抑制でき、型付けに起因するコード強力の低下を防止しつつ、前記巻上げ部11を意図した形状に安定して保持することができる。
前記巻上げ部11とビードコア5との間には、複素弾性率が例えば5〜50MPaの範囲、かつカーカスプライ6Aのトッピングゴムの複素弾性率より大である充填ゴム14が配され、前記巻上げ部11の先端11aに作用する走行時の衝撃力や歪を吸収し、カーカスコードルースの発生を抑制する。なお複素弾性率は、粘弾性スペクトロメーターを用い、温度70℃、周波数10Hz、初期伸張歪10%、動歪の振幅±2%の条件で測定した値である。
又図2中の符号15は、カーカス6を介してビードコア5の周りをU字に囲むビード補強層であり、スチール製の補強コードをタイヤ周方向に対して10〜60゜の角度で配列したスチールコードプライから形成される。このビード補強層15は、前記プライ折返し部6bの主部10に沿いその半径方向内方を通る曲線状部15Aと、この曲線状部15Aのタイヤ軸方向外側で前記主部10と離れて半径方向外方に向かってタイヤ軸方向外側に傾斜する外片15oと、前記曲線状部15Aのタイヤ軸方向内側で前記プライ本体部6aのタイヤ軸方向内側面に沿ってのびる内片15iとを有する断面U字状をなす。
又符号8は、前記巻上げ部11からプライ本体部6aと外片15oとの間を通ってタイヤ半径方向外方に立ち上がる断面略三角形状のビードエーペックスゴムであり、前記ビード補強層15とともにビード剛性を高め、操縦安定性を確保している。本例では、ビードエーペックスゴム8は、複素弾性率が20〜60MPaの範囲の高弾性のゴムからなりタイヤ半径方向内側に配される内のエーペックス部8aと、その外側に配されるとともに前記内のエーペックス部8aよりも低弾性のゴムからなる外のエーペックス部8bとから形成される。なお前記内のエーペックス部8aは、前記巻上げ部11に沿ってのびる底片部8a1と、この底片部8a1のタイヤ軸方向内端から立ち上がり前記プライ本体部6aに沿ってタイヤ半径方向外方にのびる立片部8a2とからなる断面L字状をなす。これにより、必要なビード剛性を確保しながら、エネルギーロスの大きい内のエーペックス部8aのゴムボリュームを減じ、転がり抵抗性能を高めている。
なお図3に示すように、前記ビードエーペックスゴム8の半径方向外端の、前記ビード部4のヒール端P2からの半径方向のエーペックス高さH3は、リムフランジ高さHfの1.5〜3.0倍の範囲が好ましい。なお前記「ヒール端P2」とは、前記リムJのリムシート面J1に着座する直線状のビード底面Saのタイヤ軸方向外端点で定義される。又前記ビード底面Saは、前記ヒール端P2からは、小円弧状のヒール面Sbを介してビード外側面Scへと連なる。
次に、本発明の重荷重用タイヤ1では、前記リム組しない自由状態において、前記ヒール端P2からタイヤ巾が最大となるタイヤ最大巾位置P1までの半径方向距離である最大巾位置高さH1と、前記ヒール端P2からタイヤ赤道C上におけるカーカス6の外面までの半径方向距離であるカーカス高さH2との比H1/H2を0.25〜0.35としている。このように、前記比H1/H2を0.25〜0.35の範囲と低く設定したタイヤは、図1の如く、タイヤ最大巾位置P1が、ビード部4の側に大きく移行した下膨れ形状のタイヤプロファイルを具える。
そして本発明者は、このような下膨れ形状のタイヤプロファイルを用いた場合には、リム組みしたタイヤに正規内圧を充填するインフレート時においてビード部4に発生する歪みを減じうること、及びこのインフレート時の歪みの低減によって、ビード部に生じる損傷を抑えビード耐久性を向上しうることを究明し得た。
これは、比H1/H2を前記範囲とした下膨れ形状とすることにより、内部歪みのない自由状態におけるタイヤプロファイルが、インフレート時のタイヤプロファイルに近づくため、インフレート時に発生するビード部での歪みが低減され、その結果、走行時におけるビード部の歪も相対的に低減され、ビード耐久性が向上すると推測される。前記比H1/H2が0.25を下回る場合、或いは0.35を上回る場合には、インフレート時のビード部での歪みが増大傾向となり、ビード耐久性の向上効果が発揮されなくなる。このような観点から前記比H1/H2の下限値を0.27以上、又上限値を0.33以下とするのがより好ましい。
又前記エーペックス高さH3は、前記最大巾位置高さH1より大であり、その比H3/H1を1.7〜2.4とするのが剛性バランスの観点から好ましい。
ここで、前記自由状態のタイヤプロファイルは、このタイヤ1を加硫成形した際の加硫金型の金型面のプロファイルに近似している。従って、前記タイヤ最大巾位置P1は、加硫金型における金型面の最大巾位置に実質的に一致するとともに、前記タイヤ最大巾位置P1でのタイヤ最大巾WTも、金型面の最大巾に実質的に一致している。又前記ヒール端P2、P2間のタイヤ軸方向距離であるヒール端間距離WBも、加硫金型における所謂クリップ巾に実質的に一致している。
又インフレート時におけるビード部4の歪みを低減させるために、前記ヒール端間距離WBを減じて、リム巾WRに近づけることも好ましい。しかしこの場合、リム組み時にビード部4がリムから離れてしまい、リムとのすき間からエアーがもれてエアーイン性能が低下するという問題が生じる。
そこで、リム巾WRと、前記ヒール端間距離WBとの比WB/WRを1.00〜1.20の範囲とし、ビード部4の歪み低減効果、即ちビード耐久性の向上効果を有効に発揮しながら、エアーイン性能を確保している。前記比WB/WRが1.20を越えると、ヒール端間距離WBが過大となり、リム組み作業性の低下を招くとともに、ヒール端間距離WBがリム巾WRから大きく外れるため、インフレート時のビード部4の歪みが増大傾向となり、ビード耐久性の向上効果が不充分となる。逆に比WB/WRが1.00を下回ると、エアーもれが生じてエアーイン性能が低下する。このような観点から前記比WB/WRの下限値を1.05以上、又上限値を1.15以下とするのがより好ましい。
次に、ビード部4での歪みを減じるためには、ビード部4とリムJとの嵌合圧を高め、ビード変形を抑えることも有効である。そのために、図3の如く、本例では、前記コア本体5Aの内径Dcをリム径Drの0.97〜1.03倍の範囲と、従来に比して減じるとともに、前記コア本体5Aの半径方向上面SUと平行かつコア本体5Aの最大幅を通るコア幅線Xが、タイヤ軸方向最外側のビードワイアの外周面外側と交わるコア交点Pxから、前記ビード部4の外側面Scまでの最短距離hを、前記リムフランジ高さHfの0.55〜0.87倍の範囲に規制している。これにより、リムJとの嵌合圧を高めることができ、ビード部4の歪みをさらに減じることができる。なお前記コア本体5Aの内径Dcとは、該コア本体5Aの半径方向内端点における内径を意味する。
なお前記内径Dcとリム径Drとの比Dc/Drが0.95未満、及び前記最短距離hとリムフランジ高さHfとの比h/Hfが0.55未満の場合、嵌合圧が過大となり、ビードコア5とリムシート面J1との間でゴム割れなどの損傷が発生傾向となる。又比Dc/Drが1.05より大、及び比h/Hfが0.87より大の場合、充分な嵌合圧が得られず、ビード部4の歪み低減効果が発揮できなくなる。前記最短距離hとしては、7.0〜11.0mmの範囲とするのも好ましい。
ここで、図6に示すように、前記コア本体5Aが、例えば断面矩形状をなすなどコア巾が一定であり最大幅が存在しない場合には、上面SUと下面SLとの間の中間高さ位置を通るコア幅線をXとして定義する。なお図6では、ビードエーペックスゴム8は、ビードコア5の周囲を囲む内のエーペックス部8aと、その半径方向外側の中のエーペックス部8cと、そのさらに半径方向外側の外のエーペックス部8bとからなり、8a→8c→8bの順で複素弾性率を低減している。又ビード補強層15は、このビードエーペックスゴム8のタイヤ軸方向外側面に沿う外片15oのみで形成されている。このような構造も、要求により採用しうる。
次に、前記図5に本発明の他の実施形態を示す。本例では、カーカスプライ6Aのプライ折返し部6bが、ビードコア5の周面に巻き付けられることなくU字状に折り返された非ワインド構造を採用している。斯かる場合にも、同様に、インフレート時におけるビード部4の歪みが低減されるため、ビード耐久性を向上しうる。しかし、特に前記ワインド構造を採用した場合には、このワインド構造が有する利点が有効に発揮されるため、ビード耐久性の向上効果をさらに高めることができる。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
タイヤサイズが11R22.5の重荷重用タイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、各試供タイヤの、インフレート時におけるビード部の歪み、ビード耐久性、エアーイン性能についてテストし比較した。表1に記載以外の仕様は夫々同仕様である。
(1)ビード部の歪み:
リム(7.50×22.5)に装着したタイヤに、内圧(700kPa)を充填し、そのときビード部の外側面に発生する表面歪みを、リム離間位置(ビード部の外側面がリムと離間する位置)から、タイヤ断面高さの中間高さ位置まで5mm間隔で測定した。そして、そのときの最大歪みの値を、比較例1を100とした指数で表示した。指数が小さいほど歪みが小でありビード耐久性に有利である。
(2)ビード耐久性:
ドラム試験機を用い、リム(7.50×22.5)、内圧(700kPa)、縦荷重(27.25kNの3倍)の条件下で速度30km/hで走行させ、ビード部に損傷が発生するまでの走行時間を、比較例1を100とした指数で表示した。指数が大なほどビード耐久性に優れている。
(3)エアーイン性能:
バルブコアを入れた状態でリム組みし、タイヤを立てた状態でエアーシールしているかを確認した。エアーシールしており内圧充填されたものを○、エアーシールしておらず内圧充填されなかったものを×とした。
Figure 0004944458
表の如く、実施例のタイヤは、エアーイン性能を維持しながら、ビード耐久性を向上しうるのが確認できた。
本発明重荷重用タイヤの一実施例を示す断面図である。 ビード部を拡大して示す断面図である。 ビード部をさらに拡大して示す断面図である。 巻き上げ部を説明する断面図である。 ビード部の他の構造を示す断面図である。 ビードコアが矩形形状の場合のコア幅線Xを説明するビード部の断面図である。 (A)、(B)は、従来のビード構造を説明する断面図である。
符号の説明
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
5 ビードコア
5A コア本体
5s ビードワイヤ
6 カーカス
6A カーカスプライ
6a プライ本体部
6b プライ折返し部
7 ベルト層
7A〜7D ベルトプライ
10 主部
11 巻上げ部
C タイヤ赤道
P1 タイヤ最大巾位置
P2 ヒール端
Px コア交点
X コア幅線

Claims (3)

  1. トレッド部からサイドウォール部をへてビード部のビードコアに至るプライ本体部に、前記ビードコアの廻りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されたプライ折返し部を一連に設けた1枚のスチールカーカスプライからなるカーカスと、該カーカスの半径方向外側かつトレッド部の内方に配される少なくとも3枚のスチールベルトプライからなるベルト層と、前記ビードコアから半径方向外方に立ち上がる断面略三角形状のビードエーペックスゴムとを具え、
    リム組しない自由状態において、タイヤ巾が最大となるタイヤ最大巾位置までのビード部のヒール端からの半径方向の最大巾位置高さH1と、タイヤ赤道上における前記カーカスの外面の前記ヒール端からの半径方向のカーカス高さH2との比H1/H2を0.25〜0.35とするとともに、
    リム巾WRと、前記ヒール端間のタイヤ軸方向のヒール端間距離WBとの比WB/WRを1.00〜1.20とし、
    前記ビードエーペックスゴムの半径方向外端の、前記ヒール端からの半径方向のエーペックス高さH3と、前記最大巾位置高さH1との比H3/H1が1.7〜2.4であることを特徴とする重荷重用タイヤ。
  2. 前記ビードコアは、ビードワイヤを多列多段に巻回したコア本体を具え、該コア本体の内径Dcをリム径Drの0.97〜1.03倍とするとともに、
    該コア本体の半径方向上面と平行かつコア本体の最大幅を通るコア幅線が、タイヤ軸方向最外側のビードワイアの外周面外側と交わるコア交点から、前記ビード部外側面までの最短距離hをリムフランジ高さの0.55〜0.87倍としたことを特徴とする請求項1記載の重荷重用タイヤ。
  3. 前記ビードコアは、ビードワイヤを多列多段に巻回したコア本体を具えるとともに、前記プライ折返し部は、前記コア本体のタイヤ軸方向内側面、半径方向下面及びタイヤ軸方向外側面に沿って折れ曲がる主部と、該主部に連なり前記ビードコアの半径方向上面に対して90°より小の角度θで前記プライ本体部に向かってのびる巻上げ部とからなることを特徴とする請求項1又は2記載の重荷重用タイヤ。
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