JP2001163005A - ラジアルタイヤ - Google Patents

ラジアルタイヤ

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JP2001163005A
JP2001163005A JP34997199A JP34997199A JP2001163005A JP 2001163005 A JP2001163005 A JP 2001163005A JP 34997199 A JP34997199 A JP 34997199A JP 34997199 A JP34997199 A JP 34997199A JP 2001163005 A JP2001163005 A JP 2001163005A
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tire
cord
reinforcing layer
belt
load
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Ichiro Takahashi
一郎 高橋
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C3/00Tyres characterised by the transverse section
    • B60C3/04Tyres characterised by the transverse section characterised by the relative dimensions of the section, e.g. low profile
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/20Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
    • B60C9/22Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel the plies being arranged with all cords disposed along the circumference of the tyre
    • B60C2009/2219Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel the plies being arranged with all cords disposed along the circumference of the tyre with a partial zero degree ply at the belt edges - edge band

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速耐久性を高め、操縦安定性に優れ、長期
に渡りロードノイズを確実に低減できるラジアルタイヤ
を提供すること。 【解決手段】 ベルト層20の外周側に、ポリエチレン
−2,6−ナフタレートの繊維コードを含むスパイラル
構造のベルト補強層22を設けると共に、ビードヒール
を通りタイヤ回転軸と平行な基準直線Lから計測したビ
ードフィラー15のタイヤ径方向外側端部の高さH1 /
タイヤ断面高さH0 ≦0.35、かつ基準直線Lから計
測したタイヤ最大幅部Wmax の高さをH2 としたとき
に、H2 /H0 ≦0.47とする。このようにビードフ
ィラー15の高さ及びタイヤ最大幅部Wmax の高さを最
適に低くしたので、長時間の使用によりビードフィラー
15が硬化してもそれにより振動伝達が高くなることは
抑えられ、横剛性の低下も抑えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり抵抗性を減
少させ、高速耐久性を高め、操縦安定性に優れ、ロード
ノイズを大幅に低減したラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】車輌の高級化、高品質化に伴い、特に乗
用車においては車輌の低振動化、乗心地性の改良が近年
急激に進みつつある中、タイヤとしての要求特性にも低
騒音、高乗心地化が求められている。
【0003】特に、車内に生じるノイズの低減が望まれ
ており、かかるノイズの一つとして走行中のタイヤが路
面の凹凸をひろい、その振動が伝達されて車内の空気を
振動させることに基づいて発生する、いわゆるロードノ
イズの改良要求は、極めて高くなってきている。
【0004】また、車輌の高級化に伴い、高出力化、高
速化も同時に進められていることから、従来のタイヤの
ように乗心地やロードノイズのみを良くしたタイヤで
は、対応できず高速耐久性、ユニフォミティー性能、操
縦安定性、転がり抵抗性も同時に高いレベルを維持する
ことが必要である。
【0005】従来より存在するロードノイズ低減方法と
しては、最も基本的には(1)タイヤトレッド部のゴム
を軟化させる手法、(2)タイヤカーカスの形状を変化
させることにより、ベルト層の張力を強化させる手法、
(3)交差ベルト層の全部または両端部を周方向に配置
されたコードをゴム引きした例えばナイロンコードの補
強層で、挟持することによりベルト周方向剛性を強化さ
せる手法、および該コード補強層を周上でジョイントを
なくすためにラセン状にベルト層外側に巻きつける手法
(例えば、特開平6−24208)を挙げることができ
る。
【0006】これらは、ごく一般的な手法として長所短
所をそれぞれ有するため、目的に応じて各手法を選択あ
るいは、組み合わせて用いられており、特に(3)の手
法はロードノイズ低減より、むしろ高速耐久性向上を満
たす手法としても現在の高性能、高品質タイヤにおいて
は、特に主流となりつつもあるものである。
【0007】また、特殊な方法としては(4)特開平5
−238205に開示されているように、カーカス層と
ベルト層間に周方向コードと高モジュラスゴムシートを
はさんだ新しい手法や(5)特開平3−253406に
開示されているように、タイヤ振動モードに応じた部分
補強を行う手法なども知られている。
【0008】さらに、前記(3)のベルト最外層にナイ
ロンコードをラセン状に巻きつけたタイヤの応用として
は特に高速耐久性向上、高速レベル向上を目的として例
えば、(6)高弾性率コードを巻きつける手法(例えば
特開平2−147407、平1−145203)や
(7)この加硫成型を向上させるために、最外層にラセ
ン状に巻きつけるコードを高弾性率と低弾性率のフィラ
メントを撚り合わせ、応力一伸度曲線に変曲点をもたせ
た複合コードを用いる手法(例えば、特開平1−247
204)などが挙げられ、さらには、(8)前記(7)
の騒音性改良のために、撚り合わせる繊維材質を限定し
た例(特開平6−305304)、また(9)ベルト層
のタイヤ径方向両側部分に、補強層として有機繊維を用
いた例(特開平6−115312)等、多くの手法が知
られており、これら一連の手法はすべて記載の有無によ
らず、多少なりともベルト部張力の強化がなされている
ため、ロードノイズ低減効果は若干ではあるが認められ
ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た手法によるロードノイズを低減する方法は前記(1)
においては、トレッドゴムを軟化することによってロー
ドノイズを低減できても、耐摩耗性が大きく低下し、ま
た操縦安定性も大幅に悪化するため実用的でなく、また
前記(2)においては、タイヤのベルト層の張力を強化
することはできても、タイヤの横剛性及びコーナリング
性能が低下し、トレッド部以外の部分までも接地し、外
観上もよくない。
【0010】さらに、前記(3)においては、高速耐久
性向上と共にロードノイズ低減も若干の効果はあるもの
の依然として、この程度のものでは満足できるものでは
なかった。
【0011】また(3)の応用例として、前記(4)及
び(5)においては、(3)以上の効果はあるが、その
改良度合は小さく高速性に対する耐久性は不十分であ
り、前記(6)においては、実用上作りにくい点と操縦
安定性悪化が認められ、前記(7)および(8)のよう
に複合コードを用いる方法も応力一伸度曲線に変曲線を
持つため、いわゆる大入力、小入力でのコードの挙動が
異なってしまうため、100〜400Hzといった広範
囲でのロードノイズ低減には効果は不十分である。
【0012】また、これら複合させたコードはロードノ
イズ低減の効果の速度依存性が大きいため、実用上好ま
しいものではない。
【0013】さらに、前記(9)においては、ロードノ
イズ低減効果は若干あるものの、ベルト補強層に必要な
コード特性が特定されておらず、またそのコード特性を
タイヤ性能に生かしきれていないため、ロードノイズ低
減効果も不十分であり、唯一実施例に記載の通常の芳香
族ポリアミドのような高弾性率コードを単にラセン巻き
にした場合、ロードノイズは十分低減できないと共に、
操縦安定性は大巾に悪化する。
【0014】上記の諸問題を解決するために、ベルト補
強層に用いるコードの物性を限定したラジアルタイヤ
(特開平9−66705号公報)が提案されたが、PE
N等の高モジュラス繊維コードをベルト補強層に使用す
ると、新品タイヤの走行騒音を低減することは出来た
が、長時間の使用により除々にロードノイズが悪化する
という問題が残った。
【0015】本発明は上記事実を考慮し、高速耐久性及
び操縦安定性に優れ、ロードノイズを長期に渡り確実に
低減できるラジアルタイヤを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者が、従来タイヤ
を種々実験した結果、長期使用時のロードノイズの悪化
は、ビードフィラーの硬化による振動伝達特性の変化が
大きく寄与していることを見いだした。
【0017】そして本発明者は、上記課題を解決すべ
く、ベルト補強層に用いる繊維コードの物性とタイヤ製
造時−走行時のベルト補強層コードに加わる温度、張
力、動的入力、ビードフィラーのゴム及び形状等との関
係に着目し、鋭意検討した結果、上記、各要求特性がビ
ードフィラー、ベルト補強層、繊維コード及びベルトの
如何なる物性と密接に関係しているかが明確となり、す
なわち下記の手段により上記諸要求特性を同時に満足で
きることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0018】請求項1に記載の発明は、一対のビード部
と、両ビード部にトロイド状に跨がると共に端部がビー
ドコアの回りをタイヤ内側から外側へ巻き上げられるカ
ーカスと、前記カーカスの本体部と巻上部との間に配置
されるビードフィラーと、前記カーカスのクラウン部に
位置するトレット部と、前記カーカスのサイドウォール
部と、を備えると共に、前記トレッド部の内側に配置さ
れた少なくとも二層のベルト層の外周側に少なくとも一
枚よりなるベルト補強層をトレッド部全体及び/又は両
端部に配設し、前記ベルト補強層が繊維コードを複数本
含むゴム引きされた狭幅のストリップを前記コードがタ
イヤ周方向に実質上、平行になるようにラセン状にエン
ドレスに巻きつけることにより形成されるラジアルタイ
ヤであって、前記ベルト補強層コードが有機繊維コード
からなり、かつ前記有機繊維コードが50±5°Cにお
いて、1.4g/d荷重下の伸度が1.5%以上2.5
%以下であり、かつ170±5°Cにおいて、0.7g
/d荷重下の伸度が2.0%以上3.3%以下であり、
タイヤ断面高さをH0 、ビードヒールを通りタイヤ回転
軸と平行な基準直線から計測した前記ビードフィラーの
タイヤ径方向外側端部の高さをH1 、前記基準直線から
計測したタイヤ最大幅部の高さをH2 としたときに、H
1 /H0 ≦0.35、H2 /H0 ≦0.47を満足す
る、ことを特徴としている。
【0019】次に、請求項1に記載のラジアルタイヤの
作用を説明する。
【0020】本発明のラジアルタイヤでは、ベルト層の
外周側にベルト補強層をトレッド部全体及び/又は両端
部に配設し、ベルト補強層が繊維コードを複数本含むゴ
ム引きされた狭幅のストリップをコードがタイヤ周方向
に実質上平行になるようにラセン状にエンドレスに巻き
つけられ、またベルト補強層のコードが有機繊維コード
からなり、さらにこの繊維コードは50±5°C、1.
4g/d(12.3mN/dtex)荷重下の伸度が
1.5%以上2.5%以下であり、かつ170±5°
C、0.7g/d(6.2mN/dtex)荷重下の伸
度が2.0%以上3.3%以下としている。
【0021】このように、トレッド部全体及び/又はト
レッド部の両端のサイド部に近い位置に、ベルト補強層
をラセン状に巻きつけ、さらにこの補強層に用いるコー
ドのモジュラスを高めて、タイヤ周方向の張力の高いバ
リヤー状補強層が配置されることによって、トレッド部
の周方向の張力剛性が大きくなり、ベルトのいわゆるタ
ガ効果が高まるため、タイヤ走行中時に路面の大小の凹
凸の振動をトレッド面でひろいにくく、タイヤサイド部
−リム部−ホイールヘと伝達されて車内に伝わる振動が
減少し、つまりロードノイズが低減される。
【0022】ベルト補強層は前記のようなラセン状に巻
回した構造でなければ、タイヤ周方向にジョイントがで
きてしまうため、周方向の張力が向上するよりも、ジョ
イント部でのジョイント上、下の層間のズレが発生して
しまい、前記のようなコード物性を限定しても効果が見
られない上、ジョイントによるユニフォミティーも著し
く悪化し好ましくない。
【0023】本発明では、ベルト補強層の有機繊維コー
ドは通常のタイヤ走行時にベルト補強層の受ける温度す
なわち50±5°Cにおいて、1.4g/d荷重下の伸
度が2.5%以下としている。
【0024】これによって路面の凹凸によるベルトの振
動を低減することができる。この伸度が2.5%を越え
るとこのベルトの振動を抑えきれず、ロードノイズ低減
効果は得にくくなる。
【0025】また、ベルト補強層の繊維コードは50±
5°Cにおける応力一伸度曲線の1.4g/d荷重下で
の接線の傾きN1 と0.25g/d荷重下での接線の傾
きN 2 との比N1 /N2 が0.8〜1.3であることが
好ましい。
【0026】これによって、ベルトの振動入力に対する
バリアー効果に均一性が保たれ、大入力及び小入力に対
するベルト層の振動抑制にばらつきが発生しない。
【0027】例えば、N1 /N2 が0.8未満の場合、
大きな入力に対するバリアー効果が低下し、振動低減効
果が小さくなり、N1 /N2 が1.3を超える場合、小
さな入力に対するバリアー効果が低下し、振動低減効果
が小さくなる。
【0028】その結果、トレッド部全体の振動が発生
し、ロードノイズは悪化する。
【0029】この大入力および小入力に対するバリアー
効果、すなわちロードノイズ低減効果は補強層コードの
大荷重下と小荷重下における各々モジュラスの絶対値よ
り、その比によって大きく左右される。
【0030】さらに、ベルト補強層の繊維コードはタイ
ヤ加硫成型時にコードの受ける温度すなわち170±5
°Cにおいて、0.7g/d荷重下の伸度が2.0%以
上3.3%以下であることが必要である。
【0031】タイヤ製造時に生タイヤを加硫金型に装着
し、生タイヤに内圧を充填させ、金型内面に押しつける
時、拡張率が一定でないトレッド各部を十分な伸びを持
って金型に密着させるため、ラセン状に巻きつけられた
ベルト補強層のコードは、トレッドを加硫金型に適合で
きる2.0%以上3.3%以下のような伸びが必要とな
り、これによってタイヤの加硫成型性は良好となり、ベ
ルト補強層の性状は均一となり、接地性も均一となるた
め、タイヤのロードノイズ性、操縦安定性、耐偏摩耗性
は優れたものとなる。
【0032】有機繊維コードは加硫時の150〜180
°Cのような高温において、十分な伸びを有し、製品タ
イヤにおいては、ベルト層を強く保持する、高い弾性率
を維持する性質を有することができるため、これらの効
果を発現する。
【0033】ここで、0.7g/dの荷重での伸度とし
ているのは加硫金型内でのラセン状に巻きつけたベルド
補強層繊維コード1本当りに加わる平均張力が一般に
0.7g/d前後であることによる。
【0034】この伸度が高弾性率の通常のアラミドコー
ドのように2.0%未満である場合、上記の説明からわ
かるように、加硫金型内でトレッドの充分な伸びが得ら
れず、加硫成型が不良となり、タイヤ接地性も不均一と
なり、ロードノイズ低減効果が十分でなく、また操縦安
定性等も悪化する。
【0035】また、伸度が3.3%を超える場合、タイ
ヤを加硫金型から取りはずした後、内圧充填冷却(ポス
トキュアーインフレーション)時に、トレッド部の周方
向の伸びが大きくなり、高速耐久性が悪くなる。
【0036】さらに、長時間の使用により、ビード部の
ビードフィラーが硬化して踏面部からの振動伝達が高く
なるが、ビードフィラーの高さを低くすることによって
ビードフィラーの硬度の影響が振動伝達に及びにくくな
るようにできる。
【0037】しかし、単にビードフィラーの高さを低く
すると、ビード部〜サイド部の剛性が低下して操縦安定
性が低下するが、タイヤ最大幅部の位置を同時に適正に
低くする(タイヤ最大幅部の高さH2 /タイヤ断面高さ
H0 ≦0.47)ことによってタイヤの横剛性を高める
ことができ、ビードフィラーの高さを低くすることよる
剛性低下を補うことができる。
【0038】なお、ビードフィラーの高さH1 /タイヤ
断面高さH0 >0.35となると、摩耗時(長時間使用
後)の走行音低減が十分でなくなる。
【0039】一方、タイヤ最大幅部の高さH2 /タイヤ
断面高さH0 >0.47となると、タイヤの横剛性が不
十分となり操縦安定性が不足する。
【0040】なお、タイヤ最大幅部の位置を低くするこ
とによってタイヤの横剛性を補える理由は以下の通りで
ある。
【0041】内圧を充填することによってタイヤサイド
部は外側へ膨出するが、タイヤ最大幅部の高さが低い場
合とタイヤ最大幅部の高さが高い場合とを比較すると、
タイヤ最大幅部の高さが低い方がタイヤ最大幅部とショ
ルダー部との間の領域は膨出量は大きくなる。
【0042】膨出量が大きくなると、膨出量の大きくな
った部分のカーカスに作用する張力も大きくなり、張力
が増大した部分の剛性が高くなる。
【0043】なお、膨出量を大きくするためには、内圧
充填前のカーカスの曲率半径を大きくすることが好まし
い。通常のタイヤは、内圧充填前のカーカスの曲線形状
の曲率中心がタイヤ内側に存在するが、直線形状(曲率
半径無限大)としても良く、外側に存在しても良い(内
圧充填前で、タイヤ外側が略凹円弧状)。
【0044】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のラジアルタイヤにおいて、有機繊維コードは、50±
5°Cにおいて、1.4g/d荷重下の伸度が1.6%
以上2.3%以下であり、かつ170±5°Cにおい
て、0.7g/d荷重下の伸度が2.3%以上3.0%
以下であることを特徴としている。
【0045】次に、請求項2に記載のラジアルタイヤの
作用を説明する。
【0046】有機繊維コードの50±5°Cにおける
1.4g/d荷重下の伸度を1.6%以上2.3%以下
としたので、路面の凹凸によるベルトの振動を確実に低
減することができる。
【0047】また、有機繊維コードの170±5°Cに
おける0.7g/d荷重下の伸度を2.3%以上3.0
%以下としたので、成型性、タイヤ接地性、ロードノイ
ズ低減、操縦安定性、高速耐久性を確実に両立すること
ができる。
【0048】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のラジアルタイヤにおいて、前記有機繊
維コードは、総表示デニール数の30%以上がポリエチ
レン−2,6−ナフタレート繊維で構成される、ことを
特徴としている。
【0049】次に、請求項3に記載のラジアルタイヤの
作用を説明する。
【0050】本発明のラジアルタイヤは、ポリエチレン
−2,6−ナフタレート繊維コードを含む有機繊維コー
ドは前記諸物性を満足させることができるため、実用上
一般的なコード熱処理及びタイヤ製造法を用いても、加
硫金型内での成型性も良好であり、タイヤの操縦安定
性、耐偏摩耗性も優れており、ロードノイズ性は大幅に
低減される。
【0051】ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維
コードが有機繊維コードの総表示デニール数の30%以
上含まれることにより、広範な周波数帯域、特に300
〜400Hzのような高周波数帯域でのロードノイズの
低減が可能となる。
【0052】このような多くの効果は、ベルト補強層と
して同じように用いられる下記の他の繊維コードと対比
することにより、一層明白となる。
【0053】通常のナイロン66繊維コード、ナイロン
46繊維コード等を用いた場合、タイヤロードノイズ
(車内騒音)はベルト補強層のないものに比べると若干
低減するがそのレベルは満足できるものではない。
【0054】通常のアラミド繊維コード、炭素繊維コー
ド、ガラス繊維コード等の高弾性率繊維コードを用いた
場合、前記したように加硫成型性が不良であり、100
〜400Hzの広範な周波数帯域、特に300〜400
Hzの比較的高周波数帯域でのロードノイズは十分に低
減できないうえ、接地性が不均一となり、操縦安定性や
耐偏摩耗性は大巾に悪化する。
【0055】通常のアラミド・ナイロンの複合繊維コー
ドを用いた場合、応力ー伸度曲線が非線形のため路面入
力の大小や走行速度によって、ロードノイズの悪化する
点があり、実用的ではない。
【0056】請求項4に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載のラジアルタイヤにおいて、前記有機繊
維コードは、総表示デニール数の80%以上がポリエチ
レン−2,6−ナフタレート繊維で構成される、ことを
特徴としている。
【0057】次に、請求項4に記載のラジアルタイヤの
作用を説明する。
【0058】ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維
コードが有機繊維コードの総表示デニール数の80%以
上含まれることにより、広範な周波数帯域、特に300
〜400Hzのような高周波数帯域でのロードノイズを
より低減することが可能となる。
【0059】請求項5に記載の発明は、前記有機繊維コ
ードは、請求項1または請求項2に記載のラジアルタイ
ヤにおいて、総表示デニール数の実質上100%がポリ
エチレン−2,6−ナフタレート繊維で構成される、こ
とを特徴としている。
【0060】次に、請求項5に記載のラジアルタイヤの
作用を説明する。
【0061】ポリエチレン−2,6−ナフタレート繊維
コードが有機繊維コードの総表示デニール数の実質上1
00%含まれることにより、広範な周波数帯域、特に3
00〜400Hzのような高周波数帯域でのロードノイ
ズをより一層低減することが可能となる。
【0062】
【発明の実施の形態】次に、本発明のラジアルタイヤの
一実施形態を図面にしたがって説明する。
【0063】図1に示すように、ラジアルタイヤ10は
ビード部11に埋設されたビードコア12の周りにタイ
ヤ内側から外側に折返して係止されるカーカス14と、
カーカス14の本体部14Aと巻上部14Bとの間に配
置されるビードフィラー15と、カーカス14のクラウ
ン部に位置するトレッド部16と、カーカス14のサイ
ド部に位置するサイドウォール部18と、トレッド部1
6の内側に配置された少なくとも二層のベルト層20を
備えている。
【0064】カーカス14は、繊維コードを実質的に周
方向と直交する方向に配列されており、少なくとも一枚
の層から構成されている。
【0065】ベルト層20はアラミド繊維及びスチール
コードに代表される非伸長性コードが周方向(またはタ
イヤ赤道面CL)に対し10°〜30°の傾斜角度で配
列されており、少なくとも2枚、互いのコードが異なる
方向に交差するように重ね合わされている。
【0066】ベルト層20の外周側には、ベルト補強層
22が設けられている。
【0067】ベルト補強層22は、ベルト層20全体を
覆う幅広の第1ベルト補強層22Aと、ベルト層20の
端部付近を覆う幅狭の第2ベルト補強層22Bから構成
されている。
【0068】第1ベルト補強層22A及び第2ベルト補
強層22Bは、各々繊維コードを復数本含むゴム引きさ
れた狭幅のストリップを、前記繊維コードがタイヤ周方
向に実質的に平行(0°〜5°)になるようにラセン状
(スパイラル状)に、エンドレスに巻きつけられてい
る。
【0069】なお、第1ベルト補強層22A及び第2ベ
ルト補強層22Bは、ベルト層20の径方向外側にはみ
出した方がよい。
【0070】ここで、第1ベルト補強層22A及び第2
ベルト補強層22Bに用いる繊維コードは、50±5°
Cにおいて、1.4g/d荷重下の伸度が1.5%以上
2.5%以下であり、かつ170±5°Cにおいて、
0.7g/d荷重下の伸度が2.0%以上3.3%以下
である有機繊維コードであり、50±5°Cにおいて、
1.4g/d荷重下の伸度が1.6%以上2.3%以下
であり、かつ170±5°Cにおいて、0.7g/d荷
重下の伸度が2.3%以上3.0%以下である有機繊維
コードであることが好ましい。
【0071】有機繊維、例えば、ポリエチレン−2,6
−ナフタレートは85モル%以上がポリエチレン−2,
6−ナフタレートからなる重合体を用いることができ
る。
【0072】この重合体は公知の方法例えば特開平5−
163612の2欄26行〜3欄21行に従って合成す
ることができ、同特許の4欄7行〜5欄35行に従って
原糸を製造することができる。
【0073】この重合体は通常の溶融重合、固相重合の
いずれの方法によっても合成できる。
【0074】また、有機繊維コードは、総表示デニール
数の30%以上(残りは他の有機繊維)がポリエチレン
−2,6−ナフタレート繊維で構成されることが好まし
く、総表示デニール数の80%以上がポリエチレン−
2,6−ナフタレート繊維で構成されることが更に好ま
しく、総表示デニール数の実質上100%がポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート繊維で構成されることが最も
好ましい。
【0075】なお、このラジアルタイヤ10は、一般の
ラジアルタイヤと同様の行程を経て製造される。
【0076】ここで、タイヤの横剛性を確保するため
に、タイヤ断面高さをH0 、ビードヒールを通りタイヤ
回転軸と平行な基準直線Lから計測したビードフィラー
15のタイヤ径方向外側端部の高さをH1 、基準直線L
から計測したタイヤ最大幅部Wmax の高さをH2 とした
ときに、H1 /H0 ≦0.35、H2 /H0 ≦0.47
を満足する必要がある。
【0077】なお、ビードフィラー15は、通常通り周
囲のゴムよりも硬いゴムが用いられている。また、ビー
ドフィラー15は、単一の硬度のゴムから構成されてい
ても良く、硬度の異なる複数種類のゴムから構成されて
いても良い。
【0078】また、第1ベルト補強層22A及び第2ベ
ルト補強層22Bの有機繊維コードは、原糸を下撚り
し、これを2本又は3本合わせて、逆方向に上撚りし、
後で定義する撚り係数Rが0.20〜0.72であるこ
とが好ましく、0.20〜0.50であることがさらに
好ましい。
【0079】これによって、コードに適度の集束性が与
えられるため、高レベルのロードノイズ低減効果が得ら
れる。
【0080】撚り係数Rは、0.20未満ではコード−
ゴム間の接着性が悪くなり、0.72を越えると伸びが
増大し、初期モジュラスが低下するため、ベルト補強層
のタガ効果を低下させる。
【0081】なお、前記撚り係数Rとは、R=N×
(0.139×D/ρ)1/2 ×10-3〔式中、N:コー
ドの撚り数(回/10cm)、D:コードの総表示デニ
ール数、ρ:コードの比重〕で定義される。
【0082】なお、前述の各種の測定、試験方法は次の
通りである。 ・170±5°Cにおける0.7g/dの荷重下での伸
度の測定 20〜30°C(室温)でコードに0.0167g/d
の荷重をかけた状態からコードの雰囲気温度を80°C
/分の速度で170±5°Cに昇温し、10分間安定さ
せる。
【0083】その後、30mm/分の速度で0.7g/
dの荷重になるまで引っ張る。
【0084】その状態で、10分間クリープさせた時点
でのコードの長さを測定し、室温時にコードに0.01
67g/dの荷重をかけた時の長さと比べ、その伸びた
分を室温時のコードに0.0167g/dの荷重をかけ
た長さで除して、170±5°Cにおける0.7g/d
荷重下での伸度(%)とした。
【0085】尚、初期サンプル長さは、250mmで行
った。
【0086】・50±5°Cにおける1.4g/d荷重
下での伸度の測定 20〜30°C(室温)でコードに
0.0167g/dの荷重をかけた状態からコードの雰
囲気温度を5°C/分の速度で50±5°Cに昇温し、
5分間安定させる。
【0087】その後、300mm/分の速度でコードが
破断するまで引張り、応力一伸度曲線を描き、その応力
一伸度曲線から1.4g/d応力時の伸度を読み取り、
これを50±5°Cにおける1.4g/d荷重下での伸
度とした。
【0088】・50±5°Cにおける応力一伸度曲線の
1.4g/d荷重下での接線の傾きN1 と0.25g/
d荷重下での接線の傾きN2 の比N1 /N2 の測定 前
項で作成した応力一伸度曲線の1.4g/d荷重点及び
0.25g/d荷重点において、接線を描き、単位伸度
当りの荷重(g/d)をそれぞれN1 及びN2 とする。
【0089】これは、接線の傾きであり、N1 をN2
除した値を求めた。
【0090】・tanδの測定は粘弾性測定装置(東洋
精機製作所社製)を使用し、温度60°C、歪1%、周
波数50Hzでtanδを測定した。 (作用)次に、ラジアルタイヤ10の作用を説明する。
【0091】本実施形態のラジアルタイヤ10のよう
に、ベルト層20の外周にベルト補強層22(第1ベル
ト補強層22A及び第2ベルト補強層22B)を設けた
ので、ベルト層20のいわゆるタガ効果が高まるため、
タイヤ走行中時に路面の大小の凹凸の振動をトレッド面
でひろいにくく、サイドウォール部18−リム部−ホイ
ールヘと伝達されて車内に伝わる振動が減少、つまりロ
ードノイズが低減される。
【0092】また、ベルト補強層22に用いる有機繊維
コードが通常のタイヤ走行時にベルト補強層22の受け
る温度、すなわち50±5°Cにおける1.4g/d荷
重下の伸度を2.5%以下としているので、路面の凹凸
によるベルト層20の振動を低減することができる。
【0093】また、ベルト補強層22に用いる有機繊維
コードの50±5°Cにおける応力一伸度曲線の1.4
g/d荷重下での接線の傾きN1 と0.25g/d荷重
下での接線の傾きN2 との比N1 /N2 を0.8〜1.
3としたので、ベルト層20の振動入力に対するバリア
ー効果に均一性が保たれ、大入力及び小入力に対するベ
ルト層20の振動抑制にばらつきが発生しない。
【0094】さらに、ベルト補強層22の有機繊維コー
ドは、タイヤ加硫成型時にコードの受ける温度、すなわ
ち170±5°Cにおける0.7g/d荷重下の伸度を
2.0%以上3.3%以下としたので、タイヤの加硫成
型性が良好となり、ベルト補強層22の性状が均一とな
り、接地性も均一となるため、タイヤのロードノイズ
性、操縦安定性、耐偏摩耗性が優れたものとなる。
【0095】有機繊維コードは、加硫時の150〜18
0°Cのような高温において、十分な伸びを有し、製品
タイヤにおいては、ベルト層20を強く保持する、高い
弾性率を維持する性質を有することができるため、これ
らの効果を発現する。
【0096】ベルト補強層22の有機繊維コードは、原
糸を下撚りし、これを2本又は3本合わせて、逆方向に
上撚りし、撚り係数Rを0.20〜0.72の範囲内と
したので、有機繊維コードに適度の集束性が与えられる
ため、高レベルのロードノイズ低減効果が得られる。
【0097】さらに、本実施形態のラジアルタイヤ10
では、ビードフィラー15の高さ及びタイヤ最大幅部W
max の高さを最適に低くしたので、長時間の使用により
ビードフィラー15が硬化してもそれにより振動伝達が
高くなることは抑えられ、横剛性の低下も抑えられる。
【0098】ここで、ビードフィラー15の高さH1 /
タイヤ断面高さH0 >0.35となると、摩耗時(長時
間使用後)の走行音低減が十分でなくなる。なお、ビー
ドフィラー15の高さH1 を低くし過ぎると剛性不足と
なるので、ビードフィラー15の高さH1 /タイヤ断面
高さH0 ≧0.20とすることが好ましい。
【0099】一方、タイヤ最大幅部Wmax の高さH2 /
タイヤ断面高さH0 >0.47となると、タイヤの横剛
性が不十分となり操縦安定性が不足する。なお、タイヤ
最大幅部Wmax の高さH2 が低くなり過ぎるとタイヤ最
大幅部Wmax からビード部11にかけてのケースライン
が急激に変化(例えば、曲率が急変)する等、タイヤを
製造し難い外形形状となるため、タイヤ最大幅部Wmax
の高さH2 /タイヤ断面高さH0 ≧0.30とすること
が好ましい。 (試験例)本発明の効果を確かめるため、比較例のタイ
ヤと本発明の適用された実施例のタイヤとを用意し、走
行音試験及び操縦安定性試験を行った。
【0100】(1) 後記の実施例及び比較例のタイヤ
は下記の通りである。
【0101】使用タイヤサイズは、205/65R15
のチューブレス構造であり、タイヤの製造は、加硫条件
170°C×13分、ポストキュアインフレーション条
件内圧250kPA、26分で行った。
【0102】カーカスは、1000D/2 (1000デニ
ール2本撚り)の撚り数(下撚り×上撚り)47×47
(回/10cm)のポリエチレンテレフタレートコード
を使用したものを2枚、打込み数は55.0本/5cm
のものを用いた。
【0103】ベルト層は、1×5×0.23構造のスチ
ールコードからなるプライを2枚配置し、コードの打込
み角度は周方向に対して左右それぞれ26°、コードの
打込み数は40.0本/5cmである。
【0104】ベルト補強層は、周方向に対して角度0°
〜5°でベルト層外側にラセン状に巻きつけた。
【0105】ベルト補強層は図1に示す配置とした。
【0106】この際、1層の第1ベルト補強層をベルト
層の径方向外側全体を覆うように、ベルト層の両端で各
々2.5mm広く巻きつけ、さらにその外周側の両端部に
1層の第2ベルト補強層を一層各25mm幅になるように
巻き付けた。
【0107】この補強層は5〜20mm程度の狭幅のスト
リップを用いて、前記方法によりベルト層上に形成し
た。
【0108】・走行音試験:205/65R15、内圧
200kPA、リムサイズ6J−15の供試タイヤを2
000cc排気量セダンタイプの自動車(国産車)に4
輪とも装着し、ロードノイス評価路のテストコースで6
0km/時の速度で走行し、テストドライバーによるフ
ィーリング評価を行った。なお、走行音試験は、新品タ
イヤと10000km走行後の摩耗タイヤとで行った。
【0109】評価は、比較例1の新品時の走行音を10
0とする指数で表し、数値が大きい程走行音が小さいこ
とを表している。
【0110】・操縦安定性試験:乾燥したテストコース
にて種々のモードで走行し、テストドライバーによるフ
ィーリング評価を行った。
【0111】評価は、比較例1の新品時を100とする
指数で表し、数値が大きい程操縦安定性に優れているこ
とを表している。
【0112】実施例のタイヤ:ベルト補強層の有機繊維
コードとして用いられるポリエチレン−2,6−ナフタ
レート(PEN)コードは表示デニールが1670dt
ex/2、下撚りが39回/10cm、上撚りが39回
/10cm〔撚り数が下×上(回/10cm)39×3
9と表示〕撚り係数が0.68であり、50±5°Cに
おける1.4g/d荷重下の伸度が2.0%、170±
5°Cにおける0.7g/d荷重下の伸度が3.0%、
50±5°Cにおける応力一伸度曲線の1.4g/d荷
重下での接線の傾きN1 と0.25g/d荷重下での接
線の傾きN2 の比N1 /N2 が0.90である。また、
用いられるトレッドベースゴム及びサイドゴムはそれぞ
れtanδが0.08及び0.15のゴム材質のもので
ある。
【0113】比較例1のタイヤ:ベルト補強層の有機繊
維コードは、表示デニールが1400dtex/2、撚
り数が下×上(回/10cm)13×13であるナイロ
ンコードである。
【0114】比較例2のタイヤ:実施例のタイヤとはビ
ードフィラー及びタイヤ最大幅部の高さのみが異なるタ
イヤである。
【0115】なお、その他の諸元は以下の表1内に記載
した通りである。
【0116】このような材料及び構造を有するラジアル
タイヤに関し、走行試験を評価した結果を以下の表1に
示す。
【0117】
【表1】
【0118】試験の結果、本発明の提供された実施例の
タイヤは、比較例のタイヤに対して操縦安定性の低下も
無く、新品時のみならず摩耗時においても車内騒音が大
幅に低減されたことが分かる。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
ラジアルタイヤは上記の構成としたので、高速耐久性及
び操縦安定性に優れ、ロードノイズを摩耗時まで確実に
低減できる、という優れた効果を有する。
【0120】請求項2に記載のラジアルタイヤは上記の
構成としたので、路面の凹凸によるベルトの振動を確実
に低減することができ、また、成型性、タイヤ接地性、
ロードノイズ低減、操縦安定性、高速耐久性を確実に両
立することができる、という優れた効果を有する。
【0121】請求項3に記載のラジアルタイヤは上記の
構成としたので、実用上一般的なコード熱処理及びタイ
ヤ製造法を用いた場合の加硫金型内での成型性も良好で
あり、操縦安定性、耐偏摩耗性に優れ、ロードノイズ性
を大幅に低減できる、という優れた効果を有する。
【0122】請求項4に記載のラジアルタイヤは上記の
構成としたので、特に300〜400Hzのような高周
波数帯域でのロードノイズをより低減することができ
る、という優れた効果を有する。
【0123】請求項5に記載のラジアルタイヤは上記の
構成としたので、特に300〜400Hzのような高周
波数帯域でのロードノイズをより一層低減することがで
きる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るラジアルタイヤの断
面図である。
【符号の説明】
10 ラジアルタイヤ 11 ビード部 14 カーカス 15 ビードフィラー 16 トレッド部 18 サイドウォール部 20 ベルト層 22 ベルト補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60C 15/06 B60C 15/06 B D02G 3/48 D02G 3/48

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部と、両ビード部にトロイ
    ド状に跨がると共に端部がビードコアの回りをタイヤ内
    側から外側へ巻き上げられるカーカスと、前記カーカス
    の本体部と巻上部との間に配置されるビードフィラー
    と、前記カーカスのクラウン部に位置するトレット部
    と、前記カーカスのサイドウォール部と、を備えると共
    に、前記トレッド部の内側に配置された少なくとも二層
    のベルト層の外周側に少なくとも一枚よりなるベルト補
    強層をトレッド部全体及び/又は両端部に配設し、前記
    ベルト補強層が繊維コードを複数本含むゴム引きされた
    狭幅のストリップを前記コードがタイヤ周方向に実質
    上、平行になるようにラセン状にエンドレスに巻きつけ
    ることにより形成されるラジアルタイヤであって、 前記ベルト補強層コードが有機繊維コードからなり、か
    つ前記有機繊維コードが50±5°Cにおいて、1.4
    g/d荷重下の伸度が1.5%以上2.5%以下であ
    り、かつ170±5°Cにおいて、0.7g/d荷重下
    の伸度が2.0%以上3.3%以下であり、 タイヤ断面高さをH0 、ビードヒールを通りタイヤ回転
    軸と平行な基準直線から計測した前記ビードフィラーの
    タイヤ径方向外側端部の高さをH1 、前記基準直線から
    計測したタイヤ最大幅部の高さをH2 としたときに、H
    1 /H0 ≦0.35、H2 /H0 ≦0.47を満足す
    る、ことを特徴とするラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 有機繊維コードは、50±5°Cにおい
    て、1.4g/d荷重下の伸度が1.6%以上2.3%
    以下であり、かつ170±5°Cにおいて、0.7g/
    d荷重下の伸度が2.3%以上3.0%以下であること
    を特徴とする請求項1に記載のラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記有機繊維コードは、総表示デニール
    数の30%以上がポリエチレン−2,6−ナフタレート
    繊維で構成されている、ことを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載のラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記有機繊維コードは、総表示デニール
    数の80%以上がポリエチレン−2,6−ナフタレート
    繊維で構成される、ことを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のラジアルタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記有機繊維コードは、総表示デニール
    数の実質上100%がポリエチレン−2,6−ナフタレ
    ート繊維で構成される、ことを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載のラジアルタイヤ。
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