JP4941696B2 - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上であるリチウムイオン二次電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR、携帯電話、携帯用コンピュータなどのポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。しかし、これらの電子機器は小型化と共に多機能化および高性能化が進められており、その結果、消費電力は必ずしも低下しているわけではなく、多機能ゆえに使用時間がより長くなる傾向にあるのが現実である。使用者は、これらのポータブル電子機器をより長い時間使用できることを望んでおり、これらの電源として広く用いられているリチウムイオン二次電池に対して更なる高エネルギー密度化が望まれている。
従来のリチウムイオン二次電池では、一般に、正極にコバルト酸リチウム、負極に炭素材料を用いており、作動電圧は4.2Vから2.5Vの範囲内である。このように最大4.2Vで作動するリチウムイオン二次電池では、正極に用いられるコバルト酸リチウムなどの正極活物質は、その理論容量に対して6割程度の容量を活用しているに過ぎない。このため、更に充電圧を上げることにより、残存容量を活用することが原理的には可能である。実際に充電時の電圧を4.25V以上にすることにより高エネルギー密度化が実現することが知られている(特許文献1参照)。
国際公開第WO03/0197131号パンフレット
しかしながら、充電電圧を4.2Vを超えて設定した電池では、特に正極表面近傍における酸化雰囲気が強くなるので、正極活物質が崩壊あるいは溶出したり、電解質が劣化しやすくなり、充放電効率が低下してしまうという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、エネルギー密度および充放電効率を向上させることができるリチウムイオン二次電池を提供することにある。
本発明によるリチウムイオン二次電池は、正極および負極と共に電解質を備えたものであって、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内であり、正極は、正極集電体に、構成元素としてコバルト(Co)を含む正極活物質を含有する正極活物質層が設けられ、正極活物質層におけるコバルトの存在割合は、30質量%以上60質量%以下の範囲内であり、正極活物質は、化1に示した平均組成を有する正極材料を50質量%以上100質量%より少ない範囲内で含むと共に、化2に示した平均組成を有する正極材料を50質量%以下の範囲内で含み、電解質は、リチウム塩と、比誘電率が20以上の高誘電率溶媒を70質量%よりも多く含む溶媒と、フッ化ビニリデンを成分として含む重合体とを含有し、電解質におけるリチウム(Li)の濃度は、0.30質量%以上0.56質量%以下の範囲内のものである。
(化1)
Li a Co 1-b M1 b 2-c d
(式中、M1はマンガン(Mn),ニッケル(Ni),マグネシウム(Mg),アルミニウム(Al),ホウ素(B),チタン(Ti),バナジウム(V),クロム(Cr),鉄(Fe),銅(Cu),亜鉛(Zn),ガリウム(Ga),イットリウム(Y),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb),モリブデン(Mo),スズ(Sn),カルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。a,b,cおよびdの値は、0.8≦a≦1.2,0≦b≦0.2,−0.1≦c≦0.2,0≦d≦0.1の範囲内である。)
(化2)
Li p Mn (1-q-r) Ni q M2 r 2-s t
(式中、M2はコバルト,マグネシウム,アルミニウム,ホウ素,チタン,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,ガリウム,イットリウム,ジルコニウム,ニオブ,モリブデン,スズ,カルシウム,ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。p,q,r,sおよびtの値は、0.8≦p≦1.2,0.1≦q≦0.8,0≦r≦0.5,q+r≦1,−0.1≦s≦0.2,0≦t≦0.1の範囲内である。)
本発明によるリチウムイオン二次電池によれば、一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧を4.25V以上6.00V以下とすると共に、化1および化2に示した正極材料を所定の割合で含有する正極活物質層におけるコバルトの存在割合を30質量%以上60質量%以下の範囲内とするようにしたので、高いエネルギー密度を得ることができる。また、上記した組成の電解質におけるリチウムの濃度を0.30質量%以上0.56質量%以下の範囲内とするようにしたので、充放電効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る二次電池の構成を表すものである。この二次電池は、電極反応物質としてリチウムを用いたものであり、例えば、正極リード11および負極リード12が取り付けられた巻回電極体10をフィルム状の外装部材20の内部に収納した構造を有している。
正極リード11および負極リード12は、それぞれ、外装部材20の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。正極リード11および負極リード12は、例えば、アルミニウム(Al),銅(Cu),ニッケル(Ni)あるいはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成されており、それぞれ薄板状または網目状とされている。
外装部材20は、例えば、ナイロンフィルム,アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装部材20は、例えば、ポリエチレンフィルム側と巻回電極体10とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装部材20と正極リード11および負極リード12との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム21が挿入されている。密着フィルム21は、正極リード11および負極リード12に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。
なお、外装部材20は、上述したアルミラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム,ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
図2は、図1に示した巻回電極体10のI−I線に沿った断面構造を表すものである。巻回電極体10は、一対の正極13と負極14とをセパレータ15および電解質16を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ17により保護されている。
正極13は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体13Aの両面に正極活物質層13Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、正極集電体13Aの片面のみに正極活物質層13Bを設けるようにしてもよい。正極集電体13Aは、例えば、アルミニウム箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。正極活物質層13Bは、例えば、正極活物質として、電極反応物質であるリチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料の1種または2種以上を含んでおり、必要に応じて黒鉛などの導電剤およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、リチウムとコバルトとを含む複合酸化物を含有するものが好ましく、化1に示した平均組成を有する第1の正極材料を含むことが好ましい。高いエネルギー密度を得ることができるからである。化1において元素M1およびフッ素(F)は必須の構成元素ではない。これらの元素を含むことにより正極材料の安定性は向上するが、含有量が多くなると容量が低下してしまうからである。
(化1)
Lia Co1-b M1b 2-c d
(式中、M1はマンガン(Mn),ニッケル,マグネシウム(Mg),アルミニウム,ホウ素(B),チタン(Ti),バナジウム(V),クロム(Cr),鉄(Fe),銅,亜鉛(Zn),ガリウム(Ga),イットリウム(Y),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb),モリブデン(Mo),スズ(Sn),カルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。a,b,cおよびdの値は、0.8≦a≦1.2,0≦b≦0.2,−0.1≦c≦0.2,0≦d≦0.1の範囲内である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、aの値は完全放電状態における値を表している。)
リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、また、例えば化2に示した平均組成を有する第2の正極材料も好ましく、第1の正極材料と混合して用いるようにしてもよい。第2の正極材料は第1の正極材料に比べて容量は低いが、高い安定性を得ることができるからである。
(化2)
Lip Mn(1-q-r) Niq M2r 2-s t
(式中、M2はコバルト,マグネシウム,アルミニウム,ホウ素,チタン,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,ガリウム,イットリウム,ジルコニウム,ニオブ,モリブデン,スズ,カルシウム,ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。p,q,r,sおよびtの値は、0.8≦p≦1.2,0.1≦q≦0.8,0≦r≦0.5,q+r≦1,−0.1≦s≦0.2,0≦t≦0.1の範囲内である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、pの値は完全放電状態における値を表している。)
但し、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合は、30質量%以上60質量%以下の範囲内とすることが好ましい。コバルトの存在割合が低くなると容量が低下してしまうからである。なお、60質量%というのは、正極活物質層13BをLiCoO2 により構成した場合の値である。例えば上述した正極材料を用いる場合であれば、正極活物質における第1の正極材料の割合は、50質量%以上100質量%以下の範囲内とすることが好ましく、正極活物質における第2の正極材料の割合は、50質量%以下とすることが好ましい。
なお、正極活物質としては、リチウムを吸蔵および放出することが可能な他の正極材料を用いてもよく、また、第1の正極材料および第2の正極材料に加えて、または、第2の正極材料に代えて、リチウムを吸蔵および放出することが可能な他の正極材料を用いてもよい。リチウムを吸蔵および放出することが可能な他の正極材料としては、例えば、化3に示したスピネル型のリチウム複合酸化物、あるいは化4に示したオリビン型のリチウム複合リン酸塩が挙げられ、また、MnO2 ,V2 5 ,V6 13,NiS,MoSなどのリチウムを含まない無機化合物も挙げられる。
(化3)
Liv Mn2-w M3w x y
(式中、M3は、コバルト,ニッケル,マグネシウム,アルミニウム,ホウ素,チタン,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,モリブデン,スズ,カルシウム,ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。v,w,xおよびyは、0.9≦v≦1.1、0≦w≦0.6、3.7≦x≦4.1、0≦y≦0.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、vの値は完全放電状態における値を表している。)
(化4)
Liz M4PO4
(式中、M4は、コバルト,マンガン,鉄,ニッケル,マグネシウム,アルミニウム,ホウ素,チタン,バナジウム,ニオブ,銅,亜鉛,モリブデン,カルシウム,ストロンチウム,タングステンおよびジルコニウムからなる群のうちの少なくとも1種を表す。zは、0.9≦z≦1.1の範囲内の値である。なお、リチウムの組成は充放電の状態によって異なり、zの値は完全放電状態における値を表している。)
負極14は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体14Aの両面に負極活物質層14Bが設けられた構造を有している。なお、図示はしないが、負極集電体14Aの片面のみに負極活物質層14Bを設けるようにしてもよい。負極集電体14Aは、例えば、良好な電気化学的安定性、電気伝導性および機械的強度を有する銅箔,ニッケル箔あるいはステンレス箔などの金属箔により構成されている。特に、銅箔は高い電気伝導性を有するので最も好ましい。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料のいずれか1種または2種以上を含んで構成されており、必要に応じて正極活物質層21Bと同様の結着剤を含んで構成されている。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素,易黒鉛化性炭素,黒鉛,熱分解炭素類,コークス類,ガラス状炭素類,有機高分子化合物焼成体,炭素繊維あるいは活性炭などの炭素材料が挙げられる。このうち、コークス類には、ピッチコークス,ニードルコークスあるいは石油コークスなどがある。有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいい、一部には難黒鉛化性炭素または易黒鉛化性炭素に分類されるものもある。これら炭素材料は、充放電時に生じる結晶構造の変化が非常に少なく、高い充放電容量を得ることができると共に、良好なサイクル特性を得ることができるので好ましい。特に黒鉛は、電気化学当量が大きく、高いエネルギー密度を得ることができ好ましい。また、難黒鉛化性炭素は、優れた特性が得られるので好ましい。更にまた、充放電電位が低いもの、具体的には充放電電位がリチウム金属に近いものが、電池の高エネルギー密度化を容易に実現することができるので好ましい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、また、リチウムを吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。このような材料を用いれば、高いエネルギー密度を得ることができるからである。特に、炭素材料と共に用いるようにすれば、高エネルギー密度を得ることができると共に、優れたサイクル特性を得ることができるのでより好ましい。この負極材料は金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種または2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。なお、本発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体,共晶(共融混合物),金属間化合物あるいはそれらのうちの2種以上が共存するものがある。
この負極材料を構成する金属元素あるいは半金属元素としては、マグネシウム,ホウ素,アルミニウム,ガリウム,インジウム(In),ケイ素(Si),ゲルマニウム(Ge),スズ,鉛(Pb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),銀(Ag),亜鉛,ハフニウム(Hf),ジルコニウム,イットリウム,パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)が挙げられる。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
中でも、この負極材料としては、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素を構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素およびスズの少なくとも一方を構成元素として含むものである。ケイ素およびスズは、リチウムを吸蔵および放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズの合金としては、例えば、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛,インジウム,銀,チタン,ゲルマニウム,ビスマス,アンチモン(Sb),およびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。ケイ素の合金としては、例えば、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ,ニッケル,銅,鉄,コバルト,マンガン,亜鉛,インジウム,銀,チタン,ゲルマニウム,ビスマス,アンチモンおよびクロムからなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物あるいはケイ素の化合物としては、例えば、酸素あるいは炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵および放出することが可能な負極材料としては、更に、他の金属化合物あるいは高分子材料が挙げられる。他の金属化合物としては、MnO2 ,V2 5 ,V6 13)などの酸化物、NiS,MoSなどの硫化物、あるいはLiN3 などのリチウム窒化物が挙げられ、高分子材料としてはポリアセチレン,ポリアニリンあるいはポリピロールなどが挙げられる。
なお、この二次電池では、正極活物質と負極活物質との量を調節することにより、完全充電時における開回路電圧(すなわち電池電圧)が4.25V以上6.00V以下の範囲内になるように設計されており、これにより高いエネルギー密度が得られるようになっている。例えば、完全充電時における開回路電圧を4.25V以上とする場合には、4.20Vの電池に比べて、同じ正極活物質であっても単位質量当たりのリチウムの放出量が多くなるので、それに応じて負極活物質の量が調節される。
セパレータ15は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリプロピレンあるいはポリエチレンなどの合成樹脂製の多孔質膜、またはセラミック製の多孔質膜により構成されており、これら2種以上の多孔質膜を積層した構造とされていてもよい。中でも、ポリオレフィン製の多孔質膜はショート防止効果に優れ、かつシャットダウン効果による電池の安全性向上を図ることができるので好ましい。
電解質16は、電解液と、この電解液を保持する高分子化合物とを含み、いわゆるゲル状となっている。電解液は、溶媒とリチウム塩とを含んでいる。
溶媒は、比誘電率が20以上の高誘電率溶媒を70質量%よりも多く含んでいる。高いイオン伝導性を得ることができるからである。高誘電率溶媒としては、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレンあるいは炭酸ビニレンなどの環式炭酸エステル、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4−フルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどのハロゲン原子を有する環式炭酸エステル誘導体、または、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンあるいはε−カプロラクトンなどのラクトンが挙げられる。
高誘電率溶媒は、1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。例えば、炭酸エチレンと炭酸プロピレンとを混合して用いるようにすれば、高いイオン伝導性を得ることができると共に、優れた低温特性および負荷特性を得ることができるので好ましい。また、炭酸ビニレンを含むようにすれば、電極における溶媒の分解反応を抑制することができるので好ましい。
溶媒は、高誘電率溶媒のみにより構成するようにしてもよいが、比誘電率が20よりも小さい低誘電率溶媒を30質量%以下の範囲内で混合して用いてもよい。低誘電率溶媒は粘度が低いので、低温特性などを向上させることができる場合もあるが、含有量が多くなると電池が膨れる原因となりやすいからである。低誘電率溶媒としては、例えば、炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸ジエチルなどの鎖式炭酸エステル、1,2−ジメトキシエタン,1−エトキシ−2−メトキシエタン,1,2−ジエトキシエタン,テトラヒドロフランあるいは2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル、またはメチルアセテートなどが挙げられる。
リチウム塩としては、LiPF6 ,LiBF4 ,LiAsF6 ,LiClO4 ,LiClO3 ,LiBrO3 ,LiIO3 ,LiNO3 ,LiCH3 COO,LiB(C6 5 4 ,LiCH3 SO3 ,LiCF3 SO3 ,LiN(SO2 CF3 2 ,LiC(SO2 CF3 3 ,LiAlCl4 ,LiSiF6 ,LiCl, LiBr,LiI,ジフルオロ[オキソラト−O,O’]ホウ酸リチウム,あるいはリチウムビスオキサレートボレートなどが挙げられる。リチウム塩は1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
電解質16におけるリチウムの濃度は、0.30質量%以上0.56質量%以下の範囲内であることが好ましい。この濃度は、高分子化合物も含めた電解質16の全質量に対するリチウムの割合である。電池電圧を4.20Vよりも高くすると正極13および電解質16が劣化し、特に、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合が多い場合に、充放電効率が著しく低下してしまうが、リチウムの濃度をこの範囲内とすることにより、充放電効率の低下を抑制することができるからである。
高分子化合物は、例えば、フッ化ビニリデンを成分として含む重合体を含有していることが好ましい。酸化安定性が高く、電池電圧を高くしても、正極13の近傍における酸化分解反応を抑制することができるからである。この重合体は、ポリフッ化ビニリデンでも、フッ化ビニリデンを成分として含む共重合体でもよく、1種を単独で用いてもよいが2種以上を混合して用いてもよい。また、フッ化ビニリデンを成分として含む重合体に加えて、他の1種以上の高分子化合物を混合して用いてもよい。
フッ化ビニリデンを成分として含む共重合体としては、他の成分として、例えば、ヘキサフルオロプロピレン、モノメチルマレイン酸エステルなどの不飽和二塩基酸のモノエステル、三フッ化塩化エチレンなどのハロゲン化エチレン、炭酸ビニレンなどの不飽和化合物の環状炭酸エステル、またはエポキシ基含有アクリルビニルモノマーを含むものが挙げられる。他の成分は1種でも2種以上でもよい。
中でも、この重合体としては、フッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレンとを成分として含む共重合体が好ましい。電極に対する密着性および含浸性が高く、優れた電池特性を得ることができるからである。特に、それらのブロック共重合体はより高い特性を得ることができるので好ましい。この共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンの共重合量は、7質量%以下とすることが好ましい。ヘキサフルオロプロピレンの共重合量あまり多くすると基材ポリマーの結晶性が変化し、機械的強度および電解液の保持能力が低下してしまうからである。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、例えば、正極集電体13Aに正極活物質層13Bを形成し正極13を作製する。正極活物質層13Bは、例えば、リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料と、導電剤と、結着剤とを混合して正極合剤を調製したのち、この正極合剤をN−メチル−2−ピロリドンなどの溶剤に分散させてペースト状の正極合剤スラリーとし、この正極合剤スラリーを正極集電体13Aに塗布し溶剤を乾燥させ、ロールプレス機などにより圧縮成型することにより形成する。
また、例えば、負極集電体14Aに負極活物質層14Bを形成し負極14を作製する。負極活物質層14Bは、例えば、気相法、液相法、焼成法、または塗布のいずれにより形成してもよく、それらの2以上を組み合わせてもよい。なお、気相法としては、例えば、物理堆積法あるいは化学堆積法を用いることができ、具体的には、真空蒸着法,スパッタ法,イオンプレーティング法,レーザーアブレーション法,熱CVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法あるいはプラズマCVD法等が利用可能である。液相法としては電解鍍金あるいは無電解鍍金等の公知の手法が利用可能である。焼成法に関しても公知の手法が利用可能であり、例えば、雰囲気焼成法,反応焼成法あるいはホットプレス焼成法が利用可能である。塗布の場合には、正極13と同様にして形成することができる。
次いで、正極13および負極14のそれぞれに、電解液と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質16を形成する。そののち、正極集電体13Aに正極リード11を取り付けると共に、負極集電体14Aに負極リード12を取り付ける。続いて、電解質16が形成された正極13と負極14とをセパレータ15を介して積層し積層体としたのち、この積層体をその長手方向に巻回して、最外周部に保護テープ17を接着して巻回電極体10を形成する。最後に、例えば、外装部材20の間に巻回電極体10を挟み込み、外装部材20の外縁部同士を熱融着などにより密着させて封入する。その際、正極リード11および負極リード12と外装部材20との間には密着フィルム21を挿入する。これにより、図1,2に示した二次電池が得られる。
この二次電池では、充電を行うと、正極活物質層13Bからリチウムイオンが放出され、電解質16を介して、負極活物質層14Bに吸蔵される。次いで、放電を行うと、負極活物質層14Bからリチウムイオンが放出され、電解質16を介して正極活物質層13Bに吸蔵される。本実施の形態では、完全充電時における開回路電圧が4.25V以上と高く、正極13の近傍は強酸化雰囲気となっているが、電解質16におけるリチウムの濃度が適正な範囲内とされているので、正極13および電解質16の劣化が抑制され、高いサイクル特性が得られる。
このように本実施の形態では、一対の正極13および負極14当たりの完全充電状態における開回路電圧を4.25V以上6.00V以下とすると共に、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合を30質量%以上60質量%以下の範囲内とするようにしたので、高いエネルギー密度を得ることができる。また、電解質16におけるリチウムの濃度を0.30質量%以上0.56質量%以下の範囲内とするようにしたので、充放電効率を向上させることができ、高いサイクル特性を得ることができる。
更に、本発明の具体的な実施例について、詳細に説明する。
実験例1−1−1〜1−3−5)
図1,2に示した二次電池を作製した。まず、正極活物質として、平均組成がLiCo0.95Al0.03Mg0.022 で表される第1の正極材料と、平均組成がLiNi0.5 Co0.2 Mn0.3 2 で表される第2の正極材料とを用意し、実験例1−1−1〜1−1−5では、第1の正極材料のみを用い、実験例1−2−1〜1−2−5では第1の正極材料80質量%と第2の正極材料20質量%とを混合して用い、実験例1−3−1〜1−3−5では第1の正極材料50質量%と第2の正極材料50質量%とを混合して用いた。
次いで、正極活物質92質量%と、導電剤として人造黒鉛粉末と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて正極合剤スラリーとした。続いて、この正極合剤スラリーを厚み20μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体13Aの両面に均一に塗布して乾燥させ、ロールプレス機で圧縮成型して正極活物質層13Bを形成し、正極13を作製した。正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合は、それぞれ表1に示した通りである。
また、負極活物質として球状黒鉛粉末を用意し、この球状黒鉛粉末を90質量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンとを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンに分散させて負極合剤スラリーとした。次いで、この負極合剤スラリーを厚み10μmの帯状銅箔よりなる負極集電体14Aの両面に均一に塗布し、加熱プレス成型して負極活物質層14Bを形成し、負極14を作製した。この正極13および負極14については、規定の充電電圧を4.40Vとし、規定の充電電圧において、正極13の単位面積当たりの理論リチウム放出量と、対向する負極14の単位面積当たりの理論リチウム吸蔵量との比率が、正極/負極=0.95となるように、正極活物質と負極活物質との塗布量を調節した。
続いて、炭酸エチレン49.5質量%と、炭酸プロピレン49.5質量%と、炭酸ビニレン1質量%とを混合した溶媒に、LiPF6 を溶解して電解液を調製し、この電解液と、重量平均分子量が約60万であるフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとのブロック共重合体とを、混合溶剤を用いて混合溶解し前駆溶液を作製した。その際、LiPF6 の添加量を調節し、電解質16におけるリチウムの濃度を表1に示したように変化させた。そののち、この前駆溶液を正極13および負極14の両面に塗布し、混合溶剤を揮発させて電解質16をそれぞれ形成した。次いで、正極集電体13Aに正極リード11を取り付けると共に、負極集電体14Aに負極リード12を取り付けた。
続いて、電解質16を形成した正極13と負極14とを、微多孔性ポリオレフィンフィルムよりなるセパレータ15を介して積層し、巻回して、巻回電極体10を作製した。そののち、巻回電極体10をアルミラミネートフィルムよりなる外装部材20の間に挟み込み、その周縁部を密着させて封入することにより二次電池を得た。
実験例に対する比較例1−1−1,1−1−2,1−2−1,1−2−2,1−3−1,1−3−2として、電解質におけるリチウムの濃度を表1に示したように変えたことを除き、他は本実験例と同様にして二次電池を作製した。また、比較例1−4−1〜1−5−7として、第1の正極材料と第2の正極材料との割合および電解質におけるリチウムの濃度を表1に示したように変えたことを除き、他は本実験例と同様にして二次電池を作製した。更に、比較例1−6−1〜1−10−7として、規定の充電電圧を4.20Vとし、第1の正極材料と第2の正極材料との割合および電解質におけるリチウムの濃度を表2に示したように変えたことを除き、他は本実験例と同様にして二次電池を作製した。
作製した実験例および比較例の二次電池について、充放電を行い、2サイクル目の放電容量、並びに1サイクル目の放電容量に対する200サイクル目および400サイクル目の放電容量維持率を調べた。その際、充電は、23℃において、理論容量を2時間で放電しきる電流値で電池電圧が規定値に達するまで定電流充電を行ったのち、規定の定電圧で5時間定電圧充電を行い、完全充電状態とした。規定の電圧値は、実験例および比較例1−1−1〜1−5−7では4.40V、比較例1−6−1〜1−10−7では4.20Vである。放電は、23℃において、理論容量を2時間で放電しきる電流値で電池電圧が3.0Vに達するまで定電流放電を行い、完全放電状態とした。得られた結果を表1,2および図3〜6に示す。なお、放電容量は、比較例1−10−1の値を1.00とした相対値で表す。
Figure 0004941696
Figure 0004941696
表1,2および図3,5に示したように、充電電圧を高くし、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合を高くした方が、高い放電容量が得られた。また、表1,2および図4,6に示したように、充電電圧を4.40Vとした実験例1−1−1〜1−3−5および比較例1−1−1〜1−5−7では、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合を32質量%以上と高くすると、電解質16におけるリチウムの濃度を所定の範囲内とした場合のみ、高い容量維持率を得ることができた。これに対して、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合が低いと、電解質におけるリチウムの濃度に関係なく高い容量維持率が得られた。一方、充電電圧を4.20Vとした比較例1−6−1〜1−10−7では、正極活物質層におけるコバルトの存在割合を変えても、電解質におけるリチウムの濃度を変えても、容量維持率に大きな差は見られなかった。
すなわち、完全充電状態における開回路電圧を4.20Vよりも高くすると共に、正極活物質層13Bにおけるコバルトの存在割合を30質量%以上60質量%以下の範囲内とするようにすれば、高いエネルギー密度を得ることができ、電解質16におけるリチウムの濃度を0.30質量%以上0.56質量%以下の範囲内とするようにすれば、充放電効率を向上させ、高いサイクル特性を得られることが分かった。
実験例2−1−1〜2−3−5)
規定の充電電圧を4.50V、4.35V、または4.25Vとし、電解質16におけるリチウムの濃度を表3に示したように変化させたことを除き、他は実験例1−1−1〜1−1−5と同様にして二次電池を作製した。本実験例に対する比較例2−1−1〜2−3−2として、充電電圧および電解質におけるリチウムの濃度を表3に示したように変化させたことを除き、他は本実験例と同様にして二次電池を作製した。
実験例2−1−1〜2−3−5および比較例2−1−1〜2−3−2についても、実験例1−1−1〜1−1−5と同様にして充放電を行い、2サイクル目の放電容量、並びに1サイクル目の放電容量に対する200サイクル目および400サイクル目の放電容量維持率を調べた。得られた結果を実験例1−1−1〜1−1−5および比較例1−1−1,1−1−2,1−6−1〜1−6−7の結果と共に、表3および図7に示す。
Figure 0004941696
表3および図7に示したように、充電電圧を高くするほど放電容量は向上し、リチウムの濃度による放電容量維持率の差は大きくなる傾向が見られた。すなわち、完全充電状態における開回路電圧を4.25V以上とする場合に高い効果を得られることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例においては、電解質16が高分子化合物を含有する場合について説明したが、電解液を液状の電解質としてそのまま用いるようにしてもよい。
また、上記実施の形態および実施例においては、正極13と負極14とを積層して巻回した巻回構造を有する二次電池について説明したが、本発明は、正極および負極を折り畳んだりあるいは積み重ねた構造を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、フィルム状の外装部材でなく、缶の外装部材を用いてもよく、いわゆるコイン型,ボタン型,円筒型あるいは角型などの二次電池についても適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る二次電池の構成を表す分解斜視図である。 図1に示した巻回電極体のI−I線に沿った断面図である。 充電電圧を4.40Vとした場合の正極活物質層におけるコバルトの存在割合と電解質におけるリチウム濃度と放電容量との関係を表す特性図である。 充電電圧を4.40Vとした場合の正極活物質層におけるコバルトの存在割合と電解質におけるリチウム濃度と放電容量維持率との関係を表す特性図である。 充電電圧を4.20Vとした場合の正極活物質層におけるコバルトの存在割合と電解質におけるリチウム濃度と放電容量との関係を表す特性図である。 充電電圧を4.20Vとした場合の正極活物質層におけるコバルトの存在割合と電解質におけるリチウム濃度と放電容量維持率との関係を表す特性図である。 充電電圧と電解質におけるリチウム濃度と放電容量維持率との関係を表す特性図である。
符号の説明
11…正極リード、12…負極リード、13…正極、13A…正極集電体、13B…正極活物質層、14…負極、14A…負極集電体、14B…負極活物質層、15…セパレータ、16…電解質、17…保護テープ、20…外装部材、21…密着フィルム。

Claims (4)

  1. 正極および負極と共に電解質を備え、
    一対の正極および負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.25V以上6.00V以下の範囲内であり、
    前記正極は、正極集電体に、構成元素としてコバルト(Co)を含む正極活物質を含有する正極活物質層が設けられ、
    前記正極活物質層におけるコバルトの存在割合は、30質量%以上60質量%以下の範囲内であり、
    前記正極活物質は、化1に示した平均組成を有する正極材料を50質量%以上100質量%より少ない範囲内で含むと共に、化2に示した平均組成を有する正極材料を50質量%以下の範囲内で含み、
    前記電解質は、リチウム塩と、比誘電率が20以上の高誘電率溶媒を70質量%よりも多く含む溶媒と、フッ化ビニリデンを成分として含む重合体とを含有し、
    前記電解質におけるリチウム(Li)の濃度は、0.30質量%以上0.56質量%以下の範囲内である、リチウムイオン二次電池。
    (化1)
    Li a Co 1-b M1 b 2-c d
    (式中、M1はマンガン(Mn),ニッケル(Ni),マグネシウム(Mg),アルミニウム(Al),ホウ素(B),チタン(Ti),バナジウム(V),クロム(Cr),鉄(Fe),銅(Cu),亜鉛(Zn),ガリウム(Ga),イットリウム(Y),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb),モリブデン(Mo),スズ(Sn),カルシウム(Ca),ストロンチウム(Sr)およびタングステン(W)からなる群のうちの少なくとも1種を表す。a,b,cおよびdの値は、0.8≦a≦1.2,0≦b≦0.2,−0.1≦c≦0.2,0≦d≦0.1の範囲内である。)
    (化2)
    Li p Mn (1-q-r) Ni q M2 r 2-s t
    (式中、M2はコバルト,マグネシウム,アルミニウム,ホウ素,チタン,バナジウム,クロム,鉄,銅,亜鉛,ガリウム,イットリウム,ジルコニウム,ニオブ,モリブデン,スズ,カルシウム,ストロンチウムおよびタングステンからなる群のうちの少なくとも1種を表す。p,q,r,sおよびtの値は、0.8≦p≦1.2,0.1≦q≦0.8,0≦r≦0.5,q+r≦1,−0.1≦s≦0.2,0≦t≦0.1の範囲内である。)
  2. 前記電解質は、炭酸ビニレンを含有する請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
  3. 前記重合体は、前記フッ化ビニリデンと共に、ヘキサフルオロプロピレンを成分として含む共重合体であり、
    前記共重合体におけるヘキサフルオロプロピレンの共重合量は、7質量%以下である、リチウムイオン二次電池。
  4. 前記正極,負極および電解質は、フィルム状の外装部材の内部に収納された請求項1記載のリチウムイオン二次電池。
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