JP4939457B2 - 地熱タービン - Google Patents

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本発明は、地熱エネルギー(地熱蒸気)によって駆動される地熱タービンに係り、特にグランド部にグランドシール用蒸気を供給してタービンケーシング内の地熱蒸気の漏出を抑制する地熱タービンに関するものである。
地熱タービンは、地下のマグマによって加熱された蒸気(地熱蒸気)を導入して作動流体とし、回転動力を得るようにしたものである。このような地熱タービンは例えば発電設備などで用いられている。
前記地熱タービンを用いた発電設備について図1を用いて説明する。図1は従来の地熱タービンを用いた発電設備の系統図である。
地下のマグマによって加熱された蒸気(地熱蒸気)は抗井1で地上に導き出され、セパレータ2を通ることで土砂、水などが分離され、蒸気分は主蒸気として取り出される。該主蒸気は、主蒸気ライン3を介して地熱タービン4に導かれ、ロータ5を回転させて発電機6を稼動させる。前記地熱タービン4でロータ5を回転させた蒸気は復水器7に導かれて冷却されて凝縮され水となり、該水の一部は循環水ポンプ8、冷却塔10を含む循環水ライン9を経てさらに冷却され復水器7で前記蒸気を冷却するための冷却水として使用され、残りの水は地下に戻される。
また前記主蒸気ライン3は主蒸気分岐ライン11に分岐されており、主蒸気ライン3内を通流する主蒸気の一部は主蒸気分岐ライン11へ流れる。主蒸気分岐ライン11に流れた蒸気は、グランドシール用蒸気としてグランド調圧器12で圧力調整されてグランドシール蒸気供給管14を介して地熱タービン4の前部グランド42及び後部グランド43へ導かれグランドシールに用いられる。前記グランドシールに用いられた蒸気は、グランドシール蒸気抜出管15を介してグランド復水器13に導かれて冷却されて凝縮され水となり、前記復水器7に導かれる。
このような発電設備で用いられる地熱タービン4について図9を用いて説明する。
図9は従来の地熱タービン4の構成図である。
図9において5は回転するロータであって複数のタービン翼(動翼)53が取り付けられており、該動翼53全体を覆うようにタービン車室41が設けられている。さらにタービン車室41の前記主蒸気入口側及び出口側にはラビリンスシールを備えた前部グランド42及び後部グランド43がそれぞれ設けられている。前記前部グランド42及び後部グランド43は、回転するタービンロータ5と静止しているタービン車室41との隙間から、ロータを回転させるためにタービン車室41内に導入した主蒸気が漏洩することを防止するために設けられるものである。
前記前部グランド42では、タービン内部側寄りのタービン車室側に、主蒸気分岐ライン11を流れる蒸気をグランド調圧器12へ吸引するための吸引ポートを設け、外気側寄りのタービン車室側に大気圧より負圧のグランド復水器13へ繋がる吸込ポートを設けることで、外気及びタービン内部から漏洩してくる主蒸気を吸引する構造としている。これによりグランドシール用蒸気がラビリンスシールを通過することの抵抗により前部グランド42をシールしている。
また前記後部グランド43では、タービン内部側寄りのタービン車室側にタービンの排気圧力より正圧に調整されたグランドシール蒸気を前記グランドシール蒸気供給管14より供給する供給ポートを設け、外気側寄りのタービン車室側に前記グランドシール蒸気抜出管15を介して大気圧より負圧に調整されたグランド復水器13へ繋がる吸込ポートを設けることで、外気及びタービン内部から漏洩してくる主蒸気を吸引する構造としている。これによりグランドシール用蒸気がラビリンスシールを通過することの抵抗により後部グランド43をシールしている。
なお、このようなグランド部のシール構造で用いられるグランドシール用蒸気は、前述の通り地熱蒸気をセパレータ2を通して土砂、水等を分離した蒸気であるから、蒸気中に硫化水素、塩分などの腐食性成分や、シリカ、カルシウムなどのスケール成分が含まれている。
このような地熱タービン4の後部グランド43は前記グランドシール用蒸気よりも低温であるため、グランドシール用蒸気を供給するとその一部が結露しドレンとなる。多量のドレンが発生すると、主蒸気(地熱蒸気)中に含まれる腐食性物質がドレン中に溶け込んで後部グランド43に孔食などの腐食を発生させる、グランドシール用蒸気が前記ラビリンスシールのフィンを通過する際にドレンを含むことでグランド部にコロージョンによる腐食を発生させる、多量のドレンによりシール性を悪化させる、グランドシール用蒸気がドレン化によって減少するため外気が吸込ポートを越えてタービン側へ流れ込みグランドの腐食を加速させるなどの現象が発生し、これらの現象によりグランドに腐食による減肉が生じるという問題がある。さらに、前記グランドの腐食による減肉により、蒸気のシール性をさらに悪化させるとともに、ロータに疲労亀裂を発生させる等のトラブルに繋がる可能性もある。
さらに、グランドシール用蒸気中のシリカ、カルシウム等のスケール成分が前記グランドシール蒸気抜出管15内で析出すると、それによりドレンの通流路が狭くなってドレンの排出性が悪化し、そのまま放置するとグランドシール抜出管15の閉塞の可能性もある。
そこで、グランドの腐食による減肉を防止するために、グランドを耐腐食性の良い材料とする技術が特許文献1、2に開示されている。
特開昭59−5807号公報 特開平3−189305号公報
しかしながら、特許文献1及び2に開示された技術は何れもグランド部に耐腐食性の良い材料を使用するため、地熱タービンを製作する際のコストが上昇してしまい経済的負担が大きいという問題がある。さらに特許文献1及び2に開示された技術は何れもグランド部でのドレンの発生に対する対策は行われていないため、根本的な問題の解決にはなっておらず、ドレンによるシール性の悪化の問題を解決することは困難である。
従って、本発明はかかる従来技術の問題に鑑み、グランド部でのドレンの発生を抑制するとともに、グランド部で発生したドレンを外部に排出しやすい構造とすることでグランド部での腐食による減肉を抑制することができるようにしたグランド部にグランドシール用蒸気を供給してシールする地熱タービンを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明においては、
複数のタービン翼が取り付けられ地熱蒸気を用いて回転可能なタービンロータと、静止していて前記複数のタービン翼全体を覆うタービンケーシングと、前記タービンロータが前記タービンケーシングを貫通する部分で前記タービンケーシングの内側に前記タービンロータに対向してラビリンスシールが設けられたグランド部とを有し、前記グランド部に前記地熱蒸気の一部を圧力調整してグランドシール用蒸気として供給して前記タービンケーシング内の地熱蒸気の漏出を抑制する地熱タービンにおいて、前記グランド部に供給されたグランドシール用蒸気の排出口を前記グランド部の最下部に備え、前記排出口と連通された箱体を前記排出口の下方に設け、前記グランド部に供給されたグランドシール用蒸気とグランド部で生成したドレンとを前記箱体を介して外部に排出するとともに、前記箱体は、縦、横、及び高さのいずれの寸法も該箱体からグランドシール蒸気を排出するグランド蒸気抜出管の径より大きく形成されてグランド部から排出されたドレンを一時的に滞留させるバッフアーの役割を果たすとともに、該箱体の側面には開閉可能な点検口が設けられていることを特徴とする。
グランド部で発生したドレンがグランド部内に滞留していると、グランドシール蒸気の流れを阻害したりグランド部のコロージョンによる腐食を加速したりするが、グランドシール用蒸気の排出口をグランド部の最下部に備え、前記排出口と連通された箱体を前記排出口の下方に設けることで、グランド部からのドレン排出を促進し、グランド部内でのドレンの滞留を減少させることができるため、グランド部の腐食を抑制することができる。
また前記箱体は、縦、横、及び高さのいずれの寸法も該箱体からグランドシール蒸気を排出するグランド蒸気抜出管の径より大きく形成されてグランド部から排出されたドレンを一時的に滞留させるバッフアーの役割を果たすため、つまり、前記箱体内にグランド部から排出されたドレンを一時的に滞留させることができるため、地熱タービン運転開始時のようなドレンの発生量が多いときにもグランド部からのドレンの排出が可能である。
さらに、グランドシール用蒸気中に含まれるシリカ、カルシウムなどのスケール成分が、前記箱体内で析出した場合も、グランドシール抜出管が狭くなることがないため、ドレンの排出性の悪化には繋がらない。
さらに、前記箱体には開閉可能な点検口を設けられているため、大量に前記スケール成分が箱体内で析出した場合においても地熱タービン運転停止時に点検口を開けて簡単に箱体内の掃除を行うことができる。

また、前記グランド部が、その外周を囲繞するように断熱材で覆われていることを特徴とする。
グランド部の外周側はグランドシール用蒸気より低温である外気に晒されているが、グランド部の外周を囲繞するように断熱材で覆うことで、グランド部の外気による冷却を抑制することができ、グランド部内の温度をグランドシール蒸気温度と近い温度とすることができるため、グランドシール用蒸気の温度低下によって生じる結露によるドレン発生を抑制することができる。
また、前記グランド部にグランドシール用蒸気を供給するための配管を、前記グランド部の外周に沿って円周状に配置し、前記グランドシール用蒸気を、前記グランド部の外周に沿って円周状に配置された配管内を通流させてから、前記グランド部に供給することを特徴とする。
これにより、円周状に配置された配管を通流するグランドシール用蒸気によってグランド部が加温されるため、グランド部内の温度をグランドシール蒸気温度と略同じ温度とすることができ、グランドシール用蒸気の温度低下によって生じる結露によるドレン発生を抑制することができる。
また、前記グランド部に設けたラビリンスシールと対向する位置のタービンロータに複数の突起を形成し、該突起に、前記タービンロータの軸方向に対して周方向に傾斜した方向に断面U字型の溝を設けたことを特徴とする。
ラビリンスシールによるシール性を良くするためにラビリンスシールと対向する位置に複数の突起を形成した場合、前記溝を設けることでドレンが該溝内を流れるため、前記突起によるグランド内でのドレンの流れの阻害を防止することができる。さらに、前記溝をタービンロータの軸方向に対して周方向に傾斜した方向とすることで、グランドシール用蒸気が溝を抜けにくくなり、溝を設けることによるラビリンスシールのシール性の悪化を防止することができる。さらに、前記溝を断面U字型の形状とすることで、突起の一部に応力集中が起きることを防止することができる。
また、前記グランド部にグランドシール用蒸気を供給するための配管のグランド部への入口部にオリフィスを設け、前記グランドシール用蒸気を前記オリフィスで減圧してからグランド部に供給することを特徴とする。
これにより、グランド内に供給されるグランドシール用蒸気の蒸気圧を低下させ、蒸気を乾き側にすることができるため、グランド内でのドレンの形成を抑制することができる。
以上記載のごとく本発明によれば、グランド部でのドレンの発生を抑制するとともに、グランド部で発生したドレンを外部に排出しやすく、グランド部での腐食による減肉を抑制することができるグランド部にグランドシール用蒸気を供給してシールする地熱タービンを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は実施例1に係る地熱タービンを用いた発電設備の系統図であり、従来と同じものである。
地下のマグマによって加熱された蒸気(地熱蒸気)は抗井1で地上に導き出され、セパレータ2を通ることで土砂、水などが分離され、蒸気分は主蒸気として取り出される。該主蒸気は、主蒸気ライン3を介して地熱タービン4に導かれ、ロータ5を回転させて発電機6を稼動させる。前記地熱タービン4でロータ5を回転させた蒸気は復水器7に導かれて冷却されて凝縮され水となり、該水の一部は循環水ポンプ8、冷却塔10を含む循環水ライン9を経てさらに冷却され復水器7で前記蒸気を冷却するための冷却水として使用され、残りの水は地下に戻される。
また前記主蒸気ライン3は主蒸気分岐ライン11に分岐されており、主蒸気ライン3内を通流する主蒸気の一部は主蒸気分岐ライン11へ流れる。主蒸気分岐ライン11に流れた蒸気は、グランドシール用蒸気としてグランド調圧器12で圧力調整されてグランドシール蒸気供給管14を介して地熱タービン4の前部グランド42及び後部グランド43へ導かれグランドシールに用いられる。前記グランドシールに用いられた蒸気は、グランドシール蒸気抜出管15を介してグランド復水器13に導かれて冷却されて凝縮され水となり、前記復水器7に導かれる。
このような発電設備で用いられる実施例1に係る地熱タービン4について図2及び図3を用いて説明する。
図2は実施例1に係る地熱タービン4の構成図であり、図3は実施例1に係る地熱タービンの後部グランド43の構成図である。
図2において5は回転するロータであって複数のタービン翼(動翼)53が取り付けられており、該動翼53全体を覆うようにタービン車室41が設けられている。さらにタービン車室41の前記主蒸気入口側及び出口側にはラビリンスパッキン44を備えた前部グランド42及び後部グランド43がそれぞれ設けられている。前記前部グランド42及び後部グランド43は、回転するタービンロータ5と静止しているタービン車室41との隙間から、ロータを回転させるためにタービン車室41内に導入した主蒸気が漏洩することを防止するために設けられるものである。
前記前部グランド42では、タービン内部側寄りのタービン車室側に、主蒸気分岐ライン11を流れる蒸気をグランド調圧器12へ吸引するための吸引ポートを設け、外気側寄りのタービン車室側に大気圧より負圧のグランド復水器13へ繋がる吸込ポートを設けることで、外気及びタービン内部から漏洩してくる主蒸気を吸引する構造としている。これによりグランドシール用蒸気がラビリンスシールを通過することの抵抗により前部グランド42をシールしている。
また前記後部グランド43では、図3に示すようにシール性をよくするためにロータ5に突起51が設けられており、ラビリンスパッキン44は突起51と対向する位置に配される。
このように構成された後部グランド43では、タービン内部側寄りのタービン車室側にタービンの排気圧力より正圧に調整されたグランドシール蒸気をグランドシール蒸気管14より供給し、該供給されたグランドシール蒸気をラビリンスパッキン44を通過させる抵抗によりシールを行い、該シールを行ったグランドシール用蒸気は外気及びタービン内部から漏洩してくる主蒸気とともに外気側寄りのタービン車室側の下部に設けた吸込ポート45から吸引され、該吸込ポート45の下部に設けた排出口(不図示)からその下部に配設された箱体17に落下して一時的に貯留され、箱体17に接続されたグランドシール蒸気抜出管15を経て大気圧より負圧に調整されたグランド復水器13へ送られる。
なお、このようなグランド部のシール構造で用いられるグランドシール用蒸気は、前述の通り地熱蒸気をセパレータ2を通して土砂、水等を分離した蒸気であるから、蒸気中に硫化水素、塩分などの腐食性成分や、シリカ、カルシウムなどのスケール成分が含まれている。
図4は箱体17の斜視図である。箱体17は上部に蒸気吸込口176を有していて、該蒸気吸込口176が前記吸込みポート45の下部に設けた排出口(不図示)と対向し、前記吸込ポート45と箱体17とが連通されるような位置に配置される。
箱体17の大きさは特に制限はないが、箱体の縦、横及び高さの何れの寸法もグランドシール蒸気抜出管15の径よりも小さくならないようにすることが好ましい。またタービンロータ5やその他の機器の配置上邪魔にならない程度まで大きくすることができる。
このようにして、吸込ポート45の下方に設けた排出口と連通された箱体17を設けることによって、後部グランド43でグランドシール用蒸気が結露することで発生したドレンの前記排出口からの排出が促進され、後部グランド43内でのドレンの滞留を減少させることができ、後部グランド43の腐食を抑制することができる。
また前記箱体は、グランド部から排出されたドレンを一時的に滞留させるバッファーの役割を果たすため、地熱タービン運転開始時のようなドレンの発生量が多いときにもグランド部からのドレンの排出が可能となる。
さらに、グランドシール用蒸気中に含まれるシリカ、カルシウムなどのスケール成分が析出した場合も、該スケール成分は箱体17内で析出するため、グランドシール抜出管15内にスケール成分が付着して通路を狭くなることを防止することができる。
また箱体17には開閉可能な点検口175を設けている。開閉可能な点検口175を設けておくことで、大量に前記スケール成分が箱体17内で析出した場合においても地熱タービン4運転停止時に点検口175を開けて簡単に箱体内の掃除を行うことができる。
実施例2に係る地熱タービンを用いた発電設備の系統は、図1に示した実施例1の発電設備の系統と同様であるため説明を省略する。
図5は実施例2に係る地熱タービンの構成図である。図2と同一符号は同一物を表し、説明を省略する。
実施例2においては、図2に示した実施例1に係る地熱タービンの構成に加えて、後部グランド43の外周を囲繞するように覆う断熱材16が設けられている。
後部グランド43の外周側はグランドシール用蒸気より低温である外気に晒されているが、後部グランド43の外周を囲繞するように断熱材16で覆うことで、後部グランド43の外気による冷却を抑制することができ、後部グランド43内の温度をグランドシール蒸気温度と近い温度とすることができる。
従って、後部グランド43でのグランドシール用蒸気の温度低下によって生じる結露によるドレン発生を抑制することができ、後部グランド43の腐食を抑制することができる。
実施例3に係る地熱タービンを用いた発電設備の系統は、図1に示した実施例1の発電設備の系統と同様であるため説明を省略する。
図6は実施例3に係る地熱タービンの構成図である。図1及び図5と同一符号は同一物を表し、説明を省略する。
実施例3においては、図5に示した実施例2に係る地熱タービンの構成に加えて、前記グランドシール蒸気供給管14を後部グランド43の外周に沿って円周状に配置した巻装部14aを設け、グランドシール用蒸気は前記巻装部14a内を通流してから後部グランド43内に導入されるようにしている。また図6では巻装部14aで後部グランド43aを2周させているが、周回数は特に限定されるものではない。なお断熱材16は図6に示したように前記巻装部14aと後部グランド43をまとめてその外周を囲堯するように覆って設ける。
後部グランド43の外周に沿って円周状に配置された巻装部14aを設け、グランドシール用蒸気が巻装部14aを通流することで、後部グランド43が加温され後部グランド43内の温度をグランドシール蒸気温度と略同じ温度とすることができる。
従って後部グランド43でのグランドシール用蒸気の温度低下が起きにくくなり、そのため後部グランド43内でのグランドシール用蒸気の温度低下によって生じる結露によるドレン発生を抑制することができる。
実施例4に係る地熱タービンを用いた発電設備の系統は、図1に示した実施例1の発電設備の系統と同様であるため説明を省略する。
図7は実施例4に係る地熱タービンの構成図である。図5と同一符号は同一物を表し、説明を省略する。
実施例4においては、図5に示した実施例2に係る地熱タービンの構成に加えて、グランドシール蒸気供給管14の後部グランド43入口部にオリフィスを設け、該オリフィスで後部グランド43に供給されるグランドシール用蒸気の蒸気圧を低下させるようにしている。
グランドシール蒸気供給管14にオリフィスを設け、グランドシール用蒸気を減圧することで、後部グランド43に供給される蒸気を乾き側にすることができるため、後部グランド43内でのドレンの形成を抑制することができる。
図8(A)は実施例5に係るタービンロータ5の部分斜視図であり、図8(B)は図8(A)におけるB部拡大図である。実施例5においては図2に示した実施例1に係る地熱タービンの構成に加えて、図8(A)(B)に示したように前記突起51に断面U字型の溝52を設けている。
前記U字型溝52は、タービンロータ5の軸方向に対して周方向に傾斜した方向となるように設けられている。
前記突起51に前記U字型溝52を設けることで、ドレンが該溝52内を流れるため、前記突起によるグランド内でのドレンの流れの阻害を防止することができる。さらに、U字型溝52をタービンロータ5の軸方向に対して周方向に傾斜した方向とすることで、グランドシール用蒸気が溝を抜けにくくなり、溝を設けることによるラビリンスパッキン44によるシール性の悪化を防止することができる。さらに、前記U字型溝は断面U字型の形状としているため、溝を設けることで突起51の一部に応力集中が起きることを防止できる。
グランド部でのドレンの発生を抑制するとともに、グランド部で発生したドレンを外部に排出しやすく、グランド部での腐食による減肉を抑制することができるグランド部にグランドシール用蒸気を供給してシールする地熱タービンとして利用することができる。
実施例1に係る地熱タービンを用いた発電設備の系統図であり、従来の地熱タービンを用いた発電設備の系統図も兼ねる。 実施例1に係る地熱タービンの構成図である。 実施例1に係る地熱タービンの後部グランドの構成図である。 箱体の斜視図である。 実施例2に係る地熱タービンの構成図である。 実施例3に係る地熱タービンの構成図である。 実施例4に係る地熱タービンの構成図である。 図8(A)は実施例5に係るタービンロータ5の部分斜視図であり、図8(B)は図8(A)におけるB部拡大図である。 従来の地熱タービン4の構成図である。
符号の説明
1 抗井
2 セパレータ
3 主蒸気ライン
4 地熱タービン
5 ロータ
11 主蒸気分岐ライン
12 グランド調圧器
14 グランドシール蒸気供給管
15 グランドシール蒸気抜出管
16 断熱材
17 箱体
41 タービン車室(タービンケーシング)
42 前部グランド
43 後部グランド
44 ラビリンスパッキン
51 突起
53 タービン翼(動翼)
175 点検口
176 蒸気吸込口

Claims (5)

  1. 複数のタービン翼が取り付けられ地熱蒸気を用いて回転可能なタービンロータと、静止していて前記複数のタービン翼全体を覆うタービンケーシングと、前記タービンロータが前記タービンケーシングを貫通する部分で前記タービンケーシングの内側に前記タービンロータに対向してラビリンスシールが設けられたグランド部とを有し、前記グランド部に前記地熱蒸気の一部を圧力調整してグランドシール用蒸気として供給して前記タービンケーシング内の地熱蒸気の漏出を抑制する地熱タービンにおいて、
    前記グランド部に供給されたグランドシール用蒸気の排出口を前記グランド部の最下部に備え、
    前記排出口と連通された箱体を前記排出口の下方に設け、
    前記グランド部に供給されたグランドシール用蒸気とグランド部で生成したドレンとを前記箱体を介して外部に排出するとともに、前記箱体は、縦、横、及び高さのいずれの寸法も該箱体からグランドシール蒸気を排出するグランド蒸気抜出管の径より大きく形成されてグランド部から排出されたドレンを一時的に滞留させるバッフアーの役割を果たすとともに、該箱体の側面には開閉可能な点検口が設けられていることを特徴とする地熱タービン。
  2. 前記グランド部が、その外周を囲繞するように断熱材で覆われていることを特徴とする請求項1記載の地熱タービン。
  3. 前記グランド部にグランドシール用蒸気を供給するための配管を、前記グランド部の外周に沿って円周状に配置し、
    前記グランドシール用蒸気を、前記グランド部の外周に沿って円周状に配置された配管内を通流させてから、前記グランド部に供給することを特徴とする請求項1又は2記載の地熱タービン。
  4. 前記グランド部に設けたラビリンスシールと対向する位置のタービンロータに複数の突起を形成し、
    該突起に、前記タービンロータの軸方向に対して周方向に傾斜した方向に断面U字型の溝を設けたことを特徴とする請求項1〜3何れかに記載の地熱タービン。
  5. 前記グランド部にグランドシール用蒸気を供給するための配管のグランド部への入口部にオリフィスを設け、前記グランドシール用蒸気を前記オリフィスで減圧してからグランド部に供給することを特徴とする請求項1〜4何れかに記載の地熱タービン。
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