JP2001248756A - 調節弁用漏水回収装置 - Google Patents

調節弁用漏水回収装置

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JP2001248756A
JP2001248756A JP2000060850A JP2000060850A JP2001248756A JP 2001248756 A JP2001248756 A JP 2001248756A JP 2000060850 A JP2000060850 A JP 2000060850A JP 2000060850 A JP2000060850 A JP 2000060850A JP 2001248756 A JP2001248756 A JP 2001248756A
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leak
valve
control valve
bonnet
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Yutaka Oshima
豊 大嶋
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Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パッキング抑えの締め増しによるパッキング
力強化に反して、調整弁を流動する流体が漏洩した際
に、その漏洩水を確実に回収し、収納タンクに収納可能
とする。 【解決手段】 蒸気タービン発電システムを構成する各
種機器の間に敷設された複水又は給水配管に設けられ、
復水又は給水の流路とこの流路の開閉と流量を制御する
弁25とを有するボディ21と、弁を開閉駆動制御する
弁棒27を軸支すると共に、弁棒が外部に延出されたボ
ンネット28からなる調節弁において、調節弁の弁棒が
外部に延出されたボンネット頭部周辺部を覆うように設
けられた漏水受け部11と、漏水受け部に貯水された漏
水を吸引排水するディフューザ13と、ディフューザで
吸引排水された漏水を冷却する空冷却部14と、空冷却
部で冷却された漏水を貯蔵する貯蔵タンク15とで構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸気タービン発電
システムを構成する各種機器の間に敷設された復水また
給水配管途中に用いる調節弁に関し、特に調節弁から漏
水が生じた際に、その漏水を回収する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、火力や原子力発電システムは、
石炭、石油、またはガス等の燃焼させた熱エネルギーや
原子核分裂で生じる熱エネルギーを用いてボイラーで高
温・高圧蒸気を生成し、この高温・高圧蒸気によりター
ビンを高速回転させ、タービンに連結した発電機により
電力を取り出している。
【0003】このような高温・高圧蒸気(以下、単に蒸
気という)を駆動源とする発電システムの概要を図3を
用いて説明する。図3は、従来の蒸気タービン発電シス
テムの駆動系を示すブロック図である。
【0004】ボイラー51は、ボイラー51内に給水さ
れた水を前記熱エネルギーによって蒸気を生成し、その
蒸気を配管を介してタービン53に供給される。タービ
ン53は、高圧タービン、中圧タービン、及び低圧ター
ビン等を高圧・中圧タービン、または高圧・低圧タービ
ンのように組み合わせて構成されている。ここでは、高
圧タービン54,中圧タービン55,及び低圧タービン
56の組み合わせからなるタービン53を用いて説明す
る。
【0005】前記ボイラー51から供給された蒸気は、
最初に高圧タービン54に供給される。この高圧タービ
ン54を回転駆動した蒸気は、高圧タービン54から中
圧タービン55に供給されて、中圧タービン55を回転
駆動する。前記中圧タービン55を回転駆動した蒸気の
温度及び圧力は低下しているために、中圧タービン55
を回転駆動した蒸気は、ボイラー51に戻されて、再加
熱器52で再加熱される。この再加熱器52で再加熱さ
れた蒸気は、低圧タービン56に供給される。前記高
圧、中圧、及び低圧タービン54〜56の回転駆動によ
り、タービン53に連結された発電機57が回転駆動し
発電がなされる。
【0006】前記タービン53の低圧タービン56を回
転駆動させた蒸気は、配管を介して、復水器58に供給
される。この復水器58は、前記ボイラー51で蒸気を
生成する水として再利用するために、蒸気を復水するも
のである。復水器58は、前記タービン53からの排気
蒸気を効率よく復水させるために復水器58内を絶対真
空とするための真空器が併設されている。
【0007】前記復水器58で生成された復水は、復水
ポンプ59によって給送され、脱気等の処理器60で復
水に含まれる酸素や炭酸ガス等を除去した後、給水ポン
プ61を介して、前記ボイラー51に再給水される。
【0008】この給水ポンプ61から前記ボイラー51
に復水を直接給水すると、ボイラー51の熱効率が低下
するために、加熱温度の異なる複数の給水加熱器62a
〜62nを用いて、徐々に給水温度を加熱上昇させて前
記ボイラー51に給水している。この給水加熱は、発電
設備毎に異なるが、複数の給水加熱器62を用いて、異
なる加熱条件の基で給水を順次加熱している。
【0009】また、これら給水加熱器62a〜62nに
おける加熱源は、前記タービン53の途中から一部抽気
した蒸気を用いている。さらに、これら給水加熱器62
a〜62nにおける加熱効率を向上させるために、前記
復水器58に設けた真空器で給水加熱器62a〜62n
内を異なる圧力にしている。例えば、給水加熱器62a
は0.7HP(High Pressure)、給水加
熱器62bは0.5HP等に設定されている。
【0010】つまり、前記給水ポンプ61から供給され
た復水は、給水加熱62nから給水加熱62aへと順次
加熱されて、ボイラー51に再給水される。このとき、
前記タービン53から抽気されて各給水加熱器62a〜
62nで前記復水を加熱する蒸気は、前記復水器58に
よる真空圧力により、復水されてドレインとして各給水
加熱器62a〜62n内に生成される。この給水加熱器
62a〜62nに生成されたドレインは、排出しないと
給水加熱器62の加熱効率が低下する。このため、各給
水加熱器62a〜62nの間に調節弁63a〜63mを
配置する。これにより、給水加熱器62aのドレイン
は、給水加熱器62aと給水加熱器62bとの圧力差に
より、調整弁63aを介して、給水加熱器62bに排出
される。次の給水加熱器62bは、前記給水加熱器62
aから排出されたドレインと、給水加熱器62bで生成
されたドレインを調整弁63bを介して、次段の給水加
熱器62へと排出し、最終段の給水加熱器63nから排
出されたドレインは、復水ポンプ58に供給される。
【0011】次に、前述した蒸気タービン発電システム
において、前記給水加熱器62a〜62nの間に設けら
れるドレイン用の調整弁63a〜63mの構成につい
て、図4を用いて説明する。図4は、従来の調整弁の構
成を示す断面図である。
【0012】前述の調整弁63に用いる調整弁20は、
ボディ21とボンネット28からなっている。ボディ2
1は、ボディ21を刳り抜いて生成された、例えば、前
記給水加熱器62aのドレイン排出孔(図示せず)に接
続された配管が接続されるドレイン流入口22と次段の
給水加熱器62bのドレイン供給口(図示せず)に接続
された配管が接続されるドレイン流出口23を有する流
路が形成されている。それら流入口22と流出口23と
の間の流路には、弁25で開閉される開口24が設けら
れている。
【0013】この弁25は、弁支持体26の先端側に固
定されており、かつ、弁支持体26の他端には、弁棒2
7が固定されている。前記ボディ21の図中上部には、
前記弁25が固定された弁支持体26を前記開口24に
対して挿入配置する開口部24aと、その開口部24a
に前記弁棒27を回動自在に保持する弁棒支持部材24
bが配置されている。前記弁25は、前記弁棒27の回
転駆動により図中上下方向に摺動して前記開口24を開
閉し、図中矢印方向に前記ドレイン流入口22からドレ
イン流出口23へとドレインが流動する。
【0014】前記ボディ21の図中上面開口部24aに
は、弁棒27を挿通する軸穴31を中央部に設けたボン
ネット28が配置されている。このボンネット28は、
前記ボディ21の図中上面の開口部24aに密着接合さ
れる。前記ボディ21とボンネット28の密着接合は、
ボディ21の上面の開口部24aの周面部に植設された
ネジ29をボンネット28の図中下面に設けたネジ穴に
挿通させて、ナット30で締結している。なお、ボディ
21の上面とボンネット28の下面との接合面は、水密
的に接合させるためのパッキングを介在させている。
【0015】前記ボンネット28の軸穴31には、パッ
キングリング32が収納配置するスペースが設けられ、
この軸穴31に挿通される前記弁棒27を水密的に軸止
している。前記弁棒27と軸穴31との間に介在された
パッキングリング32は、ボンネット28の図中上部の
軸穴31の開口から挿入され、かつ、中央部に前記弁棒
27を挿通する穴を有するパッキング抑え32aで図中
弁25側に押圧されている。このパッキング抑え32a
は、中央部に前記弁棒57を挿通する穴と、後述するパ
ッキングリング抑え用ネジ34が挿通するネジ穴を有す
る固定片33で押圧されている。前記固定片33は、中
央部に前記弁棒27を挿通さる弁棒挿通穴と、かつ、前
記ボンネット28の図中上端に植設されたパッキングリ
ング抑え用ネジ34を挿通させるネジ穴を有している。
この固定片33に弁棒27とパッキングリング抑え用ネ
ジ34を挿通後、締め付けナット35で締め付ける。こ
れにより、前記固定片33でパッキング抑え32aは、
図中下方向に押圧される。この固定片33とパッキング
抑え32aの図中下方向への押圧により、パッキングリ
ング32は、軸穴31と弁棒27との間を水密的に密閉
する。
【0016】この種の調節弁20は、流路開閉と流量の
調節のために、前記弁棒27を回動駆動して、前記弁2
5による開口24を開閉したり、開口量を調節してい
る。このため、前記弁棒27と軸穴31の間のパッキン
グリング32は、摺動接触状態を繰り返すことになる。
これにより、前記パッキングリング32の経時変化によ
りパッキング力が低下する。このパッキング力が低下す
ると、前記固定片33の締め付けナット35を締め増し
して、パッキング抑え32aからパッキングリング32
に与える押圧力を増やして、パッキングリング32によ
る水密性を高めている。
【0017】または、前記ボンネット28の側面から前
記パッキングリング32に対して、バルブ36を配置し
て、このバルブ36から水等を供給して、前記パッキン
グリング32に圧力を加えて水密性を高めことも行われ
ている。
【0018】しかしながら、このパッキングリング32
に対してバルブ36を介して圧力を加えると、その圧力
用水が前記パッキングリング32と軸穴31及び弁棒2
7を伝わって前記ドレイン流入口22と流出口23の間
の流路内に漏洩混入する恐れがある為に、調節弁20を
流通する流体に他の液体が混入しても問題が生じない場
合に用いられる。
【0019】一方、前記調節弁20を流動する流体に他
の流体が混入することが望ましくない場合は、前記パッ
キングリング32に対してバルブ36を介して圧力を加
えることはできない。
【0020】しかし、前記締め付けナット35の締め付
け力によるパッキング抑え32aを介したパッキングリ
ング32のパッキング力強化により弁棒27と軸穴31
の水密性維持を図っても、前記弁棒27は、弁25によ
る開口24の開閉と流量調節のために、回転駆動させる
必要があり、特にパッキングリング32が経時変化する
と弁棒27と軸穴32をパッキングリング32で完全に
水密密閉することはできなくなる。このため、前記弁棒
27とパッキングリング32と軸穴31を伝わって、若
干の流体が調節弁20から漏洩する。
【0021】この弁棒27と軸穴31及びパッキングリ
ング32を伝って漏洩する漏水が、調節弁20の外周辺
に流出散乱すると、調節弁20周辺に設置されている他
の機器に悪影響を与えることになる。
【0022】このような場合には、前記バルブ36に温
度計測器37と吸引器38を設けて、この吸引器38
で、パッキングリング32に漏洩した漏水を吸引するこ
とで、調節弁20の周辺への漏水漏洩を防止している。
また、前記吸引器38で吸引した漏水の温度を温度計測
器37で計測し、その温度を監視することで、前記パッ
キングリング32の劣化や漏洩量の判断が可能となる。
【0023】すなわち、漏水の温度が低い場合は、漏水
の漏洩速度は遅く漏洩量も少ないと判断でき、温度が高
いと漏洩速度も速く漏洩量も多いと判断できる。この温
度計測器37の計測結果を用いて、前記締め付けナット
35を締め増しして前記パッキング抑え32aによりパ
ッキングリング32の押圧力を大きくして、漏洩をなく
したり、または最小にすることが可能としている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の蒸気タ
ービン発電システムにおいて、ボイラーからタービン発
電機に供給する蒸気配管、タービン発電機から排出した
蒸気を復水して、再加熱して前記ボイラーに環流させる
復水及び給水配管、または給水加熱器の熱源として利用
した蒸気配管やその蒸気の復水ドレインの排出配管等の
各種配管途中には、調節弁が配置されて、それら配管を
流れる流体の流量調節や流動開閉を行っている。この調
節弁を流れる流体が漏洩しないように弁を駆動する弁棒
の周辺には、パッキングリングを介在させて、前記弁棒
を水密的に軸止している。
【0025】しかし、前記調節弁は、流量調節や流動開
閉のために、弁棒を回転駆動させるために、前記弁棒と
前記パッキングリングとの間に経時変化により微少の隙
間が生じ、調節弁を流動する流体が前記弁棒とパッキン
グリングの微少隙間を介し漏洩することがある。
【0026】このため、前記パッキングリングの経時変
化に応じてパッキング抑えを介して機械的に押圧してい
る固定片の締め付けナットを締め増して、前記パッキン
グリングのパッキング力を強めたり、又は、前記パッキ
ングリングが配置されている側面にバルブを配置して、
前記パッキングリングに浸透した漏洩水を前記パルプに
接続した吸引器で吸引して、漏洩水を収納タンク内に回
収することなどが行われている。
【0027】しかしながら、前記パッキングリングの経
時変化が進み、前記パッキングリング抑えの締め増しを
行い、かつ、パッキングリングに浸透した漏洩水の吸引
器による吸引量以上に漏洩水が生じると、前記弁棒とパ
ッキングリングの間から外部に漏水することになり、調
節弁周辺に漏洩されることになる。
【0028】このように従来の調節弁は、弁棒と弁棒を
回動支持する軸穴との間のパッキングリングが経時変化
し、このパッキングリングのパッキング力を強化するた
めにパッキングリングの締め増しを行っても、調節弁か
ら漏洩水する。この漏洩水を前記パッキングリングに挿
通したバルブを介して、吸引器で吸引する能力以上の漏
洩水が生じると、前記弁棒とパッキングリングの間から
調節弁外に漏洩する課題があった。
【0029】また、この調節弁からの漏洩が一旦生じる
と、調節弁周辺に漏洩水が流出散乱して、その漏洩水の
回収や清掃作業に多くの時間と人手を要する課題があっ
た。
【0030】本発明は、調節弁のパッキングリングに浸
透した漏洩水を吸引器で吸引収集するとともに、パッキ
ング抑えの締め増しによるパッキングリングのパッキン
グ力強化に反して、調整弁を流動する流体が漏洩した際
に、その漏洩水を確実に回収し、収納タンクに収納可能
とする調節弁用漏水回収装置を提供することを目的とす
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明の調節弁用漏水回
収装置は、蒸気タービン発電システムを構成する各種機
器の間に敷設された復水又は給水配管に設けられ、復水
又は給水の流路とこの流路の開閉と流量を制御する弁と
を有するボディと、この弁を開閉駆動制御する弁棒を軸
支すると共に、この弁棒が外部に延出されたボンネット
からなる調節弁おいて、前記調節弁の前記弁棒が外部に
延出された前記ボンネット頭部周辺部を覆うように設け
られた漏水受け部と、前記漏水受け部に貯水された漏水
を吸引排水する吸引排水部と、前記吸引排水部で吸引排
水された漏水を冷却す空冷却部と、前記冷却部で冷却さ
れた漏水を貯蔵する貯蔵タンクとを具備したことを特徴
とする。
【0032】本発明の調節弁用漏水回収装置の漏水受け
部は、耐食性の金属部材を用いて上面と下面を有する中
空円筒状を中心軸方向に二分割されて形成され、前記上
面の中央部には、前記弁棒に嵌合される弁棒嵌合孔を有
し、前記下面の中央部には、前記ボンネットの頭部が嵌
合するボンネット嵌合孔を有し、かつ、前記二分割され
た中空円筒部の一方の外側面に蝶番、他方の外側面に止
め金具を配置したことを特徴とする。
【0033】また、本発明の調節弁用漏水回収装置の吸
引排水部は、漏水流入口近傍にエアーを吹き付け、その
エアーの流動により漏水を吸引排水するディフューザを
用いたことを特徴とする。
【0034】さらに、本発明の調節弁用漏水回収装置の
冷却部は、放熱性の優れた金属部材で形成された配管を
複数箇所で折曲して蛇行状に形成すると共に、その蛇行
状の配管の外周部に複数の放熱フィンを設け、前記蛇行
状の配管内を流通する漏水の熱を前記配管と放熱フィン
を介して外気中に放熱させることを特徴とする。
【0035】本発明の調節弁用漏水回収装置により、調
節弁の弁棒を水密的に軸止しているパッンキングリング
が経時変化して、流通する復水又は給水が漏水した際
に、前記漏水受け部で一時貯水し、その貯水された復水
また給水を冷却した後、貯蔵タンクに回収する。
【0036】この結果、調節弁周辺に漏水を散乱するこ
ともなく、大気温度化された復水又は給水を貯蔵タンク
ごと密閉又は廃棄処理が可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は本発明に係る
調節弁用漏水回収装置の一実施の形態を示すブロック図
で、図2(a)は本発明に係る調節弁用漏水回収装置に
用いる漏水受けの構成を示す斜視図で、図2(b)は本
発明に係る調節弁用漏水回収装置に用いる空冷却器の構
成を示す説明図である。なお、図1において、図4と同
じ部分は同一符号を付して詳細説明を省略する。
【0038】図1に示すように、調節弁20のボンネッ
ト28の上部に設けたパッキングリング抑え用ネジ34
が設けられた部分と前記パッキングリング抑え32aを
押圧固定する固定片33及び締め付けナット35等から
なるボンネット28の頭部を覆うように漏水受け11を
配置する。
【0039】この漏水受け11は、図2(a)に示すよ
うに、耐食性の金属部材を用いて、上面と下面とを有す
る中空円筒状のドーナツ形状に形成されている。この漏
水受け11は、中心部に前記調節弁20の弁棒27に嵌
合する弁棒嵌合孔11bが設けられた円板状の上面11
aと、中心部に前記調節弁20のボンネット28の上部
のパッキングリング締め付け用ネジ34が植設された外
周部に嵌合するボンネット嵌合孔11eが設けられた円
板状の下面11dと、および前記上面と11aと下面1
1dの外周を覆い連結する円筒状の側面板11cで構成
されている。
【0040】この漏水受け11は、中心軸方向に二分割
されており、その二分割された一方の側面板11cに
は、蝶番11gが設けられ、他方の側面板11cには、
留め金11hと留め具11iが設けられている。
【0041】つまり、前記二分割された漏水受け11
は、蝶番11gを境に、前記弁棒嵌合孔11bで弁棒1
7を、ボンネット嵌合孔11eで前記ボンネット28の
上部外周部を嵌合して、前記留め金11hと留め具11
iで固定する。なお、前記二分割された漏水受け11の
前記弁棒嵌合孔11bとボンネット嵌合孔11eと、及
び弁棒27とボンネット28の上部外周との接触する部
分には、パッキングを設けて水密的に固定されるように
する。また、前記に分割された漏水受け11の上面11
a、11d、及び側面板11cの相互の分割面も同様に
パッキングを設けて水密的に固定されるようにする。
【0042】これにより、前記調節弁20のボンネット
28の頭部の軸穴31とパッキング抑え32aの間から
漏水した際に、その漏水は前記漏水受け11の内部の中
空部に滴下する。
【0043】前記漏水受け11の下面11dの近傍の側
面板11cには、排水パイプ11fが設けられ、この排
水パイプ11fから漏水受け11の中空部に貯水された
漏水を排出させる。この排水パイプ11fには、高温高
圧ホース12の一端が固着され、他端には、ディフュー
ザ13が接続されている。このディフューザ13は、前
記高温高圧ホース12が接続された排水入口に漏斗状の
排水受けを設け、その漏斗状の排水受けの周辺にエアー
を吹き付け、このエアーによる前記排水受けの入口と出
口との圧力差により前記漏水受け11に貯水された漏水
が前記高温高圧ホース12を介して吸引するものであ
る。また、ディフューザ13に代えて、排水ポンプを用
いて前記漏水受け11に貯水された漏水を吸引しても良
い。
【0044】このディフューザ13で吸引された前記漏
水は、空冷却器14に給送されて前記漏水を冷却した
後、貯蔵タンク15にその冷却漏水を貯蔵する。前記デ
ィユーザ13で吸引された漏水は、前述したように給水
加熱器62で再加熱用として用いた蒸気の復水のため、
高い温度を有している。このため、空冷却器14で放熱
して大気温度程度まで冷却する。
【0045】前記空冷却器14は、図2(b)に示すよ
うに熱伝導性の優れた金属パイプ14bを所定の寸法間
隔で折曲蛇行させた形状に形成し、このパイプ14bの
一端部に前記ディフューザ13で吸引された漏水を流入
させる流入口14aを設け、かつ、このパイプ14bの
他端部に漏水を流出させる流出口14cを設けている。
さらに、前記パイプ14bの外周面には、複数の放熱フ
ィン14dが設けられている。
【0046】つまり、このパイプ14bの流入口14a
から流入された漏水は、前記パイプ14b内を流通中
に、漏水の熱がパイプ14bと放熱フィン14dによっ
て、外気へと放熱される。なお、この空冷却器14に対
して、強制的に外気温度のエアーを送風することによ
り、漏水熱の放熱効果を高めることも可能である。
【0047】以上説明したように、タービン53を駆動
させた蒸気を復水して、その復水を再度加熱してボイラ
ー51に給水する際に、前記タービン53を駆動する蒸
気の一部を抽気して、その抽気蒸気で前記給水を複数段
の給水加熱器62で加熱する蒸気タービン発電機システ
ムにおいて、前記蒸気や復水又は給水を各種機器に給送
する配管途中に設けられる調整弁20は、前記締め付け
ナット35による締め付けにより、前記パッキング抑え
32aを介して前記パッキングリング32を押圧して、
前記軸穴31と弁棒27との間の隙間に適切なパッキン
グ力与えて水密的にしたり、及び前記パッキングリング
32が配置された軸穴31に貫通されたバルブを介して
前記パッキングリング32に浸透した漏水を前記吸引器
38で吸引したりして、前記調節部20からの漏水を防
止している。
【0048】しかし、前記パッキングリング32が経時
変化した際に、前記締め付けナット35を締め増しして
前記パッキング抑え32aを介してパッキングリング3
2のパッキング力を強化しても、前記吸引器38で前記
パッキングリング32に浸透した漏水が吸引容量以上漏
水すると前記弁棒27と軸穴31及びパッキング抑え3
2aの間から外部へと漏水する。
【0049】この調節弁20の弁棒27とパッキングリ
ング抑え32aの間から漏水が生じた際に、前記漏水受
け11で漏水を貯水し、かつ、その漏水をディフューザ
13で吸引排水した後、冷却して貯蔵タンクに貯蔵する
ことで、前記漏水が調節弁20の周辺に散乱することが
なくなる。
【0050】また、前記調節弁20のパッキングリング
32に浸透した漏水を吸引器38で吸引する際に、温度
計測器37での吸引漏水の温度を計測監視することで、
前記パッキングリング32の水密性の劣化判断ができ、
このパッキングリング32aの交換作業を行うまでの間
に前記調節弁20から漏洩した漏水は、確実に前記漏水
受け11で貯水し、かつ、貯蔵タンクに一時保管可能と
なる。
【0051】
【発明の効果】本発明により、各種機器の間で給送され
る蒸気や復水又は給水用パイプに設けられた調節弁の弁
棒を水密的に軸止するパッキングリングが経時変化した
際に生じるパッキングリングと弁棒の間からの漏水は、
調節弁頭部に設けた漏水受けにより、一時貯水し、その
一時貯水した漏水を冷却貯蔵させることで、調節弁周辺
への漏水の散乱を確実に防止できる。
【0052】また、前記貯蔵タンクに貯蔵された漏水が
汚染物質を含む場合には、前記調節弁の保守時に漏水が
貯蔵された貯蔵タンクを密閉した後、搬送することが可
能となり、汚染物質の拡散が防止できる効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る調節弁用漏水回収装置の一実施の
形態を示すブロック図。
【図2】図2(a)は本発明に係る調節弁用漏水回収装
置に用いる漏水受けの構成を示す斜視図、図2(b)は
本発明に係る調節弁用漏水回収装置に用いる空冷却器の
構成を示す説明図。
【図3】従来の蒸気タービン発電システムの駆動系を示
すブロック図。
【図4】従来の調整弁の構成を示す断面図。
【符号の説明】
11…漏水受け 12…高温高圧ホース 13…ディフューザ 14…空冷却器 15…貯蔵タンク 20…調節弁 21…ボディ 22…ドレイン流入口 23…ドレイン流出口 24…開口 25…弁 26…弁支持体 27…弁棒 28…ボンネット 29…ネジ 30…ナット 31…軸穴 32…パッキングリング 33…固定片 34…パッキングリング抑え用ネジ 35…締め付けナット 36…バルブ 37…温度計測器 38…吸引器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸気タービン発電システムを構成する各種
    機器の間に敷設された復水又は給水配管に設けられ、復
    水又は給水の流路とこの流路の開閉と流量を制御する弁
    とを有するボディと、この弁を開閉駆動制御する弁棒を
    軸支すると共に、この弁棒が外部に延出されたボンネッ
    トからなる調節弁おいて、 前記調節弁の弁棒が外部に延出された前記ボンネット頭
    部周辺部を覆うように設けられた漏水受け部と、 前記漏水受け部に貯水された漏水を吸引排水する吸引排
    水部と、 前記吸引排水部で吸引排水された漏水を冷却する冷却部
    と、 前記冷却部で冷却された漏水を貯蔵する貯蔵タンクと、 を具備したことを特徴とする調節弁用漏水回収装置。
  2. 【請求項2】前記漏水受け部は、耐食性の金属部材を用
    いて上面と下面を有する中空円筒状を中心軸方向に二分
    割されて形成され、前記上面の中央部には、前記弁棒に
    嵌合される弁棒嵌合孔を有し、前記下面の中央部には、
    前記ボンネットの頭部が嵌合するボンネット嵌合孔を有
    し、かつ、前記二分割された中空円筒部の一方の外側面
    に蝶番、他方の外側面に止め金具を配置したことを特徴
    とする請求項1記載の調節弁用漏水回収装置。
  3. 【請求項3】前記吸引排水部は、漏水流入口近傍にエア
    ーを吹き付け、そのエアーの流動により漏水を吸引排水
    するディフューザを用いたことを特徴とする請求項1記
    載の調節弁用漏水回収装置。
  4. 【請求項4】前記冷却部は、放熱性の優れた金属部材で
    形成された配管を複数箇所で折曲して蛇行状に形成する
    と共に、その蛇行状の配管の外周部に複数の放熱フィン
    を設け、前記蛇行状の配管内を流通する漏水の熱を前記
    配管と放熱フィンを介して外気中に放熱させることを特
    徴とする請求項1記載の調節弁用漏水回収装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200465918Y1 (ko) 2011-06-01 2013-03-25 한전케이피에스 주식회사 에어 구동 밸브 스템의 조정장치
JP2013221563A (ja) * 2012-04-16 2013-10-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 弁、及びこれを備えているプラント
WO2024050416A1 (en) * 2022-08-31 2024-03-07 Dresser, Llc Re-couping actuating media used to operate a control valve

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