JP4936432B2 - ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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本発明は、低反り性で、本来樹脂が有する靭性・品位を保持したポリアセタール樹脂組成物を高い生産性で製造する方法に関する。
ポリアセタール樹脂は機械的性質、耐薬品性、摺動性等のバランスに優れ、且つ、その加工が容易であることにより代表的なエンジニアリングプラスチックとして、電気・電子部品、自動車部品その他の各種機械部品を中心として広く利用されている。しかし、近年その利用範囲の拡大に伴い、次第に高度な特性が要求される傾向にある。
反り性を改善するために流動性の高いポリアセタール樹脂を用いることがある。しかし、高流動性のポリアセタール樹脂は、一般に分子量が低いため靭性が低下する傾向がある。これを改善するため、分子量の異なるポリアセタール樹脂を混合することが有効と考えられた。
例えば、分子量分布の広いポリアセタール樹脂として、Mw/Mnが2.5〜10の樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この公報に記載の分子量調整剤を多段で添加する方法では重合時に生じるトランスアセタール反応により広い分子量分布を有するポリマーを得ることは難しい場合があった。
また、特定の融点のメルトインデックスが1g/10分未満のポリアセタールコポリマー30〜90重量%とメルトインデックスが1〜100g/10分のポリアセタールコポリマー70〜10重量%からなるポリアセタール樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この公報に記載の製造方法と本発明の製造方法とは、連鎖移動剤の添加方法が異なり、反り性を改善するためには不十分なものであった。
特開2000−169668号公報 特開2001−234025号公報
低反り性で、靭性を付与したポリアセタール樹脂組成物を容易に得ることが可能であれば、その特性を生かした幅広い組成物や構造部品又は機構部品など多くの用途への展開が期待できる。本発明はかかる実状に鑑み、低反り性で、本来樹脂が有する靭性・品位を保持したポリアセタール樹脂組成物を高い生産性で製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、重合時の連鎖移動剤の分散を改善したMFRの異なる樹脂を混合し、かつ溶融混練時の樹脂の熱的ダメージを低減することにより、低反り性で、樹脂本来樹脂が有する靭性・品位を保持したポリアセタール樹脂組成物を高い生産性で製造することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち本発明は、以下に記載するとおりのポリアセタール樹脂組成物の製造方法及び該製造方法によって得られたポリアセタール樹脂組成物に関する。
[1] MFRがそれぞれ異なるポリアセタール樹脂(A)とポリアセタール樹脂(B)(但し、[(A)のMFR]<[(B)のMFR])からなる樹脂組成物の製造方法において、各樹脂(A)及び(B)のそれぞれを、モノマー、連鎖移動剤および重合溶媒を含む原料混合溶液を反応器内で重合反応させて得るに際し、連鎖移動剤をモノマーおよび/または重合溶媒に添加し、かつ、原料を重合器に供給する前に実質的に混合した後に反応器内で重合反応させ、得られた粗ポリマー(A)および粗ポリマー(B)を実質的に混合し、混合した粗ポリマーを末端安定化した後、添加剤を加え溶融混合しペレタイズすることにより、樹脂組成物を得ることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[2] 該成分(A)と該成分(B)をそれぞれ別の反応器を用いて重合してそれぞれの粗ポリマーを得ることを特徴とする[1]記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[3] 該成分の混合比率が重量比で、成分(A)/成分(B)=5/95〜30/70であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[4] 該成分のMFRが、[成分(A)のMFR<3]かつ[成分(B)のMFR≧3]であることを特徴とする[1]〜[3]の何れかに記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[5] 該成分(A)の連鎖移動剤として、ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いることを特徴とする[1]〜[4]の何れか記載の製造方法。
[6] 上記[1]〜[5]の何れかに記載の製造方法により得られたポリアセタール樹脂組成物。
本発明のポリアセタール樹脂組成物の製造方法を用いると、低反り性で、本来樹脂が有する靭性・品位を保持したポリアセタール樹脂組成物を高い生産性で得るのに好適である。
以下、本発明のポリアセタール樹脂組成物の製造方法に関して、ホモポリマーとコポリマーの場合についてそれぞれ説明する。
[ポリアセタール樹脂ホモポリマー]
<重合>
ポリアセタール樹脂ホモポリマーとは、オキシメチレン基を主鎖に有し、重合体連鎖の両末端がエステル基またはエーテル基により封鎖された重合体を表す。本発明におけるMFR(メルトフローレート)が異なるポリアセタール樹脂(A−1)とポリアセタール樹脂(B−1)の重合形態は、本発明部分を除いて、公知のスラリー重合法(例えば特公昭47−6420公報や特公昭47−10059公報)を用いて実施することができる。
<主原料−モノマー>
主モノマーのホルムアルデヒドは、安定した分子量の樹脂を継続的に得るために、精製されかつ不純物濃度が低く安定したホルムアルデヒドガスを用いる。ホルムアルデヒドの精製方法は公知の方法(例えば特公平5−32374公報や特表2001−521916公報)を用いることができる。本発明におけるホルムアルデヒドガスは、水、メタノール、蟻酸などの重合反応中の重合停止および連鎖移動作用を有する不純物を極力含まないものを用いる。これらの不純物が過大に存在すると、予期せぬ連鎖移動反応により目的の分子量物が得られなくなる。中でも特に水については、100ppm以下であることが好ましく、さらには50ppm以下であることが好ましい。
<連鎖移動剤>
連鎖移動剤は、一般にはアルコール類、酸無水物が用いられる。また、長鎖分岐ポリマーを得るためにポリエーテルポリオールやポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いてもかまわない。連鎖移動剤についても不純物を極力含まないものを用いる。中でも特に水については、2000ppm以下であることが好ましく、さらには1000ppm以下であることが好ましい。これらの不純物の少ない連鎖移動剤を得る方法としては、例えば、汎用的であり水分含有量が規定量を越える連鎖移動剤を入手し、これを乾燥窒素でバブリングし、活性炭やゼオライト等の吸着剤により不純物を除去し、精製する方法などが挙げられる。
加えて、反応器内への分散を考慮し連鎖移動剤の添加は重合反応に寄与する10秒以上前にモノマーおよび/または重合溶媒に添加されるか、または拡散のための時間が確保できない場合、連鎖移動剤を添加したモノマーおよび/または重合溶媒をスタティックミキサーに通した後、反応器に供給することが好ましい。スタティックミキサーのエレメント数は5個以上が好ましく、さらには10個以上が好ましい。これによって、連鎖移動剤の溶解・分散が良くなるため、MFRの調整が容易に可能となり、均一で反りの少ない樹脂組成物を得ることができる。
上記記載のポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)とは、(c1)ポリオール(脂肪族多価アルコール)に(c2)アルキレンオキサイドが付加した有機化合物を総称したものである。ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)は、公知のアルキレンオキサイド重合体の製造方法により得ることができる。例えば、(c1)ポリオール(脂肪族多価アルコール)に塩基性触媒であるアルカリ金属の水和物の存在下で、(c2)アルキレンオキサイドを加温・加圧状態で吹き込み、アニオン重合させる方法が挙げられる。
用いる成分(C)のポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイドとして、例えば、下記一般式(1)に示される構造のものが挙げられる。
[RO(RO)H] ・・・・・ (1)
(式中、R、R、Rは、各々独立して、非置換アルキル基又は置換アルキル基、アリール基、非置換アルキル基又は置換アルキル基が少なくとも1個のアリール基で置換されたアラルキル基、又はアリール基が少なくとも1個の非置換アルキル基又は置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を表し、非置換アルキル基又は置換アルキル基は直鎖状、分岐状、又は環状である。上記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は水素原子がハロゲンで置換されてもよい。mはアルキレンオキサイドの平均付加量で1〜100の整数を表す。nはポリオールのアルコール価で2〜10の整数を表す。)
(c1)ポリオールの具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビタンモノエステル、ジグリセリンモノエステル等のトリオール、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ソルビタン等のテトラオール、フルクトース、グルコース等のペンタオール、ソルビトール等のヘキサオールが挙げられる。中でも、トリオール、テトラオールが好ましい。価数が多くなりすぎると重合反応が著しく遅くなり、過大な重合触媒が必要となるため、経済的に不利となったり生成する共重合体の熱安定性が低下したりする。
また、付加する(c2)アルキレンオキサイドの具体例としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、α−オレフィンオキサイド等が挙げられる。中でも、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドが好ましい。付加する(c2)の分子量が大きくなると、本来樹脂が有する剛性が低下することがある。(c2)の平均付加数は、(c1)ポリオールの末端水酸基1molあたり3〜15mol有するものを用いることが好ましく、特に4〜10mol有するものを用いることが好ましい。付加する(c2)の量が大きすぎると、末端構造が変化したり、生成するポリアルキレンオキサイド部分に由来して吸湿したりして、樹脂の基本的性質を損ねるなどの好ましくない影響が生じる恐れがある。逆に(c2)の付加量が少なすぎると、各ポリオール末端に付加するアルキレンオキサイド量が不均一となったり、既存の重合溶媒への溶解が不可能となったりすることがある。ここで、付加する(c2)は上記記載の一種または二種類以上併用してもかまわない。
<重合触媒>
重合反応に使用するオニウム塩系重合触媒は、下記一般式(2)で表される。
[RM] ・・・・・ (2)
(式中、R、R、R及びRは各々独立にアルキル基を示し、Mは孤立電子対を持つ元素、Xは求核性基を示す。)
上記一般式(2)で表されるオニウム塩系重合触媒のなかでも、第4級アンモニウム塩系化合物や第4級ホスホニウム塩系化合物が好ましく用いられる。さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムブロミド、ジメチルジステアリルアンモニウムアセタート、テトラエチルホスホニウムヨージド、トリブチルエチルホスホニウムヨージドが用いられる。
<反応器>
重合に用いる反応器は、バッチ式の攪拌機付き反応槽、及び連続式のコニーダー、二軸スクリュー式連続押し出し混練機、二軸パドル型連続混合機等が挙げられる。これらの胴の外周は反応混合物を加熱または冷却できる構造を有することが好ましい。
<粗ポリマー>
上記より得られた粗ポリアセタール樹脂ホモポリマー(A−1)と粗ポリアセタール樹脂ホモポリマー(B−1)の各々の重合スラリーは、実質的に混合し末端安定化処理を実施する。このとき(A−1)または(B−1)を重合し、重合スラリーを末端安定化用タンクに貯蔵し、この後(B−1)または(A−1)を重合して前者に添加・混合しても良い。特に、二基の反応器を同時に運転し、各々から得られた重合スラリーを末端安定化処理時に混合することが特に好ましい。これにより、熱が加えられる押出機での材料への負荷や装置への負荷が軽減するため、品位の向上や生産性の向上が可能になる。
混合するポリアセタール樹脂(A−1)とポリアセタール樹脂(B−1)の混合比率は重量比で、成分(A−1)/成分(B−1)=5/95〜30/70であることが好ましい。また、成分(A−1)と成分(B−1)のMFR(ASTM D1238−57E条件)は、[成分(A−1)のMFR<3]かつ[成分(B−1)のMFR≧3]が好ましい。
<末端安定化>
(A−1)および(B−1)の末端安定化をエーテル基で封鎖する方法としては、特公昭63−452公報に記載の方法があり、アセチル基で封鎖する方法としては、米国特許第3,459,709号明細書記載の、大量の酸無水物を用い、スラリー状態で行う方法と、米国特許第3,172,736号明細書に記載の酸無水物のガスを用いて気相で行う方法があるが、本発明においては特に規定されるものではない。エーテル基で封鎖するのに用いるエーテル化剤としては、オルトエステル、通常は脂肪族又は芳香族酸と脂肪族、脂環式族又は芳香族アルコールとのオルトエステル、例えばメチル又はエチルオルトホルメート、メチル又はエチルオルトアセテート及びメチル又はエチルオルトベンゾエート、並びにオルトカーボネート、例えばエチルオルトカーボネートから選択する。エーテル化反応はp−トルエンスルホン酸、酢酸及び臭化水素酸のような中強度有機酸、ジメチル及びジエチルスルフェートのような中強度鉱酸等のルイス酸型の触媒をエーテル化剤1重量部に対して0.001〜0.02重量部導入して行うとよい。エーテル化反応の好ましい溶媒はペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びベンゼン等の低沸点脂肪族、脂環式族及び芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素等のハロゲン化低級脂肪族化合物等の有機溶媒である。
一方、重合体の末端をエステル基で封鎖する場合、エステル化に用いられる有機酸無水物としては、下記一般式(3)で表される有機酸無水物が挙げられる。
COOCOR ・・・・・ (3)
(式中、R及びRは、各々独立にアルキル基を示す。R及びRは、同じであっても異なっていてもよい。)
上記一般式(3)で表される有機酸無水物の中でも、無水プロピオン酸、無水安息香酸、無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸等が好ましく、無水酢酸が特に好ましい。有機酸無水物は1種でもよいが2種以上を用いることも可能である。
また、気相でエステル基封鎖を行う方法においては、重合体樹脂中にオニウム塩系重合触媒が残留していると、末端封鎖する際に、オニウム塩系重合触媒が重合体の分解反応を促進して安定化反応におけるポリマー収率を著しく低下すると共に、重合体を着色させるという問題が特に顕著に現れることから、特開平11−92542公報記載の方法によってオニウム塩系重合触媒を除去した後に末端封鎖を行うことが特に好ましい。
重合体の末端はエーテル基及び/又はエステル基で封鎖することにより、末端水酸基の濃度が5×10−7mol/g以下に低減されることが好ましい。末端水酸基の濃度が5×10−7mol/gより多いと熱安定性が損なわれるため、本来のポリアセタール樹脂が有する品位を低下するため好ましくない。より好ましくは末端水酸基の濃度は0.5×10−7mol/g以下である。
<仕上げ工程>
末端安定化を行ったポリマーは、乾燥を行った後、目的に応じて通常のポリアセタール樹脂ホモポリマーに添加することの可能な公知の添加剤を加えながら溶融混合しペレタイズを行う。
[ポリアセタール樹脂コポリマー]
<重合>
ポリアセタール樹脂コポリマーとは、オキシメチレン基を主鎖に有し、分子中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを有する重合体を表す。本発明におけるMFRが異なるポリアセタール樹脂(A−2)とポリアセタール樹脂(B−2)の重合形態は、本発明部分を除いては公知の塊状重合法(例えば米国特許第2998409号明細書)を用いて実施することができる。
<主原料−モノマー>
原料である主モノマーは、ホルムアルデヒド又はその3量体であるトリオキサン若しくは4量体であるテトラオキサン等の環状オリゴマーを用いる。
コモノマーは、分子中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを有する環状エーテル化合物、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−プロパンジオールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオキオカン、及び分子に分岐又は架橋構造を形成しうるモノ−又はジ−グリシジル化合物、から選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いて得られるものである。本発明において、コモノマー成分の共重合量は、主モノマーをトリオキサン(ホルムアルデヒド三量体)に換算した場合、トリオキサン100molに対して1〜10molであり、好ましくは1〜5molであり、さらに好ましくは1〜3molである。コモノマー成分が過少では、重合反応が不安定になると共に、生成するポリアセタール樹脂コポリマーの熱安定性が劣るものとなり、コモノマー成分が過大になると、強度、剛性等の機械的物性が低下する。
ポリアセタール樹脂コポリマーの主原料の主モノマー・コモノマーにおいてもホモポリマー同様、水、メタノール、蟻酸などの重合反応中の重合停止および連鎖移動作用を有する不純物を極力含まないものを用いる。これらの不純物が過大に存在すると、予期せぬ連鎖移動反応により目的の分子量物が得られなくなる。中でも特に水については、50ppm以下であることが好ましく、さらには20ppm以下であることが好ましい。目的の低不純物の主原料を得るための方法としては、公知の方法(例えば、主モノマーについては特開平3−123777号公報や特開平7−33761号公報、コモノマーについては特開昭49−62469号公報や特開平5−271217号公報)を用いることができる。
<連鎖移動剤>
連鎖移動剤は、公知のもの例えばアルキル基がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の低級脂肪族アルキル基であるホルムアルデヒドのジアルキルアセタールとそのオリゴマーやメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級脂肪族アルコールを用いることができる。また、長鎖分岐ポリアセタールを得るために、ホモポリマー同様ポリエーテルポリオールやポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いてもよい。
加えて、ホモポリマーと同様、反応器内への分散を考慮し連鎖移動剤の添加は重合反応に寄与する10秒以上前に循環スラリーに添加されるか、または拡散のための時間が確保できない場合、連鎖移動剤を添加したスラリーをスタティックミキサーに通した後、反応器に供給することが好ましい。スタティックミキサーのエレメント数は5個以上が好ましく、さらには10個以上が好ましい。これによって、連鎖移動剤の溶解・分散が良くなるため、MFRの調整が容易に可能となり、均一で反りの少ない樹脂組成物を得ることができる。
目的に応じては、成分(C)以外に適量の連鎖移動剤を添加してもかまわない。この場合の連鎖移動剤としては、メチラール、メトキシメチラール、ジメトキシメチラール、トリメトキシメチラール等のアルコキシ基を有する化合物が挙げられ、不安定末端を形成することのないものが好ましい。
<重合触媒>
ポリアセタール樹脂コポリマーの重合触媒としては、ルイス酸、プロトン酸及びそのエステル又は無水物等のカチオン活性触媒が好ましい。ルイス酸としては、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、具体的には三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。また、プロトン酸、そのエステルまたは無水物の具体例としては、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。中でも、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、具体的には、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルを好適例として挙げることができる、これら重合触媒の使用量はトリオキサンと環状エーテル及び/又は環状ホルマールの合計量1モルに対し1×10−6モル〜1×10−3モルが好ましく、5×10−6モル〜1×10−4モルが更に好ましい。この使用量が過大であると得られた共重合体の熱安定性が低下することがある。また、過小だと重合が安定せず目的のものが得られなかったり、収量が少なかったりすることがある。必要に応じて、共触媒を用いてもよい。
<反応器>
重合に用いる反応器は、バッチ式の攪拌機付き反応槽、及び連続式のコニーダー、二軸スクリュー式連続押し出し混練機、二軸パドル型連続混合機等が挙げられる。これらの胴の外周は反応混合物を加熱または冷却できる構造を有することが好ましい。特に、反応器の断面が2個の重なり合った異心同径円の形状を有し、その内部に一対の平行撹拌軸と該軸上に取り付けられた1種以上の複数個のパドルを有し、一方のパドルの先端が胴内面あるいは他方の軸のパドルと僅少なクリアランスを保って回転して、反応混合物を相互に掻き取る機構を有するセルフ・クリーニングタイプの連続撹拌混合機を用いることが好ましい。
<粗ポリマー>
上記より得られた粗ポリアセタール樹脂コポリマー(A−2)と粗ポリアセタール樹脂コポリマー(B−2)について、重合後のフレークを実質的に混合し触媒失活を実施する、または失活後のスラリーを混合し脱液・乾燥を実施する、または乾燥後のパウダーを混合し末端安定化処理を実施する。このとき(A−2)または(B−2)のフレークまたはスラリーまたはパウダーを一度タンクに貯蔵し、この後重合により得られた(B−2)または(A−2)のフレークまたはスラリーまたはパウダーを前者に添加・混合しても良い。さらには二基の反応器を同時に運転し、それぞれの重合フレークを触媒失活時に混合することが特に好ましい。これにより、熱が加えられる押出機での材料への負荷や装置への負荷が軽減するため、品位の向上や生産性の向上が可能になる。
混合するポリアセタール樹脂コポリマー(A−2)とポリアセタール樹脂コポリマー(B−2)の混合比率は、5/95〜30/70重量%であることが好ましい。特に、(A−2)のMFR(ASTM D1238−57E条件)が3未満、(B−2)のMFRが3以上であることが好ましい。
<触媒失活・乾燥処理>
重合したポリアセタール樹脂コポリマー中の重合触媒の失活は、前記の重合反応によって得られた重合フレークを、アンモニア、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類、又はアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、有機酸塩等の触媒中和失活剤の少なくとも一種を含む水溶液又は有機溶剤溶液中に投入し、スラリー状態で一般的には数分〜数時間攪拌することにより行われる。触媒中和失活後のスラリーはろ過、洗浄により、未反応モノマーや触媒中和失活剤、触媒中和失活塩が除去された後、乾燥する。
また、アンモニア、トリエチルアミン等の蒸気とポリオキシメチレン重合体とを接触させて重合触媒を失活する方法や、ヒンダードアミン類、トリフェニルホスフィン及び水酸化カルシウム等のうちの少なくとも一種とポリオキシメチレン重合体とを混合機で接触させて触媒を失活する方法等も用いることができる。
触媒を失活した重合スラリーは、脱液・乾燥を行い、パウダーを得る。
<末端安定化処理>
前記工程により得られた粗ポリアセタール樹脂コポリマーのパウダーに含まれる不安定末端部の分解除去方法としては、例えば、ベント付き単軸スクリュー式押出機やベント付き2軸スクリュー式押出機等を用いて、(D)切欠剤としてアンモニアやトリエチルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン、水酸化カルシウムに代表されるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物・無機弱酸塩・有機弱酸塩等の公知の不安定末端部を分解することのできる塩基性物質の存在下に、粗ポリアセタール樹脂コポリマーを溶融し、不安定末端部を分解除去することができる。
切欠剤の中でも特に好ましいものは、下記一般式(4)で表される少なくとも一種の第4級アンモニウム化合物を用いて、熱的に不安定な末端を処理する方法であり、上記方法で安定化させたポリアセタール樹脂コポリマー中には、殆ど不安定な末端部が残っていない。
[Rnn ・・・・・ (4)
(式中、R、R、R、Rは、各々独立して、炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基が少なくとも1個の炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;又は炭素数6〜20のアリール基が少なくとも1個の炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を表し、非置換アルキル基または置換アルキル基は直鎖状、分岐状、または環状である。上記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は水素原子がハロゲンで置換されてもよい。nは1〜3の整数を表す。Xは水酸基、又は炭素数1〜20のカルボン酸、水素酸、オキソ酸無機チオ酸もしくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を表す。)
上記第4級アンモニウム塩の化合物については、具体的には、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、1,6−ヘキサメチレンビス(トリメチルアンモニウム)、デカメチレン−ビス−(トリメチルアンモニウム)、トリメチル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリプロピル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリ−n−ブチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、トリプロピルベンジルアンモニウム、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム、トリメチル−2−オキシエチルアンモニウム、モノメチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、モノエチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、オクダデシルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、テトラキス(ヒドロキシエチル)アンモニウム等の水酸化物があげられる。
また、アジ化水素などのハロゲン化以外の水素酸塩;硫酸、硝酸、燐酸、炭酸、ホウ酸、塩素酸、よう素酸、珪酸、過塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、クロロ硫酸、アミド硫酸、二硫酸、トリポリ燐酸などのオキソ酸塩;チオ硫酸などのチオ酸塩;蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソ酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、安息香酸、シュウ酸などのカルボン酸塩等が挙げられる。中でも、水酸化物(OH)、硫酸(HSO 、SO 2−)、炭酸(HCO 、CO 2−)、ホウ酸(B(OH) )、カルボン酸の塩が好ましい。カルボン酸の内、蟻酸、酢酸、プロピオン酸が特に好ましい。これら第4級アンモニウム化合物は、単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第4級アンモニウム化合物の添加量は、粗ポリアセタール樹脂コポリマーに対して、下記数式(A)で表わされる第4級アンモニウム化合物由来の窒素の量に換算して、0.05〜50重量ppmである。
P×14/Q ・・・・・ (A)
(式中、Pは第4級アンモニウム化合物の粗ポリアセタール樹脂コポリマーに対する濃度(重量ppm)を表わし、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を表わす。)
溶融混練の温度は、ポリアセタール樹脂コポリマーの融点以上260℃以下で行う。第4級アンモニウム化合物は、粗ポリアセタール樹脂コポリマーを溶融する前に予め添加してもよいし、また溶融させた粗ポリアセタール樹脂コポリマーに添加してもよい。本発明においては、公知の不安定末端部処理のための切欠剤であるアンモニア、トリエチルアミン、ホウ酸化合物等を併用してもかまわない。
末端安定化における溶融混練を行うときには、品質や作業環境の保持のために不活性ガスによる置換や一段および多段ベントで脱気をすることが好ましい。
<仕上げ工程>
目的に応じて通常のポリアセタール樹脂コポリマーに添加することの可能な公知の添加剤を加えながら溶融混合し、ペレタイズを行う。
本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。
[評価方法]
生産性、靭性、品位、反り性を評価するために用いた方法を示す。
(1)生産性
実施例および比較例のサンプルを採取する過程で、得られた粗ポリマーをベント付きスクリュー型二軸押出機(プラスチック工業(株)社製BT−30、L/D=44、設定温度200℃、回転数100rpm、運転時のモーターパワー 24アンペア:通常運転時のトルクの目安)で造粒するときの最大造粒量QE(kg/hr)により生産性を評価した。
(2)靭性
実施例および比較例で得られたペレットを80℃で3時間乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定した成形機(東芝機械(株)製IS-100E)を用いて、金型温度70℃、冷却時間30秒の条件でASTM D638引張試験用試験片を作製した。得られた伸度により靭性の評価とした。評価はn=5で行い、平均値を示した。
(3)品位
上記靭性評価用に成形したサンプルを用いて、ハンディーカラーテスター(MINOLTA製CR−200)にてbL値(白度)の測定を行った。これにより、品位の評価とした。値が低いほうが白度が高いため、品位が優れる。
(4)反り性
実施例および比較例で得られたペレットを80℃で3時間乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定された射出成形機(住友重機(株)製、SH−75)を用い、金型温度60℃、冷却時間30秒の条件で射出成形して、寸法約150×150×2mmのピンゲート平板を作製した。これを成形後2日、温度23℃、湿度50%RH雰囲気下にてサンプルの調整を行った。この後、反り量の測定を行った。測定は平面上に上記の平板状試験片を置き、3点を固定したときの反り量(高さ)をハイトゲージ(ミツトヨ製、HDM−A)にて測定し、その最大値を反り変形量とした。
[実施例1]
混合機付モータ3を具えた5Lのタンク型ジャケット付反応器1(A)にn−ヘキサンを2L満たし、図9に示すように循環ラインを設ける。ラインの長さは6φ×2.5mとし、スラリー循環ポンプ4により20L/hrで循環する。この中に脱水したモノマー(ホルムアルデヒドガス)(a)200g/hrを直接供給する。重合触媒(c)[ジメチルジステアリルアンモニウムアセテート]0.0004mol/hrは反応器直前の循環ラインに供給し、連鎖移動剤(b)[無水酢酸]0.63g/hrは次工程6に抜いていくスラリー分を補うための重合溶媒(d)[ヘキサン]に添加し、連続的にフィードしながら、58℃で重合を行い、重合スラリー(A−1成分/MFR=2;ここで記載のMFRは、単一処方で後処理工程〜評価サンプル採取まで行った場合(この場合は比較例1)の値、以下のMFRの値も同様)を得た。この連鎖移動剤の添加は反応器添加前12秒前に行うこととした。
同時に上記と並行して同様な10Lの反応器1(B)にn−ヘキサンを6L満たし、図9に示すように循環ラインを設けた。ラインの長さは10φ×3.0mとし、スラリー循環ポンプ4により60L/hrで循環する。同様に脱水したモノマー(ホルムアルデヒドガス)(a)600g/hr、触媒(c)(ジメチルジステアリルアンモニウムアセテート)0.0011mol/hr、分子量調節剤(無水酢酸)0.88g/hrを連続的に供給し、58℃で上記同様の重合を行い、重合スラリー(B−1成分/MFR=10)を得た。この連鎖移動剤の添加は反応器添加前12秒前に行うこととした。
得られた粗ポリマーを含むスラリーを粗ポリマー重量で成分(A−1)/成分(B−1)=25/75の割合で混合する。この混合スラリーをヘキサンと無水酢酸の1対1混合物中で140℃×2時間反応させ、分子末端をアセチル化することにより安定化を行う。反応後のポリマーを濾取、2mmHg以下に減圧し、80℃に設定した減圧乾燥機で3時間かけて乾燥を行った。
これを200℃に設定した上記二軸押出機BT−30を用い、スクリュー回転数100rpmとし、24アンペアで溶融混練して樹脂組成物の中間ペレットを得た。このときの最大吐出量により生産性を評価した。原料投入から中間ペレット採取まで、できるだけ酸素の混入を避けて操作を行った。
このペレットを80℃で3時間乾燥した後、さらに200℃に設定した単軸押出機(ユニオンプラスチック(株)製、L/D=32)を用いて、イルガノックス245(チバガイギー社製 酸化防止剤)を0.2重量%添加し、溶融混練を行い、80℃で3時間乾燥し、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
実施例1に用いた工程の概略は図1のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1における成分(A−1)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例1に用いた工程の概略は図2のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、生産性が低くかつ品位が劣っていた。
[比較例2]
実施例1における成分(B−1)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例2に用いた工程の概略は図2のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、靭性が低かった。
[比較例3]
比較例1と比較例2で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−1)/成分(B−1)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例1と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例3に用いた工程の概略は図3のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、品位が劣っていた。
[比較例4]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例1と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、反りが大きかった。
[実施例2]
熱媒を通すことのできるジャケット付反応器2(A)(スクリュー径3インチ、L/D=10)を80℃に調整し、不純物低減処理を施した主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3−ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(b)(メチラール:0.8g/hr)を図10に示すようにスタティックミキサー5(ノリタケ・カンパニー・リミテッド社製、T型・エレメント数21)を通して反応器2(A)に連続的にフィードした。この反応器2(A)としては図10右に示した断面を有するセルフ・クリーニングタイプの二軸パドル型連続混合機を用いた。また、重合触媒(c)として三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートの1重量%シクロヘキサン溶液を用い、触媒がトリオキサン1モルに対し2.0×10−5モルになるように添加して重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=2)を得た。
同時に上記と並行して同様な反応器2(B)を用い、主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(b)(メチラール:3.4g/hr)として、上記と同様に重合を行い、重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
それぞれ得られた重合フレークを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で同時にトリエチルアミン1%水溶液中に投入し撹拌を行い、重合触媒の失活を完全に行った後、これを濾過、洗浄、乾燥を行い、粗ポリマーを得た。得られた粗ポリマーは、粗ポリマー1重量部に対し第4級アンモニウム化合物としてトリエチル(2-ヒドロキシエチル)アンモニウム蟻酸塩を、上記数式(A)を用いて窒素の量に換算して20ppmになるように添加し、均一に混合した後120℃で乾燥した。
この乾燥ポリマーを200℃に設定した上記二軸押出機BT−30を用い、スクリュー回転数100rpmとし、24アンペアで押出機中の溶融しているポリマーに対し、水を0.5重量%添加し、平均滞留時間5分で不安定部分の分解を行い、末端を安定化した。不安定末端部の分解されたポリオキシメチレン共重合体は21KPaの条件下で減圧脱気した後、造粒を行い、中間ペレットを得た。このときの最大吐出量により生産性を評価した。原料投入から中間ペレット採取まで、できるだけ酸素の混入を避けて操作を行った。
このペレットを80℃で3時間乾燥した後、さらに200℃に設定した単軸押出機を用いて、酸化防止剤としてイルガノックス245(チバガイギー社製、酸化防止剤)を0.2重量%添加し溶融混練を行い、80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
実施例2に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
[実施例3]
実施例2と同様の操作で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=2)と重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
各反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークとを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で同時にトリエチルアミン1%水溶液中に投入し撹拌を行い、重合触媒の失活を完全に行った後、このポリマーを濾過し、洗浄、乾燥を行い、得られた粗ポリマーを実施例2と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例3に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
[実施例4]
実施例2と同様の操作で主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:0.69g/hr)の処方で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=1)と主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:3.9g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分B−2/MFR=20)を得た。
実施例2と同様に各反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークとを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で失活を行い、後処理の後、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例4に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
[実施例5]
実施例2と同様の重合処方により得られた成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークを条件は実施例2と同様にそれぞれ別の失活槽により触媒失活・乾燥を行い、成分(A−2)を含む粗パウダーと成分(B−2)を含む粗パウダーを得た。
これを乾燥前に重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、実施例2と同様に造粒を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例5に用いた工程の概略は図5のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
[実施例6]
実施例2と同様の重合処方により得られた成分(A−2)よりなる重合フレークをタンクに一度確保しておく。次に実施例2と同様の重合処方により得られた成分(B−2)よりなる重合フレークを反応器より得ながら、触媒失活工程の前に、タンクに確保していた重合フレークと重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、以降実施例2と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例6に用いた工程の概略は図6のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
[実施例7]
第4級アンモニウム化合物の代りにCa(OH)を用いて、粗パウダーに対し、0.1重量%になるように添加して末端安定化を実施する他は、実施例2と同様の操作を行い、中間ペレットを得た。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例7に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
[比較例5および6]
実施例4または2における成分(A−2)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例5または6に用いた工程の概略は図7のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例4または2に比べ、生産性が低くかつ品位が劣っていた。
[比較例7および8]
実施例2または4における成分(B−2)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例7または8に用いた工程の概略は図7のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例2または4に比べ、靭性が低かった。
[比較例9]
比較例5と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例9に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例2に比べ、品位が劣っていた。
[比較例10]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例2と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例2に比べ、反りが大きかった。
[比較例11]
比較例5と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で10/90の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例11に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例3に比べ、品位が劣っていた。
[比較例12]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例3と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例12に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例3に比べ、反りが大きかった。
[比較例13]
比較例6と比較例8で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例13に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例4に比べ、品位が劣っていた。
[比較例14]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例4と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例14に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例4に比べ、反りが大きかった。
[実施例8]
実施例2と同様の操作で主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(下記化学式(5)で示されるポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド[平均分子量:1016]:0.2g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分A−2/MFR=2)と主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:3.4g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
C[(CHO)−(CHCHO)−H] ・・・・・ (5)
実施例2と同様に反応器から排出された成分(A−2)と成分(B−2)を含む重合フレークを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で失活を行い、後処理の後、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例8に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
[実施例9]
実施例8と同様の操作で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=2)と重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークとを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で同時にトリエチルアミン1%水溶液中に投入し撹拌を行い、重合触媒の失活を完全に行った後、このポリマーを濾過、洗浄、乾燥を行い、得られた粗ポリマーを実施例8と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例9に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
[実施例10]
実施例8と同様の操作で主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(上記ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド:0.1g/hr)の処方で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=1)と主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:3.9g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分B−2/MFR=20)を得た。
実施例8と同様に反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で失活を行い、後処理の後、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例10に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
[実施例11]
実施例8と同様の重合処方により得られた(A−2)成分を含む重合フレークと(B−2)成分を含む重合フレークを条件は実施例2と同様にそれぞれ別の失活槽により触媒失活・乾燥を行い、(A−2)成分を含む粗パウダーと(B−2)成分を含む粗パウダーを得た。
これを乾燥前に重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、実施例8と同様に造粒を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例11に用いた工程の概略は図5のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
[実施例12]
実施例8と同様の重合処方により得られた成分(A−2)よりなる重合フレークをタンクに一度確保しておく。次に実施例8と同様の重合処方により得られた成分(B−2)よりなる重合フレークを反応器より得ながら、触媒失活工程の前に、タンクに確保していた重合フレークと重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、以降実施例8と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例12に用いた工程の概略は図6のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
[実施例13]
第4級アンモニウム化合物の代りにCa(OH)を用いて、粗パウダーに対し、0.1重量%になるように添加して末端安定化を実施する他は、実施例8と同様の操作を行い、中間ペレットを得た。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例13に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
[比較例15および16]
実施例8または10における成分(A−2)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例15または16に用いた工程の概略は図7のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例8または10に比べ、生産性が低くかつ品位が劣っていた。
[比較例17]
比較例15と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例17に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例8に比べ、品位が劣っていた。
[比較例18]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例8と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例8に比べ、反りが大きかった。
[比較例19]
比較例15と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で10/90の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例19に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例9に比べ、品位が劣っていた。
[比較例20]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例9と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例9に比べ、反りが大きかった。
[比較例21]
比較例16と比較例8で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例21に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例10に比べ、品位が劣っていた。
[比較例22]
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例10と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例10に比べ、反りが大きかった。
<サンプル条件と評価結果>
表1に、ポリアセタール樹脂ホモポリマーについて、実施例および比較例における連鎖移動剤の添加方法、実施した工程、成分(A)と成分(B)の比率・目標MFRと評価結果を示す。
Figure 0004936432
表2に、ポリアセタール樹脂コポリマーについて、実施例および比較例における連鎖移動剤の添加方法、実施した工程、成分(A)と成分(B)の比率・目標MFRと評価結果を示す。
Figure 0004936432
表3に、ポリアセタール樹脂コポリマーの長鎖分岐ポリマーを含む系について、実施例および比較例における連鎖移動剤の添加方法、実施した工程、成分(A)と成分(B)の比率・目標MFRと評価結果を示す。
Figure 0004936432
<サンプル作製工程>
実施例および比較例に用いた評価サンプルの採取工程の概略をホモポリマーの場合を図1〜図3に、コポリマーの場合を図4〜図8に示す。
本発明のポリアセタール樹脂組成物の製造方法は、低反り性で、本来樹脂が有する靭性・品位を保持したポリアセタール樹脂組成物を高い生産性で得るのに好適である。
本発明のポリアセタール樹脂組成物の製造工程の例を示す図である。 比較例のポリアセタール樹脂組成物の製造工程の例を示す図である。 比較例のポリアセタール樹脂組成物の製造工程の例を示す図である。 本発明のポリアセタール樹脂組成物製造工程の例を示す図である。 本発明のポリアセタール樹脂組成物製造工程の例を示す図である。 本発明のポリアセタール樹脂組成物製造工程の例を示す図である。 比較例のポリアセタール樹脂組成物の製造工程の例を示す図である。 比較例のポリアセタール樹脂組成物の製造工程の例を示す図である。 ホモポリマーの反応器及びその周辺機器の配置を示す概略図である。 コポリマーの反応器及びその周辺機器の配置を示す概略図である。
符号の説明
1 ジャケット付反応器(反応器1(A)、反応器1(B))
2 二軸パドル型反応器(反応器2(A)、反応器2(B))
3 混合機付モータ
4 スラリー循環ポンプ
5 スタティックミキサー
6 次工程
(a) モノマー類
(b) 連鎖移動剤
(c) 重合触媒
(d) 重合溶媒

Claims (6)

  1. MFRがそれぞれ異なるポリアセタール樹脂(A)とポリアセタール樹脂(B)(但し、[(A)のMFR]<[(B)のMFR])からなる樹脂組成物の製造方法において、各樹脂(A)及び(B)のそれぞれを、モノマー、連鎖移動剤および重合溶媒を含む原料混合溶液を反応器内で重合反応させて得るに際し、連鎖移動剤をモノマーおよび/または重合溶媒に添加し、かつ、原料を重合器に供給する前に実質的に混合した後に反応器内で重合反応させ、得られた粗ポリマー(A)および粗ポリマー(B)を実質的に混合し、混合した粗ポリマーを末端安定化した後、添加剤を加え溶融混合しペレタイズすることにより、樹脂組成物を得ることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  2. 該成分(A)と該成分(B)をそれぞれ別の反応器を用いて重合してそれぞれの粗ポリマーを得ることを特徴とする請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  3. 該成分の混合比率が重量比で、成分(A)/成分(B)=5/95〜30/70であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  4. 該成分のMFRが、[成分(A)のMFR<3]かつ[成分(B)のMFR≧3]であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
  5. 該成分(A)の連鎖移動剤として、ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いることを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の製造方法。
  6. 上記請求項1〜5の何れかに記載の製造方法により得られたポリアセタール樹脂組成物。
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