JP4936432B2 - ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4936432B2 JP4936432B2 JP2006170192A JP2006170192A JP4936432B2 JP 4936432 B2 JP4936432 B2 JP 4936432B2 JP 2006170192 A JP2006170192 A JP 2006170192A JP 2006170192 A JP2006170192 A JP 2006170192A JP 4936432 B2 JP4936432 B2 JP 4936432B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- component
- polyacetal resin
- polymerization
- resin composition
- mfr
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Description
例えば、分子量分布の広いポリアセタール樹脂として、Mw/Mnが2.5〜10の樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この公報に記載の分子量調整剤を多段で添加する方法では重合時に生じるトランスアセタール反応により広い分子量分布を有するポリマーを得ることは難しい場合があった。
[2] 該成分(A)と該成分(B)をそれぞれ別の反応器を用いて重合してそれぞれの粗ポリマーを得ることを特徴とする[1]記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[3] 該成分の混合比率が重量比で、成分(A)/成分(B)=5/95〜30/70であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[4] 該成分のMFRが、[成分(A)のMFR<3]かつ[成分(B)のMFR≧3]であることを特徴とする[1]〜[3]の何れかに記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
[5] 該成分(A)の連鎖移動剤として、ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いることを特徴とする[1]〜[4]の何れか記載の製造方法。
[6] 上記[1]〜[5]の何れかに記載の製造方法により得られたポリアセタール樹脂組成物。
<重合>
ポリアセタール樹脂ホモポリマーとは、オキシメチレン基を主鎖に有し、重合体連鎖の両末端がエステル基またはエーテル基により封鎖された重合体を表す。本発明におけるMFR(メルトフローレート)が異なるポリアセタール樹脂(A−1)とポリアセタール樹脂(B−1)の重合形態は、本発明部分を除いて、公知のスラリー重合法(例えば特公昭47−6420公報や特公昭47−10059公報)を用いて実施することができる。
主モノマーのホルムアルデヒドは、安定した分子量の樹脂を継続的に得るために、精製されかつ不純物濃度が低く安定したホルムアルデヒドガスを用いる。ホルムアルデヒドの精製方法は公知の方法(例えば特公平5−32374公報や特表2001−521916公報)を用いることができる。本発明におけるホルムアルデヒドガスは、水、メタノール、蟻酸などの重合反応中の重合停止および連鎖移動作用を有する不純物を極力含まないものを用いる。これらの不純物が過大に存在すると、予期せぬ連鎖移動反応により目的の分子量物が得られなくなる。中でも特に水については、100ppm以下であることが好ましく、さらには50ppm以下であることが好ましい。
連鎖移動剤は、一般にはアルコール類、酸無水物が用いられる。また、長鎖分岐ポリマーを得るためにポリエーテルポリオールやポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いてもかまわない。連鎖移動剤についても不純物を極力含まないものを用いる。中でも特に水については、2000ppm以下であることが好ましく、さらには1000ppm以下であることが好ましい。これらの不純物の少ない連鎖移動剤を得る方法としては、例えば、汎用的であり水分含有量が規定量を越える連鎖移動剤を入手し、これを乾燥窒素でバブリングし、活性炭やゼオライト等の吸着剤により不純物を除去し、精製する方法などが挙げられる。
R1[R2O(R3O)mH]n ・・・・・ (1)
(式中、R1、R2、R3は、各々独立して、非置換アルキル基又は置換アルキル基、アリール基、非置換アルキル基又は置換アルキル基が少なくとも1個のアリール基で置換されたアラルキル基、又はアリール基が少なくとも1個の非置換アルキル基又は置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を表し、非置換アルキル基又は置換アルキル基は直鎖状、分岐状、又は環状である。上記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は水素原子がハロゲンで置換されてもよい。mはアルキレンオキサイドの平均付加量で1〜100の整数を表す。nはポリオールのアルコール価で2〜10の整数を表す。)
重合反応に使用するオニウム塩系重合触媒は、下記一般式(2)で表される。
[R1R2R3R4M]+X− ・・・・・ (2)
(式中、R1、R2、R3及びR4は各々独立にアルキル基を示し、Mは孤立電子対を持つ元素、Xは求核性基を示す。)
上記一般式(2)で表されるオニウム塩系重合触媒のなかでも、第4級アンモニウム塩系化合物や第4級ホスホニウム塩系化合物が好ましく用いられる。さらに好ましくはテトラメチルアンモニウムブロミド、ジメチルジステアリルアンモニウムアセタート、テトラエチルホスホニウムヨージド、トリブチルエチルホスホニウムヨージドが用いられる。
重合に用いる反応器は、バッチ式の攪拌機付き反応槽、及び連続式のコニーダー、二軸スクリュー式連続押し出し混練機、二軸パドル型連続混合機等が挙げられる。これらの胴の外周は反応混合物を加熱または冷却できる構造を有することが好ましい。
上記より得られた粗ポリアセタール樹脂ホモポリマー(A−1)と粗ポリアセタール樹脂ホモポリマー(B−1)の各々の重合スラリーは、実質的に混合し末端安定化処理を実施する。このとき(A−1)または(B−1)を重合し、重合スラリーを末端安定化用タンクに貯蔵し、この後(B−1)または(A−1)を重合して前者に添加・混合しても良い。特に、二基の反応器を同時に運転し、各々から得られた重合スラリーを末端安定化処理時に混合することが特に好ましい。これにより、熱が加えられる押出機での材料への負荷や装置への負荷が軽減するため、品位の向上や生産性の向上が可能になる。
混合するポリアセタール樹脂(A−1)とポリアセタール樹脂(B−1)の混合比率は重量比で、成分(A−1)/成分(B−1)=5/95〜30/70であることが好ましい。また、成分(A−1)と成分(B−1)のMFR(ASTM D1238−57E条件)は、[成分(A−1)のMFR<3]かつ[成分(B−1)のMFR≧3]が好ましい。
(A−1)および(B−1)の末端安定化をエーテル基で封鎖する方法としては、特公昭63−452公報に記載の方法があり、アセチル基で封鎖する方法としては、米国特許第3,459,709号明細書記載の、大量の酸無水物を用い、スラリー状態で行う方法と、米国特許第3,172,736号明細書に記載の酸無水物のガスを用いて気相で行う方法があるが、本発明においては特に規定されるものではない。エーテル基で封鎖するのに用いるエーテル化剤としては、オルトエステル、通常は脂肪族又は芳香族酸と脂肪族、脂環式族又は芳香族アルコールとのオルトエステル、例えばメチル又はエチルオルトホルメート、メチル又はエチルオルトアセテート及びメチル又はエチルオルトベンゾエート、並びにオルトカーボネート、例えばエチルオルトカーボネートから選択する。エーテル化反応はp−トルエンスルホン酸、酢酸及び臭化水素酸のような中強度有機酸、ジメチル及びジエチルスルフェートのような中強度鉱酸等のルイス酸型の触媒をエーテル化剤1重量部に対して0.001〜0.02重量部導入して行うとよい。エーテル化反応の好ましい溶媒はペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びベンゼン等の低沸点脂肪族、脂環式族及び芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム及び四塩化炭素等のハロゲン化低級脂肪族化合物等の有機溶媒である。
R1COOCOR2 ・・・・・ (3)
(式中、R1及びR2は、各々独立にアルキル基を示す。R1及びR2は、同じであっても異なっていてもよい。)
上記一般式(3)で表される有機酸無水物の中でも、無水プロピオン酸、無水安息香酸、無水酢酸、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水フタル酸等が好ましく、無水酢酸が特に好ましい。有機酸無水物は1種でもよいが2種以上を用いることも可能である。
重合体の末端はエーテル基及び/又はエステル基で封鎖することにより、末端水酸基の濃度が5×10−7mol/g以下に低減されることが好ましい。末端水酸基の濃度が5×10−7mol/gより多いと熱安定性が損なわれるため、本来のポリアセタール樹脂が有する品位を低下するため好ましくない。より好ましくは末端水酸基の濃度は0.5×10−7mol/g以下である。
末端安定化を行ったポリマーは、乾燥を行った後、目的に応じて通常のポリアセタール樹脂ホモポリマーに添加することの可能な公知の添加剤を加えながら溶融混合しペレタイズを行う。
<重合>
ポリアセタール樹脂コポリマーとは、オキシメチレン基を主鎖に有し、分子中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを有する重合体を表す。本発明におけるMFRが異なるポリアセタール樹脂(A−2)とポリアセタール樹脂(B−2)の重合形態は、本発明部分を除いては公知の塊状重合法(例えば米国特許第2998409号明細書)を用いて実施することができる。
<主原料−モノマー>
コモノマーは、分子中に炭素数2以上のオキシアルキレンユニットを有する環状エーテル化合物、例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−プロパンジオールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマール、1,5−ペンタンジオールホルマール、1,6−ヘキサンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール、1,3,5−トリオキセパン、1,3,6−トリオキオカン、及び分子に分岐又は架橋構造を形成しうるモノ−又はジ−グリシジル化合物、から選ばれる1種又は2種以上の混合物を用いて得られるものである。本発明において、コモノマー成分の共重合量は、主モノマーをトリオキサン(ホルムアルデヒド三量体)に換算した場合、トリオキサン100molに対して1〜10molであり、好ましくは1〜5molであり、さらに好ましくは1〜3molである。コモノマー成分が過少では、重合反応が不安定になると共に、生成するポリアセタール樹脂コポリマーの熱安定性が劣るものとなり、コモノマー成分が過大になると、強度、剛性等の機械的物性が低下する。
連鎖移動剤は、公知のもの例えばアルキル基がメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等の低級脂肪族アルキル基であるホルムアルデヒドのジアルキルアセタールとそのオリゴマーやメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の低級脂肪族アルコールを用いることができる。また、長鎖分岐ポリアセタールを得るために、ホモポリマー同様ポリエーテルポリオールやポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いてもよい。
ポリアセタール樹脂コポリマーの重合触媒としては、ルイス酸、プロトン酸及びそのエステル又は無水物等のカチオン活性触媒が好ましい。ルイス酸としては、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、具体的には三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。また、プロトン酸、そのエステルまたは無水物の具体例としては、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。中でも、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、具体的には、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルを好適例として挙げることができる、これら重合触媒の使用量はトリオキサンと環状エーテル及び/又は環状ホルマールの合計量1モルに対し1×10−6モル〜1×10−3モルが好ましく、5×10−6モル〜1×10−4モルが更に好ましい。この使用量が過大であると得られた共重合体の熱安定性が低下することがある。また、過小だと重合が安定せず目的のものが得られなかったり、収量が少なかったりすることがある。必要に応じて、共触媒を用いてもよい。
重合に用いる反応器は、バッチ式の攪拌機付き反応槽、及び連続式のコニーダー、二軸スクリュー式連続押し出し混練機、二軸パドル型連続混合機等が挙げられる。これらの胴の外周は反応混合物を加熱または冷却できる構造を有することが好ましい。特に、反応器の断面が2個の重なり合った異心同径円の形状を有し、その内部に一対の平行撹拌軸と該軸上に取り付けられた1種以上の複数個のパドルを有し、一方のパドルの先端が胴内面あるいは他方の軸のパドルと僅少なクリアランスを保って回転して、反応混合物を相互に掻き取る機構を有するセルフ・クリーニングタイプの連続撹拌混合機を用いることが好ましい。
上記より得られた粗ポリアセタール樹脂コポリマー(A−2)と粗ポリアセタール樹脂コポリマー(B−2)について、重合後のフレークを実質的に混合し触媒失活を実施する、または失活後のスラリーを混合し脱液・乾燥を実施する、または乾燥後のパウダーを混合し末端安定化処理を実施する。このとき(A−2)または(B−2)のフレークまたはスラリーまたはパウダーを一度タンクに貯蔵し、この後重合により得られた(B−2)または(A−2)のフレークまたはスラリーまたはパウダーを前者に添加・混合しても良い。さらには二基の反応器を同時に運転し、それぞれの重合フレークを触媒失活時に混合することが特に好ましい。これにより、熱が加えられる押出機での材料への負荷や装置への負荷が軽減するため、品位の向上や生産性の向上が可能になる。
混合するポリアセタール樹脂コポリマー(A−2)とポリアセタール樹脂コポリマー(B−2)の混合比率は、5/95〜30/70重量%であることが好ましい。特に、(A−2)のMFR(ASTM D1238−57E条件)が3未満、(B−2)のMFRが3以上であることが好ましい。
重合したポリアセタール樹脂コポリマー中の重合触媒の失活は、前記の重合反応によって得られた重合フレークを、アンモニア、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のアミン類、又はアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、有機酸塩等の触媒中和失活剤の少なくとも一種を含む水溶液又は有機溶剤溶液中に投入し、スラリー状態で一般的には数分〜数時間攪拌することにより行われる。触媒中和失活後のスラリーはろ過、洗浄により、未反応モノマーや触媒中和失活剤、触媒中和失活塩が除去された後、乾燥する。
また、アンモニア、トリエチルアミン等の蒸気とポリオキシメチレン重合体とを接触させて重合触媒を失活する方法や、ヒンダードアミン類、トリフェニルホスフィン及び水酸化カルシウム等のうちの少なくとも一種とポリオキシメチレン重合体とを混合機で接触させて触媒を失活する方法等も用いることができる。
触媒を失活した重合スラリーは、脱液・乾燥を行い、パウダーを得る。
前記工程により得られた粗ポリアセタール樹脂コポリマーのパウダーに含まれる不安定末端部の分解除去方法としては、例えば、ベント付き単軸スクリュー式押出機やベント付き2軸スクリュー式押出機等を用いて、(D)切欠剤としてアンモニアやトリエチルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン、水酸化カルシウムに代表されるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物・無機弱酸塩・有機弱酸塩等の公知の不安定末端部を分解することのできる塩基性物質の存在下に、粗ポリアセタール樹脂コポリマーを溶融し、不安定末端部を分解除去することができる。
[R4R5R6R7N+]nXn − ・・・・・ (4)
(式中、R4、R5、R6、R7は、各々独立して、炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基が少なくとも1個の炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;又は炭素数6〜20のアリール基が少なくとも1個の炭素数1〜30の非置換アルキル基または置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を表し、非置換アルキル基または置換アルキル基は直鎖状、分岐状、または環状である。上記非置換アルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は水素原子がハロゲンで置換されてもよい。nは1〜3の整数を表す。Xは水酸基、又は炭素数1〜20のカルボン酸、水素酸、オキソ酸無機チオ酸もしくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を表す。)
P×14/Q ・・・・・ (A)
(式中、Pは第4級アンモニウム化合物の粗ポリアセタール樹脂コポリマーに対する濃度(重量ppm)を表わし、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を表わす。)
末端安定化における溶融混練を行うときには、品質や作業環境の保持のために不活性ガスによる置換や一段および多段ベントで脱気をすることが好ましい。
目的に応じて通常のポリアセタール樹脂コポリマーに添加することの可能な公知の添加剤を加えながら溶融混合し、ペレタイズを行う。
[評価方法]
生産性、靭性、品位、反り性を評価するために用いた方法を示す。
(1)生産性
実施例および比較例のサンプルを採取する過程で、得られた粗ポリマーをベント付きスクリュー型二軸押出機(プラスチック工業(株)社製BT−30、L/D=44、設定温度200℃、回転数100rpm、運転時のモーターパワー 24アンペア:通常運転時のトルクの目安)で造粒するときの最大造粒量QE(kg/hr)により生産性を評価した。
(2)靭性
実施例および比較例で得られたペレットを80℃で3時間乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定した成形機(東芝機械(株)製IS-100E)を用いて、金型温度70℃、冷却時間30秒の条件でASTM D638引張試験用試験片を作製した。得られた伸度により靭性の評価とした。評価はn=5で行い、平均値を示した。
(3)品位
上記靭性評価用に成形したサンプルを用いて、ハンディーカラーテスター(MINOLTA製CR−200)にてbL値(白度)の測定を行った。これにより、品位の評価とした。値が低いほうが白度が高いため、品位が優れる。
(4)反り性
実施例および比較例で得られたペレットを80℃で3時間乾燥した後、シリンダー温度200℃に設定された射出成形機(住友重機(株)製、SH−75)を用い、金型温度60℃、冷却時間30秒の条件で射出成形して、寸法約150×150×2mmのピンゲート平板を作製した。これを成形後2日、温度23℃、湿度50%RH雰囲気下にてサンプルの調整を行った。この後、反り量の測定を行った。測定は平面上に上記の平板状試験片を置き、3点を固定したときの反り量(高さ)をハイトゲージ(ミツトヨ製、HDM−A)にて測定し、その最大値を反り変形量とした。
混合機付モータ3を具えた5Lのタンク型ジャケット付反応器1(A)にn−ヘキサンを2L満たし、図9に示すように循環ラインを設ける。ラインの長さは6φ×2.5mとし、スラリー循環ポンプ4により20L/hrで循環する。この中に脱水したモノマー(ホルムアルデヒドガス)(a)200g/hrを直接供給する。重合触媒(c)[ジメチルジステアリルアンモニウムアセテート]0.0004mol/hrは反応器直前の循環ラインに供給し、連鎖移動剤(b)[無水酢酸]0.63g/hrは次工程6に抜いていくスラリー分を補うための重合溶媒(d)[ヘキサン]に添加し、連続的にフィードしながら、58℃で重合を行い、重合スラリー(A−1成分/MFR=2;ここで記載のMFRは、単一処方で後処理工程〜評価サンプル採取まで行った場合(この場合は比較例1)の値、以下のMFRの値も同様)を得た。この連鎖移動剤の添加は反応器添加前12秒前に行うこととした。
このペレットを80℃で3時間乾燥した後、さらに200℃に設定した単軸押出機(ユニオンプラスチック(株)製、L/D=32)を用いて、イルガノックス245(チバガイギー社製 酸化防止剤)を0.2重量%添加し、溶融混練を行い、80℃で3時間乾燥し、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
実施例1に用いた工程の概略は図1のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。
実施例1における成分(A−1)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例1に用いた工程の概略は図2のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、生産性が低くかつ品位が劣っていた。
実施例1における成分(B−1)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例2に用いた工程の概略は図2のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、靭性が低かった。
比較例1と比較例2で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−1)/成分(B−1)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例1と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例3に用いた工程の概略は図3のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例1と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表1に示す。実施例1に比べ、反りが大きかった。
熱媒を通すことのできるジャケット付反応器2(A)(スクリュー径3インチ、L/D=10)を80℃に調整し、不純物低減処理を施した主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3−ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(b)(メチラール:0.8g/hr)を図10に示すようにスタティックミキサー5(ノリタケ・カンパニー・リミテッド社製、T型・エレメント数21)を通して反応器2(A)に連続的にフィードした。この反応器2(A)としては図10右に示した断面を有するセルフ・クリーニングタイプの二軸パドル型連続混合機を用いた。また、重合触媒(c)として三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテラートの1重量%シクロヘキサン溶液を用い、触媒がトリオキサン1モルに対し2.0×10−5モルになるように添加して重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=2)を得た。
同時に上記と並行して同様な反応器2(B)を用い、主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(b)(メチラール:3.4g/hr)として、上記と同様に重合を行い、重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
このペレットを80℃で3時間乾燥した後、さらに200℃に設定した単軸押出機を用いて、酸化防止剤としてイルガノックス245(チバガイギー社製、酸化防止剤)を0.2重量%添加し溶融混練を行い、80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
実施例2に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
実施例2と同様の操作で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=2)と重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
各反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークとを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で同時にトリエチルアミン1%水溶液中に投入し撹拌を行い、重合触媒の失活を完全に行った後、このポリマーを濾過し、洗浄、乾燥を行い、得られた粗ポリマーを実施例2と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例3に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
実施例2と同様の操作で主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:0.69g/hr)の処方で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=1)と主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:3.9g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分B−2/MFR=20)を得た。
実施例2と同様に各反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークとを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で失活を行い、後処理の後、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例4に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
実施例2と同様の重合処方により得られた成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークを条件は実施例2と同様にそれぞれ別の失活槽により触媒失活・乾燥を行い、成分(A−2)を含む粗パウダーと成分(B−2)を含む粗パウダーを得た。
これを乾燥前に重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、実施例2と同様に造粒を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例5に用いた工程の概略は図5のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
実施例2と同様の重合処方により得られた成分(A−2)よりなる重合フレークをタンクに一度確保しておく。次に実施例2と同様の重合処方により得られた成分(B−2)よりなる重合フレークを反応器より得ながら、触媒失活工程の前に、タンクに確保していた重合フレークと重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、以降実施例2と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例6に用いた工程の概略は図6のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
第4級アンモニウム化合物の代りにCa(OH)2を用いて、粗パウダーに対し、0.1重量%になるように添加して末端安定化を実施する他は、実施例2と同様の操作を行い、中間ペレットを得た。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例7に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。
実施例4または2における成分(A−2)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例5または6に用いた工程の概略は図7のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例4または2に比べ、生産性が低くかつ品位が劣っていた。
実施例2または4における成分(B−2)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例7または8に用いた工程の概略は図7のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例2または4に比べ、靭性が低かった。
比較例5と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例9に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例2に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例2と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例2に比べ、反りが大きかった。
比較例5と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で10/90の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例11に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例3に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例3と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例12に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例3に比べ、反りが大きかった。
比較例6と比較例8で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例13に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例4に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例4と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例14に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例4に比べ、反りが大きかった。
実施例2と同様の操作で主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(下記化学式(5)で示されるポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド[平均分子量:1016]:0.2g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分A−2/MFR=2)と主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:3.4g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
C[(CH2O)−(CH2CH2O)n−H]4 ・・・・・ (5)
実施例2と同様に反応器から排出された成分(A−2)と成分(B−2)を含む重合フレークを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で失活を行い、後処理の後、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例2と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例8に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
実施例8と同様の操作で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=2)と重合フレーク(成分B−2/MFR=10)を得た。
反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークとを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で同時にトリエチルアミン1%水溶液中に投入し撹拌を行い、重合触媒の失活を完全に行った後、このポリマーを濾過、洗浄、乾燥を行い、得られた粗ポリマーを実施例8と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例9に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
実施例8と同様の操作で主モノマー(トリオキサン:875g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:0.4g/hr)、連鎖移動剤(上記ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド:0.1g/hr)の処方で重合を行い、重合フレーク(成分A−2/MFR=1)と主モノマー(トリオキサン:2625g/hr)、コモノマー(1,3-ジオキソラン:1.2g/hr)、連鎖移動剤(メチラール:3.9g/hr)の処方で重合を行い重合フレーク(成分B−2/MFR=20)を得た。
実施例8と同様に反応器から排出された成分(A−2)を含む重合フレークと成分(B−2)を含む重合フレークを重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で失活を行い、後処理の後、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例10に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
実施例8と同様の重合処方により得られた(A−2)成分を含む重合フレークと(B−2)成分を含む重合フレークを条件は実施例2と同様にそれぞれ別の失活槽により触媒失活・乾燥を行い、(A−2)成分を含む粗パウダーと(B−2)成分を含む粗パウダーを得た。
これを乾燥前に重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、実施例8と同様に造粒を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例11に用いた工程の概略は図5のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
実施例8と同様の重合処方により得られた成分(A−2)よりなる重合フレークをタンクに一度確保しておく。次に実施例8と同様の重合処方により得られた成分(B−2)よりなる重合フレークを反応器より得ながら、触媒失活工程の前に、タンクに確保していた重合フレークと重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で混合し、以降実施例8と同様の操作を行い、中間ペレットを採取した。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例12に用いた工程の概略は図6のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
第4級アンモニウム化合物の代りにCa(OH)2を用いて、粗パウダーに対し、0.1重量%になるように添加して末端安定化を実施する他は、実施例8と同様の操作を行い、中間ペレットを得た。このときの最大吐出量により生産性を評価した。さらに実施例8と同様の操作を行い、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルを得た。
実施例13に用いた工程の概略は図4のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。
実施例8または10における成分(A−2)のみを重合し、その他は同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
比較例15または16に用いた工程の概略は図7のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例8または10に比べ、生産性が低くかつ品位が劣っていた。
比較例15と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例17に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表2に示す。実施例8に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例8と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例8に比べ、反りが大きかった。
比較例15と比較例7で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=10/90の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で10/90の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例19に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例9に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例9と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例9に比べ、反りが大きかった。
比較例16と比較例8で得られた中間ペレットについて、重量で成分(A−2)/成分(B−2)=25/75の割合で、それぞれの最大吐出量と混合バランスを考慮して生産性を評価した。
次に、それぞれの中間ペレットを重量で25/75の割合で混合し、実施例2と同様に単軸押出機により酸化防止剤を添加し再度造粒を行った。このペレットを80℃で3時間乾燥して、品位、靭性、反り性を評価するためのサンプルとした。
比較例21に用いた工程の概略は図8のようになる。また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例10に比べ、品位が劣っていた。
連鎖移動剤を反応器に直接添加する以外、実施例10と同様に操作を行い、評価用サンプルを得た。
また、サンプルを採取した条件・評価結果を表3に示す。実施例10に比べ、反りが大きかった。
表1に、ポリアセタール樹脂ホモポリマーについて、実施例および比較例における連鎖移動剤の添加方法、実施した工程、成分(A)と成分(B)の比率・目標MFRと評価結果を示す。
実施例および比較例に用いた評価サンプルの採取工程の概略をホモポリマーの場合を図1〜図3に、コポリマーの場合を図4〜図8に示す。
2 二軸パドル型反応器(反応器2(A)、反応器2(B))
3 混合機付モータ
4 スラリー循環ポンプ
5 スタティックミキサー
6 次工程
(a) モノマー類
(b) 連鎖移動剤
(c) 重合触媒
(d) 重合溶媒
Claims (6)
- MFRがそれぞれ異なるポリアセタール樹脂(A)とポリアセタール樹脂(B)(但し、[(A)のMFR]<[(B)のMFR])からなる樹脂組成物の製造方法において、各樹脂(A)及び(B)のそれぞれを、モノマー、連鎖移動剤および重合溶媒を含む原料混合溶液を反応器内で重合反応させて得るに際し、連鎖移動剤をモノマーおよび/または重合溶媒に添加し、かつ、原料を重合器に供給する前に実質的に混合した後に反応器内で重合反応させ、得られた粗ポリマー(A)および粗ポリマー(B)を実質的に混合し、混合した粗ポリマーを末端安定化した後、添加剤を加え溶融混合しペレタイズすることにより、樹脂組成物を得ることを特徴とするポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
- 該成分(A)と該成分(B)をそれぞれ別の反応器を用いて重合してそれぞれの粗ポリマーを得ることを特徴とする請求項1記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
- 該成分の混合比率が重量比で、成分(A)/成分(B)=5/95〜30/70であることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
- 該成分のMFRが、[成分(A)のMFR<3]かつ[成分(B)のMFR≧3]であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のポリアセタール樹脂組成物の製造方法。
- 該成分(A)の連鎖移動剤として、ポリエーテルポリオール・アルキレンオキサイド(C)を用いることを特徴とする請求項1〜4の何れか記載の製造方法。
- 上記請求項1〜5の何れかに記載の製造方法により得られたポリアセタール樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006170192A JP4936432B2 (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006170192A JP4936432B2 (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008001745A JP2008001745A (ja) | 2008-01-10 |
JP4936432B2 true JP4936432B2 (ja) | 2012-05-23 |
Family
ID=39006393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006170192A Expired - Fee Related JP4936432B2 (ja) | 2006-06-20 | 2006-06-20 | ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4936432B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5424985B2 (ja) * | 2010-05-27 | 2014-02-26 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 変性ポリアセタール共重合体の製造方法 |
JP5766036B2 (ja) * | 2011-06-10 | 2015-08-19 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアセタールブロックコポリマーの製造方法 |
JP5876028B2 (ja) * | 2013-12-26 | 2016-03-02 | ツバキ山久チエイン株式会社 | 搬送チェーン用の摺動部材 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5539182B2 (ja) * | 1973-07-19 | 1980-10-08 | ||
JPS6054985B2 (ja) * | 1983-01-12 | 1985-12-03 | 旭化成株式会社 | ポリオキシメチレン組成物 |
JPH0940842A (ja) * | 1995-08-02 | 1997-02-10 | Polyplastics Co | ポリアセタール樹脂組成物及びその成形品 |
JP4931275B2 (ja) * | 1999-12-17 | 2012-05-16 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | ポリアセタール樹脂組成物 |
JP2003286386A (ja) * | 2002-03-28 | 2003-10-10 | Toray Ind Inc | ポリオキシメチレン樹脂組成物の製造方法およびその方法で得られた樹脂組成物 |
-
2006
- 2006-06-20 JP JP2006170192A patent/JP4936432B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2008001745A (ja) | 2008-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101525404B (zh) | 稳定化聚缩醛共聚物的制造方法 | |
JP5354050B2 (ja) | ポリアセタール樹脂組成物 | |
JP5036973B2 (ja) | 不安定末端基分解処理剤を用いた、安定化ポリアセタール樹脂の製造方法 | |
JP3087912B2 (ja) | オキシメチレン共重合体の安定化方法 | |
JP6037799B2 (ja) | ポリアセタール共重合体の製造方法 | |
JP2001011143A (ja) | ポリオキシメチレン共重合体、その製造方法及び分析方法 | |
JP4936432B2 (ja) | ポリアセタール樹脂組成物の製造方法 | |
JP5031196B2 (ja) | 不安定末端基分解処理剤を用いた、安定化ポリアセタール樹脂の製造方法 | |
KR20160089345A (ko) | 폴리옥시메틸렌 수지 조성물의 제조방법 | |
JP2011137087A (ja) | ポリアセタール共重合体の製造方法 | |
JP5424985B2 (ja) | 変性ポリアセタール共重合体の製造方法 | |
JP3134699B2 (ja) | アセタール共重合体の製造方法 | |
JPH08325341A (ja) | オキシメチレン共重合体の製造方法 | |
JP3916787B2 (ja) | ポリアセタール共重合体の製造方法 | |
JP2000063464A (ja) | ポリオキシメチレン共重合体の安定化方法 | |
JP5810649B2 (ja) | 樹脂組成物および成形体 | |
JP5853066B2 (ja) | ポリオキシメチレン製スライド部品 | |
JP4169868B2 (ja) | ポリオキシメチレン共重合体及びその製造方法 | |
JP5783685B2 (ja) | ポリオキシメチレン製スライド部品 | |
CN115232434B (zh) | 聚甲醛树脂组合物 | |
JP2014095000A (ja) | ポリアセタール共重合体の製造方法 | |
KR100270820B1 (ko) | 옥시메틸렌 공중합체의 제조방법 | |
JP2000264940A (ja) | ポリアセタール共重合体及びその製造方法 | |
JP6673539B1 (ja) | オキシメチレン共重合体の製造方法 | |
WO2023017741A1 (ja) | 変性ポリアセタール樹脂の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080825 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110309 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110415 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110609 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120215 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120217 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4936432 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |