JP4929883B2 - 復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置 - Google Patents

復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置 Download PDF

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Description

本発明は、復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置に関するものである。
従来、銀行、信用金庫、郵便局等の金融機関の支店等の営業店には、顧客が自分で操作して、入金、出金、振込、残高照会等の金融取引を行うためのATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機)、CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の自動取引装置が配設されている。該自動取引装置は、媒体としての紙幣を取り扱う紙幣入出金部を有し、入金等の金融取引においては顧客が入金した紙幣を受け取りカウントして保管し、出金等の金融取引においては、保管している紙幣の中から所定金額の紙幣を払い出すようになっている。
しかしながら、自動取引装置内において紙幣を搬送する際に、搬送路上においてジャムが発生して、紙幣の搬送が停止してしまうことがある。このような場合に、ジャムを解消して復旧するために、紙幣残留状態を把握したり、精度よくチェックしたりするために、復旧処理装置が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
図2は従来の自動取引装置を示す斜視図、図3は従来の自動取引装置を後方から観た斜視図、図4は従来の自動取引装置の後扉を開けた状態を示す斜視図である。
図において、10は、筐(きょう)体11を有する自動取引装置であり、前記筐体11の前面には、顧客に対面する操作部12が配設されている。そして、前記筐体11の内部には、入金、振替、振込すべき紙幣又は出金される紙幣を、多数枚一括して投入又は取出し可能な紙幣入出金ユニット30が取り付けられている。また、操作部12の水平面には、顧客が紙幣を投入又は取出すための入出金口31が配設されている。
さらに、操作部12の水平面には、タッチパネルから成る表示部15が配設されている。該表示部15は、入力手段としての機能も備え、操作手順、その他の情報をイラスト、文字又は文言によって画面に表示して顧客を誘導するとともに、暗証番号、金額、口座番号、取引の承認、確認、取り消し等に対応するキーを表示する。そして、表示されたキーが押圧されると、タッチパネルのセンサが押圧を検知し、図示されない主制御部に対応する信号を送信する。これにより、いわゆるキー入力操作が行われる。また、操作部12の垂直面には、暗証番号及び口座番号が記録されているカードを取り扱うカードリーダライタのカードスロット16が配設され、顧客は、自分のカードを前記カードスロット16に挿入する。
なお、前記自動取引装置10には、その用途に応じ、前記紙幣入出金ユニット30に加えて、発券ユニット、硬貨入出金ユニット、通帳記帳ユニット等の各種のユニットを取り付けることができる。
また、図3に示されるように、前記自動取引装置10は、筐体11における操作部12の反対側、すなわち、後側に配設された保守操作部20を有する。該保守操作部20は、紙幣入出金ユニット30の保守や紙幣の装填(てん)を行うものであり、保守用表示部としての保守用タッチパネル21を備える。該保守用タッチパネル21は、入力機能を備えるものであり、図4に示されるように、後扉22に対して枢動可能に取り付けられ、後扉22を開けた状態でも、紙幣入出金ユニット30の保守を行う保守員が視認することができるようになっている。
次に、前記紙幣入出金ユニット30について詳細に説明する。
図5は従来の紙幣入出金ユニットの構成を示す図、図6は従来の紙幣入出金ユニットを分割した状態を示す第1の図、図7は従来の紙幣入出金ユニットを分割した状態を示す第2の図、図8は従来の紙幣入出金ユニットを分割した状態を示す第3の図である。
図5に示されるように、紙幣入出金ユニット30は、顧客が紙幣を投入又は取出すための入出金口31、紙幣を収納する収納庫39、紙幣の真偽及び種類を判別する認識部32、及び、前記入出金口31と収納庫39と認識部32との間で紙幣を搬送する搬送路を有する。該搬送路は、入出金口31から認識部32へ紙幣を搬送する中段搬送路33、認識部32からのリジェクト紙幣を入出金口31に返却する上段搬送路34、及び、認識部32から収納庫39へ紙幣を搬送する下段搬送路35の3つの搬送路から成る。また、前記中段搬送路33、上段搬送路34及び下段搬送路35には、紙幣の走行状態を監視する図示されないセンサが配設され、該センサ上を紙幣が通過すると、図示されない紙幣入出金ユニット制御部に検出信号が送信されるようになっている。
そして、前記紙幣入出金ユニット制御部は、センサからの検出信号のON及びOFFを監視することによって紙幣の搬送状態を監視し、センサが決められたタイミングで反応しない場合は紙幣のジャムを検出したものとする。紙幣のジャムを検出した場合、紙幣入出金ユニット制御部は、図示されない搬送駆動モータをストップさせ、搬送ジャムエラーを上位装置としての自動取引装置10の主制御部に通知する。なお、前記紙幣入出金ユニット制御部と主制御部とを統合的に説明する場合には、制御部として説明する。
また、紙幣入出金ユニット30は、内部に紙幣が残留した場合でも、保守員によって残留紙幣を取り除けるよう、上部ユニット30a及び下部ユニット30bに分割して、個々に引き出すことができるようになっている。そして、引き出した上部ユニット30a又は下部ユニット30bにおける搬送路のガイドをオープンさせることによって、搬送路上に残留している紙幣を除去することができる。
例えば、上段搬送路34に紙幣が残留している場合、図6において矢印で示されるように、上部ユニット30aを保守エリア方向に引き出し、上段搬送路34の搬送ガイド36を上方に回転させてオープンさせることによって、上段搬送路34上に残留している紙幣を除去することができる。また、中段搬送路33に紙幣が残留している場合、図7において矢印で示されるように、上部ユニット30aを保守エリア方向に引き出し、中段搬送路33の搬送ガイド37を下方に回転させてオープンさせることによって、中段搬送路33上に残留している紙幣を除去することができる。さらに、下段搬送路35に紙幣が残留している場合、図8において矢印で示されるように、下部ユニット30bを保守エリア方向に引き出し、下段搬送路35の搬送ガイド38を上方に回転させてオープンさせることによって、下段搬送路35上に残留している紙幣を除去することができる。
次に、前記収納庫39について詳細に説明する。
図9は従来の収納庫の構成を示す図である。なお、図9(a)は収納庫内のシャッタを閉じた状態を示す図、図9(b)は収納庫内のシャッタを開けた状態を示す図である。
図に示されるように、収納庫39は、分離部40、収納部41、一次保留部42及び一次保留用のシャッタ43を備える。該シャッタ43は、図示されないアクチュエータによって作動し、収納部41内を上下に仕切るようになっており、図9(a)に示されるようなシャッタ43を閉じた状態では、収納部41が上下2段に分割される。そのため、顧客の入金動作によって収納庫39に収納された紙幣は、シャッタ43の上側の一次保留部42に保留される。その後、主制御部が表示部15に入金金額を表示し、顧客が確認ボタンを押すと、図9(b)に示されるように、シャッタ43が開き、一次保留部42に保留されていた紙幣が、収納部41内に収納される。
これにより、入金動作の後でも、顧客が入金金額を確認するまでは、入金された紙幣は、収納部41内に既に収納されている紙幣と一緒にならないので、搬送路においてジャムが発生したことによって自動取引装置10の動作が停止した場合であっても、保守員がジャム除去の作業を行う際に、前記顧客が入金した紙幣を既に収納されている紙幣と識別することができる。そのため、前記顧客に入金した紙幣を返却することができる。また、顧客の申告した入金紙幣の枚数が誤りであるか否かを確認することができる。
なお、前記自動取引装置10は、ジャムを起こした紙幣を除去するジャム除去の作業を行う保守員に対して、操作方法を指示する復旧ナビゲーション機能を備えている。
次に、前記自動取引装置10の復旧ナビゲーションの動作について説明する。
図10は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第1の図、図11は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第2の図、図12は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第3の図、図13は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第4の図、図14は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第5の図、図15は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第6の図、図16は従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第7の図、図17は従来の自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。
ここでは、上段搬送路34においてジャムが発生した場合について説明する。上段搬送路34においてジャムが発生すると、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図10に示されるような画面によって、エラー内容を表示する。前記画面には、エラーコード61及びエラー名称62が表示される。また、紙幣入出金ユニット30の概略図63を表示し、該概略図63の中で紙幣のジャムが発生した箇所を点滅表示64によって指し示す。さらに、復旧方法を第1手順表示欄65に表示するとともに、次の画面に向かう次画面ボタン66を表示する。そして、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は次の手順を示す画面を表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図11に示されるような画面によって、「上部ユニット引出」を表示する。前記画面には、上部ユニット30aを引き出す指示を第2手順表示欄65aに表示するとともに、上部ユニット30aの引き出し方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67aに表示する。また、前の画面に戻る前画面ボタン68も表示する。そして、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は次の手順を示す画面を表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図12に示されるような画面によって、「上部搬送ガイド開」を表示する。前記画面には、上段搬送路34の搬送ガイド36を上方に回転させて開ける指示を第3手順表示欄65bに表示するとともに、上段搬送路34の搬送ガイド36を上方に回転させてオープンする方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67bに表示する。そして、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は次の手順を示す画面を表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図13に示されるような画面によって、「媒体除去」を表示する。前記画面には、上段搬送路34の媒体としての紙幣を除去する指示を第4手順表示欄65cに表示するとともに、上段搬送路34の紙幣を除去する方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67cに表示する。そして、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は次の手順を示す画面を表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図14に示されるような画面によって、「上部搬送ガイド閉」を表示する。前記画面には、上段搬送路34の搬送ガイド36を下方に回転させて閉じる指示を第5手順表示欄65dに表示するとともに、上段搬送路34の搬送ガイド36を下方に回転させて閉じる方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67dに表示する。そして、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は次の手順を示す画面を表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図15に示されるような画面によって、「上部ユニット収納」を表示する。前記画面には、上部ユニット30aを収納する指示を第6手順表示欄65eに表示するとともに、上部ユニット30aを収納する方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67eに表示する。そして、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は次の手順を示す画面を表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図16に示されるような画面によって、「リセット指示」を表示する。前記画面には、リセットキー69を押圧する指示を表示欄65fに表示するとともに、リセットキー69を表示する。そして、保守員がリセットキー69を押圧すると、自動取引装置10はリセット動作を行い、正常にリセット動作が行われると、復旧する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 エラー内容を表示する。
ステップS2 「上部ユニット引出」を表示する。
ステップS3 「上部搬送ガイド開」を表示する。
ステップS4 「媒体除去」を表示する。
ステップS5 「上部搬送ガイド閉」を表示する。
ステップS6 「上部ユニット収納」を表示する。
ステップS7 「リセット指示」を表示し、リセットボタンが押され、正常にリセットされると復旧作業を終了する。
特公平1−14627号公報 特許第2536719号公報
しかしながら、前記従来の自動取引装置10においては、紙幣入出金ユニット30内で紙幣のジャムが発生した場合、複数箇所に紙幣が残留してることが多く、保守員が紙幣を除去する際、搬送ガイドをオープンしても見にくい場所に紙幣があったり、他の搬送路に紙幣があるときには、紙幣を取り忘れる可能性があった。
もっとも、紙幣を除去した後にリセット動作を行う際に、搬送路を空回しして、搬送路に紙幣が残留しているか否かをセンサによってチェックすることも考えられる。しかし、紙幣が折れ曲がっていたりすると、紙幣が搬送路の途中に引っ掛かって、搬送路を空回ししても、センサに検知されないこともある。この場合、リセット動作が終了した後に、次の顧客が入金した紙幣に残留していた紙幣が引っ掛かり、認識部32によって真正の紙幣でないと判断されてしまう。そして、次の顧客が入金した紙幣と残留していた紙幣とが一緒に入出金口31に返却されることによって、次の顧客に前の取引で残留した紙幣を返却してしまうという問題があった。
本発明は、前記従来の復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置の問題点を解決して、ジャムが発生した箇所毎に残留している媒体の枚数及び種類を表示することによって、ジャム除去作業において残留している媒体の取り忘れが生じることがなく、確実にジャム除去作業を行うことができる復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置においては、顧客が投入した媒体又は取出す媒体を搬送する搬送路と、該搬送路における媒体のジャムの発生を検出するセンサと、前記媒体の真偽及び種類を判別する認識部と、前記媒体の搬送状態を監視する制御部と、前記媒体のジャムが発生した場合、ジャム除去作業のナビゲーション画面を表示する保守用表示部とを有し、前記制御部は、前記搬送路におけるジャム除去箇所毎に、残留する媒体の枚数を種類毎に集計し、集計結果に基づいて前記保守用表示部にナビゲーション画面を表示させる自動取引装置であって、前記保守用表示部は入力機能を備え、保守員が前記保守用表示部を操作してジャム除去作業において除去した媒体の枚数を種類毎に入力すると、前記制御部は、前記媒体のジャムが発生したときに集計した残留する媒体の種類毎の枚数と前記保守員が入力した媒体の種類毎の枚数とが一致しない場合、ジャム除去作業を再度行うためのナビゲーション画面を表示させる
本発明の更に他の復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置においては、さらに、前記顧客が操作可能な操作部を更に有し、前記顧客が投入した媒体の枚数を種類毎に入力すると、前記制御部は、ジャム除去作業において除去した媒体の種類毎の枚数と前記顧客が入力した媒体の種類毎の枚数との一致を確認するためのナビゲーション画面を前記保守用表示部に表示させる。
本発明の更に他の復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置においては、さらに、前記操作部は表示部を備え、前記保守員が前記保守用表示部を操作してジャム除去作業において除去した媒体の枚数を種類毎に入力すると、前記制御部は、ジャム除去作業において除去した媒体の種類毎の枚数と前記顧客が投入した媒体の種類毎の枚数との一致を確認するための画面を前記表示部に表示させる。
本発明によれば、復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置は、ジャムが発生した箇所毎に残留している媒体の枚数及び種類を表示するようになっている。これにより、ジャム除去作業において残留している媒体の取り忘れが生じることがなく、確実にジャム除去作業を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の搬送路を示す概念図、図18は本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の搬送路のエリアの区分方法を示す図、図19は本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の搬送路のセンサの検出信号を示す図である。
本実施の形態においては、「背景技術」の項における自動取引装置10の説明を援用する。なお、自動取引装置10は、金融取引を行うためのATM、CD等に限られるものでなく、例えば、鉄道の切符等を発券する券売機等であってもよいし、いかなる種類の装置であってもよい。そして、本実施の形態において、紙幣入出金ユニット30の紙幣入出金ユニット制御部は、媒体としての紙幣の搬送路に配設されたセンサの検出信号のON及びOFFの回数に基づいて、各搬送路に何枚の紙幣が残留しているか集計する。なお、センサの検出信号は、当該センサの位置に紙幣が存するときにONであり、当該センサの位置に紙幣が存しないときにOFFであるものとする。また、認識部32を通過した後の紙幣が搬送される搬送路については、前記認識部32の通過紙幣認識ログに基づいて、残留している紙幣の種類、すなわち、金種も集計する。そして、その後の集計結果に基づいて、各搬送路におけるジャム除去単位、すなわち、ジャム除去の作業を行う単位区間毎に紙幣の枚数を再集計する。
図において、枠70は紙幣入出金ユニット30における紙幣の搬送路を模式的に示し、三角マーク71〜73は搬送路上を搬送される紙幣を検出するセンサであるセンサA〜Cの位置を示している。そして、搬送路は、例えば、図示されない搬送ベルト、搬送ローラ、搬送ガイド等を備える。また、枠76は、センサ位置に従って区分された搬送路のエリアを示している。エリアの区分方法は、図18(a)に示されるように、紙幣がセンサAにかかっている間の紙幣センタ位置の範囲をα1、図18(b)に示されるように、紙幣がセンサAを抜けた後センサBにかかるまでの紙幣センタ位置の範囲をα2といったように、センサ位置に従って区分けされている。なお、図18において太線は紙幣の位置を示している。
図19には、このような搬送路上に紙幣が残留した場合におけるセンサの検出信号のON及びOFFの回数が示されている。
エリアα2に紙幣が何枚残留しているかは、エリアα2の範囲が、紙幣がセンサAを抜けた後センサBにかかるまでであるので、センサAの検出信号のOFF回数からセンサBの検出信号のON回数を減算した数となり、図19に示される例では1枚となる。
また、エリアβ1に紙幣が何枚残留しているかは、センサBの検出信号のON回数からセンサBの検出信号のOFF回数を減算した数となり、図19に示される例では1枚となる。
このように、各エリア毎に残留する紙幣の枚数を集計し、認識部32の通過紙幣認識ログに基づいて、各紙幣の金種も判別する。そして各搬送路におけるジャム除去単位、例えば、上段搬送路34の搬送ガイド36をオープンさせて残留紙幣を除去する場所が、図19におけるα2〜γ1までの場合、搬送ガイド36をオープンさせて残留紙幣を除去する場所における除去枚数は、エリアα2〜γ1における残留紙幣の枚数であり、該枚数を各金種及び金種不明紙幣に区分けして集計する。
次に、本実施の形態における自動取引装置10の復旧ナビゲーションの動作について説明する。
図20は本発明の第1の実施の形態における自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す図、図21は本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。
なお、保守用タッチパネル21に、図15に示されるような画面によって、「上部ユニット収納」を表示するまでの動作は、「背景技術」の項における説明と同様であるので、説明を省略する。
そして、図15に示されるような画面において、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図20に示されるような画面によって、「除去媒体確認」を表示する。前記画面には、除去した紙幣の枚数を確認する指示を第7手順表示欄65gに表示するとともに、該当のジャム除去箇所における残留紙幣の枚数を金種毎に表示する。
続いて、紙幣入出金ユニット制御部は、ジャムが発生して自動取引装置10の動作を停止した時に、各搬送路におけるジャム除去単位毎に残留紙幣の枚数を再集計した結果に基づいて、他のジャム除去箇所に紙幣が残留しているか否か、すなわち、他の搬送路に媒体残留があるか否かを判断する。そして、紙幣が残留している、すなわち、他の搬送路に媒体残留がある場合、そのジャム除去箇所から紙幣を除去するためのナビゲーションを行うために、再び、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に図11に示されるような画面を表示し、同様の動作を繰り返す。
また、紙幣が残留していない場合、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図16に示されるような画面によって、「リセット指示」を表示する。前記画面には、リセットキー69を押圧する指示を表示欄65fに表示するとともに、リセットキー69を表示する。そして、保守員がリセットキー69を押圧すると、自動取引装置10はリセット動作を行い、正常にリセット動作が行われると、復旧する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS11 エラー内容を表示する。
ステップS12 「上部ユニット引出」を表示する。
ステップS13 「上部搬送ガイド開」を表示する。
ステップS14 「媒体除去」を表示する。
ステップS15 「上部搬送ガイド閉」を表示する。
ステップS16 「上部ユニット収納」を表示する。
ステップS17 「除去媒体確認」を表示する。
ステップS18 他の搬送路に媒体が残留しているか否かを判断する。他の搬送路に媒体が残留している場合はステップS12に戻り、他の搬送路に媒体が残留していない場合はステップS19に進む。
ステップS19 「リセット指示」を表示し、リセットボタンが押され、正常にリセットされると復旧作業を終了する。
このように、本実施の形態においては、搬送路におけるジャム除去箇所毎に、残留する紙幣の枚数を種類毎に集計し、集計結果に基づいてナビゲーション画面を表示させるようになっている。そのため、保守員がジャム除去の作業を行う際、各ジャム除去箇所において残留紙幣を除去した後に紙幣の枚数を確認することができるので、残留している紙幣の取り忘れを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図22は本発明の第2の実施の形態における上部搬送路の媒体枚数の変数表である。
本実施の形態においては、ジャムが発生して自動取引装置10が動作を停止すると、前記第1の実施の形態と同様に、各搬送路におけるジャム除去単位毎に紙幣の枚数と種類とを集計する。そして、集計した結果を図22に示されるような変数表の項目a1、b1、c1、d1及びe1に入力する。なお、図22に示される変数表は、例えば、「上部搬送路」といった、1つのジャム除去単位に残留している紙幣の集計を示すものであり、本実施の形態における自動取引装置10は、ジャム除去単位毎にこのような変数表を備えている。なお、その他の点の構成及び動作については、前記第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
次に、本実施の形態における自動取引装置10の動作について説明する。まず、復旧ナビゲーションの動作について説明する。
図23は本発明の第2の実施の形態における自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す図、図24は本発明の第2の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。
なお、保守用タッチパネル21に、図13に示されるような画面によって、「媒体除去」を表示するまでの動作は、「背景技術」の項における説明と同様であるので、説明を省略する。
そして、図13に示されるような画面において、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図23に示されるような画面によって、「除去媒体数入力」を表示する。前記画面は、ジャム除去の作業を行った保守員に、実際に除去した紙幣の枚数を金種毎に入力してもらう画面であり、除去した紙幣の枚数を確認する指示を第7手順表示欄65hに表示するとともに、枚数の入力を金種毎に選択する入力ボタン81、及び、枚数を入力するためのテンキー82を表示する。そして、保守員が入力した枚数は、図22に示されるような変数表の項目a1、b1、c1、d1及びe1に入力される。
そして、図23に示されるような画面において、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は、媒体枚数判定処理を実行し、該当のジャム除去箇所における残留紙幣がすべて除去されたか否かを判断する。そして、媒体枚数判定処理の結果がNG判定である、すなわち、紙幣が残留している場合、そのジャム除去箇所から紙幣を除去するためのナビゲーションを行うために、再び、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図13に示されるような画面によって、「媒体除去」を表示し、同様の動作を繰り返す。
また、媒体枚数判定処理の結果がOK判定である、すなわち、紙幣が残留していない場合、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図14に示されるような画面によって、「上部搬送ガイド閉」を表示する。前記画面には、上段搬送路34の搬送ガイド36を下方に回転させて閉じる指示を第5手順表示欄65dに表示するとともに、上段搬送路34の搬送ガイド36を下方に回転させて閉じる方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67dに表示する。
続いて、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図15に示されるような画面によって、「上部ユニット収納」を表示する。前記画面には、上部ユニット30aを収納する指示を第6手順表示欄65eに表示するとともに、上部ユニット30aを収納する方法を示した写真又は動画を説明画像表示欄67eに表示する。
そして、図15に示されるような画面において、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図20に示されるような画面によって、「除去媒体確認」を表示する。前記画面には、除去した紙幣の枚数を確認する指示を第7手順表示欄65gに表示するとともに、該当のジャム除去箇所における残留紙幣の枚数を金種毎に表示する。
続いて、紙幣入出金ユニット制御部は、ジャムが発生して自動取引装置10の動作を停止した時に、各搬送路におけるジャム除去単位毎に残留紙幣の枚数を再集計した結果に基づいて、他のジャム除去箇所に紙幣が残留しているか否かを判断する。そして、紙幣が残留している場合、そのジャム除去箇所から紙幣を除去するためのナビゲーションを行うために、再び、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に図11に示されるような画面を表示し、同様の動作を繰り返す。
また、紙幣が残留していない場合、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図16に示されるような画面によって、「リセット指示」を表示する。前記画面には、リセットキー69を押圧する指示を表示欄65fに表示するとともに、リセットキー69を表示する。そして、保守員がリセットキー69を押圧すると、自動取引装置10はリセット動作を行い、正常にリセット動作が行われると、復旧する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS21 エラー内容を表示する。
ステップS22 「上部ユニット引出」を表示する。
ステップS23 「上部搬送ガイド開」を表示する。
ステップS24 「媒体除去」を表示する。
ステップS25 「除去媒体数入力」を表示する。
ステップS26 媒体枚数判定処理を実行する。媒体枚数判定の結果がNG判定である場合はステップS24に戻り、媒体枚数判定処理の結果がOK判定である場合はステップS27に進む。
ステップS27 「上部搬送ガイド閉」を表示する。
ステップS28 「上部ユニット収納」を表示する。
ステップS29 他の搬送路に媒体が残留しているか否かを判断する。他の搬送路に媒体が残留している場合はステップS22に戻り、他の搬送路に媒体が残留していない場合はステップS30に進む。
ステップS30 「リセット指示」を表示し、リセットボタンが押され、正常にリセットされると復旧作業を終了する。
次に、前記媒体枚数判定処理の動作について説明する。
図25は本発明の第2の実施の形態における自動取引装置の媒体枚数判定処理の動作を示すフローチャートである。
まず、自動取引装置10は、図22に示されるような変数表の差分変数をクリアする。すなわち、項目a3、b3、c3及びd3の値をすべて0とする。
次に、自動取引装置10は、万券の枚数判定ステップを実行し、万券の残留媒体枚数a1と入力媒体枚数a2とが同じであるか否かを判断し、同じであれば、5千券の枚数判定ステップを実行する。また、同じでない場合、入力媒体枚数a2が残留媒体枚数a1より多いか否かを判断する。そして、多いときにはジャムが発生した際に金種判別することができなかった紙幣である可能性があるので、入力媒体枚数a2から残留媒体枚数a1を減算した数を差分a3に入力して、5千券の枚数判定ステップを実行する。また、多くないときには、紙幣入出金ユニット30内に紙幣が残留しているので、NG判定とする。
続いて、自動取引装置10は、5千券の枚数判定ステップを実行し、5千券の残留媒体枚数b1と入力媒体枚数b2とが同じであるか否かを判断し、同じであれば、2千券の枚数判定ステップを実行する。また、同じでない場合、入力媒体枚数b2が残留媒体枚数b1より多いか否かを判断する。そして、多いときにはジャムが発生した際に金種判別することができなかった紙幣である可能性があるので、入力媒体枚数b2から残留媒体枚数b1を減算した数を差分b3に入力して、2千券の枚数判定ステップを実行する。また、多くないときには、紙幣入出金ユニット30内に紙幣が残留しているので、NG判定とする。
続いて、自動取引装置10は、2千券の枚数判定ステップを実行し、2千券の残留媒体枚数c1と入力媒体枚数c2とが同じであるか否かを判断し、同じであれば、千券の枚数判定ステップを実行する。また、同じでない場合、入力媒体枚数c2が残留媒体枚数c1より多いか否かを判断する。そして、多いときにはジャムが発生した際に金種判別することができなかった紙幣である可能性があるので、入力媒体枚数c2から残留媒体枚数c1を減算した数を差分c3に入力して、千券の枚数判定ステップを実行する。また、多くないときには、紙幣入出金ユニット30内に紙幣が残留しているので、NG判定とする。
続いて、自動取引装置10は、千券の枚数判定ステップを実行し、千券の残留媒体枚数d1と入力媒体枚数d2とが同じであるか否かを判断し、同じであれば、金種不明枚数判定ステップを実行する。また、同じでない場合、入力媒体枚数d2が残留媒体枚数d1より多いか否かを判断する。そして、多いときにはジャムが発生した際に金種判別することができなかった紙幣である可能性があるので、入力媒体枚数d2から残留媒体枚数d1を減算した数を差分d3に入力して、金種不明枚数判定ステップを実行する。また、多くないときには、紙幣入出金ユニット30内に紙幣が残留しているので、NG判定とする。
最後に、自動取引装置10は、金種不明枚数判定ステップを実行し、ジャムが発生した際に認識している搬送路に残留している金種不明の残留媒体枚数e1が、各金種についての差分a3、b3、c3及びd3の総和と等しいか否かを判断する。そして、等しいときには、認識した残留紙幣の枚数と除去された紙幣の枚数とが合致するので、OK判定とする。また、等しくないときにはNG判定とする。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS31 項目a3、b3、c3及びd3をすべて0にする。
ステップS32 万券の残留媒体枚数a1と入力媒体枚数a2とが同じであるか否かを判断する。同じである場合はステップS35に進み、同じでない場合はステップS33に進む。
ステップS33 万券の入力媒体枚数a2が残留媒体枚数a1より多いか否かを判断する。多い場合はステップS34に進み、多くない場合はNG判定とする。
ステップS34 入力媒体枚数a2から残留媒体枚数a1を減算した数を差分a3に入力する。
ステップS35 5千券の残留媒体枚数b1と入力媒体枚数b2とが同じであるか否かを判断する。同じである場合はステップS38に進み、同じでない場合はステップS36に進む。
ステップS36 5千券の入力媒体枚数b2が残留媒体枚数b1より多いか否かを判断する。多い場合はステップS37に進み、多くない場合はNG判定とする。
ステップS37 入力媒体枚数b2から残留媒体枚数b1を減算した数を差分b3に入力する。
ステップS38 2千券の残留媒体枚数c1と入力媒体枚数c2とが同じであるか否かを判断する。同じである場合はステップS41に進み、同じでない場合はステップS39に進む。
ステップS39 2千券の入力媒体枚数c2が残留媒体枚数c1より多いか否かを判断する。多い場合はステップS40に進み、多くない場合はNG判定とする。
ステップS40 入力媒体枚数c2から残留媒体枚数c1を減算した数を差分c3に入力する。
ステップS41 千券の残留媒体枚数d1と入力媒体枚数d2とが同じであるか否かを判断する。同じである場合はステップS44に進み、同じでない場合はステップS42に進む。
ステップS42 千券の入力媒体枚数d2が残留媒体枚数d1より多いか否かを判断する。多い場合はステップS43に進み、多くない場合はNG判定とする。
ステップS43 入力媒体枚数d2から残留媒体枚数d1を減算した数を差分d3に入力する。
ステップS44 認識している搬送路に残留している金種不明の残留媒体枚数e1が、各金種についての差分a3、b3、c3及びd3の総和と等しいか否かを判断する。認識している搬送路に残留している金種不明の残留媒体枚数e1が、各金種についての差分の総和と等しい場合はOK判定とし、認識している搬送路に残留している金種不明の残留媒体枚数e1が、各金種についての差分の総和と等しくない場合はNG判定とする。
このように、本実施の形態においては、保守員がジャム除去の作業を行う際、各ジャム除去箇所において残留紙幣を除去した後に、保守員が自分で除去した紙幣の枚数を入力し、紙幣入出金ユニット30が認識している残留紙幣の枚数と合わないときは、もう一度紙幣の除去を行う指示を出すようになっている。すなわち、紙幣のジャムが発生したときに集計した残留する紙幣の種類毎の枚数と保守員が入力した紙幣の種類毎の枚数とが一致しない場合、ジャム除去作業を再度行うためのナビゲーション画面を表示させる。そのため、ジャム除去の作業を行う際に、取り忘れをなくすことができる。
また、前記第1の実施の形態においては、ジャム除去の作業を行う保守員が、「除去媒体確認」の表示を正確に確認しないと、取り忘れが生じる可能性があるが、本実施の形態においては、枚数が合うまでリセット動作を行うことができないので、より確実に「除去媒体確認」を行うことができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1及び第2の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1及び第2の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図26は本発明の第3の実施の形態における自動取引装置の表示部の画面の例を示す図、図27は本発明の第3の実施の形態における自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す図、図28は本発明の第3の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。
本実施の形態においては、顧客が入金を行っているときにジャムが発生した場合の動作について説明する。なお、その他の点の構成及び動作については、前記第1及び第2の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
まず、顧客が入金を行っているときにジャムが発生すると、自動取引装置10は、顧客に対面する操作部12の表示部15に、図26に示されるような画面を表示する。これにより、顧客は入金した紙幣の枚数を確認する。この場合、画面には、保守員等を呼び出すためのコールボタン84、枚数の入力を金種毎に選択する入力ボタン85、及び、枚数を入力するためのテンキー86を表示する。
そして、顧客が入力ボタン85及びテンキー86を操作して入金紙幣枚数の申告を行うと、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図10に示されるような画面によって、エラー内容を表示する。これ以降、保守用タッチパネル21に、図15に示されるような画面によって、「上部ユニット収納」を表示するまでの動作は、「背景技術」の項における説明と同様であるので、説明を省略する。
続いて、図15に示されるような画面において、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、紙幣入出金ユニット制御部は、ジャムが発生して自動取引装置10の動作を停止した際に、各搬送路におけるジャム除去単位毎に残留紙幣の枚数を再集計した結果に基づいて、他のジャム除去箇所に紙幣が残留しているか否かを判断する。そして、紙幣が残留している場合、そのジャム除去箇所から紙幣を除去するためのナビゲーションを行うために、再び、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に図11に示されるような画面を表示し、同様の動作を繰り返す。
また、紙幣が残留していない場合、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図27に示されるような画面によって、「除去媒体確認」を表示する。前記画面には、除去した紙幣の枚数と顧客が申告した入金紙幣の枚数とを確認する指示を第7手順表示欄65iに表示するとともに、顧客が申告した入金紙幣の枚数を金種毎に表示する。
続いて、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図16に示されるような画面によって、「リセット指示」を表示する。前記画面には、リセットキー69を押圧する指示を表示欄65fに表示するとともに、リセットキー69を表示する。そして、保守員がリセットキー69を押圧すると、自動取引装置10はリセット動作を行い、正常にリセット動作が行われると、復旧する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS51 入金枚数を確認する。
ステップS52 エラー内容を表示する。
ステップS53 「上部ユニット引出」を表示する。
ステップS54 「上部搬送ガイド開」を表示する。
ステップS55 「媒体除去」を表示する。
ステップS56 「上部搬送ガイド閉」を表示する。
ステップS57 「上部ユニット収納」を表示する。
ステップS58 他の搬送路に媒体が残留しているか否かを判断する。他の搬送路に媒体が残留している場合はステップS53に戻り、他の搬送路に媒体が残留していない場合はステップS59に進む。
ステップS59 「除去媒体確認」を表示する。
ステップS60 「リセット指示」を表示し、リセットボタンが押され、正常にリセットされると復旧作業を終了する。
このように、本実施の形態においては、ジャム除去作業において除去した紙幣の種類毎の枚数と顧客が入力した紙幣の種類毎の枚数との一致を確認するためのナビゲーション画面を表示させる。すなわち、保守員がジャム除去の作業を行う際、除去した残留紙幣の枚数と、顧客が申告した入金紙幣の枚数とに差異がないことを確認する。そのため、紙幣の取り忘れをなくすことができる。また、残留紙幣の枚数と顧客が申告した入金紙幣の枚数との差異の有無を自動取引装置10をリセットする前に確認することができるので、残留紙幣の枚数と顧客が申告した入金紙幣の枚数とが相違する場合には、顧客との整合が取れるまで、自動取引装置10をそのまま保全することができる。そのため、除去した紙幣を顧客に返却する際のトラブルを未然に防ぐことができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、第1〜第3の実施の形態と同じ構造を有するものについては、同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また、前記第1〜第3の実施の形態と同じ動作及び同じ効果についても、その説明を省略する。
図29は本発明の第4の実施の形態における自動取引装置の表示部の画面の例を示す図、図30は本発明の第4の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。
本実施の形態においては、顧客が入金を行っているときにジャムが発生した場合の動作について説明する。この場合、顧客は入金紙幣の枚数を自分で入力する必要がない。なお、その他の点の構成及び動作については、前記第1〜第3の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
まず、ジャムが発生してから、保守用タッチパネル21に、図15に示されるような画面によって、「上部ユニット収納」を表示するまでの動作は、「背景技術」の項における説明と同様であるので、説明を省略する。
次に、図15に示されるような画面において、保守員が次画面ボタン66を押圧すると、紙幣入出金ユニット制御部は、ジャムが発生して自動取引装置10の動作を停止した際に、各搬送路におけるジャム除去単位毎に残留紙幣の枚数を再集計した結果に基づいて、他のジャム除去箇所に紙幣が残留しているか否かを判断する。そして、紙幣が残留している場合、そのジャム除去箇所から紙幣を除去するためのナビゲーションを行うために、再び、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に図11に示されるような画面を表示し、同様の動作を繰り返す。
また、紙幣が残留していない場合、自動取引装置10は、保守用タッチパネル21に、図23に示されるような画面によって、「除去媒体数入力」を表示する。前記画面は、ジャム除去の作業を行った保守員に、実際に除去した紙幣の枚数を金種毎に入力してもらう画面であり、取り出した紙幣の枚数を確認する指示を第7手順表示欄65hに表示するとともに、枚数の入力を金種毎に選択する入力ボタン81、及び、枚数を入力するためのテンキー82を表示する。
続いて、自動取引装置10は、顧客に対面する操作部12の表示部15に、図29に示されるような画面を表示する。該画面は、顧客が除去媒体数、すなわち、保守員が入力した取り出した紙幣の枚数を表示する画面である。そして、該画面には、表示された紙幣の枚数と顧客自身が入金した枚数とが一致している場合に押圧するボタン87と、一致していない場合に押圧するボタン88とが表示される。これにより、表示された紙幣の枚数と顧客自身が入金したと申告している枚数とが一致していることの顧客確認を行うことができる。なお、該顧客確認の際には、生体認証等によって顧客の本人確認を行うこともできる。
ここで、顧客がボタン87を押圧すると、顧客確認がなされたと判断し、自動取引装置10は、リセット動作を行い、正常にリセット動作が行われると、復旧する。また、顧客がボタン88を押圧すると、顧客確認がなされなかったと判断し、自動取引装置10は、リセット動作を行わず、状況を保全してエラー停止する。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS61 エラー内容を表示する。
ステップS62 「上部ユニット引出」を表示する。
ステップS63 「上部搬送ガイド開」を表示する。
ステップS64 「媒体除去」を表示する。
ステップS65 「上部搬送ガイド閉」を表示する。
ステップS66 「上部ユニット収納」を表示する。
ステップS67 他の搬送路に媒体が残留しているか否かを判断する。他の搬送路に媒体が残留している場合はステップS62に戻り、他の搬送路に媒体が残留していない場合はステップS68に進む。
ステップS68 「除去媒体数入力」を表示する。
ステップS69 表示部に除去媒体数を表示する。
ステップS70 顧客確認が行われたか否かを判断する。顧客確認が行われた場合はステップS71に進み、顧客確認が行われなかった場合はエラー停止する。
ステップS71 「リセット指示」を表示し、リセットボタンが押され、正常にリセットされると復旧作業を終了する。
このように、本実施の形態においては、ジャム除去作業において除去した紙幣の種類毎の枚数と顧客が投入した紙幣の種類毎の枚数との一致を確認するための画面を表示部15に表示させる。すなわち、保守員がジャム除去の作業を行う際、除去した残留紙幣の枚数と、顧客が申告した入金紙幣の枚数とに差異がないことを確認する。そのため、紙幣の取り忘れをなくすことができる。また、残留紙幣の枚数と顧客が申告した入金紙幣の枚数との差異の有無を自動取引装置10をリセットする前に確認することができるので、残留紙幣の枚数と顧客が申告した入金紙幣の枚数とが相違する場合には、顧客との整合が取れるまで、自動取引装置10をそのまま保全することができる。そのため、除去した紙幣を顧客に返却する際のトラブルを未然に防ぐことができる。
さらに、前記第3の実施の形態と比較して、入金枚数の入力を顧客が行う必要がないので、顧客の負担が軽減される。さらに、顧客が確認したという履歴を残すことができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の搬送路を示す概念図である。 従来の自動取引装置を示す斜視図である。 従来の自動取引装置を後方から観た斜視図である。 従来の自動取引装置の後扉を開けた状態を示す斜視図である。 従来の紙幣入出金ユニットの構成を示す図である。 従来の紙幣入出金ユニットを分割した状態を示す第1の図である。 従来の紙幣入出金ユニットを分割した状態を示す第2の図である。 従来の紙幣入出金ユニットを分割した状態を示す第3の図である。 従来の収納庫の構成を示す図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第1の図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第2の図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第3の図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第4の図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第5の図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第6の図である。 従来の自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す第7の図である。 従来の自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の搬送路のエリアの区分方法を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の搬送路のセンサの検出信号を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における上部搬送路の媒体枚数の変数表である。 本発明の第2の実施の形態における自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における自動取引装置の媒体枚数判定処理の動作を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における自動取引装置の表示部の画面の例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における自動取引装置のエラー表示の画面の例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施の形態における自動取引装置の表示部の画面の例を示す図である。 本発明の第4の実施の形態における自動取引装置の復旧ナビゲーションの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 自動取引装置
12 操作部
15 表示部
21 保守用タッチパネル
32 認識部

Claims (3)

  1. (a)顧客が投入した媒体又は取出す媒体を搬送する搬送路と、
    (b)該搬送路における媒体のジャムの発生を検出するセンサと、
    (c)前記媒体の真偽及び種類を判別する認識部と、
    (d)前記媒体の搬送状態を監視する制御部と、
    (e)前記媒体のジャムが発生した場合、ジャム除去作業のナビゲーション画面を表示する保守用表示部とを有し、
    (f)前記制御部は、前記搬送路におけるジャム除去箇所毎に、残留する媒体の枚数を種類毎に集計し、集計結果に基づいて前記保守用表示部にナビゲーション画面を表示させる自動取引装置であって、
    (g)前記保守用表示部は入力機能を備え、
    (h)保守員が前記保守用表示部を操作してジャム除去作業において除去した媒体の枚数を種類毎に入力すると、
    (i)前記制御部は、前記媒体のジャムが発生したときに集計した残留する媒体の種類毎の枚数と前記保守員が入力した媒体の種類毎の枚数とが一致しない場合、ジャム除去作業を再度行うためのナビゲーション画面を表示させることを特徴とする復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置。
  2. (a)前記顧客が操作可能な操作部を更に有し、
    (b)前記顧客が投入した媒体の枚数を種類毎に入力すると、
    (c)前記制御部は、ジャム除去作業において除去した媒体の種類毎の枚数と前記顧客が入力した媒体の種類毎の枚数との一致を確認するためのナビゲーション画面を前記保守用表示部に表示させる請求項に記載の復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置。
  3. (a)前記操作部は表示部を備え、
    (b)前記保守員が前記保守用表示部を操作してジャム除去作業において除去した媒体の枚数を種類毎に入力すると、
    (c)前記制御部は、ジャム除去作業において除去した媒体の種類毎の枚数と前記顧客が投入した媒体の種類毎の枚数との一致を確認するための画面を前記表示部に表示させる請求項に記載の復旧ナビゲーション機能を備える自動取引装置。
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