JP5267637B2 - 現金処理装置 - Google Patents
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すなわち、この種の現金処理装置では、装置の記憶部に記憶して管理している現金情報と、硬貨処理機の釣銭用硬貨収納庫及び硬貨回収庫や、紙幣処理機の釣銭用紙幣収納庫及び紙幣回収庫の実際の現金保有量とが一致しない状況が発生することがある。
例えば、硬貨回収庫や紙幣回収庫等が権限のない者により引抜かれた場合がそれに該当する。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
図において1は硬貨の入出金処理を行う硬貨処理機、2は紙幣の入出金処理を行う紙幣処理機であり、この両処理機については後で詳しく説明する。
3はLCD等による表示部で、各種の処理操作の案内、現金処理のための入力画面や入力された情報、及び金種別の入出金金額や入出金の合計金額等を表示する。
5はカードリーダ(カード読取部)で、当該現金処理装置の利用者であるレジ担当者や店長等が使用するIDカードの情報を読取る機能を有している。
7は記憶部で、この記憶部7には後述する主制御部が実行する制御プログラムが格納されている他、有高カウンタが設けられていて、この有高カウンタに釣銭用硬貨収納庫、硬貨回収庫、釣銭用紙幣収納庫、及び紙幣回収庫内に収納されている金種毎の硬貨及び紙幣の枚数が各収納庫別及び各回収庫別に記憶されている。
また、この主制御部8は、特に本実施例では、カードリーダ5が管理カード、店舗カード、レジカードから読取る利用者区分情報に基づいて取扱い可能な処理を特定し、それに基づいて処理の制御等を行うと共に、店舗毎及びレジスタ毎に設定された出金・両替の設定区分情報に基づいて出金の制限や両替の制限を行うものとなっている。
硬貨処理機1は、レジスタから回収した硬貨を一括して受け入れる硬貨入金口11と、この硬貨入金口11に受け入れた硬貨を1枚ずつ分離する図示しない分離部と、硬貨の金種等を鑑別すると共に鑑別した硬貨を金種毎に計数する硬貨鑑別部12と、この硬貨鑑別部12で鑑別計数された硬貨を一時保留する硬貨一時保留部13と、レジスタ用の釣銭準備金として使用する硬貨を金種別に収納する複数の釣銭用硬貨収納庫14、入金硬貨を金種別に収納する硬貨回収庫15と、釣銭用の硬貨を出金するための硬貨出金庫16と、硬貨リジェクト口17と、硬貨処理機1からの釣銭用硬貨収納庫14及び硬貨回収庫15の着脱を個別に確認するためのセンサと、図示しない記憶部に格納された制御プログラムに基づいて硬貨処理機1全体の動作制御を行う制御部18を有している。
また、硬貨入金口11と硬貨鑑別部12との間には分離部により分離された硬貨を搬送する搬送ベルト等による搬送路が設けられ、釣銭用硬貨収納庫14と硬貨回収庫15及び硬貨出金庫16との間には、釣銭用硬貨収納庫14から排出される硬貨を硬貨回収庫15と硬貨出金庫16のいずれかに導く振分け手段と、通過する硬貨を金種毎に計数する計数手段が設けられている。
この釣銭用硬貨収納庫14にも硬貨を搬送路に繰出す繰出し手段が設けられている。
硬貨回収庫15は必要に応じて交換されるものであるが、本実施例の硬貨回収庫15には記憶部(識別情報保有部)15aが設けられていて、この記憶部15aには硬貨回収庫15を識別するためのID番号等の固有の識別情報が記憶され、制御部18または主制御部8がこの識別情報を認識して硬貨回収庫15を特定するものとなっている。
前記各釣銭用紙幣収納庫24に対しては、収納する紙幣の金種毎に保管基準額が設定されており、その保管基準額を保つために入金処理された紙幣を収納するようになっている。
この釣銭用紙幣収納庫24にも紙幣の集積手段が紙幣を搬送路に繰出す繰出し手段と共に設けられている。
更に、紙幣回収庫25には、硬貨回収庫15と同様に記憶部(識別情報保有部)25aが設けられていて、この記憶部25aに紙幣回収庫25を識別するためのID番号等の固有の識別情報が記憶され、制御部18または後述する主制御部がこの識別情報を認識して紙幣回収庫25を特定するものとなっている。
上述した構成の作用について説明する。
尚、以下に説明する各部の動作は、前記のように記憶部7等に格納された制御プログラムに基づいて主制御部8や制御部18、27により制御されるものとする。
図2はその出金処理の手順を示すフローチャートで、図中のSはステップを示し、以下このステップに従って説明する。
レジ担当者が自分のIDカードを現金処理装置に設けられているカード挿入排出口に挿入すると、カードリーダ5がIDカードから利用者の区分、レジNo.を読取る(S1)。
主制御部8はレジ担当者が入力した個人ID、パスワードを予め記憶部7等に登録されている個人ID、パスワードと照合し、正当性が確認された場合、IDカードから読取った利用者区分に基づき、レジ担当者が操作可能な「出金」、「入金」を選択するメニュー画面を表示部3に表示し(S3)、レジ担当者に選択させる。
この画面を見てレジ担当者が操作部4を操作して、出金金額(硬貨及び紙幣の金種毎の枚数)を入力すると、主制御部8はその入力金額を受付けて(S5)、その出金金額と記憶部7の有高カウンタに記憶されている硬貨処理機1の釣銭用硬貨収納庫14及び紙幣処理機2の釣銭用紙幣収納庫24内の現金(金種別の枚数)を比較し、出金の可否を判断する(S6)。
出金可能な場合は、硬貨処理機1の釣銭用硬貨収納庫14及び紙幣処理機2の釣銭用紙幣収納庫24から該当金種の硬貨及び紙幣が繰出され、硬貨鑑別部12及び紙幣鑑別部22で鑑別、計数され、硬貨出金庫16や紙幣入出金口21に出金される(S7)。
尚、有高カウンタの更新は伝票発行後に行うようにしてもよい。
次に、レジ担当者がレジスタから回収した現金を入金させる場合の入金処理について説明する。
レジ担当者が自分のIDカードを現金処理装置に設けられているカード挿入排出口に挿入すると、カードリーダ5がIDカードから利用者の区分、レジNo.を読取る(S11)。
主制御部8はレジ担当者が入力した個人ID、パスワードを予め記憶部7等に登録されている個人ID、パスワードと照合し、正当性が確認された場合、IDカードから読取った利用者区分に基づき、レジ担当者が操作可能な「出金」、「入金」を選択するメニュー画面を表示部3に表示し(S13)、レジ担当者に選択させる。
そして、硬貨処理機1及び紙幣処理機2は主制御部8の指示により硬貨入金口11及び紙幣入出金口21に設けられているシャッタをそれぞれ開放して、レジ担当者がレジスタから回収してきた現金である硬貨及び紙幣を受入れ、硬貨鑑別部12及び紙幣鑑別部22で鑑別、計数して硬貨一時保留部13及び紙幣一時保留部23に一時保留する(S15)。
NGの場合、一時保留した硬貨は硬貨リジェクト口17から、紙幣は紙幣入出金口21からレジ担当者に返却する(S17)。
硬貨回収庫15及び紙幣回収庫25への収納が終了すると、主制御部8は今回の処理結果として今回入金した金種毎の硬貨及び紙幣の枚数を記憶部7の有高カウンタに記憶された金種別の硬貨及び紙幣の枚数に加算して更新し(S18)、更に伝票記録部6で処理結果を伝票に記録してレジ担当者に発行する(S19)。
その後、主制御部8は硬貨回収庫15及び紙幣回収庫25がフル(満杯)か否かを確認し(S20)、満杯の場合はその旨を表示部に表示したり、警報ランプを点灯して報知する(S21)。
尚、硬貨回収庫15及び紙幣回収庫25が満杯か否かの確認は、メニュー画面表示の際や、入金選択の受付時等に行ってもよい。
このジャム硬貨やジャム紙幣の除去に当たっては、レジ担当者や保守員等が現金処理装置の前扉を鍵で開き、所定のユニットを引き出して搬送路等を開放するが、前扉を鍵で開くことで硬貨処理機1の釣銭用硬貨収納庫14及び硬貨回収庫15や、紙幣処理機2の各釣銭用紙幣収納庫24及び紙幣回収庫25を引抜くことが可能となる。
主制御部8は、精査を必要とする状況が発生し、その精査が緊急性を要すると判断した場合、表示部3に精査が必要である旨のメッセージと、緊急性を要することを示す情報、及び発生日時を表示し、図示しないブザーや音声により異常事態の発生を責任者に通知する。
この場合の精査の緊急性を要する情報としては、例えば記号のアスタリスク「*」を表示し、緊急性を要さない情報としては、例えばリジェクトであることを示す「R」を表示する。
これによりカードリーダ5がIDカードから利用者の区分を読取り、そして責任者がカード挿入後、操作部4を操作して自分の個人ID(利用者ID)、パスワードを入力すると、主制御部8はレジ担当者が入力した個人ID、パスワードを予め記憶部7等に登録されている個人ID、パスワードを照合し、正当性が確認された場合、IDカードから読取った利用者区分に基づき、責任者が操作可能な「締上げ」、「精査」、「有高照会」を選択するメニュー画面を表示部3に表示して選択させる。
ここで、釣銭用硬貨収納庫14と釣銭用紙幣収納庫24内の金種別枚数は出金可能な釣銭準備金として示され、硬貨回収庫15と紙幣回収庫25内の金種別枚数は売上として示されている。
この場合、精査対象が釣銭用紙幣収納庫24内の金種であれば、この釣銭用紙幣収納庫24から紙幣を繰出して紙幣鑑別部22で鑑別、計数を行って紙幣一時貯留部13に一時保留し、同様の手順ですべての紙幣の金種及び枚数を確定した後、紙幣を紙幣一時貯留部13から釣銭用紙幣収納庫24に戻すようにする。
この伝票には処理日時、責任者のID番号、及び釣銭用硬貨収納庫14と釣銭用紙幣収納庫24内の金種別枚数、金種別のリジェクト回数が記録され、そして枚数が不確定な金種に対してリジェクトを示す「R」が付けられる。
ここでも、釣銭用硬貨収納庫14と釣銭用紙幣収納庫24内の金種別枚数は出金可能な釣銭準備金として示される。
以上説明した実施例によれば、運用中の各収納庫14、24及び回収庫15、25の保全状況、入金及び出金処理中の装置内の通信状況、出金処理中の紙幣の処理状況から前記各収納庫14、24及び回収庫15、25内の紙幣の枚数を計数により確定する有高の精査が必要な状況が発生したかどうかを確認し、有高の精査が必要な状況が発生した場合は、有高の精査が緊急性を要するか否かを判断して、その判断結果に基づく緊急性の要否の情報と有高の精査が必要な旨の通知を表示部3に表示すると共に警報により知らせるため、知らせを受けた責任者等は表示部3に表示内容を見て精査を直ちに行う必要があるかどうかを容易に判断することができ、緊急を要する場合のみ精査を行うことができ、責任者の業務への支障が生じる事態を軽減できるという効果が得られる。
2 紙幣処理機
3 表示部
4 操作部
5 カードリーダ
6 伝票記録部
7 記憶部
8 主制御部
11 硬貨入金口
12 硬貨鑑別部
13 硬貨一時保留部
14 釣銭用硬貨収納庫
15 硬貨回収庫
15a 記憶部
16 硬貨出金庫
17 硬貨リジェクト口
18 制御部
21 紙幣入出金口
22 紙幣鑑別部
23 紙幣一時保留部
24 釣銭用紙幣収納庫
25 紙幣回収庫
25a 記憶部
26 紙幣リジェクト庫
27 制御部
Claims (2)
- 釣銭用硬貨収納庫及び硬貨回収庫を有する硬貨処理機と、釣銭用紙幣収納庫及び紙幣回収庫を有する紙幣処理機とを備え、
レジスタで釣銭として使用する硬貨及び紙幣を前記釣銭用硬貨収納庫及び釣銭用紙幣収納庫から繰出して出金し、レジスタから回収して入金した硬貨及び紙幣を前記釣銭用硬貨収納庫及び釣銭用紙幣収納庫と硬貨回収庫及び紙幣回収庫に振り分けて収納する現金処理装置において、
特定の人員に前記各収納庫及び回収庫内の装置からの抜取りを行う権限を保有させ、
権限を持たない人員により前記各収納庫及び回収庫の装置からの抜取りが検知された場合、抜き取りが検知された前記各収納庫及び回収庫について、有高の精査が必要な旨の通知を表示及び警報により知らせることを特徴とする現金処理装置。 - 請求項1に記載の現金処理装置において、
入出金処理毎に増減する前記各収納庫及び回収庫内の硬貨及び紙幣の金種毎の枚数を記憶する記憶部を備え、
有高の精査の要否は金種毎に確認し、
有高の精査を行う場合、前記記憶部に記憶されている前記各収納庫及び回収庫内の硬貨及び紙幣の金種毎の枚数と、不確定な金種を示す情報を伝票に記録して出力することを特徴とする現金処理装置。
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