JP4928264B2 - 改質アニオン重合ポリマー - Google Patents

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Description

本発明は、機能的に改質されたアニオン重合ポリマー、このポリマーを含有する強化材料およびこの強化材料から製造された物品に関する。
[発明の背景]
アニオン重合は、プラスチックおよびエラストマーを製造する既知の技法である。アニオン重合方法中におけるポリマー鎖の「リビング」特質のために、アニオン重合は、明確なポリマーブロックおよび限られた分子量分布を有するポリマーの製造を可能にする。アニオン重合は長い間、ブタジエンおよびイソプレン等の共役ジオレフィンを重合するのに、かつ、このようなジオレフィンをビニル芳香族物質類および置換ビニル芳香族物質類等の他のアニオン重合性モノマーで重合するのに用いられている。アニオン重合方法により通常作成される市販ポリマーは、ポリスチレン等のプラスチック類、ポリブタジエンおよびポリイソプレン等のエラストマー類、および多様な大きさおよびブロック数を有する、スチレン、ブタジエンおよびイソプレンのブロックコポリマー等の熱可塑性エラストマー類を含む。
アニオン重合ポリマーの多数の商業用途は、文献中に見い出され得る。アニオン重合ポリマーは本来、タイヤおよび他の産業、接着剤、シール材、コーティング剤用エラストマーとして有用であり得る。また、アニオン重合ポリマーは、プラスチック類およびゴム類等の多様な材料の特質を改質するために用いられてもよい。例えば、アニオン重合ポリマーは、アスファルトにおける相溶化剤および強化剤として、並びにポリマーブレンドにおける相溶化剤または結束層として用いられてもよい。アニオン重合ポリマーは、射出成形品および工学的組成物すなわち、フィルム並びに繊維等の成形品および押出品を製造するのに用いられるプラスチックにおける耐衝撃性改良剤、強化剤または粘度調整剤として用いられてもよい。
アニオン重合ポリマーを、対象となる用途に関する特質を改善させるために機能的に改質してもよい。多数の改質手段は、長年にわたって開発されている。最も一般的なアニオン重合ポリマーの改質は、エンドキャッピング反応により化学官能性を導入すること;多官能性種とリビングアニオンとの反応により連鎖カップリングしてポリマーを線状構造からラジカルのくし型またはアーム型構造へと変換すること;残存する二重結合の水素添加;および上記の改質の組合せを有する。エンドキャッピング反応および連鎖カップリング反応は、小分子または高分子量ポリマーを反応生成物として用いて行うことができる。従来のアニオン重合ポリマー改質法において、キャッピング剤またはカップリング剤として一般に用いられる小分子としては、ジビニルベンゼン類、ジイソプロペニルベンゼン類、トリビニルベンゼン類、ジビニルナフタレン類、トリビニルナフタレン類、四塩化錫および種々のシラン化合物等の二官能性化合物または多官能性化合物が挙げられる。アニオン重合ポリマーの改質において、エンドキャッピング剤またはカップリング剤として用いられる代表的な高分子量ポリマーとしては、ポリオレフィン類およびハロゲン化スチレン系ポリマー類が挙げられる。これらの改質法の多くは常用手法となってきており、これらの改質法を用いて製造された改質物品は商業的に重要である。
しかしながら、多くの問題が、アニオン性ポリマー改質の分野において残っている。これらの問題は、アニオン重合ポリマーが物理的または反応性ブレンド内に包含される場合に、改質または非改質アニオン重合ポリマーが、その他の材料中またはその他の材料との相溶性、混和性、接着性または分散性の不足のために、種々の用途において機能しないことと関連している。例えば、多数のスチレン−ブタジエン系ポリマー類およびスチレン−イソプレン系ポリマー類は、ポリアミド類、ポリウレタン類、ポリエーテル類、ポリスルホン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルエーテルケトン類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、ポリカーボネート類およびポリエステル類等の極性プラスチック類との相溶性が不十分であり、プラスチック類を用いる用途において好適ではない。残念なことに、極性基または化学基をポリマーに導入する現在のアニオン重合ポリマーの改質は、これらの制約を解決することには成功していない。
現在利用可能なアニオン重合ポリマーがまずまずの成功をおさめている別の重要な用途は、舗装および屋根葺き用途のアスファルトの強化である。スチレン−ブタジエン系ポリマーおよびスチレン−イソプレン系ポリマー(線状および非線状の両方)は、強化アスファルトにおいて広範に用いられている。しかし、アスファルトにおけるアニオン重合ポリマーの分散性、および得られるアスファルト処方物の形態安定性に関連する問題は、最終的にアスファルトの長期間の機能に悪影響をもたらす。同様の問題は、アニオン重合ポリマーを感圧接着剤およびホットメルト接着剤として用いる用途において、かつ(共)押出または(共)射出成形用途用のプラスチック類中でアニオン重合ポリマーを耐衝撃性改良剤として用いる場合に起こる。さらなる問題が、アニオン重合ポリマーを、金属およびフィラー等の他のタイヤ成分に対して低い接着性を示すタイヤ用のエラストマーとして用いる場合に存在する。
このように、アニオン重合ポリマーを改質して、多種多様なゴムおよびプラスチック金属類および他の基材と相溶性を有し、かつ、広範な用途に好適な改質アニオン重合ポリマーを製造する方法が求められている。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、ポリマーブレンドおよび前記ポリマーを含有する混合物、前記ポリマーを製造する方法、前記ポリマーを含有する強化材料およびこの強化材料から作成される物品を提供する。
本発明の一態様は、アニオン重合ポリマーと少なくとも一種のアクリルモノマーから作成され、かつ、エステル類、カルボン酸類、無水物類およびエポキシド類から選択される少なくとも一種の官能基で官能化されるオリゴマーとの反応生成物から作成される改質アニオン重合ポリマーを提供する。
本発明の別の態様は、改質アニオン重合ポリマーの製造方法を提供し、この方法は、アニオン重合ポリマーを、少なくとも一種のアクリルモノマーから作成され、かつ、エステル類、カルボン酸類、無水物類およびエポキシド類から選択される少なくとも一種の官能基で官能化されるオリゴマーと反応させる工程を有する。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーと、非改質アニオン重合ポリマーおよび/または本明細書中におけるオリゴマー以外のキャッピング剤またはカップリング剤で改質されたアニオン重合ポリマーとの混合物から成る組成物も提供する。本開示において、非改質アニオン重合ポリマーとは、エンドキャッピング反応またはカップリング反応ではなく、アニオン性重合停止反応を経たアニオン重合ポリマーを指す。混合物中のこれらの各成分の性質および比率は、与えられる用途に対する適切な特性を提供するように選択することができる。
本発明の他の態様は、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーから作成される物品および組成物、強化される材料とオリゴマー改質アニオン重合ポリマーとの混合物から作成される強化材料、並びに強化材料から作成される物品を提供する。本発明の他の態様は、特定の基材に対する接着性が増強されたオリゴマー改質アニオン重合ポリマー、および接着性が増強された材料から作成される物品を提供する。
アニオン重合ポリマーを機能的に改質するのに用いられるオリゴマーは、低分子量を特徴とする。この開示にわたって引用される分子量は、ASTM D 3536に基づいて、ゲル浸透クロマトグラフィーを用いて線状ポリスチレン換算で測定される。例えばいくつかの例では、オリゴマーは約10,000以下の数平均分子量(Mn)および約60,000以下の重量平均分子量(Mw)を有する。いくつかの例では、オリゴマーは、約40,000以下の重量平均分子量を有する。これは、約1,000〜約10,000の数平均分子量を有するオリゴマーおよび約1,500〜約40,000の重量平均分子量を有するオリゴマーを含む。しかしながら、オリゴマーは、アニオン重合ポリマーを改質するのに用いた小分子よりもかなり大きい。一般的に、オリゴマーは、少なくとも約500、望ましくは少なくとも約1,000の数平均分子量、および少なくとも1,000、望ましくは少なくとも約1,500の重量平均分子量を有する。
オリゴマーは、少なくとも一種のアクリルモノマーから作成され、かつ、エステル類、カルボン酸類、無水物類およびエポキシド類から選択される少なくとも一種の官能基で官能化される。アクリルモノマーに加えて、オリゴマーは、少なくとも一種のフリーラジカル重合性モノマーから作成されてもよい。この重合性モノマーは、スチレンまたは改質スチレンモノマー類等であるが、これらに限定されない。
コモノマー組成物を調節することにより、分子量分布、並びにオリゴマーにおける官能性のタイプおよび分布、オリゴマーの化学的および物理的特質を調整することができ、所望の用途に対する適切な混和性、分散性、相溶性および/または接着特質を有する好適な品質を有するオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを提供することができる。本発明のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーがよく適する特定の用途は、アスファルト強化剤、改質剤、およびアスファルト形態安定剤を含む。他の好適な用途は、極性プラスチック、極性プラスチックブレンドおよび極性プラスチック合金、並びに複合体用の、相溶化剤、粘度調整剤、流量調整剤、加工助剤、レオロジー制御剤および耐衝撃改良剤の使用を含む。オリゴマー改質アニオン重合ポリマーはまた、極性基材に対する最適な接着性を有し、一般的な接着用途だけでなく金属接着性が改善されたタイヤのゴムにおいても有用な接着剤を提供するよう調整された表面活性を設計してもよい。
本発明は、オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、前記ポリマーの製造方法、前記ポリマーから作成される物品および組成物、前記ポリマーを含有する強化材料、並びに前記強化材料から作成される物品を提供する。
本発明のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマーをアニオン重合ポリマーと反応させて製造し、ポリマーを広範な商業用途の使用に好適な、適応した化学および物理特性を有する改質ポリマーを製造する。特に、本明細書中に提供されるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの中には、感圧接着剤およびホットメルト接着剤を含む接着剤としての使用によく適するものがある。オリゴマー改質アニオン重合ポリマーはまた、アスファルトおよびポリマーブレンドにおける相溶化剤または強化剤としての使用のために設計されてもよい。本明細書中に提供される相溶化剤または強化剤から利点が得られるアスファルトは、道路舗装および屋根葺き用途に通常使用されるアスファルトを含む。屋根葺き用途は、屋根板の強化、並びに屋根の耐水性、修理およびメンテナンス用の材料の改質を含む。ある種のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーはまた、ゴム類およびプラスチック類における強化剤、粘度調整剤、流量調整剤、加工助剤および耐衝撃改良剤として用いられてもよい。極性プラスチックおよび極性エンジニアリングプラスチックは、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーから利点が得られる種類のプラスチックである。極性プラスチックは、ポリアミド類、ポリウレタン類、ポリエーテル類、ポリスルホン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルエーテルケトン類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、ポリカーボネート類およびポリエステル類を含むが、これらに限定されない。
コモノマー組成、分子量分布並びに官能化の種類および官能化度、溶解度パラメータ、屈折率、ガラス転移温度および表面活性等を包含するオリゴマーの特質を調節することで、所望の用途に適したオリゴマーを提供するのに適応し得る。結果として、アニオン重合ポリマーはオリゴマーで改質され、入念に適応した特質を有するオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを提供し得る。このように、所望の用途に関して、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、ポリマーが適切な接着特性を有するか、または他の材料とまたは他の材料中で適切な相溶性、混和性または分散性を示すように設計されてもよい。
本発明による改質されるアニオン重合ポリマーは、オリゴマーとのエンドキャッピング反応またはカップリング反応が受け得る任意のアニオン重合ポリマーであってもよい。アニオン重合は、有機アルカリ金属開始剤等の開始剤を使用する既知の技法であり、共役ジオレフィンまたは他のアニオン重合性モノマーを重合するか、または共役ジオレフィンを他のアニオン重合性モノマーで共重合する。アニオン重合は、連続、バッチまたは半バッチプロセスにおいて行ってもよい。アニオン重合方法の一般的な説明は、Polymer Chemistry, An Introduction; Chapter 7, pages 250-261, 2nd Ed., M.P. Stevens editor (1990)に見い出され、この記載内容は参照により本明細書に援用される。各モノマーの反応工程が新しい反応性カルボアニオンを作り出し、モノマーが消費されるまでポリマーを成長させ続けるため、アニオン重合により製造されたポリマーは通常、「リビングポリマー」と表される。ポリマーは、モノマーが消耗された後でも「生きて」おり、添加的な反応性モノマーが供給されると、反応を続け、成長する。このように、アニオン重合は、明確なブロックコポリマーの製造に関して特に魅力的な方法である。アニオン重合ポリマーは、そのポリマーを作成するのに用いられる開始剤、モノマーまたはカップリング剤の官能性に応じて、ラジカル、線状または分枝鎖ポリマーのいずれかであってもよい。
アニオン重合は通常、重合反応の早期停止を防止するために、真空下、低温で、不活性炭化水素溶媒中で、または、高純度試薬を用いて不活性雰囲気中で実行される。アニオン重合ポリマーは、熱可塑性、弾性および熱可塑性−弾性ポリマーを含む。このポリマーは、ホモポリマーであってもよく、ランダムおよびブロックコポリマーの両方を含むコポリマーであってもよい。本発明において使用するアニオン重合ポリマーは通常、約3,000〜約300,000の数平均分子量を有する。これは約20,000〜300,000の数平均分子量を有するアニオン重合ポリマーを含むが、本発明はこれらの分子量範囲内のアニオン重合ポリマーに限定されない。
本発明において使用するアニオン重合性ポリマーを構築する際に使用される好適な共役ジオレフィンは、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、メチルペンタジエン、フェニルブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエン等を含むが、これらに限定されない。アニオン重合性ポリマーの製造に用いられ得る他のアニオン重合性モノマーは、スチレンおよび3−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α,4−ジメチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−クロロスチレン、2−ブテニルナフタレン、4−t−ブトキシスチレン、3−イソプロペニルビフェニル、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、イソプロペニルナフタレンおよび4−n−プロピルスチレンを含むスチレン誘導体等のビニル芳香族モノマー類を含むが、これらに限定されない。他のアニオン重合性モノマーは、アクリルアミド類、アクリロニトリル類、ニトロブテン、ビニルイソシアネート類、無水物、メタクリレート類、アクリレート類、ビニルピリジン類、カルボジイミド類、ラクトン類、ラクタム類、ジエン類、環状シロキサン類およびエチレンを含む。
アニオン重合性モノマーから作成され得るアニオン重合ポリマーとしては、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリエーテル類、ポリアセタール類およびポリフェニレンオキシド類が挙げられるが、これらに限定されない。アニオン重合性ポリマーはまた、多様な大きさおよびブロック数の、スチレン(S)、ブタジエン(B)、エチレン(E)およびイソプレン(I)のブロックコポリマーから作成されるエラストマー類および熱可塑性エラストマー類であってもよい。このようなエラストマーおよび熱可塑性エラストマーとしては、SB、SI、SBR、(SB)S(ここでmは整数である)、SBS、SIS、BSB、ISIブロックコポリマー、並びにこれらの水素添加および部分水素添加相当物(SEBS、SEBおよびその他を含む)が挙げられる。
実例として、アスファルトにおける改質剤、および接着剤としての使用によく適するアニオン重合ポリマーとしては、少なくとも一種のビニル芳香族モノマーとおよび少なくとも一種の共役ジエンモノマーとの共重合により製造される線状エラストマーが挙げられる。このような線状エラストマーの中には、モノマーの添加次数およびモノマー反応性に応じて、次の構造を特徴とするコポリマーもあり得る。
AB(A
BA(B
ここで、Aは主に重合ビニル芳香族化合物から成るブロックホモポリマー、またはランダム若しくはテーパーコポリマーであり、Bは主に重合共役ジエン化合物から成るブロックホモポリマー、またはランダム若しくはテーパーコポリマーである。上記の構造において、iは0または正の整数1以上であり、jおよびkは独立して0または1であってもよい。これは、ビニル芳香族物質−共役ジエンポリマー中に存在するAおよびB部分が、ジブロック、トリブロックおよびマルチブロックを形成できることを意味する。トリブロックまたはマルチブロックポリマーの場合、AおよびBホモポリマーまたはコポリマーの長さおよび組成は同じポリマー内で異なり得る。例えば、ABAポリマーにおいて、2つのAブロックは、異なる大きさおよび組成を有することができる。
線状エラストマーのいくつかの実施形態では、ビニル芳香族モノマーの共役ジエンモノマーに対するモル比は望ましくは、約0.1〜約1.0、望ましくは約0.2〜約0.5、より望ましくは約0.3〜0.4の範囲である。組み入れた共役ジエンに基づくこの線状エラストマーのビニル基含有量は、望ましくは約8〜約70モル%、およびより望ましくは約8〜約55モル%の範囲である。
多数のアニオン重合開始剤は既知であり、市販されている。ブチルリチウム等の有機リチウム化合物は、一般に使用される開始剤の例である。これらの開始剤の具体例は、メチルリチウム、エチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム、n−デシルリチウム、イソプロピルリチウム、エイコシルリチウム、シクロヘキシルリチウム等のシクロアルキルリチウム化合物、並びにフェニルリチウム、ナフチルリチウムおよびp−トルイルリチウム等のアリールリチウム化合物等を含む。
アニオン重合反応は、種々の有機溶媒中で起こり得る。好適な溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシレン、メチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトンおよびメチルエチルケトンが挙げられるが、これらに限定されない。特に、シクロヘキサンおよびn−ヘキサンは、アニオン重合における溶媒としての使用によく適する。
アニオン重合ポリマーを改質するのに用いられるオリゴマーは、フリーラジカル重合性モノマーから作成される。オリゴマーは、エステル類、カルボン酸類、無水物類およびエポキシド類から選択される少なくとも一種の官能基で官能化される。これらの官能基は、重合性モノマーの1つに位置していてもよい。本発明において有用なモノマーは、アクリルモノマー類および非アクリルモノマー類を含む。好適な非アクリルモノマーは、芳香族モノマー類、オレフィン類、不飽和ジカルボン酸無水物類、アクリロニトリル等を含む。メタクリレート基またはアクリレート基のみを有するアクリルモノマー(すなわち、非官能性アクリレートまたはメタクリレート)は、本開示の目的のためにエステル官能性モノマーとみなされる。したがって、オリゴマーは、少なくとも2種、いくつかの場合では少なくとも3種以上の官能性を有する多官能性オリゴマーであってもよい。アクリルモノマーの非アクリルモノマーに対する好ましい比率は、溶解度パラメータ、屈折率、ガラス転移温度および表面活性等のオリゴマーの望ましい特性による。同様に、望ましい特性は改質アニオン重合ポリマーの対象となる用途による。
オリゴマーの官能化度は、鎖当たりの官能基の数平均(Fn)および重量平均(Fw)数として測定し得る。与えられるオリゴマーの最適なFn値およびFw値は、対象となる用途による。いくつかの実施形態では、オリゴマーは、約20以下のFn値を有する。これは、オリゴマーが約10以下のFn値を有する実施形態を含み、さらに、オリゴマーが約1以下のFn値を有する実施形態を含む。例えば、本明細書中に提供されるいくつかのオリゴマーでは、約1〜20、望ましくは約1〜10の範囲のFn値を有する。同様に、いくつかの実施形態では、オリゴマーは約100以下のFw値を有する。これは、オリゴマーが約20以下のFw値を有する実施形態を含み、さらに、オリゴマーが約1以下のFw値を有する実施形態を含む。例えば、本明細書中に提供されるいくつかのオリゴマーでは、約1〜100、望ましくは2〜25の範囲のFw値を有する。一般的に、エンドキャッピング反応が望まれる場合には、より小さいFn値およびFw値が好ましく、カップリング反応が望まれる場合には、より大きなFn値およびFw値が好ましいであろう。
エステル基は反応性官能基を提供し得るが、オリゴマーのFn値およびFw値は、オリゴマー分子上の最も反応性を有する官能基によって決定される。この理由は、Fn値およびFw値、並びに本明細書中に挙げられた範囲が、エステル基を考慮しないためである。すなわち、エポキシ官能性オリゴマーに関して、挙げられた1.4のFn値は、エポキシ部位のみを表すためである。しかしながら、ポリアクリレート類等のいくつかのオリゴマーでは、固有のエステル基はまた、オリゴマー上に存在する官能基であり、依然として、本開示の目的のために、これらのポリアクリレート類のFn値およびFw値は0であることを理解すべきである。それゆえ、Fn値およびFw値、並びに上記に挙げられる範囲は、このようなオリゴマーに適用できないであろう。最適なオリゴマーの官能化度は、改質アニオン重合ポリマーの対象となる用途に応じて変化する。実例として、さまざまな用途に関する下記の「用途」の項において好ましい範囲を提供する。
好適なアクリルモノマーは、官能性および非官能性のアクリレート類およびメタクリレート類を含む。好適なアクリルモノマーとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、i−アミルアクリレート、イソボルニルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、n−デシルアクリレート、メチルシクロヘキシルアクリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、i−プロピルメタクリレート、i−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、i−アミルメタクリレート、s−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、メチルシクロヘキシルメタクリレート、シンナミルメタクリレート、クロチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロペンチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレートおよびイソボルニルメタクリレートが挙げられるが、これらに限定されない。
好適なエポキシ官能性アクリルモノマーとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートおよび4−ビニル−1−シクロヘキセン−1,2−エポキシド等の1,2−エポキシ基を含有するものが挙げられるが、これらに限定されない。
好適な酸官能性モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸およびマレイン酸等のカルボン酸基を含有するものが挙げられるが、これらに限定されない。
好適な無水物官能性アクリルモノマーとしては、マレイン酸無水物、イタコン酸無水物およびシトラコン酸無水物が挙げられるが、これらに限定されない。
アクリルモノマーに加えて、オリゴマーは、ビニル芳香族モノマー類等の他のフリーラジカル重合性モノマー類を含んでもよい。好適なビニル芳香族モノマーは、スチレンモノマー類を含む。好適なスチレンモノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、o−クロロスチレンおよびビニルピリジンを含むが、これらに限定されない。
2003年1月15日付けで出願された米国出願番号第10/342,502号に挙げられている鎖延長剤を、本明細書中に記載されるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造においてオリゴマーとして用いてもよい。米国出願番号第10/342,502号の開示の全体は、参照により本明細書に援用される。
オリゴマーは、低分子量を特徴とする。例えば、オリゴマーは、約10,000以下の数平均分子量を有していてもよく、約60,000以下の重量平均分子量を有していてもよい。これは、約1,000〜約10,000の数平均分子量を有するオリゴマーを含み、約1,500〜約5,000の数平均分子量を有するオリゴマーをさらに含む。また、約1,500〜約40,000の重量平均分子量を有するオリゴマーおよび約2,500〜約20,000の重量平均分子量を有するオリゴマーを含む。しかしながら、オリゴマーは、アニオン重合ポリマーを改質するのに用いた小分子よりもかなり大きい。一般的に、オリゴマーは、少なくとも約500、望ましくは少なくとも約1,000の数平均分子量、および少なくとも1,000、望ましくは少なくとも約1,500の重量平均分子量を有する。
アニオン重合ポリマー用のキャッピング剤およびカップリング剤として低分子量を有するオリゴマーの使用は利点がある。というのは、改質アニオン重合ポリマーの特性を、小分子および高分子量キャッピング剤およびカップリング剤の使用では不可能な程度にまで調整できるからである。調節することが頻繁に望まれるこれらの特性は、オリゴマーの溶解度パラメータ、ガラス転移温度および表面活性である。これらの特性は、オリゴマーおよびこれから作成されるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの、接着性、相溶性、混和性および分散性の特質に影響を与える可能性があるため、多くの用途において重要である。
オリゴマーの特性は、コモノマー組成物、分子量分布およびオリゴマーの官能化に応じて広範囲にわたって変化し得る。例えば、約−80℃〜約150℃の範囲のガラス転移温度を有するオリゴマーを、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを作成するのに用いてもよい。
本明細書中に提供されるオリゴマーは、広範囲の溶解度パラメータを有していてもよい。一般に、オリゴマーの溶解度パラメータは、約0〜30の範囲にわたって変化し得る。これは、約13〜約20の溶解度パラメータを有するオリゴマーを含む。与えられる用途に関するオリゴマー(およびこれから作成されるオリゴマー改質アニオン重合ポリマー)の相溶性は、オリゴマーの溶解度パラメータと、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーが添加されるポリマー成分または組成物中に存在する成分の溶解度パラメータとの差により予測されてもよい。このように、オリゴマーの溶解度パラメータを、オリゴマー改質アニオン重合性ポリマーが混ぜ合わされる組成物中のポリマー成分の溶解度パラメータに適合させることにより、与えられる用途に対してオリゴマーを選択してもよい。例えば、アスファルトにおける使用のためにアニオン重合性ポリマーを改質するよう意図されたオリゴマーは、アスファルト中に存在する芳香族部分および天然部分の溶解度パラメータと同様の溶解度パラメータを有するように設計されてもよい。例えば、オリゴマーの溶解度パラメータが、与えられる用途に最適な溶解度パラメータの4単位および望ましくは2単位以下になるように適応されてもよい。実例として、種々の用途に対する種々のポリマー系と十分に「適合」される溶解度パラメータを有するオリゴマーを、下記の「用途」の項に記載する。
オリゴマーの表面エネルギーは、与えられる用途に最適な表面エネルギーの10ダイン以下、および望ましくは5ダイン以下であるように調整してもよい。
オリゴマーは、連続、バッチまたは半バッチ重合を含む従来の重合法を用いて作成されてもよい。しかしながら、オリゴマーは望ましくは、米国出願番号第09/354,350号および米国特許第6,552,144号に記載される製造法を用いて作成され、これらの開示の全体は、参照により本明細書に援用される。簡潔に言えば、これらの方法は、反応器内に少なくとも一種のアクリルモノマー、および必要に応じてアクリルモノマーと重合可能な一種以上の他のモノマーを連続的に充填することを伴う。ここで、少なくとも一種のモノマーは、エステル官能性、カルボキシ官能性、無水物官能性またはエポキシ官能性モノマーである。一実施形態において、反応器への充填は、少なくとも一種のエポキシ官能性(メタ)アクリルモノマー、少なくとも一種のスチレンおよび/または(メタ)アクリルモノマー、並びに必要に応じてエポキシ官能性モノマー、スチレンモノマーおよび/または(メタ)アクリルモノマーと重合可能な一種以上の他のモノマーを含む。ここで、「(メタ)」はメタクリルおよびアクリルの両方を示すのに用いられる。
また必要に応じて、反応器に少なくとも一種のフリーラジカル重合開始剤および/または一種以上の溶媒を充填してもよい。好適な開始剤および溶媒の例は、米国出願番号第09/354,350号にて提供されている。簡潔に言えば、方法を実行するのに好適な開始剤は、第1段階反応でラジカルに熱分解する化合物であるが、これは重要な要素ではない。好適な開始剤は、90℃以上の温度で約1時間のラジカル分解プロセスにおける半減期を有するものを含み、さらに100℃以上の温度で約10時間のラジカル分解プロセスにおける半減期を有するものを含む。100℃よりかなり低い温度で約10時間の半減期を有する他の開始剤もまた、用いられてもよい。好適な開始剤は、例えば、1−t−アミルアゾ−1−シアノシクロヘキサン、アゾ−ビス−イソブチロニトリル、1−t−ブチルアゾ−シアノシクロヘキサンおよび2,2’−アゾ−ビス−(2−メチル)ブチロニトリル等の脂肪族アゾ化合物、並びにt−ブチルパーオクトエート、t−ブチルパーベンゾエート、過酸化ジクミル、過酸化ジ−t−ブチル、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、過酸化ジ−t−アミル等の過酸化物およびヒドロペルオキシドである。さらに、ジ−ペルオキシド開始剤は、単独で、または他の開始剤と組み合せて用いてもよい。このようなジ−ペルオキシド開始剤は、1,4−ビス−(t−ブチルパーオキシカルボ)シクロヘキサン、1,2−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンおよび2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、並びに当該技術分野で既知の他の同様な開始剤を含むが、これらに限定されない。過酸化ジ−t−ブチルおよび過酸化ジ−t−アミルである開始剤は、特に好適である。オリゴマーを製造するのに好適な他のフリーラジカル重合法は、米国特許第6,605,681号に見ることができ、この開示の全体は、参照により本明細書に援用される。
開始剤をモノマーに添加してもよい。開始剤を、任意の適切な量で添加してもよいが、好ましくは、開始剤は全体として、供給時にモノマー1モル当たり約0.0005〜約0.06モルの開始剤(複数可)で添加される。この目的のために、開始剤は、供給モノマーと混合されるか、または独立した供給としてプロセスに添加される。
溶媒は、反応器内にモノマーと共に、または独立して供給されてもよい。溶媒は、本明細書中に記載される連続プロセスの高温で、アクリルモノマーと反応しない溶媒を含む当該技術分野で既知の任意の溶媒であってもよい。溶媒の適切な選択は、連続した高温反応の間のゲル粒子形成を低下または除去するのを助け得る。このような溶媒は、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、Aromatic−100(登録商標)、Aromatic−150(登録商標)、Aromatic−200(登録商標)(全てのAromaticはExxon製である)、アセトン、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、N−メチルピロリジノンおよびこれらの組合せを含むが、これらに限定されない。用いられる際、反応器条件および供給モノマーを考慮して、溶媒は任意の望ましい量で存在する。一実施形態において、一種以上の溶媒は、モノマーの総重量に対して、40重量%まで、特定の実施形態において15重量%までの量で存在する。
反応器は、効果的な温度で効果的な期間維持され、モノマーからオリゴマーを製造するモノマーの重合を引き起こす。
連続重合方法は、反応器内の短い滞留時間を可能にする。滞留時間は通常、1時間以下であり、30分以下であってもよい。いくつかの実施形態では、滞留時間は通常、20分以下であり、15分以下であってもよい。
オリゴマーを製造するプロセスは、当該技術分野で既知である任意のタイプの反応器を用いて実行されてもよく、連続的な構成で設けられてもよい。このような反応器は、連続攪拌槽型反応器(「CSTR」)、管状反応器、ループ状反応器、押出反応器または連続操作に好適な任意の反応器を含むが、これらに限定されない。
オリゴマーを製造するのに好適であると見い出されたCSTRの形状は、本明細書中の重合のために事前に選択された温度を維持するように、連続的に供給されたモノマー組成物の温度を上昇させることにより除くことができなかった重合の任意の熱を十分に除去する冷却コイルおよび/または冷却ジャケットを有する槽型反応器である。このようなCSTRは、よく混合される反応帯域を提供するように少なくとも1つ、および通常1つ以上の攪拌器を備えていてもよい。このようなCSTRは、20〜100%充填(液体充填反応器(LFR))の様々な充填レベルで動作してもよい。一実施形態において、反応器は50%充填を上回るが、100%充填以下である。別の実施形態において、反応器は100%液体充填である。
連続重合は高温で実行される。一実施形態において、重合温度は約180℃〜約350℃の範囲であり、温度が約190℃〜約325℃の範囲である実施形態を含み、温度が約200℃〜約300℃の範囲である実施形態をさらに含む。別の実施形態において、温度は約200℃〜約275℃の範囲であってもよい。
アニオン重合ポリマーは、米国特許第3,281,383号および同第3,753,936号に記載される方法等の当該技術分野で既知である任意の好適な方法により作成することができる。これらの記載内容は、参照により本明細書に完全に援用される。これらの方法において、アニオン重合性モノマーを、開始剤である有機リチウム化合物とともに接触させることにより、アニオン重合ポリマーを作成する。これらの化合物の好ましい種類は、式RLiにより表されることができる。ここで、Rは1〜20の炭素数を含有する脂肪族、脂環式および芳香族ラジカルから成る群から選択される炭化水素ラジカルであるが、より大きい分子量の開始剤も用いることができる。これらの開始剤としては、メチルリチウム、エチルリチウム、t−ブチルリチウム、n−ブチルリチウム、n−デシルリチウム、イソプロピルリチウム、エイコシルリチウム、シクロヘキシルリチウム等のシクロアルキルリチウム化合物、並びにフェニルリチウム、ナフチルリチウムおよびp−トルイルリチウム等のアリールリチウム化合物等が挙げられる。開始剤の量は、生成アニオン重合ポリマーの望ましい分子量に応じて変化する。約20,000〜300,000の数平均分子量は、係数100/(モノマーのMW)により修正された、モノマー1モル当たり約5.0〜0.33ミリモルのRLi開始剤を添加することにより得ることができる。
ポリスチレン、ポリイソプレンおよびポリブタジエン等のアニオン重合ホモポリマーの場合、対応するモノマーは、安定な反応帯域において効果的な温度および滞留時間の下で開始剤に接触するように添加され、モノマー添加反応を終える。SB、SBS、SIおよびSIS等のアニオン重合ブロックコポリマーを作成する1つの便利な方法は、有機リチウム開始剤の存在の下でスチレンモノマーを重合して初期ポリマーブロックを形成し、続いて共役ジエンを重合混合物に添加し、スチレンモノマーおよび共役ジエンモノマーのブロックコポリマーを製造することによる。スチレンモノマーおよび共役ジエンモノマーの交互の供給を続けることにより添加的なブロックを添加することができる。アニオン重合ホモポリマーおよびブロックコポリマーに加えて、異なるグレードのSBRおよびSIR等のアニオン重合ランダムコポリマーを、様々な種類のモノマーを同時に反応帯域に添加することにより作成することができる。これらのランダム鎖におけるモノマーの連続長さ分布を、ランダム化剤として既知の化合物の反応混合物における使用によりさらに変えることができる。または、SBおよびSI等のアニオン重合テーパーブロックコポリマーは、転移ランダムコポリマーをスチレンモノマーブロックおよび共役ジエンモノマーブロックの間に形成するように、スチレンモノマーを完全消費する前に共役ジエンモノマーを反応帯域に添加することにより得ることができる。当業者は、これらの異なる種類のアニオン重合ポリマーおよびコポリマーが有する特質、特性および適用可能性における差異を理解するであろう。
アニオン重合は通常、−100℃〜150℃、好ましくは−75℃〜75℃の範囲の温度で実行される。通常50〜90%、好ましくは70〜85%の反応溶媒が、反応帯域内の粘度を調節するのに用いられる。好適な溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、ベンゼン、ナフタレン、トルエン、キシレン、メチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、アセトンおよびメチルエチルケトンが挙げられるが、これらに限定されない。アニオン重合に関する代表的な滞留時間は、反応温度および開始剤のレベルに応じて0.1〜5時間、好ましくは0.2〜2時間の間で変化する。
得られるアニオン重合ポリマーは、リチウム原子がポリマー鎖の鎖末端モノマー単位におけるアニオンに対する対イオンとして鎖末端に位置する、分子の非常に高いパーセンテージを含有する。水またはアルコール等の系内に存在する不純物は、形成されたリチウム末端アニオン重合ポリマーの量を減少させる傾向にあるであろう。リチウム末端アニオン重合ポリマーは、「リビングポリマー」と呼ばれ、本発明のオリゴマー等の官能性化合物とさらに反応することができる。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、米国特許第3,281,383号および同第3,753,936号に記載される方法等の当該技術分野で既知の方法に従って、「リビング」アニオン重合ポリマーが形成された後、すなわちポリマー中に存在するリチウム原子を失活させ、および/または除去するのに通常添加される水、酸またはアルコール等の材料の任意の添加の前に、オリゴマーをアニオン重合反応帯域に充填することにより作成されてもよい。オリゴマーを、好適な反応溶媒中に溶解した後に反応帯域に添加してもよい。溶媒は望ましくは、アニオン重合において用いられたものと同様のものであり、この溶媒中のオリゴマー含有量は望ましくは、オリゴマー溶液の粘度が、反応帯域中のアニオン重合ポリマー溶液の粘度以下であるように調節される。一般的に、本発明のオリゴマーは、アニオン重合で用いられたのと同様の溶媒中に溶解するように調整され、正確な粘度は10〜60%固形分の間で達成される。アニオン重合ポリマーは通常、シクロヘキサンまたはn−ヘキサンにおいて実行されるため、これらの溶媒中に溶解するオリゴマーを用いるのは有利である。オリゴマー状の官能基は、アニオン重合ポリマー上のカルボアニオンと容易に反応し、改質ポリマーを製造する。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマー中のオリゴマーのアニオン重合ポリマーに対する比率は、反応生成物を対象となる用途に応じて、広範囲にわたって変化させてもよい。いくつかの実例的な実施形態では、反応生成物中のオリゴマーのアニオン重合ポリマーに対するモル比は、約0.05〜2である。これは、反応生成物中のオリゴマーのアニオン重合ポリマーに対するモル比が約0.1〜1である実施形態を含む。オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの重量もまた、対象となる用途に応じて変化するであろう。一般的に、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの数平均分子量は、約5,000〜1,800,000g/mol、望ましくは約60,000〜約1,500,000g/mol、より望ましくは約20,000〜約600,000g/molの範囲であろう。例えば、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、約5,000〜1,000,000または約20,000〜1,800,000の数平均分子量を有していてもよい。
アニオン重合反応およびオリゴマー改質反応は、そのままで、すなわち上述のように単一反応帯域または様々な反応帯域で行われてもよい。前者の設計は、より早い反応を好む傾向があり、一方キャッピング反応よりもエンドキャッピング反応が望まれる場合には、後者の設計が好まれ得る。いくつかの実施形態では、2つ以上の反応帯域(例えば、反応室)を有する反応装置を採用してもよい。これらの実施形態において、アニオン重合ポリマーを形成するアニオン重合は、第1の反応帯域において実行され、オリゴマーの重合およびオリゴマーのアニオン重合ポリマーとの反応は、第2の反応帯域において実行され得る。図1に示されるこの実施形態の変形において、反応装置100は、第1の反応室102、第1の反応室102との流体伝達における第2の反応室104、並びに第1の反応室102および第2の反応室104の両方との流体伝達における第3の反応室106を含んでいてもよい。各室は望ましくは、混合手段および加熱手段を備える。この装置を用いて、溶媒およびモノマーは、これらの各貯蔵槽(不図示)からアニオン重合が行われる第1の反応室102中に供給されてもよい。リビングアニオン重合ポリマーの一部を次に、第1の反応室102からオリゴマーとのエンドキャッピング反応および/またはカップリング反応が起こる第2の反応室104に通過させる。第2の反応室104は、溶媒貯蔵槽およびオリゴマー貯蔵槽を備え(不図示)、オリゴマー改質剤および適切な溶媒を第2の反応室104に供給する。リビングアニオン重合ポリマーの別の部分を、第1の反応室102から、完全にまたは部分的にアニオン重合停止剤および/または従来の小分子若しくは高分子カップリング剤と反応する第3の反応室106に通過させる。第3の反応室106は、溶媒貯蔵槽、停止剤貯蔵槽および/またはカップリング剤貯蔵槽を備える(不図示)。第3の反応室106からのアニオンポリマーを次に、第2の反応室104に通過させ、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーおよび非オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、および/または従来の改質アニオン重合ポリマーを含有するポリマー混合物を提供する。
図2は、本明細書中に提供されるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを製造するのに用いられ得る別の装置200を示す。この装置を用いて、第1の溶媒槽202からの精製溶媒を第1の反応帯域204に適切なレベルまで送り込む。所望の量の精製モノマーを次に、第1の反応帯域204にモノマー貯蔵槽206から送り込む。第1の反応帯域204の内容物を次に窒素で覆い、適切な重合温度まで冷却または加熱しながら十分に攪拌する。望ましい重合温度に達したら、所定の量のアニオン重合開始剤を、第1の反応帯域204に開始剤槽208から直ちに注入し、所望のポリマー分子量を得る。アニオン重合コモノマーを第1の反応帯域204に重合段階の間の任意の時間で添加し、ランダム、ブロックまたはテーパーブロックコポリマーを得ることができる。試料を、重合段階の間の任意の時間に第1の反応帯域204から除去し、分析および/または使用のために第1の試料容器210に回収することができる。第2の溶媒槽212からの精製溶媒を第2の反応帯域214に適切なレベルまで送り込む。望ましい量のオリゴマー改質剤を、適切な供給システムを用いて、第2の反応帯域214にオリゴマー貯蔵槽216から供給する。第2の反応帯域214の内容物を次に窒素で覆い、適切な改質温度まで冷却または加熱しながら十分に攪拌する。連鎖カップリングが望まれる場合、第1の反応帯域204における望ましい重合度に達したら、第2の反応帯域214における改質溶液を第1の反応帯域204に送り込む。逆に、エンドキャッピングが望まれる場合、第1の反応帯域204の内容物を第2の反応帯域214に送り込むことができる。試料を、改質段階の間の任意の時間に第2の反応帯域214から除去し、分析および/または使用のために第2の試料容器218内に回収することができる。停止剤を、重合および改質プロセスの間の任意の時間に停止剤貯蔵槽220、222から添加し、存在するアニオン種を完全にまたは部分的にクエンチすることができる。このプロセス完了時に、第1または第2の反応帯域204、214の内容物は、分析および使用のためにポリマー単離ユニット224を経て送られてもよい。
オリゴマー溶液のリビングアニオン重合ポリマー溶液に対する添加比およびオリゴマー対リチウムの化学量論比を調節することにより、オリゴマーとリビングアニオン重合ポリマーとの反応は、鎖エンドキャッピング反応またはカップリング反応のどちらも好まれ得る。オリゴマーとアニオン重合ポリマーとの反応はかなり急速であり得る。いくつかの例では、オリゴマーおよびアニオン重合ポリマーは、約1分以下〜20分までの間反応し得る。これは、オリゴマーおよびアニオン重合ポリマーが約5秒〜5分間反応し得る実施形態を含む。オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造に関する一般的な反応温度は、室温(すなわち、約20℃)〜約150℃の温度を含む。
鎖エンドキャッピングとは、オリゴマーとリビングアニオン重合ポリマーとの反応の最も好ましい反応生成物が1つのオリゴマー鎖が1つのアニオン重合ポリマー鎖と共有結合され、主にSO、BO,SBO、SBRO,(SB)SOIO(ここで、mは整数である)、SIO、SBSO、SISOオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを得ることを意味する。ここでOは、得られるポリマー分子のリビング特質の対応する失活を有する、鎖末端に形成される、オリゴマー「ブロック」を表す。鎖エンドキャッピング構造は、1:1以上であるオリゴマー対リチウム化学量論比が用いられる(すなわち、リチウムを上回るオリゴマーのモル超過)のであれば、好まれる。特定の実施形態において、2:1〜1:1の比率が用いられ、オリゴマーのリビングアニオン重合ポリマーへの急速な添加が実行される。または、リビングアニオン重合ポリマーのゆっくりとした添加は、反応帯域中に事前に置かれたオリゴマー溶液に合わせて行われてもよい。
連鎖カップリングとは、オリゴマーとリビングアニオン重合ポリマーとの反応の最も好ましい反応生成物が1つ以上のオリゴマー鎖が1つのアニオン重合ポリマー鎖と共有結合され、主に(S)O、(B)O,(SB)O、(I)O、(SI)O、(SBS)Oおよび(SIS)Oオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを得ることを意味する。ここでOは、得られるポリマー分子のリビング特質の対応する失活を有する、鎖末端に形成されるオリゴマー「ブロック」を表し、(n)はFnおよびFwで特徴づけられる分布の全ての数を表す。これより、オリゴマーの官能性分布が与えられ、その分子量分布により決定され、好ましい連鎖カップリング反応で得られたオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマーと共有結合されたモノ、ジ、トリ、テトラ、ペンタブロック等の収集物であってもよい。ここで、ブロックの数(n)は、オリゴマーのFnと等しい数平均およびオリゴマーのFwと等しい重量平均を有する。連鎖カップリング構造は、1:1より小さいオリゴマー対リチウム化学量論比が用いられるのであれば(すなわち、オリゴマーを上回るリチウムのモル超過)、好ましくは、1:(1/Fn)比が用いられる場合(すなわち、オリゴマー官能性1当量当たり1当量のリチウム)、かつ、オリゴマーのリビングアニオン重合ポリマーへのゆっくりとした添加が実行される場合、好まれる。いくつかの例では、連鎖カップリング反応は、オリゴマーカップリングアニオン重合ポリマーを製造する。各オリゴマーに連結するアニオン重合ポリマー鎖の平均数は約2〜30、望ましくは約5〜15、より望ましくは約5〜10である。
アニオン重合ポリマーが混合され、オリゴマーと反応する場合、エンドキャッピング反応および連鎖カップリング反応の組合せが生じ得る。いくつかの例では、少なくとも約10モル%のアニオン重合ポリマーがエンドキャッピング反応を行った。いくつかの例では、約2〜70モル%のアニオン重合ポリマーが連鎖カップリング反応を行った。これは、約5〜50モル%のアニオン重合ポリマーが連鎖カップリング反応を行った実施形態を含み、約20〜50モル%のアニオン重合ポリマーが連鎖カップリング反応を行った実施形態をさらに含む。
本明細書中に提供される方法のいくつかの実施形態では、リビングアニオン重合ポリマーは、オリゴマーに曝されるか、またはオリゴマーと反応する前に部分停止される。部分停止とは、総リビングアニオン重合ポリマーの一部を失活し、これらのアニオン重合ポリマーとオリゴマーとの反応を制限することを意味する。部分停止は、プロトン供与体を反応に添加し、アニオン重合を部分停止することにより、または温度を上昇させ、リビングポリマーを熱で失活させることにより、実行され得る。リビングポリマーを失活するのに使用し得る好適な停止剤は、アルコール類、水、妨害されるフェノール化合物および酸類を含むが、これらに限定されない。このような停止剤の具体例は、イソプロパノール、オクタデカノール、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)およびこれらの混合物を含む。失活されたアニオン重合ポリマーの一部は、オリゴマー改質されたアニオン重合ポリマーの一部と混合され、所望の特性を有するポリマーブレンドを提供し得る。
本明細書中に提供されるいくつかの実施形態では、リビングアニオン重合ポリマーは、本明細書中に提供されるオリゴマーに曝されるか、またはこのオリゴマーと反応する前に部分カップリング反応および/またはエンドキャッピング反応を行う。部分カップリングおよび/またはエンドキャッピングとは、リビング重合ポリマー全体の一部が、本明細書中に提供されるオリゴマー以外のカップリング剤またはエンドキャッピング剤を用いてカップリング反応および/またはエンドキャッピング反応を行うことを意味する。カップリング剤は望ましくは、2〜4つのアニオン重合ポリマー鎖を連結するが、より多い数の鎖を連結可能なカップリング剤を使用してもよい。部分カップリング工程に使用するための好適なカップリング剤は、ハロゲン化錫、ハロゲン化ケイ素またはシラン等の別の官能性ケイ素化合物を含むが、これらに限定されない。四塩化ケイ素または四塩化錫は、好適なカップリング剤の具体例である。特に、四塩化ケイ素はこの用途によく適する。このようにカップリングまたはエンドキャッピングされたアニオン重合ポリマーの一部は、オリゴマー改質されたアニオン重合ポリマーの一部、および必要に応じて不活性化アニオン重合ポリマーの一部と混合され、所望の特性を有するポリマーブレンドを提供し得る。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーと不活性化アニオン重合ポリマーおよび/またはエンドキャッピング剤またはカップリング剤を用いて改質されたアニオン重合ポリマーとの混合物を含有するポリマーブレンドは、もとの位置で段階反応を用いて単一反応帯域において製造され得る。または、部分停止反応/部分カップリング反応/エンドキャッピング反応およびオリゴマー改質反応を、別々の半応帯においてリビングアニオン重合ポリマーの別々の部分上で実行でき、得られる生成物はその後、互いにブレンドされ得る。ブレンドを作成するのに用いられる、オリゴマーのリビングアニオン重合ポリマーに対する比率は、カップリングの度合いにより最終ブレンドの特性に影響を与えるであろう。このように、オリゴマー改質、部分停止および部分カップリング反応の相対度を調節することにより、ブレンドは、様々な用途における使用に調整され得る。1つの実例的用途は、アスファルトにおける相溶化剤としての用途である。この用途は、「用途」の項でより詳細に検討される。
一般的な原位置でのアプローチは、下記の手順に従って実行され得る。アニオン重グ反応が実行されて、カルボアニオンを各鎖の一端に有する「リビング」ポリマー鎖を製造する。リビングポリマー鎖の一部(例えば、約0〜約95%)はその後、鎖末端を不活性化する部分停止反応において不活性化され、線状アニオン重合ポリマーを提供し、および/または、リビング鎖をカップリング剤に連結する部分カップリング反応において不活性化され、ラジカルポリマーを提供する。まだ生きているポリマー鎖の一部(例えば、0.5〜70%)はその後、事前に記載されたオリゴマーで改質される。最終的に、停止反応は任意の残りのリビングポリマー鎖末端を不活性化するように実行される。このように、この方法は、オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、線状アニオン重合ポリマーおよび/またはカップリングラジカルポリマーを含むポリマーブレンドを製造するのに用いられ得る。
様々なオリゴマー、オリゴマー添加型および化学量論を用いて実行される連鎖カップリングまたはエンドキャッピング反応のいずれに関しても、これらの反応の温度は、広範にわたって変化し、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを得る。当業者が理解するように、反応温度は、存在する官能性に対して所望の反応度を提供するように選択され得る。例えば、約−78℃〜150℃の範囲の温度が採用され得る。より一般的には、25℃〜120℃の温度が使用され得る。より早い反応は、40℃〜120℃の温度で実行されてもよい。これらの条件下で、オリゴマーの流れをリビングアニオン重合ポリマーと混合する際に反応は非常に急速に起こる。反応は数時間続いてもよい。より一般的には、30分以下、および望ましくは10分以下の反応帯域中の滞留時間は、所定の条件で、オリゴマーとリビングアニオン重合ポリマーとが完全に反応するのに十分である。いくつかの例では、反応帯域中の滞留時間は約3分以下で十分である。
当業者が認識したように、記載されるアニオン重合ポリマーおよびオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの合成は、記載される滞留時間および化学量論条件に達するのに必要な温度、溶媒比および流速で操作される、バッチ、半バッチまたは連続プロセスのいずれかを含む反応設定において起こり得る。
用途
当業者が認識するように、オリゴマーの最適特性は意図された用途に依存する。オリゴマー改質アニオン重合ポリマーに関するいくつかの例示的用途は、各用途に用いられるオリゴマーのいくつかの適切な特性の説明とともに、以下に提示される。これらの用途は、例示的目的のためにのみ提供され、本発明の範囲を制限するよう意図されない。
下記の中で、オリゴマーおよびオリゴマー改質アニオン重合ポリマーに関する溶解度パラメーターは、Hansen Solubility Parameters - A Users Handbook, C.M. Hansen, CRC Press, 2000, pp. 1-13(この記載内容は、参照により本明細書中で援用される)における溶解度パラメーターの確定方法に従って測定した。オリゴマーおよび/または所定のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーに関するガラス転移温度(Tg)は、American Society for Testing and Materials (ASTM) standard procedures ASTM D3417 & ASTM D 3418に記載された標準DSC方法に従って測定した。オリゴマーの鎖当たりの数(Fn)および重量平均(Fw)関数は、Handbook of Plastics Testing Technology, 2nd Edition, Wiley-Interscience pp. 189-194(この記載内容は、参照により本明細書中で援用される)に従って、GPCにより測定される分子量分布を用いて、既知のオリゴマー組成物からの簡易質量平衡計算により得た。オリゴマーおよびオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの表面エネルギーは、古典的接触角アプローチを用いて確定した。FibroDat 1100計器を用い、接触角を5μl水小滴を用いて測定し、小滴プロフィールを01、1.0および10秒で画像形成技法を用いて捕獲した。
アスファルトの強化
アスファルトの改質は、以下の理由のために独特の難題を提示する。専門家は一般に、アスファルトを以下の2つの主要分画を有するエマルションと考える:i)マルテン、これは飽和化合物、芳香族ナフテンおよび極性芳香族物質に分けられる;並びにii)アスファルテン、これはn−ペンタンまたはn−ヘプタンのような溶媒中で不溶性である最大分子化合物を包含する(例えばAnalytical Chemistry 1969, Vol. 41, No. 4, 576-579; Energy & Fuels 2000, 14, 6-10; Energy & Fuels 2000, 14, 160-163; Energy & Fuels 2000, 14, 677-684参照)。アスファルトは、一般的には粗製油真空蒸留塔の残留物から得られ、一般的に大気圧で少なくとも350℃の沸点を有する。
道路および高速道路舗装として用いられるアスファルトは、長期寿命および適正性能を保証する一連の物理的特質を保有するべきである。この理由のために、アスファルトは一般的に、その特性を改良するためにスチレン−ブタジエンエラストマーを用いて改質される。これらのエラストマー改質アスファルトは、「アスファルト結合剤」として当該技術分野で既知である。
これらのエラストマーはアスファルトの特性のいくつかにおける顕著な改良を可能にするが、改質アスファルトが貯蔵される場合、エラストマー−アスファルト混合物は2相に分離する。一方は、アスファルト中に含有されるいくつかの化合物で「膨潤される」ポリマーを主に含むポリマー層であり、他方は主に、エラストマーと非混和性であるアスファルテンから構成される。これは、少なくとも一つには、アスファルトの複雑性に起因する従来技術のポリマーとアスファルトの間の乏しい相溶性のせいである。
本明細書中で提供されるポリマー組成物のアスファルトへの添加は、アスファルトの性能を改良し、相分離を低減するかまたは排除する、ということを本発明者等は発見した。本発明のいかなる特定の理論にも結びつけずにまたは意図せずに考えると、この改良は、少なくとも一つには、ビニル芳香族物質、例えばポリスチレンがガラス質であり、それらが高Tg(例えばポリスチレンに関する場合100℃近く)を有する場合、高弾性値(物質の剛性に関連する特性)に寄与し得るため、アニオン重合ポリマーおよびオリゴマーのビニル芳香族成分によるものである。さらにまた、低温では、アニオン重合ポリマーの共役ジエン成分は、改質アスファルトにおける熱または機械的破断力の適切な散逸を提供し得る。これは、低温の共役ジエン成分により可能にされた(即ちTgより有意に低い)。これに対比して、低Tgモノマーを欠くアスファルト改質剤は、低温に付されるアスファルト中には首尾よく用いることができない。さらに本明細書中に記載されたオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、それらが線状構造物の残り(即ち不活性化アニオン重合ポリマー)並びにアスファルトマトリックス中の物理的および/または化学的架橋を形成する放射構造を含有するため、アスファルト強化剤として機能すると考えられる。これは、軟化点を上げ、相凝離を低減する傾向がある。
米国のような国では、性能等級(PG)によってアスファルトを等級分けする米国運輸道路技術者協会(AASHTO)の規格に従って、改質アスファルトは評価される。米国材料試験協会(ASTM)の規格も、アスファルト評価に用いられる。改質アスファルトにおいて評価される特性を、以下に挙げる:
1)環球軟化点(RBSP)。これはASTM D36に従って測定され、アスファルトが軟化し、対象用途に適切でなくなる温度を示す。軟化点または温度は、R&Bとしても既知である環球装置を用いて測られる。
2)改質アスファルトの合成に関連したパラメーターである25℃での浸透度。浸透度は、計量針または円錐が設定時間の間にアスファルト中に沈む距離として、ASTM D5に従って測定され得る。
3)ブルックフィールド粘度は、アスファルトの安定固定流量に関する特性である。ブルックフィールド粘度は、ASTM D4404に従って測定され得る。
4)復元力は、アスファルト物質の弾性を測定する特性である。復元力は、ASTM D113に従って測定され得る。
5)わだち掘れ因子:種々の温度でのG/sinδは、高温での改質アスファルトの性能を確定するために有用である。この因子は、高温での反復負荷を伴って長時間に亘って、あるいは本来の設計で可能にされる最大より大きい負荷に舗装が付された場合に起こり得る恒久的変形に対して、舗装が如何に抵抗性であるかを示す。したがって高温でのより高いわだち掘れ因子値は、アスファルトが、同一試験温度で低いわだち掘れ因子を有する物質より大きい変形に耐え得る、ということを示す。わだち掘れ因子は、AASHTO TP5に従って測定され得る。
6)温度上限。わだち掘れ因子を確定することにより、AASHTO規格に従って温度上限を確定することができる。温度上限は、アスファルトがわだち掘れに耐えるための適切な剛性を保有し得る最大温度に関連する。
7)温度下限。わだち掘れ因子を確定することにより、AASHTO規格に従って温度下限を確定することができる。温度下限は、アスファルトが熱分解に耐えるための適切な柔軟性を保有し得る最小温度に関連する。
8)相凝離は、上記の問題のために、スチレン−ブタジエンエラストマーを用いたアスファルトの改質における重要因子である。
約15〜25、望ましくは16〜22、さらに望ましくは17〜20の溶解度パラメーター、約60℃〜−80℃、望ましくは約−20℃〜−70℃のTg、約1〜6、望ましくは約1〜2のFn、並びに約1〜15、望ましくは約2〜8のFwを提供するよう意図された約1〜40モル%、望ましくは約3〜10モル%のエポキシまたは酸官能性モノマーを、残りのモノマーおよびオリゴマー分子量を伴って含有する約0.1〜10重量部、望ましくは約0.2〜5重量部のオリゴマーが、エンドキャッピング反応および/またはカップリング反応により約20,000〜300,000、望ましくは約50,000〜200,000のMnを有するアニオン重合性SB、SI、SBSまたはSISポリマーを改質するために用いられる場合、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーはアスファルト強化剤および相溶化剤としての向上した性能を示す、ということが判明した。
アスファルト改質のために用いられるポリマー組成物は、以下のうちの少なくとも1つを含み得る:1)アニオン重合ポリマーおよびオリゴマー間のエンドキャッピング反応により作成される線状オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、並びに2)アニオン重合ポリマーおよびオリゴマー間のカップリング反応により作成される放射状オリゴマー改質アニオン重合ポリマー。ポリマー組成物は、任意に、停止剤によるアニオン重合の停止により作成される線状アニオン重合ポリマーを含み得る(本開示の目的のための「非改質アニオン重合ポリマー」として既知)。さらにポリマー組成物は、本明細書に記載されたオリゴマーエンドキャッピング剤以外のエンドキャッピング剤を用いてエンドキャッピングされる線状アニオン重合ポリマーおよび/または本明細書中に記載されたオリゴマーカップリング剤以外のカップリング剤でカップリングされた放射状アニオン重合ポリマーも包含し得る。
アスファルト強化のために用いられるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、望ましくは、少なくとも一種のビニル芳香族モノマーおよび少なくとも一種の共役ジエンモノマーから重合されるアニオン重合ポリマー、並びにこの同一特許出願に記載されたようにして得られる少なくとも一種の官能性オリゴマーから成る。いくつかの実施形態では、放射状オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの分画は、総ポリマー組成物(即ちオリゴマー改質ポリマー+任意の非改質アニオン重合ポリマー)の約2〜90モル%、望ましくは約2〜50%を占め、非改質線状アニオン重合ポリマーおよび/または線状オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの分画は、総ポリマー組成物の約10〜98モル%、望ましくは約50〜98モル%を占める。ある種の実施形態では、放射状オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー当たり平均で約2〜25個結合するアニオン重合ポリマー鎖を、望ましくは約2〜18個結合するアニオン重合ポリマー鎖を有する。
強化アスファルトが用いられ得る2つの特定の用途は、道路舗装用途および屋根葺き/耐水性コーティング用途である。いくつかの例では、強化アスファルトが道路舗装用途に用いられる場合、1〜10部、望ましくは2〜5部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーが、99〜90部、望ましくは98〜95部のアスファルトと混合されて、その性能特質を改良し得る。いくつかの例では、強化アスファルトは、屋根葺きまたは耐水性コーティング用途に用いられ、5〜20部、望ましくは8〜16部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーが、95〜80部、望ましくは92〜84部のアスファルトと混合されて、その性能特質を改良し得る。
ある種の実施形態では、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、アスファルト組成物に1つまたは複数の以下の特性を付与し得る:a)わだち掘れ因子または動的剪断剛性(G/sinδ)(ここで、Gは複素弾性率であり、δはAASHTO TP5に従って測定される位相角である)が1.0KPaの値をとる温度として測定される約50℃〜90℃の最大適用温度;b)約40〜70℃のRBSP(ASTM D36に従って測定される);c)道路舗装用途に関しては約30〜75dmmの、または屋根葺きおよび耐水性コーティング用途に関しては約65〜100の、25℃でのアスファルト浸透度(ASTM D5に従って);並びにd)道路舗装用途に関しては約5%以下、望ましくは約2%以下の、屋根葺きおよび耐水性コーティング用途に関しては約25%以下、望ましくは約10%以下の形態安定性または相分離指数。相分離指数は、処方アスファルトを含有する密封試験管の内部で作られ、撹拌せずに垂直位置で163℃で48時間熟成され、30℃で凍結された円柱状プローブの上面および底面で測定されるRBSP間の%差として測定される。RBSPのパーセンテージ差は、アスファルト/ポリマーブレンド中のアスファルトがリッチな相およびポリマーがリッチな相間の相溶性の測定値を提供する。オリゴマー改質を伴わずに同一アニオン重合ポリマーを用いて作られる同一アスファルト組成物と比較して、上記の参照特性は、動的剪断流量計剛性の約20〜80%の改良;RBSPの約2℃〜5℃の増大;アスファルト浸透度の約5〜20%の改良;並びに相分離の約50〜100%の改良を表し得る。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーとともに用いるための適切なアスファルトとしては、AC−20アスファルトまたは道路舗装に広範に用いられるその他のアスファルト、例えば自然岩石アスファルト、レーキアスファルト、石油アスファルト、エアブローンアスファルト、クラックアスファルトおよび残留アスファルトが挙げられるが、これらに限定されない。
プラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチックの耐衝撃性改良
約0.1〜20重量部、望ましくは約0.3〜10重量部のオリゴマーがカップリング反応および/またはエンドキャッピング反応により約20,000〜300,000、望ましくは約50,000〜100,000g/molのMnを有するアニオン重合性ポリブタジエン、ポリイソプレン、SB、SI、SBS、(SB)SまたはSISまたは(SI)Sポリマーを改質するために用いられる場合、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、極性プラスチックブレンド、極性プラスチックの合金および複合物のための耐衝撃性改良剤として向上した性能を示す、ということが判明した。いくつかのこのような用途において、オリゴマーは、0.5〜50モル%、望ましくは1〜15モル%のエポキシ、無水物または酸官能性モノマーを含有する。その他のこのような用途では、オリゴマーは(メタ)アクリレートモノマーで完全に構成されるポリアクリレートであり得る。オリゴマー分子量は望ましくは、約0〜6単位、望ましくは0〜2単位、約120℃〜−70℃、望ましくは約100℃〜−60℃のTg、約1〜10、望ましくは約1.2〜5のFn、並びに約1.5〜40、望ましくは約2〜10のFwが改質されるプラスチックの溶解度パラメーターと異なる溶解度パラメーターを提供するよう意図される。
いくつかのこのような用途において、約99〜85重量部、望ましくは98〜90重量部の極性プラスチックと混ぜ合わされる約1〜15重量部、望ましくは約2〜10重量部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質を伴わずに同一アニオン重合ポリマーを用いた同一組成物に関して得られるものと比較して、このようなプラスチック組成物に以下の特性を付与する:アイゾッド衝撃耐性(ASTM D256に従って)の5%〜150%の改良。
衝撃改質剤とともに用いるための適切な極性プラスチックとしては、ポリアミド(PA)、ポリエステル(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリウレタン(PU)、並びにその他の極性プラスチック並びにそのブレンドおよび合金が挙げられるが、これらに限定されない。改質され得る具体的なプラスチックとしては、PA 6、PA 6,6、PA 12、PBT、PET、PETG、PS、PSコポリマー、SAN、ABS、PC/ABS、HIPS、PPE、PPE/PS、PPE/PA、PA/ABS、PC/ABS、PEI、PEK、PEEK、PSu、POMおよびTPUが挙げられるが、これらに限定されない。
感圧接着剤(PSA)およびホットメルト接着剤(HMA)の接着力改良
約0〜4単位、好ましくは0〜2単位、約20℃〜−80℃、望ましくは約−10℃〜−80℃のTg、約0.25〜5、望ましくは約0.5〜2のFn、並びに約0.5〜15、望ましくは約1〜10のFwに、接着剤が塗布される基材の溶解度パラメーターと異なる溶解度パラメーターを提供するよう意図された約0.5〜10モル%のエポキシ、酸またはエステル官能性モノマーを、残りのモノマーおよびオリゴマー分子量を伴って含有する約0.1〜20重量部、望ましくは約0.1〜10重量部のオリゴマーが、選択的エンドキャッピング反応により約20,000〜300,000g/mol、望ましくは約40,000〜200,000g/molのMnを有するアニオン重合性ポリブタジエン、ポリイソプレン、SB、SI、SBS、(SB)S、SISまたは(SI)Sポリマーを改質するために用いられて、約40対60モル%、好ましくは約45対60モル%の割合で線状ポリマーを産生する場合、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、組成物のTgに依存して、PSAまたはHMAとして向上した性能を提供する、ということが判明した。放射状ポリマーも、オリゴマーとのカップリング反応のために存在し得る。放射状ポリマーは、一般的には約80,000〜1,600,000g/molのMnを有し、この場合、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの少なくとも5モル%が約800,000〜1,600,000g/molのMnを有する。
いくつかのこのような用途において、約10〜40、望ましくは15〜30、さらに望ましくは18〜25重量部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーが、その他の慣用的接着剤処方物成分、例えば粘着付与剤、安定剤、可塑剤および酸化防止剤と混合されて、このようなプラスチック組成物に、オリゴマー改質を伴わずに、同一アニオン重合ポリマーを用いた同一組成物を用いて作成された接着剤と比較して、改良された特性を付与する。適切な粘着付与剤の例としては、ポリマーと相溶性である高および低軟化点を有する樹脂が挙げられる。これらの例としては、水素添加樹脂、ロジンエステル、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂およびインデン−クマロン樹脂が挙げられる。いくつかの例示的実施形態では、組成物中の粘着付与樹脂の量は約45〜65重量%の範囲である。増量油として一般に知られている可塑剤としては、鉱物油、パラフィン油およびナフテン油が挙げられる。いくつかの例示的実施形態では、組成物中の可塑剤の量は約15〜30重量%の範囲である。酸化防止剤は、熱およびUV酸化過程を抑制するために用いられ、一般的には約0.05〜3重量%の量で接着剤組成物に添加される。酸化防止剤の例としては、フェノール系化合物、ホスファイト、アミンおよびチオ化合物が挙げられる。市販接着剤成分のいくつかの例は、下記の表Aに列挙される。
Figure 0004928264
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーにより提供され得る特性および改良の例としては、以下のうちの1つまたは複数が挙げられる:a)4.0kg/cm以上の引張強度(ASTM−D3759に従う);b)100%凝集破壊を伴う1.18kg/cm以上の剥離強さ(ASTM−D903に従う);c)3.2kg/cm以上の大きい引っ掛け粘着強さ;d)10日以上の剪断強度(ASTM−D3654に従う。ステンレススチールプラーク使用。重量500g、23℃);並びにe)150℃で10〜60、望ましくは20〜50ポアズのブルックフィールド粘度(ASTM D1084に従う)。オリゴマー改質を伴わずに同一アニオン重合ポリマーを用いて作られた同一接着剤組成物と比較して、上記の参照特性は、引張強度の約50〜300%の改良;剥離強さの約20〜100%の改良;粘着力の約50〜300%の改良;並びに剪断強度の約100%〜800%の改良を示す。
金属、木材、ガラスおよび極性プラスチック基材に対する改良された接着力を示すエラストマーおよび熱可塑性エラストマー
約0〜10単位、好ましくは0〜5単位、約−80℃〜80℃、望ましくは約−70℃〜70℃のTg、約1〜10のFn、並びに約2〜40、望ましくは約3〜25のFwにエラストマーが適用される基材の表面エネルギーと異なる表面エネルギーレベルを提供するよう意図された1〜50モル%、望ましくは1〜10モル%のエポキシ、酸または無水物官能性モノマーを、残りのモノマーおよびオリゴマー分子量を伴って含有する約1〜45重量部、望ましくは約3〜35重量部のオリゴマーがエンドキャッピング反応および/またはカップリング反応により約2,000〜40,000g/mol、望ましくは約4,000〜25,000g/molのMnを有する線状アニオン重合性プラスチック、例えばポリスチレンまたは熱可塑性エラストマー、例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ランダムSBR、テーパーSBR、SB、SI、SBS、(SB)S、SISまたは(SI)Sポリマーを改質するために用いられて、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーおよび関連するプラスチック組成物が、それらの非オリゴマー改質対応物と比較して、基材への向上した接着力を示すよう、極性基材に対する向上した接着力を有する、ということが判明した。例えばオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの接着力等級分け(ASTM D3359方法Bに従う)は、それらの非オリゴマー改質対応物と比較して、1〜3単位改良され得る。この特性は、タイヤおよびその他のゴム用途、例えば保護コーティングおよび結束層の性能を増強し得る。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーとともに用いるのに適した基材としては、金属、プラスチック、木材およびガラスが挙げられる。金属基材は、本明細書中で提供される接着剤とともに用いるのに特に適している。基材材料の具体例としては、ステンレススチール、カーボンスチール、鉄、銅およびその他の金属、極性プラスチック、例えばポリアミド、ポリカーボネート、ABS、PC/ABS合金、SAN、ポリエステルおよびその他のプラスチック、極性基材、例えば木材、ガラスおよびその他の極性基材が挙げられるが、これらに限定されない。
柔軟な感触および射出成形用途に対するレオロジー特性および機械的特性の改良を示す熱可塑性プラスチックおよび熱可塑性エラストマー
約0.1〜5重量部、望ましくは約0.1〜2重量部のオリゴマーが、選択的連鎖カップリング反応により約20,000〜300,000g/mol、望ましくは約20,000〜100,000g/molのMnを有する99.9〜95部の線状アニオン重合プラスチック、例えばポリスチレンまたは熱可塑性エラストマー、例えばSB、SI、SBS、(SB)S、SISまたは(SI)Sポリマーを改質するために用いられて、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマー(押出し成形、射出成形または圧縮成形により加工処理される)は、オリゴマー改質を伴わない同一アニオン重合ポリマーを用いる類似の組成物と比較して、増強されたレオロジーおよび機械的特性を有する、ということが判明した。いくつかのこのような用途では、オリゴマーは、約0.5〜60モル%、望ましくは約3〜15モル%のエポキシまたは酸、官能性モノマーを含有する。その他のこのような用途では、オリゴマーは、(メタ)アクリレートモノマーで完全に構成されるポリアクリレートであり得る。オリゴマー分子量は望ましくは、約−70℃〜120℃、望ましくは約−60℃〜100℃のTg、約1〜15、望ましくは約1.2〜10のFn、並びに約1〜60、望ましくは約2〜25のFwを提供するよう意図される。
流量改質および/またはレオロジー制御の改善を示す熱可塑性プラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチック
約0.05〜40重量部、望ましくは約0.05〜30重量部のオリゴマーが、連鎖カップリングおよび/またはエンドキャッピング反応により約3,000〜40,000g/mol、望ましくは約5,000〜30,000g/molのMnを有する99.95〜60重量部、望ましくは99〜70重量部のアニオン重合性熱可塑性プラスチック、例えばポリスチレンを改質するために用いられて、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質を伴わない同一アニオン重合ポリマーを用いる類似の組成物と比較して、増強された流量およびレオロジー特性を有する、ということが判明した。いくつかのこのような用途では、オリゴマーは、約1〜60モル%、望ましくは約5〜15モル%のエポキシまたは酸官能性モノマーを含有する。その他のこのような用途では、オリゴマーは、(メタ)アクリレートモノマーで完全に構成されるポリアクリレートであり得る。オリゴマー分子量は望ましくは、約−80℃〜80℃、望ましくは約−70℃〜70℃のTg、約1〜10のFn、並びに約1〜20、望ましくは約2〜10のFwを提供するよう意図される。
いくつかのこのような用途では、約1〜10重量部、望ましくは約2〜7重量部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーが、99〜90重量部、望ましくは約98〜93重量部の熱可塑性プラスチックと混合されて、その特質を改良し得る。
得られた熱可塑性プラスチック/オリゴマー改質アニオン重合ポリマーブレンドは、広範囲に亘って変化するメルトフローインデックス(ASTM D 1238に従う)を有し得る。いくつかの場合、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーはメルトフローインデックスを低減するために用いられ得るが、一方、他の場合には、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーはメルトフローインデックスを増大するために用いられ得る。いずれの場合も、ブレンドのいくつかの実施形態では、メルトフローインデックスは、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを含むことによって少なくとも約5%変化する。これは、メルトフローインデックスが少なくとも約10%、少なくとも約30%、少なくとも約50%、さらには少なくとも約100%さえ変更される実施形態を包含する。
改良されたレオロジーを有するプラスチック
約0.1〜40重量部、望ましくは約1〜30重量部のオリゴマーが、連鎖カップリングおよび/またはエンドキャッピング反応により約3,000〜50,000g/mol、望ましくは約5,000〜28,000g/molのMnを有する99.9〜60重量部、望ましくは99〜70重量部のアニオン重合性熱可塑性プラスチック、例えばポリスチレンを改質するために用いられる場合、その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質を伴わない同一アニオン重合ポリマーを用いる類似の組成物と比較して、改善された流量およびレオロジー特性を有する、ということが判明した。その結果生じるオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質を伴わない類似のアニオン重合ポリマーと比較して、0.01および4.0s−1で25mm直径平行プレートを有するRheoletric ScientificSR5000を用いる平行プレート粘度計により特性化されるようなレオロジー特性の改善を示す。剪断減粘性度は、0.01s−1での粘度対4s−1での粘度の比により確定され得る。いくつかのこのような用途では、オリゴマーは約1〜60モル%、望ましくは約5〜45モル%のエポキシまたは酸官能性モノマーを含有する。その他のこのような用途では、オリゴマーは、(メタ)アクリレートモノマーで完全に構成されるポリアクリレートである。オリゴマー分子量は望ましくは、約−80℃〜80℃、望ましくは約−70℃〜70℃のTg、約1〜10のFn、並びに約1〜40、望ましくは約2〜25のFwを提供するよう意図される。
得られたオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質を伴わない類似の線状アニオン重合ポリマーと比較して、平行プレート粘度計により特性化されるような増強されたレオロジー特性を示し得る。例えばこれらのオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、オリゴマー改質を伴わない類似の線状物質と比較して、改善された剪断減粘性度を実証し得る。これは、剪断減粘性の少なくとも約50%増大、少なくとも約100%、少なくとも約250%を、剪断減粘性の少なくとも約500%増大さえ包含する。
以下の実施例を参照しながら、本発明をさらに説明するが、これらの実施例は例示の目的のためのみに提示され、本発明の範囲を限定するものではない。
オリゴマー、アニオン重合ポリマーおよびオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの調製
官能性オリゴマーIの調製
14の異なる官能性オリゴマー(以下の標識オリゴマーO1〜O14)を、米国出願番号第09/354,350号の教示に従って設計し、8〜1,200リットルフリーラジカル連続重合反応器系で調製した。具体的な合成条件およびオリゴマー特性化パラメーターを、以下の表1a〜1bに示す。以下に用いた略号は、以下のように定義される:STY=スチレン、2−EHA=2−エチルヘキシルアクリレート、MMA=メチルメタクリレート、i−BMA=イソ−ブチルメタクリレート、MA=メチルアクリレート、GMA=グリシジルメタクリレート、AA=アクリル酸、MAH=無水マレイン酸、およびBA=ブチルアクリレート。
Figure 0004928264
Figure 0004928264
リビングアニオン重合ポリマーIの調製
8つの異なるリビングアニオン重合ポリマー(APP)を本発明の教示に従って設計し、バッチ、半連続または連続方式で操作される1〜200リットル反応器系で調製した。要するに、反応器中に供給する前に、溶媒およびモノマーを精製して、アルミナおよび分子篩を充填した一組のカラムを通して流すことにより、最大8ppmにそれらの含水量を低減した。次に精製溶媒を反応器帯域に装填し、その後、一次モノマーを供給した。この反応混合物を、初期反応温度(Ti)に加熱した。Tiに達したら、n−ブチルリチウムまたはその他の適切な開始剤を、そのまま、または適切な溶媒溶液中で、反応帯域に添加した。開始剤の量を化学量論的に算定して、目標値についての数平均および重量平均分子量を有する個々のブロックおよび/または最終リビングアニオン重合ポリマーを製造する。次に重合段階を、最終温度(Tf)におよび/または指示滞留時間(RTp)、等温または準断熱方式で進行させた。重合段階中、ホモポリマーか、ランダムコポリマーか、ブロックコポリマーか、またはテーパーブロックコポリマーが望ましいかによって、プログラム化バッチまたは半バッチ方式で異なるモノマーの逐次添加(単数または複数)を実行した。この過程の終了時に、リビングアニオン重合ポリマーを得た。
具体的な合成条件およびAPP特性化パラメーターを、以下の表2に示す。以下で用いる略号は、以下のように定義される;STY=スチレン、B=1,3ブタジエン,n−BuLi=n−ブチルリチウム、CH=シクロヘキサン、およびTMEDA=N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン。表2において、「一次ピーク温度」は、一次モノマー添加および重合後に記録される温度を指し、「最終ピーク温度」は、最終モノマー添加および重合後の温度を指す。
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リビングアニオン重合ポリマーIIの調製
10の異なるリビングAPPを、図2に示すようなロタフロ(Rotaflo)(登録商標)ストップコックで分離された直列での2つの撹拌反応器から成る反応器系を用いて、設計し、調製した。一次反応器は、試料の収集のために取り付けられたアンプルを有するサイドアームを装備した。開始剤注入アーム、並びにモノマーおよび溶媒供給アンプルも取り付けた。この反応器を用いて、アニオン重合反応を実行して、リビングAPPを得た。その後、エンドキャッピングが求められる場合には、二次反応器を用いて、オリゴマー改質を実施した。開始剤を注入アームを介して重合反応器中に注入し、次に蒸留直後に反応器に溶媒を注入した。次に反応器を密封して、窒素で覆い、反応温度に加熱した。この温度で、精製モノマー(単数または複数)を添加し、指示滞留時間の間、反応を進行させた。反応終了時に、リビングAPPの試料を適切な停止剤(TA)でクエンチして、その物理的特質を確立した後、官能性オリゴマーで改質した。
具体的な合成条件およびAPP特性化パラメーターを、以下の表3aおよび3bに示す。以下で用いる略号は、以下のように定義される;STY=スチレン、sec−BuLi=sec−ブチルリチウム、およびBZ=ベンゼン。
Figure 0004928264
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リビングアニオン重合ポリマーIIIの調製
5つの異なるリビングAPPを、本発明教示に従って設計し、バッチ、半連続または連続方式で操作される1〜200リットル反応器系で調製した。要するに、反応器中に供給する前に、溶媒およびモノマーを精製して、アルミナおよび分子篩を充填した一組のカラムを通して流すことにより、最大8ppmにそれらの含水量を低減した。次に精製溶媒を反応器帯に装填し、その後、一次モノマーを供給した。この反応混合物を、初期反応温度(Ti)に加熱した。Tiに達したら、n−ブチルリチウムまたはその他の適切な開始剤を、そのまま、または適切な溶媒溶液中で、反応帯域に添加した。開始剤の量を化学量論的に算定して、目標値についての数平均および重量平均分子量を有する個々のブロックおよび/または最終リビングアニオン重合ポリマーを製造した。次に重合段階を、最終温度(Tf)におよび/または指示滞留時間(RTp)、等温または準断熱方式で進行させた。重合段階中、ホモポリマーか、ランダムコポリマーか、ブロックコポリマーか、またはテーパーブロックコポリマーが望ましいかによって、プログラム化バッチまたは半バッチ方式で異なるモノマーの逐次添加(単数または複数)を実行した。この過程の終了時に、リビングアニオン重合ポリマーを得た。
具体的な合成条件およびAPP特性化パラメーターを、以下の表4に示す。以下で用いる略号は、以下のように定義される;STY=スチレン、B=1,3ブタジエン,n−BuLi=n−ブチルリチウム、およびCH=シクロヘキサン。
Figure 0004928264
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーIの調製
本発明の教示に従って、表1に記載した官能性オリゴマーO1〜O5を用いて、表2に記載したリビングAPPを改質して、オリゴマー改質アニオン重合ポリマー(OMAPP)を製造した。要するに、このアニオン重合ポリマー改質工程は、以下のように説明し得る:重合段階終了時に、改質温度(Tm)を反応帯域において設定する。リビングアニオン重合ポリマーを含有する反応混合物がTmに達したら、オリゴマーを、そのまままたは適切な溶媒中の溶液で、この反応帯域に添加する。リビングアニオン重合ポリマーのMnおよび官能性オリゴマーのFnから、官能性オリゴマーの所望の量を計算し得る。官能性オリゴマーの量、並びにそれが反応帯域に添加される方式および温度は、官能性オリゴマー上へのリビングアニオン重合ポリマーのエンドキャッピングまたは連鎖カップリングのいずれかを選択するよう合わせ得る。いくつかの実施形態では、リビングアニオン重合ポリマーおよび官能性オリゴマー間のエンドキャッピングまたは連鎖カップリング反応を実行するためには、30分以下の滞留時間が必要とされる。
上記のように、アニオン(またはリチウム)濃度を上回るオリゴマー官能価の化学量論的過剰、並びにリビングアニオン重合ポリマーを含有する反応帯域への官能性オリゴマーの迅速な添加、または官能性オリゴマー溶液を含有するTmでの二次反応帯域への後者の緩やかな添加は、全て、官能性オリゴマーを用いたAPPのエンドキャッピングを選択する。逆に、アニオン濃度に対する官能性ポリマーの化学量論的不足、並びにリビングアニオン重合ポリマーを含有する反応帯域へのこのオリゴマーの緩やかな添加は、官能性オリゴマー上へのリビングAPP鎖のカップリングを選択する。本発明の教示が示すように、いくつかの場合、オリゴマーを用いてリビングAPP鎖の一部のみを改質するのが有益である。この目的のために、適切な部分停止剤(PTA)が、重合段階の終了時に、並びに反応帯域への官能性オリゴマーの導入前に、リビングAPPに添加され得る。PTAは、そのままで、または適切な溶媒溶液中で、反応帯域に添加され得る。
PTAの化学量を算定して、リビングAPP鎖の所定%、常に100%以下を非活性化し、リビングAPP鎖の残りの官能性オリゴマー改質をその後に起こさせ得る。部分停止剤を用いて、または用いずに、この改質段階が一旦完了すれば、さらなる量の停止剤(TA)を添加して、全てのリビング鎖が非活性化され、オリゴマー改質APP産物からのリチウムの分離を可能にすることを保証し得る。TAは、PTAと同一または異なる場合もあり得、最終OMAPP用途において酸化防止剤または熱安定剤として作用する化合物でもあり得る。任意に、その他の処方化合物および添加剤をこの時点で添加し得る。上記のように、反応帯域の下流の既知の分離および乾燥段階により、この反応混合物からオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを単離し得る。
用いた具体的な合成条件およびOMAPP特性化パラメーターを、以下の表5に示す。以下に用いる略号は、以下のように定義する:PTA=部分停止剤、TA=停止剤、CH=シクロヘキサン、OD=オクタデカノール、BHT=ブチルヒドロキシルトルエン、およびUX=ウルトラノックス−877A。
Figure 0004928264
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表5並びに本明細書中に提示した他の表において、Mは、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーのゲル浸透クロマトグラム中の最高ピークの分子量である。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーIIの調製
本発明の教示に従って、以下のような図2に示した2つの反応器装置を用いて、表1に記載した官能性オリゴマーO6〜O9を用いて、表3aおよび3bに記載したリビングAPPを改質した。一次反応帯域中で起きているリビング重合中に、官能性オリゴマーおよび蒸留反応溶媒の溶液を二次反応帯域中に調製した。その結果生じた溶液を、冷却媒質の助けを借りて0℃に冷却し、窒素で覆った。官能性オリゴマーを用いたリビングアニオン重合ポリマーのエンドキャッピングが求められる場合、一次反応帯域の内容物を、一次および二次反応帯域を連結する移送ラインを介して2〜4分間かけて、二次反応帯域中に含入されるオリゴマー溶液中に添加した。官能性オリゴマーを用いたリビングアニオン重合ポリマーの連鎖カップリングが求められる場合には、二次反応帯域中のオリゴマー溶液を、一次および二次反応帯域を連結する移送ラインを介して2〜4分間かけて、一時反応帯域に添加した。次にいずれの場合も、改質反応を、指示滞留時間、選択温度で進行させた。これらの反応において、部分停止はせず、改質反応の終了時に脱気メタノールを用いて全ての反応をクエンチした。次に、その結果生じたオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを、指示反応器中で、または溶媒の真空蒸発により下流で単離した。
用いた具体的な合成条件およびOMAPP特性化パラメーターを、以下の表6aおよび6bに示す。以下に用いる略号は、以下のように定義する:TA=停止剤、BZ=ベンゼンおよびMeOH=メタノール。
Figure 0004928264
Figure 0004928264
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーIIIの調製
本発明の教示に従って、表1に記載した官能性オリゴマーO11、O12およびO14を用いて、表4に記載したリビングAPPを改質し、OMAPPを形成した。この実験に用いた製法は、表5に報告されたOMAPPを作成するために用いたものと同一であった。
用いた具体的な合成条件およびOMAPP特性化パラメーターを、以下の表7に示す。以下に用いる略号は、以下のように定義する:CH=シクロヘキサン、OD=オクタデカノール、BHT=ブチルヒドロキシルトルエン、およびUX=ウルトラノックス−877A。
Figure 0004928264
道路舗装用ポリマー強化アスファルトにおける用途
実施例1に記載したのと同様に調製した乾式ゲル無含有オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、OMAPP−1〜5および7(表5)を、道路舗装処方物中のアスファルト改質剤またはアスファルト強化剤として用いた。この目的のために、AC−20アスファルト(PG−64−22)を、ホットミックス製法により処方した。この製法では、回転子−固定子として設計された高剪断ミキサー(ユーロミックス33/300P)を用いた。先ず、96.5部のAC−20アスファルトを撹拌せずに120℃に加熱して、窒素雰囲気下でアスファルトを軟化した。この段階中に、極遅い撹拌を行い、アスファルトの過熱および酸化を防止した。一旦アスファルトが軟化したら、加熱を継続して185℃+/−5℃とし、ミキサー撹拌を2,000RPMに増大した。185℃に達したら、3.5部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを、2グラム/分の速度でアスファルトに添加した。強化剤として作用するOMAPPの有効な全体的分散のために、撹拌を55〜100分間保持した。同一レベルの分散が全処方物中で達成されることを保証するために、アスファルト中のOMAPP分散を、約350〜480nmのフィルターを有するオリンパス顕微鏡を用いて、蛍光顕微鏡により監視した。
このようにして得られたアスファルト処方物を、ASTM D36に従ってRBSPにより、AC−20非改質アスファルト対照に対して特性化した。フンボルトモデルH1200透過度計を用いて、25℃、10秒および100グラムで、ASTM D5に従って、浸透度(PI)を測定した。最大適用温度(「最大使用T」)を、わだち掘れ因子または動的剪断剛性G/sinδ(ここで、Gは複素弾性率であり、δはAASHTO TP5に従って測定される位相角である)が1.0KPaの値をとる温度として測定した。形態安定性または相分離指数を、処方アスファルトを含有する密封試験管の内部で作られ、撹拌せずに垂直位置で163℃で48時間熟成された円柱状プローブの上断面および底断面でのRBSP(ASTM D36に従って測定される)間の%差として、ASTM D5976に従って測定した。上および下断面における特性に関して得られる値を以下のように用いて、相分離%を算定する:
1)%分離Δ(RBSP)
Δ(RBSP)=最高RBSP値−最低RBSP値
%分離RBSP=(Δ(RBSP)/最高RBSP値)100
結果を以下の表8に示すが、これは、OMAPP強化アスファルトの性能が向上したことを示す。
Figure 0004928264
表8を検討すると、正味AC−20(PG64−22)アスファルトに関して測定される特性の値と対照改質アスファルトAPP−1に関する値との間の顕著な差が分かる。特にOMAPP−3および7を用いて改質されたアスファルトは、対照を用いて改質されたアスファルトと比較して、顕著に高い軟化温度、より低い浸透度、より低い分離パーセンテージを示している。
ポリマーリッチな相およびアスファルトリッチな相の両方の形態を観察するために、蛍光源および380〜480フィルターを有するオリンパス光学顕微鏡を用いて、APP−1(対照)を用いて、およびOMAPP−1〜5および7を用いて、強化アスファルトから蛍光顕微鏡像を得た。図3は対照系の蛍光顕微鏡写真を示し、図4はOMAPP−3改質アスファルトの蛍光顕微鏡写真を示す。ポリマーリッチな相はより明るい領域として観察され、アスファルトリッチな相は暗い領域として観察される。顕微鏡写真は、1000倍の倍率で撮影した。例示的実例として、APP−1およびOMAPP−3に関する蛍光顕微鏡像の定性的比較は、OMAPP−3中のポリマー粒子がAPP−1中のものより小さい、ということが明らかになった。粒子サイズのこの低減は、アスファルトとの相溶性増強の証拠であり、L.H. Lewandoski (1994), Rubber Chemistry and Technology, Rubber Reviews, Vol. 67, No. 3, pp. 447-480の知見と一致する。
屋根葺きおよび耐水性コーティングのためのポリマー強化アスファルトにおける用途
実施例1で調製した乾式ゲル無含有オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、OMAPP−2、3および5(表5)を、屋根葺きおよび耐水性コーティング用途のためのアスファルト改質剤またはアスファルト強化剤として用いた。この目的のために、AC−20アスファルト(PG−64−22)を、実施例2に記載した手法および試験方法に従って、ホットミックス製法により、11部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを用いて処方した。結果を以下の表9に示すが、これは、非改質対照に対するOMAPP強化アスファルトの性能が向上したことを示す。
Figure 0004928264
表9を検討すると、APP−1−改質アスファルト(対照)に関して測定される特性の値とOMAPP−2−改質アスファルトに関する値との間の顕著な差が分かる。特にOMAPP−2および3を用いて改質されたアスファルトは、25℃での顕著に低い浸透度、より低い分離パーセンテージを示す。
実施例2と同様にして、蛍光顕微鏡像を得た。APP−1(図5参照)およびOMAPP−3(図6参照)に関する蛍光顕微鏡像の定性的比較は、OMAPP−3中のアスファルト粒子がAPP−1中のものよりより輪郭が明瞭で且つ小さい、ということを明らかにした。粒子サイズのこの低減はまた、アスファルトとの相溶性増強が向上した証拠である。
感圧接着剤、ホットメルト接着剤およびホットメルト感圧接着剤における用途
実施例1で調製した乾式ゲル無含有オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、OMAPP−6、7および8(表5)を、感圧接着剤(PSA)およびホットメルト接着剤(HMA)処方物中に用いた。300RPMで操作するプロペラミキサー中で180°Cで、18〜25重量%のナフテン系可塑剤、例えばシェルフレックス371を、45〜60重量%の粘着付与剤、例えばペルマリン3100(ペンタエリトリトールのロジンエステル、RBSP=100°)、シルバタックRE100(ロジンエステル、RBSP=100℃)、エストタックH130(C5水素添加炭化水素樹脂、RBSP=130℃)、シルバレスTR1115(ポリテルペン樹脂、RBSP=115℃)、シルバレスZT105LT(テルペン/スチレン樹脂、RBSP=105℃)およびシルバレスTP2040(テルペン/フェノール樹脂、RBSP=118℃)の組合せと混合することにより、接着剤処方物を調製した。成分の良好な分散が達成されるまで、ブレンドを保持した。次に0.5〜2.0重量%の酸化防止剤、例えばイルガノックス−1076またはウルトラノックス877を混合物に添加し、その後、20〜25重量%のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを添加した。混合物を放置して均質性を達成し、次にその結果生じた接着剤を室温に冷却した。
剪断、引張およびブルックフィールド粘度試験により、接着剤処方物の性能を評価した。基材としてのステンレススチールプローブおよび500gの重量を用いて、23℃で、ASTM D3654に従って剪断試験を行った。結果を、基材から接着剤を取り除くのに比例する剪断耐性として測定し、だめになる時間(日数)として表す。修正ASTM D3759に従って、引張試験を行った。この方法では、接着剤処方物の長さ10cmおよび断面積1cmのプローブを用いた。プローブが破壊されるまで、508mm/分の一定ひずみ速度で、ユニバーサルメカニカルテスターZwickモデル1445で、プローブを引張り試験に付した。結果は、接着剤処方物の引張強度(破断に対する耐性)を示す。ASTM D1084に従って、150℃で接着剤処方物のブルックフィールド粘度を測定した。接着剤処方物および評価結果を、非改質対照に対して、以下の表10に示す。
Figure 0004928264
レオロジー特性が向上したプラスチック組成物の調製
マルチ・アーム構造を有するオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを、実施例1で調製した(表6)。これらから、OMAPP−12〜15を、レオロジー評価のために選択した(分子量範囲50,000〜95,000)。OMAPP−12〜15の溶融レオロジーを測定し、類似の分子量(Mw)を有する2つの線状PS対照と比較した。これらの物質の溶融レオロジーを、125〜200℃の剪断速度曲線下で、平行プレート粘度計(Rheoletric Scientific SR5000)を用いて測定した。1/秒および100/秒剪断速度での粘度、並びに1/100秒〜1/秒での粘度の比として定義されるレオロジー比率から成る比較結果を、以下の表11に示す。
Figure 0004928264
プラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチックの流量改質またはレオロジー制御における用途
これらの顕著なレオロジー特質を考慮して、実施例1で調製したマルチ・アーム構造を有するオリゴマー改質アニオン重合ポリマーOMAPP−9、10および11(表6)を、プラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチックのための流量改質剤、加工助剤またはレオロジー制御剤として評価した。この目的のために、4部のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを、50RPMで操作する64ccBrabender混合ボウル中で、指示温度および滞留時間で、96部のポリアミド−6(ウルトラミド B3、BASF)、ポリブチレンテレフタレート(バロックス325、GEP)およびポリカーボネート(レキサン131、GEP)と溶融配合した。このようにして得た化合物を小ペレットに摩砕し、これらのメルトフローインデックス(MFI)をASTM D1238に従ってプラストメーター(Tinius Olsen PPDT−600)で特性化し、これらのTgをASTM D3417およびD3418に従ってDSC(TA Insturments 2910および2020)により確立して、化合物の熱特性に及ぼす作用を査定した。ポリカーボネート化合物をさらに、40℃に保持して、示差屈折計、THF移動相および1.0ml/分の流量を用いて、Waters510GPCで特性化して、OMAPPとの混合中の改質熱可塑性プラスチックの安定性を立証した。同様の熱履歴を有する非改質対照と比較した場合のエンジニアリング熱可塑性プラスチック化合物のMFIの顕著な変化を示す結果を、以下の表12に示す。
Figure 0004928264
熱可塑性プラスチックの表面エネルギー改質および表面接着増強における用途
官能性オリゴマーを含有する十分な量の(メタ)アクリレートを有するオリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、向上した表面エネルギーおよび極性物質と改善された接着性を示した。乾式OMAPP−16、17および18を、FibroDat接触角計器を用いて、それらの表面エネルギーにおいて特性化した。それらの接着特質を、市販のPS対照に対してアルミニウム上で評価した。比較結果を、以下の表13に示す。
Figure 0004928264
プラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチックの耐衝撃性改良における用途
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーOMAPP−19、20および21を、実施例1に記載したのと同様に調製した(表7)。これらのオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを、それらの調製に用いた官能性オリゴマー(表1)とこれらのプラスチックとの間の小溶解度パラメーター差のために、いくつかのプラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチックの耐衝撃性を改良するために選択した。
ポリアミド(PA)、特にPA−6、PA−6,6、PA−12、ポリエステル(PE)、特にPETおよびPBT、ポリカーボネート(PC)、PS、PSコポリマー、SAN、ABS、PC/ABS、HIPS、PPE、PPE/PS、PPE/PA、PA/ABS、PC/ABS、PEI、PEK、PEEK、PSu、POM、TPU等の群から選択される90〜95部のプラスチックから成る耐衝撃性改質プラスチック処方物を、5〜10部のOMAPPと乾燥配合し、同時供給するか、または別個に供給した。これらの処方物を、所定のRPM、温度プロフィールおよび滞留時間下で操作する25mmWerner & Pfleiderer共回転二軸押出機(L/D=24)またはCW Brabender15mm共回転円錐二軸押出機中で混ぜ合わせた。その結果生じた耐衝撃性改質プラスチック化合物を、40トンの公称締付圧を有するBattenfeld39ウルトラプラス射出成形機で標準ASTMプローブに射出成形し、射出条件を、用いたプラスチックに関する推奨と一致するよう設定した。配合ペレットをMFIにより特性化し、射出成形プローブを、それぞれASTM D1238、D638およびD256に従って、引張機械的試験HDTおよびノッチ付アイゾッド衝撃技法により特性化した。結果を以下の表14に示すが、これは、非改質プラスチックおよびエンジニアリング熱可塑性プラスチックを上回る、並びにその他の適切な耐衝撃性改良剤対照に対するOMAPPの耐衝撃性の向上を示す。
Figure 0004928264
柔軟な感触および射出成形用途に対する熱可塑性エラストマー特性の向上
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーOMAPP−19および21を、実施例1に記載したのと同様に調製した(表7)。これらのオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを選択して、それらの非改質APP対応物を上回るOMAPPの熱可塑性エラストマー(TPE)特性の向上を実証した。70〜100部のOMAPPおよび0〜30部のナフテン系、パラフィン系または脂肪族油添加剤並びに0〜2部の熱安定剤から成る柔軟な感触の射出成形TPE処方物を作成した。これらの処方物を、実施例8に記載したように、ASTMプローブに圧縮成形した。その結果生じたTPE組成物を、それぞれASTM D2240およびD412に従って、ショアーA硬度および引張機械的試験により特性化した。結果を表15に示す。
Figure 0004928264
アスファルト相溶化剤として使用するためのポリマーブレンド
一次ポリマーブレンドの製造(PB1)
80リットルステンレススチール反応器に50.4kgのシクロヘキサン、並びに総量8kgの:i)スチレンモノマーおよびii)ブタジエンモノマーを重量比0.33(スチレン対ブタジエン)で装填した。溶媒(シクロヘキサン)およびモノマーの両方を、含水量を低減する前に精製した。反応器系中の毒を排除するためにわずかに過剰量をプラスして0.12モルの0.3M n−ブチルリチウムを添加することにより、50℃でアニオン重合反応を開始した。反応温度がピークに達した後、アニオン重合滞留時間は20分で、リビング鎖を有するスチレン−ブタジエンアニオン重合ポリマーを製造した。この直後に、部分停止反応を実施し、0.0705kgのブチルヒドロキシトルエン(BHT)溶液をシクロヘキサン中30重量%の濃度で添加した。温度が100℃に断熱的に低減するまで、部分停止を継続した。その後、オリゴマーカップリング反応を実施し、10重量%の濃度でシクロヘキサン中に溶解されたスチレン、2−エチル−ヘキシルアクリレートおよびグリシジルメタクリレートを含有する0.324kgのオリゴマーを添加した。この反応のための滞留時間は3分であった。部分停止段階後に残留する特定数のリビングスチレン−ブタジエンアニオン重合鎖を、添加したオリゴマーの各分子に結合した。最後に、30重量%の濃度で0.03kgのブチルヒドロキシトルエン溶液を添加することにより、全反応混合物を停止させた。これは、任意のリビング線状スチレン−ブタジエンアニオン重合ポリマー鎖および任意のリビングオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを停止して、線状アニオン重合ポリマーおよび放射状オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの組成物を製造した。
生じたポリマーブレンドを凝固させて、乾燥し、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により特性化した。線状アニオン重合ポリマーに対応するクロマトグラムの最高ピークは、109,122g/molの平均分子量(「Mp」と呼ばれる)および1.1の多分散度を有した。このクロマトグラムの定量分析は、組成物が放射状オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの広範な分布も含有する、ということを示した。
クロマトグラムにおいて観察された広範な分布に基づいて、放射状構造物が、オリゴマーに結合された種々の数のポリマー鎖を有する分子の一団を含有し、一般的には3〜18の分枝鎖を含有し、オリゴマーコアを有する放射状構造を形成する、ということが測定された。
上記と同一手法を用いて、3つのさらなるポリマーブレンド(PB2〜PB4)を製造した。各組成物に関しては、部分停止の程度および/または添加される極性ランダムオリゴマーの量は種々であった。
対照の調製
上記の手法に従って平行して、しかし部分停止、部分カップリングまたはオリゴマー改質を伴わずに、スチレン−ブタジエンアニオン重合ポリマーを合成した(対照)。その結果生じたアニオン重合ポリマーは、0.33のスチレン対ブタジエン重量比を有した。このアニオン重合ポリマーは、アスファルト改質剤として従来技術において一般的に用いられる。
表16は、各ブレンド中の線状アニオン重合ポリマーの平均分子量、各ブレンドにおける部分停止およびオリゴマー改質の程度、各ブレンド中のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーに関する分枝鎖度、並びに各ブレンド中のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの重量%を示す。
Figure 0004928264
ポリマーブレンドを用いたアスファルトの改質
各ポリマーブレンド(PB1〜PB4)および対照を、AC−20精製所(Salamanca, Mexico)で製造したアスファルトと混合した。このアスファルトの特性を表17に示す。
Figure 0004928264
具体的に各ポリマーブレンド(即ち相溶化剤)および対照に関して、3.5重量%、7重量%および11重量%の濃度の相溶化剤を含有する3つの改質アスファルトを得た。相溶化剤/アスファルト混合物の製造方法は、高撹拌速度でヘビーデューティー剪断ミキサーを用いて、185℃±5℃で、アスファルトにポリマーブレンドを添加することにより開始した。混合時間は、ポリマーの種類によって決まる。しかしながら比較のために、それを100分に設定した。
改質アスファルト(MA1〜MA15)の相溶性を、ASTM規格D5976に明記されているように、管相分離試験を用いて評価した。この試験では、熱相溶化剤/アスファルトミックスを直径2cm、高さ12cmの金属管中に入れて、次に160℃炉中で48時間貯蔵し、その後、急冷した。管を三等分して、上部および下部断面の物理的特性(軟化点および浸透度)並びに流動特性(弾性率および損失角)を調べた。
上部および下部断面における特性に関して得られる値を以下のように用いて、分離を算定する。
1)%分離Δ(RBSP)
Δ(RBSP)=最高RBSP値−最低RBSP値
%分離RBSP=(Δ(RBSP)/最高RBSP値)100
管の上部および下部間の損失角(Δδ)の差は、改質アスファルト系の不均質性または不均一性を測定する。この測定結果は、25℃および10rad/sで測定した場合の損失角δ(度)における差として表される。位相角の差が小さいほど、相溶化剤/アスファルト混合物は均質である。
作成された15の改質アスファルト(MA1〜MA15)の各々に関して測定した特性を、表18aおよび18bに示す。
Figure 0004928264
Figure 0004928264
アスファルト/相溶化剤組成物の形態を観察するために、蛍光源および約380〜480nmフィルターを有するオリンパス光学顕微鏡を用いて、改質アスファルトMA1、MA4、MA7、MA10、並びにMA13、6、9、12、15および18についての蛍光顕微鏡像を得た。倍率100倍での顕微鏡写真を撮影した。
表18aおよび18bを検討すると、MA10アスファルトに関して測定した特性の値と対照改質アスファルトMA13に関する値との間に顕著な差が認められる。特にMA10を用いて改質したアスファルトは、対照を用いて改質したアスファルトと比較して、顕著に高い軟化温度、より低い浸透度およびより低い分離パーセンテージを示している。
MA10およびMA13に関する蛍光顕微鏡像を比較すると、MA10中のポリマー粒子は、相形態が45μmまでの平均直径を有する粒子を示すMA13のものより小さい、ということが示されている。MA10では、粒子は20μm以下である。粒子サイズのこの低減は、アスファルトとのより大きい相溶性を有する証拠であり、L.H. Lewandoski (1994), Rubber Chemistry and Technology, Rubber Reviews, Vol. 67, No. 3, pp. 447-480の知見と一致する。
本発明のポリマーブレンドを含有する改質アスファルトにおけるより大きい相溶性のこの証拠は、アスファルト中に分散されたより小さいポリマーリッチな粒子を示したMA1、MA4およびMA7の蛍光顕微鏡検査、並びにこれらのポリマーブレンドで改質されたアスファルト中の分離パーセンテージの低減により確認された。これらの性質は、アスファルト中のポリマーのより高濃度においても観察される。例えば、MA2の作成において11%を用いた場合、軟化温度および浸透度における改良が、相溶性の改良とともに観察された(表18a)〕。
当業者に理解されるように、任意のおよび全ての目的のために、特に、記載した説明の提供に関して、本明細書中に開示された範囲は全て、任意のおよび全ての考え得るその部分範囲および部分範囲の組合せも包含する。任意の列挙した範囲は、少なくとも等価の半分、三等分、四等分、五等分、六等分等に分けられる同一範囲を十分に説明し、可能にするとして容易に認識され得る。非限定例として、本明細書中で考察された各範囲は、下三分の一、中三分の一および上三分の一等に容易に分けられる。全ての用語、例えば「〜まで」、「少なくとも」、「以上」、「以下」等は、列挙された数を包含し、その後上記のように部分範囲に分割され得る範囲を指す、ということも当業者に理解される。
本発明は、例示され、記載された特定の処方物に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に入るような全てのこのような改質形態を包含する、と理解されるべきである。
オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを作成するのに用いられ得る第1の反応装置の概略図である。 オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを作成するのに用いられ得る第2の反応装置の概略図である。 実施例2に記載されるように、AC−20において3.5重量%のAPP−1から作成されたポリマー改質アスファルトの蛍光顕微鏡写真である。 実施例2に記載されるように、AC−20おいて3.5重量%のOMAPP−3から作成されたポリマー改質アスファルトの蛍光顕微鏡写真である。 実施例3に記載されるように、AC−20おいて11重量%のAPP−1から作成されたポリマー改質アスファルトの蛍光顕微鏡写真である。 実施例3に記載されるように、AC−20おいて11重量%のOMAPP−3から作成されたポリマー改質アスファルトの蛍光顕微鏡写真である。

Claims (56)

  1. オリゴマー改質アニオン重合ポリマーであって、
    (a)フリーラジカル重合オリゴマーであって、
    ビニル芳香族モノマー類およびエステル官能性モノマー類から成る群から選択される一種以上のモノマーと、
    エポキシ官能性モノマー類、無水物官能性モノマー類、エステル官能性モノマー類およびカルボン酸官能性モノマー類から成る群から選択される一種以上のモノマー、
    との反応生成物のみからなり、
    1,000〜5,000g/molの数平均分子量、1,500〜20,000g/molの重量平均分子量、1〜10の官能基の数平均数、および1.5〜4.4の多分散指数を有する、フリーラジカル重合オリゴマー;および
    (b)アニオン重合ポリマー、
    の反応生成物からなり、
    前記官能基の数平均数が、エポキシ官能基、無水物官能基、およびカルボン酸官能基からなる群から選択される官能基に基づいて計算される、オリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  2. 前記オリゴマーは、13〜30の溶解度パラメータを有する、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  3. 前記アニオン重合ポリマーは、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、およびスチレン、ブタジエンおよびイソプレンから成る群から選択されるモノマー類から作成されるランダム、ブロックまたはテーパーコポリマー類から成る群から選択されるポリマーからなる、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  4. 前記アニオン重合ポリマーは、3,000〜300,000g/molの数平均分子量を有する、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  5. 前記アニオン重合ポリマーは、20,000〜300,000g/molの数平均分子量を有する、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  6. 前記アニオン重合ポリマーは、少なくとも一種のビニル芳香族モノマーおよび少なくとも一種の共役ジエン分子から重合される、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  7. 前記アニオン重合ポリマーは、ビニル芳香族モノマー類および共役ジエンモノマー類から、0.1〜1.0のビニル芳香族モノマーの共役ジエンモノマーに対するモル比で重合される、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  8. 前記アニオン重合ポリマーは、共役ジエンモノマー類から重合され、かつ、8〜70モル%の1,2−構造の含有量を有する、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  9. 前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、2〜90モル%のカップリングされた鎖の割合を有する、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  10. 前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、5,000〜1,000,000g/molの数平均分子量を有する、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  11. 前記オリゴマーは、ビニル芳香族モノマー類およびエポキシ官能性モノマー類から重合される、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  12. 前記反応生成物は、反応したオリゴマーおよびアニオン重合ポリマーの総量に対して、0.1〜40重量%のオリゴマーからなる、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  13. 前記アニオン重合ポリマーは、3,000〜50,000g/molの数平均分子量を有する熱可塑性プラスチックである、請求項12に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  14. 前記オリゴマーは、1〜60モル%のエポキシ官能性モノマー類またはカルボン酸官能性モノマー類から重合される、請求項13に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  15. 前記反応生成物は、反応したオリゴマーおよびアニオン重合ポリマーの総量に対して、0.1〜5重量%のオリゴマーからなる、請求項1に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  16. 前記アニオン重合ポリマーは、20,000〜100,000g/molの数平均分子量を有する熱可塑性プラスチックである、請求項15に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  17. 前記アニオン重合ポリマーは、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、およびスチレン、ブタジエンおよびイソプレンから成る群から選択されるモノマー類から作成されるランダム、ブロックまたはテーパーコポリマー類から成る群から選択されるポリマーからなる、請求項16に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  18. 前記オリゴマーは、0.5〜60モル%のエポキシ官能性モノマー類またはカルボン酸官能性モノマー類から重合される、請求項15に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  19. 前記アニオン重合ポリマーは、5,000〜40,000g/molの数平均分子量を有する熱可塑性プラスチックである、請求項12に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー。
  20. オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法であって、
    アニオン重合ポリマーと、
    ビニル芳香族モノマー類およびエステル官能性モノマー類から成る群から選択される一種以上のモノマーと、エポキシ官能性モノマー類、無水物官能性モノマー類、エステル官能性モノマー類およびカルボン酸官能性モノマー類から成る群から選択される一種以上のモノマーとを反応させて得られ、かつ、1,000〜5,000g/molの数平均分子量、1,500〜20,000g/molの重量平均分子量、1〜10の官能基の数平均数、および1.5〜4.4の多分散指数を有する、フリーラジカル重合オリゴマー、
    とを反応させることからなり、
    前記官能基の数平均数が、エポキシ官能基、無水物官能基、およびカルボン酸官能基からなる群から選択される官能基に基づいて計算される、オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  21. 前記オリゴマーは、反応器内で、連続重合方法を用いて180℃〜350℃の重合温度、60分以下の反応器内の滞留時間で重合される、請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  22. 前記オリゴマーは、前記アニオン重合性ポリマーが重合されるのと同じ反応帯域でアニオン重合ポリマーと反応する、請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  23. 前記アニオン重合ポリマーは、第1の反応帯域で重合され、かつ、第2の反応帯域で前記オリゴマーと反応する、請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  24. 前記アニオン重合ポリマーを重合し、
    停止剤の十分量を添加して前記アニオン重合ポリマー中のリビング鎖の一部を不活性化し、および
    少なくともいくらかの残りのリビング鎖を前記オリゴマーと反応させる、
    請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  25. 前記オリゴマーのアニオン重合ポリマーに対するモル比は、前記反応において0.02〜1である、請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  26. 前記アニオン重合ポリマーと前記オリゴマーとの反応は、アニオン重合ポリマーを前記オリゴマーとカップリングすることを含み、さらに、オリゴマーと反応するアニオン重合ポリマー鎖の平均数は2〜30である、請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  27. 2〜90モル%の前記アニオン重合ポリマーがカップリング反応する、請求項26に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  28. 前記アニオン重合ポリマーと前記オリゴマーとの反応は、アニオン重合ポリマーをオリゴマーでエンドキャッピングすることを含み、さらに、少なくとも10モル%の前記アニオン重合ポリマーがエンドキャッピング反応する、請求項20に記載のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの製造方法。
  29. (a)請求項1に記載の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマー、および
    (b)線状アニオン重合ポリマー
    からなるポリマー組成物。
  30. 前記線状アニオン重合ポリマーは、停止剤により不活性化されたアニオン重合ポリマーの一部を含む、請求項29に記載のポリマー組成物。
  31. 前記線状アニオン重合ポリマーは、10〜90モル%の前記ポリマー組成物を構成する、請求項30に記載のポリマー組成物。
  32. 強化される材料と混合される、請求項1に記載の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーからなる強化材料。
  33. 前記強化される材料は、アスファルト、プラスチック類およびゴム類から成る群から選択される、請求項32に記載の強化材料。
  34. 前記強化材料は、ポリアミド類、ポリウレタン類、ポリエーテル類、ポリスルホン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルエーテルケトン類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、ポリカーボネート類、ポリエステル類、ポリスチレンおよびこれらのコポリマー類から成る群から選択されるプラスチックである、請求項32に記載の強化材料
  35. 請求項32に記載の前記強化材料から製造される物品。
  36. 前記物品は、押出品、射出成形品、圧縮成形品またはタイヤである、請求項35に記載の物品。
  37. 請求項1に記載の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーと混合されたアスファルトからなる改質アスファルト。
  38. 前記アスファルトおよび前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの総重量に対して、1〜15重量%の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを含む、請求項37に記載の改質アスファルト。
  39. 前記アスファルトおよび前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーの総重量に対して、5〜20重量%の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーを含む、請求項37に記載の改質アスファルト。
  40. 請求項29に記載の前記ポリマー組成物と混合されたアスファルトからなる改質アスファルト。
  41. 前記アスファルトおよび前記ポリマー組成物の総重量に対して、1〜20重量%の前記ポリマー組成物を含む、請求項40に記載の改質アスファルト。
  42. 請求項1に記載の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーからなる接着剤配合物であって、前記反応生成物は、反応したオリゴマーおよびアニオン重合ポリマーの総重量に対して、0.05〜5重量%のオリゴマーを含む、接着剤配合物。
  43. 前記オリゴマーは、0.5〜30モル%のエポキシ官能性モノマーから重合される、請求項42に記載の接着剤配合物。
  44. 前記オリゴマーは、10〜75モル%のビニル芳香族モノマーから重合される、請求項42に記載の接着剤配合物。
  45. さらに、粘着付与剤、安定剤、可塑剤および酸化防止剤から成る群から選択される少なくとも一種の添加剤を含む、請求項42に記載の接着剤配合物。
  46. 15〜30重量%のオリゴマー改質アニオン重合ポリマー、45〜60重量%の粘着付与剤、15〜30重量%の可塑剤および0.05〜2重量%の酸化防止剤を含む、請求項42に記載の接着剤配合物。
  47. 前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーおよびプラスチックの総重量に対して、1〜15重量%のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを含む、請求項1に記載の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーと混合されたプラスチックを含む改質プラスチック。
  48. 前記プラスチックは、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン、およびスチレン、ブタジエンおよびイソプレンから成る群から選択されるモノマー類から製造されるランダム、ブロックまたはテーパーコポリマー類から成る群から選択されるポリマーを含み、該ポリマーは3,000〜300,000g/molの数平均分子量を有する、請求項47に記載の改質プラスチック。
  49. 前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、反応したオリゴマーおよびアニオン重合ポリマーの総重量に対して、0.1〜33重量%のオリゴマーを含む、請求項47に記載の改質プラスチック。
  50. 前記オリゴマーは、0.5〜50モル%のエポキシ官能性モノマー、無水物官能性モノマーまたはカルボン酸官能性モノマーを含む、請求項49に記載の改質プラスチック。
  51. 前記アニオン重合ポリマーはポリスチレンを含む、請求項47に記載の改質プラスチック。
  52. 前記混合物は、前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーおよび前記プラスチックの総重量に対して、1〜10重量%のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを含む、請求項47に記載の改質プラスチック。
  53. 前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーは、反応したオリゴマーおよびアニオン重合ポリマーの総重量に対して、10〜30重量%のオリゴマーを含む、請求項49に記載の改質プラスチック。
  54. 前記アニオン重合ポリマーはポリスチレンを含む、請求項53に記載の改質プラスチック。
  55. 前記プラスチックは、ポリアミド類、ポリウレタン類、ポリエーテル類、ポリスルホン類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルエーテルケトン類、ポリイミド類、ポリエーテルイミド類、ポリカーボネート類、ポリエステル類、ポリスチレンおよびこれらのコポリマー類から成る群から選択される、請求項47に記載の改質プラスチック。
  56. プラスチックとオリゴマー改質アニオン重合ポリマーの総重量に対して、1〜10重量%のオリゴマー改質アニオン重合ポリマーを含む、請求項19に記載の前記オリゴマー改質アニオン重合ポリマーと混合されたプラスチックを含む改質プラスチック。
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