JP4926172B2 - スルホン酸塩よりスルホニルハライドおよびスルホンアミドを合成する方法 - Google Patents

スルホン酸塩よりスルホニルハライドおよびスルホンアミドを合成する方法 Download PDF

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Description

本願は、出典明示により本明細書の一部とする、2005年7月21日付出願の米国仮特許出願番号第60/701158号に対する優先権の利益を主張するものである。
(発明の分野)
本発明は、例えば医薬の調製における中間体として有用なスルホニルハライドおよびスルホンアミドを調製するための、および医薬として有用なスルホンアミドを調製するための方法に関する。
(発明の背景)
塩化スルホニルは、染料、リソグラフ耐性剤および医薬を調製するなどの化学工業の分野にて広く用いられている。該塩化物はさらに(芳香族基質のフリーデル−クラフツスルホニル化反応により)芳香族スルホンまたは(アミンとの反応により)スルホンアミドなどの別の官能基に変換することができる(例えば、Kirk−Othmer Encyclopedia of Chemical Technologyを参照のこと)。スルホンアミドは、抗菌剤、利尿剤およびcPLA阻害剤などの多種の治療用小分子薬物の必要不可欠な官能基である。
塩化スルホニルの調製には、典型的には、スルホン酸のナトリウム塩と、五塩化リンとの反応が用いられ、時にオキシ塩化リンまたは塩化チオニルと組み合わせてなされ、該反応混合物は加熱しながらなされることが多い(March、Advanced Organic Chemistry、第四版、John Wiley & Sons、1992、p.499を参照のこと)。これらの相対的に厳しい反応条件は、アリールアルキルスルホニルクロリド等などの立体的に遮蔽された塩化スルホニルの調製には適しておらず、二酸化硫黄を放出するために低収率となりうる(Nakayamaら、Tet Lett.、1984、25、4553−4556)。塩化スルホニルを合成するのに穏やかなほとんど使用されない方法がスルホン酸のテトラブチルアンモニウムとトリフェニルホスフィン/塩化スルフリルとの反応であり(Widlanskiら、Tet. Lett.、1992、33、2657−2660)、該反応は原子効率が乏しいとの欠点がある。
(2−トリフルオロメチルフェニル)−メタンスルホニルクロリドおよび他のアリール−およびヘテロアリール−アルキルスルホニルハライドなどの多数の立体的に遮蔽されたハロゲン化スルホニルは、例えば、WO2003/048122に記載されるように、喘息または関節およびリウマチ障害を治療するためのcPLA阻害剤の調製に特異的に有用である。上記したように、これらの中間体は、高温での二酸化硫黄の喪失、および有意な量の不純物の形成のため、調製するのが困難である。かくして、新規かつ改善されたこれらの化合物および対応するスルホンアミドの製法についての要求がある。本明細書に開示されている方法は、これらの要求および他の要求に合致する手助けをするものである。
ある実施形態において、本発明は、式II:
[Ar−(R) Z −SO −1
II
[式中:
ArはC−C18アルキル、C−C18アルケニル、C−C18アルキニル、C−C18シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ニトロ、OH、C−Cハロアルキル、C−Cペルハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cペルハロアルコキシ、NR、NRCOR、COR、COOR、OCOR、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される5個までの置換基により置換されていてもよく;
RはC−Cアルキレニルであり;
およびRは、各々、H、C−CアルキルおよびC−Cシクロアルキルからなる群より独立して選択されるか;
またはRおよびRのいずれもが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5−または6−員のヘテロサイクルを形成してもよく;
は、各々、H、C−CアルキルおよびC−Cシクロアルキルからなる群より独立して選択され;
Mは族Iまたは族IIの金属イオンであり;
qはMが族Iの金属イオンである場合に1であるか;
qはMが族IIの金属イオンである場合に2であり;および
zは0または1を意味する]
で示される化合物を、触媒量の水の存在下、および補助触媒の存在下、式III:
Ar−(R)z−SO−X
III
[式中、Xはハロゲンである]
で示される化合物を形成するのに十分な時間および条件下で、ハロゲン置換試薬と反応させることを含む、式IIIの化合物の合成方法を提供する。

ある実施形態において、本発明の合成方法は、さらに、式IIIの化合物を、アミン試薬と、所望により塩基の存在下で、式I:
Ar−(R)z−SO−NR

[式中:
およびRは、各々独立して、H、C−C18アルキル、C−C18アルケニル、C−C18アルキニル、C−C18シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々は、所望により、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ニトロ、OH、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される5個までの置換基により置換されていてもよく;
あるいはRおよびRはそれらの結合するN原子と一緒になって5−または6−員のヘテロサイクルを形成しうる]
で示される化合物を形成するのに十分な時間および条件下で反応させることを含む。
本発明は、特定のcPLA2阻害剤を合成する際の中間体である、(2−トリフルオロメチルフェニル)−メタンスルホニルクロリドおよび(2−トリフルオロメチルフェニル)−メタンスルホンアミドを含む、アリール−およびヘテロアリール−アルキルスルホニルハライドおよびアリール−およびヘテロアリール−アルキルスルホンアミドなどのスルホニルハライドおよびスルホンアミドの調製方法を提供する。ある実施形態において、該方法は、スルホニルハライドに変換する前に、中間体であるスルホン酸を形成することを含む。
ある実施形態において、本発明は、式II:
[Ar−(R) Z −SO −1
II
[式中:
ArはC−C18アルキル、C−C18アルケニル、C−C18アルキニル、C−C18シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々は、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ニトロ、OH、C−Cハロアルキル、C−Cペルハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cペルハロアルコキシ、NR、NRCOR、COR、COOR、OCOR、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールアルキルオキシ、ヘテロアリールアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される5個までの置換基により置換されていてもよく;
RはC−Cアルキレニルであり;
およびRは、各々、H、C−CアルキルおよびC−Cシクロアルキルからなる群より独立して選択されるか;
またはRおよびRのいずれもが、それらが結合する窒素原子と一緒になって、5−または6−員のヘテロサイクルを形成してもよく;
は、各々、H、C−CアルキルおよびC−Cシクロアルキルからなる群より独立して選択され;
Mは族Iまたは族IIの金属イオンであり;
qはMが族Iの金属イオンである場合に1であるか;
qはMが族IIの金属イオンである場合に2であり;および
zは0または1を意味する]
で示される化合物を、触媒量の水の存在下、および補助触媒の存在下、式III:
Ar−(R)z−SO−X
III
[式中、Xはハロゲンである]
で示される化合物を形成するのに十分な時間および条件下で、ハロゲン置換試薬と反応させることを含む、式IIIの化合物の合成方法を提供する。
ある実施形態において、本発明の方法は、さらに、式IIIの化合物を、アミン試薬と、所望により塩基の存在下で、式I:
Ar−(R)z−SO−NR

[式中:
およびRは、各々独立して、H、C−C18アルキル、C−C18アルケニル、C−C18アルキニル、C−C18シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、その各々は、所望により、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ニトロ、OH、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルキル、C−Cハロアルコキシ、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される5個までの置換基により置換されていてもよく;
あるいはRおよびRはそれらの結合する窒素原子と一緒になって5−または6−員のヘテロサイクルを形成しうる]
で示される化合物を形成するのに十分な時間および条件下で反応させることを含む。
本発明の方法のある実施形態において、式Iの化合物は式IIIの化合物を単離することなく形成される。
式IIIの化合物は、例えば、4−{3−[1−ベンゾヒドリル−5−クロロ−2−(2−{[(3,4−ジクロロベンジル)スルホニル]アミノ}エチル)−1H−インドール−3−イル]プロピル}安息香酸、4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]スルホニル}アミノ)エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸、4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]スルホニル}アミノ)エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸および4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]スルホニル}アミノ) エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸を含む、cPLA2阻害剤を調製するための化学中間体として有用である。代表的なcPLA2阻害剤ならびに該阻害剤を製造するのに有用な方法および中間体が以下の出願に開示かつ特許請求されている:2002年12月2日出願のPCT/US2002/038311(WO 2003/048122として公開);2004年7月19日出願のPCT/US2004/023247(WO 2005/012238として公開);2004年11月16日出願のPCT/US2004/038335(WO 2005/049566として公開);2005年2月23日出願のPCT/US2005/005624(WO 2005/082843として公開);2005年3月14日出願のPCT/US2005/009746(WO 2005/097727として公開);2005年8月18日出願のPCT/US2005/029338(WO 2006/023611として公開);米国特許出願番号第10/930,534号(2004年8月31日出願);米国特許出願番号第10/948,004(2004年9月23日出願);および米国特許出願番号第11/442,199(2006年5月26日出願);その各々を出典明示により本明細書の一部とする。ある実施形態において、本発明は、かかるcPLA2阻害剤を調製する方法であって、式IIの化合物を本発明の方法に従って調製し、式IIIの化合物をcPLA2阻害剤に変換することを含む方法を提供する。ある実施形態において、cPLA2阻害剤は、4−{3−[1−ベンゾヒドリル−5−クロロ−2−(2−{[(3,4−ジクロロベンジル)スルホニル]アミノ}エチル)−1H−インドール−3−イル]プロピル}安息香酸、4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]スルホニル}アミノ)エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸、4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)ベンジル]スルホニル}アミノ)エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸および4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]スルホニル}アミノ) エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸を包含する。
ある実施形態において、本発明は、式(A1):
Figure 0004926172
[式中:
Ar、Rおよびzは請求項1の記載と同じ;
10は式:−(CH−A、−(CH−S−A、または−(CH−O−Aより選択される;ここでAは、次式:
Figure 0004926172
(式中:
DはC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cシクロアルキル、−CFまたは−(CH1−3−CFであり;
BおよびCは、独立して、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、フリル、チエニルまたはピロリル基より選択され、その各々は、所望により、H、ハロゲン、−CN、−CHO、−CF、−OCF、−OH、−C−Cアルキル、−C−Cアルコキシ、−NH、−N(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−(C−Cアルキル)、−NOより独立して選択される1個ないし3個、好ましくは1個または2個の置換基により、あるいはO、NまたはSより選択される1個または2個のヘテロ原子を含有する5−または6−員の複素環または複素芳香族環で置換されていてもよく;
nは0ないし3の整数である)
で示される部分より選択され;
は1ないし3の整数であり;
は0ないし3の整数であり;
は0ないし2の整数であり;
は−O−、−CH−、−S−、−SO−、−SO−、−NH−、C(O)−、
Figure 0004926172
より選択され;
12は、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、フリル、チエニルまたはピロリル基から選択される環部分であり、該環部分は、式:−(CH4−COHで示される基または医薬上許容される模倣体で置換されており;およびまた、所望によりH、ハロゲン、−CN、−CHO、−CF、−OCF、−OH、−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cチオアルキル、−NH、−N(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−(C−Cアルキル)または−NOから独立して選択される1個または2個の付加的な置換基で置換されていてもよく;
13はH、ハロゲン、−CN、−CHO、−CF、−OCF、−OH、−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cチオアルキル、−NH、−N(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−(C−Cアルキル)または−NOから選択され;
14はH、ハロゲン、−CN、−CHO、−CF、−OCF、−OH、−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cチオアルキル、−NH、−N(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−(C−Cアルキル)、−NO、−N−C(O)−N(C−Cアルキル)、−N−C(O)−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−O−(C−Cアルキル)、−SO−C−Cアルキル、−S−C−Cシクロアルキル、−S−CH−C−Cシクロアルキル、−SO−C−Cシクロアルキル、−SO−CH−C−Cシクロアルキル、C−Cシクロアルキル、−CH−C−Cシクロアルキル、−O−C−Cシクロアルキル、−O−CH−C−Cシクロアルキル、フェニル、ベンジル、ベンジルオキシ、モルホリノ、あるいはピロリジノ、ピペリジン、ピペリジンフラン、チオフェン、イミダゾール、テトラゾール、ピラジン、ピラゾロン、ピラゾール、イミダゾール、オキサゾールまたはイソキサゾールなどの他のヘテロサイクルから選択され、これらのR14基の各々の環は、所望により、H、ハロゲン、−CN、−CHO、−CF、−OH、−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、−NH、−N(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−(C−Cアルキル)、−NO、−SO(C−Cアルキル)、−SONH(C−Cアルキル)、−SON(C−Cアルキル)またはOCFの群より選択される1個ないし3個の置換基で置換されていてもよい]
で示されるcPLA2阻害剤またはその医薬上許容される塩形態の製法を提供する。ある実施形態において、R10はジフェニルメチルである。
ある実施形態において、式(A1)の化合物またはその医薬上許容される塩は、式IIIの化合物を、式(B1):
Figure 0004926172
[式中、R12はフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、フリル、チエニルまたはピロリル基より選択される環部分であり、その環部分は式:−(CH4−COH(式中、カルボキシ基は、所望により、保護基によって置換されていてもよく、かつその環部分もまた、H、ハロゲン、−CN、−CHO、−CF、−OCF、−OH、−C−Cアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cチオアルキル、−NH、−N(C−Cアルキル)、−NH(C−Cアルキル)、−N−C(O)−(C−Cアルキル)または−NOから独立して選択される1個または2個の付加的な置換基により置換されていてもよく;さらに、R10、R13、R14、X、n、nおよびnは上記と同意義である]
で示される化合物と反応させてスルホンアミドを得、そのカルボキシ基が保護基で保護されているならば、かかる保護基を得られたスルホンアミドより除去することにより調製される。
式II:[Ar−(R)z−SO −1M(式中:Ar、Rおよびqは上記と同意義であり、zは1である)で示される化合物は、その内容を出典明示により本明細書の一部とする、WO 2005/082843の記載に従って調製され得る。
本発明の方法のある実施形態の概略をスキームIに示す。記載されている式I、IIおよびIIIの化合物の構成部材は上記と同意義である。
Figure 0004926172
スキームIの工程1に示されるように、式IIのスルホン酸塩は、触媒量の水の存在下、かつN,N−ジメチルホルムアミドなどの補助触媒の存在下で、ハロゲン置換試薬と反応させることによって式IIIのスルホニルハライドに変換され得る。
本明細書にて使用されるハロゲン置換試薬は、式IIの化合物の非ハロゲン置換基(例えば、H、OHまたはOMなど)をハロゲン置換基に変換することのできる試薬である。本発明のハロゲン置換試薬は、例えば、スルホン酸塩部分またはスルホン酸部分をスルホニルハライド部分に変換することができる。スルホニル酸をスルホニルハライドに変換することが可能な多種の試薬が当該分野にて知られている。好ましいハロゲン置換試薬として、SOCl、POCl、CCl/トリフェニルホスフィン、塩化オキサリルおよび臭化オキサリルが挙げられる。ある種のより好ましい実施形態において、ハロゲン置換試薬は塩化オキサリルである。一般に、ハロゲン置換試薬は式IIの化合物に対してモル過剰な状態で使用される。好ましくは、該ハロゲン置換試薬は、式IIの化合物に対して約1.2当量またはそれ以上の量にて利用される。例えば、塩化オキサリルは、スルホン酸塩試薬(式IIの化合物)の量に対して、約1.2ないし約4当量;約2ないし約3当量、または約2.1ないし約2.6当量などのモル過剰量のハロゲン置換試薬として用いることができる。当業者であれば、使用されるハロゲン置換試薬の量が、とりわけ、溶媒量ならびに出発物質および溶媒の特性および反応性に依存することを理解するであろう。
スキーム1の工程1に示されるように、式IIの化合物と、ハロゲン置換試薬との反応は触媒量の水の存在下で行われる。特定の理論に拘束されることを意図とするものではないが、触媒量の水は、第一に、塩化スルホニルへの変換が容易であり、室温以下の温度で塩化オキサリルを用いるような、より緩やかな条件下で行うことができる、対応するプロトン化されたスルホン酸を形成することで、塩化スルホニルをそのナトリウム塩から形成することを促進すると考えられる。触媒量の水の式IIの化合物に対するモル比は、一般に、約0.5未満:1、または約0.2:1ないし約0.4:1、あるいは約0.3:1である。
一般に、式IIの化合物とハロゲン置換試薬との反応は補助触媒の存在下で行われる。特定の理論に拘束されることを意図とするものではないが、補助触媒は塩化スルホニルの形成を促進すると考えられる。適当な補助触媒は、N,N−ジアルキルホルムアミド、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ならびにスルホン酸ハロゲン化反応の補助触媒として有用な他の試薬、例えばトリフェニルホスフィンオキシドを包含する。その補助触媒は、一般に、反応速度を速めるのに十分な量にて提供される。ある実施形態において、補助触媒はスルホン酸塩試薬の量に対して約1当量未満の量にて存在する。ある種の好ましい実施形態において、補助触媒はスルホン酸塩試薬の量に対して約0.01ないし約0.5当量、または約0.1ないし約0.2当量の量にて存在する。当業者であれば、使用される補助触媒の量が、とりわけ、溶媒量に、出発物質および溶媒の特性および反応性に依存することを認識するであろう。
ある実施形態において、式IIの化合物とハロゲン置換試薬との反応は、少なくとも1種の有機溶媒を含む、溶媒系にて実施される。ある実施形態において、溶媒系は2種またはそれ以上の溶媒を含み得る。溶媒系に含まれるのに適する溶媒として、非プロトン性有機溶媒、極性非プロトン性有機溶媒、非極性非プロトン性有機溶媒、水混和性非プロトン性有機溶媒、および水非混和性非プロトン性有機溶媒が挙げられる。ある実施形態において、溶媒系は1種または複数のテトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、アセトン、トルエン、塩化メチレン、1,2−ジ−クロロエタン、メチルt−ブチルエーテルおよびエチルエーテルを包含する。ある種の好ましい実施形態において、該溶媒系はテトラヒドロフランを含むか、あるいはそれのみからなる。
ハロゲン置換反応はいずれか適当な温度で行うことができる。一般に、反応は室温以下の温度でなされる。例えば、ある実施形態において、その反応は約5℃またはそれ以下の温度、例えば約0℃ないし約5℃の温度でなされる。
本発明のある実施形態によれば、スキームIの工程2に示されるように、式IIIのスルホニルハライドを、所望により塩基の存在下、式I:
Ar−(R)−SO−NR
[式中、変数は上記と同意義である]
で示される化合物を形成するのに十分な時間および条件下で、アミン試薬と反応させることができる。
有利には、本発明のある実施形態によれば、式IIIのスルホニルハライドはアミン試薬との反応の前に単離する必要がない。
一般に、過剰量のハロゲン置換試薬が式IIの化合物との反応に用いられる場合、その反応後に残っている過剰量のハロゲン置換試薬は、スルホニルハライドとアミン試薬との反応の前に、除去するか、あるいは破壊し、不純物の形成を妨げることが有利である。ある実施形態において、過剰量のハロゲン置換試薬は、化学試薬、例えば、少量の水を添加することで破壊することができる。(2−トリフルオロメチル−フェニル)−メタンスルホニルクロリドなどの式IIIのスルホニルハライドが加水分解に対して反応性に富む場合、
過剰量のハロゲン置換試薬、例えば塩化オキサリルは最小量の水を用いて破壊されることが好ましい。別法として、過剰量のハロゲン置換試薬は、例えば、1種または複数の蒸留;または減圧下での蒸留;補助溶媒を添加することによりさらに促進される蒸留;あるいは補助溶媒を添加することによりさらに促進される減圧下での蒸留により除去することができる。過剰量のハロゲン置換試薬が蒸留により除去される場合、該蒸留を乾固するまで続ける必要がない。
本明細書で用いられる「アミン試薬」なる語は、式IIIの化合物との反応に関与する能力を有するアミンであるか、あるいはかかるアミンを提供する試薬を意味する。ある実施形態において、アミン試薬は、式:HNR(式中、RおよびRは上記と同じ)で示される。かくして、アミン試薬はアンモニア、第一および第二アミン、ならびにNHOHなどの式:HNRのアミンを遊離または生成する能力を有する試薬を包含する。ある実施形態において、アミン試薬は、アンモニア気体またはジメチルアミンなどの純粋な形態とすることができる。ある種の好ましい実施形態において、アミン試薬はアンモニア気体またはNHOHである。
スキーム1のアミノ化工程において、過剰量のアミン試薬が用いられる場合、ハロゲン化アンモニウムの無機塩を形成することができる。かかるハロゲン化アンモニウムの無機塩は、都合よくは、標準的技法、例えば濾過により反応溶液より除去することができる。
式IIIの化合物のアミノ化(スキーム1の工程2に示されるような工程)は、1種または複数の有機溶媒;例えば、単一の有機溶媒、または2種またはそれ以上の有機溶媒の混合物を含み得る溶媒系にて行うことができる。この溶媒系に含まれる適当な溶媒は、1種または複数のテトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、アセトン、トルエン、塩化メチレン、1,2−ジ−クロロエタン、メチルt−ブチルエーテルおよびエチルエーテルを包含する。
ある実施形態において、アミノ化用の溶媒系として、有機溶媒に加えて、少量の水が挙げられる。溶媒系における少量の水の存在はアミン試薬の溶解を促進すると考えられる。仮に(2−トリフルオロメチル−フェニル)−メタンスルホニルクロリドなどの式IIIのスルホニルハライドが加水分解に対して反応性に富むのであれば、溶媒系における水の量は最小限に維持することが有利である。例えば、ある実施形態において、スルホニルハライド試薬に対して約1当量未満の量の水が存在する。好ましい一の溶媒系として、少量の水およびテトラヒドロフランが挙げられる。
ある実施形態において、式IIIの化合物とアミン試薬との反応は、塩基の存在下で行われる。適当な塩基として、アンモニア、低級(すなわち、C1−6)トリアルキルアミン、ピリジン、あるいは炭酸または重炭酸金属などの無機塩基が挙げられる。多くの場合、特にアミン試薬がアンモニアまたは相対的に大きさが小さい、例えば低級(すなわち、C1−6)モノ−またはジ−アルキルアミンである場合、該アミン試薬はまた、塩基としても作用することが好ましい。
式IIIの化合物とアミン試薬との反応はいずれか適当な温度で行うことができる。一般に、該反応は室温より低い温度でなされる。例えば、ある実施形態において、該反応は約−10℃未満の温度で実施され得る。ある種の好ましい実施形態において、該反応は約−20℃から約−10℃までの温度で実施され得る。
式IIのスルホン酸塩は種々の有機スルホン酸塩のいずれであってもよい。ある実施形態において、式IIIの化合物中のArは、ハロゲン、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シアノ、ニトロ、OH、C−Cハロアルキル、C−Cペルハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cペルハロアルコキシ、NR、NRCOR、COR、COOR、OCOR、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールアルキルオキシ、ヘテロアルキルオキシ、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキル、アリールおよびヘテロアリールからなる群より独立して選択される5個までの置換基により置換されていてもよいフェニルである。
ある実施形態において、式IIIの化合物中のArは、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cペルハロアルキル、C−Cアルコキシ、C−Cハロアルコキシ、C−Cペルハロアルコキシ、ハロゲン、CN、NO、NRおよびNRCORからなる群より独立して選択される5個までの置換基により置換されているフェニルである。
ある実施形態において、式IIIの化合物中のArは、2−および6−位にて置換基を有する二置換されたフェニル基;または3−および4−位にて置換基を有する二置換されたフェニル基;または2−位にて置換基を有する一置換されたフェニル基である。ある実施形態において、該置換基は、ハロゲン、例えば塩素、C1−6アルキル、例えばメチル、C1−6アルコキシ、例えばメトキシ、C1−3ペルハロアルキル、例えばトリフルオロメチルおよびC1−3ペルハロアルコキシ、例えばトリフルオロメトキシから独立して選択される。
ある実施形態において、式IIIの化合物中のArは、C−Cハロアルキル、C−CペルハロアルキルおよびC1−3ペルハロアルコキシより独立して選択される3個までの置換基により置換されているフェニルである。ある実施形態において、式IIIの化合物中のArは、その2位にて1個のペルハロアルキル基で置換されているフェニルである。ある実施形態において、式IIIの化合物中のArは2−トリフルオロメチルフェニルである。他の実施形態において、式IIIの化合物中のArは、その2位にて1個のペルハロアルコキシで置換されているフェニル、例えば、2−トリフルオロメトキシフェニルである。さらに別の実施形態において、式IIIの化合物中のArは、3および4位にて2個のハロゲンで置換されているフェニル、例えば、3,4−ジクロロフェニルである。さらなる実施形態において、式IIIの化合物中のArは、2および6位にて置換されているフェニル、例えば、2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニルである。
ある実施形態において、zは1である。さらなる実施形態において、zは1で、RはC−Cアルキレン、例えば、メチレンである。
ある実施形態において、XはClである。ある実施形態において、MはNaイオンまたはKイオン、好ましくはNaイオンである。
ある実施形態において、Arはその2位にて1個のペルハロアルキル基で置換されているフェニルであり;Rはメチレンまたはエチレンであり;MはNaイオンまたはKイオンであり;XはClであり;qは1であり;およびzは1である。
本発明の合成方法のある実施形態において、補助触媒はN,N−ジメチルホルムアミドであり;ハロゲン置換試薬は塩化オキサリルであり;および触媒量の水の式IIの化合物に対するモル比は約0.2と約0.4の間の値である。
本発明の合成方法のある実施形態において、Arはその2位にて1個のペルハロアルキル基で置換されているフェニルであり;Rはメチレンまたはエチレンであり;MはNaイオンまたはKイオンであり;XはClであり;qは1であり;zは1であり;補助触媒はN,N−ジメチルホルムアミドであり;ハロゲン置換試薬は塩化オキサリルであり;ハロゲン置換試薬の式IIの化合物に対するモル比は約2ないし約3の値であり;および触媒量の水の式IIの化合物に対するモル比は約0.2と約0.4の間の値である。
式Iの化合物を形成する方法のある実施形態において、アミン試薬はアンモニア気体であり、式IIIの化合物とアミン試薬との反応は有機溶媒および少量の水を含む溶媒系にて実施される。
式Iの化合物を形成する方法のある実施形態において、本発明の方法はさらに式Iの化合物を単離することを含む。
本発明の方法のある種の実施形態において、Arはその2位にて1個のペルハロアルキル基で置換されているフェニルであり;Rはメチレンまたはエチレンであり;MはNaイオンまたはKイオンであり;XはClであり;qは1であり;zは1であり;補助触媒はN,N−ジメチルホルムアミドであり;ハロゲン置換試薬は塩化オキサリルであり;ハロゲン置換試薬の式IIの化合物に対するモル比は約2ないし約3の値であり;触媒量の水の式IIの化合物に対するモル比は約0.2と約0.4の間の値であり;および式Iの化合物は式IIIの化合物を単離することなく形成される。
ある実施形態において、本発明の方法はさらに、a)過剰量のハロゲン置換試薬を除去すること;およびc)式Iの化合物を単離することを含む。
本発明の方法のある実施形態において、式Iの化合物は式IIIの化合物を単離することなく形成される。
式Iの化合物は、沈殿または濾過などの慣用的方法により反応混合物より単離することができる。沈殿を含む多くの周知方法のいずれの方法も用いることができる。ある実施形態において、反応混合物を(例えば、約10℃未満に)冷却し、沈殿の誘発を補助することもできる。ある実施形態において、水または含水溶媒などの反溶媒を反応混合物に添加し、沈殿を促進することもできる。ある実施形態において、沈殿は、反応混合物の温度を、例えば約5℃より下に下げることにより促進され得る。
本発明の多くの利点は当業者に明らかである。例えば、スルホニルハライドの適温での調製は、水の存在下でのスルホニルハライドの加水分解を回避することで收率の改善を可能とする。加えて、本明細書に記載の調製および単離は收率を最大とする助けとなる。
本発明のある実施形態において、多工程の方法は段階的に行うことができ、各中間体は次の工程に進む前に単離される。本発明の他の実施形態において、ある種の中間体は単離され、ある種の物は単離されない。さらに別の実施形態において、中間体は全く単離されず、反応はすべて単一の反応容器中で起こる。
本明細書に記載の上記および他の群についての一般的記載において、いずれの可変基も独立してその許容される基と置換され得ることが理解される。かくして、例えば、同じ群より選択される2個の置換基が同じ化合物に同時に存在する構造が記載されている場合、その2個の置換基は同じ群の異なる構成要素とすることができる。
明確にするために、別個の実施形態との関連で記載されている、本発明の特定の特徴は、組み合わせて単一の実施形態にて提供されてもよい。逆に、簡単にするために、単一の実施形態との関連で記載されている、本発明の種々の特徴はまた、別々に、あるいは適当にサブコンビネーションして提供されてもよい。
単独で使用される「アルキル」なる語は、特記しない限り、直鎖または分岐鎖のいずれかの飽和炭化水素部分として本明細書にて定義される。ある実施形態において、アルキル部分は1ないし18、1ないし12、1ないし10、1ないし8、1ないし6、あるいは1ないし4個の炭素原子を含有する。飽和炭化水素のアルキル部分として、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル;n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチルなどの基が挙げられるが、これに限定されるものではない。
「アルキレニル」なる語は、二価の直鎖または分岐鎖アルキル基をいう。
本明細書にて用いる場合の「アルケニル」は1個または複数の炭素−炭素二重結合を有するアルキル基をいう。限定されていないアルケニル基の例として、エテニル、プロペニル等が挙げられる。
本明細書で用いる場合の「アルキニル」は1個または複数の炭素−炭素三重結合を有するアルキル基をいう。限定されていないアルキニル基の例として、エチニル、プロピニル等が挙げられる。
本明細書で用いる場合の「ハロアルキル」は、ペルハロゲン化種までで、それを含む、1個または複数のハロゲン置換基を有するアルキル基をいう。すなわち、ハロアルキル基の例として、CF、C、CCl、CClなどのペルハロアルキル基、ならびにCHF、CHClなどのペルハロ置換に満たない基が挙げられる。「ペルハロアルキル」なる語は、水素原子の全てがハロゲン原子で置換されているアルキル基を意味する。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「アルコキシ」なる語は、本明細書にて、特記しない限り、−O−アルキルとして定義される。アルコキシ部分の例として、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等などの基が挙げられるが、これに限定されるものではない。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「ハロアルコキシ」なる語は、本明細書中、特記しない限り、−O−ハロアルキルとして定義される。ハロアルコキシ部分として、例えば、−OCFなどの基が挙げられるが、これに限定されない。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「シクロアルキル」なる語は、本明細書中、特記しない限り、炭素数3−18または3−7の単環、二環、三環、縮合環、架橋環、あるいはスピロ環の一価の非芳香族炭化水素部分として定義される。非芳香族環に縮合した(すなわち、結合を共通して有する)1個または複数の芳香族環を有する部分もシクロアルキルの定義に含まれる。シクロアルキル部分は、適当な環位置にて、所定の化学構造物に共有結合し得る。シクロアルキル部分の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマンチル、スピロ[4.5]デカニルなどの基が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書で用いる場合の「ヘテロシクロアルキル」は、1個または複数(例えば、4個までの原子)がO、S、NまたはP原子などのヘテロ原子で置換されているシクロアルキル基(例えば、原子の数が3−12の基)をいう。非芳香族複素環に縮合した(すなわち、結合を共通して有する)1個または複数(例えば、2個)の芳香族環を有する部分、例えば、フタリミジル、ナフタリミジルピロメリト酸ジイミジル、フタラニル、およびインドレンおよびイソインドレン基などの飽和ヘテロシクリルのベンゾ誘導体もヘテロシクロアルキルの定義に含まれる。ある実施形態において、ヘテロシクロアルキル基は、酸素、窒素および硫黄より独立して選択される1−4個のヘテロ原子を有する3−12員の基であり、環炭素または窒素原子を介して結合しているところの、そこに縮合した1個または2個のベンゼン環を所望により有してもよい。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「ハロ」または「ハロゲン」なる語は、特記しない限り、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードとして本明細書にて定義される。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「アリール」なる語は、特記しない限り、単一の環(単環)あるいは縮合した、または共有結合した複数の環(二環、三環まで)であり得る、炭素原子が14個までの芳香族炭化水素として、本明細書にて定義される。アリール部分の適当な環の位置は所定の化学構造に共有結合され得る。アリール部分として、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、インダニル、ビフェニレニル、アセナフテニル、アセナフチレニルなどの基が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書にて使用される「アリールオキシ」なる語は、式:−O−アリール(ここで、「アリール」なる語は上記した定義と同意義である)の基を意味する。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「アリールアルキル」または「アラルキル」なる語は、特記しない限り、上記したアリール部分で置換されている上記したアルキル基として本明細書にて定義される。例えば、アリールアルキル部分として、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、ジフェニルメチル、3−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、フルオレニルメチルなどの基が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書にて用いられる「アリールアルキルオキシ」なる語は、式:−O−アリールアルキル(ここで、「アリールアルキル」なる語は上記した定義と同意義である)の基を意味する。
本明細書で用いる場合の「ヘテロアリール」基は、硫黄、酸素または窒素などの少なくとも1個のヘテロ原子の環部材を有する単環および多環(例えば、二環または三環)芳香族炭化水素である。ヘテロアリール基として、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、フリル、キノリル、イソキノリル、チエニル、イミダゾリル、チアゾリル、インドリル、ピリル、オキサゾリル、ベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンズチアゾリル、イソキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インダゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾチエニル、プリニル、カルバゾリル、ベンズイミダゾリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾチエニル、2,3−ジヒドロベンゾチエニル−S−オキシド、2,3−ジヒドロベンゾチエニル−S−ジオキシド、ベンズオキサゾリン−2−オン−イル、インドリニル、ベンゾジオキソラニル、ベンゾジオキサンなどが挙げられるが、これに限定されない。ある実施形態において、ヘテロアリール基は1個ないし約20個の炭素原子を有してもよく、さらなる実施形態において約3個ないし約20個の炭素原子を有し得る。ある実施形態において、ヘテロアリール基は1個ないし約4個、1個ないし約3個、または1個ないし2個のヘテロ原子を有する。ある実施形態において、ヘテロアリールは、酸素、窒素および硫黄より選択される同一または異なる1ないし4個のヘテロ原子を有する、芳香族5−24員のモノ−またはポリ−(例えば、ジ−またはトリ−)環式基である。
単独で、あるいは他の語と組み合わせて用いられる「ヘテロアリールアルキル」なる語は、特記しない限り、上記したヘテロアリール部分で置換されている、上記したアルキル基として本明細書にて定義される。ヘテロアリールアルキル部分として、例えば、ピリジルメチルなどの基が挙げられるが、これに限定されない。
本明細書にて用いられる「ヘテロアリールアルキルオキシ」なる語は、式:−O−ヘテロアリールアルキル(ここで、「ヘテロアリールアルキル」なる語は上記した定義と同意義である)の基を意味する。
本明細書で用いる場合の「ヘテロサイクル」とは、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキル基をいう。
本明細書で用いられる「ヘテロアリールオキシ」なる語は、式:−O−ヘテロアリール(ここで、「ヘテロアリール」なる語は上記した定義と同意義である)の基を意味する。
本明細書で用いる場合の「反応」なる語は、系に最初に導入されたいずれの化合物とも異なる化合物を生成する化学的トランスフォーメーションが生じるように、所定の化学反応体を一つにすることをいう。反応は溶媒の存在下または不在下で起こりうる。
本明細書で用いる場合の「沈殿」なる語は、当該分野にて既知なものとして使用されており、一般に、固体が溶解している溶液より固体(例えば、沈殿物)を形成することをいう。該固体は無定形とすることも結晶形とすることもできる。沈殿方法は当該分野にて周知であり、例えば、溶質が不溶性である溶媒の割合を増やすこと、温度を下げること、溶媒中にてもはや溶解性でなくなるように溶質を化学的に変形することなどが挙げられる。
本発明の化合物は不斉原子を含有することができ、本発明の化合物のいくつかは1個または複数の不斉原子または中心を含有することができ、かくして光学異性体(エナンチオマー)およびジアステレオマーを得ることができる。本発明はかかる光学異性体(エナンチオマー)およびジアステレオマー(幾何異性体)、ならびにラセミおよび分割したエナンチオマー的に純粋なRおよびS立体異性体、ならびにRおよびS立体異性体の他の混合物、およびその医薬上許容される塩を包含する。光学異性体は当業者に知られている標準的手段により純粋な形態にて得ることができ、その手段としてジアステレオマー塩の形成、速度論的分割および不斉合成が挙げられるが、これに限定されない。本発明はその可能性のある全ての位置異性体およびその混合物を含むものであり、かかる異性体は当業者に既知の標準的分離手段により純粋な形態にて得ることができ、その手段としてカラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーおよび高性能液体クロマトグラフィーが挙げられるが、これに限定されるものでないことも理解される。
本発明の化合物はまた、中間体または最終生成物にて存在する原子のすべての同位体を包含する。同位体は原子番号が同じであるが、質量数が異なる、そのような原子を包含する。例えば、水素の同位体として三重水素および重水素が挙げられる。
本発明の化合物はまた、ケト−エノール互変異性体などの互変異性体の形態を包含する。互変異性体は適宜置換することで平衡状態とし、あるいは立体的に一の形態に固定することができる。
本明細書に記載の方法は当該分野にて知られた適当な方法に従ってモニター観察できる。例えば、生成物の形成は、核磁気共鳴分光法(例えば、Hまたは13C)、赤外線分光法(例えば、UV−可視光線)または質量分析法などの分光手段により、あるいは高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)または薄層液体クロマトグラフィーなどのクロマトグラフィーによりモニター観察することもできる。
本明細書に記載の方法の反応は空気中または不活性雰囲気下で行うことができる。典型的には、実質的に空気との反応性に富む試薬または生成物を含む反応は、当業者に周知の空気−感受性合成方法を用いて行うことができる。
本明細書に記載の方法に従って化合物の調製を行った後、濃縮、濾過、抽出、固相抽出、再結晶、クロマトグラフィーなどの有用な単離および精製操作を用いて所望の生成物を単離してもよい。
本発明は実施例によりさらに詳細に説明されるであろう。以下の実施例は例示を目的とするものであり、何ら本発明を限定することを意図とするものではない。当業者であれば、本質的に同じ結果を得るために変更または修飾することのできる種々の非臨界的パラメーターを容易に理解するであろう。
実施例1
(2−トリフルオロメチル−フェニル)−メタンスルホンアミドの合成
適当な大きさの容器に、テトラヒドロフラン(THF、250mL)、水(1mL)、DMF(2mL)および(2−トリフルオロメチル−フェニル)−メタンスルホン酸ナトリウム塩(50g、0.190モル)を充填した。該混合物を全面的に窒素下で攪拌し、0−5℃に冷却した。塩化オキサリル(63g、0.496モル)を該反応混合物に滴下した。該混合物を0−5℃で16時間攪拌した。イン−プロセス分析(HPLC)によれば、(2−(トリフルオロメチル)フェニル)メタンスルホニルクロリドに99%変換した。
該反応混合物を107gにまで濃縮し、ついでTHF(200mL)で希釈した。該混合物を攪拌し、−10ないし−20℃に冷却した。水(3.0mL)を滴下した。アンモニア(気体、13g、0.765モル)を表面下チュービングを介して該反応混合物に加えた。その反応混合物はpH紙に対して塩基性であった。イン−プロセス試験(HPLC)によれば、約5%のスルホン酸でスルホニルクロリドはスルホンアミドに完全に変換した。該混合物を濾過して無機塩を除去した。水(135mL)を該濾液に添加した。炉駅を190gにまで濃縮した。該混合物を0−5℃で30分間攪拌した。固体生成物を濾過で集め、質量が一定になるまで乾燥させ、標記化合物33.2g(73%)を得た。H NMR(300MHz、CDCl):δ 7.81−7.52(m,4H,ArH)、4.60(s,2H,CH)および4.52(brs,2H,NH)。
実施例2
4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2(トリフルオロメチル)ベンジル]スルホニル}アミノ)エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸の調製
工程1:4−{3−[2−(2−アミノエチル)−1−ベンゾヒドリル−5−クロロ−1H−インドール−3−イル]プロピル}安息香酸(米国特許第6797708号の記載に従って調製、出典明示によりその内容を本明細書の一部とする)(10.0g、19ミリモル)のCHCN(100mL)およびMeOH(25mL)中懸濁液に、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(ヘキサン中2.0M溶液、9.6mL、19ミリモル)を添加した。16時間後、該混合物を濾過し、濃縮して4−{3−[2−(2−アミノエチル)−1−ベンゾヒドリル−5−クロロ−1H−インドール−3−イル]プロピル}安息香酸メチル(8.8g、約86%)を橙色泡沫体として得、それを精製することなく使用した。
工程2:4−{3−[2−(2−アミノエチル)−1−ベンゾヒドリル−5−クロロ−1H−インドール−3−イル]プロピル}安息香酸メチル(実施例2、工程1、9.1g、17ミリモル)を(2−(トリフルオロメチル)フェニル)メタンスルホニルクロリド(4.8g、17ミリモル、上記の実施例1に従って得ることができる)およびCHCl中飽和NaHCOで処理した。
該混合物を飽和重炭酸ナトリウム中に注ぎ、CHClで抽出した。合した有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、カラムクロマトグラフィーに付して精製し、4−(3−{5−クロロ−1−(ジフェニルメチル)−2−[2−({[2−(トリフルオロメチル)ベンジル]スルホニル}アミノ)エチル]−1H−インドール−3−イル}プロピル)安息香酸メチルエステル(6.1g)を白色泡沫体として得た(収率47%)。H NMR(400MHz、CDCl)δ 1.88 − 2.00(m,2H)、2.64−2.77(m,6H)、2.83−2.95(m,2H)、3.90(s,3H)、4.05(t,J=5.9Hz,1H)、4.33(s,2H)、6.49(d,J=8.8Hz,1H)、6.70−6.88(m,2H)、7.04(dd,J=6.4、2.7Hz,4H)、7.24(s,1H)、7.28−7.35(m,7H)、7.36−7.49(m,3H)、7.55−7.71(m,2H)、7.95(d,J=8.1Hz,2H)。
工程3:得られたエステル(2.6g、3.4ミリモル)をTHF中1N NaOHおよび十分な量のMeOHと一緒に攪拌することで加水分解し、透明溶液を生成した。該反応を出発物質の喪失についてTLCでモニター観察した。反応が完了したならば、該混合物を濃縮し、HOで希釈し、1M HClを用いてpH2−4の酸性とした。水相をEtOAcで抽出し、有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮して標記生成物を黄色固体として得た(2.25g、88%)。H NMR(400MHz,DMSO−d)δ 1.81−1.97(m,2H)、2.66−2.79(m,4H)、2.95(s,4H)、4.41(s,2H)、6.45(d,J=8.8Hz,1H)、6.78(dd,J=8.8、2.0Hz,1H)、7.01−7.14(m,5H)、7.24−7.42(m,8H)、7.46(d,J=2.0Hz,1H)、7.50−7.66(m,4H)、7.73(d,J=7.8Hz,1H)、7.85(d,J=8.3Hz,2H)、12.77(s,1H);HRMS:計算値:C4136ClFS+Hとして、745.21092;測定値(ESI−FTMS、[M+H]1+)、745.2132;元素分析:C4136ClFSとして:計算値(%):C,66.08;H,4.87;N,3.76:測定値(%):C,66.07;H,4.57;N,3.67。
当業者であれば、本発明の態様または実施形態に対して種々の変形および/または修飾が可能であり、かかる変更および/または修飾が本発明の精神を逸脱することなくなされることを認識するであろう。したがって、特許請求の範囲は本発明の精神および範囲内にある均等な変形をすべて含むものである。
本願明細書に記載される特許、特許出願および参考書を含む文献は、その内容を出典明示により本明細書の一部とするものである。

Claims (11)

  1. 式II:
    [Ar−(R)−SO −1
    II
    [式中:
    Arはその2位で1個のペルハロアルキル基で置換されているフェニルであり;
    Rはメチレンであり;
    Mは族Iまたは族IIの金属イオンであり;
    qはMが族Iの金属イオンである場合に1であるか;
    qはMが族IIの金属イオンである場合に2であり;および
    zは1を意味する]
    で示される化合物を、
    式IIの化合物に対するモル比が0.2ないし0.4の値であるところの触媒量の水の存在下、および補助触媒としてのN,N−ジメチルホルムアミドの存在下、
    塩化オキサリルと反応させることにより
    式III:
    Ar−(R)z−SO−X
    III
    [式中、XはClであり、Ar、Rおよびzは上記と同意義である]
    で示される化合物を形成する合成方法。
  2. 式IIの化合物と塩化オキサリルとの反応が、非プロトン性有機溶媒;極性非プロトン性有機溶媒;非極性非プロトン性有機溶媒;水混和性非プロトン性有機溶媒;および水非混和性非プロトン性有機溶媒からなる群より選択される溶媒を含む溶媒系にて実施されるところの、請求項1記載の方法。
  3. 溶媒系が、1種または複数のテトラヒドロフラン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、アセトン、トルエン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、メチルt−ブチルエーテルまたはエチルエーテルを含むところの、請求項2記載の方法。
  4. 溶媒系がテトラヒドロフランを含むところの、請求項2記載の方法。
  5. 式IIの化合物と塩化オキサリルとの反応が5℃未満の温度で実施されるところの、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 触媒量の水の式IIの化合物に対するモル比が0.3であるところの、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 塩化オキサリルの式IIの化合物に対するモル比が1.2以上であるところの、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
  8. Arが2−トリフルオロメチルフェニルであるところの、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. MがNaイオンまたはKイオンであるところの、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. MがNaイオンであるところの、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 塩化オキサリルの式IIの化合物に対するモル比が2ないし3の値であるところの請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
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