JP4594574B2 - N−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体、その製造方法及び除草剤 - Google Patents

N−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体、その製造方法及び除草剤 Download PDF

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Description

[技術分野]
本発明は、N−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体、その製造方法及びこの誘導体を有効成分とする除草剤に関する。
[背景技術]
これまでに、N−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体が除草剤の有効成分として使用できるとの報告は見られない。
ところで、従来、環境中の存在量を少なくできる利点を持つような低薬量で確実な除草効果を示す除草剤、環境条件の変化にかかわらず、作物と雑草間に選択性を示す除草剤、二毛作で後作に薬害を生じない除草剤等、優れた除草効果を示す除草剤に対する要望が高い。本発明は、従来の上記のような要望に答えることを課題としてなされたものである。
[発明の開示]
したがって、本発明の目的は、優れた除草効果を示す新規な化合物、その製造方法、その化合物を有効成分とする新規な除草剤を提供することにある。
本発明者等は、上記のような有用な新規な化合物を課題として種々研究を重ねた結果、N−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体が高い除草性を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明は、次の構成上の特徴を有する。
第1の発明は、下記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体に関する。
Figure 0004594574
[式中、Xは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、(C1〜C4アルコキシ)カルボニル基、(4〜6員含酸素飽和複素環)オキシカルボニル基、(ジC1〜C4アルキルアミノ)スルホニル基、C1〜C4アルキルアミノスルホニル基、[(C1〜C4アルコキシ)(C1〜C4アルキル)アミノ]スルホニル基、C1〜C4アルキルスルホニル基またはニトロ基を示す。
nは、0〜5の整数を示す。nが2以上の場合には、各Xは同一であっても、相異なってもよい。
Yは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
mは、0〜4の整数を示す。mが2以上の場合には、各Yは同一であっても、相異なってもよい。]
第2の発明は、式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体を製造する方法に関するものであって、下記反応式で示されるように式(II)の置換ピコリン酸と式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを反応させて脱水縮合することを特徴とする。
Figure 0004594574
[式中、X、n、Y及びmは、上記の定義と同じ内容を示す。]
第3の発明は、下記式(I−a)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体を製造する他の方法に関するものであって、下記反応式で示されるように式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルと式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを、塩基性化合物の存在下に反応させることを特徴とする。
Figure 0004594574
[式中、X、n及びmは、上記の定義と同じ内容を示す。
Zは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基またはニトロ基を示す。
は、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
sは、0〜5の整数を示す。sが2以上の場合には、各Zは同一であっても、相異なってもよい。]
第4の発明は、上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体を有効成分として含有する除草剤に関する。
[発明を実施するための最良の形態]
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体における置換基X及びYは上記した定義を有するが、具体的には次に示す置換基が包含される。
Xとしては、次のものがあげられる。すなわち、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子。
C1〜C4アルキル基としては、メチル基。
C1〜C4ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル基及び3,3,3−トリフルオロプロピル基。
C1〜C4アルコキシ基としては、メトキシ基。
C1〜C4ハロアルコキシ基としては、トリフルオロメトキシ基及び(3,3,3−トリフルオロプロピル)オキシ基。
(C1〜C4アルコキシ)カルボニル基としては、メトキシカルボニル基。
(4〜6員含酸素飽和複素環)オキシカルボニル基としては、好ましくは、1個の酸素原子と3〜5個のメチレンからなる(4〜6員含酸素飽和複素環)オキシカルボニル基であって、(オキセタン−3−イル)オキシカルボニル基、(テトラヒドロピラン−4−イル)オキシカルボニル基。
(ジC1〜C4アルキルアミノ)スルホニル基としては、(ジメチルアミノ)スルホニル基及びメチルエチルアミノスルホニル基。このようにC1〜C4アルキル基は同一でも相異なってもよい。
C1〜C4アルキルアミノスルホニル基としては、メチルアミノスルホニル基。
[(C1〜C4アルコキシ)(C1〜C4アルキル)アミノ]スルホニル基としては、(メトキシ)(メチル)アミノスルホニル基。
C1〜C4アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基。
これらの置換基の中で好ましい置換基として、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メトキシカルボニル基、ジメチルアミノスルホニル基及びメチルスルホニル基をあげることができる。
nの好ましい範囲は、0〜3、より好ましくは、1または、2である。
また、ベンゼン環上の置換基Xの好ましい結合位置は、N−置換スルファモイルメチル基のオルト位であって、その一方または両方に結合していることが好ましい。
Yとしては、次のものがあげられる。すなわち、
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子。
C1〜C4アルキル基としては、メチル基及び1−メチルエチル基。
C1〜C4ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基及びトリフルオロメチル基。
C1〜C4アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基及び(1−メチルエチル)オキシ基。
C1〜C4ハロアルコキシ基としては、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、(2−フルオロエチル)オキシ基、(2,2−ジフルオロエチル)オキシ基、(2,2,2−トリフルオロエチル)オキシ基、(1,1,2,2−テトラフルオロエチル)オキシ基、(2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエチル)オキシ基及び(3,3,3−トリフルオロプロピル)オキシ基。
C1〜C4アルキルチオ基としては、メチルチオ基。
C1〜C4ハロアルキルチオ基としては、ジフルオロメチルチオ基。
C1〜C4アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基。
ジC1〜C4アルキルアミノ基としては、ジメチルアミノ基及びメチルエチルアミノ基。このようにC1〜C4アルキル基は同一でも相異なってもよい。
C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基としては、メトキシメチル基。
C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基としては、メチルチオメチル基。
これらの置換基の内で好ましい置換基として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、1−メチルエチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、(1−メチルエチル)オキシ基、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、メチルチオ基、ジフルオロメチルチオ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基をあげることができる。
mの好ましい範囲は、0〜3、より好ましくは、0〜2である。
また、ピリジン環上における置換基Yの好ましい結合位置は、ピリジン環の窒素を1位とし、N−置換カルバモイル基を2位として、4位、5位及び6位である。少なくともそれらの位置の一つに置換基が結合していることが好ましい。
次に、本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の具体例を表1に示す。なお、これらの表においては、式(I)の置換基X及びYのみを示すが、置換基Xの置換位置は、ベンゼン環上のN−置換スルファモイルメチル基の結合位置を1位として表したものであり、また、置換基Yの置換位置は、ピリジン環上のN−置換カルバモイル基の結合位置を2位として表したものである。
Figure 0004594574
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次に、本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の製造方法について説明する。本発明のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体は、(A)上記式(II)の置換ピコリン酸と上記式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを反応させて脱水縮合させる方法、及び(B)上記式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルと、上記式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを、塩基性化合物の存在下に反応させる方法によって製造することができるが、その際の反応工程または生成物の分離工程において、以下に記載する溶媒の1種類または2種類以上を混合して使用することができる。
ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類;石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン等の塩素化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジグリム、ジオキサン等のエーテル類;メチルアルコール、エチルアルコール、1−メチルアルコール、1,1−ジメチルエチルアルコール等の低級アルカノール類;水、二硫化炭素、アセトニトリル、ニトロメタン、酢酸エチル、酢酸、プロピオン酸、ピリジン、メチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリックアミド等。
本発明の製造方法における反応は、上記溶媒または溶媒混合物中で有利に行なわれる。反応系が互いに溶けあわず不均一になるような場合には、反応系に相間移動触媒、例えば、慣用の第四アンモニウム塩またはクラウンエーテルを添加するのが適当である。
また、本発明の製造方法において、反応工程または生成物の分離工程では、塩基の使用が好ましい場合がある。その場合に使用できる塩基としては、以下のものを例示することができ、それらは1種類または2種類以上を混合して使用することができる。
リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;マグネシウム等のアルカリ土類金属類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド及びカリウム−t−ブトキシド等のアルカリ金属のアルコキシド類;水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;水素化カルシウム等のアルカリ土類金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;酸化マグネシウム及び酸化カルシウム等のアルカリ土類金属酸化物;炭酸カリウム及び炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素カリウム及び炭酸水素ナトリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩;炭酸マグネシムや炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素マグネシム及び炭酸水素カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸水素塩;メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム及びベンジルリチウム等のアルカリ金属の有機金属化合物類;メチルマグネシウムアイオダイド、エチルマグネシウムブロマイド、n−ブチルマグネシウムブロマイド等の有機グリニャール試薬類;アルカリ金属の有機金属化合物や、グリニャール試薬と1価の銅塩から調製した有機銅化合物類;リチウムジイソプロピルアミド等のアルカリ金属アミド類;トリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(通常、「DBU」と略称されている。)等の有機アミン類。
さらに、本発明の製造方法において、反応工程または生成物の分離工程では、酸の使用が好ましい場合がある。
使用できる酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、過塩素酸、硫酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、酪酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸;三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化亜鉛等のルイス酸を例示することができ、それらの酸は、1種類または2種類以上を混合して使用することができる。
本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の製造方法について、より具体的に説明すると、上記(A)の製造方法については、上記式(II)の置換ピコリン酸1モルと上記式(III)の置換ベンジルスルホンアミド0.7〜1.5当量とを脱水縮合反応させる。
この脱水縮合反応には、通常、脱水縮合剤として、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、シアノリン酸ジエチル、1,1′−カルボニルジイミダゾール、チオニルクロリド等が使用され、溶媒として、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素化炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類が使用される。好ましくは、脱水縮合剤として、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、溶媒として、塩化メチレン、テトラヒドロフランまたはジオキサンが使用される。
脱水縮合反応は、通常、0〜30℃、好ましくは、0〜5℃の温度で、上記式(III)の置換ベンジルスルホンアミド、上記式(II)の置換ピコリン酸、脱水縮合剤及び溶媒を混合し、その後、15〜30℃で反応させることにより行われる。反応時間は1〜6時間、好ましくは3〜4時間である。この反応は、4−ジメチルアミノピリジンの共存下で行うのが有利である。
また、上記(B)の製造方法については、上記式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルと式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを、溶媒中、好ましくはアプロテイックな極性溶媒中で、塩基性化合物の存在下、反応させる。
上記の反応は、好ましくは、不活性有機溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレンまたはシクロヘキサン等の炭化水素、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素またはクロロベンゼン等の塩素化炭化水素、またはジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフランまたはジオキサンの等のエーテル類、アセトニトリル、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルスルホキシド等のアプロティック極性溶媒中、特に好ましくは、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド中で行なうことができる。反応温度は、−10〜160℃、好ましくは、20〜100℃の範囲に設定され、反応時間は、1〜5時間、好ましくは、1.5〜2.5時間である。
この反応において、塩基性化合物として、好ましくは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水素化ナトリウムまたはDBUが使用される。また、式(III)の置換ベンジルスルホンアミドのベンゼン環の置換基Xが、2−COOCH等のエステル基を示す場合には、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムを使用するのが好ましい。
次に、本発明の製造方法において使用される出発物質について説明する。
まず、本発明の上記(A)の製造方法において使用される式(II)の置換ピコリン酸の具体例を表2に例示する。なお、表中、Yの置換位置は、カルボキシル基の結合位置を2位として表したものである。
Figure 0004594574
また、式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルは、上記式(II)の置換ピコリン酸から誘導することができる。
本発明の上記(A)の製造方法における出発物質である上記式(II)の置換ピコリン酸[以下において、置換ピコリン酸(II)と記載する]は、種々の方法によって製造することができるが、その代表的なものとして、次の工程を置換ピコリン酸(II)製造の直前の工程とする方法をあげることができる。
▲1▼:下記式(V)の置換ピコリン酸低級アルキルエステル[以下において、置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)と記載する]を加水分解して、置換ピコリン酸(II)を合成する方法。
Figure 0004594574
[式中、Rは、C1〜C4アルキル基を示し、Yおよびmは、前記したと同意義を有する。]
▲2▼:下記式(VII)の置換ピコリノニトリル[以下において、置換ピコリノニトリル(VII)と記載する]を加水分解して、置換ピコリン酸(II)を合成する方法。
Figure 0004594574
[式中、Yおよびmは、上記と同一の意義を有する。]
▲3▼:下記式(VI)のピコリン誘導体(ピコリンも含む)の2−メチル基または2−ヒドロキシメチル基を酸化して式(II−a)の置換ピコリン酸を合成する方法。
Figure 0004594574
[式中、Aは水素原子または水酸基を示す。
は、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
mは、0〜4の整数を示す。mが2以上の場合には、各Yは同一であっても、相異なってもよい。]
これら3通りの方法のうち、▲3▼の方法においては、その反応工程に酸化反応を含むので、式(VI)のピコリン誘導体におけるピリジン環上のY において、m>0の場合、Yがハロゲン原子、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基及びニトロ基からなる群の置換基から選ばれることが合成上好ましい。
▲1▼及び▲2▼の方法は、その反応工程が加水分解反応であるので、この工程において、好適な置換基と好適でない置換基の区別は特にはない。
そこで、置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)または、置換ピコリノニトリル(VII)のうち、YがC1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基のように酸化されやすい置換基である場合は、置換ピコリン酸低級アルキルエステルまたは置換ピコリノニトリルのピリジン環上のハロゲン原子またはニトロ基の求核的置換反応を用いて、それらの置換基をピリジン環に導入し、その後加水分解反応させるのが合成上有利である。
上記▲1▼〜▲3▼の工程を直前の工程とする置換ピコリン酸(II)の製造工程において使用する反応の概要は次の通りである。
ピリジン環の2−シアノ化、必要に応じて、ピリジン環上の求核的置換反応、ついで、2−シアノ基の加水分解。
ピリジン環の2−メチル基または2−ヒドロキシメチル基の酸化反応。
2−ヒドロキシカルボニル基の低級アルキルエステル化、必要に応じて、ピリジン環上の求核的置換反応、ついで、2−低級アルコキシカルボニル基の加水分解。
さらに、C1〜C4アルキルスルフィニル基、C1〜C4アルキルスルホニル基のような置換基を有するものを製造する場合の反応は、置換ピコリン酸に結合しているC1〜C4アルキルチオ基の酸化反応である。
置換ピコリン酸(II)は、上記の反応を組合わせ、直前の工程が上記▲1▼〜▲3▼となる方法によって製造することができる。
上記の酸化されやすい置換基の導入を含めて、ピリジン環上のハロゲン原子またはニトロ基の求核的置換反応に使用する求核試薬として、次の化合物を例示することができる。
OCH、OC、OCH(CH等のC1〜C4アルコキシ基を導入するための、メチルアルコール、エチルアルコール、1−メチルエチルアルコール等のC1〜C4アルカノール。
OCHCHF、OCHCHF、OCHCF、OCHCHCF等のC1〜C4ハロアルコキシ基を導入するための、2−フルオロエチルアルコール、2,2−ジフルオロエチルアルコール、2,2,2−トリフルオロエチルアルコール、3,3,3−トリフルオロプロピルアルコール等のC1〜C4ハロアルカノール。
SCH等のC1〜C4アルキルチオ基を導入するための、メチルチオール等のC1〜C4アルキルチオール。
アミノ基を導入するための、アンモニア。
NHCH等のC1〜C4アルキルアミノ基を導入するための、メチルアミン等のC1〜C4アルキルアミン。
N(CH、N(CH)C等のジC1〜C4アルキルアミノ基を導入するための、ジメチルアミン、エチルメチルアミン等のジC1〜C4アルキルアミン。
ピリジン環上の求核的置換反応においては、脱離基の共役酸を捕捉する塩基性化合物の存在下に反応を行うのが好ましい。求核試薬が塩基性化合物である場合には、求核試薬を脱離基の共役酸を捕捉する塩基性化合物として、生成する共役酸と当モル量程度使用してもよい。
また、アルカノール類およびチオアルカノール類を、それぞれナトリウムアルコキシドおよびナトリウムチオアルコキシドの形態で使用してもよい。
求核的置換反応に使用する求核試薬の量は、基質1モルあたり、0.8〜1.2当量の範囲である。
反応温度は−10〜80℃、反応時間は30分〜5時間である。
反応は、好ましくは、N,N−ジメチルアセトアミドまたはアセトニトリル等のアプロティック極性溶媒中またはテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル中で行われる。
置換ピコリノニトリル(VII)の調製は、Yが、ハロゲン原子、ニトロ基、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基の化合物である場合に適している。
すなわち、Yとして、ハロゲン原子、ニトロ基、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基が結合している置換ピコリノニトリルは、ピリジン環に2−シアノ基を導入して合成することができる。
さらに、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基が結合している置換ピコリノニトリルは、ピリジン環上のC1〜C4アルキル基をN−クロロスクシンイミドまたはN−ブロモスクシンイミドによって側鎖ハロゲン化し、次いで、アルコキシ化して、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基にするか、またはアルキルチオ化して、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基に変換して合成することができる。
次に、置換ピコリン酸(II)、置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)、置換ピコリノニトリル(VII)等の合成について、より詳しく説明する。
置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)に属する、下記式(V−a)の4,6−ジクロロピコリン酸低級アルキルエステルは、次のようにして合成することができる。
式(X)のN−メチルケリダミック酸とチオニルクロリドとを反応させて、式(XI)の4,6−ジクロロピコリン酸クロリドを合成し、次いで、それを低級アルカノールでエステル化して、置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)の1種である式(V−a)の4,6−ジクロロピコリン酸低級アルキルエステル[以下において、4,6−ジクロロピコリン酸低級アルキルエステル(V−a)または化合物(V−a)と記載する]を合成することができる。
Figure 0004594574
[式中、Rは、C1〜C4アルキル基を示す。]
上記の反応工程では、ピリジン環の4位および6位がともに塩素化されて4,6−ジクロロピコリン酸アルキルエステル(V−a)を得ることができる。この塩素原子は、求核的置換反応の脱離基として、下記式(V−b)の4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル[以下において、4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b)と記載する]に誘導することができる。
Figure 0004594574
[式中、RおよびRは、それぞれ独立して、塩素原子、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基を示す。Rは、C1〜C4アルキル基を示す。ただし、RおよびRは、同時に塩素原子を示すことはない。]
4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b)のうち、4位と6位のいずれか一方に、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基が結合し、他方に塩素原子が結合している4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b−1)[以下において、化合物(V−b−1)と略記する場合がある]は、4位または6位の塩素原子を、塩基性条件下で求核的置換反応させて合成することができる。この求核的置換反応を行う場合、溶媒の種類を選ぶことによって、4位と6位のいずれかを選択的に置換させることができる。
さらに、4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b)のうち、4位と6位の両方に、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基の結合している4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b−2)[以下において、化合物(V−b−2)と略記する場合がある]は、4,6−ジクロロピコリン酸低級アルキルエステル(V−a)の4位および6位の塩素原子を、塩基性条件下で求核的置換反応させることにより合成することができる。
4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b−2)は、4,6−ジクロロピコリン酸低級アルキルエステル(V−a)から直接合成することも、また、化合物(V−a)から、4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b−1)を経由して合成することもできる。
4,6−ジ置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V−b−2)において、R及びRが同じ置換基の場合には、4,6−ジクロロピコリン酸低級アルキルエステル(V−a)から直接合成しても、また、化合物(V−a)から化合物(V−b−1)を経由して合成してもよく、いずれの方法でも合成することができる。
他方、化合物(V−b−2)において、R及びRが異なる置換基の場合は、化合物(V−a)から、化合物(V−b−1)を経由して合成するのが適しているが、化合物(V−a)から、2種類の求核試薬の混合物を用いて直接合成して、異性体を分離してもよい。
置換ピコリノニトリル(VII)の製造方法として、例えば、置換ピリジン(XXV)に、ジメチル硫酸、ついで、シアン化ナトリウムのような青酸塩を反応させる方法と、置換ピリジン(XXV)に、ジメチルカルバモイルクロリドとシアノトリメチルシランとを反応させる方法との2方法を挙げることができる。次の反応式はこれらを示した反応式である。
Figure 0004594574
置換ピコリノニトリル(VII)に包含される、式(VII−d)の2−シアノ−4−置換−6−メチルピリジンは、例えば、次のようにして製造することができる。
すなわち、まず、式(XVI)の2−ピコリンN−オキシドをジメチル硫酸と反応させて、1位の窒素にメトキシ基の結合した、式(XVII)のピリジニウムモノメチル硫酸エステル塩に誘導し、次いで、シアン化ナトリウムのような青酸塩と反応させて、シアノイオン付加物とする。この付加物から脱メタノール化することによって、式(VII−c)の2−シアノ−4−ニトロ−6−メチルピリジンを合成することができる。
Figure 0004594574
次に、下記の反応式で示すように、2−シアノ−4−ニトロ−6−メチルピリジンの4−ニトロ基を求核的置換反応させることにより、4位に種々の他の置換基を有する式(VII−d)の2−シアノ−4−置換−6−メチルピリジン[以下において、2−シアノ−4−置換−6−メチルピリジン(VII−d)と記載する]に誘導することができる。
Figure 0004594574
[式中、Rは、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基を示す。]
また、式(VII−f)の2−シアノ−6−クロロ−4−メチルピリジン[以下において、化合物(VII−f)と略記する場合がある。]は、下記反応式の合成経路にしたがって合成することができる。
すなわち、2−ヒドロキシ−4−メチルピリジン[以下において、化合物(XIX)と略記する場合がある。]にオキシ塩化リンを反応させて2−クロロ−4−メチルピリジンを合成し、これを過酸化水素(例えば、31%過酸化水素水)で酸化して2−クロロ−4−メチルピリジンN−オキシドを得る。
次いで、得られた2−クロロ−4−メチルピリジンN−オキシドをジメチル硫酸と反応させて、1位の窒素原子にメトキシ基が結合したピリジニウムモノメチル硫酸エステル塩に誘導し、次いで、シアン化ナトリウム等の青酸塩と反応させて、シアノイオン付加物を得る。
得られた付加物から脱メタノールして、2−シアノ−6−クロロ−4−メチルピリジンを合成することができる。この化合物(VII−f)の6−クロロ基は、求核的置換反応の脱離基であるので、先に記載したように、種々の置換基に変換可能である。
Figure 0004594574
式(VII−h)の2−シアノ−6−クロロ−4−メトキシピリジン[以下において、化合物(VII−h)と略記する場合がある]は、下記反応式の合成経路にしたがって合成することができる。すなわち、式(XX)の2−クロロピリジンを過酸化水素(例えば、31%過酸化水素水)で酸化して、2−クロロピリジンN−オキシドを合成し、これを硝酸(例えば、97%発煙硝酸)と濃硫酸中でニトロ化することにより、2−クロロ−4−ニトロピリジンN−オキシドを得る。
ついで、得られた2−クロロ−4−ニトロピリジンN−オキシドにジメチル硫酸を反応させて、1位の窒素原子にメトキシ基の結合したピリジニウムモノメチル硫酸エステル塩に誘導し、さらに、シアン化ナトリウムのような青酸塩と反応させてシアノイオン付加物とする。
この付加物から脱メタノールして、式(VII−g)の2−シアノ−6−クロロ−4−ニトロピリジン[以下において、化合物(VII−g)と略記する場合がある]を合成することができる。この化合物(VII−g)の4−ニトロ基及び6−クロロは、両方ともに求核的置換反応の脱離基となるので、4,6−ジ置換ピコリノニトリルに誘導することができる。4位及び6位が同じ置換基の化合物にも、また、異なった置換基の化合物にも誘導可能である。
例えば、乾燥テトラヒドロフランを反応溶媒に、ナトリウムメトキシドを試薬に用いて、化合物(VII−g)の4−ニトロ基を求核的に置換することにより、4−メトキシ基に変換して、2−シアノ−6−クロロ−4−メトキシピリジン(VII−h)を合成することができる。この化合物(VII−h)の6−クロロ基はさらに求核的置換反応により他の基に置換することが可能である。
Figure 0004594574
2−シアノ−5−メトキシ−6−メチルピリジン[以下において、化合物(VII−e)と略記する場合がある]は、下記の反応式で示すように、式(XVIII)の3−メトキシ−2−メチルピリジンを過酸化水素で酸化して得られる3−メトキシ−2−メチルピリジンN−オキシドに、N,N−ジメチルカルバモイルクロライド及びトリメチルシランカルボニトリルを反応させて合成することができる。
Figure 0004594574
置換ピコリン酸(II)に包含される、5位にC1〜C4アルコキシ基またはC1〜C4ハロアルコキシ基の結合している、式(II−a)の5,6−ジ置換ピコリン酸[以下において、5,6−ジ置換ピコリン酸(II−a)と記載する]は、下記の反応式で示すように、式(XII)の5−ヒドロキシ−6−置換(または未置換)−2−ピコリン[以下において、5−ヒドロキシ−6−置換(または未置換)−2−ピコリン(XII)と記載する]の5位の水酸基をC1〜C4アルキル化またはC1〜C4ハロアルキル化することによりエーテル結合に変換して得られる、式(XIII)の5−置換−6−置換(または未置換)−2−ピコリンの2位のメチル基をカルボキシル基に酸化することにより合成することができる。
Figure 0004594574
[式中、Rは、水素原子、塩素原子または臭素原子を示す。Rは、C1〜C4アルキル基またはC1〜C4ハロアルキル基を示す。]
また、5−ヒドロキシ−2−メチルピリジンのピリジン環の6位を塩素化して得られる、5−ヒドロキシ−6−クロロ−2−メチルピリジン[5−ヒドロキシ−6−置換(または未置換)−2−ピコリン(XII)において、R=クロロ]の5−ヒドロキシ基を、エーテル化して5−RO基に変換する。ついで、2−メチル基を酸化して、6位に塩素が結合している5,6−ジ置換ピコリン酸[式(II−a)のR=塩素原子。以下において、5,6−ジ置換ピコリン酸(II−b)と記載する。]を合成することができる。
また、5,6−ジ置換ピコリン酸(II−b)を用い、下記の反応式で示すように、そのカルボキシル基を低級アルキルエステルに変換して、式(V−c)の5−置換−6−クロロピコリン酸低級アルキルエステルを合成し、ついで、この6−クロロ基を求核的置換反応させることにより、5位にC1〜C4アルコキシ基またはC1〜C4ハロアルコキシ基が結合し、6位にC1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基が結合している式(V−d)の置換ピコリン酸低級アルキルエステルに誘導することができる。
得られる式(V−d)のピコリン酸低級アルキルエステルは、置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)に含まれる1種であって、上記▲1▼の方法によって本発明の出発原料である置換ピコリン酸(II)に誘導することができる。
Figure 0004594574
[式中、Rは、C1〜C4アルキル基またはC1〜C4ハロアルキル基を示す。Rは、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基を示す。Rは、C1〜C4アルキル基を示す。]
上記▲3▼の反応工程に酸化反応を用いる式(II−a)の置換ピコリン酸の合成方法において、4位に置換基がある場合には、ピリジン環の2−メチル基を直接カルボキシル基に酸化するよりも、2−ピコリンN−オキシド類から、2−ピリジンメタノールを合成して、このヒドロキシメチル基を経由してカルボキシル基に酸化して置換ピコリン酸を合成するルートが好ましい。
例えば、下記反応式で示される合成ルートにしたがって、式(XIV)の2−ピコリンN−オキシドから、式(XV)の4−メトキシ−6−クロロ−2−ピリジンメタノール酢酸エステルを経由して、式(VI−a)の4−メトキシ−6−クロロ−2−ピリジンメタノールを合成し、そのヒドロキシメチル基を酸化して、4−メトキシ−6−クロロピコリン酸[化合物(II−64)]を合成することができる。
Figure 0004594574
また、上記化合物(II−64)をエステル化して4−メトキシ−6−クロロピコリン酸低級アルキルエステルに誘導して、6−クロロを脱離基とする求核的置換反応を行い、ついで加水分解することにより、4−メトキシ−6−置換ピコリン酸を合成することができる。
4−メトキシ−6−置換ピコリン酸は、また、式(VII−h)の2−シアノ−6−クロロ−4−メトキシピリジンの6−クロロを脱離基とする求核的置換反応を行い、2−シアノ−4−メトキシ−6−置換ピリジンとして、ついで加水分解することによっても合成することができる。
また、4位の置換基がハロゲン原子またはニトロ基である場合にも、上記と同様にしてヒドロキシメチル基を経由して、置換ピコリン酸を合成することができる。
このようにして得られる置換ピコリン酸も、前記したと同様に置換ピコリン酸低級アルキルエステルに変換した後に、4−ハロゲノや4−ニトロ基を脱離基とする求核的置換反応の出発原料として使用することができる。
次に、加水分解によって置換ピコリン酸(II)を製造する工程について詳細に説明する。
上記▲2▼の反応における、置換ピコリノニトリル(VII)を加水分解して、置換ピコリン酸(II)を合成する工程について説明すると、シアノ基の加水分解は、酸性条件下でも塩基性条件下でも行うことができる。加水分解を酸性条件下で行う場合、触媒には、通常、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸を使用する。溶媒には、通常使用する水の他に、酢酸などの有機酸を加えて行うこともできる。加水分解を塩基性条件下で行う場合、塩基には、通常、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基を使用する。溶媒には、通常、水の他、アルコール類などを加えて行う。加水分解温度は、通常20℃〜還流点の範囲、好ましくは50℃〜還流点の範囲とされる。反応時間は、数分から数日である。
高濃度の酸性液(例えば、35%塩酸もしくは、90%硫酸)中で加水分解を行う場合には、70〜150℃、好ましくは、90〜130℃で、10分〜2時間、好ましくは0.5〜1時間加熱することにより行うことができる。
また、上記▲1▼の反応における、置換ピコリン酸低級アルキルエステル(V)を加水分解して、置換ピコリン酸(II)を合成する工程にも、置換ピコリノニトリル(VII)を加水分解して、置換ピコリン酸(II)を合成する条件を用いることができる。
置換ピコリン酸(II)に包含される、式(II−c)の4−置換(または未置換)−6−メチルピコリン酸は、式(VII−a)の置換ピコリノニトリルを加水分解して合成することができる。
Figure 0004594574
[式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基またはジC1〜C4アルキルアミノ基を示す。]
また、式(VII−b)の2−シアノ−4−メチル−6−置換ピリジンから、式(II−d)の6−置換−4−メチルピコリン酸を合成することができる。
Figure 0004594574
[式中、Rは、塩素原子、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基または、ジC1〜C4アルキルアミノ基を示す。]
また、本発明の上記(B)の製造方法における出発物質である式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルは、式(II−e)の置換ピコリン酸から誘導することができる。すなわち、下記反応式に示すように、式(II−e)の置換ピコリン酸から、式(VIII)の置換ピコリン酸クロリドを合成し、ついで、塩基性化合物の存在下に式(IX)のフェノール類と反応させることにより製造することができる。
Figure 0004594574
[式中、Yは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
mは、0〜4の整数を示す。mが2以上の場合には、各Yは同一であっても、相異なってもよい。
Zは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基またはニトロ基を示す。sは、0〜5の整数を示す。sが2以上の場合には、各Zは同一であっても、相異なってもよい。]
上記反応式に示すように、まず、式(II−e)の置換ピコリン酸とチオニルクロリド等の塩素化剤とを、ベンゼン、クロロベンゼン等の不活性溶媒中、20〜120℃、好ましくは80〜90℃の反応温度で、30分〜6時間、好ましくは1.5〜3時間反応させることにより、式(VIII)の置換ピコリン酸クロリドを合成することができる。
次いで、得られた置換ピコリン酸クロリドと式(IX)のフェノール類とを、トリエチルアミン等の塩基性化合物の存在下で、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン等の不活性溶媒中、−10〜40℃、好ましくは20〜25℃の反応温度で、30分〜6時間、好ましくは、2〜3時間反応させることにより、式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルを合成することができる。
本発明において、上記式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルにおけるフェニル基は、未置換または3個までの置換基Zを有するフェニル基であるものが好ましい。置換基Zの具体例としては、ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子があげられ、C1〜C4アルキル基として、メチル基があげられ、C1〜C4アルコキシ基として、メトキシ基があげられる。
次に、本発明で上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の製造に使用する他方の出発原料である上記式(III)の置換ベンジルスルホンアミドについて説明する。
上記式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとしては、具体的には下記表3に示す化合物をあげることができる。なお表中、置換基Xの置換位置はスルファモイルメチル基の結合位置を1位として表したものである。
Figure 0004594574
式(III)の置換ベンジルスルホンアミド化合物は、次の反応式で示されるように、式(XXI)の置換ベンジルスルホニルクロリドとアンモニアとを反応させることにより合成することができる。
Figure 0004594574
[式中、Xおよび、nは上記と同一の意義を有する。]
反応は、約2〜8倍モルのアンモニアを用いて行われる。通常、28〜30%のアンモニアを含有するアンモニア水が使用される。より具体的には、式(XXI)の置換ベンジルスルホニルクロリドとアプロティック極性溶媒との混合物を、アンモニア水とアプロティック極性溶媒との混合物と反応させる。反応温度は約−20〜100℃、好ましくは、−10〜30℃の範囲であり、反応時間は30分〜12時間の範囲である。
上記反応における出発物質である式(XXI)の置換ベンジルスルホニルクロリドとしては、市販品を使用してもよいが、次の方法によって合成することができる。すなわち、下記反応式で示されるように、式(XXII)の(置換フェニル)メタンのメチル基をハロゲン化剤でハロゲン化して、式(XXIII)の置換ベンジルハライドを合成し、得られた置換ベンジルハライドをチオ尿素と反応させて、式(XXIV)のS−(置換ベンジル)チオウロニウムハライドを合成し、これに過剰の塩素ガスを通じて式(XXI)の置換ベンジルスルホニルクロリドを製造する。
Figure 0004594574
[式中、Xおよびnは、前記と同意義を有する。Gは、ハロゲン原子を示す。] 式(XXII)の(置換フェニル)メタンのメチル基のハロゲン化に使用されるハロゲン化剤としては、N−クロロスクシンイミド、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、トリクロロイソシアヌル酸、N−ブロモコハク酸イミドをあげることができる。また、ハロゲン化剤の使用量は、(置換フェニル)メタン1モルに対して0.5〜1.3モル、好ましくは0.9〜1.1モルの範囲である。この反応は、ラジカルハロゲン化反応であるので、UV等の光照射下に反応を行うか、または過酸化ジアシル、アゾビスニトリル等のラジカル開始剤を触媒として使用して行うことができる。また、光照射とラジカル開始剤とを併用することもできる。
使用される過酸化ジアシルとしては、ラウリルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイドがあげられ、アゾビスニトリルとしては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキシルカルボニトリルがあげられる。
反応は、溶媒中で行うのが好ましい。溶剤としては、ラジカルハロゲン化反応に不活性な溶媒、ハロゲン化芳香族炭化水素(例えば、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン)、ハロゲン化脂肪族炭化水素(例えば、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、デカクロロブタン)、ニトロベンゼン、アセトニトリルをあげることがきる。この反応温度は、室温以上、好ましくは、室温〜150℃、より好ましくは、50℃〜120℃の範囲である。
上記の反応によって得られた置換ベンジルハライドは、次いでチオ尿素と反応させるが、チオ尿素は、置換ベンジルハライド1モルに対して1モル用いればよい。反応は、反応温度20℃〜100℃、好ましくは70℃〜80℃で行えばよい。また、この反応は、メチルアルコール、エチルアルコール等の極性溶媒中で行うこともできる。
次いで、上記の反応によって得られた式(XXIV)の置換ベンジルS−チオウロニウムハライドは、50%酢酸水溶液中、0℃〜15℃、好ましくは0℃〜5℃において、過剰の塩素ガスと反応させ、それによって式(XXI)の置換ベンジルスルホニルクロリドを合成することができる。
本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体は、低薬量で確実な除草効果を示し、かつ、作物と雑草間に選択性を示す。したがって、この化合物を有効成分として含有する除草剤は、例えば、コムギ、イネ、トウモロコシ、ダイズ等の重要作物中の双子葉雑草および単子葉雑草を、発芽前または発芽後に防除するのに適している。
本発明の除草剤によって防除することができる双子葉雑草としては、ヒユ属(Amaranthus)、センダングサ属(Bidens)、ハコベ属(Stellaria)、ナス属(Abutilon)、セイヨウヒルガオ属(Convolvulus)、シカギク属(Matricaria)、ヤエムグラ属(Galium)等があげられる。また、単子葉雑草としては、キビ属(Echinochloa)、エノコログサ属(Setaria)、メヒシバ属(Digitaria)、カラスムギ属(Avena)、カヤツリグサ属(Cyperus)等があげられる。
本発明の除草剤の施用範囲は、畑地、水田、果樹園等の農耕地の他、グランド、工場敷地等の非農耕地があげられる。
本発明の上記の式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体は、除草剤としてそのまま使用することもできるが、通常は製剤補助剤とともに、粉剤、水和剤、粒剤、乳剤等、種々の形態に製剤して使用される。製剤として使用する場合、上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の1種または2種以上が、製剤中に0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%、より好ましくは2〜70重量%含まれるように調整すればよい。
製剤補助剤としては、担体、希釈剤、界面活性剤等が使用される。具体的には、固体担体としては、タルク、カオリン、ベントナイト、珪藻土、ホワイトカーボン、クレー等があげられる。液体希釈剤としては、水、キシレン、トルエン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、メチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、エチルアルコール、1−メチルエチルアルコール等があげられる。
また、界面活性剤は、使用目的に応じて適宜選択して使用すればよい。例えば、乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等があげられる。分散剤としては、リグニンスルホン酸塩、ジブチルナフタリンスルホン酸塩等があげられる。また、湿潤剤としては、アルキルスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩等があげられる。
上記製剤には、そのまま使用する形態のもの、および水等の希釈剤で所定濃度に希釈して使用する形態のものがある。希釈して使用する場合には、本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の濃度は、0.001〜1.0%の範囲が望ましい。
また、本発明の上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体は、1ha当り、0.01〜10kg、好ましくは0.05〜5kgの範囲で使用すればよい。
本発明の除草剤の使用濃度および使用量は、剤型、使用時期、使用方法、使用場所、対象作物等によっても異なるため上記の範囲に限定されるものではなく、適宜増減することが可能である。さらに、本発明の除草剤において、上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体は、他の有効成分、例えば、殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤と組み合わせて使用することもできる。
[実施例]
以下、本発明のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の合成例、製剤例および試験例によって本発明を具体的に説明する。
なお、本発明はその要旨を越えない限り以下の合成例、製剤例および試験例に限定されるものではない。
実施例において合成または使用した本発明の式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体のスペクトルデータおよび融点を表4に示す。
Figure 0004594574
Figure 0004594574
Figure 0004594574
Figure 0004594574
なお、上記表4および以下の合成例において、NMRの項の略号は、次の意味を表す。
s(一重線)、d(二重線)、m(多重線)、dd(二重二重線)、br(ブロード)。
合成例1
6−クロロ−N−[(2−トリフルオロメチルベンジル)スルホニル]−4−メチル−2−ピリジンカルボキサミド[化合物(I−8)]の合成
2−トリフルオロメチルベンジルスルホンアミド(0.145g、0.61mmol)と6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル(0.15g、0.61mmol)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶かし、これに炭酸カリウム(0.084g、0.61mmol)を加え80℃で1.5時間撹拌した。
その後反応液を水冷し、氷水(15ml)に注いだ。そして希塩酸でpH1.0に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥して、6−クロロ−N−[(2−トリフルオロメチルベンジル)スルホニル]−4−メチル−2−ピリジンカルボキサミドを得た。
白色固体、m.p.154〜155℃、収量0.207g、収率86.7%。
合成例2
6−クロロ−N−[(2−トリフルオロメチルベンジル)スルホニル]−4−メトキシ−2−ピリジンカルボキサミド[化合物(I−64)]の合成
2−トリフルオロメチルベンジルスルホンアミド(0.227g、0.95mmol)と6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル(0.25g、0.95mmol)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶かし、これに炭酸カリウム(0.131g、0.95mmol)を加え80℃で1.0時間撹拌した。
その後反応液を水冷し、氷水(15ml)に注いだ。そして希塩酸でpH1.0に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥して、6−クロロ−N−[(2−トリフルオロメチルベンジル)スルホニル]−4−メトキシ−2−ピリジンカルボキサミドを得た。
白色固体、m.p.142〜144℃、収量0.33g、収率85.1%。
合成例3
2−[〔(6−メトキシ−4−メチル−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステル[化合物(I−164)]の合成2−(アミノスルホニルメチル)安息香酸メチルエステル(0.145g、0.63mmol)と6−メトキシ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル(0.154g、0.63mmol)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶かし、これに炭酸カリウム(0.088g、0.63mmol)を加え、80℃で1.0時間撹拌した。
その後反応液を水冷し、氷水(15ml)に注いだ。そして希塩酸でpH1.0に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥して、2−[〔(6−メトキシ−4−メチル−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステルを得た。
白色固体、m.p.152〜154℃、収量0.14g、収率57.8%。
合成例4
2−[〔(6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステル[化合物(I−166)]の合成
2−(アミノスルホニルメチル)安息香酸メチルエステル(0.139g、0.61mmol)と6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル(0.15g、0.61mmol)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5ml)に溶かし、これに炭酸カリウム(0.084g、0.61mmol)を加え、80℃で1.5時間撹拌した。
その後反応液を水冷し、氷水(15ml)に注いだ。そして希塩酸でpH1.0に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥して、2−[〔(6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステルを得た。
白色固体、m.p.126〜127℃、収量0.174g、収率81.2%。
合成例5
2−[〔(6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステル[化合物(I−222)]の合成2−(アミノスルホニルメチル)安息香酸メチルエステル(0.174g、0.76mmol)と6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル(0.2g、0.76mmol)を乾燥N,N−ジメチルホルムアミド5mlに溶かし、これに炭酸カリウム(0.105g、0.76mmol)を加え、80℃で1.5時間撹拌した。
その後反応液を水冷し、氷水(15ml)に注いだ。そして希塩酸でpH1.0に調整し、析出した固体を濾取、水洗、乾燥して、2−[〔(6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステルを得た。
白色固体、m.p.136〜139℃、収量0.225g、収率75.0%。
合成例6
化合物(I−222)の別法による合成
乾燥ジクロロメタン(10ml)中に、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.116g、0.533×1.05mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.00578g、0.533×0.089mmol)及び2−アミノスルホニルメチル安息香酸メチルエステル(0.122g、0.533mmol)を溶かし、これに0〜5℃で6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸(0.1g、0.533mmol)を加えた。
そして0〜5℃で1時間、室温で3時間撹拌した。不溶物を濾別し、濾液を濃縮して、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、目的の2−[〔(6−クロロ−4−メトキシ−2−ピリジンイル)カルボニルアミノ〕スルホニルメチル]安息香酸メチルエステルを合成した。
白色固体、m.p.136〜139℃、収量0.1687g、収率79.4%。 以下の参考例は、本発明において使用する出発物質の製造方法を説明するためのものである。
参考例1
2−(アミノスルホニルメチル)安息香酸メチルエステル[式(III):X=2−COOCH]の合成
▲1▼:(2−ブロモメチル)安息香酸メチルエステルの合成
メチル・2−メチルベンゾエート(5g、33.3mmol)をクロロホルム100mlに溶かし、これにN−ブロモコハク酸イミド(6g、33.3mmol)とアゾビスイソブチロニトリル(0.546g、33.3×0.1mmol)を加え5時間70℃で撹拌した。その後反応液を水冷しクロロホルム−水で分配した。
有機層を飽和食塩水で水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥して、2−(ブロモメチル)安息香酸メチルエステルを得た。収量7.5g(収率100%)。
▲2▼:2−(アミノスルホニルメチル)安息香酸メチルエステルの合成
2−(ブロモメチル)安息香酸メチルエステル(7.5g、33.2mmol)とチオ尿素(2.52g、33.1mmol)をエチルアルコール(150ml)に溶かし、3時間加熱還流した。その後溶媒を留去し、残留物をエチルエーテルで洗浄して、S−[2−(メトキシカルボニル)フェニル]メチルチオウロニウムブロミド(10g)を得た。
得られたS−[2−(メトキシカルボニル)フェニル]メチルチオウロニウムブロミド(8.1g、26.8mmol)を50%酢酸水溶液(60ml)に溶かし、0〜5℃に冷却した。この溶液に過剰の塩素ガス(100mmol)を通じた後、反応液を氷水に注いだ。
ジクロロメタン(150ml)で3回抽出した後、抽出液から溶媒を留去した。次いで残留物に29%アンモニア水(5.3g、26.8×3.37mmol)を含むアセトニトリル(50ml)溶液を水冷下に加え、室温で2時間撹拌した。その後、アセトニトリルを留去し、残留物を酢酸エチル−水で分配した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、2−(アミノスルホニルメチル)安息香酸メチルエステル(1.55g、収率15.8%)を得た。
白色固体、m.p.88〜90℃。
IR KBr cm−1:3358,3250,1731,1440,1338,1287,1143,1083,915,786,720
H−NMR(60MHz, CDCl,δ):3.8(3H,s),4.7(2H,2H,s),4.8(2H,s),7.1−7.5(3H,m),7.7−7.9(1H,m)
参考例2
2−(トリフルオロメチル)ベンジルスルホンアミド[式(III):X=2−CF]の合成
市販の2−(トリフルオロメチル)ベンジルブロミド(5g、0.0209mol)を用い、参考例1▲2▼に準じた操作で2−(トリフルオロメチル)ベンジルスルホンアミドを合成した。
白色固体、m.p.114〜115℃、収率26.9%。
IR KBr cm−1:3406,3280,1305,1167,1116,1062,1035,780
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):4.5(2H,s),4.5−4.8(2H,br),7.3−7.8(4H,m)
参考例3
2−(トリフルオロメトキシ)ベンジルスルホンアミド[式(III):Xn=2−OCF]の合成
市販の2−(トリフルオロメトキシ)ベンジルクロライド(7.5g、0.0356mol)を用い、参考例1▲2▼に準じた操作で2−トリフルオロメトキシベンジルスルホンアミドを合成した。
白色固体、m.p.128〜131℃、収率31.8%
IR KBr cm−1:3404,3288,1538,1316,1184,1138,938
参考例4
2−(N,N−ジメチルアミノスルホニル)ベンジルスルホンアミド[式(III):Xn=2−SON(CH]の合成
▲1▼:2−メチル−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド
ジメチルアミン塩酸塩(32.08g、0.262×1.5mol)をアセトニトリル(100ml)に懸濁し、これに氷冷攪拌下トリエチルアミン(79.46g、0.262×3mol)を滴下した。30分程度攪拌した後、これに同条件下2−(クロロスルホニル)トルエン(50g、0.262mol)を滴下した。その後室温で1時間攪拌し、析出した塩を濾別後濾液を濃縮した。残留物を酢酸エチルと飽和食塩水で分配し、有機層を水洗、乾燥した。
粗収量50.17g。これを真空蒸留して、b.p.205〜210℃/119.9pa、収量40.93g(78.56%)を得た。
IR NaCl liq.film cm−1:1462,1342,1162,1064,954,716
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.6(3H,S),2.7(6H,S),7.0〜7.9(4H,m)
▲2▼:2−(ブロモメチル)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミドの合成
2−メチル−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド(40g、0.201mol)を四塩化炭素150mlに溶かし70℃で攪拌した。これにNBS(35.75g、0.201mol)とAIBN(3.29g、0.201×0.1mol)を加え、同温度で攪拌すると数分後激しく還流し始めた。
その後、約3時間攪拌し、放冷後析出固体を濾別して濾液を水洗、乾燥、濃縮した。この濃縮残留物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製しfaとfbを単離した。
なお、faとfbの混合物をS−チオウロニウム化するとfbのスポットが消失する事から、fbが目的物と推定した。
fb;液体 収量14.2g 収率25.4%
fa;IR NaCl liq.flm cm−1:3080,2940,1464,1344,1162,956
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.76(6H,S),4.81(2H),7.1〜8.0(4H,m)
fb;IR NaCl liq.flm cm−1:3336,2976,1686,1600,1344,1164,956
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.7(6H,S),4.4(2H,S),7.1〜7.8(4H,m)
▲3▼:2−(N,N−ジメチルアミノスルホニル)ベンジルスルホンアミドの合成 2−(ブロモメチル)−(N,N−ジメチル)ベンゼンスルホンアミドの合成で得たfa、fbの混合物(38.18g、0.137mol)をエチルアルコール(200ml)に溶かし、これにチオ尿素(10.4g、0.137mol)を加え5時間80℃で攪拌した。その後、反応混合物を濃縮し、残留物をエーテルで洗浄して、これに水(100ml)、ジクロロメタン(100ml)の混合液を加えた。これを0〜6℃に氷冷し、飽和に成るまで塩素ガス(0.396mol)を吹き込んだ。約1時間要した。塩素ガスの吹き込みを止め、更に1.5時間0〜5℃で攪拌した。
ついで、窒素ガスを吹き込み、塩素ガスを除去後反応液を分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。この有機層に水冷攪拌下、過剰の29%アンモニア水を加え1.5時間攪拌した。
ついで、反応液を濃縮し、残留固体を濾取、水洗した。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し目的物を単離した。
白色固体、m.p.108〜109℃、収量3.2g、収率8.5%。
IR KBr cm−1:3416,3308,1342,1178,1168,1150,712
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.7(6H,S),4.8(2H,S),4.5〜5.0(2H),7.2〜7.9(4H,m)
参考例5
2,6−ジクロロベンジルスルホンアミド[式(III):Xn=2−Cl,6−Cl]の合成
参考例1の▲2▼に準じて合成したS−(2,6−ジクロロベンジル)チオウロニウムクロリド(34.3g、0.126mol)を50%酢酸水溶液(200ml)に溶かし、攪拌下5℃に冷却した。
これに塩素ガスを通じ過剰の塩素が出始めた段階(塩素ガス、0.462mol)で塩素ガスの吹き込みを止めた。半量吹き込みぐらいまでは15℃まで発熱した。その後は、5〜10℃に氷冷下攪拌した。塩素ガスの吹き込みを止めてからさらに同温度で3.5時間攪拌した後、酢酸エチル(200ml)を加え抽出した。同じ抽出操作を2回行い、有機層を飽和食塩水で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し2,6−ジクロロベンジルスルホニルクロリド(粗収量40.08g)を得た。ここで得た2,6−ジクロロベンジルスルホニルクロリド(40.08g、0.154mol)を水冷下29%アンモニア水(22.62g、0.154×2.5mmol)のアセトニトリル(100ml)溶液に加え2時間室温で攪拌した。次いでアセトニトリルを留去し、残留物に水を加えて無機物を溶出させ、目的物を濾取した。更に、少量のエーテルで洗浄し乾燥した。
白色固体、m.p.178〜179℃、収量10.7g、収率35.3%。
IR KBr cm−1:3368,3272,1564,1546,1440,1336,1162,768,716
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):4.6(2H,S),6.8〜7.2(2H,br),7.2〜7.5(3H,m)
参考例6
6−ブロモ−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−74)]の合成
▲1▼:6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチルピリジン[式(XII):R=Br)]の合成
5−ヒドロキシピコリン(10g、0.0916mol)をピリジン(30ml)に溶かし、これに臭素(15.4g、0.0916×1.05mol)を滴下し、室温下4時間撹拌した。
次に、ピリジンをエバポレータで留去し、残留物に水を加え、析出物を濾取、水洗して、6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチルピリジンを得た。白色固体、収量5.38g、収率31.3%、m.p.185〜187℃。
IR KBr cm−1:2776,1563,1296,1221,1083,831
H−NMR(60MHz,d−DMSO,δ):2.26(3H,s,CH)m,6.93(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.1(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),10.2(1H,s,OH)
▲2▼:6−ブロモ−5−メトキシ−2−メチルピリジン[式(XIII):R=Br、R=CH]の合成
6−ブロモ−5−ヒドロキシ−2−メチルピリジン(5.18g、27.5mmol)をアセトン(40ml)に溶かし、これに固体の炭酸カリウム(5.7g、27.5×1.5mmol)を加えた。
ついで、50℃で攪拌下、ヨウ化メチル(7.8g、27.5×2mmol)を滴下し、5時間攪拌した。そしてアセトンを留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して6−ブロモ−5−メトキシ−2−メチルピリジンを得た。
白色固体、m.p.49〜50℃、収量5.4g、収率98.2%。
IR KBr cm−1:1563,1470,1371,1296,1080,828
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.4(3H,s,CH),3.8(3H,s,H),6.93(2H,s,ピリジン環 H)
▲3▼:6−ブロモ−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−74)]の合成
6−ブロモ−5−メトキシ−2−メチルピリジン(2.7g、13.36mmol)を水(9.3ml)に混ぜ、バス温度50〜60℃に調整した。これに過マンガン酸カリウム(2.22g、13.36×1.05mmol)を添加し、1時間撹拌した。その後、さらに過マンガン酸カリウム(2.22g、13.36×1.05mmol)を添加し、同様の温度で2時間撹拌した。
次いで、反応液に室温でメタノール(5ml)を加え、30分撹拌した。その後、ハイフロースーパーセルを敷いたグラスフィルターで濾過した。濾液に濃塩酸(3ml)を加えて弱酸性に調整し、析出した固体を濾取、乾燥して、6−ブロモ−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸を得た。
白色固体、m.p.227℃分解、収量1.1g、収率35%。
IR KBr cm−1:3200,2600,1098,1566,1419,1341,1269,1077,999
H−NMR(60MHz,d−DMSO,δ):3.9(3H,s,OCH),3.2〜5.3(1H,br,COOH),7.5(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),8.0(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
参考例7
5−メトキシ−6−ニトロ−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−40)]の合成
▲1▼:2−メチル−5−メトキシ−6−ニトロピリジン[式(XIII):R=NO、R=CH)]の合成
6−ニトロ−5−ヒドロキシ−2−メチルピリジン[化合物(XII):R=NO)](5g、32.4mmol)を使用して、参考例6の▲2▼に準じて2−メチル−5−メトキシ−6−ニトロピリジンを合成した。
白色固体、m.p.86〜87℃、収量4.83g、収率89%。
IR KBr cm−1:2932,1545,1494,1386,1311,1122,831
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.5(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),7.28(2H,s,ピリジン環 H)
▲2▼:5−メトキシ−6−ニトロ−2−ピリジンカルボン酸の合成
上記のようにして得られた2−メチル−5−メトキシ−6−ニトロピリジン(2g、11.89mmol)を使用して、参考例6の▲3▼に準じて、5−メトキシ−6−ニトロ−2−ピリジンカルボン酸を合成した。
白色固体、m.p.178〜179℃分解、収量0.27g、収率12.3%。IR KBr cm−1:3100〜2600(br),1713,1599,1338,1302,1275,116,996
H−NMR(60MHz,d−DMSO,δ):4.0(3H,s,OCH),7.9(1H,d,J=8Hz,ピリジン H),8.3(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
参考例8
6−シアノ−4−メトキシ−2−ピコリン[式(VII−d)R=OCH]の合成
▲1▼:4−ニトロ−2−ピコリンN−オキシドの合成
ピコリンN−オキシド(20g、0.183mol)に95%硫酸(115.8g、0.183×6.1mol)と97%発煙硝酸(63.9g、0.183×5.37mol)を加え、100℃で1.5時間撹拌した。
次いで反応液を氷水(500ml)に注ぎ、クロロホルム(100ml×3回)で抽出した。さらに有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄した。その後、硫酸ナトリウム(無水)で乾燥し、クロロホルムを留去して17.2gの目的物の4−ニトロ−2−ピコリンN−オキシドを得た。さらに水層に200gの炭酸ナトリウムを加えて弱塩基性とし、上記と同様にクロロホルムで抽出して、目的物8.2gを得た。
淡黄色固体、m.p.152〜3℃、収量25.4g、収率90.1%。
IR KBr cm−1:3130,3052,1617,1518,1464,1344,1290,1272,1236,1092
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.5(3H,s,CH),7.76〜8.1(2H,m,ピリジン環 H×2),8.23(1H,d,J=7Hz,ピリジン環 H)
▲2▼:6−シアノ−4−ニトロ−2−ピコリン[式(VII−c)]の合成
4−ニトロ−2−ピコリンN−オキシド[式(XVI)](11g、71.36mmol)とジメチル硫酸(10.8g、71.36×1.19mmol)の混合物を65〜70℃で2時間加熱撹拌した。その後冷却し、固化したピコリンの塩を砕いて濾取、n−ヘキサン(30ml)で洗浄した。これを水27mlに溶かし、反応フラスコに入れた。次に、シアン化ナトリウム(7.7g、71.36×2.2mmol)を水55mlに溶解して水溶液を作製し、窒素ガス雰囲気中−7〜−8℃の温度で撹拌棒付きモーターにて激しく撹拌下その水溶液を滴下した。滴下に50分を要した。その後3時間その温度でかき混ぜ、酢酸エチル(200ml)/水(100ml)の中に投入した。そして1時間程かき混ぜた後一晩静置した。次に有機層を分離、水洗後、硫酸ナトリウム(無水)で乾燥した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、6−シアノ−4−ニトロ−2−ピコリンを得た。
黄色固体、m.p.74〜6℃、収量8.36g、収率72%。
IR KBr cm−1:3100、2236、1584、1551、1362、882、765、744
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.76(3H,s,CH),8.0(1H,d,J=2Hz,ピリジン環 H),8.14(1H,d,J=2Hz,ピリジン環 H)
▲3▼:6−シアノ−4−メトキシ−2−ピコリン[式(VII−d)R=OCH]の合成
乾燥テトラヒドロフラン20ml中に、氷冷下乾燥メタノール(0.41g、13.12mmol)と水素化ナトリウム(0.52g、60%mineral oil、13.12mmol)を加え、発泡終了後、6−シアノ−4−ニトロ−2−ピコリン(2.14g、13.12mmol)の乾燥テトラヒドロフラン20ml溶液を室温下で滴下した。室温で3時間撹拌した後、メタノールを留去し、残留物を酢酸エチル(100ml)/水(50ml)で分配した。有機層を分離し、水洗した後、硫酸ナトリウム(無水)で乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、6−シアノ−4−メトキシ−2−ピコリンを得た。白色固体、m.p.105〜106℃、収量1.65g、収率85.2%。
IR KBr cm−1:2236,1602,1473,1344,1212,1056,861
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.5(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),6.75(1H,d,J=2Hz,ピリジン環 H),7.0(1H,d,J=2Hz,ピリジン環 H)
▲4▼:4−メトキシ−6−メチル−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−63)]の合成
6−シアノ−4−メトキシ−2−ピコリン(3.8g、25.67mmol)を90%硫酸(100g、25.67×35.1mmol)中、120℃で2時間加熱撹拌した。その後、反応液に水(100ml)と炭酸ナトリウム(90g)を加え、pH4〜5に調整した。
そして、酢酸エチル100mlで4回抽出した。これを飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、4−メトキシ−6−メチル−2−ピリジンカルボン酸を得た。
淡黄色固体、m.p.170〜2℃、収量1.8g、収率41.7%。
IR KBr cm−1:1680,1617,1485,1395,1338,1206
H−NMR(60MHz,d−DMSO,δ):2.45(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),4.3〜4.8(1H,br,COOH),7.0(1H,d,J=2Hz,ピリジン環 H),7.3(1H,d,J=2Hz,ピリジン環 H)
参考例9
5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル[式(IV):Y=5−OCH、6−OCH、Z=H]の合成
▲1▼:5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸メチルエステルの合成
乾燥ジオキサン(50ml)中に、メタノール(2g、83mmol)と水素化ナトリウム(0.625g、60% in mineral oil、15.64mmol)を添加した。発泡終了後、6−クロロ−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸メチルエステル(3.0g、14.9mmol)と沃化銅(2.83g、14.9mmol)を加え、100℃で8時間加熱撹拌した。
その後冷却し、反応液をスーパーセルを敷いたグラスフィルターで濾過した。濾液を濃縮し、残留物を酢酸エチルと水で分配し後、有機層を分離し硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。そして溶媒を留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して、5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸メチルエステルを得た。
白色固体、m.p.92〜94℃、収量1.56g、収率53.4%。
IR KBr cm−1:1730,1600,1510,1390,1250,1130,1030,770,640
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):3.85(6H,s,OCHとCOOCH),4.03(3H,s,OCH),7.00(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.68(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
▲2▼:5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−68)]の合成
5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸メチルエステル(1.56g、7.9mmol)を、水酸化ナトリウム(0.32g、7.9×1.01mmol)、水(3.2ml)及びエチルアルコール(31ml)よりなる溶液中で加水分解して、5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸を得た。
白色固体、m.p.175〜176℃、収量1.07g、収率74.6%。
IR KBr cm−1:2968,1695,1581,1497,1419,1305,1278,
H−NMR(60MHz,d−DMSO,δ):3.78(3H,s,OCH),3.85(3H,s,OCH),7.26(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.61(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
▲3▼:5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルの合成
5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸(0.744g、4.065mmol)をベンゼン(10ml)と混合し、これを塩化チオニル(2.42g、4.06×5mmol)と、触媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(0.05g)の存在下、1時間30分加熱還流した。その後、溶媒と過剰の塩化チオニルを減圧留去し、5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸クロライドを得た。これにフェノール(0.4g、4.065×1.05mmol)を作用させて、5,6−ジメトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルを得た。
白色固体、m.p.121〜123℃、収量0.904g、収率86.1%。
IR KBr cm−1:1749,1494,1275,1233,1194,1008
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):3.86(3H,s,OCH),4.05(3H,s,OCH),7.03(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.05〜7.56(5H,m,芳香環 H),7.80(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
参考例10
6−クロロ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル[式(IV):Y=6−Cl、Zs=H)]の合成
6−クロロ−2−ピコリン[式(VI):A=H、Y=6−Cl)](7g、0.0548mol)を水(38ml)と混合し、50〜60℃の温浴中で撹拌した。これに過マンガン酸カリウム(9.1g、0.0548×1.05mol)を添加した。1時間撹拌した後、さらに過マンガン酸カリウム(9.1g、0.0548×1.05mol)を添加し、2時間激しく撹拌した。次いで、反応混合物をハイフロスーパーセルを敷いたグラスフィルターで濾過し、濾液を酢酸エチルで洗浄し、水層を希塩酸で酸性に調整した。固体が析出しないため水を減圧下留去し乾固した。この固体からメタノール(50ml)で5回抽出し、次いでメタノールを留去して白色固体(2.8g)を得た。ここで得た6−クロロ−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−43)](2.4g、0.0152mol)をベンゼン(20ml)と混合し、これに塩化チオニル(9.5g、0.0152×5.25mol)を加え、触媒として、N,N−ジメチルホルムアミド(0.05G)の存在下、加熱還流した。その後は参考例9の▲3▼に準じて6−クロロ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルを得た。
白色固体、m.p.75〜76℃、収量2.59g、収率72.7%。
IR KBr cm−1:1758,1596,1296,1245
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):6.56〜8.15(8H,m,芳香環 H、ピリジン環 H)
参考例11
6−メチル−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル[式(IV):Y=5−OCH、6−CH、Z=H]の合成
▲1▼:3−メトキシ−2−メチルピリジン・N−オキシドの合成
3−メトキシ−2−メチルピリジン(14.8g、0.12mol)を酢酸(44g、0.12×2.5mol)に溶かし、これに31%過酸化水素(33g、0.12×2.5mol)を加え、100℃オイルバス中で16時間撹拌した。その後冷却し、反応液を氷水に注ぎ、次いで撹拌しながら炭酸ナトリウム(固体)を添加して弱塩基性にした。この溶液を酢酸エチルで抽出して、3−メトキシ−2−メチルピリジン・N−オキシド1.45g(収率16.7%)を得た。IR KBr cm−1:1668,1647,1584,1503,1302,1266,1188,1128,792
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.4(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),6.5〜7.2(2H,m,ピリジン環
H×2),7.7〜8.0(1H,m,ピリジン環 H)
▲2▼:2−シアノ−5−メトキシ−6−メチルピリジンの合成
3−メトキシ−2−メチルピリジン・N−オキシド(1.57g、11.3mmol)をジクロロメタン(30ml)に溶解し、これにシアノトリメチルシラン(1.12g、11.3mmol)およびジメチルカルバモイルクロライド(1.21g、11.3mmol)を加え、9日間室温で撹拌した。反応液を10%炭酸ナトリウム水で洗浄し、次いで水洗して有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。その後、溶媒を濃縮して、2−シアノ−5−メトキシ−6−メチルピリジン(0.198g、収率11.8%)を得た。
白色固体、m.p.114〜6℃。
IR KBr cm−1:2236,1587,1467,1443,1266,1140,834
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.4(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),7.0(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.4(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
▲3▼:6−メチル−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルの合成
2−シアノ−5−メトキシ−6−メチルピリジン(0.1489g、0.001mol)を35%塩酸(10ml)中、100℃オイルバス中で1.5時間撹拌した。その後反応液中の水を留去し、6−メチル−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸を含む残査に、塩化チオニル(1.83g、1×15mmol)とベンゼン(10ml)及び触媒として、DMF(0.05g)を加え、1時間加熱還流した。その後、過剰の塩化チオニルとベンゼンを減圧で留去した。
残査をジクロロメタン(5ml)に溶かし、これをフェノール(0.094g、0.001mol)とトリエチルアミン(0.11g、0.001×1.1mol)を含むジクロロメタン溶液(5ml)に水冷下滴下した。その後室温で1時間撹拌した。次に反応液に希塩酸を加え洗浄、水洗して有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し、残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して目的物を固体として得た。
6−メチル−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸:m.p.183℃
IR KBr cm−1:1746,1644,1557,1398,1293,1206,1017
6−メチル−5−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル:
白色固体、m.p.103〜105℃、収量0.146g、収率60.3%
IR KBr cm−1:1752,1593,1578,1497,1443,1323,1260,1197,1140,1122
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.5(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),7.0(1H,d,J=9Hz,ピリジン環 H),7.0〜7.4(5H,m,芳香環 H),8.0(1H,d,J=9Hz,ピリジン環 H)
参考例12
3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル[式(IV):Y=3−Cl、6−Cl、Z=H]の合成
▲1▼:2,5−ジクロロピリジン・N−オキシドの合成
2,5−ジクロロピリジン(20g、0.135mol)を酢酸240mlに溶かし、これに31%過酸化水素(92.5g、0.135×6.24mol)を加え、65℃で18時間撹拌した。その後、反応液を氷水に注ぎ、炭酸ナトリウムを加えて弱アルカリ性にし、クロロホルム(200ml)で2回抽出した。抽出液を飽和亜硫酸ソーダー水(50ml)で洗浄し、次に飽和食塩水で洗浄した。溶媒を留去した後、2,5−ジクロロピリジン・N−オキシドを白色固体として得た。
m.p.77〜80℃、190℃で激しく分解する。
収量11.9g、収率53.7%
IR KBr cm−1:1479,1371,1248,1110,924
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):7.15(1H,dd,J=2Hz,8Hz),7.4(1H,d,J=8Hz),8.3(1H,d,J=2Hz)
▲2▼:3,6−ジクロロ−2−シアノピリジンの合成
2,5−ジクロロピリジン・N−オキシド(11.7g、71.38mmol)をジメチル硫酸(9g、71.35mmol)中に少量づつ加えた後、終夜撹拌した。その後、反応混合物にエーテル(50ml)を加えて撹拌し、次いでエーテルをデカントして除去し、残ったエーテルを減圧留去した。残査を水(50ml)に溶解させた(溶液A)。別途、シアン化ナトリウム(13.77g、71.38×3.9mmol)を水(67.4ml)に溶かし、窒素下−7℃〜−15℃に冷却した。これに先に調製した溶液Aを滴下した。この温度で1.5時間撹拌した後、析出した結晶を濾過し、水洗し、固体を少量の酢酸エチルで洗浄して、3,6−ジクロロ−2−シアノピリジンを得た。
白色固体、m.p.90〜92℃、収量6.6g、収率53.6%。
IR KBr cm−1:2254,1428,1164,840
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):7.4(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.8(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H)
▲3▼:3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸の合成
3,6−ジクロロ−2−シアノピリジン(2.5g、14.4mmol)を90%硫酸(15ml)中、100℃で、1.5時間加熱撹拌した。その後反応液を氷水(30ml)に注ぎ、炭酸ナトリウムで弱酸性にして析出する固体を濾取し、水洗し、乾燥して、3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸を得た。
白色固体、m.p.144〜145℃、収量2.4g、収率86.6%。
IR KBr cm−1:1714,1448,1416,1312,1236,1158,1042,836
▲4▼3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸・フェニルエステルの合成
3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸(1.8g、9.3mmol)と塩化チオニル(5.5g、9.3×5mmol)とベンゼン(10ml)とを、触媒として、0.05gのDMF存在下、1時間加熱還流した。
その後、過剰の塩化チオニルとベンゼンとを減圧で留去し、残査をジクロロメタン5mlに溶かした。これをフェノール(0.88g、9.3mmol)とトリエチルアミン(1g、9.3×1.1mol)とを含むジクロロメタン溶液10mlに水冷下滴下し、室温で2時間撹拌した。その後、反応液に水を加えて有機層を分離した。次いで有機層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。そして有機溶媒を留去して、3,6−ジクロロ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルを得た。
白色固体、m.p.109〜111℃、収量1.16g、収率46.7%。
IR KBr cm−1:1761,1428,1281,1224,1179,1161,1122,1035
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):7.0〜7.5(5H,m,芳香環 H) 7.3(1H,d,J=8Hz,ピリジン環 H),7.7(1H,d,J=8Hz,ピリジン環H)
参考例13
6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル[式(IV):Y=4−CH、6−Cl、Z=H]の合成
▲1▼:2−クロロ−4−メチルピリジンの合成
2−ヒドロキシ−4−メチルピリジン(20.3g、0.186mol)をオキシ塩化リン(50ml)中、100℃で4時間加熱撹拌した。次いで反応液を氷水に注ぎ、炭酸ナトリウムを加えて弱アルカリ性とし、クロロホルム(200ml)で2回抽出した。抽出溶液を飽和食塩水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)にて精製して、2−クロロ−4−メチルピリジンを液体として得た。
収量23g、収率98.7%。
IR NaCl liq. film cm−1:1596,1554,1473,1383,1086,870,825
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.26(3H,s,CH)6.8〜7.1(2H,m,ピリジン環 H),8.1(1H,d,J=4Hz,ピリジン環 H)
▲2▼:2−クロロ−4−メチルピリジン・N−オキシドの合成
2−クロロ−4−メチルピリジン(15.16g、0.1189mol)を酢酸(240ml)に溶かし、これに31%過酸化水素(128.9g、0.1189×9.88mol)を加え、65℃で18時間撹拌した。その後、反応液を氷水に注ぎ、炭酸ナトリウムで弱アルカリ性とし、クロロホルム(300ml)で2回抽出した。これを飽和亜硫酸ソーダー水(100ml)で洗浄し、次に飽和食塩水で洗浄した。溶媒を留去した後、原料を含む2−クロロ−4−メチルピリジン・N−オキシド(純度86.6%)(30g)を得た。
▲3▼:6−クロロ−2−シアノ−4−メチルピリジンの合成
上記のようにして得られた2−クロロ−4−メチルピリジンN−オキシド(12g、83.6mmol)をジメチル硫酸(12.5g、83.6×1.19mmol)中に少量づつ加えた後、終夜撹拌した。その後、反応混合物に(40ml)のエーテルを加え撹拌し、次いでエーテルをデカントして除去し、残ったエーテルを減圧留去した。そして残査を水(40ml)に溶解させた(溶液A)。別途、シアン化ナトリウム(16g、83.6×3.9mmol)を水(78ml)に溶かし、窒素下−7℃〜−15℃に冷却した。これに先に調製した溶液Aを滴下した。この温度で1.5時間撹拌した後、析出晶を濾過し、水洗して、固体を少量の酢酸エチルで洗浄し、6−クロロ−2−シアノ−4−メチルピリジンを得た。
淡褐色固体、m.p.96〜97℃、収量6.88g、収率53.7%。
IR KBr cm−1:3082,2248,1596,1446,1398,1188,870
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.4(3H,s,CH),7.3(1H,s,ピリジン環 H)7.4(1H,s,ピリジン環 H)
▲4▼:6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−8)]の合成
6−クロロ−2−シアノ−4−メチルピリジン(1.2g、7.86mmol)を濃塩酸(7ml)中で100℃において30分間加熱撹拌した。その後、反応液を水(30ml)で希釈し、析出物を濾取し、水洗し、乾燥して、6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸を得た。
白色固体、m.p.127〜128℃、収量1.13g、収率84.5%。
IR KBr cm−1:3556,1701,1605,1401,1314,1233,1164
▲5▼:6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルの合成
6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸(1g、5.83mmol)を、触媒としてDMF(0.05g)を含むベンゼン(15ml)に懸濁し、これに塩化チオニル(3.46g、5.83mmol)を加え、1時間加熱還流した。
その後過剰の塩化チオニルとベンゼンを減圧留去し、残査を乾燥ジクロロメタン(15ml)に溶かした。この溶液を、フェノール(0.57g、5.83×1.05mmol)とトリエチルアミン(0.65g,5.83×1.1mmol)を含むジクロロメタン溶液(10ml)に水冷下滴下した。1時間撹拌した後、反応液に希塩酸水(30ml)を加えて分配した。
有機層を分離し、飽和食塩水で洗浄して硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで溶媒を留去し、6−クロロ−4−メチル−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルを得た。
白色固体、m.p.95〜96℃、収量1.2g、収率84%。
IR KBr cm−1:3514,1758,1599,1494,1293,1188,1164,1095,867,732
参考例14
4−メチル−6−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステル[式(IV):Y=4−CH、6−OCH、Z=H]の合成
▲1▼:2−シアノ−4−メチル−6−メトキシピリジンの合成
乾燥DMF(10ml)に乾燥メタノール(4ml)を加え、これに水素化ナトリウム(0.524g、60% in mineral oil、13.1mmol)を添加した。発泡終了後、6−クロロ−2−シアノ−4−メチルピリジン(2g、13.1mmol)を含む乾燥DMF溶液(10ml)を加えた。そして100℃で5時間撹拌し、反応液を水(40ml)に注いだ。析出固体を濾取水洗し、水層を酢酸エチルで抽出した。析出物と抽出物を併せてシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:5)にて精製し固体を得た。
白色固体、m.p.98〜100℃、収量0.77g、収率39.7%
IR KBr cm−1:2962,2260,1620,1566,1476,1359,1209,1062,861,660
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.3(3H,s,CH),3.8(3H,s,OCH),6.6(1H,s,ピリジン環 H),7.0(1H,s,ピリジン環 H)
▲2▼:4−メチル−6−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルの合成
2−シアノ−4−メチル−6−メトキシピリジン(0.76g、5.1mmol)に濃塩酸(5ml)を加え、1時間100℃で撹拌した。その後反応液を減圧で留去し、析出する固体を濾取し、水洗し、乾燥して、4−メチル−6−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸[化合物(II−6)](0.85g)を得た。これを、触媒として、乾燥DMF(0.05g)を含む乾燥ベンゼン(20ml)に懸濁した混合物に加え、これに塩化チオニル(3g、5.1×5mmol)を加え1時間還流した。
そして過剰のチオニルクロライドと溶媒を留去し、残留物に乾燥ジクロロメタン4mlを加えた。この溶液を、フェノール(0.48g、5.1mmol)とトリエチルアミン(0.56g、5.1×1.1mmol)を含む乾燥ジクロロメタン溶液(10ml)に水冷下滴下した。室温で1.5時間撹拌した後、反応液に5%塩酸水(20ml)を加えて分配し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。
溶媒を留去した後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:10)にて精製し、4−メチル−6−メトキシ−2−ピリジンカルボン酸フェニルエステルを得た。
淡黄色液体、収量0.39g、収率31.4%。
IR NaCl liq. film cm−1:1743,1620,1569,1497,1470,1362,1278,1242,1197,1056,738
H−NMR(60MHz,CDCl,δ):2.3(3H,s,CH),3.9(3H,s,OCH),6.5〜6.8(1H,s,ピリジン環 H),6.8〜7.3(5H,m,芳香環 H×5,7.51H,s,ピリジン環H)
次に、製剤例と試験例を示すが、担体(希釈剤)及び助剤、その混合比及び有効成分は広い範囲で変更し得るものである。
各製剤例の「部」は重量部を表す。
製剤例1(水和剤)
化合物(I−222) 50部
リグニンスルホン酸ナトリウム 5部
アルキルスルホン酸ナトリウム 3部
珪藻土 42部
を混合粉砕し、水和剤とし、水で希釈して使用する。
製剤例2(乳剤)
化合物(I−8) 25部
キシレン 65部
ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル 10部
を均一に混合し乳剤とし、水で希釈して使用する。
製剤例3(粒剤)
化合物(I−164) 8部
ベントナイト 40部
クレー 45部
リグニンスルホン酸カルシウム 7部
を均一に混合し、さらに水を加えて練り合わせ、押し出し式造粒機で粒状に加工して粒剤として使用する。
試験例1
茎葉処理による殺草効果試験
上記製剤例の水和剤およびそれと同様にして作製された他の水和剤を所定濃度に調整した。得られた供試化合物の薬液を、ポットで生育させたアオゲイトウ、コセンダングサ、ノハラガラシ、ハコベ、イヌホウズキ、シロザ、イヌタデ、イチビ、セイヨウヒルガオ、ヤエムグラ、カミツレ、フラサバソウ、エノコログサ(各供試植物とも1葉〜2葉の時)の茎葉部に、1kg/ha相当量散布した。散布14日後に、次の基準で除草効果を評価した。
評価基準
1:30%未満の阻害、
2:30%以上〜50%未満の阻害、
3:50%以上〜70%未満の阻害、
4:70%以上〜90%未満の阻害、
5:90%以上の阻害。
それらの結果を表5に示す。
Figure 0004594574
[産業上の利用可能性]
本発明の、上記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体は、低薬量で確実な除草効果を示し、かつ、作物と雑草間に選択性を示す。
したがって、この化合物を有効成分として含有する本発明の除草剤は、例えば、コムギ、イネ、トウモロコシ、ダイズ等の重要作物中の双子葉雑草および単子葉雑草を、発芽前または発芽後に防除するのに特に適している。
また、本発明の除草剤は、畑地、水田、果樹園等の農耕地の他、グランド、工場敷地等の非農耕地の雑草の防除にも使用することができる。

Claims (4)

  1. 下記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体。
    Figure 0004594574
    [式中、Xは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、(C1〜C4アルコキシ)カルボニル基、(4〜6員含酸素飽和複素環)オキシカルボニル基、(ジC1〜C4アルキルアミノ)スルホニル基、C1〜C4アルキルアミノスルホニル基、[(C1〜C4アルコキシ)(C1〜C4アルキル)アミノ]スルホニル基、C1〜C4アルキルスルホニル基またはニトロ基を示す。
    nは、0〜5の整数を示す。nが2以上の場合には、各Xは同一であっても、相異なってもよい。
    Yは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
    mは、0〜4の整数を示す。mが2以上の場合には、各Yは同一であっても、相異なってもよい。]
  2. 下記式(II)の置換ピコリン酸と、下記式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを反応させて脱水縮合することを特徴とする下記式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の製造方法。
    Figure 0004594574
    [式中、Xは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、(C1〜C4アルコキシ)カルボニル基、(4〜6員含酸素飽和複素環)オキシカルボニル基、(ジC1〜C4アルキルアミノ)スルホニル基、C1〜C4アルキルアミノスルホニル基、[(C1〜C4アルコキシ)(C1〜C4アルキル)アミノ]スルホニル基、C1〜C4アルキルスルホニル基またはニトロ基を示す。
    nは、0〜5の整数を示す。nが2以上の場合には、各Xは同一であっても、相異なってもよい。
    Yは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、アミノ基、C1〜C4アルキルアミノ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
    mは、0〜4の整数を示す。mが2以上の場合には、各Yは同一であっても、相異なってもよい。]
  3. 下記式(IV)の置換ピコリン酸フェニルエステルと、下記式(III)の置換ベンジルスルホンアミドとを、塩基性化合物の存在下に反応させることを特徴とする下記式(I−a)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体の製造方法。
    Figure 0004594574
    [式中、Xは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、(C1〜C4アルコキシ)カルボニル基、(4〜6員含酸素飽和複素環)オキシカルボニル基、ジC1〜C4アルキルアミノスルホニル基、C1〜C4アルキルアミノスルホニル基、[(C1〜C4アルコキシ)(C1〜C4アルキル)アミノ]スルホニル基、C1〜C4アルキルスルホニル基またはニトロ基を示す。
    nは、0〜5の整数を示す。nが2以上の場合には、各Xは同一であっても、相異なってもよい。
    は、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C1〜C4ハロアルコキシ基、C1〜C4アルキルチオ基、C1〜C4ハロアルキルチオ基、ジC1〜C4アルキルアミノ基、C1〜C4アルコキシ−C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルキルチオ−C1〜C4アルキル基またはニトロ基を示す。
    mは、0〜4の整数を示す。mが2以上の時には、各Yは同一であっても、相異なってもよい。
    Zは、ハロゲン原子、C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基またはニトロ基を示す。sは、0〜5の整数を示す。sが2以上の場合には、Zは同一であっても、相異なってもよい。]
  4. 請求項1の式(I)のN−(ベンジルスルホニル)ピコリン酸アミド誘導体を有効成分として含有する除草剤。
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