JP4921093B2 - ミシン - Google Patents
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Description
縫い針を保持して昇降する針棒と、
針板上の被縫製物に対して上方から接した状態で、前記針棒の昇降動作に連動するように所定方向に移動して前記被縫製物を送る上送り足と、
前記被縫製物を前記針板に向けて押さえる押さえ足と、
前記針棒の昇降動作によって前記針板の下方に位置した前記縫い針の上糸を捕捉する釜と、
前記押さえ足を支持する押さえ棒と、
前記押さえ足を移動させるためのアクチュエータと、
前記押さえ足を上昇状態、下降状態、前記押さえ足に対する負荷を無負荷にするための中立状態の各状態に前記アクチュエータを切り替える切替部と、
前記切替部が前記アクチュエータを前記中立状態にした場合、布厚に対応するように前記アクチュエータの一端部及び前記押さえ棒の伝達経路上にある隙間を補正するか、又は前記アクチュエータの突出量を補正する補正手段と、
縫製開始時に、前記アクチュエータにより前記押さえ足を下降状態にして、前記被縫製物を押圧してから、前記中立状態とし、前記被縫製物を貫通した前記上糸を前記釜が捕捉する際に、前記アクチュエータが所定時間前記押さえ足を上昇状態とするように前記切替部を制御する制御部とを備えることを特徴としている。
前記補正手段は、前記押さえ棒に一端部が連結されて、前記アクチュエータの突出量を補正するアクチュエータであることを特徴としている。
前記補正手段は、
前記中立状態時に、前記押さえ棒を上昇させる方向に前記アクチュエータの一端部が移動するように付勢することで、前記伝達経路上の隙間を補正する付勢部材であることを特徴としている。
前記アクチュエータの一端部には、前記押さえ棒を昇降させるための持ち上げレバーが連結されていて、
前記制御部は、縫製時に前記持ち上げレバーが前記押さえ棒に干渉しない位置に当該アクチュエータを移動させるように、前記アクチュエータを制御することを特徴としている。
縫い針を保持して昇降する針棒と、
針板上の被縫製物に対して上方から接した状態で、前記針棒の昇降動作に連動するように所定方向に移動して前記被縫製物を送る上送り足と、
前記被縫製物を前記針板に向けて押さえる押さえ足と、
前記押さえ足を支持する押さえ棒とを備えるミシンにおいて、
ミシン機枠に回動自在に支持された状態で、一端部が前記押さえ棒に連結されて、回動することにより前記押さえ棒を昇降させる連結部と、
前記連結部の他端部が連結されて、前記連結部を回動させる直動機器と、
前記押さえ足を上昇状態、下降状態、前記押さえ足に対する負荷を無負荷にするための中立状態の各状態に前記直動機器を切り替える切替部と、
前記針棒の昇降動作によって前記針板の下方に位置した前記縫い針の上糸を捕捉する釜と、
縫い始めの第1針目に、前記被縫製物を貫通した前記上糸を前記釜が捕捉する際に、前記直動機器が所定時間前記押さえ足を上昇状態にした後、前記中立状態となるように前記切替部を制御する制御部とを備えることを特徴としている。
前記上送り足及び前記押さえ棒に対して互いに逆位相となる上下方向の往復動作をさせる第1動作機構と、
前記上送り足に所定方向の往復動作を行わせる第2動作機構とを備えることを特徴としている。
天秤と前記縫い針の間に配置されて、前記制御部の制御に基づいて前記上糸を把持する把持部を備え、
前記制御部は、前記被縫製物を貫通した前記上糸を前記釜が捕捉する際に、前記上糸を把持するように前記把持部を制御することを特徴としている。
そして、縫製開始時には、アクチュエータにより押さえ足が下降状態とされて、被縫製物を押圧してから、中立状態となり、被縫製物を貫通した上糸を釜が捕捉する際に、アクチュエータが所定時間押さえ足を上昇状態にしているので、上糸を押さえ足が踏んでおらず、縫い始めの上糸端を確実に布の裏側に引き込むことが可能となる。
また、縫い始めの所定区間を除いて直動機器は中立状態となっているので、押さえ足を上下方向に往復動作させる第1動作機構の動作を邪魔することも防止される。
以下、本実施形態に係るミシンについて図を参照に説明する。図1〜図3に示すように、ミシン1には、針板2上の被縫製物に対して上方から接した状態で所定方向、いわゆる被縫製物の送り方向に移動して被縫製物を送る上送り足3と、被縫製物を針板2に向けて上方から押さえる押さえ足4と、上送り足3及び押さえ足4に対して互いに逆位相となる上下方向の往復動作をさせる第1動作機構5と、上送り足3に送り方向の往復動作を行わせる第2動作機構6とが備えられている。
結合部34は昇降自在にミシン機枠に支持されているとともに、図3における左側に向けて延出する延出部35を備えている。延出部35には、回動自在な角コマ36が取り付けられている。
伝達リンク26は、その長手方向が上下方向に沿うように配置されていて、揺動リンク27は、その長手方向が伝達リンク26に対して直交するように配置されている。
把持部45は例えばエアシリンダやソレノイド等の直動機器から構成されている。
釜46は、上軸13と連動して回転し、上軸13が所定の回転角度に回転した際に上糸43を捕捉するようになっている。ここで、上軸13には、釜46が上糸43を捕捉する際の回転角度を検出するためのエンコーダ47(図6参照)が取り付けられている。
その後、揺動リンク27の揺動方向が反転して連結部材19が左側に引き戻されると、押さえ棒16及び押さえ足4が下降して被縫製物上に着地する。この状態から、揺動リンク27が更に左側に引き戻されると、押さえ足4が着地していてこれ以上下降できないために、連結部材19が第3連結位置23を中心として半時計回りに回動し、支持棒9及び上送り足3が上昇する。これにより、押さえ足4と上送り足3とがほぼ逆位相で上下動し、交互に着地して被縫製物を押さえられるようになっている。なお、針棒8は、上送り足3とほぼ同期して上下動するようになっている。
これらのことでポテンションメータを用いない簡単な構成であっても、縫い始めの上糸端を確実に布裏側に引き込むことができる。
例えば、本実施形態では略三角形状の連結部材19を例示して説明したが、上送り足3及び押さえ足4を逆位相で同期させて昇降させるのもであれば連結部材はいかなる形状であってもかまわない。以下、具体例について図を参照にして説明するが、本実施形態のミシンと同一の部分は同一の符号を付してその説明を省略する。
また、連結部材80の下部に位置する2つの頂点部分のうち、送り方向下流側に位置する頂点部分を第3連結位置83、上流側に位置する頂点部分を第4連結位置84とすると、第3連結位置83にはリンク部材33を介して支持棒9が連結されており、第4連結位置84には結合部34を介して押さえ棒16が連結されている。
このように、略三角形状以外の連結部材80,90であっても本発明に適用することが可能である。
次に本発明に係る第2の実施の形態について説明する。なお、以下の説明において第1の実施の形態に係るミシン1と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図11は、第2の実施の形態のミシン1Cの概略構成を表す斜視図である。この図11に示すようにミシン1Cの持ち上げレバー37cは、その一端部が結合部34の延出部35から離間していて、持ち上げレバー37cが回動することにより、一端部と延出部35とが接離するようになっている。
また、ポジション87bの状態である場合には、圧縮空気源65からの空気はPポートにより遮断されて、エアシリンダ38c内へは空気が流入しない。このとき、Aポート、Bポートは大気開放状態となっているのでエアシリンダ38c内部ではバネ86が伸張してピストンロッド39を後退させる(図14参照)。以下、この状態を中立状態という。
そして、ポジション87cの状態である場合には、圧縮空気源65からの空気はロッド側の出入口52cを介してエアシリンダ38cのロッド側の空間38e内に流入する。このとき、ピストンロッド39は後退して、ヘッド側の空間38d内の空気はAポートから排出される(図15参照)。以下、この状態を後退状態という。
制御部70は、切替弁87のソレノイド85を制御し、圧縮空気源65からの空気によりエアシリンダ38cを前進状態にすると、図11に示すようにピストンロッド39の伸張に伴って持ち上げレバー37cが図における時計回りに回動する。これにより結合部34及び連結部材19が下降して、当該連結部材19に連結された上送り足3及び押さえ足4も下降する(下降状態)。
また、この区間S7の場合には、バネ86の付勢力により持ち上げレバー37cから上送り足3及び押さえ足4に作用する力よりも、バネ16aの付勢力により上送り足3及び押さえ足4に作用する力の方が大きくなるように設定されているために、押さえ足4が被縫製物の上面に接触したままとなる。しかしながら、バネ86の付勢力が持ち上げレバー37c、押さえ棒16を介して押さえ足4に作用しているので、その付勢力だけ押さえ足4による押さえ圧は減少する。
ここで、押さえ足4による押さえ圧は、縫製運転時に効力を発揮させうる値であるために、縫製運転開始前の現段階では若干の押さえ圧減少は問題にならない範囲となる。
そして、縫製開始時には、エアシリンダ38cにより押さえ足4が下降状態とされて、被縫製物を押圧してから、中立状態となり、被縫製物を貫通した上糸43を釜46が捕捉する際に、エアシリンダ38cが所定時間押さえ足4を上昇状態にしているので、上糸43を押さえ足4が踏んでおらず、縫い始めの上糸端を確実に布の裏側に引き込むことが可能となる。
例えば、第2の実施の形態では、本発明に係る付勢部材としてのバネ86がエアシリンダ38c内に内蔵されている場合を例示して説明したが、付勢部材はエアシリンダの外部に設けられていてもよい。図19は、付勢部材としてのバネ86dがエアシリンダ38fの外部に配置されている場合の一例を表す斜視図である。この図19に示すように、バネ86dは、エアシリンダ38fの進退方向に沿うように、エアシリンダ38fのヘッド側端部が固定されるフレーム95と、持ち上げレバー37dの他端部とに掛け渡されている。これによって、図20に示すようにエアシリンダ38fには付勢部材は内蔵されていなくとも、バネ86dは中立状態時に、押さえ棒16を上昇させる方向に持ち上げレバー37dの一端部が移動するように持ち上げレバー37dを付勢することになる。
また、直動式のエアシリンダ38cでなくとも、回転式のエアシリンダであってもよい。
また、第1の実施の形態では、エアシリンダ38のロッド39が持ち上げレバー37を介して押さえ棒16に連結されているが、これに代えて押さえ棒16に直接、直動式エアシリンダのロッド端を連結してもよい。
また、第2の実施の形態では、エアシリンダ38cのロッドが持ち上げレバー37cに連結されていて、この持ち上げレバー37cの一端部が押さえ棒16に連結可能となっているが、これに代えてエアシリンダ38cのロッド自体を、直接押さえ棒16に当接させることも可能である。
2 針板
3 上送り足
4 押さえ足
5 第1動作機構
6 第2動作機構
7 縫い針
8 針棒
9 支持棒
10 送り歯
12 挿通孔
13 上軸
14 偏心カム
15 リンク
16 押さえ棒
18 揺動機構
19 連結部材
24 ミシンモータ
25 揺動軸
26 伝達リンク
27 揺動リンク
33 リンク部材
34 結合部
36 角コマ
37 持ち上げレバー(連結部、補正手段)
38 エアシリンダ(補正手段)
39 ピストンロッド
43 上糸
44 天秤
45 把持部
46 釜
47 エンコーダ
55,56 単動ソレノイド
57 第1切替弁(切替部)
58 第2切替弁(切替部)
61,62 排出口
65 圧縮空気源
70 制御部
Claims (7)
- 縫い針を保持して昇降する針棒と、
針板上の被縫製物に対して上方から接した状態で、前記針棒の昇降動作に連動するように所定方向に移動して前記被縫製物を送る上送り足と、
前記被縫製物を前記針板に向けて押さえる押さえ足と、
前記針棒の昇降動作によって前記針板の下方に位置した前記縫い針の上糸を捕捉する釜と、
前記押さえ足を支持する押さえ棒と、
前記押さえ足を移動させるためのアクチュエータと、
前記押さえ足を上昇状態、下降状態、前記押さえ足に対する負荷を無負荷にするための中立状態の各状態に前記アクチュエータを切り替える切替部と、
前記切替部が前記アクチュエータを前記中立状態にした場合、布厚に対応するように前記アクチュエータの一端部及び前記押さえ棒の伝達経路上にある隙間を補正するか、又は前記アクチュエータの突出量を補正する補正手段と、
縫製開始時に、前記アクチュエータにより前記押さえ足を下降状態にして、前記被縫製物を押圧してから、前記中立状態とし、前記被縫製物を貫通した前記上糸を前記釜が捕捉する際に、前記アクチュエータが所定時間前記押さえ足を上昇状態とするように前記切替部を制御する制御部とを備えることを特徴とするミシン。 - 請求項1記載のミシンにおいて、
前記補正手段は、前記押さえ棒に一端部が連結されて、前記アクチュエータの突出量を補正するアクチュエータであることを特徴とするミシン。 - 請求項1記載のミシンにおいて、
前記補正手段は、
前記中立状態時に、前記押さえ棒を上昇させる方向に前記アクチュエータの一端部が移動するように付勢することで、前記伝達経路上の隙間を補正する付勢部材であることを特徴とするミシン。 - 請求項3記載のミシンにおいて、
前記アクチュエータの一端部には、前記押さえ棒を昇降させるための持ち上げレバーが連結されていて、
前記制御部は、縫製時に前記持ち上げレバーが前記押さえ棒に干渉しない位置に当該アクチュエータを移動させるように、前記アクチュエータを制御することを特徴とするミシン。 - 縫い針を保持して昇降する針棒と、
針板上の被縫製物に対して上方から接した状態で、前記針棒の昇降動作に連動するように所定方向に移動して前記被縫製物を送る上送り足と、
前記被縫製物を前記針板に向けて押さえる押さえ足と、
前記押さえ足を支持する押さえ棒とを備えるミシンにおいて、
ミシン機枠に回動自在に支持された状態で、一端部が前記押さえ棒に連結されて、回動することにより前記押さえ棒を昇降させる連結部と、
前記連結部の他端部が連結されて、前記連結部を回動させる直動機器と、
前記押さえ足を上昇状態、下降状態、前記押さえ足に対する負荷を無負荷にするための中立状態の各状態に前記直動機器を切り替える切替部と、
前記針棒の昇降動作によって前記針板の下方に位置した前記縫い針の上糸を捕捉する釜と、
縫い始めの第1針目に、前記被縫製物を貫通した前記上糸を前記釜が捕捉する際に、前記直動機器が所定時間前記押さえ足を上昇状態にした後、前記中立状態となるように前記切替部を制御する制御部とを備えることを特徴とするミシン。 - 請求項1〜5の何れか一項に記載のミシンにおいて、
前記上送り足及び前記押さえ棒に対して互いに逆位相となる上下方向の往復動作をさせる第1動作機構と、
前記上送り足に所定方向の往復動作を行わせる第2動作機構とを備えることを特徴とするミシン。 - 請求項1〜6の何れか一項に記載のミシンにおいて、
天秤と前記縫い針の間に配置されて、前記制御部の制御に基づいて前記上糸を把持する把持部を備え、
前記制御部は、前記被縫製物を貫通した前記上糸を前記釜が捕捉する際に、前記上糸を把持するように前記把持部を制御することを特徴とするミシン。
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