JP2002085874A - 偏平縫いミシン - Google Patents

偏平縫いミシン

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JP2002085874A
JP2002085874A JP2000283687A JP2000283687A JP2002085874A JP 2002085874 A JP2002085874 A JP 2002085874A JP 2000283687 A JP2000283687 A JP 2000283687A JP 2000283687 A JP2000283687 A JP 2000283687A JP 2002085874 A JP2002085874 A JP 2002085874A
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Masao Ito
正夫 伊藤
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Aisin Corp
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Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安価な構造を押さえフットに設けるだけで、縫
製物の送りの際の曲がりを低減することができ、縫製物
に形成される縫い目の曲がり防止に有利であり、縫製品
質を向上させ得るのに有利な偏平縫いミシンを提供す
る。 【解決手段】偏平縫いミシンは、針13が取り付けられ
る針棒14と、針板2と、針挿通穴に対して縫製物送り
方向における前側に設けられ縫製物を送る前送り歯3
と、縫製物送り方向(矢印A方向)における後側に設け
られ縫製物を送る後送り歯4と、押さえ棒5と、押さえ
フット6とを有する。押さえフット6は、押さえ棒5に
取り付けられ針板2上の縫製物を押さえる押さえ面63
と、針が挿通される針落ち穴71とをもつ。押さえフッ
ト6は、針落ち穴71と後送り歯4との間に位置して押
さえ面63に設けられ縫製物に対面する逃げ凹部65を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は偏平縫いミシンの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】偏平縫いミシンは、針が取り付けられる
針棒と、縫製時に針が挿通される針挿通穴をもつ針板
と、針挿通穴に対して縫製物送り方向における前側に設
けられ縫製物を送る前送り歯と、針挿通穴に対して縫製
物送り方向における後側に設けられ縫製物を送る後送り
歯と、前送り歯及び後送り歯に連動して昇降する押さえ
棒と、押さえ棒に取り付けられ針板上の縫製物を押さえ
る押さえ面をもつ押さえフットとを有する(特開平1−
128770号公報、1989年9月1日公開)。図1
2(A)(B)に示すように、上記公報に係る押さえフ
ット600には複数の針落ち穴601〜603からなる
針落ち穴群604が形成されている。この針落ち穴60
1〜603は針板の針挿通穴に対面する。上記公報に係
る押さえフット600によれば、押さえフット600の
うち縫製物の縫い目に直接的に触れる下面610ではな
く、下面610に背向する上面620側に浅溝630が
形成されている。
【0003】このように浅溝630は押さえフット60
0の上面620側に形成されているものである。しかも
浅溝630は縫製物送り方向である矢印A方向と交差す
る方向(矢印B方向)に向けて針落ち穴603から延設
されているものである。よって縫製物に形成された縫い
目自体が浅溝630に直接触れるものではなく、押さえ
フット600と縫製物の縫い目との間の摩擦抵抗を低減
させる作用を奏するものではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記した偏平
ミシンによれば、縫製物によっては、針板上を送られる
縫製物が、押さえフットの下面である押さえ面との間の
摩擦抵抗の影響を受け、縫製物の送りが正規の縫製物送
り方向に対して曲がることがある。この結果、極端な場
合には、図11に示すように、布地等の縫製物300に
形成された縫い目310が、縫製物送り方向である矢印
A方向に対して曲がってしまうことがあり、縫製品質の
更なる向上には限界があった。
【0005】殊に、針板の針挿通穴の後側にはルーパ−
等が配置される等といった内部機構の組付事情の関係
で、後送り歯の配置と前送り歯の配置とが非対称とされ
る場合には、縫製物の送りが正規の縫製物送り方向に対
して曲がる傾向があり、縫製物300に形成された縫い
目310が、縫製物送り方向である矢印A方向に対して
曲がり易い。
【0006】本発明は上記した実情に鑑みてなされたも
のであり、安価な構造を押さえフットに設けるだけで、
縫製物の送りの際の曲がりを低減することができ、縫製
物に形成される縫い目の曲がり防止に有利であり、縫製
品質を向上させ得るのに有利な偏平縫いミシンを提供す
ることを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記した課題
のもとに偏平縫いミシンについて開発をすすめ、押さえ
フットの下面である押さえ面と縫製物の縫い目との摩擦
抵抗が縫い目の曲がりの発生の主たる要因であり、押さ
えフットのうち縫製物を直接的に押さえる押さえ面に、
縫製物に形成された縫い目が逃げ得る空間を有する逃げ
凹部を形成すれば、縫製物を送る際の曲がりを低減で
き、縫製物に形成される縫い目の曲がり防止に有利であ
ることを知見し、この知見に基づいて本発明を完成させ
た。
【0008】即ち、本発明に係る偏平縫いミシンは、針
が取り付けられる針棒と、針が挿通される針挿通穴をも
つ針板と、針挿通穴に対して縫製物送り方向における前
側に設けられ縫製物を送る前送り歯と、針挿通穴に対し
て縫製物送り方向における後側に設けられ縫製物を送る
後送り歯と、前送り歯及び後送り歯に連動して昇降可能
な押さえ棒と、押さえ棒に取り付けられ針板上の縫製物
を押さえる押さえ面と針が挿通される針落ち穴とをもつ
押さえフットとを有する偏平縫いミシンにおいて、押さ
えフットは、針落ち穴と後送り歯との間に位置して押さ
え面に設けられ縫製物に対面する逃げ凹部を有すること
を特徴とするものである。
【0009】押さえフットの逃げ凹部は、針落ち穴と後
送り歯との間に位置して布地等の縫製物に対面する。こ
のため針板上を縫製物送り方向に沿って縫製物が送られ
る際に、押さえフットと縫製物との摩擦抵抗は低減さ
れ、ひいては縫製物の送り抵抗が軽減される。このため
布地などの縫製物の送りの際の曲がりは抑制される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係る偏平ミシンは次の形
態の少なくとも一を採用することができる。・針落ち穴
は針板に縫製物送り方向と交差する方向において複数個
並設されており、押さえフットに形成された逃げ凹部は
少なくとも1個の針落ち穴と後送り歯との間に位置して
設けられている形態を採用することができる。・前送り
歯及び後送り歯は、それぞれ、縫製物送り方向と交差す
る方向において針板の針挿通穴と重複している歯領域
と、針板の針挿通穴と重複していない歯領域とを備えて
いる形態を採用することができる。この場合には、重複
していない歯領域においては、前送り歯と後送り歯とが
針板の針挿通穴を介することなく接近しており、また、
針挿通穴と重複する歯領域においては、前送り歯と後送
り歯との間に針板の針挿通穴が位置している形態を採用
することができる。・一般的には、前送り歯及び後送り
歯が上昇して針板の上面よりも突出すると、前送り歯及
び後送り歯の少なくとも一方により押さえフットは持ち
上げられ、ひいては押さえ棒が上昇する形態を採用する
ことができる。この場合、前送り歯及び後送り歯の前記
一方が針板の上面よりも下方に退出すると、押さえフッ
トは針板の上面まで下降し、ひいては押さえ棒も下降す
る形態とすることができる。・逃げ凹部は、押さえフッ
トの厚み方向に未貫通でも良いし、貫通していても良
い。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について図
1〜図7を参照して説明する。本実施例では縫製物送り
方向を矢印A方向として示し、縫製物送り方向と交差す
る方向を矢印B方向として示す。縫製物送り方向である
矢印A方向の上流側(手前側)を前側とし、縫製物送り
方向である矢印A方向の下流側(向こう側)を後側とす
る。本実施例に係る偏平縫いミシンは、図1、図2に示
すように、ベッドハウジング10及びアームハウジング
11をもつハウジング12と、ハウジング12に内蔵さ
れた図略の針棒駆動機構で駆動され複数の針13が取り
付けられる針棒14と、ベッドハウジング10の上面側
に設けられ針13が挿通される複数の第1針挿通穴21
〜第3針挿通穴23からなる針挿通穴群20をもつ針板
2と、針挿通穴群20に対して縫製物送り方向である矢
印A方向における前側に設けられ縫製物300を送る前
送り歯3と、針挿通穴群20に対して縫製物送り方向に
おける後側に設けられ縫製物300を送る後送り歯4と
を有する。
【0012】このミシンのベッドハウジング10内には
図2に示すように、ルーパー16がルーパー駆動機構1
7により横方向に沿って揺動作動可能に設けられてい
る。ルーパー16は目穴18を有する剣先19を先端部
に備えている。ルーパー16は針13の作動と協働作業
して縫製を行うものである。協働作業時には、図2に示
すように針13に取り付けられた針糸15のループ部分
15cにルーパー16の剣先19が挿通される。
【0013】図3において、前送り歯3はその上部に多
数の山歯3xをもち、昇降及び前進後退を伴って矢印F
方向に沿って揺動作動する。同様に、後送り歯4はその
上部に多数の山歯4xをもち、前送り歯3と同期して昇
降及び前進後退を伴って矢印R方向に揺動作動する。前
送り歯3及び後送り歯4の揺動作動により、針板2上の
縫製物300の送りが行なわれる。
【0014】ミシンは、図3に示すように、前送り歯3
及び後送り歯4に連動して昇降する押さえ棒5と、押さ
え棒5の下端部にフット取付具50により針板2に対面
するように着脱可能に取り付けられ金属製の押さえフッ
ト6とを有する。前送り歯3及び後送り歯4が上昇して
針板2の上面よりも突出すると、前送り歯3及び後送り
歯4により押さえフット6は持ち上げられ、ひいては押
さえ棒5は上昇する。前送り歯3及び後送り歯4が針板
2の上面よりも下方に退出すると、押さえフット6は針
板2の上面まで下降し、ひいては押さえ棒5も下降す
る。押さえフット6は軸52により押さえ棒5に揺動可
能に枢支されている。押さえフット6の先端部には、上
方に曲成して設けられた縫製物案内部61が形成されて
おり、縫製物300を押さえフット6の下方に円滑に案
内できるようにされている。
【0015】図2に示すように、押さえフット6は、針
板2上の縫製物300を押さえる下面である押さえ面6
3と、縫製物送り方向(矢印A方向)に対して交差する
方向に沿って並設された複数(実施例では3個)の第1
針落ち穴71〜第3針落ち穴73からなる針落ち穴群7
0とをもつ。第1針落ち穴71〜第3針落ち穴73は互
いに独立して並設されている。押さえフット6の針落ち
穴群70は、針板2の針挿通穴群20と共に針13が挿
通されるものであるため、針挿通穴群20に対面可能で
ある。
【0016】図4は針板2付近の平面図を示す。図4、
図5に示すように、前送り歯3の配置と後送り歯4の配
置とは非対称である。これについて説明を加える。前送
り歯3は、縫製物送り方向(矢印A方向)と交差する方
向である矢印B方向において針板2の針挿通穴群20と
重複する歯領域3aと、針板2の針挿通穴群20と重複
していない歯領域3bとを備えている。図4、図5に示
すように、後送り歯4は、矢印B方向において針板2の
針挿通穴群20と重複している歯領域4b、4cと、矢
印B方向において針板2の針挿通穴群20と重複してい
ない歯領域4a、4dとを備えている。
【0017】本実施例においては、図5に示すように、
前送り歯3のうち矢印B方向において針挿通穴群20と
重複していない歯領域3bの後端部3brと、後送り歯
4のうち矢印B方向において針挿通穴群20と重複して
いない歯領域4dの前端部4dfとはかなり接近してい
る。この前端部4dfと後端部3brとの間には針板2
の針挿通穴群20が設けられていないためである。これ
に対して、前送り歯3のうち矢印B方向において針挿通
穴群20と重複している歯領域3aと、後送り歯4のう
ち矢印B方向において針挿通穴群20と重複している歯
領域4b、4cとの間には、針板2の針挿通穴群20が
位置している。また図5に示すように、後送り歯4の歯
領域4bは針挿通穴群20の連通穴20mに対して距離
L1離れている。後送り歯4の歯領域4cは針挿通穴群
20の連通穴20mに対して距離L2(L1>L2)離
れている。また図5に示すように後送り歯4の歯領域4
aの縫製物送り方向(矢印A方向)の前側の部位Tに
は、針挿通穴群20は設けられていない。
【0018】上記したように針板2側に設けられている
前送り歯3の配置と後送り歯4の配置とは、矢印B方向
に沿った仮想線に対しても、矢印A方向に沿った仮想線
に対しても、互いに非対称形状とされている。これは主
としてルーパー16等のミシンの内部機構における配置
に起因するものである。
【0019】上記したように前送り歯3の配置と後送り
歯4の配置とは互いに非対称形状とされているため、前
送り歯3と後送り歯4とによる縫製物300の送りは、
厳密な意味では均等ではない。これが縫製物300にお
ける縫い目の曲がりの要因の一つであるとも推察され
る。
【0020】図6は押さえフット6の平面図を示す。図
7は図6のW7−W7線に沿った断面図を示す。図6に
示すように、押さえフット6の下面である押さえ面63
には、縫製物に対面する逃げ凹部65が形成されてい
る。逃げ凹部65はほぼ四角形状をなし、長さLA及び
幅Dをもつ。図6において黒点で示す13は針を意味す
る。図7に示すように、逃げ凹部65は浅い深さhを有
する偏平凹み形状をなしており、縫製物送り方向におけ
る後側に向かうにつれて深さが浅くなる傾斜を有する第
1の傾斜面66と、縫製物送り方向における前側に向か
うにつれて深さが浅くなる傾斜を有する第2の傾斜面6
7と、第1の傾斜面66と第2の傾斜面67との間に延
設された平坦面68とを有する。深さhは逃げ凹部65
の平坦面68の長さ方向において均一である。
【0021】図6から理解できるように、押さえフット
6に形成された逃げ凹部65は、矢印A方向において、
押さえフット6の複数の針落ち穴群70のうちの第1針
落ち穴71及び第2針落ち穴72の後側に形成されてい
る。すなわち図6に示すように、逃げ凹部65は押さえ
フット6の針落ち穴群70のうち第1針落ち穴71には
直接対面し、第2針落ち穴72にはなかば対面するもの
の、第3針落ち穴73には対面していない。
【0022】この結果、針板2の要部平面図を示す図5
でみれば、押さえフット6の逃げ凹部65は、針板2の
針挿通穴群20のうち第1針挿通穴21には直接対面
し、第2針挿通穴22にはなかば対面するものの、第3
針挿通穴23には対面していない。更に換言すると、押
さえフット6の逃げ凹部65は、矢印A方向において針
板2の第1針挿通穴21の後側(矢印A方向の下流
側)、第2針挿通穴22の後側(矢印A方向の下流側)
に位置するように形成されている。再び換言すれば、押
さえフット6の逃げ凹部65は、矢印A方向において、
針板2の第1針挿通穴21、第2針挿通穴22と後送り
歯4の歯領域4a、4bとの間に配置されている。
【0023】本実施例では、縫製の際には、針棒14と
共に複数(本実施例では3個)の針13が連動して昇降
する。また前送り歯3及び後送り歯4の昇降作動に伴
い、押さえフット6が昇降し、ひいては押さえ棒5が昇
降する。更にルーパー16との協働作業により針板2の
第1針挿通穴21〜第3針挿通穴23にて縫製物300
に縫い目310が形成される。このとき前送り歯3及び
後送り歯4の同期した揺動作動により縫製物300が矢
印A方向に送られる。このとき縫製物300と押さえフ
ット6との間における摩擦抵抗の影響で、縫製物300
の送りの曲がりが生じるおそれがある。
【0024】この点本実施例においては、押さえフット
6のうち縫製物300と対面する下面である押さえ面6
3に、縫製物300に形成された縫い目310が逃げ得
る逃げ空間となる逃げ凹部65が形成されている。この
ため、針板2上で縫い目310が形成された縫製物30
0と押さえフット6との間の摩擦抵抗は軽減される。こ
のため、針板2の上面に沿って送られる縫製物300
は、逃げ凹部65が形成されていない場合に比較して、
送りの際に曲がりにくくなる。故に縫製の際に、図10
に示すように縫製物300の縫い目310が目標どおり
真っ直ぐとなり、縫い目310の曲がりを防止でき、縫
製品質を向上させ得る。
【0025】本実施例においては、図6に示すように、
逃げ凹部65は、押さえフット6の複数の針落ち穴群7
0のうちの第1針落ち穴71及び第2針落ち穴72の後
側に形成されているものの、第3針落ち穴73の後側に
は形成されていない。この場合であっても、縫製物30
0と押さえフット6との間におけるトータルの摩擦抵抗
を軽減できるため、縫製時における縫製物300の送り
際の曲がりは抑制される。なお、事情が許せば、図示は
しないものの、逃げ凹部65は、押さえフット6の複数
の針落ち穴群70の全体の後方に形成することもでき
る。
【0026】更に本実施例においては、押さえフット6
の下面である押さえ面63に逃げ凹部65を形成すると
いう簡単で安価な構造で上記した効果を実現できる。ま
た逃げ凹部65は押さえフット6の厚み方向に未貫通で
あるため、逃げ凹部65を形成する壁部分65sの強度
も確保されるため、押さえフット6全体の強度を確保で
き、押さえフット6を構成する材質の選択の自由度を拡
大できる。
【0027】(他の例)図8は他の実施例の要部を示
す。この実施例は前記した実施例と基本的には同様の構
成、作用効果を奏する。この実施例に係る押さえフット
6の逃げ凹部65Bは、押さえフット6の厚み方向に貫
通している。この実施例においても、前記した実施例と
同様に、針板2と押さえフット6の間の縫製物300に
作用する摩擦抵抗が逃げ凹部65Bにより低減される。
このため、針板2の上面に沿って送られる縫製物は、逃
げ凹部65Bが形成されていない場合に比較して、曲が
りにくくなり、縫製物に形成される縫い目の曲がりを抑
制するのに有利となる。
【0028】図9は別の実施例の要部を示す。この実施
例も前記した実施例と基本的には同様の構成、作用効果
を奏する。ミシンの内部機構の関係により、この例に係
る押さえフット6の逃げ凹部65Cは、第1針落ち穴7
1、第2針落ち穴72の後方ばかりではなく、第3針落
ち穴73の後方(矢印A方向の下流側)にも形成されて
いる。この実施例においても、前記した実施例と同様
に、針板2と押さえフット6の間の縫製物に作用する摩
擦抵抗は逃げ凹部65Cにより低減される。このため、
針板2の上面に沿って送られる縫製物は、逃げ凹部65
Cが形成されていない場合に比較して、曲がりにくくな
り、縫製物300に形成される縫い目の曲がりを抑制す
るのに有利となる。
【0029】その他、本発明は上記し且つ図面に示した
実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施できるものである。実施例
に表れる部材の名称、部材を修飾する語句は、一部であ
っても請求項に記載できるものである。
【0030】(付記)上記した記載から次の技術的思想
も把握できる。 ・前送り歯及び後送り歯に連動して昇降する押さえ棒に
取り付けられ針板上の縫製物を押さえる押さえフットで
あって、縫製物に対面する押さえ面と、針が挿通される
針落ち穴と、針落ち穴と後送り歯との間に位置して押さ
え面に設けられ縫製物に対面する逃げ凹部とを有するこ
とを特徴とする偏平縫いミシン用押さえフット。 ・針が取り付けられる針棒と、針が挿通される針挿通穴
をもつ針板と、針挿通穴に対して縫製物送り方向におけ
る前側に設けられ縫製物を送る前送り歯と、針挿通穴に
対して縫製物送り方向における後側に設けられた縫製物
を送る後送り歯と、前送り歯及び後送り歯に連動して昇
降する押さえ棒と、押さえ棒に取り付けられ針板上の縫
製物を押さえる押さえ面と針が挿通される針落ち穴とを
もつ押さえフットとを有する偏平縫いミシンにおいて、
押さえフットの押さえ面には、縫製物送り方向において
針落ち穴の後側に位置するように、縫製物に対面する逃
げ凹部が設けられていることを特徴とする偏平縫いミシ
ン。 ・縫製物送り方向に沿った仮想線、及び、縫製物送り方
向と交差する方向に沿った仮想線の少なくとも一方に対
して、針板に設けられた前送り歯と後送り歯とは互いに
非対称であることを特徴とする各請求項に係る偏平縫い
ミシン。 ・針が取り付けられる針棒と、縫製時に針が挿通される
針挿通穴をもつ針板と、針挿通穴に対して縫製物送り方
向における前側に設けられ縫製物を送る前送り歯と、針
挿通穴に対して縫製物送り方向における後側に設けられ
縫製物を送る後送り歯と、前送り歯及び後送り歯に連動
して昇降し且つ針板上の縫製物を押さえる押さえ面と針
が挿通される針落ち穴とをもつ押さえフットと、押さえ
フットに連結された押さえ棒とを有する偏平縫いミシン
において、押さえフットは、針落ち穴と後送り歯との間
に位置して押さえ面に設けられ縫製物に対面する逃げ凹
部を有することを特徴とする偏平縫いミシン。
【0031】
【発明の効果】本発明に係る偏平縫いミシンによれば、
押さえフットの逃げ凹部は、針落ち穴と後送り歯との間
に位置して縫製物に対面する。このため針で縫製された
縫製物が針板上を送られる際に、縫製物は、押さえフッ
トの下面である押さえ面との間の摩擦抵抗が軽減され
る。このため縫製物の送り抵抗が軽減される。この結
果、縫製物の送りの曲がり防止に有利であり、故に縫製
物に形成された縫い目の曲がり防止に有利であり、縫製
品質を向上させ得る。しかも押さえフットに逃げ凹部を
形成するという簡単で安価な構造で上記した効果を実現
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ミシンの全体図である。
【図2】ミシンの要部を示す斜視図である。
【図3】ミシンの要部を示す側面図である。
【図4】前送り歯及び後送り歯を有する針板の平面図で
ある。
【図5】前送り歯及び後送り歯を有する針板の主要部の
平面図である。
【図6】押さえフットの平面図である。
【図7】押さえフットの断面図である。
【図8】他の実施例に係り、押さえフットの平面図であ
る。
【図9】別の他の実施例に係り、押さえフットの平面図
である。縫製物に形成された縫い目を示す平面図であ
る。
【図10】縫製物に形成された縫い目を示す平面図であ
る。
【図11】従来技術に係り、縫製物に形成された縫い目
を示す平面図である。
【図12】従来技術に係り、(A)は押さえフットの平
面図であり、(B)は押さえフットの断面図である。
【符号の説明】
図中、10はハウジング、13は針、14は針棒、2は
針板、21〜23は針挿通穴、20は針挿通穴群、30
0は縫製物、3は前送り歯、4は後送り歯、6は押さえ
フット、63は押さえ面、65は逃げ凹部、70は針落
ち穴群、71は第1針落ち穴、72は第2針落ち穴、7
3は第3針落ち穴を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】針が取り付けられる針棒と、縫製時に前記
    針が挿通される針挿通穴をもつ針板と、前記針挿通穴に
    対して縫製物送り方向における前側に設けられ縫製物を
    送る前送り歯と、前記針挿通穴に対して縫製物送り方向
    における後側に設けられ縫製物を送る後送り歯と、前記
    前送り歯及び前記後送り歯に連動して昇降可能な押さえ
    棒と、前記押さえ棒に取り付けられ前記針板上の縫製物
    を押さえる押さえ面と前記針が挿通される針落ち穴とを
    もつ押さえフットとを有する偏平縫いミシンにおいて、 前記押さえフットは、前記針落ち穴と前記後送り歯との
    間に位置して前記押さえ面に設けられ縫製物に対面する
    逃げ凹部を有することを特徴とする偏平縫いミシン。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記押さえフットに形
    成された前記針落ち穴は、前記針板に縫製物送り方向と
    交差する方向において複数個並設されており、前記押さ
    えフットに形成された前記逃げ凹部は、少なくとも1個
    の前記針落ち穴と前記後送り歯との間に位置しているこ
    とを特徴とする偏平縫いミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101003928B (zh) * 2006-01-16 2012-07-04 重机公司 缝纫机

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