JP2000325683A - ミシンの鳥の巣防止装置 - Google Patents

ミシンの鳥の巣防止装置

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JP2000325683A
JP2000325683A JP11138478A JP13847899A JP2000325683A JP 2000325683 A JP2000325683 A JP 2000325683A JP 11138478 A JP11138478 A JP 11138478A JP 13847899 A JP13847899 A JP 13847899A JP 2000325683 A JP2000325683 A JP 2000325683A
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thread
needle
cloth
upper thread
sewing machine
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Tsutomu Imai
力 今井
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Juki Corp
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    • D05B65/00Devices for severing the needle or lower thread
    • D05B65/06Devices for severing the needle or lower thread and for disposing of the severed thread end ; Catching or wiping devices for the severed thread
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B29/00Pressers; Presser feet
    • D05B29/06Presser feet
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B37/00Devices incorporated in sewing machines for slitting, grooving, or cutting
    • D05B37/04Cutting devices
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B65/00Devices for severing the needle or lower thread
    • D05B65/02Devices for severing the needle or lower thread controlled by the sewing mechanisms

Abstract

(57)【要約】 【課題】 効果的に鳥の巣を防止可能なミシンの鳥の巣
防止装置を提供する。 【解決手段】 糸切り装置50,52を備えた本縫いミ
シンにおいて、布と釜の間に設けられ、第1針目に布裏
面に貫通した上糸端部を保持する上糸端部保持部材5
6,58を備えることを特徴とするミシンの鳥の巣防止
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はミシンの鳥の巣防止
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】縫製終了時、針板と釜との間で上糸と下
糸を切断する糸切り機構は従来から公知である。図12
および図13は一般的な糸切り機構付きミシンの縫製開
始前および縫製途中の縫製物の断面図である。図12に
おいて、針2の針穴4から先に上糸6がある程度の長さ
(通常は30mm〜40mm)が残る状態でミシンが停
止する。これは、縫い始めの目飛びやスッポ抜け(針穴
4から上糸6が抜けてしまう現象)を防止するためにあ
る程度以上の上糸残り長さが必要なためであり、糸切り
機構付きミシンにおいては、上糸が十分な長さで残るよ
うに糸切り機構を構成している。
【0003】縫製が開始されると、図13のように1針
目で布8の裏側に貫通した上糸6は、2針目、3針目・
・・と縫製されるにしたがって、これらの縫目に絡まっ
てしまい、非常に見栄えが悪くなる。これは、縫い始め
に上糸を長く残したことにより生じる副作用としての現
象で、鳥の巣と呼ぶ。なお、図において10は下糸であ
る。
【0004】この問題点を解決するため、上糸端部保持
装置が提案されている。このような装置を用いると、縫
い始めに上糸6が他の縫目に絡まることなく、図14の
ような仕上がりとなる。図15および図16はこのよう
な上糸端部保持装置の一例を示す図で、特公平7−59
268号公報に開示されている装置である。
【0005】図において、針板12の上に布8が配置さ
れている。上下動する針2によって貫通される布8は、
押え足14によって針2と共に上へ持ち上がらないよう
に押えられている。軸16の回りを回動可能なアーム1
8の先端には上糸捕捉部材20と板ばね22が取付けら
れている。
【0006】糸切りを行うまでは、図15に示すよう
に、上糸捕捉部材20は針2から離れた退避位置に退避
している。糸切り動作が終了すると、アーム18が回転
して上糸捕捉部材20は図16の一点鎖線で示す捕捉位
置まで移動し、その後アーム18は逆方向へ回転して図
15に示した退避位置へ戻る。上糸捕捉部材20の先端
はカギ状になっており、この往復運動により針先に残っ
た上糸を捕捉可能なようにされている。板ばね22は上
糸捕捉部材20と当接するように設けられているため、
図15の退避位置へ戻った時、上糸捕捉部材20と板ば
ね22の間で上糸の糸端を保持している。
【0007】縫製が開始される直前に、上糸捕捉部材2
0が回転し、針落ちに近い図16の実線の待機位置へ移
動し、その後、縫製が開始される。この時も上糸は保持
されたままである。2〜3針の縫製が進み、上糸が確実
に下糸と絡み合うと、上糸捕捉部材20は図15の退避
位置へ戻り、この間に上糸捕捉部材20と板ばね22の
位相差によるずれにより上糸が開放され上糸捕捉部材2
0から離れる。以上のように、布裏に鳥の巣ができず、
しかも布上に残る上糸を短くすることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
ような従来の上糸端部保持装置には、以下のような問題
点があった。
【0009】本縫いミシンには、針落ち付近の布8を押
えるために、押え機構が設けられている。例えば図1
5,図16の場合は押え足14によって布8を押えてお
り、上記した上糸端部保持装置のように布8の上側から
上糸6を捕捉する構成の場合には、上糸捕捉部材20の
待機位置を針落ちへ近付け過ぎるとこの押え足14に接
触してしまう。このため、押え足14と接触しない位置
までしか上糸捕捉部材20を針落ちへ近付けることがで
きない。従って、布8の上には必ず20mm程度の上糸
6が残ってしまい、縫製後に作業者がこの残った上糸6
を切り取る作業(糸つみ)が必要となり、多大な労力と
時間が要求されることとなる。また、靴や鞄などの表面
に飾り縫いを行う場合、表に上糸6の上端が残っている
と、製品として見栄えが悪い。このような場合には縫製
後に、作業者が表側に残った上糸6を裏側に引っ張り出
し、表側から糸端が見えないようにする作業が必要とな
り、多大な労力と時間を要する。
【0010】閂止めミシンや、刺繍ミシン等において
は、布を押えるための押え機構として、布を保持しなが
ら針位置に対して水平移動可能な押え枠が設けられてい
る。このようなミシンにおいては、縫製する模様や縫製
物の種類により、押え枠の形状が異なったり、縫製開始
時における針と押え枠の位置関係が異なったるする。従
って、上記した上糸端部保持装置のように布8の上側か
ら上糸6を捕捉する構成のものをこのようなミシンに用
いる場合には、縫製工程が変わる毎に針落ち近くで上糸
を保持する上糸捕捉部材20の待機位置の位置調整を行
わなければならず、多大な労力と、時間とを要すること
になる。
【0011】上糸捕捉部材によって上糸を保持する際の
保持力は微妙な調整を必要とする。例えば、上記のよう
な構成の上糸端部保持装置の場合、1針目の上糸を釜が
布裏側へ引き込む力とのバランスをとる必要がある。し
かしながら糸の種類や縫製条件によって、1針目の上糸
を釜が布裏側へ引き込む力は様々である。従来のような
板ばね22のような弾性体で上糸を保持する機構では、
1針目で上糸を保持しきれず、結局鳥の巣ができてしま
ったり、これを防ぐために弾性体を強力なものに変える
と、上糸捕捉部材20が退避位置に戻った際にも上糸端
が離れず逆に布を引っ張ってしまい、縫製物にしわがで
きてしまう等の問題点があった。
【0012】従って本発明の一般的な目的は、効果的に
鳥の巣を防止可能なミシンの鳥の巣防止装置を提供する
ことにある。
【0013】本発明の他の目的は、布押え機構の位置や
形状に応じて上糸捕捉部材の位置調整等を行う必要のな
いミシンの鳥の巣防止装置を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、上糸を針落ちに非常
に近い位置で捕捉することにより、布裏に残る上糸端部
の長さを非常に短くすることが可能なミシンの鳥の巣防
止装置を提供することにある。
【0015】更に本発明の他の目的は、上糸を保持する
際の保持力を容易に調整可能なミシンの鳥の巣防止装置
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、糸切り装置を備えた本縫いミシン
において、布と釜の間に設けられ、第1針目に布裏面に
貫通した上糸端部を保持する上糸端部保持部材を備える
ことを特徴とするミシンの鳥の巣防止装置が提供され
る。布と釜の間で上糸端部を保持するので、上糸を針落
ちに非常に近い位置で捕捉することができ、布裏に残る
上糸端部の長さを非常に短くすることが可能となる。ま
た、布押え機構の位置や形状に応じて上糸捕捉部材の位
置調整等を行う必要がない。
【0017】前記上糸端部保持部材は薄板状部材とワイ
ヤー状部材により構成することができる。この場合、針
板と釜の間の僅かな隙間へ取付け可能となる。
【0018】例えば、前記糸切り装置は上糸と下糸のう
ち少なくとも一方を布の下側で切断可能であり、前記上
糸端部保持部材は、第1針目の上糸貫通を待つ待機位置
と、上糸を保持する保持位置と、糸切り装置との干渉を
避ける退避位置の3つの位置の間を移動可能とされる。
この場合、ミシンが糸切り機構を備えられているにもか
かわらず、針穴に非常に近い位置で、上糸端部を保持可
能となる。
【0019】更に好ましくは、前記上糸端部保持部材に
よる上糸端部の保持力を調整可能な調節手段が設けられ
る。この場合には、上糸を保持する際の保持力を容易に
調整可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。
【0021】図1は本発明による鳥の巣発生防止装置が
組み込まれるミシンの一例であり、模様縫いミシンの外
観図を示す。図において、ミシンテーブル30の上に設
けられたミシンベッド32の上にはミシン頭部34が固
定されている。押え枠36は縫製物を押えるため上下に
移動可能に構成され、下板38は押え枠36と共に縫製
物を挟持した状態で縫製模様に合わせて水平面上を移動
可能に構成されている。
【0022】ミシン頭部34には図示しない主軸の回転
に連動して上下動する針棒40が取付けられており、こ
の針棒40の下端には縫針42が取付けられている。ミ
シンベッド32上には針板44が固定され、この針板4
4には縫針42が下降時に通過する針穴46が形成され
ている。ミシンベッド32には更に針板44とほぼ同一
面に位置する布台48が固定されている。
【0023】また、図1には示されていないが、針板4
4の下部には、下糸を収納したボビン、縫針42下降時
に上糸ループを捕捉して下糸と絡ませる釜機構、縫製終
了時に、上糸と下糸を切断する糸切り機構が設けられて
いる。この糸切り機構には、縫製開始時に針先に出る糸
の長さを調節するための公知の手段が設けられている。
【0024】図2および図3は図1のミシンへ取り付け
られた本発明によるミシンの鳥の巣発生防止装置の実施
の形態を示し、図2は図1の針板44の部分を下から見
た図、図3は図2のIII方向から見た側面図である。こ
れらの図において、針板44の裏面には、動メス50と
固定メス52が設けられている。この動メス50は縫製
終了時に回転中心50Cの回りを回動することによりそ
の先端部が往復動して上糸と下糸のうち少なくとも一方
を捕捉し、固定メス52はこの動メス50との噛み合い
により上糸と下糸のうち少なくとも一方(例えば上糸と
下糸の両者)を布の下側で切断する。
【0025】54は布台48に取付けられた鳥の巣防止
装置で、薄板状の糸掴み板(薄板状部材)56と、この
糸掴み板56に対して移動可能に取付けられたピアノ線
によって形成された糸掴みワイヤー(ワイヤー状部材)
58と、糸掴み板56に固定され、糸掴みワイヤー58
の脱落を防止するガイド板60を有する。糸掴み板56
および糸掴みワイヤー58は上糸端部保持部材を構成す
る。糸掴みワイヤー58はジョイント62を介して糸掴
みワイヤーシリンダー64へ接続され、この糸掴みワイ
ヤーシリンダー64によって駆動される。糸掴み板56
および糸掴みワイヤーシリンダー64はシリンダー台6
6に固定されている。
【0026】鳥の巣防止装置54は更に、布台48へ固
定されたベース板70を有する。このベース板70には
糸掴み板シリンダー68が固定されている。シリンダー
台66は、この糸掴み板シリンダー68によって移動可
能にされている。この糸掴み板シリンダー68の駆動に
よって、シリンダー台66に固定された糸掴み板56お
よび糸掴みワイヤーシリンダー64も共に移動するが、
糸掴み板56は、この移動により針穴46に対して接近
および退避する方向へ移動するように構成されている。
【0027】糸掴みワイヤーシリンダー64はエアーチ
ューブ72によって図示しない電磁弁Aに接続されてい
る。糸掴みワイヤーシリンダー64の突出側のエアー供
給経路の途中には、減圧弁(図示せず)が設けられ、糸
掴みワイヤー58の駆動力を調整可能としている。電磁
弁AがONの時、糸掴みワイヤーシリンダー64は吸引
状態となって、糸掴みワイヤー58の先端部58aが糸
掴み板56の先端部56aから離れた状態となる(図7
参照)。そして電磁弁AがOFFの時、糸掴みワイヤー
シリンダー64は突出状態となって、糸掴みワイヤー5
8の先端部58aが糸掴み板56の先端部56aへ接近
した状態となる(図8参照)。図2および図3は電磁弁
AがONの状態を示している。
【0028】糸掴み板シリンダー68はエアーチューブ
74によって図示しない電磁弁Bへ接続されている。こ
の電磁弁BがONの時、糸掴み板シリンダー68は突出
状態となって、糸掴み板56が針穴46の近くへ接近し
た状態となる。そして電磁弁BがOFFの時、糸掴み板
シリンダー68は吸引状態となって、糸掴み板56が針
穴46から離れた退避状態となる。図2および図3は電
磁弁BがONの状態を示している。
【0029】図4は本実施の形態による鳥の巣防止装置
54の動作のタイミングチャートを示す図、図5は糸掴
みワイヤーシリンダー64がOFF、糸掴み板シリンダ
ー68がONの時の本実施の形態を示し、図6は糸掴み
ワイヤーシリンダー64と糸掴み板シリンダー68のい
ずれもがOFFの時の本実施の形態を示す。
【0030】図7は電磁弁Aおよび電磁弁BがONの状
態であって、且つ、上糸6が糸掴みワイヤー58と糸掴
み板56の間を通っている状態における布8、上糸6、
針板44、針穴46と本実施の形態の糸掴み板56およ
び糸掴みワイヤー58の位置関係を示す部分断面の側面
図である。
【0031】図8〜図10は電磁弁AがOFF、電磁弁
BがONの時の上糸6と本実施の形態の糸掴み板56お
よび糸掴みワイヤー58の関係を示す部分断面の側面図
であり、図8は上糸6が糸掴み板56および糸掴みワイ
ヤー58によって捕捉された状態を示し、図9は天秤が
上死点に達したときの状態を示し、図10は布8が送ら
れて上糸6が糸掴み板56および糸掴みワイヤー58か
ら離脱した状態を示す。
【0032】図4において、ミシンのフットペダル等に
よってミシン回転命令(縫製開始命令)が出力される
と、電磁弁Aおよび電磁弁BがONとなり、図2および
図3に示すように、糸掴みワイヤー58および糸掴み板
56の間に針穴46が位置する。この位置(待機位置)
は、第1針目の上糸6の貫通を待つ位置である。すなわ
ち、この時、ミシンの主軸が回転を始めているため、布
に対して第1針目の針貫通がなされ、布下にてこの針糸
を釜機構が捕捉することにより、上糸6は図7のように
布下へ垂れ下がり、糸掴み板56と糸掴みワイヤー58
の間を通る。
【0033】その後、ミシンが回転を続け、針棒が上死
点に達した時に針棒上死点信号が出力され、この信号を
受けて、電磁弁AがOFFとなり、これにより、装置は
図5の状態となる。このとき、図8に示すように、上糸
6は糸掴みワイヤー58と糸掴み板56によって挟持さ
れる。従って、図8に示す位置(保持位置)で上糸6は
糸掴みワイヤー58および糸掴み板56によって保持さ
れる。
【0034】その後、更にミシンが回転を続けると、図
示しない天秤が上死点に向い、これにより上糸6を引き
上げる力が発生する。この時、上糸6は、糸掴みワイヤ
ー58と糸掴み板56によって保持されているが、その
保持力は天秤の引き上げる力よりも弱くなるように、減
圧弁により調節されている。天秤の引き上げ力は糸調子
器によって付加される上糸張力によって決定されるた
め、この糸調子器の調節に応じて、減圧弁を調節すれば
良い。
【0035】従って、天秤が上死点に達したときには、
布下に出た上糸6は更に短くなり、図9の様になる。こ
の時に、布下に残る上糸6の長さをできるだけ短くすれ
ば、鳥の巣は発生しにくくなる。これを短くするには、
縫製開始時に針先に出る糸の長さを予め短く調節してお
く。糸切り機構付きミシンには、通常縫製開始時に針先
に出る糸の長さを調整するための調節手段が設けられて
おり、本実施の形態が適用される図1の本縫いミシンに
おいても、図示されていないが、このような調節手段が
設けられている。しかしながら、本実施の形態のような
糸掴み装置のない通常のミシンにおいては極端に短くす
ると1針目の天秤引き上げの勢いで布から上糸が抜け、
目飛びとなってしまう。
【0036】その後、縫目を形成するために、布が送ら
れると、布と上糸6の屈曲部の抵抗により、上糸6は送
り方向に引っ張られて糸掴み板56と糸掴みワイヤー5
8の間から抜け、図10のようになる。
【0037】その後、数針の縫目が形成された段階で電
磁弁BがOFFにされ、図6のように、糸掴み板56お
よび糸掴みワイヤー58が針穴46、動メス50および
固定メス52から離れた位置(退避位置)へ移動する。
【0038】その後、最終針まで縫製し、糸切り動作が
行われる際には、動メス50が針穴46の下面を往復動
するが、この時糸掴み板56および糸掴みワイヤー58
は既に、図6のような退避状態にあるため、動メス50
と干渉することはない。
【0039】以上のように縫製された布は、図11のよ
うに、鳥の巣がなく、且つ、布裏の糸残り長さが短い、
非常に美しいものとなる。
【0040】以上、本発明を図面に示した実施の形態に
基づいて説明したが、本発明はこの実施の形態に限定さ
れず、特許請求の範囲に記載した技術的事項の範囲内で
種々変更可能である。例えば、糸掴み板56および糸掴
みワイヤー58を駆動するためのアクチュエーターとし
てエアーシリンダー64,68を用い、下糸端部の保持
力の調整手段として、減圧弁を用いているが、アクチュ
エーターとして電磁ソレノイドを用いることもできる。
この場合、下糸端部の保持力の調整は、電磁ソレノイド
への通電をスイッチングし、そのスイッチングの制御を
変化させることにより可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明のミシンの鳥の巣防止装置は、上
糸端部保持部材を布と釜の間に設け、第1針目に布裏面
に貫通した上糸端部を保持するように構成されている。
布と釜の間で上糸端部を保持するので、布から上糸端部
保持位置までの距離をほぼ針板の厚さのみとすることが
できる。従って、上糸を針落ちに非常に近い位置で捕捉
することにより、布裏に残る上糸端部の長さを非常に短
くすることが可能となる。よって、効果的に鳥の巣を防
止し、且つ、縫製品の表面に糸端が残ることがないた
め、非常に見栄えの良い仕上がりが確保可能となる。更
に、上糸端部保持部材を布と釜の間に設けたので、布押
え機構の位置や形状に応じて上糸捕捉部材の位置調整等
を行う必要がない。
【0042】上糸端部保持部材を薄板状部材とワイヤー
状部材により構成した場合、針板と釜の間の僅かな隙間
へ取付け可能となる。
【0043】上糸端部保持部材を、第1針目の上糸貫通
を待つ待機位置と、上糸を保持する保持位置と、糸切り
装置との干渉を避ける退避位置の3つの位置の間を移動
可能とした場合には、ミシンが糸切り機構を備えられて
いるにもかかわらず、針穴に非常に近い位置で、上糸端
部を保持可能となる。
【0044】更に上糸端部保持部材による上糸端部の保
持力を調整可能な調節手段を設けた場合には、上糸を保
持する際の保持力を容易に調整可能となる。従って、常
に目飛びがなく、且つ、鳥の巣がない、美しい仕上がり
を確保可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による鳥の巣防止装置が組み込まれる
ミシンの一例であり、模様縫いミシンの外観図を示す。
【図2】 図1のミシンへ取り付けられた本発明による
ミシンの鳥の巣防止装置の実施の形態が待機位置にある
状態を示し、図1の針板の部分を下から見た図である。
【図3】 図2のIII方向から見た側面図である。
【図4】 本実施の形態による鳥の巣防止装置の動作の
タイミングチャートを示す図である。
【図5】 糸掴みワイヤーシリンダーがOFF、糸掴み
板シリンダーがONの時(保持位置)の本実施の形態を
示す。
【図6】 糸掴みワイヤーシリンダーと糸掴み板シリン
ダーのいずれもがOFFの時(退避位置)の本実施の形
態を示す。
【図7】 電磁弁Aおよび電磁弁BがONの状態(待機
位置)であって、且つ、上糸が糸掴みワイヤーと糸掴み
板の間を通っている状態における布、上糸、針板、針穴
と本実施の形態の糸掴み板および糸掴みワイヤーの位置
関係を示す部分断面の側面図である。
【図8】 電磁弁AがOFF、電磁弁BがONの状態
(保持位置)であって、且つ、上糸が糸掴み板および糸
掴みワイヤーによって捕捉された状態における上糸と本
実施の形態の糸掴み板および糸掴みワイヤーの関係を示
す部分断面の側面図である。
【図9】 電磁弁AがOFF、電磁弁BがONの状態で
あって、且つ、天秤が上死点に達したときの状態におけ
る上糸と本実施の形態の糸掴み板および糸掴みワイヤー
の関係を示す部分断面の側面図である。
【図10】 電磁弁AがOFF、電磁弁BがONの状態
であって、且つ、布が送られたときの状態における上糸
と本実施の形態の糸掴み板および糸掴みワイヤーの関係
を示す部分断面の側面図である。
【図11】 本実施の形態による鳥の巣防止装置を備え
たミシンによる縫目を示す図である。
【図12】 従来例による糸切り機構付きミシンの縫製
開始前の縫製物の断面図である。
【図13】 従来例による糸切り機構付きミシンの縫製
途中の縫製物の断面図である。
【図14】 従来例による上糸端部保持装置を用いたミ
シンの縫い目を示す図である。
【図15】 従来例による上糸端部保持装置を示す図で
ある。
【図16】 従来例による上糸端部保持装置を示す図で
ある。
【符号の説明】
2 針 4 針穴 6
上糸 8 布 10 下糸 12
針板 14 押え足 16 軸 18
アーム 20 上糸捕捉部材 22 板ばね 30
ミシンテーブル 32 ミシンベッド 34 ミシン頭部 36
押え枠 38 下板 40 針棒 42
縫針 44 針板 46 針穴 48
布台 50 動メス 50C 回転中心 52
固定メス 54 鳥の巣防止装置 56 糸掴み板(薄板状部材) 56a 先端部 58 糸掴みワイヤー(ワイヤ
ー状部材) 58a 先端部 60 ガイド板 62
ジョイント 64 糸掴みワイヤーシリンダー 66
シリンダー台 68 糸掴み板シリンダー 70
ベース板 72,74 エアーチューブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】糸切り装置を備えた本縫いミシンにおい
    て、布と釜の間に設けられ、第1針目に布裏面に貫通し
    た上糸端部を保持する上糸端部保持部材を備えることを
    特徴とするミシンの鳥の巣防止装置。
  2. 【請求項2】前記上糸端部保持部材を薄板状部材とワイ
    ヤー状部材により構成したことを特徴とする請求項1に
    記載のミシンの鳥の巣防止装置。
  3. 【請求項3】前記糸切り装置は上糸と下糸のうち少なく
    とも一方を布の下側で切断可能であり、前記上糸端部保
    持部材は、第1針目の上糸貫通を待つ待機位置と、上糸
    を保持する保持位置と、糸切り装置との干渉を避ける退
    避位置の3つの位置の間を移動可能なことを特徴とす
    る、請求項1または2に記載のミシンの鳥の巣防止装
    置。
  4. 【請求項4】前記上糸端部保持部材による上糸端部の保
    持力を調整可能な調節手段を設けたことを特徴とする、
    請求項1から3までのうちのいずれか1つの項に記載の
    ミシンの鳥の巣防止装置。
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