JP4722274B2 - ミシンの糸切り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縫製終了時に縫製布から延びる上糸と下糸を切断すると共に、その切断後にミシン針に残存する上糸切り端を切断するミシンの糸切り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
縫製終了後に切断されミシン針に残存する上糸切り端が次の縫製開始時に糸玉(鳥の巣)となって縫製されることがないように、その上糸切り端を次の縫製開始時に切断する糸切り装置として、従来、図14に示すものが知られている(特公平7−59265号公報参照)。その糸切り装置は、針板4の下方の釜3の上部に、上糸2の切り端を捕捉する糸掛け部6a及び刃部6bを備えた動メス6と、固定メス7とを備えたものである。
【0003】
この糸切り装置における上糸切り端の切断動作は次の通りである。即ち、図14(1)に示すように、縫製開始第1針目にミシン針1が針棒下死点に向けて移動するときに、上糸2の切り端が布5を通過して下方に移動する。ミシン針1は下死点に到達した後、図14(2)に示すように、針棒上死点に向けて上昇、移動すると共に、動メス6が時計方向に回転する。その際、上糸2の切り端は動メス6の糸掛け部6aにより捕捉される。その後、図14(3)に示すように、動メス6が反時計方向に回転する。このとき動メス刃部6bが固定メス7と噛み合って上糸2の切り端が切断される。この切断装置は、上糸切り端切断専用のものであり、縫製終了後に縫製布から延びる上糸と下糸を切断する糸切り装置は別途設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の糸切り装置は、縫製開始第1針目のミシン針1に通っている上糸2の端部が何ら拘束されていないので、その位置が定まらず、動メス6の糸掛け部6aに捕捉されないことがある。また、ミシン針に残存する上糸切り端の長さや、糸種類、番手の違い、縫製布の素材、厚み、針のサイズ等の条件の違いは、上糸端の位置変化を引き起こす原因となるので、糸の捕捉に大きな影響を及ぼすことになる。更に、布上に上糸2の端部が残った状態で縫製を開始することとなったときには、下糸8が上糸ループにより引き上げられ、動メス6によって捕捉され切断されることもあり、その場合、釜3から延びる下糸長が短くなって次の縫目を形成することができなくなる。また、動メス刃部6bが固定メス7とかみ合う前の糸さばき後の後退時に、上糸2の端部が刃部6bにより切断されることもあり、その場合、針1からの上糸2が抜け、次の縫目を形成することができなくなる。
【0005】
本発明は、縫製終了時の上、下糸切断後の残存上糸切り端を安定状態で切断し得る糸切り装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のミシンの糸切り装置は、糸巻きから針棒針穴に至る上糸経路上に位置する、上糸2の引き上げが可能な天秤12を備え、縫製終了時に縫製布から延びる上糸2と下糸8を切断すると共に、その切断後にミシン針に残存する上糸切り端を次の縫製開始時に切断するミシンの糸切り装置において、上糸2を係止する糸係止部10a及びその周りに形成された刃部10bを備え、待機位置と糸係止部が針落ち位置と合致する針糸捕捉位置との間を進退する糸捕捉メス10と、初期位置と上記針糸捕捉位置を越えた切断位置との間を進退し、糸捕捉メス10と協働して糸を切断する糸切りメス11とを備え、縫製開始時の糸切り時には、ミシン針1が針板下に下降する前に糸捕捉メス10が針糸捕捉位置に前進し、ミシン針1が針板上に上昇した後に、糸切りメス11が切断位置に前進するものである。
【0007】
糸捕捉メス10の糸係止部10aは、一例として貫通孔とする。
【0008】
縫製開始時の糸切り時における糸切りメス11の切断位置への前進は、針棒が上死点に達した時点以降のミシン針1が針板上にある間に行われる。
【0009】
針棒上停止位置にあるときに、糸切りメス11が切断位置に前進するようにするとよい。
【0010】
天秤12が上死点に達した時点以降に糸切りメス11が切断位置に前進するようにする。
【0011】
糸捕捉メス10の先端部に、上糸2を布側のものと針側のものとに分けると共に、布側の針糸と下糸8を捕捉するさばき部10cが形成されており、縫製終了後の上、下糸切断時に糸捕捉メス10と糸切りメス11により縫製布から延びる上糸2と下糸8が切断される。
【0012】
縫製開始時の糸切り時に上糸2を挟持する上糸クランプ13を、天秤2からミシン針1の針穴に至る上糸経路に設ける。
【0013】
上糸クランプ13の上糸挟持動作に連動して糸調子による上糸挟持を解除する糸調子皿緩め部材14を、糸巻きから天秤12に至る上糸経路上に設ける。
【0014】
待機位置と釜3の切欠き部3a中に進入するループ捕捉位置との間を移動可能であり、縫製開始時の糸切り時の上糸ループが釜3を潜ってから抜けるときにループ捕捉位置に移動する上糸ループ捕捉部材15を設ける。
【0015】
上糸ループ捕捉部材15は、上糸端の切断直前に待機位置に移動するようにする。
【0016】
上糸ループ捕捉部材15は、縫製終了後の上、下糸切断時に針糸長さを規定する針糸長さ引出し部材を兼ねることもできる。
【0017】
縫製開始時の1針ないし数針の間ミシンの回転速度を低速に保つとよい。
【0019】
縫製開始時の糸切り時に発生する糸屑を空気流によって除去回収する糸屑除去装置17を設ける。
【0023】
本発明の別のミシンの糸切り装置は、糸巻きから針棒針穴に至る上糸経路上に位置する、上糸の引き上げが可能な天秤を備え、縫製終了時に縫製布から延びる上糸と下糸を切断すると共に、その切断後にミシン針に残存する上糸切り端を切断するミシンの糸切り装置において、上糸2を係止する糸係止部10a及びその周りに形成された刃部10bを有する糸捕捉メス10と、糸捕捉メス10を待機位置と糸係止部10aが針落ち位置に合致する針糸捕捉位置との間で進退させる糸捕捉メス移動手段と、糸捕捉メス10と協働して糸を切断する糸切りメス11と、ミシン針に残存する上糸切り端の切断を、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断動作に連続して行なうか、次の縫製開始時に行なうかを選択する切替手段23とを備えたものである。
【0025】
上糸を屈曲させる屈曲位置と上糸の屈曲を解除する弛緩位置との間を進退し、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断後に弛緩位置に移動する糸経路変更部材26を、天秤12から糸巻に至る上糸経路上に設ける。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1ないし図8を参照し、本発明のミシンの糸切り装置の第1実施形態について説明する。
【0027】
この糸切り装置は、縫製開始第1針目にミシン針1に通っている上糸2の端部を捕捉、切断し、縫製終了後に、上糸2を布側のものと針側のものとに糸分けすると共に、下糸8を捕捉し、上糸2、下糸8を共に切断するものであり、糸捕捉メス10と、糸切りメス11と、上糸クランプ13と、糸調子皿緩め部材14と、上糸ループ捕捉部材15と、糸屑除去装置16と、コンデンス17とより構成されている。
【0028】
糸捕捉メス10は、エアシリンダ等の糸捕捉メス移動手段により、縫製開始時の糸切り時及び縫製終了後の糸切り時に作動するもので、縫製開始第1針目にミシン針1の通過を許容する糸係止部としての針貫通穴10aと、針貫通孔10aの外周に形成された刃部10bと、縫製終了後に上糸2を布側のものと針側のものとに糸分けすると共に、下糸8を捕捉する先端に形成されたさばき部10cとを備えている。この糸捕捉メス10は、糸切り時に、待機位置より、針貫通孔10aが針落ち位置と合致する位置(以後、針糸捕捉位置という)に進み、糸切り後に待機位置に戻るよう、針板4の下方の垂直釜3の上部に釜3の周面に沿って進退可能に支持されている。なお、糸係止部は針貫通孔10aに限るものではなく、外部に開く切り欠きでもよい。その場合も、切り欠きの周りに刃部が形成されることはいうまでもない。なお、針貫通孔の方が切り欠きよりも上糸端を確実に係止することができる。
【0029】
糸切りメス11は、縫製開始時の糸切り時及び縫製終了後の糸切り時に作動するもので、先端に刃部11aが形成されており、糸切り時に、針落ち位置を挟んだ糸捕捉メス10の待機位置と反対側にある待機位置より、刃部11aが針落ち位置を少し越えた糸切り位置に進み、糸切り後に待機位置に戻るよう、針板4の下方の垂直釜3の上部に釜3の周面に沿って進退可能に支持されている。
【0030】
上糸切断可能上軸位相範囲は、針棒が上死点に達した時点以降におけるミシン針1が針板上にある間の、切断後の天秤上昇量(上糸引き上げ量)の比較的少ない、即ち、上糸端が針貫通穴(糸係止部)10aより抜け出すことのない360〜460°(2回転目の0〜100°)であることが必要である。中でも、針棒上停止位置にあるときに、糸切りメス11を切断位置に前進させるのが、制御のしやすさから、最も適している。また、天秤が上死点に達した時点以降の430〜460°の範囲は、天秤の上昇に伴い上糸端が針貫通穴(糸係止部)10aより抜け出すことを防止できるので、糸切りメス11の切断位置への前進に適している。また、縫製開始時の糸切り時には、糸抜けを防ぐために、ミシンの回転速度を低速(500rpm以下、好ましくは200〜300rpm)に保つことが好ましい。
【0031】
上糸クランプ13は、縫製開始時の糸切り時に作動するものであり、天秤(千鳥縫いミシンにおける回転天秤タイプも含む)12からミシン針1の針穴に至る上糸経路に設けられ、電磁石により鉄片を引きつけ、そこを通る上糸2を挟持するものである。この上糸クランプ13は、糸切りメス11と糸捕捉メス10との協働により上糸2の下端部が切断される前に通電駆動されることにより、上糸2を挟持する。そのため、天秤12が上昇しても、上糸端が針貫通穴10aより抜け出すことを確実に防ぐことができる。
【0032】
この上糸クランプ13を採用しない場合は、上糸切断可能上軸位相範囲が360〜460°であったが、上糸クランプ13を採用する場合は、天秤12が下死点に近い位置にあるミシン上軸位相での上糸2の切断を可能にするので、切断可能上軸位相範囲を270〜460°(1回転目の270°〜2回転目の100°)に広げることができる。
【0033】
糸調子皿緩め部材14は、縫製開始時の糸切り時に作動するものであり、糸巻きから天秤12に至る上糸経路上にあって、糸捕捉メス10が針糸捕捉位置に前進するときに駆動され、糸調子を無効にし、ミシン針1の下降時や、天秤12の上昇時や、上糸ループ捕捉部材15を採用する場合における外釜剣先が上糸2を引っかけて釜33を潜るときの、上糸2の糸巻きからの繰り出しを許容するものである。駆動が解除による糸調子の有効化は、糸捕捉メス10及び糸切りメス11が待機位置に復帰した後、ミシン上軸の回転角度が470°(2回転目の110°)から540°(2回目の180°)となるまでの間に行われる。上糸クランプ13と糸調子皿緩め部材14は併用することにより、より有効である。
【0034】
上糸ループ捕捉部材15は、縫製開始時の糸切り時に作動するものであり、縫製開始時のミシン針1に通っている上糸2の端部が布上にあり、且つ、押えの下等に挟まれて拘束されている場合に、ミシン針1が下降し、上昇する間に、釜3を構成する図示省略した外釜剣先が上糸2を引っかけて釜33を潜るときに、その上糸ループに引き込まれて下糸が糸捕捉メス10の針貫通穴10aへ引き上げられることを防止する部材である。
【0035】
この上糸ループ捕捉部材15は、棒状のものであり、釜3(中釜)の切欠き部3aの中に先端が入り込むループ捕捉位置と、釜3の前側の待機位置との間を移動することができる。ループ捕捉位置への移動は、糸捕捉メス10が針糸捕捉位置へ前進した後に行われる。待機位置への復帰は、ミシン針1が上死点から下降に転じ、ミシン上軸の回転角度が380°(2回転目の20°)となったときに行われる。縫製開始時の釜による上糸ループ形成時に、上糸ループ捕捉部材15は、ループ捕捉位置に移動している。従って、ミシン針1が下降し、上昇する間に、外釜剣先が引っかけ、釜33を潜ってから抜けた上糸2のループは、ループ捕捉位置へ移動している上糸ループ捕捉部材15に掛かる。そのため、下糸8も上糸ループ捕捉部材15の位置にとどまり、下糸8の端部が糸捕捉メス10の針貫通穴10aへ引き上げられることはない。従って、下糸8が上糸2と共に切断されることはなく、2針目以降の縫製を不可能にすることはない。
【0036】
ところで、上糸ループ捕捉部材15に上糸2のループを掛けたまま切断すると、上糸2が緊張して無理がかかり、反動で糸捕捉メス10の針貫通穴10aから抜け出ることがあるが、上糸端の切断時には待機位置に戻り、上糸2のループは外れるので、そのような事態は発生しない。なお、この上糸ループ捕捉部材15は、縫製終了後の上、下糸切断時に針糸長さを規定する針糸長さ引出し部材を兼ねることができる。
【0037】
糸屑除去装置16は、縫製開始時の上糸切断終了時に作動するものであり、針板下部に設けられている。その構成は次のようなものである。即ち、空気圧源より2ポート電磁弁16aを介して設けた配管16bを分岐させ、その一方に吹出管16cを連結し、もう一方に負圧発生部16dを介して吸引管16eを連結し、負圧発生部16dの配管端部に糸屑容器16fを設けたものである。この糸屑除去装置16において、上糸切断終了時に電磁弁16aに通電されると、配管bが連通し、切断された糸屑は、吹出管16cより吹き出される圧縮エアーに飛ばされ、吸引管16eに吸引されて糸屑容器16fに送り込まれる。なお、吸引管16eを糸切断部に接近して設けることが可能な場合は、吹出管16cは省略することができる。
【0038】
コンデンス(縮小ピッチ縫い機構)17は、縫製開始時の1針ないし数針の間、0mm以上の縮小正送り又は縮小逆送りで縫製して糸切りを確実にするための送り縮小装置である。このコンデンス17は周知のものであり(従って詳細な説明を省略する)、広く知られている布送り装置における、送り調節カムに連動する送り調節体を、縮小ピッチ専用の電磁ソレノイドを作動させて傾きを変え、縫い目長さ(ピッチ)を縮小するものである。
【0039】
図7を参照し、各部材のそれぞれの動作タイミングを制御する制御回路について説明する。
【0040】
この制御回路は、モータドライバ20を介してミシンモータ19の駆動を制御するミシンモータ制御回路18と、糸捕捉メス10、糸切りメス11、上糸クランプ13、糸調子皿緩め部材14、上糸ループ捕捉部材15、糸屑除去装置16及びコンデンス17の駆動をそれぞれ制御するアクチュエータ駆動回路21と、ミシンモータ制御回路18及びアクチュエータ駆動回路21を制御する総合制御回路22とよりなっている。そして、ミシンモータ19には、不図示の回転数検知装置、針位置検知装置、針数検知装置が設けられており、それぞれの出力信号がミシンモータ制御回路18、ミシンモータ制御回路18、総合制御回路22に送られる。なお、図7における符号23、24、26は、後述する第2、第3実施形態において必要となる部材のものである。
【0041】
ここで、図1及び図3を参照し、上糸ループ捕捉部材15を備えていない糸切り装置における、縫製開始時の糸切り動作について説明する。なお、上糸クランプ13、糸調子皿緩め部材14を設ける場合は、上述したぞれぞれの動作が加味されるが、省略する。
【0042】
縫製終了後のミシン針1に上糸2の切り端が貫通している状態で、不図示のぺダルを前踏みすると、糸捕捉メス10が針糸捕捉位置に前進し、針貫通孔10aが針落ち位置と合致する。糸捕捉メス10の移動が完了すると、ミシン主軸が回転を開始してミシン針1が下降を開始する。そして、ミシン針1は針板4の針穴4aを通って糸捕捉メス10の針貫通孔10aを貫通し、下死点に達してから上昇に転ずる。ミシン針1が上昇する間も、ミシン針1より延びる上糸2は針貫通孔10aにより拘束状態で案内されており抜け出さない。次いで、ミシン針1が上死点から下降に転じ、天秤12が上死点位置に達すると、糸切りメス11が糸切り位置に進み、上糸2の切り端は糸捕捉メス10と糸切りメス11の間に挟まれ、その下端部が刃部10bと刃部11aにより切断される。上糸切断が終了すると、糸屑除去装置16が作動し、糸捕捉メス10、糸切りメス11がそれぞれの待機位置に復帰する。切断された糸屑は、糸屑除去装置16の吹出管16cからの圧縮エアに吹き飛ばされ、吸引管16eに吸引されて糸屑容器16fに回収され、所定時間経過後に糸屑除去装置16が停止し、一連の動作を終了する。
【0043】
ここで、図4及び図6を参照し、上糸ループ捕捉部材15を備えている糸切り装置における、縫製開始時の糸切り動作について説明する。なお、上糸クランプ13を設ける場合は上述した動作が加味されるが、省略する。
【0044】
縫製終了後のミシン針1に上糸2の切り端が貫通している状態で、不図示のぺダルを前踏みすると、糸捕捉メス10が針糸捕捉位置に前進し、糸調子皿緩め部材14が駆動して糸調子が無効にされ、上糸ループ捕捉部材15がループ捕捉位置へ移動する。糸捕捉メス10の針糸捕捉位置への移動が完了して針貫通孔10aが針落ち位置と合致すると、ミシン上軸が回転を開始してミシン針1が下降を開始する。ミシン針1は針板4の針穴4aを通って糸捕捉メス10の針貫通孔10aを貫通し、下死点に達してから上昇に転じる。その間、釜3の外釜剣先が上糸2を引っかけて釜33を潜り、上糸2が上糸ループ捕捉部材15に掛かった状態となる。次いで、ミシン針1が上死点から下降に転じ、ミシン上軸の回転角度が380°(2回転目の20°)となったときに、上糸ループ捕捉部材15が待機位置に復帰する。そして、天秤12が上死点位置に達すると、糸切りメス11が糸切り位置に進み、上糸2の切り端は糸捕捉メス10と糸切りメス11の間に挟まれ、その下端部が刃部10bと刃部11aにより切断される。上糸切断が終了すると、糸屑除去装置16が作動し、糸捕捉メス10、糸切りメス11がそれぞれの待機位置に復帰する。そして、ミシン上軸の回転角度が470°(2回転目の110°)となったときに、糸調子皿緩め部材14の駆動が解除され、糸調子が有効にされる。切断された糸屑は、糸屑除去装置16の吹出管16cからの圧縮エアに吹き飛ばされ、吸引管16eに吸引されて糸屑容器16fに回収され、所定時間経過後に糸屑除去装置16が停止し、一連の動作を終了する。
【0045】
縫製終了時の糸切りは、ミシン針1が布上にある状態で行われる。即ち、その状態で、糸捕捉メス10と糸切りメス11が共に糸切断位置に前進し、後退することにより上糸2及び下糸8が共に切断される。糸捕捉メス10の前進時には、上糸2が布側のものと針側のものとに糸分けされると共に、下糸8が捕捉される。なお、縫製終了時の糸切り時には、上述した他の部材は作動しない。
【0046】
次に、本発明のミシンの糸切り装置の第2実施形態について説明する。
【0047】
第1実施形態のミシンの糸切り装置もそうであるが、一般には、作業者がミシンぺダルを前踏みして縫製を開始し、ミシンペダルを後ろ踏みして縫製布から延びる上糸と下糸を切断している。これに対し第2実施形態のミシンの糸切り装置では、ミシンペダル後ろ踏みによる上糸、下糸の切断後に、更にミシンを1針だけ回転させてから、連続してミシン針に残存する上糸切り端を切断するものである。その他の構成は、第1実施形態のものと大部分が共通するので、フローチャートに従って切断動作を説明する過程で構成の相違点を説明する。
【0048】
縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断動作は、図10に示すように行なわれる。
【0049】
先ず、ぺダルが後ろ踏みされたことが検出されてミシン回転最終指令が出され、糸切断、停止に適する速度に減速する(例えば200spm)。そして、ミシン上軸が最終針の一定の角度(例えば205°)になったときに、糸調子皿緩め部材14が駆動して糸調子を無効(上糸挟持を解除)にし、上糸ループ捕捉部材15がループ捕捉位置に移動する。更にミシン上軸が所定角度(例えば300°)まで回転すると、糸捕捉メス10が針糸捕捉位置へ移動し、針側の上糸2と下糸8を分ける(捌く)。そしてミシンが上停止すると、糸切りメス11が糸切り位置まで移動し、上糸2及び下糸8が切断され、縫製布が分離される。その後、糸切りメス11が待機位置に復帰する。
【0050】
このあと一般には、糸捕捉きメス10、糸調子皿緩め部材14及び上糸ループ捕捉部材15を復帰させ、次の縫製に備えることになるが、本実施態様では、これらの部材を復帰させることなくその位置にとどめ、図11に示すように、もう1針ミシンを回転させてから、ミシン針1に残存する上糸切り端を切断する。
【0051】
即ち、総合制御回路22より、停止しているミシン上軸を1針だけ回転させるよう指令が出される。このとき糸捕捉メス10は針糸捕捉位置にとどまっているので、その糸係止部10aに針が落ち、上糸2が捕捉される。そして、ミシン上軸が所定角度(例えば380°)まで回転すると、上糸ループ捕捉部材15が復帰する(ミシン針に残存する上糸切り端が長いと、上糸が上糸ループ捕捉部材15に捕捉され、下糸の引き上げが阻止される)。更にミシン上軸が、例えば天秤上死点角度まで回転し、停止すると、糸切りメス11が切断位置に移動し、ミシン針1に残存する上糸切り端の余分な分が切断される。その後、切断された糸屑が糸屑除去装置17によって除去回収され、糸捕捉メス10、糸切りメス11及び糸調子皿緩め部材14がそれぞれ復帰し、次回の縫製に備える。
【0052】
以上の動作は、総合制御回路22によって制御される。また、ミシン針に残存する上糸切り端の切断を、次の縫製開始時に行なうか、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断動作に連続して行なうかの選択は、総合制御回路22に接続した切替スイッチ23の切替によって行なわれる。
【0053】
このように、上糸、下糸を切断した後にミシンを1針運転してからミシン針に残存する上糸切り端を切断すると、ミシン針に残存する上糸切り端が長過ぎず、適正長であるので、次の縫裂開始時の縫い目を美しく保つことができる。また、ミシンの1針運転に続けて残存上糸切り端の切断を行なう場合は、次の縫製の開始時に糸切り工程がないので、縫い始めの回転速度を遅くせずにすみ、作業者の操作感を妨げることがない。
【0054】
また、総合制御回路22に接続した切替スイッチ24の切替えによって、糸捕捉メス10を針糸捕捉位置にとどめるか(ミシン針に残存する上糸切り端の切断を続けて行なう場合)、待機位置に復帰させるかの選択を行なうことができる。
【0055】
例えば、最初の縫製において、ミシンモータ回転開始前(針落ち前)に糸捕捉メス10が針糸捕捉位置に前進し、糸切りメス11と協働してミシン針に残存する上糸端を切断してから縫製が行なわれたとする。その縫製終了時には、縫製布から延びる上糸、下糸が切断されるが、その上、下糸切断後に切替スイッチ24を操作することにより、糸捕捉メス10を復帰させずに針糸捕捉位置にとどめ、糸切りメス11を駆動してミシン針に残存する上糸切り端を切断する。この場合は、次回の縫製時にそのまま縫製を開始することができる。また、糸捕捉メス10の作動なしに残存上糸切り端の切断が可能となることから、操作感及びタク卜が向上する。
【0056】
以上の動作により縫製布から延びる上、下糸及び残存上糸切り端の切断は可能であるが、残存上糸切り端を切断する際に、上糸ループ捕捉部材15が上糸(針糸)2の形成するループを解放した後も、針糸2の緊張は継続するので、残存上糸切り端の切断を天秤位置が上死点にあるときに行なうとしても、この緊張により、針糸2が針1から引き出されることがあり、その場合は、次の縫製が不可能となる。
【0057】
このような事態(糸のスッポ抜け)を防ぐために、少なくとも、ミシン針1に残存する上糸切り端の切断時から、天秤12が上死点位置に至るまでの間、上糸クランプ13が上糸2を把持するようにする。
【0058】
前述した、ミシン針に残存する上糸切り端を切断する際の、針糸2の緊張による糸のスッポ抜けを防止するために、更に図9に示す構成を採用する。即ち、糸調子皿14と第一糸調子25との間に糸経路変更部材26を設ける。その糸経路変更部材26は、先端に糸係止部26aを有し、不図示のエアシリンダ等によって、上糸2を屈曲させる屈曲位置と、上糸2の屈曲を解除する弛緩位置との間を進退可能であって、通常は屈曲位置にあり(復帰しており)、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断後に弛緩位置に移動する。
【0059】
また、ミシン針に残存する上糸切り端を切断する際の、針糸2の緊張を緩和するために、図12に示すように、各部材を操作するようにする。即ち、ミシン針に残存する上糸切り端の切断時における、糸捕捉メス10の上糸捕捉位置への移動時に、上糸ループ捕捉部材15及び糸調子皿緩め部材14を駆動させ、ミシン針1が糸捕捉メス10の糸係止部10aを貫通して上昇し、上死点から再度下降するときに、上糸ループ捕捉部材15が待機位置に戻ってから、上糸クランプ13が駆動して針糸2を押えるようにする。そして、ミシン針1が上昇し、上死点から再度下降し、天秤12が上死点位置に達する時点又はその前に糸切りメス11を移動させてミシン針1に残存する上糸切り端の下端部を切断し、その後上糸クランプ13を解除し、ミシン針1が再度布を貫通する前後に、糸調子皿緩め部材14を解除するようにする。また、上糸クランプ13の解除時点は、天秤が上死点より下降し、ミシン針1が針板4に突入するまでの間とすることが好ましい。
【0060】
このように、残存上糸切り端の切断時に上糸クランプ13、糸調子皿緩め部材14及び上糸ループ捕捉部材15を駆動する場合は、天秤12が上死点位置に達する前に針糸2が押えられるので、天秤12の上昇により、上糸2が糸調子より引出され、ミシン針1に残存する上糸切り端の切断時における針糸2の緊張を緩和することができるので、針糸のミシン針からの抜けを防止することができる。従って、残存上糸切り端の切断をより確実に行なうことができる。
【0061】
また、ミシン針に残存する上糸切り端を切断する際の、針糸2の緊張を緩和するために、糸経路変更部材26を作動させる。即ち、通常は屈曲位置にある糸経路変更部材26を、縫製終了時の縫製布から延びる上、下糸の切断後に、弛緩位置に移動させて針糸2を緩める。その動作は、図13に示すとおりである。
【0062】
このように、上、下糸切断後にミシン針1に連なる上糸2を上糸供給源より繰り出す場合は、ミシン針1に残存する上糸切り端の切断時における針糸2の緊張が緩和されるので、ミシン針から針糸が抜け出すことがなくなり、針糸の切断をより確実に行なうことができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のミシンの糸切り装置は、縫製開始時の糸切り時における上糸端を安定状態で糸捕捉メスに係止することができ、確実に切断することが可能となった。また、残存上糸切り端が極端に長い場合でも、上糸のみを確実に適正長に切断することができる。この残存上糸切り端の切断により、ミシン針に通っている上糸端が2針目以降に形成される縫目へ巻き込まれたり、絡んだりすることがないので、縫製仕上がりが美しくなる。更に、糸捕捉メスと糸切りメスが、縫製終了後の上、下糸の切断と、残存上糸切り端の切断とを共に行うので、それぞれ専用の糸切り装置を設ける場合に比べて製作費が安くなり、経済的である。
【0064】
上糸ループ捕捉部材を設ける場合は、縫製開始時のミシン針に通っている上糸端が布上にあり、押え下等に挟まれて拘束されていても、釜を潜るときに形成される上糸ループに下糸が引き込まれて共に切断されることがなくなるので、2針目以降の縫製を確実に行うことができる。また、上糸ループ捕捉部材は切断時に待機位置に戻るので、上糸に無理がかからず、抜け出しによる切断不能となることはない。
【0065】
上糸クランプを設ける場合は、縫製開始時の糸切り時に天秤が上昇しても上糸端が糸捕捉メスから抜け出すことを確実に防ぐことができるので、切断可能上軸位相範囲を広げることができる。
【0066】
糸調子皿緩め部材を設ける場合は、縫製開始時の糸切り時の糸の繰り出しが保証されるので、上糸端が糸捕捉メスから抜け出すことを防ぐことができる。上糸クランプと併用することにより、より有効である。
【0067】
縫製開始時の糸切り時にミシンの回転速度を低速にしたり、布送りを縮小する場合は、上糸の切断がより確実となる。
【0068】
糸屑除去装置を設ける場合は、縫製開始時の糸切り時に発生する糸屑を除去回収することができ、糸切り装置の周りを常に綺麗に保つことができる。
【0069】
ミシン針に残存する上糸切り端の切断を縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断動作に連続して行なう場合は、作業時間を短縮することができる。この場合、糸切りメスを針板の針穴に近接して固定したり、残存上糸切り端の切断時に糸捕捉メスを針糸捕捉位置に保持したままにすることにより、より作業時間を短縮することができる。また、上糸クランプ又は糸経路変更部材を駆動する場合は、針糸の緊張を緩和することができ、針糸のミシン針からの抜けを防止することができる。従って、残存上糸切り端の切断をより確実に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のミシンの糸切り装置に関する図であり、(1)は糸捕捉メスの端部の平面図、(2a)〜(2e)は縫製開始時の糸切り動作を説明する斜視図である。
【図2】本発明のミシンの糸切り装置に関する図であり、(1)は主要構成部材の関係を示す斜視図、(2)は糸調子皿緩め部材を設ける場合の概念図、(3)は更に上糸クランプを設ける場合の概念図である。
【図3】本発明のミシンの糸切り装置における縫製開始時の糸切り動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明のミシンの上糸ループ捕捉部材を備えた糸切り装置における縫製開始時の糸切り動作を説明する斜視図である。
【図5】本発明のミシンの上糸ループ捕捉部材を備えた糸切り装置に関する図であり、(1)は主要構成部材の関係を示す斜視図、(2)は糸調子皿緩め部材を設ける場合の概念図、(3)は更に上糸クランプを設ける場合の概念図である。
【図6】本発明のミシンの上糸ループ捕捉部材を備えた糸切り装置における縫製開始時の糸切り動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の糸切り装置を備えたミシンの制御ブロック図である。
【図8】(1)は上軸回転角度と天秤穴高さ及び針棒先高さの関係を示す図であり、(2)は糸屑除去装置の図である。
【図9】本発明のミシンの糸切り装置における糸経路変更部材の働きを説明する概念図である。
【図10】本発明の第2実施形態における、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態における、ミシンを1針回転させてから残存上糸切り端を切断する動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態における、残存上糸切り端の切断上糸クランプ、糸調子皿緩め部材及び上糸ループ捕捉部材の駆動を伴う残存上糸切り端の切断動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2実施形態における、糸経路変更部材の動作を示すフローチャートである。
【図14】従来のミシンの糸切り装置に関する図であり、(1)〜(3)は糸切り動作を説明する図、(4)は動メス先端部の平面図である。
【符号の説明】
1 ミシン針
2 上糸
3 釜
4a 針板の針穴
8 下糸
10 糸捕捉メス
11 糸切りメス
11a 針貫通穴(糸係止部)
12 天秤
13 上糸クランプ
14 糸調子皿緩め部材
15 上糸ループ捕捉部材
16 糸屑除去装置
17 コンデンス(縮小ピッチ縫い機構)
23 切替手段
24 切替手段
26 糸経路変更部材
Claims (15)
- 糸巻きから針棒針穴に至る上糸経路上に位置する、上糸の引き上げが可能な天秤を備え、縫製終了時に縫製布から延びる上糸と下糸を切断すると共に、その切断後にミシン針に残存する上糸切り端を次の縫製開始時に切断するミシンの糸切り装置において、
上糸を係止する糸係止部及びその周りに形成された刃部を備え、
待機位置と糸係止部が針落ち位置と合致する針糸捕捉位置との間を進退する糸捕捉メスと、
初期位置と上記針糸捕捉位置を越えた切断位置との間を進退し、糸捕捉メスと協働して糸を切断する糸切りメスとを備え、
縫製開始時の糸切り時には、ミシン針が針板下に下降する前に、糸捕捉メスが針糸捕捉位置に前進し、ミシン針が針板上に上昇した後に、糸切りメスが切断位置に前進するミシンの糸切り装置。 - 糸捕捉メスの糸係止部が貫通孔である請求項1に記載のミシンの糸切り装置。
- 縫製開始時の糸切り時における糸切りメスの切断位置への前進が、針棒が上死点に達した時点以降のミシン針が針板上にある間に行われる請求項1又は請求項2に記載のミシンの糸切り装置。
- 針棒上停止位置にあるときに、糸切りメスが切断位置に前進する請求項3に記載のミシンの糸切り装置。
- 天秤が上死点に達した時点以降に糸切りメスが切断位置に前進する請求項3に記載のミシンの糸切り装置。
- 糸捕捉メスの先端部に、上糸を布側のものと針側のものとに分けすると共に、布側の針糸と下糸を捕捉するさばき部が形成されており、縫製終了後の上、下糸切断時に糸捕捉メスと糸切りメスにより縫製布から延びる上糸と下糸が切断される請求項1又は請求項2に記載のミシンの糸切り装置。
- 縫製開始時の糸切り時に上糸を挟持する上糸クランプを、天秤からミシン針の針穴に至る上糸経路に設けた請求項1から請求項6の何れか1項に記載のミシンの糸切り装置。
- 上糸クランプの上糸挟持動作に連動して糸調子皿による上糸挟持を解除する糸調子皿緩め部材を、糸巻きから天秤に至る上糸経路上に設けた請求項7に記載のミシンの糸切り装置。
- 待機位置と釜の切欠き部中に進入するループ捕捉位置との間を移動可能であり、縫製開始時の糸切り時の上糸ループが釜を潜ってから抜けるときにループ捕捉位置に移動する上糸ループ捕捉部材を設けた請求項1から請求項8の何れか1項に記載のミシンの糸切り装置。
- 上糸端の切断直前に上糸ループ捕捉部材が待機位置に移動する請求項9に記載のミシンの糸切り装置。
- 上糸ループ捕捉部材が、縫製終了後の上下糸切断時に針糸長さを規定する針糸長さ引出し部材を兼ねる請求項9又は請求項10に記載のミシンの糸切り装置。
- 縫製開始時の1針ないし数針の間ミシンの回転速度が低速に保たれる請求項1から請求項11の何れか1項に記載のミシンの糸切り装置。
- 縫製開始時の糸切り時に発生する糸屑を空気流によって除去回収する糸屑除去装置を設けた請求項1から請求項12の何れか1項に記載のミシンの糸切り装置。
- 糸巻きから針棒針穴に至る上糸経路上に位置する、上糸の引き上げが可能な天秤を備え、縫製終了時に縫製布から延びる上糸と下糸を切断すると共に、その切断後にミシン針に残存する上糸切り端を切断するミシンの糸切り装置において、
上糸を係止する糸係止部及びその周りに形成された刃部を有する糸捕捉メスと、
糸捕捉メスを待機位置と糸係止部が針落ち位置に合致する針糸捕捉位置との間で進退させる糸捕捉メス移動手段と、
糸捕捉メスと協働して糸を切断する糸切りメスと、
ミシン針に残存する上糸切り端の切断を、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断動作に連続して行なうか、次の縫製開始時に行なうかを選択する切替手段とを備えたミシンの糸切り装置。 - 上糸を屈曲させる屈曲位置と上糸の屈曲を解除する弛緩位置との間を進退し、縫製終了時の縫製布から延びる上糸、下糸の切断後に弛緩位置に移動する糸経路変更部材を、天秤から糸巻に至る上糸経路上に設けた請求項14に記載のミシンの糸切り装置。
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