JP4920580B2 - 調味料 - Google Patents

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Description

本発明は、風味改良剤、調味料、飲食品、これらの製造方法および飲食品の風味改良方法に関する。
原料に野菜を用い、調理時に煮込む工程を有する飲食品、例えば、野菜スープ等の飲食品は、野菜を煮込むことにより得られる独特の甘味やうま味を有することが好ましいとされる。
しかし、野菜を煮込むことにより得られる風味(以下、野菜煮込み風味という)の強い飲食品を工業的に製造しようとすると、煮込み時間が長時間となる、多量の野菜が必要となる等の問題がある。
飲食品の風味改良方法として、例えば、還元糖とアミノ酸との混合物を加熱することにより調製した風味混合物でポテト物質を処理することにより該ポテト物質に肉の風味を付与する方法(特許文献1参照)、γ−グルタミルシステインを含有する食品素材を還元糖の非存在下で加熱処理した後に還元糖を加えて得られる物で飲食品の肉風味、だし風味等を増強する方法(特許文献2参照)等が知られているが、簡便に飲食品の野菜煮込み風味を増強する方法は知られていない。
したがって、簡便に飲食品の野菜煮込み風味を増強できる方法の開発が望まれている。
一方、酵母エキスは、各種スープ、ソース類や各種加工食品の味のベースとして広く使用されており、飲食品の製造に利用しやすくするための改良(特許文献3および4参照)もなされているが、上記の問題を解決できるものはこれまでに知られていない。
特開平1−206968号公報 国際公開第00/30474号パンフレット 特開平1−144954号公報 特開昭54−23171号公報
本発明の目的は、風味改良剤、調味料、風味の改良された飲食品、これらの製造方法、または飲食品の風味改良方法を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(12)に関する。
(1)酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とを共存させて加熱することを特徴とする、風味改良剤または調味料の製造方法。
(2)酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対して、アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩を0.02〜8重量部となるように共存させる、上記(1)の方法。
(3)pH3〜7の条件下で加熱する、上記(1)または(2)の方法。
(4)上記(1)〜(3)のいずれか一つの方法により製造される、風味改良剤または調味料。
(5)上記(1)〜(3)のいずれか一つの方法により製造される、野菜煮込み風味の増強用の風味改良剤または調味料。
(6)上記(4)または(5)の風味改良剤または調味料を添加してなる飲食品。
(7)上記(4)または(5)の風味改良剤または調味料を飲食品に添加することを特徴とする、飲食品の風味改良方法。
(8)酵母エキスおよびアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩を飲食品素材に添加して加熱する工程を含むことを特徴とする、飲食品の製造方法。
(9)酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対して、アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩を0.02〜8重量部添加する、上記(8)の方法。
(10)pH3〜7の条件下で加熱する、上記(8)または(9)の方法。
(11)上記(8)〜(10)のいずれか一つの方法により製造される飲食品。
(12)野菜煮込み風味が増強された、上記(11)の飲食品。
本発明により、風味改良剤、調味料、風味の改良された飲食品、これらの製造方法、または飲食品の風味改良方法を提供することができる。
本発明に用いられる酵母エキスは、酵母を培養して培養物を調製し、該培養物に自己消化処理、酵素分解処理、酸分解処理等の処理を行なって調製したものを用いてもよいし、市販の酵母エキスを用いてもよい。
酵母としては、サッカロミセス・セレビシェ(Saccharomyces cerevisiae)等のサッカロミセス(Saccharomyces)属に属する酵母、キャンディダ・リポリティカ(Candida lipolytica)等のキャンディダ(Candida)属に属する酵母、トルラスポラ・デルブルッキー(Torulaspora delbrueckii)等のトルラスポラ(Torulaspora)属に属する酵母、クルイベロミセス・サーモトレランス(Kluyveromyces thermotolerans)等のクルイベロミセス属(Kluyveromyces)に属する酵母、ピヒア・メンブラネファシエンス(Pichia membranaefaciens)等のピヒア(Pichia)属に属する酵母等があげられる。
酵母の培養は、酵母を培養できる方法であれば、固体培地を用いる固体培養法、液体培地を用いる液体培養法等のいずれの方法を用いて行なってもよい。
固体培地を用いて培養した場合は、固体培地に生育した菌体を固体培地とともにそのまま培養物として用いてもよいし、固体培地から掻き取るなどの方法で集菌して得られる菌体を培養物として用いてもよい。
液体培地を用いて培養した場合は、培養液をそのまま培養物として用いてもよいし、培養液から遠心分離またはろ過等の固液分離操作を行なって菌体を分離し、これを培養物として用いてもよい。
酵母の培養物はそのまま次の処理に用いてもよいし、必要に応じて、水、無機塩水溶液、緩衝液等に懸濁し、該懸濁液を酵母の培養物として次の処理に用いてもよい。
無機塩水溶液の無機塩としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等があげられる。
緩衝液としては、例えばリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等があげられる。
酵母の培養物を自己消化処理する方法としては、酵母の培養物を35〜50℃で6〜72時間加熱する方法があげられる。
自己消化処理後、得られる処理物をそのまま酵母エキスとして用いてもよいし、遠心分離、ろ過等の固液分離操作を行ない、不溶性の固形物を除去したものを酵母エキスとして用いてもよい。
酵素分解処理に用いられる酵素としては、プロテアーゼ、アミラーゼ、細胞壁溶解酵素、デアミナーゼ、ヌクレアーゼ等があげられる。これらは単独で用いても、組み合わせて用いてもよい。
これらの酵素を、酵母の培養物に、終濃度0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%となるように添加する。
酵素反応の温度、pH、反応時間は各酵素により異なるが、各酵素の至適反応温度、至適pHで反応させることが好ましい。
酵素分解処理後、得られる処理物をそのまま酵母エキスとして用いてもよいし、遠心分離、ろ過等の固液分離操作を行ない、不溶性の固形物を除去したものを酵母エキスとして用いてもよい。
酸分解処理における酸としては、塩酸、硫酸等があげられる。
これらの酸を、酵母の培養物に、終濃度0.5〜10mol/l、好ましくは2〜5mol/lとなるように添加し、100〜140℃、好ましくは110〜120℃で、0.5〜8時間、好ましくは2〜5時間加熱する。
酸分解処理後、得られる処理物をそのまま酵母エキスとして用いてもよいし、遠心分離、ろ過等の固液分離操作を行ない、不溶性の固形物を除去して得られるものを酵母エキスとして用いてもよい。
上記で調製される酵母エキスは、そのまま用いてもよいし、常法により濃縮処理、乾燥処理等を行って得られる濃縮物、乾燥物等を酵母エキスとして用いてもよい。
本発明に用いられるアスコルビン酸誘導体としては、L−アスコルビン酸脂肪酸エステル、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸硫酸エステル等があげられる。L−アスコルビン酸脂肪酸エステルの脂肪酸は、直鎖または分岐状の飽和または不飽和の脂肪酸のいずれであってもよいが、直鎖脂肪酸が好ましく、直鎖飽和脂肪酸がさらに好ましい。該脂肪酸の炭素数は1〜24が好ましく、6〜20がさらに好ましい。例えばカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸等があげられる。
アスコルビン酸またはアスコルビン酸誘導体の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の金属塩があげられる。
酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とはいずれの方法を用いて共存させてもよいが、例えば、両者を混合する方法が好適に用いられる。
アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩は、そのまま酵母エキスと混合してもよいが、これらの含有物(以下、アスコルビン酸含有物ということもある)である果実、野菜等と酵母エキスとを混合してもよい。
果実としては、例えば、アセロラ、アボカド、イチゴ、カボス、キウイフルーツ、グアバ、グレープフルーツ、シークアーサー、スダチ、パパイア、ユズ、ライム、レモン等をあげることができる。
野菜としては、サツマイモ、ジャガイモ、パセリ等をあげることができる。
また、これらのアスコルビン酸含有物に、圧搾処理、乾燥処理、凍結乾燥処理、抽出処理、粉砕処理等の処理を行なって得られる処理物もアスコルビン酸含有物として用いられる。処理物としては、圧搾処理物が好ましくあげられる。
圧搾処理の方法としては、アスコルビン酸含有物を圧搾処理できる方法であれば特に限定されない。圧搾処理物としては、圧搾処理により得られる液体が好ましくあげられ、例えば、果実を圧搾処理して得られる液体である、いわゆる果汁をあげることができる。
酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とを共存させる際、必要に応じて水、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩の水溶液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等の緩衝液、等の水性溶媒、メタノール、エタノール、グリセロール等のアルコール、またはこれらの混合物等の溶媒中で共存させてもよい。
共存させる酵母エキスおよびアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩の量に特に限定はないが、酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対して、アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩は0.02〜8重量部であることが好ましく、0.05〜5重量部であることがより好ましく、0.05〜2重量部であることがさらに好ましい。
酵母エキス中の可溶性固形分の含有量は、酵母エキスを、必要に応じて水に懸濁し、遠心分離、ろ過等の固液分離法で不溶性固形分を除去し、100〜110℃で、3〜4時間、送風乾燥法等の乾燥方法で乾燥して得られる固形分の重量を測定することにより定量することができる。
アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩は、例えば、インドフェノール滴定法等の常法により定量することができる。
酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とを共存させる際のpHはいずれでもよいが、pH3〜7であることが好ましく、pH4〜6であることがさらに好ましい。
pHは、塩酸、酢酸、乳酸、クエン酸、リン酸等の飲食品に許容し得る酸、または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の飲食品に許容し得るアルカリにより、上記pHの範囲となるように調整してもよい。
酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とを共存させて加熱する際、加熱は30〜180℃、好ましくは60〜120℃で、通常30分間〜1ヶ月間、より好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは3〜6時間、特に好ましくは4〜5時間行なう。
酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とを共存させ、上記条件で加熱して得られた物(以下、加熱処理物という)はそのまま本発明の風味改良剤または調味料としてもよいが、加熱処理物に活性炭、限外濾過膜等による脱色処理を行って得られる脱色液、遠心分離、ろ過等の固液分離処理を行って得られる上清またはろ液、減圧濃縮等の濃縮処理等を行って得られる濃縮液等を本発明の風味改良剤または調味料としてもよい。また、加熱処理物またはそれから得られる脱色液、上清、ろ液、濃縮液等にさらに、凍結乾燥、減圧乾燥、噴霧乾燥等の乾燥処理を行なって得られる乾燥物を本発明の風味改良剤または調味料としてもよい。
本発明の風味改良剤または調味料には、必要に応じて、無機塩、酸、核酸、アミノ酸、糖類、天然調味料、香辛料、賦形剤等の飲食品に使用可能な各種添加物が含有されていてもよい。
無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩等があげられる。
酸としては、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、脂肪酸等があげられる。
核酸としては、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等あげられる。
アミノ酸としては、グルタミン酸、グリシン、アラニン等があげられる。
糖類としては、ショ糖、ブドウ糖、乳糖等があげられる。
天然調味料としては、醤油、味噌、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、蛋白質加水分解物等があげられる。
香辛料としては、スパイス類、ハーブ類等があげられる。
賦形剤としては、デキストリン、各種澱粉等があげられる。
本発明の風味改良剤または調味料は、液状、粉状、顆粒状等のいずれの形状を有するものであってもよい。
本発明の風味改良剤または調味料は、いずれの風味改良剤または調味料として用いてもよいが、例えば野菜煮込み風味の増強用の風味改良剤または調味料として好適に用いられる。
野菜煮込み風味としては、例えば、野菜を煮込むことにより得られる、独特の、甘み、マイルドなうま味、濃厚感等があげられるが、甘みまたはマイルドなうま味が好ましくあげられ、甘みがさらに好ましくあげられる。
甘味としては、例えば、たまねぎ、白菜、キャベツ、にんじん、ジャガイモ、かぶ、トマト等の野菜を単独、または複数煮込むことにより得られる甘味があげられる。
マイルドなうま味とは、うま味物質が単独、または複数で呈する味であるが、うま味物質が呈するシャープなうま味と比べて「かど」がなくまろやかなうま味をいう。
うま味物質としては、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸、オキシグルタミン酸、イボテン酸、トリコロミン酸、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等をあげることができ、特にグルタミン酸ナトリウムをあげることができる。
本発明の風味改良方法としては、例えば、野菜煮込み風味を増強する方法があげられる。
本発明の風味改良方法としては、本発明の風味改良剤または調味料を添加することを除いて特に限定はなく、通常用いられる飲食品の製造方法を用いることができる。
例えば、本発明の風味改良剤または調味料を、飲食品を製造する際に素材の一部として添加する方法、製品となっている飲食品を加熱調理、電子レンジ調理、真空調理等で調理する際に添加する方法、摂食の際に添加する方法等があげられる。
本発明の風味改良方法の対象となる飲食品としては、いずれの飲食品であってもよいが、野菜煮込み風味を有することが好ましいとされる飲食品が好ましくあげられる。
例えば、おでんつゆ、鍋のつゆ、めんつゆ等のつゆ、ミートソース、トマトソース、ホワイトソース等のソース、ポタージュ、スープ、味噌、たれ、だし、トマトケチャップ等の調味料、漬物等の野菜加工品、ビーフシチュー、カレー、ラーメン、味噌汁、煮物、肉まん、餃子、ハンバーグ等の調理食品等をあげることができる。
本発明の風味改良剤または調味料の飲食品への添加量は、添加対象となる飲食品に応じて適宜決定すればよいが、飲食品100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部が好ましい。
酵母エキスおよびアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩は、両者を共存させ加熱して本発明の風味改良剤または調味料の調製に用いてもよいが、加熱工程を有する飲食品の製造に用いられる飲食品素材に添加し、共存させてもよい。
該飲食品の製造方法としては、例えば、上記の飲食品の製造において、酵母エキスおよびアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩を飲食品素材に添加し、両者を共存させて加熱する工程を含む以外は、通常の飲食品の製造方法が用いられる。
酵母エキスの添加量に特に限定はないが、飲食品素材100重量部に対して、酵母エキスを、該酵母エキス中の可溶性固形分として0.01〜10重量部となる量を添加することが好ましく、0.1〜5重量部となる量を添加することがさらに好ましい。
また、アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩の添加量に特に限定はないが、添加する酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対して、アスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩を0.02〜8重量部となる量を添加することが好ましく、0.05〜5重量部となる量を添加することがより好ましく、0.05〜2重量部となる量を添加することがさらに好ましい。
加熱工程における加熱温度、pH等の条件は、上述の酵母エキスとアスコルビン酸もしくはアスコルビン酸誘導体またはその塩とを共存させ加熱する際の条件と同様である。
以下に本発明の実施例を示す。
酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対するアスコルビン酸の量(重量部)が第1表の値となるように、250gの酵母エキス(酵母エキス協和C、協和発酵工業社製、以下同じ)およびアスコルビン酸を、水750mlに溶解した。
なお、ここで用いた酵母エキスは、酵母から常法に従って酵母エキスを調製後、不溶性固形分を除去し、噴霧乾燥して得られたものであるので、該酵母エキスの重量をそのまま、可溶性固形分の重量として扱った。
得られた溶液のpHを6mol/lの塩酸でpH4に調整した。
pH調整後、該溶液を90℃で4時間加熱した。該加熱処理後、溶液を冷却し、6mol/lの水酸化ナトリウムでpHを6.5に調整した後、遠心分離した。得られた上清をさらにろ過し、ろ液を噴霧乾燥装置(大河原製作所社製)で噴霧乾燥し、粉末1〜8を得た。
また、薄口醤油17.2%(W/W)、塩化ナトリウム5%(W/W)、かつお節フレーバー6%(協和発酵フーズ社製)(W/W)、醸造調味料4%(協和発酵フーズ社製)(W/W)、上白糖1.5%(W/W)、こんぶエキス0.7%(協和発酵フーズ社製)(W/W)、液糖4%(協和発酵フーズ社製)(W/W)、水61.6%(W/W)の組成を有するおでんつゆの素100mlに熱水を加えて全量を1000mlとし、おでんつゆを調製した。
該おでんつゆ1000mlに粉末1〜8をそれぞれ1g添加し、得られたおでんつゆの野菜煮込み風味について、16名のパネラーにより、以下の基準で官能評価を行なった。
+++:かなり感じられる
++ :感じられる
+ :やや感じられる
± :感じられない
各試験区においてパネラーが最も多く選択した評価を第1表に示す。
Figure 0004920580
第1表に示されるとおり、酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対してアスコルビン酸を0.05〜5重量部共存させ、加熱して得られた粉末3〜7を添加して得られたおでんつゆは、明らかに野菜煮込み風味が感じられるものであった。
酵母エキス250gとアスコルビン酸0.25gとを混合し、水750mlに溶解した。
得られた溶液のpHを6mol/lの塩酸または水酸化ナトリウムで第2表に示すpHとなるように調整した。pH調整後、得られた溶液を90℃で4時間加熱処理した。
加熱処理後、溶液を冷却し、6mol/lの水酸化ナトリウムでpHを6.5に調整後、遠心分離した。得られた上清をさらにろ過し、ろ液を噴霧乾燥させて粉末9〜12を得た。
実施例1で調製したおでんつゆに粉末9〜12を添加した。
得られたおでんつゆの野菜煮込み風味について、実施例1記載の方法および基準に準じて官能評価を行なった。
結果を第2表に示す。
Figure 0004920580
第2表に示されるとおり、酵母エキスとアスコルビン酸とが共存しているpH4または6の溶液を加熱して得られた粉末10または11を添加したおでんつゆは、明らかに野菜煮込み風味が感じられるものであった。
10gのスリガーリック(イワキ社製)を18gのサラダ油で軽く炒めた。これに140gの玉ねぎみじん切りを加えて玉ねぎが透明になるまで炒め、さらに70gの人参ピューレ(カゴメ社製)と50gのリンゴピューレ(森食品社製)を加えて軽く炒めた。
これに、103gの合い挽き肉(牛:豚=1:1)を加えて、肉の表面の色が変化するまで炒めた。さらに320gのカットトマト(カゴメ社製)、130gのトマトペースト(カゴメ社製)、20gのビーフエキス(協和発酵フーズ社製)、3gの食塩、50gのワイン風調味料(協和発酵フーズ社製)、5gの醸造調味料(協和発酵フーズ社製)、10gの上白糖、および71gの水を加えて、沸騰してから5分間煮込み、ミートソースを調製した。
1000gの該ミートソースに、実施例1で得られた粉末6を3g添加した。
粉末6を添加しないミートソースを対照として、両ミートソースの野菜煮込み風味について、16人のパネラーにより、二点比較法で官能試験を行った。
結果を第3表に示す。
Figure 0004920580
*は危険率5%で有意差があることを示す
第3表に示されるとおり、粉末6を添加したミートソースは、粉末6を添加しないミートソース(対照)と比べて、明らかに、野菜煮込み風味の強いものであった。また、粉末6を添加したミートソースは濃厚感も感じられるものであった。
本発明により、風味改良剤、調味料、風味の改良された飲食品、これらの製造方法、または飲食品の風味改良方法を提供することができる。

Claims (5)

  1. 酵母エキス中の可溶性固形分100重量部に対して、アスコルビン酸またはその塩を0.05〜5重量部となるように混合した後、加熱することを特徴とする、野菜煮込み風味増強剤または野菜煮込み風味増強調味料の製造方法。
  2. 酵母エキスとアスコルビン酸またはその塩とを混合し、pHを4〜6に調整した後、加熱する、請求項1記載の製造方法。
  3. 請求項1または2記載の方法により製造される野菜煮込み風味増強剤または野菜煮込み風味増強調味料
  4. 請求項3記載の風味増強剤または風味増強調味料を添加してなる飲食品。
  5. 請求項3記載の風味増強剤または風味増強調味料を飲食品に添加することにより、当該飲食品の野菜煮込み風味を増強させる、飲食品の野菜煮込み風味増強方法。
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