JP5025362B2 - 風味改良剤 - Google Patents

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本発明は、風味改良剤、調味料、飲食品、飲食品の風味改良方法および飲食品の製造方法に関する。
乳酸菌は飲食品を発酵させることにより飲食品にうま味を付与する等の風味改良効果を有するため、古くから漬物、ヨーグルト、調味料(特許文献1〜3参照)等の飲食品の製造に用いられている。
また、乳酸菌は、整腸作用等、人の健康に有益な作用を奏することも知られており、これらの作用を利用するために上記以外にも様々な種類の飲食品へ利用されることが望まれている。
しかし、乳酸菌による発酵物は独特の風味を有しているため、そのような風味の好まれない飲食品に利用すると、飲食品の嗜好性を低下させてしまうという問題がある。
そのため、飲食品に乳酸菌の発酵生成物の有する独特の風味を付与せずに、風味改良効果を効率よく得ることのできる方法の開発が望まれている。
特開昭63−301771 特開平6−225721 特開昭61−282050
本発明の目的は、風味改良剤、調味料、風味の改良された飲食品およびこれらの製造方法、または飲食品の風味改良方法を提供することにある。
本発明は、以下の(1)〜(8)に関する。
(1)乳酸菌の菌体を該菌体に損傷を与える処理に供することを特徴とする風味改良剤または調味料の製造方法。
(2)乳酸菌の菌体に損傷を与える処理が、加熱処理、有機溶媒処理、超音波処理、界面活性剤処理、酵素処理および機械的破砕処理からなる群より選ばれる処理である、上記(1)の方法。
(3)上記(1)または(2)の方法により得られる風味改良剤または調味料。
(4)乳酸菌の菌体を該菌体に損傷を与える処理に供して得られる処理物を含有することを特徴とする風味改良剤または調味料。
(5)乳酸菌の菌体に損傷を与える処理が、加熱処理、有機溶媒処理、超音波処理、界面活性剤処理、酵素処理および機械的破砕処理からなる群より選ばれる処理である、上記(4)の風味改良剤または調味料。
(6)上記(3)〜(5)いずれか1つの風味改良剤または調味料を添加してなる飲食品。
(7)上記(3)〜(5)いずれか1つの風味改良剤または調味料を飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味改良方法。
(8)上記(3)〜(5)いずれか1つの風味改良剤または調味料を飲食品素材に添加することを特徴とする飲食品の製造方法。
本発明により、風味改良剤、調味料、風味の改良された飲食品およびこれらの製造方法、または飲食品の風味改良方法を提供することができる。
本発明に用いられる乳酸菌の菌体は、乳酸菌を培地で培養することにより調製することができる。市販の乳酸菌の菌体を用いてもよい。
乳酸菌としては、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ぺディオコッカス(Pediococcus)属、またはストレプトコッカス(Streptococcus)属に属する乳酸菌があげられる。
ラクトバチルス属に属する微生物としては、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ペントサス(Lactobacillus pentosus)、ラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sake)、ラクトバチルス・サンフランシスコ(Lactobacillus sanfrancisco)、ラクトバチルス・フラクチボランス(Lactobacillus fructivorans)、ラクトバチルス・ホモヒオチ(Lactobacillus homohiochii)、ラクトバチルス・ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)等に属する乳酸菌があげられる。ペディオコッカス属に属する乳酸菌としては、ペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)等に属する乳酸菌があげられる。ストレプトコッカス属に属する微生物としては、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)等に属する乳酸菌があげられる。
これらの乳酸菌の中で、ラクトバチルス属に属する乳酸菌が好ましく用いられ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ペントサス、ラクトバチルス・フラクチボランスに属する乳酸菌がさらに好ましく用いられる。
上記乳酸菌は単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
乳酸菌を培養する培地は、炭素源、窒素源、無機物、微量成分等を含有していれば、合成培地および天然培地のいずれの培地も用いることができる。培地は液体培地および固体培地のいずれであってもよい。
炭素源としては、澱粉、デキストリン、シュクロース、グルコース、マンノース、フルクトース、ラフィノース、ラムノース、イノシトール、ラクトース、マルトース、キシロース、アラビノース、マンニトール、糖蜜、ピルビン酸等があげられ、これらを単独または組合せて用いることができる。
窒素源としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、酢酸アンモニウム等のアンモニウム塩、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の硝酸塩、ペプトン、酵母エキス、肉エキス、麦芽エキス、コーン・スティープ・リカー、カゼイン分解物、大豆粉、野菜ジュース、カザミノ酸、尿素、等の窒素含有有機物等があげられ、これらを単独または組合せて用いることができる。
無機物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カリウム、硫酸第一鉄、塩化カルシウム、硫酸マンガン、硫酸亜鉛、硫酸銅等があげられ、これらを単独または組合せて用いることができる。
微量成分としては、パントテン酸、ビオチン、サイアミン、ニコチン酸等のビタミン類、β−アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸類等があげられ、これらを単独または組合せて用いることができる。
培地は、必要に応じて全乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム等の乳製品等、小麦粉、ライ麦粉等の穀物粉等を含有していてもよい。
上記乳製品、穀物粉等をそのまま、または必要に応じて水、上記培地成分等を添加し混合して得られる混合物とし、これを天然培地として用いてもよい。
培養条件は、用いる乳酸菌の種類により異なるが、通常10〜50℃、好ましくは20〜40℃で、通常6時間〜20日間、好ましくは1〜15日間行う。液体培地の場合は、必要に応じて通気攪拌してもよい。
培養中、炭酸ナトリウム、アンモニア、水酸化ナトリウム等を添加してpHを4〜7となるように、調整することが好ましい。
液体培地で培養した場合、培養後得られる培養液をそのまま乳酸菌の菌体に損傷を与える処理に供してもよいが、培養液を、ろ過、遠心分離等の固液分離処理に供して得られる菌体を該処理に供してもよい。
固体培地で培養した場合、固体培地に生育した菌体を固体培地とともにそのまま乳酸菌の菌体に損傷を与える処理に供してもよいし、固体培地から掻き取るなどの方法で集菌したものを該処理に供してもよい。
乳酸菌の菌体は、水、食塩水、りん酸緩衝液、クエン酸緩衝液等の水性媒体に懸濁した後、該処理に供してもよい。
水性媒体のpHはpH2〜pH8が好ましく、pH3.5〜7がより好ましく、pH4〜6がさらに好ましい。
緩衝液としては、構成する酸および塩基の濃度が、0.001〜1mol/l、好ましくは0.01〜0.3mol/lのものが好ましく用いられる。
本発明における乳酸菌の菌体に損傷を与える処理としては、加熱処理、有機溶媒処理、超音波処理、界面活性剤処理、酵素処理、機械的破砕処理等の処理があげられる。
これらの処理は単独で行ってもよいし、他の処理の妨げとならない限り、組み合わせて行ってもよい。
加熱処理としては、乳酸菌の菌体を、通常30〜95℃で、好ましくは70〜90℃で、30秒間〜24時間加熱する処理があげられる。
有機溶媒処理としては、有機溶媒の乳酸菌の菌体に対する直接処理、または該菌体を含有する培養液もしくは水性媒体へ添加する処理があげられる。
有機溶媒としては、飲食品への利用という観点から、エタノールまたはエタノールに上記水性媒体を添加して得られるエタノール溶液が好ましくあげられる。清酒、焼酎、みりん等のアルコール含有飲料を有機溶媒として用いてもよい。
エタノール溶液のpHは、通常pH2〜pH8、好ましくはpH3.5〜7、さらに好ましくはpH4〜6である。
エタノール溶液中のエタノール濃度は通常1〜99%、好ましくは5〜99%、より好ましくは15〜99%である。
有機溶媒処理に用いる有機溶媒の量に特に限定はないが、例えば、乳酸菌の菌体の湿重量1重量部に対して、1〜100,000重量部が好ましく、1〜10,000重量部がより好ましく、10〜1,000重量部がさらに好ましい。
有機溶媒処理する温度、時間等の処理条件は、乳酸菌の菌体の量、有機溶媒の種類等により異なり、通常10〜95℃、好ましくは30〜95℃で、30秒間〜1ヶ月間であるが、10〜30℃で1日間〜1ヶ月間、31〜50℃で1〜24時間、51〜70℃で2〜60分間、71〜95℃で30秒間〜2分間処理することが好ましい。
超音波処理としては、超音波破砕機を用いる処理があげられる。菌体は培養液または菌体の懸濁液中に含有されていることが好ましい。超音波破砕は、通常、超音波出力20〜200W、0〜30℃で、10秒間〜1時間処理する。
界面活性剤処理としては、界面活性剤の乳酸菌の菌体に対する直接処理、または該菌体を含有する培養液もしくは水性媒体へ添加する処理があげられる。
界面活性剤としては、食品への利用という観点から、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、大豆リン脂質等が好ましく用いられる。
脂肪酸エステルの脂肪酸は、直鎖または分岐状の飽和または不飽和の脂肪酸のいずれであってもよいが、直鎖脂肪酸が好ましく、直鎖飽和脂肪酸がさらに好ましい。該脂肪酸の炭素数は1〜24が好ましく、6〜20がさらに好ましい。例えばカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸等があげられる。
界面活性剤の添加量は、乳酸菌の菌体に添加して得られる組成物中の界面活性剤の濃度が0.1〜50g/lとなる量が好ましく、1〜20g/lとなる量がさらに好ましい。
界面活性剤で処理する温度、時間等の処理条件は、乳酸菌の菌体の量、界面活性剤の種類等により異なり、通常10〜95℃、好ましくは30〜95℃で、30秒間〜1ヶ月間であるが、10〜30℃で1日間〜1ヶ月間、31〜50℃で1〜24時間、51〜70℃で2〜60分間、71〜95℃で30秒間〜2分間処理することが好ましい。
酵素処理としては、乳酸菌の菌体に、リゾチーム等の細胞壁溶解酵素を添加して作用させる処理があげられる。酵素処理する条件は、乳酸菌の種類、用いる酵素の種類等によって異なるが、リゾチームの場合、通常20〜40℃で、1時間〜1ヶ月間である。
機械的破砕処理としては、攪拌機、高速攪拌機、回転振とう機等を用いる攪拌処理、フレンチプレス、マントンガウリンホモゲナイザー等を用いる圧力処理等があげられる。
撹拌処理する際、菌体は培養液または菌体の懸濁液中に含有されていることが好ましい。撹拌速度は50〜10,000rpmが好ましく、100〜1,000rpmがさらに好ましい。
乳酸菌の菌体に上記の処理を行って得られる乳酸菌の菌体の処理物は、そのまま本発明の風味改良剤としてもよいが、必要に応じてろ過、遠心分離等の固液分離処理、脱色処理、濃縮処理、乾燥処理等の処理を、単独で、または組み合わせて行って得られる、ろ液、脱色液、濃縮液、乾燥物等を本発明の風味改良剤としてもよい。
本発明の風味改良剤は、必要に応じて、無機塩、酸、アミノ酸、核酸、糖、調味料、香辛料、賦形剤等の飲食品に使用可能な各種添加物を含有してもよい。これらの各種添加物を含有する本発明の風味改良剤は、調味料として用いてもよい。
無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等があげられる。
酸としては、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、脂肪酸等のカルボン酸等があげられる。
アミノ酸としては、グルタミン酸ナトリウム、グリシン、アラニン等があげられる。
核酸としては、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等があげられる。
糖としては、ショ糖、ブドウ糖、乳糖等があげられる。
調味料 としては、醤油、味噌、酢、みりん、アルコール含有発酵調味料、畜肉エキス、家禽エキス、魚介エキス、酵母エキス、蛋白質加水分解物等があげられる。
香辛料としては、スパイス類、ハーブ類等があげられる。
賦形剤としては、デキストリン、各種澱粉等があげられる。
本発明の風味改良剤または調味料は、液状、粉状、顆粒状等のいずれの形状を有するものであってもよい。
本発明の風味改良剤または調味料は、いずれの風味改良剤または調味料として用いてもよいが、呈味、好ましくはうま味増強用、酸味緩和用、または矯臭用の風味改良剤または調味料として好適に用いられる。
うま味増強とは、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸、オキシグルタミン酸、イボテン酸、トリコロミン酸、イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム、コハク酸ナトリウム等のうま味物質が単独、または複数で呈する味、特にグルタミン酸ナトリウムが呈する味を増強することをいう。
酸味緩和とは、酢酸、クエン酸、アスコルビン酸等の酸味物質が単独、または複数で呈する酸味をやわらかくして、まろやかにすることをいう。
矯臭とは、食肉の獣臭さ(以下、畜肉臭ともいう)、魚介類の生臭さ(以下、魚臭ともいう)、野菜類の青臭さや土臭さ等の、飲食品の好ましくない臭いを低減または消去して、全体の臭いを良好にすることをいう。
本発明の風味改良方法としては、例えば、呈味、好ましくはうま味を増強する方法、酸味を緩和する方法、矯臭する方法、またはそれらを組み合わせる方法があげられる。
本発明の風味改良方法としては、本発明の風味改良剤または調味料を添加することを除いて特に限定はなく、通常用いられる飲食品の製造方法を用いることができる。
例えば、本発明の風味改良剤または調味料を、飲食品を製造する際に素材の一部として添加する方法、製品となっている飲食品を加熱調理、電子レンジ調理、真空調理等で調理する際に添加する方法、摂食の際に添加する方法等があげられる。
本発明の風味改良方法の対象となる飲食品としては、いずれの飲食品であってもよいが、うま味を有することが好ましいとされる飲食品、酸味を呈する飲食品、矯臭が望まれる飲食品が好ましくあげられる。
例えば、味噌、醤油、みりん、アルコール含有発酵調味料、マヨネーズ、ドレッシング、ポン酢等の調味料、おでんつゆ、鍋つゆ、めんつゆ等のつゆ、焼き肉のたれ等のたれ、ミートソース、トマトソース、ホワイトソース等のソース、ポタージュ、コンソメスープ、だし等のスープ、ビーフシチュー、カレー、ラーメン、味噌汁、煮物、佃煮、肉まん、餃子、ハンバーグ等の調理食品、キムチ、漬物、佃煮、かまぼこ、ソーセージ、冷凍食品、レトルト食品、菓子、パン等の加工食品等の飲食品をあげることができる。
本発明の風味改良剤または調味料の飲食品の素材または飲食品への添加量は、添加対象となる飲食品に応じて適宜決定すればよいが、飲食品100重量部に対して、0.00001〜20重量部、好ましくは0.00005〜10重量部である。
以下、本発明の実施例を示す。
(1)第1表に示す乳酸菌のうち、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)ATCC21028株、ラクトバチルス・ペントサス(Lactobacillus pentosus)NBRC12011株、ラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sake)ATCC15521株、ラクトバチルス・サンフランシスコ(Lactobacillus sanfrancisco)ATCC27651株、ペディオコッカス・ペントサセウス(Pediococcus pentosaceus)NBRC3891株およびストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)ATCC19987株を、それぞれ一般乳酸菌接種用培地「ニッスイ」(日水製薬社製)30mlに植菌し、30℃で2日間静置培養した。
また、第1表に示す乳酸菌のうち、ラクトバチルス・フラクチボランス(Lactobacillus fructivorans)ATCC15435株、ラクトバチルス・ホモヒオチ(Lactobacillus homohiochii)ATCC15434株およびラクトバチルス・ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)H-34株を、それぞれ10%(v/v)となるようにエタノールを添加したSI培地(日本醸造協会製)30mlに植菌し、30℃で7日間静置培養した。
培養後、培養液を3,000rpmで10分間遠心分離して菌体を回収した。
回収した菌体を滅菌水で洗浄した後、0.1gの菌体(湿重量)を10mlの滅菌水に懸濁し、超音波破砕機(BRANSON社製)を用いて超音波出力80Wで10分間、超音波処理を行った。
超音波処理後、得られた処理物を3,000rpmで10分間遠心分離して上清を回収し、該上清を95℃で1分間加熱して酵素を失活させて第1表に示される乳酸菌の菌体の超音波処理物を調製した。
かつおだし汁、醤油、本みりんおよび食塩を含有するめんつゆを調製し、乳酸菌の菌体の超音波処理物を、第1表に示す濃度となるように添加した。また、乳酸菌の超音波処理物のかわりに、滅菌水を添加しためんつゆをコントロールとした。
乳酸菌の菌体の超音波処理物を添加しためんつゆとコントロールとを比較し、うま味の強さおよび味のまとまりの観点から総合的に好ましいと感じられる方を選択する評価を、10名のパネラーにより行った。
結果を第1表に示す。表中の丸印は、有意差検定の結果、危険率5%でコントロールに対し有意差が認められた試験区を示す。
第1表に示すとおり、乳酸菌の菌体の超音波処理物を添加しためんつゆは、乳酸菌の菌体の超音波処理物を添加しないめんつゆと比較して有意に好ましいめんつゆであった。
なお、いずれのめんつゆにおいても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
実施例1で調製したラクトバチルス・フラクチボランスATCC15435株の菌体1g(湿重量)を、エタノールの含有量15%(v/v)の緩衝液(0.1mol/lのりん酸水素二ナトリウムおよび0.05mol/Lのクエン酸を含有し、pH4.5の緩衝液)100mlに添加して懸濁し、85℃で1分間加熱した。
加熱処理後、得られた処理物を3,000rpmで10分間遠心分離し、上清を回収してラクトバチルス・フラクチボランスATCC15435株の菌体のエタノール処理物(以下、乳酸菌の菌体のエタノール処理物1という)を得た。
また、ラクトバチルス・フラクチボランスATCC15435株の菌体をエタノールを含有しない懸濁液に懸濁する以外は同様の操作を行って、コントロール1を調製した。
乳酸菌の菌体のエタノール処理物1およびコントロール1を、実施例1で調製しためんつゆに0.001%および0.01%となるように添加する以外は、実施例1と同様の操作方法および評価方法で、めんつゆの官能評価を行った。
その結果、乳酸菌の菌体のエタノール処理物1を添加しためんつゆは、いずれの濃度においてもコントロール1を添加しためんつゆと比較して有意に好ましい(危険率5%)めんつゆであるとの評価であった。
なお、いずれのめんつゆにおいても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
乳酸菌としてラクトバチルス・ペントサス NBRC12011株を用い、緩衝液中のエタノール濃度を10%(v/v)とする以外は、実施例2と同様の操作を行って、ラクトバチルス・ペントサスNBRC12011株の菌体のエタノール処理物(以下、乳酸菌の菌体のエタノール処理物2という)を調製した。
また、ラクトバチルス・ペントサス NBRC12011株の菌体をエタノールを含有しない懸濁液に懸濁する以外は同様の操作を行って、コントロール2を調製した。
乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を、実施例1で調製しためんつゆに、それぞれ0.005%(v/v)、または0.05%となるように添加する以外は、実施例1と同様の操作方法および評価方法で、めんつゆの官能評価を行った。
その結果、乳酸菌の菌体のエタノール処理物2を添加しためんつゆは、いずれの濃度においてもコントロール2を添加しためんつゆと比較して有意に好ましい(危険率5%)めんつゆであるという評価であった。
また、乳酸菌の菌体のエタノール処理物2を0.05%添加しためんつゆは、無添加のめんつゆと比較して、「うま味が強く後味が持続する」、「味の厚みとバランスが良好である」、「醤油の香りが好ましい」等の傾向が認められた。
なお、いずれのめんつゆにおいても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を、常法に準じて調製したごまドレッシングに、それぞれ0.05%(w/w)となるように添加した。
得られたごまドレッシングのうま味および酸味について、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は、7段階評価による7点評点法により行い、それぞれの項目について強く感じられるものを高得点とした。
結果を第2表に示す。
第2表に示すとおり、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を添加したごまドレッシングは、うま味が強く、酸味は緩和され、やわらかいものであった。
なお、いずれのごまドレッシングにおいても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を、実施例1で調製しためんつゆに、それぞれ0.05%(w/w)となるように添加した。
また、実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を、常法に準じて調製した焼き肉のたれに0.1%(w/w)となるように添加し、常法により牛焼き肉を調製した。
めんつゆに対しては、うま味、味のまとまりおよび醸造物(醤油)の風味について、また牛焼き肉に対しては、うま味、牛の畜肉臭および味のまとまりについて、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は7段階評価による7点評点法で行い、うま味、畜肉臭および醤油の風味については強く感じられるものを高得点とし、味のまとまりについては、味がまとまっていると感じられるものを高得点とした。
結果を第3表に示す。
第3表に示すとおり、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を添加しためんつゆは、うま味および醤油の風味が強く、味のまとまりのあるものであった。
また、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を添加した焼き肉のたれを用いて得られた焼き肉は、うま味が強く、畜肉臭が弱く、味のまとまりがあるものであった。
なお、いずれのめんつゆおよび焼き肉においても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を、常法に準じて調製した筑前煮の調味液に0.1%(w/w)となるように添加する以外は常法を用いて筑前煮(鶏肉を含有)を調製した。
また、実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を常法に準じて調製したさばの味噌煮の調味液に0.1%(w/w)となるように添加する以外は常法を用いてさばの味噌煮を調製した。
筑前煮に対しては、うま味、畜肉臭および味のまとまりについて、またさばの味噌煮に対しては、うま味、魚臭、味のまとまりおよび醸造物(醤油)の風味について、10名のパネラーにより官能評価を行った。
評価は7段階評価による7点評点法で行い、うま味、畜肉臭、魚臭および醸造物(醤油)の風味については強く感じられるものを高得点とし、味のまとまりについては、味がまとまっていると感じられるものを高得点とした。
結果を第4表に示す。
第4表に示すとおり、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を添加した筑前煮は、うま味が強く、畜肉臭が弱く、味のまとまりのあるものであった。
また、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を添加したさばの味噌煮は、うま味および醤油の風味が強く、魚臭が弱く、味のまとまりがあるものであった。
なお、いずれの筑前煮およびさばの味噌煮においても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2およびコントロール2を、最終的にそれぞれ0.1%(w/w)含有させるように添加する以外は、常法に準じてカレーおよびハンバーグを調製した。
各食品のうま味、畜肉臭および味のまとまりについて、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は7段階評価による7点評点法で行い、うま味および畜肉臭については強く感じられるものを高得点とし、味のまとまりについては、味がまとまっていると感じられるものを高得点とした。
結果を第5表に示す。
第5表に示すとおり、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を添加したカレーおよびハンバーグは、うま味が強く、畜肉臭が弱く、味のまとまりのあるものであった。
なお、いずれのカレーおよびハンバーグにおいても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
米、米麹および水を原料としてアルコール発酵させ、食塩、グルコースおよび変性アルコールを添加して得られたアルコール含有発酵調味料〔アルコール濃度10.8%(v/v)〕に、実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2を1%(v/v)となるように添加した。
得られたアルコール含有発酵調味料を、実施例1で調製しためんつゆに10%(w/w)となるように添加し、乳酸菌の菌体のエタノール処理物を含有するめんつゆを調製した。
また、乳酸菌の菌体のエタノール処理物2を添加しないアルコール含有発酵調味料を用いる以外は、同様の操作をおこなってコントロール3を得た。
各めんつゆのうま味および味のまとまりについて、好ましいと感じられる方を選択する評価を、10名のパネラーにより行った。
その結果、いずれの項目についても、乳酸菌の菌体のエタノール処理物2を含有するめんつゆはコントロール3に対して、有意に(危険率5%)好ましいめんつゆであるとの評価であった。
なお、いずれのめんつゆにおいても、乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
実施例3で調製した乳酸菌の菌体のエタノール処理物2を、デキストリンを賦形剤として用いてスプレードライに供し、粉末化した。得られた粉末をマヨネーズに0.05%(w/w)となるように添加した。添加して得られたマヨネーズは、酸味のやわらかいマヨネーズであった。
なお、得られたマヨネーズに乳酸菌の菌体による臭いおよび乳酸菌の発酵により生じる独特の風味は感じられなかった。
本発明により、風味改良剤、調味料、風味の改良された飲食品、風味の改良された飲食品の製造方法、または飲食品の風味改良方法を提供することができる。

Claims (6)

  1. ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ペントサス(Lactobacillus pentosus)、およびラクトバチルス・フラクチボランス(Lactobacillus fructivorans)からなる群より選ばれる乳酸菌の菌体を、該菌体に損傷を与えるエタノール溶液処理に供することを特徴とする風味改良剤または調味料の製造方法。
  2. 請求項1記載の方法により得られる風味改良剤または調味料。
  3. ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ペントサス(Lactobacillus pentosus)、およびラクトバチルス・フラクチボランス(Lactobacillus fructivorans)からなる群より選ばれる乳酸菌の菌体を、該菌体に損傷を与えるエタノール溶液処理に供して得られる処理物を含有することを特徴とする風味改良剤または調味料。
  4. 請求項2または3に記載の風味改良剤または調味料を添加してなる飲食品。
  5. 請求項2または3に記載の風味改良剤または調味料を飲食品に添加することを特徴とする飲食品の風味改良方法。
  6. 請求項2または3に記載の風味改良剤または調味料を飲食品素材に添加することを特徴とする飲食品の製造方法。
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