JP4850749B2 - みりんの製造方法 - Google Patents
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Description
他の調味料と同様に、みりんについてもその調理効果を増強できる方法の開発が望まれている。
(1)もろみ中に乳酸菌を存在せしめることを特徴とする、みりんの製造方法。
(2)もろみ調製時に乳酸菌を添加する、上記(1)の方法。
(3)乳酸菌の添加がアルコール存在下で行われる、上記(2)の方法。
(4)米、米麹およびアルコールを混合した後に乳酸菌を添加する、上記(2)または(3)の方法。
(5)上記(1)〜(4)いずれか1つの方法により得られるみりん。
(6)上記(5)のみりんを添加してなる飲食品。
米としては、蒸した米、例えば、もち米、うるち米等の米、好ましくはもち米を必要に応じて洗米し、水に浸漬し、必要に応じて水切りし、蒸煮して調製したものが用いられる。
アルコールとしては、エタノールまたは焼酎が用いられる。エタノールは含水エタノールであってもよい。
もろみには、グルコース等の糖、アミラーゼ、プロテアーゼ等の酵素等を添加して含有させてもよい。
ラクトバチルス属に属する乳酸菌としては、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバチルス・ペントサス(Lactobacilluspentosus)、ラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sake)、ラクトバチルス・サンフランシスコ(Lactobacillussanfrancisco)、ラクトバチルス・フラクチボランス(Lactobacillus fructivorans)、ラクトバチルス・ホモヒオチ(Lactobacillushomohiochii)、ラクトバチルス・ヒルガルディ(Lactobacillus hilgardii)等に属する乳酸菌があげられる。
ストレプトコッカス属に属する乳酸菌としては、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus)等に属する乳酸菌があげられる。
これらの乳酸菌の中で、ラクトバチルス属に属する乳酸菌が好ましく用いられ、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ペントサス、ラクトバチルス・フラクチボランスに属する乳酸菌がさらに好ましく用いられる。
もろみ中に乳酸菌を存在せしめる方法としては、もろみを調製するいずれかの工程において、上記乳酸菌を添加する方法があげられる。
添加する乳酸菌は、上記乳酸菌を培地で培養して調製することができる。市販のものを用いてもよい。
炭素源としては、澱粉、デキストリン、シュクロース、グルコース、マンノース、フルクトース、ラフィノース、ラムノース、イノシトール、ラクトース、マルトース、キシロース、アラビノース、マンニトール、糖蜜、ピルビン酸等があげられ、これらを単独または組合せて用いることができる。
微量成分としては、パントテン酸、ビオチン、サイアミン、ニコチン酸等のビタミン類、β−アラニン、グルタミン酸等のアミノ酸類等があげられ、これらを単独または組合せて用いることができる。
また、上記乳製品、穀物粉等をそのまま、または必要に応じて水、上記培地成分等を添加し混合して得られる混合物として、天然培地として用いてもよい。
培養中、炭酸ナトリウム、アンモニア、水酸化ナトリウム等を添加してpHを4〜7となるように調整することが好ましい。
乳酸菌を添加する場合、乳酸菌の菌体数が、もろみ1gあたり通常1×106個以上、好ましくは1×106〜1×109個、さらに好ましくは1×107〜5×108個、特に好ましくは2×107〜1×108個となるように添加する。菌体数は、コロニーカウント法、染色法等の常法により測定することができる。
本発明のみりんの製造方法においては、もろみ中に乳酸菌を存在せしめる以外は、もろみを圧搾して粕を除き、必要に応じて、火入れ、滓下げ、ろ過、活性炭処理、調合、貯蔵熟成を行うなど、通常のみりんの製造方法を用いることができる。
以下に本発明の実施例を示す。
該培養液を3,000rpmで10分間遠心分離し、得られた菌体を滅菌水で洗浄した後、再度遠心分離して乳酸菌の菌体(湿菌体)を得た。
得られた米麹200g、蒸したもち米1kgに42%(v/v)エタノール水溶液740gを添加し、さらに上記で調製した乳酸菌の菌体を全量添加してもろみを調製した。
また、乳酸菌の菌体のかわりに水を添加する以外は、同様の操作をおこなって対照となるみりん(コントロール)を調製した。
得られたポン酢の酢かどについて、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は、7段階評価による7点評点法で行い、酢かどの強いものを高得点とした。
その結果、もろみ中に乳酸菌を存在せしめて得られた本発明のみりんを添加したポン酢の評点は3.3であり、コントロールを添加したポン酢(評点4.6)と比較して有意に酢かどが緩和されていた。
得られためんつゆの甘味、うま味およびかつおだしの風味について、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は7段階評価による7点評点法で行い、それぞれの項目について、強いと感じられるものを高得点とした。
結果を第1表に示す。
得られた焼き肉の甘味、濃厚感および畜肉臭について、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は7段階評価による7点評点法で行い、それぞれの項目について、強いと感じられるものを高得点とした。
結果を第2表に示す。
得られた肉じゃがの濃厚感および畜肉臭ならびにジャガイモの煮崩れの度合いについて、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は、7段階評価による7点評点法で行い、濃厚感および畜肉臭については強いと感じられるものを高得点とした。また、煮崩れについては、煮崩れの度合いの大きいものを高得点とした。
結果を第3表に示す。
得られたぶりの照り焼きのうま味、濃厚感、てり・つやおよび魚臭について、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は、7段階評価による7点評点法で行い、それぞれの項目について強いと感じられるものを高得点とした。
結果を第4表に示す。
得られた大根の含め煮の甘味、うま味、だしの風味および大根への調味液の味の浸透性について、10名のパネラーにより官能評価を行った。評価は7段階評価による7点評点法で行い、甘味、うま味およびだしの風味については強いと感じられるものを高得点とした。また、大根への調味液の味の浸透性については、味のしみ込み度合が高いと感じられるものを高得点とした。
結果を第5表に示す。
Claims (4)
- 米、米麹およびアルコールを混合した後にラクトバチルス属に属する乳酸菌を添加し、もろみ中に乳酸菌を存在せしめることを特徴とする、みりんの製造方法。
- ラクトバチルス属に属する乳酸菌が、ラクトバチルス・プランタラム、ラクトバチルス・ペントサスまたはラクトバチルス・フラクチボランスである、請求項1に記載の方法。
- 請求項1または2に記載の方法により得られるみりん。
- 請求項3記載のみりんを添加してなる飲食品。
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