JP6983007B2 - イソアミルアルコール高含有調味料組成物およびその製造方法 - Google Patents
イソアミルアルコール高含有調味料組成物およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6983007B2 JP6983007B2 JP2017161117A JP2017161117A JP6983007B2 JP 6983007 B2 JP6983007 B2 JP 6983007B2 JP 2017161117 A JP2017161117 A JP 2017161117A JP 2017161117 A JP2017161117 A JP 2017161117A JP 6983007 B2 JP6983007 B2 JP 6983007B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fermented seasoning
- seasoning composition
- yeast
- fermented
- isoamyl alcohol
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
- Seasonings (AREA)
- Seeds, Soups, And Other Foods (AREA)
Description
すなわち、本発明は、以下を提供する。
[1] 酵母を用いた発酵調味料組成物であって、主要香気成分中のイソアミルアルコールの割合が、50%以上である、発酵調味料組成物。
[2] 主要香気成分が、イソアミルアルコール、イソ酪酸、ベンズアルデヒド、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、プロピオン酸、3−メチル吉草酸、およびエナント酸からなる、1に記載の、発酵調味料組成物。
[3] 酵母が、ハンセヌラ・スアベオレンス、またはサッカロマイセス・セレビジエに属するものである、1または2に記載の発酵調味料組成物。
[4] 固形分5.0%の発酵調味料組成物に換算したときに500ppm以上のイソアミルアルコールを含む、1から3のいずれか1項に記載の発酵調味料組成物。
[5] ハンセヌラ属、サッカロマイセス属、またはキャンディダ属に属する酵母を、ロイシンを0.3%以上含む培地で、好気的条件で培養し、
得られた培養物から酵母菌体を除去して発酵液を得る
工程を含む、発酵調味料組成物の製造方法。
[6] ロイシンを0.3%以上含む培地が、さらに魚醤を3%以上含む、5に記載の製造方法。
[7] 塩味増強用、不快臭のマスキング用、味噌の風味の向上用、チーズ風味の向上用、または卵風味の向上用である、1〜4のいずれか1項に記載の発酵調味料組成物。
[8] 不快臭が、魚肉臭、または畜肉臭である、7に記載の発酵調味料組成物。
本発明の発酵調味料組成物は、下記の工程を含む製造方法により、製造することができる:
酵母を、魚醤を3%以上含む培地で、好気的条件で培養し、得られた培養物から酵母菌体を除去して発酵液を得る。
本発明に用いられる酵母は、ロイシンからイソアミルアルコールを生産する能力を有するものを用いる。酵母は、その培養液を最終的にそのまま食品に用いることができるように、食品製造のために用いられるものの中から選択することが望ましい。例えば、酒酵母、ビール酵母、ワイン酵母、野生酵母等の慣用されている酵母を用いることができる。より具体的には、例えば、ハンセヌラ (Hansenula)属、サッカロマイセス(Saccharomyces)属、シゾサッカロマイセス(Shizosaccharomyces)属、ピキア(Pichia)属、キャンディダ(Candida)属、クリベロマイセス(Kluyveromyces)属、ウィリオプシス(Williopsis)属、デバリオマイセス(Debaryomyces)属、ガラクトマイセス(Galactomyces)属、トルラスポラ(Torulaspora)属、ロドトルラ(Rhodotorula)属、ヤロウィア(Yarrowia)属、およびジゴサッカロマイセス(Zygosaccharomyces)属からなる群より選択されるいずれかである。酵母は、増殖性が良好であることから、酒製造に用いられている酒酵母、ビール製造に用いられているビール酵母、食料や飼料等の製造に用いられているトルラ酵母であることが好ましく、ハンセヌラ属、サッカロマイセス属、またはキャンディダ属に属する酵母であることがより好ましい。ハンセヌラ属の例として、ハンセヌラ・スアベオレンス(Hansenula suaveolens)、Hansenula anomala、Hansenula javanica、Hansenula schneggii、Hansenula saturnus、Hansenula odessaが挙げられる。サッカロマイセス属の例として、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・サケ(Saccharomyces sake)、サッカロマイセス・ベティカス(Saccharomyces beticus)が挙げられる。なお、サッカロマイセス・サケ(Saccharomyces sake)とサッカロマイセス・ベティカス(Saccharomyces beticus)は、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)の一種として分類される場合もある。キャンディダ属の例として、キャンディダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、キャンディダ・リポリティカ(Candida lypolitica)、キャンディダ・ユーティリス(Candida utilis)、キャンディダ・サケ(Candida sake)が挙げられる。より好ましくは、ハンセヌラ・スアベオレンス(Hansenula suaveolens)、およびサッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)からなる群より選択されるいずれかである。
細胞形態:卵型
コロニー:クリーム色
特徴:発酵能を有する、子嚢胞子をつくる
培地名:YPD培地
培地の組成:
Yeast Extract (Difco) 10g
グルコース 20g
Polypeptone (Difco) 20g
蒸留水 1L
培地のpH(滅菌前):5.8
滅菌温度・時間:121℃、15分
培養温度:30℃
培養期間:24時間
酸素要求性:好気
細胞形態:卵型
コロニー:クリーム色
特徴:発酵能を有する、子嚢胞子をつくる
培地名:YPD培地
培地の組成:
Yeast Extract 10g
グルコース 20g
Polypeptone 20g
蒸留水 1L
培地のpH(滅菌前):5.8
滅菌温度・時間:121℃、15分
培養温度:30℃
培養期間:24時間
酸素要求性:好気、浸盪培養
サッカロマイセス・セレビジエ IAHP-3株、サッカロマイセス・セレビジエ IAHP-4株
は、それぞれ順に、受託番号NITE BP-02335、NITE BP-02417、NITE BP-02418、NITE BP-02419として、NITE BP-02335は2016年8月22日付で、NITE BP-02417、NITE BP-02418、NITE BP-02419は2017年2月9日付けで、テーブルマーク株式会社(住所:日本国東京都中央区築地6-4-10)により、独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許微生物センター(住所:日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 122号室)へ、ブタペスト条約および日本国特許法に基づき、寄託された。
酵母による発酵のための条件は、当業者であれば、用いる酵母に応じ、適宜設計することができる。
得られた発酵調味料組成物には、保存安定性を高める目的で食塩、澱粉、糖などを添加してもよい。これらの添加量は、特に限定されるものではないが、水分活性を充分に下げるため、食塩の場合には酵母発酵液に対して、例えば10%以上、好ましくは15%以上、より好ましくは18%以上となるように添加することができる。
本発明の発酵調味料組成物は、イソアミルアルコールを、他の香気成分に比較して多く含むことを特徴とする。
(香気成分)
本発明の発酵調味料組成物には、イソアミルアルコールが含まれる。イソアミルアルコール(Isoamyl alcohol、分子式: C5H12O)は、イソブチルカルビノール、イソアミロール、イソペンタノール、イソアミノール、3−メチルブタン−1−オール、3−メチルブチルアルコール、2−メチル−4−ブタノール、イソペンチルアルコール、イソアミルアルコール、3−メチル−1−ブタノールと称されることもある。イソアミルアルコールは、単独では、一般的には不快に感じられるが、清酒などの代表的な香気、あるいは水産物の熟成香と感じられる香気を有している。
本発明の発酵調味料組成物は、イソアミルアルコールを多く含み、イソアミルアルコールの主要香気成分中に占める割合は、50%以上であり、好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは75%以上である。ある成分の主要香気成分中に占める割合が50%であるとは、GC−MS法で測定した主要香気成分中に占めるその成分の割合が、50%であることをいう。例えば、イソアミルアルコールの主要香気成分中に占める割合が50%以上であるとは、GC−MS法で測定した主要香気成分(イソアミルアルコール、3−ヘキサノン、イソブチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール アセテート、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,5−ジメチル−3−ヘキサノン、イソ酪酸、イソヘキシルアルコール、酢酸、イソ吉草酸イソブチル、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ベンズアルデヒド、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、フェネチルアルコール、プロピオン酸、3−メチル吉草酸、エナント酸、イソブチル 2−メチルブタノエート、1,3−シクロペンタンジオン;好ましくは、イソアミルアルコール、イソ酪酸、ベンズアルデヒド、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、プロピオン酸、3−メチル吉草酸、およびエナント酸;より好ましくは、イソアミルアルコール、ベンズアルデヒド、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、3−メチル吉草酸、およびエナント酸)中に占めるイソアミルアルコールの割合が、50%以上であることをいう。この値は、GC−MS法による測定結果を出力したチャートのピーク面積に基づいて求めることもできるし、またGC−MS法により定量した主要香気成分の測定値に基づいて求めることもできる。具体的には、対象発酵調味料組成物について、主要香気成分、すなわちイソアミルアルコール、3−ヘキサノン、イソブチルアルコール、2−メチル−1−ブタノール アセテート、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2,5−ジメチル−3−ヘキサノン、イソ酪酸、イソヘキシルアルコール、酢酸、イソ吉草酸イソブチル、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、ベンズアルデヒド、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、フェネチルアルコール、プロピオン酸、3−メチル吉草酸、エナント酸、イソブチル 2−メチルブタノエート、1,3−シクロペンタンジオンの有無、および濃度について測定し、それらのピークの積分面積に占めるイソアミルアルコールのピーク面積の比を求めるか、またはそれらの総量に占めるイソアミルアルコールの量比を求めることにより、算出できる。
本発明の発酵調味料組成物は、主要香気成分に占めるイソアミルアルコールの割合が高いこと、またはイソアミルアルコールの濃度が高いことを特徴とするが、それ以外に、従来技術においてはイソアミルアルコールと共に増量されてきた香気成分である、n−プロパノール(1−プロパノール、1−プロピルアルコール、n−プロピルアルコールともいう。)、イソブチルアルコール(2−メチルプロパン−1−オール、2−メチルプロピルアルコールともいう。)、活性アミルアルコール(光学活性アミルアルコール、2‐メチル‐1‐ブタノール、sec−ブチルカルビノール、2−メチルブタノール、2−メチルブタン−1−オール、2−メチルブチルアルコール、2−メチル−1−ブタノールということもある。)が少ないことも特徴である。これらの成分が少ないことは、食品に意図しない香気を付与しないので、後述する本発明が提供する用途においては好ましく作用していると考えられる。好ましい態様においては、主要香気成分に占めるn−プロパノール、イソブチルアルコール、および活性アミルアルコールの合計量は、0.3%以下であり、好ましくは0.2%以下であり、さらに好ましくは0.1%以下である。検出限界下であってもよい。
上述の製造方法により得られた発酵調味料組成物は、他の調味料組成物の有効成分とすることができる。また発酵調味料組成物は、発酵調味料組成物そのものでもよく、有効成分が目的の効果を発揮しうる限り、他の成分を配合することができる。他の成分は、食品として許容される種々の添加剤、であり得る。この例には、酸化防止剤(抗酸化剤)、香料、調味料、甘味料、着色料、増粘安定剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、ガムベース、苦味料等、酵素、光沢剤、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、結合剤、緊張化剤(等張化剤)、緩衝剤、溶解補助剤、防腐剤、安定化剤、凝固剤等である。発酵調味料組成物中の有効成分の量は、例えば1〜100%であり、10〜80%とすることができ、20〜60%としてもよい。
本発明の発酵調味料組成物は、特許文献1にあるように、水産製品の着香に用いることもできるし、本発明で新たに見出した塩味増強用、不快臭のマスキング用、味噌の風味の向上用、チーズ風味の向上用、または卵風味の向上のために用いることができる。
<塩味増強>
本発明により得られた発酵調味料組成物は、塩味増強のために用いることができる。塩味は、甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の五基本味のうちの一つである。本発明に関し、塩味というときは、塩化ナトリウムによって呈される味をいう。従来、特許文献4に示すように、酢酸などを主成分とするものにHEMF(4−ヒドロキシ−2−エチル−5−メチル−3(2H)−フラノンと4−ヒドロキシ−5−エチル−2−メチル−3(2H)−フラノンの任意の割合での混合物)とともにイソアミルアルコールを含有した場合に、塩味の増強効果があることは報告されていたが、本発明者らの検討によると、高濃度のイソアミルアルコールを含有する発酵調味料組成物の添加により、種々の塩分濃度の食品において、塩味を増強できることが分かった。また、本発明者らの検討によると、発酵調味料組成物による塩味増強効果は、同等の量のイソアミルアルコールを用いる場合よりも高かった。一般に、食塩不使用食品または低塩食品は物足りなく感じられるものが多いとされているが、本発明により、そのような食品の風味においても、塩味を増強し、美味しさを感じられるものとすることができる。例えば、塩分濃度が0.7%以下の食品であっても、0.7%を超える塩味に感じられる。したがって、本発明の一態様は、得られた発酵調味料組成物を有効成分として含有する、塩味の増強剤である。本発明はまた、食塩および/またはナトリウムの摂取量を低減する方法も提供する。
得られた発酵調味料組成物は、食材の種々の不快臭をマスキングするために用いることができる。対象となる不快臭は様々であるが、本発明は特に、魚肉臭、畜肉臭に対して好適に用いることができる。魚肉臭は、生魚の不快な臭い(生臭み)、および加熱された魚がもつ特有の臭い(魚臭)を含む。畜肉臭は、内臓臭(もつ臭)、グラス臭、および獣臭を含む。グラス臭とは、牧草肥育している牛から得られた牛肉に特有の草の青臭い臭いをいう。本発明者らの検討によると、発酵調味料組成物の添加により、種々の食品において、魚肉臭、および畜肉臭がマスキングでき、その効果は、同等の量のイソアミルアルコールを用いる場合よりも高かった。したがって、本発明の一態様は、発酵調味料組成物を有効成分として含有する、不快臭のマスキング剤、魚肉臭抑制剤、および畜肉臭抑制剤である。
得られた発酵調味料組成物は、料理や調味液などに含まれる香辛料(それを原料とする加工品を含む。)の刺激感を向上させるために用いることができる。本発明者らの検討によると、発酵調味料組成物を、香辛料を含有する調味液や各種ソースに添加することにより、喫食時に香辛料の刺激をより強く感じさせることができる。その効果は、同等の量のイソアミルアルコールを用いる場合よりも高い可能性がある。したがって、本発明の一態様は、発酵調味料組成物を有効成分として含有する、香辛料の刺激感(「香辛料感」ということもある。)の向上剤である。
得られた発酵調味料組成物は、味噌の風味を向上させるために用いることができる。味噌の風味には、原料風味(より具体的には、大豆風味、米風味、麦風味、等)、甘味、旨味、だし感が含まれる。旨味は、主にグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸に由来する味を指し、だし感は、魚や節に由来する香気や燻製香が感じられることを指す。本発明者らの検討によると、発酵調味料組成物を、味噌を含有する食品に添加することにより、喫食時に味噌の風味をより強く感じさせることができ、また同等の量のイソアミルアルコールを用いた場合には、この効果は低かった。したがって、本発明の一態様は、発酵調味料組成物を有効成分として含有する味噌の原料風味向上剤である。
得られた発酵調味料組成物は、チーズ風味を向上させるために用いることができる。チーズ風味の向上とは、チーズ特有の好ましい風味を向上させることをいう。本発明者らの検討によると、発酵調味料組成物を、チーズ、またはチーズを用いた食品に添加することにより、喫食時にチーズ風味をより強く感じさせることができ、同等の量のイソアミルアルコールを用いた場合には、この効果は比較的低かった。したがって、本発明の一態様は、発酵調味料組成物を有効成分として含有するチーズ風味向上剤である。
得られた発酵調味料組成物は、卵風味を向上させるために用いることができる。本発明に関して卵というときは、食用の、鳥類の卵を指し、これには、ニワトリの卵(鶏卵)、ウズラの卵、アヒルの卵、ダチョウの卵、ハトの卵が含まれる。また、本発明に関して卵風味というときは、生の卵が持つ風味ではなく、加熱などにより調理された卵によって生まれる風味(調理風味、調理香ということもある。)を指す。卵風味は、甘い風味、コク、濃厚さ、香ばしさ等によって表現されることもある。卵風味の向上とは、卵特有の好ましい風味(コク、濃厚さ等)を向上させることをいう。本発明者らの検討によると、発酵調味料組成物を、卵を用いた食品に添加することにより、喫食時に卵風味をより強く感じさせることができ、同等の量のイソアミルアルコールを用いた場合には、この効果は比較的低かった。したがって、本発明の一態様は、発酵調味料組成物を有効成分として含有する卵風味向上剤である。
塩味が増強されているか否か、またはその程度;不快臭がマスキングされているか否か、またはその程度;香辛料の刺激感が向上されているか否か、またはその程度;味噌の風味が向上されているか否か、またはその程度;チーズの風味が向上されているか否か、またはその程度;卵風味が向上されているか否か、またはその程度は、当業者であれば、適切な対照食品を基準とした官能試験を企画して評価することができる。より具体的には、例えば有効成分を含まない食品等適切な対照を準備し、3〜10段階程度の基準を定め、基準(産業上意義のある基準を超えた場合に、合格とするように定めることができる。)に基づき、訓練されたパネラーが対象となる食品と対照とを比較することにより評価することができる。
得られた発酵調味料組成物は、種々の食品に適用できる。適用される塩味を増強する対象となる食品の例としては、特に限定されない、特に好ましいものの一つとして、液状の、または水分をある程度含む各種調味料、例えば、しょうゆ(薄口、濃口)、オイスターソース、カレールウ、ハヤシルウ、めんつゆ(濃縮タイプ、ストレート)、みそ、とうばん醤、ソース(ウスター、とんかつ、中農)、ねりわさび、ねりがらし、トマトケチャップ、マヨネーズ、ドレッシング、チリソース、チリペッパーソース、トマトソース、ピザソース、バター、マーガリン、コーンスープの素、マーボー豆腐の素、等が挙げられる。また、各種加工食品(冷蔵食品および冷凍食品であってもよい)の例としては、春巻、中華丼(の具)、餃子、焼売、小龍包、肉まん、八宝菜、回鍋肉、青椒肉絲、野菜炒め、きんぴら、筑前煮のほか、コロッケ、メンチカツ、エビカツ等のフライ製品、ハンバーグ等の肉製品、あんかけうどん、長崎ちゃんぽん、焼きそば、スパゲッティナポリタン、マカロニグラタン、ラザニア等の麺類、チャーハン、ピラフ、炊き込みご飯、ちらしずし等の米飯製品、お好み焼き、たこ焼き、ピザ等の小麦粉製品が挙げられる。
本発明の実施態様の一つは、上で説明された発酵調味料組成物の有効量を含む加熱調理された食品を、冷蔵または冷凍して冷蔵食品または冷凍食品を得る工程を含む、冷蔵食品または冷凍食品の、製造方法である。あるいは、発酵調味料組成物の有効量を添加する工程を含む、畜肉もしくは魚肉、香辛料、味噌、チーズ、または卵を原料に含む食品の製造方法である。食品の製造方法における、発酵調味料組成物の添加の段階は、作業性等を考慮し、適宜とすることができる。ここで、添加するとは、食品原料に注入すること、接触させることを含む。例えば畜肉には、添加は、本発明の剤を調味液に含有させ、畜肉等に注入することであってもよく、調味液に畜肉等を漬け込むことであってもよい。
下表に示す培地3mlを殺菌後に、酵母(酒酵母、ビール酵母、野生酵母)196株をそれぞれ植菌し、30℃で16時間振盪培養した。培養後、専門家2名による官能評価を行い、香気のタイプが下記の3つに該当するか否かを判断した。またタイプ1または2であると判断されたものの培養後の培地のイソアミルアルコール(IAA)濃度を、下記の条件でHPLCにより測定した。
タイプ1.醤油様香気(醤油特有の発酵臭)
タイプ2.魚醤様香気(魚臭)
タイプ3.酢酸エチル臭(果実の香気成分に含まれるエステル臭)
装置:日立HPLC L2000シリーズ
検出器:RI
カラム:Shodex SUGAR KS-G+SUGAR KS-801
カラム温度:80℃
移動層:H2O
流速:1.0mL/min
ハンセヌラ・スアベオレンス IAHP-1株:受託番号 NITE BP-02335
サッカロマイセス・セレビジエ IAHP-2株:受託番号 NITE BP-02417
サッカロマイセス・セレビジエ IAHP-3株:受託番号 NITE BP-02418
サッカロマイセス・セレビジエ IAHP-4株:受託番号 NITE BP-02419
500mLフラスコ中に、下表に示す培地100mLを調製し、殺菌後に、IAHP-4株、およびIAHP-1株をそれぞれ接種し、30℃で振盪培養を行った。16時間、24時間にサンプリングした。得られた培養物はそれぞれ遠心分離して酵母菌体を除去し、上清に20%加塩した。なお培養後の培地のIAA濃度は、実施例1と同じ条件で測定した。
水3670kg、魚醤200kg、酵母エキス40kg、グルコース80kg、L-ロイシン14kgからなる培地を調製し、殺菌後に、 IAHP-1株の酵母シードを植菌した。温度30〜32℃、通気条件1000L/minの条件下で、16〜24時間通気撹拌発酵を行った。発酵後、パーライトを用いてろ過を行い、ろ液に食塩約900kgを添加し、発酵調味料、3220kgを得た。以下の試験ではこの発酵調味料を標品として使用した。得られた発酵調味料ついて、各種分析を行った。
収量:3220 kg
色:褐色清澄液
風味:重いアルコール香、特有の発酵臭を有する。
水分:81.10%
pH:4.9
Brix:25.10%
塩分:20.10%
イソアミルアルコール 612.1ppm
下記の方法で、有機酸およびアミノ酸を分析し、結果を下表に示した。
(有機酸分析条件(ポストカラムBTB法))
装置:日立HPLC L-2000シリーズ
カラム:日立 GL-C610H-S 7.8mmID×300mm
溶離液:3mM 過塩素酸
反応液:BTB溶液
検出器:UV(440nm)
流速:0.5mL/min
装置:日立アミノ酸アナライザ L-8900
カラム:日立 たんぱく加水分解物分析用パックドカラム 4.6×60mm(#2622SC 充填済み)
緩衝液:L-8500PHキット(PH-1、PH-2、PH-3、PH-4、PH-RG)(三菱化学)
反応液:BTB溶液
反応液:ニンヒドリン試液 アミノ酸自動分析装置用キット(和光純薬)
下記の方法で、香気成分を分析した。結果を下表および図2に示した。なお、分析は2回行い、図2のチャートは、1回目のものである。なお、1回目、2回目とも同じ条件で測定した。
(香気成分(GC-MS法))
装置: Agilent GC-MS 7890B/5977A
カラム:DB-WAX 60m/0.32mm/ 1um
前処理:5g サンプリング。DHS法にて測定。N=3
スプリット比:Low Split(3:1)
昇温:50℃(4min)-6℃/min-240℃/5min
コンスタントフロー(1.8ml/min), スニフィング分岐無し
SIM/SCANモード、SIM:18m/z、イオン源温度230℃、MSDインターフェース温度245℃、ゲイン係数1、EM電圧:1008、Mass range:35-300
実施例3の発酵調味料の塩味増強効果を、食塩水、模擬液、アプリケーションでそれぞれ比較評価を行った。食塩を蒸留水で希釈した食塩水を標準品(Control)とした。なお、模擬液は下記の配合で調製した(以下の本実施例において同じ。)。
食塩濃度が0.7%になるように、食塩と実施例3の発酵調味料(0.1%、0.2%、0.5%、1.0%)を蒸留水で希釈した(下表)。これら実施例3の発酵調味料を添加した食塩水について5名のパネラーにより官能評価を行い、塩味を比較した。塩味は、0.7%、0.75%、0.8%、0.9%の食塩水と比較して、塩味強度が等しくなる食塩濃度を小数点以下2桁で記載させ、平均値を求めた。各試験液の組成、および評価結果を下表に示す。
食塩濃度が0.9%になるように、食塩と実施例3の発酵調味料0.2%および模擬液0.2%を蒸留水でそれぞれ希釈した。これら実施例3の発酵調味料および模擬液を添加した食塩水について5名のパネラーにより官能評価を行い、塩味を比較した。塩味は、0.9%、0.95%、1.0%、1.1%食塩水と比較して、塩味強度が等しくなる食塩濃度を小数点以下2桁で記載させた。各食塩濃度の平均値を下表に示す。
実施例3の発酵調味料および模擬液を添加しためんつゆを下表の配合でそれぞれ調整した。それぞれ調整しためんつゆ25gを湯275gで12倍に希釈した。そして、喫食時のそれぞれのめんつゆについて、専門パネラー5名で官能検査を行った。
実施例3の発酵調味料を添加したオニオンスープについて官能評価を行った。標準のスープ(Blank)、標準から20%減塩したスープ(Control)、20%減塩に実施例3の発酵調味料を添加したスープ(発酵調味料用)それぞれを一定の配合割合で調製した(下表)。Blank、Controlについては、各3gをお湯で100gに希釈し調整した。発酵調味料用については、実施例3の発酵調味料0.2gを発酵調味料用3gに加えて、その後、お湯で100gに希釈し調整した。
1.白身魚エキスへの添加試験
下表に記載された量の、湯、食塩、実施例3の発酵調味料および白身魚エキスを混合した。その後、それぞれのサンプルを専門パネラー5名で官能評価することにより、実施例3の発酵調味料の白身魚エキスへの添加効果を評価した。なお、模擬液は下記の配合で調製した(以下の本実施例において同じ。)。
下表に記載された量の湯、食塩水及び実施例3の発酵調味料を混合した。そして、混合液をシャケのほぐし身と混合させ、実施例3の発酵調味料のシャケほぐし身への添加効果を確認した。
下表に記載された原材料を混合して調味液とした。次に、豚生もつをパウチに充填し、90℃、10分、加熱殺菌して、豚ゆでもつを得た。そして、調味液80重量部に対し、豚ゆでもつ20重量を加え、喫食に適した温度まで加熱してもつ入り鍋スープを得た。実施例3の発酵調味料のもつ入り鍋スープへの添加効果を確認した。
下表記載された原材料を混合し、湯煎で85℃まで加熱した後、冷却し調味液とした。牛肉と玉ねぎをボイルした後、冷却した。牛肉、玉ねぎ、調味液を下表に記載の配合率でパックに入れ、90℃、10分加熱した。水冷後、凍結して牛丼の素とした。
牛丼の素を解凍後、パックごとに加熱して官能評価用サンプルとした。実施例3の発酵調味料の牛丼(具材)への添加効果を確認した。
ウスターソース(ブルドックソース株式会社製)にそれぞれ実施例3の発酵調味料、下表に記載された原材料を混合し、実施例3の発酵調味料の市販のウスターソースへの添加効果を確認した。
実施例3の発酵調味料は、畜肉・魚の嫌な生臭い風味をマスキングして、ベースの良い味・風味はしっかり残る。模擬液は、実施例3の発酵調味料と類似の効果が認められるが、その効果は弱いといえる。
実施例3の発酵調味料の即席味噌汁への添加効果を確認した。即席味噌汁用の調味味噌として、合わせ味噌(永谷園製「あさげ」生味噌タイプ)、赤だし味噌(永谷園製「ひるげ」生味噌タイプ)、白味噌(永谷園製「ゆうげ」生味噌タイプ)を使用した。下表の割合で、調味味噌と他の原材料を混合したものに湯を注ぎ、混合し、味噌汁を得て評価に供した。なお、模擬液は下表のものを用いた(以下の本実施例において同じ。)。
実施例3の発酵調味料のチーズディップソースへの添加効果を確認した。下表の原材料を全て混合し、ホモジナイザーにて破砕して、チーズディップソースを試作した。試作後、サンプルを、よく訓練されたパネル5名にて、チーズ風味、および酸味の強さについてControl(無添加品)を5点として10段階評価で官能評価を行い、各パネルの評価点の平均を求めた。
実施例3の発酵調味料のカスタードクリームへの添加効果を確認した。卵黄と実施例3の発酵調味料、グラニュー糖と薄力粉とコーンスターチをそれぞれ混ぜた後、それぞれを混合し混合液を作成した。鍋に牛乳、バニラエッセンスを入れ、煮立ったら火を止めて、混合液へ加えた。上記混合物を鍋に戻し、かき混ぜながら加熱し、バットに移して冷却し、カスタードクリームを得た。得られたサンプルを、よく訓練されたパネル5名にて、卵風味の強さについてControl(無添加品)を5点として10段階評価で官能評価を行い、各パネルの評価点の平均を求めた。
Claims (9)
- 酵母を用いた発酵調味料組成物であって、イソアミルアルコール、イソ酪酸、ベンズアルデヒド、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、プロピオン酸、3−メチル吉草酸、およびエナント酸からなる主要香気成分中のイソアミルアルコールの割合が、50%以上である、発酵調味料組成物。
- 酵母が、ハンセヌラ・スアベオレンス、またはサッカロマイセス・セレビジエに属するものである、請求項1に記載の発酵調味料組成物。
- 固形分5.0%の発酵調味料組成物に換算したときに500ppm以上のイソアミルアルコールを含む、請求項1または2に記載の発酵調味料組成物。
- 酵母が、ハンセヌラ・スアベオレンス(Hansenula suaveolens)NITE BP-02335、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)NITE BP-02417、サッカロマイセス・セレビジエNITE BP-02418、およびサッカロマイセス・セレビジエNITE BP-02419からなる群より選択されるいずれかであり、
水、魚醤、酵母エキス、グルコース、L-ロイシンを用いて発酵を行い、得られた培養物から酵母菌体を除去して得た発酵液を用いた発酵調味料組成物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の発酵調味料組成物。 - ハンセヌラ・スアベオレンス(Hansenula suaveolens)NITE BP-02335、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)NITE BP-02417、サッカロマイセス・セレビジエNITE BP-02418、およびサッカロマイセス・セレビジエNITE BP-02419からなる群より選択される酵母を、ロイシンを0.3%以上含む培地で、好気的条件で培養し、
得られた培養物から酵母菌体を除去して発酵液を得る
工程を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発酵調味料組成物の、製造方法。 - ロイシンを0.3%以上含む培地が、さらに魚醤を3%以上含む、請求項5に記載の製造方法。
- 不快臭のマスキング用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発酵調味料組成物。
- 不快臭が、魚肉臭、または畜肉臭である、請求項7に記載の発酵調味料組成物。
- 塩味増強用、味噌の風味の向上用、チーズ風味の向上用、または卵風味の向上用である、酵母を用いた発酵調味料組成物であって、主要香気成分中のイソアミルアルコールの割合が、50%以上である、発酵調味料組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017161117A JP6983007B2 (ja) | 2017-08-24 | 2017-08-24 | イソアミルアルコール高含有調味料組成物およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017161117A JP6983007B2 (ja) | 2017-08-24 | 2017-08-24 | イソアミルアルコール高含有調味料組成物およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019037162A JP2019037162A (ja) | 2019-03-14 |
JP6983007B2 true JP6983007B2 (ja) | 2021-12-17 |
Family
ID=65724630
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017161117A Active JP6983007B2 (ja) | 2017-08-24 | 2017-08-24 | イソアミルアルコール高含有調味料組成物およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6983007B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7381213B2 (ja) * | 2019-03-25 | 2023-11-15 | テーブルマーク株式会社 | イソ吉草酸を含有する発酵調味料組成物の製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3278254B2 (ja) * | 1992-10-24 | 2002-04-30 | カゴメ株式会社 | ウスターソース類の製造方法 |
JPH11127849A (ja) * | 1997-10-28 | 1999-05-18 | The Nikka Wisky Distilling Co Ltd | 新規酵母及びその利用法 |
JPH11137207A (ja) * | 1997-11-07 | 1999-05-25 | Shokuhin Sangyo Kankyo Hozen Gijutsu Kenkyu Kumiai | 魚系調味料およびその製造方法 |
JP5138194B2 (ja) * | 2006-08-30 | 2013-02-06 | 公益財団法人 日本醸造協会 | 新規酵母と当該酵母による酒類の製造方法 |
JP2012095596A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Kikkoman Corp | 醤油様調味料 |
-
2017
- 2017-08-24 JP JP2017161117A patent/JP6983007B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019037162A (ja) | 2019-03-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6970226B2 (ja) | 新規発酵調味料組成物 | |
KR100971010B1 (ko) | 멸치액젓 농축물을 이용한 msg 대체용 조미료 조성물 및그 제조방법 | |
JP5089446B2 (ja) | 料理用酒類及びその用途、並びに、加工食品 | |
CN111867396A (zh) | 咸味和/或辛香感增强剂 | |
JP7381213B2 (ja) | イソ吉草酸を含有する発酵調味料組成物の製造方法 | |
KR101114888B1 (ko) | 액상 조미료 및 그 제조방법 | |
CA2983421A1 (en) | Method for producing yeast extract, yeast extract obtained thereby, seasoning composition, and food | |
JP5976369B2 (ja) | 酢酸含有調味料 | |
JPWO2008120598A1 (ja) | 魚臭さを低減化し、風味を向上させた魚醤油の製造方法 | |
JP6983007B2 (ja) | イソアミルアルコール高含有調味料組成物およびその製造方法 | |
JP5101727B2 (ja) | 醤油様調味料 | |
JP2007111046A (ja) | 調味料素材及びその製造方法 | |
WO2011000824A2 (en) | Compositions suitable as a flavour and to the use of these compositions to evoke or enhance koku perception | |
JP5272262B2 (ja) | 魚醤油の製造方法 | |
JP7329330B2 (ja) | 風味付与調味料 | |
JP2010220520A (ja) | 畜肉フレーバー又は卵フレーバー様調味料の製造方法 | |
JP6158900B2 (ja) | オフフレーバーのマスキング効果が向上した液体調味料 | |
JP4850749B2 (ja) | みりんの製造方法 | |
JP6029877B2 (ja) | 辛味抑制剤 | |
JP2013078284A (ja) | 塩味増強剤による塩味増強法及び食塩含有飲食品の減塩方法 | |
WO2022176979A1 (ja) | 香りの優れた醤油及び醤油様調味料、並びに加熱劣化臭の抑制方法、加熱劣化臭が抑制された容器詰組成物及び加熱劣化臭抑制用組成物 | |
JP2017143767A (ja) | 食塩含有飲食品用醤油様調味液 | |
JP4338907B2 (ja) | 海洋深層水を利用した魚醤とその製造方法 | |
WO2023190557A1 (ja) | 塩味増強剤 | |
JP2023148189A (ja) | 苦味の抑制方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200817 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210525 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210726 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210831 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20211109 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20211122 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6983007 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |