JP2023148189A - 苦味の抑制方法 - Google Patents

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義教 田島
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Abstract

【課題】苦味を抑制するための技術を提供する。【解決手段】レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を利用して食品における苦味を抑制する。【選択図】なし

Description

本発明は、苦味を抑制するための技術に関する。本発明は、具体的には、苦味抑制剤および苦味の抑制方法に関し得る。
レイシ(Ganoderma lucidum)は、真菌の1種であり、食品素材として利用されている
引用文献1には、Cordyceps属真菌の菌糸の水性培養物(mycelial aqueous culture)
の味調節部分(taste-modifying portion)を利用して味を向上させる(例えば苦味を抑
制する)技術が開示されている。引用文献1において、菌糸の水性培養物の味調節部分としては、菌糸の水性培養物の全体やその一部、および菌糸の水性培養物の全体を加熱処理してから分離された可溶性部分や不溶性部分が例示されている。
引用文献2には、真菌の菌糸の液体組織培養物(mycelial liquid tissue culture)の上清(すなわち菌糸を含まない部分)を利用して味を向上させる(例えば苦味を抑制する)技術が開示されている。引用文献2には、真菌として、レイシ(Ganoderma lucidum)
等の種々の真菌が例示されている。引用文献2には、上清の分離前または分離後に菌糸の液体組織培養物を低温殺菌または滅菌により処理してよいことが開示されている。
引用文献3には、高タンパク質素材を含有する水性培地で真菌を培養することにより味が調節された(例えば苦味が抑制された)高タンパク質食品産物を製造する技術が開示されている。引用文献3には、真菌として、レイシ(Ganoderma lucidum)等の種々の真菌
が例示されている。引用文献3には、高タンパク質食品産物を低温殺菌または滅菌により処理してよいことが開示されている。
引用文献4には、酵母エキスを利用して苦味を抑制する技術が開示されている。
WO2020/214801 WO2016/033241 WO2017/181085 特開2015019655
本発明は、苦味を抑制するための技術を提供することを課題とする。本発明は、具体的には、苦味抑制剤および苦味の抑制方法を提供することを課題とし得る。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物が顕著な苦味抑制機能を有することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明は以下の通り例示できる。
[1]
食品における苦味の抑制用の組成物であって、
レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を含有する、組成物。
[2]
食品の製造用の組成物であって、
レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を含有する、組成物。
[3]
前記食品が、苦味が抑制された食品である、前記組成物。
[4]
前記菌糸抽出物が、下記工程(A1)~(A3)を含む方法により製造されたものである、前記組成物:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
[5]
前記培養が、液体培養により実施される、前記組成物。
[6]
前記抽出処理が、加熱処理である、前記組成物。
[7]
前記加熱処理が、90~140℃で10~60分の処理である、前記組成物。
[8]
前記工程(A3)が、前記抽出処理により得られる抽出処理物から液体画分を回収する工程を含む、前記組成物。
[9]
前記工程(A3)が、回収した前記液体画分を乾燥させる工程を含む、前記組成物。
[10]
前記食品が、苦味成分を含有する、前記組成物。
[11]
前記苦味成分が、塩化カリウムである、前記組成物。
[12]
食品における苦味を抑制する方法であって、
レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を食品の原料に添加する工程を含む、方法

[13]
食品を製造する方法であって、
レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を食品の原料に添加する工程を含む、方法

[14]
前記食品が、苦味が抑制された食品である、前記方法。
[15]
前記菌糸抽出物が、その喫食濃度が、該菌糸抽出物の乾燥重量として、10 ppm(w/w)~5000 ppm(w/w)となるように添加される、前記方法。
[16]
前記菌糸抽出物が、下記工程(A1)~(A3)を含む方法により製造されたものである、前記方法:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
[17]
前記添加の前に、下記工程(A):
(A)前記菌糸抽出物を製造する工程
を含み、
前記工程(A)が、下記工程(A1)~(A3)を含む、前記方法:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
[18]
前記培養が、液体培養により実施される、前記方法。
[19]
前記抽出処理が、加熱処理である、前記方法。
[20]
前記加熱処理が、90~140℃で10~60分の処理である、前記方法。
[21]
前記工程(A3)が、前記抽出処理により得られる抽出処理物から液体画分を回収する工程を含む、前記方法。
[22]
前記工程(A3)が、回収した前記液体画分を乾燥させる工程を含む、前記方法。
[23]
前記食品が、苦味成分を含有する、前記方法。
[24]
前記苦味成分が、塩化カリウムである、前記方法。
[25]
前記組成物を製造する方法であって、
下記工程(A):
(A)前記菌糸抽出物を製造する工程
を含み、
前記工程(A)が、下記工程(A1)~(A3)を含む、方法:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
[26]
前記培養が、液体培養により実施される、前記方法。
[27]
前記抽出処理が、加熱処理である、前記方法。
[28]
前記加熱処理が、90~140℃で10~60分の処理である、前記方法。
[29]
前記工程(A3)が、前記抽出処理により得られる抽出処理物から液体画分を回収する工程を含む、前記方法。
[30]
前記工程(A3)が、回収した前記液体画分を乾燥させる工程を含む、前記方法。
本発明によれば、苦味を抑制することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<1>有効成分
本発明においては、レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を有効成分として利用
する。レイシの菌糸抽出物を「有効成分」ともいう。
有効成分を利用することにより、食品における苦味を抑制することができる、すなわち、食品における苦味を抑制する効果が得られる。同効果を、「苦味抑制効果」ともいう。言い換えると、有効成分は、食品における苦味を抑制する機能を有する。同機能を、「苦味抑制機能」ともいう。食品における苦味の抑制を、単に、「苦味の抑制」ともいう。「苦味の抑制」を、「苦味の低減」または「苦味のマスキング」ともいう。「苦味の抑制」には、苦味が完全に消失する場合も包含される。具体的には、有効成分を利用することにより、有効成分を利用しない場合と比較して、食品における苦味を抑制することができる。よって、苦味抑制効果は、有効成分の非利用時と有効成分の利用時の食品における苦味を測定し比較することにより決定できる。すなわち、有効成分の非利用時と比較して、有効成分の利用時の食品における苦味の強度が小さい場合に、苦味抑制効果が得られたと判断できる。有効成分を利用することにより、特に、食品に異風味を付与することなく食品における苦味を抑制することができ得る。苦味または異風味の測定および比較は、例えば、専門パネルによる官能評価により実施できる。
「レイシの菌糸抽出物」とは、レイシの菌糸を原料として得られる抽出物を意味してよい。「レイシの菌糸抽出物」とは、具体的には、レイシの菌糸を抽出処理に供することにより得られる産物を意味してよい。
以下、有効成分の製造方法について記載する。すなわち、有効成分は、同製造方法により製造されたものであってよい。
有効成分は、レイシの菌糸を抽出処理に供することにより製造することができる。レイシの菌糸は、レイシを培養し、培養物から回収することができる。レイシの菌糸を、以下、単に「菌糸」ともいう。
有効成分の製造方法は、具体的には、下記工程(A1)~(A3)を含む方法であってよい:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して有効成分を得る工程。
すなわち、まず、レイシを培養してよい。すなわち、有効成分の製造方法は、レイシを培養する工程を含んでいてよい。同工程を、「培養工程」ともいう。培養工程は、具体的には、レイシを培養してレイシの菌糸を生成する工程であってよい。また、培養工程は、具体的には、レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程であってよい。
レイシの培養条件は、菌糸が生成する限り、特に制限されない。レイシの培養は、例えば、糸状菌の培養に用いられる通常の条件で実施することができる。レイシの培養は、例えば、固体培養により(すなわち固体培地で)実施してもよく、液体培養により(すなわち液体培地で)実施してもよい。レイシの培養は、特に、液体培養により(すなわち液体培地で)実施してよい。
レイシの培養に使用する培地は、菌糸が生成する限り、特に制限されない。培地としては、例えば、炭素源、窒素源、リン酸源、硫黄源、その他の各種有機成分や無機成分から選択される成分を必要に応じて含有する培地を用いることができる。培地成分の種類や濃度は、当業者が適宜設定することができる。具体的な培地組成については、例えば、糸状菌の培養に用いられる通常の培地組成を参照することができる。
炭素源としては、糖類が挙げられる。糖類として、具体的には、グルコース、フルクト
ース、ガラクトース、キシロース、アラビノース、スクロース、ラクトース、セロビオース、廃糖蜜、澱粉加水分解物、バイオマス加水分解物が挙げられる。炭素源としては、1種の炭素源を用いてもよく、2種またはそれ以上の炭素源を組み合わせて用いてもよい。
窒素源として、具体的には、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、ペプトン、カゼインペプトン、ソイペプトン、ポテトペプトン、小麦ペプトン、カザミノ酸、酵母エキス、麦芽エキス、肉エキス、コーンスティープリカー、大豆タンパク質分解物等の有機窒素源、アンモニア、ウレアが挙げられる。窒素源としては、1種の窒素源を用いてもよく、2種またはそれ以上の窒素源を組み合わせて用いてもよい。
リン酸源として、具体的には、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2カリウム等のリン酸塩、ピロリン酸等のリン酸ポリマーが挙げられる。リン酸源としては、1種のリン酸源を用いてもよく、2種またはそれ以上のリン酸源を組み合わせて用いてもよい。
硫黄源として、具体的には、硫酸塩、チオ硫酸塩、亜硫酸塩等の無機硫黄化合物、システイン、シスチン、グルタチオン等の含硫アミノ酸が挙げられる。硫黄源としては、1種の硫黄源を用いてもよく、2種またはそれ以上の硫黄源を組み合わせて用いてもよい。
その他の各種有機成分や無機成分として、具体的には、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム等の無機塩類;鉄、マンガン、マグネシウム、カルシウム等の微量金属類;ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ビタミンB12等のビ
タミン類;アミノ酸類;核酸類;これらを含有するペプトン、カザミノ酸、酵母エキス、麦芽エキス、肉エキス、コーンスティープリカー、大豆タンパク質分解物、ジャガイモ等の有機成分が挙げられる。その他の各種有機成分や無機成分としては、1種の成分を用いてもよく、2種またはそれ以上の成分を組み合わせて用いてもよい。
培養は、例えば、好気条件で実施してよい。好気条件での培養は、具体的には、例えば、静置培養、通気培養、振盪培養、撹拌培養、またはそれらの組み合わせで実施してよい。培養温度は、例えば、15~30℃であってよく、好ましくは25~30℃であってよく、特に27.5℃であってよい。培養期間は、例えば、1~20日であってよい。培養は、例えば、回
分培養(batch culture)、流加培養(Fed-batch culture)、連続培養(continuous culture)、またはそれらの組み合わせで実施してよい。また、培養は、前培養と本培養とに分けて実施してもよい。例えば、前培養を寒天培地等の固体培地上で実施し、本培養を液体培地で実施してもよい。培養は、例えば、所望の程度に菌糸が生成するまで継続してよい。
このようにしてレイシを培養することにより、菌糸が生成し、以て菌糸を含有する培養物が得られる。
菌糸は、適宜、培養物から回収してよい。すなわち、有効成分の製造方法は、培養物から菌糸を回収する工程を含んでいてよい。同工程を、「菌糸回収工程」ともいう。「菌糸を培養物から回収する」とは、所望の程度に菌糸と培地とを分離することを意味してよい。「菌糸と培地とを分離する」という際の「培地」とは、培養物中の菌糸以外の画分を意味してよい。培養物中の菌糸以外の画分としては、培養物中の液体画分(すなわち培養上清)が挙げられる。菌糸の回収により、例えば、培地(例えば培養上清)の90%(w/w)以上、95%(w/w)以上、97%(w/w)以上、または99%(w/w)以上が除去されて(すなわち菌糸から分離されて)よい。菌糸の回収により、例えば、培地(例えば培養上清)に含有される全成分の90%(w/w)以上、95%(w/w)以上、97%(w/w)以上、または99%(w/w)以上が除去されて(すなわち菌糸から分
離されて)よい。
菌糸を培養物から回収する手段は、特に制限されない。培養を液体培養により実施した場合、菌糸は、例えば、自然沈降、遠心分離、濾過等の固液分離手段により、培養物から回収することができる。培養を固体培養により実施した場合、例えば、固体培地上の菌糸を直接回収してもよく、固体培地上の菌糸を一旦液体に分散してから回収してもよい。液体に分散した菌糸は、例えば、自然沈降、遠心分離、濾過等の固液分離手段により、培養物から回収することができる。回収した菌糸は、適当な媒体を用いて適宜洗浄してよい。また、回収した菌糸は、適当な媒体を用いて適宜懸濁してよい。洗浄や懸濁に利用できる媒体としては、水や水性緩衝液等の水性媒体(水性溶媒)が挙げられる。
回収した菌糸は、適宜、抽出処理に供してよい。すなわち、有効成分の製造方法は、回収した菌糸を抽出処理に供する工程を含んでいてよい。同工程を、「抽出処理工程」ともいう。抽出処理工程は、具体的には、回収した菌糸を抽出処理に供して有効成分を得る工程であってよい。
抽出処理の手段および条件は、苦味抑制機能を有する抽出物が得られる限り、特に制限されない。抽出処理は、液体中で実施してよい。すなわち、菌糸は、液体に懸濁した状態で抽出処理に供してよい。抽出処理としては、加熱処理、超音波処理、ビーズ破砕処理、フレンチプレス処理、リゾチーム処理、酸処理、アルカリ処理、超臨界処理、圧搾処理が挙げられる。抽出処理としては、特に、加熱処理が挙げられる。これらの処理は、単独で、あるいは適宜組み合わせて利用してよい。加熱処理等の抽出処理の前に、菌糸を破砕してもよい。加熱処理を実施する場合、その条件は、苦味抑制機能を有する抽出物が得られる限り、特に制限されない。加熱温度は、例えば、70℃以上、80℃以上、90℃以上、100℃以上、110℃以上、120℃以上、130℃以上、または140℃以上であってもよく、150℃以下、140℃以下、130℃以下、120℃以下、110℃以下、100℃以下、90℃以下、または80℃以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。加熱温度は、具体的には、例えば、70~80℃、80~90℃、90~100℃、100~110℃、110~120℃、120~130℃、130~140℃、または140~150℃であってもよい。加熱温度は、具体的には、例えば、70~150℃、90~140℃、または110~130℃であってもよい。加熱時間は、例えば、5分以上、10分以上、15分以上、20分以上、30分以上、60分以上、または90分以上であってもよく、120分以下、90分以下、60分以下、30分以下、20分以下、15分以下、または10分以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。加熱時間は、具体的には、例えば、5~10分、10~15分、15~20分、20~30分、30~60分、60~90分、または90~120分であってもよい。加熱時間は、具体的には、例えば、5~90分、10~60分、または10~30分であってもよい。
このようにして抽出処理を実施することにより、菌糸の抽出処理物が得られる。抽出処理物は、そのまま、あるいは適宜、希釈、濃縮、分画等の処理に供してから、有効成分として利用できる。すなわち、抽出処理工程は、レイシの菌糸の抽出処理物を希釈、濃縮、分画等の処理に供する工程を含んでいてよい。抽出処理物の分画により回収される画分は、苦味抑制機能を有する限り、特に制限されない。抽出処理物の分画としては、抽出処理物中の液体画分(すなわち抽出処理物上清)の回収が挙げられる。すなわち、抽出処理工程は、具体的には、レイシの菌糸の抽出処理物から液体画分を回収する工程を含んでいてよい。液体画分の回収により、例えば、抽出処理物中の固形画分(例えば菌糸の抽出処理残渣)の90%(w/w)以上、95%(w/w)以上、97%(w/w)以上、または99%(w/w)以上が除去されて(すなわち液体画分から分離されて)よい。液体画分は、例えば、自然沈降、遠心分離、濾過等の固液分離手段により、抽出処理物から回収す
ることができる。回収された液体画分は、そのまま、あるいは適宜、希釈、濃縮、分画等の処理に供してから、有効成分として利用できる。すなわち、抽出処理工程は、レイシの菌糸の抽出処理物の液体画分を希釈、濃縮、分画等の処理に供する工程を含んでいてよい。液体画分の分画により回収される画分は、苦味抑制機能を有する限り、特に制限されない。抽出処理物またはその液体画分の濃縮としては、抽出処理物またはその液体画分の乾燥が挙げられる。すなわち、抽出処理工程は、レイシの菌糸の抽出処理物またはその液体画分を乾燥させる工程を含んでいてよい。抽出処理物またはその液体画分の乾燥手段としては、凍結乾燥やスプレードライが挙げられる。
有効成分の形状は、特に制限されない。有効成分は、例えば、粉末、フレーク、ペースト、液体等の任意の形状であってよい。例えば、抽出処理物またはその液体画分の乾燥物を粉末化して有効成分として利用してよい。
<2>本発明の組成物
本発明の組成物は、有効成分(すなわち、レイシの菌糸抽出物)を含有する組成物である。
本発明の組成物を利用することにより、食品における苦味を抑制することができる、すなわち、苦味抑制効果が得られる。よって、本発明の組成物は、食品における苦味の抑制に利用されてよい。すなわち、本発明の組成物は、例えば、食品における苦味の抑制用の組成物であってもよい。
また、本発明の組成物を利用することにより、苦味が抑制された食品を製造することができる。よって、本発明の組成物は、食品の製造(具体的には、苦味が抑制された食品の製造)に利用されてよい。すなわち、本発明の組成物は、例えば、食品の製造(具体的には、苦味が抑制された食品の製造)用の組成物であってもよい。
本発明の組成物は、例えば、調味料であってもよい。本発明の組成物は、具体的には、例えば、食品における苦味の抑制用の調味料であってもよく、食品の製造(具体的には、苦味が抑制された食品の製造)用の調味料であってもよい。
本発明の組成物は、後述する本発明の方法に記載の態様で食品における苦味の抑制または食品の製造に利用されてよい。
本発明の組成物は、有効成分からなるものであってもよく、有効成分以外の成分を含有していてもよい。本発明の組成物からは、有効成分からなる組成物が除外されてもよい。有効成分以外の成分としては、1種の成分を用いてもよく、2種またはそれ以上の成分を組み合わせて用いてもよい。
有効成分以外の成分は、苦味抑制効果を損なわない限り、特に制限されない。有効成分以外の成分は、例えば、食品の種類等の諸条件に応じて適宜選択できる。有効成分以外の成分としては、食品または医薬品に配合される成分が挙げられる。有効成分以外の成分として、具体的には、後述する食品の原料が挙げられる。
本発明の組成物は、例えば、適宜製剤化されていてよい。製剤化にあたっては、添加剤を適宜使用してよい。添加剤としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、溶剤が挙げられる。添加剤は、例えば、本発明の組成物の形状等の諸条件に応じて、適宜選択できる。
本発明の組成物の形状は、特に制限されない。本発明の組成物は、例えば、粉末、フレ
ーク、錠剤、ペースト、液体等の任意の形状であってよい。
本発明の組成物における各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)の含有量や含有量比は、苦味抑制効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の組成物における各成分の含有量や含有量比は、本発明の組成物の使用態様等の諸条件に応じて適宜設定できる。
本発明の組成物における有効成分の含有量は、有効成分の乾燥重量として、0 %(w/w)より多く、且つ、100 %(w/w)以下である。本発明の組成物における有効成分の含有量は、例えば、有効成分の乾燥重量として、100 ppm(w/w)以上、1000 ppm(w/w)以上、1 %(w/w)以
上、2 %(w/w)以上、5 %(w/w)以上、10 %(w/w)以上、20 %(w/w)以上、30 %(w/w)以上、50 %(w/w)以上、または70 %(w/w)以上であってもよく、100 %(w/w)以下、100 %(w/w)未満、99.9 %(w/w)以下、90 %(w/w)以下、70 %(w/w)以下、50 %(w/w)以下、30 %(w/w)以下、20 %(w/w)以下、10 %(w/w)以下、5 %(w/w)以下、2 %(w/w)以下、1 %(w/w)以下、または1000 ppm(w/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。本発明の
組成物における有効成分の含有量は、具体的には、例えば、有効成分の乾燥重量として、100 ppm(w/w)~1 %(w/w)、1 %(w/w)~10 %(w/w)、10 %(w/w)~30 %(w/w)、30 %(w/w)~50
%(w/w)、50 %(w/w)~70 %(w/w)、または70 %(w/w)~99.9 %(w/w)であってもよい。本発
明の組成物における有効成分の含有量は、具体的には、例えば、有効成分の乾燥重量として、100 ppm(w/w)~99.9 %(w/w)、1000 ppm(w/w)~99.9 %(w/w)、または1 %(w/w)~99.9 %(w/w)であってもよい。
本発明の組成物における各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)の含有量は、例えば、後述する本発明の方法における各成分の添加量が得られるように設定することができる。
本発明の組成物に含有される各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)は、互いに混合されて本発明の組成物に含有されていてもよく、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、本発明の組成物に含有されていてもよい。例えば、本発明の組成物は、それぞれ別個にパッケージングされた各成分のセットとして提供されてもよい。このような場合、セットに含まれる成分は使用時に適宜併用することができる。
以下、本発明の組成物の製造方法について記載する。すなわち、本発明の組成物は、同製造方法により製造されたものであってよい。
本発明の組成物の製造方法は、有効成分を製造する工程を含んでいてよい。本発明の組成物に含有される有効成分は、上述した有効成分の製造方法により製造されたものであってよい。よって、本発明の組成物の製造方法における有効成分を製造する工程は、上述した有効成分の製造方法により有効成分を製造する工程であってよい。
すなわち、本発明の組成物の製造方法は、具体的には、下記工程(A):
(A)前記菌糸抽出物を製造する工程
を含み、
前記工程(A)が、下記工程(A1)~(A3)を含む、方法であってよい:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
有効成分は、そのまま、あるいは適宜、その他の成分と組み合わせることにより、本発明の組成物として利用することができる。すなわち、本発明の組成物は、有効成分および
任意でその他の成分を適宜組み合わせることにより製造することができる。
<3>本発明の方法
本発明の方法は、有効成分(すなわち、レイシの菌糸抽出物)を利用する工程を含む方法である。
本発明の方法により、具体的には有効成分を利用することにより、食品における苦味を抑制することができる、すなわち、苦味抑制効果が得られる。よって、本発明の方法は、食品における苦味の抑制のために実施されてよい。すなわち、本発明の方法は、例えば、食品における苦味を抑制する方法であってよい。同方法を「本発明のマスキング方法」ともいう。
また、本発明の方法により、具体的には有効成分を利用することにより、苦味が抑制された食品を製造することができる。よって、本発明の方法は、食品の製造(具体的には、苦味が抑制された食品の製造)のために実施されてよい。すなわち、本発明の方法は、例えば、食品を製造する(具体的には、苦味が抑制された食品を製造する)方法であってよい。同方法を「本発明の食品製造方法」ともいう。
有効成分は、食品の製造の際に食品の原料に添加することにより、苦味の抑制または食品の製造に利用することができる。すなわち、有効成分の利用としては、有効成分を食品の原料に添加することが挙げられる。すなわち、本発明の方法は、具体的には、例えば、有効成分を食品の原料に添加することを含む、食品における苦味を抑制する方法であってよい。また、本発明の方法は、具体的には、例えば、有効成分を食品の原料に添加することを含む、食品を製造する(具体的には、苦味が抑制された食品を製造する)方法であってよい。「添加」を「配合」ともいう。
有効成分は、例えば、本発明の組成物の形態で本発明の方法に利用してよい。すなわち、「有効成分の利用」には、本発明の組成物の利用も包含される。例えば、「有効成分の添加」には、本発明の組成物の添加も包含される。
本発明の方法により得られる食品を「本発明の食品」ともいう。本発明の食品は、具体的には、苦味が抑制された食品である。また、本発明の食品は、言い換えると、有効成分が添加された食品である。また、本発明の食品は、言い換えると、有効成分を含有する食品である。
苦味の抑制または食品の製造は、例えば、有効成分を利用すること以外は、通常の食品の製造と同様に実施してよい。すなわち、苦味の抑制または食品の製造は、例えば、有効成分を利用すること以外は、通常の食品と同様の原料を用いて同様の製造条件で実施してよい。また、食品の原料や製造条件は、いずれも、適宜修正して苦味の抑制または食品の製造に利用してもよい。
食品は、苦味の抑制を希望するものであれば、特に制限されない。言い換えると、食品は、苦味を呈するものであれば、特に制限されない。苦味を呈する食品としては、苦味成分を含有する食品が挙げられる。「苦味成分」とは、苦味を呈する成分を意味する。苦味成分としては、アミノ酸、ポリフェノール、アルカロイド、テルペノイド、無機塩が挙げられる。苦味を呈するアミノ酸としては、バリン、ロイシン、イソロイシン等の分岐鎖アミノ酸;フェニルアラニン、トリプトファン、チロシン等の芳香族アミノ酸;メチオニン、アルギニン、ヒスチジン、オルニチン等の他のアミノ酸が挙げられる。苦味を呈するポリフェノールとしては、カテキン、ナリンジン、クロロゲン酸が挙げられる。苦味を呈するアルカロイドとしては、カフェイン、テオブロミン、ニコチンが挙げられる。苦味を呈
するテルペノイドとしては、フムロン、ククルビタシン、モモルディシン、リモニン、胆汁酸が挙げられる。苦味を呈する無機塩としては、塩化カリウム等のカリウム塩や塩化マグネシウム等のマグネシウム塩が挙げられる。食品には、飲料も包含される。また、食品には、調味料も包含される。食品は、例えば、液体であってもよく、固体であってもよい。食品として、具体的には、牛乳、清涼飲料、アルコール飲料、スープ等の飲料;ハム、ソーセージ、餃子、焼売、ハンバーグ、唐揚げ、とんかつ等の食肉加工食品;鮭フレーク、辛子明太子、塩タラコ、焼魚、干物、塩辛、魚肉ソーセージ、かまぼこ、煮魚、佃煮、缶詰等の水産加工食品;ポテトチップス、ポテトスナック、コーンスナック、小麦スナック、シナモンクッキー、煎餅、あられ、ゼリー、アイスクリーム、キャンディー、ケーキ、タルト、ムース、ババロア、ガム等の菓子;うどんつゆ、そばつゆ、ソーメンつゆ、ラーメンスープ、ちゃんぽんスープ、パスタソース等の麺類のつゆ;おにぎり、ピラフ、チャーハン、混ぜご飯、雑炊、お茶漬け等の米飯調理品;カレー、シチュー、チリコンカルネ、フェイジョアータ、麻婆豆腐等の煮込み料理;シチュールウ、カレールウ等のルウ;キムチ、漬物等の野菜加工品;パン、麺類、グラタン、コロッケ等のその他の加工食品;中華ソース、オイスターソース、チーズソース、トマトソース、ホワイトソース、デミグラスソース、カレーソース、ジェノバソース、チリソース、タバスコソース等のソース;ラー油等の調味油;醤油や味噌等の基礎調味料;かつお風味、チキン風味、ポーク風味、ビーフ風味等の風味調味料;七味唐辛子、豆板醤、コチュジャン等の辛味調味料;メニュー用調味料類(料理するメニューに合わせた専用調味料);ドレッシング、マヨネーズ、トマトケチャップ、コンソメ、ジャム等のその他の調味料が挙げられる。「清涼飲料」とは、牛乳および乳製品を除く非アルコール性飲料(アルコール濃度1%未満の飲料)を意味してよい。清涼飲料として、具体的には、水、果実ジュース、野菜ジュース、茶(紅茶等)、コーヒー飲料(コーヒー等)、炭酸飲料、スポーツ飲料、ゼリー飲料が挙げられる。スープとして、具体的には、ダールスープ、トム・ヤム・クン、卵入りスープ、ワカメ入りスープ、ふかひれ入りスープ、中華風スープ、コンソメスープ、カレー風味スープ、お吸い物、味噌汁、ポタージュスープが挙げられる。食品としては、特に、上記例示した食品であって苦味成分を含有するものが挙げられる。
食品の提供態様は、特に制限されない。食品は、例えば、そのまま喫食可能な態様で提供されてもよく、濃縮品や乾燥品等の喫食前または喫食時に調製を要する形態で提供されてもよい。また、食品は、例えば、レトルトパウチ、紙パック、ペットボトル等のプラスチックボトル、スチール缶やアルミ缶等の金属製缶、ガラス瓶等の任意の容器に入れた形態で提供されてよい。食品には、一般食品に限られず、栄養補助食品(サプリメント)、栄養機能食品、特定保健用食品等の、いわゆる健康食品または医療用食品も包含される。すなわち、例えば、上記例示した食品は、一般食品として提供されてもよいし、健康食品または医療用食品として提供されてもよい。
「食品の原料」とは、食品を製造するための食品素材を意味する。食品の原料は、食品を製造できる限り、特に制限されない。食品の原料は、例えば、食品の種類等の諸条件に応じて適宜選択できる。食品の原料としては、上記例示したような食品の製造に通常用いられ得る原料が挙げられる。食品の原料として、具体的には、小麦粉等の穀類;糖、無機塩、有機酸、核酸、アミノ酸、タンパク質加水分解物等の調味成分;牛乳、チーズ、バター等の乳製品;果実;野菜;卵;香辛料;香料;油脂;アルコール;食物繊維;pH緩衝剤が挙げられる。
有効成分は、苦味抑制効果が得られる限り、食品の製造工程のいずれの段階で食品の原料に添加してもよい。すなわち、有効成分が添加される「食品の原料」とは、食品の製造工程のいずれの段階のものであってもよい。例えば、有効成分が添加される「食品の原料」には、完成した食品であって有効成分が添加される前のものも包含されてよい。有効成分は、そのまま、あるいは適宜溶液等の所望の形態に調製して、食品の原料に添加するこ
とができる。「有効成分の添加」とは、有効成分を食品の原料と共存させる操作を総称してよい。有効成分以外の成分(例えば、苦味成分)も適宜食品の原料に添加してよい。有効成分の添加についての記載は、有効成分以外の成分の添加にも準用できる。各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)は、全て同時に食品の原料に添加してもよく、それぞれ別個に、あるいは、任意の組み合わせで別個に、食品の原料に添加してもよい。各成分を食品の原料に添加する順序は特に制限されない。
本発明の方法における各成分(すなわち、有効成分および任意でその他の成分)の添加量や添加量比は、苦味抑制効果が得られる限り、特に制限されない。本発明の方法における各成分の添加量や添加量比は、食品の原料の種類や食品の種類等の諸条件に応じて適宜設定できる。
有効成分は、食品の原料に、例えば、有効成分の喫食濃度が所望の範囲(例えば、後述する有効成分の喫食濃度の範囲)となるように添加されてよい。
有効成分の喫食濃度は、例えば、有効成分の乾燥重量として、1 ppm(w/w)以上、2 ppm(w/w)以上、5 ppm(w/w)以上、10 ppm(w/w)以上、20 ppm(w/w)以上、50 ppm(w/w)以上、100
ppm(w/w)以上、200 ppm(w/w)以上、500 ppm(w/w)以上、1000 ppm(w/w)以上、2000 ppm(w/w)以上、5000 ppm(w/w)以上、1 %(w/w)以上、2 %(w/w)以上、または5 %(w/w)以上であってもよく、10 %(w/w)以下、5 %(w/w)以下、2 %(w/w)以下、1 %(w/w)以下、5000 ppm(w/w)以下、2000 ppm(w/w)以下、1000 ppm(w/w)以下、500 ppm(w/w)以下、200 ppm(w/w)以下、100 ppm(w/w)以下、50 ppm(w/w)以下、20 ppm(w/w)以下、10 ppm(w/w)以下、5 ppm(w/w)
以下、または2 ppm(w/w)以下であってもよく、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。有効成分の喫食濃度は、具体的には、例えば、有効成分の乾燥重量として、1 ppm(w/w)~2 ppm(w/w)、2 ppm(w/w)~5 ppm(w/w)、5 ppm(w/w)~10 ppm(w/w)、10 ppm(w/w)~20 ppm(w/w)、20 ppm(w/w)~50 ppm(w/w)、50 ppm(w/w)~100 ppm(w/w)、100 ppm(w/w)~200 ppm(w/w)、200 ppm(w/w)~500 ppm(w/w)、500 ppm(w/w)~1000 ppm(w/w)、1000 ppm(w/w)~2000 ppm(w/w)、2000 ppm(w/w)~5000 ppm(w/w)、5000 ppm(w/w)~1 %(w/w)、1 %(w/w)~2 %(w/w)、2 %(w/w)~5 %(w/w)、または5 %(w/w)~10 %(w/w)であってもよい。有
効成分の喫食濃度は、具体的には、例えば、有効成分の乾燥重量として、10 ppm(w/w)~5000 ppm(w/w)、20 ppm(w/w)~2000 ppm(w/w)、50 ppm(w/w)~1000 ppm(w/w)、50 ppm(w/w)~500 ppm(w/w)、または50 ppm(w/w)~200 ppm(w/w)であってもよい。
有効成分の添加についての記載は、本発明の組成物を添加する場合にも準用できる。例えば、本発明の組成物は、上記例示した有効成分の添加量が得られるように添加することができる。
本発明の食品は、苦味成分を含有していてよい。すなわち、本発明の食品は、苦味成分を含有するように製造されてよい。苦味成分を含有する食品は、例えば、苦味成分の添加により製造することができる。すなわち、本発明の方法は、さらに、苦味成分を食品の原料に添加することを含んでいてよい。苦味成分を含有する食品は、例えば、苦味成分そのものを添加して製造してもよいし、苦味成分を含有する素材を添加して製造してもよい。苦味成分としては、市販品を用いてもよく、適宜製造して取得したものを用いてもよい。苦味成分の製造方法は特に制限されない。苦味成分は、例えば、化学合成、酵素反応、発酵法、抽出法、またはそれらの組み合わせにより製造することができる。苦味成分の添加は、有効成分の添加と同様に実施することができる。また、苦味成分を含有する食品は、例えば、苦味成分を含有する食品の原料を用いて製造することができる。すなわち、食品の原料は、苦味成分を含有していてもよい。
苦味成分が塩を形成し得る場合、苦味成分は、フリー体として使用されてもよく、塩と
して使用されてもよく、それらの組み合わせとして使用されてもよい。すなわち、「苦味成分」という用語は、特記しない限り、フリー体の苦味成分、もしくはその塩、またはそれらの組み合わせを意味してよい。「フリー体」とは、塩を形成していない形態を意味する。また、苦味成分が水和物を形成し得る場合、苦味成分は、非水和物として使用されてもよく、水和物として使用されてもよく、それらの組み合わせとして使用されてもよい。すなわち、「苦味成分」という用語(例えば、「フリー体の苦味成分」や「苦味成分の塩」)は、特記しない限り、非水和物および水和物を包含してよい。苦味成分は、使用時にはイオン等のいずれの形態をとっていてもよい。
塩は、経口摂取可能なものであれば特に制限されない。例えば、カルボキシル基等の酸性基に対する塩としては、具体的には、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、トリエチルアミン、エタノールアミン、モルホリン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、ジシクロへキシルアミン等の有機アミンとの塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸との塩が挙げられる。また、例えば、アミノ基等の塩基性基に対する塩としては、具体的には、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化水素酸等の無機酸との塩、酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、タンニン酸、酪酸、ヒベンズ酸、パモ酸、エナント酸、デカン酸、テオクル酸、サリチル酸、乳酸、シュウ酸、マンデル酸、リンゴ酸、メチルマロン酸、アジピン酸等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩が挙げられる。塩としては、1種の塩を用いてもよく、2種またはそれ以上の塩を組み合わせて用いてもよい。
なお、苦味成分の量(例えば含有量(濃度)や使用量)は、苦味成分を含有する素材を用いる場合にあっては、当該素材中の苦味成分そのものの量に基づいて算出されるものとする。また、苦味成分の量(例えば含有量(濃度)や使用量)は、苦味成分が塩または水和物を形成している場合にあっては、塩または水和物の質量を等モルのフリー体の非水和物の質量に換算した値に基づいて算出されるものとする。
本発明の食品における苦味成分の含有量は、本発明の食品の喫食時に苦味を呈する濃度であってよい。本発明の食品における苦味成分の含有量は、例えば、喫食濃度として、1 ppm(w/w)以上、2 ppm(w/w)以上、5 ppm(w/w)以上、10 ppm(w/w)以上、20 ppm(w/w)以上、50 ppm(w/w)以上、100 ppm(w/w)以上、200 ppm(w/w)以上、500 ppm(w/w)以上、1000 ppm(w/w)以上、2000 ppm(w/w)以上、5000 ppm(w/w)以上、1 %(w/w)以上、2 %(w/w)以上、または5 %(w/w)以上であってもよく、10 %(w/w)以下、5 %(w/w)以下、2 %(w/w)以下、1 %(w/w)以下、8000 ppm(w/w)以下、5000 ppm(w/w)以下、2000 ppm(w/w)以下、1000 ppm(w/w)以
下、500 ppm(w/w)以下、200 ppm(w/w)以下、100 ppm(w/w)以下、50 ppm(w/w)以下、20 ppm(w/w)以下、10 ppm(w/w)以下、5 ppm(w/w)以下、または2 ppm(w/w)以下であってもよく
、それらの矛盾しない組み合わせであってもよい。本発明の食品における苦味成分の含有量は、具体的には、例えば、喫食濃度として、1 ppm(w/w)~2 ppm(w/w)、2 ppm(w/w)~5 ppm(w/w)、5 ppm(w/w)~10 ppm(w/w)、10 ppm(w/w)~20 ppm(w/w)、20 ppm(w/w)~50 ppm(w/w)、50 ppm(w/w)~100 ppm(w/w)、100 ppm(w/w)~200 ppm(w/w)、200 ppm(w/w)~500 ppm(w/w)、500 ppm(w/w)~1000 ppm(w/w)、1000 ppm(w/w)~2000 ppm(w/w)、2000 ppm(w/w)~5000 ppm(w/w)、5000 ppm(w/w)~1 %(w/w)、1 %(w/w)~2 %(w/w)、2 %(w/w)~5 %(w/w)、または5 %(w/w)~10 %(w/w)であってもよい。本発明の食品における苦味成分の含有
量は、具体的には、例えば、喫食濃度として、10 ppm(w/w)~5000 ppm(w/w)、20 ppm(w/w)~2000 ppm(w/w)、または50 ppm(w/w)~1000 ppm(w/w)であってもよい。一例として、苦味成分が塩化カリウムである場合、本発明の食品における苦味成分の含有量は、具体的には、例えば、喫食濃度として、1000 ppm(w/w)~2 %(w/w)、1000 ppm(w/w)~1 %(w/w)、または1000 ppm(w/w)~8000 ppm(w/w)であってもよい。
本発明の方法は、有効成分を利用する工程(例えば有効成分を食品の原料に添加する工程)の前に、有効成分を製造する工程を含んでいてよい。本発明の方法で利用される有効成分は、上述した有効成分の製造方法により製造されたものであってよい。よって、本発明の方法における有効成分を製造する工程は、上述した有効成分の製造方法により有効成分を製造する工程であってよい。
すなわち、本発明の方法は、具体的には、有効成分を利用する工程(例えば有効成分を食品の原料に添加する工程)の前に、下記工程(A):
(A)前記菌糸抽出物を製造する工程
を含み、
前記工程(A)が、下記工程(A1)~(A3)を含む、方法であってよい:
(A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
(A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
(A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
<4>有効成分の使用
また、本発明は、上記例示した用途での有効成分の使用を開示する。すなわち、本発明は、例えば、食品における苦味の抑制または食品の製造のための有効成分の使用や、食品における苦味の抑制または食品の製造用の組成物の製造における有効成分の使用を開示する。
また、本発明は、上記例示した用途に用いるための有効成分を開示する。すなわち、本発明は、例えば、食品における苦味の抑制または食品の製造に用いるための有効成分や、食品における苦味の抑制または食品の製造用の組成物の製造に用いるための有効成分を開示する。
以下、非限定的な実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
実施例1.液体培養したレイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物の苦味抑制効果の評

本実施例では、液体培養したレイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物の苦味抑制効
果を評価した。
(1)レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物の調製
Ganoderma lucidumとしては、NBRCより分譲を受けたNBRC31863を使用した。この菌株を用い、菌糸抽出物を以下の方法で取得した。
(1-1)レイシ(Ganoderma lucidum)の培養
培地調製の方法
表1に示す配合および調製方法にて液体培地を作成した。固体培地(寒天培地)としては、前記液体培地に対し食用寒天を15 g/Lの濃度になるように添加したものを使用した。
Figure 2023148189000001
復元培養の方法
分譲機関から菌株の受領後、斜面培地に生育している菌糸を全量エーゼで掻き取り、0.8% NaCl水溶液 5 mLに懸濁した。続いて、この菌糸懸濁液1 mLを上記の方法で調製した寒天培地に播種した。十分に菌糸が生育するまで25℃で培養した。
液体培養の方法
上記の方法で調製した液体培地50 mLを500 mL容の坂口フラスコに入れ、菌糸が十分に
生育した寒天培地から1cm四方の断片を切り出し、液体培養に植菌した。十分に菌糸が生育するまで25℃で培養した。
(1-2)菌糸の回収および抽出物の調製
菌糸の回収方法
菌糸の液体培養終了後、miracloth(R)(Merck社製)をろ布として使用し、吸引ろ過で
菌糸を回収した。続いて、分離した培養上清の3倍量の飲料水で菌糸を洗浄し、再び菌糸
を回収した。菌糸に含まれる水分は十分に絞り、回収した菌糸の湿重量を測定した。
抽出物の調製方法
回収した菌糸に対し湿重量の5倍量の飲料水を加えて再懸濁し、フードプロセッサーで
十分に破砕処理した。この菌糸粉砕懸濁液を120℃、20分加熱し、抽出を行った。抽出後
、ろ布を使用して抽出液と菌体残渣を十分に分離した。回収した抽出液は、凍結乾燥により粉末化した。
(2)レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物の苦味抑制効果の評価
塩化カリウム水溶液を評価系としてレイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物の苦味
抑制効果を評価した。具体的な方法は以下に示すとおりである。
1.0.8% KCl水溶液に対して、抽出物粉末を200 ppm(0.02%)添加し、苦味を官能評価した。
2.0.75%、0.70%、0.65%と段階的に濃度を低く調製したKCl水溶液も同様に苦味を官能評価した。
3.苦味がどの濃度の水溶液と同等にまで低下したかを確認した。
このように評価をした結果、レイシ(Ganoderma lucidum)抽出物を添加した0.8%塩化
カリウム水溶液の苦味は、およそ0.70%塩化カリウム水溶液の苦味と同等にまで抑制され
た。なお、本評価は、苦味評価に熟練した評価者を含む合計5人による評価結果の平均値
である。すなわち、レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物が苦味抑制効果を示すこ
とが明らかとなった。
実施例2.液体培養した様々な種類の糸状菌の菌糸抽出物の苦味抑制効果の評価
(1)使用した菌株
表2に示す菌株を使用した。
(2)菌糸抽出物の調製
実施例1と同様の方法にて実施した。
(3)取得した菌糸抽出物の苦味抑制効果の評価
実施例1と同様の方法にて実施した。
結果を表2に示す。「KCl異味抑制強度」は、各サンプルと同等の苦味を示す塩化カリ
ウム水溶液の濃度[%]を示す。各種糸状菌の菌糸抽出物の内、食品への添加時に呈味への悪影響が懸念される異風味が無く、且つ最も強いKCl異味抑制強度を示したのは、レイシ
の菌糸抽出物であった。すなわち、レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物が顕著な
苦味抑制効果を示すことが明らかとなった。
Figure 2023148189000002
実施例3.レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物と培養上清の苦味抑制効果の比較
レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物による苦味抑制効果と、レイシ(Ganoderma
lucidum)の液体培養上清による苦味抑制効果を比較した。
菌糸抽出物としては、実施例1で調製したものを使用した。培養上清としては、実施例1で分離した培養上清を凍結乾燥にて粉末化して使用した。
実施例1と同様に、KCl水溶液に対して菌糸抽出物または培養上清粉末をそれぞれ200 ppm添加し、苦味抑制効果を評価した。その結果、菌糸抽出物では0.8% KCl水溶液の苦味を0.7% KCl水溶液相当の苦味にまで低減したものの、培養上清では苦み抑制効果はほとんど認められなかった。すなわち、レイシ(Ganoderma lucidum)の培養物から調製され得る
画分の内、菌糸抽出物が顕著な苦味抑制効果を示すことが明らかとなった。
実施例4.レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物と菌糸を含む培養液全体の抽出物
の苦味抑制効果の比較
レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物による苦味抑制効果と、レイシ(Ganoderma
lucidum)の菌糸を含む培養液全体の抽出物による苦味抑制効果を比較した。
菌糸抽出物としては、実施例1で調製したものを使用した。培養液全体の抽出物としては、実施例1で取得した菌糸分離前の培養液全体を120℃、20分加熱した後、凍結乾燥に
て粉末化したものを使用した。
実施例1と同様に、KCl水溶液に対して菌糸抽出物または培養液全体の抽出物をそれぞ
れ200 ppm添加し、苦味抑制効果を評価した。その結果、菌糸抽出物では0.8% KCl水溶液
の苦味を0.7% KCl水溶液相当の苦味にまで低減したものの、培養液全体の抽出物では0.8%
KCl水溶液の苦味を0.78% KCl水溶液相当の苦味に低減するに留まり、すなわち、培養液
全体の抽出物では苦み抑制効果はほとんど認められなかった。すなわち、レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸を培養物から分離して抽出物を調製することにより、レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸を培養物から分離せずに抽出物を調製する場合と比較して、顕著に高い苦味抑制効果を示す素材が得られることが明らかとなった。

Claims (30)

  1. 食品における苦味の抑制用の組成物であって、
    レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を含有する、組成物。
  2. 食品の製造用の組成物であって、
    レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を含有する、組成物。
  3. 前記食品が、苦味が抑制された食品である、請求項2に記載の組成物。
  4. 前記菌糸抽出物が、下記工程(A1)~(A3)を含む方法により製造されたものである、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物:
    (A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
    (A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
    (A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
  5. 前記培養が、液体培養により実施される、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記抽出処理が、加熱処理である、請求項4または5に記載の組成物。
  7. 前記加熱処理が、90~140℃で10~60分の処理である、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記工程(A3)が、前記抽出処理により得られる抽出処理物から液体画分を回収する工程を含む、請求項4~7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記工程(A3)が、回収した前記液体画分を乾燥させる工程を含む、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記食品が、苦味成分を含有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記苦味成分が、塩化カリウムである、請求項10に記載の組成物。
  12. 食品における苦味を抑制する方法であって、
    レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を食品の原料に添加する工程を含む、方法
  13. 食品を製造する方法であって、
    レイシ(Ganoderma lucidum)の菌糸抽出物を食品の原料に添加する工程を含む、方法
  14. 前記食品が、苦味が抑制された食品である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記菌糸抽出物が、その喫食濃度が、該菌糸抽出物の乾燥重量として、10 ppm(w/w)~5000 ppm(w/w)となるように添加される、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記菌糸抽出物が、下記工程(A1)~(A3)を含む方法により製造されたものである、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法:
    (A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
    (A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
    (A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
  17. 前記添加の前に、下記工程(A):
    (A)前記菌糸抽出物を製造する工程
    を含み、
    前記工程(A)が、下記工程(A1)~(A3)を含む、請求項12~16のいずれか1項に記載の方法:
    (A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
    (A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
    (A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
  18. 前記培養が、液体培養により実施される、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記抽出処理が、加熱処理である、請求項16~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記加熱処理が、90~140℃で10~60分の処理である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記工程(A3)が、前記抽出処理により得られる抽出処理物から液体画分を回収する工程を含む、請求項16~20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記工程(A3)が、回収した前記液体画分を乾燥させる工程を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記食品が、苦味成分を含有する、請求項12~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記苦味成分が、塩化カリウムである、請求項23に記載の方法。
  25. 請求項1~11のいずれか1項に記載の組成物を製造する方法であって、
    下記工程(A):
    (A)前記菌糸抽出物を製造する工程
    を含み、
    前記工程(A)が、下記工程(A1)~(A3)を含む、方法:
    (A1)レイシを培養してレイシの菌糸を含有する培養物を得る工程;
    (A2)前記培養物から前記菌糸を回収する工程;および
    (A3)回収した前記菌糸を抽出処理に供して前記菌糸抽出物を得る工程。
  26. 前記培養が、液体培養により実施される、請求項25に記載の方法。
  27. 前記抽出処理が、加熱処理である、請求項25または26に記載の方法。
  28. 前記加熱処理が、90~140℃で10~60分の処理である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記工程(A3)が、前記抽出処理により得られる抽出処理物から液体画分を回収する工程を含む、請求項25~28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記工程(A3)が、回収した前記液体画分を乾燥させる工程を含む、請求項29に記載の方法。
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