JP4915419B2 - 着磁解析方法、着磁解析装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

着磁解析方法、着磁解析装置及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析する着磁解析方法、着磁解析装置及びコンピュータプログラムに関する。
本明細書において、永久磁石とは磁石素材に磁界を印加して着磁した物をいい、磁石素材とは着磁前の物をいう。
従来、磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を示すパラメータを算出する(着磁解析する)ために、種々の方法、装置等が提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に開示されている着磁解析装置は、着磁解析を行なう場合に必要となる複数種類の第1パラメータの候補を表示画面上に表示し、表示された候補の中から必要な第1パラメータを決定して、更に第1パラメータの特性を決める複数の第2パラメータについての入力を求め、入力された第1及び第2パラメータに基づいて、永久磁石の着磁状態を示す磁界分布を算出する。
特許文献2に開示されている着磁解析装置は、設定された固有のパラメータと磁石素材の特性とに基づいて、着磁器と磁石素材とを含んだ系に対応したパラメータを算出し、設定された固有のパラメータと系に対応したパラメータとに基づいて着磁器に流れる電流波形を算出し、算出された電流波形に基づいて、永久磁石の着磁状態を示す磁化分布を算出する。
特開2000−346919号公報 特開2002−329624号公報
ところで、永久磁石を用いてなるピックアップ、モータ等の機器の設計においては、永久磁石の着磁状態を考慮する必要がある。
しかしながら、従来の着磁解析方法においては、着磁解析によって得られる着磁状態と、実測される着磁状態とが大幅に異なることがある。このため、設計時に予定した機器の特性と、実際に製造された機器の特性とが異なり、所望の特性を得られないことがある。
永久磁石の着磁状態の解析結果と実測結果との乖離を防ぐべく、発明者らは、永久磁石の不完全着磁領域(永久磁石が飽和するまで着磁できない領域。例えば多極着磁された永久磁石における極間部のニュートラルゾーン等)に着目した。
従来、永久磁石の不完全着磁領域まで考慮した着磁解析は行なわれていない。即ち、着磁解析の際に、不完全着磁領域は考慮されていないか、又は十分に考慮されておらず、例えば、永久磁石の全部分が完全着磁領域(即ち着磁率100%)であると仮定されているか、又は、不完全着磁領域は未着磁領域(即ち着磁率0%)であると仮定されている。
また、特許文献1,2においては、不完全着磁領域の存在について何ら言及されておらず、このため解析過程において、不完全着磁領域の存在が一切考慮されていない。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線を用いることにより、不完全着磁領域の着磁状態を考慮することができる着磁解析方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、磁石素材に印加される着磁磁界の算出結果と、不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線とに基づいて算出した不完全着磁領域に係る領域パラメータを用いて、解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出することにより、不完全着磁領域の着磁状態を反映させつつ高精度に着磁解析することができる着磁解析方法、着磁解析装置、及びコンピュータを着磁解析装置として機能させるためのコンピュータプログラムを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、リコイル比透磁率と保磁力とを不完全着磁領域に係る領域パラメータとして用いる構成とすることにより、不完全着磁領域の減磁特性を反映させつつ高精度に着磁解析することができる着磁解析方法を提供することにある。
第1発明に係る着磁解析方法は、着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析する着磁解析方法において、着磁状態を解析するに際し、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線を用い、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを算出することを特徴とする。
第2発明に係る着磁解析方法は、前記着磁器に係る着磁器パラメータ及び磁石素材に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なうことによって、前記磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出し、該着磁磁界の算出結果と、前記減磁曲線とに基づいて、前記領域パラメータを前記各部位について算出し、前記領域パラメータの算出結果を用いて磁場解析を行なうことによって、前記解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出することを特徴とする。
第3発明に係る着磁解析方法は、前記領域パラメータとして、不完全着磁領域の減磁特性を近似的に表わすリコイル比透磁率と保磁力とを用いることを特徴とする。
第4発明に係る着磁解析装置は、着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析する着磁解析装置において、前記着磁器に係る着磁器パラメータ及び磁石素材に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なうことによって、前記磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出する着磁磁界算出手段と、該着磁磁界算出手段による算出結果、及び、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線に基づいて、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを前記各部位について算出するパラメータ算出手段と、該パラメータ算出手段による算出結果を用いて磁場解析を行なうことによって、前記解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出する着磁状態算出手段とを備えることを特徴とする。
第5発明に係るコンピュータプログラムは、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線を与えられたコンピュータに、着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析させるためのコンピュータプログラムであって、コンピュータに、前記着磁器に係る着磁器パラメータ及び磁石素材に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なわせることによって、前記磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出させるステップと、コンピュータに、前記着磁磁界の算出結果、及び、与えられた減磁曲線に基づいて、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを前記各部位について算出させるステップと、コンピュータに、前記領域パラメータの算出結果を用いて磁場解析を行なわせることによって、前記解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出させるステップとを実行させることを特徴とする。
第1発明にあっては、着磁状態を解析するに際し、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線、即ち、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線を用いて、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを算出する。
ここで、領域パラメータは、例えば、着磁磁界に対応する減磁曲線に基づいて求められるリコイル比透磁率及び保磁力等である。
不完全着磁領域に係る減磁曲線は、例えば完全着磁領域に係る減磁曲線に基づいて、この減磁曲線の相似形で定義することも従来行なわれていたが、このような減磁曲線は、実際の減磁曲線とは大きく異なることがあるため、このような減磁曲線を用いて着磁状態を解析した場合、解析結果としての着磁状態と、実際の着磁状態とが大幅に異なることがある。
一方、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線を用いて着磁状態を解析した場合、この減磁曲線から実際の着磁状態を反映した領域パラメータが得られるため、解析結果としての着磁状態と、実際の着磁状態とが略一致する。
ここで、材料、グレード等の種類が異なる永久磁石に関する減磁曲線は異なるが、同じ種類の永久磁石に関しては、形状、寸法等に関係なく同じ減磁曲線を利用することが可能であるため、形状、寸法等が異なる永久磁石毎に、実測された減磁曲線を新たに準備する必要はない。
第2発明、第4発明及び第5発明にあっては、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータに基づいて、解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出する。
例えば、第5発明のコンピュータプログラムを、パーソナルコンピュータ、サーバ等にインストールすることによって第4発明の着磁解析装置となし、この着磁解析装置を用いて、第2発明の着磁解析方法が実行される。
ここで、着磁器パラメータとは、着磁器に係る空芯コイルの巻数及び抵抗値、コンデンサの静電容量及び着磁電圧、並びに着磁器の内部抵抗値等をいい、磁石パラメータとは、磁石素材に係る抵抗率、及び初磁化曲線等をいい、また、状態パラメータとは、永久磁石の着磁状態を示すものをいう。
以下では、着磁解析装置の作用を例に、具体的に説明する。
まず、着磁磁界算出手段が、磁石素材に磁界を印加して着磁する着磁器に係るコイル形状、電源回路等の着磁器パラメータ、及び磁石素材に係る初磁化曲線、抵抗率等の磁石パラメータを用いて、磁場解析を有限要素法、積分要素法等で行なう。これによって、着磁磁界算出手段は、磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出する。なお、当然のことながら磁場解析時には渦電流を考慮することが必要である。
次に、パラメータ算出手段が、着磁磁界算出手段による算出結果と、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線とに基づいて、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを、磁石素材の各部位について算出する。
ここで、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線が用いられているため、算出された不完全着磁領域に係る領域パラメータには、不完全着磁領域の着磁状態が反映されている。
最後に、着磁状態算出手段が、パラメータ算出手段による算出結果(即ち不完全着磁領域の着磁状態が反映されている領域パラメータ)を用いて磁場解析を有限要素法、積分要素法等で行なう。これによって、着磁状態算出手段は、解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出する。
以上のようにして、不完全着磁領域の着磁状態を考慮しつつ、永久磁石の着磁状態が高精度に解析される。
なお、有限要素法、積分要素法等で行なう磁場解析は、従来の手順と略同様の手順で簡易に行なうことが可能である。
第3発明にあっては、不完全着磁領域に係る領域パラメータが、リコイル比透磁率及び保磁力である。このため、例えば第4発明の着磁解析装置が備えるパラメータ算出手段は、領域パラメータとしてリコイル比透磁率と保磁力とを算出する。
リコイル比透磁率及び保磁力夫々は、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線に基づいて容易に算出され、不完全着磁領域の減磁特性を近似的に表わしている。つまり、算出されたリコイル比透磁率及び保磁力夫々には、不完全着磁領域の着磁状態が反映されている。
第1発明の着磁解析方法による場合、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線を用いて永久磁石の着磁状態を解析することによって、不完全着磁領域の着磁状態が反映された解析結果を得ることができる。
このため、解析結果としての着磁状態と、実測される着磁状態との乖離を防止することができ、延いては、永久磁石の着磁状態の解析結果に基づいて設計される機器に関して、設計時に予定した機器の特性と、実際に製造された機器の特性とを略一致させることができる。
第2発明の着磁解析方法、第4発明の着磁解析装置及び第5発明のコンピュータプログラムによる場合、不完全着磁領域の着磁状態が反映されている領域パラメータを用いて、簡易な手順で、不完全着磁領域の着磁状態が考慮された高精度な着磁解析を容易に実行することができる。
第3発明の着磁解析方法による場合、不完全着磁領域に係る減磁特性をリコイル比透磁率と保磁力とで近似して、永久磁石の着磁状態を容易且つ高精度に着磁解析することができる。
本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法の解析対象である永久磁石となすべき磁石素材の模式的な斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法の解析対象である永久磁石となすべき磁石素材に磁界を印加して着磁する着磁器の要部を示す回路図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法で用いられる永久磁石の初磁化曲線を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法で用いられる減磁曲線を示す特性図である。 従来の手法で、不完全着磁領域の減磁曲線を完全着磁領域の減磁曲線の相似形で表現した特性図である。 本発明の実施の形態1に係る完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界と保磁力との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界とリコイル比透磁率との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置のCPUが実行する着磁解析処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置で算出された不完全着磁状態の永久磁石の第1の注目部位に対応する解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置で算出された不完全着磁状態の永久磁石の第2の注目部位に対応する解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置で算出された不完全着磁状態の永久磁石の第3の注目部位に対応する解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置で算出された着磁率44%の永久磁石の解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置で算出された着磁率50%の永久磁石の解析結果を示す特性図である。 従来の着磁解析方法で算出された完全着磁状態の永久磁石の解析結果を示す特性図である。 従来の着磁解析方法で算出された不完全着磁状態の永久磁石の解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る着磁解析方法の解析対象である永久磁石となすべき磁石素材の模式的な斜視図である。 本発明の実施の形態2に係る着磁解析方法で用いられる永久磁石の初磁化曲線を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る着磁解析方法で用いられる減磁曲線を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界と保磁力との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界とリコイル比透磁率との関係を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る着磁解析装置で算出された永久磁石の第1の着磁条件下での解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る着磁解析装置で算出された永久磁石の第2の着磁条件下での解析結果を示す特性図である。 本発明の実施の形態2に係る着磁解析装置で算出された永久磁石の第3の着磁条件下での解析結果を示す特性図である。 第1、第2及び第3夫々の着磁条件下で着磁してなる永久磁石を備える電動モータの無負荷誘起電圧を示す特性図である。
符号の説明
1 着磁解析装置
10 CPU
2 CD−ROM
3,32 永久磁石(解析対象)
30,31 磁石素材
4 着磁器
51,52,53,54,55,56 減磁曲線
510,520,530,540,550,560 減磁曲線
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は、本発明の実施の形態1に係る着磁解析装置1の構成を示すブロック図である。
着磁解析装置1は、例えばパーソナルコンピュータを用いてなり、CPU10、ROM11、RAM12、表示部13、操作部14、補助記憶部15及び外部記憶部16を備え、これらの装置各部はバス、信号線等を介して適宜に接続されている。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイを用いてなり、CPU10に制御されて、着磁解析装置1の作動状態を示すメッセージ、ユーザに対する各種の指示を示すメッセージ等を表示する。
操作部14は、例えばキーボード及びマウスを用いてなる。
着磁解析装置1のユーザは、表示部13を視認しながら操作部14を操作することによって、例えば所要のデータを着磁解析装置1に入力し、着磁解析処理(図9参照)を実行させる。
補助記憶部15は、例えばハードディスクを用いてなり、CPU10によって、各種のコンピュータプログラム、データ等の読み書きが行なわれる。
また、外部記憶部16は、例えばCD−ROMドライブを用いてなり、CPU10に制御されて、可搬性を有する記録媒体(例えば本実施の形態のコンピュータプログラムが記録されているCD−ROM2)からコンピュータプログラム、データ等を読み込む。読み込まれたコンピュータプログラム、データ等は、補助記憶部15に書き込まれる。
CPU10は着磁解析装置1の制御中枢であり、RAM12を作業領域として用い、ROM11及び/又は補助記憶部15に記憶されたコンピュータプログラム、データ等に従って装置各部を制御し、各種処理を実行する。
更に詳細には、CPU10が、着磁磁界算出ステップ、パラメータ算出ステップ、着磁状態算出ステップ等を含む本実施の形態のコンピュータプログラムに従って、着磁磁界算出処理(後述する図9に示すS17参照)、パラメータ算出処理(S18参照)、着磁状態算出処理(S19参照)等を含む着磁解析処理を実行することによって、パーソナルコンピュータが本実施の形態の着磁解析装置1として機能する。
以下に、本実施の形態における着磁解析方法を説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法の解析対象である永久磁石3となすべき磁石素材30の模式的な斜視図であり、図3は、磁石素材30に磁界を印加して着磁する着磁器4の要部を示す回路図である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法で用いられる永久磁石3の初磁化曲線を示す特性図であり、横軸は磁界H[kA/m]を示し、縦軸は磁束密度B[T]を示している。
本実施の形態においては、着磁器4を用いて磁石素材30を、磁化方向が図2に示す白抜矢符方向の永久磁石3となし、永久磁石3の表面の各部(具体的には図2に示す第1、第2、及び第3の注目部位3a,3b,3c夫々)に関して、図示しない計測機器(例えばガウスメータ)で実測された磁石表面の磁束密度分布(即ち実測結果)と、着磁解析装置1で算出された磁石表面の磁束密度分布(即ち解析結果)とを比較する。
以下、磁石表面の磁束密度分布を磁束分布という。
図2に示すように、磁石素材30(及びこれを着磁してなる永久磁石3)の形状は、縦長さLが10[mm]、横幅Bが10[mm]、厚さDが4[mm]の直方体状である。
永久磁石3の注目部位3a,3b,3cは、永久磁石3の縦長さL×横幅Bの一面に関し、縦長さL方向の一端(例えば図10に示す0[mm]の位置)から他端(10[mm]の位置)まで連続する直線的な部位であり、更に詳細には、第1の注目部位3aは永久磁石3の横幅B方向中心位置、第3の注目部位3cは永久磁石3の横幅B方向一端部、第2の注目部位3bは第1の注目部位3aと第3の注目部位3cとの中間部に夫々位置する。
また、磁石素材30は希土類希元素を含む異方性磁性体であり、磁石素材30の抵抗率は144×10-8[Ω・m]である。
更に、磁石素材30の磁化特性は非線形であり、これを示すデータとして、図4に示すような初磁化曲線が用いられる。
本実施の形態における初磁化曲線は、解析対象である永久磁石3となすべき磁石素材30に関して予め実測してなり、印加される着磁磁界に対応した初磁化曲線であるが、磁石素材30と同じ種類の磁石素材に関して実測された初磁化曲線を用いても問題はない。
磁石素材30の材料、抵抗率、及び初磁化曲線は、磁石素材30の固有の磁石パラメータ(以下、磁石特性という)として、後述するように、磁場解析処理(図9に示すS17及び/又はS19参照)の際に用いられる。
図3に示すように、着磁器4は、所要の寸法を有する空芯コイル41、スイッチ42、及び大容量のコンデンサ43が直列に接続されている。
電源装置44及びスイッチ45は夫々コンデンサ43に並列に接続されており、コンデンサ43には、電源装置44から給電されることによって、大量の電荷が蓄えられる。
また、空芯コイル41の内部の中心位置に、永久磁石3となすべき磁石素材30が配される。
スイッチ42をオフに、スイッチ45をオンとして、コンデンサ43に大量の電荷を蓄えた後、スイッチ42,45の極性を同時に反転させることによって、コンデンサ43から空芯コイル41へ大きなパルス電流が流れ、このとき空芯コイル41で発生した巨大な磁界が磁石素材30に印加され、このため磁石素材30が着磁されて永久磁石3となる。
ここで、空芯コイル41の巻き数は45[turn]、空芯コイル41の抵抗値は45.28[mΩ]、コンデンサ43の静電容量は3375[μF]、コンデンサ43の両端の電圧(即ち着磁電圧)は500V、着磁器4の内部抵抗値は72[mΩ]である。
空芯コイル41の巻き数及び抵抗値、コンデンサ43の静電容量及び着磁電圧、並びに着磁器4の内部抵抗値は、着磁器4の固有の着磁器パラメータ(以下、回路条件という)として、後述するように、着磁解析の際に用いられる。
ところで、着磁解析には、有限要素法、積分要素法等、種々の方法を用いることができるが、例えば有限要素法の場合、メッシュ分割モデルを作成して、過渡応答解析をする。
この場合、空芯コイル41の形状及び寸法に応じたメッシュ分割モデルが作成され、更に、磁石素材30(延いては永久磁石3)の形状及び寸法に応じたメッシュ分割モデルが作成される(図2参照)。
空芯コイル41の形状及び寸法と、磁石素材30の形状及び寸法(即ち永久磁石3の形状及び寸法)と、これらのメッシュ分割モデルと(以下、モデル形状という)は、後述するように、着磁解析の際に用いられる。
図5は、本発明の実施の形態1に係る着磁解析方法で用いられる減磁曲線50〜56夫々を示す特性図であり、完全着磁領域に係る減磁曲線50と、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線51〜56夫々とを示す特性図である。
また、図6は、従来の手法で、不完全着磁領域の減磁曲線61〜66を完全着磁領域の減磁曲線60の相似形で表現した特性図である。
図5及び図6夫々の横軸は磁界H[kA/m]を示し、縦軸は磁束密度B[T]を示している。
図5に示す減磁曲線51〜56夫々は、解析対象である永久磁石3となすべき磁石素材30を用いて実測してなる減磁曲線である。具体的には、磁石素材30に1257、1019、859、700、533、又は366[kA/m]の着磁磁界(即ち着磁器4によって印加される磁界)を印加してなる不完全着磁状態の永久磁石に関して実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線である。
ただし、磁石素材30と同じ種類の磁石素材を用いて実測された減磁曲線を用いても問題はなく、この場合も、減磁曲線51〜56夫々と略同様の減磁曲線が得られる。
また、図5及び図6に示す減磁曲線50,60は、共に、磁石素材30に2777[kA/m]の着磁磁界が印加されてなる永久磁石の完全着磁領域に係る減磁曲線であり、減磁曲線50,60は一致する。
以上のような減磁曲線に基づいて、保磁力Hcbとリコイル比透磁率μとが算出される。図5及び図6には、減磁曲線54,64に係る保磁力Hcb(正確には保磁力の負数“−Hcb”)とリコイル比透磁率μとが図示されている。
保磁力の負数“−Hcb”は、減磁曲線と横軸との交点の値であり、リコイル比透磁率μは、減磁曲線の傾きである。リコイル比透磁率μ及び保磁力Hcbは、減磁特性を近似的に表わすパラメータである。
図7は、完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界Hと保磁力Hcbとの関係を示す特性図であり、横軸は着磁磁界H[kA/m]を示し、縦軸は保磁力Hcb[kA/m]を示している。
また、図8は、完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界Hとリコイル比透磁率μとの関係を示す特性図であり、横軸は着磁磁界H[kA/m]を示し、縦軸はリコイル比透磁率μを示している。
図7及び図8夫々において、プロット(黒四角印)及び実線で示されているグラフが、図5に示す実測に基いた減磁曲線の定義に対応し、二点鎖線で示されているグラフが、図6に示す従来の手法の定義に対応する。
図5に示すように、実測された各減磁曲線51,52,53,54,55,56は、傾き(即ちリコイル比透磁率μ)が、着磁磁界Hの大きさの減少に伴って増大し、横軸に係る切片(即ち保磁力の負数“−Hcb”)の値が、着磁磁界Hの大きさの減少に伴って増大する非線形特性として定義される。
このため、図7に示すように、着磁磁界Hの大きさの増大に伴って、0[kA/m]〜1592[kA/m]の着磁磁界Hに対応する保磁力Hcb(即ち不完全着磁領域に係る保磁力Hcb)は急激に増大し、1592[kA/m]以上の着磁磁界Hに対応する保磁力Hcb(即ち完全着磁領域に係る保磁力Hcb)は緩慢に増大する。
また、図8に示すように、着磁磁界Hの大きさの増大に伴って、0[kA/m]〜1592[kA/m]の着磁磁界Hに対応するリコイル比透磁率μ(即ち不完全着磁領域に係るリコイル比透磁率μ)は急激に減少し、1592[kA/m]以上の着磁磁界Hに対応するリコイル比透磁率μ(即ち完全着磁領域に係るリコイル比透磁率μ)は略一定である。
一方、図6に示すように、従来の手法に定義された各減磁曲線61,62,63,64,65,66は、減磁曲線60の傾き(即ちリコイル比透磁率μ)と同一の傾きを有し、横軸に係る切片(即ち保磁力の負数“−Hcb”)の値が、着磁磁界Hの大きさの減少に伴って増大する線形特性として定義され、図5に示す実測された減磁曲線51〜56と大きく異なる。
このため、図7に示すように、着磁磁界Hの大きさの増大に伴って、保磁力Hcbは正比例的に増大する。また、図8に示すように、着磁磁界Hの大きさが増大しても、リコイル比透磁率μは一定である。
図5に示すような減磁曲線51〜56に基づいて、即ち、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線51〜56に基づいて算出される保磁力Hcbとリコイル比透磁率μとは、不完全着磁領域の減磁特性を近似的に表わしており、不完全着磁領域の着磁状態を反映している。
このため、本実施の形態においては、このような保磁力Hcbとリコイル比透磁率μとを、永久磁石3の不完全着磁領域に係る領域パラメータとして用いる。
次に、着磁解析装置1による具体的な計算手順を説明する。
図9は、着磁解析装置1のCPU10が実行する着磁解析処理の手順を示すフローチャートである。
CPU10は、作業者に対して所要のデータの入力を促す入力画面を、表示部13に表示させる(S11)。
そして、CPU10は、モデル形状のデータを受け付け(S12)、磁石特性のデータを受け付け(S13)、減磁曲線のデータを受け付け(S14)、回路条件のデータを受け付け(S15)、非線形反復計算条件等の解析条件のデータを受け付ける(S16)。S12〜S15に関し、CPU10は、受け付けた各種のデータ、即ち作業者によって入力されたデータを補助記憶部15に記憶させる。
CPU10による着磁解析処理の実行前に、作業者は、磁石素材30を用いて実測作業を行ない初磁化曲線のデータ及び減磁曲線のデータを準備するか、又は、予め実測されている初磁化曲線のデータ及び減磁曲線のデータを準備する。
次に、作業者は、空芯コイル41の形状及び寸法に応じたメッシュ分割モデルを作成し、更に、磁石素材30の形状及び寸法に応じたメッシュ分割モデルを作成する。
作業者は、作成したこれらのメッシュ分割モデルのデータと、空芯コイル41の形状及び寸法夫々のデータと、永久磁石3の形状及び寸法夫々のデータとを、モデル形状のデータとして、着磁解析装置1に入力する。
なお、メッシュ分割モデルのデータは、外部から着磁解析装置1に入力する構成ではなく、空芯コイル41の形状及び寸法、磁石素材30の形状及び寸法等に応じて、着磁解析装置1で生成する構成でもよい。
次いで、作業者は、磁石素材30の固有の磁石パラメータである磁石素材30の材料のデータ、抵抗率のデータ、及び初磁化曲線のデータを、磁石特性のデータとして、着磁解析装置1に入力する。
また、作業者は、実測された減磁曲線のデータを、着磁解析装置1に入力する。
更に作業者は、着磁器4の固有の着磁器パラメータである空芯コイル41の巻き数及び抵抗値夫々のデータ、コンデンサ43の静電容量及び着磁電圧夫々のデータ、並びに着磁器4の内部抵抗値のデータを、回路条件のデータとして、着磁解析装置1に入力する。
そして、作業者は、非線形反復計算条件等を着磁解析装置1に入力する。
以上のような各種のデータの入力は、作業者が操作部14を用いて手作業で入力するか、又は、データが記憶されている記録媒体を外部記憶部16に読み取らせて入力する。なお、補助記憶部15に予め記憶されているデータを選択する、図示しないネットワークからデータをダウンロードする等の手段でデータを入力する構成でもよい。
S12〜S16夫々にて各種のデータの受け付けが完了した場合、CPU10は、受け付けたデータの内、着磁器4の固有の着磁器パラメータ及び磁石素材30の固有の磁石パラメータ夫々のデータ、メッシュ分割モデルのデータ等を適宜に用いて有限要素法で磁場解析を行なうことによって、磁石素材30のメッシュ分割モデルの各メッシュ要素に印加される着磁磁界を算出する(S17)。S17における磁場解析の手順は従来の磁場解析の手順と略同様であり、算出された着磁磁界は補助記憶部15に記憶される。
次いでCPU10は、S17で求めた各メッシュ要素に係る着磁磁界の算出結果と、S14で受け付けた減磁曲線のデータとに基づいて、永久磁石3の不完全着磁領域に係る領域パラメータを各メッシュ要素について算出する(S18)。S18で算出される領域パラメータは、具体的には、各メッシュ要素に印加される着磁磁界に対応する減磁曲線に基づいて求められるリコイル比透磁率μ及び保磁力Hcbであり、算出された領域パラメータは補助記憶部15に記憶される。
更にCPU10は、S18で求めた各メッシュ要素に係るリコイル比透磁率μ及び保磁力Hcbを用いて磁場解析を行なうことによって、永久磁石3の着磁状態を示す状態パラメータを算出する(S19)。S19で算出される状態パラメータは、メッシュ分割モデルの各メッシュ要素の磁束密度B、磁界H等であり、算出された状態パラメータは補助記憶部15に記憶される。また、S19における磁場解析の手順は従来の磁場解析の手順と略同様である。
最後にCPU10は、S19で算出された状態パラメータを所定の形式に編集してなる出力画面を表示部13に表示させ(S20)、着磁解析処理を終了する
S20では、CPU10は、第1、第2、及び第3の注目部位3a,3b,3c(図2参照)夫々における磁束密度BをS19で算出された状態パラメータをもとに算出し、注目部位3a,3b,3c夫々に関する磁束分布のグラフを表示させる。本実施の形態においては、この磁束分布が解析結果である。
ここで、第1、第2、及び第3の注目部位3a,3b,3c夫々に関して実測された磁束分布のデータ(即ち実測結果)を補助記憶部15に予め記憶させておき、このデータも同時に出力画面に表示することによって、解析結果と実測結果とを比較させるようにしてもよい。
以上のような着磁解析処理において、着磁解析装置1は、磁石素材30に磁界を印加して着磁する着磁器4で磁石素材30に着磁してなる永久磁石3の着磁状態を解析する。
また、S17におけるCPU10は、着磁器4に係る着磁器パラメータ及び磁石素材30に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なうことによって、磁石素材30の各部位に印加される着磁磁界を算出する着磁磁界算出手段として機能する。
更に、S18におけるCPU10は、着磁磁界算出手段による算出結果と、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線とに基づいて、解析対象となる永久磁石3の不完全着磁領域に係る領域パラメータを磁石素材30の各部位について算出するパラメータ算出手段として機能する。ここで、解析対象となる永久磁石3の不完全着磁領域に係る領域パラメータとして、CPU10は、不完全着磁領域の減磁特性を近似的に表わすリコイル比透磁率μと保磁力Hcbとを用いる。
更にまた、S19におけるCPU10は、パラメータ算出手段による算出結果を用いて磁場解析を行なうことによって、解析対象となる永久磁石3の着磁状態を示す状態パラメータを算出する着磁状態算出手段として機能する。
図10、図11及び図12は、着磁磁界の大きさを調整し、意図的に不完全着磁した永久磁石3に関し、着磁解析装置1で算出された不完全着磁状態の永久磁石3の第1、第2及び第3の注目部位3a,3b,3cに対応する解析結果を示す特性図であり、図9に示すS20においては、これらのような特性図が出力画面に表示される。
図10、図11及び図12夫々の横軸は、注目部位3a,3b,3c上の位置(具体的には永久磁石3の一端からの距離[mm])を示し、縦軸は磁束密度B[mT]を示している。0[mm]の位置が前記一端、10[mm]の位置が永久磁石の他端である。
図10、図11及び図12夫々において、プロット(黒四角印)及び実線で示されているグラフが解析結果であり、実線で示されているグラフが実測結果である。
図10、図11及び図12夫々に示すように、着磁解析装置1で算出された解析結果としての磁束分布と、実測された磁束分布とは略一致する。特に、距離2[mm]〜8[mm](即ち永久磁石の中央部)に対応する解析結果と実測結果とが非常によく一致している。
ところで、距離1[mm]前後、及び距離9[mm]前後(即ち永久磁石3の一端及び他端夫々の近傍)に対応する解析結果と実測結果との差異は、中央部に比べて大きい。このような誤差は、不完全着磁状態の減磁特性をリコイル比透磁率μと保磁力Hcbとで近似して扱ったこと、不完全着磁状態の永久磁石は不安定であって物性が振れ易いこと等が原因であると考えられ、不完全着磁状態の減磁特性を、実測で得られた減磁曲線のデータとして扱うことで、更なる精度向上が図られると考えられる。
図13及び図14は、着磁解析装置1で算出された着磁率44%及び着磁率50%夫々の永久磁石の解析結果を示す特性図である。ここで、例えば着磁率44%とは、完全着磁された永久磁石における総磁束量の44%の磁束量が得られるように不完全着磁されている状態をいう。
図10、図11及び図12夫々同様に、図13及び図14夫々の横軸は、例えば注目部位3a上の位置を示し、縦軸は磁束密度B[mT]を示している。また、プロット(黒四角印)及び実線で示されているグラフが解析結果であり、実線で示されているグラフが実測結果である。
図13及び図14夫々に示すように、永久磁石の着磁率が異なる場合でも、着磁解析装置1で算出された解析結果としての磁束分布と、実測された磁束分布とは略一致する。
図15は、図6に示した従来の着磁解析方法で算出された完全着磁状態(着磁率100%)の永久磁石の解析結果を示す特性図である。また、図16は、従来の着磁解析方法で算出された不完全着磁状態(着磁率44%)の永久磁石の解析結果を示す特性図である。
図15及び図16夫々の横軸は、例えば図2に示す注目部位3aのような永久磁石表面の注目部位の位置(具体的には永久磁石の一端からの距離[mm])を示し、縦軸は磁束密度B[mT]を示している。0[mm]の位置が前記一端、10[mm]の位置が永久磁石の他端である。
図15及び図16夫々において、プロット(黒四角印)及び実線で示されているグラフが解析結果であり、実線で示されているグラフが実測結果である。ここで、図16に示されている実測結果は、図13に示されている実測結果と同一のものである。
図15に示すように、従来の着磁解析方法を用いた場合でも、完全着磁状態の永久磁石の解析結果と実測結果とは略一致する。
しかしながら、従来の着磁解析方法を用いた場合、図16に示すように、不完全着磁状態の永久磁石の解析結果と実測結果が大幅に異なる。特に、距離2[mm]〜8[mm](即ち永久磁石の中央部)に対応する解析結果と実測結果が非常に大きく乖離している。
このような誤差は、前述の通り永久磁石の不完全着磁領域まで考慮して着磁状態を高精度に解析する本実施の形態の着磁解析方法に従って、着磁解析装置1を用いて着磁解析処理を行なうことによって、減少させることが可能となる(図13参照)。
ところで、磁石素材30を用いて実測された初磁化曲線及び減磁曲線は、夫々、磁石素材30と同じ種類の磁石素材を着磁してなる永久磁石の着磁解析処理に流用することが可能であるため、同一種類の磁石素材であれば、異なる形状、寸法等の永久磁石に対する着磁解析を行なう際に、いちいち初磁化曲線及び減磁曲線夫々を実測して求める必要がない。即ち、初磁化曲線及び減磁曲線を使いまわすことが可能であり、これによって、解析作業の利便性が向上される。
また、本実施の形態においては、本発明のコンピュータプログラムは、可搬性を有する記録媒体(CD−ROM2)に記憶されて配布されるが、これに限らず、通信回線を介して配信されてもよい。又は、コンピュータプログラムが、コンピュータを用いてなる着磁解析装置が備えるプログラム記憶手段(例えばROM)に予め記憶してあってもよい。
このようなコンピュータプログラムは、揮発性又は不揮発性の記憶手段(例えばRAM又はハードディスク)にインストールされてから実行されてもよく、記録媒体又は配信元から読み取られて直接的に実行されてもよい。
そして、このようなコンピュータプログラムは、着磁磁界算出手段、パラメータ算出手段、及び着磁状態算出手段を、コンピュータのハードウェア要素を用いてソフトウェア的に実現する。
なお、本実施の形態においては希土類磁石且つ単極着磁された磁石である永久磁石3を例示したが、これに限らず、希土類磁石以外の種類の磁石、又は多極着磁された磁石に対しても、本発明を適用することが可能である。
また、本実施の形態では直方体状の永久磁石3を例示したが、これに限らず、環状、筒状等、形状が異なる永久磁石に対して本発明を適用してもよい。
実施の形態2
図17は、本発明の実施の形態2に係る着磁解析方法の解析対象である永久磁石32となすべき磁石素材31の模式的な斜視図である。また、図18は、この着磁解析方法で用いられる永久磁石32の初磁化曲線を示す特性図であり、横軸は磁界H[kA/m]を示し、縦軸は磁束密度B[T]を示している。
本実施の形態では、実施の形態1の図3に示す着磁器4に相当する着磁器4で磁石素材31に着磁してなる永久磁石32を解析対象とする着磁解析方法を説明する。ただし、本実施の形態の着磁器4は、空芯コイル41とは異なる着磁コイルを備える。
本実施の形態に係る着磁解析装置1は、実施の形態1の図1に示す着磁解析装置1と略同様の構成を有する。
その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図17に示すように、永久磁石32は円筒状であり、電動モータのシャフトSHの外周に取り付けられてロータを形成するために用いられる。
更に詳細には、永久磁石32は、外径36.45[mm]、内径30.45[mm]、軸長方向の長さ21[mm]を有するNd−Fe−B系ラジアル異方性焼結磁石であり、円筒状の磁石素材31を交互異極にスキュー着磁してなる。永久磁石32のスキュー角は、軸長方向に対して13.3[°]である。このように着磁された永久磁石32は、外周面側N極32aと外周面側S極32bとが周方向に交互に形成された一体のリングとなっている。つまり、永久磁石32は磁化方向が径方向である。
このように多極着磁(具体的には6極着磁)された永久磁石32は、極間部に不完全着磁領域(ニュートラルゾーン)を有する。従来の着磁解析方法では、不完全着磁領域を経験的に定めて(例えば1[mm])、不完全着磁領域を未着磁領域、その他を完全着磁領域として解析していた。
本実施の形態においては、永久磁石32の軸方向中央部の外周面から1[mm]離隔し、且つ周方向に沿う位置を注目部位3d(図17参照)とし、図示しない計測機器で実測された注目部位3dの磁束密度分布(即ち実測結果)と、着磁解析装置1で算出された注目部位3dの磁束密度分布(即ち解析結果)とを比較する。
以下では、注目部位3dの磁束密度分布を磁束分布という。また、後述する図22〜図24夫々には、外周面側N極32aの周方向一端部から、この外周面側N極32aに隣り合う外周面側S極32bの周方向他端部まで連続する120°分の円弧状の注目部位3dの磁束分布を図示している。更に、外周面側N極32aの周方向一端部を0[°]の位置とする。
また、磁石素材31は希土類希元素を含む異方性磁性体であり、磁石素材31の抵抗率は144×10-8[Ω・m]、残留磁束密度は1.23[T]、保磁力は1671[kA/m]以上である。
更に、磁石素材31の磁化特性は非線形であり、これを示すデータとして、図18に示すような初磁化曲線が用いられる。この初磁化曲線は、解析対象である永久磁石32となすべき磁石素材31に関して予め実測してなり、印加される着磁磁界に対応した初磁化曲線である。
磁石素材31の材料、抵抗率、及び初磁化曲線は、磁石素材31の固有の磁石パラメータ(即ち磁石特性)として、磁場解析の際に用いられる。
磁石素材31は、着磁器4が備える着磁コイルの内部の中心位置に配されてスキュー着磁され、永久磁石32となる。
ここで、着磁コイルの巻き数は6[turn]、着磁コイルの抵抗値は24.6[mΩ]、コンデンサ43の静電容量は4000[μF]、コンデンサ43の両端の電圧(即ち着磁電圧)は1000〜3000[V]、着磁器4の内部抵抗値は44[mΩ]である。
着磁コイルの巻き数及び抵抗値、コンデンサ43の静電容量及び着磁電圧、並びに着磁器4の内部抵抗値は、着磁器4の固有の着磁器パラメータ(即ち回路条件)として、着磁解析の際に用いられる。本実施の形態では、回路条件の一つであるコンデンサ43の着磁電圧に着目し、第1の条件(1000[V])、第2の条件(2000[V])、及び第3の条件(3000[V])の3種類の条件下で着磁解析を行なう。以下では、この3種類の条件を着磁条件という。
本実施の形態における着磁解析には有限要素法を用い、メッシュ分割モデルを作成して、過渡応答解析をする。この場合、着磁コイルの形状及び寸法に応じたメッシュ分割モデルが作成され、更に、磁石素材31(延いては永久磁石32)の形状及び寸法に応じたメッシュ分割モデルが作成される。
着磁コイルの形状及び寸法と、磁石素材31の形状及び寸法(即ち永久磁石32の形状及び寸法)と、これらのメッシュ分割モデルと(即ちモデル形状)は、着磁解析の際に用いられる。
図19は、本発明の実施の形態2に係る着磁解析方法で用いられる減磁曲線500〜560夫々を示す特性図であり、完全着磁領域に係る減磁曲線500と、不完全着磁領域に係る予め実測された減磁曲線510〜560夫々とを示す特性図である。図19の横軸は磁界H[kA/m]を示し、縦軸は磁束密度B[T]を示している。
図19に示す減磁曲線510〜560夫々は、解析対象である永久磁石32となすべき磁石素材31を用いて実測してなる減磁曲線である。具体的には、磁石素材31に1405、1015、834、661、484、又は306[kA/m]の着磁磁界を印加してなる不完全着磁状態の永久磁石に関して実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線である。
また、図19に示す減磁曲線500は、磁石素材31に5570[kA/m]の着磁磁界が印加されてなる永久磁石の完全着磁領域に係る減磁曲線である。
以上のような減磁曲線に基づいて、保磁力Hcbとリコイル比透磁率μとが算出される。図19には、減磁曲線540に係る保磁力Hcbとリコイル比透磁率μとが図示されている。
保磁力の負数“−Hcb”は、減磁曲線と横軸との交点の値であり、リコイル比透磁率μは、減磁曲線の傾きである。リコイル比透磁率μ及び保磁力Hcbは、減磁特性を近似的に表わすパラメータである。
図20は、完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界Hと保磁力Hcbとの関係を示す特性図であり、横軸は着磁磁界H[kA/m]を示し、縦軸は保磁力Hcb[kA/m]を示している。また、図21は、完全着磁領域及び不完全着磁領域夫々に係る着磁磁界Hとリコイル比透磁率μとの関係を示す特性図であり、横軸は着磁磁界H[kA/m]を示し、縦軸はリコイル比透磁率μを示している。図20及び図21夫々は、図19に示す実測に基いた減磁曲線の定義に対応する。
以上のような図19、図20及び図21夫々の特性図は、実施の形態1の図5、図7及び図8夫々の特性図に相当するため、これらについての詳細な説明は省略する。
本実施の形態の着磁解析装置1による着磁解析処理の手順は、実施の形態1の図9に示す着磁解析処理の手順と同様である。
従って、着磁解析装置1のCPU10は、S11〜S16の処理を実行することによって各種データの受け付けが完了した後、受け付けたデータの内、回路条件、磁石特性、モデル形状等のデータを適宜に用いて有限要素法で磁場解析を行なうことによって、磁石素材31のメッシュ分割モデルの各メッシュ要素に印加される着磁磁界を算出する(S17の処理)。
次いでCPU10は、S17で求めた各メッシュ要素に係る着磁磁界の算出結果と、減磁曲線のデータとに基づいて、リコイル比透磁率μ及び保磁力Hcbを各メッシュ要素について算出する(S18の処理)。
更にCPU10は、S18で求めた各メッシュ要素に係るリコイル比透磁率μ及び保磁力Hcbを用いて磁場解析を行なうことによって、永久磁石32の着磁状態を示す状態パラメータを算出する(S19の処理)。
最後にCPU10は、S19で算出された状態パラメータを所定の形式に編集してなる出力画面を表示部13に表示させ(S20の処理)、着磁解析処理を終了する。
S20では、CPU10は、図17に示す注目部位3dにおける磁束密度Bを、S19で算出された状態パラメータをもとに算出し、注目部位3dに関する磁束分布のグラフを表示させる。本実施の形態においては、この磁束分布が解析結果である。
図22、図23及び図24は、本発明の実施の形態2に係る着磁解析装置1で算出された永久磁石32の第1、第2及び第3夫々の着磁条件下での注目部位3dに係る解析結果を示す特性図であり、S20の処理においては、これらのような特性図が出力画面に表示される。各特性図の横軸は、注目部位3d上の位置[°]を示し、縦軸は磁束密度B[T]を示している。横軸の0[°]の位置が前記周方向一端部、120[°]の位置が前記周方向他端部である。また、実線で示されているグラフが解析結果であり、破線で示されているグラフが実測結果である。
図22、図23及び図24夫々に示すように、何れの着磁条件に関しても、着磁解析装置1で算出された解析結果としての磁束分布と、実測された磁束分布とは、ピーク磁束密度がよく一致しており、また、60[°]近傍のゼロクロス部の磁束密度分布の傾向も一致している。即ち、本発明の着磁解析方法においては、着磁解析によって得られる着磁状態と、実測される着磁状態とがよく一致している。何故ならば、実測に基いた減磁曲線を用いることによって、永久磁石32の不完全着磁領域(ニュートラルゾーン)を十分に考慮しているからである。
図25は、第1、第2及び第3夫々の着磁条件下で着磁してなる永久磁石32を備える電動モータの無負荷誘起電圧を示す特性図であり、横軸は着磁電圧[V]を示し、縦軸は無負荷誘起電圧[V/krpm]を示している。
図25においては、各着磁条件下で着磁してなる永久磁石32を備える電動モータの無負荷誘起電圧の実測値がプロット(黒丸印)のみで示されている。また、着磁解析装置1で算出された各着磁条件下での解析結果に基づいて求めた無負荷誘起電圧の計算値がプロット(白丸印)及び実線で示されている。更に、従来の着磁解析方法を用いて算出された各着磁条件下での解析結果に基づいて求めた無負荷誘起電圧の計算値(12.1[V/krpm])が破線で示されている。
図25に示すように、実測値と、本発明の着磁解析方法に係る解析結果に基づいて求めた無負荷誘起電圧の計算値とはよく一致しているが、従来の着磁解析方法に係る解析結果に基づいて求めた無負荷誘起電圧の計算値は実測値との差が大きく、この差は、特に着磁電圧が低くなるほど広がる傾向にある。
図25に示す特性図からは、従来の着磁解析方法を用いる場合、設計時に予定した機器の特性と、実際に製造された機器の特性とが異なり、所望の特性を得られないことがあるが、本発明の着磁解析方法を用いる場合は、設計時に予定した機器の特性と実際に製造された機器の特性とが略一致するため、容易に所望の特性を得られることがわかる。
なお、本実施の形態1,2に記載した各種の数値(例えば永久磁石3,32夫々の寸法)は一例であり、これらに限定されるものではない。

Claims (5)

  1. 着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析する着磁解析方法において、
    着磁状態を解析するに際し、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線を用い、
    解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを算出することを特徴とする着磁解析方法。
  2. 前記着磁器に係る着磁器パラメータ及び磁石素材に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なうことによって、前記磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出し、
    該着磁磁界の算出結果と、前記減磁曲線とに基づいて、前記領域パラメータを前記各部位について算出し、
    前記領域パラメータの算出結果を用いて磁場解析を行なうことによって、前記解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出することを特徴とする請求項1に記載の着磁解析方法。
  3. 前記領域パラメータとして、不完全着磁領域の減磁特性を近似的に表わすリコイル比透磁率と保磁力とを用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の着磁解析方法。
  4. 着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析する着磁解析装置において、
    前記着磁器に係る着磁器パラメータ及び磁石素材に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なうことによって、前記磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出する着磁磁界算出手段と、
    該着磁磁界算出手段による算出結果、及び、永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線に基づいて、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを前記各部位について算出するパラメータ算出手段と、
    該パラメータ算出手段による算出結果を用いて磁場解析を行なうことによって、前記解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出する着磁状態算出手段と
    を備えることを特徴とする着磁解析装置。
  5. 永久磁石の不完全着磁領域の各部位について、予め実測してなり、印加される着磁磁界に応じた減磁曲線を与えられたコンピュータに、着磁器で磁石素材に着磁してなる永久磁石の着磁状態を解析させるためのコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、前記着磁器に係る着磁器パラメータ及び磁石素材に係る磁石パラメータを用いて磁場解析を行なわせることによって、前記磁石素材の各部位に印加される着磁磁界を算出させるステップと、
    コンピュータに、前記着磁磁界の算出結果、及び、与えられた減磁曲線に基づいて、解析対象となる永久磁石の不完全着磁領域に係る領域パラメータを前記各部位について算出させるステップと、
    コンピュータに、前記領域パラメータの算出結果を用いて磁場解析を行なわせることによって、前記解析対象となる永久磁石の着磁状態を示す状態パラメータを算出させるステップと
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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