JP2008108763A - 着磁装置および着磁方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁石を着磁方向に精度よく着磁する着磁装置および磁石の着磁方法を提供する。
【解決手段】着磁装置1は、着磁コイル10と着磁ヨーク20とを備える。着磁コイル10は、円筒状に巻かれた空心コイルであり、着磁領域50に着磁方向52と平行な磁界を形成する。着磁ヨーク20は、収容部20aに収容された磁石30の全体を覆っている。着磁ヨーク20は磁石30とともに着磁領域50を埋める。着磁ヨーク20の着磁磁界における磁化は、磁石30と略同一に設定されている。その結果、着磁領域50において磁化が一様となるため、着磁領域50における磁界の乱れが抑制され、着磁方向52と平行な磁力線が磁石30を貫く。このように形成される着磁方向と平行な着磁磁界により、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
【選択図】図1
【解決手段】着磁装置1は、着磁コイル10と着磁ヨーク20とを備える。着磁コイル10は、円筒状に巻かれた空心コイルであり、着磁領域50に着磁方向52と平行な磁界を形成する。着磁ヨーク20は、収容部20aに収容された磁石30の全体を覆っている。着磁ヨーク20は磁石30とともに着磁領域50を埋める。着磁ヨーク20の着磁磁界における磁化は、磁石30と略同一に設定されている。その結果、着磁領域50において磁化が一様となるため、着磁領域50における磁界の乱れが抑制され、着磁方向52と平行な磁力線が磁石30を貫く。このように形成される着磁方向と平行な着磁磁界により、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は着磁装置および着磁方法に関する。
従来、着磁ヨークを用いた磁石の着磁方法が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2に記載された着磁方法では、着磁コイル及び着磁ヨークを用いて磁石近傍に着磁方向と平行な磁界を形成することにより、円環状の磁石を着磁方向に精度よく2極着磁しようとしている。しかしながら、このような着磁ヨークの磁化は磁石の磁化によりも高いため、これらの磁化の差により磁界が乱れる。このような磁界の乱れは、図4に示す着磁ヨークを用いない磁石の着磁方法においても、空気と磁石530との磁化の差により生じる。この結果、たとえ着磁コイルが平行な磁界を発生させたとしても、磁石を貫く磁力線が着磁方向と非平行となる箇所ができるため、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができない。
本発明は上述の問題を解決するためになされたものであって、磁石を着磁方向に精度よく着磁する着磁装置および磁石の着磁方法を提供することを目的とする。
請求項1〜6に記載の発明では、着磁領域のうち着磁領域内に置かれた磁石の着磁方向の両側への投影領域が磁石および着磁ヨークで埋められている。そして着磁ヨークは、着磁時の磁界(以下、着磁磁界という。)における磁化が磁石と同一の磁性材料で形成されている。この結果、投影領域における磁化が一様となる。すなわち、着磁領域における磁化が着磁方向に異ならないので、磁界の乱れが抑制され、着磁方向と平行な磁力線が磁石を貫く。このように形成される着磁方向と平行な着磁磁界により、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。尚、本書において、磁化とは物質が磁界に置かれたときにその物質が持つ単位体積あたりの磁気モーメントを意味するものとする。
請求項2に記載の発明では、板状の磁石が着磁領域内に板面を着磁方向に平行にして置かれる。そして、着磁ヨークで磁石の板面方向の端面を覆っている。これにより磁石近傍の着磁領域における磁化が磁石の板面方向に異ならないので、投影領域における磁化のみを一様とする場合よりも、磁界の乱れをさらに抑制することができる。この結果、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
請求項3に記載の発明では着磁ヨークで磁石全体を覆っている。これにより磁石近傍の着磁領域における磁化が着磁方向に限らず着磁方向と直交する方向にも異ならないので、投影領域における磁化のみを一様とする場合よりも、磁界の乱れをさらに抑制することができる。この結果、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
請求項4に記載の発明では、板状の磁性材料を着磁方向に対する直交方向に積層して着磁ヨークを構成しているため、着磁磁界によって着磁ヨークに発生する渦電流を低減することができる。
請求項4に記載の発明では、板状の磁性材料を着磁方向に対する直交方向に積層して着磁ヨークを構成しているため、着磁磁界によって着磁ヨークに発生する渦電流を低減することができる。
請求項7に記載の発明では、着磁磁界における磁化が磁石と同一の磁性材料で形成された着磁ヨーク内に磁石を収容し、着磁領域内に着磁ヨークを設置することにより、着磁領域のうち着磁領域に置かれた磁石の着磁方向の両側への投影領域を磁石および着磁ヨークで埋める。この結果、投影領域における磁化が一様となるため、磁界の乱れが抑制され、着磁方向と平行な磁力線が磁石を貫く。このように形成した着磁方向と平行な着磁磁界により、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
請求項8に記載の発明では、磁性材料で形成された着磁ヨーク内に磁石を収容し、着磁領域内に着磁ヨークを設置することにより、着磁領域のうち着磁領域内に置かれた磁石の着磁方向の両側への投影領域を磁石および着磁ヨークで埋める。そして、着磁ヨークに収容された磁石に対して磁石および着磁ヨークの磁化が同一となる強さの磁界を印加する。この結果、投影領域における磁化が一様となるため、磁界の乱れが抑制され、着磁方向と平行な磁力線が磁石を貫く。このように形成した着磁方向と平行な着磁磁界により、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
1.着磁装置の構成
図1に示す本発明の第1実施形態による着磁装置1は、等方性磁石材(以下、磁石という。)30を着磁するための装置である。着磁対象である磁石30は、例えば円環状のネオジム磁石である。着磁装置1により着磁された磁石30は、例えば回転角度検出装置において回転磁界を発生させる磁気ロータ等に用いられる。以下、円環状のネオジム磁石30を着磁対象として説明するが、磁石の形状や材料はこれに限定されるものではない。
(第1実施形態)
1.着磁装置の構成
図1に示す本発明の第1実施形態による着磁装置1は、等方性磁石材(以下、磁石という。)30を着磁するための装置である。着磁対象である磁石30は、例えば円環状のネオジム磁石である。着磁装置1により着磁された磁石30は、例えば回転角度検出装置において回転磁界を発生させる磁気ロータ等に用いられる。以下、円環状のネオジム磁石30を着磁対象として説明するが、磁石の形状や材料はこれに限定されるものではない。
着磁装置1は、磁界発生手段としての着磁コイル10と着磁ヨーク20とを備える。
着磁コイル10は、円筒状に巻かれた空芯コイルである。着磁コイル10は、着磁領域50に着磁方向52と平行な磁界を発生させる。以下の説明では、着磁コイル10による磁界を単に「磁界」という。
着磁領域50内に設置される着磁ヨーク20は、着磁磁界における磁化が磁石30の磁化と略同一となる磁性材料で形成されている。着磁ヨーク20の内部には、磁石30を収容する収容部20aが形成されている。収容部20aの形状は磁石30の転写形状である。着磁ヨーク20は、収容された磁石とともに着磁領域50を埋める円筒状である。
着磁コイル10は、円筒状に巻かれた空芯コイルである。着磁コイル10は、着磁領域50に着磁方向52と平行な磁界を発生させる。以下の説明では、着磁コイル10による磁界を単に「磁界」という。
着磁領域50内に設置される着磁ヨーク20は、着磁磁界における磁化が磁石30の磁化と略同一となる磁性材料で形成されている。着磁ヨーク20の内部には、磁石30を収容する収容部20aが形成されている。収容部20aの形状は磁石30の転写形状である。着磁ヨーク20は、収容された磁石とともに着磁領域50を埋める円筒状である。
2.着磁ヨークの製造方法
次に、着磁ヨーク20の製造方法について説明する。着磁磁界における磁化が磁石30の磁化と略同一の着磁ヨーク20は、例えば以下に示す3種類の製造方法により製造することができる。
(第1の製造方法)
まず、鉄鋼、ソフトフェライト等の磁性材料から着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の磁性材料を選択する。そして、選択した磁性材料で着磁ヨーク20を形成する。これにより、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成することができる。
次に、着磁ヨーク20の製造方法について説明する。着磁磁界における磁化が磁石30の磁化と略同一の着磁ヨーク20は、例えば以下に示す3種類の製造方法により製造することができる。
(第1の製造方法)
まず、鉄鋼、ソフトフェライト等の磁性材料から着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の磁性材料を選択する。そして、選択した磁性材料で着磁ヨーク20を形成する。これにより、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成することができる。
(第2の製造方法)
SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼に冷間加工を施し、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成する。ここでオーステナイト系ステンレス鋼の磁化特性は、冷間加工の加工率により変化する。したがって、オーステナイト系ステンレス鋼に施す冷間加工の加工率を制御することにより、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成することができる。
SUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼に冷間加工を施し、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成する。ここでオーステナイト系ステンレス鋼の磁化特性は、冷間加工の加工率により変化する。したがって、オーステナイト系ステンレス鋼に施す冷間加工の加工率を制御することにより、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成することができる。
(第3の製造方法)
樹脂に磁性材料の粉体を混合した複合材料の射出成形により、着磁ヨーク20を形成する。この場合、着磁ヨーク20の磁化特性は、磁性材料の粉体の樹脂に対する混合率(以下、磁粉の混合率という。)により変化する。具体的には、磁粉の混合率を高めると、着磁磁界における着磁ヨーク20の磁化は増大する。したがって、磁粉の混合率を制御することにより、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成することができる。
樹脂に磁性材料の粉体を混合した複合材料の射出成形により、着磁ヨーク20を形成する。この場合、着磁ヨーク20の磁化特性は、磁性材料の粉体の樹脂に対する混合率(以下、磁粉の混合率という。)により変化する。具体的には、磁粉の混合率を高めると、着磁磁界における着磁ヨーク20の磁化は増大する。したがって、磁粉の混合率を制御することにより、着磁磁界における磁化が磁石30と略同一の着磁ヨーク20を形成することができる。
また、上記の第1の製造方法および第2の製造方法によって着磁ヨーク20を形成する場合は、磁性材料で形成した板材を着磁方向52に対する直交方向に積層することにより着磁ヨーク20を形成してもよい。着磁ヨーク20を積層構造とすることにより、着磁磁界によって着磁ヨーク20に発生する渦電流を低減することができる。
3.磁石の着磁方法
次に、磁石30の着磁方法について説明する。
はじめに、着磁ヨーク20に磁石30を収容する。例えば円環状の磁石30をその径方向に2極着磁する場合は、磁石30の板面を着磁方向52と平行にして着磁ヨーク20に磁石30を収容する。この結果、磁石30は、着磁ヨーク20と密着してその全体が着磁ヨーク20に覆われる。
次に、着磁領域50内に着磁ヨーク20を設置する。この結果、着磁領域50が着磁ヨーク20と磁石30とで埋められる。もちろん、着磁領域50内に着磁ヨーク20を常設し、常設された着磁ヨーク20に磁石30を収容してもよい。
次に、磁石30の着磁方法について説明する。
はじめに、着磁ヨーク20に磁石30を収容する。例えば円環状の磁石30をその径方向に2極着磁する場合は、磁石30の板面を着磁方向52と平行にして着磁ヨーク20に磁石30を収容する。この結果、磁石30は、着磁ヨーク20と密着してその全体が着磁ヨーク20に覆われる。
次に、着磁領域50内に着磁ヨーク20を設置する。この結果、着磁領域50が着磁ヨーク20と磁石30とで埋められる。もちろん、着磁領域50内に着磁ヨーク20を常設し、常設された着磁ヨーク20に磁石30を収容してもよい。
次に、着磁コイル10に通電することにより着磁磁界を発生させる。ここで、上述したように着磁ヨーク20及び磁石30の着磁磁界における磁化は略同一である。すなわち、着磁領域50における磁化は一様である。これにより、磁界の乱れが抑制され、着磁方向52と平行な磁力線が磁石30を貫く。このように形成した着磁方向52と平行な着磁磁界により、磁石30を着磁方向52に精度よく着磁することができる。
(第2実施形態)
図2に示す本発明の第2実施形態による着磁装置2は、着磁コイル210と着磁ヨーク221、222とを備える。着磁コイル210は、その形状を除き、第1実施形態の着磁コイル10と実質的に同一である。着磁コイル210は四角柱状に巻かれた空芯コイルである。
着磁ヨーク221は、その形状を除き、第1実施形態の着磁ヨーク20と実質的に同一である。着磁ヨーク221は、着磁領域250内を着磁方向52に延びる板状であり、その板厚方向を通孔221aが貫通している。
図2に示す本発明の第2実施形態による着磁装置2は、着磁コイル210と着磁ヨーク221、222とを備える。着磁コイル210は、その形状を除き、第1実施形態の着磁コイル10と実質的に同一である。着磁コイル210は四角柱状に巻かれた空芯コイルである。
着磁ヨーク221は、その形状を除き、第1実施形態の着磁ヨーク20と実質的に同一である。着磁ヨーク221は、着磁領域250内を着磁方向52に延びる板状であり、その板厚方向を通孔221aが貫通している。
磁石30は着磁ヨーク221の通孔221aに嵌入される。そして円環状の磁石30の内周面には、着磁ヨーク221と同一材料で形成された着磁ヨーク222が嵌入される。これにより、磁石30の板面方向の端面、すなわち磁石30の外周面および内周面が着磁ヨーク221、222に覆われる。そして、磁石30を収容した着磁ヨーク221、222が着磁領域250内に設置されると、着磁領域250内の板状領域251が、着磁ヨーク221、222と磁石30とで埋められる。この結果、板状領域251における磁化が一様となる。
ところが、磁石30の板厚方向の端面は着磁ヨーク221、222から露出する。この結果、着磁領域250において磁化が磁石30の板厚方向に異なることにより着磁磁界が乱れる。しかしながら、着磁領域250において着磁方向52に対する直交方向に磁化が異なったとしても、上記の着磁磁界の乱れは小さく磁石30の着磁結果に大きく影響することはない。特に、板状の磁石30は板厚方向に薄いため、その乱れは磁石30の着磁結果に殆ど影響しない。
したがって、上述したように板状領域251における磁化を一様とすることにより、着磁磁界の乱れを抑制し、磁石30を着磁方向52に精度よく着磁することができる。
したがって、上述したように板状領域251における磁化を一様とすることにより、着磁磁界の乱れを抑制し、磁石30を着磁方向52に精度よく着磁することができる。
(第3実施形態)
図3に示す本発明の第3実施形態による着磁装置3は、着磁コイルと着磁ヨーク321〜323とを備える。第3実施形態の着磁コイルは、第2実施形態の着磁コイル210と実質的に同一である。以下、第3実施形態の着磁コイルに第2実施形態の着磁コイル210と同一の符号を付して説明する。
着磁ヨーク321、322は、磁石30を板面方向に狭持することにより、着磁領域250内に磁石30をその板面を着磁方向52と平行にして保持する。そして着磁ヨーク323は、磁石30の内周面に嵌入される。この結果、着磁領域250のうち磁石30の着磁方向52の両側への投影領域351が着磁ヨーク321〜323と磁石30とで埋められ、投影領域351では磁化が一様となる。
図3に示す本発明の第3実施形態による着磁装置3は、着磁コイルと着磁ヨーク321〜323とを備える。第3実施形態の着磁コイルは、第2実施形態の着磁コイル210と実質的に同一である。以下、第3実施形態の着磁コイルに第2実施形態の着磁コイル210と同一の符号を付して説明する。
着磁ヨーク321、322は、磁石30を板面方向に狭持することにより、着磁領域250内に磁石30をその板面を着磁方向52と平行にして保持する。そして着磁ヨーク323は、磁石30の内周面に嵌入される。この結果、着磁領域250のうち磁石30の着磁方向52の両側への投影領域351が着磁ヨーク321〜323と磁石30とで埋められ、投影領域351では磁化が一様となる。
上述したように、着磁領域250において着磁方向52に対する直交方向に磁化が異なったとしても、上記の着磁磁界の乱れは小さく、磁石30の着磁結果に大きく影響することはない。したがって、着磁領域250のうち少なくとも投影領域351における磁化を一様とすることにより、着磁磁界の乱れを抑制することができる。したがって、着磁方向52と平行な着磁磁界により、磁石30を着磁方向52に精度よく着磁することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態による着磁装置の各構成要素は、着磁ヨークの材料を除き、上記複数の実施形態の対応する構成要素と実質的に同一である。第4実施形態の着磁ヨークは、一般的な着磁磁界の強さ対する磁化が磁石と異なる磁性材料で形成されている。ここで、一般的な着磁磁界の強さとは、磁石の材料に応じて設定される磁界の強さであって、その磁石を効率よく着磁できる磁界の強さを意味する。
第4実施形態による着磁装置の各構成要素は、着磁ヨークの材料を除き、上記複数の実施形態の対応する構成要素と実質的に同一である。第4実施形態の着磁ヨークは、一般的な着磁磁界の強さ対する磁化が磁石と異なる磁性材料で形成されている。ここで、一般的な着磁磁界の強さとは、磁石の材料に応じて設定される磁界の強さであって、その磁石を効率よく着磁できる磁界の強さを意味する。
そこで、第4実施形態による着磁装置を用いた着磁方法では、一般的な着磁磁界と異なる強さであって、着磁ヨーク及び磁石の磁化が略同一となる磁界の強さを着磁磁界の強さとして設定する。例えば着磁ヨーク及び磁石の磁化特性が交差する場合、これら磁化特性の交差点における磁界の強さを着磁磁界の強さとして設定する。そして、設定された磁界の強さに応じた電流を着磁コイルに供給することにより着磁磁界を発生させる。
以上説明した第4実施形態の磁石の着磁方法によると、一般的な着磁磁界の強さに対する着磁ヨークの磁化を磁石と略同一に設定することができない場合であっても、一般的な着磁磁界と異なる強さの磁界において着磁ヨークの磁化が磁石と略同一となる場合は、着磁ヨークの磁化が磁石と略同一となる強さの着磁磁界を磁石に印加することにより、磁石を着磁方向に精度よく着磁することができる。
(他の実施形態)
上記複数の実施形態では、円筒状や四角柱状に巻かれたコイルにより着磁領域に平行磁界を発生させた。しかしながら、磁界発生手段としてのコイルの形状は、円筒状や四角柱状に限定されない。また、磁界発生手段を複数のコイルにより構成してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
上記複数の実施形態では、円筒状や四角柱状に巻かれたコイルにより着磁領域に平行磁界を発生させた。しかしながら、磁界発生手段としてのコイルの形状は、円筒状や四角柱状に限定されない。また、磁界発生手段を複数のコイルにより構成してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
1〜3:着磁装置、10、210:着磁コイル(磁界発生手段)、20、221、222、321〜323:着磁ヨーク、30:磁石、50、250:着磁領域、52:着磁方向、221、351:投影領域
Claims (8)
- 磁石を着磁するための磁界を発生させる磁界発生手段と、
着磁時の前記磁界における磁化が前記磁石と同一の磁性材料で形成され、前記磁界発生手段による前記磁界の方向が前記磁石の着磁方向に平行な着磁領域のうち、前記着磁領域内に置かれた前記磁石の前記着磁方向の両側への投影領域を前記磁石とともに埋める着磁ヨークと、
を備える着磁装置。 - 板状の前記磁石は、前記着磁領域内に板面を前記着磁方向と平行にして置かれ、
前記着磁ヨークは前記磁石の板面方向の端面を覆っている、
請求項1に記載の着磁装置。 - 前記着磁ヨークは前記磁石の全体を覆っている、請求項1に記載の着磁装置。
- 前記着磁ヨークは、前記着磁方向に対する直交方向に積層された板状の磁性材料で構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の着磁装置。
- 前記着磁ヨークはオーステナイト系ステンレス鋼であり、
着磁時の前記磁界における前記着磁ヨークの磁化が、冷間加工の加工率によって前記磁石と同一に設定されている、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の着磁装置。 - 前記着磁ヨークは、樹脂に磁性材料の粉体を混合した複合材料により形成され、
着磁時の前記磁界における前記着磁ヨークの磁化が、前記磁性材料の粉体の前記樹脂に対する混合率によって前記磁石と同一に設定されている、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の着磁装置。 - 磁界の方向が磁石の着磁方向と平行な着磁領域内に前記磁石を置くことにより、前記磁石に磁極を形成する着磁方法であって、
着磁時の前記磁界における磁化が前記磁石と同一の磁性材料で形成された着磁ヨーク内に前記磁石を収容し、前記着磁領域内に前記着磁ヨークを設置することにより、前記着磁領域のうち前記着磁領域内に置かれた前記磁石の前記着磁方向の両側への投影領域を前記磁石および前記着磁ヨークで埋める段階と、
前記着磁ヨークに収容された前記磁石に対して前記磁界を印加する段階と、
を含む磁石の着磁方法。 - 磁界の方向が磁石の着磁方向に平行な着磁領域内に前記磁石を置くことにより、前記磁石に磁極を形成する着磁方法であって、
磁性材料で形成された着磁ヨーク内に前記磁石を収容し、前記着磁領域内に前記着磁ヨークを設置することにより、前記着磁領域のうち前記着磁領域内に置かれた前記磁石の前記着磁方向の両側への投影領域を前記磁石および前記着磁ヨークで埋める段階と、
前記着磁ヨークに収容された前記磁石に対して前記磁石および前記着磁ヨークの磁化が同一となる強さの前記磁界を印加する段階と、
を含む磁石の着磁方法。
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