JP2009247041A - 回転機 - Google Patents

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Abstract

【課題】バックヨークの厚みが最適化され、トルクの維持と小型軽量化とが両立した回転機を提供する。
【解決手段】回転機100において、回転方向表面に交互にN極とS極とが現れるマグネット体112とバックヨーク113とを有するロータ110と、コイル123が巻回された複数のティース122を有し、各ティース122はマグネット体112の上記回転方向表面に対向して設けられるステータコア120とを備え、バックヨーク113の厚みt[mm]と、マグネット体112の残留磁束密度Br[T]及び磁極長さw[mm]とが0.25wBr<t<0.8wBrの関係を満たすことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は回転機に関し、特にバックヨークを備える回転機に関する。
回転機はモータやジェネレータの用途で用いられるものである。
図10はステータコアとロータとのギャップをラジアル方向に有するラジアル型回転機の例を示す図であり、ラジアル型回転機の中でも特にアウターロータータイプと呼ばれるものを、回転軸に垂直な方向で切断した断面図である。同図に示すように、アウターロータータイプのラジアル型回転機は、回転方向表面に交互にN極とS極とが現れるように複数の弓型磁石を設けたマグネット体1とバックヨーク2とを有するロータ3と、コイル4が巻回された複数のティース5を有し、各ティース5はマグネット体1の回転方向表面に対向して設けられるステータコア6とを備えている。アウターロータータイプでは、図10に示すように、ステータコア6が内側、ロータ3が外側にそれぞれ配される。この関係が逆になったものはインナーロータータイプと呼ばれる。
上記構成のうちのバックヨーク2は、磁束の漏れを防ぎマグネットの磁力を最大限に引き出すために設けられているものであり、鉄などの強磁性体で作られている。従来のバックヨーク2の厚みt[mm]は、マグネット体1の残留磁束密度Br[T]及び磁極長さ(各弓型磁石がバックヨーク2に接する外周面の中心から端点までの円弧の長さで表す。)w[mm]とを用いて、t=wBr程度に設定されている。
なお、特許文献1,2には磁石の配向に特徴を有するインナーロータータイプのラジアル型回転機が記載されている。また、特許文献3には回転機に用いられる異方性磁石の例が開示されている。
特開2000−245084号公報 特開2006−42414号公報 特開2002−134314号公報
しかしながら、上記バックヨークを設けると、回転機が大型化して重くなるという問題がある。そこで、バックヨークを薄くすることが考えられるが、バックヨークを薄くしすぎると磁力線が漏れ、回転機のトルクが下がってしまうという問題がある。
したがって、本発明の課題は、バックヨークの厚みが最適化され、トルクの維持と小型化とが両立した回転機を提供することにある。
本発明による回転機は、回転方向表面に交互にN極とS極とが現れるマグネット体とバックヨークとを有するロータと、コイルが巻回された複数のティースを有し、各ティースは前記マグネット体に対向して設けられるステータコアとを備え、前記バックヨークの厚みt[mm]と、前記マグネット体の残留磁束密度Br[T]及び磁極長さw[mm]とが0.25wBr<t<0.8wBrの関係を満たすことを特徴とする。
本発明によれば、必要なトルクが得られるとともに、従来(t=wBr)に比べて小型軽量化も実現されている。
また、上記回転機において、前記マグネット体は回転方向に並ぶ複数の弓形磁石により構成され、前記各弓形磁磁石は、中央部が径方向に配向し、側面に向って徐々に配向が傾く異方性磁石であることが好ましい。これによれば、バックヨークを介さない磁路を構成できるので、バックヨークが薄い場合のトルクの低下を抑制することができる。
また、上記回転機において、前記マグネット体は円筒形であり、着磁方向が径方向と円周方向の両方を含む等方性磁石であることとしてもよい。これによっても、バックヨークを介さない磁路を構成できるので、バックヨークが薄い場合のトルクの低下を抑制することができる。
このように、本発明によれば、必要なトルクが得られるとともに、従来(t=wBr)に比べて小型化も実現されている。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態によるラジアル型回転機100を回転軸に垂直な方向で切断した断面図の模式図(概略図)である。
ラジアル型回転機100はアウターロータータイプであり、図1に示すように、同図に示したX方向に回転自在な円筒形状のロータ110と、ロータ110の内周に空隙を介して設けられたステータコア120とを備えている。このラジアル型回転機100は、例えば洗濯機に用いられるものである。
ロータ110は、回転方向表面(ここでは内側表面)に交互にN極とS極とが現れる略円筒形のマグネット体112と、マグネット体112の外周に沿って設けられたバックヨーク113とを有している。
マグネット体112は複数(図1では8個であるが、8個に限られるものではない。)の弓型磁石112a,112bによって構成されており、弓型磁石112a,112bが交互に回転方向に配列されている。弓型磁石112a,112bはいずれも永久磁石であり、異方性を有している。
図2(a)(b)はそれぞれ弓型磁石112a,112bの磁化容易軸方向を示す図である。なお、矢印の先端がN極であり、根元がS極である。
弓型磁石112aでは、図2(a)に示すように中央部の磁化容易軸方向は径方向に向いている。一方、側面に近くなるほど、磁化容易軸方向は外側に傾いている。この例では、側面の磁化容易軸方向は径方向に対して45度外側に傾いている。これにより、弓型磁石112aの内側表面はN極となり、外側表面と側面はS極になっている。
弓型磁石112bでは、図2(b)に示すように中央部の磁化容易軸方向は径方向に向いている。一方、側面に近くなるほど、磁化容易軸方向は内側に傾いている。この例では、側面の磁化容易軸方向は径方向に対して45度内側に傾いている。これにより、弓型磁石112bの内側表面はS極となり、外側表面と側面はN極になっている。
弓型磁石112a,112bがこのような磁化容易軸方向を有しているため、弓型磁石112bのN極から出る磁力線は弓型磁石112bの外側表面及び側面から出て、隣接する弓型磁石112aの外側表面及び側面から弓型磁石112aに入ることになる。
ここで、弓型磁石112bの外側表面(N極)から出る磁力線は、バックヨーク113を通過して弓型磁石112aの外側表面(S極)に入るが、バックヨーク113の厚みによっては、バックヨーク113の外側へ磁力線が漏れることになる。この漏れは回転機のトルク低下の要因となる。しかしながら本実施の形態では、弓型磁石112a,112bの磁化容易軸方向により、側面間にバックヨーク113を介さない磁路が構成されるので、それに伴ってバックヨーク113に流れ込む磁力線の量が減少し、バックヨーク113の薄さのためにバックヨーク113から漏れ出す磁力線の量も減少する。したがって、バックヨーク113からの磁力線漏れ出しによる回転機のトルク低下を抑制できる。
図1に戻る。バックヨーク113は鉄やフェライトなどの強磁性体で作られた円筒形部材である。
ステータコア120は円筒形状の部材であり、積層された珪素鋼板で作られている。そして、径方向外側に向けて突出している複数(図1では6個であるが、6個に限られるものではない。)のティース122を有している。
各ティース122にはコイル123が巻回されている。また、各ティース122はマグネット体112の回転方向表面に対向して設けられており、各コイル123の軸方向はマグネット体112の回転方向表面に垂直となっている。
ラジアル型回転機100の動作について説明しておくと、まず、各コイル123に方向を適宜切り替えながら電流を流すと、ステータコア120に回転磁界が生じ、その回転磁界に追従するようにしてロータ110が回転する。これにより、ラジアル型回転機100はモータとして機能する。
一方、ロータ110を外力によって回転させると、電磁誘導作用によって各コイル123に電流が流れる。これにより、ラジアル型回転機100はジェネレータとしても機能する。
さて、本実施の形態では、バックヨーク113の厚みを従来よりも薄くする。すなわち、図1にも示すようにバックヨーク113の厚みをt[mm]、マグネット体112の磁極長さ(各弓型磁石がバックヨーク113に接する外周面の中心から端点までの円弧の長さで表す。)をw[mm]とし、さらにマグネット体112の残留磁束密度をBr[T]とすると、従来はt=wBr程度であったが、t<wBrとする。ただし、t<wBrであればどのようなtであってよいというわけではなく、トルクと小型軽量化の両立を考慮して最適なtを決定する必要がある。
図3は、ラジアル型回転機100のt/Br/w対トルク特性のシミュレーション結果を示す図である。同図の縦軸には、弓型磁石112a,112bとして平行配向のもの(全ての磁化容易軸方向が、図2(a)(b)に示した中央部の磁化容易軸方向と同じ向きを向いている磁石。)を用いた場合のトルクを100とした比率を示している。また、同図では、弓型磁石112a,112bの材料としてLa−Co系フェライト磁石、Nd−Fe−B系ボンド磁石、ネオジウム磁石を用いた3つの例を挙げ、材料ごとにt/Br/w対トルク特性を示している。また、同図のシミュレーションでは、ロータ110の内周径をφ250mm、ロータ110とステータコア120の間のギャップ長を0.6mm、各弓形磁石の厚みを6mmとした。また、ロータ110には48個の弓形磁石が回転方向に配列されているものとした。さらに、ステータコア120には36個のティース122が構成され、それぞれにコイル123が巻回されているものとした。
図3に示すように、La−Co系フェライト磁石やNd−Fe−B系ボンド磁石を用いた場合、t/Br/w≒0.4でトルク特性が飽和している。したがって、t=0.4wBrとすれば、最大トルクを得られる範囲でバックヨーク113を最薄化することができる。同様に、ネオジウム磁石を用いた場合、t/Br/w≒0.3でトルク特性が飽和している。したがって、t=0.3wBrとすれば、最大トルクを得られる範囲でバックヨーク113を最薄化することができる。
ただし、実際には、最大トルクが必要でない場合もあり、一般には上記比率が100以上であればよいと考えられる。図3に示すように、概ねt/Br/wが0.1を超えていればこの条件は満たされる。また、磁石の個体によってトルクの違いがあるので、その違いを吸収するために、上記t=0.4から最大で2倍程度の余裕を見ておくことが好ましい。したがって、0.1wBr<t<0.8wBrの範囲で、個々の事情に応じて適宜バックヨーク113の厚みtを決定することが好ましい。
以上説明したように、ラジアル型回転機100によれば、必要なトルクが得られるとともに、従来(t=wBr)に比べて小型軽量化も実現されている。また、弓型磁石112a,112bを上述したような異方性磁石としたことによりバックヨーク113を介さない磁路を構成できるので、バックヨークが薄い場合のトルクの低下を抑制することも可能になっている。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態によるラジアル型回転機200を回転軸に垂直な方向で切断した断面図の模式図(概略図)である。
ラジアル型回転機200はインナーロータータイプであり、図4に示すように、同図に示したY方向に回転自在なシャフト210と、シャフト210に固定されたロータ220と、鋼板で構成された有底円筒形状のフレーム230に固定されているとともに、ロータ220の外周に空隙を介して設けられたステータコア240とを備えている。このラジアル型回転機200は、例えばサーボモータに用いられるものである。
ロータ220はY方向に回転自在に構成され、シャフト210とともに回転する。また、ロータ220は、回転方向表面(ここでは外側表面)に交互にN極とS極とが現れる略円筒形のマグネット体222と、マグネット体222の内周に沿って設けられたバックヨーク223とを有している。
マグネット体222は複数(ここでは6個。)の弓型磁石222a,222bによって構成されており、弓型磁石222a,222bが交互に回転方向に配列されている。弓型磁石222a,222bはいずれも永久磁石であり、異方性を有している。
図5(a)(b)はそれぞれ弓型磁石222a,222bの磁化容易軸方向を示す図である。矢印の意味は図2(a)(b)と同様である。
弓型磁石222aでは、図5(a)に示すように中央部の磁化容易軸方向は径方向に配向している。一方、側面に近くなるほど、磁化容易軸方向は内側に傾いている。この例では、側面の磁化容易軸方向は径方向に対して45度内側に傾いている。これにより、弓型磁石222aの外側表面はS極となり、内側表面と側面はN極になっている。
弓型磁石222bでは、図5(b)に示すように中央部の磁化容易軸方向は径方向に向いている。一方、側面に近くなるほど、磁化容易軸方向は外側に傾いている。この例では、側面の磁化容易軸方向は径方向に対して45度外側に傾いている。これにより、弓型磁石222aの外側表面はN極となり、内側表面と側面はS極になっている。
弓型磁石222a,222bがこのような磁化容易軸方向を有しているため、弓型磁石222aのN極から出る磁力線は弓型磁石222aの内側表面及び側面から出て、隣接する弓型磁石222bの内側表面及び側面から弓型磁石222bに入ることになる。これにより、ラジアル型回転機100の場合と同様、バックヨーク223からの磁力線漏れ出しによるトルクの低下を抑制することが可能になっている。
図4に戻る。バックヨーク223は鉄やフェライトなどの強磁性体で作られた円筒形部材である。
ステータコア240は円筒形状の部材であり、積層された珪素鋼板で作られている。そして、径方向内側に向けて突出している複数(ここでは9個。)のティース242を有している。
各ティース242にはコイル243が巻回されている。また、各ティース242はマグネット体222の回転方向表面に対向して設けられており、各コイル243の軸方向はマグネット体222の回転方向表面に垂直となっている。
ラジアル型回転機200の動作について説明しておくと、まず、各コイル243に方向を適宜切り替えながら電流を流した場合、ステータコア240に回転磁界が生じ、その回転磁界に追従するようにしてロータ220及びシャフト210が回転する。これにより、ラジアル型回転機200はモータとして機能する。
一方、シャフト210を外力によって回転させると、電磁誘導作用によって各コイル243に電流が流れる。これにより、ラジアル型回転機200はジェネレータとしても機能する。
さて、本実施の形態でもバックヨーク223の厚みを従来よりも薄くする。
図6は、ラジアル型回転機200のt/Br/w対トルク特性のシミュレーション結果を示す図である。同図の縦軸には、弓型磁石222a,222bとして平行配向のもの(全ての磁化容易軸方向が、図5(a)(b)に示した中央部の磁化容易軸方向と同じ向きを向いている磁石。)を用いた場合のトルクを100とした比率を示している。また、同図では、弓型磁石222a,222bの材料としてLa−Co系フェライト磁石、Nd−Fe−B系ボンド磁石、ネオジウム磁石を用いた3つの例を挙げ、材料ごとにt/Br/w対トルク特性を示している。また、同図のシミュレーションでは、ロータ210の外周径をφ30mm、ロータ210とステータコア220の間のギャップ長を0.5mm、弓型磁石222a,222bの厚みを3mmとした。また、ロータ210には8個の弓形磁石が回転方向に配列されているものとした。さらに、ステータコア220には6個のティースが構成され、それぞれにコイルが巻回されているものとした。
図6に示すように、上記3つの磁石のいずれを用いた場合であっても、t/Br/w≒0.4でトルク特性が飽和している。したがって、t=0.4wBrとすれば、最大トルクを得られる範囲でバックヨーク223を最薄化することができる。
また、上記比率が100以上であるためには、概ねt/Br/wが0.25を超えていればよい。したがって、t=0.4wBrからの2倍の余裕を含め、0.25wBr<t<0.8wBrの範囲で、個々の事情に応じて適宜バックヨーク213の厚みtを決定することが好ましい。
以上説明したように、ラジアル型回転機200によれば、必要なトルクが得られるとともに、従来(t=wBr)に比べてロータ220の軽量化も実現されている。また、弓型磁石222a,222bを上述したような異方性磁石としたことによりバックヨーク223を介さない磁路を構成できるので、バックヨークが薄い場合のトルクの低下を抑制することも可能になっている。
[第3の実施の形態]
本実施の形態では、第1の実施の形態で説明したラジアル型回転機100において、マグネット体112を等方性磁石により構成した例を説明する。なお、このようなラジアル型回転機100は、例えばスピンドルモータに用いられるものである。
図7は、本実施の形態によるマグネット体112の磁化容易軸方向を示す図である。矢印の意味は図2(a)(b)と同様である。同図に示すように、マグネット体112は円筒形であり、その着磁方向が径方向と円周方向の両方を含む等方性磁石となっている。なお、この場合の磁極長さwは、同図に示すように、図示しないバックヨーク113に接するマグネット体112の外周で、径方向に着磁した部分と、そこから最も近くの円周方向に着磁した部分との間の円弧の長さで表す。この長さは、作成した金型の着磁の設定から、あるいは出来上がった磁石を測定することで得ることができる。
このようなマグネット体112を用いることによっても、第1の実施の形態と同様に、側面間にバックヨーク113を介さない磁路が構成されるので、バックヨーク113からの磁力線漏れ出しによる回転機のトルク低下を抑制できる。
図8は、本実施の形態によるラジアル型回転機100のt/Br/w対トルク特性のシミュレーション結果を示す図である。同図の縦軸の比率は、第1の実施の形態と同じ基準で求められるものである。また、同図では、マグネット体112の材料として等方性のLa−Co系フェライト磁石、等方性のNd−Fe−B系ボンド磁石を用いた2つの例を挙げ、材料ごとにt/Br/w対トルク特性を示している。また、同図のシミュレーションでは、ロータ110の内周径をφ30mm、ロータ110とステータコア120の間のギャップ長を0.5mm、円筒形磁石の厚みを2mmとした。また、マグネット体112はN極、S極各4個の磁極が回転方向に順次発生するように着磁されているものとした。さらに、ステータコア120には6個のティース122が構成され、それぞれにコイル123が巻回されているものとした。
図8に示すように、上記2つの磁石のいずれを用いた場合であっても、t/Br/w≒0.4でトルク特性が飽和している。したがって、t=0.4wBrとすれば、最大トルクを得られる範囲でバックヨーク113を最薄化することができる。
また、上記比率が100以上であるためには、概ねt/Br/wが0.18を超えていればよい。したがって、t=0.4wBrからの2倍の余裕を含め、0.18wBr<t<0.8wBrの範囲で、個々の事情に応じて適宜バックヨーク113の厚みtを決定することが好ましい。
以上説明したように、ラジアル型回転機100のマグネット体112を等方性磁石により構成しても、上記のようにバックヨーク113の厚みtを決定することにより、必要なトルクが得られるとともに、従来(t=wBr)に比べて小型化も実現されている。
以上、3つの実施の形態について説明してきたが、それぞれに好適なバックヨークの厚みtの範囲は、必ずしも同じものにはなっていない。しかしながら、バックヨークの厚みtを少なくとも0.25wBr<t<0.8wBrの範囲内に設定しておけば、いずれのタイプの回転機であっても、従来品よりトルクを下げずに薄くできる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
例えば、第1及び第2の実施の形態では、弓型磁石の配向特性として、側面の磁化容易軸方向が径方向に対して45度外側に傾いている例を示したが、バックヨークを介さない磁路を構成できさえすればよく、特に45度でなくてもよい。
また、上記実施の形態ではラジアル型回転機を取り上げて説明したが、アキシャル型回転機にも本発明は適用可能である。
図9は、アキシャル型回転機300を軸方向に切断した断面図の模式図(概略図)である。同図に示すように、アキシャル型回転機300は、回転方向に交互にN極とS極とが現れるようにしたマグネット体312及びバックヨーク313を有するロータ310と、コイル333が巻回された複数のティース332を有し、各ティース332はマグネット体312に対向して設けられるステータコア330とを備えている。
アキシャル型回転機300においても、バックヨーク313の厚みt[mm]と、マグネット体312の残留磁束密度Br[T]及び磁極長さw[mm]とが0.25wBr<t<0.8wBrの関係を満たすようにすることにより、必要なトルクを得つつ、従来に比べて小型化が実現される。
本発明の第1の実施の形態によるラジアル型回転機を回転軸に垂直な方向で切断した断面図の模式図(概略図)である。 (a)(b)ともに、本発明の第1の実施の形態による弓型磁石の磁化容易軸方向を示す図である。 本発明の第1の実施の形態によるラジアル型回転機のt/Br/w対トルク特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第2の実施の形態によるラジアル型回転機を回転軸に垂直な方向で切断した断面図の模式図(概略図)である。 (a)(b)ともに、本発明の第2の実施の形態による弓型磁石の磁化容易軸方向を示す図である。 本発明の第2の実施の形態によるラジアル型回転機のt/Br/w対トルク特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第3の実施の形態によるマグネット体の磁化容易軸方向を示す図である。 本発明の第3の実施の形態によるラジアル型回転機のt/Br/w対トルク特性のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の実施の形態の変形例によるアキシャル型回転機を軸方向に切断した断面図の模式図(概略図)である。 本発明の背景技術によるラジアル型回転機を回転軸に垂直な方向で切断した断面図である。
符号の説明
100,200 ラジアル型回転機
110,220,310 ロータ
112,222,312 マグネット体
112a,112b,222a,222b 弓型磁石
113,223,313 バックヨーク
120,240,330 ステータコア
122,242,332 ティース
123,243,333 コイル
210 シャフト
230 フレーム
300 アキシャル型回転機

Claims (3)

  1. 回転方向表面に交互にN極とS極とが現れるマグネット体とバックヨークとを有するロータと、前記マグネット体に対向して設けられるステータコアとを備え、
    前記バックヨークの厚みt[mm]と、前記マグネット体の残留磁束密度Br[T]及び磁極長さw[mm]とが0.25wBr<t<0.8wBrの関係を満たすことを特徴とする回転機。
  2. 前記マグネット体は回転方向に並ぶ複数の弓形磁石により構成され、
    前記各弓形磁石は、中央部が径方向に配向し、側面に向って徐々に配向が傾く異方性磁石であることを特徴とする請求項1に記載の回転機。
  3. 前記マグネット体は円筒形であり、着磁方向が径方向と円周方向の両方を含む等方性磁石であることを特徴とする請求項1に記載の回転機。
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