JP2013132124A - 界磁子用コア - Google Patents

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能成 浅野
Akira Hara
洸 原
Shunsuke Shimizu
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Abstract

【課題】q軸インダクタンスの低減を抑制できる界磁子用コアを提供する。
【解決手段】複数の第一非磁性体23は永久磁石10の各々の回転軸Pを中心とした周方向における端に設けられ、当該端から外周面22へ向かって径方向に沿って延在する。2つの第二非磁性体24は、周方向で相互に隣り合う一対の永久磁石10の一方の端のうち一対の永久磁石10の他方側のものに設けられる一の第一非磁性体23と、永久磁石10の他方の端のうち永久磁石10の一方側のものに設けられる他の第一非磁性体23との間において、当該一および当該他の第1非磁性体23と周方向で対面しつつ径方向に延在する。
【選択図】図1

Description

本発明は、界磁子用コアに関する。
特許文献1は永久磁石電動機を記載している。永久磁石電動機は固定子と回転子とを有し、当該回転子には永久磁石が埋め込まれる。そして、周方向で隣り合う永久磁石の相互間においてフラックスバリアが設けられている。特許文献1の記載によれば、フラックスバリアは、固定子からの磁気が一方のd軸から他方のd軸へと通りにくくする。これにより、d軸インダクタンスを小さくすることができる。よって、q軸インダクタンスとd軸インダクタンスとの差を大きくでき、リラクタンストルクを増大している。
なお本発明に関連する技術として特許文献2,3を挙げる。
特開2000−32691号公報 特開2008−199846号公報 特開2008−148455号公報
しかしながら、特許文献1ではd軸のインダクタンスを低減することに拘泥している。周方向で隣り合う永久磁石の相互間のコア部はq軸の磁束が流れる磁路として機能するところ、このコア部が磁束飽和すればq軸インダクタンスが低減する。q軸インダクタンスの低減はリラクタンストルクの低減を招く。
そこで、本発明は、q軸インダクタンスの低減を抑制できる界磁子用コアを提供することを目的とする。
本発明にかかる界磁子用コアの第1の態様は、回転軸(P)の周りで環状に配置される複数の永久磁石(10)を格納する複数の磁石格納孔(21)と、前記径方向において前記永久磁石と対面し、前記回転軸を中心とした周方向において相互に異なる極性の磁極面が前記永久磁石によって形成される外周面(22)と、前記複数の永久磁石の各々の前記回転軸を中心とした周方向における端に設けられ、当該端から前記外周面へ向かって前記径方向に沿って延在する複数の第1非磁性体(23)と、前記周方向で相互に隣り合う一対の前記永久磁石の一方の前記端のうち前記一対の前記永久磁石の他方側のものに設けられる一の前記第1非磁性体と、前記永久磁石の前記他方の前記端のうち前記永久磁石の前記一方側のものに設けられる他の前記第1非磁性体との間において、前記一および前記他の前記第1非磁性体と前記周方向で対面しつつ前記径方向に延在する2つの第2非磁性体(24)とを備える。
本発明にかかる界磁子用コアの第2の態様は、第1の態様にかかる界磁子用コアであって、前記2つの第2非磁性体(24)の間の前記周方向における幅(W1)は、前記2つの第2非磁性体の各々と、自身に最も近い前記第1非磁性体(23)との間の前記周方向における幅(W2)よりも広い。
本発明にかかる界磁子用コアの第3の態様は、第1または第2の態様にかかる界磁子用コアであって、前記永久磁石(10)の各々は前記外周面側の第1表面(10a)と、回転軸側の第2表面(10b)とを有し、前記2つの非磁性体(24)の各々の前記回転軸(P)側の端(241)は、前記第2表面の前記周方向における端のうち前記2つの非磁性体の各々に最も近いもの(10c)に対して、前記径方向において前記回転軸(P)側に位置する。
本発明にかかる界磁子用コアの第4の態様は、第1から第3のいずれか一つの態様にかかる界磁子用コアであって、前記2つの第2非磁性体(24)の各々の前記回転軸(P)とは反対側の端(242)と、前記外周面(22)との間の前記径方向における幅(W3)は、前記第1非磁性体(23)と前記外周面との間の前記径方向における幅(W2)以下である。
本発明にかかる界磁子用コアの第5の態様は、第1から第4のいずれか一つの態様にかかる界磁子用コアであって、前記2つの第2非磁性体(24)は前記外周面(22)に至る。
本発明にかかる界磁子用コアの第6の態様は、第1から第5のいずれか一つの態様にかかる界磁子用コアであって、前記2つの第2非磁性体(24)同士の間の前記周方向における幅は、前記外周面から遠ざかるに従って低減する。
本発明にかかる界磁子用コアの第7の態様は、第1から第6のいずれか一つの態様にかかる界磁子用コアであって、前記2つの非磁性体(24)の少なくとも一方は空隙である。
本発明にかかる界磁子用コアの第1の態様によれば、界磁子用コアの格納孔に永久磁石を挿入することで界磁子を実現することができる。回転軸を中心とした径方向で界磁子と対面するように電機子を配置することで回転電機を実現することができる。
この回転電機において、周方向で隣り合う2つの第2非磁性体の間の第1コア部はq軸の磁束が流れる磁路として機能する。また磁石格納孔と外周面との間の第2コア部にもq軸の磁束は流れる。第2非磁性体によって第1コア部に流れるq軸の磁束を低減して第2コア部に流れるq軸の磁束を増大させることができる。よって、第1コア部の磁束飽和を抑制できる。
さらに、第1コア部を周方向に流れるd軸の磁束に対しては第2非磁性体が磁気抵抗として機能するので、d軸の磁束を低減でき、以て第1コア部のd軸磁束の増大による磁束飽和を抑制できる。
また第1非磁性体は永久磁石の外周面側の第1表面からその反対側の第2表面へと磁束(以下、短絡磁束)が短絡することを抑制するものの、第1非磁性体と外周面との間の第3コア部と、第1非磁性体と第2非磁性体との間の第4コア部とを通って第1表面から第2表面へと短絡磁束が流れ得る。しかるに、このような磁束は第2非磁性体によって第1コア部へと流れることを抑制する。したがって、第1コア部を流れる短絡磁束を低減でき、第1コア部の磁束飽和を抑制できる。
以上のとおり、第1コア部の磁束飽和を低減できるので、第1コア部におけるq軸インダクタンスの低減を抑制できる。
本発明にかかる界磁子用コアの第2の態様によれば、q軸の磁束が流れる磁路となる第2非磁性体の間の第1コア部の幅を拡大することができる。よって更に磁束飽和を抑制できる。
本発明にかかる界磁子用コアの第3の態様によれば、第1非磁性体と第2非磁性体との間の第4コア部が永久磁石の第2表面近傍まで短絡磁束を導く。よって、更に短絡磁束が第1コア部へと流れにくい。
本発明にかかる界磁子用コアの第4の態様によれば、第1非磁性体と表面との間の第3コア部を通る短絡磁束を、第1非磁性体と第2非磁性体との間の第4コア部へと導きやすい。換言すれば、更に短絡磁束が第1コア部へと流れにくい。
本発明にかかる界磁子用コアの第5の態様によれば、第1非磁性体と表面との間の第3コア部を通る短絡磁束を、第1非磁性体と第2非磁性体との間の第4コア部へと導きやすい。換言すれば、更に短絡磁束が第1コア部へと流れにくい。
本発明にかかる界磁子用コアの第6の態様によれば、2つの第2非磁性体同士の間の第1コア部を流れるq軸の磁束を流しやすい。
本発明にかかる界磁子用コアの第7の態様によれば、製造コストを低減できる。
回転軸に垂直な断面での、界磁子の概念的な構成の一例を示す図である。 回転軸に垂直な断面での、界磁子の一部の概念的な構成の一例を示す図である。 回転軸に垂直な断面での磁束の流れの一例を示す図である。 図3のうち極間に相当する一部を拡大した図である。 回転軸に垂直な断面での、界磁子の一部の概念的な構成の一例を示す図である。 回転軸に垂直な断面での、界磁子の一部の概念的な構成の一例を示す図である。
<界磁子1の構成の一例>
図1に例示するように、界磁子1は複数の永久磁石10と界磁子用コア20とを備える。以下では、回転軸Pを中心とした径方向を単に径方向と呼び、回転軸Pを中心とした周方向を単に周方向と呼び、回転軸Pに沿う方向を軸方向と呼ぶ。
複数の永久磁石10は例えば希土類磁石(例えばネオジム、鉄およびホウ素を主成分とした希土類磁石)であって、回転軸Pの周りで環状に配置される。図1の例示では、各永久磁石12は直方体状の板状形状を有している。各永久磁石12は、周方向における自身の中央において、その厚み方向が径方向に沿う姿勢で配置される。ここでは、永久磁石10の表面のうち回転軸Pとは反対側の表面を表面10aと呼び、回転軸P側の表面を表面10bと呼ぶ。なお各永久磁石10は必ずしも図1に示す形状で配置される必要はない。各永久磁石10は、例えば軸方向に見て、回転軸Pとは反対側(以下、外周側とも呼ぶ)若しくは回転軸P側(以下、内周側とも呼ぶ)へと開口するV字形状、又は外周側若しくは内周側へと開口する円弧状の形状を有していてもよい。
界磁子用コア20は軟磁性体(例えば鉄)で形成される。図1の例示では、界磁子用コア20は例えば回転軸Pを中心とした円柱形状を有する。よって図1の例示では界磁子用コア20の側面(外周面)22は円柱形状を有する。また界磁子用コア20には複数の永久磁石10を格納する複数の磁石格納孔21が形成される。外周面22は径方向において永久磁石10と対面する。複数の永久磁石10は外周面22に磁極面22a,22bを形成する。磁極面22a,22bはその極性が互いに相違し、周方向で交互に配置される。
図1では、4個の永久磁石10が例示されており、いわゆる4極の界磁子1が例示されている。即ち、4個の永久磁石10が周方向で交互に異なる極性の表面10aを外周面22に向けて配置される。これによって、外周面22には4個の磁極面が形成される。ただしこれに限らず、界磁子1は2極の界磁子であってもよく6極以上の界磁子であってもよい。また図1の例示では、1個の永久磁石10が1個の磁極面を形成しているものの、複数の永久磁石が1個の磁極面を形成してもよい。換言すれば、永久磁石10の各々が複数の永久磁石10に分割されていても良い。
図1の例示では、界磁子用コア10には貫通孔28が形成されている。貫通孔28は例えば回転軸Pの周りで環状に配置され、界磁子用コア10を軸方向で貫通する。貫通孔28は例えば界磁子用コア10の両側に取り付けられる端板とともにリベットが貫通されて、両端板を界磁子用コア10に固定する。なお貫通孔28は必須要件ではない。
界磁子用コア20は例えば軸方向に沿って積層された鋼板(例えば電磁鋼板、アモルファス鋼板などの鋼板)を有しても良い。これにより、軸方向における電気抵抗を高めることができ、ひいては界磁子用コア20を流れる磁束に起因する渦電流を低減できる。また界磁子用コア20は意図的に絶縁物を含んで成形される圧粉磁心(例えば鉄系の圧粉磁心又はフェライト系の圧粉磁心など)によって形成されてもよい。これによっても電気抵抗を高めることができるので渦電流を低減できる。
界磁子用コア20は複数の第一非磁性体23を有している。第一非磁性体23は磁極面22a,22bの各々に対応して設けられる。より詳細には、第一非磁性体23は当該磁極面を形成する永久磁石の周方向における端に設けられ、当該端から外周面22へ向かって径方向に沿って延在する。なおここでいう端とは各磁極面に属する複数の永久磁石の全体の端である。即ち、一つの磁極面が複数の永久磁石で形成されている場合、当該端は、一つの磁極面に属する複数の永久磁石を一つと把握したときの周方向における端である。この第一非磁性体23は永久磁石10の表面10a,10bの間で磁束が短絡することを抑制する。
第一非磁性体23と外周面22との間の径方向における幅は、第一非磁性体23と外周面22との間のコア部が容易に磁束飽和する程度に薄いことが望ましい。これにより、当該コア部を介して表面10a,10bの間で磁束が短絡することを抑制できる。
図1の例示では、第一非磁性体23は、外周面22側において、自身と周方向で隣り合う永久磁石10の周方向における中心(磁極中心)側へと延在している。さらに第一非磁性体23は磁極中心に向かうにしたがって先細となる形状を有している。これにより、外周面22に生じる磁束の密度を例えばより正弦波に近づけることができる。なお短絡磁束の低減という観点では第一非磁性体23は径方向に延在していればよく、必ずしも周方向に延在する必要はない。
第一非磁性体23は空隙で形成されていてもよい。これにより、第一非磁性体23として所定の非磁性材料を採用する場合に比して製造コストを低減することができる。また図1の例示では磁石格納孔21と第一非磁性体23は周方向で連続しているものの、これらが周方向で互いに離間していてもよい。磁石格納孔21と第一非磁性体23との間に界磁子用コア20の一部が介在すれば、たとえ第一非磁性体23が空隙で形成されたとしても界磁子用コア20の強度の低下を抑制することができる。
界磁子用コア20は複数の第二非磁性体24を有している。磁極面22a,22bの間の境界(いわゆる極間)の各々に対応して、2つの第二非磁性体24が設けられている。図1の例示では、全ての極間に対応して2つの第二非磁性体24が設けられているものの、少なくとも一つの極間において設けられていればよい。当該2つの第二非磁性体24は、極間側において周方向で隣り合う第一非磁性体23の二者の間に設けられる。当該2つの第二非磁性体24は周方向で互いに対面しつつ、径方向に延在する。また当該2つの第二非磁性体24は周方向で第一非磁性体23と対面する。
なお当該2つの第二非磁性体24が設けられる位置を次のようにも説明できる。即ち第二非磁性体24は、周方向で相互に隣り合う一対の永久磁石10の一方の周方向における両端のうち他方側の端に設けられる一の第一非磁性体23と、永久磁石10の他方の周方向における両端のうち一方側の端に設けられる他の第一非磁性体23との間に、設けられる。
第二非磁性体24は軸方向に見て例えば径方向に長い長尺状の形状を有しており、図1,2の例示では外周面22に至る。言い換えれば、界磁子用コア10には外周面22側から切り込みが設けられ、当該切り込みに第二非磁性体24が嵌合される。なお第二非磁性体24は空隙で形成されていてもよい。この場合、第二非磁性体24は外周面22において外周側に開口する、とも把握できる。第二非磁性体24が空隙で形成されていれば、第二非磁性体24として所定の非磁性材料を採用することに比して製造コストを低減することができる。
本界磁子1に対して外周側で不図示の電機子を配置することにより回転電機が実現される。この回転電機において、外周面22がエアギャップを介して電機子と対面する。これにより、界磁子1は電機子へと界磁磁束を供給することができる。そして、電機子が界磁子1へと回転磁界を印加することにより、電機子と界磁子とは回転軸Pを中心として相対的に回転する。
次に、電機子が発生する磁束について回転座標系で考察する。回転座標系においてd軸は界磁磁束と同相となる軸であり、q軸はd軸に直交する軸である。界磁磁束は永久磁石10の内周側を、隣り合う永久磁石10の間で流れる。よってd軸の磁束が流れる方向は磁極中心において略径方向に沿い、極間で略周方向に沿う。極間において流れるd軸の磁束の一例が図2において第二非磁性体24に直交する矢印で示されている。q軸の磁束は極間同士の間を流れるので、その流れる方向は磁極中心において略周方向に沿い、極間において略径方向に沿う。より詳細には、図2を参照して、q軸の磁束はその一部が、極間側で互いに隣り合う第二非磁性体24の間の第一コア部20aと、永久磁石10より内周側のコア部とを経由して極間同士の間を流れ、他の一部が永久磁石10の外周側の第二コア部20bを経由して極間同士を流れる。なおq軸の磁束は第一コア部20aを通りやすい傾向がある。
本界磁子1には第二非磁性体24が設けられている。これにより、極間近傍を流入出するq軸の磁束の一部を第二コア部20bへと導くことができる。より詳細には、例えば第一コア部20aに対して磁極中心寄りの外周側の位置から極間近傍を流入出するq軸の磁束は、第一コア部20aに向かう(図2において破線矢印)のではなく、第二非磁性体24によって阻害されて、第二コア部20bへと導かれる。これにより、第一コア部20aを流れる磁束の量を低減することができる。
また第一コア部20aにおいてd軸の磁束の流れは阻害される。d軸の磁束の経路として極間における周方向の経路が考えられるところ、この経路で第二非磁性体24が磁気障壁として機能する。第一コア20aを流れるd軸の磁束を低減できるので第一コア部20aを流れる磁束の量を低減することができる。これにより、d軸の磁束は永久磁石10へと導かれることになる。
また永久磁石10の表面10a,10bの間で短絡する磁束(以下、短絡磁束と呼ぶ)は第一非磁性体23によって低減されるものの、第一非磁性体23と外周面22との間の第三コア部20cを経由して、表面10a,10bの間で短絡磁束は流れ得る。図2においてはこの経路を一点鎖線で示している。
しかしかかる経路において、第二非磁性体24が設けられているので、短絡磁束が流れる経路は第一非磁性体23と第二非磁性体24とによって挟まれた第四コア部20dに導かれる。換言すれば、第1コア部20aと第三コア部20cとの間には磁気障壁として機能する第二非磁性体24が介在する。したがって、第二非磁性体24によって短絡磁束が第四コア部20dから第一コア部20aへと流れることを阻害することができる。したがって、第一コア部20aを流れる磁束の量を低減することができる。しかも第四コア部20dは短絡磁束にとっては第1コア部20aよりも隘路となるので、短絡磁束を抑制することもできる。
以上のように、第二非磁性体24によって、第一コア部20aを流れる磁束の量を低減することができる。したがって、例えば電機子側を流れるd軸の電流またはq軸の電流が増大してd軸の磁束又はq軸の磁束が増大したとしても、第一コア部20aを通るd軸磁束を減らすことで、第一コア部20aの磁束飽和を抑制することができる。第一コア部20aの磁束飽和はq軸のインダクタンスを低下させる。リラクタンストルクはq軸インダクタンスとd軸インダクタンスとの差が大きいほど大きいので、本界磁子1によればリラクタンストルクの低下を抑制することができる。ひいては回転電機としての効率の低下を抑制できる。なお本願出願人は、第二非磁性体24によってq軸のインダクタンスの低下量をおよそ1/3に低減できることを確認した。
またq軸のインダクタンスの低下を低減できるので、例えばq軸のインダクタンスを検出して回転電機の制御を行う場合には、q軸のインダクタンスが低下することに起因する制御の不安定を回避できる。
図3は、有限要素法により解析して得られた磁束の流れを示す図であり、図4は図3の第一非磁性体23および第二非磁性体24付近の領域を拡大した図である。図3,4の例示から、第一非磁性体23を迂回して第一コア部20aに流れる磁束の密度が例えば他のコアを流れる磁束(例えばd軸の磁束)に比して小さいことが見て取れる。よって第一コア部20aの磁束飽和を抑制できる。
<第二非磁性体24>
図2に例示するように、第一コア部20aの周方向における幅W1は第四コア部20d周方向における幅W2よりも広いことが望ましい。より詳細には、幅W1の最小値が幅W2の最大値よりも大きいことが望ましい。これにより、第一コア部20aの周方向における幅を確保することができ、第一コア部20aの磁束飽和を更に抑制することができる。なお、幅W1,W2はそれぞれ第一非磁性体23及び第二非磁性体24を用いて次のように説明することができる。即ち、幅W1は極間側において周方向で隣り合う2つの第二非磁性体24の間の周方向における幅であり、幅W2は当該2つの第二非磁性体24の各々とこれと最も近い第1非磁性体23との間の周方向における幅である。幅W2は遠心力や吸引力に界磁子コアが耐えうるに十分な幅があればよい。
また図2に例示するように、外周面22とは反対側の第二非磁性体24の一端241は次に説明する端10cに対して径方向において回転軸P側に位置してもよい。端10cは永久磁石10の表面10bの周方向における両端のうち一端241に最も近い端である。これにより、第四コア部20dが永久磁石10の表面10の近傍まで存在することとなる。したがって第四コア部20dを流れる短絡磁束を表面10bの近傍まで導くことができる。よって短絡磁束が第一コア部20aを更に流れにくい。
また図5に例示するように、回転軸Pとは反対側の第二非磁性体24の一端242は外周面22に対して径方向において回転軸P側に位置しても良い。言い換えれば、第二非磁性体24が外周側に開口せずに径方向で外周面22と対面してもよい。この場合、第二非磁性体24と外周面22との間の径方向における幅W3は、第二非磁性体24と外周面22との間のコア部が容易に磁気飽和する程度に小さいことが望ましい。例えば幅W3は第一非磁性体23と外周面22との間の径方向における幅(第三コア部20cの幅)W4以下である。これにより、例えば表面10aから第三コア部20cを経由した短絡磁束は第一コア部10aよりも第四コア部20dへと流れやすい。
また第二非磁性体24よりも外周側で第1コア部20aと第四コア部20cとが連結されている場合、たとえ第二非磁性体24が空隙で形成されていたとしても、界磁子用コア20の強度の低下を抑制できる。
図6の例示では、第一コア部20aの幅W1は外周面22から遠ざかるに従って狭まる部分を有する。例えば極間において第1コア部20aを形成する2つの第二非磁性体24が当該極間における径方向に対して互いに反対側に傾斜して延在することで、これが実現される。なお図6のように、外周面22の近傍でのみ、外周面22から遠ざかるにしたがって幅W1が低減するのが望ましく、それに伴い、第一非磁性体23の外周付近の極間側の角部も切り欠くことがのぞましい。或いは回転軸P側でのみ外周面22から遠ざかるにしたがって幅W1が低減してもよい。これにより、2つの第二非磁性体24同士の間の第一コア部20aを流れるq軸の磁束が電機子からスムーズに流れる。
1 界磁子
10 永久磁石
10b 表面
20 界磁子用コア
22 外周面
23,24 非磁性体

Claims (7)

  1. 回転軸(P)の周りで環状に配置される複数の永久磁石(10)を格納する複数の磁石格納孔(21)と、
    前記径方向において前記永久磁石と対面し、前記回転軸を中心とした周方向において相互に異なる極性の磁極面が前記永久磁石によって形成される外周面(22)と、
    前記複数の永久磁石の各々の前記回転軸を中心とした周方向における端に設けられ、当該端から前記外周面へ向かって前記径方向に沿って延在する複数の第1非磁性体(23)と、
    前記周方向で相互に隣り合う一対の前記永久磁石の一方の前記端のうち前記一対の前記永久磁石の他方側のものに設けられる一の前記第1非磁性体と、前記永久磁石の前記他方の前記端のうち前記永久磁石の前記一方側のものに設けられる他の前記第1非磁性体との間において、前記一および前記他の前記第1非磁性体と前記周方向で対面しつつ前記径方向に延在する2つの第2非磁性体(24)と
    を備える、界磁子用コア。
  2. 前記2つの第2非磁性体(24)の間の前記周方向における幅(W1)は、前記2つの第2非磁性体の各々と、自身に最も近い前記第1非磁性体(23)との間の前記周方向における幅(W2)よりも広い、請求項1に記載の界磁子用コア。
  3. 前記永久磁石(10)の各々は前記外周面側の第1表面(10a)と、回転軸側の第2表面(10b)とを有し、
    前記2つの非磁性体(24)の各々の前記回転軸(P)側の端(241)は、前記第2表面の前記周方向における端のうち前記2つの非磁性体の各々に最も近いもの(10c)に対して、前記径方向において前記回転軸(P)側に位置する、請求項1または2に記載の界磁子用コア。
  4. 前記2つの第2非磁性体(24)の各々の前記回転軸(P)とは反対側の端(242)と、前記外周面(22)との間の前記径方向における幅(W3)は、前記第1非磁性体(23)と前記外周面との間の前記径方向における幅(W2)以下である、請求項1から3のいずれか一つに記載の界磁子用コア。
  5. 前記2つの第2非磁性体(24)は前記外周面(22)に至る、請求項1から4のいずれか一つに記載の界磁子用コア。
  6. 前記2つの第2非磁性体(24)同士の間の前記周方向における幅は、前記外周面から遠ざかるに従って低減する、請求項1から5のいずれか一つに記載の界磁子用コア。
  7. 前記2つの非磁性体(24)の少なくとも一方は空隙である、請求項1から6のいずれか一つに記載の界磁子用コア。
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