JP4228649B2 - 磁場解析方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、減磁によって特性の変化し得る永久磁石を含む磁気回路を対象とする磁場解析方法および磁場解析装置に関する。また、本発明は、このような磁場解析方法および装置を用いて行う永久磁石の製造方法にも関している。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気回路の設計効率向上や小型化を検討するため、コンピュ−タ・シミュレ−ション技術を用いた磁場解析が行われている。このような磁場解析は、種々の形状を備えた永久磁石を多数の微小要素(メッシュ)に分けて評価する有限要素法などの方法を用いて行われる。このような磁場解析技術の向上に伴い、磁気回路内での磁束密度分布やフラックス量を高い精度で計算することが可能になってきた。従来の磁場解析方法は、例えば非特許文献1に記載されている。
【0003】
【非特許文献1】
谷口 康人、他4名、“スキューを考慮した永久磁石モータの三次元磁界解析”、[online]、[平成14年10月2日検索]インターネット<URL: HYPERLINK "http://www.jri.co.jp/pro-eng/jmag/analysis/papers/skew.pdf" http://www.jri.co.jp/pro-eng/jmag/analysis/papers/skew.pdf>
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
希土類永久磁石を加熱すると、その磁化が減少する(減磁)。一方、フェライト磁石では、冷却によって減磁が発生する。このような減磁には、常温に戻すと回復する「可逆減磁」と回復しない「不可逆減磁」がある。可逆減磁の量は、磁石の温度に応じて線形的に変化し、その割合を可逆温度係数と言う。一方、不可逆減磁は、加熱または冷却によって減少した磁化のうち、室温に戻しても回復しない減磁のことを言う。
【0005】
例えば100℃で永久磁石を使用した場合において、不可逆減磁が発生した後、磁石温度を常温(20℃)へ低下させても、磁石の磁化は減少したままであり、完全には回復しない。このような減磁が生じると、磁石のヒステリシスカーブ(履歴曲線)の形状が変化することになる。
【0006】
永久磁石を用いた磁気回路について磁場解析を行う場合は、永久磁石の減磁を考慮した磁場解析が必要になる。しかしながら、従来の減磁評価方法では、与えられた動作条件(温度や外部磁場)のもとで永久磁石に減磁が発生するか否かだけが判定されていた。この点を図1から図3を参照しつつ説明する。
【0007】
図1は、板状の永久磁石を示している。図示されている永久磁石は、その厚さ方向に磁化されている。図2は、この永久磁石による磁束線を模試的に示す断面図である。図2からわかるように、磁石の端部近傍からのびる磁束線の磁路は、磁石中央部から伸びる磁束線の磁路に比べて相対的に短い。
【0008】
永久磁石が着磁された後、その永久磁石にはN極とS極が発生するため,図2に示すように、永久磁石の外部ではN極からS極に向かう磁束(磁束線)が形成される。このとき、永久磁石の内部においても、N極からS極に向かう磁束が形成されている。磁石内部に形成される磁束は、永久磁石を減磁させる向きに働くため、このような磁束による磁界は反磁界(自己減磁界)と称されている。反磁界は、N極とS極が近づく程、大きくなる。図1に示す板状の永久磁石の場合、板の面積に対する板厚の比が小さくなるほど、反磁界は大きくなる。
【0009】
図3は、図1に示す永久磁石の減磁曲線(Demagnetization curve)の一部を模式的に示すグラフである。ここで「減磁曲線」とは、永久磁石が飽和磁束密度または飽和磁気分極を示す状態から磁界を単調に変化させて得られる履歴曲線のうち、第2象限および第3象限の部分を意味している。図3では、縦軸が磁束密度B、横軸が外部磁界Hのグラフであり、第2象限の部分のみを示している。なお、図3のグラフでは、直線で近似された減磁曲線が描かれているが、本願明細書では、磁石の履歴曲線が少なくとも一部に直線部分を含むような場合でも、その履歴曲線を「B−Hカーブ」と称することとする。
【0010】
図3のグラフでは、 HYPERLINK "http://member.nifty.ne.jp/BS3/Magnet/" \l "DmgField" 反磁界Hdに対応するB−Hカーブ上の点( HYPERLINK "http://member.nifty.ne.jp/BS3/Magnet/Term.html" \l "WorkPoint" 動作点)が示されている。この動作点における磁束密度の値はBmであり、動作点とグラフの原点とを結ぶ直線は「 HYPERLINK "http://member.nifty.ne.jp/BS3/Magnet/Term.html" \l "LoadLine" 動作線」と呼ばれている。動作線の傾きの絶対値は、 HYPERLINK "http://member.nifty.ne.jp/BS3/Magnet/" \l "Pcoef" パーミアンス係数Pcと呼ばれている。磁束密度Bmは、 HYPERLINK "http://member.nifty.ne.jp/BS3/Magnet/" \l "Pcoef" パーミアンス係数Pcに依存する数値のひとつである。
【0011】
反磁界Hdは、永久磁石に対する外部磁界の有無に係わらず存在するため、外部磁界の印加が無い状態で永久磁石から外部に発生する磁束の密度は、動作点に対応する磁束密度Bmに等しい。一般に、永久磁石の動作点は、磁石の形状や周囲の状況によって変化すると言われているが、厳密には、永久磁石の内部の位置によっても異なる。すなわち永久磁石のパーミアンス係数Pcは、永久磁石の内部において一様ではなく、永久磁石内の位置に応じて異なる値を有している。
【0012】
図2に示すように、磁路が短くなるほど、反磁界Hdは小さく、パーミアンス係数Pcが大きくなるのに対して、磁路が長くなるほど反磁界Hdは大きく、パーミアンス係数Pcは小さくなる。このため、図1に示す形状の永久磁石のパーミアンス係数Pcは、磁石中央部で最も低く、磁石のコーナー部分で最も高くなる。図1において、Pc(min)は、パーミアンス係数Pcが最小となる部位を示し、Pc(max)は、パーミアンス係数Pcが最大となる部位を示している。
【0013】
このように永久磁石のパーミアンス係数Pcは、永久磁石の内部の位置に応じて異なる。一方、減磁はパーミアンス係数Pcが最小となる部分から発生する。このため、従来の磁場解析法では、コンピュータ・シミュレーションにより、磁石内の各部位(多数の有限要素)について磁束密度Bmを計算し、磁束密度Bmが最も小さくなる部位のパーミアンス係数Pc(min)を算出していた。そして、このようなパーミアンス係数Pc(min)を示す動作線と、使用温度におけるB−Hカーブと比較することにより、この部位が減磁し得るか否かを判断していた。次に、図4を参照しながら、このような従来の減磁評価方法を説明する。
【0014】
図4は、ある永久磁石の常温(20度)におけるB−Hカーブ(実線)と、100℃におけるB−Hカーブ(点線)を示すグラフである。各温度におけるB−Hカーブのデータは、コンピュータのメモリ内に格納され、永久磁石の形状などに関するデータが入力された後、有限要素法によって磁石内の各部位における動作線が特定される。
【0015】
図4のグラフには、2種類の磁石Cおよび磁石Dに関する2本の動作線が示されている。動作線Cは、磁石Cの内部で最もパーミアンス係数Pcが低い部位の動作線であり、動作線Dは、磁石Dの内部で最もパーミアンス係数Pcが低い部位の動作線であると仮定する。また、簡単化のため、B−Hカーブは、磁石Cおよび磁石Dで共通であると仮定する。
【0016】
図4からわかるように、動作線Cと20℃のB−Hカーブおよび100℃のB−Hカーブとの各交点は、いずれも、対応するB−Hカーブの変極点(クニック点)より上側に位置している。このため、パーミアンス係数Pc(min)が大きな磁石Cは、100℃の使用環境でも減磁しないと評価される。
【0017】
一方、パーミアンス係数Pc(min)が相対的に小さな磁石Dの動作線と20℃のB−Hカーブとの交点は、そのB−Hカーブの変極点(クニック点)より上側に位置しているが、100℃のB−Hカーブとの交点は、そのB−Hカーブの変極点(クニック点)より下側に位置している。このことから、パーミアンス係数Pc(min)が小さな磁石Dは、20℃で減磁しないが、100℃で減磁すると判定される。
【0018】
このようにして行う従来の磁場解析法によれば、永久磁石内で最もパーミアンス係数の低い部分が減磁するか否かのみを評価していたため、例えば、パーミアンス係数の最も低い部分が永久磁石全体に占める割合が極めて小さく、現実には減磁の問題がほとんど生じないように場合でも、「減磁が発生する」と判定されることがあった。
【0019】
また、減磁が生じた後の磁束密度分布がどのようになるのかについて、従来の磁場解析方法は何の回答を与えることもできなかった。すなわち、従来の磁場解析方法では、磁石毎に減磁の有無だけを判定していたため、減磁によってフラックス量や磁束密度分布がどのように変化するかを数値解析で求めることができないという問題があった。
【0020】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、永久磁石について減磁が生じるか否かだけではなく、減磁後における磁束密度分布などの算出することができる磁場解析方法および装置を提供する。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁場解析方法は、第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップと、前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップとを含む。
【0022】
好ましい実施形態において、前記修正B−Hカーブデータとして、前記第2の温度T2とは異なる温度における修正B−Hカーブデータを算出する。
【0023】
好ましい実施形態において、前記修正B−Hカーブデータを計算機のメモリ内に格納するステップを更に含んでいる。
【0024】
本発明の磁場解析装置は、選択された永久磁石に関する複数の温度におけるB−Hカーブデータを格納するメモリ手段と、演算手段と、を備えた磁場解析装置であって、前記演算手段は、前記メモリ手段に格納されている第1の温度T1における前記永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップと、前記メモリ手段に格納されている前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップとを実行する。
【0025】
好ましい実施形態において、前記演算手段は、前記修正B−Hカーブデータを前記メモリ手段に格納する。
【0026】
本発明の磁場解析用プログラムは、コンピュータに対して、第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップと、前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップとを実行させる。
【0027】
好ましい実施形態では、コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータとして、前記第2の温度T2とは異なる温度における修正B−Hカーブデータを算出させる。
【0028】
好ましい実施形態では、コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータを計算機のメモリ内に格納するステップを更に実行させる。
【0029】
本発明の磁場解析用追加モジュールプログラムは、磁場解析用プログラムが、コンピュータに対して、第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップを実行させた後、前記第1の温度T1よりも高い第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップをコンピュータに実行させる。
【0030】
好ましい実施形態では、コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータとして、前記第2の温度T2とは異なる温度における修正B−Hカーブデータを算出させる。
【0031】
好ましい実施形態では、コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータを計算機のメモリ内に格納するステップを更に実行させる。
【0032】
本発明の磁気回路の製造方法は、上記いずれかの磁場解析方法によって、前記第2の温度T2で減磁した後における複数の永久磁石を含む磁気回路について磁場解析を行うステップと、前記磁場解析の結果に基づいて、前記複数の永久磁石から選択された永久磁石を含む磁気回路を作製するステップとを包含する。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明では、永久磁石の内部においてパーミアンス係数が最小になる部分のみに着目するのではなく、計算によって求めた永久磁石内の各部位におけるパーミアンス係数に基づいて、減磁後における永久磁石内の各部位におけるB−Hカーブを算出する。熱減磁が生じ得るような比較的高い温度(例えば100℃)での環境下で永久磁石を使用した場合、永久磁石の内部における位置によって熱減磁の有無や程度は異なる。本発明では、永久磁石内の各部位におけるB−Hカーブを算出することにより、算出された多数のB−Hカーブに基づいて適切な磁場解析を行うことが可能になる。なお、上記の使用温度である「100℃」は、一例に過ぎず、予め設定された複数の温度におけるB−Hカーブデータが存在する限り、その温度から選択された任意の温度での減磁効果を見積もることができる。このような減磁効果の程度(減磁率)の見積もりは、ロック現象などによって減磁が発生しやすい永久磁石モータの磁気回路を設計する上で非常に有用である。
【0034】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
【0035】
本実施形態では、有限要素を用いて磁場解析を行う。
【0036】
まず、図5を参照して、本実施形態における手順の概略を説明する。
【0037】
最初のステップ(STEP1)として、与えられた磁石材料および磁石形状などの条件のもとで、常温(第1の温度T1:例えば20℃)における磁場解析を行うこ。この磁場解析により、磁石各部位における磁束密度Bmを抽出し、これに対応するパーミアンス係数を算出する。このとき、公知の磁場解析方法を用いることができる。磁場解析用のコンピュータソフトウエアとしては、例えば日本総合研究所製の商品名「JMAG」を用いることができる。このような初期的な磁場解析は、解析の対象となる永久磁石を多数の微細要素に分ける有限要素法によって好適に実行される。公知の磁場解析方法または磁場解析装置を用いて永久磁石内の各有限要素における磁束密度Bmが算出されると、この値(Bm)からパーミスアンス係数Pcが求まる。有限要素法によって磁石を微細な部分に分割する場合の分割数(有限要素の数=メッシュの数)は、例えば1000個のオーダーに設定される。このステップにおける初期の磁場解析には、通常の磁場解析で用いられる常温でのB−Hカーブデータが用いられる。このようなデータは、市販の磁場解析用ソフトウエアに付随するデータベースに含まれているが、磁場解析用ソフトウエアのユーザが、別途、B−Hカーブデータを作製し、データベースとして用いる場合もある。
【0038】
次に、算出された磁石各部位(各有限要素)におけるパーミアンス係数Pcと磁石の使用温度(第2の温度T2:例えば100℃)に基づいて、少なくとも磁石の一部で熱減磁が生じた後の磁石各部位におけるB−Hカーブへ修正する(STEP2)。この場合の「修正」とは、減磁後のB−Hカーブに関するデータを生成することを意味している。
【0039】
この後、各部位における修正後のB−Hカーブに基づいて、熱減磁の生じる第2の温度T2とは異なる温度(例えば常温20℃)における磁場解析を実行する。この段階における磁場解析は、上記の磁場解析用ソフトウエアのデータベースに含まれるB−Hカーブデータではなく、修正後のB−Hカーブデータに基づいて行う点に特徴を有している。
【0040】
なお、減磁発生の有無および減磁の程度は、反磁界Hdと温度に依存するが、常温20℃で行う初期解析の際に磁石中の磁束密度を求めた時点で反磁界Hdの影響が考慮されている、言い換えると、永久磁石には、形状や位置によって異なる反磁界Hdが及んでいるが、この反磁界Hdに応じて異なる磁束密度Bmが既に求まっている。このため、STEP2の段階で、磁石内の各有限要素について減磁によるB−Hカーブの修正を行うときには、温度による熱減磁だけを考慮すればよい。
【0041】
次に、STEP3の段階では、STEP2の段階で算出したB−Hカーブに関するデータ(修正B−Hカーブデータ)を磁石の各有限要素について入力する。その後、例えば20℃(第3の温度T3)における磁場解析を行う。この磁場解析がSTEP1の磁場解析と異なる点は、次の点にある。すなわち、STEP1の磁場解析では、磁石内の各有限要素に対して共通のB−Hカーブデータを用いるが、STEP3の磁場解析では、磁石内の各有限要素について、個別に熱減磁の影響を考慮して修正したB−Hカーブデータを用いる。
【0042】
次に、図6を参照しながら、熱減磁後のB−Hカーブデータ(修正B−Hカーブデータ)を生成する方法をより詳細に説明する。
【0043】
B−Hカーブデータの修正は、初期解析によって得られた各部位(各有限要素)における「パーミアンス係数Pc」および「永久磁石の使用温度T2」に基づき、次の手順で実行する。なお、ここでは、T2=100℃での使用により、熱減磁が発生したと仮定する。この場合の温度T2は、第1の温度T1よりも高いが、フェライトなどの冷却で減磁が生じる磁石を対象とする場合の温度T2は第1の温度T1よりも低く設定される。
【0044】
(STEPI) まず、前述したように、20℃のB−Hカーブ(A1−B1
−C1−D1)を表すデータに基づいて磁場解析を行い、各有限要素におけるパーミアンス係数Pcを計算する。20℃のB−Hカーブデータは、磁場解析用ソフトウエアのデータベースから読み取る。また、計算によって得たパーミアンス係数Pcは、対応する有限要素に関連付けてコンピュータのメモリに格納する。
【0045】
(STEPII) 次に、100℃のB−Hカーブ(A2−B2−C2−D2)
を表すデータを磁場解析用ソフトウエアのデータベースから読み取る。
【0046】
(STEPIII) 各有限要素について、100℃のB−Hカーブ(A2−B2−C2−D2)とパーミアンス係数Pcに対応する動作線との交点(B3)を求める。
【0047】
(STEPIV) 予めデータベース内に格納されている透磁率μrecの値を用いて、熱減磁が発生した温度(100℃)での等価的な残留磁束密度Br(A3)を算出する。この残留磁束密度Br(A3)も各有限要素について求められる。
【0048】
(STEPV) 減磁が発生した温度(100℃)での等価的なBr(A3)
および温度係数を用いて計算することにより、磁石温度を常温20℃(=T3)に戻した時の残留磁束道度Br(A4)を求める。この残留磁束密度Br(A4)も、各有限要素について求められる。
【0049】
(STEPVI) 常温20℃に戻した時のBr(A4)および透磁率μrecを
用いて、常温20℃に戻した後のB−Hカーブ(A4−B4−C1−D1)を表すデータを生成する。このようにして得られたB−Hカーブデータが「修正後のB−Hカーブデータ」であり、磁石内の有限要素の各々について算出される。修正後B−Hカーブデータはデータベースに追加され、追加データに基づいて公知の手法で磁場解析を行えば、熱減磁後における任意の温度T3での残留磁束密度分布などを、既存の磁場解析用ソフトウエアを用いて容易に算出することができるようになる。
【0050】
上記磁場解析における各手順は、上記計算(演算)をコンピュータに実行させるプログラムをコンピュータにインストールし、そのプログラムを動作させることにより実行される。このようなプログラムは、修正B−Hカーブデータを生成し、データベースに追加するための追加モジュールを公知の磁場解析用ソフトウエアプログラムと組み合わせることによって容易に作製される。
【0051】
このようなプログラムがインストールされた磁場解析装置は、選択された永久磁石に関する複数の温度におけるB−Hカーブデータをデータベースとして格納しているメモリ手段と、演算手段とを備えている。この演算手段は、メモリ手段に格納されている第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、その永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数を算出するステップと、メモリ手段に格納されている第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における永久磁石のB−Hカーブデータとパーミアンス係数に基づいて、減磁後のの永久磁石における修正B−Hカーブデータを複数の部位の各々について算出するステップとを実行することになる。なお、上記のステップで、パーミアンス係数そのものを算出する代わりに、パーミアンス係数に依存する数値(例えばパーミアンス係数に比例した数値)を算出しても同様の計算を行うことが可能である。また、これらのパラメータの中に逆磁界を含めて計算を行うことも可能でアクティブマトリクス基板。
【0052】
本発明の磁場解析方法および装置によれば、熱減磁の生じ得る環境で磁気回路を使用する場合の磁場解析を複数の永久磁石モデルについて実行し、その磁場解析の結果に基づいて永久磁石を適切に選択することにより、優れた磁気回路を低コストで作製することが可能となる。
【0053】
【実施例】
本実施例では、以下に示す磁石サンプルのフラックス、減磁量、および磁束密度分布を本発明の磁場解析方法によって算出し、実測値と比較した。
【0054】
[磁石サンプル]
・磁石材質:住友特殊金属製の希土類永久磁石(商品名:NEOMAX−40BH)(Br=1.309T)
・磁石寸法:厚さ5mm×縦25mm×横79mm
・磁石の数:2個(磁石サンプルAと磁石サンプルB)
なお、磁石の磁化方向が磁石の厚さ方向に平行となるように磁化を行った。本実施例では、希土類磁石を使用したため、減磁は常温よりも高い温度で発する。
【0055】
本発明による磁場解析方法の計算で得た値と、実測で得た値とを比較する際、図7に示す検証モデルを用い、図7に示す位置での磁束密度などを比較の対象とした。
【0056】
図8(a)は、計算および測定によって得られたフラックス量の温度依存性を示している。図8(a)のグラフでは、横軸が永久磁石の使用温度、縦軸がフラックス量を示している。一方、図8(b)は、計算および測定によって得られた減磁率の温度依存性を示している。図8(b)のグラフでは、横軸が永久磁石の使用温度、縦軸が減磁率を示している。グラフ中、計算値は●で示され、サンプルAおよびBの実測値については、それぞれ、△および□で示されている。
【0057】
これらの結果を下記の表1にまとめる。
【0058】
【表1】
【0059】
図8および表1からわかるように、計算値は実測値と高い精度で一致した。特に、減磁率の計算値と実測値の差は約2(%)であり、本発明によって減磁解析を精度良く行えることを確認した。
【0060】
次に、計算および実測で得られた磁束密度の分布を説明する。
【0061】
図9(i)は、図7に示す磁石中央部における20℃での磁束密度分布を示し、図9(ii)は、磁石中央部における100℃での磁束密度分布を示している。図10(i)は、磁石端部近傍における20℃での磁束密度分布を示し、図10(ii)は、磁石端部近傍における100℃での磁束密度分布を示している。
【0062】
図9および図10から明らかなように、減磁後の磁束密度分布について、実測値と高い精度で一致する計算値が得られることを確認した。
【0063】
なお、図9または図10の(i)および(ii)とを比較することにより、磁石の両端では100℃でも磁束密度はほとんど低下していないのに、中央部では磁束密度が低下していることがわかる。すなわち、同一の磁石サンプル内においても、磁石の両端に近い部分のようにパーミアンス係数が大きい部分では100℃でも熱減磁が生じないにもかかわらず、磁石中央部などのようにパーミアンス係数が小さい部分では熱減磁が大きく進んでいることを計算と実測の両方で確認できた。
【0064】
【発明の効果】
本発明によれば、永久磁石内の各微小要素における熱減磁後のB−Hカーブを再定義(修正)することにより、今まで行われていなかった減磁後の磁場解析が可能となる。すなわち、永久磁石について減磁が生じるか否かだけではなく、減磁後における磁束密度分布などの算出することが可能となる。このため、適切な永久磁石を選択して低コストで磁気回路を作製することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】厚さ方向に磁化された直方体形状の永久磁石を示す斜視図である。
【図2】図1の永久磁石による磁束線を模試的に示す断面図である。
【図3】図1に示す永久磁石の減磁曲線(Demagnetization curve)の一部を模式的に示すグラフである。
【図4】ある永久磁石の常温(20度)におけるB−Hカーブ(実線)と、100℃におけるB−Hカーブ(点線)を示すグラフである。
【図5】本発明の磁場解析方法の概略を示すフローチャートである。
【図6】本発明の磁場解析方法によるB−Hカーブの修正方法を説明するための図である。
【図7】本発明の実施例で使用する検証モデルを示す図である。
【図8】(a)は、計算および測定によって得られたフラックス量の温度依存性を示すグラフであり、(b)は、計算および測定によって得られた減磁率の温度依存性を示すグラフである。
【図9】(i)は、磁石中央部における20℃での磁束密度分布を示すグラフであり、(ii)は、磁石中央部における100℃での磁束密度分布を示すグラフである。
【図10】(i)は、磁石表面近傍における20℃での磁束密度分布を示すグラフであり、(ii)は、磁石表面近傍における100℃での磁束密度分布を示すグラフである。
Claims (11)
- 第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップと、
前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップと、
を含む磁場解析方法。 - 前記修正B−Hカーブデータとして、前記第2の温度T2とは異なる温度における修正B−Hカーブデータを算出するステップを含む、請求項1に記載の磁場解析方法。
- 前記修正B−Hカーブデータを計算機のメモリ内に格納するステップを更に含んでいる請求項1または2に記載の磁場解析方法。
- 選択された永久磁石に関する複数の温度におけるB−Hカーブデータを格納するメモリ手段と、演算手段と、を備えた磁場解析装置であって、
前記演算手段は、
前記メモリ手段に格納されている第1の温度T1における前記永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップと、
前記メモリ手段に格納されている前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップと、
を実行する、磁場解析装置。 - 前記演算手段は、前記修正B−Hカーブデータを前記メモリ手段に格納する、請求項1に記載の磁場解析装置。
- コンピュータに対して、
第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出させるステップと、
前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出させるステップと、
を実行させる磁場解析用プログラム。 - コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータとして、前記第2の温度T2とは異なる温度における修正B−Hカーブデータを算出させる、請求項6に記載の磁場解析用プログラム。
- コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータを計算機のメモリ内に格納させるステップを更に実行させる請求項6または7に記載の磁場解析用プログラム。
- 磁場解析用プログラムが、コンピュータに対して、第1の温度T1における永久磁石のB−Hカーブデータに基づいて、前記永久磁石内の複数の部位におけるパーミアンス係数および/または前記パーミアンス係数に依存する数値を算出するステップを実行させた後、
前記第1の温度T1とは異なる第2の温度T2における前記永久磁石のB−Hカーブデータと前記パーミアンス係数または前記数値とに基づいて、前記第2の温度T2で使用した後の永久磁石における修正B−Hカーブデータを、前記複数の部位の各々について算出するステップをコンピュータに実行させる磁場解析用追加モジュールプログラム。 - コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータとして、前記第2の温度T2とは異なる温度における修正B−Hカーブデータを算出させるステップを実行させる、請求項9に記載の磁場解析用追加モジュールプログラム。
- コンピュータに対して、前記修正B−Hカーブデータを計算機のメモリ内に格納するステップを更に実行させる請求項9または10に記載の磁場解析用追加モジュールプログラム。
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