JP4913314B2 - エレベータおよびエレベータのトラクションシーブ - Google Patents

エレベータおよびエレベータのトラクションシーブ Download PDF

Info

Publication number
JP4913314B2
JP4913314B2 JP2002573347A JP2002573347A JP4913314B2 JP 4913314 B2 JP4913314 B2 JP 4913314B2 JP 2002573347 A JP2002573347 A JP 2002573347A JP 2002573347 A JP2002573347 A JP 2002573347A JP 4913314 B2 JP4913314 B2 JP 4913314B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
traction sheave
rope
sheave
elevator
hoisting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002573347A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004523445A (ja
JP2004523445A5 (ja
Inventor
エスコ アウランコ、
ヨルマ ムスタラハティ、
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kone Corp
Original Assignee
Kone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kone Corp filed Critical Kone Corp
Publication of JP2004523445A publication Critical patent/JP2004523445A/ja
Publication of JP2004523445A5 publication Critical patent/JP2004523445A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4913314B2 publication Critical patent/JP4913314B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B7/00Other common features of elevators
    • B66B7/02Guideways; Guides
    • B66B7/04Riding means, e.g. Shoes, Rollers, between car and guiding means, e.g. rails, ropes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B15/00Main component parts of mining-hoist winding devices
    • B66B15/02Rope or cable carriers
    • B66B15/04Friction sheaves; "Koepe" pulleys

Description

詳細な説明
従来のトラクションシーブエレベータの運転は、巻上ロープであると同時に懸垂ロープでもあるスチールロープが金属製のトラクションシーブによって動かされる方式に基づいていて、トラクションシーブはしばしば鋳鉄製であり駆動装置によって駆動される。巻上ロープが動くことによって、巻上ロープに懸垂されているカウンタウェイトおよびエレベータカーが動く。トラクションシーブから巻上ロープへ与えられる駆動力と、制動時におけるトラクションシーブを用いた制動力とは、トラクションシーブとロープとの摩擦によって伝達される。
エレベータ運転の通常の条件下では、使用する金属製トラクションシーブの材料と巻上ロープとの摩擦係数は、トラクションシーブと巻上ロープとの間に作用する適切な把持力を保持するのに、しばしば不十分である。そこでロープによって伝達される摩擦および力は、トラクションシーブの綱溝の形状を加工するか、あるいは例えば綱溝に摩擦係数を増大させる被覆材を設けることによって、増加させることができる。しかし被覆材を設けたトラクションシーブを有するエレベータの場合、例えば火事などの異常事態では、トラクションシーブの表面の被覆材が燃えたり溶けたりして破壊されてしまうことも起こり得る。かかる事態では、トラクションシーブと巻上ロープとの摩擦係数は不十分なものとなり、エレベータ動作は制御不能となってしまう。トラクションシーブと巻上ロープとの間に作用すべき適切な把持力が失われることは、エレベータ運転および安全性の点で問題となる危険な事態である。被覆材が損傷を受けると、エレベータの機能を保持するためのシステムの能力が損なわれ、同時にエレベータの信頼性も、特にエレベータカーとカウンタウェイトとに大きな不均衡が生じた状況下で把持力が減少すると、変化する。かかる状況はエレベータに全く負荷がかかっていないか、あるいは大きな負荷がかかっている場合に生じる。
被覆材が失われたために把持力が減少する問題に対して、1つの方式が米国特許第4465161号の明細書に開示されている。ここで紹介するこの方式は、トラクションシーブの被覆材下に歯形を設けて、トラクションシーブとスチールワイヤロープとの間に、被覆材が破壊された後も良好な把持力を確保するものである。公知技術によって実装されるこのような歯形の問題点は、被覆材が消失すると巻上ロープがトラクションシーブに接触することとなり、これによって巻上ロープおよびその構体に損傷を与えかねないことである。とりわけ、歯形と巻上ロープとが大きな負荷下で接触すると、ロープが損傷を受けかねず、これによりロープが切断されることにもなりかねない。これは重大な安全上のリスクである。巻上ロープが損傷を受けるとエレベータの信頼性も変化し、これによって、とりわけエレベータに大きな負荷がかかっている場合に危険になる。従来技術によってトラクションシーブに実装された被覆材を喪失すると、以下の結果も生じる。すなわち、歯形とスチールワイヤロープとが接触してトラクションシーブおよび巻上ロープの両方が損傷を受けるため、それら両方を交換することがしばしば必要となる。これにより相当に余分なコストがかかる。
本発明は、トラクションシーブの被覆材を喪失し、あるいはそれが損傷を受けたという問題ある事態においても、トラクションシーブが巻上ロープに対して十分な把持力を有するエレベータを提供することを目的とする。本発明はまた、従来技術方式の欠点を除去または回避し、被覆材が失われた後であっても巻上ロープに対する十分な把持力を有し、耐久性があり、ロープに摩耗および損傷を与えないトラクションシーブを提供することを目的とする。本発明はさらに、トラクションシーブ表面の被覆材が失われた後であってもトラクションシーブと巻上ロープとの間の十分な把持力を保証する、新方式のトラクションシーブを開示することを目的とする。本発明はまた、ロープとトラクションシーブとのかみ合い方式を、エレベータシステムに含まれる転向プーリにも応用することを目的とする。
本発明の構成要件については、特許請求の範囲を参照されたい。
本発明のエレベータでは、被覆材を設けたトラクションシーブまたは少なくともその外側リムは、トラクションシーブ表面の被覆材が失われた後にトラクションシーブに巻上ロープを切り込ませる材料で作られている。トラクションシーブは、トラクションシーブ材料にロープを効果的に切り込ませる材料で作られる。このように、巻上ロープがトラクションシーブ材料に切り込むため、トラクションシーブの被覆材が失われたり損傷を受けたりといった異常事態となっても、エレベータは必要な把持力を保持することができる。トラクションシーブおよび巻上ロープは、このように、トラクションシーブ表面の被覆材が失われたという事態となってもトラクションシーブとロープとの間に十分な把持力が得られるように選択された材料のペアを形成する。かかる材料のペアによれば、巻上ロープはトラクションシーブに切り込むため、巻上ロープとトラクションシーブとの間にはエレベータの運転に必要な把持力が生成される。巻上ロープの材料より脆く、巻上ロープをトラクションシーブに切り込ませる材料より脆い材料をトラクションシーブに使用すると、巻上ロープを保護する効果が得られる。巻上ロープ自体が損傷を受けることはまずないため、巻上ロープはその特性を維持しながらトラクションシーブ材料に切り込む。本発明による方式では、巻上ロープは、トラクションシーブの材料に切り込む硬質な細いワイヤで作られていて、これにより巻上ロープとトラクションシーブとの間には十分な把持力が保持される。巻上ロープのワイヤは非常に硬質な材料で作られているため、特に細いスーパーストロングロープでは、例えば軟鋼、アルミニウム、鋳鉄、真鍮または他の材料など、トラクションシーブ材料として妥当なものを用いることによって、トラクションシーブ表面の被覆材が失われた後でも、巻上ロープとトラクションシーブとの間に十分な把持力を生成することが可能である。上述のように巻上ロープをトラクションシーブ自体に切り込み可能とさせるのと同様の方式で巻上ロープを切り込み可能とさせる挿入体を、トラクションシーブの被覆材の下に加えることによっても、トラクションシーブと巻上ロープとの間に十分な把持力を確保することが可能である。この場合は、トラクションシーブと巻上ロープとで、巻上ロープをトラクションシーブ材料に切り込ませる材料のペアを形成する必要はない。その代わりに、加えられた挿入体が、巻上ロープと共同して懸案の材料のペアを形成する。トラクションシーブ表面の摩擦係数を増大させる被覆材を喪失した場合における、トラクションシーブと巻上ロープとの間の十分な把持力は、トラクションシーブ材料中、綱溝の被覆材の下にざらざらした粗い領域を設けることによっても確保可能であり、この領域は巻上ロープと接触すると十分な把持力を生成する。本発明の目的は、トラクションシーブ表面の被覆材が失われ、あるいは損傷を受けるという問題の異常事態となっても本発明によるエレベータを最適な形で長時間運転させるということではなく、本発明による方式によって必要な期間だけエレベータを安全に動作させることである。これはエレベータの安全装置であり、上述の異常事態においてエレベータが確実に一時的に安全な動作を行うよう、設計されている。トラクションシーブの被覆材が失われ、あるいは損傷を受けた場合におけるトラクションシーブと巻上ロープとの間の把持力は、一時的に得られる特性である。つまり、被覆材が損傷を受けた後は、可能な限り早期にエレベータを保守点検する必要がある。本発明によるエレベータまたはトラクションシーブには、トラクションシーブの被覆材が失われ、あるいは損傷を受けたことを示す信号を生成する検出装置を設けてもよい。この検出装置によって、トラクションシーブの被覆材の損傷についての情報が得られる。
本発明を用いることにより、以下の利点が得られる。
− 被覆材を喪失した後でも、エレベータ運転にとって十分な把持力がトラクションシーブと巻上ロープとの間に依然として保持される。
− トラクションシーブと巻上ロープとが接触することによって巻上ロープが損傷を受ける可能性は、従来技術によって行われる方式に比較して、相当に小さくなる。
− 巻上ロープの特性は被覆材を喪失した後も損なわれず、これによって、異常事態となってもエレベータの機能および信頼性は保証される。
− 使用者にとって安全で、綱車、とりわけトラクションシーブの被覆材が失われるという異常事態となってもその機能を維持できるエレベータが実現される。
− 被覆材が失われたためにトラクションシーブの外側リムの材料と巻上ロープとの接触が生じた後は、多くの場合、トラクションシーブを交換しさえすればよく、巻上ロープを交換する必要はない。これによって相当にコストが削減できる。
− ロープ細いワイヤを使用可能であり、さらに細いワイヤほど強度を高くすることができるため、巻上ロープをそれ相応に細くすることができる。これにより、より小さい綱車を使用可能であり、これはまた、少スペース化を実現し、安価なレイアウト方式を可能にする。例えば、直径が8mmより小さく、好ましくは3mm〜5mmである細いスーパーストロングロープを巻上ロープとして用いることができる。
− 巻上ロープとトラクションシーブとの間に必要とされる把持力を実装することは簡単で、利点も多い。
− 被覆材の下にある綱溝の底部には、間に、迅速に作用する安定した把持力を得るための綱溝形状を設けてもよく、これによって、トラクションシーブと巻上ロープとの間に、より安定した把持力が得られる。
− トラクションシーブと巻上ロープとの間の十分な把持力は、トラクションシーブの被覆材の下にある綱溝の底部にざらざらした粗い領域を設けることによっても、実現できる。
− トラクションシーブの外側リムのみを、ロープをトラクションシーブに効果的に切り込ませる材料で作ることも可能である。
− トラクションシーブの被覆材が失われた場合においても、一時的に安全にエレベータ運転が行われる。
以下、本発明を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1はエレベータ構体を表す図である。このエレベータは機械室なしのエレベータとするのが望ましく、駆動装置6はエレベータシャフト内に配置されるが、本発明は機械室を有するエレベータにも適用可能である。エレベータの巻上ロープ3は以下のように走行する。一連のロープの一端は、カウンタウェイトガイドレール11に沿って走行するカウンタウェイト2の走路の上方でシャフト上部に位置する支持体13に固定されている。そこからロープは下降し、カウンタウェイトを懸垂しカウンタウェイト2に回転可能に接続されている転向プーリ9に達し、これら転向プーリ9からロープ3は上昇して駆動装置6のトラクションシーブ7に達し、トラクションシーブに設けられた綱溝に沿って走行する。トラクションシーブ7からロープ3は下降し、カーガイドレール10に沿って走行するエレベータカー1に達し、エレベータカーを一連のロープ上に懸垂するための転向プーリ4を介して、カーの下を通過する。そして最後にエレベータカーから上昇してシャフト上部の支持体14に達し、そこで一連のロープ3の第2の端部は固定される。シャフト上部の支持体13と、トラクションシーブ7と、ロープによってカウンタウェイトを懸垂する転向プーリ9との相互配置により、支持体13からカウンタウェイト2へ達するロープ部分も、カウンタウェイト2からトラクションシーブ7へ到達するロープ部分も、両方ともカウンタウェイト2の走路に対して実質的に平行になるのが好ましい。これと同様に、シャフト上部の支持体14と、トラクションシーブ7と、ロープ上にエレベータカーを懸垂する転向プーリ4との相互配置により、支持体14からエレベータカー1へ到達するロープ部分も、エレベータカー1からトラクションシーブ7へ到達するロープ部分も、実質的にエレベータカー1の走路に対して平行になる方式が好ましい。本方式によれば、これ以上転向プーリを追加してシャフトにおけるロープの走路を定める必要はない。エレベータカー1の重心を通る鉛直中心線に関して実質的に対称的に、エレベータカーを支持する綱車4が取り付けられていれば、ロープ懸垂は実質的に中心方式でエレベータカー1に作用する。
好ましくはエレベータシャフト内に配置された駆動装置6は、平坦な構造を有する。換言すれば、駆動装置はその幅および/または高さに比較して深さが小さく、あるいは、少なくとも駆動装置はエレベータカーとエレベータシャフトの壁との間に収納可能なほどにスリムである。駆動装置は様々な方式で配置してよい。とりわけスリムな駆動装置であれば、まずまず容易にエレベータカーの上方に配置可能である。エレベータシャフト内には、トラクションシーブ7を駆動するモータと、エレベータ制御機器とに電力を供給するのに必要な設備を設置するのが好ましく、モータおよびエレベータ制御機器は両方とも共通の装置パネル8に配置するか、それぞれ別々に設置するか、一部または全体を駆動装置6に統合して設置してもよい。駆動装置はギヤ式またはギヤレス式にしてよい。好ましい方式は、永久磁石モータを有するギヤレス式駆動装置である。駆動装置はエレベータシャフトの壁、天井、ガイドレール、または梁やフレームなどの他の構体に固定してもよい。駆動装置を下方に有するエレベータの場合は、さらに、駆動装置をエレベータシャフトの底部に設置することとしてもよい。図1は経済的な2:1の懸垂比を示すが、本発明は1:1の懸垂比を用いるエレベータに適用することも可能である。換言すれば、巻上ロープが転向プーリを用いることなく直接カウンタウェイトおよびエレベータカーに接続されているエレベータや、あるいは、トラクションシーブエレベータに適した他の何らかの懸垂方式を採用するエレベータに適用することも可能である。
図2は本発明で使用する綱車の部分断面図を示す。綱車の外側リム106の綱溝101は被覆材102によって覆われている。綱車の中心には、綱車を設置する軸受用のスペース103が含まれている。綱車はボルト用の孔105も備えていて、これによって綱車の側面で綱車を巻上装置6中の支持体、例えば回転フランジに固定し、トラクションシーブ7を形成する。その場合、巻上装置以外の軸受は必要とならない。トラクションシーブとして用いられる綱車の材料としては、被覆材102が失われた後、使用される巻上ロープと共同して、巻上ロープ3を綱溝101に切り込ませる材料のペアを形成するものが、選択される。これにより、綱車100の被覆材102が失われた非常事態となっても、確実に綱車100と巻上ロープ3との間に十分な把持力が得られる。この特徴によれば、上述のような事態になっても、エレベータはその機能および運転上の信頼性を保持することができる。トラクションシーブは、トラクションシーブとして使用される綱車100の外側リム106のみを、巻上ロープ3と共同して把持力を増大させる材料のペアを形成する材料で作るという方法で製造してもよい。
図3は、被覆材が失われ、あるいは摩損した後把持力を向上させるように設計された構造を示す、綱溝の断面図である。溝の被覆材202の下にある綱溝の底部201は綱溝形状203を有し、これによってロープは、より効果的に溝に切り込むことができる。被覆材202が消失した後、綱溝形状203またはその等価物によれば、ロープは、より堅固に綱車に切り込み、これによって、巻上ロープ3とトラクションシーブとして用いられる綱車100との間に十分な把持力が確保され、同時に、巻上ロープは接触による損傷から防護される。ロープをより効果的に溝に切り込ませるこの綱溝形状は、アンダーカット溝、V溝、またはこれらに類似した綱溝形状から成ることとしてよい。綱溝底部201の被覆材202の下には、様々な形状の多数の平行な溝を設けてもよく、これによって、被覆材202が失われ把持力が弱まった後も、巻上ロープ3を綱車100に確実に切り込ませる。
図4は、トラクションシーブとして用いられ、綱溝201に被覆材202を有する綱車100を示す。この綱溝では、様々な材料で作られた挿入体204が被覆材の下に埋め込まれていて、これにより切り込み効果を強化している。この方式では、綱車100の表面の被覆材202が失われた場合に、巻上ロープ3は挿入体204の中にまで進入し、巻上ロープ3と綱車100との間に十分な把持力が保持される。挿入体を使用する場合、巻上ロープと綱車100全体の材料との切り込み効果を高める材料のペアを形成することは不要となる。その代わりに、かかる材料のペアを形成する挿入体を加えさえすればよい。使用される挿入体材料は、軟鋼、鋳鉄、真鍮またはその他の金属等、本目的にとって適切な同等の材料としてよい。被覆材202の下の綱溝底部201に加えられた挿入体204は、綱溝の底部201に沿って綱車100全体を一周するチューブまたはハーフチューブとして構成してよい。
少なくともトラクションシーブとして用いられる綱車100の材料は、使用される巻上ロープ3と共同して材料のペアを形成し、この材料のペアにおいてロープ3は綱車100に切り込む。被覆材102が失われた後であって、ロープ3が綱車100への切り込みを開始する前に生じる、綱車100と巻上ロープ3との間の摩擦力の一時的な減少は、綱溝の底部201に作られた様々な形状の溝203によって、回避することが可能である。この方式によれば、迅速に作用する安定した把持力が綱車100と巻上ロープ3との間に得られる。綱溝201に用いられる被覆材料202はゴム、ポリウレタンまたはその他の弾性材料で構成してよい。被覆材202を使用することにより、綱車100と巻上ロープ3との間に大きな摩擦力が得られ、巻上ロープ3を一定の支持力で支持でき、ロープ内部の緊張を減少させることができる。被覆材202が綱車100の表面から消失するという問題のある事態においても、選択された材料のペアと、綱溝の底部201にあり最終的に機能する予備溝203とにより、巻上ロープ3と綱車100との間には、迅速で信頼性のある方式で、十分な摩擦係数が得られる。これにより、問題ある事態におけるエレベータの機能について、エレベータの運転および安全性に関する保証が得られる。細く硬質なスチールワイヤを巻上ロープ3に使用することにより、綱車100は、軟鋼、鋳鉄、アルミニウム、真鍮またはその他の金属材料など、目的に適していて、綱車100の材料として適用可能な特性を有し、巻上ロープ3を切り込ませることが可能な材料で製造可能である。これによって、エレベータの運転にとって十分な把持力を生成し、綱車100の表面の被覆材料202が失われた場合に、巻上ロープを損傷から防護する効果が得られる。トラクションシーブ100と巻上ロープ3との間の十分な把持力は、被覆材202が失われてしまうという異常事態においても、トラクションシーブ表面の材料において、被覆材202の下の綱溝底部201にざらざらした粗い領域を設けることにより、確保可能である。上記ざらざらした粗い領域は、巻上ロープ3と綱車100との間に、エレベータの運転にとって十分な摩擦力を生成する。
以上、本発明を添付図面を参照しながら実施例を用いて説明したが、本発明は、特許請求の範囲に記載の発明思想の範囲内で、他にも様々な実施例を可能とする。巻上ロープとトラクションシーブとが共同して形成する材料のペアによれば、綱車の綱溝における被覆材が失われてしまうという異常事態においても、ロープとトラクションシーブとの間に十分な把持力が生成されることは、上記の発明思想により、明らかである。
本発明によるエレベータを示す図である。 本発明に適用する綱車を示す図である。 本発明によるトラクションシーブの綱溝を示す図である。 本発明によるトラクションシーブの綱溝を示す図である。

Claims (8)

  1. 実質的に円形の断面を有する複数の巻上ロープから成る一連の巻上ロープがカウンタウェイトおよびエレベータカーを懸垂し、綱溝を備えた1つ以上の綱車を有し、該綱車の1つは、摩擦係数を増大させる材料で被覆されたトラクションシーブであり、該トラクションシーブは駆動装置によって駆動されて前記一連の巻上ロープを動かすエレベータにおいて、少なくとも前記トラクションシーブは前記一連の巻上ロープと共同して材料のペアを形成し、該材料のペアによって、前記トラクションシーブの表面の被覆材が失われた後に、前記巻上ロープは前記トラクションシーブに切り込むことを特徴とするエレベータ。
  2. 請求項1に記載のエレベータにおいて、前記綱車の被覆材はゴム、ポリウレタンまたはその他の弾性材料で構成されることを特徴とするエレベータ。
  3. 請求項1または2に記載のエレベータにおいて、使用される前記巻上ロープは、直径が8mmより小さく、好ましくは3mm〜5mmである細いスーパーストロングロープであることを特徴とするエレベータ。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載のエレベータにおいて、前記巻上ロープは、複数のスチールワイヤから撚り合わされた負荷耐久部を有することを特徴とするエレベータ。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載のエレベータにおいて、該エレベータは、前記トラクションシーブの表面の被覆材が失われた異常事態にあっても安全に使用可能であることを特徴とするエレベータ。
  6. 特にスチールワイヤロープ用に設計されたトラクションシーブであって、その外側リムに巻上ロープ用の綱溝を有し、該巻上ロープに対する摩擦力を増大させる被覆材を有するトラクションシーブにおいて、該トラクションシーブに用いられる材料は、少なくとも該トラクションシーブの外側リム上にある前記被覆材の下では、前記巻上ロープをトラクションシーブに切り込ませる材料であり、これにより前記被覆材が失われた後に、前記巻上ロープは前記トラクションシーブに切り込むことを特徴とするトラクションシーブ。
  7. 請求項6に記載のトラクションシーブにおいて、前記トラクションシーブの材料は、軟鋼、アルミニウム、鋳鉄、真鍮または目的に応じた他の材料としてよいことを特徴とするトラクションシーブ。
  8. 特にスチールワイヤロープ用に設計されたトラクションシーブであって、その外側リムに巻上ロープ用の綱溝を有し、該巻上ロープに対する摩擦力を増大させる被覆材を有するトラクションシーブにおいて、該トラクションシーブには該被覆材の下に挿入体が埋め込まれ、該挿入体は前記一連の巻上ロープと共同して材料のペアを形成し、該材料のペアによって、前記トラクションシーブの表面の被覆材が失われた後に、前記巻上ロープは該挿入体に切り込むことができ、これによって、エレベータ運転用の十分な把持力が該挿入体と巻上ロープとの間に確保されることを特徴とするトラクションシーブ。
JP2002573347A 2001-03-19 2002-02-25 エレベータおよびエレベータのトラクションシーブ Expired - Fee Related JP4913314B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI20010555A FI109897B (fi) 2001-03-19 2001-03-19 Hissi ja hissin vetopyörä
FI20010555 2001-03-19
PCT/FI2002/000153 WO2002074677A2 (en) 2001-03-19 2002-02-25 Elevator and traction sheave of an elevator

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2004523445A JP2004523445A (ja) 2004-08-05
JP2004523445A5 JP2004523445A5 (ja) 2011-11-10
JP4913314B2 true JP4913314B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=8560782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002573347A Expired - Fee Related JP4913314B2 (ja) 2001-03-19 2002-02-25 エレベータおよびエレベータのトラクションシーブ

Country Status (10)

Country Link
US (1) US7461721B2 (ja)
EP (1) EP1385770A2 (ja)
JP (1) JP4913314B2 (ja)
KR (1) KR100916769B1 (ja)
CN (1) CN1269718C (ja)
AU (1) AU2002237333A1 (ja)
BR (1) BR0208264B1 (ja)
FI (1) FI109897B (ja)
HK (1) HK1066519A1 (ja)
WO (1) WO2002074677A2 (ja)

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI118732B (fi) 2000-12-08 2008-02-29 Kone Corp Hissi
ATE305896T1 (de) * 2001-01-04 2005-10-15 Wittur Ag Getriebeloser seilaufzug mit doppelt umschlungenen treibscheibenantrieb
DK1397304T3 (da) 2001-06-21 2008-08-04 Kone Corp Elevator
US9573792B2 (en) 2001-06-21 2017-02-21 Kone Corporation Elevator
FI119234B (fi) * 2002-01-09 2008-09-15 Kone Corp Hissi
AU2003223859A1 (en) * 2002-03-08 2003-09-22 Peter Grabner Drive disk for high performance friction pairings
FI119236B (fi) * 2002-06-07 2008-09-15 Kone Corp Päällystetyllä nostoköydellä varustettu hissi
JP4683863B2 (ja) * 2003-06-19 2011-05-18 インベンテイオ・アクテイエンゲゼルシヤフト 可動式牽引手段による負荷輸送用の昇降機
US8172041B2 (en) 2004-06-01 2012-05-08 Toshiba Elevator Kabushiki Kaisha Machine room-less elevator
WO2008112537A2 (en) * 2007-03-15 2008-09-18 Hugh O'donnell Flexible load-bearing member for elevator system
JP5060567B2 (ja) * 2010-01-22 2012-10-31 株式会社日立製作所 エレベーターのロープ巻き掛け方法、及び部材
US8430210B2 (en) * 2011-01-19 2013-04-30 Smart Lifts, Llc System having multiple cabs in an elevator shaft
US8925689B2 (en) 2011-01-19 2015-01-06 Smart Lifts, Llc System having a plurality of elevator cabs and counterweights that move independently in different sections of a hoistway
US9365392B2 (en) 2011-01-19 2016-06-14 Smart Lifts, Llc System having multiple cabs in an elevator shaft and control method thereof
CN102556881A (zh) * 2012-01-18 2012-07-11 兰州富川机电设备有限公司 一种新型曳引机制动装置
JP2015037990A (ja) * 2013-06-14 2015-02-26 東芝エレベータ株式会社 エレベータ装置
CN103771251B (zh) * 2013-12-19 2016-06-08 柳州正菱集团有限公司 便携式机床安装用起吊设备
CN103738827A (zh) * 2013-12-19 2014-04-23 柳州正菱集团有限公司 吊装工具
CN103738828A (zh) * 2013-12-19 2014-04-23 柳州正菱集团有限公司 一种便携式机床安装用起吊设备
US10486942B2 (en) 2014-05-16 2019-11-26 Inventio Ag Elevator installation roller with restraining element
EP3130555B1 (en) * 2015-08-12 2020-11-11 KONE Corporation Rope and rope groove monitoring
WO2017162749A1 (de) 2016-03-23 2017-09-28 Inventio Ag Aufzuganlage mit von einem elektrisch leitfähigen gehäuse teilweise umgebenem tragmittel, insbesondere an einer umlenkrollenanordnung
US10493518B2 (en) 2016-08-30 2019-12-03 Otis Elevator Company Sheave knurling tool and method of operating
US11111108B2 (en) * 2018-05-04 2021-09-07 Otis Elevator Company Coated sheave
US10766746B2 (en) * 2018-08-17 2020-09-08 Otis Elevator Company Friction liner and traction sheave
CN110356910B (zh) * 2019-08-16 2024-03-08 国网江苏省电力有限公司扬州供电分公司 一种集中式布线器
US11511970B2 (en) * 2020-08-01 2022-11-29 Otis Elevator Company High friction and wear resistant elevator sheave liner
CN113102198B (zh) * 2021-03-12 2022-11-25 中国联合工程有限公司 一种用于车辆零部件面漆和套色工艺的组合式烘干系统
CN113844995A (zh) * 2021-09-30 2021-12-28 中国石油大学(华东) 一种钢丝绳啮合传动轮及其制造方法
CN114086789B (zh) * 2021-11-29 2023-02-03 鹏盛建设集团有限公司 一种建筑施工用建筑构件的防坠装置

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3279762A (en) * 1964-03-11 1966-10-18 Otis Elevator Co Noise abating and traction improving elevator sheave
US4030569A (en) * 1975-10-07 1977-06-21 Westinghouse Electric Corporation Traction elevator system having cable groove in drive sheave formed by spaced, elastically deflectable metallic ring members
JPS54104145A (en) * 1978-02-03 1979-08-16 Hitachi Ltd Driving device of elevator
JPS56128387U (ja) * 1980-02-28 1981-09-30
JPS57114061A (en) * 1981-01-07 1982-07-15 Hitachi Ltd Driving sheave
JPS57137285A (en) * 1981-02-17 1982-08-24 Mitsubishi Electric Corp Hoisting device for elevator
JPS59164450A (ja) * 1983-03-04 1984-09-17 Toshiba Corp エレベ−タのトラクシヨンシ−ブ
JPS59102787A (ja) * 1983-11-18 1984-06-13 株式会社東芝 エレベ−タのトラクシヨンシ−ブ
JPS60145170U (ja) * 1984-03-05 1985-09-26 株式会社東芝 エレベ−タのトラクシヨンシ−ブ
JPS61169479A (ja) * 1985-01-23 1986-07-31 三菱電機株式会社 トラクシヨン式エレベ−タ装置
SU1641759A1 (ru) * 1988-03-09 1991-04-15 Научно-производственное объединение по механизации, роботизации труда и совершенствованию ремонтного обеспечения на предприятиях черной металлургии "Черметмеханизация" Направл ющий шкив
JP3603169B2 (ja) * 1995-04-10 2004-12-22 株式会社日立製作所 エレベータ
JPH11325200A (ja) * 1998-05-15 1999-11-26 Kenji Ito ロープ巻掛け伝動装置
US6371448B1 (en) * 1999-10-29 2002-04-16 Inventio Ag Rope drive element for driving synthetic fiber ropes
US6267205B1 (en) * 2000-04-18 2001-07-31 Otis Elevator Company Magnetic guidance for an elevator rope

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004523445A (ja) 2004-08-05
EP1385770A2 (en) 2004-02-04
HK1066519A1 (en) 2005-03-24
US7461721B2 (en) 2008-12-09
FI109897B (fi) 2002-10-31
KR20030081529A (ko) 2003-10-17
BR0208264A (pt) 2004-03-02
CN1518520A (zh) 2004-08-04
WO2002074677A3 (en) 2003-05-30
WO2002074677A2 (en) 2002-09-26
AU2002237333A1 (en) 2002-10-03
US20040065513A1 (en) 2004-04-08
FI20010555A0 (fi) 2001-03-19
KR100916769B1 (ko) 2009-09-14
BR0208264B1 (pt) 2012-06-26
CN1269718C (zh) 2006-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4913314B2 (ja) エレベータおよびエレベータのトラクションシーブ
JP2004523445A5 (ja)
RU2302368C2 (ru) Лифт и канатоведущий шкив лифта
KR20070057959A (ko) 견인 요소로서 평벨트를 포함하는 승강기
CA2500835A1 (en) Traction sheave elevator without counterweight
JP2004525837A (ja) エレベータ巻上ロープの細い高強度ワイヤ
JP2004521050A (ja) エレベータ
JP2005514293A (ja) エレベータ
EP1327599B1 (en) Elevator device
JP2007031149A (ja) エレベータケージを駆動する支持手段を備えた設備および対応する支持手段
RU2317937C2 (ru) Лифт, канатоведущий шкив лифта и покрытие для канатных канавок канатоведущего шкива лифта
JP2001026388A (ja) 自走式エレベータ装置
JPWO2007007400A1 (ja) エレベータ装置
JPH0320624B2 (ja)
JPWO2006038254A1 (ja) エレベータ装置
CN214527507U (zh) 曳引机系统
JP2011026134A (ja) エレベータ装置
JPWO2009147749A1 (ja) エレベータ装置
CN112777448A (zh) 曳引机系统及电梯安装方法
JPS6232218Y2 (ja)
KR100544989B1 (ko) 엘리베이터 장치
CN112830364A (zh) 电梯系统及电梯安装方法
CN114728757A (zh) 电梯的控制装置以及电梯系统
JPH025663B2 (ja)
JP2006027762A (ja) エレベータ用綱車

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061024

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20070123

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20070130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071126

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080116

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080307

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090717

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090723

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110621

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110624

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110721

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110726

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110819

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110824

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20110922

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4913314

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150127

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees