JP4908694B2 - 燃焼診断及びノック制御のためのシステムを有するオートバイ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本出願は、2000年7月20日に出願された「燃焼ノック制御のためのシステムを有するオートバイ」という標題の米国特許出願番号09/619,992号、及び、「燃焼診断用システムを有するオートバイ」という表題の米国特許出願番号の利益を請求する。
【0002】
本発明は、診断システムを備えるオートバイに係り、より詳しくは、燃焼が発生したか否かを決定するため、及び、スパーク生成回路が間欠接続を有するか否かを決定するため、イオン信号を分析する診断システムを備えるオートバイに関する。
【0003】
【従来技術】
理想的には、エンジン燃焼チャンバー内の燃焼は、制御可能な燃焼波に沿ってスパークプラグから燃焼可能な混合物を通って伝播する。燃焼チャンバー内で、局所圧力及び熱の組み合わせが、自発的燃焼に対して要求される不可欠の局所圧力及び熱を超えるとき、ノックが発生する。これは、自発燃焼即ち自動点火が燃焼波の前方にある結果をもたらす。
【0004】
4シリンダーの水冷式自動車エンジンにおいてノックを制御することが知られている。一つの方法は、スパークプラグのスパークギャップに亘ってイオン化を表すイオン信号を得る工程を必要とする。イオン信号を得た後、コントローラは、ノックが燃焼チャンバー内に存在するか否かを検出する。コントローラがノックを検出した場合、該コントローラは、スパーク事象のタイミングを変動させる。しかし、従来技術の2シリンダー空冷式オートバイエンジンは、エンジン内でノックを制御せず、その結果生じたパワー損失を受け入れることを余儀なくされていた。従来技術のオートバイは、必要な制御及びノック制御を実行するため必要とされるパワー処理工程を有していなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
2シリンダー空冷式エンジン(例えば、2シリンダー空冷式オートバイエンジン)の特徴の1つは、エンジンが水冷式エンジン(例えば、水冷式自動車エンジン)より遥かに高温で駆動するということである。これの最も明白な理由は、水冷式エンジンは、熱除去を促進するため冷却液を使用するが、空冷式エンジンは、熱除去のため、ほぼ空気の流れに頼っているということである。この問題は、オートバイが暖かい環境で走行する場合に、一層、度を増して大きくなる。オートバイエンジンの上昇した駆動温度及び吸引空気の上昇した温度は、燃焼チャンバー内で上昇した温度を生じさせ、その結果、オートバイエンジンは、ノックに対して、より敏感に反応する。
【0006】
2シリンダー空冷式オートバイエンジンで持ち上がる第2の問題は、空冷式エンジンは、水冷式エンジンより大きいエンジン温度範囲を有しているということである。即ち、空冷式エンジンは、冷却液体を含まないので、エンジン温度は、水冷式エンジンより大きい温度範囲に亘って変動する。更なる問題として、多数のオートバイエンジンは、ピークパワー即ちピークにおいてスパークタイミングを較正することができない。これらのオートバイエンジンは、ピーク圧力で較正される。該ピーク圧力は、ノックによる損傷無しにエンジンの出力パワーの最大量を達成することができる作動ポイントだからである。上昇した温度で較正を如何に控え目にするかに依存して、ノックが問題となり得る。
【0007】
ノックは、1つのシリンダーが他方のシリンダーの前方に配置されている、2シリンダーVツイン空冷式オートバイエンジンで、より一層、広範囲に現れる。そのようなエンジンでは、典型的に、後部シリンダーは、前部シリンダーより高温で駆動する。後部シリンダーは、前部シリンダーより、受け取る空気の流れが少ないからである。後部シリンダーの上昇した温度は、結果として後部シリンダーを前部シリンダーよりノックに敏感にさせる。このため、2シリンダー空冷式オートバイエンジン、及び、特に2シリンダーVツイン空冷式オートバイエンジンにおいて、ノック制御を実行するためのコントローラを形成することが有効であろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フレームと、該フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、該フレームに取り付けられた2シリンダー式エンジンとを備えるオートバイを提供する。該エンジンは、ハウジングと、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のチャンバー内で各々往復する第1及び第2のピストンと、を有する。オートバイのエンジンは、1つのシリンダーが他方のシリンダーの前方に配置されている、2シリンダーVツイン空冷式エンジンであるのが好ましい。オートバイは、第1の燃焼チャンバーに露出されたスパークギャップを持つスパークプラグを備えるスパーク生成回路を更に備える。スパーク生成回路は、スパーク誘導信号に応答してスパークギャップに亘って流れるスパークを生成する。オートバイは、スパークギャップに亘って生成されたイオン電流を表示するイオン信号を提供するイオン信号検出回路を更に備える。オートバイは、イオン信号検出回路及びスパーク生成回路に電気的に接続された、分析モジュールを更に備える。分析モジュールは、タイミングシーケンスに従ってスパーク誘導信号を生成し、イオン信号生成回路からイオン信号を受け取り、イオン信号内のノック強度を測定し、第1のシリンダーにおけるノックの表示に応答してタイミングシーケンスを修正する。
【0009】
オートバイは、燃料インジェクタ回路を持つ燃料インジェクタを更に備えてもよい。燃料インジェクタは、燃料インジェクタ回路に提供された燃料インジェクタ信号に応答して燃焼チャンバーに所定量の燃料を提供する。燃料インジェクタ回路は、分析モジュールに電気的に接続される。この分析モジュールは、燃料インジェクタ信号を生成し、該燃料インジェクタ信号を、第1のシリンダー内のノックの表示に応答して修正する。
【0010】
オートバイは、第1のスパーク生成回路とほぼ同じ第2のスパーク生成回路と、第2のシリンダーで使用するための第2のイオン信号回路と、を更に備えてもよい。分析モジュールは、第2のイオン信号回路及び第2のスパーク生成回路に電気的に接続され、第2のタイミングシーケンスを修正するため上述したように機能する。第2の回路の設置は、第1及び第2のシリンダーの別々の制御を容易にする。
【0011】
第2の実施形態では、本発明は、スパークプラグを持つスパーク生成回路を備えるオートバイを提供する。スパークプラグは、第1の燃焼チャンバーに露出されたスパークギャップを備える。スパーク生成回路は、スパーク誘導信号に応答して、スパークギャップに亘ってスパークを生成する。オートバイは、スパークギャップに亘って生成されたイオン電流を表示するイオン信号を生成するイオン信号回路を更に備える。オートバイは、イオン信号を受け取り、ノック強度信号を生成する調整チップを更に備える。オートバイは、プロセッサと、所定のタイミングシーケンスでスパーク誘導信号を提供し、ノック強度信号が第1のシリンダー内のノックを表しているか否かを決定し、第1のシリンダー内のノックの表示に応答して該タイミングシーケンスを修正するように該プロセッサを作動させるためのソフトウェアと、を更に備える。
【0012】
本発明は、オートバイの2シリンダーエンジンにおけるスパーク事象を変化させる方法を更に提供する。本方法は、オートバイを用意し、第1のピストンが第1の位置にあるとき、第1のスパークプラグを用いてオートバイの第1の燃焼チャンバーにおいて第1のスパークを生成し、第1のスパークプラグギャップに亘って流れるイオン電流を表示するイオン信号を取得し、該イオン信号が第1のシリンダー内でノックを表示しているか否かを決定し、ピストンが第2の位置にあるとき、第1のスパークプラグを用いて、第1のシリンダーのノックの表示に応答して、第1の燃焼チャンバーに第2のスパークを生成する、各工程を含む。一実施形態では、第2の位置は、第1の位置と異なっている。
【0013】
本発明は、ノックがオートバイエンジンに存在するか否かを決定するためのソフトウェアプログラムを更に提供する。本ソフトウェアプログラムは、第1のシリンダー内の第1のピストンの位置を表示する位置信号を繰り返しサンプリングし、ピストンが第1の位置にあるとき、第1のシリンダー内で第1のスパークを結果的に生成する、第1のスパーク信号を生成し、イオン信号のノック強度部分をサンプリングし、閾値を設定し、サンプリング信号を閾値と比較して、ノックが第1のシリンダー内に存在するか否かを決定し、ピストンが第2の位置にあるとき、第1の燃焼チャンバー内で、及び、前記第1のシリンダー内に存在するノックに応答して、第2のスパークを結果的に生成する、第2のスパーク信号を生成する、各工程によって、ノックを検出する。
【0014】
ノックがオートバイ内に存在するか否かを決定する工程に加えて、イオン信号を、シリンダーのうち1つがスパーク誘導信号に応答して燃焼を生成しなかったか否かを決定するため更に分析してもよい。即ち、マイクロプロセッサが、シリンダーのうち1つに対してスパーク誘導信号を生成するとき、理想的には、各々のスパークプラグが、スパークギャップでスパークを生成し、燃焼が発生する。燃焼の間、ガスがイオン化し、これによってイオン電流を生成する。イオン電流が小さいか又は全く流れない場合、燃焼は適切には発生しない。これは、スパークプラグが正常に作動しない場合、スパークプラグケーブルが外れている場合、燃料システム内にエラーが発生する場合等に起こり得る。そのような事象は、実際にはシリンダー内で少量の燃料の燃焼が起こったとしても、一般に、不燃焼事象と称される。このため、イオン信号は、スパーク誘導信号がスパーク事象で生じたか否かを決定するため、更に分析され得る。
【0015】
従って、別の実施形態では、本発明は、フレームと、該フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、2シリンダーエンジンとを備えるオートバイを更に提供する。該エンジンは、ハウジングと、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のチャンバー内で各々往復運動するため取り付けられた第1及び第2のピストンと、を有する。該オートバイは、更に、第1の燃焼チャンバーに露出されたスパークギャップを持つスパークプラグを備えるスパーク生成回路と、スパークプラグを備え、且つ、スパークギャップに亘って生成されたイオン電流を表示するイオン信号を生成するように作動可能な、イオン検出回路と、イオン検出回路に連結された分析モジュールと、を備える。分析モジュールは、イオン信号を受け取り、該イオン信号を分析して不燃焼事象が第1のシリンダー内に生じたか否かを決定するように作動可能である。
【0016】
本発明は、オートバイの2シリンダーエンジンで不燃焼事象が発生したか否かを決定する方法も提供する。本方法は、オートバイを用意し、スパーク誘導信号をオートバイのスパーク生成回路に入力し、スパーク生成回路の第1のスパークプラグギャップに亘って流れるイオン電流を表示するイオン電流を取得し、スパーク誘導信号をスパーク生成回路に入力したとき、不燃焼事象が発生したか否かを決定するためイオン信号を分析する、各工程を含む。
【0017】
イオン信号は、間欠接続がスパーク生成回路に存在し得るか否かを決定するため、更に分析されてもよい。間欠接続は、不連続的な電流経路を生じさせ、ノック信号で追加のノイズを生成する。例えば、間欠接続は、緩いスパークプラグケーブル、又は、緩いスパークプラグに存在し得る。
【0018】
従って、更に別の実施形態では、本発明は、フレームと、該フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、エンジンとを備えるオートバイを更に提供する。該エンジンは、ハウジングと、第1の燃焼チャンバーを有する第1のシリンダーと、該第1のチャンバー内で往復運動する第1のピストンと、を有する。該車両は、更に、スパークプラグを備えるスパーク生成回路と、スパークギャップに亘って生成されたイオン電流を表示するイオン信号を生成するように作動可能なイオン検出回路と、スパーク生成回路が間欠接続を有しているか否かを決定するため、イオン検出回路に連結された分析モジュールと、を備える。
【0019】
本発明は、車両のスパーク生成回路が間欠接続を有しているか否かを決定する方法も提供する。本方法は、エンジンを有する車両を用意し、第1のスパークプラグを用いてエンジンの燃焼チャンバー内でスパークを生成し、該スパークプラグギャップに亘って流れるイオン電流を表示するイオン信号を取得し、スパーク生成回路が間欠接続を有しているか否かを決定するため、イオン信号を分析する、各工程を含む。
【0020】
本発明の他の特長及び利点は、次の詳細な説明、請求の範囲及び図面を参照するとき、当業者に明らかとなろう。
本発明の実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その用途において次の説明に記載され又は図面に示された構成要素の構成及び配置の詳細に限定されるものではないということが理解されるべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、及び、様々な仕方で実施し即ち実行することができる。また、本文中で使用される表現及び専門用語は、説明の目的のためのものであり、これらに限定されるものではないことが理解さるべきである。「備える」及び「含む」という用語、並びに、その変形語の使用は、その用語の前に記載された事項及びその均等物並びに追加の事項を包含することを意味する。「からなる」及びその変形用語の使用は、その用語の前に記載された事項のみを包含することを意味する。方法即ちプロセスの構成要素を同定するための文字の使用は、単に同定のためだけであり、該構成要素が特定の順序で実行されるべきことを示すことを意味しない。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明を具体化したオートバイ100が図1に示されている。本オートバイは、フレーム105、前車輪110、後車輪115、座席120、燃料タンク125、及び、エンジン130を備える。前車輪110及び後車輪115は、フレームに対して回転し、地面の上方でフレーム105を支持する。エンジン130は、フレーム105に取り付けられ、トランスミッション135及び駆動ベルト(図示せず)により後車輪125を駆動する。座席10及び燃料タンク125もフレーム105に取り付けられる。図1に示されたエンジン130は、第1のシリンダー140及び第2のシリンダー145(例えば、各々、前側シリンダー及び後側シリンダー)を有する、2シリンダー空冷式Vツインエンジンである。
【0022】
図2を参照すると、エンジンは、クランクシャフト150を備え、該クランクシャフトは、該クランクシャフトと共に回転するためこれに取り付けられたクランクギア155を有する。図示されたクランクギア155は、クランクギア155の周辺部の回りに32個の歯を形成するためサイズが定められ且つ間隔を隔てられた歯160を有する。歯のうち2つは取り除かれており、クランクギア155の上に空間を提供する。空間は、インジケータ165として本文中に称される。この点に関し、クランクギア155は、30個の歯160と、2つの追加の歯が取り除かれ即ち形成されていない空間を占めるインジケータ165と、を備える。なお、インジケータ165は、クランクギア、又は、クランクシャフトの特定位置を示すための他の任意の適切な装置における、余分な歯により設けてもよい。
【0023】
第1及び第2のシリンダー140、145は、接続ロッド180を用いてクランクシャフト150に接続された、第1及び第2のピストン170及び175を各々備える。第1及び第2のシリンダー140、145は、第1及び第2の燃焼チャンバー185、190を各々有する。図示されたクランクシャフト150は、単一のクランクピン195を有し、該クランクピンに、両方の接続ロッド180が取り付けられる。クランクシャフト速度センサー196は、好ましくは、クランクギア155の近傍にエンジン130に取り付けられる。クランクシャフト速度センサー196及びクランクシャフトセンサー回路200(図3に概略示される)は、クランクシャフト速度信号を分析モジュール205に提供する。分析モジュール205は、クランクシャフト速度信号から、第1及び第2のシリンダー140、145内の第1及び第2のピストン170、175の位置を決定し、これに対応するクランクシャフト位置信号を出すことができる。
【0024】
例えば、クランクシャフト位置信号に基づいて、プロセッサは、第1のピストン140が上死点にあり、第2のピストン145が他の位置にある状態を判定するため、インジケータ165の位置を検出し、歯160をカウントすることができる。第1及び第2のシリンダー140及び145における第1及び第2のピストン170及び175の位置を決定するための一例としての方法は、2000年7月20日に出願された「エンジン位相を決定するためのシステムを有するオートバイ」という標題の米国特許出願番号09/620,014号で開示されており、その全内容は、これを参照することにより、本願明細書に組み込まれる。勿論、他のセンサー及び/又は方法を、第1及び第2のシリンダー140及び145内に第1及び第2のピストン170及び175の位置を決定するため使用することができる。
【0025】
エンジン130は、第1及び第2のシリンダー140及び145の近傍でエンジンに各々取り付けられた第1及び第2の燃料インジェクタ210及び215を更に備える。第1の燃料インジェクタ210は、信号が燃料インジェクタ210に与えられたとき、第1の吸引バルブ217の近傍で吸引マニホルド216内に燃料を注入する。第1の燃料インジェクタ信号は、第1の燃料インジェクタ回路219(図3)により第1の燃料インジェクタに与えられ、分析モジュール205により生成される。同様に、第2の燃料インジェクタ215は、信号が燃料インジェクタ210に与えられたとき、第2の吸引バルブ218の近傍で吸引マニホルド216内に燃料を注入する。第2の燃料インジェクタ信号は、第2の燃料インジェクタ回路221(図3)に与えられ、分析モジュール205により生成される。第1及び第2のインジェクタ210、215、第1及び第2の燃料インジェクタ回路219、221は周知されているので、本文中では、これ以上詳しくは説明しない。
【0026】
エンジン130は、更に、シリンダー140及び145のための第1及び第2のスパークプラグ220及び225を各々備える。第1及び第2のプラグ220及び225は、第1及び第2のチャンバー185及び190に各々曝された第1及び第2のスパークギャップ230及び235を夫々備える。理想的には、第1のスパーク生成回路は、第1のスパーク誘導信号が分析モジュール205により生成されたことに応答してギャップ230に亘って流れる第1のスパークを引き起こす第1のスパーク信号を形成する。図3に示されたように、スパーク生成回路は、第1のスイッチ240、第1の1次巻線即ちコイル245、第1の2次巻線即ちコイル250及びスパークプラグ220を備える。第1の2次巻線250、第1のスパークプラグ220、及び、第1のスパークプラグケーブル252は、第1の点火用2次回路を形成する。
【0027】
同様に、第2のスパークは、第2のスパーク信号が第2のスパークプラグ225に入力されたとき、第2のスパークギャップ235に亘って形成される。第2のスパーク信号は、第2のスイッチ255、第2の1次巻線即ちコイル260、第2の2次巻線即ちコイル265、及び、スパークプラグ225を備える、第2のスパーク生成回路により形成される。第2の2次巻線265、第2のスパークプラグ225及び第2のスパークプラグケーブル267は、第2の点火用2次回路を形成する。第2のスパークは、第2のスパーク誘導信号が分析モジュール205により生成されたことに応答して形成される。
【0028】
図3を参照すると、オートバイ100は、第1のイオン検出回路を更に備える。第1のイオン検出回路は、第1のスパークプラグ220、第1の2次コイル250、ツェナーダイオードZ1、ダイオードD1、コンデンサC1、C2、及び、抵抗R1、R2を備える、第1のイオン検出回路は、第1のスパークギャップ230に亘って形成されたイオン電流と関係を有するV1で第1のイオン信号を生成する。
【0029】
オートバイ100は、第2のイオン検出回路を更に備える。第2のイオン検出回路は、第2のスパークプラグ225、第2の2次コイル265、ツェナーダイオードZ1、ダイオードD1、コンデンサC1、C2、及び抵抗R1、R2を備える。第2のイオン検出回路は、第2のスパークギャップ235に亘って形成されたイオン電流と関係を有するV1で第2のイオン信号を登録する。
【0030】
オートバイ100は、ノックが第1及び第2のシリンダー内に存在するか否かを決定するための手段と、可能な欠陥状態(例えば、不燃焼事象、間欠接続等)のためのイオン信号を分析する手段と、を更に備える。ノックが存在するか否かを決定する手段及びイオン信号を分析する手段は、積分回路、離散回路、又は、ソフトウェアプログラムを実行するマイクロプロセッサの任意の組み合わせを使用して完全に実施することができる。図3に示されるように、ノックが存在するか否かを決定する手段及びイオン信号を分析する手段は、積分回路及びマイクロプロセッサ275の両方の組み合わせを有する分析モジュール205である。
【0031】
分析モジュール205は、調整チップ270、マイクロプロセッサ275、クロック277、ピーク保持メモリ305、及び、メモリ280を備える。調整チップ270は、ローパスフィルター285、バンドパスフィルター290及び第1の積分器295、及び、第2の積分器297を備える。メモリ280は、ノック検出プログラムを記憶し、ノック強度値を含むデータを記憶するメモリを含む。その上、メモリ280は
、診断プログラムを記憶し、診断欠陥状態を記憶するメモリを含む。マイクロプロセッサ275は、調整チップ270及びクランクシャフトセンサー200からの信号を受け取るアナログ−デジタル(A/D)コンバータ(図示せず)を更に含む。マイクロプロセッサ275は、調整チップ270、第1及び第2のスパーク生成回路、第1及び第2の燃料インジェクタ210及び215への信号を生成するためのデジタル−アナログ(D/A)コンバータを更に備える。その上、マイクロプロセッサ275は、メモリ280から本発明のソフトウェアを受け取り、それに従って、本発明を実行する。
【0032】
オートバイ100は、ユーザに情報(例えば、オートバイ速度、エンジン速度、燃料量、可能性のある故障など)を伝達するためマイクロプロセッサ275に接続された視角ディスプレイ即ちインターフェース268を更に備える。視角ディスプレイ268は、1つ又はそれ以上のゲージ、光、LED及び類似の視角ディスプレイ装置を備えることができる。オートバイ100は、技術者又は整備士が分析モジュール205と相互通信することを可能にする、ターミナル即ち出力ポート269を備える。
【0033】
オートバイ100は、図示しない追加のエンジンセンサーを更に備える。例えば、オートバイは、エンジン温度センサー及び/又はマニホルド空気圧力センサーを備えてもよい。これらのセンサーは周知されているので、本文中ではこれ以上詳しくは説明しない。
【0034】
作動中に、マイクロプロセッサ275は、本発明を実行するためエンジン130と相互連絡するソフトウェアを実行する。本ソフトウェアは、エンジン130内に燃焼を提供するように第1及び第2のスパークプラグ220及び225を別個に制御するため、第1及び第2の燃料インジェクタ210、215を別々に制御するようマイクロプロセッサ275を指令する。しかしながら、各シリンダー140又は145の燃焼が類似しているので、第1のシリンダー140の燃焼を詳しく説明する。
【0035】
本方法を構成する様々な工程を、図4を参照して説明する。工程500では、マイクロプロセッサ275は、変数を初期値へと初期化し、一定値をそれら各々の値に設定する。例えば、ソフトウェアは、スパーク事象が何時発生したかを示すための変数を維持する。スパーク事象の変数を、初期値(例えば、圧縮ストロークの上死点手前5度においてスパークする)へと設定してもよい。他の変数が同様に初期化される。
【0036】
工程505では、マイクロプロセッサ275は、シリンダー140内の第1のピストン170の位置を決定する。好ましくは、マイクロプロセッサ275は、クランクシャフトセンサー196により生成されたクランクシャフト速度信号をサンプリングすることによって第1のピストン位置を決定する。次に、クランクシャフト速度信号は、米国特許出願番号09/620,014号で開示されたように第1のピストン位置を計算するために使用される。この米国特許出願は、これを参照することによって、本願明細書に組み込まれる。勿論、第1のピストン位置を決定するための他の方法を使用することができる。
【0037】
工程507では、マイクロプロセッサ275は、燃焼チャンバー185内にある量の燃料を注入するべきか否かを決定する。燃料の注入は、スパーク事象の前の計算された時間期間で開始する。ピストン170の位置が燃料を注入するため最適な位置の前である場合、ソフトウェアは、工程505に戻る。しかしながら、ピストン170の位置が燃料を注入するため最適な位置か或いはその後である場合、マイクロプロセッサ275は、燃料を注入する(工程508)。注入のための燃料の量は、マイクロプロセッサが変数を初期化したとき(工程500)、又は、工程610(後述する)で計算されたときのいずれかで設定される。燃料を注入する方法は、トータルの燃料の量が適切に注入される限り、既知の任意の方法によりなすことができる。
【0038】
工程509では、マイクロプロセッサ275は、第1のピストン170の位置を再び決定する。第1のピストン170の位置を決定する方法は、工程505に類似している。
【0039】
工程510では、マイクロプロセッサ275は、ドエル工程を開始するか、又は、点火コイル245内にエネルギーを蓄えるか否かを決定する。ドエル事象は、スパーク事象の前の計算された時間期間で開始する。ドエル事象を計算するとき含まれる幾つかのパラメータは、スパーク事象を生じさせるため必要とされるエネルギー量、バッテリーの電圧、エンジン速度及び類似の基準を含む。ピストン170の位置がドエル事象が開始するときの位置の前である場合、マイクロプロセッサ275は、工程509に戻る。しかし、ピストン170の位置が、ドエル事象が開始するときの位置か又はその後の位置である場合、マイクロプロセッサ275は、点火コイル内にエネルギーを蓄えるため移行する(工程515)。
【0040】
工程515では、マイクロプロセッサ275は、ドエル信号をスパーク生成回路の第1のスイッチ240に提供する。ドエル信号を提供することによって、24ボルト電源から1次点火コイル245を通ってグランドへと電流が流れることが可能になる。1次点火コイル245を通って流れる電流は、その結果として、1次点火コイル245内にエネルギーを蓄えさせる。
【0041】
工程520では、マイクロプロセッサ275は、第1のピストン170の位置を再び決定する。第1のピストン170の位置を決定する方法は、工程505と類似している。
【0042】
工程525では、マイクロプロセッサ275は、スパークプラグ220を発火させるべきかを決定する。詳しくは、ソフトウェアは、ピストン170がスパーク事象を発生させるための適切な位置にあるか否かを決定する。スパーク事象の位置は、マイクロプロセッサ275が変数を初期化したとき(工程500)、又は、工程605若しくは607(後述する)で計算されたときのいずれかで設定される。ピストン170の位置がスパーク事象の位置の前にある場合、ソフトウェアは、工程515に戻る。ピストン170の位置がスパーク事象が発生したときの位置(例えば、燃焼ストロークの上死点の前5度)であるか、又は、その後にある場合、マイクロプロセッサ275は工程530に移行する。
【0043】
工程530では、マイクロプロセッサ275は、第1のスイッチ240に信号を送ることを停止する。信号を除去することによって、1次点火コイル245に蓄えられたエネルギーは、2次コイルに移行される。理想的には、エネルギーは、2次コイル250から、スパークプラグケーブル252へ、スパークプラグ220へ、スパークギャップ230を通ってグランドへと流れる電流を形成する。スパークギャップを通って流れる電流は、燃焼を生じさせるスパークを形成する(工程535)。換言すれば、工程530では、マイクロプロセッサ275は、スパーク誘導信号をスパーク生成回路に提供し、その結果、シリンダー140内で燃焼を生じさせる。
【0044】
スパーク事象の発生(工程535)の後、ピストン170は、シリンダー140内で移動し続ける。その結果生じるスパーク事象(工程535)及びピストン170の連続的な移動は、燃焼チャンバー85内で増加した圧力を生じさせる。増加した圧力は、シリンダー140内のガスをイオン化する(工程540)。図3を参照すると、イオン即ち負電荷は、スパークギャップ230から、2次コイル250、コンデンサC1、抵抗TR1を通り、更に抵抗R2及びコンデンサC2の並列接続経路を通って流れるイオン電流を生じさせる。ツェナーダイオードZ1は、スパークギャップ230に亘るイオン電流を80ボルトの直流(DC)信号でバイアスする。コンデンサC1は、この80ボルトのバイアス電圧を蓄える。抵抗R1、R2及びコンデンサC2は、電圧分割手段及びフィルターを形成し、その結果、イオン信号がV1の電圧点で形成される。イオン信号V1は、スパークギャップに亘って形成されたイオン電流(工程545)に対応する。イオン信号は、分析のため分析モジュール205に提供される。
【0045】
調整チップ270は、イオン検出回路から信号を受け取り、診断信号、ノック強度信号及びピークホールド信号を形成するため、該イオン信号を調整する。工程550では、調整チップ270は、高周波数のノイズを除去するため該イオン信号をローパスフィルター285に入力する。その結果生じた信号は、燃焼分析窓に亘って第2の積分器297により積分され、診断信号を生成する。診断信号は、マイクロプロセッサ275に提供される(工程555)。マイクロプロセッサ275は、ソフトウェアのノック制御部分を可能化するか否かを決定する(工程560)。
【0046】
工程560は、図5でより詳しく示されている。工程700では、本ソフトウェアは、(例えば、クランクシャフト速度センサー196から)現在のエンジン駆動速度を計算し、該現在のエンジン駆動速度を最小ノックRPM較正値と比較する。ノックRPM較正値は、プログラムのノック制御部分を実行するため必要とされる最小RPM値である。現在のエンジン駆動速度がノックRPM較正値より大きい場合、ソフトウェアは、工程705に移行する。しかし、計算されたRPM値が最小のノックRPM較正値より小さいか、或いは、等しい場合、ソフトウェアは工程607に移行する。
【0047】
工程705では、ソフトウェアは、負荷、即ち、エンジン130が車輪115を駆動することを制限する力の量を表すエンジン負荷値を、(例えば、マニホルド空気圧力センサーから)計算する。ソフトウェアは、エンジン負荷値を最小ノックエンジン負荷較正値と比較する。このノックエンジン負荷較正値は、プログラムのノック制御部分を実行するため必要とされる最小負荷値である。エンジン負荷値がノックエンジン負荷較正値より大きい場合、ソフトウェアは工程710に移行する。しかし、エンジン負荷値がノック負荷較正値より小さいか或いは等しい場合、ソフトウェアは工程607に移行する。
【0048】
工程720では、マイクロプロセッサ275は、エンジン温度値を、(例えば、エンジン温度センサ−から)取得し、該エンジン温度値を最小ノックエンジン温度較正値と比較する。このノックエンジン温度較正値は、プログラムのノック制御部分を実行するため必要とされる最小のエンジン温度である。エンジン温度値がノック較正エンジン温度値より大きい場合、ソフトウェアは工程715に移行する。しかし、エンジン温度値がノック較正エンジン温度値より小さいか或いは等しい場合、ソフトウェアは工程607に移行する。
【0049】
工程715では、マイクロプロセッサ275は、不燃焼診断フォールト即ちコードが存在するか否かを決定するため診断信号を分析する。本ソフトウェアは、診断信号から、燃焼事象が生じたか否かを決定する。ソフトウェアが燃焼事象が発生していないと決定した場合、該ソフトウェアは、ノック制御を実行せず、工程607に移行する。しかし、診断フォールトが存在していない場合、ソフトウェアは、工程565に移行し、該ソフトウェアのノック制御部分を可能化する。十分に不燃焼事象が発生した場合、該ソフトウェアは、不燃焼診断コードを生成し、ノック制御を不能化する。不燃焼診断コードを生成する1つの方法が図7に示されている。
【0050】
工程850では、診断信号がマイクロプロセッサ275に提供され、該マイクロプロセッサ275が診断信号をサンプリングする。マイクロプロセッサは、第1及び第2のシリンダー140、145の両方でイオン電流を分析するが、以下では、第1のシリンダー140のみを詳細に説明する。
【0051】
工程855では、ソフトウェアは現在のエンジン駆動速度(RPM)を(例えばクランクシャフト速度センサー196から)計算し、該現在のエンジン駆動速度を、最小不燃焼RPM較正値と比較する。本ソフトウェアは、工程700から以前に計算された速度を使用してもよく、或いは、新しい速度を計算してもよい。不燃焼RPM較正値は、プログラムの燃焼分析部分を実行するため必要とされる最小RPM値である。現在のエンジン駆動速度が最小燃焼較正値(例えば、2000RPM)より大きい場合、ソフトウェアは、工程860に移行する。しかし、計算されたRPM値が不燃焼RPM較正値より小さいか、或いは、等しい場合、ソフトウェアは、工程715に戻る。
【0052】
工程860では、本ソフトウェアは、負荷、即ち、エンジン130が車輪115を駆動することを制限する力の量を表すエンジン負荷値を、(例えば、マニホルド空気圧力センサーから)計算する。ソフトウェアは、工程705から以前に計算されたエンジン負荷を使用してもよく、或いは、新しいエンジン負荷を計算してもよい。ソフトウェアは、エンジン負荷値を最小不燃焼エンジン負荷較正値(例えば54.9kPa)と比較する。マニホルド空気圧力が非常に低い場合、マニホルド圧力は、シリンダー内の流体を適切に分散させるほどには大きくない。不燃焼エンジン負荷較正値は、プログラムの燃焼分析部分を実行するため必要とされる最小負荷値である。エンジン負荷値が不燃焼エンジン負荷較正値より大きい場合、ソフトウェアは工程865に移行する。しかし、エンジン負荷値が不燃焼エンジン負荷較正値より小さいか或いは等しい場合、ソフトウェアは工程715に戻る。
【0053】
工程865では、ソフトウェアは、燃料ベースパルス幅が最小燃料ベースパルス幅較正値より大きいか否かを決定する。燃料ベースパルス幅は、第1の燃焼チャンバー145に配給される燃料の量に比例する。燃料の量が(例えば低い駆動速度に起因して)低い場合、不燃焼分析用の要求に合致するのに十分な燃焼を合致させることができない。燃料ベースパルス幅が燃料ベースパルス幅較正値より大きい場合、ソフトウェアは工程870に移行する。しかし、燃料ベースパルス幅が、燃料ベースパルス幅較正値より小さいか或いは等しい場合、ソフトウェアは工程715に戻る。
【0054】
工程870では、ソフトウェアは、「発火スキップ(skip fire)」が発生したか否かを決定する。幾つかの条件(例えば、エンジンが非常に高温である条件)の下では、マイクロプロセッサ275は、発火即ちスパーク条件を意図的にスキップさせることができる。ソフトウェアは、この条件のための信号を登録しない。発火スキップが生じなかった場合、ソフトウェアは、工程875に移行する。しかし、発火スキップが発生した場合、ソフトウェアは工程715に戻る。工程855〜870は特定の順序で説明されたが、工程855〜870の順序は、変更することができる。更に加えて、他の可能化条件を使用してもよく、全ての条件を必要とするわけではない。
【0055】
ソフトウェアは、燃焼事象が発生したか否かを決定するため、取得された診断信号を分析する(工程875)。この分析のため、ソフトウェアは、燃焼分析窓に対する診断信号電圧が診断較正値より小さいか否かを決定する。例えば、サンプリングされた診断電圧が、0VDC及び5VDCの間にあり得、診断較正値は150mVDCであり得る。診断較正値は、製造者が可能となる不燃焼事象を如何に細心の注意を払って登録したいかに依存して変わる。燃焼分析窓の端部において、積分された診断電圧が診断較正値より小さい場合(工程890)、ソフトウェアは、「不燃焼事象」が発生したと決定する。不燃焼事象が発生した場合、ソフトウェアは、不燃焼事象カウンターをインクリメントし(工程895)し、工程900に移行する。そうでない場合、工程905では、ソフトウェアは、不燃焼事象カウンターを(ゼロより大きい場合に)デクリメントし、工程910に移行する。
【0056】
工程900では、ソフトウェアは、不燃焼事象カウンターが不燃焼パラメータより大きいか否かを決定する。燃焼事象カウンターが不燃焼パラメータより大きい場合、ソフトウェアは、不燃焼コードを連係するシリンダーが真であるとして設定する(工程905)。更に加えて、ソフトウェアは、ソフトウェアのノック制御部分を不能化し、表示ライト268を点灯し、オートバイ100に修繕が必要であることをオペレータに知らせる。専門技術者は、オートバイを修繕するとき、ターミナル269を介してマイクロプロセッサ275と交信することができる。技術者は、チャンバーの1つが燃焼を生成しないことを技術者に知らせるコードを引き出す。このコードに基づいて、技術者は、特定のエンジン問題を調査する(例えば、スパークプラグが正しく機能しない、スパークプラグケーブルが外れている、エラーが燃料システムで発生しているなど)。エンジンを修繕するとき、技術者は、カウンター及びコードをリセットすることができる。
【0057】
ソフトウェアは、不燃焼カウンターを連続的に分析することによってチャンバー内で燃焼を見続けることができる。事象数が不燃焼パラメータ以下に減少した場合(工程900)、ソフトウェアは、現在の診断コードをクリアし、ノック制御を可能化する(工程912及び915)。
【0058】
図4cに戻って参照すると、工程565では、マイクロプロセッサ275は、ローパスフィルター285のゲインを設定するための調整チップ270にゲイン制御信号を提供する。ゲイン制御信号は、背景のノイズを設定し、部分的に、診断信号に基づいている。ソフトウェアが、診断信号が予測された電圧範囲に適切に存在しないと決定した場合、マイクロプロセッサ275は、これに従ってゲイン制御信号を設定する。更に加えて、工程565では、ソフトウェアはノック窓を調整チップ270に提供する。ノック窓は、ソフトウェアプログラムにより計算され、RPM、エンジン負荷、及び、スパークタイミングを含む多数の変数に基づいている。ノック窓は積分器295に提供され、積分値(即ち、後述するノック強度値)を得るため積分器により使用される窓である。ゲイン制御信号及びノック強度信号は、ソフトウェアプログラムの実施を通して調整チップ270に連続的に提供することができることを理解するべきである。
【0059】
工程575(図4d)では、調整チップ270は、ローパスフィルター285から生じた信号をバンドパスフィルター290に入力する。バンドパスフィルター290は、ある周波数範囲内にある周波数を有するバンドパス信号を通過させる。この周波数範囲は、イオン信号のノック部分の予測されたノック周波数である。例えば、図6aは、高いノックを有するノック部分を含む第1のイオン信号800を示す。第1のイオン信号800は、ローパスフィルター285及びバンドパスフィルター290に入力された後、その結果として、(図6bに示されるように)第1のバンドパス信号805となる。図6cは、ほとんどか或いは全くノックが存在しないノック部分を有する第2のイオン信号810を示す。第1のイオン信号810は、ローパスフィルター285及びバンドパスフィルター290に入力された後、その結果として、(図6dに示されるように)第2のバンドパス信号815となる。図6a乃至図6dから理解することができるように、結果として生じたバンドパス信号805及び815は、イオン信号無しにノックの量に依存して変化する。
【0060】
図4dに戻って参照すると、工程580では、結果として生じたバンドパス信号はピークホールド検出器305に提供される。ピークホールド検出器305は、ピークノック強度値を得る。ピークノック強度値は、マイクロプロセッサ275に提供され、イオン信号がノイズスパイク(後述する)を含んでいるか否かを決定するためマイクロプロセッサ275により使用される。ノイズスパイクが存在する場合、ノイズスパイクの原因は、スパーク生成回路の間欠接続(例えば、緩いスパークプラグケーブルなど)に起因し得る。
【0061】
工程585では、バンドパスフィルター290から生じた信号は、積分器295に入力される。積分器295は、ノック窓に亘って、入力された信号のエネルギーを積分し、その結果、ノック強度値を有するノック強度信号を生じさせる。ノック強度値は、イオン信号内のノックエネルギー量を表している。図6a及び6bに示された例に関して、ノック窓は、上死点の後、5度及び15度の間にある。
【0062】
工程590(図4d)では、ソフトウェアは、ピーク無視閾値を計算する。該ピーク無視閾値は、所定値であってもよく、或いは、エンジン速度(RPM)及び以前のスパーク事象の平均ノック強度の関数として計算された値であってもよい。次に、ソフトウェアは、ピークノック強度及びノック強度値の比率を、ピーク無視閾値と比較する(工程590)。ソフトウェアが当該比率がピーク無視閾値より大きいと決定した場合、イオン信号はノイズスパイクを含むとみなされ、マイクロプロセッサ275は、現在のスパーク事象に対してノック強度を記録しない(即ち、工程607に移行する)。マイクロプロセッサ275が、当該比率がピーク無視閾値より小さいか、或いは、等しいと決定した場合、ソフトウェアは、イオン信号がノイズスパイクを含んでいないと決定し、工程595に移行する。
【0063】
更に加えて、ソフトウェアは、ノイズスパイクが間欠接続(例えば、緩いスパークプラグ又は緩いスパークプラグケーブル)に起因しているか否かを決定することができる。イオン信号のノイズスパイクが間欠接続を示しているか否かを決定するための方法が、図8に示されている。
【0064】
図8に示されるように、工程925では、ソフトウェアはノック制御が現在において可能化されているか否かを決定する。ノック制御が可能化されている場合、ソフトウェアは工程930に移行する。しかし、ノック制御が可能化されていない場合、受信されたノック信号は、真のノック信号を適切には示していない可能性があり、工程590に戻る。
【0065】
工程930では、ソフトウェアは、現在のエンジン駆動速度(RPM)を、(例えば、クランクシャフト速度センサー196から)計算し、該現在のエンジン駆動速度を、最小間欠接続RPM較正値と比較する。ソフトウェアは、工程700又は855から以前に計算された速度を使用してもよく、或いは、新しい速度を計算してもよい。間欠接続RPM較正値は、プログラムの間欠接続分析部分を実行するため必要となる最小RPM値である。現在のエンジン駆動速度が間欠接続較正値(例えば、2000RPM)より大きい場合、ソフトウェアは、工程935に移行する。しかし、計算されたRPM値は、間欠接続RPM較正値より小さいか、或いは、等しい場合、ソフトウェアは、工程590に戻る。
【0066】
工程935では、ソフトウェアは、負荷、即ち、エンジン130が車輪115を駆動することを制限する力の量を表すエンジン負荷値を、(例えば、マニホルド空気圧力センサーから)計算する。ソフトウェアは、工程705又は860から以前に計算された速度を使用してもよく、或いは、新しい速度を計算してもよい。ソフトウェアは、エンジン負荷値を最小間欠接続エンジン負荷較正値と比較する。マニホルド空気圧力が非常に低い場合、マニホルド圧力は、シリンダー内の流体を適切に分散させるのに十分なほど大きくはない。この間欠接続エンジン負荷較正値は、プログラムの間欠接続分析部分を実行するため必要とされる最小負荷値である。エンジン負荷値が間欠接続エンジン負荷較正値より大きい場合、ソフトウェアは工程940に移行する。しかし、エンジン負荷値が最小負荷較正値より小さいか或いは等しい場合、ソフトウェアは工程590に移行する。
【0067】
工程940では、ソフトウェアは、「発火スキップ」が発生したか否かを決定する。幾つかの条件(エンジンが高温過ぎる)の下では、マイクロプロセッサ275は、意図的に発火即ちスパーク条件をスキップさせる。ソフトウェアは、この条件のための信号を登録しない。発火スキップが発生しなかった場合、ソフトウェアは工程945に移行する。しかし、発火スキップが発生した場合、ソフトウェアは工程590に移行する。工程930、935及び940は特定の順序で説明されたが、工程930、935及び940の順序は、変更することができる。更に加えて、他の可能化条件を使用してもよく、全ての工程930、935及び940を必要とするわけではない。
【0068】
ソフトウェアは、間欠接続が、スパーク生成回路に存在するか否かを決定する。間欠接続は、通常、燃焼事象を生じさせるが、間欠的即ち緩い接続に起因して、燃焼は、完全燃焼とはならない。これは、ノック信号内に、ノイズを示すノックより大きいノイズ「スパイク」を生じさせる。接続が間欠的であるので、その結果生じる間欠接続ノイズスパイクは、チャンバー用のあらゆる燃焼事象の間に発生し得ない。このため、説明される実施形態に対しては、ソフトウェアは、可能化条件が合致されるところの連続事象nを分析し(例えば、n=100)、燃焼事象の(m)(例えば、m=30)が、間欠接続を示すノイズスパイクを生じさせる。(n)及び(m)の値は、使用されるエンジン及び製造者の許容レベルに応じて変動し得る。
【0069】
一つの特定の例としての方法のために、工程945では、ソフトウェアは、テストサイクルのカウンターを増加させる。工程950では、ソフトウェアは、ノック窓に対するピークノック強度電圧が、間欠接続を示す最小のピークノック強度較正値より大きいか否かを決定する。例えば、ピークノック強度信号が、ゼロ及び5Vd.c(VDC)の間にある場合、間欠接続を示す最小ピークノック強度較正値は、VDCであり得る。ノック窓に対するピークノック強度電圧がピークノック強度較正値より大きい場合、ソフトウェアは事象カウンター(工程960)をインクリメントする。
【0070】
工程965では、ソフトウェアは、テストサイクルカウンターがテストの完了を示す(n)に等しいか否かを決定する。テストサイクルカウンターが(n)に等しい場合、ソフトウェアは工程970に移行する。しかし、テストサイクルカウンターが(n)より小さい場合、ソフトウェアは、工程595に移行する。
【0071】
工程970では、ソフトウェアは、事象カウンターが、間欠接続を示す(m)と等しいか、或いは、それより大きいか否かを決定する。事象数が(m)より小さい場合、ソフトウェアは、スパーク生成回路が間欠接続を有していないと決定し、両方のカウンターをリセットする(工程975)。事象数が(m)と等しいか、或いは、それより大きい場合、ソフトウェアは、スパーク生成回路が間欠接続を有していると決定する。ソフトウェアは、両方のシリンダーに対してノック制御を不能化し(工程980)、間欠接続コードを可能化する。ソフトウェアは、間欠フォールトが検出されたとき適切なノック検出が可能にされていないので、両方のシリンダーに対してノック制御を不能化する。
【0072】
更に加えて、表示ライト268を点灯して、オートバイ100が修繕されることを必要としていることを知らせてもよい。技術者は、オートバイ100を修繕しているときターミナル269を介してマイクロプロセッサ275と交信してもよい。技術者は、スパーク生成回路の1つが間欠接続を有していることを技術者に知らせるコードを引き出す。このコードに基づいて、技術者は、特定のエンジン問題を調査することができる(例えば、スパークプラグ、スパークプラグケーブルが緩い、スパークプラグターミナルが曲がっているなど)。
【0073】
図4dに戻って参照すると、工程595では、ソフトウェアは、ノック強度値をノック閾値と比較する。ノック閾値は、所定の定数とすることができ、或いは、各スパーク事象に対して連続的に計算された値とすることができる。例えば、ノック閾値は、以前に記録されたノック強度値の駆動平均及びエンジン速度(RPM)の関数とすることができる。ノック強度値がノック閾値より大きい場合(工程600)、ソフトウェアは、ノックが存在すると決定する。これとは反対に、ノック強度値がノック閾値と等しいか或いはこれより小さい場合(工程600)、マイクロプロセッサはノックが存在しないと決定する。勿論、マイクロプロセッサがノック値のヒストリーを記録した場合、マイクロプロセッサは、ノックが存在すると決定する前に、多種多様の「ノックコンファーメーション」を要求することができる。多種多様なノックコンファーメーションを要求することによって、ソフトウェアは、燃焼変動に起因する、時折の不測のスパイクに備える。
【0074】
工程605では(図4e)、ノックが存在する場合、ソフトウェアは、次のスパーク事象のためのピストン位置を計算する。次の新しいスパーク事象位置を、様々に異なる方法によって計算することができる。一つの方法は、マイクロプロセッサを、所定数度だけ、事象を遅らせる。第2のより好ましい方法は、マイクロプロセッサを、所定でない数の度だけ、スパーク事象を遅らせる。第2の方法に対しては、ソフトウェアは、新しいスパーク事象位置を、変数の1つが閾値より大きいノック量である状態で計算することができる。例えば、ノック値が(x1)だけ閾値より大きい場合、スパーク事象を、2度だけ遅らせることができる。その代わりに、ノック値が(x2)だけ閾値より大きい場合、スパーク事象を、4度だけ遅らせることができる。更に、ソフトウェアは、新しいスパーク事象においてタイミングを決定するための方程式を、変数の1つが、ノック値及び閾値の間の差である状態で、使用することができる。
【0075】
更に加えて、ソフトウェアは、ノックが完了するまで、或いは、スパーク事象位置が最大スパーク事象位置となるまで、スパーク事象を遅らせ続ける。ソフトウェアがノックが存在しないと決定した場合、ソフトウェアは、スパーク事象位置を、その元のスパーク事象位置にゆっくりと戻す(工程607)。なお、一旦ノックが終わると、ソフトウェアは、スパーク事象位置を、その元のスパーク事象位置に急激に戻すことができる(工程607)。スパーク事象をその基の位置に可能な限り迅速に戻すための理由は、スパーク事象を遅らせることはエンジンにパワー損失を引き起こすからである。スパーク事象を通常位置に戻すことによって、エンジンは、当該エンジン速度に対してその最大量のパワーを出力することができる。
【0076】
工程610では、ソフトウェアは、次のスパーク事象に対する燃料量を計算する。スパーク事象位置が、最大スパーク事象位置にある場合、次のスパーク事象のための燃料量が増加される。燃料量を増加させることは、典型的に、燃料リッチ化と称される。より多くの燃料を燃焼チャンバー185に追加することによって、余剰の燃料が、完全に燃焼せず、燃焼チャンバー185からの熱が、不燃焼された燃料に転移される。余剰燃料が排気されるとき、チャンバー185内の熱の一部分が燃料と共に排気される。これは、より低温で駆動するチャンバー195を生じさせ、その結果、シリンダー140内のノックに対する敏感性を減少させる。更に加えて、余剰燃料を追加することは、エンジン内で、遅らせられたスパークにより増加された排気温度を低下させる。新しいスパーク事象位置を計算することと同様に、新しい燃料量を、所定量とすることができ、或いは、ソフトウェアにより計算することができる。勿論、燃料量は、スパーク事象位置が最大スパーク事象位置にあった後に変化するのが好ましいが、ソフトウェアは、スパーク事象タイミング及びこれと同時に燃料量を変化させることができる。
【0077】
工程610では、ソフトウェアは、工程505に戻り、次の燃焼事象を初期化する。勿論、ソフトウェアは、図示しない燃焼プロセスに標準の追加の工程を実行する(例えば、燃焼チャンバーを排気する)。
【0078】
上述したことから理解できるように、本発明は、燃焼ノック制御用システムを有するオートバイを提供する。本発明の様々な特徴及び利点は、請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明を具体化したオートバイの斜視図である。
【図2】図2は、図1に示されたオートバイのエンジンの一部分の概略表現図である。
【図3】図3は、図1に示されたオートバイの制御回路の概略表現図である。
【図4】図4は、シリンダー内のスパーク事象を生成する工程、及び、シリンダー内のイオン信号を分析する工程を含む方法の一実施形態を実行するフローチャートである。
【図5】図5は、ノック制御ロジックを可能にする作用を実行するフローチャートである。
【図6】図6a〜6dは、サンプル電圧、対、イオン信号、及び、バンドパス信号のクランク角度のグラフである。
【図7】図7は、不燃焼診断フォールトを生成する方法の一実施形態を実行するフローチャートである。
【図8】図8は、スパーク生成回路が間欠接続を備えるか否かを決定するためイオン信号を分析する方法の一実施形態を実行するフローチャートである。
Claims (15)
- オートバイであって、
フレームと、
前記フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、
前記フレームに取り付けられた2シリンダー空冷式Vツインエンジンであって、該エンジンは、ハウジングと、該ハウジング内で回転するように取り付けられたクランクシャフトと、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のシリンダー内で各々往復する第1及び第2のピストンと、を有し、前記第1のシリンダーは前記第2のシリンダーの後方に配置されており、前記第1のシリンダーが第2のシリンダーに比較してよりノックに敏感である前記2シリンダー空冷式Vツインエンジンと、
前記第1の燃焼チャンバーに露出された第1のスパークギャップを持つ第1のスパークプラグを備え、且つ、第1のスパーク信号に応答して前記第1のスパークギャップに亘ってスパークを生成する、第1のスパーク生成回路と、
前記第1のスパークギャップに亘って生成された第1のイオン電流を表示する第1のイオン信号を生成する、第1のイオン検出回路と、
前記第1のイオン検出回路及び前記第1のスパーク生成回路に電気的に接続された分析モジュールであって、該分析モジュールは、第1のタイミングシーケンスに従って前記第1のスパーク信号を生成し、前記第1のイオン信号生成回路から前記第1のイオン信号を受け取り、該第1のイオン信号内の第1のノック強度を測定し、前記第1のシリンダー内のノックの表示に応答して前記第1のタイミングシーケンスを修正する、前記分析モジュールと、
前記第2の燃焼チャンバーに露出された第2のスパークギャップを持つ第2のスパークプラグを備える第2のスパーク生成回路であって、該第2のスパークプラグは、第2のスパーク信号に応答して前記第2のスパークギャップに亘ってスパークを生成する、前記第2のスパーク生成回路と、
前記第2のスパークギャップに亘って生成された第2のイオン電流を表示する第2のイオン信号を提供する第2のイオン検出回路と、
を更に含み、
前記分析モジュールは、前記第2のイオン検出回路及び前記第2のスパーク生成回路に電気的に接続され、該分析モジュールは、第2のタイミングシーケンスに従って前記第2のスパーク生成回路に第2のスパーク信号を生成出力し、該第2のイオン検出回路から前記第2のイオン信号を受け取り、該第2のイオン信号内の第2のノック強度を測定し、前記第2のシリンダー内のノックの表示に応じて前記第2のタイミングシーケンスを修正し、
これにより、第1及び第2のシリンダーにおけるノック制御を各々独立して実行することを特徴とするオートバイ。 - 第1の燃料インジェクタ回路を備える第1の燃料インジェクタであって、該第1の燃料インジェクタ回路に提供される第1の燃料インジェクタ信号に応答して前記第1の燃焼チャンバーに所定量の燃料を注入する、前記第1の燃料インジェクタを更に含み、
前記分析モジュールは、前記第1の燃料インジェクタ回路に電気的に接続されており、該分析モジュールは、前記第1の燃料インジェクタ信号を生成し、該第1の燃料インジェクタ信号を、前記第1のシリンダー内のノック表示に応答して修正する、請求項1に記載のオートバイ。 - 前記第1のイオン検出回路は、回路内に接続され、且つ、前記分析モジュールに電気的に接続された端部を有する抵抗器を含み、該抵抗器の該端部は電位を有し、前記第1のイオン信号が該電位で表される、請求項1に記載のオートバイ。
- 前記分析モジュールは、
前記第1のイオン信号生成回路から前記第1のイオン信号を受け取り、第1のローパス信号を通過させる、ローパスフィルターと、
周波数窓を有するバンドパスフィルターであって、該バンドパスフィルターは、前記第1のローパス信号を受け取り、該周波数窓内にある第1のバンドパス信号を通過させる、前記バンドパスフィルターと、
前記第1のバンドパス信号を受け取り、該第1のバンドパス信号内のエネルギー量を表示する第1の積分信号を提供する、積分器と、
を含む、請求項1に記載のオートバイ。 - 前記分析モジュールは、
前記積分器に電気的に接続されたマイクロプロセッサであって、該マイクロプロセッサは、前記積分信号を受け取り、該積分信号が前記第1のシリンダー内にノックが存在することを表すか否かを決定するためソフトウェアプログラムを実行する、前記マイクロプロセッサを更に含む、請求項4に記載のオートバイ。 - オートバイであって、
フレームと、
前記フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、
前記フレームに取り付けられた2シリンダー空冷式Vツインエンジンであって、該エンジンは、ハウジングと、該ハウジング内で回転するように取り付けられたクランクシャフトと、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のチャンバー内で各々往復する第1及び第2のピストンと、を有し、前記第1のシリンダーは前記第2のシリンダーの後方に配置されており、前記第1のシリンダーが第2のシリンダーに比較してよりノックに敏感である前記2シリンダー空冷式Vツインエンジンと、
前記第1及び第2の燃焼チャンバーに露出された第1及び第2のスパークギャップを持つ第1及び第2のスパークプラグをそれぞれ備え、且つ、第1及び第2のスパーク信号に応答して該第1及び第2のスパークギャップに亘ってスパークを生成する、第1及び第2のスパーク生成回路と、
前記第1及び第2のスパークギャップに亘って生成された第1及び第2のイオン電流を表示する第1及び第2のイオン信号を生成する、第1及び第2のイオン検出回路と、
前記第1及び第2のイオン信号を受け取り、第1及び第2のノック強度信号を生成する調整チップと、
プロセッサ、並びに、所定の第1及び第2のタイミングシーケンスで前記第1及び第2のスパーク生成回路に前記第1及び第2のスパーク信号を提供し、前記第1及び第2のノック強度信号がノックを表すか否かを決定し、及び、前記第1及び第2のシリンダーにおけるノックの表示に応答して前記第1及び第2のタイミングシーケンスを修正するように前記プロセッサを作動させるためのソフトウェアとを含み、
これにより、第1及び第2のシリンダーにおけるノック制御を各々独立して実行する、オートバイ。 - 第1及び第2の燃料インジェクタ信号を生成する第1及び第2の燃料インジェクタ回路であって、該第1及び第2の燃料インジェクタ回路は、前記第1及び第2の燃料インジェクタ信号に応答して所定量の燃料を前記第1及び第2の燃焼チャンバーに提供する、前記第1及び第2の燃料インジェクタ回路を更に含み、
前記ソフトウェアは、第3及び第4のタイミングシーケンスで前記第1及び第2の燃料インジェクタ信号を初期化し、前記第1及び第2のシリンダーにおけるノックの表示に応答して該第3及び第4のタイミングシーケンスを修正するように前記マイクロプロセッサを作動させる、請求項6に記載のオートバイ。 - 前記調整チップは、
前記第1及び第2のイオン信号生成回路から前記第1及び第2のイオン信号を受け取り、第1及び第2のローパス信号を通過させる、ローパスフィルターと、
周波数窓を有するバンドパスフィルターであって、該バンドパスフィルターは、前記第1及び第2のローパス信号を受け取り、該周波数窓内にある第1及び第2のバンドパス信号を通過させる、前記バンドパスフィルターと、
前記第1及び第2のバンドパス信号を受け取り、該第1及び第2のバンドパス信号内のエネルギー量を表示する第1及び第2の積分信号を提供して第1及び第2のノック強度信号を生成する積分器と、
を含む、請求項6に記載のオートバイ。 - オートバイの2シリンダー空冷式Vツインエンジンにおけるノックを制御する方法であって、
オートバイであって、
フレームと、
前記フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、
前記フレームに取り付けられた2シリンダー空冷式Vツインエンジンであって、該エンジンは、ハウジングと、該ハウジング内で回転するように取り付けられたクランクシャフトと、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のチャンバー内で各々往復する第1及び第2のピストンと、を有し、前記第1のシリンダーは前記第2のシリンダーの後方に配置されており、前記第1のシリンダーが第2のシリンダーに比較してよりノックに敏感である前記2シリンダー空冷式Vツインエンジンと、
前記第1の燃焼チャンバーに露出された第1のスパークギャップを持つ第1のスパークプラグを備える、第1のスパーク生成回路と、
前記第2の燃焼チャンバーに露出された第2のスパークギャップを持つ第2のスパークプラグを備える、第2のスパーク生成回路と、
を含む、前記オートバイを用意し、
前記第1のピストンが第1の位置にあるとき前記第1のスパークプラグを用いて前記第1の燃焼チャンバー内で第1のスパークを生成し、
前記第1のスパークプラグのギャップに亘って流れるイオン電流を表示する第1のイオン信号を取得し、
前記第1のイオン信号が前記第1のシリンダー内でノックを表示しているか否かを決定し、
前記ピストンが第2の位置にあるとき、前記第1のスパークプラグを用いて、前記第1の燃焼チャンバー内で及び前記第1のシリンダーにおけるノックの表示に応答して、これによって前記第2の位置が前記第1の位置と異なる状態で、第2のスパークを生成し、
前記第2のピストンが第3の位置にあるとき、前記第2のスパークプラグを用いて前記第2の燃焼チャンバー内で第3のスパークを生成し、
前記第2のスパークプラグのギャップに亘って流れるイオン電流を表示する第2のイオン信号を取得し、
前記第2のイオン信号が前記第2のシリンダー内でノックが存在しているか否かを決定し、
前記ピストンが第4の位置にあるとき、前記第2のスパークプラグを用いて、前記第2の燃焼チャンバー内で及び前記第2のシリンダーにおけるノックの表示に応答して、これによって前記第4の位置が前記第3の位置と異なる状態で、第4のスパークを生成する、各工程を含み、
これにより、第1及び第2のシリンダーにおけるノック制御を各々独立して実行する、前記方法。 - 前記第1及び第2のイオン信号がノックを表示しているか否かを決定する前記工程は、
前記第1及び第2のイオン信号をローパスフィルターに入力して第1及び第2のローパス信号を生成し、
前記第1及び第2のローパス信号を所定の周波数範囲を有するバンドパスフィルターに入力して第1及び第2のバンドパス信号を生成し、
前記第1及び第2のバンドパス信号を積分器に入力して、該第1及び第2のバンドパス信号内のエネルギー量を表す第1及び第2のエネルギー値を有する積分信号を生成し、
閾値を設定し、
前記第1及び第2のエネルギー値が前記閾値より大きいか否かを決定する、各工程を含む、請求項9に記載の方法。 - 前記閾値より大きい前記第1のエネルギー値に応答して、前記第2の位置を計算する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
- ノックを減少させるため、空気/燃料混合物をリッチ化する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
- Vツイン空冷式オートバイエンジンであって、該エンジンは、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のシリンダー内で各々往復する第1及び第2のピストンとを有し、前記第1のシリンダーは前記第2のシリンダーの後方に配置されており、前記第1のシリンダーが第2のシリンダーに比較してよりノックに敏感である前記Vツイン空冷式オートバイエンジン内でノックが存在するか否かを決定するためのソフトウェアプログラムであって、
第1のシリンダー内の第1のピストンの位置を表示する位置信号を繰り返しサンプリングし、
前記ピストンが第1の位置にあるとき、前記第1のシリンダー内で第1のスパークを結果的に生成する、第1のスパーク信号を生成し、
第1のイオン信号の第1のノック強度部分をサンプリングし、
閾値を設定し、
前記第1のイオン信号の前記第1のサンプリング信号を前記閾値と比較して、ノックが前記第1のシリンダー内に存在するか否かを決定し、
前記第1のピストンが第2の位置にあるとき、前記第1の燃焼チャンバー内で、及び、前記第1のシリンダー内に存在するノックに応答し、これによって前記第2の位置が前記第1の位置と異なる状態で、第2のスパークを結果的に生成する、第2のスパーク信号を生成する、各工程によって、前記第1のシリンダー内のノックを検出し、
第2のシリンダー内の第2のピストンの位置を表示する位置信号を繰り返しサンプリングし、
前記第2のピストンが第3の位置にあるとき、前記第2のシリンダー内で第3のスパークを結果的に生成する、第3のスパーク信号を生成し、
第2のイオン信号の第2のノック強度部分をサンプリングし、
前記第2のイオン信号の前記第2のサンプリング信号を前記閾値と比較して、ノックが前記第2のシリンダー内に存在するか否かを決定し、
前記第2のピストンが第4の位置にあるとき、前記第2の燃焼チャンバー内で、及び、前記第2のシリンダー内に存在するノックに応答し、これによって前記第4の位置が前記第3の位置と異なる状態で、第4のスパークを結果的に生成する、第4のスパーク信号を生成することによって、前記第2のシリンダー内のノックを検出する、各工程によって、前記第2のシリンダー内のノックを検出し、
第1及び第2のシリンダーにおけるノック制御を各々独立して実行する、前記ソフトウェアプログラム。 - 前記ソフトウェアプログラムは、
前記第1のシリンダー内に存在するノックに応答して前記第1の燃焼チャンバー内に注入されるべき増加した量の燃料を結果的に生じさせる、燃料リッチ化信号を生成する工程によって、ノックを更に検出する、請求項13に記載のソフトウェアプログラム。 - オートバイの2シリンダー空冷式Vツインエンジンにおけるスパーク事象を変化させる方法であって、
オートバイであって、
フレームと、
前記フレームに対して回転するため該フレームに連結された前車輪及び後車輪と、
前記フレームに取り付けられた2シリンダー空冷式Vツインエンジンであって、該エンジンは、ハウジングと、該ハウジング内で回転するように取り付けられたクランクシャフトと、第1及び第2の燃焼チャンバーを各々有する第1及び第2のシリンダーと、該第1及び第2のチャンバー内で各々往復する第1及び第2のピストンと、を有し、前記第1のシリンダーは前記第2のシリンダーの後方に配置されており、前記第1のシリンダーが第2のシリンダーに比較してよりノックに敏感である前記2シリンダー空冷式Vツインエンジンと、
前記第1の燃焼チャンバーに露出された第1のスパークギャップを持つ第1のスパークプラグを備える、第1のスパーク生成回路と、
前記第2の燃焼チャンバーに露出された第2のスパークギャップを持つ第2のスパークプラグを備える、第2のスパーク生成回路と、
を含む、前記オートバイを用意し、
前記第1のピストンが第1の位置にあるとき前記第1のスパークプラグを用いて前記第1の燃焼チャンバー内で第1のスパークを生成し、
前記第1のスパークプラグのギャップに亘って流れるイオン電流を表示する第1のイオン信号を取得し、
ノックが前記第1のシリンダー内で存在しているか否かを決定する工程であって、該決定工程は、
前記第1のイオン信号をローパスフィルターに入力して第1のローパス信号を生成し、
前記第1のローパス信号をノック窓を有するバンドパスフィルターに入力して第1のバンドパス信号を生成し、
前記第1のバンドパス信号を積分器に入力して、該第1のバンドパス信号内のエネルギー量を表す第1のエネルギー値を有する第1の積分信号を生成し、
閾値を設定し、
前記第1のエネルギー値が前記閾値より大きいか否かを決定する、各工程を含む、前記決定工程によって、ノックが前記第1のシリンダー内で存在しているか否かを決定し、
前記第2のピストンが第2の位置にあるとき、前記第1のスパークプラグを用いて、前記第1の燃焼チャンバー内で、及び、前記閾値より大きい前記第1のエネルギー値に応答して、これによって前記第2の位置が前記第1の位置と異なる状態で、第2のスパークを生成し、
前記第2のピストンの位置を繰り返し取得し、
前記第2のピストンが第3の位置にあるとき前記第2のスパークプラグを用いて前記第2の燃焼チャンバー内で第3のスパークを生成し、
前記第2のスパークプラグのギャップに亘って流れるイオン電流を表示する第2のイオン信号を取得し、
ノックが前記第2のシリンダー内で存在しているか否かを決定する工程であって、該決定工程は、
前記第2のイオン信号をローパスフィルターに入力して第2のローパス信号を生成し、
前記第2のローパス信号を前記バンドパスフィルターに入力して第2のバンドパス信号を生成し、
前記第2のバンドパス信号を積分器に入力して、該第2のバンドパス信号内のエネルギー量を表す第2のエネルギー値を有する第2の積分信号を生成し、
前記第2のエネルギー値が前記閾値より大きいか否かを決定する、各工程を含む、前記決定工程によって、ノックが前記第2のシリンダー内で存在しているか否かを決定し、
前記第2のピストンが第4の位置にあるとき、前記第2のスパークプラグを用いて、前記第2の燃焼チャンバー内で、及び、前記閾値より大きい前記第2のエネルギー値に応答して、これによって前記第4の位置が前記第3の位置と異なる状態で、第4のスパークを生成する、各工程を含み、
これにより、第1及び第2のシリンダーにおけるノック制御を各々独立して実行可能である、前記方法。
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