JPH06249048A - 燃焼ラフネス値の検出装置及び内燃機関の制御装置 - Google Patents
燃焼ラフネス値の検出装置及び内燃機関の制御装置Info
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- JPH06249048A JPH06249048A JP3551793A JP3551793A JPH06249048A JP H06249048 A JPH06249048 A JP H06249048A JP 3551793 A JP3551793 A JP 3551793A JP 3551793 A JP3551793 A JP 3551793A JP H06249048 A JPH06249048 A JP H06249048A
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- Japan
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- combustion
- internal combustion
- voltage
- combustion engine
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02P—IGNITION, OTHER THAN COMPRESSION IGNITION, FOR INTERNAL-COMBUSTION ENGINES; TESTING OF IGNITION TIMING IN COMPRESSION-IGNITION ENGINES
- F02P17/00—Testing of ignition installations, e.g. in combination with adjusting; Testing of ignition timing in compression-ignition engines
- F02P17/12—Testing characteristics of the spark, ignition voltage or current
- F02P2017/125—Measuring ionisation of combustion gas, e.g. by using ignition circuits
Landscapes
- Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高価なセンサを用いることなく燃焼ラフネス
値を精密に検出する。 【構成】 電源回路25、抵抗24及び電圧センサ26
よりなるイオン電流センサ17を点火プラグ16に接続
し、点火時期の近傍における複数のクランク角位置で点
火プラグ16に流れるイオン電流を電圧値として検出す
る。前記複数の電圧値はエンジンの運転状態に応じて図
示平均有効圧Pmiに相関する図示平均有効圧相関値H
Pmiに変換され、複数サイクルの図示平均有効圧相関
値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値RNが算出され
る。
値を精密に検出する。 【構成】 電源回路25、抵抗24及び電圧センサ26
よりなるイオン電流センサ17を点火プラグ16に接続
し、点火時期の近傍における複数のクランク角位置で点
火プラグ16に流れるイオン電流を電圧値として検出す
る。前記複数の電圧値はエンジンの運転状態に応じて図
示平均有効圧Pmiに相関する図示平均有効圧相関値H
Pmiに変換され、複数サイクルの図示平均有効圧相関
値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値RNが算出され
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の気筒内にお
ける混合気の燃焼状態を示す燃焼ラフネス値の検出装
置、並びに前記検出装置を用いた内燃機関の制御装置に
関する。
ける混合気の燃焼状態を示す燃焼ラフネス値の検出装
置、並びに前記検出装置を用いた内燃機関の制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の気筒内における混合気の燃焼
状態を示すパラメータである燃焼ラフネス値を燃焼圧セ
ンサや燃焼光センサによって検出する燃焼ラフネス値検
出部と、空燃比や点火時期をコントロールするエンジン
コントロールユニットとで構成され、エンジンコントロ
ールユニット中のROMに記憶された燃料噴射量、点火
時期等の設定値に対し、燃焼が悪化した場合、燃焼ラフ
ネス値検出部の信号によりこれらを補正するようにした
制御装置が従来より知られている(特開昭62−388
53号公報)。
状態を示すパラメータである燃焼ラフネス値を燃焼圧セ
ンサや燃焼光センサによって検出する燃焼ラフネス値検
出部と、空燃比や点火時期をコントロールするエンジン
コントロールユニットとで構成され、エンジンコントロ
ールユニット中のROMに記憶された燃料噴射量、点火
時期等の設定値に対し、燃焼が悪化した場合、燃焼ラフ
ネス値検出部の信号によりこれらを補正するようにした
制御装置が従来より知られている(特開昭62−388
53号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃焼圧
センサや燃焼光センサは1個でも高価な上に各気筒毎に
装着する必要があり、検出回路を含めた装置全体のコス
トが非常に高価になるため、特殊な用途の機関は別とし
て一般の乗用車用には採用できなかった。
センサや燃焼光センサは1個でも高価な上に各気筒毎に
装着する必要があり、検出回路を含めた装置全体のコス
トが非常に高価になるため、特殊な用途の機関は別とし
て一般の乗用車用には採用できなかった。
【0004】また、実走行での頻度の高いクルーズ走行
時やアイドル運転時は、機関負荷が低く燃焼圧や燃焼光
は微弱であるため、燃焼圧センサや燃焼光センサでは燃
焼ラフネス値を正確に検出することができなかった。特
に、高回転低負荷領域では制御に使用できるほど信頼性
のある検出結果は全く得ることはできなかった。
時やアイドル運転時は、機関負荷が低く燃焼圧や燃焼光
は微弱であるため、燃焼圧センサや燃焼光センサでは燃
焼ラフネス値を正確に検出することができなかった。特
に、高回転低負荷領域では制御に使用できるほど信頼性
のある検出結果は全く得ることはできなかった。
【0005】また、実際の点火時期を検出し、点火時期
制御装置の指令値との比較を行ったり、機関にとって最
適な点火時期制御を行ったりする場合には、燃焼圧セン
サでは点火時期の計測ができないため、燃焼圧センサと
燃焼光センサの両方を持たなくてはならない。
制御装置の指令値との比較を行ったり、機関にとって最
適な点火時期制御を行ったりする場合には、燃焼圧セン
サでは点火時期の計測ができないため、燃焼圧センサと
燃焼光センサの両方を持たなくてはならない。
【0006】また、燃焼光センサは石英ガラスオプティ
カルファイバーを使用しても耐久性が低く、耐久劣化に
よって出力が低下したり、カーボンや燃焼生成物が付着
することで出力が低下するため、初期性能は良くても長
期の使用を考えると、機関制御用センサとしては採用で
きない。
カルファイバーを使用しても耐久性が低く、耐久劣化に
よって出力が低下したり、カーボンや燃焼生成物が付着
することで出力が低下するため、初期性能は良くても長
期の使用を考えると、機関制御用センサとしては採用で
きない。
【0007】また、燃焼圧センサや燃焼光センサを燃焼
室に設けると、吸気バルブや排気バルブの設計に制約を
受けるだけでなく、前記センサを燃焼室に挿入するため
の導入管の装備によって燃焼室の冷却性が低下する問題
がある。
室に設けると、吸気バルブや排気バルブの設計に制約を
受けるだけでなく、前記センサを燃焼室に挿入するため
の導入管の装備によって燃焼室の冷却性が低下する問題
がある。
【0008】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、内燃機関の燃焼ラフネス値を比較的簡便な装置で正
確に検出することが可能な燃焼ラフネス値の検出装置
と、その検出装置を用いた内燃機関の制御装置とを提供
することを目的とする。
で、内燃機関の燃焼ラフネス値を比較的簡便な装置で正
確に検出することが可能な燃焼ラフネス値の検出装置
と、その検出装置を用いた内燃機関の制御装置とを提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された燃焼ラフネス値の検出装置
は、各サイクルの点火時期近傍において点火プラグ又は
イオンプローブに対して電圧を印加する電圧印加手段
と、前記点火プラグ又はイオンプローブを流れる電流値
を電圧値に変換して出力する電圧値検出手段と、内燃機
関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記電圧
値及び内燃機関の運転状態に基づいて図示平均有効圧相
関値を算出する図示平均有効圧相関値算出手段と、複数
サイクルの前記図示平均有効圧相関値から燃焼ラフネス
値を算出する燃焼ラフネス値算出手段とを備えたことを
特徴とする。
に、請求項1に記載された燃焼ラフネス値の検出装置
は、各サイクルの点火時期近傍において点火プラグ又は
イオンプローブに対して電圧を印加する電圧印加手段
と、前記点火プラグ又はイオンプローブを流れる電流値
を電圧値に変換して出力する電圧値検出手段と、内燃機
関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、前記電圧
値及び内燃機関の運転状態に基づいて図示平均有効圧相
関値を算出する図示平均有効圧相関値算出手段と、複数
サイクルの前記図示平均有効圧相関値から燃焼ラフネス
値を算出する燃焼ラフネス値算出手段とを備えたことを
特徴とする。
【0010】また請求項2に記載された燃焼ラフネス値
の検出装置は、請求項1に記載された構成に加えて、電
圧値検出手段が複数のクランク角に対応する複数の電圧
値を検出し、図示平均有効圧相関値算出手段が前記複数
の電圧値に前記内燃機関の運転状態に基づいて決定され
る重み係数を乗算して図示平均有効圧相関値を算出する
ことを特徴とする。
の検出装置は、請求項1に記載された構成に加えて、電
圧値検出手段が複数のクランク角に対応する複数の電圧
値を検出し、図示平均有効圧相関値算出手段が前記複数
の電圧値に前記内燃機関の運転状態に基づいて決定され
る重み係数を乗算して図示平均有効圧相関値を算出する
ことを特徴とする。
【0011】また、請求項3に記載された内燃機関の制
御装置は、請求項1又は2記載の燃焼ラフネス値の検出
装置を備えた内燃機関の制御装置であって、内燃機関の
冷間始動時に前記燃焼ラフネス値が基準燃焼ラフネス値
に一致するように、内燃機関の燃焼に関わる因子を操作
する制御手段を備えたことを特徴とする。
御装置は、請求項1又は2記載の燃焼ラフネス値の検出
装置を備えた内燃機関の制御装置であって、内燃機関の
冷間始動時に前記燃焼ラフネス値が基準燃焼ラフネス値
に一致するように、内燃機関の燃焼に関わる因子を操作
する制御手段を備えたことを特徴とする。
【0012】また、請求項4に記載された内燃機関の制
御装置は、請求項1又は2記載の燃焼ラフネス値の検出
装置を備えた内燃機関の制御装置であって、内燃機関の
各気筒毎の燃焼状態が均等になるように、前記燃焼ラフ
ネス値に基づいて内燃機関の燃焼に関わる因子を操作す
る制御手段を備えたことを特徴とする。
御装置は、請求項1又は2記載の燃焼ラフネス値の検出
装置を備えた内燃機関の制御装置であって、内燃機関の
各気筒毎の燃焼状態が均等になるように、前記燃焼ラフ
ネス値に基づいて内燃機関の燃焼に関わる因子を操作す
る制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
する。
【0014】図1は、本発明の実施例に係る内燃機関
(以下単に「エンジン」という)及びその制御装置の全
体構成図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気管2
の途中にはスロットル弁3が設けられている。スロット
ル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結
されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信
号を出力してエンジン制御用電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に供給する。
(以下単に「エンジン」という)及びその制御装置の全
体構成図であり、例えば4気筒のエンジン1の吸気管2
の途中にはスロットル弁3が設けられている。スロット
ル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結
されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信
号を出力してエンジン制御用電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に供給する。
【0015】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各燃料噴射弁6は図示し
ない燃料ポンプに接続されるとともに、ECU5に電気
的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射
の開弁時間が制御される。
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各燃料噴射弁6は図示し
ない燃料ポンプに接続されるとともに、ECU5に電気
的に接続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射
の開弁時間が制御される。
【0016】エンジン1の各気筒の点火プラグ16は点
火装置15を介してECU5に電気的に接続されてお
り、ECU5により点火時期θIGが制御される。点火
プラグ16に接続する接続線の途中には、点火プラグ1
6に流れるイオン電流を検出するイオン電流センサ17
が設けられており、その検出信号はECU5に供給され
る。
火装置15を介してECU5に電気的に接続されてお
り、ECU5により点火時期θIGが制御される。点火
プラグ16に接続する接続線の途中には、点火プラグ1
6に流れるイオン電流を検出するイオン電流センサ17
が設けられており、その検出信号はECU5に供給され
る。
【0017】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
【0018】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)セ
ンサ10及び気筒判別(CYL)センサ11はエンジン
1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付け
られている。エンジン回転数センサ10はエンジン1の
クランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置
でパルス(以下「TDC信号パルス」という)を出力
し、気筒判別センサ11は特定の気筒の所定のクランク
角度位置で信号パルスを出力するものであり、これらの
各信号パルスはECU5に供給される。
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。エンジン回転数(NE)セ
ンサ10及び気筒判別(CYL)センサ11はエンジン
1の図示しないカム軸周囲又はクランク軸周囲に取付け
られている。エンジン回転数センサ10はエンジン1の
クランク軸の180度回転毎に所定のクランク角度位置
でパルス(以下「TDC信号パルス」という)を出力
し、気筒判別センサ11は特定の気筒の所定のクランク
角度位置で信号パルスを出力するものであり、これらの
各信号パルスはECU5に供給される。
【0019】三元触媒14はエンジン1の排気管13に
配置されており、排気ガス中のHC,CO,NOx等の
成分の浄化を行う。排気ガス濃度検出器としての酸素濃
度センサ12は排気管13の三元触媒14の上流側に装
着されており、排気ガス中の酸素濃度を検出してその検
出値に応じた信号を出力しECU5に供給する。酸素濃
度センサ12は、酸素濃度に比例した信号を出力するリ
ニア型のものである。
配置されており、排気ガス中のHC,CO,NOx等の
成分の浄化を行う。排気ガス濃度検出器としての酸素濃
度センサ12は排気管13の三元触媒14の上流側に装
着されており、排気ガス中の酸素濃度を検出してその検
出値に応じた信号を出力しECU5に供給する。酸素濃
度センサ12は、酸素濃度に比例した信号を出力するリ
ニア型のものである。
【0020】ECU5には更に、バッテリ電圧VBを検
出するバッテリ電圧センサ31、エンジン1が搭載され
た車両の左右の駆動輪の回転速度WFL,WFRを検出
する駆動輪速度センサ33,34及び左右の従動輪の回
転速度WRL,WRRを検出する従動輪速度センサ3
5,36が接続されており、これらのセンサの検出信号
がECU5に供給される。
出するバッテリ電圧センサ31、エンジン1が搭載され
た車両の左右の駆動輪の回転速度WFL,WFRを検出
する駆動輪速度センサ33,34及び左右の従動輪の回
転速度WRL,WRRを検出する従動輪速度センサ3
5,36が接続されており、これらのセンサの検出信号
がECU5に供給される。
【0021】ECU5は各種センサからの入力信号波形
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。
を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナログ
信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する入
力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラム
及び演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射
弁6に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成され
る。
【0022】図2は、図1の制御装置における点火プラ
グ16の点火装置15及びイオン電流センサ17に係る
部分の構成を示す図であり、電源電圧VBが供給される
電源端子T1は一次側コイル18と2次側コイル19と
から成る点火コイル20に接続されている。一次側コイ
ル18と2次側コイル19とは互いにその一端で接続さ
れ、一次側コイル18の他端はトランジスタ21のコレ
クタに接続され、トランジスタ21のベースはECU5
に接続され、そのエミッタは接地されている。トランジ
スタ21のベースには、ECU5より点火指令信号Aが
供給される。また、2次側コイル19の他端は、ダイオ
ード22を介して点火プラグ16の中心電極16aに接
続されており、点火プラグ16の接地電極16bは接地
されている。
グ16の点火装置15及びイオン電流センサ17に係る
部分の構成を示す図であり、電源電圧VBが供給される
電源端子T1は一次側コイル18と2次側コイル19と
から成る点火コイル20に接続されている。一次側コイ
ル18と2次側コイル19とは互いにその一端で接続さ
れ、一次側コイル18の他端はトランジスタ21のコレ
クタに接続され、トランジスタ21のベースはECU5
に接続され、そのエミッタは接地されている。トランジ
スタ21のベースには、ECU5より点火指令信号Aが
供給される。また、2次側コイル19の他端は、ダイオ
ード22を介して点火プラグ16の中心電極16aに接
続されており、点火プラグ16の接地電極16bは接地
されている。
【0023】また、点火プラグ16の中心電極16aは
ダイオード23、抵抗24及び電源回路25を介して接
地されており、抵抗24の両端のその電圧を検出する電
圧センサ26が接続される。電源回路25はECU5に
接続されており、エンジン1の各サイクルにおける点火
時期に近傍において所定の電圧を点火プラグ16の中心
電極16aに印加する。前記電源回路25、抵抗24及
び電圧センサ26は前記イオン電流センサ17を構成す
る。
ダイオード23、抵抗24及び電源回路25を介して接
地されており、抵抗24の両端のその電圧を検出する電
圧センサ26が接続される。電源回路25はECU5に
接続されており、エンジン1の各サイクルにおける点火
時期に近傍において所定の電圧を点火プラグ16の中心
電極16aに印加する。前記電源回路25、抵抗24及
び電圧センサ26は前記イオン電流センサ17を構成す
る。
【0024】而して、ECU5からの指令によって点火
プラグ16がエンジン1の燃焼室内の混合気を着火させ
たとき、その燃焼状態が正常であれば混合気が充分にイ
オン化するため、点火プラグ16の中心電極16aと接
地電極16b間に電源回路25から大きなイオン電流が
流れ、電圧センサ26で検出される抵抗24の両端間の
電位差は大きくなる。一方、失火等によって燃焼状態が
不良であれば混合気が充分にイオン化しないため、点火
プラグ16の中心電極16aと接地電極16b間に流れ
るイオン電流は小さくなり、電圧センサ26で検出され
る抵抗24の両端間の電位差は小さくなる。前記電圧セ
ンサ26で検出される電圧値は点火時期近傍の複数のク
ランク角に対応して複数回検出される。このようにし
て、混合気の燃焼状態の良否に応じて変化するイオン電
流が、電圧センサ26によって各サイクル毎に複数の電
圧値として検出され、この電圧値に基づいて後述の燃焼
ラフネス値が算出される。
プラグ16がエンジン1の燃焼室内の混合気を着火させ
たとき、その燃焼状態が正常であれば混合気が充分にイ
オン化するため、点火プラグ16の中心電極16aと接
地電極16b間に電源回路25から大きなイオン電流が
流れ、電圧センサ26で検出される抵抗24の両端間の
電位差は大きくなる。一方、失火等によって燃焼状態が
不良であれば混合気が充分にイオン化しないため、点火
プラグ16の中心電極16aと接地電極16b間に流れ
るイオン電流は小さくなり、電圧センサ26で検出され
る抵抗24の両端間の電位差は小さくなる。前記電圧セ
ンサ26で検出される電圧値は点火時期近傍の複数のク
ランク角に対応して複数回検出される。このようにし
て、混合気の燃焼状態の良否に応じて変化するイオン電
流が、電圧センサ26によって各サイクル毎に複数の電
圧値として検出され、この電圧値に基づいて後述の燃焼
ラフネス値が算出される。
【0025】このように、電圧センサ26の検出電圧に
基づいて燃焼ラフネス値を算出することにより、以下の
ような効果を奏する。
基づいて燃焼ラフネス値を算出することにより、以下の
ような効果を奏する。
【0026】電圧センサ26は点火プラグ16に接続さ
れる接続線に電気的に接続すればよいため、燃焼圧セン
サや燃焼光センサと比べて構造が簡単でかつ取り付けが
容易である。従って低コストで実現でき、一般の乗用車
やオートバイに採用可能である。
れる接続線に電気的に接続すればよいため、燃焼圧セン
サや燃焼光センサと比べて構造が簡単でかつ取り付けが
容易である。従って低コストで実現でき、一般の乗用車
やオートバイに採用可能である。
【0027】また、電圧センサ26は、燃焼圧センサ等
のようにスパークプラグのプラグ座や燃焼室に取り付け
る必要が無いため、吸気バルブや排気バルブの設計自由
度や燃焼室の冷却性に影響を及ぼすことがなく、しかも
使用条件が厳しくないために耐久性、信頼性の面でもは
るかに優れている。
のようにスパークプラグのプラグ座や燃焼室に取り付け
る必要が無いため、吸気バルブや排気バルブの設計自由
度や燃焼室の冷却性に影響を及ぼすことがなく、しかも
使用条件が厳しくないために耐久性、信頼性の面でもは
るかに優れている。
【0028】次に、上記手法を用いた燃焼ラフネス値R
Nの検出を詳細に説明する。
Nの検出を詳細に説明する。
【0029】図3は、エンジン1の筒内圧P(θ)と、
電圧センサ26で検出した前記電圧IC(θ)と、燃焼
による熱発生率ΔQ(θ)とをクランク角θについて求
めたもので、図3(a)は混合気の燃焼状態が良好であ
る場合を、また図3(b)は燃焼状態が不良である場合
を示している。同図から明らかなように、燃焼状態の良
否に関わらず電圧センサ26で検出した前記電圧IC
(θ)と熱発生率ΔQ(θ)との間には強い相関があ
り、これに筒内ガス温度Tcyl(θ)の補正を加える
と更に強い相関が得られる。即ち、電圧IC(θ)は熱
発生率ΔQ(θ)と筒内ガス温度Tcyl(θ)とによ
って、次の式(1)で表される。
電圧センサ26で検出した前記電圧IC(θ)と、燃焼
による熱発生率ΔQ(θ)とをクランク角θについて求
めたもので、図3(a)は混合気の燃焼状態が良好であ
る場合を、また図3(b)は燃焼状態が不良である場合
を示している。同図から明らかなように、燃焼状態の良
否に関わらず電圧センサ26で検出した前記電圧IC
(θ)と熱発生率ΔQ(θ)との間には強い相関があ
り、これに筒内ガス温度Tcyl(θ)の補正を加える
と更に強い相関が得られる。即ち、電圧IC(θ)は熱
発生率ΔQ(θ)と筒内ガス温度Tcyl(θ)とによ
って、次の式(1)で表される。
【0030】 IC(θ)∝f(ΔQ(θ),Tcyl(θ)) …(1) ここで筒内ガス温度Tcyl(θ)を、式(2)に示す
ようにエンジン1の運転状態、即ちエンジン回転数NE
及び吸気管内絶対圧PBAに対応する係数K(θ)とし
て予めマップ化しておけば、NE及びPBAから係数K
(θ)即ちTcyl(θ)を求めることができる。
ようにエンジン1の運転状態、即ちエンジン回転数NE
及び吸気管内絶対圧PBAに対応する係数K(θ)とし
て予めマップ化しておけば、NE及びPBAから係数K
(θ)即ちTcyl(θ)を求めることができる。
【0031】 Tcyl(θ)∝K(θ)∝f(NE,PBA,θ) …(2) 従って、電圧センサ26で検出した電圧IC(θ)と、
式(2)から求めた筒内ガス温度Tcyl(θ)とによ
り、式(1)から熱発生率ΔQ(θ)の相関値HΔQ
(θ)を求めることができる。
式(2)から求めた筒内ガス温度Tcyl(θ)とによ
り、式(1)から熱発生率ΔQ(θ)の相関値HΔQ
(θ)を求めることができる。
【0032】熱発生率ΔQ(θ)と筒内圧P(θ)との
間には、式(3)に示すような関係があることが知られ
ている。
間には、式(3)に示すような関係があることが知られ
ている。
【0033】
【数1】 従って、式(3)の熱発生率ΔQ(θ)に前記相関値H
ΔQ(θ)を代入することにより、図示平均有効圧Pm
iの相関値HPmiが求められる。而して、図4に示す
ように、電圧IC(θ)から求めた相関値HPmiは、
図示平均有効圧Pmiとリニアな比例関係にある。そし
て、前記相関値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値RN
の算出が行われる。
ΔQ(θ)を代入することにより、図示平均有効圧Pm
iの相関値HPmiが求められる。而して、図4に示す
ように、電圧IC(θ)から求めた相関値HPmiは、
図示平均有効圧Pmiとリニアな比例関係にある。そし
て、前記相関値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値RN
の算出が行われる。
【0034】次に、燃焼ラフネス値RNの算出を、図5
のフローチャートに基づいて更に説明する。
のフローチャートに基づいて更に説明する。
【0035】先ず、ステップS1でエンジン1の運転状
態を示すパラメータであるエンジン回転数NE及び吸気
管内絶対圧PBAが読み込まれる。次に、ステップS2
で前記NE及びPBAを用いて図6のマップから前記係
数K(θ)が読み込まれるとともに、ステップS3で電
圧センサ26で検出した前記電圧IC(θ)が読み込ま
れる。図7から明らかなように、電圧IC(θ)は点火
時期の近傍において所定のクランク角θ1 〜θ6 に対応
して複数の電圧IC1 〜IC6 として検出され、また図
6のマップも前記クランク角θ1 〜θ6 にそれぞれ対応
して設定されている。
態を示すパラメータであるエンジン回転数NE及び吸気
管内絶対圧PBAが読み込まれる。次に、ステップS2
で前記NE及びPBAを用いて図6のマップから前記係
数K(θ)が読み込まれるとともに、ステップS3で電
圧センサ26で検出した前記電圧IC(θ)が読み込ま
れる。図7から明らかなように、電圧IC(θ)は点火
時期の近傍において所定のクランク角θ1 〜θ6 に対応
して複数の電圧IC1 〜IC6 として検出され、また図
6のマップも前記クランク角θ1 〜θ6 にそれぞれ対応
して設定されている。
【0036】続いて、ステップS4において、各クラン
ク角θ1 〜θ6 に対応した複数の電圧IC1 〜IC
6 と、各クランク角θ1 〜θ6 に対応した複数の係数K
1 〜K6とから、式(4)に基づいて図示平均有効圧P
miの相関値HPmiが算出される。
ク角θ1 〜θ6 に対応した複数の電圧IC1 〜IC
6 と、各クランク角θ1 〜θ6 に対応した複数の係数K
1 〜K6とから、式(4)に基づいて図示平均有効圧P
miの相関値HPmiが算出される。
【0037】 HPmi=K1 IC1 +K2 IC2 +…+K6 IC6 …(4) 尚、図6のマップ及び式(4)を用いて相関値HPmi
を求める過程は、前述した式(3)に基づいて相関値H
Pmiを求める過程と、その手法は異なるが内容的には
同じものである。
を求める過程は、前述した式(3)に基づいて相関値H
Pmiを求める過程と、その手法は異なるが内容的には
同じものである。
【0038】続いて、ステップS5において各気筒毎及
び各サイクル毎の相関値HPmiが記憶され、ステップ
S6で前記相関値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値R
Nの算出が行われる。
び各サイクル毎の相関値HPmiが記憶され、ステップ
S6で前記相関値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値R
Nの算出が行われる。
【0039】燃焼ラフネス値RNの算出には幾つかの計
算方法がある。
算方法がある。
【0040】式(5)は第1の計算方法を示すもので、
Nサイクルにおける相関値HPmiの標準偏差が燃焼ラ
フネス値RNとして求められる。ここでHPmiavは
Nサイクルにおける相関値HPmiの平均値である。
Nサイクルにおける相関値HPmiの標準偏差が燃焼ラ
フネス値RNとして求められる。ここでHPmiavは
Nサイクルにおける相関値HPmiの平均値である。
【0041】
【数2】 式(6)は第2の計算方法を示すもので、Nサイクルに
おける相関値HPmiの標準偏差を、Nサイクルにおけ
る相関値HPmiの平均値で除算した値が燃焼ラフネス
値RNとして求められる。
おける相関値HPmiの標準偏差を、Nサイクルにおけ
る相関値HPmiの平均値で除算した値が燃焼ラフネス
値RNとして求められる。
【0042】
【数3】 式(7)は第3の計算方法を示すもので、前サイクルの
相関値HPmi(k)と今サイクルの相関値HPmi
(k+1)との差の絶対値をNサイクルにわたって積算
し、その積算値をサイクル数Nで除算した値が燃焼ラフ
ネス値RNとして求められる。
相関値HPmi(k)と今サイクルの相関値HPmi
(k+1)との差の絶対値をNサイクルにわたって積算
し、その積算値をサイクル数Nで除算した値が燃焼ラフ
ネス値RNとして求められる。
【0043】
【数4】 以上のようにして、エンジン1の各気筒に対応する燃焼
ラフネス値RNを簡単な装置で正確に算出することがで
き、これにより気筒毎の失火検知を容易に行うことがで
きる。
ラフネス値RNを簡単な装置で正確に算出することがで
き、これにより気筒毎の失火検知を容易に行うことがで
きる。
【0044】次に、燃焼ラフネス値RNをエンジン1の
冷間始動時における燃料噴射量制御に適用した実施例
を、図8のフローチャートに基づいて説明する。
冷間始動時における燃料噴射量制御に適用した実施例
を、図8のフローチャートに基づいて説明する。
【0045】先ず、ステップS11で、エンジン1の運
転状態を示すパラメータであるエンジン回転数NE、吸
気管内絶対圧PBA、エンジン水温TW、吸気温TA等
が読み込まれる。続いて、ステップS12で、n個の気
筒毎に求めた図示平均有効圧Pmiの相関値HPmi
(n)が図示平均有効圧Pmi(n)に置き換えられた
後、ステップS13で前記図示平均有効圧Pmi(n)
を吸気管内絶対圧PBAの関数f(PBA)で除算する
ことにより、補正相関値IPmi(n)が求められる。
転状態を示すパラメータであるエンジン回転数NE、吸
気管内絶対圧PBA、エンジン水温TW、吸気温TA等
が読み込まれる。続いて、ステップS12で、n個の気
筒毎に求めた図示平均有効圧Pmiの相関値HPmi
(n)が図示平均有効圧Pmi(n)に置き換えられた
後、ステップS13で前記図示平均有効圧Pmi(n)
を吸気管内絶対圧PBAの関数f(PBA)で除算する
ことにより、補正相関値IPmi(n)が求められる。
【0046】次に、ステップS14でA/Fセンサが活
性化したか否かを判断し、冷間始動時においてA/Fセ
ンサが未だ活性化していなければ、ステップS15に移
行して燃焼ラフネス値RNの算出が行われる。この燃焼
ラフネス値RNの算出は、前記式(5)〜(7)の何れ
かに基づいて実行される。
性化したか否かを判断し、冷間始動時においてA/Fセ
ンサが未だ活性化していなければ、ステップS15に移
行して燃焼ラフネス値RNの算出が行われる。この燃焼
ラフネス値RNの算出は、前記式(5)〜(7)の何れ
かに基づいて実行される。
【0047】続いて、ステップS16でNE及びPBA
に基づいて燃焼ラフネス値RNの基準値SRNをマップ
検索し、燃焼ラフネス値RNの前記基準値SRNに対す
る比率RN/SRN=ΔRNを算出する。ステップS1
7では、エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA、
エンジン水温TW、吸気温TA等に応じて設定された図
示平均有効圧Pmiの基準値SPmiを補正すべく、そ
の補正項KRNを前記比率ΔRNに基づいてマップ検索
する。そして、基準値SPmiに補正項KRNを乗算し
た値で基準値SPmiを置き換える。
に基づいて燃焼ラフネス値RNの基準値SRNをマップ
検索し、燃焼ラフネス値RNの前記基準値SRNに対す
る比率RN/SRN=ΔRNを算出する。ステップS1
7では、エンジン回転数NE、吸気管内絶対圧PBA、
エンジン水温TW、吸気温TA等に応じて設定された図
示平均有効圧Pmiの基準値SPmiを補正すべく、そ
の補正項KRNを前記比率ΔRNに基づいてマップ検索
する。そして、基準値SPmiに補正項KRNを乗算し
た値で基準値SPmiを置き換える。
【0048】次に、ステップS19で、ステップS18
で求めた基準値SPmiをステップS13で求めた補正
相関値IPmi(n)で除算することにより、気筒別の
燃料補正係数Kj(n)が求められる。そして、ステッ
プS20で、前記燃料補正係数Kj(n)を用いた各気
筒の燃料噴射量Tout(n)が、式(8)に基づいて
算出される。
で求めた基準値SPmiをステップS13で求めた補正
相関値IPmi(n)で除算することにより、気筒別の
燃料補正係数Kj(n)が求められる。そして、ステッ
プS20で、前記燃料補正係数Kj(n)を用いた各気
筒の燃料噴射量Tout(n)が、式(8)に基づいて
算出される。
【0049】 Tout(n)=Ti×Kj(n)×KLAF×KE+TV …(8) Ti:基本燃料噴射量 KLAF:A/Fフィードバック補正係数 KE:エンジンパラメータに基づく補正係数 TV:バッテリ補正変数 而して、冷間始動時においてA/Fセンサが未だ活性化
していない状態では、算出された燃焼ラフネス値RNと
基準値SRNとの比率に応じて燃料噴射量が補正され
る。これにより、A/Fセンサの不活性時における燃料
噴射量を実際の燃焼状態に応じて適切に制御し、排気ガ
ス中の有害成分を大幅に低減することができる。
していない状態では、算出された燃焼ラフネス値RNと
基準値SRNとの比率に応じて燃料噴射量が補正され
る。これにより、A/Fセンサの不活性時における燃料
噴射量を実際の燃焼状態に応じて適切に制御し、排気ガ
ス中の有害成分を大幅に低減することができる。
【0050】次に、燃焼ラフネス値RNをエンジン1の
点火時期制御に適用した実施例を、図9のフローチャー
トに基づいて説明する。
点火時期制御に適用した実施例を、図9のフローチャー
トに基づいて説明する。
【0051】先ず、ステップS21で、エンジン1の運
転状態を示すパラメータであるエンジン回転数NE、吸
気管内絶対圧PBA、エンジン水温TW、吸気温TA等
が読み込まれる。続いて、ステップS22で、気筒毎に
求めた図示平均有効圧Pmiの相関値HPmi(N)が
図示平均有効圧Pmi(N)に置き換えられた後、ステ
ップS23で前記図示平均有効圧Pmi(N)を吸気管
内絶対圧PBAの関数f(PBA)で除算することによ
り、補正相関値IPmi(N)が求められる。ここで、
添字(N)は第Nサイクルにおける値であることを示し
ている。
転状態を示すパラメータであるエンジン回転数NE、吸
気管内絶対圧PBA、エンジン水温TW、吸気温TA等
が読み込まれる。続いて、ステップS22で、気筒毎に
求めた図示平均有効圧Pmiの相関値HPmi(N)が
図示平均有効圧Pmi(N)に置き換えられた後、ステ
ップS23で前記図示平均有効圧Pmi(N)を吸気管
内絶対圧PBAの関数f(PBA)で除算することによ
り、補正相関値IPmi(N)が求められる。ここで、
添字(N)は第Nサイクルにおける値であることを示し
ている。
【0052】続いて、ステップS24で、補正相関値I
Pmi(N)の基準となる基準値STIPmi(N)が
NE及びPBAからマップ検索され、その基準値STI
Pmi(N)と補正相関値IPmi(N)との差の絶対
値として燃焼ラフネス値RNが算出される。
Pmi(N)の基準となる基準値STIPmi(N)が
NE及びPBAからマップ検索され、その基準値STI
Pmi(N)と補正相関値IPmi(N)との差の絶対
値として燃焼ラフネス値RNが算出される。
【0053】ステップS25では、前記燃焼ラフネス値
の今回値RN(N)と前回値RN(n−1)とが比較さ
れ、その答えが否定(No)であって今回のRN(N)
が前回よりも増加している場合、即ち燃焼状態が悪化し
つつある場合にはステップS26に移行する。ステップ
S26で前回の点火時期が基準点火時期よりも進角して
いる場合には、ステップS27で点火時期を遅角し、逆
にステップS26で遅角している場合にはステップS2
8で進角し、これにより前記燃焼ラフネス値RN(N)
を減少させて燃焼状態を向上させることができる。
の今回値RN(N)と前回値RN(n−1)とが比較さ
れ、その答えが否定(No)であって今回のRN(N)
が前回よりも増加している場合、即ち燃焼状態が悪化し
つつある場合にはステップS26に移行する。ステップ
S26で前回の点火時期が基準点火時期よりも進角して
いる場合には、ステップS27で点火時期を遅角し、逆
にステップS26で遅角している場合にはステップS2
8で進角し、これにより前記燃焼ラフネス値RN(N)
を減少させて燃焼状態を向上させることができる。
【0054】一方、ステップS25の答えが肯定(Ye
s)であって今回のRN(N)が前回よりも減少してい
る場合、即ち燃焼状態が好転しつつある場合にはステッ
プS29に移行する。ステップS29でRN(N)が所
定値以下であれば、充分に良好な燃焼状態が得られてい
るとして、ステップS30で点火時期が固定される。ま
た、ステップS29でRN(N)が所定値より大きい場
合であって、ステップS31で前回の点火時期が進角し
ている場合には、ステップS32で点火時期を更に進角
し、逆にステップS31で遅角している場合にはステッ
プS33で更に遅角し、これにより前記燃焼ラフネス値
RN(N)を減少させて燃焼状態を向上させることがで
きる。
s)であって今回のRN(N)が前回よりも減少してい
る場合、即ち燃焼状態が好転しつつある場合にはステッ
プS29に移行する。ステップS29でRN(N)が所
定値以下であれば、充分に良好な燃焼状態が得られてい
るとして、ステップS30で点火時期が固定される。ま
た、ステップS29でRN(N)が所定値より大きい場
合であって、ステップS31で前回の点火時期が進角し
ている場合には、ステップS32で点火時期を更に進角
し、逆にステップS31で遅角している場合にはステッ
プS33で更に遅角し、これにより前記燃焼ラフネス値
RN(N)を減少させて燃焼状態を向上させることがで
きる。
【0055】而して、基準値STIPmi(N)と補正
相関値IPmi(N)との偏差を各サイクル毎に判定し
て点火時期を制御しているので、各気筒の燃焼状態を均
等にして燃費の向上を図ることができる。
相関値IPmi(N)との偏差を各サイクル毎に判定し
て点火時期を制御しているので、各気筒の燃焼状態を均
等にして燃費の向上を図ることができる。
【0056】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことができる。
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことができる。
【0057】例えば、実施例では点火プラグ16の両電
極16a,16b間を流れるイオン電流を検出している
が(図2参照)、図10に示すように各気筒に点火プラ
グ16とは別にイオンプローブ27を設け、このイオン
プローブ27にイオン電流センサ17を接続しても良
い。
極16a,16b間を流れるイオン電流を検出している
が(図2参照)、図10に示すように各気筒に点火プラ
グ16とは別にイオンプローブ27を設け、このイオン
プローブ27にイオン電流センサ17を接続しても良
い。
【0058】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載された発
明によれば、各サイクルの点火時期近傍において点火プ
ラグ又はイオンプローブに対して電圧を印加し、そこを
流れる電流値を電圧に変換した電圧値を内燃機関の運転
状態に基づいて演算処理することにより図示平均有効圧
相関値を算出し、複数サイクルの図示平均有効圧相関値
から燃焼ラフネス値を算出しているので、従来必要であ
った燃焼圧センサや燃焼光センサ等の設置スペースが大
きく且つ高価で信頼性が低いセンサを用いることなく、
低コストで精密な燃焼ラフネス値の検出が可能となる。
また、共通の装置で各気筒毎に燃焼ラフネス値を検出し
ているので、気筒毎の失火検知を容易に行うことができ
る。
明によれば、各サイクルの点火時期近傍において点火プ
ラグ又はイオンプローブに対して電圧を印加し、そこを
流れる電流値を電圧に変換した電圧値を内燃機関の運転
状態に基づいて演算処理することにより図示平均有効圧
相関値を算出し、複数サイクルの図示平均有効圧相関値
から燃焼ラフネス値を算出しているので、従来必要であ
った燃焼圧センサや燃焼光センサ等の設置スペースが大
きく且つ高価で信頼性が低いセンサを用いることなく、
低コストで精密な燃焼ラフネス値の検出が可能となる。
また、共通の装置で各気筒毎に燃焼ラフネス値を検出し
ているので、気筒毎の失火検知を容易に行うことができ
る。
【0059】また請求項2に記載された発明によれば、
複数のクランク角に対応する複数の電圧値を検出すると
ともに、この電圧値に内燃機関の運転状態に基づいて決
定される重み係数を乗算して図示平均有効圧相関値を算
出しているので、内燃機関の実際の運転状態に即応した
精密な燃焼ラフネス値を検出することができる。
複数のクランク角に対応する複数の電圧値を検出すると
ともに、この電圧値に内燃機関の運転状態に基づいて決
定される重み係数を乗算して図示平均有効圧相関値を算
出しているので、内燃機関の実際の運転状態に即応した
精密な燃焼ラフネス値を検出することができる。
【0060】また請求項3に記載された発明によれば、
内燃機関の冷間始動時に燃焼ラフネス値が基準燃焼ラフ
ネス値に一致するように、内燃機関の燃焼に関わる因子
を操作しているので、空燃比センサが活性化していない
状態であっても、内燃機関の実際の燃焼状態に応じた空
燃比制御を行って排気ガス中の有害成分の増加を抑える
ことができる。
内燃機関の冷間始動時に燃焼ラフネス値が基準燃焼ラフ
ネス値に一致するように、内燃機関の燃焼に関わる因子
を操作しているので、空燃比センサが活性化していない
状態であっても、内燃機関の実際の燃焼状態に応じた空
燃比制御を行って排気ガス中の有害成分の増加を抑える
ことができる。
【0061】また請求項4に記載された発明によれば、
内燃機関の各気筒毎の燃焼状態が均等になるように、燃
焼ラフネス値に基づいて内燃機関の燃焼に関わる因子を
操作しているので、各気筒毎のバラツキを抑えて燃焼状
態を均等化し、燃費の向上を図ることができる。
内燃機関の各気筒毎の燃焼状態が均等になるように、燃
焼ラフネス値に基づいて内燃機関の燃焼に関わる因子を
操作しているので、各気筒毎のバラツキを抑えて燃焼状
態を均等化し、燃費の向上を図ることができる。
【図1】内燃機関及びその制御装置の構成図
【図2】燃焼ラフネス値を検出するための回路図
【図3】P(θ)、ΔQ(θ)及びIC(θ)の相関を
示すグラフ
示すグラフ
【図4】PimとHPimとの相関を示すグラフ
【図5】燃焼ラフネス値を算出するプログラムのフロー
チャート
チャート
【図6】HPmiを算出するための係数Kを求めるマッ
プ
プ
【図7】θとIC(θ)との関係を示すグラグ
【図8】燃料噴射量制御を行うプログラムのフローチャ
ート
ート
【図9】点火時期制御をを行うプログラムのフローチャ
ート
ート
【図10】イオンプローブを用いた、前記図2に対応す
る回路図
る回路図
1 エンジン(内燃機関) 5 電子コントロールユニット 16 点火プラグ 17 イオン電流センサ 18 一次側コイル 19 二次側コイル 20 点火コイル 26 電圧センサ 27 イオンプローブ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【数1】 従って、式(3)の熱発生率ΔQ(θ)に前記相関値H
ΔQ(θ)を代入することにより、図示平均有効圧Pm
iの相関値HPmiが求められる。而して、図4に示す
ように、電圧IC(θ)から求めた相関値HPmiは、
図示平均有効圧Pmiとリニアな比例関係にある。そし
て、前記相関値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値RN
の算出が行われる。
ΔQ(θ)を代入することにより、図示平均有効圧Pm
iの相関値HPmiが求められる。而して、図4に示す
ように、電圧IC(θ)から求めた相関値HPmiは、
図示平均有効圧Pmiとリニアな比例関係にある。そし
て、前記相関値HPmiに基づいて燃焼ラフネス値RN
の算出が行われる。
Claims (4)
- 【請求項1】 各サイクルの点火時期近傍において点火
プラグ又はイオンプローブに対して電圧を印加する電圧
印加手段と、前記点火プラグ又はイオンプローブを流れ
る電流値を電圧値に変換して出力する電圧値検出手段
と、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、前記電圧値及び内燃機関の運転状態に基づいて図示
平均有効圧相関値を算出する図示平均有効圧相関値算出
手段と、複数サイクルの前記図示平均有効圧相関値から
燃焼ラフネス値を算出する燃焼ラフネス値算出手段とを
備えたことを特徴とする、燃焼ラフネス値の検出装置。 - 【請求項2】 電圧値検出手段が複数のクランク角に対
応する複数の電圧値を検出し、図示平均有効圧相関値算
出手段が前記複数の電圧値に前記内燃機関の運転状態に
基づいて決定される重み係数を乗算して図示平均有効圧
相関値を算出することを特徴とする、請求項1記載の燃
焼ラフネス値の検出装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の燃焼ラフネス値の
検出装置を備えた内燃機関の制御装置であって、 内燃機関の冷間始動時に前記燃焼ラフネス値が基準燃焼
ラフネス値に一致するように、内燃機関の燃焼に関わる
因子を操作する制御手段を備えたことを特徴とする、内
燃機関の制御装置。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の燃焼ラフネス値の
検出装置を備えた内燃機関の制御装置であって、 内燃機関の各気筒毎の燃焼状態が均等になるように、前
記燃焼ラフネス値に基づいて内燃機関の燃焼に関わる因
子を操作する制御手段を備えたことを特徴とする、内燃
機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3551793A JPH06249048A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 燃焼ラフネス値の検出装置及び内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3551793A JPH06249048A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 燃焼ラフネス値の検出装置及び内燃機関の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06249048A true JPH06249048A (ja) | 1994-09-06 |
Family
ID=12443953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3551793A Pending JPH06249048A (ja) | 1993-02-24 | 1993-02-24 | 燃焼ラフネス値の検出装置及び内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06249048A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161844A (ja) * | 2000-07-20 | 2002-06-07 | Harley-Davidson Motor Co Group Inc | 燃焼診断及びノック制御のためのシステムを有するオートバイ |
-
1993
- 1993-02-24 JP JP3551793A patent/JPH06249048A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002161844A (ja) * | 2000-07-20 | 2002-06-07 | Harley-Davidson Motor Co Group Inc | 燃焼診断及びノック制御のためのシステムを有するオートバイ |
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