JP4908111B2 - 感振装置 - Google Patents

感振装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4908111B2
JP4908111B2 JP2006231452A JP2006231452A JP4908111B2 JP 4908111 B2 JP4908111 B2 JP 4908111B2 JP 2006231452 A JP2006231452 A JP 2006231452A JP 2006231452 A JP2006231452 A JP 2006231452A JP 4908111 B2 JP4908111 B2 JP 4908111B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plunger
contact
sphere
vibration
radial direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006231452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008057978A (ja
Inventor
昭夫 高橋
正司 高橋
Original Assignee
有限会社高橋製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社高橋製作所 filed Critical 有限会社高橋製作所
Priority to JP2006231452A priority Critical patent/JP4908111B2/ja
Publication of JP2008057978A publication Critical patent/JP2008057978A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4908111B2 publication Critical patent/JP4908111B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は感振装置に係り、特に、球体の転動により傾動可能に構成されたプランジャーと、該プランジャーの傾動によって開閉可能に構成された接点を備えたスイッチとを具備する感振装置の構造に関する。
一般に、ガスメータ等に装備され、地震を検知したことを知らせるための感震装置として、支持体に対して揺動自在に吊り下げられた感震部と、この感震部の揺動を抑制するための制動部とを有するものが知られている。上記の感震部は、例えば、容器内に球体を転動自在に収容するとともに、球体の転動によって上方へ押し上げられるように構成されたプランジャーと、当該プランジャーの動作によって接点が開閉動作するように構成されたスイッチとを含んでなる。ここで、上記の感震部においては、内部ケース内に球体が転動可能に収容されるとともに、この球体の上方にプランジャーが動作可能に支持され、さらに、その上方に接点を備えたスイッチが構成される。そして、地震が発生すると球体が転動してプランジャーに当接して上方へ移動させ、このプランジャーの動作態様に応じてスイッチの接点が開閉するように構成されている。
上記感震装置のプランジャーとしては、球体の表面の曲率よりも小さな曲率の凹曲面状の当接面を備えたもの(例えば、以下の特許文献1参照)、球体の定位置を通過する垂直軸線周りに上下に移動可能となるように支持された複数の小球(例えば、以下の特許文献2参照)などが使用されていた。いずれのプランジャーにおいても、転動によって球体が当接することでプランジャーの当接部分が上方へ持ち上げられ、これによって接点が閉鎖するように構成される。
一方、上記プランジャーに、球体の定位置を通過する垂直軸線の周りに環状の当接用凸部を形成したものも知られている(例えば、以下の特許文献3乃至5参照)。これらの当接用凸部は球体の表面に沿った平坦若しくは凹曲面状の当接面を有し、球体が転動したときに球体が当該当接面に当接してプランジャーを上方へ押し上げるように構成されている。また、環状の当接用凸部が設けられているというよりはむしろプランジャー全体が筒状に構成され、この筒状のプランジャーを球体の上部にかぶせた構造も知られている(例えば、以下の特許文献6乃至8参照)。
実公平3−53139号公報 特開2002−174548号公報 特開平3−17521号公報 特開平6−160165号公報 特開平5−288597号公報 特開平8−219863号公報 特開平8−219864号公報 特開平9−43046号公報
しかしながら、本願発明者らが鋭意検討し、実験した結果、以下の問題点があることが判明した。すなわち、前述の特許文献1に記載のプランジャーは球体に当接する凹曲面状の当接面を有しているため、全方位に亘って均等な感度を得ることができるという利点はあるが、球体の転動時にプランジャーが当接する球体の表面部位が上方から下方へと回動するとともにプランジャーの当接面が凹曲面状に構成されているので、プランジャーが球体の転動方向の応力及び回転方向の摩擦力を受けやすくなることから、球体の転動抵抗が大きくなって検出感度が低くなる。逆に、前述の特許文献2に記載のプランジャーは複数の小球で構成されているため、球体の転動抵抗を抑制することができ、感度が確保しやすいという利点があるが、複数の小球を支持する複雑な支持構造を用意する必要があり、しかも複数の球体に対応する複雑なスイッチ構造が必要となるため、製造コストが増大する。また、小球の数が少ないと検出感度に方位依存性が生ずることも考えられる。
一方、特許文献3乃至5に記載のプランジャーは、当接用凸部の先端面が球体の表面に沿った平坦面若しくは凹曲面となっているために特許文献1と同様に球体が転動方向及び回転方向に力を受けやすく、しかも、安定した傾動動作を実現する目的でプランジャーの外周部が支持体に設けられた環状溝に嵌合した状態で支持されているのでプランジャーの傾動抵抗も大きいことから、球体の転動抵抗を低減しにくい。
さらに、特許文献6乃至8に記載のプランジャーは筒状に構成され、球体を上方から包み込むように設けられていることから球体から転動方向の応力及び回転方向の摩擦力をさらに受けやすくなるので、球体の転動抵抗は上記のものよりもさらに大きくなる。したがって、感度低下を抑制するには、例えば、プランジャーをピボット支持することでその動作抵抗を低減するなどといった複雑な構造が必要になる。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、構造を複雑化しなくても検出感度を高めることが可能な検出構造を実現することにより感振装置の性能を向上させることにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の感振装置は、保持体と、該保持体に対して定位置に保持されるとともに振動を受けたときに前記定位置の周囲に転動可能に支持された球体と、転動した前記球体の上半部に当接することにより動作可能に支持されたプランジャーと、該プランジャーの動作に応じて接点が開閉可能に構成されてなるスイッチと、を具備する感振装置において、前記プランジャーには前記定位置を通過する垂直軸線の周りに配置される環状の当接部が下方へ向けて突設され、該当接部の少なくとも前記球体が転動する際に当接可能な表面領域内で、かつ、前記半径方向内側から頂点までの範囲が、前記半径方向に前記球体の表面曲率より大きな曲率を備えた凸曲線状の輪郭を有する態様で凸曲面状に構成されてなる。
この発明によれば、プランジャーの当接部において、球体が当接しうる表面領域の半径方向内側から頂点までの範囲が半径方向に球体の表面曲率より大きな曲率を備えた凸曲線状の輪郭を有する態様で凸曲面状に構成されていることにより、当接時における球体とプランジャーとの接触面積を低減することができ、プランジャーが球体の転動方向に受ける応力及び回転方向へ受ける摩擦力を低減することができる。特に、球体の転動量が変化しても球体とプランジャーとの接触状態が変化しにくく、転動量が小さいときの摩擦力を従来よりも低減することができる。したがって、球体の転動抵抗が低減されるとともに、球体の転動によるプランジャーの動作をより効率的に生じさせることができるため、振動の検出感度を高めることができる。また、当接部が環状に構成されていることにより、複数の球体をプランジャーとして用いた場合に比べて検出構造を簡易に構成でき、また、検出感度の方位依存性も低減できる。ここで、前記当接部の先端は、半径方向の断面が半円状に構成され、半径方向に見て円弧状の輪郭を有することが好ましい。
本発明において、前記プランジャーは前記当接部の外周側に張り出した鍔部を有し、該鍔部を下方より支持する平坦な支持面を備えた支持枠が設けられ、前記プランジャーは前記支持枠に対して前記半径方向に移動可能に支持されている。これによれば、プランジャー及び支持枠の構造を簡易に構成できるため、部品加工及び組み立てが容易になるから、製造コストを低減することができる。また、プランジャーが半径方向にも拘束されていないことから、プランジャーの動作抵抗を低減することができるため、検出感度をさらに高めることができる。ここで、前記鍔部の下面が平坦に構成されていることが好ましい。
本発明において、前記プランジャーが前記半径方向に移動したときに前記支持枠の内縁部と前記当接部の基部外側部が相互に当接可能に構成され、前記内縁部の前記基部外側部に対する当接部位が斜め上方に向いているか、或いは、前記基部外側部の前記内縁部に対する当接部位が斜め下方に向いている。これによれば、プランジャーが半径方向に移動して当接部の基部外側部が支持枠の内縁部に当接するという事態が生じても、内縁部の当接部位が斜め上方に向き、或いは、基部外側部の当接部位が斜め下方に向いていることにより、プランジャーが支持枠の内縁部から上方へ向かう応力を受けて上方へ押し上げられるから、プランジャーの動作が補助されるように作用するので、プランジャーを介したスイッチの接点開閉動作を確実に実現することができ、検出動作の信頼性を向上させることができる。


以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1は本発明に係る感振装置100の縦断面を示す断面斜視図、図2はプランジャーの配置部分を中心として示す縦断面図である。
感振装置100は、上部に配置された制動部110と、下部に配置された感振部120とを有し、制動部110の下部に感振部120が吊り下げられた状態とされている。制動部110は、取付姿勢が多少傾斜しても感振部120が常に垂直姿勢となるように支持する(自動調芯機能を有する)とともに、外来振動によって感振部120が揺動して振動検出の感度が低下しないように制動作用を与えるためのものである。外部へ取り付けるための支持体111には制動ケース112が固定され、この制動ケース112の内部には制動体113及び粘性流動体114が収容されている。制動体113は、例えば、オイル、グリース、粉粒体等からなる粘性流動体114より制動力を受けるものであり、制動ケース112から下方へ突出する吊り下げ軸115と一体若しくは接続固定された状態とされる。なお、図示の制動ケース112は上部が開口しているが、実際には適宜の蓋体によって密閉される。
制動ケース112、制動体113、粘性流動体114及び吊り下げ軸115の構造は様々なものとすることができるが、図示例の場合には、制動ケース112の内部に設けられた環状の収容溝内に粘性流動体114が収容され、上記収容溝の内側に吊り下げ軸115が揺動可能に軸支される。また、制動ケース112にはその内外を連通させる中央開口が設けられている。制動体113は中央開口を通して吊り下げ軸115と接続されているとともに、上記収容溝内に張り出す環状の制動翼を有している。制動翼は収容溝内の粘性流動体114に浸漬された状態とされ、これによって吊り下げ軸115が任意の方位へ揺動可能でありながら、外来振動に起因する吊り下げ軸115の高速な揺動動作が粘性流動体114から受ける制動力によって抑制される。
上記吊り下げ軸115の下端は感振部120に接続固定されている。感振部120は、上記保持体に相当する保持ケース121と、この保持ケース121の内部において上記定位置(図示中心位置)に保持され、当該定位置の周りに転動可能に配置された球体122と、この球体122が転動したときに当接可能に構成されたプランジャー123と、このプランジャー123を傾動可能に支持する支持枠124と、プランジャー123の動作に応じて接点が開閉可能に構成されたスイッチ125とを備えている。
保持ケース121の下部内面は球体122を定位置に保持するための凹底部121aを中心部に有し、この凹底部121aの周囲に球体122を転動可能とする環状の周囲内底面121bが設けられている。なお、図示例では凹底部121aと周囲内底面121bによって球体122が定位置に保持されつつ、外来振動が伝達されたときに球体122が周囲に転動可能となるように構成しているが、本発明はこのような態様に限られない。例えば、上記の保持ケース121において、中央部が低く、当該中央部の周囲が上方へ傾斜した逆円錐状の内底面を設けることでも、球体122を定位置で保持しつつ周囲に転動可能に構成することもできる。
球体122は例えば直径5〜15mm程度の鋼球などで構成される。そして、この球体122の直径、比重、上記凹底部121aの形状寸法等によって、振動の検出特性、例えば検出感度が決定される。ただし、検出特性は球体122及びその転動面によってのみ決定されるものではなく、後述するプランジャー123の形状、寸法、動作抵抗等に大きく影響される。
プランジャー123は全体として円盤状に構成され、その裏面上には、下方に突出する環状の当接部123aが形成されている。環状の当接部123aは球体122の定位置を通過する垂直軸線Xの周囲に形成され、その先端面は凸曲面状に構成されている。図示例の場合、当接部123aは垂直軸線Xを中心とする円周に沿ったリブ構造を有し、当接部123aの先端部の半径方向に沿った断面は下方に向いた半円状に形成されている。すなわち、当接部123aの先端は内側から半径方向外側へ向けて半円状の輪郭を有する円弧状の表面を有している。また、プランジャー123は上記当接部123aの外周側に張り出した鍔部123bを有し、この鍔部123bが上記支持枠124によって下方から支持された状態とされている。さらに、プランジャー123の表面(上面)には中央突起123cが形成され、この中央突起123cがスイッチ125を動作させるようになっている。
本実施形態では、保持ケース121は上方が開口した形状を有し、その上部開口を支持枠124が蓋となって閉鎖する構造を有する。支持枠124は球体122の上方において外周部から内側へフランジ状に張り出した張出枠部124aを有し、この張出枠部124aが上記プランジャー123の鍔部123bを支持している。ここで、相互に接触する鍔部123bの下面及び張出枠部124aの上面は共に平坦に構成されている。また、支持枠124は、張出枠部124aの上方に設けられた挿通固定部124bにおいてスイッチ125を保持している。スイッチ125は外部から挿通固定部124bを貫通して支持枠124の内部に挿入された状態に保持された接点ばね125Aと125Bを有している。接点ばね125A及び125Bは支持枠124に保持固定された中間部から内側へそれぞれ伸び、上記プランジャー123の中央突起123cの上方位置に自由端としての接点部125Aa,125Baを有する。これらの接点部125Aaと125Baは上下に対向配置されるように位置決めされている。また、接点ばね125A及び125Bは支持枠124の外側へ導出された接続部125Ab、125Bbを有しており、これらの接続部125Ab、125Bbは外部の検出回路等に接続される。なお、支持枠124の上端中央には上記吊り下げ軸115に連結される取り付け部124cが設けられている。
本実施形態において、プランジャー123の鍔部123bは支持枠124の張出枠部124a上に載置され、上下方向には勿論のこと、半径方向にも移動可能な(拘束されていない)状態で支持されている。このようにプランジャー123を移動可能に配置することで、プランジャー123の動作抵抗を低減することができるため、球体122の転動抵抗を低減できる。また、プランジャー123や支持枠124の形状も簡易なもので足りるので、部品加工や組み立て作業も容易であるから、製造コストを低減できる。
本実施形態では、球体122が定位置から周囲に転動するとプランジャー123の転動方向の外周部が上方へ押し上げられて傾動姿勢となるので、中央突起123cが反対側の外周部よりも上昇し、それによって接点ばね125Aの接点部125Aaが接点ばね125Bの接点部125Baに当接し、接点が閉鎖される。このように、本実施形態ではプランジャー123に環状の当接部123aが一体的に設けられているので、複数の小球を用いる場合に比べて、接点構造をきわめて簡易に構成することができる。
図3(a)及び(b)はプランジャー123の外周部の支持枠124の張出枠部124aによる支持構造を示す拡大部分断面図である。図3(a)に示すように、当接部123aの先端の表面は凸曲面123sとなっているため、球体122が定位置から周囲の或る方位へと転動し、プランジャー123の当接部123aに当接したとき、球体122と当接部123aの接触態様は基本的には点接触となる。これは、図示例の場合、定位置にある球体122と当接部123aとが非接触に保たれ、球体122が多少でも転動してはじめて当接部123aに当接するように構成されているため、当接部123aの垂直軸線X周りの曲率が球体122の当接高さの曲率よりも大きくなっているからである。
なお、本発明は、定位置にある球体122にプランジャー123の当接部123aが接触している場合を排除するものではなく、このような場合でも半径方向の断面で見たときには点接触となるので、凹曲面状の当接部を有するプランジャーを用いるときに比べれば後述する摩擦力を低減することができるため、検出感度の向上効果を得ることが可能である。ただし、本実施形態では、定位置にある球体122がプランジャー123に接触しないように構成することで、球体122の初期の転動抵抗を低減することができ、検出感度を高めている。
本実施形態では、当接部123aの凸曲面123sが半径方向に沿って球体122の表面曲率より大きな曲率を備えているので、球体122が転動したときに凸曲面123aに当接することで、プランジャー123が効率的に斜め上方へ押圧され、特に、転動量が小さいときでもプランジャー123が確実に傾動しやすくなる。すなわち、プランジャー123が球体122から受ける応力Fの向きは球体122及び当接部123aの当接点の接平面と直交する方向になり、球体122の転動方向Sの応力成分Fsは従来構造よりも小さくなり、しかも、球体122の転動量が増加すると急激に減少する。したがって、プランジャー123は球体122から受ける応力Fによって効率的に動作する。
また、凸曲面123sは、少なくとも当接部123aにおける球体122に当接可能な表面領域内であって、しかも、半径方向内側から頂点部までの範囲において形成されているので、球体122の転動時においてプランジャー123をスムーズに動作させることができる。なお、図示例の凸曲面123sは上記範囲を越えて形成され、当接部123aの先端全体が凸曲面123sとなっている。
さらに、上記のように球体122と当接部123aの接触面積が小さいことから球体122の回転による摩擦力Mも低減される。ここで、当該摩擦力Mは球体122の転動時の回転方向Rに沿って生ずるから、プランジャー123を上方へ押し上げるのではなく、側方若しくは斜め下方へ引き込む力となるので、プランジャー123の傾動を妨げ、球体122の転動抵抗を増加させてしまう。本実施形態では、当該摩擦力Mも低減されるため、プランジャー123は球体122からの応力Fで効率的に上方へ押し上げられる。
図示例では当接部123aの先端は半径方向の断面が半円状になるように構成され、半径方向に見て円弧状の輪郭を有するものとなっているので、球体122によるプランジャー123の傾動をよりスムーズかつ確実に実現することができるとともに、頂点より半径方向内側に向かうほど傾斜角度が大きくなるので、球体122の転動量が小さいときのプランジャー123の傾動量を従来より大きくすることができることから、検出感度が向上する。ただし、このような円弧状の表面形状に限らず、その表面が半径方向に凸曲線状の輪郭を有する態様で凸曲面状に構成されていれば、半径方向に見て楕円状、放物線状などの種々の輪郭を有する任意の凸曲面形状であってもよい。また、凸曲面状の表面形状が設けられるのは、少なくとも球体122が当接しうる表面領域内で、かつ、半径方向内側から頂点までの範囲であればよい。この範囲が球体122の転動によるプランジャー123を動作させるための実質的に有効な当接範囲だからである。
本実施形態では、当接部123aの基部外側部に、垂直な上部垂直面123kと、この上部垂直面123kに引き続いてその下方に形成された下方に傾斜した下部傾斜面123tとが設けられている。ここで、図示例では下部傾斜面123tは上記範囲を越えて形成された凸曲面123sの一部で構成されている。また、下部傾斜面123tは、基部外側部のうちの支持枠124の内縁部に当接する当接部位である。
一方、支持枠124の張出枠部124aの内縁部の上部には面取によってカットされたカット部124kが設けられ、これによって当該内縁部においてカット部124kの下方に設けられた内側端部124tが鍔部123bの底面より離間するように構成されている。ここで、内側端部124tは、内縁部のうちのプランジャー123の当接部123aに当接する当接部位である。そして、プランジャー123の鍔部123bが張出枠部124aの上面に支持された状態で水平方向に移動したとしても、内側端部124tは上部垂直面123kには当接せず、下部傾斜面123tに当接するようになっている。
したがって、プランジャー123が水平移動したとき、内側端部124t(図示例では垂直面で構成される)が下部傾斜面123tに当接することにより、プランジャー123は張出枠部124aの内縁部から上方へ応力を受けるため、その傾動動作が促進される。もちろん、球体122の転動により当接部123aがやや持ち上げられた状態で内側端部124tに当接すれば、内側端部124tは下部傾斜面123tのより下方にある部分に当接し、当該当接部位の傾斜角度はさらに大きくなるので、プランジャー123が張出枠部124aから受ける上方へ向かう応力成分はさらに大きくなる。したがって、何らかの理由により球体122から受ける応力でプランジャー123の水平方向の移動成分が大きくなった場合でも、プランジャー123は支障なく傾動するので、検出機能の信頼性を高めることができる。
上記の作用効果は図3(b)に示す構造でも実現できる。この構造では、張出枠部124aの内縁部が全体として半径方向内側へ突出する凸曲面状(半径方向に沿った断面が半円状)に構成されている。したがって、図3(a)に示す上記構造と同様に、内縁部における最も突出した内側端部(図示頂点付近)124pが張出枠部124aの上面より離間することとなり、その結果、当該内縁部は当接部123aの上部垂直面123kには当接しなくなり、必ず下部傾斜面123tに当接することとなるので、上記と同様の効果を得ることができる。
なお、上記の各例では当接部123aの基部外側部である下部傾斜面123tが下方へ傾斜した面で構成されているが、一般的には、プランジャー123が半径方向に移動したときに支持枠124の内縁部と当接部123aの基部外側部が相互に当接可能に構成され、内縁部の基部外側部に対する当接部位(上記内縁端部124t、124pに相当する部分。)が上方に傾斜しているか、或いは、基部外側部の内縁部に対する当接部位(上記下側傾斜面123tに相当する部分。)が下方に傾斜していればよい。このように構成されていれば、プランジャー123の当接部123aの基部外側部が支持枠124の張出枠部124aの内縁部に当接したときに必ず上方へ向かう応力を受けるため、プランジャー123の傾動動作が妨げられることがなく、却って傾動動作が促進されるからである。
図4(a)及び(b)は、球体122の直径D2と、プランジャー123の当接部123aの(内縁位置の)直径D3との関係を示す説明図である。図4(a)はD3<D2/2の関係にあるときの図であり、この場合には直径D3が相対的に小さいことから、転動時の球体122の上下動が小さければプランジャー123の傾動角度は小さい。図4(b)はD3>D2/2の関係にあるときの図であり、この場合にはプランジャー123の傾動角度は図4(a)の場合に比べて相対的に大きくなる。なお、図示例では転動量ΔSがともに同じである場合を示してある。上記のように、当接部123aの直径D3は、D2/2<D3<D2の範囲にあることが好ましい。
図5(a)及び(b)はプランジャーの他の構成例を示す概略説明図である。上記のプランジャー123は全体として円盤状に構成され、その裏面上に環状の当接部123aが設けられたものであるが、本発明のプランジャーの全体形状は円盤状に限らず、球体122に当接する環状の当接部を有するものであれば、種々の全体形状を有することができる。例えば、図5(a)のプランジャー123′は全体として球体122に沿った湾曲板状に構成されたものである。また、図5(b)のプランジャー123″はトーラス状の当接部123a″が設けられるとともに、この当接部123a″を支持したりスイッチに接続したりする部分が上方に接続されたものである。これらの構成例では、当接部123a′、123a″の位置や形状が球体122によって制約を受けにくくなるため、設計の自由度が高められる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で適宜に変更することができる。例えば、本発明の感振装置は、一般的に広く用いられている感震器に限らず、種々の振動を検出するための装置として用いることができる。また、上記の制動部を持たず、感振部のみで構成される装置としても構わない。
本発明に係る感振装置の実施形態の縦断面(半径方向に沿った断面)を示す断面斜視図。 同感振装置のプランジャー近傍の構造を示す縦断面図。 プランジャーの支持構造を半径方向に沿った断面で示す拡大部分断面図(a)及び(b)。 球体とプランジャーの関係を示す概略説明図(a)及び(b)。 プランジャーの他の構成例を示す概略説明図(a)及び(b)。
符号の説明
100…感振装置、110…制動部、120…感振部、121…保持ケース、122…球体、123…プランジャー、123a…当接部、123s…凸曲面、123t…下部傾斜面、123b…鍔部、123c…中央突起、124…支持枠、124a…張出枠部、124t…内側端部、125…スイッチ

Claims (3)

  1. 保持体と、該保持体に対して定位置に保持されるとともに振動を受けたときに前記定位置の周囲に転動可能に支持された球体と、転動した前記球体の上半部に当接することにより動作可能に支持されたプランジャーと、該プランジャーの動作に応じて接点が開閉可能に構成されてなるスイッチと、を具備する感振装置において、
    前記プランジャーには前記定位置を通過する垂直軸線の周りに配置される環状の当接部が下方へ向けて突設され、該当接部の少なくとも前記球体が転動する際に当接可能な表面領域内で、かつ、半径方向内側から頂点までの範囲が、前記半径方向に前記球体の表面曲率より大きな曲率を備えた凸曲線状の輪郭を有する態様で凸曲面状に構成されてなり、
    前記プランジャーは前記当接部の外周側に張り出した鍔部を有し、該鍔部を下方より支持する平坦な支持面を備えた支持枠が設けられ、前記プランジャーは前記支持枠に対して前記半径方向に移動可能に支持され、
    前記プランジャーが前記半径方向に移動したときに前記支持枠の内縁部と前記当接部の基部外側部が相互に当接可能に構成され、前記内縁部の前記基部外側部に対する当接部位が斜め上方に向いているか、或いは、前記基部外側部の前記内縁部に対する当接部位が斜め下方に向いていることを特徴とする感振装置。
  2. 前記当接部の先端は、半径方向の断面が半円状に構成され、半径方向に見て円弧状の輪郭を有することを特徴とする請求項1に記載の感振装置。
  3. 前記鍔部の下面が平坦に構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の感振装置。
JP2006231452A 2006-08-29 2006-08-29 感振装置 Expired - Fee Related JP4908111B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231452A JP4908111B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 感振装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006231452A JP4908111B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 感振装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008057978A JP2008057978A (ja) 2008-03-13
JP4908111B2 true JP4908111B2 (ja) 2012-04-04

Family

ID=39240911

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006231452A Expired - Fee Related JP4908111B2 (ja) 2006-08-29 2006-08-29 感振装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4908111B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107520039B (zh) * 2017-10-27 2019-03-15 江西理工大学 适用于旋转磨机筒体的滚动式监测装置

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62193529A (ja) * 1986-02-19 1987-08-25 Hitachi Ltd 平形半導体素子用スタツク
JP2692220B2 (ja) * 1988-12-30 1997-12-17 オムロン株式会社 水平保持機構付感震器
JP2981511B2 (ja) * 1990-09-06 1999-11-22 オムロン株式会社 感震器
JPH08219864A (ja) * 1995-02-09 1996-08-30 Fuji Electric Co Ltd 振動検出センサ
JPH09210759A (ja) * 1996-02-05 1997-08-15 Fuji Electric Co Ltd 感震器及びその製造方法
JP3406186B2 (ja) * 1997-05-16 2003-05-12 オムロン株式会社 感震器
JP2001141556A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Kansai Gas Meter Co Ltd 感震装置
JP4278054B2 (ja) * 2004-07-28 2009-06-10 有限会社高橋製作所 感震器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008057978A (ja) 2008-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS5912292A (ja) ラジエ−タの支持装置
JP2017173341A (ja) 差し込み式フィッティングを備えたショックアブソーバー
US20060049604A1 (en) Vehicle suspension system
JP4908111B2 (ja) 感振装置
CN212743701U (zh) 带阻尼器铰链
JPH0157744B2 (ja)
JP5120686B2 (ja) 車両用収容物保持装置
JP4278054B2 (ja) 感震器
JP6223052B2 (ja) ダンパ取付装置
CN108528356B (zh) 一种减振支柱用端帽及车辆减振支柱
CN104948649A (zh) 流体缓冲装置以及带缓冲的设备
CN113848693B (zh) 钟表机芯的旋转轮组系统
CN100475009C (zh) 家电产品的腿组件
CN217705369U (zh) 一种减震轮
JP4252336B2 (ja) 制振装置
JP6889219B2 (ja) スプリング支持構造
JP4965993B2 (ja) ゴンドラ振れ止め装置
JP3204041U (ja) 支持装置
JPH043237Y2 (ja)
CN116736675A (zh) 用于引导游丝摆轮系统的旋转轴的装置
JPH067332Y2 (ja) 感震装置
JPH0439628Y2 (ja)
JP2007120710A (ja) ボールジョイント
JP2007178399A (ja) 振り子型センサ
JP2004225799A (ja) 車両用バウンドストッパ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090828

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110916

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110927

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111213

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120112

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150120

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4908111

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees