JP4894293B2 - 導電性セラミックス焼結体及びスパッタリングターゲット並びにその製造方法 - Google Patents

導電性セラミックス焼結体及びスパッタリングターゲット並びにその製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば透明導電膜の製造に使用されるITO等の導電性セラミックス焼結体及びそれを用いたスパッタリングターゲット並びにその製造方法に関する。
基材表面にセラミックス薄膜を形成させる技術は種々あるが、スパッタリング法は大面積化が容易でかつ高性能の膜が得られる成膜法であることから様々な分野で使用されている。例えば、ITO(Indium Tin Oxide)薄膜は高導電性、高透過率といった特徴を有し、更に微細加工も容易に行えることから、フラットパネルディスプレイ用表示電極、太陽電池用窓材、帯電防止膜等の広範囲な分野に渡って用いられている。特に液晶表示装置を始めとしたフラットパネルディスプレイ分野では近年大型化および高精細化が進んでおり、その表示用電極であるITO薄膜に対する需要もまた急速に高まっている。このようなITO薄膜の製造方法はスプレー熱分解法、CVD法等の化学的成膜法と電子ビーム蒸着法、スパッタリング法等の物理的成膜法に大別することができる。中でもスパッタリング法は大面積化が容易でかつ高性能の膜が得られる成膜法であることから、様々な分野で使用されている。
スパッタリング法によりITO薄膜を製造する場合、用いるスパッタリングターゲットとしては金属インジウムおよび金属スズからなる合金ターゲット(以降ITターゲットと略する)あるいは酸化インジウムと酸化スズからなる複合酸化物ターゲット(以降ITOターゲットと略する)が用いられる。このうち、ITOターゲットを用いる方法は、ITターゲットを用いる方法と比較して、得られた膜の抵抗値および透過率の経時変化が少なく成膜条件のコントロールが容易であるため、ITO薄膜製造方法の主流となっている。
ITOスパッタリングターゲットの品質に関しては、成膜中のアーキングの発生とターゲットの大型化、ターゲット厚み増加に伴う問題点が挙げられる。
スパッタリングでITO薄膜の成膜を行なう場合、アーキングが多く発生すると形成された薄膜中にパーティクルが発生する。これは液晶表示装置等のフラットパネルディスプレイにおける製造歩留まり低下の原因となり、アーキング発生を抑制できるスパッタリングターゲットが強く望まれている。その為に、ITOターゲットには、アーキングの一因と考えられるノジュールの発生防止、形成される薄膜の均一性の観点から、高密度で均一なものが要求されている。ノジュールとはターゲットの使用時間の増加に伴い、ターゲット表面に表れる黒色の突起物であり、パーティクルの発生原となるため、その低減が望まれているものである。
アーキングの低減には、スパッタリングターゲットに用いるITO焼結体の密度向上が有効であり、例えば、特許文献1には、焼結密度98%以上100%以下、焼結粒径1μm以上20μm以下の高密度ITO焼結体が記載されている。また、高密度焼結体の製造方法としては、例えば、特許文献2のように酸素加圧焼結を行う方法等が知られている。
また、近年、薄膜を形成する基板の大型化や薄膜形成工程の生産性向上の観点から、スパッタリングターゲットの大型化や厚みを増やす必要が生じている。スパッタリングターゲットを大型化するとITO焼結体が割れやすくなるといった問題があった。ITO焼結体の割れの対策としては、例えば、特許文献1のように焼結体の機械的強度が高いことが有効と考えられている。一般的には3点曲げ試験等の機械的強度は焼結体密度が高くて、焼結粒径が小さい方が高いと考えられる。しかし、ITO焼結体の場合、焼結粒径を小さくすると密度が上がらなくなり、アーキングがおこりやすくなる問題点があった。
また、ITO焼結体の厚みは10mm以上、特に15mm以上になると焼結体の中心部の密度が低くなるという密度分布が生じ、アーキングが起こりやすくなるといった問題があった。焼結体の厚みが増した場合は、原料の選定や焼成条件を調整することで密度低下を抑制する対策が行われていた。焼成条件としては、昇温速度を遅くしたり、高温での保持時間を長くして、被加熱物の内外の温度差を少なくする方法が取られ、この結果、焼結粒径は大きくなり機械的強度が低下するという問題点があった。
また、ZAO膜もITO膜と同様に透明導電膜として、フラットパネルディスプレイ用、表示電極、太陽電池用窓材、帯電防止膜等の広範囲な分野への適用の検討が始まっている。この材料に関してもアーキングの発生により得られる透明導電膜の抵抗が増加する等の問題がある。
なお、上記の問題点は、ITO、ZAO以外の導電性セラミックス系ターゲットでも同様である。
また、ITO焼結体等の導電性セラミックス焼結体は常圧焼成法、ホットプレス法等で製造されるが、例えば、ITO焼結体の場合、常圧焼成法では1500〜1600℃の焼成温度が必要であり、また、大型の焼結体の製造には昇温速度を遅くする等で焼成時間が長時間となり、エネルギーを多く消費する製造方法である。また、外部熱源により加熱焼結するため、特に、大型や厚みのある成形体の焼成においては中心部の密度低下等の問題があった。また、ITO焼結体の場合、焼成温度が高温であるため、発熱体としてモリブデンシリサイドが使用されるが、その劣化に伴い、発熱体成分の影響で製品歩留まりが低下する問題もあった。
近年、省エネ効果と自己加熱による均一加熱の観点からマイクロ波やミリ波を用いた自己加熱型焼結がアルミナ等のセラミックス材料で検討されている(例えば非特許文献1参照)。しかし、ITO焼結体やAZO焼結体等の導電性セラミックスにおいては、それらの焼結メカニズムの複雑さなどから検討は行われていなかった。
特許第3457969号公報 特開平3−207858号公報 豊田中央研究所R&Dレビュー Vol.30 NO.4(1995)
しかしながら、導電性セラミックス系スパッタリングターゲットに要求される性能は日々高まり、大型化や厚み増加に対応したアーキング発生が少ない製品が求められている。また、その導電性セラミックス焼結体の製造方法の省エネ化、生産性向上への対応が求められている。
上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、導電性セラミックス焼結体の厚みが増加しても、アーク特性が良い導電性セラミックス焼結体とは、焼結粒径が小さく、かつ焼結密度の大きい焼結体であること、特に、その焼結体の厚み方向の密度差が小さく、焼結密度の小さい部分がないものであることを見出した。そして、このような導電性セラミックス焼結体は、原料粉末の成形体を電磁波加熱により焼成して焼結することにより得られることを見出した。
即ち、本発明の導電性セラミックス焼結体の第1の態様は、焼結粒径が0.5μm以上1μm未満であり、焼結体全体の平均焼結密度が相対密度で98%以上であることを特徴とする導電性セラミックス焼結体である。また、本発明の導電性セラミックス焼結体の第2の態様は焼結体の厚さが10mm以上の導電性セラミックス焼結体であって、焼結粒径が0.5μm以上2μm以下であり、焼結体全体の平均焼結密度が相対密度で98%以上であることを特徴とする導電性セラミックス焼結体である。さらに、本発明の導電性セラミックス焼結体の第3の態様は、焼結粒径が0.5μm以上2μm以下であり、かつ、厚さ方向の焼結密度の密度差が1%以下であることを特徴とする導電性セラミックス焼結体である。なお、この第3の態様においては、焼結体全体の平均焼結密度が相対密度で98%以上であることがさらに好ましい。また、長寿命のターゲットを得るためには、この導電性セラミックス焼結体の厚さを10mm以上とすることが好ましい。
なお、本発明の導電性セラミックス焼結体は、バルク抵抗が1×10−2Ω・cm以下であることが好ましい。このような導電性セラミックス焼結体としては、ITO、AZO等の酸化物焼結体を例示することができる。
また、本発明のスパッタリングターゲットは、上記の導電性セラミックス焼結体をターゲット材として用いたことを特徴とするものである。
さらに、本発明の導電性セラミックス焼結体の製造方法は、原料粉末の成形体を電磁波加熱によって焼結することを特徴とするものである。特に、周波数2.45GHzのマイクロ波焼成炉又は周波数28GHzのミリ波焼成炉を用いて電磁波加熱を行うことが好ましく、作成される導電性セラミックス焼結体と同一組成の焼結体をセッタとして使用することや、作成される導電性セラミックス焼結体と同一組成の焼結体を等温断熱壁として使用することが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の導電性セラミックスは、ITO(In−SnO)、AZO(Al−ZnO)、In−ZnO、Ga−ZnO、TiO−α(α:Ta等の正五価のイオン)、SnO−β(β:Sb等の正五価のイオン)、SiC、MoSi等が挙げられる。
本発明の導電性セラミックス焼結体は、バルク抵抗値が1×10−2Ω・cm以下であることが好ましい。1×10−2Ω・cmを超えるとDC放電においてスパッタリングが不安定になりやすい。さらに好ましくは1×10−3Ω・cm以下である。1×10−3Ω・cm以下ではスパッタリングの安定性がさらに良くなるため好ましい。
本発明の導電性セラミックス焼結体の焼結粒径は0.5μm以上2μm以下である。焼結粒径が0.5μm未満の場合、高密度化が困難になるため好ましくない。また、2μmを超える場合は、アーキングの発生回数が多くなるため好ましくない。さらに好ましくは0.5μm以上1.5μm以下であり、さらには0.5μm以上1μm未満である。この範囲ではアーキングの発生が少なく、また焼結体の機械的強度ももっとも強い。なお、本発明でいう焼結粒径とはコード法により求めた値である。
本発明の導電性セラミックス焼結体の厚さは10mm以上とすることが可能である。さらには15mm以上とすることも可能である。スパッタリングターゲットとしては30mmを超えるものは実用上必要がないので、本発明の導電性セラミックス焼結体の厚さは30mm以下で十分である。導電性セラミックス焼結体の厚さは厚いほど、それをターゲット材として用いたスパッタリングターゲットの使用可能時間(寿命)が長くなるため、成膜の生産性が向上するため好ましい。
本発明の導電性セラミックス焼結体をターゲット材として用いたスパッタリングターゲットは、2枚以上の導電性セラミックス焼結体を1つのバッキンブプレートに接合してなるものであってもよい。その場合、導電性セラミックス焼結体の厚さが異なるものであってもよく、少なくとも1枚の導電性セラミックス焼結体の厚さが10mm以上であるものであってもよい。例えば、複数枚の導電性セラミックス焼結体からなるスパッタリングターゲットでは、中央部と端部では焼結体の厚さが異なり、端部の焼結体の厚さが厚いものが用いられることがあるが、このようなターゲットで、端部の導電性セラミックス焼結体だけの厚さを10mm以上としたものであってもよい。
本発明の導電性セラミックス焼結体の厚み方向の密度差は1%以内であることが好ましい。焼結体の密度差はアーク特性を悪化させるが、焼結粒径が小さくなると密度差を1%以内にすることは困難である。密度差が1%を超えると中央部の密度が低い部分の影響が顕著になりアーク特性が悪くなるために好ましくない。
さらには、アーク特性を良くするために厚み方向の密度差は0.5%以内であることが好ましい。さらには厚み方向の密度差は0.3%以内であることが好ましい。
なお、厚み方向の密度差は、以下のようにして求める。測定対象の導電性セラミックス焼結体の厚さ方向に、その上部、中央部、下部に3等分して板状の試料片を作成し、その各々の密度をアルキメデス法により測定し、以下に示す式より算出した。
厚さ方向の密度差(%)={(密度が最大の部位の密度)−(密度が最小の部位の密度)}/(密度が最大の部位の密度)×100
本発明の導電性セラミックス焼結体の焼結体全体の平均焼結密度は相対密度で98%以上であることが好ましい。相対密度が98%未満であるとアーキングが多くなる傾向がある。焼結密度が高いほどアーキング低減効果が得られるため、焼結体の相対密度は99%以上、さらには99.5%以上であることが好ましい。特に、被スパッタ面に平行な面を板面とする薄い(例えば2mm)板状の試料片を用いて測定した焼結密度が相対密度で97%未満になると、アーキングが顕著になることから、相対密度が97%未満の部分を有さない焼結体であることが好ましい。そのような導電性セラミックス焼結体であるためには、少なくとも、焼結体全体の平均焼結密度が相対密度で98%以上であり、かつ、厚さ方向の密度差が1%以内であることが好ましい。なお、相対密度(D)とは、例えば、ITO焼結体の場合、InとSnOの真密度の相加平均から求められる理論密度(dITO)に対する相対値を示している。相加平均から求められる理論密度(d)とは、ターゲット組成において、InとSnO粉末の混合量をa(g)とb(g)とした時、それぞれの真密度7.18(g/cm)、6.95(g/cm)を用いて、d=(a+b)/((a/7.18)+(b/6.95))により求められる。焼結体の測定密度をd1とすると、その相対密度Dは、D=d1/dITO×100(%)で求められる。
また、例えば、AZO焼結体の場合、ZnOおよびAlの真密度の相加平均から求められる理論密度(dAZO)に対する相対値を示している。相加平均から求められる理論密度(d)とは、ターゲットの組成において、ZnOおよびAl粉末の混合量をx(g)およびy(g)としたとき、それぞれの真密度5.68(g/cm)および3.987(g/cm)を用いて、d=(x+y)/((x/5.68)+(y/3.987))により求めることができ、実際に得られた焼結体の密度をd2とすると、その相対密度Dは、D=d2/dAZO×100で求めることができる。
本発明のITO焼結体の3点曲げ強度は200MPa以上であることが好ましい。200MPa未満の時はITO焼結体のバキングプレートへの取りつけ時やスパッタリング時にITO焼結体の割れが発生する確率が高くなる。230MPa以上の時、割れ対策としてさらに好ましい。
本発明の導電性セラミックス焼結体の製造は原料粉末を必要に応じて混合し、成形、焼成して得られる。
始めに、導電性セラミックス焼結体の原料粉末を所定の混合比で混合する。例えば、ITO焼結体の場合、酸化スズの含有量はスパッタリング法により薄膜を製造した際に比抵抗が低下する、SnO/(In+SnO)で8重量%以上、15重量%以下とすることが好ましい。また、例えば、AZOの場合、酸化アルミニウムの含有量は、スパッタリング法により薄膜を製造した際に比抵抗が低下する1重量%以上、5重量%以下とすることが望ましい。
原料粉末にバインダー等を加えてもよい。混合はボールミル、ジェットミル、クロスミキサー等で行なう。
得られた原料粉末をプレス法あるいは鋳込法等の成形方法により成形してターゲット成形体を製造する。この際、使用する粉末の平均粒径が大きいと焼結後の密度が充分に上昇しない場合があるので、使用する粉末の平均粒径は1μm以下であることが望ましく、更に好ましくは0.1〜1μmである。こうすることにより、焼結粒径が小さく、焼結密度の高い焼結体を得ることが可能となる。
次に得られた成形体に必要に応じて、CIP等の圧密化処理を行う。この際CIP圧力は充分な圧密効果を得るため2ton/cm以上、好ましくは2〜3ton/cmであることが望ましい。ここで始めの成形を鋳込法により行った場合には、CIP後の成形体中に残存する水分およびバインダー等の有機物を除去する目的で脱バインダー処理を施してもよい。また、始めの成形をプレス法により行った場合でも、成型時にバインダーを使用したときには、同様の脱バインダー処理を行うこともできる。
次に、このようにして得られた成形体の焼結を行う。本発明の導電性セラミックス焼結体は、通常の外部加熱型の電気炉を用いる方法では作成することが困難であり、電磁波加熱により焼結することで達成することができる。以下に電磁波加熱による焼結について説明する。
本発明は電磁波を用いて加熱する焼結方法であれば特に限定されないが、電磁波としてはマグネトロンまたはジャイロトロン等から発生する連続またはパルス状の2.45GHz等のマイクロ波、28GHz等のミリ波、またはサブミリ波が利用できる。電磁波の周波数の選択は導電性セラミックスの焼結挙動から適切なものを選択することができる。大型の成形体を焼成する場合はミリ波の方が電磁波の吸収特性や電磁波の均一性が高いので好ましい。
本発明者等は、ITOやAZO等の導電性セラミックスは、2.45GHzや28GHz等の電磁波の吸収効率が高く、電磁波加熱により非常に短時間で高密度かつ均一な焼結体を得ることができるものであることを見出した。
本発明の導電性セラミックス焼結体の組織的な特徴としては、例えばスパッタリングターゲットとして使用する場合は、そのターゲットにより成膜する薄膜の組成に合わせて焼結体の組成を決めるため、本発明の導電性セラミックス焼結体は単一化合物からなる焼結体となる場合は少なく、その組織は2相以上からなる複合組織となる場合が多い。高密度で均一な焼結体を得るには、複合組織の各相の焼結粒径を制御し、また、気孔径を小さくすることが重要である。また、電磁波加熱は外部加熱と異なり、自己発熱を利用するため、選択加熱により外部加熱の場合とは異なる組織を作製することが可能となる利点があり、本発明の導電性セラミックス焼結体を作成する方法として適している場合がある。
例えば、ITO焼結体は最終的には酸化インジウムとInSn12で表される酸化インジウムと酸化スズからなる複合酸化物の2相の混合組織となる。また、AZO焼結体は最終的には酸化亜鉛とZnAlで表される酸化亜鉛と酸化アルミニウムからなる複合酸化物の2相の混合組織となる。高密度で均一なITO焼結体やAZO焼結体を得るためには、ITO焼結体の場合、原料となる酸化インジウム、酸化スズ、焼結途中で生成するInSn12の電磁波吸収効率が良く、異常粒成長や気孔の増大といった不均一な組織ができないこと、また、AZO焼結体の場合、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、焼結途中で生成するZnAlの電磁波吸収効率が良く、異常粒成長や気孔の増大といった不均一な組織ができないことが重要である。
実際に酸化インジウム粉末と酸化スズ粉末からなるITO成形体を電磁波加熱すると、電磁波吸収による局所加熱等の問題が起きず、酸化インジウムとInSn12からなる混合組織からなる均一な焼結体組織が得られ、ITO焼結体はマイクロ波加熱による作製に適した焼結体であることが確認できた。また、AZOについても同様に電磁波加熱により均一な焼結体組織が得られた。すなわち、ITO焼結体やAZO焼結体は、被加熱物の電磁波吸収効率を高めるために発熱補助材としてSiC等を添加したり、あるいは被加熱物の周囲に発熱体を配置する必要のない、電磁波加熱により焼成して得るのに適した材料である。尚、成形体の形状により加熱補助材や発熱体を併用することも可能である。
使用される電磁波焼成炉としては、バッチ式、連続式、外部加熱式とのハイブリット式等の種々の焼成炉を使用することができる。
導電性セラミックス焼結体作成のための金属酸化物等の原料化合物は電磁波の吸収効率が良いため電磁波加熱焼結の特徴である非常に短時間で、かつ均一に焼成できる効果が期待できる。その結果、従来の外部加熱では製造することが困難であった厚さの厚い導電性セラミックス焼結体でも厚さ方向の密度分布の少ない焼結体を製造することができる。特に導電性セラミックス焼結体の厚さが10mm以上となると、従来の外部加熱では中心部の密度低下のため、焼結体全体としての高密度化が困難であった。また、厚さ方向の密度分布を低減させるためには、昇温速度を遅くしたり、保持時間を長くして、被加熱物の内外の温度差を少なくする対応が取られており、その結果、焼結粒径が大きくなっていた。電磁波加熱では均一加熱が可能であるため、ほとんど密度分布のない高密度な焼結体を得ることが可能である。
また、電磁波加熱では昇温速度を上げることや保持時間を短縮することが可能であり、粒成長を抑制した焼結粒径が小さい高密度な導電性セラミックス焼結体を容易に得ることが可能である。さらに、昇温の高速化や焼成時の保持時間の短縮により焼成に必要なエネルギーを大幅に削減することもできる。
また、モリブデンシリサイドなどの発熱体の劣化による影響で製品歩留まりが低下する問題も本質的に起こらない。
焼成時の昇温速度については特に限定されないが、焼結粒径の微細化の観点から、100〜600℃/時間とするのが好ましく、さらには200〜600℃/時間が好ましい。焼結保持温度は、導電性セラミックスの種類により適宜選択する。例えばITOの場合、1300℃以上、1650℃未満、好ましくは、1400℃以上1600℃以下が良い。また、AZOの場合は、1200℃以上、1550℃未満、好ましくは1300℃以上1500℃以下が良い。
電磁波加熱焼結では導電性セラミックス材料は非常に効率的に焼成が行われるため、従来の外部加熱法等による焼成より低温で高密度な焼結体を得ることが可能である。さらには、固溶を促進させるために高温で焼結を行った場合でも、短時間で焼結が可能なため、従来の外部加熱法に比べて焼結粒径を微細化することが可能である。すなわち、電磁波加熱による焼成により、結晶粒径が小さくかつ高密度の焼結体を得ることが可能であり、それにより、アーキングの発生が少なく、しかも機械的強度の高い優れたスパッタリングターゲットを得ることが可能となる。
さらに、前述のように、電磁波加熱では、従来の外部加熱では製造することが困難であった厚さが10mm以上の導電性セラミックス焼結体においても、厚さ方向の焼結密度の密度差の少ない焼結体を製造することができ、これにより、ターゲット寿命が長く、かつ、ターゲット寿命までの長時間に亘ってアーキングの発生が少ない、スパッタリングターゲットを得ることが可能となる。
なお、焼成時の保持時間は特に限定しないが、5時間以内で十分である。また、降温速度は特に規定されないが、例えば、ITO焼結体の場合、1200℃までは100℃/時間以上、好ましくは200℃/時間以上が良い。1200℃から室温までの降温速度の上限値については特に規定されないが、100℃/時間以下とするのが好ましい。降温速度を遅くする温度の設定および降温速度の選択は、焼結炉の容量、焼結体のサイズおよび形状、割れ易さなどを考慮して適宜決定すればよい。焼結時の雰囲気は導電性セラミックスの種類により任意に選択する。例えば、ITO焼結体の場合、酸素雰囲気中が好ましい。さらには、酸素気流中とし、焼結時に炉内に酸素を導入する際の酸素流量(L/min)と成形体仕込量(kg)の比(仕込重量/酸素流量)を、2.0以下、さらに好ましくは1.0以下とする。こうすることにより、高密度の焼結体を得やすくなる。また、AZO焼結体の場合、焼結時の雰囲気としては大気あるいは不活性雰囲気であることが好ましい。
また、電磁波加熱の際のセッタや等温断熱壁として、作成される導電性セラミックス焼結体と同一組成の焼結体を使用することは大型の導電性セラミックス焼結体を得るために有効である。なお、セッタとは、焼成炉内において、被焼成物を載せる板状のセラミックスであり、通常は被焼成物の焼成温度において耐熱性があり、かつ、被焼成物と反応しない等、焼結に悪影響を与えない材料で構成される。しかしながら、電磁波加熱の場合、被焼成物である導電性セラミックスとセッタの電磁波吸収特性が大きく異なると、セッタと該導電性セラミックスの温度に差ができ、焼結体が割れたり、接触部で局所的に異状加熱が起きる可能性がある。このため、セッタに使用する材料としては、被焼成物である導電性セラミックスと同一組成のものが好ましい。なお、同一組成とは、主成分が該導電性セラミックスの構成元素からなるものであればよい。焼結形態は多孔質状、高密度等いずれでもよい。
また、等温断熱壁とは焼成炉の内壁であって、被焼成物と同じような電磁波吸収特性を有する材料で作成され、焼成炉内の温度分布を均一に保つために設置される。等温断熱壁を被焼成物である導電性セラミックスと同一組成の材料により構成することにより、電気炉内の温度分布を最も均一に保つことができる。なお、同一組成とは、主成分が該導電性セラミックスの構成元素からなるものであればよい。焼結形態は多孔質状、高密度等いずれでもよい。
本発明の導電性セラミックス焼結体を所望の形状に研削加工した後、必要に応じて無酸素銅等からなるバッキングプレートにインジウム半田等を用いて接合することにより、本発明の導電性セラミックススパッタリングターゲットを得ることができる。
得られたターゲットをスパッタリング装置内に設置し、アルゴンなどの不活性ガスと必要に応じて酸素ガスをスパッタリングガスとして用いて、dcあるいはrf電界を印加してスパッタリングを行うことにより、所望の基板上に導電性セラミックス薄膜を形成することができる。この際アーキング発生量が低減されるという本発明の効果が発現される。
また、本発明による導電性セラミックス焼結体は、セラミックスに付加機能を持たせることを目的として第3の元素を添加した導電性セラミックス焼結体においても有効である。第3元素としては、例えば、Mg,Al,Si,Ti,Zn,Ga,In,Ge,Y,Zr,Nb,Hf,Ta等を例示することができる。これら元素の添加量は、特に限定されるものではないが、セラミックスの優れた電気光学的特性を劣化させないため、(第3元素の酸化物の総和)/(セラミックス+第3元素の酸化物の総和)で0重量%を超え20重量%以下(重量比)とすることが好ましい
本発明では、原料粉末からなる成形体を電磁波加熱により焼成して導電性セラミックス焼結体を得ることにより、容易に、結晶粒径が小さく、かつ、高密度の焼結体を得ることができる。また、厚さが10mm以上の焼結体においても、厚さ方向の焼結密度の密度差の少ない焼結体を得ることができる。したがって、本発明の導電性セラミックス焼結体をターゲット材として用いることにより、焼結体の結晶粒径が小さくかつ高密度であることから、アーキングの発生が極めて少なく、また、焼結体の厚さを10mm以上に厚くすることができることから極めて長寿命であり、さらに、厚さ方向の密度差が小さく、焼結体中に低密度の部分がないため、ターゲット寿命までの長時間に亘ってアーキングの発生の少ない優れたスパッタリングターゲットを得ることができる。しかも、結晶粒径が小さいことから、機械的強度が高く、割れ難く大型化の容易な優れたスパッタリングターゲットを得ることができる。
さらに、電磁波加熱によれば、焼成のための昇温の高速化や焼成時の保持時間の短縮が可能であり、それにより焼成に必要なエネルギーを大幅に削減することもできる。また、電磁波加熱では成形体自身が発熱体となるので、外部加熱法におけるように発熱体の劣化による影響で製品歩留まりが低下することもない。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例における各測定は以下のように行った。
(1)焼結体密度:アルキメデス法により測定した。
(2)厚さ方向の密度差:焼結体を厚み方向に上部、中央部、下部に3等分し、それぞれの焼結体密度をアルキメデス法で測定する。そして、以下に示す式より算出した。
・厚さ方向の密度差(%)={(密度が最大の部位の密度)−(密度が最小の部位の密度)}/(密度が最大の部位の密度)×100
(3)焼結粒径:SEM写真からコード法によりコード径を算出した。測定した焼結粒子の個数は300個以上とした。
(4)バルク抵抗:焼結体のバルク抵抗は四探針法により測定した。
(5)放電評価:以下の条件にて、60時間連続放電した際の積算アーキング発生回数を測定した。評価条件を同一にするため、得られた焼結体の上下の部分をほぼ同量研削除去して厚みを9mmとした。焼結体の上下の部分を除去することで、もっとも密度が低い部分にて放電評価することとなり、放電特性の良好なサンプルほど厚みが増した時も特性が良好で、寿命が長いことになる。
(スパッタリング条件)DC電力:300W、ガス圧:7.0mTorr、スパッタリングガス:Ar+酸素、スパッタリングガス中の酸素ガス濃度(O/Ar):0.05%、放電時間:60時間、ここで、酸素ガス濃度は、得られる薄膜の抵抗率が最も低下する値に設定した。
(実施例1)
平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末90重量部と平均粒径0.5μmの酸化スズ粉末10重量部とをポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルにより20時間混合し、混合粉末を調製した。前記混合粉末のタップ密度を測定したところ2.1g/cmであった。
この混合粉末を所定の焼結体厚みが得られるように粉末量を調整して金型に入れ、300kg/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。次にこの成形体をマイクロ波焼成炉(周波数=2.45GHz)にSiCセッタの上に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼結条件)昇温速度:200℃/時間、焼結温度:1300℃、焼結時間:1時間、雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に、(仕込重量/酸素流量)=0.8で導入、降温速度:焼成温度から1200℃までは、200℃/時間、以降100℃/時間。
得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
得られた焼結体から湿式加工により4インチφで厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製した。厚さ9mmの焼結体は、元の焼結体の上下をほぼ同じ厚み分、研削除去することで作製した。得られたターゲット用焼結体をインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを用いて連続放電評価を実施した。結果を表1に示す。積算アーキング発生回数は僅かであった。
(実施例2)
昇温速度を300℃/h、焼成温度を1400℃とした以外は実施例1と同様の方法で焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。積算アーキング発生回数は僅かであった。
(実施例3)
昇温速度を600℃/h、焼成温度を1500℃、保持時間を0.25時間とした以外は実施例1と同様の方法で、焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。積算アーキング発生回数は僅かであった。
(実施例4)
ITO焼結体で作成したセッタの上に成形体を設置し、昇温速度を400℃/h、焼成温度を1600℃、保持時間を0.25時間とした以外は実施例1と同様の方法で、焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。積算アーキング発生回数は僅かであった。
(実施例5)
実施例1と同様にして得られた成形体をミリ波焼成炉(周波数=28GHz)に設置して、昇温速度を300℃/h、焼成温度を1250℃、保持時間を2時間とした以外は実施例1と同様の方法で、焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。積算アーキング発生回数は僅かであった。
(実施例6)
実施例1と同様にして得られた成形体をミリ波焼成炉(周波数=28GHz)に設置して、昇温速度を300℃/h、焼成温度を1500℃、保持時間を0.25時間とした以外は実施例1と同様の方法で、焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。積算アーキング発生回数は僅かであった。
(実施例7)
平均粒径0.8μmの酸化亜鉛粉末98重量部と平均粒径0.3μmの酸化アルミニウム粉末2重量部とをポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルにより24時間混合し、混合粉末を調製した。この混合粉末を金型に入れ、300kg/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を3ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。
次にこの成形体をマイクロ波焼成炉(周波数=2.45GHz)にAZO焼結体から作製したセッタの上に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼結条件)昇温速度:300℃/時間、焼結温度:1400℃、焼結時間:1時間、雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純窒素ガスを炉内に、(仕込重量/窒素流量)=0.8で導入、降温速度:100℃/時間。
得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径、バルク抵抗を測定した。結果を表1に示す。焼結体の厚み方向の密度差の小さな高密度な焼結体が得られた。
(比較例1)
焼結体厚みで15mmとなるITO成形体を用意し、発熱体としてモリブデンシリサイドを使用する外部加熱型焼成炉に設置して、昇温速度を300℃/h、焼成温度を1400℃、保持時間を1時間とした以外は実施例1と同様の方法で焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径を測定した。結果を表1に示す。得られた焼結体の厚み方向の密度差は1.2%と大きなものであった。
得られた焼結体から、実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。多くのアークが発生した。
(比較例2)
ITO成形体として、焼結体厚みで8mmと15mmの2種類を用意し、発熱体としてモリブデンシリサイドを使用する外部加熱型焼成炉に設置して、昇温速度を室温から800℃までは100℃/h、800℃から25℃/h、焼成温度を1600℃、保持時間を5時間とした以外は実施例1と同様の方法で焼結体を得た。得られた焼結体の密度、厚み方向の密度差、焼結粒径を測定した。結果を表1に示す。得られた焼結体の厚み方向の密度差は8mm、15mm厚みの焼結体ともに小さかったが、焼結粒径がともに大きくなった。
実施例1と同様にして、厚さ9mmのターゲット用焼結体を作製してターゲットを得、連続放電試験を実施した。結果を表1に示す。多くのアークが発生した。
Figure 0004894293

Claims (7)

  1. 原料粉末の成形体を電磁波加熱によって焼結することを特徴とする、厚さが10mm以上、焼結粒径が0.5μm以上2μm以下であり、焼結体全体の平均焼結密度が相対密度で99%以上であるITO又はAZO焼結体の製造方法。
  2. 原料粉末の成形体を電磁波加熱によって焼結することを特徴とする、焼結粒径が0.5μm以上2μm以下であり、厚さが10mm以上であり、かつ、厚さ方向の焼結密度の密度差が1%以下であるITO又はAZO焼結体の製造方法。
  3. 焼結体全体の平均焼結密度が相対密度で99%以上であることを特徴とする請求項2に記載のITO又はAZO焼結体の製造方法
  4. バルク抵抗が1×10−2Ω・cm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のITO又はAZO焼結体の製造方法
  5. 周波数2.45GHzのマイクロ波焼成炉又は周波数28GHzのミリ波焼成炉を用いて電磁波加熱を行うことを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のITO又はAZO焼結体の製造方法。
  6. 作成されるITO又はAZO焼結体と同一組成の焼結体をセッタとして使用することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載のITO又はAZO焼結体の製造方法。
  7. 作成されるITO又はAZO焼結体と同一組成の焼結体を等温断熱壁として使用することを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のITO又はAZO焼結体の製造方法。
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