JP5158355B2 - 酸化物焼結体からなるスパッタリングターゲット - Google Patents
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Description
0.05μm≦Ra(μm)≦d(μm)×0.2 (1)式
0.4μm≦Rz(μm)≦d(μm)×1.8 (2)式
の少なくともいずれか1式を満たすことを特徴とするスパッタリングターゲットに関するものである。以下、本発明を詳細に説明する。
Ra2(μm)=d(μm)×0.2
Rz2(μm)=d(μm)×1.8
ただし、Ra2、Rz2は、スパッタリングの進行に伴い最終的に算術平均粗さが収束する値、最大高さ粗さが収束する値をそれぞれ示す。このため、結晶粒径が小さいほど最終的に収束する算術平均粗さや最大高さ粗さが小さくなる。
(1)焼結体密度:アルキメデス法により測定した。また相対密度は前述の式により求めた。
(2)結晶粒径:SEM写真からコード法によりコード径を算出した。測定した焼結粒子の個数は300個以上とした。
(3)被スパッタリング領域の算術平均粗さ(Ra)、最大高さ粗さ(Rz):2001年版JIS−B0601に準拠して測定した。スパッタリング後の測定ではスパッタリング形状に応じてベースライン補正をして、算術平均粗さ、最大高さ粗さを算出した。
(4)被スパッタリング領域の観察:レーザー顕微鏡により観察を実施した。
(5)放電評価:ターゲットを以下のスパッタリング条件で連続放電させてアーキング発生量を調べた。
(スパッタリング条件)
ITOターゲットの場合:
DC電力:300W、ガス圧:7.0mTorr、スパッタリングガス:Ar+酸素、スパッタリングガス中の酸素ガス濃度(O2/Ar):0.05%、放電時間:30時間(ターゲットの残厚は約1mm)。
AZOターゲットの場合:
DC電力:300W、ガス圧:3.8mTorr、スパッタリングガス:Ar、放電時間:40時間(ターゲットの残厚は約1mm)。
平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末90重量部と平均粒径0.5μmの酸化スズ粉末10重量部とをポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルにより24時間混合し、混合粉末を調製した。前記混合粉末のタップ密度を測定したところ2.1g/cm3であった。
(焼結条件)昇温速度:50℃/時間、焼結温度:1600℃、焼結時間:5時間、雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に、(仕込重量/酸素流量)=0.8で導入、降温速度:1600℃から室温まで、100℃/時間。
実施例1と同様にして得られた成形体を純酸素雰囲気のマイクロ波焼成炉(周波数=2.45GHz)内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼結条件)昇温速度:300℃/時間、焼結温度:1600℃、焼結時間:1時間、雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に、(仕込重量/酸素流量)=0.3で導入、降温速度:1600℃から1300℃まで、200℃/時間、1300℃から室温まで、100℃/時間。
実施例2と同様の方法でITO焼結体を製造した。この焼結体から湿式加工により101.6mm×177.8mm、厚さ6mmの焼結体を切り出した。次に、この焼結体の各面を#120の研削砥石を用いて、長手方向送り早さ:25m/min、厚さ方向切り込み量:10μm/回の加工条件で平面研削を行った後、被スパッタリング領域を#400の研削砥石を用いて、長手方向送り早さ:25m/min、厚さ方向切り込み量:10μm/回の加工条件で平面研削を行った。その後、被スパッタリング領域を#1000の砥石を用いて、長手方向送り早さ:30m/min、厚さ方向切り込み量:5μm/回の加工条件で平面研削を行い、ターゲット用焼結体とした。このターゲット用焼結体をインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを用いて放電評価を実施した。焼結体密度、結晶粒径、スパッタリング前後の被スパッタリング領域の算術平均粗さ、最大高さ粗さ、放電評価の結果を表1に示す。アーキング回数の少ない品質の良いターゲットが得られた。
平均粒径0.9μmの酸化亜鉛粉末97重量部と平均粒径0.3μmの酸化アルミニウム粉末2.5重量部と平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末0.5重量部をポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルにより24時間混合し、混合粉末を調製した。この混合粉末を金型に入れ、300kg/cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を2ton/cm2の圧力でCIPによる処理を行った。
(焼結条件)昇温速度:300℃/時間、焼結温度:1300℃、焼結時間:1時間、雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純窒素ガスを炉内に、(仕込重量/窒素流量)=0.5で導入、降温速度:1300℃から室温まで、100℃/時間。
実施例1と同様の方法でITO焼結体を製造した。この焼結体を湿式加工法により101.6mm×177.8mm、厚さ6mmの焼結体に加工した。次に、この焼結体を#170の研削砥石を用いて、主軸速度:1400m/min、厚さ方向切り込み量:30μm/minでロータリー平面研削を行った後、表面をブラスト処理し、ターゲット用焼結体とした。このターゲット用焼結体をインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを用いて放電評価を実施した。焼結体密度、結晶粒径、スパッタリング前後の被スパッタリング領域の算術平均粗さ、最大高さ粗さ、放電評価の結果を表1に示す。アーキング回数が多かった。
実施例2と同様の方法でITO焼結体を製造した。この焼結体から湿式加工により101.6mm×177.8mm、厚さ6mmの焼結体を切り出した。次に、この焼結体を#170の研削砥石を用いて、主軸速度:1400m/min、厚さ方向切り込み量:30μm/minでロータリー平面研削を行い、ターゲット用焼結体とした。このターゲット用焼結体をインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを用いて放電評価を実施した。焼結体密度、結晶粒径、スパッタリング前後の被スパッタリング領域の算術平均粗さ、最大高さ粗さ、放電評価の結果を表1に示す。アーキング回数が多かった。
実施例4と同様の方法でAZO焼結体を製造した。この焼結体から直径75mm、厚さ6mmの丸型に焼結体を切り出した。次に、この焼結体の各面を#120の研削砥石を用いて、長手方向送り早さ:25m/min、厚さ方向切り込み量:10μm/回の加工条件で平面研削を行い、ターゲット用焼結体とした。このターゲット用焼結体をインジウム半田を用いて無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングしてターゲットとした。このターゲットを用いて放電評価を実施した焼結体密度、結晶粒径、スパッタリング前後の被スパッタリング領域の算術平均粗さ、最大高さ粗さ、放電評価の結果を表1に示す。アーキング回数が多かった。
Claims (3)
- 電磁波加熱による焼結法において作製された酸化物焼結体からなるスパッタリングターゲットにおいて、酸化物焼結体の結晶粒径が2μm以下、かつ相対密度が99%以上であり、被スパッタリング領域の算術平均粗さ(Ra)、最大高さ粗さ(Rz)と酸化物焼結体の結晶粒径(d)とが下式
0.05μm≦Ra(μm)≦d(μm)×0.2 (1)式
0.4μm≦Rz(μm)≦d(μm)×1.8 (2)式
の少なくともいずれか1式を満たすことを特徴とするスパッタリングターゲット。 - 酸化物焼結体が実質的にインジウム、スズおよび酸素からなるITO焼結体であることを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
- 酸化物焼結体が酸化亜鉛および酸化アルミニウムを主成分とする焼結体であることを特徴とする、請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
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