JP5169969B2 - 透明導電膜用焼結体の製造方法 - Google Patents

透明導電膜用焼結体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5169969B2
JP5169969B2 JP2009101959A JP2009101959A JP5169969B2 JP 5169969 B2 JP5169969 B2 JP 5169969B2 JP 2009101959 A JP2009101959 A JP 2009101959A JP 2009101959 A JP2009101959 A JP 2009101959A JP 5169969 B2 JP5169969 B2 JP 5169969B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molded body
sic
temperature
sintered body
firing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009101959A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010248049A (ja
Inventor
正一 山内
慎一 原
哲夫 渋田見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2009101959A priority Critical patent/JP5169969B2/ja
Publication of JP2010248049A publication Critical patent/JP2010248049A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5169969B2 publication Critical patent/JP5169969B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Description

本発明は、電磁波加熱による透明導電膜用焼結体の製造方法に関する。
従来から透明導電膜用焼結体の焼成方法としては、常圧焼成法、ホットプレス法、熱間静水圧プレス(HIP)法等があるが、これらの焼成では電気炉等の外部熱源により加熱焼結するため、均一な焼成物を得るためには長時間の焼成時間が必要であり、エネルギーを多大に消費する製造方法であった。近年、自己加熱による均一加熱、焼成時間短縮による省エネ効果の観点からマイクロ波やミリ波といった電磁波を用いた自己加熱型焼結がアルミナ等のセラミックス焼結体材料で検討されている(例えば非特許文献1参照)。
マイクロ波等の電磁波を用いた加熱の場合、成形体の自己発熱を利用しており、熱は成形体内部から外部へ移動し、成形体の内部と外部に温度差が生じて焼成時に成形体が破損する場合があった。この問題を解決する手段として、加熱補助材としてSiCを用いて外部からも加熱が行えるよう成形体を挟む構造で電磁波加熱する方法(例えば特許文献1、2参照)が提案されている。
しかし、加熱補助材としてSiCを用いる方法は水分や有機成分をほとんど含まないペレット状の成形体や、電子部品等の比較的小さなものでしか行われておらず、水分等を含んだ大きな成形体では水分等を蒸発除去する際に、成形体内部で水分等が爆発的に体積膨張し、クラックが発生することがあるため、上記の方法を使用することができなかった。
特開平06−172012号公報 特開2004−168575号公報
豊田中央研究所R&Dレビュー Vol.30 NO.4(1995)
大型の成形体を電磁波加熱によって焼結する透明導電膜用焼結体の製造において、水分や有機成分を含有する大型の成形体においても、水分等の蒸発除去の際に生じるクラックを抑制し、歩留り良く製造する方法について提供する。
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、水分と有機成分を含有した原料粉末の大型成形体を電磁波加熱によって焼結する透明導電膜用焼結体の製造において、該成形体と接触しないように上下及び/又は側面にSiC質材料を設置して、水分等が蒸発する温度域において適切な温度制御下で焼成を行うことで、クラックの発生を抑制し、歩留り良く、透明導電膜用焼結体が得られることを見出した。
本発明の態様は以下の通りである。
(1)水分と有機成分を総量で0.3〜2.0重量%含有した最小厚みが5mm以上でかつ、体積が50cm以上である成形体と、この成形体に接触しないよう、上下及び/又は側面にSiC質材料を設置し、当該SiC質材料の温度により電磁波加熱炉内の温度制御を行う、電磁波加熱によって当該成形体を焼結する方法であって、室温から400℃までの温度域を100〜300℃/時間の昇温速度で加熱することを特徴とする透明導電膜用焼結体の製造方法。
(2)成形体がインジウム、スズ及び酸素を含んでなることを特徴とする(1)記載の透明導電膜用焼結体の製造方法。
(3)成形体がアルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなることを特徴とする(1)記載の透明導電膜用焼結体の製造方法。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電磁波加熱とは、電磁波を用いて加熱する焼結方法であれば特に限定されないが、電磁波としてはマグネトロンまたはジャイロトロン等から発生する連続またはパルス状の2.45GHz等のマイクロ波、28GHz等のミリ波、またはサブミリ波が利用できる。電磁波の周波数の選択は透明導電膜用焼結体の焼結挙動から適切なものを選択することができる。電磁波の周波数の選択は、電磁界の均一性の観点からはミリ波が好ましいが、電磁波発振器のコスト等の面から、工業的に大型の成形体を焼成する場合はマイクロ波の方が好ましい。
本発明の透明導電膜用焼結体は特に限定されるものではないが、具体的には、インジウム、スズ及び酸素を含んでなる焼結体、アルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体、ガリウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体、インジウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体などが挙げられる。
本発明の透明導電膜用焼結体を製造するために、焼結前における原料粉末の成形体の大きさは最小厚みが5mm以上でかつ、体積が50cm以上である。本発明では、従来のSiCセッターを用いた電磁波焼成とは異なり、大型の成形体であっても、焼成割れを起こすことなく焼成できることを特徴としているからである。
本発明の成形体中には水分と有機成分を総量で0.3〜2.0重量%含有しており、好ましくは水分と有機成分の総量で0.3〜1.0重量%である。
電気炉加熱の場合、成形体中の水分等は徐々に蒸発していくため、水分等が多く含まれていても問題とはならないが、電磁波加熱の場合、室温から400℃までの温度域では、一般に水分等の方が成形体を構成する他の成分、例えばITO(Indium Tin Oxide)等よりもマイクロ波の吸収が良く、マイクロ波を水分等が選択的に吸収して急激に温度が上がることがある。そのため、内部でガスが発生して表面に引張り応力が働いて、割れが発生することがあるので、成形体中の水分等の量は2.0重量%以下にする必要がある。なお、成形体中の水分等の量を0.3重量%以上としているのは、成形体の取り扱い易さを考慮したものである。
水分は、原料粉末に添加されたものや、原料粉末表面に保管等の環境より吸着されるものであり、有機成分は原料粉末の製造時に含まれるものや、分散剤、バインダーといった原料粉末混合時に添加されるものである。
なお、水分と有機成分を含有するとは、水分か有機物のいずれか一方のみ、または水分と有機物を両方含むことを意味する。成形体中の水分と有機成分の総量は例えば、示差熱熱重量同時測定装置(TG−DTA)で、室温から400℃までの重量減少率から求めることができる。
本発明において前記した成形体を電磁波加熱によって焼結する際は、当該成形体の上下及び/又は側面にSiC質材料を設置する。成形体に直接、高出力の電磁波を照射する場合、成形体で局所的な加熱が起こりやすいが、SiC質材料を設置すると、成形体が電磁波吸収による自己発熱とSiC質材料からの外部加熱により均一に加熱されるため、水分や有機成分の除去を成形体から均一に行うことができる。このためクラック発生を防止し、割れのない焼結体を得ることができる。
また、SiC質材料は成形体表面を最も効率的に覆うように設置することが好ましい。例えば、本発明の成形体形状が平板状であれば、成形体を表面積が最も大きい面を上下に設置する場合はSiC質材料を上下に設置し、表面積が最も大きい面が側面となるように設置する場合はSiC質材料を側面に設置する。
成形体の下にSiC質材料を設置する場合、成形体とSiCとの反応を避けるため、SiCと成形体の間には両者と反応しにくい材料を設置する必要がある。例えば、インジウム、スズ及び酸素を含んでなる焼結体の場合はアルミナ板を設置すればよく、アルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体の場合はアルミナ板やジルコニア板を設置すればよい。
また、成形体の上に置かれたSiC質材料は成形体と接触しない形で保持される。上に設置されたSiC質材料と成形体との間の距離は、1〜100mmあれば十分である。大型の成形体の場合はSiC質材料を成形体の上に直接設置すると、焼結に伴う収縮時にクラックが発生することがあり、水分や有機成分が蒸発する際に充分なガスの逃げ道を設けておく必要があるためである。また、成形体と上のSiC材質との間に100mmを越える距離があるとSiC質材料の効果が減少してしまう場合がある。
上のSiC質材料の設置方法は特に限定されず、例えば、下のSiC質材料の上にアルミナ質等のブロックを置き、その上にSiC質材料を置くことで設置が可能である。多段積みで焼成する場合は、各段にSiC質材料を設置し、一番上の成形体の上にSiC質材料を設置する。
成形体の表面積が最も大きい面が側面となるように設置される場合、2枚の平板形状のSiC質材料が成形体の側面に設置される。平板形状のSiC質セッターと成形体との間の距離は、1〜100mmあれば十分である。
円筒型の成形体の場合、SiC質材料を上下に設置することも、側面に設置することも可能である。SiC質材料を上下に設置する方法は、前述の平板形状の成形体の場合と同様である。側面に設置する方法としては、円筒型の成形体を1〜100mmの距離で囲むように円筒形状または角筒形状のSiC質材料を作製して設置することが有効である。角筒形状とは四角柱等の多角柱の内部をくり貫いたものを指す。成形体の側面に設置する場合は、成形体重量を支える必要がないため、設置されるSiC質材料の機械的強度は自重を支えるに十分な強さがあればよい。
また、平板型のSiCセッターで成形体を取り囲むように設置することでも、本発明の効果を得ることはできる。
平板、円筒、角筒等のいずれの形状であっても、SiC質材料の厚みは電磁波が透過できるよう1〜20mmとすることが好ましい。
本発明で用いられるSiC質材料は特に限定されないが、電気抵抗値が10cm・Ωから10cm・ΩのSiC材料を使用することが好ましく、50重量%以上がSiCからなるものであることが好ましい。
また、成形体の焼成温度により、耐熱性のあるSiC質材料を選択する。例えば、焼成温度が1400℃付近の場合、最高使用温度が1500℃付近であるSi結合SiC(SiC:75%、Si:25%)を使用し、焼成温度が1500℃付近の場合は、最高使用温度が1600℃付近の再結晶SiC(SiC:99%)を使用すればよい。
また、SiC質材料を成形体の上下に設置する場合、成形体の下のSiC質材料がセッターとして使用可能である。この場合、SiC質材料は曲げ強度が100MPa以上で、成形体重量を十分に支え、変形や破壊の起こらない材料を選定することが好ましい。
SiC質材料の密度は相対密度で50%以上であれば問題ないが、成形体重量を十分に支えるためには80%以上であることが好ましい。
なお、温度制御は炉上部の中央部に測温用の孔をあけ、炉内部の一番上のSiC質セッター温度を放射温度計で測定する。また、円筒形状のSiC質材料の側面温度を測定する時は、炉側面の測温用の孔からSiC質材料の温度を測定する。電磁波を利用して加熱を行うため、SiC質材料の内側に温度を測定する機器を設置できないからである。
室温から温度上昇する過程では、SiC質材料と成形体のマイクロ波吸収差により、SiC質材料の温度と成形体の温度は若干異なるが、高温領域では輻射によりある程度、熱分布が均一になると考えられる。
成形体の昇温速度は高速生産性と割れ発生防止の観点から、室温から400℃までの温度域では100〜300℃/時間とすることが必要であり、150〜200℃/時間がより好ましい。前述したとおり、この温度域では水や有機成分の方が成形体の他の成分よりもマイクロ波の吸収が良いため、マイクロ波を水や有機成分が選択的に吸収して急激に温度が上がり、内部でガスが発生して表面に引張り応力が働いて割れが発生する場合があるためである。
400℃を超える温度域での昇温速度は、200〜600℃/時間が好ましく、300〜500℃/時間がより好ましい。400℃を超える温度域では水分や有機成分は完全に除去されているため、上記のようにガスが発生して割れるおそれがないからである。
本発明の方法で得られた透明導電膜用焼結体を板状、円状等の所望の形状に研削加工した後、必要に応じて無酸素銅等からなるバッキングプレートにインジウム半田等を用いて接合し、また、本発明の方法で得られた透明導電膜用焼結体を円柱状に加工し、チタン等からなるバッキングチューブにインジウム半田等を用いて接合することにより透明導電膜用スパッタリングターゲットを得ることができる。
次に、本発明の透明導電膜用焼結体の製造方法について工程毎に具体的に説明する。
(1)原料混合工程
本発明で製造できる透明導電膜用焼結体は特に限定されるものではないが、具体的には、インジウム、スズ及び酸素を含んでなる焼結体、アルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体、ガリウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体、インジウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体などが挙げられる。
インジウム、スズ及び酸素を含んでなる焼結体としては、インジウム、スズ及び酸素からなる焼結体や、この焼結体に対して更に第3元素を添加した焼結体を例示することができる。また、アルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体としては、アルミニウム、亜鉛及び酸素からなる焼結体や、この焼結体に対して更に第3元素を添加した焼結体を例示することができる。
これらの焼結体を得るための原料粉末は特に限定されるものではなく、例えば、焼結体を構成する金属元素の金属塩粉末、酸化物、塩化物、硝酸塩、炭酸塩等を用いることも可能であるが、取り扱い性を考慮すると酸化物粉末が好ましい。
各原料粉末の純度は、通常99%以上、好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上である。純度が低いと、不純物物質により、本発明の透明導電膜用焼結体を用いたスパッタリングターゲットで形成された透明導電膜に影響が及ぼされることがあるからである。
また、各原料粉末の粒径としては、平均粒径で0.1〜1.0μmが好ましい。
これらの原料の配合は例えば、インジウム、スズ及び酸素を含んでなる焼結体を得る場合は、酸化物換算でSnO/(In+SnO)で4〜20重量%とすることが好ましく、さらに好ましくは5〜10重量%である。スズの含有量がこの範囲であると、スパッタリング法により成膜したときに得られる薄膜の抵抗率が低下する。
また、アルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなる焼結体を得る場合は、酸化物換算でAl/(ZnO+Al)で1〜10重量%とすることが好ましく、さらに好ましくは2〜5重量%である。アルミニウムの含有量がこの範囲であると、スパッタリング法により成膜したときに得られる薄膜の抵抗率が低下する。
これら各粉末の混合は、特に限定されるものではないが、ジルコニア、アルミナ、ナイロン樹脂等のボールやビーズを用いた乾式、湿式のメディア撹拌型ミルやメディアレスの容器回転式混合、機械撹拌式混合等の混合方法が例示される。具体的には、ボールミル、ビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル、V型混合機、パドル式混合機、二軸遊星撹拌式混合機等が挙げられる。
また、原料粉末は、噴霧乾燥等により造粒することが好ましい。その理由としては、充填時の粉末が均一に充填され、均質な成形体が得られるからである。円筒などの複雑な形状をもつ成形体において均質な成形体が得られることは特に重要である。
なぜなら、透明導電膜用焼結体はいずれもアルミナやジルコニアといった構造材料として代表的なセラミックス焼結体に比べ熱衝撃に弱く、均一な組成、組織を有する焼結体を得ることは熱衝撃特性の安定性にとって重要であるからである。さらに電磁波加熱においては、目的焼成物のマイクロ波吸収による自己発熱を利用するため、成形体の組成、組織の均一性は、均一な焼結体を得るために非常に重要な要因となる。
造粒粒子の平均粒子径は30〜200μmとすることが好ましく、40〜150μmとすることがより好ましく、50〜100μmとすることがさらに好ましい。この範囲では、焼結体の組織が均一となり、焼結密度が高い焼結体を得ることが可能となる。
噴霧乾燥のためのスラリーは、例えば、原料粉末と分散剤、有機バインダー、イオン交換水とを混合することにより調整することができる。分散剤としてはたとえば、アクリル酸塩、アクリル酸エステル等の単独又は共重合体からなるポリカルボン酸系化合物が挙げられる。また、有機バインダーとしては、たとえば、ポリビニルアルコールやアクリル酸・アクリルアミド共重合体、アクリル酸・メタクリル酸共重合体等の混合物が挙げられる。
分散剤、有機バインダーの添加量は原料粉末量に対して2重量%未満であることが好ましい。また、脱脂工程での歩留まりや生産性を高めるために有機バインダー、分散剤の添加量を1重量%未満にしても良く、または添加を行わなくても良い。
本発明の噴霧乾燥に用いられる装置としては特に限定されるものではない。微粒子化方法としては、例えば回転円盤式、圧力噴射ノズル式、二流体ノズル式等が、乾燥方法も並流式、向流式、混合式等が挙げられる。
なお、成形処理に際しては、ポリビニルアルコール、アクリル系ポリマー、メチルセルロース、ワックス類、オレイン酸等の成形助剤を原料粉末に添加しても良い。
(2)成形工程
成形方法は、(1)工程で得た粉末を目的とした形状に成形できる成形方法を適宜選択することが可能であり、特に限定されるものではない。プレス成形法、鋳込み成形法、射出成形法等が例示できる。
成形圧力は成形体にクラック等の発生がなく、取り扱いが可能な成形体であれば特に限定されるものではないが、成形密度は可能な限り高めた方が好ましい。そのために冷間静水圧プレス(CIP)成形等の方法を用いることも可能である。CIP圧力は充分な圧密効果を得るため1ton/cm以上、好ましくは2ton/cm以上、さらに好ましくは2〜3ton/cmであることが望ましい。
ここで始めの成形を鋳込法により行い、続いてCIPを行った場合には、CIP後の成形体中に残存する水分及びバインダー等の有機物を除去する目的で脱バインダー処理を施してもよい。また、初めの成形をプレス法により行った場合でも、原料混合工程でバインダーを添加したときは、同様の脱バインダー処理を行うこともできる。
(3)焼成工程
次に得られた成形体を電磁波焼成炉内に投入して焼結を行う。電磁波としてはマグネトロンまたはジャイロトロン等から発生する連続またはパルス状の2.45GHz等のマイクロ波、28GHz等のミリ波、またはサブミリ波が利用できる。電磁波の周波数の選択は被焼成物の焼結挙動から適切なものを選択することができるが、発振器のコスト等の経済性を考慮すると2.45GHzのマイクロ波が好ましい。
使用される電磁波焼成炉としては、バッチ式、連続式、外部加熱式とのハイブリット式等の種々の焼成炉を使用することができる。
電磁波焼成の場合、得られた成形体はセッターの上に置かれる。セッターにSiC質材料を用いても良いし、セッターの上にSiC質材料を載せ、その上に成形体を載せても良い。
成形体の昇温速度は高速生産性と割れ発生防止の観点から、室温から400℃までの温度域では100〜300℃/時間が必須であり、150〜200℃/時間がより好ましい。400℃を超える温度域では、200〜600℃/時間が好ましく、300〜500℃/時間がより好ましい。
最高温度の設定は材料と目的物の結晶粒径、密度により制御する。
インジウム、スズ及び酸素を含んでなる成形体の場合は1400〜1650℃が好ましく、1450〜1600℃がより好ましく、1400〜1550℃がさらに好ましい。
アルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなる成形体の場合は1100〜1400℃が好ましく、1100〜1300℃がより好ましい。
焼成時の保持時間は特に限定しないが、10時間以内で十分である。
降温速度は特に限定されず、焼結炉の容量、焼結体のサイズ及び形状、割れ易さなどを考慮して適宜決定すればよい。
焼結時の雰囲気としてはインジウム、スズ及び酸素からなる酸化物の場合、酸素気流中が好ましい。また、アルミニウム、亜鉛及び酸素からなる酸化物の場合は、大気中または、窒素等の不活性ガス中が好ましい。これらの雰囲気中で焼成を行うことで密度の高い焼結体を得ることができる。
本発明では、透明導電膜用焼結体の製造方法において、水分と有機成分を含んだ大型の成形体を電磁波加熱によって焼結する際に、上下又は側面にSiC質材料を当該成形体に接触しないように設置して焼成を行うことにより、焼成割れが低減され、円筒形状であれば真円度が高い焼結体、平板形状であれば反りの少ない焼結体を歩留まり良く製造することができる。
実施例1に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 実施例6に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 実施例7に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 実施例7に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の上から見た概略図を示す。 実施例8に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 比較例1に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 比較例2に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 比較例3に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 比較例4に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 比較例5に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。 比較例6に記載の成形体の電磁波焼成炉への設置方法の概略図を示す。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、本実施例における各測定は以下のように行った。
(1)成形体中の水分と有機成分の総量の測定
成形体中の水分と有機成分の総量の測定は、成形体の一部を切り出し、TG−DTA測定を実施し求めた。
水分量 :室温から110℃までの重量減少量
有機成分量 :110℃から400℃までの重量減少量
水分と有機成分の総量 :水分量+有機成分量
(2)焼結体密度
アルキメデス法により測定した。なお、相対密度(D)とは、インジウム、スズ及び酸素からなる焼結体の場合、InとSnOの真密度の相加平均から求められる理論密度(dITO)に対する相対値を示している。相加平均から求められる理論密度(dITO)とは、ターゲット組成において、InとSnO粉末の混合量をa(g)とb(g)とした時、それぞれの真密度7.18(g/cm)、6.95(g/cm)を用いて、
ITO=(a+b)/((a/7.18)+(b/6.95))(1)
により求められる。焼結体の測定密度をdとすると、その相対密度Dは、D=d/dITO×100(%)で求められる。
また、アルミニウム、亜鉛及び酸素からなる焼結体の場合、同様にしてZnO及びAl粉末の混合量をx(g)及びy(g)としたとき、それぞれの真密度5.68(g/cm)及び3.99(g/cm)を用いて、理論密度(dAZO)は
AZO=(x+y)/((x/5.68)+(y/3.99))(2)
により求めることができる。そして、実際に得られた焼結体の密度をdとすると、その相対密度Dは、D=d/dAZO×100(%)で求めることができる。
(実施例1)
平均粒径0.6μmの酸化インジウム粉末90重量部と平均粒径0.5μmの酸化スズ粉末10重量部とをポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルにより20時間混合し、混合粉末を調製した。
この混合粉末を所定の焼結体厚みが得られるように粉末量を調整して金型に入れ、300kg/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体3は60×60×15mm厚さであった。
次にこの成形体3を電磁波焼成炉(周波数=2.45GHz)に図1に示すように設置した。断熱材で囲まれた焼成炉内部に、SiC質セッター1(500×1000×8mm厚み、SiC=99%、SiO=1%、密度=2.65g/cm)の上にアルミナ板4(100×100×2mm厚み、Al=99%)を15(3×5)枚敷き、その上に28個の成形体3を縦×横に4×7で等間隔に載せた。上のSiC質セッター1(500×1000×8mm厚み、SiC=99%、SiO=1%、密度=2.65g/cm)は上下のSiC質セッター1の間隔が20mmになるように、アルミナブロック材2で間隔を調整して設置した。
そして、以下の条件で焼結した。
(焼結条件)
昇温速度 :300℃/時間(室温から400℃)
400℃/時間(400℃から1500℃)
最高温度 :1500℃
1500℃での保持時間 :1時間
降温速度 :200℃/時間(最高温度から1200℃)
100℃/時間(1200℃から100℃)
焼成雰囲気 :純酸素ガスを炉内に導入
なお、0〜600℃までの温度の測定は低温用デジタル放射温度計を使用し、600〜1500℃までの温度の測定はファイバ型放射温度計を使用した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(実施例2)
実施例1と同様にして混合粉末を得た後に、水分を添加し、原料を調製した。この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でCIP成形した。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体は160×200×10mm厚さであった。
SiC質セッターの上にアルミナ板を2枚敷き、得られた成形体を上下のSiC質セッターの間隔が40mmとした以外は実施例1と同様に電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは100℃/時間、400℃から1600℃までは350℃/時間、最高温度1600℃とした以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にして得られた混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でCIP成形した。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体は350×750×10mm厚さであった。
SiC質セッターの上にアルミナ板を32(4×8)枚敷き、得られた成形体を上下のSiC質セッターの間隔が40mmとした以外は実施例1と同様に電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは150℃/時間、400℃から1550℃までは300℃/時間、最高温度1550℃とした以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(実施例4)
平均粒径0.9μmの酸化亜鉛粉末98重量部と平均粒径0.3μmの酸化アルミニウム粉末2重量部を秤量し、イオン交換水、ポリカルボン酸系分散剤とともに、ビーズミルを用いて、アルミナビーズ(0.3mmφ)にて粉砕し、混合し、スラリー化した。このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧乾燥して造粒粉末を得た。噴霧乾燥はスプレードライヤ−の条件としてディスク回転数=15000rpm、送風入口温度=200℃、出口温度=120℃、スラリー供給量=2.5kg/時間で行った。得られた造粒粉末の平均粒径は70μm、かさ密度は1.5g/cmであった。
この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でCIP成形した。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体は350×500×10mm厚さであった。
SiC質セッターの上にアルミナ板を20(4×5)枚敷き、得られた成形体を上下のSiC質セッターの間隔が40mmとした以外は実施例1と同様に電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは100℃/時間、400℃から1300℃までは400℃/時間、最高温度を1300℃とし、焼成雰囲気を窒素ガスとした以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(実施例5)
分散剤の添加量を2倍とした以外は実施例4と同様にして、造粒粉末を得た。得られた造粒粉末の平均粒径は65μm、かさ密度は1.6g/cmであった。
この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体3は160×200×5mm厚さであった。得られた成形体を実施例4と同様に電磁波焼成炉に設置した。
SiC質セッターの上にアルミナ板を4(2×2)枚敷き、得られた成形体を上下のSiC質セッターの間隔が40mmとした以外は実施例1と同様に電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは100℃/時間、400℃から1300℃までは400℃/時間、最高温度1300℃とした以外は実施例4と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(実施例6)
平均粒径0.9μmの酸化亜鉛粉末97重量部と平均粒径0.3μmの酸化アルミニウム粉末3重量部を秤量した以外は実施例4と同様にして、造粒粉末を得た。得られた造粒粉末の平均粒径は65μm、かさ密度は1.6g/cmであった。
この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。この方法で、4枚の成形体を得た。得られた成形体3は160×200×10mm厚さであった。
SiC質セッター1の上にアルミナ板を4(2×2)枚敷き、得られた4枚の成形体3を図2に示すように上下方向に5段に設置されたSiC質セッター1(各SiC質セッター1の間隔は40mm)に各々1枚ずつ設置した以外は、実施例4と同様にして、電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは150℃/時間、400℃から1350℃までは400℃/時間、最高温度1350℃とした以外は実施例4と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(実施例7)
平均粒径0.8μmの酸化インジウム粉末95重量部と平均粒径0.6μmの酸化スズ粉末5重量部を秤量し、イオン交換水、ポリカルボン酸系分散剤とともに、ビーズミルを用いて、ジルコニアビーズ(0.3mmφ)にて粉砕、混合し、スラリー化した。このスラリーをスプレードライヤーにて噴霧乾燥して造粒粉末を得た。噴霧乾燥はスプレードライヤ−の条件としてディスク回転数=15000rpm、送風入口温度=200℃、出口温度=120℃、スラリー供給量=2.5kg/時間で行った。得られた造粒粉末の平均粒径は65μm、かさ密度は1.6g/cmであった。
この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、2ton/cmの圧力でCIP成形した。得られた成形体3は外径125×内径105×高さ280mmの円筒型であった。
得られた成形体3を図3、図4に示すように実施例1と同様にSiC質セッター1の上にアルミナ板4を9枚(3×3)敷いた上に載せ、外径226×内径210×350mm高さの円筒型SiC質材料5(SiC=99%、SiO=1%、密度=2.65g/cm)で囲むように電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは150℃/時間、400℃から1500℃までは300℃/時間、最高温度を1500℃とした以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。焼成割れが発生せず、高密度な焼結体が得られた。
(実施例8)
実施例4と同様にして、造粒粉末を得た。得られた造粒粉末の平均粒径は65μm、かさ密度は1.6g/cmであった。
この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、2ton/cmの圧力でCIP成形した。得られた成形体は外径200×内径175×高さ320mmの円筒状成形体であった。
得られた成形体3を図5に示すように上下のSiC質セッター1の間隔が350mmとなるようにアルミナ質ブロック2とした以外は実施例4と同様に電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは150℃/時間、400℃から1300℃までは300℃/時間、最高温度1300℃とした以外は実施例4と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(比較例1)
実施例4と同様にして、造粒粉末を得た。得られた造粒粉末の平均粒径は65μm、かさ密度は1.6g/cmであった。
この混合粉末を所定の焼結体厚みが得られるように粉末量を調整して金型に入れ、300kg/cmの圧力でプレスして成形体とした。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体3は60×60×15mm厚さであった。
得られた28個の成形体3を縦×横に4×7で等間隔に図6に示すようにアルミナ−ムライト質セッター6(500×500×35mm厚み、Al=90%、SiO=9%、密度=3.0g/cm)を2枚並べて500×1000mmとして使用し、アルミナ板4を15(3×5)枚敷き、上下のアルミナ−ムライト質セッター6の間隔が40mmとした以外は実施例1と同様に電磁波焼成炉に設置した。
そして、室温から400℃までは50℃/時間、400℃から1350℃までは300℃/時間、最高温度1350℃とした以外は実施例4と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(比較例2)
得られた28個の成形体3を縦×横に4×7で等間隔に図7に示すようにアルミナ質セッター7(500×500×35mm厚み、Al=99%、密度=3.2g/cm)を2枚並べて500×1000mmとして使用した以外は比較例1と同様にして電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(比較例3)
実施例4と同様にして、造粒粉末を得た。得られた造粒粉末の平均粒径は65μm、かさ密度は1.6g/cmであった。
この混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でCIP成形した。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体3は160×200×10mm厚さであった。
得られた成形体3の下に図8に示すように、アルミナ−ムライト質セッター6を2枚並べて使用し、アルミナ板4を4(2×2)枚敷き、上にSiC質セッター1を使用した以外は比較例1と同様にして電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(比較例4)
実施例1と同様にして得られた混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でCIP成形した。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体3は160×200×10mm厚さであった。
得られた成形体3を図9に示すようにSiC質セッター1の上にアルミナ板4を4(2×2)枚敷いた上に載せてマイクロ波炉に設置した。
そして、室温から400℃までは100℃/時間、400℃から1550℃までは300℃/時間、最高温度1550℃とし、温度制御を成形体温度で行った以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(比較例5)
実施例1と同様にして得られた混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、1ton/cmの圧力でCIP成形した。この成形体を2ton/cmの圧力でCIPによる処理を行った。得られた成形体3は160×200×10mm厚さであった。
得られた成形体3を図10に示すようにSiC質セッター1の上にアルミナ板4を4(2×2)枚敷き敷いた上に載せ、成形体3の上に直接SiC質セッター1を載せてマイクロ波炉に設置した。
そして、室温から400℃までは100℃/時間、400℃から1500℃までは300℃/時間、最高温度1500℃とし、温度制御を成形体温度とした以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
使用した成形体中の水分量、有機成分量と得られた焼結体の密度、焼成割れ発生状況を表1に示す。
(比較例6)
実施例7と同様にして得られた混合粉末を所定の大きさが得られるように型に入れ、2ton/cmの圧力でCIP成形した。得られた成形体3は外径125×内径105×高さ280mmの円筒形状であった。
図11に示すようにSiC質セッター1の上にアルミナ板4を4(2×2)枚敷いた上に、得られた成形体3を載せてマイクロ波炉に設置した。
そして、室温から400℃までは100℃/時間、400℃から1500℃までは300℃/時間、最高温度1500℃とした以外は実施例1と同様にして、電磁波焼成を実施した。
Figure 0005169969
透明導電膜用焼結体を電磁波加熱により歩留まり良く製造することができる。
1 SiC質セッター
2 アルミナ質ブロック
3 成形体
4 アルミナ板
5 円筒型SiC質材料
6 アルミナ−ムライト質セッター
7 アルミナ質セッター

Claims (3)

  1. 水分と有機成分を総量で0.3〜2.0重量%含有した最小厚みが5mm以上でかつ、体積が50cm以上である成形体と、この成形体に接触しないよう、上下及び/又は側面にSiC質材料を設置し、成形体の設置面以外は雰囲気に接する状態で当該SiC質材料の温度により電磁波加熱炉内の温度制御を行う、電磁波加熱によって当該成形体を焼結する方法であって、室温から400℃までの温度域を100〜300℃/時間の昇温速度で加熱することを特徴とする透明導電膜用焼結体の製造方法。
  2. 成形体がインジウム、スズ及び酸素を含んでなることを特徴とする請求項1記載の透明導電膜用焼結体の製造方法。
  3. 成形体がアルミニウム、亜鉛及び酸素を含んでなることを特徴とする請求項1記載の透明導電膜用焼結体の製造方法。
JP2009101959A 2009-04-20 2009-04-20 透明導電膜用焼結体の製造方法 Active JP5169969B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009101959A JP5169969B2 (ja) 2009-04-20 2009-04-20 透明導電膜用焼結体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009101959A JP5169969B2 (ja) 2009-04-20 2009-04-20 透明導電膜用焼結体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010248049A JP2010248049A (ja) 2010-11-04
JP5169969B2 true JP5169969B2 (ja) 2013-03-27

Family

ID=43310871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009101959A Active JP5169969B2 (ja) 2009-04-20 2009-04-20 透明導電膜用焼結体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5169969B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6705202B2 (ja) * 2016-02-18 2020-06-03 東ソー株式会社 酸化物焼結体及びその製造方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007254282A (ja) * 1995-04-18 2007-10-04 Tosoh Corp Ito焼結体の製造法
JP2004168575A (ja) * 2002-11-19 2004-06-17 National Institute Of Advanced Industrial & Technology セラミックスの焼結方法
JP4706268B2 (ja) * 2005-01-25 2011-06-22 東ソー株式会社 Ito造粒粉末及びito焼結体並びにその製造方法
JP4894293B2 (ja) * 2006-02-24 2012-03-14 東ソー株式会社 導電性セラミックス焼結体及びスパッタリングターゲット並びにその製造方法
JP4835541B2 (ja) * 2007-08-23 2011-12-14 東ソー株式会社 導電性セラミックス焼結体の製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010248049A (ja) 2010-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101956506B1 (ko) 산화인듐-산화아연계 (izo) 스퍼터링 타깃 및 그 제조 방법
JP2013147368A (ja) セラミックス円筒形スパッタリングターゲット材およびその製造方法
JP6264846B2 (ja) 酸化物焼結体、スパッタリングターゲットおよびその製造方法
JP5299415B2 (ja) 円筒形スパッタリングターゲット用酸化物焼結体およびその製造方法
JP4227227B2 (ja) Itoスパッタリングターゲットの製造方法
WO2014021334A1 (ja) 酸化物焼結体、及びスパッタリングターゲット
JP2014040348A (ja) Igzo焼結体、その製造方法及びスパッタリングターゲット
JP5218032B2 (ja) 透明導電膜用焼結体の製造方法
TW201634424A (zh) 圓筒形濺射靶件、圓筒形成形體、圓筒形濺射靶件之製造方法、圓筒形燒結體之製造方法及圓筒形成形體之製造方法
JP5169969B2 (ja) 透明導電膜用焼結体の製造方法
JP2013129545A (ja) Igzo焼結体、その製造方法及びスパッタリングターゲット
CN103094694B (zh) 一种超材料介质基板及其加工方法
JP5685810B2 (ja) 透明導電膜用焼結体の原料粉末
JP4835542B2 (ja) 導電性セラミックス焼結体の製造方法
CN103539457A (zh) 一种微电子封装用AlN陶瓷基板的制备方法
KR102404834B1 (ko) 산화물 소결체, 그 제조 방법 및 스퍼터링 타깃
JP2002274956A (ja) セラミックス焼結体の製造方法
JP4835541B2 (ja) 導電性セラミックス焼結体の製造法
JP2014091635A (ja) 酸化物焼結体の製造方法
JP5309975B2 (ja) 透明導電膜用焼結体及びスパッタリングターゲット並びにその製造方法
JP2010185133A (ja) ZnO蒸着材の製造方法
JP6705202B2 (ja) 酸化物焼結体及びその製造方法
JP2009051674A (ja) セラミックスの製造方法
JP2002226278A (ja) セラミックス焼結体の製造法
JP2003055759A (ja) Mg含有ITOスパッタリングターゲットの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120907

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120918

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121217

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5169969

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160111

Year of fee payment: 3